JPH11283639A - 燃料電池用セパレータおよび燃料電池 - Google Patents

燃料電池用セパレータおよび燃料電池

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JPH11283639A
JPH11283639A JP10100453A JP10045398A JPH11283639A JP H11283639 A JPH11283639 A JP H11283639A JP 10100453 A JP10100453 A JP 10100453A JP 10045398 A JP10045398 A JP 10045398A JP H11283639 A JPH11283639 A JP H11283639A
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JP
Japan
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flow path
gas
gas flow
fuel cell
separator
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Application number
JP10100453A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayoshi Iwase
正宜 岩瀬
Hitoshi Hamada
仁 濱田
Nariyuki Kawazu
成之 河津
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Priority to DE69836191T priority patent/DE69836191T2/de
Priority to DE69842244T priority patent/DE69842244D1/de
Priority to DE69831615T priority patent/DE69831615T2/de
Priority to CA002256276A priority patent/CA2256276C/en
Priority to EP06120142A priority patent/EP1722436B1/en
Priority to US09/216,778 priority patent/US6245453B1/en
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス流路におけるガス分圧を一様化すること
で、より優れた電池性能を実現する。 【解決手段】 セパレータ24は、蛇行状に屈曲した流
路溝41を備える。流路溝41は、上流側の約半分(前
半部分と呼ぶ)で、長さL毎にコの字状に屈曲し、下流
側の約半分(流路長の約半分で、以下、後半部分と呼
ぶ)で、その長さLより短い長さM(例えば、M=約1
/3L)毎にコの字状に屈曲している。この構成によっ
て、燃料ガス流路の後半部分における燃料ガスの拡散性
を高めることができ、燃料ガスの分圧低下を防ぐことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電解質膜を挟持
する一対の電極に接触する燃料電池用セパレータと、燃
料電池用セパレータを備える燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、燃料の有しているエネルギを
直接電気的エネルギに変換する装置として燃料電池が知
られている。燃料電池は、通常、電解質膜を挟んで一対
の電極を配置するとともに、一方の電極の表面に水素等
の燃料ガスを接触させ、また他方の電極の表面に酸素を
含有する酸素含有ガスを接触させ、このとき起こる電気
化学反応を利用して、電極間から電気エネルギを取り出
すようにしている。燃料電池は、燃料ガスと酸素含有ガ
スが供給されている限り高い効率で電気エネルギを取り
出すことができる。
【0003】ところで、こうした燃料電池では、電極表
面への燃料ガスや酸素含有ガスの供給を、これらガスの
流路と集電極とを兼ねるセパレータと呼ばれる部材で行
なっている。このセパレータとしては、直線状の流路溝
を複数備えたストレート型のものが一般的である。ま
た、一本の流路溝を屈曲させたサーペンタイン型のもの
(特開平7−263003号公報)、あるいは、複数の
凸部を設け、その凸部間の隙間により流路を構成した格
子型のものが知られている。
【0004】サーペンタイン型のセパレータは、ガスの
入口が狭くガス流路長が大きくなっていることから、ガ
ス流速を高めることができ、ガスの拡散性に優れてい
る。格子型のセパレータは、水分が凝縮するいわゆるフ
ラッディング等により一つの流路が閉塞されても、ガス
や生成水は、他の流路に回り込むことが可能であること
から、ガスの拡散性に加えて生成水の排水性にも優れて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のセパレータでは、ガス流路におけるガス分圧は必ず
しも一様ではなく、このために、濃度分極が起こり、燃
料電池の電池性能の低下をもたらすといった問題があっ
た。
【0006】本発明は、ガス流路におけるガス分圧を一
様化することで、より優れた電池性能を実現することを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】こ
の発明の第1の燃料電池用セパレータは、電解質膜を挟
持する一対の電極に接触して、前記電極側にガス供給用
のガス流路を形成する燃料電池用セパレータであって、
前記ガス流路は、複数箇所にわたって屈曲するととも
に、当該ガス流路の後半部分における屈曲部の出現度数
を、前半部分における屈曲部の出現度数より大きくした
ものである、ことを要旨としている。
【0008】こうした構成の第1の燃料電池用セパレー
タでは、供給ガスが前半部分に比較して後半部分におい
てより多い回数だけ屈曲することになる。このため、こ
の燃料電池用セパレータでは、ガス流路の前半部分に比
較して後半部分においてガスの拡散性が向上する。一般
に、燃料電池のガス流路においては、一様に供給ガスが
消費されることから、ガス出口部に向かうほど供給ガス
の分圧は低下する。これに対して、この燃料電池用セパ
レータでは、ガス流路の後半部分においてガスの拡散性
が向上することから、上記ガス出口部に向かうガス分圧
の低下を補うように働く。
【0009】したがって、この燃料電池用セパレータを
用いた燃料電池では、ガス流路に沿った電極面の全域に
おいて電極反応を活発化することができることから、電
池性能を高めることができる。
【0010】上記第1の燃料電池用セパレータにおい
て、前記ガス流路は、流路の途中に入口部もしくは出口
部のうちの一方を設け、流路の両端に、上記入口部もし
くは出口部のうちの他方をそれぞれ設けたものであるも
のとしてもよい。
【0011】この発明の第2の燃料電池用セパレータ
は、電解質膜を挟持する一対の電極に接触して、前記電
極側にガス供給用のガス流路を形成する燃料電池用セパ
レータであって、前記ガス流路は、流路の途中に入口部
もしくは出口部のうちの一方を設け、流路の両端に、上
記入口部もしくは出口部のうちの他方をそれぞれ設けた
ものであることを要旨としている。
【0012】この構成の燃料電池用セパレータによれ
ば、流路の途中に入口部もしく出口部のうちの一方を設
けていることから、供給ガスの流れを両端方向の2方向
に分けることができる。このため、流路の両端に設けた
入口部もしくは出口部までの他方の距離を、両端に入口
部と出口部を設けた従来の構成に較べて同じ流路長であ
りながら短くすることができる。したがって、出口部に
近づくほど大きくなる供給ガスの分圧低下を軽減するこ
とができる。
【0013】この結果、この第2の燃料電池用セパレー
タを用いた燃料電池では、ガス流路に沿った電極面の全
域において電極反応を活発化することができることか
ら、電池性能を高めることができる。
【0014】この発明の第3の燃料電池用セパレータ
は、電解質膜を挟持する一対の電極に接触して、前記電
極側にガス供給用のガス流路を形成する燃料電池用セパ
レータであって、前記ガス流路は、渦巻き形状であり、
前記渦巻き形状の外側に入口部が、前記渦巻き形状の中
心に出口部がそれぞれ設けられた、ことを要旨としてい
る。
【0015】一般に、渦巻き形状のガス流路において
は、ガス流路の中心側の方が流路の曲率が大きい。この
第3の燃料電池用セパレータでは、渦巻き形状のガス流
路の外側に入口部が、中心に出口部が設けられているこ
とから、出口側に近づくほど流路の曲率が大きいことに
なる。このため、出口側に近づくほどガスの拡散性が向
上することから、出口部に近づくほど大きくなる供給ガ
スの分圧低下を補うように働く。
【0016】したがって、この第3の燃料電池用セパレ
ータを用いた燃料電池では、ガス流路に沿った電極面の
全域において電極反応を活発化することができることか
ら、電池性能を高めることができる。
【0017】この発明の第4の燃料電池用セパレータ
は、電解質膜を挟持する一対の電極に接触して、前記電
極側にガス供給用のガス流路を形成する燃料電池用セパ
レータであって、前記ガス流路は、少なくとも1箇所に
おいて屈曲する線条の溝から形成され、該屈曲した部分
は、前記溝の外側壁面を半円状としたものである、こと
を要旨としている。
【0018】一本の流路溝を屈曲させた従来のサーペン
タイン型のセパレータでは、その屈曲部分は、図27に
示すように、鍵状に直角に曲げられていた。こうした流
路溝においては、供給ガスの流れは、流路溝に沿って完
全に直角に曲がらず、その曲がり部分の外側と内側には
供給ガスがよどんで流れない、いわゆる死水領域(外側
死水領域A1および内側死水領域A2)が発生する。こ
れに対して、上記構成の第4の燃料電池用セパレータで
は、溝の外側壁面が半円状となっていることから、供給
ガスはこの外側壁面に沿って流れ、外側死水領域A1を
なくすことができる。また、半円状の外側壁面に沿った
供給ガスの流れの内側では流れの剥離を遅らせることが
できることから、内側死水領域A2を減少することもで
きる。これらの結果、供給ガスのよどみ量を減少するこ
とができる。
【0019】したがって、この第4の燃料電池用セパレ
ータを用いた燃料電池では、ガス流路における供給ガス
のよどみの発生量を減らして、電極面の全域において電
極反応を活発化することができる。この結果、電池性能
を高めることができる。
【0020】この発明の第5の燃料電池用セパレータ
は、電解質膜を挟持する一対の電極に接触して、前記電
極側にガス供給用のガス流路を形成する燃料電池用セパ
レータであって、前記ガス流路は、少なくとも1箇所に
おいて半円状に屈曲する線状の溝から形成され、該半円
状に曲げられた部分の内側壁面に、当該流路の内側に入
り込む湾入部を備えたものである、ことを要旨としてい
る。
【0021】こうした構成の第5の燃料電池用セパレー
タによれば、図27に示した内側死水領域A2を上記湾
入部により減少することができる。このため、そこによ
どむ供給ガスを減らすことができる。したがって、この
第5の燃料電池用セパレータを用いた燃料電池では、ガ
ス流路における供給ガスのよどみの発生量を減らして、
電極面の全域において電極反応を活発化することができ
ることから、燃料電池の電池性能を高めることができ
る。
【0022】この発明の第1の燃料電池は、電解質膜を
一対の矩形の電極で挟持する接合体と、該接合体の電極
面に接触し該電極面とで供給ガス用のガス流路を形成す
るセパレータとを備えた燃料電池において、前記セパレ
ータは、前記電極面に対向する流路底面と、該流路底面
から突出して前記電極面に達することにより、前記ガス
流路を形成する複数の凸部と、前記電極における対角線
上の角部に対応する位置に設けられ、前記ガス流路に供
給ガスを給排するガス供給口とガス排出口とを備え、さ
らに、前記複数の凸部は、隣接する凸部との間隙が、前
記ガス供給口とガス排出口とを結ぶ対角線付近に比べて
その対角線から離れた外側において大きくなるように配
列したこと、を要旨としている。
【0023】こうした構成の第1の燃料電池によれば、
セパレータに設けられるガス供給口とガス排出口が、電
極における対角線上の角部に対応する位置に設けられて
いることから、電極における辺の部分に対応する位置に
ガス供給口とガス排出口を設けた従来例に比較して、セ
パレータの小型化を図ることができる。したがって、燃
料電池の体積効率の向上を図ることができる。しかも、
この構成では、ガス供給口とガス排出口を結ぶ対角線の
外側ではガスが流れにくくよどみ易くなるところを、凸
部間の間隙が、対角線から離れた外側で大きくなるよう
なされているため、対角線から離れたその外側部分でも
ガスを流れやすくすることができる。このため、対角線
から離れた外側部分におけるガス分圧の低下を補うよう
に働く。
【0024】したがって、この第1の燃料電池によれ
ば、体積効率に優れ、しかも、ガス流路に沿った電極面
の全域において電極反応を活発化することができること
から、電池性能にも優れたものとなる。
【0025】この発明の第2の燃料電池は、電解質膜を
一対の矩形の電極で挟持する接合体と、該接合体の電極
面に接触し該電極面とで供給ガス用のガス流路を形成す
るセパレータとを備え、前記ガス流路の入口部から出口
部までの範囲において、当該ガス流路における供給ガス
と前記接合体により生成されて前記ガス流路に発散する
水蒸気との総ガス量が増加、極大、減少と順に変化する
燃料電池において、前記セパレータにより形成されるガ
ス流路は、流路断面積が、当該ガス流路における各位置
の前記総ガス量に応じた大きさとなるような形状を有す
ることを要旨としている。
【0026】一般に、燃料電池のガス流路においては、
供給ガスは電極面に沿って進むにつれて次第に消費され
ていくことから、出口部に向かうほど供給ガスの分圧は
低下していく。これに対して、燃料電池の種類によって
はその運転温度の関係から、必ずしもガス分圧は単調に
低下せず入口部から出口部までの流路途中においてガス
分圧が極大となることもある。これは、燃料電池が例え
ば固体高分子型のものである場合、その運転温度が約8
0[℃]というように水の沸点以下の比較的低い温度で
あることから、カソード電極面で生成された水が直ちに
水蒸気として蒸発して燃料電池の外に排気されることが
ないからである。この場合、水蒸気は供給ガス中に含有
されて、流路途中において供給ガスが飽和水蒸気量に達
する。
【0027】上記構成の第2の燃料電池は、流路断面積
が、こうしたガス流路における各位置の前記総ガス量に
応じた大きさとなるような形状を有している。このた
め、ガス流路における各位置の前記総ガス量が変化した
としても、その総ガス量に応じて流路断面積が定められ
ていることから、ガス流路におけるガス分圧を均一化す
ることができる。
【0028】したがって、この第2の燃料電池では、ガ
ス流路に沿った電極面の全域において電極反応を活発化
することができることから、電池性能を高めることがで
きる。
【0029】上記第2の燃料電池において、前記ガス流
路の流路断面積は、前記総ガス量が極大となる部位にお
いて最大となる構成とすることができる。
【0030】この構成によれば、ガス流路途中において
供給ガスと、接合体により生成されてガス流路に発散す
る水蒸気との総ガス量が極大となっても、その総ガス量
に応じて流路断面積が最大となっていることから、ガス
流路におけるガス分圧は不均一とならない。
【0031】この発明の第3の燃料電池は、電解質膜を
一対の矩形の電極で挟持する接合体と、該接合体の電極
面に接触し該電極面とで供給ガス用のガス流路を形成す
るセパレータとを備え、前記ガス流路の入口部から出口
部までの範囲において、当該ガス流路における供給ガス
と前記接合体により生成されて前記ガス流路に発散する
水蒸気との総ガス量が増加、極大、減少と順に変化する
燃料電池において、前記セパレータにより形成されるガ
ス流路は、前記極大となる部位より下流側の流路表面
に、親水処理が施された親水層を備えるものであるこ
と、を要旨としている。
【0032】こうした構成の第3の燃料電池では、ガス
流路途中において総ガス量が極大となる部位がある。一
般に、酸素含有ガス流路においては、トータルガス量が
極大となった部位より下流側で液体水が生成されるが、
この第3の燃料電池では、その極大となった部位以降に
親水処理が施されていることから、少ない親水性物質で
有効に生成水を排水することができる。
【0033】この発明の第4の燃料電池では、電解質膜
を一対の矩形の電極で挟持する接合体と、該接合体の電
極面に接触し該電極面とで供給ガス用のガス流路を形成
するセパレータとを備え、前記ガス流路の入口部におい
て、当該ガス流路における供給ガスと前記接合体により
生成されて前記ガス流路に発散する水蒸気との総量が最
大となる燃料電池において、前記セパレータは、前記電
極面に対向する流路底面から突出して前記電極面に達す
ることにより、前記ガス流路を形成する複数の凸部を備
えるとともに、前記複数の凸部は、前記ガス流路の入口
部において、前記ガス流路の流れ方向に対して垂直方向
の流路断面積が最大となるように配列されたことを、要
旨としている。
【0034】こうした構成の第4の燃料電池では、ガス
流路における供給ガスと接合体により生成されて前記ガ
ス流路に発散するその供給ガスに含まれる水蒸気との総
量がガス流路の入口部で最大となる。そして、その入口
部で、セパレータにより形成される凸部間の流路断面積
が最大となっている。このため、入口部において供給ガ
スと含まれる水蒸気との総量が最大となっても、流路断
面積が最大であることから、ガス流路におけるガス分圧
は不均一とならない。
【0035】したがって、この第4の燃料電池では、ガ
ス流路に沿った電極面の全域において電極反応を活発化
することができることから、電池性能を高めることがで
きる。
【0036】この発明の第5の燃料電池は、電解質膜を
一対の矩形の電極で挟持する接合体と、該接合体の電極
面に接触し該電極面とで供給ガス用のガス流路を形成す
るセパレータとを備え、前記ガス流路の出口部におい
て、当該ガス流路における供給ガスと前記接合体により
生成されて前記ガス流路に発散する水蒸気との総量が最
大となる燃料電池において、前記セパレータは、前記電
極面に対向する流路底面から突出して前記電極面に達す
ることにより、前記ガス流路を形成する複数の凸部を備
えるとともに、前記複数の凸部は、前記ガス流路の出口
部において、前記ガス流路の流れ方向に対して垂直方向
の流路断面積が最大となるように配列されたことを、要
旨としている。
【0037】こうした構成の第5の燃料電池では、ガス
流路における総ガス量がガス流路の出口部で最大とな
る。そして、その出口部で、セパレータにより形成され
る凸部間の流路断面積が最大となっている。このため、
出口部において供給ガスと含まれる水蒸気との総量が最
大となっても、流路断面積が最大であることから、ガス
流路におけるガス分圧は不均一とならない。
【0038】したがって、この第5の燃料電池では、ガ
ス流路に沿った電極面の全域において電極反応を活発化
することができることから、電池性能を高めることがで
きる。
【0039】この発明の第6の燃料電池は、電解質膜を
一対の矩形の電極で挟持する接合体と、請求項6記載の
燃料電池用セパレータとを備える燃料電池において、前
記ガス流路に備えられる湾入部は、前記ガス流路におけ
る供給ガスと該供給ガスに含有された水蒸気との総量の
変化に対応して、当該ガス流路の部位によって相違する
大きさを備えることを要旨としている。
【0040】こうした構成の第6の燃料電池では、ガス
流路における供給ガスの流速に応じて湾入部の大きさが
変化している。一般に、先に説明した死水領域の大きさ
はガス流路におけるガス流速によって変化するが、上記
構成により、その変化する内側死水領域にあわせて湾入
部の大きさを変えることができる。これによって、ガス
流路における供給ガスの生成水からの水蒸気を含めた総
量がどのように変化しても、内側死水領域を減らすこと
ができる。
【0041】したがって、この第6の燃料電池では、ガ
ス流路における供給ガスのよどみの発生量を減らして、
電極面の全域において電極反応を活発化することができ
ることから、燃料電池の電池性能を高めることができ
る。
【0042】
【発明の他の形態】本発明は、以下のような他の態様を
とることも可能である。この態様は、電解質膜を一対の
矩形の電極で挟持する接合体と、該接合体の電極面に接
触し該電極面とで供給ガス用のガス流路を形成するセパ
レータとを備えた燃料電池において、前記セパレータ
は、前記電極面に対向する流路底面と、該流路底面から
突出して、前記電極面に達する複数の凸部と、前記電極
における対角線上の角部に対応する位置に設けられ、前
記ガス流路に供給ガスを供排するガス供給口とガス排出
口とを備えることを特徴とする燃料電池である。
【0043】この態様の燃料電池によれば、セパレータ
に設けられるガス供給口と排出口が、電極における対角
線上の角部に対応する位置に設けられていることから、
電極における辺の部分に対応する位置にガス供給口とガ
ス排出口を設けた従来例に比較して、セパレータの小型
化を図ることができる。したがって、燃料電池の体積効
率の向上を図ることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成・作用
を一層明らかにするために、以下本発明の実施の形態を
実施例に基づき説明する。本発明の好適な第1実施例で
ある固体高分子型燃料電池(以下、単に燃料電池と呼
ぶ)10は、接合体としての単セル20を基本単位とし
ており、単セル20を積層したスタック構造を有してい
る。図1は、この単セル20の断面を模式的に表わす説
明図である。燃料電池10の単セル20は、電解質膜2
1と、アノード22およびカソード23と、セパレータ
24、25とから構成されている。
【0045】アノード22およびカソード23は、電解
質膜21を両側から挟んでサンドイッチ構造を成すガス
拡散電極である。セパレータ24および25は、このサ
ンドイッチ構造をさらに両側から挟みつつ、アノード2
2およびカソード23との間に、燃料ガスおよび酸素含
有ガスの流路を形成する。アノード22とセパレータ2
4との間には燃料ガス流路24Pが形成されており、カ
ソード23とセパレータ25との間には酸素含有ガス流
路25Pが形成されている。
【0046】セパレータ24,25は、実際にはその両
面に流路が形成されており、隣接する単セルのセパレー
タとしても機能している。すなわち、セパレータ24,
25は、片面はアノード22との間で燃料ガス流路24
Pを形成し、他面は隣接する単セルが備えるカソード2
3との間で酸素含有ガス流路25Pを形成する。このよ
うに、セパレータ24、25は、ガス拡散電極との間で
ガス流路を形成するとともに、隣接する単セル間で燃料
ガスと酸素含有ガスの流れを分離する役割を果たしてい
る。もとより、単セル20を積層してスタック構造を形
成する際、スタック構造の両端に位置する2枚のセパレ
ータは、ガス拡散電極と接する片面にだけ流路が形成さ
れている。
【0047】ここで、電解質膜21は、固体高分子材
料、例えばフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導
性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性
を示す。本実施例では、ナフィオン膜(デュポン社製)
を使用した。電解質膜21の表面には、触媒としての白
金または白金と他の金属からなる合金が、塗布されてい
る。触媒を塗布する方法としては、白金または白金と他
の金属からなる合金を担持したカーボン粉を作製し、こ
の触媒を担持したカーボン粉を適当な有機溶剤に分散さ
せ、電解質溶液を適量添加してペースト化し、電解質膜
21上にスクリーン印刷するという方法をとる。
【0048】アノード22およびカソード23は、共に
炭素繊維からなる糸で織成したカーボンクロスにより形
成されている。なお、カーボンクロスに替えて、炭素繊
維からなるカーボンペーパまたはカーボンフエルトによ
り形成する構成も好適である。
【0049】上記電解質膜21とアノード22およびカ
ソード23とは、熱圧着により一体化される。すなわ
ち、白金などの触媒を塗布した電解質膜21をアノード
22およびカソード23で挟持し、120〜130℃に
加熱しながらこれらを圧着する。電解質膜21とアノー
ド22およびカソード23とを一体化する方法として
は、熱圧着による他に、接着による方法を用いてもよ
い。アノード22およびカソード23で電解質膜21を
挟持する際、各電極と電解質膜21との間をプロトン導
電性固体高分子溶液(例えば、Aldrich Che
mical社、Nafion Solution)を用
いて接合すれば、プロトン導電性固体高分子溶液が固化
する過程で接着剤として働き、各電極と電解質膜21と
が固着される。
【0050】セパレータ24、25は、ガス不透過の導
電性部材、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とし
た緻密質カーボンにより形成されている。セパレータ2
4,25はその両面に、既述したように、アノード22
の表面とで燃料ガス流路24Pを形成し、隣接する単セ
ルのカソード23の表面とで酸素含有ガス流路25Pを
形成する。
【0051】こうしたセパレータ24,25の形状は次
のようなものである。セパレータ24,25は同一の形
状であることから、ここでは、セパレータ24を例にあ
げて説明する。図2は、セパレータ24の平面図、図3
は、図2におけるA−A′線で破断した断面図である。
これら図に示すように、セパレータ24は、4角形の板
状部材として形成されており、対向する2つの辺の縁付
近には、大口径の孔31(33)がそれぞれ設けられ、
他の2つの辺の縁付近には、小口径の2つの孔35,3
6(37,38)がそれぞれ設けられている。
【0052】大口径の孔31,33は、積層した際、燃
料電池10を積層方向に貫通する2つの冷却水給排流路
を形成する。対角線に対向する2つの小口径の孔35,
38は、積層した際、固体高分子型燃料電池10を積層
方向に貫通する2つの燃料ガス給排流路を形成し、他の
小口径の孔36,37は、同じく積層方向に貫通する2
つの酸素含有ガス給排流路を形成する。
【0053】セパレータ24のこれら孔31,33,3
5,36,37,38が設けられた外縁より内側の表面
には、断面凹形状の流路溝41が形成されている。この
流路溝41は、1本の流路を蛇行状に形成したもので、
その流路溝41の両端は、対角線に配置された孔35,
孔38のある位置に接している。この流路溝41の端部
と孔35,38との間には隔壁はなく、上記蛇行状の流
路溝41は、孔35,38に連結される。この結果、孔
35,38からなる燃料ガス給排流路からの燃料ガスが
流路溝41に供給または排出されることになる。なお、
この実施例では、孔35が燃料ガス供給用の流路、孔3
8が燃料ガス排出用の流路であり、図2中、矢印に示す
方向に燃料ガスは流れる。
【0054】上記蛇行状の流路溝41は、上流側の約半
分(流路長の約半分で、以下、前半部分と呼ぶ)では、
長さL毎にコの字状に屈曲しており、下流側の約半分
(流路長の約半分で、以下、後半部分と呼ぶ)では、そ
の長さLより短い長さM(例えば、M=約1/3L)毎
にコの字状に屈曲している。なお、長さLは、セパレー
タ24の孔31,33,35,36,37,38が設け
られた外縁より内側の範囲の一辺にほぼ相当する長さで
ある。こうした蛇行状の流路溝41が図1で示した燃料
ガス流路24Pに相当することになる。
【0055】なお、図2においては、流路溝41の前半
部分で3回、流路溝41の後半部分で6回屈曲するよう
図示しているが、これは、図示の容易化のために前半部
分、後半部分ともに屈曲の回数を減らして示している。
実際は、例えば、前半部分で5回、後半部分で10回と
いうように図示された回数よりも大きな回数の屈曲部を
備える構成をとるのが通常である。同様に、これ以後の
実施例においても、必要に応じて屈曲の回数等において
図示の簡略化が図られるものとする。
【0056】一方、セパレータ25の積層面の他方(図
2の裏面)にも、図3に示すように、流路溝41と同一
形状の流路溝43が形成されている。この流路溝43に
は、上記孔36,37により形成される酸素含有ガス給
排流路からの酸素含有ガスが供給または排出される。な
お、この酸素含有ガスの流路が図1で示した酸素含有ガ
ス流路25Pに相当することになる。
【0057】以上、燃料電池10の基本構造である単セ
ル20の構成について説明した。実際に燃料電池10と
して組み立てるときには、セパレータ24、アノード2
2、電解質膜21、カソード23、セパレータ25をこ
の順序で複数組積層し(本実施例では100組)、その
両端に緻密質カーボンや銅板などにより形成される集電
板(図示せず)を配置することによって、スタック構造
を構成する。
【0058】こうした構成の燃料電池10は、前述した
ようにして、水素を含む燃料ガスを燃料ガス流路24P
に、酸素を含む酸素含有ガスを酸素含有ガス流路25P
にそれぞれ流すことにより、アノード22とカソード2
3とで、次式(1)および(2)に示した電気化学反応
を行ない、化学エネルギを直接電気エネルギに変換す
る。
【0059】
【数1】
【0060】以上詳述したように、この第1実施例の燃
料電池10では、各セルへの燃料ガスの給排口である孔
35と孔38の間に、蛇行状の流路溝41が形成されて
おり、しかも、この流路溝41は、後半部分における屈
曲部の出現度数が前半部分におけるそれよりも大きくな
っている。このため、この流路溝41では、燃料ガスが
前半部分に比較して後半部分においてより多い回数だけ
屈曲することになり、後半部分における燃料ガスの拡散
性が向上する。一般に、燃料電池のガス流路において
は、一様に燃料ガスが消費されていくことから、出口部
に向かうほど燃料ガスの分圧は低下する。これに対し
て、この燃料電池10のセパレータ24では、流路溝4
1の後半部分において燃料ガスの拡散性が向上すること
から、出口部に向かうガス分圧の低下を補うように働
く。
【0061】したがって、燃料ガス流路24Pに沿った
アノード面の全域において電極反応を活発化することが
できる。なお、酸素含有ガス流路においても同様にガス
出口における酸素含有ガスの分圧の低下を補うことがで
きることから、カソード面の全域においても電極反応を
一様化することができる。これらの結果、この燃料電池
10の電池性能は高いものとなる。
【0062】なお、この実施例における流路溝41,4
3は、前半部分と後半部分のそれぞれにおいて、屈曲部
の出現度数を一様なものとしていたが、これに替えて、
ガス流路の入口部から出口部にわたって、屈曲部の出現
度数が徐々に増加する構成としてもよい。一般に、ガス
消費に従うガス分圧の低下は、入口部から出口部に向か
うにつれて徐々に低下量が増えるものであるが、この実
施例によれば、入口部から出口部にわたって屈曲部の出
現度数が徐々に増加する構成であることから、そのガス
分圧の低下量にみあった増加量でもってガス拡散性を高
めることができる。したがって、電極面における電極反
応を極めて一様化することができる。したがって、燃料
電池の電池性能を極めて高いものとすることができる。
【0063】第2実施例について次に説明する。この第
2実施例は、第1実施例の燃料電池10と比較して、セ
パレータの構成が相違し、その他の構成については第1
実施例と同じである。
【0064】図4は、この第2実施例で用いられるセパ
レータ100の平面図である。図示するように、このセ
パレータ100は、第1実施例のセパレータ24と同様
に、4角形の板状部材として形成されており、対向する
2つの辺の縁付近には、大口径の孔101(103)が
それぞれ設けられ、他の2つの辺の縁付近には、小口径
の2つの孔105,106(107,108)がそれぞ
れ設けられ、中心には、円形の丸孔109が設けられて
いる。
【0065】大口径の孔101,103は、積層した
際、燃料電池を積層方向に貫通する冷却水供給流路およ
び排出流路を形成する。丸孔109は、積層した際、燃
料電池を積層方向に貫通する燃料ガス供給流路を形成す
る。対角線に対向する2つの小口径の孔105,108
は、積層した際、固体高分子型燃料電池を積層方向に貫
通する2つの燃料ガス排出流路を形成し、他の小口径の
孔106,107は、同じく積層方向に貫通する酸素含
有ガス供給流路および排出流路を形成する。
【0066】セパレータ100の孔101,103,1
05〜108が設けられた外縁より内側の表面には、断
面凹形状の流路溝111が形成されている。この流路溝
111は、1本の流路を蛇行状に形成したもので、その
蛇行の進行方向は4角形の板状部材の対角線方向であ
り、その流路溝111の両端は、対角線に配置された孔
105,孔108のある位置に接している。この流路溝
111の端部と孔105,108との間には隔壁はな
く、上記蛇行状の流路溝111は、孔105,108に
連結される。さらには、この流路溝111は、その途中
において丸孔109と接続されている。この結果、丸孔
109からなる燃料ガス供給流路から燃料ガスが流路溝
111に2方向に分かれて供給され、流路溝111にお
いては、図4中、矢印に示す方向に燃料ガスは流れ、そ
の後、流路溝41から燃料ガスは孔105と孔108か
らなる燃料ガス排出流路にそれぞれ排出されることにな
る。
【0067】上記流路溝111は、詳細には、図示する
ように、セパレータ100の孔101,103,105
〜108が設けられた外縁より内側の矩形の全領域を使
って、孔105から孔108まで順に経路を屈曲させた
形状を備えている。
【0068】図5は、セパレータ100の積層面の他方
(図4の裏面)の平面図である。図示するように、セパ
レータ100の積層面の他方には、流路溝111とほぼ
同一形状の流路溝121が丸孔109を回避しつつ形成
されている。この流路溝41の両端は、対角線に配置さ
れた酸素含有ガス給排流路を形成する孔106,孔10
7に連結される。この結果、酸素含有ガス供給流路を形
成する孔106からの酸素含有ガスが流路溝121に供
給され、流路溝121では図5中破線の矢印に示す方向
に酸素含有ガスは流れる。その後、流路溝121から酸
素含有ガス排出流路を形成する孔107に酸素含有ガス
は排出される。
【0069】こうした構成の第2実施例の燃料電池に備
えられるセパレータ100では、燃料ガスの流路溝11
1の途中に入口部としての丸孔109が接続されている
ことから、燃料ガスの流れは流路溝111の両端方向へ
の2方向に分かれる。このため、流路溝111の出口
部、すなわち、流路溝の両端の孔105,108までの
距離を、両端に入口部と出口部を設けた従来の構成に較
べて同じ流路長でありながら短くすることができる。し
たがって、出口部に近づくほど大きくなる燃料ガスの分
圧低下を軽減することができる。
【0070】この結果、この実施例の燃料電池に備えら
れるセパレータ100は、燃料ガスの流路溝111に沿
ったアノード面の全域において電極反応を活発化するこ
とができることから、燃料電池の電池性能を高めること
ができる。
【0071】なお、この第2実施例では、燃料ガスの流
路溝111の途中に入口部としての丸孔109を、流路
溝111の両端に出口部としての孔105,108をそ
れぞれ設けた構成であったが、これに替えて、流路溝の
途中に出口部を、流路溝の両端に入口部を設けた構成と
してもよい。この構成によっても、第2実施例と同様に
流路長を短くすることができて、燃料ガスの分圧低下を
軽減することができる。
【0072】第3実施例について次に説明する。この第
3実施例は、第1実施例、第2実施例の燃料電池10と
比較して、セパレータの構成が相違し、その他の構成に
ついてはこれら実施例と同じである。
【0073】図6は、この第3実施例で用いられるセパ
レータ200の平面図である。図示するように、このセ
パレータ200は、4角形の板状部材として形成されて
おり、対向する2つの辺の縁付近には、大口径の孔20
1(203)がそれぞれ設けられ、他の2つの辺の縁付
近には、小口径の孔205(207)がそれぞれ設けら
れ、さらに、中心には、2つの丸孔209,211が設
けられている。
【0074】大口径の孔201,203は、積層した
際、燃料電池を積層方向に貫通する冷却水供給流路およ
び排出流路を形成する。小口径の孔205,207は、
積層した際、燃料電池を積層方向に貫通する燃料ガス供
給流路および酸素含有ガス供給流路を形成する。丸孔2
09,211は、積層した際、燃料電池を積層方向に貫
通する燃料ガス排出流路および酸素含有ガス排出流路を
形成する。
【0075】セパレータ200の孔201,203,2
05,207が設けられた外縁より内側の表面には、断
面凹形状の流路溝221が形成されている。この流路溝
221は、1本の流路を渦巻き状に形成したもので、そ
の外側の端部は、孔205のある位置に接しており、そ
の中心側の端部は、丸孔209のある位置に接してい
る。この流路溝221の両端と孔205、丸孔209と
の間には隔壁はなく、上記渦巻き状の流路溝221は、
孔205と丸孔209に連結される。なお、丸孔209
に隣接する丸孔211の周囲には隔壁があり、流路溝2
21と丸孔211との間は隔てられている。この結果、
孔205からなる燃料ガス供給流路からの燃料ガスが流
路溝221に供給され、流路溝221では図6中矢印に
示す方向に燃料ガスは流れる。その後、流路溝221か
ら燃料ガス排出流路を形成する丸孔209に燃料ガスは
排出される。
【0076】なお、セパレータ200の積層面の他方
(図6の裏面)にも、流路溝221と同一形状の流路溝
(図示せず)が形成される。この流路溝は酸素含有ガス
の流路を形成する。この酸素含有ガスの流路の両端に
は、孔207、丸孔211が接続される。この結果、こ
の酸素含有ガスの流路には、孔207により形成される
酸素含有ガス供給流路からの酸素含有ガスが供給され、
その酸素含有ガスは、丸孔211により形成される酸素
含有ガス排出流路から排出される。
【0077】以上詳述したように、この第3実施例の燃
料電池に備えられるセパレータ200では、燃料ガス流
路が渦巻き形状であり、その渦巻き形状の外側の端部に
燃料ガス供給流路を形成する孔205が、中心側の端部
に燃料ガス排出流路を形成する丸孔209がそれぞれ接
続されている。このため、燃料ガス流路の出口側に近づ
くほど流路の曲率は大きくなることから、流路の出口側
に近づくほど燃料ガスの拡散性を向上させることができ
る。したがって、燃料ガス流路における出口部側の燃料
ガスの分圧低下を補うことができる。
【0078】したがって、燃料ガスの流路溝221に沿
ったアノード面の全域において電極反応を活発化するこ
とができる。なお、酸素含有ガス流路に沿ったカソード
面の全域においても同様の理由により電極反応を活発化
することができる。これらのことから、燃料電池の電池
性能を高めることができる。
【0079】第4実施例について次に説明する。この第
4実施例は、第1実施例、第2実施例、第3実施例の燃
料電池と比較して、セパレータの構成が相違し、その他
の構成についてはこれら実施例と同じである。
【0080】図7は、この第4実施例で用いられるセパ
レータ300の平面図、図8は、セパレータ300の一
部破断斜視図である。図示するように、このセパレータ
300は、正四角形の板状部材として形成されており、
対向する2つの辺の縁付近には、大口径の孔301(3
03)がそれぞれ設けられ、角部に近い4隅には、小口
径の孔305(306,307,308)がそれぞれ設
けられている。
【0081】大口径の孔301,303は、積層した
際、燃料電池を積層方向に貫通する冷却水給排流路を形
成する。対角線に対向する2つの小口径の孔305,3
08は、積層した際、燃料電池を積層方向に貫通する燃
料ガス給排流路を形成する。他の2のつ小口径の孔30
6,307は、積層した際、燃料電池を積層方向に貫通
する酸素含有ガス給排流路を形成する。
【0082】セパレータ300のこれら孔301,30
3,305〜308が設けられた外縁の平面部より内側
には、該平面部より一段下がった段差面311が形成さ
れており、この段差面311には、規則正しく格子状に
配列された幅2[mm]、長さ2[mm]、高さ1[m
m]の直方体の凸部313が複数等ピッチに形成されて
いる。なお、各凸部313は、孔305から孔308に
至る対角線方向Xに対してその凸部313の一側面31
3aが垂直となるように向きが定められている。
【0083】こうした構成のセパレータ300は、前述
したように、アノード22、電解質膜21およびカソー
ド23からなるサンドイッチ構造(接合体)を両側から
挟むようにして燃料電池へ組付けられるが、このときの
アノード22(カソード23についても同じ)の位置
は、セパレータ300の段差面311を一回り大きく覆
う位置にある。これにより、セパレータ300における
燃料ガス給排流路としての孔305,308は、アノー
ド22における対角線上の角部に対応する位置に配設さ
れることになる。
【0084】この凸部313と段差面311およびアノ
ード22(図1参照)の表面とで、図中、破線の矢印に
示すように、複数方向に分散するガスの流路を形成す
る。孔305,308は、段差面311と同じ高さの面
上にあり、上記ガスの流路に孔305,308から燃料
ガスを送っている。これらガスの流路が、燃料ガス流路
に相当することになる。
【0085】また、セパレータ300積層面の他方(図
7の裏面)にも、上記段差面311および凸部313と
同一形状の段差面および凸部(図示せず)が形成されて
いる。この段差面および凸部とカソード23(図1参
照)の表面とでガスの流路を形成する。このガスの流路
には、上記孔306,307により形成される酸素含有
ガス給排流路からの酸素含有ガスが供給または排出され
る。こうしたガスの流路が酸素含有ガス流路に相当する
ことになる。なお、セパレータ300における酸素含有
ガス給排流路としての孔306,307は、カソード2
3における対角線上の角部に対応する位置にある。
【0086】上記構成のセパレータ300は、燃料電池
への組付け時には、段差面311が縦方向となるように
配置されるが、その向きは、孔305,306が上側に
孔307,308が下側に位置するように定める。従っ
て、セパレータ300が組付けられた燃料電池10にお
いては、鉛直下方に対して45度だけ傾いた斜め下方向
に燃料ガスが送られ、一方、酸素含有ガスは、燃料ガス
の流れの方向に対して垂直で、かつ垂直下方に対して4
5度だけ傾いた斜め下方向に送られる。
【0087】こうした構成の第4実施例の燃料電池で
は、セパレータ300に設けられる燃料ガス給排用の孔
305,306が、アノード22における対角線上の角
部に対応する位置に設けられており、セパレータ300
に設けられる酸素含有ガス給排用の孔307,308
が、カソード23における対角線上の角部に対応する位
置に設けられていることから、電極における辺の部分に
対応する位置にガス給排口を設けた従来のセパレータを
用いた場合に比較して、セパレータ300の小型化を図
ることができる。したがって、燃料電池の体積効率の向
上を図ることができる。
【0088】第5実施例について次に説明する。この第
5実施例は、第1ないし第4実施例と比較して、セパレ
ータの構成が相違し、その他の構成についてはこれら実
施例と同じである。また、この第5実施例のセパレータ
についても、第4実施例とよく似たものであり、次のよ
うな構成を備える。
【0089】図9は、この第5実施例で用いられるセパ
レータ400の平面図である。図示するように、このセ
パレータ400は、第4実施例のセパレータ300と同
様の格子型のものであり、第4実施例と比較して、凸部
の配列位置だけが相違する。すなわち、図示するよう
に、段差面311(第4実施例と同一のパーツには第4
実施例の符号をそのまま利用した)上の複数の凸部40
2は、孔305と孔308との間の対角線の方向Xに
は、隣接する凸部間の距離が等しくなるように形成さ
れ、一方、上記方向Xに対して垂直となる方向Yには、
隣接する凸部間の距離が、中心側から外側に至るほど大
きくなるように構成されている。
【0090】具体的には、方向Xにおける凸部間の寸法
x1は、2[mm]であり、方向Yにおける凸部間の寸
法y1,y2,y3,…(y1が最も中心側、添え字の
数字が大きくなる程、外側)は、0.8[mm],1.
2[mm],1.6[mm]というように、0.4[m
m]ずつ順に大きな値となっている。なお、この凸部4
02の配列は、セパレータ300の表面および裏面とも
同じである。
【0091】この第5実施例の燃料電池や前述した第4
実施例の燃料電池では、電極面の対角線方向にガス流路
を設けているが、こうした構成では、ガス給排口を結ぶ
対角線付近はガスが流れやすく、対角線から離れた外側
はガスが流れにくくよどみ易いといった問題がある。こ
れに対して、この第5実施例では、凸部間の間隙が、対
角線から離れた外側を対角線付近に比べて大きくなるよ
う構成されていることから、対角線から離れたその外側
部分でもガスを流れやすくすることができる。このた
め、対角線から離れた外側部分におけるガス分圧の低下
を補うように働く。
【0092】したがって、この第5実施例の燃料電池で
は、ガス流路に沿った電極面の全域において電極反応を
活発化することができることから、電池性能に優れたも
のとなる。
【0093】第6実施例について次に説明する。この第
6実施例は、第1ないし第5実施例の燃料電池と比較し
て、セパレータの構成が相違し、その他の構成について
はこれら実施例と同じである。
【0094】図10は、この第6実施例で用いられるセ
パレータ500の平面図である。図示するように、この
セパレータ500は、第1実施例のセパレータと比較し
て、流路溝501の形状が相違し、その他の構成につい
ては同一である。なお、図中、第1実施例と同じ部分に
は同一の符号を付けた。
【0095】燃料ガス側の流路溝501は、第1実施例
と同様に、セパレータ500の孔31,33,35〜3
8が設けられた外縁より内側の表面に設けられ、対角線
に配置された孔35と孔38との間に連結される。その
形状は、断面凹状で、1本の流路を複数箇所(図におい
ては4ヶ所)にて屈曲させた蛇行状のものである。な
お、この流路溝501は、幅w(例えば6[mm])、
深さ(例えば1[mm])である。
【0096】図11は、流路溝501の屈曲部付近を拡
大して表わす説明図である。図示するように、この流路
溝501の屈曲部は、半円状に湾曲した形状をしてお
り、その曲げの半径は、流路溝501の内側壁面の部分
でr(例えば2[mm])である。なお、流路溝501
の外側壁面の曲げの半径は、上記内側壁面の曲げの半径
rに、流路溝501の幅wを加えた大きさとなる。
【0097】なお、セパレータ500の積層面の他方
(図10の裏面)にも、流路溝501と同一形状の流路
溝(図示せず)が形成されている。この流路溝は孔36
と孔37とに連結されて酸素含有ガスの流路溝を形成す
る。
【0098】以上詳述したように、この第6実施例の燃
料電池に備えられるセパレータ500では、流路溝50
1の外側壁面が半円状となっていることから、燃料ガス
はこの外側壁面に沿って流れ、その流れの内側では流れ
の剥離を遅らせることができる。このため、従来鍵状の
流路溝で発生した内側死水領域A2(図27参照)は減
少し、また、外側死水領域A1(図27参照)はなくす
ことができるため、全体として燃料ガスのよどみ量を減
少することができる。また、セパレータ500の酸素含
有ガス側の流路溝も同様な形状を備えていることから、
酸素含有ガスについてもよどみ量を減少することができ
る。
【0099】したがって、この第6実施例の燃料電池に
よれば、ガス流路における供給ガスのよどみの発生量を
減らして、電極面の全域において電極反応を活発化する
ことができることから、優れた電池性能を発揮する。
【0100】特に、酸素含有ガス側の流路溝では、カソ
ード23側で発生する生成水が水滴としてよどむことが
あると、流路閉塞による電池性能低下をもたらすが、こ
の実施例によれば、水滴のよどみを減らすことができる
ことから、流路閉塞による電池性能の低下を防止するこ
とができる。
【0101】次に、第6実施例の変形例を第7実施例と
して説明する。図12は、この第7実施例で用いられる
セパレータ600の平面図であり、図13は、セパレー
タ600に形成される流路溝601の屈曲部付近を拡大
して表わす説明図である。第6実施例のセパレータ50
0では、流路溝501の屈曲部において、内側壁面およ
び外側壁面共に半円形状となっていたが、これに替え
て、この第7実施例のセパレータ600は、図示するよ
うに、半円形状の内側壁面に湾入部603を形成した構
成となっている。
【0102】湾入部603は、第6実施例のセパレータ
500の内側壁面と同じ半円状の壁面において、流路溝
の内側に入り込んだ凹み形状を有している。なお、この
湾入部603の形状は、同一サイズの流路溝を図27の
ように鍵状に折り返したときに所望の流量で発生するだ
ろう内側死水領域を予め試験的に求めて、その内側死水
領域の形状と一致するように設計されている。
【0103】この流路溝501は燃料ガス用の流路溝で
あるが、セパレータ600の積層面の他方に形成される
流路溝についても流路溝501と同じ形状である。
【0104】こうした構成の第7実施例のセパレータに
よれば、屈曲部に生じる外側死水領域と内側死水領域と
を、半円形状とした外側壁面と湾入部503を備える内
側壁面とによりほぼ無くすことができる。このため、ガ
ス流路によどむ供給ガスを大幅に減らすことができる。
したがって、この第7実施例の燃料電池によれば、電極
面の全域において電極反応をより活発化することができ
ることから、より一層優れた電池性能を発揮する。ま
た、生成水による水滴のよどみも無くすことができるこ
とから流路閉塞による電池性能の低下を完全に防止する
ことができる。
【0105】次に、この発明の第8実施例について説明
する。この第8実施例の燃料電池は、第1実施例の燃料
電池10と同じ固体高分子型のものではあるが、詳細に
は、燃料電池の設計仕様を変更することにより、酸素含
有ガス流路におけるガス流量の変化のパターンを所望の
ものに変えている。その上で、そのガス流量の変化のパ
ターンに応じて、酸素含有ガス流路の形状に特徴をもた
せた構成となっている。
【0106】ここでは、固体高分子型の燃料電池におい
て、酸素含有ガス流路におけるガス流量の変化のとり得
るパターンについてまず説明する。酸素含有ガス流路に
おけるガス流量とは、酸素含有ガス流路の入口部から出
口部にかけての各部位における、酸素含有ガスとカソー
ド23側で発生する生成水からの水蒸気との総和のガス
量(以下、このガス量を「トータルガス量」と呼ぶ)を
いい、その変化のパターンは、図14に示す3通りがあ
る。
【0107】 図14の(a)に示すように、ガス流
路の入口部から出口部にかけて、トータルガス量が単調
に減少するもの。 図14の(b)に示すように、入口部から出口部ま
でのいずれかの部位にて、トータルガス量が極大となる
もの。即ち、入口部からガス出口部までの範囲で、トー
タルガス量が増加、極大、減少と順に変化するもの。 図14の(c)に示すように、入口部から出口部に
かけて、トータルガス量が単調に増加するもの。
【0108】上記〜に示した変化パターンは、燃料
電池の設計仕様によっていずれに該当するかが決まって
くる。その変化パターンを決定するパラメータについて
次に説明する。
【0109】カソード側の入口部を0、ガ出口部を1と
したときの任意の位置を変数x(0≦x≦1)とする
と、xでの空気流量QA(x) 、加湿水量(カソード入
口の酸素含有ガスに含まれる水分量)WH 、0〜xでの
生成水量WG(x) 、xでの飽和水蒸気量WS(x)
は、以下のように表わされる。
【0110】
【数2】
【0111】ここで、xでの水分量を考えてみると、加
湿水量WH と生成水量WG(x) の総量が飽和水蒸気量
WS(x) を越えないとき、すなわち、WH +WG
(x) <WS(x) のとき、xでの水蒸気量はWH +
WG(x) となり、トータルガス量QT(x) は次式
(3)にて表わされる。
【0112】
【数3】
【0113】一方、xでの水分量である加湿水量WH と
生成水量WG(x) の総量が飽和水蒸気量WS(x) 以
上となったとき、すなわち、WH +WG(x) ≧WS
(x)のとき、xでの水蒸気量はWS(x) となり、ト
ータルガス量QT(x) は次式(4)にて表わされる。
【0114】
【数4】
【0115】式(3),(4)によれば、加湿水量WH
と生成水量WG(x) の総量が飽和水蒸気量WS(x)
に達すると、トータルガス量QT(x) のうちの水分量
が極大に制限されることがわかる。また、詳細には次の
ことがわかる。
【0116】(i) カソードに飽和水蒸気相当の水分を
含んだ酸素含有ガスを供給した場合、すなわち、x=0
で、WH +WG(x) ≧WS(x) の場合には、空気流
量QA (x)がカソード電極面に沿って消費されていく
ことから、入口から出口にかけてカソードのトータルガ
ス量QT(x) は単調に減少する。これが、図14の
(a)に示した前述したの状態に該当する。
【0117】(ii)0<x<1の範囲で酸素含有ガスが
飽和水蒸気量に達する場合、すなわち、0<x<1の範
囲で、WH +WG(x) =WS(x) なるxaが存在す
る場合、そのxaに至るまでは、カソード電極面での生
成水量WG(x) と空気流量QA(x) の消費分との差
し引き分だけトータルガス量QT(x) は単調に増加
し、そのxaでは、トータルガス量QT(x) は極大と
なり、xaを越えてからは、生成水量WG(x) は空気
流量QA(x) の消費分だけの影響を受けてトータルガ
ス量は単調に減少する。これが、図14の(b)に示し
た前述したの状態に該当する。
【0118】(iii) ガス出口でも飽和水蒸気量に達し
ていない場合、即ち、x=1で、WH +WG(x)<WS
(x) の場合には、カソード電極面での生成水量WG
(x)と空気流量QA(x) の消費分との差し引き分だ
けガス量は減少して、入口部から出口部にかけて、カソ
ードのトータルガス量QT(x) は単調に増加する。こ
れが、図14の(c)に示した前述したの状態に該当
する。
【0119】この第8実施例の燃料電池においては、加
湿水量WH を決定する図示しない加湿装置の制御パラメ
ータや、生成水量WG(x) を決定する電流密度等のパ
ラメータ等を、予め設計の段階において規定すること
で、酸素含有ガス流路における酸素含有ガスとそれに含
まれた水蒸気とのトータルガス量QT(x) が前記の
状態で変化するように構成されている。その上で、この
燃料電池に備えられるセパレータは次のように構成され
ている。
【0120】図15は、この第8実施例の燃料電池に備
えられるセパレータ700の概略構成を示す説明図であ
る。図示するように、セパレータ700の表面には、直
線状のリブ列701が複数等ピッチに配列されており、
これにより直線状に延びた酸素含有ガス流路703が形
成される。
【0121】酸素含有ガス流路703の流路底面705
は、平坦ではなく、入口部INからガスの流れ方向(図
中、矢印方向)に沿って下り坂となり、入口部INから
の距離が所定の距離に達した位置で上り坂に変わって出
口部OTに達する。すなわち、この酸素含有ガス流路7
03においては、入口部INからガスの流れ方向に沿っ
てその深さは単調に増大しており、入口部INから所定
の距離だけ侵入した位置で最深部PTとなり、その最深
部PTから出口部OTでその深さは単調に減少してい
る。なお、最深部PTの位置は、酸素含有ガス流路70
3においてトータルガス量QT(x) が極大となる部位
に相当し、その位置と最深部PTの深さを含めた流路の
形状は、先に説明した図14の(b)に示したトータル
ガス量QT(x) の変化曲線に対応したものとなってい
る。すなわち、酸素含有ガス流路703は、リブ列70
1および流路底面705から定まる流路断面積をトータ
ルガス量QT(x)の変化曲線に比例させるような形状
となっている。
【0122】図15では、セパレータ700においての
酸素含有ガス流路703だけを示しており、裏面側に設
けられる燃料ガス流路はもとより、酸素含有ガス用の給
排口、燃料ガス用の給排口および冷却水用の給排口につ
いては図示を省略してある。
【0123】以上詳述したように、この第8実施例の燃
料電池では、酸素含有ガス流路途中においてトータルガ
ス量QT(x)が極大となるよう構成されており、その
上で、その酸素含有ガス流路703の深さを変えること
で、そのトータルガス量QT(x) に比例して流路断面
積が変わるように構成されている。このため、酸素含有
ガス流路703におけるガス分圧は均一なものとなる。
【0124】したがって、この第8実施例の燃料電池で
は、酸素含有ガス流路703に沿ったカソード面の全域
において電極反応を活発化することができ、その結果、
電池性能を高めることができる。
【0125】次に、この第8実施例のいくつかの変形例
について説明する。第8実施例の燃料電池では、ストレ
ート型の酸素含有ガス流路を採用していたが、この第1
の変形例では、ストレート型のものに換えて、サーペン
タイン型の酸素含有ガス流路を採用している。図16
は、この第1の変形例の燃料電池に備えられるセパレー
タ800の概略構成を示す説明図である。図示するよう
に、セパレータ800の表面には、鍵状のリブ列801
が複数配列されており、これにより、一定の溝幅をもつ
蛇行状の酸素含有ガス流路803が形成されている。
【0126】上記酸素含有ガス流路803は、入口部I
Nからガスの流れ方向(図中、矢印方向)に沿ってその
深さは単調に増大しており、入口部INから所定の距離
だけ侵入した位置で最深部PTとなり、その最深部PT
からガス出口OTまでその深さは単調に減少している。
なお、最深部PTの深さと位置を含めた流路の形状は、
先に説明した図14の(b)に示したトータルガス量Q
T(x) の変化曲線に対応したものとなっている。すな
わち、リブ列801とその流路底面から定まる流路断面
積をトータルガス量QT(x) の変化曲線に比例させる
ような形状となっている。なお、酸素含有ガス流路以外
のその他の構成については第8実施例と同一である。
【0127】以上詳述したように、この第1の変形例の
燃料電池では、サーペンタイン型の酸素含有ガス流路の
途中においてトータルガス量が極大となるよう構成され
ており、その上で、その酸素含有ガス流路803の深さ
を変えることで、そのトータルガス量QT(x)に比例
して流路断面積が変わるように構成されている。このた
め、酸素含有ガス流路におけるガス分圧は均一なものと
なる。
【0128】したがって、この第1の変形例の燃料電池
では、第8実施例と同様に、酸素含有ガス流路803に
沿ったカソード面の全域において電極反応を活発化する
ことができることから、電池性能を高めることができ
る。
【0129】次に、第8実施例の第2の変形例について
説明する。この第2の変形例の燃料電池は、第1の変形
例と比較して、酸素含有ガス流路の形状が相違し、その
他の構成については同一である。第1の変形例では、サ
ーペンタイン型の酸素含有ガスにおいて深さに変化を持
たせることにより、流路断面積を変えていたが、これに
替えて、この第2の変形例では、同じくサーペンタイン
型の酸素含有ガスにおいて流路幅に変化を待たせること
により、流路断面積を変える構成としている。
【0130】図17は、この第2の変形例の燃料電池に
備えられるセパレータ900の概略構成を示す説明図で
ある。図示するように、セパレータ900の表面に形成
された酸素含有ガス流路903は、一定の深さをもつ蛇
行状のもので、入口部INから所定の距離だけ進んだ位
置PT(図中、×で示した部位)を含む直線部分が最も
広い流路幅を備え、その部分から離れた直線部分ほど狭
い流路幅を備える。なお、この第2の変形例の燃料電池
では、第1の変形例と同様に、酸素含有ガス流路の途中
においてトータルガス量QT(x) が極大となるように
構成されており、しかも、その極大となる点が上記位置
Pに相当している。
【0131】こうした構成の第2の変形例では、サーペ
ンタイン型の酸素含有ガス流路途中においてトータルガ
ス量QT(x) が極大となるよう構成されており、その
上で、その極大となる部位を少なくとも含む所定の流路
範囲において、流路幅が最大となるように構成されてい
る。このため、酸素含有ガス流路途中において酸素含有
ガスと該酸素含有ガスに含まれる水蒸気との総量が極大
となっても、その総量に応じて流路断面積が最大となっ
ていることから、ガス流路におけるガス分圧は不均一と
ならない。
【0132】したがって、この第2の変形例の燃料電池
では、酸素含有ガス流路803に沿ったカソード面にお
いて電極反応を活発化することができることから、電池
性能を高めることができる。
【0133】なお、この第2の変形例では、サーペンタ
イン型の流路の直線となった部分を単位として流路幅の
変更を行なっていたが、これに替えて、第1の変形例の
流路の深さと同様に、流路幅を酸素含有ガス流路の入口
部INからの距離が離れるにつれて流路幅が徐々に増大
し、位置PTで極大をとり、その後、流路幅が徐々に減
少する構成としてもよい。この構成によれば、トータル
ガス量QT(x) の変化に比例して流路幅を変えること
ができることから、酸素含有ガス有路におけるガス分圧
をより一層均一化することができる。
【0134】この第2の変形例では、酸素含有ガス流路
におけるトータルガス量QT (x)が極大となる位置P
Tにおいて、流路幅が最大となるように構成されている
が、これに替えて、第3の変形例として次のような構成
としてもよい。この第3の変形例のセパレータ1000
は、図18に示すように、流路幅は一定の状態で(流路
の深さも一定)、その位置PTを含む直線部分において
流路の本数が最大となり(図においては、3本)、その
位置PTから離れる直線部分ほど流路の本数が少なくな
る(2本、1本と順に少なくなる)ように構成されてい
る。
【0135】この第3の変形例によっても、上述した第
8実施例および各種変形例と同様に、酸素含有ガス流路
に沿ったカソード面の全域において電極反応を活発化す
ることができることから、電池性能を高めることができ
る。
【0136】次に、第8実施例の第4の変形例について
説明する。図19は、第4の変形例の燃料電池に備えら
れるセパレータ1100の概略構成を示す説明図であ
る。図示するように、このセパレータ1100は、複数
の凸部1101を備え、その凸部間の隙間により酸素含
有ガス流路1103を構成した、いわゆる格子型タイプ
のものである。このセパレータ1100は、カソードに
おける対向する1組の辺の部分に対応する位置に酸素含
有ガスの給排口(図示せず)が設けられており、図中、
矢印の方向に酸素含有ガスを流している。
【0137】酸素含有ガス流路1103の流路底面11
05は、入口部INからガスの流れ方向に沿って下り坂
となり、入口部INからの距離が所定の距離に達した位
置で上り坂に変わって出口部OTに達する。すなわち、
この酸素含有ガス流路1103においては、入口部IN
からガスの流れ方向に沿ってその深さは単調に増大して
おり、入口部INから所定の距離だけ侵入した位置で最
深部PTとなり、その最深部PTから出口部OTまでそ
の深さは単調に減少している。なお、この最深部PTの
位置は、酸素含有ガス流路1103においてトータルガ
ス量QT(x)が極大となる部位に相当し、その流路底
面1105の形状は、先に説明した図14の(b)に示
したトータルガス量QT(x) の変化曲線に対応したも
のとなっている。
【0138】こうして構成された第4の変形例のセパレ
ータ1100では、複数の凸部の配列により形成した酸
素含有ガス流路1103の途中において、トータルガス
量QT(x) が極大となるよう構成されており、その上
で、その酸素含有ガス流路803の深さを変えること
で、そのトータルガス量QT(x) に比例して流路断面
積が変わるように構成されている。このため、酸素含有
ガス流路におけるガス分圧は均一なものとなる。
【0139】したがって、この第4の変形例の燃料電池
では、上述した第8実施例および各種変形例と同様に、
酸素含有ガス流路803に沿ったカソード面の全域にお
いて電極反応を活発化することができることから、電池
性能を高めることができる。
【0140】次に、第8実施例の第5の変形例について
説明する。図20は、第5の変形例の燃料電池に備えら
れるセパレータ1200の概略的な平面を示す説明図で
ある。図示するように、このセパレータ1200は、凸
部1201を複数配列した格子型のもので、前述した第
4実施例と同様に、矩形の流路底面1203の対角線上
の角部に酸素含有ガス給排口1205,1207を備え
ることで、流路底面の対角線方向に酸素含有ガスが流れ
るように構成されている。その上で、この第5の変形例
のセパレータ1200は、凸部1201の一辺の寸法s
および隣接する凸部間の距離dが、第4実施例のように
一定ではなく、酸素含有ガスの流れ方向の位置によって
は異なる大きさをとるように構成されている。
【0141】この第5の変形例では、凸部1201の一
辺の寸法sおよび凸部間の距離dが酸素含有ガスの流れ
方向の位置に応じた所望の大きさに規定されており、そ
の結果、上記酸素含有ガスの流れ方向に対して垂直な方
向vの流路断面積(v方向の一直線状に並ぶ複数の凸部
間の距離dの総和)が、入口部IN側からス出口部OT
に至る範囲において、増加、最大、減少と順に変化する
構成となっている。なお、この流路断面積が最大となる
位置は、前述したトータルガス量QT(x) が極大とな
る部位に相当し、さらには、流路断面積の増加、減少の
変化率は、先に説明した図14の(b)に示したトータ
ルガス量QT (x)の変化曲線に対応したものとなって
いる。
【0142】こうした構成の第5の変形例のセパレータ
1100では、前述した第4の変形例と同様に、トータ
ルガス量QT(x) に比例して流路断面積が変わる。こ
のため、酸素含有ガス流路におけるガス分圧は均一なも
のとなる。したがって、この第4の変形例の燃料電池で
は、上述した第8実施例および各種変形例と同様に、酸
素含有ガス流路803に沿ったカソード面の全域におい
て電極反応を活発化することができることから、電池性
能を高めることができる。
【0143】次に、第9実施例について説明する。図2
1は、この第9実施例の燃料電池に備えられるセパレー
タ1300の概略構成を示す説明図である。図示するよ
うに、この第9実施例の燃料電池は、第8実施例の第2
の変形例とほぼ同一の構成を備え、次の点のみが相違す
る。この第9実施例では、酸素含有ガス流路1303に
おいて、トータルガス量QT(x) が極大となる部位P
T(第8実施例の第2の変形例で既に説明済み)より下
流側の溝凹部表面(図中ハッチング部分)に親水処理が
施されている。
【0144】具体的には、この溝凹部表面を親水処理す
る方法としては、溝凹部表面に親水性物質(例えばポリ
アクリルアミド等)を塗布するという方法が採用されて
いる。このようにして親水化した部分では、生成水は親
水性の表面を伝ってガス流路から排出され易くなる。一
般に、酸素含有ガス流路においては、トータルガス量Q
T(x) が極大となった部位以降で液体水が生成される
が、この実施例では、その極大となった部位PT以降に
親水処理が施されていることから、少ない親水性物質で
有効に生成水を排水することができる。
【0145】次に、この発明の第10実施例について説
明する。前述してきた第8実施例、第8実施例の変形例
および第9実施例では、酸素含有ガス流路途中において
トータルガス量QT(x) が極大となるよう構成されて
いたが、これに対して、この第10実施例では、燃料電
池の設計仕様を所定のものに規定することで、酸素含有
ガス流路の入口部において、トータルガス量QT(x)
が最大となるよう構成されている。その上で、酸素含有
ガス流路が次のように構成されている。
【0146】図22は、第10実施例の燃料電池に備え
られるセパレータ1400の概略的な平面を示す説明図
である。図示するように、このセパレータ1400は、
第8実施例の第5の変形例(図20)のセパレータ12
00と同様に、複数の凸部1401を備えつつ、酸素含
有ガス給排口1405,1407によって流路底面14
03の対角線方向に酸素含有ガスが流れるように構成さ
れている。その上で、このセパレータ1400は、凸部
1401の一辺の寸法sおよび隣接する凸部間の距離d
が、酸素含有ガスの流れ方向の位置によって異なる大き
さをとるように構成されている。
【0147】この第10実施例では、凸部1401の一
辺の寸法sおよび凸部間の距離dが酸素含有ガスの流れ
方向の位置に応じた所望の大きさに規定されており、そ
の結果、上記酸素含有ガスの流れ方向に対して垂直な方
向vの流路断面積(v方向の一直線状に並ぶ複数の凸部
間の距離dの総和)が、入口部INにおいて最大となる
構成となっている。なお、この流路断面積は、入口部I
Nから出口部OTに向かって単調に減少しており、その
減少率は、先に説明した図14の(a)に示したトータ
ルガス量QT (x)の変化曲線に対応したものとなって
いる。
【0148】したがって、こうした構成の第10実施例
のセパレータ1400では、酸素含有ガス流路におい
て、トータルガス量QT(x) の減少に比例して流路断
面積は、入口部INから出口部OTに向かって単調に減
少する。このため、酸素含有ガス流路におけるガス分圧
は均一なものとなる。したがって、この第10実施例の
燃料電池では、酸素含有ガス流路に沿ったカソード面の
全域において電極反応を活発化することができることか
ら、電池性能を高めることができる。
【0149】次に、この発明の第11実施例について説
明する。前述してきた第10実施例では、酸素含有ガス
流路におけるトータルガス量QT(x) が入口部から出
口部に向かって単調に減少する燃料電池の構成であった
が、この第11実施例では、燃料電池の設計仕様を所定
のものに規定することで、トータルガス量QT (x)が
入口部から出口部に向かって単調に増加して、酸素含有
ガス流路の出口部において最大となるよう構成されてい
る。その上で、酸素含有ガス流路が次のように構成され
ている。
【0150】図23は、第11実施例の燃料電池に備え
られるセパレータ1500の概略的な平面を示す説明図
である。図示するように、このセパレータ1500は、
第10実施例のセパレータ1400と同様に、複数の凸
部1501を備えつつ、酸素含有ガス給排口1505,
1507によって流路底面1503の対角線方向に酸素
含有ガスが流れるように構成されている。その上で、こ
のセパレータ1500は、凸部1501の一辺の寸法s
および隣接する凸部間の距離dが、酸素含有ガスの流れ
方向の位置によって異なる大きさをとるように構成され
ている。
【0151】この第11実施例では、凸部1501の一
辺の寸法sおよび凸部間の距離dが酸素含有ガスの流れ
方向の位置に応じた所望の大きさに規定されており、そ
の結果、上記酸素含有ガスの流れ方向に対して垂直な方
向vの流路断面積(v方向の一直線状に並ぶ複数の凸部
間の距離dの総和)が、ガス出口OTにおいて最大とな
る構成となっている。なお、この流路断面積は、ガス入
口INからガス出口OTに向かって単調に増大してお
り、その増大少率は、先に説明した図14の(c)に示
したトータルガス量QT (x)の変化曲線に対応したも
のとなっている。
【0152】したがって、こうした構成の第11実施例
のセパレータ1500では、酸素含有ガス流路におい
て、トータルガス量QT(x) の変化に比例して流路断
面積は、入口部INから出口部OTに向かって単調に減
少する。このため、酸素含有ガス流路におけるガス分圧
は均一なものとなる。したがって、この第11実施例の
燃料電池では、第10実施例と同様に酸素含有ガス流路
に沿ったカソード面の全域において電極反応を活発化す
ることができることから、電池性能を高めることができ
る。
【0153】次に、この発明の第12実施例について説
明する。この第12実施例の燃料電池に用いられるセパ
レータは、第7実施例と同様な屈曲部の形状を備えるサ
ーペンタイン型のものである。図24は、第12実施例
で用いられるセパレータ1600の概略的な平面を示す
説明図である。図示するように、セパレータ1600に
は、酸素含有ガス給排用の孔1601,1602の間に
接続された断面凹状の1本の酸素含有ガス流路1603
が形成されている。
【0154】この酸素含有ガス流路1603は、複数箇
所(図においては3ヶ所)で屈曲する蛇行形状を有して
おり、その屈曲部1605は、第7実施例と同じ形状の
湾入部1607が形成されている。その上で、この実施
例では、湾入部1607(1607a〜1607c)の
大きさが、酸素含有ガス流路1603の部位によって異
なるように構成されている。
【0155】燃料電池は、その設計仕様によって、酸素
含有ガス流路におけるトータルガス量QT (X)の変化
パターンが変わることは先に説明したが、この実施例の
燃料電池は、酸素含有ガス流路1603において、入口
部INから出口部OTに向かってトータルガス量QT
(X)が単調減少する(図14(a)参照)ような仕様
となっている。翻って、このセパレータ1600では、
そのトータルガス量QT(X)の減少に比例して、湾入
部1607の大きさが、入口部INから出口部OTに至
るにつれて次第に小さなものとなっている。すなわち、
入口部INに最も近い側の屈曲部1605にある湾入部
1607aが最も大きく、入口部INと出口部OTとの
中間にある屈曲部1605にある湾入部1607bが弱
冠小さく、出口部OTに最も近い側の屈曲部1605に
ある湾入部1607cが最も小さなものとなっている。
【0156】一般に、ガス流路において、ガス流速が小
さくなると、先に説明した死水領域の大きさが小さくな
るが、上記構成の第12実施例のセパレータ1600で
は、トータルガス量QT (X)の減少に比例して湾入部
1607の大きさが小さくなっていることから、ガス流
速から発生するだろう死水領域の大きさに湾入部160
7の大きさが合わされることになる。
【0157】したがって、この第12実施例の燃料電池
では、サーペンタイン型の酸素含有ガス流路1603に
おける酸素含有ガスのよどみの発生量を減らして、カソ
ード面の全域において電極反応を活発化することができ
ることから、燃料電池の電池性能を高めることができ
る。
【0158】次に、この発明の第13実施例について説
明する。図25は、第13実施例で用いられるセパレー
タ1700の概略的な平面を示す説明図である。上述し
た第12実施例のセパレータ1600では、酸素含有ガ
ス流路1603の屈曲部1605に形成される湾入部1
607の大きさが、酸素含有ガス流路1603の入口部
INから出口部OTにかけて次第に大きくなるように構
成されていたが、これに替えて、この第13実施例のセ
パレータ1700では、酸素含有ガス流路1703の屈
曲部1705に形成される湾入部1707(1707a
〜1707c)の大きさが、入口部INから出口部OT
までの範囲の途中、この実施例では、第2番目の屈曲部
1707bにおいて極大となるように構成されている。
【0159】一方、この第13実施例の燃料電池では、
設計仕様を所定のものに規定することで、酸素含有ガス
流路1703の入口部INから出口部OTまでの範囲に
おいて、トータルガス量QT (X)が増加、極大、減少
と順に変化する(図14(c)参照)ように構成されて
いる。上記酸素含有ガス流路1703における各湾入部
1707の大きさは、酸素含有ガス流路1703におけ
る各位置のトータルガス量QT (X)の大きさに比例す
るものとなっている。
【0160】したがって、この第13実施例のセパレー
タ1700では、酸素含有ガス流路における各位置のト
ータルガス量QT (X)が、増加、極大、減少と順に変
化するような燃料電池において、そのトータルガス量Q
T (X)の変化に比例して湾入部1707の大きさが変
えられていることから、ガス流速の強さに比例して発生
するだろう死水領域の大きさに湾入部1707の大きさ
が合わされる。
【0161】この結果、この第13実施例では、酸素含
有ガス流路1703の中途でトータルガス量QT (X)
が極大となるように設計された燃料電池において、その
酸素含有ガス流路1703における酸素含有ガスのよど
みの発生量を減らして、カソード面の全域において電極
反応を活発化することができることから、燃料電池の電
池性能を高めることができる。
【0162】次に、この発明の第14実施例について説
明する。図26は、第14実施例で用いられるセパレー
タ1800の概略的な平面を示す説明図である。上述し
た第12実施例のセパレータ1600では、酸素含有ガ
ス流路1603の屈曲部1605に形成される湾入部1
607の大きさが、酸素含有ガス流路1603の入口部
INから出口部OTにかけて次第に大きくなるように構
成されていたが、これに替えて、この第14実施例のセ
パレータ1800では、酸素含有ガス流路1803の屈
曲部1805に形成される湾入部1807(1807a
〜1807c)の大きさが、入口部INから出口部OT
にかけて次第に小さくなるように構成されている。すな
わち、入口部INに最も近い側の屈曲部1805にある
湾入部1807aが最も小さく、入口部INと出口部O
Tとの中間にある屈曲部1805にある湾入部1807
bが弱冠大きく、出口部OTに最も近い側の屈曲部18
05にある湾入部1807cが最も大きなものとなって
いる。
【0163】一方、この第14実施例の燃料電池では、
設計仕様を所定のものに規定することで、酸素含有ガス
流路1803の入口部INから出口部OTに向かってト
ータルガス量QT (X)が単調増加する(図14(c)
参照)ように構成されている。この上記酸素含有ガス流
路1803における各湾入部1807の大きさは、酸素
含有ガス流路1803における各位置のトータルガス量
QT (X)の大きさに比例するものとなっている。
【0164】したがって、この第14実施例のセパレー
タ1800では、酸素含有ガス流路における各位置のト
ータルガス量QT (X)が単調増加するような燃料電池
において、そのトータルガス量QT (X)の変化に比例
して湾入部1807の大きさが変えられていることか
ら、ガス流速の強さに比例して発生するだろう死水領域
の大きさに湾入部1807の大きさが合わされる。
【0165】この結果、この第14実施例では、酸素含
有ガス流路180における各位置のトータルガス量QT
(X)が単調増加するように設計された燃料電池におい
て、その酸素含有ガス流路1803における酸素含有ガ
スのよどみの発生量を減らして、カソード面の全域にお
いて電極反応を活発化することができることから、燃料
電池の電池性能を高めることができる。
【0166】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である燃料電池10を構成
する単セル20の構造を模式的に表わす断面図である。
【図2】燃料電池10で用いられるセパレータ24の平
面図である。
【図3】セパレータ24における図2のA−A′線で破
断した断面図である。
【図4】第2実施例で用いられるセパレータ100の平
面図である。
【図5】セパレータ100の積層面の他方(図4の裏
面)の平面図である。
【図6】第3実施例で用いられるセパレータ200の平
面図である。
【図7】第4実施例で用いられるセパレータ300の平
面図である。
【図8】セパレータ300の一部破断斜視図である。
【図9】第5実施例で用いられるセパレータ400の平
面図である。
【図10】第6実施例で用いられるセパレータ500の
平面図である。
【図11】セパレータ500に形成される流路溝501
の屈曲部付近を拡大して表わす説明図である。
【図12】第7実施例で用いられるセパレータ600の
平面図である。
【図13】セパレータ600に形成される流路溝601
の屈曲部付近を拡大して表わす説明図である。
【図14】酸素含有ガス流路の入口部から出口部にかけ
てのトータルガス量の変化を3通りのパターンにて示す
説明図である。
【図15】第8実施例の燃料電池に備えられるセパレー
タ700の概略構成を示す説明図である。
【図16】第8実施例の第1の変形例の燃料電池に備え
られるセパレータ800の概略構成を示す説明図であ
る。
【図17】第8実施例の第2の変形例の燃料電池に備え
られるセパレータ900の概略構成を示す説明図であ
る。
【図18】第8実施例の第3の変形例の燃料電池に備え
られるセパレータ1000の概略的な平面を示す説明図
である。
【図19】第8実施例の第4の変形例の燃料電池に備え
られるセパレータ1100の概略構成を示す説明図であ
る。
【図20】第8実施例の第5の変形例の燃料電池に備え
られるセパレータ1200の概略的な平面を示す説明図
である。
【図21】第9実施例の燃料電池に備えられるセパレー
タ1300の概略構成を示す斜視図である。
【図22】第10実施例の燃料電池に備えられるセパレ
ータ1400の概略的な平面を示す説明図である。
【図23】第11実施例の燃料電池に備えられるセパレ
ータ1500のの概略的な平面を示す説明図である。
【図24】第12実施例で用いられるセパレータ160
0の概略的な平面を示す説明図である。
【図25】第13実施例で用いられるセパレータ170
0の概略的な平面を示す説明図である。
【図26】第14実施例で用いられるセパレータ180
0の概略的な平面を示す説明図である。
【図27】サーペンタイン型のセパレータにおける死水
領域を示す説明図である。
【符号の説明】
10…固体高分子型燃料電池 20…単セル 21…電解質膜 22…アノード 23…カソード 24,25…セパレータ 24P…燃料ガス流路 25P…酸素含有ガス流路 31,33,35,36,37,38…孔 41,43…流路溝 100…セパレータ 101,103,105〜108…孔 109…丸孔 200…セパレータ 201,203,205,207…孔 209,211…丸孔 221…流路溝 300…セパレータ 301,303,305〜308…孔 305…セパレータ 311…段差面 313…凸部 400…セパレータ 402…凸部 500…セパレータ 501…流路溝 503…湾入部 600…セパレータ 601…流路溝 603…湾入部 700…セパレータ 701…リブ列 703…酸素含有ガス流路 705…流路底面 800…セパレータ 801…リブ列 803…酸素含有ガス流路 900…セパレータ 903…酸素含有ガス流路 1000…セパレータ 1100…セパレータ 1101…凸部 1103…酸素含有ガス流路 1105…流路底面 1200…セパレータ 1201…凸部 1203…流路底面 1205,1207…酸素含有ガス給排口 1300…セパレータ 1303…酸素含有ガス流路 1400…セパレータ 1401…凸部 1403…流路底面 1405,1407…酸素含有ガス給排口 1500…セパレータ 1501…凸部 1503…流路底面 1505,1507…酸素含有ガス給排口 1600…セパレータ 1601,1602…孔 1603…酸素含有ガス流路 1605…屈曲部 1607…湾入部 1700…セパレータ 1703…酸素含有ガス流路 1705…屈曲部 1707…湾入部 1800…セパレータ 1803…酸素含有ガス流路 1805…屈曲部 1807…湾入部

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質膜を挟持する一対の電極に接触し
    て、前記電極側にガス供給用のガス流路を形成する燃料
    電池用セパレータであって、 前記ガス流路は、 複数箇所にわたって屈曲するとともに、 当該ガス流路の後半部分における屈曲部の出現度数を、
    前半部分における屈曲部の出現度数より大きくしたもの
    である、燃料電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の燃料電池用セパレータ
    であって、 前記ガス流路は、 流路の途中に入口部もしくは出口部のうちの一方を設
    け、流路の両端に、上記入口部もしくは出口部のうちの
    他方をそれぞれ設けたものである、燃料電池用セパレー
    タ。
  3. 【請求項3】 電解質膜を挟持する一対の電極に接触し
    て、前記電極側にガス供給用のガス流路を形成する燃料
    電池用セパレータであって、 前記ガス流路は、 流路の途中に入口部もしくは出口部のうちの一方を設
    け、流路の両端に、上記入口部もしくは出口部のうちの
    他方をそれぞれ設けたものである、燃料電池用セパレー
    タ。
  4. 【請求項4】 電解質膜を挟持する一対の電極に接触し
    て、前記電極側にガス供給用のガス流路を形成する燃料
    電池用セパレータであって、 前記ガス流路は、 渦巻き形状であり、前記渦巻き形状の外側に入口部が、
    前記渦巻き形状の中心に出口部がそれぞれ設けられた、
    燃料電池用セパレータ。
  5. 【請求項5】 電解質膜を挟持する一対の電極に接触し
    て、前記電極側にガス供給用のガス流路を形成する燃料
    電池用セパレータであって、 前記ガス流路は、 少なくとも1箇所において屈曲する線条の溝から形成さ
    れ、 該屈曲した部分は、 前記溝の外側壁面を半円状としたものである、燃料電池
    用セパレータ。
  6. 【請求項6】 電解質膜を挟持する一対の電極に接触し
    て、前記電極側にガス供給用のガス流路を形成する燃料
    電池用セパレータであって、 前記ガス流路は、 少なくとも1箇所において半円状に屈曲する線状の溝か
    ら形成され、 該半円状に曲げられた部分の内側壁面に、当該流路の内
    側に入り込む湾入部を備えたものである、燃料電池用セ
    パレータ。
  7. 【請求項7】 電解質膜を一対の矩形の電極で挟持する
    接合体と、 該接合体の電極面に接触し該電極面とで供給ガス用のガ
    ス流路を形成するセパレータとを備えた燃料電池におい
    て、 前記セパレータは、 前記電極面に対向する流路底面と、 該流路底面から突出して前記電極面に達することによ
    り、前記ガス流路を形成する複数の凸部と、 前記電極における対角線上の角部に対応する位置に設け
    られ、前記ガス流路に供給ガスを給排するガス供給口と
    ガス排出口とを備え、さらに、 前記複数の凸部は、 隣接する凸部との間隙が、前記ガス供給口とガス排出口
    とを結ぶ対角線付近に比べてその対角線から離れた外側
    において大きくなるように配列したことを特徴とする燃
    料電池。
  8. 【請求項8】 電解質膜を一対の矩形の電極で挟持する
    接合体と、 該接合体の電極面に接触し該電極面とで供給ガス用のガ
    ス流路を形成するセパレータとを備え、 前記ガス流路の入口部から出口部までの範囲において、
    当該ガス流路における供給ガスと前記接合体により生成
    されて前記ガス流路に発散する水蒸気との総ガス量が増
    加、極大、減少と順に変化する燃料電池において、 前記セパレータにより形成されるガス流路は、 流路断面積が、当該ガス流路における各位置の前記総ガ
    ス量に応じた大きさとなるような形状を有することを特
    徴とする燃料電池。
  9. 【請求項9】 前記ガス流路の流路断面積は、前記総ガ
    ス量が極大となる部位において最大となる請求項8に記
    載の燃料電池。
  10. 【請求項10】 電解質膜を一対の矩形の電極で挟持す
    る接合体と、 該接合体の電極面に接触し該電極面とで供給ガス用のガ
    ス流路を形成するセパレータとを備え、 前記ガス流路の入口部から出口部までの範囲において、
    当該ガス流路における供給ガスと前記接合体により生成
    されて前記ガス流路に発散する水蒸気との総ガス量が増
    加、極大、減少と順に変化する燃料電池において、 前記セパレータにより形成されるガス流路は、 前記極大となる部位より下流側の流路表面に、親水処理
    が施された親水層を備えるものであることを特徴とする
    燃料電池。
  11. 【請求項11】 電解質膜を一対の矩形の電極で挟持す
    る接合体と、 該接合体の電極面に接触し該電極面とで供給ガス用のガ
    ス流路を形成するセパレータとを備え、 前記ガス流路の入口部において、当該ガス流路における
    供給ガスと前記接合体により生成されて前記ガス流路に
    発散する水蒸気との総量が最大となる燃料電池におい
    て、 前記セパレータは、 前記電極面に対向する流路底面から突出して前記電極面
    に達することにより、前記ガス流路を形成する複数の凸
    部を備えるとともに、 前記複数の凸部は、 前記ガス流路の入口部において、該凸部により形成され
    た前記ガス流路の流路断面積が最大となるように配列さ
    れた、燃料電池。
  12. 【請求項12】 電解質膜を一対の矩形の電極で挟持す
    る接合体と、 該接合体の電極面に接触し該電極面とで供給ガス用のガ
    ス流路を形成するセパレータとを備え、 前記ガス流路の出口部において、当該ガス流路における
    供給ガスと前記接合体により生成されて前記ガス流路に
    発散する水蒸気との総量が最大となる燃料電池におい
    て、 前記セパレータは、 前記電極面に対向する流路底面から突出して前記電極面
    に達することにより、前記ガス流路を形成する複数の凸
    部を備えるとともに、 前記複数の凸部は、 前記ガス流路の出口部において、該凸部により形成され
    た前記ガス流路の流路断面積が最大となるように配列さ
    れた、燃料電池。
  13. 【請求項13】 電解質膜を一対の矩形の電極で挟持す
    る接合体と、 請求項6記載の燃料電池用セパレータと を備える燃料電池において、 前記ガス流路に備えられる湾入部は、 前記ガス流路における供給ガスと前記接合体により生成
    されて前記ガス流路に発散する水蒸気との総量の変化に
    対応して、当該ガス流路の部位によって相違する大きさ
    であることを特徴とする燃料電池。
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