JPH11283484A - フェライト筒状体およびこれを備えたヒューズまたはビーズ - Google Patents

フェライト筒状体およびこれを備えたヒューズまたはビーズ

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JPH11283484A
JPH11283484A JP8519598A JP8519598A JPH11283484A JP H11283484 A JPH11283484 A JP H11283484A JP 8519598 A JP8519598 A JP 8519598A JP 8519598 A JP8519598 A JP 8519598A JP H11283484 A JPH11283484 A JP H11283484A
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JP
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ferrite
fuse
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cylindrical body
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JP8519598A
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Naoki Kawai
直樹 河合
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Kyocera Corp
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高強度特性、高インピーダンス特性のフェライ
ト筒状体を提供する。 【解決手段】Fe2 3 を65〜71重量%、NiOを
8.5〜11重量%、ZnOを18.5〜25重量%の
各比率でなし、相対密度が80%以上であるフェライト
筒状体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種電子部品に使用
されるフェライト筒状体に関し、とくにパソコン等の情
報機器、その応用機器や周辺機器ならびにDVC(含ハ
ンディカムコーダー)、携帯情報端末、携帯電話等に使
用されるノイズ除去用部品としてのビーズならびに回路
保護用のヒューズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、回路の保護部品としてヒューズが
使用されているが、アルミナセラミックスやフェライト
などからなるケースの内部にヒューズ溶断部が配設さ
れ、過大な電流が流れた場合、熱によってヒューズ溶断
部が溶断することで回路を保護している(特開昭61−
245437号、特開平4−215226号、特開平5
−299004号、特開平7−57610号、実開平4
−102544号参照)。
【0003】また、ビーズ(ビーズコア)については、
フェライト製筒状体にCu等のワイヤーを通し、高周波
ノイズを除去するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
ヒューズおよびビーズコアの双方を回路基板上に設けた
場合、その基板自体の小型化が市場の要求であるため、
これら2部品を従来どおり並んで設置することがむずか
しくなった。そこで、これらヒューズやビーズコアの小
型化が求められるが、これに伴いそれを構成するフェラ
イト筒状体が薄肉になり、強度的に劣っていた。
【0005】しかも、このフェライト筒状体では相対密
度が低く、そのために気孔が多くなり、内部の気密性を
保つことができなくなり、その結果、外気の影響により
ヒューズ(溶断部)が変質していた。
【0006】本発明者は上記事情に鑑みて鋭意研究を重
ねた結果、従来のフェライト材(Ni−Zn系のフェラ
イト材)はインダクター、変圧器、安定器、電磁石等の
コアとして多用され、Fe2 3 は少なくしているが、
本発明のようなフェライト筒状体の場合にFe2 3
多くして、さらに他の成分を限定することで高強度特性
が得られるとともに、高インピーダンスが達成できるこ
とを知見した。
【0007】したがって本発明の目的は高強度特性、高
インピーダンス特性のフェライト筒状体を提供すること
にある。
【0008】また、本発明の他の目的は、かかる本発明
のフェライト筒状体を備えたヒューズまたはビーズを提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のフェライト筒状
体は、Fe2 3 を65〜71重量%、NiOを8.5
〜11重量%、ZnOを18.5〜25重量%の各比率
でなし、相対密度が80%以上であることを特徴であ
る。本発明のヒューズまたはビーズは、本発明のフェラ
イト筒状体を備えたことが特徴である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のフェライト筒状体は、高
強度・高インピーダンスが求められるヒューズまたはビ
ーズに応用でき、図1は本発明のビーズの斜視図であ
る。
【0011】この円筒状ビーズに対しては、本発明のフ
ェライト筒状体をそのまま使用できる。そして、その中
にCu等のワイヤを通し、このワイヤに対し外部からの
ノイズを除去している。上記ビーズの寸法は、たとえば
長手方向に5〜10mm、外形1〜5mmである。
【0012】図2は本発明のヒューズ1の縦断面図であ
る。本発明のフェライト筒状体である筒状フェライトケ
ース2にリード3(Cu99%)を貫通させるが、この
リード3においてフェライトケース2のほぼ中央付近に
可溶体4(Ag99.99%)を配設し、さらにフェラ
イトケース2の両端にAgもしくはAgPdにNi、S
n/Pb等でメッキした電極部5を設け、リード3を電
極部5に対し貫通させる。このような構造によりフェラ
イトケース2の内部に可溶体4を封じる。このようなヒ
ューズにおいては、溶断特性として印加電流/定格電流
200%になるように電圧を印加し、0.5秒後に溶断
させることで、電流をカットさせる。
【0013】このフェライトケース2はリード3中に流
れる信号のノイズを取るものであって、フェライトケー
ス2のインピーダンスは、電極部5から出たリード3の
双方を測定し、たとえば10MHzの信号であれば、3
0Ω、100MHzの信号であれば、70Ω、500M
Hzの信号であれば90Ωである。
【0014】本発明のフェライト筒状体をなすフェライ
ト材は、Fe2 3 が65〜71重量%、好適には67
〜70重量%、NiOが8.5〜11重量%、好適には
9.0〜10.0重量%、ZnOが18.5〜25重量
%、好適には19〜23重量%の含有比率になるように
構成される。
【0015】Fe2 3 が65重量%未満の場合にはQ
値が低下し、必要な信号まで除去され、71重量%を越
えると焼結性が低下する。NiOが8.5重量%未満で
あれば、キュリー温度が低下し、温度特性が劣化し、1
1重量%を越えると初透磁率が低下する。また、ZnO
が18.5重量%未満であれば、初透磁率が低下し、2
5重量%を越えるとキュリー温度が低下し、温度特性が
劣化する。ちなみに、初透磁率はフェライトの電流に対
する磁束値をあらわし、通常、必要な信号(周波数)を
代用する値であって、この値の温度変化が温度特性であ
る。
【0016】上記フェライト材はこれらを必須成分と
し、さらに必須成分に対しCuO、MnO、SiO2
Al2 3 を全体組成中0.005重量%〜5重量%に
なるように微量添加することで、高インピーダンス値、
すなわち体積固有抵抗108 MΩcm以上の抵抗値を得
ることができる。
【0017】このようなフェライト材の結晶粒子径は平
均3〜9μm、好適には4〜7μmにするとよく、この
範囲内であれば、曲げ強度をさらに向上させることがで
き、13kg/mm2 以上が達成できる。
【0018】本発明のフェライト筒状体を作製するに
は、主成分であるFe2 3 、ZnO、NiOの各原料
(必要に応じCuO、MnO、SiO2 、Al2 3
添加する)を上述した組成比率で調合し、振動ミル等で
粉砕混合し、その後、仮焼し、ボールミルを用いて粉砕
し、ついでバインダーを加えて造粒し、得られた粉体を
プレス成形にて所定形状に成形し、950〜1400℃
の範囲で焼成する。
【0019】かくして得られたフェライト筒状体によれ
ば、管体の厚み(肉厚)を0.4mm〜1.0mmに薄
くでき、そして、曲げ強度13kg/mm2 以上に、さ
らに体積固有抵抗108 MΩcm以上の抵抗値を達成す
ることができた。また、ボイドを低減させるようにし
て、相対密度が80%以上にすることで外気の影響が少
なくなるか、まったくなくすことができ、これにより、
ヒューズの可溶体4の変質を防ぐことができた。
【0020】また、本発明のフェライト筒状体によれ
ば、前記のビーズおよびヒューズのフェライトケース2
において、下記のように3とおりの形状にまで小型化か
つ薄肉化できた。
【0021】(1)長手寸法9mm、外径2.5mm、
内径1.0mm、肉厚0.75mm (2)長手寸法6mm、外径2.0mm、内径1.0m
m、肉厚0.50mm (3)長手寸法5mm、外径1.6mm、内径0.8m
m、肉厚0.40mm
【0022】
【実施例】(例1)表1に示すとおりの組成でもって調
合したものを振動ミルで混合した後、800℃〜950
℃で仮焼した。この仮焼粉体をボールミルにて粉砕した
後、所定のバインダーを加えて造粒し、圧縮成型して外
径2.5mm×内径1.0mm×長手寸法9mmの円筒
形状に成形し、この成形体を950〜1400℃で焼成
し、これによって試料No.1〜6を作製した。そし
て、各試料の相対密度を水中法により、平均結晶径を電
子顕微鏡観察により、さらにJIS3点曲げ試験機でも
って曲げ強度を、インピーダンスアナライザーでもって
インピーダンスを測定したところ、表1に示すとおりの
結果が得られた。
【0023】
【表1】
【0024】この表から明らかなとおり、本発明の試料
No.1〜3については、曲げ強度13kg/mm2
上に、さらにインピーダンスは100MHzの信号で、
65Ω以上になった。
【0025】これに対し試料No.4ではNiOが少な
いので、粒成長が促進され、曲げ強度が12kg/mm
2 となった。試料No.5ではFe2 3 が多くなって
焼結性が低下し、そのために強度が低下した。また、Z
nOが少ないので、透磁率が変化し、インピーダンスが
低下した。試料No.6ではFe2 3 が少なく、Ni
O、ZnOが多いので、粒成長が促進され、強度低下、
インピーダンス低下した。
【0026】(例2)表2に示すとおりの組成でもって
調合したもの(ただし、「その他の成分」としてCu
O、MnO、SiO2 、Al2 3 の少なくとも1種を
添加する)を振動ミルで混合し、ついで800℃〜95
0℃で仮焼した。この仮焼粉体をボールミルにて粉砕し
た後、所定のバインダーを加えて造粒し、圧縮成型して
外径2.5mm×内径1.0mm×長手寸法9mmの形
状に成形し、この成形体を950〜1400℃で焼成
し、これによって試料No.7〜11を作製した。そし
て、各試料の相対密度、平均結晶径、曲げ強度、インピ
ーダンスを測定したところ、表2に示すとおりの結果が
得られた。
【0027】
【表2】
【0028】この表から明らかなとおり、本発明の試料
No.7〜10については、曲げ強度15kg/mm2
以上に、さらにインピーダンスは100MHzの信号
で、70Ω以上になった。
【0029】これに対し試料No.11ではFe2 3
が少なく、NiOが多いので、粒成長が促進され、強度
が低下する。
【0030】なお、本発明は上記実施形態例に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種
々の変更や改良等はなんら差し支えない。たとえば、フ
ェライト筒状体が円筒状である場合を例示したが、その
他に横断面が楕円形状、角形状であってもよい。
【0031】
【発明の効果】以上のとおり、本発明のフェライト筒状
体ならびにヒューズまたはビーズによれば、Fe2 3
を多くして、さらに他の成分を限定することで高強度特
性が得られるとともに、高インピーダンスが達成でき、
これによって小型化という市場ニーズに対応でき、しか
も、長期間にわたって使用することができた。
【0032】また、本発明のフェライト筒状体をヒュー
ズに使用した場合、相対密度を80%以上にしたこと
で、内部の気密性を保つことができ、これによって外気
の影響に受けなくなって、長期信頼性が向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のビーズの斜視図である。
【図2】本発明のヒューズの縦断面図である。
【符号の説明】
1 ヒューズ 2 フェライトケース 3 リード 4 可溶体 5 電極部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Fe2 3 を65〜71重量%、NiOを
    8.5〜11重量%、ZnOを18.5〜25重量%の
    各比率でなし、相対密度が80%以上であるフェライト
    筒状体。
  2. 【請求項2】請求項1のフェライト筒状体を備えたヒュ
    ーズまたはビーズ。
JP8519598A 1998-03-31 1998-03-31 フェライト筒状体およびこれを備えたヒューズまたはビーズ Withdrawn JPH11283484A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103065901A (zh) * 2012-12-21 2013-04-24 上海电器陶瓷厂有限公司 一种用于熔断器的熔管

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