JPH1128226A - 車椅子運転型車両 - Google Patents

車椅子運転型車両

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JPH1128226A
JPH1128226A JP9202565A JP20256597A JPH1128226A JP H1128226 A JPH1128226 A JP H1128226A JP 9202565 A JP9202565 A JP 9202565A JP 20256597 A JP20256597 A JP 20256597A JP H1128226 A JPH1128226 A JP H1128226A
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JP
Japan
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wheelchair
vehicle
driving
driver
fixing
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JP9202565A
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English (en)
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L Anafield Bruce
エル アナフィ−ルド ブル−ス
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ANAFIELD CORP
IGE KK
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ANAFIELD CORP
IGE KK
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Publication date
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常仕様の車両にて身体障害者が車椅子に着
座した状態で運転できる車椅子運転型車両を提供する。
車椅子着座の身体障害者が介添えなしで単独で車両に乗
り込み、運転を可能とする。このときの運転者の安全を
高める。 【解決手段】 リフト11により人が着座した車椅子1
2を車室内に搭載する。固定手段13、補助安全装置1
5により車椅子を運転席位置に固定する。車椅子搭乗者
はジョイスティック14、補助操作部材15により車両
を運転できる。リフトはワイヤレスリモートコントロー
ル機器で操作できる。車椅子が固定されるとエンジン起
動が可能である。バックアップブレーキシステム、倍力
ブレーキシステム、バックアップステアリングシステム
を備える。ステアリング操作力も倍力できる。リフト設
置位置から運転席位置までの床を、その他の部分よりも
低くし、車椅子の移動を容易としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は車椅子運転型車
両、詳しくは車椅子に座った身体障害者がそのまま運転
することができる車椅子運転型車両に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、身体障害者が運転することが
できる車椅子運転型車両についての提案はいくつかなさ
れている。例えば特開平1−291864号公報に開示
する身体障害者用自動車である。このものは、前後輪を
具備する自動車の床の運転席位置に、車の床に側方から
切欠部を形成し、この切欠部位置に車椅子を着脱自在に
固定可能としてある。そして、この自動車では、切欠部
からなる運転席位置に車椅子を設置して上下動する昇降
装置を設けてある。また、上記切欠部からなる運転席位
置から車の側方へ出入自在とした架橋装置を設けたもの
も開示してある。さらに、前後輪を具備する自動車の床
の運転席位置に、車の床の側方から切欠部を形成してあ
る場合についても開示してある。
【0003】つまり、この提案は、車体運転席床部に切
り欠きを形成し、この切り欠きに車椅子を乗り入れて着
座したまま車両を運転させるものである。しかしなが
ら、このものでは、運転席床面を切り欠いている構成な
どのため、その床面下方に配設される車軸などを始めと
した駆動系の大幅な改造が必要であった。
【0004】また、別の従来例としては、特開平1−3
09811号公報に開示する低床小型車両がある。この
車両は、後方が開いた略平板状の床面を有するボデーを
備え、左右一対の後輪を上昇させることによってボデー
後部を下降させ、床面の後方から車椅子の乗降を可能に
した低床小型車両である。すなわち、この車両はいわゆ
る小型カートであって、屋根などの構造自体が排除され
ていた。よって、通常の車両と同様の走行などは期待す
ることができず、限定的に使用されるものであった。
【0005】さらに、他の従来例としては、特公昭62
−19181号公報に開示する身体障害者用自動車が知
られている。この自動車は、ボックス型の車体に50c
c未満のエンジンによる駆動装置を装備するとともに、
後部扉側の開口部に搭乗用のブリッジを着脱可能に装架
し、車体の内部に、車椅子に腰掛けたままの運転者を収
容し得る大きさに形成した無座席の収容空間を設け、こ
の収容空間の左右に車椅子固定装置と前部にバーハンド
ルによる操縦装置とを設置している。すなわち、この自
動車も上記各従来例に示すものと同じく、小型カートに
類する構造であって、その用途は限定的に使用されるも
のに過ぎなかった。例えば特定のコースなどを走行する
ことのために使用される程度のものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の提案に係る身体障害者用車両にあっては、以
下のような課題を有していた。すなわち、車椅子に乗っ
た身障者が単独で車両に乗り込むことができなかった。
介護者を必要としている。また、運転中における車椅子
に座った身体障害者の安全についての考慮がなされてい
なかった。これらは、すべて、従来のこの種の小型車両
自体が、身体障害者用に設計されたものであるためであ
る。すなわち、健常者が運転する仕様の自動車につい
て、身体障害者が車椅子に座ったままでその運転を可能
とするという思想が存在していなかったからである。よ
って、このような従来の身体障害者用車両は、現実には
製造・販売されることがなかった。
【0007】そこで、この発明は、健常者が運転可能な
通常仕様の車両において、身体障害者が車椅子に着座し
た状態で運転することができる車椅子運転型車両を提供
することを、その目的としている。また、この発明は、
車椅子に着座した身体障害者が介添えなしで単独で車両
に乗り込み、かつ、運転を可能とした車椅子運転型車両
を提供することを、その目的としている。さらに、この
発明は、運転者の安全を考慮した車椅子運転型車両を提
供することを、その目的としている
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
は、人が着座した車椅子を車室内に搭載するためのリフ
ト手段と、この車椅子を車室内の運転席位置に固定する
ための固定手段と、この車椅子に着座した人がその車両
を運転するための運転手段とを備えた車椅子運転型車両
にあって、上記リフト手段は車室外で操作可能とした車
椅子運転型車両である。なお、この車椅子運転型車両と
は、車椅子に乗った人がその状態で運転可能なように構
成された車両のことを意味している。
【0009】請求項2に記載した発明は、上記リフト手
段は、ワイヤレス方式のリモートコントロール機器で操
作可能とした請求項1に記載の車椅子運転型車両であ
る。ワイヤレス方式のリモートコントロール機器は、昇
降リフト等(リフト手段)が組み込まれたドア部の開閉
を可能とし、かつ、その昇降リフトを稼動させることが
できる。例えば電磁波(電波、赤外線など)を媒体とし
て操作する。
【0010】請求項3に記載した発明は、人が着座した
車椅子を車室内に搭載するためのリフト手段と、この車
椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定手段
と、この車椅子に着座した人がその車両を運転するため
の運転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、上記
固定手段により車椅子が固定されたことを検知してエン
ジン起動などの運転のための操作を可能とした車椅子運
転型車両である。例えば固定手段とイグニッションスイ
ッチへの配線とを電気的に接続して固定手段が固定を検
知すると、イグニッションスイッチがONとなるように
構成することができる。
【0011】請求項4に記載した発明は、上記運転席の
床にラッチ部材を設けるとともに、このラッチ部材に係
止されるピンを車椅子に突設し、ピンがラッチ部材に係
止されたことを検知してエンジンを始動可能とした請求
項3に記載の車椅子運転型車両である。
【0012】請求項5に記載した発明は、人が着座した
車椅子を車室内に搭載するためのリフト手段と、この車
椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定手段
と、この車椅子に着座した人がその車両を運転するため
の運転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、メイ
ンのブレーキシステムが故障したとき動作可能なバック
アップブレーキシステムを備えた車椅子運転型車両であ
る。
【0013】請求項6に記載した発明は、上記バックア
ップブレーキシステムは、バックアップ用のオイルポン
プを有し、このオイルポンプは、メインのブレーキシス
テムが備えるオイルポンプからの油圧に代わって必要な
油圧を発生可能である請求項5に記載の車椅子運転型車
両である。
【0014】請求項7に記載した発明は、人が着座した
車椅子を車室内に搭載するためのリフト手段と、この車
椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定手段
と、この車椅子に着座した人がその車両を運転するため
の運転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、上記
運転手段により操作されるブレーキには操作力を倍力す
る倍力ブレーキシステムを備えた車椅子運転型車両であ
る。
【0015】請求項8に記載した発明は、上記倍力ブレ
ーキシステムは、メインのブレーキシステムとは別系統
で作動するバックアップブレーキシステムに組み込まれ
た請求項7に記載の車椅子運転型車両である。倍力ブレ
ーキシステムとしては、例えばマスターバック式、ハイ
ドロマスター式を採用することができる。
【0016】請求項9に記載した発明は、人が着座した
車椅子を車室内に搭載するためのリフト手段と、この車
椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定手段
と、この車椅子に着座した人がその車両を運転するため
の運転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、メイ
ンのステアリングシステムが故障したとき動作するバッ
クアップステアリングシステムを備えた車椅子運転型車
両である。
【0017】請求項10に記載した発明は、上記バック
アップステアリングシステムは、メインのパワーステア
リングシステムに対する必要な油圧を補償する請求項9
に記載の車椅子運転型車両である。
【0018】請求項11に記載した発明は、人が着座し
た車椅子を車室内に搭載するためのリフト手段と、この
車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定手段
と、この車椅子に着座した人がその車両を運転するため
の運転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、操作
力を倍力することができる倍力ステアリングシステムを
備えた車椅子運転型車両である。
【0019】請求項12に記載の発明は、倍力ステアリ
ングシステムは、ジョイスティックを含む請求項11に
記載の車椅子運転型車両である。
【0020】請求項13に記載した発明は、人が着座し
た車椅子を車室内に搭載するためのリフト手段と、この
車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定手段
と、この車椅子に着座した人がその車両を運転するため
の運転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、運転
席に固定された車椅子およびこれに着座した人をさらに
車両に対して固定するための補助安全装置を備えた車椅
子運転型車両である。補助安全装置としては、車椅子の
4輪を車両に固定する機器、車椅子と着座した人を同時
に車両に固定するベルトなどがある。
【0021】請求項14に記載した発明は、上記補助安
全装置は、一端が車両に固定され、他端が車両に対して
着脱自在に設けられたベルトである請求項13に記載の
車椅子運転型車両である。
【0022】請求項15に記載の発明は、人が着座した
車椅子を車室内に搭載するためのリフト手段と、この車
椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定手段
と、この車椅子に着座した人がその車両を運転するため
の運転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、上記
運転手段は、車椅子に着座した人が手で操作可能なハン
ドコントロール部材を備えた車椅子運転型車両である。
【0023】請求項16に記載した発明は、上記ハンド
コントロール部材は、操作力を倍力してブレーキペダル
およびアクセルペダルに伝達する請求項15に記載の車
椅子運転型車両である。
【0024】請求項17に記載した発明は、人が着座し
た車椅子を車室内に搭載するためのリフト手段と、この
車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定手段
と、この車椅子に着座した人がその車両を運転するため
の運転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、上記
運転手段は、ジョイスティックを含み、ジョイスティッ
クを操作することにより車両固有のブレーキペダル、ア
クセルペダル、ステアリング部材を操作可能な車椅子運
転型車両である。
【0025】請求項18に記載した発明は、上記ジョイ
スティックは、上記ブレーキペダル、アクセルペダルを
操作するためのアクチュエータを動作させる請求項17
に記載の車椅子運転型車両である。
【0026】請求項19に記載した発明は、人が着座し
た車椅子を車室内に搭載するためのリフト手段と、この
車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定手段
と、この車椅子に着座した人がその車両を運転するため
の運転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、上記
運転手段は、車椅子に着座した人が操作可能な運転席近
傍の車体に操作部材を備えるとともに、この操作部材に
よる操作結果を表示する表示パネルをこの固定された運
転席の前方に配設した車椅子運転型車両である。
【0027】請求項20に記載の発明は、上記操作部材
は、プッシュ式のボタンを有し、このボタン操作により
ブレーキ、アクセル、ステアリング以外の車両運転に必
要な機能を操作可能とした車椅子運転型車両である。例
えば、方向指示器ON・OFF、パワーウインドウ開
閉、ヘッドライトの上下、クルーズ制御、ギアシフト・
アシスト、パワーパーキングブレーキ作動、ラジオ・コ
ントロール、ドアロック、エンジン点火装置ON・OF
F、室内灯ON・OFF、クラクションON・OFF、
ワイパー操作、ワイパーウォッシャー操作、エアコン制
御、昇降リフト操作、ドア開閉などの機能である。
【0028】請求項21に記載した発明は、人が着座し
た車椅子を車室内に搭載するためのリフト手段と、この
車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定手段
と、この車椅子に着座した人がその車両を運転するため
の運転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、上記
リフト手段の設置位置から上記車室内の運転席位置まで
の床を、その他の部分の床よりも低く形成した車椅子運
転型車両である。例えば通常仕様車の床面よりも約30
cm程度まで下げることとする。
【0029】
【作用】請求項1、請求項2に記載した発明では、リフ
ト手段により人が着座した車椅子を車室内に搭載する。
そして、固定手段によりこの車椅子を車室内の運転席位
置に固定する。したがって、この車椅子に着座した人は
運転手段によりその車両を運転することができる。この
場合、上記リフト手段は車室外で、特にワイヤレス方式
のリモートコントロール機器で操作することができる。
したがって、介添人または他人の手助けなしで、車椅子
に着座した人(例えば身体障害者)自身で車両への乗り
降りを行うことができる。
【0030】請求項3、請求項4に記載した発明では、
リフト手段を用いて人が着座した車椅子を車室内に搭載
し、固定手段がこの車椅子を車室内の運転席位置に固定
する。また、この車椅子に着座した状態で、人は、運転
手段を駆使してその車両を運転することができる。この
場合、例えば床のラッチ部材にピンを係止するという固
定手段により車椅子が固定されたことを検知してエンジ
ン起動などの運転のための操作を可能としている。これ
は、固定が不充分な場合の事故などを完全になくすため
である。
【0031】請求項5、請求項6に記載の発明では、運
転席位置に固定された車椅子に着座した人がこの車両を
運転する際、メインのブレーキシステムが故障したと
き、バックアップブレーキシステムを動作可能である。
例えば必要な油圧をバックアップポンプで発生させるも
のである。バックアップブレーキシステムの作動は、上
記故障検知により自動的にまたは手動により行うことが
できる。手動による切り替えでは、故障発生をブザー、
ランプなどの警告を発して告知するように構成する。
【0032】請求項7、請求項8に記載した発明では、
人が着座した車椅子を車室内に搭載し、この車椅子を運
転席位置に固定する。車椅子に着座した人が、運転手段
を用いてその車両を運転する際、倍力ブレーキシステム
がそのブレーキ操作での操作力を倍力する。また、この
倍力ブレーキシステムは、メインのブレーキシステムと
は別系統で作動するバックアップブレーキシステムにも
用いることができる。
【0033】請求項9、請求項10に記載の発明によれ
ば、車椅子に人を乗せたまま、車椅子を車室内に搭載
し、運転席位置に固定する。そして、車椅子に着座した
まま人(例えば身体障害者)がその車両を運転すること
ができる。その運転操作においては、メインのステアリ
ングシステムが故障したとき、バックアップステアリン
グシステムが動作することとなる。例えばバックアップ
用の油圧ポンプを用いて、メインのパワーステアリング
システムに対してその動作に必要な油圧を補償する。
【0034】請求項11、請求項12に記載の発明で
は、車椅子に着座した人がその車両を運転する際、ステ
アリング操作での操作力を倍力することができる。例え
ばステアリングホイールの径を変更したり、パワーステ
アリングのパワーシリンダでの発生力を大きくするもの
である。また、例えばジョイスティックの操作によるス
テアリング操作での倍力が可能である。ステアリングホ
イールに代えてジョイスティックを操作部材として取り
付けた場合、ジョイスティックの操作量を機械的にまた
は電気的に例えば10倍程度までの量に変換してステア
リング機構に伝えるものとすることができる。
【0035】請求項13、請求項14に記載の発明で
は、運転席に固定された車椅子に着座した人がその車両
を運転するが、その車椅子およびこれに着座した人を補
助安全装置で二重に車両に固定する。これにより運転中
の車椅子着座者の安全がよりいっそう確保される。ま
た、上記補助安全装置は、ベルトであって着脱自在とな
っている。したがって、着座した運転者にとってもその
着脱がきわめて容易である。
【0036】請求項15、請求項16に記載の発明によ
れば、人が着座した車椅子を車室内の運転席位置に固定
し、車椅子に着座した人がその車両を運転することがで
きる。このとき、車椅子に着座した人は、その手でハン
ドコントロール部材を操作することにより、運転を行
う。また、このハンドコントロール部材は、その操作力
を倍力してブレーキペダルおよびアクセルペダルに伝達
することができる。
【0037】請求項17、請求項18に記載の発明で
は、人は車椅子に着座したまま、リフト手段により、車
椅子を車室内に乗り入れ、固定手段により、車椅子を運
転席位置に固定する。そして、人はこの車椅子に着座し
た状態で運転手段を駆使してその車両を運転する。この
場合車椅子に座った運転者が、ジョイスティックを操作
することにより、車両が本来備える固有のブレーキペダ
ル、アクセルペダル、ステアリング部材を操作すること
となる。例えばジョイスティックを前後、左右方向に倒
すことにより、これらのペダルなどを操作するものであ
る。したがって、このジョイスティック操作は、例えば
油圧式のアクチュエータを動作させ、ブレーキペダル、
アクセルペダルなどを操作することになる。
【0038】請求項19、請求項20に記載した発明で
は、例えば下半身に障害を有する者が車椅子に着座した
まま、車椅子を車室内に乗り込ませ、運転席位置に固定
し、運転手段を用いてその車両を運転する。この場合、
車椅子に着座した運転者は、その運転席近傍の車体に設
けた操作部材を操作するとともに、運転席前方の表示パ
ネルを見て操作結果を把握することとなる。例えばプッ
シュ式のボタンを押圧して、ブレーキ、アクセル、ステ
アリング以外の車両運転に必要な機能を操作する。ま
た、ブレーキ、アクセル、ステアリングの操作は、例え
ばジョイスティックなどによる。
【0039】請求項21に記載の発明では、リフト手段
により、人が着座した車椅子を車室内に搭載する。そし
て、固定手段を用いて、この車椅子を車室内の運転席位
置に固定する。よって、この車椅子に着座した人は、運
転手段を使用して、その車両を運転することができる。
この場合、上記リフト手段の設置位置から上記車室内の
運転席位置までの床を、その他の部分の床よりも低く
し、車室内での車椅子の移動を容易としている。リフト
手段の設置位置としては、車両の側方または後方部位が
ある。また、この場合、車両は前輪駆動形式とすること
が好ましい。さらに、移動空間の床を低くすることによ
り、その車両の屋根を高く改造する必要が無く、よっ
て、ガレージなど駐車施設の改造が不要であり、また、
高屋根構造による燃費増加が発生することもない。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る車椅子運転
型車両についての実施例を図面を参照して説明する。図
1はこの発明に係る車椅子運転型車両の第1実施例を示
している。図1には、第1実施例に係る車椅子で運転可
能な車椅子運転型車両の概略を示すその模式的平面図で
ある。この図に示すように、この車両10は、通常仕様
のバン形式の車両(ベース車両)の一部を改造し身障者
が車椅子に乗ったまま、昇降自在かつ運転可能としたも
のである。ベース車両としては、ミニバン、フルサイズ
バン、1BOX(ワンボックス)形式の車両などが好ま
しい。具体的には、この車両10は、リフト手段(昇降
リフト)11を車体右側部に有しており、このリフト手
段11を介して車室内に車椅子12を乗り入れることが
できる構成である。このリフト手段11は、人(歩行困
難な老齢者を含む身体障害者など)が着座した状態の車
椅子12を、そのまま車室内に搭載するためのものであ
る。この昇降用のリフト11は例えば油圧制御されてお
り、その車椅子搭載面であるプラットホームが車両床に
対し垂直になった状態から、半扇を描きながら(90度
の円弧を描きながら)下方に向かって回動して地上と平
行になるもの、プラットフォームが車両床下にこれと平
行に収納され、操作すると車室外に突出して地上面に設
置されるものなどがある。また、このリフト11として
はアルミニウム合金製など軽量で高強度の構造のものを
採用している。例えば総重量250kgのものを昇降さ
せることができる程度とする。
【0041】なお、車室内でリフト手段11から運転席
までの床101は、その他の床部分、例えば後部床10
2よりも高さが低く形成されている。車室内は車椅子1
2に着座した状態で移動および運転を行うため、充分な
室内高が必要だからである。ベース車両のボディおよび
シャシ(プラットフォーム)を切削加工し、床を切り下
げている。加工する高さは、その個人の座高により最も
適した高さとしている。また、これは、車両10の屋根
の高さを改造することなく、車椅子12に乗った人にと
って充分な車室内高さを確保したものである。図2〜図
4は、この低床部分101を説明する目的で示す図であ
る。図2に示すように、バン型車両10のサイドドア1
03に面する部分の床から運転席の床部分までの高さ
は、その他の部分、例えば後輪ホイールハウスおよびこ
れらの間の後部床部分102、助手席床部分104のそ
れよりも、例えば高さh(15〜30cm程度)だけ低
く形成されている。なお、これらの図2,図4において
は運転席105、ステアリングホイール106を、説明
の便宜上、図示している。また、後部にリフト手段を設
ける場合は、後部と運転席部分とを連続させるための床
部分を低床化することとなる。
【0042】車室内に乗り入れた車椅子12は、固定手
段13により、車室内の運転席位置に固定される。この
とき、通常仕様車(ベース車両)で取り付けられる運転
席をその運転席位置から取り除き、かつ、ステアリング
ホイール、ステアリングコラムなども取り外してある。
ただし、ブレーキペダル、アクセルペダルは通常仕様車
両の通常仕様通りの位置に配設されている。また、この
車両はオートマチックトランスミッションで、かつ、前
輪駆動形式とする。フロントエンジン、フロントドライ
ブのFF方式とすることにより、上記低床化のための改
造が容易となるからである。この固定手段13として
は、ラッチ部材とピンとの組み合わせなどを採用するこ
とができる。
【0043】そして、この車椅子運転型車両10では、
固定手段13により車椅子12が運転席位置に固定され
たことを検知してエンジン起動などの運転のための操作
が可能となるよう構成されている。具体的には、図5〜
図6に示すように、上記運転席の低床101にボックス
状のラッチ部材110を固定するとともに、このラッチ
部材110に係止されるピン111を車椅子12の下部
に突設している。そして、このピン111がラッチ部材
110に係止されたことを検知してエンジンを始動可能
としたものである。すなわち、車椅子12に取り付けて
あるスチール製の突起部111と、車両10の床101
に取り付けられた装置本体110とが機械的に係止され
た(ロックされた)ことを、電気的に検知し、バッテリ
ーとイグニッションとの間の配線に介在させたスイッチ
(リレーなど)をONとするシステムである。
【0044】この固定手段13をさらに具体的に説明す
ると、このラッチ部材110は、図示するように、ボッ
クスハウジング110内に先端が凹状でかつ回動自在の
フック112を有している。このフック112はピン1
13を支点として水平面でわずかな角度だけ回動自在に
設けられ、フック112の図6中反時計回り方向へのわ
ずかな角度の回動によりマイクロスイッチ114がON
となる。このマイクロスイッチ114が上記イグニッシ
ョン配線のリレー等をONとする構成である。また、こ
のフック112に対向してロック片115がピン116
を支点として回動自在にこのボックスハウジング110
内に配設されている。このロック片115はフック11
2との間に車椅子12下部からの突出ピン111を挟み
込んで抜けないようよう強固にロックすることができ
る。このロック状態では、直進方向からの20Gの衝撃
に耐えることができる。また、上方向からの衝撃に対し
ても同様に耐えることができる構造となっている。
【0045】このロック状態は、専用のスイッチまたは
イグニッションスイッチをオフとすることで解除するこ
とができる。これらスイッチをOFFとすると、後述す
るソレノイド117が突出動作するものである。また、
非常時には非常用ロック解除装置118を使って解除す
ることも可能である。すなわち、このロックの解除は、
電磁ソレノイド117またはひも(緊急解除部材)11
8で行うことができる。ソレノイド117のプランジャ
の先端がレバー119に連結され、レバー119がピン
120で軸支されたストライカ121を図6中時計回り
方向に回動させることができる構成である。ソレノイド
プランジャの突出によりストライカ121が回動する
と、これが当接するロック片115を図6中反時計回り
方向に回動させ(図中実線から破線へ)、ロックを解除
することとなる。また、ひも118もこのレバー119
を介してストライカ121を時計回り方向に回動させる
ことができる構成である。図中122はピン111の進
入を案内するためのガイドであり、このガイド122は
後方に向かってV字状の入口を有している。なお、この
固定手段であるラッチ部材110は床101での設置位
置、床101からの突出高さは任意とすることができ
る。電気的配線などは床裏面等に配設するものとする。
【0046】図7、図8は上記図5、図6の場合とは逆
に車椅子12にラッチ部材13を、車体運転席床101
にピン111を突設した例を示す。これらの図は車椅子
12の下部フレームのみを示している。この例でも上述
の場合と同様に構成したフック構造でピン111を係
止、ロックすることができる。さらに、前輪側のトラバ
ース材123には横方向(図7中矢印X方向)の車椅子
の固定を確実とするための係止材124が固定され、こ
の係止材124に床面に固設したフック125が係止さ
れると車椅子12の横方向移動(図7中矢印X方向の移
動)を規制することができる。
【0047】そして、図1に示すように、この車椅子運
転型車両10の運転席位置(通常仕様車ではステアリン
グホイール位置)にはジョイスティック14が配設され
ており、このジョイスティック14を、車椅子12に座
った運転者がこの実施例では右手で操作することによ
り、車両10の完全な運転を可能としている。すなわ
ち、運転手段であるジョイスティック14は、垂直な中
立位置から前後方向(図1中y矢印方向)に倒すことで
ブレーキングおよびアクセラレーションを、左右方向
(図1中x矢印方向)に倒すことで左右のステアリング
操作を行うことができるように構成されている。
【0048】また、この実施例では、運転席側方のドア
部分に車椅子着座者が操作可能に補助操作部材15が、
運転席前方のフロントダッシュパネル上に表示パネル1
6がそれぞれ配設されている。補助操作部材15は上記
ジョイスティック14で操作される機能以外で車両の運
転に必要な全機能を操作可能とするものである。具体的
には、コンソール(補助操作部材)15にプッシュ式の
6個のボタンを配設し、このボタン操作により内蔵する
コンピュータ制御を介して以下の機能を動作させること
ができる。すなわち、方向指示器の点滅、パワーウイン
ドウの開閉、ヘッドライトの上下切り換え、クルーズ制
御、ギアシフト・アシスト、パワーパーキングブレーキ
の操作、ラジオ・コントロール、ドアロック、エンジン
点火装置のON/OFF、室内灯のON/OFF、クラ
クションの吹鳴、ワイパーのON/OFF、ワイパーウ
ォッシャ液の供給・停止、エアコンのON/OFF、昇
降リフト11の操作、ドアの開閉などである。そして、
これらの操作結果は、全て運転席前方の表示パネル16
に表示される。なお、これらのプッシュ式のボタンを含
むコンソール15は、運転者が使いやすい部分に任意に
設置できるものとする。または、例えば左手が不自由な
重度の身体障害者については、このコンソールに代えて
車椅子のヘッドレストに操作用のボタンを配設、内蔵さ
せることができる。
【0049】コンソール15のボタンは、例えば(S)
(1)(2)(3)(4)(5)と6個で構成されてお
り、(S)でディスプレイ(表示パネル)16中央部に
ある6つパイロットランプの何れかを選択し(セクショ
ンを選択)、そのセクションの(1)〜(5)の間で表
示してある機能を選択し、さらに、それに該当する
(1)〜(5)のボタンの何れかを押すことでこれを決
定し、その機能が作動するように構成してある。
【0050】また、運転手段である上記ジョイスティッ
ク14による操作結果を、この表示パネル16に併せて
表示させることもできる。さらに、上記固定手段13に
よるロック・アンロックの表示、警告をもこの表示パネ
ル16に併せて視認可能にディスプレイすることができ
る。例えば、車室内に搭載された車椅子12を固定位置
(運転席位置)に移動し、上記固定手段13により固定
する。このとき、固定位置では車椅子12を後方に動か
そうと試み、その固定を確認する。すると、表示パネル
16においては緑色のランプが光り、車椅子12が適正
に固定されたことを示す。車椅子12の固定が確認され
るまで、ジョイスティック14などによる運転操作は行
うことができない。また、運転中は、車椅子固有のシー
トベルトおよび肩ベルトを装着するものとする。なお、
表示パネル16での赤色警告ランプとビーパ(音声警告
装置)とが車椅子12の固定が不確実であることを告知
する。
【0051】また、この車椅子12を運転席位置に固定
する補助安全装置として、ショルダーベルト方式のシー
トベルト17が配設されている。このシートベルト17
は車椅子12を運転席位置に乗り入れて上記固定手段1
3で床に固定した後、この位置で車椅子12および運転
者を同時に車体に固定することができる。なお、ワンタ
ッチで着脱が可能な公知のバックル挿入式のベルト17
とする。つまり、この補助安全装置であるベルト17の
一端は車体一部のレフトサイドセンタピラーに固定さ
れ、その他端は床またはブラケットで所定高さ位置の車
体に対して着脱自在に設けられている。また、車椅子1
2が備えるシートベルトは人が着座したときに装着した
状態にあり、上述の固定装置13によって車椅子12を
固定した際にはそのシートベルトは常に装着状態となっ
ている。したがって、この後、さらに、補助安全装置の
固定用ベルトで人体および車椅子12が車両に固定され
るものとなる。なお、補助安全装置としては、上述の固
定用ベルト17の他に、車椅子12の車輪4つを手動ま
たは自動で車体床に固定するものも採用することができ
る。
【0052】さらに、上記リフト手段11は車室外で操
作可能に構成されている。例えば、このリフト手段11
は、ワイヤレス方式のリモートコントロール機器で操作
可能に構成することができる。ワイヤレス方式に使用す
る信号伝達用の媒体としては電磁波(電波、赤外線な
ど)がある。公知のリモコン機器で電磁波を発信し、車
体の一部にその受信機を配設する。受信機は、ドア、昇
降リフトなどの各アクチュエータを制御するものであ
る。なお、このリフト手段11は、車体後部に設けた操
作部12でコントロールすることもできる。図9および
図10には、操作部21およびこれを操作するためのバ
ー状のマグネットキー22を示している。すなわち、後
部右側のピラーの所定高さ位置(車椅子に座った人が操
作できる高さ位置)に、6個の穴23を形成し、これら
の穴23にマグネットキー22の先端(スイッチ部分)
を挿入することにより、上記ドア開閉、リフト11の作
動などをコントロールするものである。なお、この6個
の穴23に対応した表示(LED)が上記表示パネル1
6の中央部に配設されている。
【0053】また、このリフト手段11は、コントロー
ルペンダントとケーブルとで構成した操作部材により車
室外から操作可能としてもよい。操作部とコントロール
ペンダントとをワイヤで接続し、車椅子12に乗った人
が、リフト手段11を常に手元で操作できるようにする
ものである。また、昇降リフト11等が組み込まれたド
ア部は、車室外からは上記ワイヤレスリモートコントロ
ール機器により、その開閉が可能である。また、上述の
ように、同じコントロール機器によってリフト11をも
稼動させることができる。さらには、この車室内にもコ
ントロール装置が設置してあり、同様の操作が可能であ
る。例えば上記補助操作部材15のボタン操作である。
なお、このリフト手段11としては、ベース車両の車両
側面中央部の他にも車両後部に、昇降リフト11または
スロープを組み込み、車椅子12に着座したまま乗降す
るように構成しても良い。図11、図12はリフト11
をベース車両の車両側面中央部(ドア)に配設した場合
を示している。図13、図14は昇降リフト11を車両
後部に配設した場合を示している。いずれの場合にあっ
ても、リフト11の車椅子搭載用の台であるプラットフ
ォーム25は車室内に折り畳まれた状態でコンパクトに
収納される構造である。
【0054】図15、図16にはこのリフト11を示
す。このリフト11は、プラットフォーム組立体25
と、このプラットフォーム25を持ち上げ(昇降さ
せ)、90度程度の回動を行わせることができる支持制
御本体26とで大略構成されている。支持制御本体26
は電動式または油圧式のアクチュエータ27を有し、こ
のアクチュエータ27の動作により2本のポスト28,
28間にプラットフォーム25を略直立させて収納する
ことができる。なお、アクチュエータ27の動作、ドア
の開閉を行うためのハンドスイッチ29はサイドレール
30先端に設けられている。さらに、ポスト28の下端
部にもドア/リフトの操作用のスイッチ31が配設され
ている。図16はこのスイッチ31を示している。な
お、32は上記コントロールペンダントである。このプ
ラットフォーム25は車室外での車椅子12を搭載する
ことができるよう車外にて路面高さまで下降して水平に
展開することができる。この下降位置での水平展開状態
から床101面位置まで上昇し、この位置でその車体側
の基端部を支点として略90度回動することができる。
すなわち、プラットフォーム25は略垂直となって車室
内に収納可能である。
【0055】以下、図17〜図20を参照してこの発明
の第1実施例に係るジョイスティック14によるコント
ロール装置について説明する。このコントロール装置
は、ブレーキ、アクセル、ステアリングを統一的に制御
するものである。なお、このジョイスティック14が装
備された自動車10はバンタイプである。例えば6気筒
エンジンを搭載しているものとする。この車両10は、
また、パワーステアリング機構40を備えている。パワ
ーステアリング機構40は、ステアリング用のギヤボッ
クス45と、エンジン駆動のオイルポンプ42と、これ
らを連通接続する油圧回路とを備えている。ポンプ42
は、例えば112kgf/cm2の圧油をギヤボックス
45に供給可能である。ステリアリングホイール43は
車椅子12に乗った身障者が手動操作可能に運転席の所
定位置に配設されている。そして、ステアリングホイー
ル43に連結されるステアリングコラム44は、パワス
テアリングのギヤボックス45に連結されている。この
ギヤボックス45からの出力はピットマンアーム、リン
クなどを介して前輪50に供給される。
【0056】また、ブレーキペダル51、アクセルペダ
ル52へのパワーアシストは、各油圧シリンダ装置5
3、54による。各油圧シリンダ装置53、54は、油
圧シリンダ55、往復ピストン56、ピストンロッド5
7、内装のスプリング58をそれぞれ備えて構成されて
いる。詳しくは、シリンダ55では上端開口を介してシ
リンダ室内に圧油を受け入れる。ピシトンロッド57は
ピストン56の一端に強固に固着されている。ピストン
ロッド57は下端開口を通ってシリンダ55の外部にま
で延びる。そのピストンロッド57の下端は、スライド
自在、回動自在にアクセルペダル52に連結されてい
る。すなわち、油圧室(シリンダ室)55Aはピストン
56の上端とシリンダ55の内壁とで画成されている。
油圧室55Aの圧力が上昇すると、ピストン56は軸方
向下側に向かって前進する。よって、入力された油圧は
ピストン56、ピストンロッド57を介してアクセルペ
ダル52に伝達される。図19はこのシリンダ55の構
造を示している。このようにして、運転者のアクセルペ
ダル52に対する操作力をアシストする。また、ブレー
キシリンダ装置53についてもアクセルシリンダ装置5
4のそれと同様に構成されている。なお、これらの操作
力は上記ジョイスティック14のトグルのy方向への移
動によるものである。
【0057】上記スプリング58は、ピストン56とシ
リンダ55の下端との間に設けられている。このスプリ
ング58は一定のバネ定数を有する。すなわち、フック
の法則が支配する。したがって、このシステムでは、油
圧に対抗するピストン55の軸力と、シリンダ上端から
ピストン55までの距離との間には大略リニアの関係が
成立する。シリンダ室55Aでの油圧上昇は、ピストン
55の対応した動きを促す。また、シリンダ室55Aの
油圧が下がると、スプリング58によりピストン56が
ただちに復帰する。つまり、シリンダ室55Aの油圧が
低下すると、対応してピストン56が下端から離間上昇
し、上端に当接する。ブレーキシリンダ53およびアク
セルシリンダ54の各スプリング58は、それぞれ一定
のバネ定数を有している。このように、アクセルシリン
ダ54に関して、システムが停止状態では、ピストン5
6がスプリング58の付勢により所定位置に位置付けら
れている。この停止状態では、アクセルペダル52も同
様に停止位置に位置する。このように、ピストン56が
上端に当接するとき、動き出すにはスプリング力に対抗
する力が必要である。すなわち、ジョイスティック14
の最初の急な動きによっては、ブレーキペダル51また
はアクセルペダル52は応答しない。油圧シリンダ5
3,54を各種の車両のペダルに適応させるため、シリ
ンダ55は支点で車両に回動自在に連結されている。ま
た、支点でアクセルペダルに回動自在、かつ、摺動自在
に連結されている。詳しくは、延長ロッド59の一端に
ボール60が溶接されている。このロッド59の他端
(上端)は上記ピストンロッド58の先端にネジ結合さ
れている。長さ調整のためである。一方、このボール6
0が係合するカップ61は、アクセルペダル52に強固
に固定されている。溶接などによる。このカップ61は
立上壁62を有している。この立上壁62は、延長ロッ
ド59、ピストンロッド58、シリンダ55の一部に沿
って半円筒状に延びている。リテーニング材63はこの
立上壁62に上端に強固に固着されている。リテーニン
グ材63は隋円形であって、シリンダ55の周囲にこれ
を包み込むように形成される。
【0058】アクセルペダル52、ブレーキペダル51
は、それぞれが、押圧位置から停止位置にこれらペダル
を戻すための手段を有している。このように、各シリン
ダ装置53、54が動作するとき、そのピストン56に
付与された力はピストンロッド57とボール60とカッ
プ61とを介して、各ペダル51、52に伝達される。
このようなボールジョイント構造により、ペダル51、
52の自由な動きを保証するものである。もちろん、こ
のように配置したため、ピストン55を引き下げずに、
オペレータがペダル51、52を直接踏み込み、ブレー
キ機構またはアクセル機構(スロットル弁を開閉/エン
ジン吸気系、燃焼室への燃料供給)を動作させることも
できる。
【0059】また、身障者のステアリング操作をアシス
トするジョイスティック14は、2ポートステアリング
シリンダ70を備えている(図20)。このシリンダ7
0は、シリンダ内を2室71、72に分けるピストン7
3を含む。このシリンダ70は車体の一部10に強固に
固着されている。ピストンロッド74はピストン73の
一端に強固に取り付けられている。ピストンロッド74
先端はシリンダ70の一端開口から外方に突出し、その
突出端がラック75に連結されている。ラック75はピ
ニオンギヤ77に噛み合う。ピニオン77は上記ステア
リングコラム44に同軸的に連結される。
【0060】各シリンダ室71,72の各ポートは、そ
れぞれ、油路81、82を介して2ポート油圧コントロ
ールバルブ83の各ポートにそれぞれ連通している。シ
リンダ室72の油圧上昇はシリンダ室71の油圧低下を
伴う。ピストン73はこの油圧差によりシリンダ70内
で往復動を行う。このシリンダ内でのピストン73の力
と動きは、ラック77に直接伝達されることとなる。ラ
ック77はコラム44を軸回りに回動させる。
【0061】以上の構成に係るブレーキシリンダ53、
アクセルシリンダ54、2ポートステアリングシリンダ
70の各油圧の調整は、メインコントロールバルブユニ
ット90で行われる。バルブユニット90は、コントロ
ールバルブ91、92、2ポート油圧コントロールバル
ブ83を有する。各バルブ91、92、83は、ジョイ
スティック14の電圧値の変化によりコントロールされ
る。なお、ジョイスティック14は、ステアリングコラ
ム44の近傍の所望位置に設けられている。ドライバの
要求による。ジョイスティック14は、トグルのxy各
方向への動きを4つの電気信号に変換する。この動きに
より電圧値が変化する。4つの出力信号はトグルの中立
位置から同一平面での直交2軸方向への動きに対応す
る。例えばトグルの前方への動きは、メインコントロー
ルバルブユニット90への電圧値変化を生じさせる。
【0062】通常操作では、ジョイスティック14のト
グルの前方への動きは、油圧コントロールバルブ91に
よるライン94とブレーキシリンダ53との連通を許容
する。また、ジョイスティック14の出力はトグルが直
立から倒されるまでに5.5〜14ボルトの間で変化す
る。トグル直立では、ジョイスティック14出力は0ボ
ルトで、トグルが倒される5.5ボルト、さらに倒され
ると対応して出力値は大となる。この5.5ボルトがシ
リンダ53、54のバネ58の予圧力に相当する。トグ
ルを前方に倒すと、ライン94を介してバルブ91に
5.5ボルト相当の油圧をかける。ライン94はシリン
ダ室55Aに連通し、ピストン56に抗して油圧を上昇
させる。この油圧がスプリング58力に打ち勝ってピス
トン56を下方に動かす。よって、トグルの前方への動
きは、コントロールバルブ91によるシリンダ室55A
への圧力上昇を促す。すると、ピストン56はブレーキ
ペダル51のすばやい動きを促し、ブレーキが作用する
こととなる。このトグルの動きとピストンの動きとの関
係は、調整可能である。
【0063】一方、トグルの中立位置から後方への動き
は、ライン94からの圧油の流れを停止する。そして、
ライン95よりブレーキシリンダの圧油を逃がす。ピス
トン56は上昇復帰し、ブレーキペダル51に作用して
いた踏力は解除される。こようなトグルの動きは、アク
セルシリンダ54の操作でも同様である。すなわち、ト
グルを後方に倒すとアクセルペダル52が踏み込まれ、
その状態で前方にトグルを戻すと、アクセルペダル52
の踏み込みが解除される。なお、図示の配置状態では、
アクセルペダル52とブレーキペダル51とは同時に操
作されることはない。
【0064】また、トグルの左右(図1のx方向)への
動きは、2ポートバブル83を制御支配する。この動き
はステアリングシリンダ70のライン81、82の油圧
を制御することによる。なお、センタリングバルブ96
がライン81と12との間の連通路に設けられている。
ジョイスティック14を使用せずに運転したい場合、セ
ンタリングバルブ96はライン81と82との間を連通
状態とする。この結果、ステアリングシリンダ70を非
作動状態とし、かつ、ピストン73、ピストンロッド7
4の動きをフリーとする。
【0065】エンジンポンプ42から圧油は、ライン9
7、チェック弁98、ライン99、フィルタ100、ラ
イン(管路)100Aを介してギヤボックス45のパワ
ーシリンダに供給される。また、ギヤボックス45のリ
ターン側にプレッシャレギュレータ140を介在させ
る。このレギュレータ140とギヤボックス45との間
の中間分岐点141の油圧は、レギュレータ140で一
定値に保たれる。その結果、シリンダ53、54、70
に供給される油圧もそれぞれ同じ一定値に保持される。
また、この図の配置によれば、ギヤボックス45への背
圧は一定値となる。この背圧がパワーステアリング操作
力の補助となる。ギヤボックス45の油圧を112kg
f/cm2から84kgf/cm2に減じるからである。
このような堅いステアリングでは、ジョイスティック1
4の感度を低くする。オーバステアなしで、ジョイステ
ィック14の操作応答性を良くするためである。
【0066】身障者の安全のため、このシステムでは、
バックアップポンプ142、オイルクーラ143、オイ
ルフィルタ100、一方向弁144、中間接続用ライン
145,146,147を備えている。オイルクーラ1
43はライン146に、一方向弁144はライン145
にそれぞれ介装されている。なお、ライン147はレギ
ュレータ140とバックアップポンプ142とを接続し
ている。車両のエンジンを始動せずに、その電気システ
ムをオンとすると、メータ148はエンジンポンプ出力
ライン97の圧力が0であることを示す。そこで、バッ
クアップポンプ142がONとなり、ステアリングシリ
ンダ70、ブレーキシリンダ53、アクセルシリンダ5
4に所定の油圧を供給することとなる。これが、パワー
ステアリングシステム、ブレーキシステムへのバックア
ップシステムを構成している。なお、ジョイスティック
14の電圧値を上記より高い値(例えば14ボルト)に
セットするときは、補助バッテリがメインバッテリに加
えて使用される。補助バッテリはその増大分を供給可能
である。また、補助バッテリはバックアップポンプ14
2の電源となっている。また、図18に示すシステムで
は、ギヤボックス45とラックピニオン式のパワーシリ
ンダ70とを備えている。ギヤボックス45は、そのセ
クターシャフトがピットマンアーム、タイロッド等を介
してナックルアームに連結されるボールナット式のパワ
ーステアリング機構を構成することもできる。このよう
に構成すると、2重のパワーステアリング機構を備えた
車両とすることができる。
【0067】図21は、上記システム中のパワーステア
リングシステムでのバックアップシステムをブロック表
示したものである。また、図22はバックアップステア
リングシステムを示す他の例である。この例では、油圧
ポンプ(エンジンにより動力を得て油圧を発生するポン
プ)151の他に補助バッテリの駆動により油圧を発生
させるタイプのバックアップポンプ152を備えたもの
である。すなわち、パワーステアリング用のギヤボック
ス153に対して何れのかのポンプ151または152
より圧油を供給可能な構成を示す。油圧回路中154は
オイルクーラ、155はリザーバ、156,157はチ
ェックバルブである。また、158は切換弁である。
【0068】このようにこの実施例にあっては、メイン
のステアリングシステムが故障したとき動作するバック
アップステアリングシステムを備え、このバックアップ
ステアリングシステムは、メインのパワーステアリング
システムに対する必要な油圧を補償するように構成して
ある。特にこのバックアップステアリングシステムで
は、エンジンの不調でパワーステアリングが故障したと
き、メインの油圧ポンプの故障、これを駆動するための
ベルトの破損などの非常事態においても、バックアップ
ポンプより油圧をステアリングに対して補償、供給する
ものである。また、このバックアップステアリングシス
テムは、メインのパワーステアリングシステムが故障し
た場合、直ちに作動し、ドライバは速やかに車両を退避
させることができる構成である。
【0069】さらに、上記バックアップステアリングシ
ステムは、倍力ステアリング装置付きの場合でも、無い
場合でも、これを用いることができる。この操作力を倍
力することができる倍力ステアリングシステムとして
は、上記ジョイスティック14を含むことができる。こ
のジョイスティック14はステアリング操作に必要な力
を減じることで、ドライバの手や腕の障害をカバーする
ものである。例えば通常のパワーステアリング操作に必
要な操作力を、1/10程度にまで軽減することができ
る。また、この倍力ステアリングシステムとしては、ジ
ョイスティックの他にも、例えば通常のステアリングホ
イールよりも径を小さくしたステアリングホイールを用
いることもできる。また、逆に、ステアリングホイール
の径を大きくしてその操作力を軽減することもできる。
【0070】さらに、上記運転手段の他の例としては、
車椅子に着座した人が手で操作可能なハンドコントロー
ル部材を運転席位置(例えばジョイスティック14と同
様の位置)に装備することができる。このハンドコント
ロール部材は、1本のトグルで構成され、このトグルを
前後方向に倒すことで、操作力を倍力してブレーキペダ
ルおよびアクセルペダルに伝達する。すなわち、このパ
ワーアシストハンドコントロールは、電子的に制御され
た油圧システムであり、パワーステアリング用ポンプを
プライマリパワーソースとしている。また、足だけが不
自由で上半身は自由に動く個人には、このようなハンド
コントロールを用いることが好適である。さらには、ス
テアリングホイールを両手で握らずに、片手で握って運
転できるように構成することもできる。
【0071】また、第1実施例では、メインのブレーキ
システムが故障したとき動作可能なバックアップブレー
キシステムを備えているものでもある。すなわち、上記
ジョイスティックシステムでは、バックアップ用のオイ
ルポンプ142を有し、このオイルポンプ142は、メ
インのブレーキシステムが備えるオイルポンプ42から
の油圧に代わって必要な油圧を発生可能であるからであ
る。また、このバックアップブレーキシステムをメイン
のブレーキシステムとは完全に別系統に構成することも
できる。それぞれを独立させた別系統の油圧システムあ
るいは電動式ブレーキシステムとして構成するものであ
る。例えばバックアップ用のオイルポンプから、フィル
タ、プレッシャレギュレータ、コントロールバルブを介
してブレーキペダル駆動用のシリンダに油圧を発生させ
る構成とすればよい。このバックアップシステムは、エ
ンジントラブルや低負圧でブレーキが作動しなくなった
場合、手と腕(あるいは手か腕のみ)で車両を停止させ
ることができる。バックアップポンプ142は補助バッ
テリを駆動源とするからである。そして、このバックア
ップシステムは、エンジン出力が予め設定された値を下
回った場合に作動するように構成することができる。ま
た、メインのブレーキシステムが作動しなくなった場
合、視覚と聴覚でドライバに危険を知らせるよう構成し
ている。表示パネルでの警告ランプの点灯と、警告音
(ビープ音)の同時発生をコントロールユニットで制御
するものである。このバックアップブレーキシステム
は、倍力ブレーキ装置(パワーブレーキシステム)と併
用しても、しなくても良い。
【0072】上記ジョイスティック14により操作され
るブレーキペダル51には操作力を倍力する倍力ブレー
キシステムを付加することができる。この倍力ブレーキ
システムは、メインのブレーキシステムとは別系統で作
動するバックアップブレーキシステムに組み込まれる。
例えば倍力ブレーキシステムでは、ブレーキブースタを
コントロールバルブとブレーキシリンダとの間に配設す
ることで構成することができる。ブースタとしては、マ
スターバック式、ハイドロマスター式のいずれであって
もよい。このシステムによれば、手や腕のわずかな力で
車両を停止させることが可能になる。
【0073】また、車両に備え付けられているフートブ
レーキは、ホイール(車輪)の内側に取り付けられてい
るブレーキドラムまたはブレーキディスクなどに摩擦材
を押し付け、その摩擦力を利用して制動力を発生させる
ものである。車椅子に座った運転者が、ブレーキペダル
を踏む操作方向に例えばジョイスティックを倒すことに
よって、すべてのホイールに制動力が発生するようにな
っている。このような構成のブレーキシステムであれ
ば、この発明に係るバックアップブレーキシステムは全
てについて適用することができる。次に、この発明が適
用される倍力式ブレーキとしては、エンジンの吸入負圧
や圧縮空気を利用して操作力を増大させるものであって
もよい。圧縮空気を利用するエアサーボでは、バキュー
ムサーボと似た構造であるが、圧縮空気を作るためのエ
アコンプレッサを備える必要がある。この倍力ブレーキ
が取り付けられる理由は以下の通りである。すなわち、
上記直接式ブレーキでのマスタシリンダとホイールシリ
ンダの断面積を適宜決定するのみでは車両重量(車両質
量)の大きい自動車、高速走行中の自動車のように走行
中の慣性の大きい自動車などでは、制動力が十分確保さ
れず踏力が大きくなって操作に支障を生ずるようになる
からである。また、この発明に係る車椅子運転型車両で
は、これに加えて、身体(特に上半身)にハンディキャ
ップを有する者が操作する場合、この操作力を補助する
ためである。
【0074】なお、ディスクブレーキにしてもドラムブ
レーキにしても、それを動かす元になっているのはドラ
イバの足の力(踏力)である。この発明に係る車椅子運
転型車両ではこの踏力をハンドコントロール部材で発
生、制御させ、かつ、この部材に対する小さい操作力で
ブレーキを作動させるように構成されている。この車椅
子運転型車両が大きく、重くなると、このブレーキ操作
力をアシストする必要があり、上記倍力ブレーキシステ
ムが必要となる。
【0075】倍力装置としてはマスターバックが知られ
ており、この装置では、エンジンに発生する負圧と大気
圧との圧力差を利用して踏力を補い、軽い力でもパッド
やブレーキシューを押し付ける力を生み出す構成であ
る。例えばパワーピストンで仕切られた一方の室にはエ
ンジンのシリンダ内に発生する負圧が導かれている。ド
ライバのペダル操作は、パワーピストンに連結されたバ
ルブオペレーティングロッドに伝わる。このロッドが動
くとロッドの先端に取り付けられているバルブプランジ
ャが連動し、それまで密着していたバルブプランジャと
ポペットとの間に隙間を作る。この動きによって、他方
の室には大量の大気が導入される。この大気の流入によ
って、両室の間には大きな圧力差が生まれる。これによ
りパワーピストンが一方側に向かって動かされる。パワ
ーピストンはブレーキシリンダ内のピストンに連結され
ているため、このピストンもまた動かされ、ブレーキ配
管内のオイルに大きな圧力を加えることになる。ドライ
バがペダルを一定量踏みこんで止めた場合、バルブプラ
ンジャはその位置で停止します。ところが、この状態で
もバルブプランジャとポペットの間に隙間があると他方
の室にはまだ大気が侵入してきます。したがって、パワ
ーピストンは一方向に動き続けます。そして、ピストン
に追従しているポペットが再びバルブプランジャに接す
ると大気の通路が閉ざされ、両室の圧力はその時点でバ
ランスが保たれることになりブレーキ力も保持される。
【0076】図23は第2実施例に係る運転手段、すな
わち補助操作部材を示す。補助操作部材である押しボタ
ン式スイッチ161はコンソール162に配設され、コ
ンソール162は運転席のドア163に固定されてい
る。表示パネル164はフロントダッシュパネルに配設
されている。補助操作部材161は上記の場合と同様に
運転操作以外の補助的な機能を全て操作可能である。し
たがって、この実施例によれば、ステアリングホイール
165(ステアリング)と、ハンドコントロール部材
(アクセル、ブレーキ)、および、この補助操作部材1
61とにより、車両の運転を行うことができる。なお、
その他の構成、作用および効果は、前述した実施例と同
様であるので説明を省略する。
【0077】図24、図25は第3実施例を示してい
る。この実施例は、バン型以外のクーペ型またはワゴン
型自動車にこの発明を適用可能な場合を示したものであ
り、特に、そのリフト手段を示している。このリフト1
71は、プラットフォーム172の基端をアーマチュア
173で支持し、このアーマチュア173をアクチュエ
ータ(油圧シリンダ)174でリフトアップすることに
より、プラットフォーム172を折り畳む構成である。
操作は、水平バー175の先端に配設したスイッチ17
6で行う。なお、その他の構成、作用および効果は、前
述した実施例と同様であるので説明を省略する。
【0078】図26はこの発明の第4実施例を示してい
る。この実施例に係るリフト181は、プラットフォー
ム182を鉛直面内で90度以上、例えば120度程度
回動させることができる。車内への収納位置(S)から
レベル(車室床面と同一高さの水平位置:E)、さらに
は、路面展開位置(L)まで回動する構成である。18
3がアクチュエータの駆動源であるポンプを示してい
る。なお、その他の構成、作用および効果は、前述した
実施例と同様であるので説明を省略する。
【0079】なお、上記パワーステアリングシステムは
身体障害者が運転する車両にとっては必要性が高い。特
に上半身にも障害を有する場合に必要性が高い。このパ
ワーステアリングはエンジンが発生する力の一部や、オ
ルタネータ(発電装置)からの電力を利用することで、
ドライバのステアリング操作力を補助し、適度に軽い操
作力を実現するものだからである。この発明にあって適
用されるパワーステアリングの種類には以下のものがあ
る。すなわち、一つはエンジンの回転力を利用し油圧を
発生させて動力源とする油圧式パワーステアリング、も
う一つは、電力を使ってモータを動かし操作力を補助す
る電動式パワーステアリングである。この発明はいずれ
のタイプについても適用することができる。例えばメイ
ンパワーステアリングシステムを油圧式で、バックアッ
プシステムを電動式でそれぞれ構成することもできる。
【0080】また、上記パワーステアリングシステムな
どに用いられる油圧ポンプについても、エンジンの回転
をベルトで受けて動力を得るタイプと、電動モータで作
動するものがある。ベルト駆動のものは、油圧ポンプを
エンジンに隣接させる必要があるが、モータ式のもの
は、離れた位置に設置することが可能である。いずれに
ついても、この発明を適用することが可能である。例え
ばベーン式油圧ポンプ内部は、ベルトまたはモータによ
ってロータが回転し、その周囲に取り付けられたベーン
が遠心力によってハウジングの形状に沿いながら出入り
しつつ回転する構成となっている。ベーンとハウジング
によって仕切られる空間はロータの回転に応じて変化し
ていき、オイルタンクに貯められていたオイルがこの空
間に吸い込まれた後、吐出されることになる。オイルポ
ンプには、エンジンやモータの回転が変化しても、単位
時間当たりのオイルの吐出量を規定の範囲内に抑えるよ
うに動くフローコントロールバルブや、ステアリングホ
イールをロックするまで回し、長時間保つような操作を
したときにオイルの圧力を一定以上に上げないようにす
るプレッシャリリーフバルブが設けられている。
【0081】また、同システムに使用されるコントロー
ルバルブは、公知のように、ドライバのステアリングホ
イールの操作に応じて、オイルポンプで発生する油圧を
パワーシリンダ内に送りこみ、ホイールのスムーズな動
きをコントロールする働きを有する。さらに、同じくパ
ワーシリンダについては、ラックアンドピニオン式ギヤ
の場合は、ラックハウジングが、また、ボールナット式
の場合は、ギヤボックス内のボールナットの左右の空間
がこのシリンダに相当する。上記オイルポンプで発生し
た油圧は、コントロールバルブによって制御され、パワ
ーシリンダ内のパワーピストンによって仕切られる左右
の空間どちらかに加わり、ラックアンドピニオン式の場
合はラックギヤを、ボールナット式の場合はセクターギ
ヤを動かすこととなる。
【0082】なお、上記パワーステアリングシステムと
しては、コントロールバルブおよびパワーシリンダの形
状や配置により種々の型式があって、それぞれの車両の
条件に応じて使い分けられる。リンケージタイプは、パ
ワーシリンダをステアリングリンケージの途中に設けた
ものでコントロールバルブの取付け位置によりコンバイ
ンド型とセパレート型に分けられる。コンバインド型
は、コントロールバルブとパワーシリンダの両者が一体
に組み付けられたもので、取付け場所が比較的広い大型
車両に使用される。セパレート型は、コントロールバル
ブとパワーシリンダとがそれぞれ独立して取り付けら
れ、取付け場所が狭く限られている小型車両に使用され
る。インデグラルタイプは、コントロールバルブやパワ
ーシリンダをステアリングギヤボックス内に組み込んで
一体とした形式で、外形寸法が小さくでき、取付けおよ
び配管が単純化されるので、乗用車や大型車に広く使用
される。これらのいずれについてもこの発明を適用する
ことができる。
【0083】また、この発明が適用される電動式パワー
ステアリングとしては、コラムアシスト式、ピニオンア
シスト式、ラックアシスト式がある。モータや減速ギヤ
がステアリング系統のどの位置に取り付けられているか
によって分かれる。この電動式のパワーステアリングシ
ステムは、スピードセンサ、トルクセンサ、コントロー
ルユニット、モータおよびクラッチ、減速ギヤなどで構
成される。電動式パワーステアリングが油圧式パワース
テアリングと最も異なる点は、ステアリング操作力の補
助をある条件のときしか行わないことにある。その条件
とは基本的には走行速度であるが、油圧式エンジン回転
数や速度に応じてアシスト力を変化させていることに比
べ、電動式では停止状態から一定の速度の間しかパワー
ステアリングとして機能しない。エンジンが始動し、シ
ステムが通電されると、まずスピードセンサから走行速
度が作動範囲内であることがコントロールユニットに信
号として伝えられる。その状態で、車椅子に乗ったドラ
イバがステアリングを操作すると、タイヤには車両の重
量が加わっているのでステアリングホイールの動きに対
して少し遅れて動きだす。このステアリングホイールと
タイヤ間の位相のズレは、ステアリングシャフトのねじ
れとして現われる。上記トルクセンサは、このステアリ
ングシャフトのねじれを検知し、コントロールユニット
に信号として送る。コントロールユニットはスピードセ
ンサからの信号と、トルクセンサからの作動信号を受
け、モータとクラッチとに通電する。通電されたモータ
の回転は、クラッチを経て減速ギヤに伝わる。減速ギヤ
はモータの回転速度を下げる代わりに大きな回転力を生
み出し(減速作用、トルクアップ作用)、ドライバのス
テアリング操作力をアシストする。この減速ギヤには、
オートマチックトランスミッションのギヤ機構にも使わ
れているプラネタリーギヤ方式と、ボールナット式ステ
アリングギヤに使われているウォームギヤ方式が作用さ
れている。
【0084】以上の各機構はそれぞれ単独でもあるいは
任意の組み合わせでも採用することができる。車椅子運
転者の身体の障害の程度に応じてベース車両を改造する
ものである。例えば右手のみで操作可能な人は、補助操
作部材としてはヘッドレスト設置タイプを、ハンドコン
トロール部材としてはジョイスティックを採用すること
ができる。さらには、ヘッドレスト型に代えて以下の音
声制御システムを採用することもできる。
【0085】音声制御システムは、機能を分担した3つ
のサブシステムからなる。情報のやりとりは割り込みや
ハンドシェークにより、効率化と安全化を計っている。
音声認識部は基本的には、初期化、レベル調整、登録の
各モードを経て認識モードとなる。これらの各モードへ
の移行は仲介部からのコマンドによってなされる。認識
モードでの登録パターンと発声パターンとの比較はDP
マッチング法を用い、リアルタイムに全登録語と比較す
る。このDP法により、同一発声語にみられる発声時間
の長短の差を、非線形的に整合することが可能になり、
認識率が向上している。仲介部は音声認識ボードを初期
化、レベル調整、登録、認識の各モードに移行させる。
認識モードでは、認識ボードに入力された音声パターン
と登録パターンの一番近い単語が認識語として、仲介部
に返される。仲介部はこの認識モードを2回行い、同一
発声単語と認められたときのみ、車椅子制御部へ選択さ
れた動作の割り込み信号を出し、次の認識のために待機
している。それ以外は手動モードとなり、口元に配置さ
れたスイッチに舌先で軽く触れ、必要な動作の選択を行
う。この後、認識モードに移行する。これら2つのモー
ドは、搭乗者の意志により自由に切換が可能である。こ
うした一連の状態は、車椅子の右手前方のモニタ部に表
示され、確認できる。車いす制御部は、仲介部からの認
識結果の割り込み信号に基づいて、ジョイスティック部
の出力端へD/A変換器を通して適当な電圧を出力す
る。このとき、スロースタートが可能なようにその電圧
を調整している。車椅子制御部には緊急割り込み停止を
設け、搭乗者が障害物回避に使用できるようにする。こ
のスイッチは、舌をまっすぐ伸ばした口元の中央に付け
てあり、とっさの行動がとれるようにする。さらに安全
を高めるためのレバー方式の接触スイッチを設けてい
る。
【0086】
【発明の効果】この発明によれば、車椅子に座った人が
安全に車両を運転することができる。また、単独で車椅
子に乗ったまま乗車し、運転することができる。また、
上半身にハンディキャップを有する場合でも運転操作を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例に係る各手段の配置を説
明するための車椅子運転型車両の模式的平面図である。
【図2】この発明の第1実施例に係る低床手段を説明す
るための車椅子運転型車両の斜視図である。
【図3】この発明の第1実施例に係る低床手段を説明す
るための車椅子運転型車両のドア部を示す斜視図であ
る。
【図4】この発明の第1実施例に係る低床手段を説明す
るための車椅子運転型車両の平面図である。
【図5】この発明の第1実施例に係る固定手段を説明す
るためのラッチ部材の斜視図である。
【図6】この発明の第1実施例に係る固定手段を説明す
るためのラッチ部材の模式的な平面図である。
【図7】この発明の第1実施例に係る固定手段の他の例
を説明するための車椅子下部フレームを示すその平面図
である。
【図8】この発明の第1実施例に係る固定手段の他の例
を説明するための車椅子下部フレームを示すその側面図
である。
【図9】この発明の第1実施例に係るリフト操作手段を
説明するための車椅子運転型車両の右後部ピラーの一部
を示すその正面図である。
【図10】この発明の第1実施例に係るリフト操作部材
であるマグネットキーを示す正面図である。
【図11】この発明の第1実施例に係るリフト手段の配
置を説明するための車両の側面図である。
【図12】この発明の第1実施例に係るリフト手段の配
置を説明するための車両の後部から見た模式図である。
【図13】この発明の第1実施例に係るリフト手段の配
置の他の例を説明するための車両の後部を示す正面図で
ある。
【図14】この発明の第1実施例に係るリフト手段の配
置の他の例を説明するための車両の後部を示す側面図で
ある。
【図15】この発明の第1実施例に係るリフト手段を示
す斜視図である。
【図16】この発明の第1実施例に係るリフト手段のス
イッチ部分を示す斜視図である。
【図17】この発明の第1実施例に係るジョイスティッ
ク手段を説明するための運転席部分を示す斜視図であ
る。
【図18】この発明の第1実施例に係るジョイスティッ
ク手段を説明するためのその油圧回路図である。
【図19】この発明の第1実施例に係るジョイスティッ
ク手段の油圧アクチュエータを示す断面図である。
【図20】この発明の第1実施例に係るジョイスティッ
ク手段のラック/ピニオンのパワーシリンダを示す断面
図である。
【図21】この発明の第1実施例に係るジョイスティッ
ク手段の油圧機器の概略配置を示すブロック図である。
【図22】この発明の第1実施例に係る油圧機器の配置
を示す図である。
【図23】この発明の第2実施例に係る補助操作部材の
配置を説明するための運転席部分を示す斜視図である。
【図24】この発明の第3実施例に係るリフト手段を示
す斜視図である。
【図25】この発明の第3実施例に係るリフト手段を示
す側面図である。
【図26】この発明の第4実施例に係るリフト手段の動
きを説明するための側面図である。
【符号の説明】
10 車椅子運転型車両、 11 リフト手段、 12 車椅子、 13 固定手段、 14 ジョイスティック、 15 補助操作部材、 16 表示パネル、 21 操作部、 22 マグネットキー、 101 低床部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B60R 22/00 B60R 22/00 F02D 29/02 321 F02D 29/02 321B (72)発明者 ブル−ス エル アナフィ−ルド アメリカ合衆国 46222 インディアナ州 インディアナポリス, ワシントン ス トリ−ト ウエスト3219 アナフィ−ルド コーポレ−ション内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人が着座した車椅子を車室内に搭載する
    ためのリフト手段と、 この車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定
    手段と、 この車椅子に着座した人がその車両を運転するための運
    転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、 上記リフト手段は車室外で操作可能とした車椅子運転型
    車両。
  2. 【請求項2】 上記リフト手段は、ワイヤレス方式のリ
    モートコントロール機器で操作可能とした請求項1に記
    載の車椅子運転型車両。
  3. 【請求項3】 人が着座した車椅子を車室内に搭載する
    ためのリフト手段と、 この車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定
    手段と、 この車椅子に着座した人がその車両を運転するための運
    転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、 上記固定手段により車椅子が固定されたことを検知して
    エンジン起動などの運転のための操作を可能とした車椅
    子運転型車両。
  4. 【請求項4】 上記運転席の床にラッチ部材を設けると
    ともに、このラッチ部材に係止されるピンを車椅子に突
    設し、ピンがラッチ部材に係止されたことを検知してエ
    ンジンを始動可能とした請求項3に記載の車椅子運転型
    車両。
  5. 【請求項5】 人が着座した車椅子を車室内に搭載する
    ためのリフト手段と、 この車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定
    手段と、 この車椅子に着座した人がその車両を運転するための運
    転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、 メインのブレーキシステムが故障したとき動作可能なバ
    ックアップブレーキシステムを備えた車椅子運転型車
    両。
  6. 【請求項6】 上記バックアップブレーキシステムは、
    バックアップ用のオイルポンプを有し、このオイルポン
    プは、メインのブレーキシステムが備えるオイルポンプ
    からの油圧に代わって必要な油圧を発生可能である請求
    項5に記載の車椅子運転型車両。
  7. 【請求項7】 人が着座した車椅子を車室内に搭載する
    ためのリフト手段と、 この車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定
    手段と、 この車椅子に着座した人がその車両を運転するための運
    転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、 上記運転手段により操作されるブレーキには操作力を倍
    力する倍力ブレーキシステムを備えた車椅子運転型車
    両。
  8. 【請求項8】 上記倍力ブレーキシステムは、メインの
    ブレーキシステムとは別系統で作動するバックアップブ
    レーキシステムに組み込まれた請求項7に記載の車椅子
    運転型車両。
  9. 【請求項9】 人が着座した車椅子を車室内に搭載する
    ためのリフト手段と、 この車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定
    手段と、 この車椅子に着座した人がその車両を運転するための運
    転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、 メインのステアリングシステムが故障したとき動作する
    バックアップステアリングシステムを備えた車椅子運転
    型車両。
  10. 【請求項10】 上記バックアップステアリングシステ
    ムは、メインのパワーステアリングシステムに対する必
    要な油圧を補償する請求項9に記載の車椅子運転型車
    両。
  11. 【請求項11】 人が着座した車椅子を車室内に搭載す
    るためのリフト手段と、 この車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定
    手段と、 この車椅子に着座した人がその車両を運転するための運
    転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、 操作力を倍力することができる倍力ステアリングシステ
    ムを備えた車椅子運転型車両。
  12. 【請求項12】 倍力ステアリングシステムは、ジョイ
    スティックを含む請求項11に記載の車椅子運転型車
    両。
  13. 【請求項13】 人が着座した車椅子を車室内に搭載す
    るためのリフト手段と、 この車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定
    手段と、 この車椅子に着座した人がその車両を運転するための運
    転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、 この運転席位置に固定された車椅子およびこれに着座し
    た人をさらに車両に固定するための補助安全装置を備え
    た車椅子運転型車両。
  14. 【請求項14】 上記補助安全装置は、一端が車両に固
    定され、他端が車両に対して着脱自在に設けられたベル
    トである請求項13に記載の車椅子運転型車両。シート
    ベルトは予め装着した状態にあり、上述の固定装置に車
    椅子を固定した際にはシートベルト装着状態となる。
  15. 【請求項15】 人が着座した車椅子を車室内に搭載す
    るためのリフト手段と、 この車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定
    手段と、 この車椅子に着座した人がその車両を運転するための運
    転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、 上記運転手段は、車椅子に着座した人が手で操作可能な
    ハンドコントロール部材を備えた車椅子運転型車両。
  16. 【請求項16】 上記ハンドコントロール部材は、操作
    力を倍力してブレーキペダルおよびアクセルペダルに伝
    達する請求項15に記載の車椅子運転型車両。
  17. 【請求項17】 人が着座した車椅子を車室内に搭載す
    るためのリフト手段と、 この車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定
    手段と、 この車椅子に着座した人がその車両を運転するための運
    転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、 上記運転手段は、ジョイスティックを含み、ジョイステ
    ィックを操作することにより車両固有のブレーキペダ
    ル、アクセルペダル、ステアリング部材を操作可能な車
    椅子運転型車両。
  18. 【請求項18】 上記ジョイスティックは、上記ブレー
    キペダル、アクセルペダルを操作するためのアクチュエ
    ータを動作させる請求項17に記載の車椅子運転型車
    両。
  19. 【請求項19】 人が着座した車椅子を車室内に搭載す
    るためのリフト手段と、 この車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定
    手段と、 この車椅子に着座した人がその車両を運転するための運
    転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、 上記運転手段は、車椅子に着座した人が操作可能な運転
    席近傍の車体に操作部材を備えるとともに、この操作部
    材による操作結果を表示する表示パネルをこの固定され
    た運転席の前方に配設した車椅子運転型車両。
  20. 【請求項20】 上記操作部材は、プッシュ式のボタン
    を有し、このボタン操作によりブレーキ、アクセル、ス
    テアリング以外の車両運転に必要な機能を操作可能とし
    た請求項19に記載の車椅子運転型車両。
  21. 【請求項21】 人が着座した車椅子を車室内に搭載す
    るためのリフト手段と、 この車椅子を車室内の運転席位置に固定するための固定
    手段と、 この車椅子に着座した人がその車両を運転するための運
    転手段とを備えた車椅子運転型車両にあって、 上記リフト手段の設置位置から上記車室内の運転席位置
    までの床を、その他の部分の床よりも低く形成した車椅
    子運転型車両。
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