JPH11281829A - 光導波路デバイス及びその製造方法 - Google Patents

光導波路デバイス及びその製造方法

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JPH11281829A
JPH11281829A JP8633798A JP8633798A JPH11281829A JP H11281829 A JPH11281829 A JP H11281829A JP 8633798 A JP8633798 A JP 8633798A JP 8633798 A JP8633798 A JP 8633798A JP H11281829 A JPH11281829 A JP H11281829A
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JP
Japan
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grating
optical waveguide
refractive index
waveguide device
optical
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JP8633798A
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English (en)
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Naoki Nishida
直樹 西田
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 他の特性に悪影響を及ぼすことなく所望の放
射損失係数に設定することができ、所望のビーム径で光
を出力できる光導波路デバイス及びその製造方法を得
る。 【解決手段】 基板10上に光学バッファ層11を介し
て光導波層20を積層し、この光導波層20上に光入力
用グレーティング21と光出力用グレーティング22を
形成した光導波路デバイス。グレーティング22は多元
蒸着法によって2種類以上の材料を用いて成膜され、所
望の屈折率に調整されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路デバイス
及びその製造方法、特にAOD(音響光学素子)を用い
た非機械式走査光学系として利用される光導波路デバイ
ス及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術と課題】一般に、光導波路デバイスは、基
板上あるいは基板に形成した低屈折率層上に高屈折率の
光導波層を設け、光導波層の表面は空気(低屈折率層)
とし、半導体レーザから放射されたレーザビームを光導
波層に入力して導波させ、光導波層から出力させる。こ
のとき、IDT(inter−digital−transducer、くし型
電極)から光導波層に表面弾性波を発生させ、レーザビ
ームを偏向させる。レーザビームを光導波層に入力又は
出力させるには、光導波層の表面又は基板(低屈折率
層)との界面にグレーティングを形成するのが通常であ
る。
【0003】ところで、光導波層から出力される光ビー
ムのビーム径は、用途に応じて種々の値であることが要
求されている。光導波路デバイスにおいて、出射ビーム
径を決めるのは、光出力用グレーティングカプラの放射
損失係数である。この係数を変えるためには、グレーテ
ィングの高さ、デューティ比、光導波層の膜厚等のパラ
メータがある。しかし、これらのパラメータを変えるこ
とは、調整が困難であったり、放射損失係数以外の特性
に影響を及ぼすため、好ましくはない。
【0004】そこで、本発明の目的は、他の特性に悪影
響を及ぼすことなく所望の放射損失係数に設定すること
ができ、所望の出射ビーム径を得ることのできる光導波
路デバイス及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【発明の構成、作用及び効果】以上の目的を達成するた
め、本発明に係る光導波路デバイスにおいては、少なく
とも光出力用グレーティングは2種類以上の材料が混合
されている。これらの材料の組み合わせや組成比を変え
ることでグレーティングカプラを所望の放射損失係数に
設定することができ、所望の出射ビーム径を得ることが
できる。また、入射ビーム径が種々の値をとる場合で
も、光入力用グレーティングの材料の組成比を変えるこ
とで所望の放射損失係数に設定することができ、所定の
出射ビーム径を得ることができる。
【0006】グレーティングカプラの放射損失係数はグ
レーティングの屈折率に依存する。そのため、グレーテ
ィングは2種類以上の材料を混合することで所望の屈折
率に調整される。このようなグレーティングを得るに
は、例えば、複数の材料を使用する多元蒸着法によって
成膜すればよい。
【0007】また、光入力用グレーティングと光出力用
グレーティングの屈折率を互いに異なるように設定すれ
ば、光結合効率のよい、ビーム径の変換機能を有する光
導波路デバイスとすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光導波路デバ
イス及びその製造方法の実施形態について、添付図面に
従って説明する。
【0009】本発明に係る光導波路デバイスは、概略、
図1、図2に示すように、シリコン基板10上に低屈折
率を有する光学バッファ層としてのSiO2膜11を介
してZnOからなる高屈折率の光導波層20を積層し、
この光導波層20上に光入力用グレーティング21と光
出力用グレーティング22を形成したものである。さら
に、光導波層20上にはIDT25が形成され、電源2
6からこのIDT25に印加される電圧で連続的に周波
数が変化する表面弾性波を光導波層20に発生させるこ
とで、導波光を偏向させる。
【0010】ところで、図3に示すように、グレーティ
ングベクトルの方向が光伝搬方向zと一致するグレーテ
ィングカプラにあっては、グレーティング22から出射
された光の強度分布は、図4のグラフに示すようにな
る。グレーティング22上での強度Iは、次式(1)で
表される。ここで、グレーティング上の位置Zは、光の
導波方向から見て出力用グレーティング構造が始まる位
置を原点とし、z軸方向の座標値である。 I=exp(−2αZ) …(1) α:放射損失係数 Z:グレーティング上の位置
【0011】グレーティングが充分に大きければ、放射
損失係数αが出射光のビーム径を決めることになる。ま
た、角度θで光が入射するとき、入射光のビーム径をD
として、重なり積分を考慮すると、次式(2)を満足す
るとき、結合効率が最大になる。 αD/cosθ=1 …(2)
【0012】また、放射損失係数αは、グレーティング
の材料の屈折率に依存する。従って、種々の屈折率の材
料を選択することで所望の出射ビーム径を得ることがで
きる。
【0013】ここで、グレーティングを作製するプロセ
スについて図5を参照して説明する。まず、シリコン基
板10上に熱酸化によりSiO2膜11を0.8μmの
厚さに成膜し、さらにその表面にZnOをスパッタ法で
1.0μmの厚さに成膜させて光導波層20を形成する
(図5(1)参照)。次に、光導波層20の表面にグレ
ーティング材料膜30を成膜する(図5(2)参照)。
その成膜方法は、多元蒸着法として知られているもの
で、屈折率の異なる複数種類の材料を電子銃の方向を変
えることにより、交互に蒸着する。このとき、蒸着材料
の蒸着時間を任意に変化させることにより、光導波層2
0上に成膜されるグレーティング材料膜30の組成比を
変化させ、材料膜30の屈折率を所望の値に設定するこ
とができる。
【0014】具体的には、蒸着材料としてSiO2とT
iO2を用いれば、SiO2の屈折率である1.46から
TiO2の屈折率である2.35までの範囲で、グレー
ティング材料膜30の屈折率を調整することができる。
実験的には、SiO2とTiO2を蒸着元として屈折率が
1.8のもの(実験例1)、屈折率が2.3のもの(実
験例2)を、それぞれグレーティング材料膜30を0.
2μmの厚さに成膜した。
【0015】図6は多元蒸着装置の概略構成を示す。タ
ーゲット1(即ち、光導波層20を有する基板10)は
チャンバー2の上部に設けた回転円盤3に取り付けら
れ、一定速度で回転させる。チャンバー2の下部にはT
iO2を収容したるつぼ5とSiO2を収容したるつぼ6
とが設置され、電子銃から放出された電子によってTi
2,SiO2がチャンバー2内に放出され、ターゲット
1上に成膜する。成膜されたグレーティング材料膜30
の屈折率、即ち、組成比はるつぼ5,6に印加するバイ
アス電圧等を制御することによって調整される。
【0016】次に、前記グレーティング材料膜30上に
レジストを塗布し、フォトリソグラフィ法、電子線描画
法、2光束干渉法等の方法でレジストを所望のグレーテ
ィング形状に加工する(図5(3)参照)。図5(3)
において、符号31はグレーティング形状に加工されて
材料膜30上に残されたレジストを示す。
【0017】次に、リアクティブイオンエッチング法に
てグレーティング材料膜30を0.2μmの深さにエッ
チングする(図5(4)参照)。最後に、レジスト31
をアッシングにて除去するとグレーティング21,22
が完成する。
【0018】以上のプロセスで作製されたグレーティン
グを備えた光導波路デバイスにつき、その出射ビーム径
を測定した。測定は以下の条件で行われた。
【0019】光源:He−Neレーザ 出力7mW、波長0.6328μm、ビーム径1.0m
m 外部媒質:屈折率1(空気) 光導波層(ZnO):屈折率1.99、膜厚0.8μm 光学バッファ層(SiO2):屈折率1.46、膜厚
0.8μm グレーティング:周期1.9μm、デューティ比0.5 回折次数:−3次 導波モード:TE0モード(実効屈折率1.97) 入射角度:76.1°
【0020】以上の条件において、グレーティング22
から出射された光ビームをCCDカメラによって撮影
し、その1/e2の値をビーム径とした。
【0021】グレーティング21,22の屈折率が1.
8の実験例1のデバイスでは、出射ビーム径は約1.5
mmであった。即ち、ビーム径1.0mmの入射光がビ
ーム径1.5mmとして出射されたことになる(図7
(A)参照)。グレーティング21,22の屈折率が
2.3の実験例2のデバイスでは、出射ビーム径は約
1.0mmであった。この場合、ビーム径1.0mmの
入射光が同じビーム径で出射されたことになる(図7
(B)参照)。
【0022】前式(2)を用いた計算によって求まるビ
ーム径Dは、屈折率が1.8(放射損失係数が0.14
6)の実験例1の場合は1.64mmである。また、屈
折率が2.3(放射損失係数が0.242)の実験例2
の場合はビーム径Dが0.99mmである。いずれの実
験例1,2であっても計算結果と実測結果は略一致して
いる。
【0023】次に、実験例3として、グレーティング材
料膜30を成膜する際、マスクを用いることで、入射用
グレーティング21を屈折率2.3、出射用グレーティ
ング22を屈折率1.8としたグレーティングカプラを
作製し、光導波路デバイスとした。このデバイスにビー
ム径1.0mmの光ビームを入射し、その出射ビーム径
を測定したところ1.5mmであった(図7(C)参
照)。即ち、ビーム径が変換されたことが確認された。
このとき光結合効率は約10%であった。
【0024】ちなみに、図7(A)に示した実験例1
(グレーティング21,22の屈折率はともに1.8)
でもビーム径1.0mmの入射光を出射ビーム径1.5
mmに変換することができたが、光結合効率は約4%で
あった。実験例3のように、グレーティング21,22
の屈折率を異ならせると、光結合効率が向上することが
確認された。
【0025】この実施形態の説明では、光導波路デバイ
スを通過させることで、一定の入射ビーム径を種々の出
射ビーム径に変換させた例についてのみ述べたが、同様
の構成で種々の入射ビーム径に対して一定の出射ビーム
径に変換する光導波路デバイスも考えられる。その場合
は、入射ビーム径に対して最適の放射損失係数αになる
ように光入力用グレーティングの屈折率を制御すればよ
い。
【0026】なお、本発明に係る光導波路デバイス及び
その製造方法は前記実施形態に限定するものではなく、
その要旨の範囲内で種々に変更することができる。特
に、グレーティングを成膜する材料は、SiO2、Ti
2以外に、MgF2(屈折率1.39)、Al23(屈
折率1.6)、HfO2(屈折率2.0)等を使用する
ことができる。また、グレーティングの屈折率を調整す
るには、前記多元蒸着法に限らず、SiO2、Si34
成膜時のガス圧を変更することにより、組成比を変化さ
せる方法等を採用できる。
【0027】基板に関しては、シリコンのみならずガラ
スやサファイアでもよい。光導波層に関しては、半導
体、誘電体、圧電体等のうち種々の材料を使用できる。
圧電体としては、ZnOのみならずAlN,LN,LT
等を使用可能である。
【0028】さらに、グレーティングの形状に関して
は、矩形に限らず、シリコン基板の表面を異方性エッチ
ング法にてブレーズド化された形状であってもよい。ま
た、グレーティングはリニアな形状ではなく、曲線形状
のフォーカシンググレーティングカプラとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光導波路デバイスの一実施形態を
示す斜視図。
【図2】前記光導波路デバイスの光導波路を示し、
(A)は平面図、(B)は断面図。
【図3】前記光導波路の出力用グレーティングカプラで
の光結合状態を示す説明図。
【図4】グレーティング上での出射光の強度分布を示す
グラフ。
【図5】グレーティングを作製するプロセスの説明図。
【図6】多元蒸着装置の概略構成図。
【図7】本発明に係る光導波路デバイスでのビーム径の
変換を示す説明図。(A)は実験例1、(B)は実験例
2、(C)は実験例3を示す。
【符号の説明】
10…基板 20…光導波層 21,22…グレーティング

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、この基板上に積層された光導波
    層と、この光導波層上に形成された光入力用及び光出力
    用グレーティングとを備えた光導波路デバイスにおい
    て、光入力用及び光出力用の少なくとも一つのグレーテ
    ィングは2種類以上の材料が混合されたものであること
    を特徴とする光導波路デバイス。
  2. 【請求項2】 グレーティングを多元蒸着法によって成
    膜することを特徴とする請求項1記載の光導波路デバイ
    スの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記グレーティングは2種類以上の材料
    が混合されることにより所望の屈折率に調整されている
    ことを特徴とする請求項1記載の光導波路デバイス。
  4. 【請求項4】 所望の屈折率に調整するのに、グレーテ
    ィングを多元蒸着法によって成膜することを特徴とする
    請求項3記載の光導波路デバイスの製造方法。
  5. 【請求項5】 光入力用グレーティングと光出力用グレ
    ーティングは互いに異なる屈折率を有することを特徴と
    する請求項1記載の光導波路デバイス。
JP8633798A 1998-03-31 1998-03-31 光導波路デバイス及びその製造方法 Pending JPH11281829A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015111255A (ja) * 2013-10-25 2015-06-18 フォアルクス インコーポレイテッドForelux Inc. 格子に基づく光結合器
CN111226157A (zh) * 2017-10-13 2020-06-02 康宁股份有限公司 用于增强现实系统的基于波导的光学系统和方法

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