JP7274608B2 - 光走査素子 - Google Patents
光走査素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7274608B2 JP7274608B2 JP2021566501A JP2021566501A JP7274608B2 JP 7274608 B2 JP7274608 B2 JP 7274608B2 JP 2021566501 A JP2021566501 A JP 2021566501A JP 2021566501 A JP2021566501 A JP 2021566501A JP 7274608 B2 JP7274608 B2 JP 7274608B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electro
- optical waveguide
- layer
- scanning element
- optical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/01—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour
- G02F1/03—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour based on ceramics or electro-optical crystals, e.g. exhibiting Pockels effect or Kerr effect
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B5/00—Optical elements other than lenses
- G02B5/18—Diffraction gratings
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B6/00—Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
- G02B6/10—Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings of the optical waveguide type
- G02B6/12—Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings of the optical waveguide type of the integrated circuit kind
- G02B6/122—Basic optical elements, e.g. light-guiding paths
- G02B6/1225—Basic optical elements, e.g. light-guiding paths comprising photonic band-gap structures or photonic lattices
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/29—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the position or the direction of light beams, i.e. deflection
- G02F1/295—Analog deflection from or in an optical waveguide structure]
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B2207/00—Coding scheme for general features or characteristics of optical elements and systems of subclass G02B, but not including elements and systems which would be classified in G02B6/00 and subgroups
- G02B2207/101—Nanooptics
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B6/00—Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
- G02B6/24—Coupling light guides
- G02B6/26—Optical coupling means
- G02B6/28—Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals
- G02B6/293—Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals with wavelength selective means
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B6/00—Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
- G02B6/24—Coupling light guides
- G02B6/26—Optical coupling means
- G02B6/32—Optical coupling means having lens focusing means positioned between opposed fibre ends
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F2201/00—Constructional arrangements not provided for in groups G02F1/00 - G02F7/00
- G02F2201/30—Constructional arrangements not provided for in groups G02F1/00 - G02F7/00 grating
- G02F2201/305—Constructional arrangements not provided for in groups G02F1/00 - G02F7/00 grating diffraction grating
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F2202/00—Materials and properties
- G02F2202/20—LiNbO3, LiTaO3
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F2202/00—Materials and properties
- G02F2202/32—Photonic crystals
Description
1つの実施形態においては、上記光走査素子は、上記電気光学結晶基板の下部に設けられ、該電気光学結晶基板を支持する支持基板と;該電気光学結晶基板と該支持基板とを一体化する接合部と;該電気光学結晶基板の下面と該支持基板の上面と該接合部とにより規定される空洞と;をさらに有する。
1つの実施形態においては、上記光走査素子は、上記フォトニック結晶層の上面に設けられたクラッド層をさらに有し、該クラッド層の上面の上記光導波路に対応する部分に上記回折格子が設けられている。
1つの実施形態においては、上記回折格子は、上記光導波路の導波方向に対して実質的に直交する方向に延びる複数のグレーティング溝を有する。
1つの実施形態においては、上記光導波路の長さは5mm以下である。
1つの実施形態においては、上記電気光学結晶基板は、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、チタン酸リン酸カリウム、ニオブ酸カリウム・リチウム、ニオブ酸カリウム、タンタル酸・ニオブ酸カリウム、および、ニオブ酸リチウムとタンタル酸リチウムとの固溶体からなる群から選択される1つで構成されている。
1つの実施形態においては、上記電極は、光に対して透明であり、上記空孔と重なるように上記フォトニック結晶層の上部に設けられている。
A-1.全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による光走査素子の概略斜視図であり;図2は、図1の光走査素子の概略断面図である。図示例の光走査素子100は、電気光学結晶基板に周期的に空孔12が形成されてなるフォトニック結晶層10と;フォトニック結晶層10において空孔12が形成されていない部分として規定される(すなわち、フォトニック結晶層に形成された線欠陥の)光導波路16と;光導波路16の上部、および/または左側面部および/または右側面部に設けられた回折格子50と;光導波路16の左側および右側に設けられた電極40、40と;を有する。光走査素子100は、1つの実施形態においては図示例のように、電気光学結晶基板(フォトニック結晶層)10の下部に設けられ、電気光学結晶基板(フォトニック結晶層)10を支持する支持基板30と;電気光学結晶基板(フォトニック結晶層)10と支持基板30とを一体化する接合部20と;電気光学結晶基板(フォトニック結晶層)10の下面と支持基板30の上面と接合部20とにより規定される空洞80と;をさらに有していてもよい。光走査素子100は、電極間40、40に印加された電圧により、光導波路16の上面から出射する光の出射角が変化するよう構成されている。
光走査素子の動作時には、光導波路16の入射面から光を入射させる。ここで、入射する光について説明する。入射光は、LiDAR用で使用する単一波長で発信するレーザー光を用いることができる。レーザー光は、縦モードが多モードであってもよく、シングルモードであってもよく、横モードが多モードであってもよく、シングルモードであってもよい。好ましくは、レーザー光は、縦モードおよび横モードのいずれもがシングルモードである。このような構成であれば、レーザー光の拡がりを抑制でき空間分解能を向上させることができる。入射した光は、光導波路16内を伝搬しながら、回折格子50の作用により、回折光が素子の上面から出射される。図4を参照してより詳細に説明する。図4は、回折格子における光の伝搬および出射(放射)を説明する概略断面図である。回折格子は、1つの実施形態においては、上記のとおり、光導波路16の導波方向に対して実質的に直交する方向に延びる複数のグレーティング溝を有する。図示例の回折格子は、平面視において導波路方向に直交する方向のグレーティングパターンであり;導波路方向に沿った断面においては、例えば、幅Λ/2の凸部と幅Λ/2のスリットが交互に形成されている。スリット部分において、回折格子下部の光導波路は露出している。凸部およびスリットの繰り返し単位の幅Λが回折格子の周期(ピッチ)として定義される。凸部の幅とスリットの幅の比は、特に限定はなく、1/9から9/1の範囲であることが好ましい。光導波路16に入射した光は、例えば、導波方向に伝搬定数βoで伝搬する。周期Λの回折格子においては、下記式(1)の位相条件を満足する伝搬定数の光が伝搬する。
βq=βo+qK(q=0、±1、±2、・・・) ・・・( 1 )
ここで、βoは回折格子がない場合の光導波路中の導波モードの伝搬定数であり、Kは下記式で表される。
K=2π/Λ
下記式を満たす次数qがある場合、光導波路の上側と下側の両方に光が出射(放射)され得る。
|βq|<na・k または |βq|<ns・k
ここで、naおよびnsはそれぞれ、光導波路の上部のクラッドおよび下部のクラッドの屈折率を示す。また、kは波数を示す。なお、後述するとおり、光走査素子においては、空洞80が下部クラッドとして機能し、素子の上部の外環境(空気部分)が上部クラッドとして機能するので、naおよびnsはそれぞれ1であり得る。
na・k・sinθa=ns・k・sinθs=βq ・・・(2)
さらに、式(1)は下記式(3)として表すことができる。ここで、式(3)が実際に成立する条件は、q≦-1の場合である。したがって、一次回折光は、q=-1のときに算出される出射角θaおよびθsで光導波路外部に出射され得る。
B-1.電気光学結晶基板
電気光学結晶基板10は、外部に露出する上面と、複合基板内に位置する下面と、を有する。電気光学結晶基板10は、電気光学効果を有する材料の結晶で構成されている。具体的には、電気光学結晶基板10は、電圧(電界)が印加されると屈折率が変化し得る。このことにより、光走査素子において、半導体材料(例えば、単結晶シリコン)を用いる場合に比べて以下の利点が得られ得る:半導体材料を用いた光走査素子においては、フォトニック結晶による等価屈折率の波長依存性の増大効果を利用する。あるいは、等価屈折率の温度依存性の増大効果を利用する。しかし、前者の場合は、フォトニック結晶により波長依存性が増大し波長毎に異なる角度でファンビームが出射するので、複数波長の光源が必要になる、受光側で複数の波長に対して個別認識して信号処理することから処理が複雑になる、といった問題が生じ得る。後者の場合、フォトニック結晶部分を加熱・冷却し所望の温度に設定し、かつ面内分布を均一にするためは、ある程度の時間が必要となり、応答速度を高速化することは難しい。また、環境温度が変化した場合の温度制御はセンサを含めた外部回路も必要になり、コスト増大も課題となる。さらに温度変化による等価屈折率の変化は比較的に小さい。これに対し、電気光学結晶基板を用いた場合は、上記のとおり電圧(電界)の印加により等価屈折率を変化させることができる。フォトニック結晶中に設けた光導波路を伝搬する光の等価屈折率差を図8に示す。図8では、電気光学結晶としてニオブ酸リチウムを用い、空孔周期425nm、空孔径(半径)144.5nmとした場合の計算結果を示している。図8に示すように、等価屈折率差は、フォトニックバンド内における長波長側で大きくなる。ここで、長波長側とは、フォトニックバンドの中心波長よりも長波長側、あるいは、フォトニックバンド閉じ込めモードの波長よりも長波長側であることを意味する。また、この領域においては、等価屈折率差の波長依存性も大きくなる。電圧を印加した場合には、電気光学効果による屈折率変化を伴って等価屈折率差も増大し得る。なお、図8における等価屈折率差ΔNeffは下記式で表される。ここで、Neff(0)は電圧無印加時の等価屈折率であり、Neff(V)は電圧印加時の等価屈折率である。
ΔNeff=Neff(V)-Neff(0)
図9は、図8の計算結果から特定波長における印加電界と等価屈折率差との関係を示すグラフである。図9に示すように、波長λが短い領域においては、等価屈折率差はフォトニック結晶を形成しない光導波路型回折デバイスと同様に電界による変化は非常に小さい。一方、波長λが長いフォトニックバンド端領域においては、電界による等価屈折率差の変化が大きくなり得る。これにより、電気光学結晶基板を利用したフォトニック結晶は、電圧印加によって等価屈折率差を大きくする(等価屈折率を大きく変化させる)ことが可能であり、この変化に対応して回折光として出射角を大きく変化させることが可能となる。
フォトニック結晶層10は、上記のとおり、電気光学結晶基板に周期的に空孔12が形成されてなる。フォトニック結晶層を構成するフォトニック結晶とは、屈折率の大きい媒質と小さい媒質を光の波長と同程度の周期で構成した多次元周期構造体であり、電子のバンド構造に似た光のバンド構造を有する。したがって、周期構造を適切に設計することにより、所定の光の禁制帯(フォトニックバンドギャップ)を発現させることができる。禁制帯を有するフォトニック結晶は、所定の波長の光に対して光の反射も透過も起こらない物体として機能する。フォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶に、周期性を乱す線欠陥を導入すると、バンドギャップの周波数領域内に導波モードが形成され、低損失で光を伝搬する光導波路を実現できる。
(1/7)×(λ/n)≦P≦1.4×(λ/n)
ここで、λは光導波路に導入される光の波長(nm)であり、nは電気光学結晶基板の屈折率である。空孔周期Pは、具体的には0.1μm~1μmであり得る。1つの実施形態においては、空孔周期Pは、フォトニック結晶層(電気光学結晶基板)の厚みと同等であり得る。空孔の直径dは、空孔周期Pに対して例えば例えば0.1P~0.9Pであり得る。空孔の直径d、空孔周期P、格子列の数、1つの格子列における空孔の数、フォトニック結晶層の厚み、電気光学結晶基板の構成材料(実質的には、屈折率)、線欠陥部分の幅、後述する空洞の幅および高さ等を適切に組み合わせて調整することにより、所望のフォトニックバンドギャップが得られ得る。さらに、光波以外の電磁波に対しても同様の効果が得られ得る。電磁波の具体例としては、ミリ波、マイクロ波、テラヘルツ波が挙げられる。
接合部20は、電気光学結晶基板10と支持基板30との間に介在し、これらを一体化する。接合部20は、代表的には図2および図3に示すように、上層21と下層22とが直接接合されることにより、電気光学結晶基板10と支持基板30とを一体化する。直接接合により電気光学結晶基板10と支持基板30とを一体化することにより、光走査素子における剥離を良好に抑制することができ、結果として、このような剥離に起因する電気光学結晶基板の損傷(例えば、クラック)を良好に抑制することができる。接合部20は、空孔12および空洞80を形成する際のエッチングの残りの部分として構成される。上層21と下層22との接合界面には代表的にはアモルファス層23が形成されている。アモルファス層23は、上層21と下層22との直接接合により接合界面に形成された層である。アモルファス層は名称のとおりアモルファス構造を有しており、上層21を構成する元素と下層22を構成する元素とで構成されている。このように、上層21と下層22とを直接接合することにより、上層21と下層22との接合界面にアモルファス層23が形成され得る。すなわち、上層21と下層22とを直接接合することにより、電気光学結晶基板と支持基板との直接接合を回避することができ、したがって、電気光学結晶基板にアモルファス層が形成されることを防止することができる。その結果、電気光学結晶基板の光学特性の低下または光学損失を抑制することができる。
空洞80は、上記のとおり上層21および下層22(ならびに、必然的にアモルファス層)をエッチングにより除去することにより形成され、下部クラッドとして機能し得る。空洞の幅は、好ましくは光導波路の幅より大きい。例えば、空洞80は、光導波路16から3列目の格子列まで延びていてもよい。図示例では、空洞80は、光導波路16から3列目の格子列まで延びている。光は光導波路内を伝搬するだけでなく、光エネルギーの一部が光導波路近傍の格子列まで拡散する場合があるので、そのような格子列の直下に空洞を設けることにより、光漏れによる伝搬損失を抑制することができる。この観点から、空洞は空孔形成部の全域にわたって形成されていてもよい。空洞の高さは、好ましくは0.1μm以上であり、より好ましくは伝搬する光の波長の1/5以上である。このような高さであれば、薄板スラブがフォトニック結晶として機能し、より波長選択性が高く、低損失な光導波路が実現できる。空洞の高さは、上層21および下層22の厚みを調整することにより制御できる。
支持基板30は、複合基板内に位置する上面と、外部に露出する下面と、を有する。支持基板30は、複合基板の強度を高めるために設けられており、これにより、電気光学結晶基板の厚みを薄くすることができる。支持基板30としては、任意の適切な構成が採用され得る。支持基板30を構成する材料の具体例としては、シリコン(Si)、ガラス、サイアロン(Si3N4-Al2O3)、ムライト(3Al2O3・2SiO2,2Al2O3・3SiO2)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化シリコン(Si3N4)、酸化マグネシウム(MgO)、サファイア、石英、水晶、窒化ガリウム(GaN)、炭化シリコン(SiC)、酸化ガリウム(Ga2O3)が挙げられる。なお、支持基板30を構成する材料の線膨張係数は、電気光学結晶基板10を構成する材料の線膨張係数に近いほど好ましい。このような構成であれば、複合基板の熱変形(代表的には、反り)を抑制することができる。好ましくは、支持基板30を構成する材料の線膨張係数は、電気光学結晶基板10を構成する材料の線膨張係数に対して50%~150%の範囲内である。この観点から、支持基板は、電気光学結晶基板10と同じ材料であってもよい。
図示例の回折格子50は、上記のとおり、平面視において導波路方向に直交する方向のグレーティングパターンであり;導波路方向に沿った断面においては、幅Λ/2の凸部と幅Λ/2のスリットが交互に形成されている。凸部およびスリットの周期は、好ましくは40nm~1000nmであり、より好ましくは100nm~800nmであり、さらに好ましくは150nm~650nmである。凸部およびスリットの周期(したがって、これらの幅の1/2倍である幅)がこのような範囲であれば、所望の出射角の実現が容易となる。なお、凸部およびスリットの幅は、周期の1/2となっていなくてもよい。凸部の厚みまたはスリットの深さは、例えば10nm~300nmであり得る。このような範囲であれば、光導波路を伝搬する光が回折格子の凹凸に起因して生じる実効屈折率差により周期的に反射し、回折効果を発現できるという利点がある。
クラッド層60は、電極による導波光の吸収を抑制すること、および/または、導波光の回折格子との結合を向上させることを目的として設けられる任意の層である。クラッド層は、任意の適切な材料で構成され得る。具体例としては、酸化シリコン、酸化タンタル、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化マグネシウム、酸化タングステン、酸化ハフニウムが挙げられる。クラッド層は、回折格子と同じ材料で形成されていてもよい。クラッド層の厚みは、例えば0.1μm~1μmであり得る。
電極は、フォトニック結晶層10の厚み方向(上下方向)から見て、複数の空孔12と重ならなくてもよく、複数の空孔12と重なってもよい。
図1に示すように、1つの実施形態では、電極40、40は、フォトニック結晶層10の厚み方向に複数の空孔12と重ならないように、フォトニック結晶層(電気光学結晶基板)10の左側端部および右側端部に配置される。電極40は、回折格子50に対して、導波路の導波方向と直交する方向(左右方向)に離れて位置する。複数の空孔12は、電極40と回折格子50との間に位置する。
導波路の導波方向と直交する方向における電極40、40の間の間隔は、代表的には5μm以上20μm以下である。
なお、電極40は、後述する電極41と同様に、光に対して透明となるように構成することもできる。
電極が光に対して透明であると、光導波路の上面から出射する光が電極に吸収されることを抑制できる。そのため、電極が光に対して不透明である場合と比較して、電極を光導波路の近傍に配置でき、2つの電極の間の間隔を小さくすることができる。
導波路の導波方向と直交する方向における透明電極41、41の間の間隔は、金属電極40、40の間の間隔よりも小さく、代表的には6μm以下、好ましくは5μm未満、より好ましくは3μm以下であり、代表的には1μm以上である。
このように、電極を光導波路の近傍に配置して、2つの電極の間の間隔を小さくすると、電極に電圧を印加したときに、光導波路に効率よく電界を生じさせることができ得る。とりわけ、電極と光導波路との間に位置する空孔を少なくすれば、電気光学結晶基板の空孔と空孔との間の部分に電界が集中して、光導波路の電界が低下することを抑制でき得る。そのため、所望のファンビームの出射に要する光走査素子の駆動電圧の低減を図ることができる。
透明電極41は、単層であってもよく、二層以上の積層体であってもよい。透明電極41の厚みは、代表的には、50nm以上300nm以下である。
図7(a)~図7(d)を参照して、光走査素子の製造方法の一例を簡単に説明する。図示例では、上層21が光学損失抑制層であり、下層22が空洞加工層である。光学損失抑制層21は、直接接合の際に電気光学結晶基板にアモルファス層が形成されることを防止して電気光学結晶基板の光学損失を抑制するために設けられ得る。空洞加工層22は、光走査素子において空洞を形成するとともに、エッチング(代表的には、ドライエッチング)を適切な程度で停止させるために設けられる。
1.等価屈折率の波長依存性および電界依存性
図1と同等のフォトニック結晶層について、光導波路を伝搬する光の等価屈折率の波長依存性および電界依存性を調べた。ここで、電気光学結晶基板としてニオブ酸リチウム結晶基板を用い、基板厚みは0.4μmとした。さらに、空孔パターンは三角格子パターンとし、空孔周期は425nm、空孔の直径は289nmとした。このような条件を用いて、FDTD(時間領域差分)法により、光導波路に電圧を印加した場合の光導波路の電界強度をパラメーターとして、等価屈折率差と波長との関係を計算した。結果を図8に示す。図8から明らかなように、フォトニックバンドの短波長域では等価屈折率差の波長依存性は、通常の屈折率の波長分散に従う程度に変化が小さいことがわかる。また電界依存性についても、電気光学効果(ポッケルス効果)分だけ数値が大きくなっている程度である。一方、フォトニックバンドの長波長域においては、波長依存性および電界依存性のいずれも変化量が大きくなっている。なお、図8における等価屈折率差ΔNeffは下記式で表される。ここで、Neff(0)は電圧無印加時の等価屈折率であり、Neff(V)は電圧印加時の等価屈折率である。
ΔNeff=Neff(V)-Neff(0)
図1の光走査素子における印加電圧と出射角(偏向角)との関係を、上記式(3)を用いて計算した。具体的には以下のとおりである。式(3)の左辺は、光導波路を伝搬する光の伝搬定数をβとすると、式(4)で表すことができる。式(4)における回折次数qは-1としている。
β-2π/Λ=βN (4)
一方、右辺は、クラッドの屈折率を空気としてna=1とすると、式(5)で表すことができる。
2π/λ・sinθa=k0・sinθa (5)
空孔周期dを425nm、波長λを1.025μmとした場合に、電圧無印加の状態において、伝搬定数βは、FDTDの計算から0.75×(2π/d)となる。ここで、空孔周期dと波長λの関係は、d/λ=0.414であることから、式(6)の関係が得られる。
β=1.81k0 (6)
式(6)で得た結果を式(4)に代入し、回折格子Λが567nmの場合には2π/Λは1.81k0となるので、式(4)はβN=0となる。この結果、式(4)および(5)よりθa=0°となる。次に、電圧を印加して電界強度を-20V/μmとした場合、等価屈折率は-0.38変化するので、伝搬定数βは、FDTDの計算から0.39×(2π/d)となる。したがって、β=0.94k0となり、上記と同様に計算すると、βN=-0.87k0となり、式(4)および(5)よりθa=60°となる。さらに、電圧を印加して電界強度を20V/μmとした場合、等価屈折率は+0.38変化するので、伝搬定数βは、FDTDの計算から1.11×(2π/d)となる。したがって、β=2.67k0となり、上記と同様に計算すると、βN=0.87k0となり、式(4)および(5)よりθa=-60°となる。以上の結果を図10に示す。図10から、印加電圧を-20V/μmから20V/μmまで変化させたときに、出射角は約-60°から約+60°まで約120°可変できることがわかる。図9の結果を併せて考慮すると、フォトニックバンドの長波長側では等価屈折率の電界依存性が大きくなり、電界変化に対する等価屈折率の変化量を大きくできるので、出射角を広範囲に変化させることができる。
1.複合基板の作製
電気光学結晶基板として直径4インチのXカットニオブ酸リチウム基板、支持基板として直径4インチのシリコン基板を用意した。まず、電気光学結晶基板上にアモルファスシリコン(a-Si)をスパッタリングして、厚み20nmの光学損失抑制層を形成した。一方、支持基板上に酸化シリコンをスパッタリングして、厚み0.5μmの空洞加工層を形成し、空洞加工層上にa-Siをスパッタリングして、厚み20nmの接合層を形成した。次いで、光学損失抑制層および接合層の表面をそれぞれCMP研磨して、光学損失抑制層および接合層の表面の算術平均粗さRaを0.3nm以下とした。次に、光学損失抑制層および接合層の表面を洗浄した後、光学損失抑制層および接合層を直接接合することにより電気光学結晶基板と支持基板とを一体化した。直接接合は、以下のようにして行った。10-6Pa台の真空中で、電気光学結晶基板および支持基板の接合面(光学損失抑制層および接合層の表面)に高速Ar中性原子ビーム(加速電圧1kV、Ar流量60sccm)を70秒間照射した。照射後、10分間放置して電気光学結晶基板および支持基板を放冷したのち、電気光学結晶基板および支持基板の接合面を接触させ、4.90kNで2分間加圧して電気光学結晶基板と支持基板とを接合した。接合後、電気光学結晶基板の厚みが0.4μmになるまで研磨加工し、複合基板を得た。得られた複合基板においては、接合界面にはがれ等の不良は観察されなかった。
上記1.で得られた複合基板の電気光学結晶基板表面に回折格子を形成した。具体的には以下のとおりであった。まず、金属マスクとしてアルミニウム(Al)を電気光学結晶基板表面に成膜し、さらに、金属マスク上にナノインプリント法により樹脂パターンを形成した。樹脂パターンは、電気光学結晶基板の光導波路となる部分の上部に、光導波路の導波方向と直交する方向に延びる周期567nm(ライン/スペース:283.5nm/283.5nm)のストライプ形状で、光導波路の導波方向の長さ1000μmで形成した。次いで、この樹脂パターンをマスクにした塩素系反応性イオンエッチングにより、回折格子パターン状の金属マスクを形成した。次いで、回折格子パターン状の金属マスクを介したフッ素系反応性イオンエッチングにより、深さ0.05μmの回折格子溝を形成した。最後に、金属マスクをAlエッチング液で除去した。このようにして、電気光学結晶基板の光導波路となる部分に回折格子を形成した。
上記2.で得られた回折格子が形成された複合基板の電気光学結晶基板表面に一対の電極を形成した。具体的には、電気光学結晶基板の左右端部にそれぞれレジストを塗布し、フォトリソグラフィープロセスにより電極のレジストパターンを形成した。次いで、スパッタリングにより、厚み20nmのTi膜、厚み100nmのPt膜、および厚み300nmのAu膜を順次成膜し、成膜後リフトオフして電極を形成した。形成した電極間のギャップは5μmであった。
上記3.で得られた回折格子および電極が形成された複合基板から、光走査素子を作製した。具体的には、以下の手順で光走査素子を作製した。まず、電気光学結晶基板に金属マスクとしてモリブデン(Mo)を成膜した。次に、金属マスク上に、ナノインプリント法により、所定の配置で空孔を有する樹脂パターンを形成した。具体的には、フォトニック結晶の空孔に対応する空孔パターンとして、左側および右側に、直径289nmの空孔を、光導波路方向および光導波路方向に直交する方向にそれぞれ425nmの周期(ピッチ)で有する10列の格子列を形成した。空孔は、中央部には形成しなかった(最終的に、この部分が光導波路となる)。さらに、隅部(左右の格子列部分の光導波路となる部分の反対側の端部の入力部側および出力部側)に、直径100μmの空孔(エッチング用貫通孔のパターン)を4つ形成した。次いで、Moエッチング液(硝酸:酢酸:リン酸の混合比10:15:1の混合液)によるエッチングによりMoマスクに上記パターンに対応する空孔を形成した。次いで、パターン形成されたMoマスクを介したフッ素系反応性イオンエッチングにより、電気光学結晶基板、光学損失抑制層および接合層に空孔パターンおよびエッチング用貫通孔を形成した。次いで、BHF(バッファードフッ酸)エッチング液に複合基板を浸漬し、空洞加工層を除去して空洞を形成した。さらに、Moマスクの残りをMoエッチング液で除去した。最後に、約10%に希釈した水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)に複合基板を浸漬して光学損失抑制層および接合層をエッチングし、光走査素子ウェハを作製した。得られた光走査素子ウェハをダイシングによりチップ切断し、光走査素子を得た。光走査素子の光導波路の長さは5mmとした。なお、チップ切断後、光導波路の入力側端面および出力側端面には端面研磨を施した。
さらに、光走査素子の電極間に印加する電圧を±100Vの間で切り換えて、光導波路から出力されるレーザー光のパターンと出射角を観察した。レーザー光のパターンおよび出射角については、大塚電子製高速配光測定システム(RH50)にて扇の角度と印加電圧の出射角依存特性を測定した。その結果、出力されるレーザー光は、平面視ライン状かつ光導波路方向から見ると扇状のいわゆるファンビーム状であり、扇の角度(ファンの拡がり角度)は30°であった。また、出射角は、印加電圧を変化させることにより、光走査素子の法線方向を基準にして-60°から+60°まで可変できることを確認した。
また、応答性について実験検証するため電圧±15V、50MHzで光を走査できるかを観測した。この結果、問題なく走査できることが確認できた。本発明の実施形態による光走査素子は、原理的に電気光学効果の応答性に依存するので、GHzオーダーでの動作が可能と推察できる。なお、光走査素子の動作は、電極構造に影響される場合がある。
1.複合基板の作製、2.回折格子の形成
実施例2における「1.複合基板の作製」および「2.回折格子の形成」と同様にして、回折格子が形成された複合基板を得た。
次いで、得られた複合基板の電気光学結晶基板表面に一対の透明電極を形成した。まずスパッタリング法により、電気光学結晶基板全面に厚み100nmのアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)膜を成膜し、更に保護膜としてSiO2膜を厚み50nm成膜した。次に、レジストを塗布してフォトリソグラフィープロセスにより、回折格子の左右両側にレジストマスクパターンを形成した。その後、フッ系反応性イオンエッチングにてSiO2膜とAZO膜をエッチングして透明電極パターンを形成した。最後に、アセトンを使用してレジストマスクを除去した。形成した電極間のギャップは1μmであった。
上記3.で得られた回折格子および透明電極が形成された複合基板から、光走査素子を作製した。具体的には、以下の手順で光走査素子を作製した。まず、透明電極および電気光学結晶基板に金属マスクとしてモリブデン(Mo)を成膜した。次に、金属マスク上に、ナノインプリント法により、所定の配置で空孔を有する樹脂パターンを形成した。具体的には、フォトニック結晶の空孔に対応する空孔パターンとして、左側および右側に、直径289nmの空孔を、光導波路方向および光導波路方向に直交する方向にそれぞれ425nmの周期(ピッチ)で有する10列の格子列を形成した。空孔は、中央部には形成しなかった(最終的に、この部分が光導波路となる)。さらに、隅部(左右の格子列部分の光導波路となる部分の反対側の端部の入力部側および出力部側)に、直径100μmの空孔(エッチング用貫通孔のパターン)を4つ形成した。次いで、Moエッチング液(硝酸:酢酸:リン酸の混合比10:15:1の混合液)によるエッチングによりMoマスクに上記パターンに対応する空孔を形成した。次いで、パターン形成されたMoマスクを介したフッ素系反応性イオンエッチングにより、透明電極、電気光学結晶基板、光学損失抑制層および接合層に空孔パターンおよびエッチング用貫通孔を形成した。次いで、BHF(バッファードフッ酸)エッチング液に複合基板を浸漬し、空洞加工層を除去して空洞を形成した。さらに、Moマスクの残りをMoエッチング液で除去した。最後に、約10%に希釈した水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)に複合基板を浸漬して光学損失抑制層および接合層をエッチングし、光走査素子ウェハを作製した。得られた光走査素子ウェハをダイシングによりチップ切断し、光走査素子を得た。光走査素子の光導波路の長さは5mmとした。なお、チップ切断後、光導波路の入力側端面および出力側端面には端面研磨を施した。
さらに、光走査素子の電極間に印加する電圧を±25Vの間で切り換えて、光導波路から出力されるレーザー光のパターンと出射角を観察した。レーザー光のパターンおよび出射角については、大塚電子製高速配光測定システム(RH50)にて扇の角度と印加電圧の出射角依存特性を測定した。その結果、出力されるレーザー光は、平面視ライン状かつ光導波路方向から見ると扇状のいわゆるファンビーム状であり、扇の角度(ファンの拡がり角度)は30°であった。また、出射角は、印加電圧を変化させることにより、光走査素子の法線方向を基準にして-60°から+60°まで可変できることを確認した。
また、応答性について実験検証するため電圧±4V、50MHzで光を走査できるかを観測した。この結果、問題なく走査できることが確認できた。本発明の実施形態による光走査素子は、原理的に電気光学効果の応答性に依存するので、GHzオーダーでの動作が可能と推察できる。なお、光走査素子の動作は、電極構造に影響される場合がある。
Xカットニオブ酸リチウム基板(電気光学結晶基板)の代わりにシリコン基板を用いたこと、ならびに、空孔の直径を204nmとし、周期を300nmとしたこと以外は実施例2と同様にして光走査素子(チップ)を作製した。得られた光走査素子を実施例2と同様の評価に供した。その結果、光導波路の伝搬損失は、0.5dB/cmであった。さらに、出力されるレーザー光は、平面視ライン状かつ光導波路方向から見ると扇状のいわゆるファンビーム状であり、扇の角度(ファンの拡がり角度)は30°であった。また、光走査素子に印加する電圧を変化させても出射角は変化しなかった。
12 空孔
16 光導波路
20 接合部
30 支持基板
40 電極
50 回折格子
60 クラッド層
80 空洞
100 光走査素子
101 光走査素子
Claims (6)
- 電気光学結晶基板に周期的に空孔が形成されてなるフォトニック結晶層と、
該フォトニック結晶層において形成されている線欠陥の光導波路と、
該光導波路の上部、左側面部および右側面部から選択される少なくとも1つの部分に設けられた回折格子と、
該光導波路の左側および右側に設けられた電極と、を有し、
該光導波路の上面から出射する光の出射角が変化するよう構成されており、
該電気光学結晶基板が、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、チタン酸リン酸カリウム、ニオブ酸カリウム・リチウム、ニオブ酸カリウム、タンタル酸・ニオブ酸カリウム、および、ニオブ酸リチウムとタンタル酸リチウムとの固溶体からなる群から選択される1つで構成されている、
光走査素子。 - 前記電気光学結晶基板の下部に設けられ、該電気光学結晶基板を支持する支持基板と、
該電気光学結晶基板と該支持基板とを一体化する接合部と、
該電気光学結晶基板の下面と該支持基板の上面と該接合部とにより規定される空洞と、
をさらに有する、請求項1に記載の光走査素子。 - 前記フォトニック結晶層の上面に設けられたクラッド層をさらに有し、該クラッド層の上面の前記光導波路に対応する部分に前記回折格子が設けられている、請求項1または2に記載の光走査素子。
- 前記回折格子が、前記光導波路の導波方向に対して実質的に直交する方向に延びる複数のグレーティング溝を有する、請求項1から3のいずれかに記載の光走査素子。
- 前記光導波路の長さが5mm以下である、請求項1から4のいずれかに記載の光走査素子。
- 前記電極は、光に対して透明であり、前記空孔と重なるように前記フォトニック結晶層の上部に設けられている、請求項1~5のいずれかに記載の光走査素子。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020123752 | 2020-07-20 | ||
JP2020123752 | 2020-07-20 | ||
PCT/JP2021/025816 WO2022019143A1 (ja) | 2020-07-20 | 2021-07-08 | 光走査素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2022019143A1 JPWO2022019143A1 (ja) | 2022-01-27 |
JP7274608B2 true JP7274608B2 (ja) | 2023-05-16 |
Family
ID=79728706
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021566501A Active JP7274608B2 (ja) | 2020-07-20 | 2021-07-08 | 光走査素子 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20230103702A1 (ja) |
JP (1) | JP7274608B2 (ja) |
DE (1) | DE112021002832T5 (ja) |
WO (1) | WO2022019143A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023157549A1 (ja) * | 2022-02-17 | 2023-08-24 | 日本碍子株式会社 | 波長変換素子および波長変換システム |
Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005084290A (ja) | 2003-09-08 | 2005-03-31 | Ricoh Co Ltd | 光制御素子の製造方法 |
JP2005181950A (ja) | 2003-11-25 | 2005-07-07 | Ricoh Co Ltd | 光制御素子 |
JP2005274840A (ja) | 2004-03-24 | 2005-10-06 | Ricoh Co Ltd | 光遅延素子 |
JP2006126527A (ja) | 2004-10-29 | 2006-05-18 | Ricoh Co Ltd | 光制御素子 |
JP2007523382A (ja) | 2004-02-20 | 2007-08-16 | インテル・コーポレーション | 光デバイスにおける光ビームをフォトニック結晶格子により調整するための装置および方法 |
JP2008052108A (ja) | 2006-08-25 | 2008-03-06 | Ngk Insulators Ltd | スラブ型2次元フォトニック結晶構造の製造方法 |
CN104570404A (zh) | 2014-12-22 | 2015-04-29 | 中国电子科技集团公司第三十八研究所 | 一种基于热光调制的光波束形成网络芯片及其制备方法 |
WO2017126386A1 (ja) | 2016-01-22 | 2017-07-27 | 国立大学法人横浜国立大学 | 光偏向デバイスおよびライダー装置 |
WO2018003852A1 (ja) | 2016-06-30 | 2018-01-04 | 国立大学法人横浜国立大学 | 光偏向デバイスおよびライダー装置 |
WO2018186471A1 (ja) | 2017-04-06 | 2018-10-11 | 国立大学法人横浜国立大学 | 光偏向デバイス |
-
2021
- 2021-07-08 DE DE112021002832.4T patent/DE112021002832T5/de active Pending
- 2021-07-08 WO PCT/JP2021/025816 patent/WO2022019143A1/ja active Application Filing
- 2021-07-08 JP JP2021566501A patent/JP7274608B2/ja active Active
-
2022
- 2022-11-30 US US18/060,032 patent/US20230103702A1/en active Pending
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005084290A (ja) | 2003-09-08 | 2005-03-31 | Ricoh Co Ltd | 光制御素子の製造方法 |
JP2005181950A (ja) | 2003-11-25 | 2005-07-07 | Ricoh Co Ltd | 光制御素子 |
JP2007523382A (ja) | 2004-02-20 | 2007-08-16 | インテル・コーポレーション | 光デバイスにおける光ビームをフォトニック結晶格子により調整するための装置および方法 |
JP2005274840A (ja) | 2004-03-24 | 2005-10-06 | Ricoh Co Ltd | 光遅延素子 |
JP2006126527A (ja) | 2004-10-29 | 2006-05-18 | Ricoh Co Ltd | 光制御素子 |
JP2008052108A (ja) | 2006-08-25 | 2008-03-06 | Ngk Insulators Ltd | スラブ型2次元フォトニック結晶構造の製造方法 |
CN104570404A (zh) | 2014-12-22 | 2015-04-29 | 中国电子科技集团公司第三十八研究所 | 一种基于热光调制的光波束形成网络芯片及其制备方法 |
WO2017126386A1 (ja) | 2016-01-22 | 2017-07-27 | 国立大学法人横浜国立大学 | 光偏向デバイスおよびライダー装置 |
WO2018003852A1 (ja) | 2016-06-30 | 2018-01-04 | 国立大学法人横浜国立大学 | 光偏向デバイスおよびライダー装置 |
WO2018186471A1 (ja) | 2017-04-06 | 2018-10-11 | 国立大学法人横浜国立大学 | 光偏向デバイス |
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
LI, Jian et al.,"Tunable negative refraction based on the Pockels effect in two-dimensional photonic crystals composed of electro-optic crystals",Journal of Applied Physics,2007年01月,Vol. 101,pp.013516-1- 013516-5 |
建部 知紀, 他,"表面回折格子装荷フォトニック結晶スローライト偏向器",第77回応用物理学会秋季学術講演会 講演予稿集,2016年09月,p.03-196 |
馬場 俊彦, 他,"シリコンフォトニクススローライトLiDARの検討",第77回応用物理学会秋季学術講演会講演予稿集,2016年09月,p.03-192 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2022019143A1 (ja) | 2022-01-27 |
JPWO2022019143A1 (ja) | 2022-01-27 |
US20230103702A1 (en) | 2023-04-06 |
DE112021002832T5 (de) | 2023-03-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3325825B2 (ja) | 3次元周期構造体及びその作製方法並びに膜の製造方法 | |
JP4936313B2 (ja) | 光変調素子 | |
JP7075448B2 (ja) | 電気光学素子のための複合基板 | |
JPH11194223A (ja) | 光導波路素子およびその製造方法 | |
WO2005114279A1 (ja) | フォトニック結晶デバイス | |
CN110441859B (zh) | 一种光波单向传输的二维六方氮化硼光子晶体异质结构 | |
KR102626174B1 (ko) | 음향광학 빔 조향 시스템 | |
JP7274608B2 (ja) | 光走査素子 | |
JPWO2018008183A1 (ja) | 光走査素子 | |
US10393931B2 (en) | Grating element | |
WO2022162981A1 (ja) | 光走査素子 | |
WO2023286408A1 (ja) | 導波素子、光走査素子および光変調素子 | |
JP7361746B2 (ja) | フォトニック結晶素子用複合基板 | |
WO2023157549A1 (ja) | 波長変換素子および波長変換システム | |
JP3816924B2 (ja) | 半導体導波型光制御素子 | |
JP6282632B2 (ja) | しみ出し光発生素子およびしみ出し光発生デバイス | |
WO2023017820A1 (ja) | 導波素子 | |
JP2007316541A (ja) | 光学素子の製造方法及び光学素子 | |
JP2002267837A (ja) | 偏波素子及びその製造方法 | |
JPH10111423A (ja) | 半導体偏波回転素子 | |
JP4535373B2 (ja) | 光学素子、光学素子への光の入射方法、及び、スーパープリズム | |
JPH11281829A (ja) | 光導波路デバイス及びその製造方法 | |
JP2005141003A (ja) | 短パルス光分散特性可変素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211109 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220823 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221220 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230120 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230404 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230501 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7274608 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |