JP2005274840A - 光遅延素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 群屈折率が大きく、かつ、群屈折率の波長分散が一定若しくは小さい領域が実用レベルの帯域で保たれたフォトニック結晶による線欠陥導波路構造を有する光遅延素子を提供する。
【解決手段】 フォトニック結晶配列中に形成された線欠陥導波路について、例えば、その導波路部分の体積を1列欠陥により構成される線欠陥導波路の導波路体積よりも小さくした構造とすることで、3次分散曲線がゼロ点Z1,Z2を有し、かつ、そのゼロ点Z1,Z2近傍で分散値の符号が反転する導波バンドを有するように、当該線欠陥導波路の導波バンドを変形させることで、群屈折率の増加と群屈折率分散の低減を行うことができ、光パルス速度の波長分散が小さい領域を広げることができるようにした。
【選択図】 図13

Description

本発明は、フォトニック結晶を用いた光遅延素子に関する。
光伝送における課題の一つとして、光パケットによるデータ伝送において、光信号を光電変換せずに経路を変えることができる光スイッチングシステムが要望されている。現状では、一旦、光信号全体を電気に変換し、電気信号によって経路を決定してから、また光電変換により光信号にする方式を取らざるを得ない。
光のまま信号を伝達するためには、偏向方向を変化させるスイッチング素子と偏向方向を解析する素子が必要になる。
光パケットでは、実際の情報信号の前にヘッダとして経路情報を付加し、光情報の振り分けを行う。これらの全ての動作を光で行うことも原理的に可能であるが、スイッチング素子等に課題が残る。
それとは別に、電気による経路変換を行い、情報信号の光電変換をせずに光経路を変換することが考えられる。
この光パケット通信を実現するためには、高速な光経路変換スイッチ、波長変換素子、光遅延素子が必要となる。光遅延素子とは、光信号の経路変換のために要する様々な信号遅延を補償するために必要な素子である。
特開2003−156642公報 特開2002−333536公報 PRL vol.87,253902,(2001)
ここで、これらの素子の現状について考察する。
まず、高速光スイッチの現状としては、電気光学材料や量子井戸構造を持つ半導体材料を用いた光変調素子を組合せることで形成された光導波路型スイッチに、電界印加することにより、psオーダのスイッチングが可能である。また、非線形性材料を用いた光による光経路変換素子も提案され、研究されている。
また、波長変換素子の現状としては、波長変換素子も非線形材料による高調波発生などの現象を用いることで波長変換が実現でき、研究開発がなされている。
また、光遅延素子を実現するためには、現在のところ、超低損失な光ファイバを用いて、経路による光パルスの遅延を起こす方式が取られている。
しかし、光パルスを1ns遅らせるためには屈折率1.5の光ファイバで20cmの長さが必要になる。さらに、単一波長では伝送のチャネル数分だけ光ファイバが必要になる。そのためシステムのサイズが大きくなり、小型のデバイスを構成することは困難である。
そこで、このような光遅延素子の課題点の解決策を考察する。まず、基本事項として、光の光路長が光パルスの遅延を起こすので、伝送路の屈折率が大きければ、その分、伝送路のサイズを減少させることができる。ここに、伝送路の屈折率は、「群屈折率」と呼ばれる光パルスが影響される屈折率で決定される。例えば、群屈折率が10であれば素子長3cm、群屈折率が30であれば素子長1cmで光遅延素子を形成することが可能であり、飛躍的な素子の小型化を実現でき、多チャンネルの光パケット通信実現へ大きな進展を与える。
通常は、材料屈折率と群屈折率は等しいが、特殊な材料や特殊な構造であれば、群屈折率と材料屈折率とは異なる場合がある。
光パルスに極めて大きな群屈折率を低損失で与える材料は、現在のところ存在しない。しかし、多重反射構造をとる光導波路では、その光導波路を伝搬する光信号が大きな群屈折率を受けることが知られている。特に、フォトニック結晶と呼ばれる誘電体周期構造により形成された光導波路では、フォトニック結晶光導波路内を光が伝搬するとき、50を超える大きな群速度を持つことが、近年知られるようになり、この現象は、例えば非特許文献1などで報告されている。
ここに、「フォトニック結晶」は、光の周波数程度の誘電体周期構造を人工的に形成することで、光子に対するバンド構造が構成される。これは、電子のバンド構造と類似する点が多く、周期構造によってはフォトニックバンドギャップと呼ばれる光の禁制体を生じる。フォトニック結晶が持つ強力な光閉じ込め効果や異常分散効果などを用いることで、通常の光遅延素子では不可能であった、様々な機能が実現できることが、数多くの研究機関から報告されている。このため、フォトニック結晶を利用した光デバイスは、光集積回路のサイズを飛躍的に小さくしたフォトニックICを形成する上で重要な光デバイスになると期待されている。
このようなフォトニック結晶は、3次元構造に形成することが理想的であるが、半導体プロセス技術を用いて平面内に一括形成することができる2次元フォトニック結晶でも、フォトニック結晶の特性を得ることができる。このような2次元フォトニック結晶は、例えば、誘電率が高い薄膜を、誘電率が低い物質若しくは金属などの高反射膜で挟み込むことで光を閉じ込め、挟み込まれた薄膜にホール若しくはピラーによるフォトニック結晶配列を形成することで得られる構造である。この構造であれば、面内の微細加工技術を用いて形成することができるので、半導体チップのプロセス技術を用いることにより製作できる。
ところで、屈折率が大きい薄膜を屈折率が小さい基板上に形成することで構成される2次元フォトニック結晶は、「2次元フォトニック結晶スラブ」と呼ばれている。薄膜の屈折率n1と基板の屈折率n2との比が2以上(n1/n2>2)であれば、フォトニック結晶としての機能を期待できる。屈折率が比較的高い薄膜(n>2)にフォトニック結晶配列を有する孔を形成し、薄膜を空気中に浮かせた構成であるエアーブリッジ構造がその一つの例である。また、半導体薄膜(n=3〜3.5)を屈折率が比較的低いSiO基板(n≒1.5)上に形成した構成を持たせた基板にフォトニック結晶配列を加工しても構成できる。
また、近年、電子デバイスの高性能化に用いられているSilicon-on-Insulator(SOI)基板は、シリコン薄膜(n≒3.5)が絶縁体(Insulator)であるSiO上に形成されているので、上述の2次元フォトニック結晶スラブを形成するのに極めて適した基板として、広く2次元フォトニック結晶スラブの研究に用いられ、急激曲げ光導波路などが報告されている。
このようなフォトニック結晶に関して、光伝送路としてのフォトニック結晶はフォトニック結晶配列の一部分を除去した線欠陥導波路が報告されている。このフォトニック結晶スラブの線欠陥導波路により、急激曲げや群屈折率増大効果が可能になることが論文などで報告されている。
線欠陥導波路では大きな群屈折率を与えると同時に、その波長分散が大きいことも特徴である。この大きな波長分散性を利用して、分散補償構造を構成することが容易である。
しかし、光パルスの遅延効果に利用する場合であれば、群屈折率の波長分散が極めて大きいと、僅かな波長変動で屈折率が大きく変化してしまい、利用できない。
つまり、線欠陥導波路を光遅延素子として用いる場合には、群屈折率が大きくかつ群屈折率の波長分散が実用レベルの帯域で一定である必要があり、その利用帯域が広ければより好ましいことになる。
ちなみに、特許文献1には、線欠陥導波路の幅を狭めることが示されているが、群屈折率を小さくするためであり、光遅延素子の用途に用いることはできない。
本発明の目的は、群屈折率が大きく、かつ、群屈折率の波長分散が一定若しくは小さい領域が実用レベルの帯域で保たれたフォトニック結晶による線欠陥導波路構造を有する光遅延素子を提供することである。
請求項1記載の発明の光遅延素子は、導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、前記線欠陥導波路は、その導波路部分の体積を1列欠陥により構成される線欠陥導波路の導波路体積と異なる体積を有する構造を有し、当該線欠陥導波路の導波バンドの形成要素となる屈折率閉じ込めモードとフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードとのうちのフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードの周波数よりも大きい周波数で偶モードを有する導波光を導波させる。
請求項2記載の発明の光遅延素子は、導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、前記線欠陥導波路は、その導波路部分の体積を1列欠陥により構成される線欠陥導波路の導波路体積よりも小さくした構造を有し、当該線欠陥導波路の導波バンドの形成要素となる屈折率閉じ込めモードとフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードとのうちのフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードの周波数よりも大きい周波数で偶モードを有する導波光を導波させる。
これらの発明及び以下の発明において、「線欠陥導波路」とは、フォトニック結晶配列が存在することなく線状に連続した導波路を意味する。
請求項3記載の発明の光遅延素子は、導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、前記線欠陥導波路は、その導波路部分の屈折率が前記フォトニック結晶配列を構成する部分の屈折率とは異なる構造を有し、当該線欠陥導波路の導波バンドの形成要素となる屈折率閉じ込めモードとフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードとのうちのフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードの周波数よりも大きい周波数で偶モードを有する導波光を導波させる。
請求項4記載の発明の光遅延素子は、導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、前記線欠陥導波路は、その導波路近傍に前記フォトニック結晶配列とは異なる構造が付加された複合線欠陥導波路構造を有し、当該線欠陥導波路の導波バンドの形成要素となる屈折率閉じ込めモードとフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードとのうちのフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードの周波数よりも大きい周波数で偶モードを有する導波光を導波させる。
請求項5記載の発明の光遅延素子は、導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、前記線欠陥導波路は、その導波路部分の体積を1列欠陥により構成される線欠陥導波路の導波路体積異なる体積を有する構造によりその導波バンドが符号が反転する3次分散曲線のゼロ点を2つ有し、このゼロ点近傍の周波数であって2つのゼロ点のうちの低周波数側のゼロ点近傍の周波数を有する導波光を導波させる。
請求項6記載の発明の光遅延素子は、導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、前記線欠陥導波路は、その導波路部分の体積を1列欠陥により構成される線欠陥導波路の導波路体積よりも小さくした構造によりその導波バンドが符号が反転する3次分散曲線のゼロ点を2つ有し、このゼロ点近傍の周波数であって2つのゼロ点のうちの低周波数側のゼロ点近傍の周波数を有する導波光を導波させる。
請求項7記載の発明の光遅延素子は、導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、前記線欠陥導波路は、その導波路部分の屈折率が前記フォトニック結晶配列を構成する部分の屈折率とは異なる構造とすることによりその導波バンドが符号が反転する3次分散曲線のゼロ点を2つ有し、このゼロ点近傍の周波数であって2つのゼロ点のうちの低周波数側のゼロ点近傍の周波数を有する導波光を導波させる。
請求項8記載の発明の光遅延素子は、導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、前記線欠陥導波路は、その導波路近傍に前記フォトニック結晶配列とは異なる構造が付加された複合線欠陥導波路構造とすることよりその導波バンドが符号が反転する3次分散曲線のゼロ点を2つ有し、このゼロ点近傍の周波数であって2つのゼロ点のうちの低周波数側のゼロ点近傍の周波数を有する導波光を導波させる。
請求項9記載の発明は、請求項1ないし8の何れか一記載の光遅延素子において、前記線欠陥導波路は、その導波バンドが符号が反転する3次分散曲線のゼロ点を2つ有し、このゼロ点近傍の周波数であって2つのゼロ点のうちの高周波数側のゼロ点よりも低い周波数を有する導波光を導波させる。
請求項10記載の発明の光遅延素子は、導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、前記線欠陥導波路は、その導波路部分の体積を1列欠陥により構成される線欠陥導波路の導波路体積と異なる体積を有する構造によりその導波バンドが符号が反転する3次分散曲線のゼロ点を2つ有し、このゼロ点近傍の周波数であって2つのゼロ点のうちの低周波数側のゼロ点近傍の周波数を有する導波光を導波させる。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の光遅延素子において、前記線欠陥導波路は、その導波バンドが符号が反転する3次分散曲線のゼロ点を2つ有し、このゼロ点近傍の周波数であって2つのゼロ点のうちの高周波数側のゼロ点よりも低い周波数を有する導波光を導波させる。
請求項12記載の発明は、請求項10又は11記載の光遅延素子において、前記線欠陥導波路は、当該線欠陥導波路の導波バンドの形成要素となる屈折率閉じ込めモードとフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードとのうちのフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードの周波数よりも大きい周波数で偶モードを有する導波光を導波させる。
請求項13記載の発明は、請求項1ないし112の何れか一記載の光遅延素子において、前記線欠陥導波路は、その導波路部分に屈折率が変化する屈折率変化構造を有する。
請求項14記載の発明は、請求項13記載の光遅延素子において、前記屈折率変化構造は、電界印加により屈折率が変化するようにした構造である。
請求項15記載の発明は、請求項13記載の光遅延素子において、前記屈折率変化構造は、光照射により屈折率が変化するようにした構造である。
請求項16記載の発明は、請求項13記載の光遅延素子において、前記屈折率変化構造は、温度変化により屈折率が変化するようにした構造である。
請求項17記載の発明は、請求項1ないし16の何れか一記載の光遅延素子において、前記線欠陥導波路は、波長程度の厚さを有する薄膜層上に、2次元フォトニック結晶配列が構成されたフォトニック結晶スラブ線欠陥導波路である。
請求項18記載の発明は、請求項17記載の光遅延素子において、前記線欠陥導波路は、当該導波路両側のフォトニック結晶配列位置を移動させることでその幅を変化させた構造を有する。
請求項19記載の発明は、請求項17記載の光遅延素子において、前記導波路部分のスラブ膜厚がフォトニック結晶配列を構成する部分のスラブ膜厚と異なる構造を有する。
請求項20記載の発明は、請求項17記載の光遅延素子において、前記導波路部分は、フォトニック結晶配列を構成する部分の屈折率とは異なる屈折率を有する。
請求項21記載の発明は、請求項17記載の光遅延素子において、前記線欠陥導波路は、その導波路部分に屈折率が変化する屈折率変化部を有する。
請求項22記載の発明は、請求項17ないし21の何れか一記載の光遅延素子において、前記線欠陥導波路は、その導波路部分の上部又は下部のクラッド部分の屈折率がフォトニック結晶配列を構成する部分のクラッド屈折率よりも高い構造を有する。
請求項23記載の発明は、請求項17ないし21の何れか一記載の光遅延素子において、前記線欠陥導波路は、その導波路部分の上部及び下部のクラッド部分の屈折率がフォトニック結晶配列を構成する部分のクラッド屈折率よりも高い構造を有する。
請求項24記載の発明は、請求項1ないし16の何れか一記載の光遅延素子において、前記線欠陥導波路は、電気光学材料により形成されている。
請求項25記載の発明は、請求項1ないし16の何れか一記載の光遅延素子において、前記線欠陥導波路は、非線形光学材料により形成されている。
請求項26記載の発明は、請求項17ないし21の何れか一記載の光遅延素子において、前記2次元フォトニック結晶配列は、半導体薄膜基板に形成されている。
請求項27記載の発明は、請求項17ないし21の何れか一記載の光遅延素子において、前記2次元フォトニック結晶配列は、SOI基板に形成されている。
請求項28記載の発明は、請求項17ないし21の何れか一記載の光遅延素子において、前記2次元フォトニック結晶配列は、電気光学材料の薄膜基板に形成されている。
請求項29記載の発明は、請求項17ないし21の何れか一記載の光遅延素子において、前記2次元フォトニック結晶配列は、非線形光学材料の薄膜基板に形成されている。
請求項30記載の発明は、請求項17ないし21の何れか一記載の光遅延素子において、前記2次元フォトニック結晶配列は、半導体薄膜と電気光学材料又は非線形光学材料の薄膜との複合薄膜基板に形成されている。
通常の線欠陥導波路ではその3次分散曲線が単調関数で極値や変極点を持たず、また、結合欠陥導波路ではゼロ点を持つが符号変化を起こさないのに対して、本発明によれば、フォトニック結晶配列中に形成された線欠陥導波路について、3次分散曲線がゼロ点を有し、かつ、そのゼロ点近傍で分散値の符号が反転する導波バンドを有するように、線欠陥導波路部分の体積を縮小させ、或いは、屈折率を異ならせ、又は、異なる構造を付加して、当該線欠陥導波路の導波バンドを変形させることで、低分散でありながら群屈折率を大きく増加することができ、光パルス速度の波長分散が小さい領域を広げることができる。即ち、群屈折率が材料屈折率よりも十分に大きく、かつ、その群屈折率の波長分散が一定若しくは小さい領域が実用レベルの帯域で保たれたフォトニック結晶配列に形成された線欠陥導波路構造を有する光遅延素子を提供することができる。よって、このような光遅延素子を利用することで、これまでは実現できなかったようなコンパクトな光遅延素子、さらには屈折率変化によりそれらの効果をアクティブに制御することができる光パルス遅延素子を構成することが可能となり、光ルーティング装置、光情報処理装置等に好適に適用することができる。
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。なお、本実施の形態は、光遅延素子として2次元フォトニック結晶スラブを基本とする構成例で説明するが、本発明の効果は3次元構造であっても当てはまる。また、2次元フォトニック結晶スラブの上下を別途構成した反射構造で挟み込んだ擬似3次元フォトニック結晶や3次元フォトニック結晶においても、本質的な部分は変化しないので、2次元フォトニック結晶スラブに代表させて説明する。
図1は本実施の形態の2次元フォトニック結晶スラブの線欠陥光導波路を有する光遅延素子1の構成例を模式的に示す斜視図、図2はその平面図である。まず、厚さが1μm以下の高屈折率薄膜2部分にフォトニック結晶配列3が形成されている。図1では基板4上に台座5となる部分があり、その上にフォトニック結晶配列3が構成された薄膜2部分が形成されている。この場合、クラッド部分は空気クラッド6であるエアーブリッジ構造を取っている。
薄膜2部分とクラッド6部分との屈折率差が十分に取れていて、フォトニック結晶の性質が保たれていれば、クラッドに空気を用いる必要はなく、薄膜2の上下を低屈折率媒質で埋めたり、クラッド上下に光閉じ込め構造を形成したりした構造も適用できる。図では空気孔7であるが、内部を低屈折率媒質で埋める構造でもよい。図1に示すフォトニック結晶配列3は空気孔7が円孔の三角配列である。高屈折率媒質にホールを形成した構造であれば、2次元フォトニック結晶を形成したときに、上下方向への光閉じ込めが屈折率による全反射で比較的容易に実現できるために、この構造が用いられることが多い。上下方向への閉じ込めを実現できれば、ピラー型のフォトニック結晶でもよい。
図1及び図2では空気孔7の形状が等方的な円孔であるが、用途に応じて多角形などの形状を周期的に配列したものでもよい。周期性は三角格子状、正方配列状、蜂の巣配列状などを取り得る。必ずしも周期的な構成である必要はなく、フォトニック結晶の特性もしくはフォトニック結晶に近似した特性を示す配列であれば、特殊な配列をとっても良い。
薄膜2の厚さは全反射で閉じ込められたときに、ほぼ上下方向へ単一モードで動作する厚さであれば良く、薄膜2の屈折率が半導体のような3程度のものであれば、0.4μm以下、好ましくは0.2μm以下である。また、薄膜の屈折率が2程度のものであれば、0.6μm以下、好ましくは0.4μm以下である。薄すぎると薄膜2の等価屈折率が下がるためにフォトニック結晶の効果が得られにくくなるので、ほぼ上下方向での単一モードを保ちつつ十分な厚さを持つ必要がある。この厚さは、材料の屈折率によって決定される。
以下では、図1に示すように空気孔7を用いた三角格子配列で、フォトニック結晶が機能している部分の下部は空気層であるエアーブリッジ型の形状を基本として述べていく。薄膜2部分の屈折率が、比較的大きな屈折率≒3又は中程度の屈折率≒2の場合について、本実施の形態を説明する。
図2を参照すれば、フォトニック結晶配列3は直径2rの空気孔7を三角格子状に配置してあり、その1列分を全て除去することで、フォトニック結晶配列3中に線欠陥導波路8を構成している。除去した部分に光が伝搬することで、光信号の伝送路として機能する。
フォトニック結晶配列3における空気孔7間の間隔をピッチaとして、1列を除去した部分の幅をDとすると、通常の1列欠陥導波路の場合はD=√3aとなる。本実施の形態では、この線欠陥導波路8の幅を狭めることで、群速度の分散制御を行うようにしたものである。
まず、等価屈折率≒3.0の場合のフォトニックバンドギャップについて説明する。図3は、線欠陥導波路8がない場合のフォトニックバンド図を示す。ここでは、3次元形状を等価屈折率近似により2次元近似をして、2次元の平面波展開法で解析した。薄膜2部分にシリコンなどの半導体を想定した場合に、その等価屈折率は約3になる。図3(a)は、屈折率≒3の基板に三角格子配列の空気孔7(屈折率1)によりフォトニック結晶配列3の構造を形成した場合のフォトニックバンド図を示している。図3(b)に示すように空気孔7間のピッチをaとしたとき、空気孔7の直径2rは2r=0.6aとした。図3(a)において、横軸が波数ベクトルに対応し、図3(c)に示す波数空間のブリリュアンゾーンに対応している。縦軸は規格化周波数であり、ωa/2πc0から計算される無次元量である。ここで、ωは各周波数、c0は真空中の光速である。この図3(a)は面垂直方向のみ磁界成分が存在する電気的横波モード(TEモード)のバンド図を示している。
このフォトニックバンド図から、フォトニックバンドギャップが存在することが判り、その部分を網目状にして示してある。フォトニックバンドギャップとは光の禁制帯であり、この周波数ではフォトニック結晶内で光は波数成分を持てない。この計算モデルでは、フォトニックバンドギャップは規格化周波数が0.239から0.306の間に存在することを示している。
この構成で、その1列分を除去した線欠陥導波路8を解析した場合、フォトニックバンドギャップ内に線欠陥導波路8の導波バンドが存在すれば、光は強い閉じ込め効果を受けることになり、光導波路として機能する。
次に、等価屈折率≒3.0の場合において、幅を狭めない場合の線欠陥導波路8の導波バンドについて説明する。図4は、幅を狭めない場合のフォトニックバンド図を示す。図3の場合と同様に2次元の平面波展開法で単位格子を拡大することで線欠陥導波路をモデル化し算出した。横軸は規格化された波数であり、2π/aという単位をもつ。図4には、同時に前述の計算で算出したフォトニックバンドギャップも同時に併記している。このことからフォトニックバンドギャップ内に光導波路の伝搬モードが2本存在することを示している。
2本の伝搬モードの内、低周波数側にあるモードM0に着目した。この伝搬モードM0は、イーブンモード(偶モード)と呼ばれ、線欠陥導波路の中心で光の電磁界分布が強くなる導波モードである。バンドギャップ内にもう一つ導波モードが存在しているが、これはオッドモード(奇モード)と呼ばれ、線欠陥導波路の中心で電磁界分布がゼロとなる導波モードである。光パルス伝送路としては、イーブンモードが使いやすいので、この導波モードM0に注目する。
2次元フォトニック結晶スラブ構造では、クラッドの屈折率ncで決定するライトラインと呼ばれる直線よりも、高周波数側では光がクラッド側に漏れてしまう性質があることが知られている。このライトラインよりも低周波数側であれば、光は原理的には完全に閉じ込められて伝搬する。ライトラインはフォトニックバンド図では1/ncで与えられる直線で表される。空気クラッドでは傾きは1である。上下を空気クラッドとする構造はエアーブリッジ構造により実現できる。図4のフォトニックバンド図中に、空気ライトラインを付加してある。
フォトニックバンド図は周波数Wと波数Kとの分散関係を示している図であるので、伝搬モードに対して、その微分値(11次分散値)が真空中の光速c0で規格化された群速度Vg(=Vg/c0)の逆数に対応する。このことから、群屈折率ngにも対応する。
∂K/∂W=1/Vg=ng
つまり、伝搬モードの傾きの逆数が群屈折率ngを与えることになる。このことから、伝搬モードM0の群速度と規格化周波数との関係を示すと、図5のようになる。この特性によれば、低周波数になるにつれて群屈折率ngは急激に増加し、50を超える群屈折率ngが得られる。しかし、この変化はあまりに急激であるために、論文などで予測されたように群屈折率ngの波長依存性が大きい。例えば、群屈折率ng=30を与える規格化周波数0.246を中心に周波数が0.0005(0.2455〜0.2465)変化しただけでも群屈折率ngは24から60と大きく変化する。このため、わずかな波長変動により伝搬光が受ける屈折率が変動してしまい、光パルス遅延素子として利用することが困難である。
これに対して、等価屈折率≒3.0の場合において、d=0.25aとして線欠陥導波路8部分の幅を元の幅に対して0.75倍となるまで狭めた場合の狭めた場合のフォトニックバンド図を図6に示す。即ち、線欠陥導波路8中心への移動量dが0.25aの場合を示している。その他の計算条件は、幅を狭めない場合と同様である。
この結果、2本存在していた導波モードが導波モードM0の1本になり、導波モードM0も周波数が高い領域に存在するようになる。この導波モードM0に関する群屈折率変化を図7に示す。規格化周波数0.300近辺で群屈折率変化が緩和する部分が現れるのがわかる。この群屈折率ngが緩和している部分を図8に示す。群屈折率ng=30で規格化周波数変化に対して鈍感な部分が存在することがわかる。
この場合、規格化周波数が0.3%ずれても、屈折率変化は0.5以下となる。つまり、通常の線欠陥導波路と比較して飛躍的に屈折率変化が緩和されており、群屈折率ng=30を保てる周波数帯が存在することになる。この0.3%の周波数変化は波長1500nmに対して、〜5nmの値であり、今日のDWDM光通信のレーザ光源を用いれば、この範囲でレーザの発振波長を制御することは十分に可能である。群屈折率ngが30であると、通常の光ファイバでは20cm必要であった光パルス遅延素子を1/20(=1.5/30:光ファイバの屈折率1.5)なる1cmにまで減少させることが可能となり、フォトニック結晶を用いた光伝送用のフォトニックICと呼べるレベルにまでサイズを飛躍的に減少させることができる。
また、図8は、群屈折率曲線の傾きがゼロである、つまり群屈折率ngの分散値がゼロである規格化周波数が存在することを示している。群屈折率ngの周波数分散D(2次分散)を
D=∂ng/∂W=1/∂W(∂K/∂W)=∂K/∂
で定義し、規格化周波数に対する周波数分散Dをプロットしたグラフを図9に示す。図9は、ゼロ分散が存在することを示している。また、このグラフから判るように、周波数分散Dの傾きがゼロ、つまり、3次分散曲線がゼロとなる点も存在することがこのバンドの特徴である。
この結果、様々なパラメータを最適設計することで、帯域をさらに大きくすることも可能と考えられ、よりフレキシブルな光パルス遅延素子へと発展が期待できる。
図10に、本実施の形態の場合の導波モードM0の光の電磁界分布を示す。幅を狭めた線欠陥導波路8部分の中心に電磁界強度の最大値を持つイーブンモードが保たれていることが判る。
さらに、比較例として、等価屈折率≒3.0の場合において、d=0.30aとして線欠陥導波路部分の幅を元の幅よりも0.7倍以下となるまで狭めた場合のフォトニックバンド図を図11に示す。即ち、線欠陥導波路中心への移動量dが0.30aの場合を示している。その他の計算条件は、幅を狭めない場合と同様である。
図11によれば、導波バンドM0はフォトニックバンドギャップの外に出てしまい、代わって今まで注目していた導波バンドM0とは異なる導波バンドM1がフォトニックバンド内の導波バンドとして現れている。この導波バンドM1もイーブンモードであるが、導波バンドM0とは全く異なる性質を示す。この導波バンドM1は特許文献1中で対象とされている導波バンドであり、特許文献1中で記述されているように、広い帯域の伝送路として利用でき、かつ、大きな群速度(小さな群屈折率)を持った単一モード導波路として有意義である。逆にいえば、線欠陥導波路の幅を元の幅の0.7倍以下にまで狭めてしまうと群屈折率が小さくなって導波バンドM1が対象となってしまうため、本実施の形態の目的である群屈折率が大きくかつ群屈折率の波長分散が小さいことに反してしまうものである。
本実施の形態としては、線欠陥導波路8の幅は元の幅に対して0.7倍より大きく、0.9倍未満程度とすることが好ましく、さらに線欠陥導波路8の幅は元の幅に対して0.7倍より大きく、0.8倍未満程度とすることがより好ましい。群速度が大きいにもかかわらず、0.9倍未満の場合には導波バンドM0はその分散を低下できる構造となり、さらに0.8倍未満の場合には導波バンドM0はその分散を非常に大きく低下できる構造となる。また、線欠陥導波路の幅を拡大して導波バンドM0に歪みを生じさせるためには、線欠陥導波路8の幅は元の幅に対して1.05倍より大きく、1.5倍未満程度とすることが好ましく、さらに線欠陥導波路8の幅は元の幅に対して1.1倍より大きく、1.3倍未満程度とすることがより好ましい。これにより、不要な導波バンドの影響を低減することができるようになる。
特許文献1と図6に示すような本実施の形態の場合とを対比すると、線欠陥導波路の幅を狭める点では一見共通性があるが、元々利用しようとする導波モードが本質的に異なり、特許文献1の場合は群屈折率を小さくすることを目指しているのに対して、本実施の形態(本発明)は逆に群屈折率を大きくし、かつ、この群屈折率の波長分散を小さくすることを目指しているものであり、結果として、原理が全く異なるので、導波路幅を狭めるにしても、特許文献1に適用できる幅と本実施の形態に適用できる幅とは全く異なり、ホールサイズや利用波長帯によっても、全く異なる設計値になるはずである。
ここで、特許文献1と本実施の形態とで注目している導波バンドが異なる点について、より詳細に説明する。即ち、本実施の形態の場合の導波バンドの特異性を以下に説明する。フォトニック結晶内の導波バンドは定性的には、屈折率閉じ込めモードと、フォトニックバンドギャップによる閉じ込めモードを与える各々の導波バンドの結合状態から与えられると考えられる。図12に定性的な導波バンドを示す。図12(a)に示すバンド曲線B1は屈折率閉じ込めモードによるバンド曲線であり、バンドの効果によって規格化波数の端で折り返し効果が入っている。また、図12(b)に示すバンド曲線B2はフォトニックバンドギャップによる閉じ込めモードであり、これは導波管内を伝搬する電磁波と同じようなモードを形成し、バンドB1とは異なるバンド曲線である。これらが図12(c)に示すようにフォトニックバンドギャップ内で結合することにより、導波バンドM0と導波バンドM1が形成される。
ここに、本実施の形態で注目している導波バンドは導波バンドM0である。即ち、このバンドは屈折率閉じ込めモードとフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードとの結合モードから形成され、かつ、フォトニックバンドギャップ閉じ込めモードよりも高周波数側にある導波バンドである。ちなみに、特許文献1で注目しているモードは導波バンドM1であり、この導波モードも屈折率閉じ込めモードとフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードとの結合モードから形成されるものの、フォトニックバンドギャップ閉じ込めモードよりも低周波数側にある導波モードである。
ところで、本実施の形態(本発明)の導波バンドに固有の特性について考察する。本発明の導波バンドの特性は、導波バンドの光周波数に対する3次分散曲線により特性付けられる。そこで、本発明による線欠陥導波路、比較例として、フォトニック結晶を1列分抜き取っただけで構成を変形させていない通常の線欠陥導波路、及び、結合欠陥導波路と呼ばれるフォトニック結晶導波路の各々に対する1次分散曲線、2次分散曲線、3次分散曲線を図13に併せて示すことにより、本発明の光遅延素子の特性を説明する。1次分散は前述の群屈折率に対応し、2次分散は前述のDに対応し、3次分散はDのωでの微分に対応する。なお、図13(c)に示す結合欠陥導波路とは通常の線欠陥導波路にフォトニック結晶配列を残すことで、共振器構造を形成した構成をとる導波路であり、例えば、特許文献2中に示されている構成である。ちなみに、特許文献2では分散補償素子としての効果が示されているが、特許文献2中の図6に示すような群屈折率曲線になることが知られている。つまり、この結合欠陥導波路構造でも群屈折率分散がゼロ分散を持つ領域が存在する。
本発明の導波バンド構造は、図13(a)中の3次分散曲線に示すように、3次分散曲線にZ1,Z2なる2箇所のゼロ点を持ち、かつ、ゼロ点Z1,Z2の前後で3次分散曲線の符号が反転していることが特徴である。ここで、ゼロ点とは、3次分散曲線において、
∂D/∂W=0
を満たす規格化周波数の値である。つまり、本発明では図13(a)に示すように、ゼロ点がZ1、Z2と2点存在することに特徴がある。
これに対して、通常の線欠陥導波路では、図13(b)に示すように3次分散曲線は単調関数で極値や変極点を持たない。また、結合欠陥導波路では、図13(c)に示すように、ゼロ点を持つが符号極性の変化を起こさない。これらから、本発明の光遅延素子によるバンド曲線は従来のバンド曲線とは明らかに異なるものであることが判る。
本発明のバンドの3次分散曲線にはゼロ点が2点存在する。群屈折率分散が小さい領域は、ゼロ点Z1の近傍の光周波数と、ゼロ点Z2よりも十分高周波数側にある光周波数に対応する領域に存在する。ここに、本発明で対象とする導波光の周波数は、群屈折率が大きく、かつ、群屈折率分散が小さい領域であるため、低周波数側のゼロ点Z1の近傍の周波数を有し、かつ、高周波数側のゼロ点Z2よりも周波数が低い光周波数に対応する光を導波光として導波させることで、効果を実現できる。また、低周波数側のゼロ点Z1の近傍の周波数を有し、かつこの2つの3次分散曲線にはゼロ点の間に存在する4次分散曲線の0点以下の低い光周波数に対応する光を導波光として導波させることがより好ましく、より大きな効果を実現することができる。これは、3次分散曲線のゼロ点Z2においては、2次分散曲線の絶対値自体は0近傍ではなく大きく群速度分散も大いので、群速度分散を低減するには限界がある。これに対し、このゼロ点Z2近傍を用いずに4次分散曲線の0点以下の低い光周波数とすることにより、大きい群速度と広い利用周波数帯域を有する非常に分散の小さい光遅延素子を実現することができる。さらに、低周波数側のゼロ点Z1の近傍を中心とした周波数帯域の光周波数に対応する光を導波光として導波させることが、より一層に好ましい。
続いて、等価屈折率が約2.0の場合について説明する。前述の大きな群屈折率を保つ帯域を広げる現象は、スラブの屈折率が異なるフォトニック結晶でも起こる。フォトニック結晶では、屈折率コントラストが2程度であれば、フォトニックバンドギャップは存在する。ただし、2次元スラブ構造にした場合では、ライトラインの影響を強く受けるので、設計トレランスが小さくなる。
このような構成は、屈折率が2以上の材料を薄膜化し、空気孔7によるフォトニック結晶配列3を構成して、図1に示すようなエアーブリッジ構造にすることで実現できる。薄膜化した場合の等価屈折率が2程度になればよい。
等価屈折率が約2である薄膜基板2は、例えば、屈折率が2.2のニオブ酸リチウムなどの電気光学材料又は非線形材料を、石英(屈折率1.45)などの低屈折率媒質上に形成した場合に実現できる等価屈折率である。
屈折率が2程度の材料であれば、ニオブ酸リチウムに限らずに用いることができる。電気光学材料や非線形光学材料であれば、シリコンでは不可能なアクティブな光遅延素子が構成可能となる。また、材料によっては光学的な透明帯域が広いものが多く、利用波長帯域が大きい材料も多い。電気光学材料又は非線形光学材料としては、ニオブ酸リチウムやニオブ酸チタン、KTP等の無機結晶、若しくは、PZT,PLZT等のセラミックス、又はアゾ色素、スチルベンゼン色素、ダストなどの有機分子又は有機結晶を用いることが可能である。これらの材料は電気光学定数や非線形定数が半導体と比較して大きく、そのバルクの屈折率も2.5程度と大きい値を取る。
光学薄膜を低屈折率媒質上に構成した基板は、接合法と薄膜化とにより実現される。電気光学材料又は非線形光学材料の基板と、低屈折率基板とを接合し、研磨により電気光学材料を薄膜化、又は、電気光学材料にイオン注入によって分離層を作成した基板と低屈折率基板とを接合して、加熱、化学エッチングにより、分離層から電気光学材料の薄膜を切り出す方法、低屈折率媒質上にゾルゲル法によって直接成膜する方法などにより、形成することができる。
図14に、等価屈折率を2とした場合のフォトニックバンド図を示す。空気孔7の三角配列形状を仮定し、円孔の直径は0.7aとした。計算方法はこれまでと同様である。フォトニックバンドギャップは規格化周波数0.372から0.447の間に存在する。等価屈折率が小さいためにフォトニックバンドギャップは高周波数側にシフトしている。
この構成で、その1列分を除去した線欠陥導波路8を解析した場合、フォトニックバンドギャップ内に線欠陥導波路8の導波バンドが存在すれば、光は強い閉じ込め効果を受けることになり、光導波路として機能する。
図15にこの場合の線欠陥導波路8の導波バンドを示す。これまでと同様な計算手法を用いて計算した。線欠陥導波路8の幅を狭める移動量dはd=0.15aとした。フォトニックバンドギャップ内に対象とする導波モードM0が存在する。この場合は、空気ライトラインが大きく影響する。さらに、SiOライトラインよりも高周波数領域にフォトニックバンドギャップが存在するので、光を全反射で閉じ込めて利用するためには、エアーブリッジ構造を用いる必要がある。
導波バンドM0から、算出した群屈折率を図16(a)に示す。空気ライトライン近傍で群屈折率変化が緩和する領域が存在する。規格化周波数変化0.01に対して、群屈折率ngは30±1の間を保つ。0.01の規格化周波数変化は、波長1500nmに対しては、3nm程度の範囲である。前述の光ファイバによる遅延素子を10mmで構成できる。
比較のため、図16(b)に幅の移動量dがd=0である場合(幅を変形させない場合)の群屈折率分布を示す。群屈折率ng=30を与える規格化周波数の近傍で、規格化周波数が0.01変化した場合、群屈折率が25から40と大きく変化する。このことから、線欠陥導波路8の幅を狭めた場合の屈折率変動が飛躍的に緩和されていることが判る。つまり、スラブの屈折率2であっても、線欠陥導波路8の幅を適正に狭めることにより群屈折率分散を抑えることができる構造が構成可能となる。
屈折率が小さいことから高周波数側にバンドがシフトしている影響で、この構成では空気ライトラインの影響を強く受けるが、フォトニック結晶構造や屈折率を最適に設計することで、空気ライトライン以下に、群屈折率ngが高く、その波長変動が少ない領域を確保することができる。さらに、上下方向をクラッドする全反射による光閉じ込めではなく、多層膜や、金属反射膜、3次元フォトニック結晶などにより挟み込むことで、クラッド部分に光が漏れてしまうというライトラインの影響を除去できる。
次に、このような光遅延素子の作製方法について説明する。前述したような2次元フォトニック結晶はSOI基板と、半導体微細加工技術を用いれば作製可能である。現在のSOI技術であれば、シリコン層厚0.2μmのSOI基板は市販されているので、それを用いることができる。円孔三角配列は、リソグラフィーとドライエッチングにより作製できる。例えば、基板上に電子ビームレジストを塗布し、電子ビーム露光により直径400nmの円孔を描画することによりパターンニングをする。この円孔の直径は目的のフォトニック結晶の利用波長で決定される。このレジストパターンをマスクとして、フロン系のドライエッチングにより、円孔パターンをシリコン層に転写する。電子ビームレジストを除去することで、2次元フォトニック結晶スラブ構造が完成する。
SOI基板のSiO2層をフッ化水素により、除去することで、シリコン層が空気中に露出されエアーブリッジ構造を構成できる。
また、半導体へテロ基板を用いても良い。GaInAsP/InP基板、AlGaAs/GaAs基板と酸化クラッド層の組合せ、などの選択酸化性があるヘテロ基板を用いてエアーブリッジ構造を構成してもよい。
また、前述のように接合方法を用いて、低屈折率媒質基板上に半導体薄膜を形成した構造でも良い。この構造であれば、エアーブリッジにする必要はなく、機械的強度が大きい構成が可能となる。
さらに、電気光学材料又は非線形光学材料の薄膜を犠牲層上に形成し、犠牲層を選択エッチングすることで、エアーブリッジ構造を構成してもよい。例えば、予めイオン打ち込みによりニオブ酸リチウム基板に分離層を形成しておき、そのニオブ酸リチウム基板とSOI基板を接合し、分離層からニオブ酸リチウムを剥がすことで、ニオブ酸リチウム薄膜を形成する。その基板にレジスト塗布後、電子ビーム描画によりパターンニングし、レジストマスクを形成し、ドライエッチングによりパターンをニオブ酸リチウム薄膜に転写する。その後、Si層を選択エッチングすることにより、ニオブ酸リチウム薄膜のエアーブリッジ構造を形成することができる。ドライエッチングの選択性が採れない場合は、金属マスク層を使うことも考えられる。この場合では、基板上に予め金属膜を蒸着などにより形成しておき、リソグラフィーによりパターンニングすることで、マスクを形成する。
また、型による転写でフォトニック結晶を構成することも可能である。例えば、反転形状であるピラー型のフォトニック結晶が構成された型を形成し、その部分に液体状の材料を流し込み、台座基板上に接合する。その後、焼成などにより形状を固定化し、型を取り外すことによりフォトニック結晶配列を形成でき、さらに、この型を基に複製を大量生産することが可能である。型は、電子ビーム露光やドライエッチングにより形成でき、型を形成するときには、最終的な薄膜の厚さが0.5μm以下であるので、ドライエッチングによる型形成のエッチング深さも大きく取る必要がなく、大きなアスペクト比が期待できる。さらに、焼成により収縮するような材料を選定することにより型からの乖離が比較的容易にできる。設計ではこれらの収縮を加味したサイズを想定して形成することで調整可能である。
以上のプロセスでは、作製した基板は空気中に晒されているが、当然、薄膜層の上部を低屈折率媒質で覆う構造も可能である。この場合、クラッド層に酸化物層を堆積する、若しくは、ポリマーをスピンコートで塗布することでも、より容易に実現できる。
なお、線欠陥導波路8部分の導波路の幅を変化させ導波路体積を変化させる構造としては、フォトニック結晶配列3を中心対称に拡大したり狭めたりするのではなく、フォトニック結晶配列3の両側若しくは片側にスリットや微細孔などを設けることで、等価的に幅が変化する構造としてもよい。また、両側の孔の大きさを変形させることで、線欠陥導波路8部分の幅を等価的に変化させる構造で、導波バンドを変形させる構成でもよい。また,導波路部分の材料屈折率を変化させたり,膜厚を変化させた構成も同様に効果的である.
これらは、フォトニックバンドの導波モードに歪みを与えることができ、この歪みによりバンド端とは異なる領域において、分散が小さくなる領域を発現することができるようになり、かつこの領域内の群速度が小さい方の領域に対応した周波数の光を欠陥導波路に伝播することにより、低分散でありながらも大きい群遅延効果を発現することができる。
図17は,本発明の他の実施の形態となる2次元フォトニック結晶スラブの線欠陥導波路を有する光遅延素子1の構成例を模式的に示すものである.図17においては,欠陥導波路8の両側の孔7aの大きさを変化させることで、導波バンドを変形させている.図17では線欠陥導波路8の両側の孔7aの大きさを通常の孔7の大きさの80%としたものである。
図18は,図17におけるフォトニック結晶に対して、図7に示した場合と同様に数値計算により設計した結果であり、そのフォトニックバンドから群屈折率を計算して求めた群速度分散図を図18に示す。規格化周波数0.367から0.373の間で、群屈折率11でほぼ一定である。さらに、規格化周波数0.372以下であればライトラインの影響をも回避できる。このことから、図18においては、その欠陥導波路8部分の実効的な屈折率を大きくすることにより、線欠陥部分近傍の構造を変化させた場合の群屈折率変動が飛躍的に緩和されていることが判る。また、この構造変化は一例であり、最適化設計により、ライトラインによる影響を回避し、広帯域において群屈折率がほぼ一定である構造を提供することもできる。
図19は,本発明の他の実施の形態となる2次元フォトニック結晶スラブの線欠陥導波路を有する光遅延素子1の構成例を模式的に示すものである.図19においては,欠陥導波路8′部分の屈折率を変化させることにより、導波バンドを変形させている.図19では、線欠陥導波路8′の両側の孔7aの大きさを通常の孔7の大きさの80%としたものである。
図20は,図19におけるフォトニック結晶に対して、図7に示した場合と同様に数値計算により設計した結果であり、線欠陥部分の屈折率を2.5とした場合である。前述の数値計算と同様な方法によりフォトニックバンドを計算し、そのフォトニックバンドから群屈折率を計算して求めた群速度分散図を図20に示す。線欠陥部分以外の基板の屈折率は2.0であり、フォトニック結晶配列3を形成している円孔の屈折率は1.0として、2次元の平面は展開方を用いている。図20においては、その欠陥導波路8′部分の屈折率を小さくすることにより、図7の幅を狭めた場合と同様に、群屈折率変化が緩慢になっている。図20においては、規格化周波数0.424から0.425付近で群屈折率が45でほぼ一定値になる。規格化周波数が0.4243以下であれば、ライトラインの影響も回避できる。このことから、線欠陥部分の材料屈折率を変化させた場合の群屈折率変動が飛躍的に緩和されていることが判る。この屈折率変化部分の幅は、線欠陥部分のみに限らず、線欠陥近傍のフォトニック結晶配列を含んで変化した場合にも、同様な効果がえられる。また、この材料屈折率の変化は一例であり、最適化設計により、ライトラインによる影響を回避し、広帯域において群屈折率がほぼ一定である構造を提供することは当然可能となる。
前述のような光遅延素子の具体的な構成例を図21を参照して説明する。図21(a)に示す光遅延素子の構成例では、線欠陥導波路8部分のスラブ膜厚がフォトニック結晶配列3部分のスラブ膜厚よりも厚くすることで、前述の2次元構造と同等の構成とされている。このような構造でも、前述したような導波バンドの変形により、群屈折率分散が小さいフォトニック結晶線欠陥導波路を構成することができる。
また、逆に図21(a)のように、スラブ膜厚がフォトニック結晶配列部分のスラブ膜厚よりも薄くすることで、屈折率の変化を起こすことも可能である。
また、光遅延素子の別の構成例として、特に図示しないが、線欠陥導波路8部分の屈折率がフォトニック結晶配列3部分の屈折率とは異なる構成を材料から実現してもよい。このような構造でも、前述したような導波バンドの変形により、群屈折率分散が小さいフォトニック結晶線欠陥導波路を構成することができる。
さらに、光遅延素子の他の構成例として、特に図示しないが、線欠陥導波路8部分の屈折率がフォトニック結晶配列3の屈折率を変化させる屈折率変化構造を備える構成でもよい。材料を適切に選択することで、電気光学効果、光カー効果、磁気光学効果などの材料の性質を利用して、屈折率を変化させることで、フォトニック結晶配列3部分の幅を狭めた構成と等価となり、前述したような導波バンドの変形により、群屈折率分散が小さいフォトニック結晶線欠陥導波路を構成することができる。また、半導体量子井戸によるキャリアプラズマ効果や非線形効果を用いても前述したような屈折率変化による導波バンド変形が起こり、同様な効果を期待できる。
さらに、光遅延素子の異なる構成例を図22に示す。この光遅延素子1の構成例では、フォトニック結晶配列3部分のクラッド9a,10aの屈折率よりも低い又は高い屈折率を持つクラッド9b,10bを線欠陥導波路8部分に対して形成することで、線欠陥導波路8部分の等価屈折率を変化させ、前述の幅を狭めた構成と等価になり、導波バンドの変形により、群屈折率分散が小さいフォトニック結晶線欠陥導波路を構成することができる。なお、図22では薄膜2の上部及び下部の両方に異なる屈折率を持つクラッド9a,10aを形成したが、上部又は下部の何れか一方のみに形成するようにしてもよい。
前述の図17及び図19に示した実施の形態の構成は、線欠陥導波路8,8′の幅を一定に設計することが可能であるので、線欠陥導波路で幅を変化させた場合では困難であった、線欠陥部分に曲がりや分岐を導入が容易になる。このことから、前述のような、幅を変化さる、形状を変化させる、材料屈折率を変化させる、といった構成のうちの2つ以上の構成を組合せることでより、光遅延素子を用いることのできる光制御範囲を拡大することができるようになる。
次に、このような光遅延素子1の適用例について説明する。このような光遅延素子1は、これまでは実現できなかったようなコンパクトな光パルス遅延素子、光パルス分散補償素子、さらには、屈折率変化によりそれらの効果をアクティブに制御することができる光パルス遅延素子となり得るので、光ルーティング素子、光スイッチ、光パルス同期素子、光スキュー補償素子等に適用することができる。
その一例として、光ルーティング素子21への適用例を図23を参照して説明する。この光ルーティング素子21は、光パルスに対する遅延素子として用いられた光遅延素子1、光スイッチ素子22、光検出器を組み込んだ信号情報解析素子23、電圧印加素子24とこれらを適宜結ぶ光導波路及び電気配線から構成されている。
光信号のパケット25は光分波器26で信号分波され、一部が信号情報解析素子23の光検出器に入り、そのヘッダ25aが検出される。ヘッダ25aの中にある信号経路情報を解析し、電圧印加素子24に命令を与えることで、光スイッチ素子22の経路が変換される。このような電気的な一連の動作を行う間、光パケット25の情報部分を遅らせるために光信号は光パルスに対する光遅延素子として用いられた光遅延素子1によって、時間的な遅延を行う。これによりタイミングを合わせたスイッチングが可能となる。
光スイッチ素子22は位相変調型光スイッチや強度変調型光スイッチを用いることで構成される。光スイッチ素子22にフォトニック結晶配列3を用いることで全体をフォトニック結晶素子として構成することも可能であるし、また、光導波路を用いて構成することも可能である。光信号を入出力する入出力部分27、27a、27bを含めることで、外部との信号のやり取りを実現する。
本発明の一実施の形態の2次元フォトニック結晶スラブの線欠陥光導波路を有する光遅延素子の構成例を模式的に示す斜視図である。 その平面図である。 等価屈折率≒3.0で線欠陥導波路がない場合の特性を示すフォトニックバンド図である。 等価屈折率≒3.0で幅を狭めない線欠陥導波路を有する場合の特性を示すフォトニックバンド図である。 伝搬モードM0の規格化周波数と群屈折率との関係を示す特性図である。 等価屈折率≒3.0で幅を0.25aだけ狭めた本実施の形態の特徴的な線欠陥導波路を有する場合の特性を示すフォトニックバンド図である。 導波モードM0に関する群屈折率変化の様子を示す特性図である。 その規格化周波数と群屈折率との関係を示す特性図である。 その2次分散の様子を示す特性図である。 本実施の形態による場合の導波モードM0の電磁界分布を示す説明図である。 比較例として等価屈折率≒3.0で幅を0.3aだけ狭めた線欠陥導波路を有する場合の特性を示すフォトニックバンド図である。 屈折率閉じ込めモードとフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードとによる定性的な導波バンドを示す説明図である。 1次分散特性、2次分散特性及び3次分散特性を示し、(a)は本発明による線欠陥導波路の場合の特性図、(b)は1列欠陥による通常の線欠陥導波路の場合の特性図、(c)は結合欠陥導波路の場合の特性図である。 等価屈折率≒2.0とした場合の特性を示すフォトニックバンド図である。 その場合の導波バンドを示すフォトニックバンド図である。 群屈折率分布を示し、(a)は本実施の形態の場合の特性図、(b)は導波路幅を変形させない場合の特性図である。 他の実施の形態の2次元フォトニック結晶スラブの線欠陥光導波路を有する光遅延素子の構成例を模式的に示す平面図である。 導波モードM0に関する群屈折率変化の様子を示す特性図である。 他の実施の形態の2次元フォトニック結晶スラブの線欠陥光導波路を有する光遅延素子の構成例を模式的に示す平面図である。 導波モードM0に関する群屈折率変化の様子を示す特性図である。 光遅延素子の別の構成例を示し、(a)は平面図、(b)はその中央縦断面図である。 光遅延素子の異なる構成例を示し、(a)は平面図、(b)はその中央縦断面図である。 光ルーティング装置への適用例を示す模式図である。
符号の説明
1 光遅延素子
2 薄膜
3 フォトニック結晶配列
8 線欠陥導波路

Claims (30)

  1. 導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、
    前記線欠陥導波路は、その導波路部分の体積を1列欠陥により構成される線欠陥導波路の導波路体積と異なる体積を有する構造を有し、当該線欠陥導波路の導波バンドの形成要素となる屈折率閉じ込めモードとフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードとのうちのフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードの周波数よりも大きい周波数で偶モードを有する導波光を導波させる、
    ことを特徴とする光遅延素子。
  2. 導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、
    前記線欠陥導波路は、その導波路部分の体積を1列欠陥により構成される線欠陥導波路の導波路体積よりも小さくした構造を有し、当該線欠陥導波路の導波バンドの形成要素となる屈折率閉じ込めモードとフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードとのうちのフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードの周波数よりも大きい周波数で偶モードを有する導波光を導波させる、
    ことを特徴とする光遅延素子。
  3. 導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、
    前記線欠陥導波路は、その導波路部分の屈折率が前記フォトニック結晶配列を構成する部分の屈折率とは異なる構造を有し、当該線欠陥導波路の導波バンドの形成要素となる屈折率閉じ込めモードとフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードとのうちのフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードの周波数よりも大きい周波数で偶モードを有する導波光を導波させる、
    ことを特徴とする光遅延素子。
  4. 導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、
    前記線欠陥導波路は、その導波路近傍に前記フォトニック結晶配列とは異なる構造が付加された複合線欠陥導波路構造を有し、当該線欠陥導波路の導波バンドの形成要素となる屈折率閉じ込めモードとフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードとのうちのフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードの周波数よりも大きい周波数で偶モードを有する導波光を導波させる、
    ことを特徴とする光遅延素子。
  5. 導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、
    前記線欠陥導波路は、その導波路部分の体積を1列欠陥により構成される線欠陥導波路の導波路体積異なる体積を有する構造によりその導波バンドが符号が反転する3次分散曲線のゼロ点を2つ有し、このゼロ点近傍の周波数であって2つのゼロ点のうちの低周波数側のゼロ点近傍の周波数を有する導波光を導波させる、
    ことを特徴とする光遅延素子。
  6. 導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、
    前記線欠陥導波路は、その導波路部分の体積を1列欠陥により構成される線欠陥導波路の導波路体積よりも小さくした構造によりその導波バンドが符号が反転する3次分散曲線のゼロ点を2つ有し、このゼロ点近傍の周波数であって2つのゼロ点のうちの低周波数側のゼロ点近傍の周波数を有する導波光を導波させる、
    ことを特徴とする光遅延素子。
  7. 導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、
    前記線欠陥導波路は、その導波路部分の屈折率が前記フォトニック結晶配列を構成する部分の屈折率とは異なる構造とすることによりその導波バンドが符号が反転する3次分散曲線のゼロ点を2つ有し、このゼロ点近傍の周波数であって2つのゼロ点のうちの低周波数側のゼロ点近傍の周波数を有する導波光を導波させる、
    ことを特徴とする光遅延素子。
  8. 導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、
    前記線欠陥導波路は、その導波路近傍に前記フォトニック結晶配列とは異なる構造が付加された複合線欠陥導波路構造とすることよりその導波バンドが符号が反転する3次分散曲線のゼロ点を2つ有し、このゼロ点近傍の周波数であって2つのゼロ点のうちの低周波数側のゼロ点近傍の周波数を有する導波光を導波させる、
    ことを特徴とする光遅延素子。
  9. 前記線欠陥導波路は、その導波バンドが符号が反転する3次分散曲線のゼロ点を2つ有し、このゼロ点近傍の周波数であって2つのゼロ点のうちの高周波数側のゼロ点よりも低い周波数を有する導波光を導波させる、
    ことを特徴とする請求項1ないし8の何れか一記載の光遅延素子。
  10. 導波光を導波させる線欠陥導波路がフォトニック結晶配列中に形成された光遅延素子であって、
    前記線欠陥導波路は、その導波路部分の体積を1列欠陥により構成される線欠陥導波路の導波路体積と異なる体積を有する構造によりその導波バンドが符号が反転する3次分散曲線のゼロ点を2つ有し、このゼロ点近傍の周波数であって2つのゼロ点のうちの低周波数側のゼロ点近傍の周波数を有する導波光を導波させる、
    ことを特徴とする光遅延素子。
  11. 前記線欠陥導波路は、その導波バンドが符号が反転する3次分散曲線のゼロ点を2つ有し、このゼロ点近傍の周波数であって2つのゼロ点のうちの高周波数側のゼロ点よりも低い周波数を有する導波光を導波させる、
    ことを特徴とする請求項10記載の光遅延素子。
  12. 前記線欠陥導波路は、当該線欠陥導波路の導波バンドの形成要素となる屈折率閉じ込めモードとフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードとのうちのフォトニックバンドギャップ閉じ込めモードの周波数よりも大きい周波数で偶モードを有する導波光を導波させる、
    ことを特徴とする請求項10又は11記載の光遅延素子。
  13. 前記線欠陥導波路は、その導波路部分に屈折率が変化する屈折率変化構造を有する、
    ことを特徴とする請求項1ないし12の何れか一記載の光遅延素子。
  14. 前記屈折率変化構造は、電界印加により屈折率が変化するようにした構造である、
    ことを特徴とする請求項13記載の光遅延素子。
  15. 前記屈折率変化構造は、光照射により屈折率が変化するようにした構造である、
    ことを特徴とする請求項13記載の光遅延素子。
  16. 前記屈折率変化構造は、温度変化により屈折率が変化するようにした構造である、
    ことを特徴とする請求項13記載の光遅延素子。
  17. 前記線欠陥導波路は、波長程度の厚さを有する薄膜層上に、2次元フォトニック結晶配列が構成されたフォトニック結晶スラブ線欠陥導波路である、
    ことを特徴とする請求項1ないし16の何れか一記載の光遅延素子。
  18. 前記線欠陥導波路は、当該導波路両側のフォトニック結晶配列位置を移動させることでその幅を変化させた構造を有する、
    ことを特徴とする請求項17記載の光遅延素子。
  19. 前記導波路部分のスラブ膜厚がフォトニック結晶配列を構成する部分のスラブ膜厚と異なる構造を有する、
    ことを特徴とする請求項17記載の光遅延素子。
  20. 前記導波路部分は、フォトニック結晶配列を構成する部分の屈折率とは異なる屈折率を有する、
    ことを特徴とする請求項17記載の光遅延素子。
  21. 前記線欠陥導波路は、その導波路部分に屈折率が変化する屈折率変化部を有する、
    ことを特徴とする請求項17記載の光遅延素子。
  22. 前記線欠陥導波路は、その導波路部分の上部又は下部のクラッド部分の屈折率がフォトニック結晶配列を構成する部分のクラッド屈折率よりも高い構造を有する、
    ことを特徴とする請求項17ないし21の何れか一記載の光遅延素子。
  23. 前記線欠陥導波路は、その導波路部分の上部及び下部のクラッド部分の屈折率がフォトニック結晶配列を構成する部分のクラッド屈折率よりも高い構造を有する、
    ことを特徴とする請求項17ないし21の何れか一記載の光遅延素子。
  24. 前記線欠陥導波路は、電気光学材料により形成されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし16の何れか一記載の光遅延素子。
  25. 前記線欠陥導波路は、非線形光学材料により形成されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし16の何れか一記載の光遅延素子。
  26. 前記2次元フォトニック結晶配列は、半導体薄膜基板に形成されている、
    ことを特徴とする請求項17ないし21の何れか一記載の光遅延素子。
  27. 前記2次元フォトニック結晶配列は、SOI基板に形成されている、
    ことを特徴とする請求項17ないし21の何れか一記載の光遅延素子。
  28. 前記2次元フォトニック結晶配列は、電気光学材料の薄膜基板に形成されている、
    ことを特徴とする請求項17ないし21の何れか一記載の光遅延素子。
  29. 前記2次元フォトニック結晶配列は、非線形光学材料の薄膜基板に形成されている、
    ことを特徴とする請求項17ないし21の何れか一記載の光遅延素子。
  30. 前記2次元フォトニック結晶配列は、半導体薄膜と電気光学材料又は非線形光学材料の薄膜との複合薄膜基板に形成されている、
    ことを特徴とする請求項17ないし21の何れか一記載の光遅延素子。
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