JPWO2007141956A1 - 光増幅器 - Google Patents
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Abstract
基板と、前記基板上に形成され所定の波長の光を伝搬させるスラブ型半導体導光路と、前記スラブ型半導体導光路上で前記スラブ型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向上に対向して設けられた一対の電極と、を備え、前記スラブ型半導体導光路は、前記スラブ型半導体導光路のうち前記一対の電極の間の前記スラブ型半導体導光路内のキャリア濃度が前記一対の電極の間の前記スラブ型半導体導光路を除く他の部分のキャリア濃度よりも高いことを特徴とする。
Description
本発明は、光通信等の光伝送媒体の一部において光を増幅する光増幅器に関する。
従来から光増幅器は、光通信のみならずオンチップ電子・光融合LSIに不可欠な素子である。このため、シリコンフォトニクスにおける最も重要な研究分野の一つである。ここで、従来の光増幅器では、励起された媒質中における誘導放出を利用することにより当該媒質中を通過する光を増幅していた。一方で、基板上に電極を備えたチャネル型半導体導光路を形成してチャネル型半導体導光路内を走行するプラズモンとチャネル型半導体導光路内を伝搬する光との相互作用により光の増幅を行う光増幅器も存在する(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−154047号公報
しかし、誘導放出を利用する光増幅器では、キャリアが媒質の禁制帯を遷移するときに発生する光を利用するため、特定の波長帯域に使用できるのみである。また、pn接合構造を有するため、媒質の励起に電子及び正孔のいずれのキャリアをも必要とする。一方、上記特許文献1に記載の光増幅器は、半導体導光路がチャネル型に限定されている。
上記課題を解決するため、本発明では、スラブ型半導体導光路上に設けた電極の間のスラブ型半導体導光路内のキャリア濃度を高めることとした。
具体的には、本発明に係る光増幅器は、基板と、前記基板上に形成され所定の波長の光を伝搬させるスラブ型半導体導光路と、前記スラブ型半導体導光路上で前記スラブ型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向上に対向して設けられた一対の電極と、を備え、前記スラブ型半導体導光路は、前記スラブ型半導体導光路のうち前記一対の電極の間の前記スラブ型半導体導光路内のキャリア濃度が前記一対の電極の間の前記スラブ型半導体導光路を除く他の部分のキャリア濃度よりも高いことを特徴とする。本発明では、一対の電極の間に電圧を印加することによりスラブ型半導体導光路内を伝搬する光波と一対の電極の間のスラブ型半導体導光路内を走行するプラズモンを直接共鳴させることができる。そのため、電子又は正孔のいずれか1種類のキャリアのみで広帯域な光の増幅が可能である。また、電極の間のスラブ型半導体導光路内のキャリア濃度を高めたことで走行するプラズモンのプラズマ周波数を高めて増幅係数を向上させることができる。そのため、導光路の幅の広いスラブ型半導体導光路においても光の増幅をすることができる。
また、本発明に係る光増幅器では、基板と、前記基板上に形成され所定の波長の光を伝搬させるスラブ型半導体導光路と、前記スラブ型半導体導光路上で前記スラブ型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向上に対向して設けられた一対の電極と、を備え、前記スラブ型半導体導光路は、前記一対の電極の間の前記スラブ型半導体導光路上に前記スラブ型半導体導光路の半導体のバンドギャップよりも高いエネルギーの光を照射されることを特徴とする。本発明では、一対の電極の間のスラブ型半導体導光路上に所定の光が照射されることで、光が照射されたときにのみ一対の電極の間のスラブ型半導体導光路内のキャリア濃度を高めることができる。これにより、一対の電極の間に電圧を印加するとスラブ型半導体導光路内を伝搬する光波と一対の電極の間のスラブ型半導体導光路内を走行するプラズモンを直接共鳴させることができる。そのため、電子又は正孔のいずれか1種類のキャリアのみで広帯域な光の増幅が可能である。さらに、光が照射されないときにはスラブ型半導体導光路を通常の導光路として機能させることができるため、他の光のオン/オフにより、スラブ型半導体導光路を通過する光に対してスイッチ動作させ又は増幅係数を制御することができ、光制御の光スイッチ又は光演算器として利用することもできる。
また、上記課題を解決するため、本発明では、スラブ型半導体導光路上にキャリア濃度の高い部分を2箇所配置し、当該キャリア濃度の高い部分においてキャリアの移動が生じるようにした。
具体的には、本発明に係る光増幅器は、基板と、前記基板上に形成され、互いに反対の極性の2つのキャリア濃度の高い部分が所定の波長の光を伝搬させる導光路内の光の伝搬経路上に光の伝搬方向に沿って前後して互いに隣接して形成されているスラブ型半導体導光路と、前記スラブ型半導体導光路のキャリア濃度の高い部分に電圧を印加する一対の電極と、を備える。本発明では、一対の電極の間に電圧を印加することによりスラブ型半導体導光路内を伝搬する光波と一対の電極の間のスラブ型半導体導光路内を走行するプラズモンを直接共鳴させることができる。そのため、広帯域な光の増幅が可能である。また、スラブ型半導体導光路内にキャリア濃度の高い部分を形成したことでキャリア濃度の高い部分から走行するプラズモンのプラズマ周波数を高めて増幅係数を向上させることができる。さらに、キャリア濃度の高い部分が互いに異なる極性であるため、印加電圧の値によっては、キャリアの移動が生じない。そのため、光増幅器として機能するとともに、光変調器としても利用可能である。
また、本発明に係る光増幅器は、基板と、前記基板上に形成され、互いに同一の極性の2つのキャリア濃度の高い部分が所定の波長の光を伝搬させる導光路上に前記導光路内の光の伝搬経路を間に挟むように光の伝搬方向に前後して離れて形成されているスラブ型半導体導光路と、前記スラブ型半導体導光路のキャリア濃度の高い部分に電圧を印加する一対の電極と、を備える。本発明では、一対の電極の間に電圧を印加することによりスラブ型半導体導光路内を伝搬する光波と一対の電極の間のスラブ型半導体導光路内を走行するプラズモンを直接共鳴させることができる。そのため、広帯域な光の増幅が可能である。また、スラブ型半導体導光路内にキャリア濃度の高い部分を形成したことでキャリア濃度の高い部分から走行するプラズモンのプラズマ周波数を高めて増幅係数を向上させることができる。さらに、キャリア濃度の高い部分を光の伝搬経路を間に挟むように配置したため、光の伝搬経路上での半導体の転移と欠陥濃度を低くしてキャリアによる光の吸収を減少させることができる。
また、本発明に係る光増幅器は、基板と、前記基板上に形成され、互いに同一の極性の2つのキャリア濃度の高い部分が所定の波長の光を伝搬させる導光路内の光の伝搬経路上に光の伝搬方向に沿って前後して離れて形成されているスラブ型半導体導光路と、前記スラブ型半導体導光路のキャリア濃度の高い部分に電圧を印加する一対の電極と、を備える。本発明では、一対の電極の間に電圧を印加することによりスラブ型半導体導光路内を伝搬する光波と一対の電極の間のスラブ型半導体導光路内を走行するプラズモンを直接共鳴させることができる。そのため、広帯域な光の増幅が可能である。また、スラブ型半導体導光路内にキャリア濃度の高い部分を形成したことでキャリア濃度の高い部分から走行するプラズモンのプラズマ周波数を高めて増幅係数を向上させることができる。さらに、キャリア濃度の高い部分を光の伝搬経路上に光の伝搬方向に沿って前後して離して配置したため、光の移動方向とキャリアの移動方向とを一致させることができる。そのため、プラズマ共鳴を生じ易くして増幅係数を向上させると共に増幅可能な帯域を広くすることができる。
上記光増幅器において、前記スラブ型半導体導光路は、前記スラブ型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向に沿って周期的に誘電率が変化して共振特性を有するフォトニック結晶であることが望ましい。これにより、スラブ型半導体導光路内を伝搬する光の群速度を遅くしてキャリアの速度に近付けることができる。そのため、プラズマ共鳴をより生じ易くしてスラブ型半導体導光路内を走行するプラズモンからスラブ型半導体導光路内を伝搬する光へのエネルギーの移動を促進して増幅係数を向上させると共に増幅可能な帯域を広くすることができる。
また、上記光増幅器において、前記フォトニック結晶は、前記スラブ型半導体導光路のうち、前記スラブ型半導体導光路の光の伝搬経路と前記キャリア濃度の高い部分の前記スラブ型半導体導光路のキャリアの移動経路との共通する部分の少なくとも一部の領域を除くように前記スラブ型半導体導光路の表面に複数の穴が設けられていることが望ましい。これにより、キャリアと光波との共鳴が生じる部分に任意の長さの共振器を形成して増幅度をコントロールすることができる。
また、上記光増幅器において、前記基板は、少なくとも前記一対の電極の間の前記スラブ型半導体導光路の下部分の厚さを薄くするように中空形状であることが望ましい。これにより、スラブ型半導体導光路内を伝搬するエバネッセント波の基板への漏れ量を少なくして光の伝搬損失を小さくすることができる。また、一対の電極の間のスラブ型半導体導光路内の光強度分布とキャリア濃度分布とを一致させることもでき、増幅係数を向上させることもできる。
また、上記課題を解決するため、本発明では、チャネル型半導体導光路上に設けた電極の間のスラブ型半導体導光路内のキャリア濃度を高め且つチャネル型半導体導光路自体をフォトニック結晶構造にすることとした。
具体的には、本発明に係る光増幅器は、基板と、前記基板上に形成され所定の波長の光を伝搬させるチャネル型半導体導光路と、前記チャネル型半導体導光路上で前記チャネル型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向上に対向して設けられた一対の電極と、を備え、前記チャネル型半導体導光路は、前記チャネル型半導体導光路のうち前記一対の電極の間の前記チャネル型半導体導光路内のキャリア濃度が前記一対の電極の間の前記チャネル型半導体導光路を除く他の部分のキャリア濃度よりも高く、且つ前記チャネル型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向に沿って周期的に誘電率が変化して共振特性を有するフォトニック結晶であることを特徴とする。本発明では、スラブ型半導体導光路を備える光増幅器と同様に電子又は正孔のいずれか1種類のキャリアのみで広帯域で増幅係数の大きい光の増幅が可能である。また、チャネル型半導体導光路が共振特性を有するフォトニック結晶であることで、チャネル型半導体導光路内を伝搬する光の群速度を遅くしてキャリアの速度に近付けることができる。そのため、チャネル型半導体導光路内を走行するプラズモンからチャネル型半導体導光路内を伝搬する光へのエネルギーの移動を促進して増幅係数を向上させることができる。さらに、半導体導光路をチャネル型とすることで光増幅器自体の大きさを小さくすることができ、オンチップの電子・光融合LSIとしての適用に優れる。
また、上記課題を解決するため、本発明では、チャネル型半導体導光路上にキャリア濃度の高い部分を2箇所配置し、当該キャリア濃度の高い部分においてキャリアの移動が生じるようにした。また、チャネル型半導体導光路自体をフォトニック結晶構造にすることとした。
具体的には、本発明に係る光増幅器は、基板と、前記基板上に形成され、互いに反対の極性の2つのキャリア濃度の高い部分が所定の波長の光を伝搬させる導光路内の光の伝搬経路上に光の伝搬方向に沿って前後して互いに隣接して形成されているチャネル型半導体導光路と、前記チャネル型半導体導光路のキャリア濃度の高い部分に電圧を印加する一対の電極と、を備え、前記チャネル型半導体導光路は、前記チャネル型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向に沿って周期的に誘電率が変化して共振特性を有するフォトニック結晶である。本発明では、スラブ型半導体導光路を備える光増幅器と同様に広帯域で増幅係数の大きい光の増幅が可能である。また、チャネル型半導体導光路が共振特性を有するフォトニック結晶であることで、チャネル型半導体導光路内を伝搬する光の群速度を遅くしてキャリアの速度に近付けることができる。そのため、チャネル型半導体導光路内を走行するプラズモンからチャネル型半導体導光路内を伝搬する光へのエネルギーの移動を促進して増幅係数を向上させることができる。また、半導体導光路をチャネル型とすることで光増幅器自体の大きさを小さくすることができ、オンチップの電子・光融合LSIとしての適用に優れる。さらに、キャリア濃度の高い部分が互いに異なる極性であるため、印加電圧の値によっては、キャリアの移動が生じない。そのため、光増幅器として機能するとともに、光変調器としても利用可能である。
また、本発明に係る光増幅器は、基板と、前記基板上に形成され、互いに反対の極性の2つのキャリア濃度の高い部分が所定の波長の光を伝搬させる導光路内の光の伝搬経路上に光の伝搬方向に沿って前後して互いに隣接して形成されているチャネル型半導体導光路と、前記チャネル型半導体導光路のキャリア濃度の高い部分に電圧を印加する一対の電極と、を備え、前記チャネル型半導体導光路は、前記チャネル型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向に沿って周期的に誘電率が変化して共振特性を有するフォトニック結晶である。本発明では、本願第七発明同様、チャネル型半導体導光路内を走行するプラズモンからチャネル型半導体導光路内を伝搬する光へのエネルギーの移動を促進して増幅係数を向上させることができると共に、半導体導光路をチャネル型とすることで光増幅器自体の大きさを小さくすることができ、オンチップの電子・光融合LSIとしての適用に優れる。さらに、キャリア濃度の高い部分を光の伝搬経路を間に挟むように配置したため、光の伝搬経路上での半導体の転移と欠陥濃度を低くしてキャリアによる光の吸収を減少させることができる。
また、本発明に係る光増幅器は、基板と、前記基板上に形成され、互いに同一の極性の2つのキャリア濃度の高い部分が所定の波長の光を伝搬させる導光路内の光の伝搬経路上に光の伝搬方向に沿って前後して離れて形成されているチャネル型半導体導光路と、前記チャネル型半導体導光路のキャリア濃度の高い部分に電圧を印加する一対の電極と、を備え、前記チャネル型半導体導光路は、前記チャネル型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向に沿って周期的に誘電率が変化して共振特性を有するフォトニック結晶である。本発明では、本願第七発明同様、チャネル型半導体導光路内を走行するプラズモンからチャネル型半導体導光路内を伝搬する光へのエネルギーの移動を促進して増幅係数を向上させることができると共に、半導体導光路をチャネル型とすることで光増幅器自体の大きさを小さくすることができ、オンチップの電子・光融合LSIとしての適用に優れる。さらに、キャリア濃度の高い部分を光の伝搬経路上に光の伝搬方向に沿って前後して離して配置したため、光の移動経路とキャリアの移動経路とを一致させることができる。そのため、プラズマ共鳴を生じ易くして増幅係数を向上させると共に増幅可能な帯域を広くすることができる。
上記光増幅器において、前記フォトニック結晶は、前記チャネル型半導体導光路のうち、前記チャネル型半導体導光路の光の伝搬経路と前記キャリア濃度の高い部分の前記チャネル型半導体導光路のキャリアの移動経路との共通する部分の少なくとも一部の領域を除くように前記チャネル型半導体導光路の表面に複数の穴が設けられていることが望ましい。これにより、キャリアと光波との共鳴が生じる部分に任意の長さの共振器を形成して増幅度をコントロールすることができる。
また、上記光増幅器において、前記基板は、少なくとも前記一対の電極の間の前記チャネル型半導体導光路の下部分の厚さを薄くするように中空形状であることが望ましい。これにより、チャネル型半導体導光路内を伝搬するエバネッセント波の基板への漏れ量を少なくして光の伝搬損失を小さくすることができる。また、一対の電極の間のチャネル型半導体導光路内の光強度分布とキャリア濃度分布とを一致させることもでき、増幅係数を向上させることもできる。
本発明に係る光増幅器は、電子又は正孔のいずれか1種類のキャリアのみにより光を増幅することが可能で、且つ広帯域な光に対して増幅係数を大きくすることができる。
図面において使用されている符号は、以下の通りである。
10,11,12,13,14,15,16,17,18,40,41,42:光増幅器、21:基板、22:スラブ型半導体導光路、23a,23b:電極、24:穴、25:光照射部、26:チャネル型半導体導光路、27:ゲート電極、28:共振器、31:SiO2基板、32:バッファ層、33:シリコン基板、34,34a,34b:キャリア濃度の高い部分、35a,35b:金属線、36a,36b:ワイヤボンディング、51,52:光、53:キャリア
10,11,12,13,14,15,16,17,18,40,41,42:光増幅器、21:基板、22:スラブ型半導体導光路、23a,23b:電極、24:穴、25:光照射部、26:チャネル型半導体導光路、27:ゲート電極、28:共振器、31:SiO2基板、32:バッファ層、33:シリコン基板、34,34a,34b:キャリア濃度の高い部分、35a,35b:金属線、36a,36b:ワイヤボンディング、51,52:光、53:キャリア
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。また、本明細書及び図面において、符号が同一の構成要素は相互に同一のものを示すものとする。
(第一実施形態)
図1及び図2に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。
図1及び図2に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。
図1及び図2の光増幅器10,11は、基板21と、基板21上に形成されたスラブ型半導体導光路22と、スラブ型半導体導光路22上に形成された一対の電極23a,23bと、を備える。
基板21は、後述するスラブ型半導体導光路22を支持するために設けられている。本実施形態では、基板21としてシリコン基板が適用される。また、図2に示すように、基板21の一部にSiO2基板31を適用した場合、SiO2基板31上にスラブ型半導体導光路22としての半導体を積層する際に、SiO2基板31とスラブ型半導体導光路22との間に適当なバッファ層32(例えば、シリコン層)を設けてもよい。この場合、当該バッファ層32を含めて基板21とされる。
スラブ型半導体導光路22は、基板21上に形成され所定の波長の光を伝搬させる。本実施形態において10.6μm帯域の光を増幅することを想定すると、スラブ型半導体導光路22は、例えば、ゲルマニウム半導体が適用される。スラブ型半導体導光路22内における増幅対象となる光は、10.6μm帯域の光に限らず、例えば、1μm帯域の光でも適用可能であるし、他の波長帯域の光であっても適用可能である。基板となる材料及びスラブ型半導体導光路22となる半導体材料は、増幅対象となる光の波長に応じて決定できる。基板21は、絶縁材料であってもよい。
ここで、表1にスラブ型半導体導光路となる材料と基板となる材料の組み合せの一例を示す。
但し、表1中に複数の材料が記載されている場合は、いずれかの材料を選択可能であることを意味する。また、「Air」は、図2のように基板を中空形状とした場合に、スラブ型半導体導光路のうち一対の電極間の部分の下部分が「空気」であることを意味する。
スラブ型半導体導光路22としての半導体は、例えば、レーザアブレーションやスパッタリング等の通常の技術を用いて半導体材料を基板21上に積層することで形成することができる。また、化学気相成長法等の蒸着方法により基板21上に成膜することもできる。
スラブ型半導体導光路22として積層される半導体は、後述する一対の電極23a,23bの間の部分を除けばp型、n型又は真性のいずれであってもよい。また、本実施形態では、スラブ型半導体導光路22の厚さdは、1〜2μmである。これにより、単一モードの光をスラブ型半導体導光路22内に保持して伝搬させることができる。さらに、スラブ型半導体導光路22は、後述する一対の電極23a,23bの間のスラブ型半導体導光路22内のキャリア濃度が他の部分のキャリア濃度よりも高い。キャリアは、電子又は正孔のいずれを適用としてもよいが、半導体の極性に応じて決定することができる。キャリア濃度は、スラブ型半導体導光路22内を伝搬する光の周波数と同程度のプラズマ周波数との関係によって定められる。キャリアは、例えば、イオン注入によりスラブ型半導体導光路22としての半導体にドープされる。ここで、光増幅器10,11は、スラブ型半導体導光路22に光51を入力する不図示の光入力手段を備えると外部から光増幅器10,11に向かって伝搬する光51との接続をよくすることができる。なお、この光入力手段(不図示)は、通常の技術手段を用いている。
一対の電極23a,23bは、スラブ型半導体導光路22上でスラブ型半導体導光路22内を伝搬する光の伝搬方向上に対向して設けられる。図1では、一対の電極23a,23bは光の伝搬方向に対して略垂直に設けられているが、電極23a,23bは、電極23a,23bの間に電圧を印加したときに光の伝搬方向と同一方向にキャリアが走行するように配置するとよい。電極23a,23bの極性は、電極23a,23bの間に電圧を印加したときに光の伝搬方向と同一方向にキャリアが走行するように決定される。また、本実施形態では、一対の電極23a,23bの間の幅は、100μmである。この幅は、定在波が存在できればよい。一対の電極23a,23bは、例えば、スパッタリング等の通常の技術によりスラブ型半導体導光路22上に蒸着することで形成することができる。ここで、スラブ型半導体導光路22内に光が伝搬しているときに一対の電極23a,23bの間に電圧が印加されると、高濃度のキャリアが光の伝搬方向と同一方向に走行し、プラズマ周波数で振動するプラズモンが生じる。スラブ型半導体導光路22内を伝搬する光のうちTMモードの光は、光の伝搬方向に電界成分を有するため、走行するプラズモンと結合する。そうすると、光増幅器10,11では、TMモードの光の群速度がプラズモンの走行速度に近付きプラズモンとの相互作用によりプラズモンからエネルギーを授受してTMモードの光を増幅することができる。本実施形態では、単一モードの中赤外光を適用しているため、TM0モードの中赤外光を増幅することができる。
図7に、プラズモンの走行速度と光の群速度との速度比v/cを変化させたときのプラズマ周波数wと伝搬定数kとの関係を示す。図7は、シミュレーション結果である。図7のグラフのうち、実線は、速度比v/cが0.01のときの伝搬定数の実数部の曲線を示し、一点鎖線は、速度比v/cが0.005のときの伝搬定数の実数部の曲線を示し、点線は、速度比v/cが0.002のときの伝搬定数の実数部の曲線を示し、二点鎖線は、伝搬定数の虚数部の曲線を示している。また、図7では、プラズマ周波数をπ/d(但し、dはスラブ型半導体導光路22の厚さである。)により正規化したものを示している。
図7に示すように、プラズモンの走行速度と光の群速度とが互いに近づくにつれ、伝搬定数の実数部の値が大きくなることが分かる。なお、伝搬定数の虚数部の値は、増幅係数を意味し、速度比v/cと無関係な値をとることが分かる。図7の場合、増幅係数は、約5×104cm−1に相当する。ここで、伝搬定数の実数部の最大値の値が大きくなることは、増幅される波長帯域が広がることを意味する。例えば、速度比v/cを0.002から0.01に変化させた場合、伝搬定数の実数部の値は、0.6%から3%へと増加することが分かる。つまり、プラズモンの走行速度を上げるか、光の群速度を下げることにより広帯域な光の増幅を得られることが分かる。そのため、本実施形態では、図1のスラブ型半導体導光路22は、スラブ型半導体導光路22内を伝搬する光の伝搬方向に沿って周期的に誘電率が変化して共振特性を有するフォトニック結晶であることが望ましい。
図3及び図4に、フォトニック結晶であるスラブ型半導体導光路の概略構成図を示す。図3及び図4は、それぞれ図1の光増幅器の上面図を示している。
フォトニック結晶は、スラブ型半導体導光路22の上面に円状の穴24を配列して、穴24の空いた部分とそうでない部分とに屈折率の差を設けることで実現できる。図3では、一対の電極23a,23bの間を挟んで両側に等間隔の4列の穴24を設けている。一方、図4では、スラブ型半導体導光路22に沿ってスラブ型半導体導光路22の両側に等間隔の2列の穴24を設けている。穴24は、例えば、スラブ型半導体導光路22である半導体を積層した後に、ドライエッチングによりエッチングして形成することができる。図3及び図4では、共に、穴24の間隔Dは、スラブ型半導体導光路22内を伝搬する光51のスラブ型半導体導光路22内での波長をλとしてλ/(4n)(但し、nは自然数とする。)に設定される。フォトニック結晶の共振特性は、スラブ型半導体導光路22となる半導体の材料の屈折率に応じて変わりうるため、上記間隔Dは、スラブ型半導体導光路22となる半導体の材料に応じて適宜定められる。このように、スラブ型半導体導光路22が共振特性を有するフォトニック結晶であることで、フォトニック禁止帯構造に光の一部を閉じ込めて、スラブ型半導体導光路22内を伝搬する光51の群速度を遅くすることができる。これにより、光51の群速度をキャリアの速度に近付けることができ、プラズマ共鳴をより生じ易くすることができる。そのため、スラブ型半導体導光路22内を走行するプラズモンからスラブ型半導体導光路22内を伝搬する光51へのエネルギーの移動を促進して光に対する増幅係数を向上させると共に増幅可能な帯域を広くすることができる。
また、増幅係数を向上させるためには、基板21は、図2に示すように、少なくとも一対の電極23a,23bの間のスラブ型半導体導光路22の下部分の厚さを薄くするように中空形状とすることが望ましい。図2では、基板21をブリッジ状に形成しているが、一対の電極23a,23bの間のスラブ型半導体導光路22の下部分の厚さを薄くできれば、基板21の中心部分をくり抜いたような中空形状としてもよい。基板21は、例えば、ドライエッチング等の通常の技術を用いてエッチングすることで中空形状に形成することができる。このようにして一対の電極23a,23bの間のスラブ型半導体導光路22の下部分の基板21の厚さを薄くすると、スラブ型半導体導光路22内を伝搬する光のうち基板21に漏れるエバネッセント波の漏れ量を少なくして光の伝搬損失を小さくすることができる。また、一対の電極23a,23bの間のスラブ型半導体導光路22内のキャリアがイオン注入によりドープされた場合には、一対の電極23a,23bの間のスラブ型半導体導光路22内の光強度分布とキャリア濃度分布とを一致させることもでき、増幅係数を向上させることもできる。
以上説明したように、図1及び図2の光増幅器10,11では、一対の電極23a,23bの間に電圧を印加することによりスラブ型半導体導光路22内を伝搬する光と一対の電極23a,23bの間のスラブ型半導体導光路22内を走行するプラズモンを直接共鳴させることができる。そのため、電子又は正孔のいずれか1種類のキャリアのみで広帯域な光の増幅が可能である。また、一対の電極23a,23bの間のスラブ型半導体導光路22内のキャリア濃度を高めたことで走行するプラズモンのプラズマ周波数を高めて増幅係数を向上させることができる。そのため、光路の幅の広いスラブ型半導体導光路22においても光を増幅することができる。また、材料種の制限がなく、CMOS技術体系に用いられている材料系を用い、シリコン基板上に光増幅器を実現できる。さらに、光増幅器10,11は、スラブ型半導体導光路22のうち一対の電極23a,23bの間のキャリア濃度の高い部分のみでの光の増幅が可能であるため、バイオセンサ等などに用いられる中赤外分光装置、通信用DWDMシステム等でマルチチャンネル或いは連続スペクトル信号を用いるデバイスとしてチップ化することができ、超小型・低価格・低パワーの効果を有することができる。さらに、プラズモンの走行の向きに伝搬する光のみが増幅され、逆行する光は自由キャリアによる吸収を受けるため、光通信や光信号処理のアイソレータとしても機能することもできる。そのため、光増幅器10,11では、ファラデー素子を別途必要とすることなくチップ集積が可能となる。従来のアイソレータでは、導光路に対して磁界を印加して偏波面の回転(ファラデー回転)を生じさせるため、別途磁性体を備えたファラデー素子が必要でありチップ集積が困難であった。
ここで、図8に、一対の電極の間のスラブ型半導体導光路内のキャリア濃度を変えたときにスラブ型半導体導光路内を伝搬する光の波長と増幅係数との関係を示す。図8は、図1の光増幅器10に対するシミュレーション結果である。図8のグラフのうち、実線は、キャリア密度が1×1019cm−3のときの増幅曲線を示し、点線は、キャリア密度が6×1018cm−3のときの増幅曲線を示し、一点鎖線は、キャリア密度が4×1018cm−3のときの増幅曲線を示す。図8では、図1のスラブ型半導体導光路22の厚さdを1.34μmに固定している。図8に示すように、キャリア濃度を高くするほどに増幅係数の最大値に対応する波長は、低くなることが分かる。そして、キャリア密度が1×1019cm−3のときには、5μm〜10.6μmの波長範囲で常に1×103cm−1の増幅係数を確保でき、図1の光増幅器10は、広帯域の波長の光に対して増幅が可能であることが分かる。
また、図9に、スラブ型半導体導光路の厚さを変えたときにスラブ型半導体導光路内を伝搬する光の波長と増幅係数との関係を示す。図9は、図1の光増幅器10に対するシミュレーション結果である。図9のグラフのうち、実線は、厚さdが1.34μmのときの増幅曲線を示し、一点鎖線は、厚さdが1.6μmのときの増幅曲線を示し、点線は、厚さdが2.0μmのときの増幅曲線を示している。図9に示すように、図1のスラブ型半導体導光路22の厚さdを厚くするほどに増幅曲線の裾野が長波長側に伸びていくことが分かる。また、スラブ型半導体導光路22の厚さdに関わらず、略同様の形状の増幅曲線が得られる。そして、スラブ型半導体導光路22の厚さdを2.0μmとしたときには、15μmの波長まで常に1×103cm−1の増幅係数を確保でき、図1の光増幅器10は、広帯域の波長の光に対して増幅が可能であることが分かる。
(第二実施形態)
図5に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図5に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図5の光増幅器12では、一対の電極23a,23bの間のスラブ型半導体導光路22内にはキャリアは予め注入されない。キャリアが注入されない他は、図1で説明したスラブ型半導体導光路22と同一である。光増幅器12は、キャリアが予め注入されないことの代替として当該部分にスラブ型半導体導光路22の半導体のバンドギャップよりも高いエネルギーの光を照射する光照射部25を備えている。このように、一対の電極23a,23bの間のスラブ型半導体導光路22上に所定の光が照射されることで、光が照射されたときにのみ一対の電極23a,23bの間のスラブ型半導体導光路22内のキャリア濃度を高めることができる。これにより、一対の電極23a,23bの間に電圧を印加すると光の増幅が可能なことに加え、光が照射されないときにはスラブ型半導体導光路22を通常の導光路として機能させることができる。そのため、光照射部25からの光をオン/オフさせることにより、スラブ型半導体導光路22を通過する光に対してスイッチ動作させ又は増幅係数を制御することができ、光制御の光スイッチ又は光演算器として利用することもできる。
上記の他、図5の光増幅器12は、スラブ型半導体導光路22をフォトニック結晶とすること、又は/及び基板21を中空形状とすることも可能で、第一実施形態で説明した効果と同一の効果を得ることができる。
(第三実施形態)
図6に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図6に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図6の光増幅器13は、半導体導光路がチャネル型である点のみが図1の光増幅器10と異なっている。つまり、チャネル型半導体導光路26は、図1で説明したスラブ型半導体導光路22と同一の材料でチャネル構造に形成される。また、図6の光増幅器13では、チャネル型半導体導光路26が共振特性を有するフォトニック結晶である。チャネル型半導体導光路26上に設けられた穴24の間隔は、第一実施形態で説明したものと同様、チャネル型半導体導光路26内を伝搬する光の波長をλとしてλ/(4n)(但し、nは自然数とする。)に設定される。フォトニック結晶の共振特性は、チャネル型半導体導光路26となる半導体の屈折率によっても変わりうるため、上記nの値は、チャネル型半導体導光路26となる半導体の屈折率に応じて適宜定められる。
図6の光増幅器13は、図1で説明したスラブ型半導体導光路22を備える光増幅器10と同様に電子又は正孔のいずれか1種類のキャリアのみで広帯域な光に対して増幅係数の大きい増幅が可能である。また、チャネル型半導体導光路26が共振特性を有するフォトニック結晶であることで、図1のスラブ型半導体導光路22を備える光増幅器10と同様にチャネル型半導体導光路26内を走行するプラズモンからチャネル型半導体導光路26内を伝搬する光へのエネルギーの移動を促進して増幅係数を向上させることができる。さらに、半導体導光路をチャネル型とすることで光増幅器13自体の大きさを小さくすることができ、オンチップの電子・光融合LSIとしての適用に優れる。
上記の他、図6の光増幅器13は、基板21を中空形状とすることも可能で、第一実施形態で説明した効果と同一の効果を得ることができる。また、チャネル型半導体導光路26となる材料と基板21となる材料は、それぞれ表1に記載した半導体導光路となる材料と基板となる材料との組み合わせが適用可能である。
(第四実施形態)
図10及び図11に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図10及び図11に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図10及び図11の光増幅器14,15は、基板21と、基板21上に形成されたスラブ型半導体導光路22と、スラブ型半導体導光路22に電圧を印加する一対の電極23a,23bと、を備える。
本実施形態では、基板21はSiO2基板であり、他のシリコン基板33上に形成されている。また、基板21は、図2の光増幅器11のようなブリッジ形状ではなく、スラブ型半導体導光路22の光の伝搬経路に沿って全体を中空形状としている。これにより、スラブ型半導体導光路22内に伝搬する光のパワーのうち約0.04%だけがシリコン基板33に入るだけで極めてよい光の閉じ込め効果を得ることができる。
本実施形態では、スラブ型半導体導光路22は、シリコンからなる。スラブ半導体導光路22として積層される半導体は、後述するキャリア濃度の高い部分34を除けば、p型、n型又は真性のいずれであってもよい。また、本実施形態では、スラブ型半導体導光路22は、厚さdが1.5μmであり、単一モードの光をスラブ型半導体導光路22内に保持して伝搬させることができる。
また、スラブ型半導体導光路22は、スラブ型半導体導光路22内の光52の伝搬経路上の一部に光52の伝搬方向に沿ってキャリア濃度の高い部分34を有している。本実施形態では、イオン注入によりドープされたキャリアによりn型の半導体のキャリア濃度の高い部分34が形成されている。また、スラブ型半導体導光路22は、スラブ型半導体導光路22の表面に穴24が設けられフォトニック結晶となっている。この穴24は、光52のスラブ型半導体導光路22内の伝搬経路とキャリア濃度の高い部分34におけるキャリアの移動経路とが共通する部分の一部の領域を除くように設けられている。本実施形態では、穴24は、キャリア濃度の高い部分34の一部の領域を除くように設けられている。本実施形態では、穴24は、半径r=0.78μmでスラブ型半導体導光路22の表面にa=3.12μmの周期で設けられている。
ここで、スラブ型半導体導光路22内の光52の伝搬経路とは、スラブ型半導体導光路22内で光52が伝搬するときの予測される光52の道筋をいう。図10及び図11では、光51の直進性を考慮すれば、光増幅器14,15に結合される光51は、スラブ型半導体導光路22内で光52として図面左から右に向かって直進すると予測され、その道筋が光52の伝搬経路となる。また、キャリア濃度の高い部分34におけるキャリア53の移動経路とは、キャリア濃度の高い部分34に電圧を印加したときに予測されるキャリア53の道筋をいう。図10及び図11では、電極23aに正のポテンシャルの電圧を印加すると、キャリア濃度の高い部分34では、電極23aの側から電極23bの側に向かってキャリアが直進すると予測され、その道筋がキャリア53の移動経路となる。また、スラブ型半導体導光路22内の光52の伝搬経路とキャリア濃度の高い部分34におけるキャリア53の移動経路との共通する部分とは、光52の伝搬経路とキャリア53の移動経路とが平行となる部分、または、光52の伝搬経路とキャリア53の移動経路とが交差する部分をいう。本実施形態では、図10及び図11に示すように、光52の伝搬経路とキャリア53の移動経路とがキャリア濃度の高い部分34で平行となっており、当該部分が各経路の共通する部分である。また、後述の図13に示す光増幅器17では、光52の伝搬経路とキャリア53の移動経路とがキャリア濃度の高い部分34で交差しており、当該部分が各経路の共通する部分である。
また、光51の伝搬方向に沿って3つの穴24が開いており、キャリア濃度の高い部分34に長さ9.36μmの共振器28が形成されている。これにより、共振波長10.6μmの共振器28を形成することができる。TMモードの光52は、共振器28の部分の両側に光52の伝搬方向に沿って一列の3つの穴24が開いたフォトニック結晶の導光路から結合する。光増幅器14における増幅効果は共振器28の長さによって決められるため、共振器28の長さは穴の数や配置間隔を変えると簡単に調整できる。図10及び図11に示すように奇数の穴(図では3つの穴24)を空けると、穴24の数によらず共振器28の共振波長は略変わらないため、これを利用して、増幅係数をコントロールすることができる。
一対の電極23a,23bは、スラブ型半導体導光路22のキャリア濃度の高い部分34に電圧を印加できれば、いずれの位置に設けてもよい。図10及び図11では、一対の電極23a,23bは光の伝搬方向に対して斜めに設けられているが、電極23a,23bは、電極23a,23bの間に電圧を印加したときに光の伝搬方向と同一方向にキャリアが走行するように配置するとよい。図10では、電極23a,23bとキャリア濃度の高い部分34との接続は、電極の一部としての金属線35a,35bによりされている。一方、図11のように、電極23aから電極23bにかけてキャリア濃度の高い部分34を形成することもできる。
本実施形態の光増幅器14,15によれば、バンドギャップを9.9μm〜11.6μmの範囲で出現させることができる。また、共振波長10.6μmで、Qが13000、透過率が55%の共振器28を得ることができる。そして、プラズモンの走行速度と光の群速度との速度比v/cの値を0.01以上にして十分な増幅効果を得ることができる。自由キャリアの吸収も含めて、14dBの増幅効果ができるのがわかった。また、v/cの増加とともに稼動できるキャリア濃度の範囲も拡大するため、デバイスの製造を容易にすることができる。
ここで、光増幅器14の製造方法について説明する。
まず、シリコン基板33上にSiO2基板21が形成されたSOI基板上にCVD(Chemical vapor deposition)を用いて、後にスラブ型半導体導光路22となるシリコン層を1.5μmの厚さまでエピ成長させる。次に、当該シリコン層上にレジスト膜(不図示)を形成し、EB(Electron Beam)を照射して、フォトニック結晶のパタン、具体的には、穴24のパタンを描画する。次に、ICP(Inductivity Coupled Plasma)を用いて、パタンされたフォトニック結晶の穴24の部分をドライエッチングする。
次に、共振器28の部分を除いて、他の部分の上にレジスト膜を形成する。次に、共振器28の部分にイオン注入し、キャリア濃度の高い部分34を得る。レジストを除去した後、キャリア濃度の高い部分34のドナー不純物を活性化アニールする。
次に、活性化アニールしたサンプルをフッ酸の溶液に入れ、時間をコントロールしてフォトニック結晶の下部のSiO2基板21をエッチングして、基板21を図10及び図11に示すように中空形状にする。最後に、スパッタリングによって電極23a,23bを形成するとともに、本実施形態では共振器28の部分の両側に金属線35a,35bを形成して光増幅器14が完成する。
(第五実施形態)
図12に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図12に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図12の光増幅器16は、基板21と、基板21上に形成されたスラブ型半導体導光路22と、スラブ型半導体導光路22に電圧を印加する一対の電極23a,23bと、を備える。本実施形態では、キャリア濃度の高い部分34a,34bの構成が異なる他は、第四実施形態で説明した光増幅器14,15と同一である。
本実施形態では、スラブ型半導体導光路22は、互いに反対の極性の2つのキャリア濃度の高い部分34a,34bがスラブ型半導体導光路22内の光の伝搬方向に前後して互いに隣接して形成されている。本実施形態では、光51の伝搬方向に沿って順にp型、n型の半導体のキャリア濃度の高い部分34a,34bを有している。図12に示すように、共振器28の部分にPNジャンクションを形成して、一対の電極23a,23bに、負の電圧ポテンシャルを印加すると、電流が流れ、第四実施形態の光増幅器14,15(図10,図11を参照。)と同様、プラズモンの走行速度と光の群速度との速度比v/cを増大させて光を増幅することができる。一方、正の電圧ポテンシャルを印加すると、電流は流れず光の吸収のみが生じる。これにより、光増幅器16は、光増幅と光変調との両機能を持つことができる。光増幅器16の製造方法の手順は、第四実施形態で説明した光増幅器14(図10を参照。)の製造方法と同様である。但し、光増幅器16の場合には、第四実施形態で説明した光増幅器14の金属線35a,35bを形成する手順は必要がない。
(第六実施形態)
図13に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図13に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図13の光増幅器17は、基板21と、基板21上に形成されたスラブ型半導体導光路22と、スラブ型半導体導光路22に電圧を印加する一対の電極23a,23bと、を備える。本実施形態では、キャリア濃度の高い部分34の構成が異なる他は、第四実施形態で説明した光増幅器14,15と同一である。
本実施形態では、スラブ型半導体導光路22は、互いに同一の極性の2つのキャリア濃度の高い部分34a,34bがスラブ型半導体導光路22内の光の伝搬経路を間に挟むように光の伝搬方向に前後して離れて形成されている。本実施形態では、n型の半導体の2つのキャリア濃度の高い部分34a,34bを有している。図13に示すように、キャリア濃度の高い部分34a,34bを光の伝搬経路を間に挟むように配置して、ゲート電極27を設けることで、スラブ型半導体導光路22にMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタを形成することができる。これにより、キャリア濃度の高い部分34a,34bに電圧を印加して、ゲート電極27に印加する電圧を制御すると、電極23aから電極23bに向かって電流が流れ、第四実施形態の光増幅器14,15(図10,図11を参照。)と同様プラズモンの走行速度と光の群速度との速度比v/cを増大させて光の増幅が可能となると共に増幅度を制御することができる。また、光増幅器17では、キャリア濃度の高い部分34a,34bを光の伝搬経路を間に挟むように配置したため、光の伝搬経路上での半導体の転移と欠陥濃度を低くしてキャリアによる光の吸収を減少させることができる。光増幅器17の製造方法の手順は、第四実施形態で説明した光増幅器14(図10を参照。)の製造方法と同様である。但し、光増幅器17の場合には、第四実施形態で説明した電極23a,23bを形成する手順の時に、さらにゲート電極27を形成する。また、第四実施形態で説明した光増幅器14の金属線35a,35bを形成する手順は必要がない。
(第七実施形態)
図14に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図14に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図14の光増幅器18は、基板21と、基板21上に形成されたスラブ型半導体導光路22と、スラブ型半導体導光路22に電圧を印加する一対の電極23a,23bと、を備える。本実施形態では、キャリア濃度の高い部分34の構成が異なる他は、第四実施形態で説明した光増幅器14,15と同一である。
本実施形態では、スラブ型半導体導光路22は、互いに同一の極性の2つのキャリア濃度の高い部分34a,34bがスラブ型半導体導光路22内の光の伝搬方向に沿って光の伝搬方向に前後して離れて形成されている。本実施形態では、n型の半導体の2つのキャリア濃度の高い部分34a,34bを有している。図14に示すように、キャリア濃度の高い部分34a,34bを光の伝搬方向に沿って前後に離して配置して、ゲート電極27を設けることで、スラブ型半導体導光路22にMOSトランジスタを形成することができる。これにより、キャリア濃度の高い部分34a,34bに電圧を印加して、ゲート電極27に印加する電圧を制御すると、電極23aから電極23bに向かって電流が流れ、第四実施形態の光増幅器14,15(図10,図11を参照。)と同様、プラズモンの走行速度と光の群速度との速度比v/cを増大させて光の増幅が可能となると共に増幅度を制御することができる。また、光増幅器18では、キャリア濃度の高い部分34a,34bを光52の伝搬経路上に光52の伝搬方向に沿って前後して離して配置したため、光52の移動方向とキャリアの移動方向とを一致させることができる。そのため、プラズマ共鳴を生じ易くして増幅係数を向上させると共に増幅可能な帯域を広くすることができる。光増幅器18の製造方法の手順は、第四実施形態で説明した光増幅器14(図10を参照。)の製造方法と同様である。但し、光増幅器18の場合には、第四実施形態で説明した電極23a,23bを形成する手順の時に、さらにゲート電極27を形成する。また、第四実施形態で説明した光増幅器14の金属線35a,35bを形成する手順は必要がない。
(第八実施形態)
図15に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1、図6及び図12で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図15に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1、図6及び図12で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図15の光増幅器40は、基板21と、基板21上に形成されたチャネル型半導体導光路26と、チャネル型半導体導光路26に電圧を印加する一対の電極23a,23bと、を備える。本実施形態では、主として半導体導光路がチャネル型である点が図12の光増幅器16と異なっている。基板21は、キャリア濃度の高い部分34a,34bの下の部分を中空形状とすべく、基板21をブリッジ形状としている。なお、図12に示す中空形状は、前述同様に、例えばドライエッチング等の通常の技術を用いてエッチングすることで実現可能である。
本実施形態では、チャネル型半導体導光路26は、互いに反対の極性の2つのキャリア濃度の高い部分34a,34bがチャネル型半導体導光路26内の光52の伝搬経路上に光52の伝搬方向に沿って前後して互いに隣接して形成されている。キャリア濃度の高い部分34a,34bの構成は、図12の光増幅器16と同様で、光51の伝搬方向に沿って順にp型、n型の半導体のキャリア濃度の高い部分34a,34bを有している。キャリア濃度の高い部分34a,34bは、ワイヤボンディング36a,36bにより電極23a,23bと接続されている。また、キャリア濃度の高い部分34a,34bは、フォトニック結晶の共振器28の部分にPNジャンクションを形成している。これにより、図12の光増幅器16と同様に、光増幅器40は、光増幅と光変調との両機能を持つことができる。光増幅器40の製造方法の手順は、第四実施形態で説明した光増幅器14(図10を参照。)の製造方法と同様である。但し、光増幅器40の場合には、第四実施形態で説明した光増幅器14の金属線35a,35bを形成する手順はなく、別途ワイヤボンディング36a,36bを接続する手順が電極23a,23bを形成する手順の後に必要となる。
(第九実施形態)
図16に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1、図6、図13及び図15で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図16に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1、図6、図13及び図15で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図16の光増幅器41は、基板21と、基板21上に形成されたチャネル型半導体導光路26と、チャネル型半導体導光路26に電圧を印加する一対の電極23a,23bと、を備える。本実施形態では、主として半導体導光路がチャネル型である点が図13の光増幅器17と異なっている。また、本実施形態では、キャリア濃度の高い部分34の構成が異なる他は、第八実施形態で説明した光増幅器40(図15を参照。)と同一である。
本実施形態では、チャネル型半導体導光路26は、互いに同一の極性の2つのキャリア濃度の高い部分34a,34bがチャネル型半導体導光路26内の光の伝搬経路を間に挟むように光の伝搬方向に前後して離れて形成されている。キャリア濃度の高い部分34a,34bの構成は、図13の光増幅器17と同様で、n型の半導体の2つのキャリア濃度の高い部分34a,34bを有している。本実施形態では、キャリア濃度の高い部分34a,34bは、図16に示すように共振器28の外側に配置することが好ましい。共振器28上に配置すると導波する光が吸収されやすくなるからである。光増幅器41では、キャリア濃度の高い部分34a,34bを光の伝搬経路を間に挟むように配置したため、図13の光増幅器17と同様に、ゲート電極27に印加する電圧を制御して光の増幅度を制御することができ、また、光の伝搬経路上での半導体の転移と欠陥濃度を低くしてキャリアによる光の吸収を減少させることができる。光増幅器41の製造方法の手順は、第四実施形態で説明した光増幅器14(図10を参照。)の製造方法と同様である。但し、光増幅器41の場合には、第四実施形態で説明した電極23a,23bを形成する手順の時に、さらにゲート電極27を形成する。また、第四実施形態で説明した光増幅器14の金属線35a,35bを形成する手順はなく、別途ワイヤボンディング36a,36bを接続する手順が電極23a,23bを形成する手順の後に必要となる。
(第十実施形態)
図17に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1、図6、図14及び図15で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図17に、本実施形態に係る光増幅器の概略構成図を示す。ここで、図1、図6、図14及び図15で説明した構成要素と同一符号の構成要素は相互に同一のものを示しているため説明は省略する。
図17の光増幅器42は、基板21と、基板21上に形成されたチャネル型半導体導光路26と、チャネル型半導体導光路26に電圧を印加する一対の電極23a,23bと、を備える。本実施形態では、主として半導体導光路がチャネル型である点が図14の光増幅器18と異なっている。また、本実施形態では、キャリア濃度の高い部分34a,34bの構成が異なる他は、第八実施形態で説明した光増幅器40(図15を参照。)と同一である。
本実施形態では、チャネル型半導体導光路26は、互いに同一の極性の2つのキャリア濃度の高い部分34a,34bがチャネル型半導体導光路26内の光52の伝搬経路上に光52の伝搬方向に沿って前後して離れて形成されている。キャリア濃度の高い部分34a,34bの構成は、図14の光増幅器18と同様で、n型の半導体の2つのキャリア濃度の高い部分34a,34bを有している。本実施形態では、キャリア濃度の高い部分34a,34bは、前述の第九実施形態で説明した光増幅器41(図16を参照。)と同様、共振器28の外側に配置することが好ましい。光増幅器42では、キャリア濃度の高い部分34a,34bを光の伝搬方向に沿って前後して離して配置したため、図14の光増幅器18と同様に、ゲート電極27に印加する電圧を制御して光の増幅度を制御することができ、また、プラズマ共鳴を生じ易くして増幅係数を向上させると共に増幅可能な帯域を広くすることができる。光増幅器42の製造方法の手順は、第四実施形態で説明した光増幅器14(図10を参照。)の製造方法と同様である。但し、光増幅器42の場合には、第四実施形態で説明した電極23a,23bを形成する手順の時に、さらにゲート電極27を形成する。また、第四実施形態で説明した光増幅器14の金属線35a,35bを形成する手順はなく、別途ワイヤボンディング36a,36bを接続する手順が電極23a,23bを形成する手順の後に必要となる。
本発明の光増幅器は、光通信に用いられる光伝送媒体やバイオセンサ等の一部に適用することができる。
Claims (14)
- 基板と、前記基板上に形成され所定の波長の光を伝搬させるスラブ型半導体導光路と、前記スラブ型半導体導光路上で前記スラブ型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向上に対向して設けられた一対の電極と、を備え、
前記スラブ型半導体導光路は、前記スラブ型半導体導光路のうち前記一対の電極の間の前記スラブ型半導体導光路内のキャリア濃度が前記一対の電極の間の前記スラブ型半導体導光路を除く他の部分のキャリア濃度よりも高いことを特徴とする光増幅器。 - 基板と、前記基板上に形成され所定の波長の光を伝搬させるスラブ型半導体導光路と、前記スラブ型半導体導光路上で前記スラブ型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向上に対向して設けられた一対の電極と、を備え、
前記スラブ型半導体導光路は、前記一対の電極の間の前記スラブ型半導体導光路上に前記スラブ型半導体導光路の半導体のバンドギャップよりも高いエネルギーの光が照射されることを特徴とする光増幅器。 - 基板と、前記基板上に形成され、互いに反対の極性の2つのキャリア濃度の高い部分が所定の波長の光を伝搬させる導光路内の光の伝搬経路上に光の伝搬方向に沿って前後して互いに隣接して形成されているスラブ型半導体導光路と、前記スラブ型半導体導光路のキャリア濃度の高い部分に電圧を印加する一対の電極と、を備える光増幅器。
- 基板と、前記基板上に形成され、互いに同一の極性の2つのキャリア濃度の高い部分が所定の波長の光を伝搬させる導光路上に前記導光路内の光の伝搬経路を間に挟むように光の伝搬方向に前後して離れて形成されているスラブ型半導体導光路と、前記スラブ型半導体導光路のキャリア濃度の高い部分に電圧を印加する一対の電極と、を備える光増幅器。
- 基板と、前記基板上に形成され、互いに同一の極性の2つのキャリア濃度の高い部分が所定の波長の光を伝搬させる導光路内の光の伝搬経路上に光の伝搬方向に沿って前後して離れて形成されているスラブ型半導体導光路と、前記スラブ型半導体導光路のキャリア濃度の高い部分に電圧を印加する一対の電極と、を備える光増幅器。
- 請求項1から5のいずれかに記載の光増幅器において、前記スラブ型半導体導光路は、前記スラブ型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向に沿って周期的に誘電率が変化して共振特性を有するフォトニック結晶であることを特徴とする光増幅器。
- 請求項6に記載の光増幅器において、前記フォトニック結晶は、前記スラブ型半導体導光路のうち、前記スラブ型半導体導光路の光の伝搬経路と前記キャリア濃度の高い部分の前記スラブ型半導体導光路のキャリアの移動経路との共通する部分の少なくとも一部の領域を除くように前記スラブ型半導体導光路の表面に複数の穴が設けられていることを特徴とする光増幅器。
- 請求項1から7のいずれかに記載の光増幅器において、前記基板は、少なくとも前記一対の電極の間の前記スラブ型半導体導光路の下部分の厚さを薄くするように中空形状であることを特徴とする光増幅器。
- 基板と、前記基板上に形成され所定の波長の光を伝搬させるチャネル型半導体導光路と、前記チャネル型半導体導光路上で前記チャネル型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向上に対向して設けられた一対の電極と、を備え、
前記チャネル型半導体導光路は、前記チャネル型半導体導光路のうち前記一対の電極の間の前記チャネル型半導体導光路内のキャリア濃度が前記一対の電極の間の前記チャネル型半導体導光路を除く他の部分のキャリア濃度よりも高く、且つ前記チャネル型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向に沿って周期的に誘電率が変化して共振特性を有するフォトニック結晶であることを特徴とする光増幅器。 - 基板と、前記基板上に形成され、互いに反対の極性の2つのキャリア濃度の高い部分が所定の波長の光を伝搬させる導光路内の光の伝搬経路上に光の伝搬方向に沿って前後して互いに隣接して形成されているチャネル型半導体導光路と、前記チャネル型半導体導光路のキャリア濃度の高い部分に電圧を印加する一対の電極と、を備え、
前記チャネル型半導体導光路は、前記チャネル型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向に沿って周期的に誘電率が変化して共振特性を有するフォトニック結晶である光増幅器。 - 基板と、前記基板上に形成され、互いに反対の極性の2つのキャリア濃度の高い部分が所定の波長の光を伝搬させる導光路内の光の伝搬経路上に光の伝搬方向に沿って前後して互いに隣接して形成されているチャネル型半導体導光路と、前記チャネル型半導体導光路のキャリア濃度の高い部分に電圧を印加する一対の電極と、を備え、
前記チャネル型半導体導光路は、前記チャネル型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向に沿って周期的に誘電率が変化して共振特性を有するフォトニック結晶である光増幅器。 - 基板と、前記基板上に形成され、互いに同一の極性の2つのキャリア濃度の高い部分が所定の波長の光を伝搬させる導光路内の光の伝搬経路上に光の伝搬方向に沿って前後して離れて形成されているチャネル型半導体導光路と、前記チャネル型半導体導光路のキャリア濃度の高い部分に電圧を印加する一対の電極と、を備え、
前記チャネル型半導体導光路は、前記チャネル型半導体導光路内を伝搬する光の伝搬方向に沿って周期的に誘電率が変化して共振特性を有するフォトニック結晶である光増幅器。 - 請求項9から12のいずれかに記載の光増幅器において、前記フォトニック結晶は、前記チャネル型半導体導光路のうち、前記チャネル型半導体導光路の光の伝搬経路と前記キャリア濃度の高い部分の前記チャネル型半導体導光路のキャリアの移動経路との共通する部分の少なくとも一部の領域を除くように前記チャネル型半導体導光路の表面に複数の穴が設けられていることを特徴とする光増幅器。
- 請求項9から13に記載の光増幅器において、前記基板は、少なくとも前記一対の電極の間の前記チャネル型半導体導光路の下部分の厚さを薄くするように中空形状であることを特徴とする光増幅器。
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