JP2013195715A - 半導体光変調素子及び半導体光変調素子の製造方法 - Google Patents

半導体光変調素子及び半導体光変調素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013195715A
JP2013195715A JP2012062886A JP2012062886A JP2013195715A JP 2013195715 A JP2013195715 A JP 2013195715A JP 2012062886 A JP2012062886 A JP 2012062886A JP 2012062886 A JP2012062886 A JP 2012062886A JP 2013195715 A JP2013195715 A JP 2013195715A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light modulation
oxide film
waveguide
film layer
connection structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012062886A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5910214B2 (ja
Inventor
Tsuyoshi Baba
威 馬場
Masahiko Imai
雅彦 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2012062886A priority Critical patent/JP5910214B2/ja
Publication of JP2013195715A publication Critical patent/JP2013195715A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5910214B2 publication Critical patent/JP5910214B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/365Non-linear optics in an optical waveguide structure

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】信頼性が高く、光損失の低い半導体光変調素子を提供する。
【解決手段】半導体材料により形成されており、入射した光が伝播する光変調導波路と、前記光変調導波路の側面の両側において、前記光変調導波路の各々の側面と接続されている半導体材料により形成された接続構造部と、前記光変調導波路及び前記接続構造部の下側に形成された下部酸化膜層と、前記接続構造部と接している下部酸化膜層の一部を除去することに形成された空間部と、を有することを特徴とする半導体光変調装置により上記課題を解決する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、半導体光変調素子及び半導体光変調素子の製造方法に関するものである。
近年における情報通信の増大に伴い、光通信及び光伝送における超高速化と大容量化の検討がなされており、このような光通信等には、様々な光変調器や光スイッチ等が用いられている。このような光変調器の1つとして、広帯域な波長の入力光に対応したマッハツェンダ(Mach-Zehnder;MZ)型光変調器がある。(例えば、特許文献1)
図1は、マッハツェンダ型の光変調器において、伝播する光の位相変調がなされる光導波路部分の構造を示すものである。また、図2(a)は、図1における一点鎖線1A−1Bにおいて切断された断面図であり、図2(b)は、図1における一点鎖線1C−1Dにおいて切断された断面図である。
この光変調器は、光が伝播する半導体材料により形成された光導波路910を有している。また、光導波路910は、例えば、光が入射する側に形成されたストレート光導波路910aと、位相変調がなされる光変調導波路920と、光が出射する側に形成されたストレート光導波路910bを有している。これにより、ストレート光導波路910aの端部より入射した光は、ストレート光導波路910a、光変調導波路920、ストレート光導波路910bを順に伝播した後、ストレート光導波路910bの端部より出射する。光変調導波路920の側面においては、一方の側には接続構造部921が設けられており、他方の側には接続構造部922が設けられている。また、接続構造部921には、n型領域921aが設けられており、n型領域921aにおいて、接続構造部921は共通電極930と接続されている。同様に、接続構造部922には、p型領域922aが設けられており、p型領域922aにおいて、接続構造部922は信号電極931と接続されている。尚、光変調導波路920が形成されている部分では、光変調導波路920と接続構造部921及び922等により形成される形状が格子状であることから、側面格子構造と称され、入射した光は光変調導波路920に局在して伝播する。
このような構造の光変調器では、共通電極930と信号電極931との間に印加する電圧を変化させることにより、n型領域921aとp型領域922aとの間において、電子及びホールのフリー・キャリアの濃度を変化させることができる。これにより、フリー・キャリア・プラズマ効果によって、コア層である光変調導波路920における屈折率が変化するため、光変調導波路920を伝播する光の位相を変調させることができる。(例えば、非特許文献1)
ところで、このような光変調器は、例えば、図2に示されるように、光導波路910は、基板901の上に形成された酸化膜層902の上に形成されている。具体的には、基板901はシリコンにより形成されており、酸化膜層902は酸化シリコン層により形成されており、光導波路910はシリコン層により形成されている。従って、SOI(Silicon on Insulator)基板を用いて形成することが可能であり、この場合、光導波路910は、SOI層により形成され、酸化膜層902はBOX(buried oxide)層により形成される。
また、光導波路910を形成しているストレート光導波路910a、光変調導波路920、ストレート光導波路910bの上には、オーバークラッド層とも呼ばれる上部酸化膜層940が形成されている。上部酸化膜層940は、酸化シリコンにより形成されており、酸化膜層902は下部酸化膜層となるものであるため、光導波路910は、上下方向において、下部酸化膜層である酸化膜層902と上部酸化膜層940により挟まれた構造となっている。
米国特許第7251408号明細書
S. Akiyama, "12.5-Gb/s Operation ofEfficient Silicon Mach-Zehnder Modulator Using Side-Wall Grating Waveguide,"(WA4) in proceeding of 8th IEEE International Conference on Group IVPhotonics (GFP 2011). T.Tanabe et al, "Low power and fast electro-optic siliconmodulator with lateral p-i-n embedded photonic crystalnanocavity," Optics express, 17, 22505 (2009). Y A. Vlasov et al, "Activecontrol of slow light on a chip with photonic crystal waveguides," nature, 438,65 (2005).
ところで、図1及び図2に示す構造の光変調器においては、伝播光は接続構造部921におけるn型領域921a、接続構造部922におけるp型領域922a等まで広がるため、キャリア吸収による光損失が大きい。このため、光導波路910の全体を完全に中空にした構造のものが開示されている(例えば、特許文献2及び3)。しかしながら、このような構造ものは、モードミスマッチが大きく、光導波路910を伝播する光の一部は、光変調導波路920とストレート光導波路910bとの間において反射されるため、光損失が大きくなる。これは、光変調導波路920の側面には、接続構造部921及び922が形成されているが、ストレート光導波路910bの側面には、接続構造部921及び922に相当するものが形成されていないことによるものと考えられる。また、このような構造のものは、機械的強度も低く、信頼性等も低い。
よって、信頼性が高く、光損失の低い半導体光変調素子及び半導体光変調素子の製造方法が求められている。
本実施の形態の一観点によれば、半導体材料により形成されており、入射した光が伝播する光変調導波路と、前記光変調導波路の側面の両側において、前記光変調導波路の各々の側面と接続されている半導体材料により形成された接続構造部と、前記光変調導波路及び前記接続構造部の下側に形成された下部酸化膜層と、前記接続構造部と接している下部酸化膜層の一部を除去することに形成された空間部と、を有することを特徴とする。
また、本実施の形態の他の一観点によれば、半導体材料により形成されており、入射した光が伝播する光変調導波路と、前記光変調導波路の側面の両側に形成されており、前記光変調導波路の側面と接続されている半導体材料により形成された接続構造部と、前記光変調導波路及び前記接続構造部の上側に形成された上部酸化膜層と、前記上部酸化膜層において、前記接続構造部の上の一部又は全部に形成された開口部と、を有することを特徴とする。
また、本実施の形態の他の一観点によれば、基板上に下部酸化膜層が形成されており、前記下部酸化膜層の上に半導体層が形成されているものにおいて、前記半導体層の一部を除去することにより、光変調導波路及び前記光変調導波路の側面の両側において接続されている接続構造部を形成する工程と、前記光変調導波路の側面の一方の側に形成された一方の接続構造部の全部又は一部に、第1の導電型の領域を形成し、他方の側に形成された他方の接続構造部の全部又は一部に、第2の導電型の領域を形成する工程と、前記光変調導波路及び前記接続構造部の上に、上部酸化膜層を形成する工程と、前記接続構造部の上の前記上部酸化膜層の全部または一部を除去することにより、開口部を形成する工程と、前記開口部に対応する部分の前記下部酸化膜層において、前記接続構造部と接している前記下部酸化膜層の一部を除去することにより空間部を形成する工程と、を有することを特徴とする。
開示の半導体光変調素子及び半導体光変調素子の製造方法によれば、信頼性が高く、光損失の低い半導体光変調素子を得ることができる。
従来の半導体光変調素子の説明図(1) 従来の半導体光変調素子の説明図(2) 第1の実施の形態における半導体光変調素子の上面図 第1の実施の形態における半導体光変調素子の説明図 第1の実施の形態における半導体光変調素子の断面図 半導体光変調素子のシミュレーションにおけるモデルの説明図(1) 光導波路における位置とエネルギー密度との関係図(1) 半導体光変調素子のシミュレーションにおけるモデルの説明図(2) 光導波路における位置とエネルギー密度との関係図(2) 第1の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(1) 第1の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(2) 第1の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(3) 第1の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(4) 第1の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(5) 第1の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(6) 第1の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(7) 第1の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(8) 第1の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(9) 第2の実施の形態における半導体光変調素子の説明図 第3の実施の形態における半導体光変調素子の説明図 第3の実施の形態における半導体光変調素子の断面図 第3の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(1) 第3の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(2) 第3の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(3) 第3の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(4) 第3の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(5) 第3の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(6) 第3の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(7) 第3の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(8) 第3の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(9) 第3の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(10) 第4の実施の形態における半導体光変調素子の説明図 第4の実施の形態における半導体光変調素子の断面図 半導体光変調素子のシミュレーションにおけるモデルの説明図(3) シミュレーションにより得られた光導波路におけるモード分布図 第4の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(1) 第4の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(2) 第4の実施の形態における半導体光変調素子の製造方法の工程図(3)
実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
〔第1の実施の形態〕
(半導体光変調素子)
第1の実施の形態における半導体光変調素子について、図3から図5に基づき説明する。図3は、本実施の形態における半導体光変調素子であるマッハツェンダ型の光変調器の上面図であり、図4は、図3における一点鎖線3Aにより囲まれた領域の拡大図である。また、図5(a)は、図4における一点鎖線4A−4Bにおいて切断された断面図であり、図5(a)は、図4における一点鎖線4C−4Dにおいて切断された断面図であり、図5(c)は、図4における一点鎖線4E−4Fにおいて切断された断面図である。
図3に示されるマッハツェンダ型の光変調器では、連続光を入射側の光導波路10aに入射させることにより、出射側の光導波路10bより変調光が出射する構造のものである。この半導体光変調素子は、第1の光導波路11と第2の光導波路12とを有しており、第1の光導波路11及び第2の光導波路12における双方の光が入射する側は入射側の光導波路10aと接続されており、光が出射する側は出射側の光導波路10bと接続されている。従って、入射側の光導波路10aに入射した連続光は、第1の光導波路11を伝播する光と第2の光導波路12を伝播する光に分岐され、所望の変調等がなされた後、出射側の光導波路10bにおいて合流し、変調光として出射される。
本実施の形態における半導体光変調素子は、共通電極30、第1の信号電極31、第2の信号電極32を有しており、共通電極30は、第1の光導波路11と第2の光導波路12との間に形成されている。また、第1の光導波路11は、共通電極30と第1の信号電極31との間に挟まれており、第2の光導波路12は、共通電極30と第2の信号電極32との間に挟まれている。
本実施の形態では、コア層となる第1の光導波路11には、光変調導波路20等が設けられており、光変調導波路20等に光が入射する側にはストレート光導波路11aが、出射する側にはストレート光導波路11bが設けられている。また、光変調導波路20の両側の側面には、半導体層の一部を除去することにより、光変調導波路20の両側の側面から各々延びる棒形状の接続構造部21及び22が複数形成されている。このように、光変調導波路20の側面の一方の側には一方の接続構造部21が所定の間隔で形成されており、側面の他方の側には他方の接続構造部22が所定の間隔で形成されている。尚、第2の光導波路12についても同様である。また、本実施の形態における半導体装置は、第1の光導波路11及び第2の光導波路12は半導体層に形成されているものであるが、この半導体層は、Si基板等の基板60の上に形成された酸化膜層61の上に形成されている。よって、本実施の形態における半導体光変調素子は、SOI基板を用いて作製することができる。
本実施の形態では、コア層となる第1の光導波路11等の幅W1は、約440nmとなるように形成されている。また、第1の光導波路11における光変調導波路20と共通電極30との間及び光変調導波路20と第1の信号電極31との間の間隔D1は、約2μmとなるように形成されており、この間隔D1の値は、接続構造部21及び22における長さの値と等しい。また、接続構造部21及び22は、光変調導波路20等における光の伝播方向と略垂直方向に延びるように形成されており、形成される接続構造部21及び22の幅K1は約60〜80nmであり、ピッチP1は約285nmである。尚、接続構造部21及び22等の幅K1は、光変調導波路20等を伝播する光が光変調導波路20等より漏れ出すことがないように、所定の幅、具体的には、光変調導波路20等の幅W1よりも狭い幅となるように形成されている。また、本実施の形態では、第1の光導波路11等と接続構造部21及び22等は、略同じ厚さで形成されており、この高さH1は約220nmである。
本実施の形態における半導体光変調素子では、一方の接続構造部21には、n型領域21aが設けられており、n型領域21aにおいて、接続構造部21と共通電極30とが接続されている。また、他方の接続構造部22には、p型領域22aが設けられており、p型領域22aにおいて、接続構造部22と第1の信号電極31とが接続されている。
本実施の形態においては、n型領域21aには、不純物濃度が約1×1020cm−3となるように、不純物元素としてP(リン)がイオン注入されている。また、p型領域22aには、不純物濃度が約1×1020cm−3となるように、不純物元素としてB(ボロン)がイオン注入されている。尚、本実施の形態においては、n型領域21aを形成するための不純物元素としては、P以外にもAs等を用いることができ、p型領域22aを形成するための不純物元素としては、B以外にもAl等を用いることができる。また、本実施の形態では、n型を第1の導電型と、p型を第2の導電型として説明するが、これらの関係は逆であってもよい。
また、本実施の形態における半導体光変調素子には、第1の光導波路11等の上には、上部酸化膜層40が形成されている。上部酸化膜層40は、酸化シリコンにより形成されており、コア層である第1の光導波路11等は、基板60の上に形成された下部酸化膜層となる酸化膜層61と上部酸化膜層40により上下が挟まれた構造となっている。
この構造の半導体光変調素子では、電圧信号源70により、共通電極30と第1の信号電極31との間に印加する電圧を変化させることにより、n型領域21aとp型領域22aとの間において電子及びホールのフリー・キャリアの濃度を変化させることができる。これにより、フリー・キャリア・プラズマ効果によって、コア層である光変調導波路20等における屈折率が変化し、光変調導波路20等において伝播する光の位相を変調させることができる。
また、本実施の形態における半導体光変調素子は、光変調導波路20の両側の領域において、接続構造部21及び22の下側部分における酸化膜層61の一部を除去することにより、空間部62が形成されている。同様に、同じ領域における接続構造部21及び22の上側に開口部41を有する上部酸化膜層40が形成されている。このように、空間部62や開口部41を形成することにより、光変調導波路20を伝播する光が、接続構造部21及び22に漏れ出すことをより一層防ぐことができ、光変調導波路20の内部における光の局在性を高めることができる。このように、光変調導波路20における光の局在性を高めることにより、光変調導波路20とストレート光導波路11bとの間における反射を低減させることができ、伝播する光の損失を抑制することができる。尚、空間部62及び開口部41は、光変調導波路20に近ければ近い程、伝播光が接続構造部21及び22に漏れ出すことを抑制することができ、光変調導波路20を伝播する光の損失を低減することができる。また、図5においては、空間部62は、酸化膜層61の表面部分を一部除去することにより形成した構造のものを示すが、空間部62は、基板60の表面が露出するまで酸化膜層61を除去した構造のものであってもよい。
本実施の形態においては、光変調導波路20は接続構造部21及び22と接続されており、接続構造部21及び22は酸化膜層61及び上部酸化膜層40と接しているため、完全に中空となっているものと比べて、機械的強度も比較的高く、信頼性も高い。
(光導波路におけるシミュレーション結果)
次に、従来の半導体光変調素子と本実施の形態における半導体光変調素子とにおいて、エネルギー密度分布におけるシミュレーションを行なった結果について説明する。具体的には、本実施の形態における半導体光変調素子のモデルとして、図6に示す構造のものを想定し、従来の半導体光変調素子の構造のモデルとして、図2に示す構造のものを想定した。尚、シミュレーションは、3次元電磁界計算により行なったものであり、後述するように光変調導波路20の高さH1は220nmであり、光変調導波路920の高さも同じ高さである。
図6に示す構造のものは、本実施の形態における半導体光変調素子であり、光変調導波路20の側面に接続構造部21及び22が形成されている。また、光変調導波路20、接続構造部21及び22の下及び上には、酸化膜層61、上部酸化膜層40が形成されているが、接続構造部21及び22が形成されている領域においては、酸化膜層61、上部酸化膜層40の一部が除去されている。具体的には、光変調導波路20の幅W1が440nmであり、接続構造部21及び22は、幅K1が60nm、長さL1が1μmであり、形成される接続構造部21及び22のピッチP1は285nmである。また、形成される上部酸化膜層40及び酸化膜層61の幅S1は600nmであり、光変調導波路20、接続構造部21及び22はシリコンにより形成されており、酸化膜層61、上部酸化膜層40は酸化シリコンにより形成されている。尚、図6(a)は、この構造のものの上面図であり、図6(b)は、図6(a)における一点鎖線6A−6Bにおいて切断した断面図である。
また、図2は、従来の半導体光変調素子を示すものであり、前述したように、光変調導波路920の側面に接続構造部921及び922が形成されている。また、光変調導波路920、接続構造部921及び922の下及び上には、酸化膜層902、上部酸化膜層940が形成されており、接続構造部921及び922が形成されている領域では、酸化膜層61、上部酸化膜層40は除去されることなく形成されている。具体的には、光変調導波路920の幅は、440nmであり、接続構造部921及び922は、幅が60nm、長さが1μmであり、形成される接続構造部921及び922のピッチは285nmである。また、光変調導波路920、接続構造部921及び922はシリコンにより形成されており、酸化膜層902、上部酸化膜層940は酸化シリコンにより形成されている。
図7は、光導波路960及び光変調導波路20の中心からの位置とエネルギー密度との関係について計算により得られた結果を示す。尚、図7において、図6に示される本実施の形態における半導体光変調素子において、図6(a)の一点鎖線6A−6Bの部分におけるエネルギー密度の分布を7Aに示す。また、図2に示される従来の半導体光変調素子において、同様の部分に相当する部分におけるエネルギー密度の分布を7Bに示す。7Aに示される本実施の形態における半導体光変調素子のエネルギー密度の分布は、7Bに示される従来の構造の半導体光変調素子のエネルギー密度の分布に比べて、光変調導波路20等の光導波路の中心部分(位置が0μm)におけるエネルギー密度が高い。また、光変調導波路20等の光導波路の外側(位置の絶対値が0.3μm前後)となる領域に漏れ出す光が少ない。従って、7Aに示される本実施の形態における半導体光変調素子の方が、光変調導波路20等の光導波路の外に漏れ出す光を抑制することができるため、伝播する光は光変調導波路20等の光導波路の内部に局在化させることができる。
次に、別のエネルギー密度分布におけるシミュレーションを行なった結果について説明する。具体的には、本実施の形態における半導体光変調素子のモデルとして、図8(a)に示す構造のものを想定し、従来の半導体光変調素子の構造のモデルとして、図8(c)に示す構造のものを想定した。また、図8(b)は、酸化膜層が形成されていない構造のモデルであり、図8(d)は、ストレート光導波路11bにおけるモデルである。尚、シミュレーションは、3次元電磁界計算により行なったものであり、後述する光変調導波路20及び920、ストレート光導波路11bの高さは、220nmである。
図8(a)に示す構造のものは、光変調導波路20の側面に接続構造部21及び22が形成されており、光変調導波路20と、接続構造部21及び22が形成されている領域の一部に、上部酸化膜層40及び酸化膜層61が形成されているものである。具体的には、光変調導波路20の幅W1が440nmであり、接続構造部21及び22は、幅K1が60nm、長さL1が1μmであり、接続構造部21及び22のピッチP1は285nmのものである。また、上部酸化膜層40及び酸化膜層61の幅S1は600nmであり、光変調導波路20、接続構造部21及び22はシリコンにより形成されており、上部酸化膜層40及び酸化膜層61は酸化シリコンにより形成されている。
また、図8(b)に示す構造のものは、光変調導波路20の側面に接続構造部21及び22が形成されているものであって、上部及び下部には酸化膜層が形成されていないものである。具体的には、光変調導波路20の幅W2が440nmであり、接続構造部21及び22は、幅K2が60nm、長さL2が1μmであり、接続構造部21及び22のピッチP2は285nmのものである。また、光変調導波路20、接続構造部21及び22はシリコンにより形成されている。
また、図8(c)に示す構造のものは、光変調導波路920の側面に接続構造部921及び922が形成されており、光変調導波路920と、接続構造部921及び922が形成されている領域には上部酸化膜層940及び酸化膜層902が形成されているものである。具体的には、光変調導波路920の幅W3が440nmであり、接続構造部921及び922は、幅K3が60nm、長さL3が1μmであり、接続構造部921及び922のピッチP3は285nmのものである。また、光変調導波路920、接続構造部921及び922はシリコンにより形成されており、上部酸化膜層940及び酸化膜層902は酸化シリコンにより形成されている。
また、図8(d)に示す構造のものは、酸化膜層61の上に、ストレート光導波路11bが形成されており、更に、ストレート光導波路11bの上に、上部酸化膜層40が形成されている構造のものである。具体的には、ストレート光導波路11bの幅W4は440nmであり、ストレート光導波路11bはシリコンにより形成されており、酸化膜層61、上部酸化膜40は酸化シリコンにより形成されている。
図9は、光変調導波路20及び920、ストレート光導波路11bの中心からの位置とエネルギー密度との関係について計算により得られた結果を示す。尚、図9において、9Aは図8(a)に示す構造のものの一点鎖線8A−8Bにおける部分のエネルギー密度を示し、9Bは図8(b)に示す構造のものの一点鎖線8C−8Dにおける部分のエネルギー密度を示す。また、9Cは図8(c)に示す構造のものの一点鎖線8E−8Fにおける部分のエネルギー密度を示し、9Dは図8(d)に示す構造のものの一点鎖線8G−8Hにおける部分のエネルギー密度を示す。尚、図9では、光変調導波路20及び920、ストレート光導波路11bについて、導波路コアと記載している。
図9においては、9Bに示されるものは、光変調導波路20の外に漏れ出す光を最も抑制することができるが、9Dに示されるものとのモードマッチング性が最も低い。また、9Cに示されるものは、光変調導波路920の外に光が最も漏れ出しており、更には、9Dに示されるものとのモードマッチング性も低い。また、本実施の形態における9Aに示されるものは、9Dに示されるものとのモードマッチング性が最も高く、更には、9Cに示されるものより、光変調導波路20等の光導波路の外に漏れ出す光が低い。
以上のように、9Aに示されるエネルギー分布が得られる本実施の形態における光変調導波路20は、9Dに示されるエネルギー分布が得られるストレート光導波路11bとのモードマッチング性が高い。従って、伝播光の光損失を最も抑制することができるものと考えられる。
(半導体光変調素子の製造方法)
次に、本実施の形態における半導体光変調素子の製造方法について、図10〜図18に基づき説明する。尚、図10〜図18においては、便宜上、ストレート光導波路11a及び11bは省略されている。
最初に、図10に示すように、SOI(silicon on insulator)基板を準備する。SOI基板は、Si等の基板60上に、BOX(buried oxide)層と呼ばれる酸化膜層61及び、この酸化膜層61の上に、SOI層と呼ばれる半導体層50が形成されているものである。本実施の形態においては、SOI基板には、酸化膜層61として厚さが1〜3μmの酸化シリコンが形成されており、半導体層50として厚さが約220nmの結晶シリコンが形成されている。尚、図10は、この工程における断面図であり、図10(a)は、図4における一点鎖線4A−4Bに相当する部分の断面図であり、図10(b)は、図4における一点鎖線4C−4Dに相当する部分の断面図である。
次に、図11に示すように、半導体層50を用いて、光変調導波路20、接続構造部21及び22、ストレート光導波路11a及び11bを形成する。具体的には、半導体層50の表面にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、光変調導波路20、接続構造部21及び22、ストレート光導波路11a及び11bが形成される領域上に不図示のレジストパターンを形成する。この後、RIE(Reactive
Ion Etching)等により、レジストパターンが形成されていない領域の半導体層50を除去することにより、光変調導波路20、接続構造部21及び22、ストレート光導波路11a及び11bを形成することができる。この後、不図示のレジストパターンを有機溶剤等により除去する。尚、図11は、この工程における断面図であり、図11(a)は、図4における一点鎖線4A−4Bに相当する部分の断面図であり、図11(b)は、図4における一点鎖線4C−4Dに相当する部分の断面図である。
次に、図12に示すように、接続構造部21にn型領域21aを形成し、接続構造部22にp型領域22aを形成する。具体的には、半導体層50の表面にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、n型領域21aが形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、リン(P)のイオン注入を行なうことにより、n型領域21aを形成し、更に、不図示のレジストパターンを有機溶剤等により除去する。次に、再度、半導体層50の表面にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、p型領域22aが形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、ボロン(B)のイオン注入を行なうことにより、p型領域22aを形成し、更に、不図示のレジストパターンを有機溶剤等により除去する。これにより、接続構造部21にn型領域21aに形成することができ、接続構造部22にp型領域22aを形成することができる。この際、半導体層50において、後述する共通電極30及び第1の信号電極31等が形成される領域においても、n型領域21a及びp型領域22aが各々形成される。尚、図12は、この工程における断面図であり、図12(a)は、図4における一点鎖線4A−4Bに相当する部分の断面図であり、図12(b)は、図4における一点鎖線4C−4Dに相当する部分の断面図である。
次に、図13に示すように、光変調導波路20、接続構造部21及び22、ストレート光導波路11a及び11bの上に上部酸化膜層40を形成する。具体的には、CVD(Chemical Vapor Deposition)により酸化シリコン(SiO)を成膜することにより形成する。尚、図13は、この工程における断面図であり、図13(a)は、図4における一点鎖線4A−4Bに相当する部分の断面図であり、図13(b)は、図4における一点鎖線4C−4Dに相当する部分の断面図である。
次に、図14に示すように、共通電極30及び第1の信号電極31等と接続するためのコンタクトホール42を形成する。このコンタクトホール42は、接続構造部21におけるn型領域21aと後述する共通電極30、接続構造部22におけるp型領域22aと第1の信号電極31等とを接続するためのものである。具体的には、上部酸化膜層40の上にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、コンタクトホール42が形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、RIE等によるドライエッチングによりレジストパターンが形成されていない領域の上部酸化膜層40を除去し、コンタクトホール42を形成する。この後、不図示のレジストパターンは有機溶剤等により除去する。尚、図14は、この工程における断面図であり、図14(a)は、図4における一点鎖線4A−4Bに相当する部分の断面図であり、図14(b)は、図4における一点鎖線4C−4Dに相当する部分の断面図である。
次に、図15に示すように、上部酸化膜層40の上に、金属膜35を形成する。具体的には、上部酸化膜層40の上にスパッタリングによりAl膜を成膜することにより金属膜35を形成する。金属膜35は、後述する共通電極30、第1の信号電極31等を形成するためのものであり、コンタクトホール42において露出しているn型領域21a及びp型領域22aに接して形成される。尚、図15は、この工程における断面図であり、図15(a)は、図4における一点鎖線4A−4Bに相当する部分の断面図であり、図15(b)は、図4における一点鎖線4C−4Dに相当する部分の断面図である。
次に、図16に示すように、上部酸化膜層40に開口部41を形成する。具体的には、金属膜35の上にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、開口部41が形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、ドライエッチングにより、レジストパターンが形成されていない領域における金属膜35及び上部酸化膜層40を除去することにより、開口部41を形成する。尚、図16は、この工程における断面図であり、図16(a)は、図4における一点鎖線4A−4Bに相当する部分の断面図であり、図16(b)は、図4における一点鎖線4C−4Dに相当する部分の断面図である。
次に、図17に示すように、酸化膜層61に空間部62を形成する。具体的には、気相状態におけるフッ酸を用いたエッチングにより、開口部41より酸化膜層61のエッチングを行なう。このような気相状態のフッ酸を用いたエッチングでは、気相状態のフッ酸が回り込み酸化膜をエッチングするため、開口部41において、接続構造部21及び22が形成されている部分の下の酸化膜層61をエッチングにより除去することができる。このようにして、開口部41において、接続構造部21及び22が形成されている部分と接している酸化膜層61を除去することにより、空間部62が形成される。この後、不図示のレジストパターンを除去する。尚、図17は、この工程における断面図であり、図17(a)は、図4における一点鎖線4A−4Bに相当する部分の断面図であり、図17(b)は、図4における一点鎖線4C−4Dに相当する部分の断面図である。
次に、図18に示すように、不要な金属膜35を除去することにより、残存する金属膜35により、共通電極30及び第1の信号電極31等を形成する。具体的には、金属膜35上にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、金属膜35が除去される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。次に、酸等を用いたウェットエッチングにより、レジストパターンの開口部に露出している金属膜35を除去する。これにより、n型領域21aと接続される共通電極30及びp型領域22aと接続される第1の信号電極31等を形成する。この後、不図示のレジストパターンは、有機溶剤等により除去する。尚、図18は、この工程における断面図であり、図18(a)は、図4における一点鎖線4A−4Bに相当する部分の断面図であり、図18(b)は、図4における一点鎖線4C−4Dに相当する部分の断面図である。
以上の製造方法により、本実施の形態における半導体光変調素子を作製することができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、接続構造部21及び22に代えてフォトニック結晶を形成した構造のものである。図19に基づき、本実施の形態における半導体光変調素子について説明する。尚、図19(a)は、本実施の形態における半導体光変調素子の上面図であり、図19(b)は、図19(a)における一点鎖線19A−19Bにおいて切断した断面図である。本実施の形態における半導体光変調素子は、コア層となる光変調導波路120の両側、即ち、光変調導波路120と共通電極30との間及び、光変調導波路120と第1の信号電極31等との間にフォトニック結晶領域121及び122が形成されているものである。フォトニック結晶領域121及び122においては、直径215nmの円柱形の空孔123が、400nmのピッチにより、2次元周期で形成されており、この2次元周期で形成された空孔123によりフォトニック結晶が形成される。一方、光変調導波路120においては、このような空孔123が形成されていないため、光を伝播させることができる。このような本実施の形態における半導体装置においては、2次元フォトニック結晶のスローライト効果を利用した高効率な位相シフタを得ることができる。尚、スローライト効果を利用する場合においても、伝播光の広がりによる吸収損失が問題となる。しかしながら、本実施の形態における半導体光変調素子では、フォトニック結晶領域121及び122における上側の上部酸化膜層40の一部が除去され開口部41が形成されており、下側の酸化膜層61の一部が除去され空間部62が形成されている。これにより、モードミスマッチ等による光損失を低減することができる。
尚、本実施の形態における半導体光変調素子は、第1の実施形態における製造方法において、図11に示される接続構造部21及び22を形成する工程と同様の工程により、空孔123を形成することにより作製することができる。本実施の形態における半導体光変調素子では、このような空孔123により、フォトニック結晶領域121及び122を形成することができる。また、気相状態におけるフッ酸を用いたエッチングでは、空孔123より気相状態のフッ酸が入り込むため、第1の実施の形態における図17に示される場合と同様に、空間部62を形成することが可能である。
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
〔第3の実施の形態〕
(半導体光変調素子)
次に、第3の実施の形態について説明する。本実施の形態における半導体光変調素子は、第1の実施の形態における半導体光変調素子の空間部62の相当する部分に低屈折率材料層を形成した構造のものである。
図20及び図21に基づき、本実施の形態における半導体光変調素子について説明する。図20は、本実施の形態のおける半導体光変調素子の上面図である。また、図21(a)は、一点鎖線20A−20Bにおいて切断した断面図であり、図21(b)は、一点鎖線20C−20Dにおいて切断した断面図であり、図21(c)は、一点鎖線20E−20Fにおいて切断した断面図である。
本実施の形態における半導体光変調素子は、上述したように、第1の実施の形態における半導体光変調素子の空間部62の相当する部分に低屈折率材料層262を形成した構造のものである。第1の実施の形態における半導体光変調素子のように、空間部62が、空気や真空等である場合には屈折率が最も低くなるため特性的には好ましい。しかしながら、本実施の形態のように、第1の実施の形態における半導体光変調素子の空間部62に相当する部分に低屈折率材料層262を形成した場合においても、第1の実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態では、空間部62に相当する部分が低屈折率材料層262により埋められるため、機械的強度が更に増し、信頼性等の観点においては好ましいものと考えられる。
低屈折率材料層262を形成する材料としては、酸化シリコンよりも屈折率が低い材料が好ましく、例えば、フッ化マグネシウム(MgF)等が挙げられる。
(半導体光変調素子の製造方法)
次に、本実施の形態における半導体光変調素子の製造方法について、図22〜図31に基づき説明する。尚、図22〜図31においては、便宜上、ストレート光導波路11a及び11bは省略されている。
最初に、図22に示すように、SOI基板を準備する。SOI基板は、Si等の基板60上に、BOX層と呼ばれる酸化膜層61及び、この酸化膜層61の上に、SOI層と呼ばれる半導体層50が形成されているものである。本実施の形態においては、SOI基板には、酸化膜層61として厚さが1〜3μmの酸化シリコンが形成されており、半導体層50として厚さが約220nmの結晶シリコンが形成されている。尚、図22は、この工程における断面図であり、図22(a)は、図20における一点鎖線20A−20Bに相当する部分の断面図であり、図22(b)は、図20における一点鎖線20C−20Dに相当する部分の断面図である。
次に、図23に示すように、半導体層50を用いて、光変調導波路20、接続構造部21及び22、ストレート光導波路11a及び11bを形成する。具体的には、半導体層50の表面にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、光変調導波路20、接続構造部21及び22、ストレート光導波路11a及び11bが形成される領域上に不図示のレジストパターンを形成する。この後、RIE等により、レジストパターンが形成されていない領域の半導体層50を除去することにより、光変調導波路20、接続構造部21及び22、ストレート光導波路11a及び11bを形成する。この後、不図示のレジストパターンを有機溶剤等により除去する。尚、図23は、この工程における断面図であり、図23(a)は、図20における一点鎖線20A−20Bに相当する部分の断面図であり、図23(b)は、図20における一点鎖線20C−20Dに相当する部分の断面図である。
次に、図24に示すように、接続構造部21にn型領域21aを形成し、接続構造部22にp型領域22aを形成する。具体的には、半導体層50の表面にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、n型領域21aが形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、リン(P)のイオン注入を行なうことにより、n型領域21aを形成し、更に、不図示のレジストパターンを有機溶剤等により除去する。次に、再度、半導体層50の表面にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、p型領域22aが形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、ボロン(B)のイオン注入を行なうことにより、p型領域22aを形成し、更に、不図示のレジストパターンを有機溶剤等により除去する。これにより、接続構造部21にn型領域21aに形成することができ、接続構造部22にp型領域22aを形成することができる。この際、半導体層50において、後述する共通電極30及び第1の信号電極31等が形成される領域においても、n型領域21a及びp型領域22aが各々形成される。尚、図24は、この工程における断面図であり、図24(a)は、図20における一点鎖線20A−20Bに相当する部分の断面図であり、図24(b)は、図20における一点鎖線20C−20Dに相当する部分の断面図である。
次に、図25に示すように、光変調導波路20、接続構造部21及び22、ストレート光導波路11a及び11bの上に上部酸化膜層40を形成する。具体的には、CVDにより酸化シリコン(SiO)を成膜することにより形成する。尚、図25は、この工程における断面図であり、図25(a)は、図20における一点鎖線20A−20Bに相当する部分の断面図であり、図25(b)は、図20における一点鎖線20C−20Dに相当する部分の断面図である。
次に、図26に示すように、共通電極30及び第1の信号電極31等と接続するためのコンタクトホール42を形成する。このコンタクトホール42は、接続構造部21におけるn型領域21aと後述する共通電極30、接続構造部22におけるp型領域22aと第1の信号電極31等とを接続するためのものである。具体的には、上部酸化膜層40の上にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、コンタクトホール42が形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、RIE等によるドライエッチングによりレジストパターンが形成されていない領域の上部酸化膜層40を除去し、コンタクトホール42を形成する。この後、不図示のレジストパターンは有機溶剤等により除去する。尚、図26は、この工程における断面図であり、図26(a)は、図20における一点鎖線20A−20Bに相当する部分の断面図であり、図26(b)は、図20における一点鎖線20C−20Dに相当する部分の断面図である。
次に、図27に示すように、上部酸化膜層40の上に、金属膜35を形成する。具体的には、上部酸化膜層40の上にスパッタリングによりAl膜を成膜することにより金属膜35を形成する。金属膜35は、後述する共通電極30、第1の信号電極31等を形成するためのものであり、コンタクトホール42において露出しているn型領域21a及びp型領域22aに接して形成される。尚、図27は、この工程における断面図であり、図27(a)は、図20における一点鎖線20A−20Bに相当する部分の断面図であり、図27(b)は、図20における一点鎖線20C−20Dに相当する部分の断面図である。
次に、図28に示すように、上部酸化膜層40に開口部41を形成する。具体的には、金属膜35の上にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、開口部41が形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、ドライエッチングにより、レジストパターンが形成されていない領域における金属膜35及び上部酸化膜層40を除去することにより、開口部41を形成する。尚、図28は、この工程における断面図であり、図28(a)は、図20における一点鎖線20A−20Bに相当する部分の断面図であり、図28(b)は、図20における一点鎖線20C−20Dに相当する部分の断面図である。
次に、図29に示すように、酸化膜層61に空間部62を形成する。具体的には、気相状態におけるフッ酸を用いたエッチングにより、開口部41より酸化膜層61のエッチングを行なう。このような気相状態のフッ酸を用いたエッチングでは、気相状態のフッ酸が回り込み酸化膜をエッチングするため、開口部41において、接続構造部21及び22が形成されている部分の下の酸化膜層61をエッチングにより除去することができる。このようにして、開口部41において、接続構造部21及び22が形成されている部分と接している酸化膜層61を除去することにより、空間部62が形成される。この後、不図示のレジストパターンを除去する。尚、図29は、この工程における断面図であり、図29(a)は、図20における一点鎖線20A−20Bに相当する部分の断面図であり、図29(b)は、図20における一点鎖線20C−20Dに相当する部分の断面図である。
次に、図30に示すように、酸化膜層61に形成された空間部62及び上部酸化膜層40に形成された開口部41に低屈折率材料層262を形成する。低屈折率材料層262はフッ化マグネシウム等の酸化シリコンよりも屈折率の低い材料が用いられており、スパッタリング等の真空成膜方法により形成することができる。尚、図30は、この工程における断面図であり、図30(a)は、図20における一点鎖線20A−20Bに相当する部分の断面図であり、図30(b)は、図20における一点鎖線20C−20Dに相当する部分の断面図である。
次に、図31に示すように、不要な金属膜35を除去することにより、残存する金属膜35により、共通電極30及び第1の信号電極31等を形成する。具体的には、金属膜35上にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、金属膜35が除去される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。次に、酸等を用いたウェットエッチングにより、レジストパターンの開口部に露出している金属膜35を除去する。これにより、n型領域21aと接続される共通電極30及びp型領域22aと接続される第1の信号電極31等を形成することができる。この後、不図示のレジストパターンは、有機溶剤等により除去する。尚、図31は、この工程における断面図であり、図31(a)は、図20における一点鎖線20A−20Bに相当する部分の断面図であり、図31(b)は、図20における一点鎖線20C−20Dに相当する部分の断面図である。
以上の工程により、本実施の形態における半導体光変調素子を製造することができる。
尚、上記以外の内容については第1の実施の形態と同様である。また、本実施の形態は、第2の実施の形態における半導体光変調素子に適用することが可能である。
〔第4の実施の形態〕
(半導体光変調素子)
図32及び図33に基づき第4の実施の形態における半導体光変調素子について説明する。図32は、本実施の形態における半導体光変調素子において、第1の実施の形態において説明した図3における一点鎖線3Aにより囲まれた領域の拡大図である。また、図33(a)は、図32における一点鎖線32A−32Bにおいて切断された断面図である。図33(a)は、図32における一点鎖線32C−32Dにおいて切断された断面図である。図33(c)は、図32における一点鎖線32E−32Fにおいて切断された断面図である。
本実施の形態においては、コア層となる第1の光導波路11及び第2の光導波路12には、光変調導波路320等が設けられており、光変調導波路320等に光が入射する側及び出射する側には、ストレート光導波路11a及び11b等が設けられている。また、光変調導波路320の側面の両側には、半導体層の表面を一部除去し、半導体層の厚さを薄くすることによりスラブ層321及び322が形成されている。尚、本実施の形態におけるスラブ層321及び322は、接続構造部と記載する場合がある。
本実施の形態では、コア層となる光変調導波路320の幅W5は、約440nmとなるように形成されており、光変調導波路320と、共通電極30又は第1の信号電極31との間隔D5は、約1μmとなるように形成されている。また、光変調導波路320の高さH5は約220nmで形成されており、スラブ層321及び322の高さHS5は、光変調導波路320等を伝播する光が光変調導波路320等より漏れ出すことがないように、約50nmとなるように形成されている。
本実施の形態における半導体光変調素子では、一方のスラブ層321には、n型領域321aが設けられており、n型領域321aにおいて、スラブ層321と共通電極30とが接続されている。また、他方のスラブ層322には、p型領域322aが設けられており、p型領域322aにおいて、スラブ層322と第1の信号電極31とが接続されている。
本実施の形態においては、n型領域321aには、不純物濃度が約1×1020cm−3となるように、不純物元素としてP(リン)がイオン注入されている。また、p型領域222aには、不純物濃度が約1×1020cm−3となるように、不純物元素としてB(ボロン)がイオン注入されている。尚、本実施の形態においては、n型領域221aを形成するための不純物元素としては、P以外にもAs等を用いることができ、p型領域222aを形成するための不純物元素としては、B以外にもAl等を用いることができる。また、本実施の形態では、n型を第1の導電型と、p型を第2の導電型として説明するが、これらの関係は逆であってもよい。
また、本実施の形態における半導体光変調素子では、光変調導波路320等の上には、上部酸化膜層340が形成されている。上部酸化膜層340は、酸化シリコンにより形成されており、コア層である光変調導波路320等は、基板60の上に形成された下部酸化膜層となる酸化膜層61と上部酸化膜層340により上下が挟まれた構造となっている。
このような構造の半導体光変調素子では、共通電極30と第1の信号電極31との間に印加する電圧を変化させることにより、n型領域321aとp型領域322aとの間において電子及びホールのフリー・キャリアの濃度を変化させることができる。これにより、フリー・キャリア・プラズマ効果によって、コア層である光変調導波路320における屈折率が変化し、光変調導波路320において伝播する光の位相を変調させることができる。
また、本実施の形態における半導体光変調素子は、光変調導波路320の両側の領域において、スラブ層321及び322の上側部分における上部酸化膜層340の一部を除去することにより、開口部341が形成されている。
このように、上部酸化膜層340に開口部341を形成することにより、光変調導波路320を伝播する光が、スラブ層321及び322に漏れ出すことをより一層防ぐことができ、光変調導波路320の内部における光の局在性を高めることができる。このように、光変調導波路320における光の局在性を高めることにより、光変調導波路320とストレート光導波路11bとの間における反射を低減することができ、伝播する光の損失を抑制することができる。尚、開口部341は、光変調導波路320に近ければ近い程、伝播光がスラブ層321及び322に漏れ出すことを抑制することができ、光変調導波路320を伝播する光の損失を更に、低減することができる。
次に、図34及び図35に基づき、光導波路におけるエネルギー密度分布についてシミュレーションを行なった結果について説明する。図34(a)は、本実施の形態における半導体光変調素子に相当するものである。具体的には、酸化膜層61の上に光変調導波路320、スラブ層321及び322が形成されており、光変調導波路320の上には上部酸化膜層340が形成されており、スラブ層321及び322の上には上部酸化膜層340が形成されていない構造のものである。尚、光変調導波路320は、幅W5が440nm、高さH5が220nmとなるように形成されており、スラブ層321及び322は、高さHS5は50nmとなるように形成されている。
また、図34(b)は、従来の半導体光変調素子に相当するものである。具体的には、酸化膜層971の上に光変調導波路950、スラブ層951及び952が形成されており、光変調導波路950、スラブ層951及び952の上には上部酸化膜層972が形成されている構造のものである。尚、光変調導波路950は、幅W6が440nm、高さH6が220nmで形成されており、スラブ層951及び952における高さHS6は50nmとなるように形成されている。
また、図34(c)は、ストレート光導波路11a及び11bに相当する光導波路310である。この光導波路310は、酸化膜層61の上に形成されており、光導波路310の上部には、光導波路310の全体を覆うように上部酸化膜340が形成されている。尚、光導波路310は、幅W7が440nm、高さH7が220nmとなるように形成されている。
図35は、これらの構造のもののエネルギー密度分布を示す。具体的には、図35(a)は、図34(a)に示される構造のもののエネルギー密度分布を示しており、この構造のものにおける有効屈折率neffは2.448である。また、図35(b)は、図34(b)に示される構造のもののエネルギー密度分布を示しており、この構造のものにおける有効屈折率neffは2.491である。図35(c)は、図34(c)に示される構造のもののエネルギー密度分布を示しており、この構造のものにおける有効屈折率neffは2.441である。
以上より、図34(b)に示される構造のものよりも、図34(a)に示される構造のものの有効屈折率neffの値が、図34(c)に示される構造のものの有効屈折率neffの値に近い。即ち、図34(a)に示される構造のものと図34(c)に示される構造のものとの有効屈折率neffの差は、約0.007であるのに対し、図34(b)に示される構造のものと図34(c)に示される構造のものとの有効屈折率neffの差は、約0.05である。従って、図34(b)に示される構造のものよりも、図34(a)に示される構造のものの方が、図34(c)に示される構造のものとのモードマッチング性が高く、図34(c)に示される構造のものに入射する際の光損失が少ない。即ち、図34(b)に示される構造のものよりも、図34(a)に示される構造のものの方が、ストレート光導波路11bに入射する際の光損失が少ない。
(半導体光変調素子の製造方法)
次に、本実施の形態における半導体光変調素子の製造方法について、図36〜図38に基づき説明する。尚、図36〜図38は、図32における一点鎖線32A−32Bに相当する部分の各々の工程における断面図である。尚、図36〜図38においては、便宜上、ストレート光導波路11a及び11bは省略されている。
最初に、図36(a)に示すように、SOI基板を準備する。SOI基板は、Si等の基板60上に、BOX層と呼ばれる酸化膜層61及び、この酸化膜層61の上に、SOI層と呼ばれる半導体層350が形成されているものである。本実施の形態においては、SOI基板には、酸化膜層61として厚さが1〜3μmの酸化シリコンが形成されており、半導体層350として厚さが約220nmの結晶シリコンが形成されている。
次に、図36(b)に示すように、半導体層350を用いて、光変調導波路320、スラブ層321及び322を形成する。具体的には、半導体層350の表面にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、スラブ層321及び322が形成される領域に開口を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、レジストパターンが形成されていない領域において、露出している半導体層350を厚さが約50nmとなるまで、RIE等によるドライエッチングにより除去することにより、光変調導波路320、スラブ層321及び322を形成する。この後、不図示のレジストパターンは有機溶剤等により除去する。
次に、図36(c)に示すように、スラブ層321にn型領域321aを形成し、スラブ層322にp型領域322aを形成する。具体的には、半導体層350の表面にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、n型領域321aが形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、リン(P)のイオン注入を行なうことにより、n型領域321aを形成し、更に、不図示のレジストパターンを有機溶剤等により除去する。次に、再度、半導体層350の表面にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、p型領域322aが形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、ボロン(B)のイオン注入を行なうことにより、p型領域322aを形成し、更に、不図示のレジストパターンを有機溶剤等により除去する。これにより、スラブ層321にn型領域321aに形成することができ、スラブ層322にp型領域322aを形成することができる。この際、半導体層350において、後述する共通電極30及び第1の信号電極31等が形成される領域においても、n型領域321a及びp型領域322aが各々形成される。
次に、図37(a)に示すように、光変調導波路320、スラブ層321及び322等の上に上部酸化膜層340を形成する。具体的には、CVDにより酸化シリコン(SiO)を成膜することにより形成する。
次に、図37(b)に示すように、共通電極30及び第1の信号電極31等と接続するためのコンタクトホール342を上部酸化膜層340に形成する。このコンタクトホール42は、スラブ層321におけるn型領域321aと後述する共通電極30、スラブ層322におけるp型領域322aと第1の信号電極31等とを接続するためのものである。具体的には、上部酸化膜層340の上にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、コンタクトホール342が形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、RIE等によるドライエッチングによりレジストパターンが形成されていない領域の上部酸化膜層340を除去し、コンタクトホール342を形成する。この後、不図示のレジストパターンは有機溶剤等により除去する。
次に、図37(c)に示すように、上部酸化膜層340の上に、金属膜335を形成する。具体的には、上部酸化膜層340の上にスパッタリングによりAl膜を成膜することにより金属膜335を形成する。金属膜335は、後述する共通電極30、第1の信号電極31等を形成するためのものであり、コンタクトホール342において露出しているn型領域321a及びp型領域322aに接して形成される。
次に、図38(a)に示すように、上部酸化膜層340に開口部341を形成する。具体的には、金属膜335の上にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、開口部341が形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、ドライエッチングにより、レジストパターンが形成されていない領域における金属膜335及び上部酸化膜層340を除去することにより、開口部341を形成する。
次に、図38(b)に示すように、不要な金属膜335を除去することにより、残存する金属膜335により、共通電極30及び第1の信号電極31等を形成する。具体的には、金属膜335上にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、金属膜335が除去される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。次に、酸等を用いてウェットエッチングにより、レジストパターンの開口部に露出している金属膜335を除去する。これにより、n型領域321aと接続される共通電極30及びp型領域322aと接続される第1の信号電極31等を形成することができる。この後、不図示のレジストパターンは、有機溶剤等により除去する。
以上の工程により、本実施の形態における半導体光変調素子を製造することができる。尚、上記以外の内容については第1の実施の形態と同様である。
以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
上記の説明に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
半導体材料により形成されており、入射した光が伝播する光変調導波路と、
前記光変調導波路の側面の両側において、前記光変調導波路の各々の側面と接続されている半導体材料により形成された接続構造部と、
前記光変調導波路及び前記接続構造部の下側に形成された下部酸化膜層と、
前記接続構造部と接している下部酸化膜層の一部を除去することに形成された空間部と、
を有することを特徴とする半導体光変調装置。
(付記2)
前記光変調導波路及び前記接続構造部の上側に形成された上部酸化膜層と、
前記上部酸化膜層において、前記接続構造部の上の一部又は全部に形成された開口部と、
を有することを特徴とする付記1に記載の半導体光変調装置。
(付記3)
前記空間部には、前記下部酸化膜層よりも低い屈折率を有する材料により低屈折率材料層が形成されていることを特徴とする付記1または2に記載の半導体光変調装置。
(付記4)
前記空間部と前記開口部とは、前記接続構造部を介して、対応する領域に形成されていることを特徴とする付記3に記載の半導体光変調装置。
(付記5)
前記接続構造部は、前記光変調導波路の側面より延びる複数の棒形状のものにより形成されているものであって、
前記光変調導波路と前記接続構造部とは、略同じ厚さで形成されていることを特徴とする付記1から4のいずれかに記載の半導体光変調装置。
(付記6)
前記接続構造部は、フォトニック結晶により形成されているものであることを特徴とする付記1から4のいずれかに記載の半導体光変調装置。
(付記7)
半導体材料により形成されており、入射した光が伝播する光変調導波路と、
前記光変調導波路の側面の両側に形成されており、前記光変調導波路の側面と接続されている半導体材料により形成された接続構造部と、
前記光変調導波路及び前記接続構造部の上側に形成された上部酸化膜層と、
前記上部酸化膜層において、前記接続構造部の上の一部又は全部に形成された開口部と、
を有することを特徴とする半導体光変調装置。
(付記8)
前記接続構造部は、前記光変調導波路よりも厚さが薄いことを特徴とする付記7に記載の半導体光変調装置。
(付記9)
前記光変調導波路において光が出射する側に形成された光導波路を有することを特徴とする付記1から8のいずれかに記載の半導体光変調装置。
(付記10)
前記光変調導波路において光が入射する側に形成された光導波路を有することを特徴とする付記1から9のいずれかに記載の半導体光変調装置。
(付記11)
前記光変調導波路の側面の一方の側に形成された一方の接続構造部は、第1の導電型の領域を有しており、
前記光変調導波路の側面の他方の側に形成された他方の接続構造部は、第2の導電型の領域を有していることを特徴とする付記1から10のいずれかに記載の半導体光変調素子。
(付記12)
前記第1の導電型はn型であり、前記第2の導電型はp型であることを特徴とする付記11に記載の半導体光変調素子。
(付記13)
前記一方の接続構造部における前記第1の導電型の領域は、共通電極に接続されており、
前記他方の接続構造部における前記第2の導電型の領域は、信号電極に接続されているものであることを特徴とする付記11または12に記載の半導体光変調素子。
(付記14)
前記光変調導波路、前記接続構造部は、共通の半導体層により形成されており、
前記半導体層は、基板の上に形成されている下部酸化膜層の上に形成されていることを特徴とする付記1から13のいずれかに記載の半導体光変調素子。
(付記15)
前記半導体材料は、シリコンを含むものであることを特徴とする付記1から14のいずれかに記載の半導体光変調素子。
(付記16)
前記酸化膜層及び前記上部酸化膜層は、酸化シリコンを含むものであることを特徴とする付記1から15のいずれかに記載の半導体光変調装置。
(付記17)
基板上に下部酸化膜層が形成されており、前記下部酸化膜層の上に半導体層が形成されているものにおいて、前記半導体層の一部を除去することにより、光変調導波路及び前記光変調導波路の側面の両側において接続されている接続構造部を形成する工程と、
前記光変調導波路の側面の一方の側に形成された一方の接続構造部の全部又は一部に、第1の導電型の領域を形成し、他方の側に形成された他方の接続構造部の全部又は一部に、第2の導電型の領域を形成する工程と、
前記光変調導波路及び前記接続構造部の上に、上部酸化膜層を形成する工程と、
前記接続構造部の上の前記上部酸化膜層の全部または一部を除去することにより、開口部を形成する工程と、
前記開口部に対応する部分の前記下部酸化膜層において、前記接続構造部と接している前記下部酸化膜層の一部を除去することにより空間部を形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体光変調装置の製造方法。
(付記18)
前記空間部は、気相状態におけるフッ酸により、前記下部酸化膜層の一部を除去することにより形成されるものであることを特徴とする付記17に記載の半導体光変調装置の製造方法。
(付記19)
前記空間部に、前記下部酸化膜層よりも屈折率の低い材料により低屈折率材料層を形成する工程を有することを特徴とする付記18に記載の半導体光変調装置の製造方法。
(付記20)
前記一方の接続構造部の第1の導電型の領域に接続される共通電極と、前記他方の接続構造部の第2の導電型の領域に接続される信号電極とを形成する工程とを有する付記17から19のいずれかに記載の半導体光変調装置の製造方法。
10a 光導波路(入射側)
10b 光導波路(出射側)
11 第1の光導波路
11a 接続構造部
11b 接続構造部
12 第2の光導波路
20 光変調導波路
21 接続構造部
21a n型領域
22 接続構造部
22a p型領域
30 共通電極
31 第1の信号電極
32 第2の信号電極
40 上部酸化膜層
41 開口部
50 半導体層
60 基板
61 酸化膜層(下部酸化膜層)
62 空間部
70 電圧信号源

Claims (10)

  1. 半導体材料により形成されており、入射した光が伝播する光変調導波路と、
    前記光変調導波路の側面の両側において、前記光変調導波路の各々の側面と接続されている半導体材料により形成された接続構造部と、
    前記光変調導波路及び前記接続構造部の下側に形成された下部酸化膜層と、
    前記接続構造部と接している下部酸化膜層の一部を除去することに形成された空間部と、
    を有することを特徴とする半導体光変調装置。
  2. 前記光変調導波路及び前記接続構造部の上側に形成された上部酸化膜層と、
    前記上部酸化膜層において、前記接続構造部の上の一部又は全部に形成された開口部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体光変調装置。
  3. 前記空間部には、前記下部酸化膜層よりも低い屈折率を有する材料により低屈折率材料層が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体光変調装置。
  4. 前記接続構造部は、前記光変調導波路の側面より延びる複数の棒形状のものにより形成されているものであって、
    前記光変調導波路と前記接続構造部とは、略同じ厚さで形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の半導体光変調装置。
  5. 前記接続構造部は、フォトニック結晶により形成されているものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の半導体光変調装置。
  6. 半導体材料により形成されており、入射した光が伝播する光変調導波路と、
    前記光変調導波路の側面の両側に形成されており、前記光変調導波路の側面と接続されている半導体材料により形成された接続構造部と、
    前記光変調導波路及び前記接続構造部の上側に形成された上部酸化膜層と、
    前記上部酸化膜層において、前記接続構造部の上の一部又は全部に形成された開口部と、
    を有することを特徴とする半導体光変調装置。
  7. 前記光変調導波路において光が出射する側に形成された光導波路を有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の半導体光変調装置。
  8. 前記光変調導波路の側面の一方の側に形成された一方の接続構造部は、第1の導電型の領域を有しており、
    前記光変調導波路の側面の他方の側に形成された他方の接続構造部は、第2の導電型の領域を有していることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の半導体光変調素子。
  9. 基板上に下部酸化膜層が形成されており、前記下部酸化膜層の上に半導体層が形成されているものにおいて、前記半導体層の一部を除去することにより、光変調導波路及び前記光変調導波路の側面の両側において接続されている接続構造部を形成する工程と、
    前記光変調導波路の側面の一方の側に形成された一方の接続構造部の全部又は一部に、第1の導電型の領域を形成し、他方の側に形成された他方の接続構造部の全部又は一部に、第2の導電型の領域を形成する工程と、
    前記光変調導波路及び前記接続構造部の上に、上部酸化膜層を形成する工程と、
    前記接続構造部の上の前記上部酸化膜層の全部または一部を除去することにより、開口部を形成する工程と、
    前記開口部に対応する部分の前記下部酸化膜層において、前記接続構造部と接している前記下部酸化膜層の一部を除去することにより空間部を形成する工程と、
    を有することを特徴とする半導体光変調装置の製造方法。
  10. 前記空間部は、気相状態におけるフッ酸により、前記下部酸化膜層の一部を除去することにより形成されるものであることを特徴とする請求項9に記載の半導体光変調装置の製造方法。
JP2012062886A 2012-03-19 2012-03-19 半導体光変調装置及び半導体光変調装置の製造方法 Active JP5910214B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012062886A JP5910214B2 (ja) 2012-03-19 2012-03-19 半導体光変調装置及び半導体光変調装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012062886A JP5910214B2 (ja) 2012-03-19 2012-03-19 半導体光変調装置及び半導体光変調装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013195715A true JP2013195715A (ja) 2013-09-30
JP5910214B2 JP5910214B2 (ja) 2016-04-27

Family

ID=49394731

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012062886A Active JP5910214B2 (ja) 2012-03-19 2012-03-19 半導体光変調装置及び半導体光変調装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5910214B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015191195A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 富士通株式会社 光半導体素子及びその製造方法
EP3220193A1 (fr) 2016-03-17 2017-09-20 Commissariat À L'Énergie Atomique Et Aux Énergies Alternatives Guide a onde lente

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004109412A (ja) * 2002-09-18 2004-04-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 可変光減衰器
JP2005274840A (ja) * 2004-03-24 2005-10-06 Ricoh Co Ltd 光遅延素子
JP2005292245A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光学素子およびその製造方法
JP2005331812A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 3次元フォトニック結晶構造及びその製造方法
JP2006030733A (ja) * 2004-07-20 2006-02-02 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光導波路および光導波路の製造方法
WO2007091465A1 (ja) * 2006-02-09 2007-08-16 Nec Corporation 光導波路

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004109412A (ja) * 2002-09-18 2004-04-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 可変光減衰器
JP2005274840A (ja) * 2004-03-24 2005-10-06 Ricoh Co Ltd 光遅延素子
JP2005292245A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光学素子およびその製造方法
JP2005331812A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 3次元フォトニック結晶構造及びその製造方法
JP2006030733A (ja) * 2004-07-20 2006-02-02 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光導波路および光導波路の製造方法
WO2007091465A1 (ja) * 2006-02-09 2007-08-16 Nec Corporation 光導波路

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015191195A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 富士通株式会社 光半導体素子及びその製造方法
EP3220193A1 (fr) 2016-03-17 2017-09-20 Commissariat À L'Énergie Atomique Et Aux Énergies Alternatives Guide a onde lente
FR3049069A1 (fr) * 2016-03-17 2017-09-22 Commissariat Energie Atomique Guide a onde lente

Also Published As

Publication number Publication date
JP5910214B2 (ja) 2016-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8809906B2 (en) Semiconductor optical device
JP5565148B2 (ja) 半導体光素子
JP6121730B2 (ja) 光デバイス
WO2011092861A1 (ja) 光素子
JP5967085B2 (ja) 光導波路型光終端器
US9274272B2 (en) Photonic device and methods of formation
JP5702756B2 (ja) 光導波路素子
JP2011203382A (ja) 半導体光素子
US8676017B2 (en) Light control element and optical waveguide circuit
JP5494216B2 (ja) 導波路型光デバイス
CN103779785B (zh) 可实现波长宽调谐的分布反射布拉格激光器及其制作方法
JP2017514166A (ja) 2×1光スイッチのオフ状態モニタリングのための、統合されたフォトダイオードを有する2×1mmiのための装置および方法
JP6162401B2 (ja) 光半導体デバイス
JP5910214B2 (ja) 半導体光変調装置及び半導体光変調装置の製造方法
CN111830627B (zh) 偏振分束器及其形成方法
JP2015225252A (ja) 基板型導波路素子、及び、光変調器
JP2013186131A (ja) 光スイッチ
JP2018032043A (ja) 光デバイスおよびその製造方法
JP2017004006A (ja) 光デバイスおよびその製造方法
JP6353474B2 (ja) 光変調器
WO2014034249A1 (ja) モード変換素子
Mitarai et al. Compact power splitters with mosaic-based structure designed by Bayesian direct-binary-search method
JP2015055725A (ja) 光導波路素子及びその製造方法
JP2014191087A (ja) 光位相変調器
JP2010250270A (ja) 光回路デバイス及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150630

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160314

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5910214

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150