JPH11279994A - 難燃紙 - Google Patents
難燃紙Info
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- JPH11279994A JPH11279994A JP9989198A JP9989198A JPH11279994A JP H11279994 A JPH11279994 A JP H11279994A JP 9989198 A JP9989198 A JP 9989198A JP 9989198 A JP9989198 A JP 9989198A JP H11279994 A JPH11279994 A JP H11279994A
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Abstract
つ、波型形状賦形等の塑性加工性に優れた難燃紙を提供
することにある。 【解決手段】 本発明に係る難燃紙は、含水無機化合物
と炭酸塩を固形分で合計40〜75重量%と、セルロー
ス繊維を固形分で20〜50重量%と、リン酸メラミン
系難燃剤を固形分で1〜20重量%とを含有し、かつ含
水無機化合物/炭酸塩が固形分重量比で100/0を含
み、60/40より含水無機化合物過多側である抄紙シ
ートである。
Description
に詳しくは高度な難燃性を有し、かつ波型形状賦形等の
塑性加工性に優れた難燃紙に関する。
水酸化アルミニウム等の含水無機化合物を多量配合した
難燃紙が広く用いられており、また、その用途として
は、難燃性建築材料用ハニカムコア材、難燃ダンボール
中芯原紙あるいは難燃性を要求される各種フィルター用
のセパレータ用紙など、高度な難燃性と同時に波型形状
賦形等の塑性加工性が要求される用途が少なくない。
各種方法により、波型形状、折り形状等の賦形が行われ
る。たとえば図1のように断面V字状の歯形を設けた上
ロールとこの歯形にかみ合う下ロールのかみ合い部に難
燃紙を通すことにより波型形状を賦形する方法がよく行
われる。
性を確保するためには、含水無機化合物の含有率を高く
する必要があるが、含水無機化合物の含有率を高くする
と、シートの諸強度が低下するとともに塑性加工性も悪
化しやすい。
高くせずとも高度な難燃性を確保するために、スルファ
ミン酸グアニジンやリン酸グアニジン等の難燃剤を併用
するのが一般的である。しかし、この場合、シートの諸
強度の低下はある程度押えることができるものの、塑性
加工性はさらに悪化してしまうといった問題がある。
れたもので、高度な難燃性を有し、かつ、波型形状賦形
等の塑性加工性に優れた難燃紙を提供することを目的と
するものである。
無機化合物と炭酸塩を固形分で合計40〜75重量%
と、セルロース繊維を固形分で20〜50重量%と、リ
ン酸メラミン系難燃剤を固形分で1〜20重量%とを含
有し、かつ含水無機化合物/炭酸塩が固形分重量比で1
00/0を含み、60/40より含水無機化合物過多側
である抄紙シートである。
炭酸塩を固形分で合計40〜75重量%と、セルロース
繊維を固形分で20〜50重量%と、リン酸メラミン系
難燃剤を固形分で1〜20重量%と、少量の直径4μm
以下のガラス繊維とを含有し、かつ含水無機化合物/炭
酸塩が固形分重量比で100/0を含み、60/40よ
り含水無機化合物過多側である抄紙シートである。
アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウ
ム、二水和石こう及びアルミン酸化カルシウム等を挙げ
ることができる。これらの化合物は何れも分子内に結晶
水をもち、化学的に類似した構造を有する。また、含水
無機化合物は、その種類によって分解温度及び吸熱量に
幾分差があるが、高温加熱時に分解して吸熱作用により
不燃化効果を示すという点では全く共通している。従っ
て、基本的に前記した含水無機化合物のいずれを用いて
もよいが入手価格等の経済性をも考慮すると水酸化アル
ミニウムが最適である。
ルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸スト
ロンチウム、炭酸ベリリウム、炭酸亜鉛等の中から少な
くとも1種類を選択して使用する。これらの炭酸塩はそ
の種類により、分解温度等に幾分差があるが、高温加熱
時に分解して吸熱作用により難燃化効果を示すという点
では全く共通している。従って、基本的に前記した炭酸
塩のいずれを用いてもよいが、価格の面から炭酸カルシ
ウムが最適である。なお、炭酸塩配合によるもう1つの
重要な効果として本発明者が特開平5−112659号
公報で指摘したところの発煙量低減効果を挙げることが
できる。
は含水無機化合物と炭酸塩の合計の含有率範囲は固形分
で40〜75重量%、好ましくは50〜70重量%であ
る。その含有率が40重量%未満では十分な難燃性が得
られない。反対に、75重量%を超えた場合は、含水無
機化合物あるいは含水無機化合物と炭酸塩の合計量の過
多により、十分な塑性加工性及び機械的強度等を得るこ
とができず不適である。なお、難燃紙中の含水無機化合
物あるいは含水無機化合物と炭酸塩の合計の含有率範囲
は固形分で50〜70重量%の範囲とすることで、より
十分な難燃性と塑性加工性及び機械的強度を確保しやす
くなる。
分重量比は100/0を含み、60/40好ましくは7
0/30よりも含水無機化合物過多側としなければなら
ない。60/40よりも含水無機化合物過少側とした場
合、難燃性が低下することがあり不適である。なお、含
水無機化合物/炭酸塩の含有固形分重量比を70/30
よりも含水無機化合物過多側とすることでより十分な難
燃性を確保しやすくなる。
系あるいは広葉樹系の化学パルプ、機械パルプ、セミケ
ミカルパルプ等の木材パルプあるいは木綿パルプ、麻パ
ルプ、各種古紙などの中から選ばれる1種類あるいは2
種類以上を使用すればよい。木材パルプは供給量および
品質が安定しており価格も比較的安価であることから最
も使いやすいセルロース繊維原料である。木綿パルプ及
び麻パルプは供給量が不安定で価格も高価であるが、本
発明におけるような含水無機化合物あるいは含水無機化
合物と炭酸塩を多量に含有する抄紙シートにおいては必
要に応じて該木綿パルプあるいは麻パルプを使用するこ
とにより抄紙シートの機械的強度及び塑性加工性等の低
下を最小限にとどめることができる。
率範囲は、固形分で、20〜50重量%、好ましくは2
5〜40重量%である。その含有率が20重量%未満で
は、十分な塑性加工性及び機械的強度等を得ることがで
きず、反対に、50重量%を超えた場合は有機物質の過
多により十分な難燃性を得ることができない。なお、難
燃紙中のセルロース繊維の含有率を25〜40重量%の
範囲とすることで、より十分な難燃性と塑性加工性及び
機械的強度等を確保しやすくなる。
剤の含有率範囲は、固形分で1〜20重量%、好ましく
は2〜15重量%である。その含有率が1重量%未満で
は十分な難燃性が得られない。一方、20重量%を超え
てもそれ以上の難燃性の大幅な向上は見られず、紙質が
脆くなり波型形状賦形等の屈曲加工がしにくくなる。ま
た、本発明の難燃紙中の難燃剤としては、リン酸メラミ
ン系難燃剤の単独使用に限らず、高度な難燃性と優れた
塑性加工性を両立せしめるという本発明の目的を阻害し
ない範囲において、リン酸メラミン系難燃剤と共に、ス
ルファミン酸グアニジンやリン酸グアニジン等の他の難
燃剤の少なくとも一種類を併用した場合も本発明に包含
される。
化合物あるいは含水無機化合物と炭酸塩の歩留向上を図
るために、直径4μm以下のガラス繊維を少量配合せし
めるのが好ましい。この場合、難燃紙中のかかる直径4
μm以下のガラス繊維の含有率範囲は固形分で0.05
〜8重量%とするのが望ましい。その含有率が0.05
重量%未満では、抄紙段階において、本発明者が特公平
4−50437号公報で指摘したところの原料スラリー
の保水性の向上効果及び含水無機化合物の歩留向上効果
が十分に発現されにくくなり、含水無機化合物が抄紙網
を通り抜けて流失しやすくなるため、難燃性や地合に悪
影響を及ぼす有機系歩留向上剤等を使用せずには含水無
機化合物あるいは含水無機化合物と炭酸塩の所定量を含
有する抄紙シートを効率よく得ることが困難となること
がある。また、8重量%を超えた場合には、原料スラリ
ーの保水性が過多となり、抄紙段階において、抄紙網か
らの濾水性が悪化し、操業上のトラブルを招きやすくな
ることがある。この傾向は、使用するセルロース繊維に
叩解処理を施すことにより、あるいはガラス繊維の直径
が細くなるほど顕著になりやすい。
び湿潤時の機械的強度等を確保するために必要に応じ
て、両性イオン重合体結合剤を含有せしめるのが好まし
い。この場合、使用する両性イオン重合体結合剤は、粒
子界面に高密度にカチオン性とアニオン性の官能基を併
せもち、水中でゼータ電位が負の繊維や填料に良好に吸
着される特性を有するものであり、シートの機械的強度
及び湿潤時の機械的強度等を向上せしめる効果を有す
る。
の含有率範囲は2〜10重量%とするのが好ましい。そ
の含有率が2重量%未満では十分な機械的強度及び湿潤
時の機械的強度が得られないことがあり、反対に10重
量%を超えた場合は、有機物質の過多により難燃性が悪
化することがあるとともに、原料スラリー中において、
両性イオン重合体結合剤の過多に伴う凝集が発生しやす
くなり、かかる原料を用いた抄紙シートは地合が悪化
し、機械的強度及び湿潤時の機械的強度等が低下するこ
とがある。
を施すのが好ましい。撥水処理は特に限定するものでは
なく、天然ワックス、石油系ワックス、塩素化パラフィ
ン、ワックスエマルジョンなどの各種ワックス系撥水
剤、高級脂肪酸誘導体、合成樹脂類、クロム酸塩、ジル
コニウム塩、シリコン樹脂などの撥水性付与剤の適量を
内添したり含浸もしくは塗布するなどすればよい。
抄紙法が好適である。以下において、製造方法にも言及
しながらさらに詳述する。すなわち、本発明の難燃紙を
製造するには、セルロース繊維と含水無機化合物あるい
はセルロース繊維と含水無機化合物と炭酸塩の所定量及
び必要に応じてさらに直径4μm以下のガラス繊維を含
有する原料スラリーを調成し、通常の抄紙法により抄紙
すればよい。そして、リン酸メラミン系難燃剤の所定量
及び必要に応じて前記した両性イオン重合体結合剤並び
に各種撥水性付与剤を原料スラリー中に内添するかシー
トを形成せしめてから含浸もしくは塗布するなどすれば
よい。
傾斜網等の抄紙網上に原料スラリーを供給し、濾過、脱
水した後、圧搾、乾燥すればよい。また、必要に応じて
各種コンビネーション網や多層円網あるいは各種ラミネ
ーターなどにより紙層を2層以上重ね合わせてもよい。
料スラリーを抄紙網に供給する場合、通常は原料スラリ
ーをチェストから抄紙網に流送する流送過程において、
ポリアクリルアミド系、ポリアクリル酸ソーダ系、ポリ
アミン系、ポリメタクリル酸エステル系、ジシアンジア
ミド系、ポリエチレンイミン系、キトサン系、カチオン
化デンプンなどの凝集作用を発現する薬剤を添加し、か
かる凝集作用により、無機粉体が抄紙網から流失するの
を押え歩留の向上を図るのが一般的であるが、この場
合、凝集作用により原料スラリーのフロック化が著しく
なりシートの地合が悪化して機械的強度及び湿潤時の機
械的強度の低下を来たしやすい。従って、本発明の空調
フィルタ用セパレータ用紙を製造する際には、原料スラ
リーをチェストから抄紙網に流送する流送過程におい
て、凝集作用を発現する薬剤を添加しない方が好まし
い。ただし、この場合、抄紙過程において含水無機化合
物が抄紙網から流失しやすくなり、歩留の低下を生じや
すいので、好ましくは原料スラリー中に直径4μm以下
のガラス繊維を含有せしめて原料スラリーの保水性の向
上を図るのがよい。こうすれば、シートの地合は良好に
保たれ、機械的強度及び湿潤時の機械的強度の低下なし
に含水無機化合物の歩留向上を図ることができる。
ロックウール繊維、セラミック繊維などの無機繊維、ナ
イロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン系繊
維、ビニロン繊維などの各種合成繊維、着色のための合
成染料、あるいは乾燥または湿潤紙力増強剤、サイズ
剤、耐水化剤等を含有せしてもよい。
らに具体的に説明する。本実施例中、各項目の測定は次
の方法によった。 (1)シートの米坪:JIS P−8124による。 (2)シートの厚さ:JIS P−8118による。 (3)シートの密度:JIS P−8118による。 (4)シートの難燃性:UL94規格V−0による。 (5)塑性加工性:図2に示すように20℃65RH%
調湿下にて、幅15mm、長さ80mmのシート7を、
開き角60度のV字状成形型である上型5と下型6には
さんで(上型自重1.4kgにて5秒間)賦形し、該賦
形されたシート8を水平面上に凸となるように静置した
直後、5時間後、24時間後及び72時間後における賦
形高さh´を測定した。
賦形加工に用いられる上ロール1の歯型と下ロール2の
歯型とのかみ合わせ部分はある程度のすき間があり、上
ロール1と下ロース2のかみ合わせ部にシート3を通し
た際に波型形状賦形されたシート4に与えられる変形は
折り目がはっきり付くほどの変形でないため、賦形適性
を評価するには実際に波型形状賦形加工機に通してみる
以外困難であったが、鋭意試行錯誤して検討した結果、
前記した方法で測定した賦形高さh´と図1に示す実際
の波型形状賦形加工機に通したときの波型形状賦形高さ
hとの間に相関係数0.95以上の正の相関があること
をつきとめたものである。ちなみに、hとh´との相関
を示す結果を例示すると、塑性加工性の異なる5種類の
紙についての賦形直後の測定値で、前記した方法で測定
した賦形高さh´がそれぞれ10.8mm、12.5m
m、13.0mm、15.4mm及び18.5mmに対
し、実際の波型形状賦形加工機に通したときの波型形状
賦形高さhは、それぞれ1.25mm、1.48mm、
1.55mm、1.83mm及び2.28mmとなり相
関係数0.999という極めて良好な正の相関が得られ
た。 (6)シートの引張強度:JIS P−8113によ
る。 (7)シートの湿潤引張強度:20℃蒸留水5分浸漬後
にJIS P−8113によって測定した。 (8)シートの撥水性:JIS P−8137による。
解及び叩解し、これに直径0.65μmのガラス繊維
(以下、ガラス繊維αと略称する。)の分散液を加えて
十分に撹拌混合し、さらに水酸化アルミニウム粉体(平
均粒径5.7μmである。以下同じ。)、炭酸カルシウ
ム粉体(平均粒径1.5μmである。以下同じ。)、リ
ン酸メラミン系難燃剤(平均粒径2〜5μmである。以
下同じ。)、ワックスエマルジョン系撥水剤、SBR系
の両性イオン重合体結合剤を添加し十分に分散混合後、
角型テスト抄紙機にて抄造し、圧搾、乾燥してシートA
を得た。シートAについて、各成分の含有率を表1に示
すとともに、米坪、厚さ、密度、難燃性、塑性加工性、
引張強度、湿潤引張強度及び撥水性をそれぞれ測定し、
その結果を表1に併せて示した。
実施例1と同様にして、シートBを得た。シートBにつ
いて、各成分の含有率を表1に示すとともに、米坪、厚
さ、密度、難燃性、塑性加工性、引張強度、湿潤引張強
度及び撥水性をそれぞれ測定し、その結果を表1に併せ
て示した。
い以外は実施例2と同様にして、シートCを得た。シー
トCについて、各成分の含有率を表1に示すとともに、
米坪、厚さ、密度、難燃性、塑性加工性、引張強度、湿
潤引張強度及び撥水性をそれぞれ測定し、その結果を表
1に併せて示した。
ガラス繊維(以下、ガラス繊維βと略称する。)を用
い、水酸化アルミニウム粉体に代えて水酸化マグネシウ
ム粉体(平均粒径10μmである。以下同じ)を用いた
以外は実施例1と同様にして、シートDを得た。シート
Dについて、各成分の含有率を表1に示すとともに、米
坪、厚さ、密度、難燃性、塑性加工性、引張強度、湿潤
引張強度及び撥水性をそれぞれ測定し、その結果を表1
に併せて示した。
実施例1と同様にして、シートEを得た。シートEにつ
いて、各成分の含有率を表1に示すとともに、米坪、厚
さ、密度、難燃性、塑性加工性、引張強度、湿潤引張強
度及び撥水性をそれぞれ測定し、その結果を表1に併せ
て示した。
実施例2と同様にして、シートFを得た。シートFにつ
いて、各成分の含有率を表1に示すとともに、米坪、厚
さ、密度、難燃性、塑性加工性、引張強度、湿潤引張強
度及び撥水性をそれぞれ測定し、その結果を表1に併せ
て示した。
実施例2と同様にして、シートGを得た。シートGにつ
いて、各成分の含有率を表1に示すとともに、米坪、厚
さ、密度、難燃性、塑性加工性、引張強度、湿潤引張強
度及び撥水性をそれぞれ測定し、その結果を表1に併せ
て示した。
外は実施例1と同様にして、シートHを得た。シートH
について、各成分の含有率を表1に示すとともに、米
坪、厚さ、密度、難燃性、塑性加工性、引張強度、湿潤
引張強度及び撥水性をそれぞれ測定し、その結果を表1
に併せて示した。ただし、ガラス繊維αを加えなかった
ため、水酸化アルミニウム粉体及び炭酸カルシウム粉体
の抄紙網からの流失が増大し、水酸化アルミニウム粉体
及び炭酸カルシウム粉体の配合量を約2倍にしなければ
ならなかった。
及び叩解し、これにガラス繊維αの分解液を加えて十分
に撹拌混合し、さらに水酸化アルミニウム粉体、炭酸カ
ルシウム粉体、SBR系の両性イオン重合体結合剤を添
加し十分に分散混合後、角型テスト抄紙機にて抄造し、
圧搾、乾燥後、リン酸メラミン系難燃剤の水系分散液を
両面に塗布し乾燥してシートIを得た。シートIについ
て、各成分の含有率を表1に示すとともに、米坪、厚
さ、密度、難燃性、塑性加工性、引張強度、湿潤引張強
度及び撥水性をそれぞれ測定し、その結果を表1に併せ
て示した。
及び叩解し、これにガラス繊維αの分散液を加えて十分
に撹拌混合し、さらに水酸化アルミニウム粉体、炭酸カ
ルシウム粉体、SBR系の両性イオン重合体結合剤を添
加し十分に分散混合後、角型テスト抄紙機にて抄造し、
圧搾、乾燥後、スルファミン酸グアニジン系難燃剤とワ
ックスエマルジョン系撥水剤を両面に塗布し乾燥してシ
ートJを得た。シートJについて、各成分の含有率を表
1に示すとともに、米坪、厚さ、密度、難燃性、塑性加
工性、引張強度、湿潤引張強度及び撥水性をそれぞれ測
定し、その結果を表1に併せて示した。
比較例1と同様にして、シートKを得た。シートKにつ
いて、各成分の含有率を表1に示すとともに、米坪、厚
さ、密度、難燃性、塑性加工性、引張強度、湿潤引張強
度及び撥水性をそれぞれ測定し、その結果を表1に併せ
て示した。
い以外は実施例2と同様にして、シートLを得た。シー
トLについて、各成分の含有率を表1に示すとともに、
米坪、厚さ、密度、難燃性、塑性加工性、引張強度、湿
潤引張強度及び撥水性をそれぞれ測定し、その結果を表
1に併せて示した。
硫酸メラミン系難燃剤(平均粒径11.4μmである。
以下同じ。)を用いた以外は実施例1と同様にして、シ
ートMを得た。シートMについて、各成分の含有率を表
1に示すとともに、米坪、厚さ、密度、難燃性、塑性加
工性、引張強度、湿潤引張強度及び撥水性をそれぞれ測
定し、その結果を表1に併せて示した。
9、比較例1〜4及び表1からわかるように、従来背反
の関係にあり両立させることのできなかった高度な難燃
性と波型形状賦形加工等を良好に行える優れた塑性加工
性とを兼備している。
加工性の悪化をできるだけ押えつつ高度な難燃性を確保
するために、多量の含水無機化合物を配合し、かつスル
ファミン酸グアニジンやリン酸グアニジン等の難燃剤を
併用する方法が行われているが、難燃剤を併用していな
い比較例3と、各成分配合が比較例3と近似しスルファ
ミン酸グアニジン系難燃剤を併用した比較例2を比較す
ると、スルファミン酸グアニジン系難燃剤の併用によ
り、UL規格V−O合格という高度な難燃性が得られる
が、諸強度がやや低下するとともに、賦形高さh´は直
後、5時間後、24時間後及び72時間後の各経過時点
において、それぞれ、0.84倍、0.62倍、0.5
8倍及び0.51倍と大きく低下し、塑性加工性が悪化
していることがわかる。
比較例3と近似し、リン酸メラミン系難燃剤を用いた本
発明にかかる実施例2を比較例2及び比較例3と比較す
ると、リン酸メラミン系難燃剤を用いた実施例2ではU
L94規格V−O合格という高度な難燃性を有するとと
もに、スルファミン酸グアニジン系難燃剤を併用した比
較例2と比べ、賦形高さh´は直後、5時間後、24時
間後及び72時間後の各経過時点において、それぞれ、
1.36倍、2.20倍、2.43倍及び2.88倍で
あり、塑性加工性の格段の向上が認められる上、さらに
諸強度も向上傾向を示している。
と比べても、賦形高さh´は直後、5時間後、24時間
後及び72時間後の各経過時点において、それぞれ、
1.15倍、1.36倍、1.41倍及び1.47倍と
むしろ向上していることがわかる。
機化合物あるいは含水無機化合物と炭酸塩の所定量配合
下において、リン酸メラミン系難燃剤の所定量を含有せ
しめることにより、高度な難燃性を得るとともに、波型
形状賦形性等の塑性加工性を低下させることなく逆に向
上せしめることができた結果、従来背反の関係にあり、
両立させることのできなかった高度な難燃性と優れた塑
性加工性を併せ持つ難燃紙を得ることができたものであ
る。
カムコア材、難燃ダンボール中芯原紙あるいは難燃性を
要求される各種フィルター用のセパレータ用紙などの高
度な難燃性と同時に波型形状賦形等を良好に行える優れ
た塑性加工性が要求される各種用途に好適に用いられ
る。
る。
る。
Claims (11)
- 【請求項1】 含水無機化合物と炭酸塩を固形分で合計
40〜75重量%と、セルロース繊維を固形分で20〜
50重量%と、リン酸メラミン系難燃剤を固形分で1〜
20重量%とを含有し、かつ含水無機化合物/炭酸塩が
固形分重量比で100/0を含み、60/40より含水
無機化合物過多側である抄紙シートであることを特徴と
する難燃紙。 - 【請求項2】 含水無機化合物と炭酸塩を固形分で合計
40〜75重量%と、セルロース繊維を固形分で20〜
50重量%と、リン酸メラミン系難燃剤を固形分で1〜
20重量%と、少量の直径4μm以下のガラス繊維とを
含有し、かつ含水無機化合物/炭酸塩が固形分重量比で
100/0を含み、60/40より含水無機化合物過多
側である抄紙シートであることを特徴とする難燃紙。 - 【請求項3】 請求項1記載の難燃紙であって、さらに
両性イオン重合体結合剤を固形分で2〜10重量%含有
することを特徴とする請求項1記載の難燃紙。 - 【請求項4】 請求項2記載の難燃紙であって、さらに
両性イオン重合体結合剤を固形分で2〜10重量%含有
することを特徴とする請求項2記載の難燃紙。 - 【請求項5】 請求項1または3記載の難燃紙であっ
て、さらに撥水処理されたことを特徴とする請求項1ま
たは3記載の難燃紙。 - 【請求項6】 請求項2または4記載の難燃紙であっ
て、さらに撥水処理されたことを特徴とする請求項2ま
たは4記載の難燃紙。 - 【請求項7】 含水無機化合物は水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、二水和石こう
及びアルミン酸化カルシウムの中から選ばれた少なくと
も1種類からなる請求項1、3または5記載の難燃紙。 - 【請求項8】 含水無機化合物は水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、二水和石こう
及びアルミン酸化カルシウムの中から選ばれた少なくと
も1種類からなる請求項2、4または6記載の難燃紙。 - 【請求項9】 炭酸塩は炭酸カルシウムである請求項
1、3、5または7記載の難燃紙。 - 【請求項10】 炭酸塩は炭酸カルシウムである請求項
2、4、6または8記載の難燃紙。 - 【請求項11】 直径4μm以下のガラス繊維の含有率
が0.05〜8重量%である請求項2、4、6、8また
は10記載の難燃紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09989198A JP4110431B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 難燃紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09989198A JP4110431B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 難燃紙 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11279994A true JPH11279994A (ja) | 1999-10-12 |
JP4110431B2 JP4110431B2 (ja) | 2008-07-02 |
Family
ID=14259407
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09989198A Expired - Lifetime JP4110431B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 難燃紙 |
Country Status (1)
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---|---|
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1998
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