JPH11278722A - プリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基本的にレシートプリンタ構造部分のみをベ
ースとしてプリンタ搭載機の小型化を図れる構成の下
に、ジャーナルデータの印字時には適正なジャーナルプ
リンタ機能を簡単に持たせ得るプリンタを提供する。 【解決手段】 精算業務時等にあって、取引情報をロー
ル紙上に印字させる際には、レシートプリンタ構造体１
に対して着脱自在な巻取ユニット２を装着するだけで、
巻取リール構造を有するプリンタ構造となり、ロール紙
の先端側をカッタ部で切断することなくレシート発行口
１３を通して巻取リール機構２２に装填することで、順
次巻き取らせながらジャーナル情報をロール紙に印字さ
せることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＥＣＲ（電子式キ
ャッシュレジスタ）やＰＯＳ（販売時点管理装置）端末
等の商品販売登録データ処理装置に用いられるレシート
／ジャーナルプリンタのようなプリンタに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、この種の商品販売登録データ処
理装置では、ロール紙によるレシート用紙、ジャーナル
用紙に印字を行うレシートプリンタ及びジャーナルプリ
ンタを備えており、商品登録処理に基づく登録結果をレ
シートプリンタによりレシート用紙に印字するとともに
ジャーナルプリンタによりジャーナル用紙に印字してい
る。そして、金銭授受等による会計処理が済むと、レシ
ート用紙は切断されてレシート発行口からレシートとし
て発行され、顧客に手渡される。一方、ジャーナル用紙
に印字されるジャーナルデータは売上げの詳細を示すデ
ータであり、一般に、店舗における会計管理上のデータ
や各種分析データとして用いられるものであり、直ちに
使用するものではない。よって、取引単位のレシート発
行のような処理は不要であり、ジャーナルプリンタ側で
は印字後のジャーナル用紙も再びロール状に順次巻き取
られ、例えば、全て巻き取った時点でジャーナル用紙を
取り出すようにしている。従って、印字済みのジャーナ
ル用紙はロール体の状態で事務所等のバックヤードで保
管・管理される。

【０００３】ところで、近年では、ＰＯＳ端末等に関し
て小型化が要求されており、その要求に応えるべくジャ
ーナル印字が緊急性を要しない点を利用してジャーナル
プリンタ構造部分をなくしてレシートプリンタ構造部分
のみとすることが主流となりつつある。即ち、レシート
プリンタ構造部分を残すことで、従来通り、１取引毎の
レシート印字・発行動作を行わせるが、このような商品
登録処理に伴うジャーナルデータはハードディスク等の
ＲＡＭ領域中の一部に格納しておき、レシート発行を必
要としないとき、例えば、１日の精算業務時にＲＡＭ領
域中からジャーナルデータを一括して出力させ、レシー
トプリンタ構造部分を利用してプリントアウトさせるも
のである。これによれば、小型化を図れるだけでなく、
販売業務中における締め処理時にはレシート印字・発行
のみで済ませることができ、客前での処理速度を向上さ
せ得ることにもなる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、レシートプ
リンタ構造部分を利用してジャーナルデータを一括印字
すると、そのデータ量が多いのが通常であるため、レシ
ート発行口からジャーナルデータが印字されたロール紙
が長々と出てしまい、後処理に困るものである。

【０００５】そこで、本発明は、基本的にレシートプリ
ンタ構造部分のみをベースとしてプリンタ搭載機の小型
化を図れる構成の下に、ジャーナルデータの印字時には
適正なジャーナルプリンタ機能を簡単に持たせ得るプリ
ンタを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
ロール体収納部に収納されたロール紙を順次引出搬送さ
せる用紙搬送機構と、商品登録処理に基づく所定の売上
情報又はこれらの売上情報に対応した取引情報を前記ロ
ール紙上に印字する印字部と、印字された前記ロール紙
を切断するためのカッタ部と、カッタ部により切断され
た前記ロール紙をレシートとして発行させるレシート発
行口とを有するレシートプリンタ構造体と、印字された
ロール紙を巻き取る巻取リール機構と、前記用紙搬送機
構の一部に対して係脱自在でこの用紙搬送機構による駆
動力を前記巻取リール機構に伝達する駆動力伝達機構と
を有して、前記レシートプリンタ構造体に対して着脱自
在に装着される巻取ユニットと、を備える。

【０００７】従って、客前での取引業務中は、巻取ユニ
ットを装着することなくレシートプリンタ構造体のみを
利用することで、１取引毎に商品登録処理に基づく所定
の売上情報を印字部によりロール紙上に印字させ、カッ
タ部で切断することにより、レシート発行口からレシー
トとして発行させることができる。一方、精算業務時等
にあって、メモリに格納された取引情報をジャーナル情
報としてロール紙上に印字する際には、レシートプリン
タ構造体に対して巻取ユニットを装着する。これによ
り、巻取リール構造を有するプリンタ構造となり、ロー
ル紙の先端側を巻取リール機構に装填することにより、
順次巻き取らせながらジャーナル情報をロール紙に印字
させることができる。ここに、巻取ユニットをレシート
プリンタ構造体に装着するだけで、駆動力伝達機構がレ
シートプリンタ構造体側の用紙搬送機構の一部に係止す
る状態となり、専用の駆動源を持つことなく巻取リール
機構を駆動させることができる。

【０００８】請求項２記載の発明は、請求項１記載のプ
リンタにおいて、レシートプリンタ構造体はレシートを
上向きに発行するレシート発行口を有し、巻取ユニット
は前記レシート発行口を通して巻取リール機構側への用
紙経路が連続するように前記レシートプリンタ構造体の
上部に着脱自在に装着される。

【０００９】従って、レシートプリンタ構造体の単体状
態ではロール体収納部の上空を開放させ得る、巻取ユニ
ットの装着にレシートプリンタ構造体の筐体を有効に活
用できる等の利点を活かして、最も簡単に構成できる。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面に基
づいて説明する。本実施の形態のレシート／ジャーナル
プリンタは、ＰＯＳ端末等の内部に内蔵されて使用され
るもので、概略的には、レシートプリンタ構造体１とこ
のレシートプリンタ構造体１に選択的かつ着脱自在に装
着される巻取ユニット２との組合せにより構成されてい
る。

【００１１】まず、前記レシートプリンタ構造体１の筐
体３にはレシート用紙やジャーナル用紙となるロール紙
４のロール体を落とし込み収納するロール体収納部５が
断面半円なる円弧状に形成されている。また、ロール体
収納部５よりも手前側に位置させてローラ状のプラテン
６とこのプラテン６に接離自在に圧接させたサーナルヘ
ッドによる印字ヘッド７とによる印字部８が設けられて
いる。ここに、一対のガイド９，１０等を介して前記ロ
ール体収納部５からこの印字部８を通る用紙搬送経路１
１が斜め上方に折り返されるように屈曲形成されてい
る。前記印字部８の上部にはロール紙４を切断するため
のカッタ部１２が設けられ、このカッタ部１２を覆う上
部には上向きとされたレシート発行口１３がスリット状
に形成されている。前記プラテン６は筐体３内に内蔵さ
れたモータ１４を駆動源として、前記筐体３の片側外面
に配設されたモータギヤ１５、アイドルギヤ１６、プラ
テンギヤ１７を介して回転駆動されるもので、これらの
ギヤ１５，１６，１７とともに用紙搬送機構１８を構成
している。

【００１２】なお、特に詳述しないが、前記印字ヘッド
７はレシート印字とジャーナル印字とに共用されるもの
で、レシート印字時であれば、ＰＯＳ端末の登録業務に
おける商品登録処理に基づく所定の売上情報（レシート
データ）の印字を受持ち、精算業務等におけるジャーナ
ル印字時であれば登録業務においてハードディスク等の
メモリ（ＲＡＭ）に格納された売上情報に対応する取引
情報（ジャーナルデータ）の一括印字を受持つよう、図
示しないコントローラ、ドライバ等を通じて駆動制御さ
れる。

【００１３】一方、前記巻取ユニット２は前記筐体３の
幅相当離間させた２本の取付脚部１９を前記筐体３の外
面に形成された脚取付部２０に挿脱することにより、前
記レシートプリンタ構造体１の筐体３の上部にワンタッ
チで着脱自在に装着されるフレーム２１をベースとして
構成されている。前記フレーム２１には巻取リール機構
２２を着脱自在に装填させるための取付部２３が半円状
に形成されている。前記巻取リール機構２２は前記ロー
ル紙４の先端側を挿通させて実際に巻き取る巻芯部２４
が一体に形成された片側リール２５と、巻芯部２４（片
側リール２５）を回転させる駆動力を受けるための巻取
ギヤ２６と、この巻取ギヤ２６の軸と巻芯部２４の軸と
の間に介在されてスリップ機構をなすスプリング２７
と、前記巻芯部２４や巻取ギヤ２６を貫通して取付部２
３により保持される軸２８とにより構成されている。巻
取ギヤ２６は片側のフレーム２１の外面に位置するよう
に配設されており、このフレーム２１の外面には、前記
巻取ギヤ２６に噛み合うように配設された複数のギヤ２
９，３０，３１によるギヤ列３２が取り付けられてい
る。前記ギヤ３１は前記巻取ユニット２を前記筐体３の
所定位置に装着した状態で前記筐体３におけるプラテン
ギヤ１７に噛み合うように位置関係が設定されている。
これらのギヤ列３２及び巻取ギヤ２６により駆動力伝達
機構３３が構成されている。この場合、プラテン６側の
搬送速度よりも巻芯部２４側の巻取速度のほうが若干速
くなるようにギヤ列３２等のギヤ比が設定されている。
また、前記巻取ユニット２において両側のフレーム２１
部分をつなぐ個所はレシート発行口１３・巻取リール機
構２２間に位置して用紙搬送経路１１に連続的な用紙経
路を形成するガイド部３４とされている。

【００１４】なお、特に図示しないが、脚取付部２０内
或いはその近傍等には、取付脚部１９が挿入された場合
に反応して前記レシートプリンタ構造体１に前記巻取ユ
ニット２が装着されたことを検知するセンサ（或いは、
スイッチ）が設けられている。

【００１５】このような構成において、客前での取引業
務中は、巻取ユニット２を装着しない形態で使用され
る。即ち、レシートプリンタ構造体１のみを利用する形
態であり、このレシートプリンタ構造体１の上部はＰＯ
Ｓ端末における開閉自在な上面カバー等により覆われた
使用形態とされる。この状態で、ＰＯＳ端末において１
取引毎に商品登録処理に基づく所定の売上情報がレシー
トデータとして印字ヘッド７に与えられ、印字部８にお
いてロール紙４上に印字される。このとき、プラテン６
はモータ１４に基づき用紙送り方向に回転駆動されてお
り、ロール紙４は順次レシート発行口１３側に送られ
る。１取引分の印字、紙送りが終了すると、カッタ部１
２でその後端部を切断することにより、レシート状態と
なり、レシート発行口１３から発行され、顧客に手渡さ
れる。このようなレシート印字・発行動作が各取引毎に
同様に繰返される。このような動作に並行して、商品登
録処理に基づく売上情報に対応する取引情報はジャーナ
ルデータとしてＲＡＭに順次格納される。

【００１６】その後、例えば１日の取引業務が終了した
後の精算業務等においては、ＰＯＳ端末における上面カ
バーを開放し、レシートプリンタ構造体１の筐体３上に
巻取ユニット２を装着する。即ち、取付脚部１９を脚取
付部２０に挿入するワンタッチ操作で、筐体３の上部に
巻取ユニット２を取り付ける。そして、用紙搬送経路１
１中に引き出されているロール紙４の先端側をさらに引
き出してレシート発行口１３、ガイド部３４を通して巻
取リール機構２２の巻芯部２４に巻取可能な状態に装填
する。このような巻取ユニット２の装着は、センサによ
り検知され、かつ、ギヤ３１がプラテンギヤ１７に噛み
合うことによりモータ１４側の回転駆動力を巻取リール
機構２２にも伝達し得る状態となる。そこで、コントロ
ーラ側では装着を検知したセンサ側の出力を受けて、カ
ッタ部１２が切断動作を示さないようにロック状態とさ
れるとともに、印字ヘッド７に対してはＲＡＭ中に格納
されていたジャーナルデータなる取引情報を一括して出
力させることにより、印字部８においてロール紙４上に
印字させる。即ち、ジャーナルプリンタとして機能させ
る。このとき、プラテン６はモータ１４に基づき用紙送
り方向に回転駆動されており、ロール紙４はカッタ部１
２で切断されることなく順次レシート発行口１３側に送
られる。同時に、モータ１４の駆動に基づく回転力は巻
取ギヤ２６にも伝達されており、ジャーナルデータが印
字されたロール紙４は巻芯部２４に順次巻き取られる。
このとき、プラテン６側での紙搬送速度よりも巻芯部２
４側の巻取速度の方が若干速いので、巻芯部２４におい
て巻き弛みを生ずることなく、ロール紙４は整然と巻き
取られる。また、巻芯部２４側では巻取径によってその
速度が変動するが、巻取ギヤ２６と巻芯部２４との間に
はスプリング２７が介在されておりロール紙の巻取荷重
が所定値以上になるとスリップするので、プラテン６
（印字部８）での紙送り速度は常に一定とすることがで
き、巻取ユニット２の装着により印字が乱れることはな
い。このようにして、ジャーナルデータを印字する場合
には、巻取ユニット２を装着するだけで巻芯部２４にロ
ール紙４を整然と巻き取ることができる。この場合、Ｐ
ＯＳ端末において巻取ユニット２部分が外部に露出する
が、精算業務時であり、客前ではないので、体裁を気に
する必要はない。ジャーナル印字終了・巻取後は、巻取
ユニット２をレシートプリンタ構造体１から取外し、さ
らに、巻取リール機構２２を取付部２３から取外し、巻
き取られたロール紙４を巻芯部２４の片側から抜取れば
よい。

【００１７】なお、本実施の形態におけるレシートプリ
ンタ構造体１や巻取ユニット２の構造、形状、着脱構造
等は一例を示すに過ぎず、ヘッド構造、用紙搬送経路等
に応じて適宜変更し得るのはもちろんである。例えば、
レシート発行口１３に関しても、本実施の形態では、ジ
ャーナル印字時の通紙口として共用させるようにした
が、レシート発行口とジャーナル印字時用の通紙口とを
別の位置に設けるようにしてもよい。これによれば、カ
ッタ部が並設されるレシート発行口に対して、通紙口は
カッタ部を有しない構造となるため、ジャーナル印字時
にロール紙４がカッタ部を通ることがなくなり、よっ
て、誤って途中で切断してしまうような不具合を確実に
回避することができる。

【００１８】

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、上述した
ように構成したので、例えば客前での取引業務中であれ
ば、レシートプリンタ構造体のみを利用することで、１
取引毎に商品登録処理に基づく所定の売上情報を印字部
によりロール紙上に印字して、カッタ部で切断すること
により、レシート発行口からレシートとして発行させる
ことができ、一方、精算業務時等にあって、メモリに格
納された取引情報をジャーナル情報としてロール紙上に
印字させる際には、レシートプリンタ構造体に対して巻
取ユニットを装着するだけで、巻取リール構造を有する
プリンタ構造となり、ロール紙の先端側を巻取リール機
構に装填することで、順次巻き取らせながらジャーナル
情報をロール紙に印字させることができ、特に、巻取ユ
ニットをレシートプリンタ構造体に装着するだけで、駆
動力伝達機構がレシートプリンタ構造体側の用紙搬送機
構に係止する状態となるので、専用の駆動源を持つこと
なく巻取リール機構を駆動させることができる。

【００１９】請求項２記載の発明によれば、請求項１記
載のレシート／ジャーナルプリンタにおいて、レシート
プリンタ構造体はレシートを上向きに発行するレシート
発行口を有し、巻取ユニットはレシート発行口を通して
巻取リール機構側への用紙経路が連続するようにレシー
トプリンタ構造体の上部に着脱自在に装着されるので、
請求項１記載の発明の効果を得る上で、レシートプリン
タ構造体の単体状態ではロール体収納部の上空を開放さ
せ得る、巻取ユニットの装着にレシートプリンタ構造体
の筐体を有効に活用できる等の利点を活かして、最も簡
単に構成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示す分解斜視図であ
る。

【図２】巻取ユニットを装着した状態を示す概略側面図
である。

【図３】巻取リール機構におけるスリップ機構を示す分
解斜視図である。

【符号の説明】

１ レシートプリンタ構造体 ２ 巻取ユニット ４ ロール紙 ５ ロール体収納部 ８ 印字部 １２ カッタ部 １３ レシート発行口 １８ 用紙搬送機構 ２２ 巻取リール機構 ３３ 駆動力伝達機構

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ロール体収納部に収納されたロール紙を
   順次引出搬送させる用紙搬送機構と、商品登録処理に基
   づく所定の売上情報又はこれらの売上情報に対応した取
   引情報を前記ロール紙上に印字する印字部と、印字され
   た前記ロール紙を切断するためのカッタ部と、カッタ部
   により切断された前記ロール紙をレシートとして発行さ
   せるレシート発行口とを有するレシートプリンタ構造体
   と、 印字されたロール紙を巻き取る巻取リール機構と、前記
   用紙搬送機構の一部に対して係脱自在でこの用紙搬送機
   構による駆動力を前記巻取リール機構に伝達する駆動力
   伝達機構とを有して、前記レシートプリンタ構造体に対
   して着脱自在に装着される巻取ユニットと、を備えるプ
   リンタ。
2. 【請求項２】 レシートプリンタ構造体はレシートを上
   向きに発行するレシート発行口を有し、巻取ユニットは
   前記レシート発行口を通して巻取リール機構側への用紙
   経路が連続するように前記レシートプリンタ構造体の上
   部に着脱自在に装着される請求項１記載のプリンタ。