JPH11278714A - 枚葉紙処理機械内でグリッパロッドを移動させるための方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 枚葉紙処理機械内で枚葉紙材料を送るた
めにグリッパロッドを移動させるための方法で、前記枚
葉紙処理機械が上部と下部とを備えた処理ステーション
を有し、この処理ステーションで、グリッパロッドを、
処理ステーションの上部と下部との間に延びる送り平面
内で周期的に送り、次いでこれと同じ周期で、送り平面
に対して高さのずらされた戻し平面内で、送り運動とは
逆方向の戻し移動させる方法において、グリッパロッド
９を、処理ステーション５，６の上部１２，１３と下部
１０，１１との間で戻し移動させ、この際に、送り平面
１４を戻し平面１５に接続せず、グリッパロッド９を、
送り運動の終了後に送り平面１４から戻し平面にずら
し、戻し運動の終了後に戻し平面１５から送り平面１４
にずらすようにした。 【効果】 機械の作業部材へのアクセス若しくは接近
（作業員の）が軽減された

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、枚葉紙処理機械内
で枚葉紙材料を送るためにグリッパロッドを移動させる
ための方法及び装置であって、前記枚葉紙処理機械が上
部と下部とを備えた処理ステーションを有していて、こ
の処理ステーションにおいて、グリッパロッドを、処理
ステーションの上部と下部との間に延びる送り平面内で
周期的に送り、次いでこれと同じ周期で、送り平面に対
して高さのずらされた戻し平面内で、送り運動とは逆方
向に戻し移動させるようになっている形式のものに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】枚葉紙処理機械では、各枚葉紙が、枚葉
紙パイルの処理していない枚葉紙を個別化し、グリッパ
ロッドに枚葉紙を整列させて供給するための装置を有す
る機構によって、種々異なる処理ステーション例えば枚
葉紙を打ち抜き及び／又は浮き出しするためのステーシ
ョン、若しくは押し抜かれた枚葉紙から内部の廃棄物を
掻き出す(Ausbrechen)か若しくは取り除くためのステー
ションを介して、排紙積みに、断続的にかつ周期的に搬
送されるようになっている。この際に、処理ステーショ
ンは、上部と下部とから形成されており、この上部と下
部との間を通してグリッパロッドが枚葉紙を案内するよ
うになっている。グリッパロッドを循環するチェーンに
固定し、上部の上側（例えばドイツ連邦共和国特許出願
公開第２３２４６４２号明細書）か又は下部の下側で、
排紙積みから装置に戻し案内することは公知である。

【０００３】この機械は、調整及び整列作業を行い、移
動する製品を監視することができるようにするために、
例えば安全性の理由により又は騒音防止の理由によりケ
ーシングを備えていて、このケーシングには窓が配置さ
れている。調整及び整列作業のためには、機械操作員
は、上半身を、特に掻き出し装置の領域及び排紙積みの
領域内で窓を通って機械内に入れることができなければ
ならない。この場合、大抵の作業は、グリッパロッドの
送り平面の上側で行われるが、送り平面の下側での作業
も少ないが勿論必要である。窓の大きさは、送り方向で
は、処理ステーション若しくは排紙積みの互いに間の間
隔によって規定され、鉛直方向では送り平面に対する、
上側若しくは下側のチェーンガイドの間隔によって規定
される。処理ステーション若しくは排紙積みの互いの間
隔は、機械運動力学的な理由により最小に維持しなけれ
ばならない、グリッパロッドの互いの間隔に相当する。
それによって、約１ｍ×０．７ｍよりも小さい枚葉紙サ
イズのための機械においては、窓は、機械操作員が、も
はや屈んで入れることができず、従って機械内で必要が
作業を行うことができない程度に小さい。さらにまた、
グリッパロッドが上部の上側に戻し案内される場合、上
側のロッドヘッドの高さは制限される。何故ならば、上
側のロッドヘッドは循環するチェーン間に配置しなけれ
ばならないからである。押し抜きヘッドのための駆動原
理を選択することに関連して、この押し抜きヘッドは、
著しく制限される。

【０００４】これと同じことは、グリッパが下部の下側
に戻し案内される場合における、下側の押し抜きヘッド
のためにも当てはまる。この場合、さらに完成された枚
葉紙パイルが著しく制限されるという欠点がある。しか
しながら裁断したパイルを高く積むことは、裁断の経済
的な作業のために非常に重要である。高いパイルを小さ
いパイルから構成すれば、このために別の装置が必要と
され、それによって費用、所要スペース及び作業時間に
関連したコストは高くなる。チェーンは排紙積みを巡っ
て循環せしめられ、排紙積みはノンストップ運転つまり
機械運転中に遠ざけなければならないので、排紙積みは
機械から側方へしか取り出すことができない。設置場所
における必要スペース又は、機械と次の機械との接続に
おける必要スペースは、完成した排紙積みパイルを枚葉
紙の送り方向で遠ざけるために、勿論必要である。しか
も、下側で循環するチェーンによって、掻き出し装置内
及び排紙積み内の廃物を、直接の経路つまり床に設けた
間隙を通ってコンテナ又はトラック（ＬＫＷ）に載せる
ことは不可能である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、冒頭に述べた、枚葉紙処理機械内で枚葉紙材料を送
るためのグリッパロッドを移動させるための方法及び装
置を、簡単かつ安価な形式で改良することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この課題を解決した本発
明の方法の手段によれば、グリッパロッドを、処理ステ
ーションの上部と下部との間で戻し移動させ、この際
に、送り平面を戻し平面に接続せず、グリッパロッド
を、送り運動の終了後に送り平面から戻し平面にずら
し、戻し運動の終了後に戻し平面から送り平面にずらす
ようにした。

【０００７】またこの方法を実施するための本発明の装
置の手段によれば、送り平面及び戻し平面内にグリッパ
ロッドの運動方向に延びる、それぞれ少なくとも１つの
送りロッドが配置されており、該送りロッドが、グリッ
パロッドと解除可能に係合可能であって、このために処
理ステーションの間隔を保って配置された受容装置を有
しており、これらの受容装置の数が、処理ステーション
の数よりも多く設けられており、駆動装置が設けられて
いて、該駆動装置が、送りロッドを互いに逆方向でしか
も同期的に、装置付近の終端位置と排紙積み付近の終端
位置との間で、処理ステーションの間隔分だけ周期的に
往復移動させ、この際に、送り平面の少なくとも１つの
送りロッドが、排紙積みに向かう運動中に、また戻し平
面の少なくとも１つの送りロッドが排紙積みへ向かう運
動中に、グリッパロッドと係合し、それぞれこれとは逆
方向の運動中に、グリッパロッドと係合解除され、送り
ロッドの終端領域に、送り平面と戻し平面との間でグリ
ッパロッドの高さをずらすための高さずらし装置が設け
られている。

【０００８】

【発明の効果】以上のような本発明の手段によれば、機
械の作業部材へのアクセス若しくは接近（作業員の）が
軽減された。何故ならば、処理ステーションの上部の上
側にも下部の下側にも、グリッパロッドを搬送するため
の構成部分は設けられていないからである。これによっ
て、押し抜きヘッドのための構成部材を必要に応じて最
適に構成若しくは設計することがも可能である。排紙積
みパイルは、自由に位置していて、選択的に側方又は下
方につまり枚葉紙材料の送り方向で機械から遠ざけるこ
とができる。掻き出し装置及び排紙積み内に存在する廃
物は、直ちに下方に廃棄することができる。

【０００９】グリッパロッドが高い速度で、従来の機械
におけるようにチェーン変向部の狭い曲率半径部を通っ
て強制的に通過せしめられ、それによって遠心力が搬送
方向に対して横方向でグリッパロッドに作用することが
ないことによって、グリッパロッドの高さは、従来の機
械のためのグリッパロッドにおけるよりも扁平に維持す
ることができる。グリッパロッドは、互いに上下に搬送
される２つのグリッパロッドの全寸法が従来の機械のグ
リッパロッドの高さ寸法を越えない程度に扁平に構成す
ることができる。これによって、グリッパロッドが互い
に逆方向に通過し合う際に、開放した処理工具によっ
て、処理ステーションのストローク比に関連して不都合
な影響が生じることはない。

【００１０】グリッパロッドを並進運動で、送り平面か
ら戻し平面に、また戻し平面から送り平面にずらすよう
にすれば、有利である。これによって、機械的なコスト
及び機械の所要スペースもさらに減少される。何故なら
ば、グリッパロッドを回転させるための装置もスペース
も設ける必要がないからである。

【００１１】本発明の有利な実施例によれば、送り平面
と戻し平面とが互いに平行に延びている。またグリッパ
ロッドを直線移動させても有利である。これらすべての
手段によれば、機械のコスト及び所要スペースはさらに
減少される。

【００１２】本発明の有利な実施例によれば、グリッパ
ロッドが、その運動方向に対して横方向に延びていて、
送り平面及び戻し平面にそれぞれ２つの送りロッドが配
置されており、これらの送りロッドが、互いに間隔を保
って平行に延びていて、互いに向き合う受容装置を有し
ており、これらの受容装置がグリッパロッドの端部領域
と係合せしめられる。これによって、グリッパロッドの
ガイド精度及び位置決め精度が高められる。

【００１３】有利には、送り平面に設けられた送りロッ
ドの受容装置と、戻し平面に設けられた送り平面の受容
装置とが、それぞれ送りロッドの長手方向で互いにずら
して配置されている。これは、処理ステーション、例え
ば押し抜き装置、掻き出し装置又は排紙積み内で、必要
とされる工具フレームのためのスペースを得るために必
要である。

【００１４】本発明による装置の特に簡単な構成によれ
ば、受容装置が切欠として構成されている。

【００１５】本発明の有利な実施例によれば、係止装置
が設けられており、この係止装置は、グリッパロッドが
送りロッドと係合解除された時に、係止されるようにな
っている。この際に、係止装置がグリッパロッドを有利
な形式で処理ステーションに係止させ、係止装置は、イ
ンデックスピンを有しており、該インデックスピンを中
心にして、グリッパロッドが所定の程度だけ傾倒可能と
なっている。このような手段によって、グリッパ装置
は、これが送りロッドと係合解除され、グリッパロッド
間で空で移動せしめられるようになっていれば、処理ス
テーションに対して位置的に固定される。このような固
定手段がなければ、グリッパロッドは規定された位置を
有することができない。グリッパロッドが規定された位
置を占めなければ、処理ステーション内で不正確な処理
が行われることになる。

【００１６】本発明の別の実施例によれば、送りロッド
がその長手方向軸線を中心にして旋回可能に支承されて
いて、グリッパロッドと送りロッドとの結合若しくは解
除が、送りロッドの旋回によって行われる。これによっ
て、グリッパロッドは簡単な形式で送りロッドと係合若
しくは係合解除せしめられる。

【００１７】この場合、特に有利には、送りロッドが、
横断面で見て、互いに逆向きのウイングを備えたプロペ
ラ状のプロフィールを有しており、送りロッドの一方側
に設けられたウイングに、グリッパロッドの端部領域を
受容するための切欠が設けられており、送りロッドの他
方側に設けられたウイングに、送りロッド長手方向運動
のための駆動部材を掴むためのそれぞれ少なくとも１つ
の切欠が設けられている。

【００１８】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
示した実施例を用いて詳しく説明する。

【００１９】図１には、本発明の１実施例としての枚葉
紙処理機械１が示されており、この枚葉紙処理機械１
は、処理していない枚葉紙パイル４から、処理しようと
する個別にされた枚葉紙材料３を供給するための装置２
と、２つの処理ステーションつまり押し抜き装置５と掻
き出し装置６と、処理された枚葉紙材料８のための排紙
積み７とを有している。装置２と、処理ステーション
５，６と、排紙積み７とは、グリッパロッド９のための
所属の保持点２ａ，５ａ，７ａ，２ｂ，５ｂ，７ｂが互
いに同じ間隔を有するような間隔を保っている。押し抜
き装置(Stanze)５と掻き出し装置(Ausbrecher)６とは、
それぞれ下部１０，１１と、上部１２，１３とを有して
おり、これらの下部及び上部は、部分的に上方及び下方
に移動可能であって、これらの下部と上部との間に枚葉
紙材料３が通過するようになっている。

【００２０】機械１を通って枚葉紙材料３を搬送するた
めにグリッパロッド９が挿入されており、このグリッパ
ロッド９は、図示の実施例では、搬送方向に対して横方
向に延びていて、処理していない枚葉紙材料３を装置２
内で掴み、送り平面１４で周期的に、処理ステーション
５及び処理ステーション６を通って排紙積み６まで送る
ようになっている。グリッパロッド９が処理した枚葉紙
材料８を排紙積み７に置いた後で、グリッパロッド９
は、送り平面１４上にある、同様に処理ステーション
５，６の下部１０，１１と上部１２，１３との間に延び
る戻し平面１５に持ち上げられ、この戻し平面１５で同
じ周期で再び装置２まで戻され、ここで、戻し平面１５
から送り平面１４に下降されて、この際に装置２内で再
び枚葉紙３を掴むようになっている。

【００２１】図２には、機械１内でのグリッパロッド９
の運動経路が示されている。この場合、見やすくするた
めに、処理ステーション５，６は省かれており、グリッ
パロッド９が周期的に送られるか若しくは戻される相応
の間隔が、所属の保持点２ａ，５ａ，６ａ，７ａ，２
ｂ，５ｂ，６ｂ，７ｂによって示されている。送り平面
１４内に存在するグリッパロッド９ａは、装置２内で第
１の周期で枚葉紙３を掴んで、第１の処理ステーション
５に搬送する途中にある。２つの処理ステーション５，
６内で保持された２つのグリッパロッド９は、それぞれ
１枚の枚葉紙と共に、次の処理ステーション６へ若しく
は排紙積み７へ送られる。排紙積み７の近くに存在する
グリッパロッド９ｂは、その完成した枚葉紙８を既に排
紙積み７に置いて、送り平面１４から戻し平面１５に持
ち上げられている。戻し平面１５内では、既に２つの別
のグリッパロッド９が、装置２へ戻る途中で、第２の処
理ステーション６のための保持点６ｂのすぐ後ろ、また
第１の処理ステーション５のための保持点５ｂのすぐ後
ろにある。次の周期でグリッパロッド９はそれぞれ次の
保持点までおくられる。つまり、例えば第１の周期で装
置２から第１の処理ステーション５まで送られたグリッ
パロッド９ａが、第２の周期で第２の処理ステーション
６まで送られる。

【００２２】送り平面１４と戻し平面１５とは互いに接
続されておらず、その全長に亙って互いに平行に延びて
おり、戻し平面１５は、送り平面１４に対して高さがず
らされていて、図示の実施例では高さｈだけ送り平面１
４の上に位置している。グリッパロッド９は、装置２か
ら排紙積み７まで直線的に移動し、また、戻るようにな
っている。

【００２３】図３に示されているように、グリッパロッ
ド３を送り移動若しくは戻し移動するために、コーム
（櫛）状に構成されたコンベヤロッド若しくは送りロッ
ド１６が設けられており、この送りロッド１６は、グリ
ッパロッド９の移動方向に延びている。送り平面１４及
び戻し平面１５にはそれぞれ２つの送りロッド１６が配
置されており、これらの送りロッド１６は、互いに間隔
を保って平行に延びていて、互いに向き合った受容装置
を有しており、これらの受容装置は、図示の実施例では
切欠１７として構成されている。グリッパロッド９は、
枚葉紙材料３，８の移動方向若しくは送り方向に対して
横方向に延びていて、その端部領域１８が送りロッド１
６の切欠１７内に係合し、この場合、図３にはこの平面
における第２の送りロッド若しくはグリッパロッド９の
第２の端部領域は図示されていない。各送りロッド１６
の切欠１７は、互いに処理ステーションの間隔を保って
配置されており、この場合切欠１７は、処理ステーショ
ン５，６よりも多く設けられている。送りロッド１６は
図示の実施例ではそれぞれ３つのグリッパロッド９を同
時に掴む。送り平面１４の送りロッド１６が３つのグリ
ッパロッド９を、システム長さＳＬで若しくは処理ステ
ーション間隔で排紙積み７に向かって搬送するのに対し
て、戻し平面１５の送りロッド１６は３つのグリッパロ
ッド９を装置２に向かって搬送する。

【００２４】グリッパロッド９は、送り方向若しくは送
りロッド１６に対して横方向に延びる支持体１９を有し
ており、この支持体１９に、互いに間隔を保って配置さ
れた多数のグリッパ２０が取り付けられており、これら
のグリッパ２０は枚葉紙材料３，８に係合する。グリッ
パロッド９の高さは、公知の枚葉紙処理機械に使用され
たグリッパロッドの高さの半分よりも小さいので、送り
平面１４及び戻し平面１５の互いに上下に配置されたグ
リッパロッド９の全高さは、公知の枚葉紙処理機械にお
いて使用されたグリッパロッドの全高さよりも大きくな
い。従って処理ステーションのストローク高さに関する
問題は生じない。グリッパ２０は板ばね２１を有してお
り、この板ばね２１は、グリッパ２０を開放位置（図４
で一点鎖線でしめされている）にもたらすために、スラ
イドロッド２２によって持ち上げることができる。

【００２５】排紙積み７内に侵入する際に、グリッパロ
ッド９のグリッパ２０は、例えば（図示していない）乗
り上げ曲線によって中央が開放される。このような形式
で、排紙積み７内に存在するグリッパロッド９ｂが戻し
平面１５に持ち上げられる際に、またそれに続く、最後
の（図示の実施例では第２の）処理ステーション６に向
かって戻り移動する際に、枚葉紙８は開放するグリッパ
２０から、（図示していない）排出部材によって排出さ
れる。

【００２６】戻し平面１５では、開放したグリッパ２０
を備えたグリッパロッド９が装置２に戻し案内されるの
で、戻し平面１５から送り平面１４に下降する際に、開
放したグリッパ２０は、装置２内に存在する、既に整列
されている枚葉紙３の前縁部が掴まえられる。これによ
って、この枚葉紙装置の時間的な作業経過が効果的に維
持される。次いでグリッパ２０が、制御された装置によ
って中央が閉鎖され、この際に枚葉紙３はグリッパロッ
ド９によって正しい位置で掴まえられる。

【００２７】送りロッド１６及びグリッパロッド９が搬
送ストロークのために互いに係合せしめられるか、又は
別の方向への空ストロークのために互いに係合解除され
る機構は、図４に示されている。送りロッド１６は、そ
の長手方向軸線２３を中心にして旋回可能に支承されて
いて、グリッパロッド９と係合する第１の位置と、グリ
ッパロッド９と係合解除される第２の位置との間で旋回
せしめられ、それによってグリッパロッド９と係合せし
められるか又は係合解除される。送りロッド１６は、互
いに向き合う２つの（プロペラに似た）ウイング２４
ａ，２４ｂを有しており、この場合、一方のウイング２
４ａはグリッパロッド９に向き合っている。このウイン
グ２４ａには、グリッパロッド９の端部領域１８を受容
するための切欠１７が設けられている。他方側のウイン
グ２４ｂには、少なくとも１つの切欠２５が設けられて
おり、この切欠２５内には、（図示していない）駆動装
置の駆動部材２６を収容することができ（図３）、この
駆動部材２６は、送りロッド１６をその長手方向軸線に
沿って往復駆動させる。駆動装置としては、２重カム伝
動装置(Doppelkurven-Getriebe）が設けられており、こ
の場合、伝動装置から送りロッドへの伝達手段として、
チェーン、歯付きベルト、帯鋼、ラック及びこれと類似
のものが考えられる。

【００２８】図５には、処理ステーションに存在する、
送り平面１４のグリッパロッド９と、これに対する戻し
平面１５にある隣接するグリッパロッド９との配置が示
されている。図２にも示されているように、戻し平面１
５のグリッパロッド９の保持点２ｂ，５ｂ，６ｂ，７ｂ
は、送り平面１４のグリッパロッド９の保持点２ａ，５
ａ，６ａ，７ａに対して、排紙積み７の方向で寸法ｘだ
けずらされている。この寸法ｘは、処理ステーション
５，６内及び排紙積み７内で、必要な工具フレームのた
めのスペースを得るために必要である。送りロッド１６
とグリッパロッド９とが互いに係合していない場合は、
特に処理中に処理ステーションに対して諸知恵の位置を
維持するために、グリッパロッド９はインデックスピン
２７によって位置的に固定される。送り平面１４のグリ
ッパロッド９又は戻し平面１５のグリッパロッド９だけ
が係止するインデックスピン２７を設けてもよい。この
場合、グリッパロッド９は、インデックスピン２７のた
めの対応する切欠２８を有している。しかしながら、イ
ンデックスピン２７が、上側のグリッパロッドと下側の
グリッパロッド９との間にスライダせしめれ、それによ
って２つのグリッパロッドを同時に固定するようにして
もよい。グリッパロッド９がインデックスピン２７によ
って係止されると、グリッパロッド９は、送りロッド１
６から連結解除され、送りロッド１６は、送り平面１４
では装置２に向かって、また戻し平面では排紙積み７に
向かって、システム長さＳＬだけ空ストロークを行うか
若しくは処理ステーション間の間隔だけ空ストロークを
行う。

【００２９】空ストロークの開始に伴って、排紙積み７
に存在するグリッパロッド９ｂは、（概略的にのみ示さ
れている）旋回送り装置２９によって、寸法ｈだけさら
にもう一度送り方向で移動し、この際に寸法ｈだけ戻し
平面１５に持ち上げられ、これに対して、装置２内に存
在するグリッパロッド９は、第２の旋回送り装置によっ
て寸法ｘだけさらに戻り移動せしめられ、それと同時に
寸法ｈだけ送り平面１４に下降せしめられる。

【００３０】処理ステーション内つまり押し抜き装置５
及び掻き出し装置６内、並びに排紙積み７内では、グリ
ッパロッド９が（図示していない）旋回装置によって、
回転軸線として用いられるインデックスピン２７を中心
にしてばね弾性的なレール部材を中心にして所定の程度
だけやや傾けられ、それによってグリッパ２０が処理レ
ベルに下降せしめられる。処理が行われてから、この過
程は再び逆転される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による装置の概略的な側面図である。

【図２】２つの中央のステーションが省かれていて、グ
リッパロッドが送り平面及び戻し平面に配置されてい
る、図１に示した装置の概略的な斜視図である。

【図３】グリッパロッドと送りロッドとの間の結合部の
概略的な斜視図である。

【図４】送り平面及び戻し平面におけるスライドロッド
の、送り方向に対して直交する方向の横断面図である。

【図５】係止されたグリッパロッドの概略図である。

【符号の説明】

１ 枚葉紙処理機械、 ２ 装置、 ２ａ，５ａ，６
ａ，７ａ，２ｂ，５ｂ，６ｂ，７ｂ 保持点、 ３ 枚
葉紙材料、 ４ 枚葉紙パイル、 ５ 押し抜き装置、
６ 掻き出し装置、 ７ 排紙積み、 ８ 枚葉紙材
料、 ９，９ａ，９ｂ グリッパロッド、 １０、１１
下部、 １２，１３ 上部、 １４ 送り平面、 １
５ 戻し平面、 １６ 送りロッド、 １７ 切欠、
１８ 端部領域、 １９ 支持体、 ２０ グリッパ、
２１ 板ばね、 ２２ スライドロッド、 ２３ 長
手方向軸線、 ２４ａ，２４ｂ ウイング、 ２７ イ
ンデックスピン、 ２８ 切欠、 ２９ 旋回送り装置

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 枚葉紙処理機械内で枚葉紙材料を送るた
   めにグリッパロッドを移動させるための方法であって、
   前記枚葉紙処理機械が上部と下部とを備えた処理ステー
   ションを有していて、この処理ステーションにおいて、
   グリッパロッドを、処理ステーションの上部と下部との
   間に延びる送り平面内で周期的に送り、次いでこれと同
   じ周期で、送り平面に対して高さのずらされた戻し平面
   内で、送り運動とは逆方向に戻し移動させる方法におい
   て、 グリッパロッド（９）を、処理ステーション（５，６）
   の上部（１２，１３）と下部（１０，１１）との間で戻
   し移動させ、この際に、送り平面（１４）を戻し平面
   （１５）に接続せず、グリッパロッド（９）を、送り運
   動の終了後に送り平面（１４）から戻し平面にずらし、
   戻し運動の終了後に戻し平面（１５）から送り平面（１
   ４）にずらすことを特徴とする、枚葉紙処理機械内でグ
   リッパロッドを移動させるための方法。
2. 【請求項２】 グリッパロッド（９）を並進運動で、送
   り平面（１４）から戻し平面（１５）に、また戻し平面
   （１５）から送り平面（１４）にずらす、請求項１記載
   の方法。
3. 【請求項３】 送り平面（１４）と戻し平面（１５）と
   を互いに平行に配置する、請求項１又は２記載の方法。
4. 【請求項４】 グリッパロッド（９）を直線移動させ
   る、請求項１から３までのいずれか１項記載の方法。
5. 【請求項５】 請求項１から４までのいずれか１項記載
   の方法を実施するための装置であって、処理機械（１）
   が、処理しようとする枚葉紙材料（３）を供給するため
   の装置（２）と、処理ステーション（５，６）と、処理
   された枚葉紙材料（８）のための排紙積み（７）とを有
   しており、これらが互いに同じ間隔を保って配置されて
   いる形式のものにおいて、 送り平面（１４）及び戻し平面（１５）内にグリッパロ
   ッド（９）の運動方向に延びる、それぞれ少なくとも１
   つの送りロッド（１６）が配置されており、該送りロッ
   ド（１６）が、グリッパロッド（９）と解除可能に係合
   可能であって、このために処理ステーション（５，６）
   の間隔を保って配置された受容装置（１７）を有してお
   り、これらの受容装置（１７）の数が、処理ステーショ
   ン（５，６）の数よりも多く設けられており、駆動装置
   が設けられていて、該駆動装置が、送りロッド（１６）
   を互いに逆方向でしかも同期的に、装置（２）付近の終
   端位置と排紙積み（７）付近の終端位置との間で、処理
   ステーションの間隔分だけ周期的に往復移動させ、この
   際に、送り平面（１４）の少なくとも１つの送りロッド
   （１６）が、排紙積み（７）に向かう運動中に、また戻
   し平面（１５）の少なくとも１つの送りロッド（１６）
   が排紙積み（２）へ向かう運動中に、グリッパロッド
   （９）と係合し、それぞれこれとは逆方向の運動中に、
   グリッパロッド（９）と係合解除され、送りロッド（１
   ６）の終端領域に、送り平面（１４）と戻し平面（１
   ５）との間でグリッパロッドの高さをずらすための高さ
   ずらし装置（２９）が設けられていることを特徴とす
   る、枚葉紙処理機械内でグリッパロッドを移動させるた
   めの装置。
6. 【請求項６】 グリッパロッド（９）が、その運動方向
   に対して横方向に延びていて、送り平面（１４）及び戻
   し平面（１５）にそれぞれ２つの送りロッド（１６）が
   配置されており、これらの送りロッド（１６）が、互い
   に間隔を保って平行に延びていて、互いに向き合う受容
   装置（１７）を有しており、これらの受容装置（１７）
   がグリッパロッド（９）の端部領域（１８）と係合せし
   められる、請求項５記載の装置。
7. 【請求項７】 送り平面（１４）に設けられた送りロッ
   ド（１６）の受容装置（１７）と、戻し平面（１５）に
   設けられた送り平面（１６）の受容装置（１７）とが、
   それぞれ送りロッド（１６）の長手方向で互いにずらし
   て配置されている、請求項６記載の装置。
8. 【請求項８】 受容装置が切欠（１７）として構成され
   ている、請求項６又は７記載の装置。
9. 【請求項９】 係止装置（２７）が設けられており、こ
   の係止装置（２７）は、グリッパロッド（９）が送りロ
   ッド（１６）と係合解除された時に、係止される、請求
   項５から８までのいずれか１項記載の装置。
10. 【請求項１０】 係止装置がインデックスピン（２７）
    を有しており、該インデックスピン（２７）を中心にし
    て、グリッパロッド（９）が所定の程度だけ傾倒可能で
    ある、請求項９記載の装置。
11. 【請求項１１】 送りロッド（１６）がその長手方向軸
    線（２３）を中心にして旋回可能に支承されていて、グ
    リッパロッド（９）と送りロッド（１６）との結合若し
    くは解除が、送りロッド（１６）の旋回によって行われ
    る、請求項５から１０までのいずれか１項記載の装置。
12. 【請求項１２】 送りロッド（１６）が、横断面で見
    て、互いに逆向きのウイング（２４ａ，２４ｂ）を備え
    たプロペラ状のプロフィールを有しており、送りロッド
    （１６）の一方側に設けられたウイング（２４ａ）に、
    グリッパロッド（９）の端部領域（１８）を受容するた
    めの切欠（１７）が設けられており、送りロッド（１
    ６）の他方側に設けられたウイング（２４ｂ）に、送り
    ロッド長手方向運動のための駆動部材（２６）を掴むた
    めのそれぞれ少なくとも１つの切欠（２５）が設けられ
    ている、請求項８から１１までのいずれか１項記載の装
    置。