JPH1127840A - 送電線用難着雪リング - Google Patents

送電線用難着雪リング

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JPH1127840A
JPH1127840A JP9194800A JP19480097A JPH1127840A JP H1127840 A JPH1127840 A JP H1127840A JP 9194800 A JP9194800 A JP 9194800A JP 19480097 A JP19480097 A JP 19480097A JP H1127840 A JPH1127840 A JP H1127840A
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ring
rings
transmission line
snow
half ring
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JP9194800A
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Setsuo Kikuchi
節男 菊池
Hiroshi Kawakami
洋 河上
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JOBAN KASEI KK
RENTARU CENTER KK
Original Assignee
JOBAN KASEI KK
RENTARU CENTER KK
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  • Suspension Of Electric Lines Or Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 高い表面導電性が得られ、しかも破損のしにくい送電線
用難着雪リング。 【解決手段】 送電線用難着雪リングは、リングを分割
した形状を有する一対のハーフリング1、2と、これら
ハーフリング1、2の一端で同ハーフリング1、2を互
いに回転自在に連結したヒシジ部4と、ハーフリング
1、2の他端に各々設けられた突起状の雄部12と、こ
の雄部12を嵌合する雄部3とからなる連結部5とを有
する。ハーフリング1、2は、樹脂で成形され、表面に
導体被膜を被着してなる。一方のハーフリング2の一端
側の連結端部15を他方のハーフリング1の一端側に設
けられた支持端部9、9で両側から挟持すると共に、前
記連結端部15の両側から突設した突起16、16を支
持端部9、9に設けた孔10、10に嵌合し、回転自在
なヒンジ部4とする。また、一方のハーフリング1の他
端面に穴状の雌部3を設け、この雌部3に、他方のハー
フリング2の他端から突設した突起状の雄部12を嵌合
し、着脱自在な連結部5とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送電線を囲むように取
り付けられ、送電線に着雪しにくくする送電線用難着雪
リングに関する。
【0002】
【従来の技術】発電所等の電源から変電所にいたる送電
線路では、送電線路の抵抗損を抑えるため、送電線路に
高い電圧をかけて送電することが行われている。ところ
が、架空送電線に高い電圧をかけたことにより、導体表
面の空気中の電位勾配が大きくなると、導体表面に接す
る空気層の絶縁が破れて、いわゆるコロナ放電が発生
し、これに伴って電磁波障害が生じる。このコロナ放電
を防止するためには、導体表面の空気中の電位勾配がで
きるだけ大きくなるような工夫がなされている。
【0003】また、架空送電線には、その過大な着雪を
防止するため、送電線を囲むように、適当な間隔で難着
雪リングを取り付けることが行われている。この難着雪
リングは、ポリカーボネート等の樹脂からなり、送電線
に取付可能なようリングを半割形状とした一対のハーフ
リングを一体に連結してなるものである。すなわち、一
対のハーフリングの一端が屈曲自在になるよう一体のヒ
ンジ部により連結され、これらの他端に突起状の雄部と
窪み状の雌部とを各々設けたものである。前記ヒンジ部
で一対のハーフリングを開いて送電線んお外側に嵌め込
み、前記雄部を雌部に嵌合して連結す、リング状として
送電線に取り付けられる。
【0004】従来において、例えば特公昭58−109
30号広報、特開昭63−59703号広報に示された
ように、架空送電線に取り付けられる難着雪リングに導
電性を付与することにより、架空送電線を含む導体の見
かけ上の太さを大きくし、それによりコロナ放電を防止
することが提案されている。例えば、特公昭58−10
930号広報では、難着雪リングにアセチレンカーボン
等の導電材料を混入させて、難着雪リングを導電体とす
ることが提案されている。この場合の導電材料は、粉末
状のものが樹脂中に添加される。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、前
記のように粉末状の導電材料を樹脂中に添加した場合、
導電材料を相当高い密度で添加しないと、導電材相互の
接触の機会が少なく、充分な導電性が得られない。他
方、樹脂中に混入する導電材料の量を多くすると、難着
雪リングの剛性が増大し、みかけ上脆くなる。すなわ
ち、同じ荷重に対する歪が小さくなる一方で、同じ歪に
対しては破損しやすくなる。このため、屈曲による曲げ
荷重を受けるヒンジの部分で破断してしまったり、雄部
を雌部に嵌合するとき、雄部から受ける負荷で雌部が破
損してしまうという課題があった。本発明は、前記従来
の送電線用難着雪リングにおける課題に鑑み、高い表面
導電性が得られ、しかも破損のしにくい送電線用難着雪
リングを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明では、難着雪リングの表面に導電性被膜を被
着し、表面の導電性を高める。しかし、難着雪リングの
表面に導電被膜を形成する工程で、同リングの剛性が増
大するので、リングを構成する一対のハーフリングを別
体として、屈曲が起こらないヒンジ部4の構成とすると
共に、連結部5の雄部12を受ける雌部3を穴状とする
ことで、雌部3でのハーフリング1、2の破損が起こり
にくい構造とした。
【0007】より具体的に説明すると、本発明による送
電線用難着雪リングは、リングを分割した形状を有する
一対のハーフリング1、2と、これらハーフリング1、
2の一端で同ハーフリング1、2を互いに回転自在に連
結したヒシジ部4と、ハーフリング1、2の他端に各々
設けられた突起状の雄部12と、この雄部12を嵌合す
る雄部3とからなる連結部5とを有する送電線用難着雪
リングにおいて、樹脂で成形され、表面に導体被膜を被
着してなるハーフリング1、2と、一方のハーフリング
2の一端側の連結端部15を他方のハーフリング1の一
端側に設けられた支持端部9、9で両側から挟持すると
共に、前記連結端部15の両側から突設した突起16、
16を支持端部9、9に設けた孔10、10に嵌合して
なるヒンジ部4と、一方のハーフリング1の他端面に、
他方のハーフリング2の他端から突設した突起状の雄部
12を嵌合する穴状の雌部3が開口してなる連結部5と
を備えることを特徴とするものである。
【0008】このような送電線用難着雪リングでは、ハ
ーフリング1、2を形成する樹脂の表面に導体被膜を被
着しているため、樹脂中に粉末状や繊維状の導電性材料
を添加してものに較べて、より高い表面の導電性が得ら
れる。ハーフリング1、2にに導体被膜を被着する最も
一般的な手段は、メッキであり、このメッキは工程が簡
便でコストの点で有利である。また、メッキ膜からなる
導体被膜は、薄く、樹脂の表面への被着強度も良好であ
る。
【0009】但し、ハーフリング1、2の表面に、導体
被膜を被着する過程で、ハーフリング1、2の基材であ
る樹脂が収縮する。その結果、一対のハーフリング1、
2を連結することにより形成されるリングの内径が若干
小さくなる。そこで導体被膜を被着する前の一対のハー
フリング1、2を連結することにより形成されるリング
の内径を、それを装着する送電線aの呼び径より大きく
する。その目安は、メッキを施す際の樹脂の収縮率が−
0.5〜0.8%であることから逆算して、+0.5〜
0.8%の範囲が最も適当である。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
図1〜図5は、本発明の実施例による送電線用難着雪リ
ングを示す。この難着雪リングは、各々リングを2つ割
にした如くの形状を有する一対のハーフリング1、2か
らなる。これらのハーフリング1、2は、樹脂を射出成
形することにより得られ、例えばポリカーボネートを主
体とする樹脂を射出成形して製作する。このような射出
成形用樹脂としては、例えば、帝人株式会社製の商品
名:パンライトのB−7110R、7120R、B−7
130Rや三菱エンジニアリング株式会社製の商品名:
ユーピロンが適当である。さらに、メッキ用ポリカーボ
ネートである、住友エイビーエス・ラテックス株式会社
製のPAX−1327等も最適である。
【0011】このハーフリング1、2は、何れも断面が
基本的に馬蹄形をなすように曲面状の外周壁1a、2a
と平面状の両側壁1b、2bとを有している。これらハ
ーフリング1、2の中間部の外周壁1a、2aと両側壁
1b、2bとに囲まれた部分には、補強のための中間壁
8が設けられている。これらハーフリング1、2の両側
壁1b、2bの内径は、取り付ける送電線a(図5参
照)の呼び径より0.5〜0.8%程大きくしておく。
【0012】一方のハーフリング2の一端から連結端部
15が突設されており、この連結端部15はハーフリン
グ2の他の部分の幅より両側壁2aの厚さ分だけ狭くな
っている。このハーフリング2の両側壁2aと連結端部
15との境界は、ハーフリング2の径方向に対して30
°程斜めに開いている。この連結端部15の両側から各
々突起16、16(図1〜図5において他方の突起は隠
れている)が突設されており、この突起16、16の先
端面は、連結端部15の先端側が低くなるような勾配が
え形成されている。ハーフリング2の外周壁2aの一端
側に凹部20(図5参照)が設けられ、この凹部20の
前記連結端部15側に向いた面は、ハーフリング2の円
周方向に対してほぼ垂直となっている。
【0013】このハーフリング2の他端面からは、雄部
12が突設されている。この雄部12は中間部が顎状の
段部13となった鈎形の突起であり、同段部13より基
端側の部分17が、先端側にいくに従って次第に幅が狭
くなるような勾配を有し、段部13で不連続的に幅が広
くなっている。さらに段部13から先端側も、段部13
から先端にいくに従って幅が狭くなるような勾配を有し
ている。このハーフリング2の他端側の外周壁2aに凹
部14が設けられ、この凹部14の前記雄部12側に向
いた面は、ハーフリング2の円周方向に対してほぼ垂直
となっている。
【0014】他方のハーフリング1の一端側は、外周壁
1aを有しない壁側のみからなっており、この部分が前
記一方のハーフリング2の連結端部15を両側から挟持
する支持端部9、9となっている。この支持端部9、9
の対向する内面の間隔は、前記連結端部15の幅より僅
かに広くい。この支持端部9、9の前記連結端部15の
突起16、16と対応する位置に、同突起16、16よ
りやや径の大きな孔10、10が設けられている。この
ハーフリング1の支持端部9、9の対向する内面側に、
その先端から前記孔10、10にわたって前記突起1
6、16を案内す溝11、11が設けられていれる。こ
の溝11、11の深さは、支持端部9、9の先端に行く
に従って次第に深くなっている。
【0015】このハーフリング1の他方の端面には、前
記ハーフリング2の他端面から突設された雄部12が嵌
合される穴状の雌部3が設けられている。この雌部3
は、前記雄部12の中間部の幅よりやや狭い矩形状の穴
で、その周囲が外周壁1a、両側壁1b、1b及び内周
壁1cに円周方向のスリット22が設けられている。こ
のハーフリング1の両側壁1b、1bに、雌部3の側面
を開くように矩形の孔6が開設されている。この矩形の
孔6の縁とハーフリング1の端面との距離は、前記雄部
12の段部13とハーフリング2の端面との距離に対応
しており、その幅は雄部12の段部13の部分よりやや
広い。このハーフリング1の他端側の外周壁1aに凹部
7が設けられ、この凹部7の前記端面に向いた面は、ハ
ーフリング1の円周方向に対してほぼ垂直となってい
る。
【0016】これらハーフリング1、2の表面に導体被
膜を被着する。例えば、ハーフリング1、2の表面に、
クロム、ニッケル、亜鉛、アルミニウム等の金属メッキ
を施して、導体被膜を被着する。ハーフリング1、2の
表面にメッキを施す過程で、ハーフリング1、2の基材
である樹脂が−0.5〜0.8%程収縮することが実験
により確かめられている。すなわち、メッキの後は、一
対のハーフリング1、2を連結することにより形成され
るリングの内径が若干小さくなる。そこで導体被膜を被
着する前の一対のハーフリング1、2を連結することに
より形成されるリングの内径を、装着する送電線aの呼
び径より+0.5〜0.8%だけ大きくする。これによ
って、メッキの後のハーフリング1、2の内径を、装着
する送電線aの外径に対応させることができる。ハーフ
リング1、2の表面の導体被膜は、ポーラスメッキ等の
手段により、その表面を無光沢にするのがよい。これに
より、送電線aに装着された難着雪リングが、高い位置
で太陽光等を反射し、きらきら輝くことを防止すること
ができる。
【0017】導体被膜を形成する他の手段としては、例
えば、真空蒸着、スパッタリング等の薄膜形成手段の
他、導電塗料の塗装によることもできる。例えば、ハー
フリング1、2の表面に導電塗料を塗布し、これを焼付
けする手段、或いは導電塗料の静電塗装等により導体被
膜を形成することもできる。導体被膜は、ハーフリング
1、2を組み立てる前に、予めその表面に被着するのが
一般的であるが、ハーフリング1、2を組み立てた後
に、前述のような手段で導体被膜を設けることもでき
る。
【0018】このような形状を有するハーフリング1、
2を組み立てるには、まずハーフリング2の連結端部1
5をハーフリング1の支持端部9、9の間に差し込む。
このとき、連結端部1 5の両側の突起16、16を
支持端部9、9の溝11、11に位置合わせて、この溝
9、9に沿って突起16、16を押し進め、同突起1
6、16を溝11、11の奥にある孔10、10に嵌合
する。この嵌合に際しては、ハーフリング1、2の凹部
19、20にペンチ等の工具の先端を差し込み、引き締
めることで容易に嵌合することができる。
【0019】ここで、突起16、16の先端部に前記の
ような勾配があり、溝11、11にも前記のような勾配
があるため、突起16、16を溝11、11に沿って押
し進める過程で、支持端部9、9がその弾力に抗して徐
々に、且つ最小限に押し広げられる。そして、突起1
6、16が孔10、10に嵌合することで、支持端部
9、9がその弾性で元の状態に復帰する。これにより、
両ハーフリング1、2は、突起16、16及び孔10、
10の中心を支点として、回転自在に連結される。この
ようにしてハーフリング1、2が連結され、難着雪リン
グが完成した状態を図4及び図5に示す。
【0020】次に、この難着雪リングを送電線に取り付
けるときは、図5に二点鎖線で示すように、ハーフリン
グ1、2を開き、送電線aの周りに嵌め込む。次いで、
図5に実線で示すように、ハーフリング1、2を閉じ
て、その雄部12と雌3とを合わせ、雄部12を雌部3
の中に押し込み、嵌合に際しては、ハーフリング1、2
の凹部7、14にペンチ等の工具の先端を差し込み、矢
印で示すように引き締めることで容易に嵌合することが
できる。
【0021】雄部12が雌部3に嵌合されることで、ハ
ーフリング1の端部の側坂1b、1bがその弾力に抗し
て外則に押し広げられる。そして、雄部12の段部13
が孔6、6に嵌まり込んだところで、側板1b、1bが
その弾性により復帰する。この状態では、雄部12の顎
状の段部13が孔6、6の縁に掛かり、雄部12は雌部
3から抜けない。なお、雄部12の雌3への嵌合に際し
ては、スリット22を設けておくことで、外周壁1b、
1bの端部の変形を容易にする。
【0022】なお、この実施例では、連結端部15を有
するハーフリング2の他端に雄部12を、支持端部9、
9を有するハーフリング1の他端に雌部3を設けたが、
この逆であってもよいことはもちろんである。すなわ
ち、支持端部9、9を有するハーフリング1の他端に雄
部12を、連結端部15を有するハーフリング2の他端
に雌部3を設けてもよい。
【0023】次に、図6以下に示す本発明の他の実施例
について説明する。図6で示した実施例では、前記ハー
フリング2の一端に設けた連結端部15を断面U字形と
して、その外周壁部分を残して突起16、16を設けた
側板部分の間に溝18を設けている。この溝18によ
り、連結端部15を他方のハーフリング1の支持端部
9、9の間に挿入し、突起16、16を孔10、10に
嵌合するとき、連結端部15の側板部分を変形させ、突
起16、16の嵌合を容易にすることができる。
【0024】図7で示した実施例は、前記図6の実施例
の変形例であり、連結端部15の外周壁部分の幅方向の
曲率を大とし、連結端部15を他方のハーフリング1の
支持端部9、9の間に挿入し、突起16、16を孔1
0、10に嵌合するとき、連結端部15の側板部分の変
形をより容易にしている。
【0025】さらに、図8で示した実施例も、前記図6
の実施例の変形例であり、溝18を連結端部15の径方
向の幅全体にわたって形成し、外周壁部分を除去してい
る。これにより、連結端部15を他方のハーフリング1
の支持端部9、9の間に挿入し、突起16、16を孔1
0、10に嵌合するとき、連結端部15の側板部分の変
形がより容易となる。
【0026】図9で示した実施例は、ハーフリング1の
支持端部9、9の間であって、その外周部分の基部から
突部21を突設している。図9(b)に示すように、ハ
ーフリング1、2を最大限に開いたとき、この突部21
た他方のハーフリング2の連結端部15の外周面に当
り、ハーフリング1、2の回転が規制される。このた
め、ハーフリング1、2の過度の開きが防止され、送電
線に難着雪リングを取り付ける際に同リングが脱落しに
くくなる。
【0027】図10で示した実施例は、ハーフリング1
の端部の雌部3の内周壁1cにだけでなく、外周壁1a
にも、スリット23を設けたものである。これにより、
雄部12の雌部3への嵌合に際しては、内周壁1cと外
周壁1aのスリット22、23により、雌部3の外周壁
1b、1bの変形がより容易となり、雄部12を雌部3
とを容易に嵌合できる。
【0028】図11で示した実施例では、連結端部15
の両側の突起16、16が、その先端側より基端側が同
連結端部15の先端側に寄るよう斜めに突設されてる。
また、この突起16、16を嵌合する支持端部9、9の
孔10、10は、内側の径より外側の径が大きくなるよ
うなテーパーが形成されている。この実施例において
は、一旦突起16、16が孔10、10に嵌合される
と、突起16、16の周面と孔10の周面との傾きによ
り、突起16、16が孔10、10から容易に抜けなく
なり、確実な連結が可能となる。
【0029】次に、図12で示した実施例では、ハーフ
リング1の内周面25に沿って、鋭角的な峰状の頂部を
有する刃状の峰状突起24が設けられている。この峰状
突起24の断面は、前記のような三角形ではなく、半円
形、U字形、台形等であってもよい。また、この峰状突
起24は、ハーフリング1の内周面25の全内周に設け
てもよいが、内周面25の全部或いは一部にのみに設け
てもよい。このような峰状突起24が送電線の外周に食
い込み、送電線と峰状突起24との導通を確実にするこ
とができる。
【0030】図12(a)では、峰状突起24がハーフ
リング1の内周面25の幅方向の中央部に設けられてお
り、同図(b)では、峰状突起24がハーフリング1の
内周面25の内側に設けらえている。この峰状突起24
は、内周面25の外側に設けてもよく、さらに内側、外
側及び中央部の少なくとも2個所以上に設けてもよい。
なお、図12では、一方のハーフリング1のみを示して
いるが、他方のハーフリング2も同様とする。導体被膜
を被着した後のハーフリング1、2の峰状突起24の基
部に当たる前記内周面25の径は、当該難着雪リングを
装着する送電線aの呼び径に適合させる。
【0031】前記のような各例の作用、効果を列挙する
と次の通りである。ヒンジ部4が一方のハーフリング2
の一端側の連結端部15を他方のハーフリング1の一端
側に設けられた支持端部9、9で両側から挟持すると共
に、前記連結端部15の両側から突設した突起16、1
6を支持端部9、9に設けた孔10、10に嵌合したも
のであるため、屈曲部分が無く、ハーフリング1、2が
多少硬く、脆くても、破損しにくくなる。同様にして、
連結部5が一方のハーフリング1の他端面に穴状の雌部
3を開口し、この雌部3に他方のハーフリング2の他端
から突設した雄部12を嵌合するものであるため、雌部
3が破損しにくい。
【0032】ハーフリング2の連結端部15の両側から
突設された突起16、16の先端面に同連結端部15の
先端にいくに従って次第に低くなるような勾配を有する
ものでは、ハーフリング2の連結端部15を他方のハー
フリング1の支持端部9、9の間に挿入する際、前記突
起16、16の先端の勾配により支持端部9、9を徐々
に押し広げ、突起16、16を支持端部9、9の孔1
0、10を嵌合しやすくする。
【0033】同様にして、ハーフリング1の支持端部
9、9に、その端面からその孔10、10にわたって前
記突起16、16を案内する溝11、11を設け、この
溝11、11の深さを支持端部9、9の先端に行くに従
って次第に深くなるようにすると、突起16、16がこ
の溝11、11に案内されると共に、突起16、16の
先端面に勾配を設けたのと同様の理由から、突起16、
16を孔10、10に嵌合しやすくなる。
【0034】さらに、この突起16、16が先端側より
基端側が同連結端部15の先端側に寄るよう斜めに突設
されている場合、一旦突起16、16が孔10、10に
嵌合されると、突起16、16の傾きにより、それが孔
10、10からよういに抜けなくなる。この連結端部1
5の中央に、突起16、16が突設された両側部分を分
割するよう溝18を設けると、ハーフリング2の連結端
部15を他方のハーフリング1の支持端部9、9の間に
挿入する際、連結端部15が変形しやすく、これによ
り、突起16、16を支持端部9、9の孔10、10に
嵌合しやすい。
【0035】前記ハーフリング1の外周側の支持端部
9、9の間から他方のハーフリング2との回転角度を規
制する突部21を突設すると、ハーフリング1、2の過
度の開きが規制されるため、送電線に難着雪リングを取
り付ける際に同リングが脱落しにくくなる。特に、突起
2を薄くする等して、それにバネ性を与えると共に、ハ
ーフリング1、2の雄部12と雌部3側の最大開き幅を
送電線の径より僅かに小さくすると、脱落防止により有
効である。
【0036】他方、連結部5において、前記ハーフリン
グ1の端面に開口した穴状の雌部3の側面を一部開くよ
うに、ハーフリング1の端部側面にスリット22、23
を形成すると、雌部3にハーフリング2の雄部12を嵌
合する際に、雌部3が広がりやすくなり、それらの嵌合
が容易になる。
【0037】ハーフリング2の端部から突設した雄部1
2は、中間部が前記雌部3の開口部に係合する顎状の段
部13となった鈎形の突起であるが、同段部13より基
端側の部分17が、段部13にいくに従って次第に幅が
狭くなるような勾配を有していると、雄部12の強度が
高く、雌部3への嵌合時に折損しにくくなる。さらに、
ハーフリング1、2の内周面25から送電線aの外周に
食い込みやすい厚さとした峰状突起24を突設すると、
難着雪リングを送電線に取り付けたとき、この峰状突起
24が送電線の外周に食い込み、送電線とリング内周と
の導通を確実にすることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明した通り、前記の発明によれ
ば、ハーフリング1、2の表面に導体被膜を被着するこ
とにより、高い表面導電性が得られ、しかもヒンジ部4
と連結部5との特殊な構造により、破損しにくい送電線
用難着雪リングが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による送電線用難着雪リングの
ハーフリングを分離した状態の斜視図である。
【図2】同実施例による送電線用難着雪リングのハーフ
リングを分離した状態のヒンジ部の要部斜視図である。
【図3】同実施例による送電線用難着雪リングのハーフ
リングを分離した状態の連結部の要部斜視図である。
【図4】同実施例による送電線用難着雪リングのハーフ
リングをヒンジ部で連結し、且つ連結部で連結してリン
グ状とした状態の斜視図である。
【図5】同実施例による送電線用難着雪リングのハーフ
リングをヒンジ部で連結し、且つ連結部で連結してリン
グ状とした状態の側面図である。
【図6】本発明の他の実施例による送電線用難着雪リン
グのハーフリングを分離した状態のヒンジ部の要部斜視
図である。
【図7】本発明の他の実施例による送電線用難着雪リン
グのハーフリングを分離した状態のヒンジ部の要部斜視
図である。
【図8】本発明の他の実施例による送電線用難着雪リン
グのハーフリングを分離した状態のヒンジ部の要部斜視
図である。
【図9】本発明の他の実施例による送電線用難着雪リン
グのハーフリングを分離した状態のヒンジ部の要部斜視
図とハーフリングをヒンジ部で連結した状態の一部縦断
要部側面図である。
【図10】本発明の他の実施例による送電線用難着雪リ
ングのハーフリングを分離した状態の連結部の要部斜視
図である。
【図11】本発明の他の実施例による送電線用難着雪リ
ングのハーフリングを分離した状態の連結部の一部縦断
要部正面図である。
【図12】本発明の他の実施例による送電線用難着雪リ
ングのハーフリングの要部断面図である。
【符号の説明】
1 ハーフリング 2 ハーフリング 3 連結部の雌部 4 ヒンジ部 5 連結部 9 ヒンジ部の支持端部 10 支持端部の孔 11 支持端部の溝 12 連結部の雄部 13 雄部の段部 15 ヒンジ部の連結端部 16 連結端部の突起 17 雄部の基端側の部分 18 連結端部の溝 21 支持端部の突部 22 雌部のスリット 23 雌部のスリット 24 峰状突起 25 内周面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リングを分割した形状を有する一対のハ
    ーフリング(1)、(2)と、これらハーフリング
    (1)、(2)の一端で同ハーフリング(1)、(2)
    を互いに回転自在に連結したヒシジ部(4)と、ハーフ
    リング(1)、(2)の他端に各々設けられた突起状の
    雄部(12)と、この雄部(12)を嵌合する雄部
    (3)とからなる連結部(5)とを有する送電線用難着
    雪リングにおいて、樹脂で成形され、表面に導体被膜を
    被着してなるハーフリング(1)、(2)と、一方のハ
    ーフリング(2)の一端側の連結端部(15)を他方の
    ハーフリング(1)の一端側に設けられた支持端部
    (9)、(9)で両側から挟持すると共に、前記連結端
    部(15)の両側から突設した突起(16)、(16)
    を支持端部(9)、(9)に設けた孔(10)、(1
    0)に嵌合してなるヒンジ部(4)と、一方のハーフリ
    ング(1)の他端面に、他方のハーフリング(2)の他
    端から突設した突起状の雄部(12)を嵌合する穴状の
    雌部(3)が開口してなる連結部(5)とを備えること
    を特徴とする送電線用難着雪リング。
  2. 【請求項2】 導体被膜を被着する前の一対のハーフリ
    ング(1)、(2)を連結することにより形成されるリ
    ングの内径を、それを装着する送電線(a)の呼び系よ
    り0.5〜0.8%大きくしたことを特徴とする請求項
    1に記載の送電線用難着雪リング。
  3. 【請求項3】 ハーフリング(1)、(2)の表面に被
    着した導体被膜を無光沢としたことを特徴とする請求項
    1または2に記載の送電線用難着雪リング。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011207393A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Daihatsu Motor Co Ltd 収納ボックスのヒンジ構造
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