JP2856272B2 - 送電線用難着雪リング - Google Patents

送電線用難着雪リング

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JP2856272B2
JP2856272B2 JP6141212A JP14121294A JP2856272B2 JP 2856272 B2 JP2856272 B2 JP 2856272B2 JP 6141212 A JP6141212 A JP 6141212A JP 14121294 A JP14121294 A JP 14121294A JP 2856272 B2 JP2856272 B2 JP 2856272B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送電線を囲むように取
り付けられ、送電線に着雪しにくくする送電線用難着雪
リングに関する。
【0002】
【従来の技術】発電所等の電源から変電所にいたる送電
線路では、送電線路の抵抗損を抑えるため、送電線路に
高い電圧をかけて送電することが行われている。ところ
が、架空送電線に高い電圧をかけたことにより、導体表
面の空気中の電位勾配が大きくなると、導体表面に接す
る空気層の絶縁が破れて、いわゆるコロナ放電が発生
し、これに伴って電力損失を生じる。このコロナ放電を
防止するためには、導体表面の空気中の電位勾配ができ
るだけ大きくならないようにすることが必要であり、そ
のため導電線路の見かけ上の太さが大きくなるような工
夫がなされている。
【0003】また、架空送電線には、その過大な着雪を
防止するため、送電線を囲むように、適当な間隔で難着
雪リングを取り付けることが行われている。この難着雪
リングは、ポリカーボネート等の樹脂からなり、送電線
に取付可能なようリングを半割形状とした一対のハーフ
リングを一体に連結してなるものである。すなわち、一
対のハーフリングの一端側が屈曲自在になるよう一体の
ヒンジ部により連結され、これらの他端に突起状の雄部
と窪み状の雌部とを各々設けたものである。前記ヒンジ
部で一対のハーフリングを開いて送電線の外側に嵌め込
み、前記雄部を雌部に嵌合して連結す、リング状として
送電線に取り付けられる。
【0004】従来において、例えば特公昭58−109
30号公報、特開昭63−59703号公報に示された
ように、架空送電線に取り付けられる難着雪リングに導
電性を付与することにより、架空送電線を含む導体の見
かけ上の太さを大きくし、それによりコロナ放電を防止
することが提案されている。例えば、特公昭58−10
930号公報では、難着雪リングにアセチレンカーボン
等の導電材料を混入させて、難着雪リングを導電体とす
ることが提案されている。この場合の導電材料は、粉末
状のものが樹脂中に添加される。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、前
記のように粉末状の導電材料を樹脂中に添加した場合、
導電材料を相当高い密度で添加しないと、導電材相互の
接触の機会が少なく、充分な導電性が得られない。他
方、樹脂中に混入する導電材料の量を多くすると、難着
雪リングの剛性が増大し、みかけ上脆くなる。すなわ
ち、同じ荷重に対する歪が小さくなる一方で、同じ歪に
対しては破損しやすくなる。このため、屈曲による曲げ
荷重を受けるヒンジの部分で破断してしまったり、雄部
を雌部に嵌合するといき、雄部から受ける負荷で雌部が
破損してしまうという課題があった。本発明は、前記従
来の送電線用難着雪リングにおける課題に鑑み、高い導
電性が得られ、しかも破損のしにくい送電線用難着雪リ
ングを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】ここでは、前記の目的を
達成するため、難着雪リングに炭素繊維を加えて導電性
を高める。しかし、炭素繊維を加えると剛性が増大する
ので、リングを構成する一対のハーフリングを別体とし
て、屈曲が起こらないヒンジ部4の構造とすると共に、
連結部5の雄部12を受ける雌部3を穴状とすること
で、雌部3でのハーフリング1、2の破損が起こりにく
い構造とした。
【0007】より具体的に説明すると、本発明による送
電線用難着雪リングは、図1に示すように、リングを分
割した形状を有する一対のハーフリング1、2と、これ
らハーフリング1、2の一端で同ハーフリング1、2を
互いに回転自在に連結したヒンジ部4と、ハーフリング
1、2の他端側に各々設けられた突起状の雄部12とこ
の雄部12を嵌合する雌部3とからなる連結部5とを有
する。
【0008】ここで、前記ハーフリング1、2は、樹脂
に炭素繊維を加えて成形してなるものである。また、ヒ
ンジ部4は、一方のハーフリング2の一端側の連結端部
15を他方のハーフリング1の一端側に設けられた支持
端部9、9で両側から挟持すると共に、前記連結端部1
5の両側から突設した突起16、16を支持端部9、9
に設けた孔10、10に嵌合してなるものである。さら
に、前記連結部5は、一方のハーフリング1の他端面に
穴状の雌部3を開口し、この雌部3に他方のハーフリン
グ2の他端から突設した突起状の雄部12を嵌合するも
のである。
【0009】この送電線用難着雪リングにおけるヒンジ
部4の実施態様を挙げると、次の通りである。まず、図
2に示されたように、ヒンジ部4については、前記ハー
フリング2の連結端部15の両側から突設された突起1
6、16は、その先端面に同連結端部15の先端にいく
に従って次第に低くなるような勾配を有する。この突起
16、16は、例えば図11のように、その先端側より
基端側より基端側が同連結端部15の先端側に寄るよう
斜めに突設されている。さらに、図6や図8のように、
この連結端部15の中央に、突起16、16が突設され
た両側部分を分割するよう溝18を設けてもよい。
【0010】他方、図2のように、ハーフリング1の支
持端部9、9の対向する内面には、その先端から前記孔
10、10にわたって前記突起16、16を案内する溝
11、11を設け、この溝11、11の深さが支持端部
9、9の先端に行くに従って次第に深くなるように勾配
形成する。また、図9のように、前記ハーフリング1
の外周側の支持端部9、9の間から他方のハーフリング
2との回転角度を規制する突起21を突設する。
【0011】次に、連結部5については、図3や図10
のように、前記ハーフリング1の端面に開口した穴状の
雌部3の側面を一部開くように、ハーフリング1の端部
内外周面にスリット22、23を形成することができ
る。他方、ハーフリング2の端部から突設した雄部12
は、中間部が前記雌部3の開口部に係合する顎状の段部
13となった鈎形の突起であり、同段部13より基端側
の部分17が先端側へいくに従って次第に幅が狭くなる
ような勾配を有していることが好ましい。次に、両ハー
フリング1、2全体とていは、その表面は粗面とするの
がよい。また、図12のように、ハーフリング1、2の
内周縁から峰状突起24を突設することできる。
【0012】
【作用】前記の本発明による送電線用難着雪リングで
は、ハーフリング1、2が樹脂に炭素繊維を加えて成形
してなるものであるため、樹脂中に粉末状の導電性材料
を添加したものに較べて、導電性成分の接触する機会が
多くなり、より密度の少ない導電性成分を添加した場合
でも、より高い導電性が得られる。なお、炭素繊維は導
電性や剛性増加の点でアルミニウムや銅等の金属繊維よ
り不利ではあるが、価格が安いという利点がある
【0013】そして、ヒンジ部4が一方のハーフリング
2の一端側の連結端部15を他方のハーフリング1の一
端側に設けられた支持端部9、9で両側から挟持すると
共に、前記連結端部15の両側から突設した突起16、
16を支持端部9、9に設けた孔10、10に嵌合した
ものであるため、屈曲部分が無く、ハーフリング1、2
が多少硬く、脆くても、破損しにくくなる。同様にし
て、連結部5が一方のハーフリング1の他端面に穴状の
雌部3を開口し、この雌部3に他方のハーフリング2の
他端から突設した雄部12を嵌合するものであるため、
雌部3が破損しにくい。
【0014】ハーフリング2の連結端部15の両側から
突設された突起16、16の先端面に同連結端部15の
先端にいくに従って次第に低くなるような勾配を有する
ものでは、ハーフリング2の連結端部15を他方のハー
フリング1の支持端部9、9の間に挿入する際、前記突
起16、16の先端の勾配により支持端部9、9を除々
に押し広げ、突起16、16を支持端部9、9の孔1
0、10を嵌合しやすくする。同様にして、ハーフリン
グ1の支持端部9、9に、その端面からその孔10、1
0にわたって前記突起16、16を案内する溝11、1
1を設け、この溝11、11の深さを支持端部9、9の
先端に行くに従って次第に深くなるようにすると、突起
16、16がこの溝11、11に案内されると共に、突
起16、16の先端面に勾配を設けたのと同様の理由か
ら、突起16、16を孔10、10に嵌合しやすくな
る。
【0015】さらに、この突起16、16が先端側より
基端側が同連結端部15の先端側に寄るよう斜めに突設
されていている場合、一旦突起16、16が孔10、1
0に嵌合されると、突起16、16の傾きにより、それ
が孔10、10から容易に抜けなくなる。この連結端部
15の中央に、突起16、16が突設された両側部分を
分割するよう溝18を設けると、ハーフリング2の連結
端部15を他方のハーフリング1の支持端部9、9の間
に挿入する際、連結端部15が変形しやくすく、これに
より、突起16、16を支持端部9、9の孔10、10
に嵌合しやすい。
【0016】前記ハーフリング1の外周側の支持端部
9、9の間から他方のハーフリング2との回転角度を規
制する突部21を突設すると、ハーフリング1、2の過
度の開きが規制されるため、送電線に難着雪リングを取
り付ける際に同リングが脱落しにくくなる。特に、突起
2を薄くする等して、それにバネ性を与えると共に、ハ
ーフリング1、2の雄部12と雌部3側の最大開き幅を
送電線の径より僅かに小さくすると、脱落防止により有
効である。
【0017】他方、連結部5において、前記ハーフリン
グ1の端面に開口した穴状の雌部3の側面を一部開くよ
うに、ハーフリング1の端部側面にスリット22、23
を形成すると、雌部3にハーフリング2の雄部12を嵌
合する際に、雌部3が広がりやすくなり、それらの嵌合
が容易になる。
【0018】ハーフリング2の端部から突設した雄部1
2は、中間部が前記雌部3の開口部に係合する顎状の段
部13となった鈎形の突起であるが、同段部13より基
端側の部分17が、段部13にいくに従って次第に幅が
狭くなるような勾配を有していると、雄部12の強度が
高く、雌部3への嵌合時に折損しにくくなる。
【0019】さらに、ハーフリング1、2の内周縁から
峰状突起24を突設すると、難着雪リングを送電線に取
り付けたとき、この峰状突起24が送電線の外周に食い
込み、送電線とリング内周との導通を確実にすることが
できる。さらに、ハーフリング1、2の表面を粗面とす
ると、内部に混在する炭素繊維が外表面に露出しやすく
なり、これにより、難着雪リングの表面の導電性が高ま
り、同リングを送電線に取り付けたときの送電線とリン
グ表面との導通を確実にすることができる。
【0020】
【実施例】次に、図面を参照しながら、本発明の実施例
について具体的且つ詳細に説明する。図1〜図5は、本
発明の実施例による送電線用難着雪リングを示す。この
難着雪リングは、各々リングを2つ割にした如くの形状
を有する一対のハーフリング1、2からなる。これらの
ハーフリング1、2は、炭素繊維を含有する樹脂を射出
成形することにより得られ、例えばポリカーボネートを
主体とする樹脂の中に10〜30重量%の炭素繊維を含
有させたものを射出成形して製作する。このような射出
成形用樹脂としては、例えば帝人株式会社製の商品名:
パンライトのB−7110R、B−7120R、B−7
130R等が使用できる。
【0021】なお、導電性を高めるには、炭素繊維に較
べてアルミニウムや銅等の金属繊維がより良好であり、
且つ剛性に増加も少ない。しかし、炭素繊維に較べて価
格が高いという欠点がある これらハーフリング1、2は、金型の成形面を粗面とす
る等の手段により、その表面を粗面にするのがよい。こ
れにより、ハーフリング1、2の内部に混在する炭素繊
維が外表面に露出しやすくなり、表面の導電性が高ま
り、難着雪リングを送電線に取り付けたときの送電線と
難着雪リングの内周との導通性を確実にすることができ
る。
【0022】ハーフリング1、2は、何れも断面が基本
的に馬蹄形をなすよう曲面状の外周壁1a、2aと平面
状の両側壁1b、2bとを有している。これらハーフリ
ング1、2の中間部の外周壁1a、2aと両側壁1b、
2bとに囲まれた部分には、補強のための中間壁8が設
けられている。これらハーフリング1、2の両側壁1
b、2bの内径は、取り付ける送電線a(図5参照)の
径に対応している。
【0023】一方のハーフリング2の一端から連結端部
15が突設されており、この連結端部15はハーフリン
グ2の他の部分の幅より両側壁2aの厚さ分だけ狭くな
っている。このハーフリング2の両側壁2aと連結端部
15との境界は、ハーフリング2の径方向に対して30
°程斜めに開いている。この連結端部15の両側から各
々突起16、16(図1〜図5において他方の突起は隠
れている)が突設されており、この突起16、16の先
端面は、連結端部15の先端側が低くなるような勾配が
形成されている。ハーフリング2の外周壁2aの一端側
に凹部20(図5参照)が設けられ、この凹部20の前
記連結端部15側に向いた面は、ハーフリング2の円周
方向に対してほぼ垂直となっている。
【0024】このハーフリング2の他端面からは、雄部
12が突設されている。この雄部12は中間部が顎状の
段部13となった鈎形の突起であり、同段部13より基
端側の部分17が、先端側にいくに従って次第に幅が狭
くなるような勾配を有し、段部13で不連続的に幅が広
くなっている。さらに段部13から先端側も、段部13
から先端にいくに従って幅が狭くなような勾配を有して
いる。このハーフリング2の他端側の外周壁2aに凹部
14が設けられ、この凹部14の前記雄部12側に向い
た面は、ハーフリング2の円周方向に対してほぼ垂直と
なっている。
【0025】他方のハーフリング1の一端側は、外周壁
1aを有しない側壁のみからなっており、この部分が前
記一方のハーフリング2の連結端部15を両側から挟持
する支持端部9、9となっている。この支持端部9、9
の対向する内面の間隔は、前記連結端部15の幅より僅
かに広い。この支持端部9、9の前記連結端部15の突
起16、16と対応する位置に、同突起16、16より
やや径の大きな孔10、10が設けられている。このハ
ーフリング1の支持端部9、9の対向する内面側に、そ
の先端から前記孔10、10にわたって前記突起16、
16を案内する溝11、11が設けられている。この溝
11、11の深さは、支持端部9、9の先端に行くに従
って次第に深くなっている。
【0026】このハーフリング1の他方の端面には、前
記ハーフリング2の他端面から突設された雄部12が嵌
合される穴状の雌部3が設けられている。この雌部3
は、前記雄部12の中間部の幅よりやや狭い矩形状の穴
で、その周囲が外周壁1a、両側壁1b、1b及び内周
壁1cに囲まれており、内周壁1cに円周方向のスリッ
ト22が設けられている。このハーフリング1の両側壁
1b、1bに、雌部3の側面を開くように矩形の孔6が
開設されている。この矩形の孔6の縁とハーフリング1
の端面との距離は、前記雄部12の段部13とハーフリ
ング2の端面との距離に対応しており、その幅は雄部1
2の段部13の部分よりやや広い。このハーフリング1
の他端側の外周壁1aに凹部7が設けられ、この凹部7
の前記端面に向いた面は、ハーフリング1の円周方向に
対してほぼ垂直となっている。
【0027】このような形状を有するハーフリング1、
2を組み立てるには、まずハーフリング2の連結端部1
5をハーフリング1の支持端部9、9の間に差し込む。
このとき、連結端部15の両側の突起16、16を支持
端部9、9の溝11、11に位置合わせし、この溝9、
9に沿って突起16、16を押し進め、同突起16、1
6を溝11、11の奥にある孔10、10に嵌合する。
この嵌合に際しては、ハーフリング1、2の凹部19、
20にペンチ等の工具の先端を差し込み、引き締めるこ
とで容易に嵌合することができる。
【0028】ここで、突起16、16の先端面に前記の
ような勾配があり、溝11、11にも前記のような勾配
があるため、突起16、16を溝11、11に沿って押
し進める過程で、支持端部9、9がその弾力に抗して除
々に、且つ最小限に押し広げられる。そして、突起1
6、16が孔10、10に嵌合することで、支持端部
9、9がその弾性で元の状態に復帰する。これにより、
両ハーフリング1、2は、突起16、16及び孔10、
10の中心を支点として、回転自在に連結される。この
ようにしてハーフリング1、2が連結され、難着雪リン
グが完成した状態を図4及び図5に示す。
【0029】次に、この難着雪リングを送電線に取り付
けるときは、図5に二点鎖線で示すように、ハーフリン
グ1、2を開き、送電線aの周りに嵌め込む。次いで、
図5に実線で示すように、ハーフリング1、2を閉じ
て、その雄部12と雌部3とを合わせ、雄部12を雌部
3の中に押し込み、嵌合する。この嵌合に際しては、ハ
ーフリング1、2の凹部7、14にペンチ等の工具の先
端を差し込み、矢印で示すように引き締めることで容易
に嵌合することができる。
【0030】雄部12が雌部3に嵌合されることで、ハ
ーフリング1の端部の側板1b、1bがその弾力に抗し
て外側に押し広げられる。そして、雄部12の段部13
が孔6、6に嵌まり込んだところで、側板1b、1bが
その弾性により復帰する。この状態では、雄部12の顎
状の段部13が孔6、6の縁に掛かり、雄部12は雌部
3から抜けない。なお、雄部12の雌部3への嵌合に際
しては、スリット22を設けておくことで、外周壁1
b、1bの端部の変形を容易にする。
【0031】なお、この実施例では、連結端部15を有
するハーフリング2の他端に雄部12を、支持端部9、
9を有するハーフリング1の他端に雌部3を設けたが、
この逆であってもよいことはもちろんである。すなわ
ち、支持端部9、9を有するハーフリング1の他端に雄
部12を、連結端部15を有するハーフリング2の他端
に雌部3を設けてもよい。
【0032】次に、図6以下に示す本発明の他の実施例
について説明する。図6で示した実施例では、前記ハー
フリング2の一端に設けた連結端部15を断面U字形と
して、その外周壁部分を残して突起16、16を設けた
側板部分の間に溝18を設けている。この溝18によ
り、連結端部15を他方のハーフリング1の支持端部
9、9の間に挿入し、突起16、16を孔10、10に
嵌合するとき、連結端部15の側板部分を変形させ、突
起16、16の嵌合を容易にすることができる。
【0033】図7で示した実施例は、前記図6の実施例
の変形例であり、連結端部15の外周壁部分の幅方向の
曲率を大とし、連結端部15を他方のハーフリング1の
支持端部9、9の間に挿入し、突起16、16を孔1
0、10に嵌合するとき、連結端部15の側板部分の変
形をより容易にしている。
【0034】さらに、図8で示した実施例も、前記図6
の実施例の変形例であり、溝18を連結端部15の径方
向の幅全体にわたって形成し、外周壁部分を除去してい
る。これにより、連結端部15を他方のハーフリング1
の支持端部9、9の間に挿入し、突起16、16を孔1
0、10に嵌合するとき、連結端部15の側板部分の変
形がより容易となる。
【0035】図9で示した実施例は、ハーフリング1の
支持端部9、9の間であって、その外周部分の基部から
突部21を突設しているいる。図9(b)に示すよう
に、ハーフリング1、2を最大限に開いたとき、この突
部21が他方のハーフリング2の連結端部15の外周面
に当り、ハーフリング1、2の回転が規制される。この
ため、ハーフリング1、2の過度の開きが防止され、送
電線に難着雪リングを取り付ける際に同リングが脱落し
にくくなる。
【0036】図10で示した実施例は、ハーフリング1
の端部の雌部3の内周壁1cにだけでなく、外周壁1a
にも、スリット23を設けたものである。これにより、
雄部12の雌部3への嵌合に際しては、内周壁1cと外
周壁1aのスリット22、23により、雌部3の外周壁
1b、1bの変形がより容易となり、雄部12を雌部3
とを容易に嵌合できる。
【0037】図11で示した実施例では、連結端部15
の両側の突起16、16が、その先端側より基端側が同
連結端部15の先端側に寄るよう斜めに突設されていて
いる。また、この突起16、16を嵌合する支持端部
9、9の孔10、10は、内側の径より外側の径が大き
くなるようなテーパーが形成されている。この実施例に
おいては、一旦突起16、16が孔10、10に嵌合さ
れると、突起16、16の周面と孔10の周面との傾き
により、突起16、16が孔10、10から容易に抜け
なくなり、確実な連結が可能となる。
【0038】次ぎに、図12で示した実施例では、ハー
フリング1の両側壁1b、1bの内周縁に沿って、鋭角
的な峰状の頂部を有する刃状の峰状突起24が設けられ
ている。この峰状突起24の断面は、前記のような三角
形ではなく、半円形、U字形、台形等であってもよい。
また、この峰状突起24は、ハーフリング1の両側壁1
b、1bの全内周に設けてもよいが、両側壁1b、1b
の一部の内周部分或は片側の内周壁1bの全部或は一部
の内周部分のみに設けてもよい。このような峰状突起2
4により、難着雪リングを送電線に取り付けたとき、こ
の峰状突起24が送電線の外周に食い込み、送電線と峰
状突起24との導通を確実にすることができる。
【0039】図12(a)では、峰状突起24がハーフ
リング1の側壁1b、1bの幅方向の中央部に設けられ
ており、同図(b)では、峰状突起24がハーフリング
1の側壁1b、1bの内側に設けられている。この峰状
突起24は、ハーフリング1の側壁1b、1bの外側に
設けてもよく、さらに内側、外側及び中央部の少なくと
も2個所以上に設けてもよい。なお、図12では、一方
のハーフリング1のみを示しているが、他方のハーフリ
ング2も同様とする。
【0040】
【発明の効果】以上説明した通り、前記の発明によれ
ば、材料中に炭素繊維を加えることにより、高い導電性
が得られ、しかもヒンジ部4と連結部5との特殊な構造
により、破損しにくい送電線用難着雪リングが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による送電線用難着雪リングの
ハーフリングを分離した状態の斜視図である。
【図2】同実施例による送電線用難着雪リングのハーフ
リングを分離した状態のヒンジ部の要部斜視図である。
【図3】同実施例による送電線用難着雪リングのハーフ
リングを分離した状態の連結部の要部斜視図である。
【図4】同実施例による送電線用難着雪リングのハーフ
リングをヒンジ部で連結し、且つ連結部で連結してリン
グ状とした状態の斜視図である。
【図5】同実施例による送電線用難着雪リングのハーフ
リングをヒンジ部で連結し、且つ連結部で連結してリン
グ状とした状態の側面図である。
【図6】本発明の他の実施例による送電線用難着雪リン
グのハーフリングを分離した状態のヒンジ部の要部斜視
図である。
【図7】本発明の他の実施例による送電線用難着雪リン
グのハーフリングを分離した状態のヒンジ部の要部斜視
図である。
【図8】本発明の他の実施例による送電線用難着雪リン
グのハーフリングを分離した状態のヒンジ部の要部斜視
図である。
【図9】本発明の他の実施例による送電線用難着雪リン
グのハーフリングを分離した状態のヒンジ部の要部斜視
図とハーフリングをヒンジ部で連結した状態の一部縦断
要部側面図である。
【図10】本発明の他の実施例による送電線用難着雪リ
ングのハーフリングを分離した状態の連結部の要部斜視
図である。
【図11】本発明の他の実施例による送電線用難着雪リ
ングのハーフリングを分離した状態の連結部の一部縦断
要部正面図である。
【図12】本発明の他の実施例による送電線用難着雪リ
ングのハーフリングの要部断面図である。
【符号の説明】
1 ハーフリング 2 ハーフリング 3 連結部の雌部 4 ヒンジ部 5 連結部 9 ヒンジ部の支持端部 10 支持端部の孔 11 支持端部の溝 12 連結部の雄部 13 雄部の段部 15 ヒンジ部の連結端部 16 連結端部の突起 17 雄部の基端側の部分 18 連結端部の溝 21 支持端部の突部 22 雌部のスリット 23 雌部のスリット 24 峰状突起
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−279638(JP,A) 実開 平1−113526(JP,U) 実開 平3−97324(JP,U) 実開 昭61−92128(JP,U) 実開 昭61−27422(JP,U) 実開 昭57−151928(JP,U) 実開 昭63−33323(JP,U) 実開 昭62−122043(JP,U) 実開 昭55−45603(JP,U) 実開 昭61−98321(JP,U) 実開 平1−69328(JP,U) 実開 平1−162719(JP,U) 実公 昭46−22194(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02G 7/00 - 7/22

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リングを分割した形状を有する一対のハ
    ーフリング(1)、(2)と、これらハーフリング
    (1)、(2)の一端で同ハーフリング(1)、(2)
    を互いに回転自在に連結したヒンジ部(4)と、ハーフ
    リング(1)、(2)の他端に各々設けられた突起状の
    雄部(12)と、この雄部(12)を嵌合する雌部
    (3)とからなる連結部(5)とを有する送電線用難着
    雪リングにおいて、樹脂に炭素繊維を加えて成型してな
    るハーフリング(1)、(2)と、一方のハーフリング
    (2)の一端側の連結端部(15)を他方のハーフリン
    グ1の一端側に設けられた支持端部(9)、(9)で両
    側から挟持すると共に、前記連結端部(15)の両側か
    ら突設した突起(16)、(16)を支持端部(9)、
    (9)に設けた孔(10)、(10)に嵌合してなるヒ
    ンジ部(4)と、一方のハーフリング1の他端面に、他
    方のハーフリング2の他端から突設した突起状の雄部
    (12)を嵌合する穴状の雌部(3)が開口してなる連
    結部(5)とを備え、前記ハーフリング(2)の連結端
    部(15)の両側から突設された突起(16)、(1
    6)の先端面に、同連結端部(15)の先端にいくに従
    って次第に低くなるような匂配が形成されていることを
    特徴とする送電線用難着雪リング。
  2. 【請求項2】 リングを分割した形状を有する一対のハ
    ーフリング(1)、(2)と、これらハーフリング
    (1)、(2)の一端で同ハーフリング(1)、(2)
    を互いに回転自在に連結したヒンジ部(4)と、ハーフ
    リング(1)、(2)の他端に各々設けられた突起状の
    雄部(12)と、この雄部(12)を嵌合する雌部
    (3)とからなる連結部(5)とを有する送電線用難着
    雪リングにおいて、樹脂に炭素繊維を加えて成型してな
    るハーフリング(1)、(2)と、一方のハーフリング
    (2)の一端側の連結端部(15)を他方のハーフリン
    グ1の一端側に設けられた支持端部(9)、(9)で両
    側から挟持すると共に、前記連結端部(15)の両側か
    ら突設した突起(16)、(16)を支持端部(9)、
    (9)に設けた孔(10)、(10)に嵌合してなるヒ
    ンジ部(4)と、一方のハーフリング1の他端面に、他
    方のハーフリング2の他端から突設した突起状の雄部
    (12)を嵌合する穴状の雌部(3)が開口してなる連
    結部(5)とを備え、前記ハーフリング(2)の連結端
    部(15)の両側から突設された突起(16) 、(1
    6)は、その先端部より基端側が同連結端部(15)の
    先端部に寄るよう斜めに突設されていることを特徴とす
    送電線用難着雪リング。
  3. 【請求項3】 リングを分割した形状を有する一対のハ
    ーフリング(1)、(2)と、これらハーフリング
    (1)、(2)の一端で同ハーフリング(1)、(2)
    を互いに回転自在に連結したヒンジ部(4)と、ハーフ
    リング(1)、(2)の他端に各々設けられた突起状の
    雄部(12)と、この雄部(12)を嵌合する雌部
    (3)とからなる連結部(5)とを有する送電線用難着
    雪リングにおいて、樹脂に炭素繊維を加えて成型してな
    るハーフリング(1)、(2)と、一方のハーフリング
    (2)の一端側の連結端部(15)を他方のハーフリン
    グ1の一端側に設けられた支持端部(9)、(9)で両
    側から挟持すると共に、前記連結端部(15)の両側か
    ら突設した突起(16)、(16)を支持端部(9)、
    (9)に設けた孔(10)、(10)に嵌合してなるヒ
    ンジ部(4)と、一方のハーフリング1の他端面に、他
    方のハーフリング2の他端から突設した突起状の雄部
    (12)を嵌合する穴状の雌部(3)が開口してなる連
    結部(5)とを備え、前記ハーフリング(1)の支持端
    部(9)、(9)の対向する内面に、その先端から孔
    (10)、(10)にわたって前記突起(16)、(1
    6)を案内する溝(11)、(11)が設けられ、この
    溝(11)、(11)の深さが支持端部(9)、(9)
    の先端に行くに従って次第に深くなっていることを特徴
    とする送電線用難着雪リング。
  4. 【請求項4】 リングを分割した形状を有する一対のハ
    ーフリング(1)、(2)と、これらハーフリング
    (1)、(2)の一端で同ハーフリング(1)、(2)
    を互いに回転自在に連結したヒンジ部(4)と、ハーフ
    リング(1)、(2)の他端に各々設けられた突起状の
    雄部(12)と、この雄部(12)を嵌合する雌部
    (3)とからなる連結部(5)とを有する送電線用難着
    雪リングにおいて、樹脂に炭素繊維を加えて成型してな
    るハーフリング(1)、(2)と、一方のハーフリング
    (2)の一端側の連結端部(15)を他方のハーフリン
    グ1の一端側に設けられた支持端部(9)、(9)で両
    側から挟持すると共に、前記連結端部(15)の両側か
    ら突設した突起(16)、(16)を支持端部(9)、
    (9)に設けた孔(10)、(10)に嵌合してなるヒ
    ンジ部(4)と、一方のハ ーフリング1の他端面に、他
    方のハーフリング2の他端から突設した突起状の雄部
    (12)を嵌合する穴状の雌部(3)が開口してなる連
    結部(5)とを備え、前記ハーフリング(1)の外周側
    の支持端部(9)、(9)の間から他方のハーフリング
    2との回転角度を規制する突部(21)が突設されてい
    ることを特徴とする送電線用難着雪リング。
  5. 【請求項5】 前記ハーフリング(2)の連結端部(1
    5)の中央に、突起(16)、(16)が突設された両
    側部分を分割するよう溝(18)が設けられている請求
    項1〜の何れかに記載の送電線用難着雪リング。
  6. 【請求項6】 前記ハーフリング(1)の端面に開口し
    た穴状の雌部(3)の側面を一部開くように、ハーフリ
    ング(1)の端部側面にスリット(22)、(23)が
    形成されている請求項1〜の何れかに記載の送電線用
    難着雪リング。
  7. 【請求項7】 前記ハーフリング(2)の端部から突設
    した雄部(12)は、中間部が前記雌部(3)の開口部
    に係合する顎状の段部(13)となった鈎形のものであ
    り、同段部(13)より基端側の部分(17)が先端側
    へいくに従って次第に幅が狭くなるような勾配を有して
    いる請求項1〜の何れかに記載の送電線用難着雪リン
    グ。
  8. 【請求項8】 前記ハーフリング(1)、(2)の内周
    縁から峰状突起(24)が突設されている請求項1〜
    の何れかに記載の送電線用難着雪リング。
  9. 【請求項9】 前記ハーフリング(1)、(2)の表面
    が粗面とされている請求項1〜の何れかに記載の送電
    線用難着雪リング。
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