JP2880426B2 - 蛍光ランプソケットの接触構造 - Google Patents

蛍光ランプソケットの接触構造

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JP2880426B2 JP11529895A JP11529895A JP2880426B2 JP 2880426 B2 JP2880426 B2 JP 2880426B2 JP 11529895 A JP11529895 A JP 11529895A JP 11529895 A JP11529895 A JP 11529895A JP 2880426 B2 JP2880426 B2 JP 2880426B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は蛍光ランプを介在させ
て一対のソケットを向かい合わせて使用する蛍光ランプ
ソケット(以下、ソケットと略称する。)に関し、より
詳細にはこの種ソケットの電線との接触箇所の改良創作
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のソケットとして、ランプ
の端部を受け止めると共にランプピンが貫通すべきピン
孔を設けた受け板を、ソケット正面に設けた開口の裏側
からあてがい、一端を電線との接触箇所とした弾性素材
よりなる導電片の他端によりこの受け板を押圧するもの
が公知である(例えば、実公平1─43831号)。そ
して、この種のソケットにおいては導電片の一端をソケ
ットの内壁に当接させ、これらの間に電線を挿入するこ
とにより、電線との接触を図っていた。
【0003】図8はこの種のソケットの従来技術の要部
を示す図であるが、ここにおいては電線Lを電線挿入孔
51より挿入することによりその先端により導電片60
の一端の接触部61を押し拡げ、電線Lはこの接触部6
1とソケット50の内壁との間に挟持される。そして、
この場合、導電片60の接触部61と挿入される電線L
とは鋭角をもって接しているので、電線の挿入は許して
も、引き抜き方向に対しては接触部61の端部が電線に
食い込んでその引き抜きを阻止するという自己鎖錠作用
を生じた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上の通り、上記従来
技術のソケットは簡易な構成により確実な自己鎖錠作用
を生じるものであり、この点において有用な技術であっ
た。しかしながら、導電片と接触する箇所において電線
がソケットの内壁に直接接することより、何らかの原因
により接触部においてスパークが発生した場合にはスパ
ークがソケット内壁に直接作用して熱損傷を与えるおそ
れがあり、ソケットはこのような高熱に耐えることので
きる素材で構成する必要があった。
【0005】そして、このような高熱に耐えることので
きる素材としてはユリア樹脂が存するが、この樹脂はポ
リプロピレン等に比し成形性が劣るという問題があっ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は以上の如き従
来技術の問題点に鑑みて創作されたものであり、スパー
クがソケット内壁に直接作用せず、しかも簡易な構成に
より確実な自己鎖錠作用を生じるソケットを提供するこ
とを目的とする。
【0007】即ち、この発明のソケットは、ランプの端
部を受け止めると共にランプピンが貫通すべきピン孔を
設けた受け板をソケット正面に設けた開口の裏側からあ
てがい、一端を電線との接触箇所とした弾性素材よりな
る導電片の他端によりこの受け板を押圧すべきソケット
において、導電片を下記(イ)の構成としたことを特徴
とする。 (イ)一端をソケットに設けた電線挿入路を横断すべき
横断部とすると共に、この横断部の一端を電線挿入路よ
り挿入されるべき電線に沿うように折曲することにより
電線接触部とし、電線横断部には電線が貫通可能な切り
抜き幅を有する引き起こし片をヒンジ部を残して切り抜
き、この引き起こし片の引き起こし方向を電線の挿入方
向とすると共に、引き起こし片の端部が電線に圧接可能
なように引き起こし度合いを設定した導電片。
【0008】
【作用】よって、この発明によれば電線挿入孔より挿入
された電線は導電片の引き起し片の切り抜き部を貫通
し、その先端により引き起し片を押し拡げ、この引き起
し片と電線接触部との間に挟持されることとなる(図5
参照)。そして、この場合、引き起し片と挿入される電
線とは鋭角をもって接しているので、電線の挿入は許し
ても、引き抜き方向に対しては引き起し片の端部が電線
に食い込んでその引き抜きを阻止するという自己鎖錠作
用も生じる。
【0009】一方、何らかの原因により接触部において
スパークが発生した場合でも電線はソケットに直接に接
していないので、スパークがソケット内壁に直接作用す
るおそれがない。
【0010】
【実施例】以下、この発明の具体的実施例を添付図面に
基づいて説明する。図1及び図7はこの発明のソケット
の全体を示す図である。図中符号10はソケットの本体
であり、この本体10に対しては蓋体30が用意され
る。
【0011】蓋体30は受け板40を裏側から当てがう
ことにより露出させる開口33を一側に設けると共に、
電線Lを挿入するための電線挿入孔31(ここでは4つ
設けられる。)を他側に設けた構成よりなり、ネジ4
4、44により本体10に固定される。
【0012】受け板40はランプ(図示せず)の端部を
受け止めるための機能を果たすものであり、中央にラン
プピンが貫通すべき一対のピン孔42、42が設けられ
ると共に、周側には蓋体30の開口33の裏側からあて
がった際の抜け止めとするための張り出し41が設けら
れる。
【0013】ソケットの本体10には導電片20が一端
を固定して収容され、他端により上記の受け板40を蓋
体30の裏側に向かって押圧し、この際に他端を受け板
のピン孔42に位置させることにより貫通したランプピ
ンが接触すべきピン接触部25とする。
【0014】上記の導電片20は弾性に富む帯状の金属
により構成されるものであり、一端を蓋体30の電線挿
入孔31の直下の電線挿入路を横断すべき横断部21と
すると共に、この横断部の一端を電線挿入路より挿入さ
れるべき電線Lに沿うように折曲することにより電線接
触部22とし、電線横断部には電線が貫通可能な切り抜
き幅を有する引き起こし片23(この実施例では2箇所
設けられる。)をヒンジ部を残して切り抜き、この引き
起こし片23の引き起こし方向を電線の挿入方向とする
と共に、引き起こし片の端部が電線に圧接可能なように
引き起こし度合いを設定する(図2及び図3参照)。
【0015】以上の導電片30によれば電線挿入孔31
より挿入された電線Lは引き起し片23の切り抜き部を
貫通し、その先端により引き起し片を押し拡げ、この引
き起し片と電線接触部22との間に挟持され、引き抜き
方向に対しては引き起し片の端部が食い込んでその引き
抜きが阻止される。尚、図中32は電線の引き抜きに際
し、導電片の引き起こし片23を強制的に押し下げるた
めの解除工具を挿入するための解除孔である。
【0016】
【発明の効果】以上の構成よりなるこの発明によれば、
作用の欄で詳述したように電線は導電片の引き起し片の
切り抜き部を貫通し、引き起し片と電線接触部との間に
挟持されるので、何らかの原因により接触部においてス
パークが発生した場合でも電線はソケットに直接に接し
ていないので、スパークがソケット内壁に直接作用する
おそれがない。従って、この発明によればソケットの熱
損傷の問題が生じないので、ポリプロピレン等の成形性
に優れた樹脂をソケットの素材として採用することが可
能となる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のソケットの断面図。
【図2】同上、導電片の斜視図。
【図3】同上、導電片を図2とは異なる角度から観察し
た斜視図。
【図4】この発明のソケットの要部の断面図。
【図5】同上、使用状態の要部の断面図。
【図6】この発明のソケットの正面図。
【図7】この発明のソケットの分解斜視図。
【図8】従来技術のソケットの要部の断面図。
【符号の説明】
10 本体 20 導電片 21 横断部 23 引き起し片 30 蓋体 33 開口 40 受け板 42 ピン孔

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランプの端部を受け止めると共にランプ
    ピンが貫通すべきピン孔(42)を設けた受け板(4
    0)をソケット正面に設けた開口(33)の裏側からあ
    てがい、一端を電線との接触箇所とした弾性素材よりな
    る導電片(20)の他端によりこの受け板を押圧すべき
    ソケットにおいて、導電片を下記(イ)の構成とするこ
    とにより、導電片の引き起し片(23)の切り抜き部を
    貫通した電線(L)の先端により引き起し片(23)を
    押し拡げ、電線(L)が引き起し片(23)と電線接触
    部(22)との間に挟持されることとしたことを特徴と
    する蛍光ランプソケットの接触構造。(イ)一端をソケ
    ットに設けた電線挿入路を横断すべき横断部(21)と
    すると共に、この横断部の一端を電線挿入路より挿入さ
    れるべき電線(L)に沿うように折曲することにより
    線(L)が接触すべき電線接触部(22)とし、電線横
    断部には電線が貫通可能な切り抜き幅を有する引き起こ
    し片(23)をヒンジ部を残して切り抜き、この引き起
    こし片の引き起こし方向を電線の挿入方向とすると共
    に、引き起こし片の端部が電線に圧接可能なように引き
    起こし度合いを設定した導電片。
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