JPH1127566A - 液晶表示装置を備えたカメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶ファインダとして機能するカメラの液晶
表示装置を備えたカメラの消費電力を抑える。 【解決手段】 液晶ファインダ１０として機能する液晶
表示装置を備えたカメラ１は、撮影準備を実行するため
の半押し状態スイッチを備え撮影動作を実行するために
用いるレリーズスイッチ５と、カメラの主電源スイッチ
１７とを備える。主電源スイッチのオン状態では前記液
晶表示装置を非作動状態とする。レリーズスイッチによ
る半押しスイッチ操作時に液晶表示装置を表示状態とす
るとともに、このレリーズスイッチがオンすることによ
る撮影動作が完了した後に、液晶表示装置の表示を停止
して非作動状態とするように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばバックラ
イト付きの液晶ディスプレイのような液晶表示装置を備
えたカメラに関し、特に液晶表示装置を液晶ファインダ
として用いている電子スチルカメラのようなカメラに関
する。

【０００２】

【従来の技術】たとえば電子スチルカメラは、パーソナ
ルコンピュータへの画像入力装置、あるいは簡便な映像
のメモ手段として、近年急速に普及しつつある。この種
の電子スチルカメラは液晶ディスプレイを備え、この液
晶ディスプレイ上に画像読取り手段であるＣＣＤからの
入力信号をリアルタイムで表示することによってファイ
ンダ機能を提供している（以下、液晶ファインダとい
う）。

【０００３】上述した液晶ディスプレイは、カメラの撮
影動作（以下、撮影モードという）において、ＣＣＤか
らの信号を表示することによって液晶ファインダとして
機能するとともに、撮影結果の表示動作（以下、表示モ
ードという）においても、他の機器と接続することな
く、撮影結果を表示することができる。

【０００４】したがって、この種の液晶ファインダを備
えたカメラは、ファインダのパララックスがないこと、
撮影結果を容易に確認できることから、電子スチルカメ
ラにおいて主流になりつつある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たカメラに用いる液晶ファインダは、消費電力が大き
く、電池駆動が前提となっている電子スチルカメラの場
合には、撮影可能な枚数が少なく、しかも連続作動時間
が短いという欠点があった。

【０００６】このような問題を改善するためには、容量
のより大きい電池を搭載しなけれなならないが、容量の
大きい電池は一般に大きく、かつ重いため、主機器であ
るカメラが大型し重量も重くなることから、携帯し難く
なる。

【０００７】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、携帯し易く、より長時間の連続動作が可能
となる液晶ファインダ機能をもつ液晶表示装置を備えた
カメラを得ることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】このような目的に応える
ために本発明に係る液晶表示装置を備えたカメラは、液
晶ファインダとして機能する液晶表示装置を備えたカメ
ラにおいて、撮影準備を実行するための半押し状態スイ
ッチを備え撮影動作を実行するために用いるレリーズス
イッチと、カメラの主電源スイッチとを備え、主電源ス
イッチのオン状態では液晶表示装置を非作動状態とし、
レリーズスイッチによる半押しスイッチ操作時に液晶表
示装置を表示状態とするとともに、このレリーズスイッ
チがオンすることによる撮影動作が完了した後に、液晶
表示装置の表示を停止して非作動状態とするように構成
したものである。

【０００９】また、本発明に係る液晶表示装置を備えた
カメラは、撮影動作が完了した後に前記液晶表示装置に
よる表示動作を停止するとともに、カメラの動作を撮影
結果表示動作に自動的に切換え、直前に撮影した結果を
表示し、この表示動作を所定時間経過後に終了し、前記
液晶表示装置を非作動状態とするように構成したもので
ある。

【００１０】さらに、本発明に係る液晶表示装置を備え
たカメラは、撮影を終了することなく半押しスイッチを
オフしたときには、液晶表示装置の表示を行う作動状態
を所定の時間にわたって継続し続けるように構成したも
のである。また、本発明に係る液晶表示装置を備えたカ
メラは、前記液晶表示装置を所定の時間にわたって作動
状態に保つためにタイマを用いるように構成したもので
ある。

【００１１】さらに、本発明に係る液晶表示装置を備え
たカメラは、半押しスイッチがオンしてからレリーズス
イッチのオン操作による撮影動作が完了するまでの間、
カメラの測光動作および測距動作を継続し続けるように
構成したものである。

【００１２】本発明によれば、電源スイッチのオン状態
では液晶表示装置は非作動状態（液晶ファインダのバッ
クライトは消灯）となっており、レリーズスイッチを半
押し操作して半押し状態スイッチをオンすることによ
り、前記液晶表示装置を表示状態（液晶ファインダのバ
ックライトを点灯）とする。また、レリーズスイッチが
オフ状態（ＯＦＦ状態）となった後も、所定時間の後に
液晶表示装置が自動的に非作動状態（液晶ファインダの
バックライトが自動的に消灯）となり、撮影モードでの
液晶表示装置の作動時間を大幅に短縮することができ、
結果的に消費電力を抑えることができる。

【００１３】ここで、上述したように主電源スイッチの
オン状態から半押し状態スイッチがオンするまでの間、
さらに撮影完了直後に撮影者が半押し状態スイッチをＯ
ＦＦにした（レリーズスイッチ釦から指を離した）状態
では、撮影者に撮影意思がない状態と考えられるから、
液晶表示装置を非作動状態（バックライトを消灯）して
も、撮影に実害を与えることはない。

【００１４】カメラは電子スチルカメラであって、液晶
表示装置は専ら液晶ファインダとして用いられるもので
あるが、これに限定されるものではない。また、カメラ
は液晶ファインダとして機能する液晶表示装置以外に、
光学系ファインダを備えているものであってもよい。

【００１５】

【発明の実施の形態】図１ないし図３は本発明に係る液
晶表示装置を備えたカメラの一つの実施の形態を示すも
のであり、これらの図において、この実施の形態では、
液晶表示装置を専ら液晶ファインダとして用いている電
子スチルカメラの場合を説明する。

【００１６】全体を符号１で示す電子スチルカメラは、
図２に示すように、カメラ本体２の前面側に撮影レンズ
３を備えている。また、このカメラ本体２の前面側上部
にはストロボ４、その他の検出センサが設けられてい
る。５はカメラ本体２の上端部一側寄りに設けたレリー
ズ釦である。

【００１７】さらに、この電子スチルカメラ１におい
て、カメラ本体２の背面側には、後述するように液晶フ
ァインダとして機能する液晶表示装置として液晶バック
ライト１０ａ付きの液晶ディスプレイ１０が設けられて
いる。

【００１８】上述したカメラ本体２内には、図１に示す
ような機構部品が組み込まれている。図中１１は前述し
た撮影レンズ３を通して被写体像を受光する受光素子と
してのＣＣＤ、１２はこのＣＣＤ１１からの信号をデジ
タル信号に変換するＤＳＰ（デジタルシグナルプロセッ
サ）である。１３は撮影画像を記録するためのメモリ、
１４はカメラ全体の動作制御を行うＣＰＵで、１５はＡ
Ｆ（自動焦点合わせ）を行うためにレンズ３を駆動する
モータおよびモータ駆動回路である。

【００１９】１６は前記液晶ディスプレイ１０での表示
や駆動を行うための回路である。１７はカメラ１の主電
源スイッチ（以下、メインＳＷという）である。また、
前記レリーズ釦５は半押し操作による半押し状態スイッ
チ（以下、半押しＳＷという）と全押し操作によるレリ
ーズスイッチ（以下、レリーズＳＷという）を行うため
のものである。

【００２０】上述した構成によるカメラ１の動作を図３
に示す。スタートはメインＳＷ１７がオン状態（ＯＮ状
態）にあり、始めにレリーズ釦５による半押しＳＷがＯ
Ｎされたか否かの監視状態になる（Ｓ１０１）。そし
て、半押しＳＷがＯＮになるまでの間、外観上はカメラ
は停止状態にあり、半押しＳＷがＯＮした時点で始めて
液晶回路１６および液晶バックライト１０ａがＯＮにな
る（Ｓ１０２）。

【００２１】また、上述した半押しＳＷがＯＮ状態にあ
るときに、Ｓ１０３の測光、Ｓ１０４の測距演算、Ｓ１
０５の測距がＯＫであるか否かの判断、さらにＳ１０６
のレンズ駆動を、ループ制御で継続的に実行する。すな
わち、半押しＳＷがＯＮしてからレリーズＳＷがＯＮ操
作されて撮影動作が完了するまでの間、カメラ１の測光
および測距動作を継続し続ける。

【００２２】なお、一般的なカメラでの撮影動作制御で
は、半押しＳＷがＯＮした後は測光、測距の結果が固定
されるが、半押しＳＷがＯＮしてから始めて液晶ファイ
ンダ１０がファインダ表示を開始する本発明によるカメ
ラの場合は、ファインダ１０で被写体像の構図を確認し
ないまま、半押しＳＷのＯＮ状態からいきなり測光、測
距を固定すると実用面で好ましくないからである。

【００２３】Ｓ１０７では半押しＳＷがＯＮ状態のまま
であるか否かの判断を行い、ＯＮ状態であれば、Ｓ１０
８に進み、レリーズＳＷがＯＮするまで、上述したＳ１
０３〜Ｓ１０８の動作を繰り返す。そして、レリーズＳ
ＷがＯＮされると、Ｓ１０９に進み、撮影動作を行う。

【００２４】この撮影動作の実行後はカメラ制御が自動
的に表示モードに切換えられ、Ｓ１１０で直前の撮影デ
ータをメモリ１３から読込み、Ｓ１１１で液晶ディスプ
レイ１０に所定時間表示することにより、撮影画面を確
認することができる。また、Ｓ１１２では上述した表示
からの時間をタイマ（図示せず）で測定しており、所定
時間の経過後に、Ｓ１１３で液晶回路１６および液晶バ
ックライト１０ａをＯＦＦし、この表示を終了させるこ
とにより、一連の撮影動作が終了する。

【００２５】前述したＳ１０７において、レリーズＳＷ
がＯＮされることなく、半押しＳＷがＯＦＦされた場合
は、測光、測距動作が中断されるとともに、Ｓ１１４に
進み、前述したＳ１１２と同様にタイマにより所定の時
間経過後になると、Ｓ１１５に進み、液晶回路１６およ
び液晶バックライト１０ａをＯＦＦして、液晶ディスプ
レイ１０の表示を停止する。なお、上述したように撮影
者がレリーズ釦５から指を離し、半押しＳＷをＯＦＦに
した状態では、撮影者に撮影意思がない状態と考えられ
るから、液晶ディスプレイ１０を非作動状態しても、撮
影に実害を与えることはない。

【００２６】上述したＳ１１２やＳ１１４でタイマでカ
ウントする所定時間としては、たとえば３〜３０秒程度
が望ましい。このような所定時間は、撮影者が任意に設
定可能であることが望ましい。

【００２７】以上の構成によれば、主電源スイッチ１７
のＯＮ状態では液晶ディスプレイ１０は非作動状態とな
っており、レリーズＳＷを半押し操作して半押しＳＷを
ＯＮすることにより、液晶ディスプレイ１０を表示状態
とする。また、レリーズＳＷがＯＦＦ状態となった後
も、所定時間の経過後に液晶ディスプレイ１０が自動的
に非作動状態となり、撮影モードでの液晶ディスプレイ
１０（バックライト１０ａ）の作動時間を大幅に短縮す
ることができ、結果的に消費電力を抑えることができ
る。

【００２８】すなわち、本出願人は、上述した液晶ファ
インダ１０として機能する液晶表示装置を備えている電
子スチルカメラ１において、電力消費を細かく精査した
結果、かなり多くの電力が、液晶ファインダ１０のバッ
クライト１０ａの点灯によって消費されていることに着
目し、本発明を提案している。すなわち、本発明はこの
ようなバックライト１０ａの点灯を必要最小限にするこ
とにより、これに消費する電力を削減している。

【００２９】なお、本発明は上述した実施の形態で説明
した構造には限定されず、各部の形状、構造等を適宜変
形、変更し得ることはいうまでもない。たとえば上述し
た液晶表示装置としてはバックライト１０ａ付きの液晶
ディスプレイ１０を例示したが、これに限らない。ま
た、液晶画面に表示される画像はカラーであっても白黒
であってもよい。

【００３０】また、本発明を適用するカメラとしては、
上述した液晶ファインダ１０として機能する液晶表示装
置以外に、一般的なカメラで用いている光学系ファイン
ダを備えて併用できるように構成したものであってもよ
い。

【００３１】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係る液晶表
示装置を備えたカメラによれば、カメラ全体の動作に配
慮し、液晶ファインダとして機能する液晶表示装置を必
要最小限の状況下でのみ駆動して表示状態とするように
構成しているから、液晶表示装置による電力消費量を少
なくし、同じ容量の電池であっても、カメラの撮影可能
な枚数を増やし、連続作動時間も長くすることができ
る。

【００３２】したがって、このような本発明によれば、
電池の容量を必要以上に大きくしなくとも、消費電力が
少なく、長時間の連続動作が可能となる液晶表示装置を
備えたカメラを得ることができ、しかも大型化、重量化
を防ぎ、カメラを携帯し易くする等の利点がある。この
ような本発明では、液晶表示装置をバックライト付きの
液晶ファインダとして用いる電子スチルカメラに用いて
効果を発揮することができる。

【００３３】特に、本発明によれば、主電源スイッチの
オン状態で液晶表示装置を非作動状態とし、レリーズス
イッチによる半押しスイッチ操作時に液晶表示装置を表
示状態としている。そして、レリーズスイッチがオンす
ることによる撮影動作が完了した後に、液晶表示装置の
表示を停止して非作動状態とするように構成したり、撮
影動作が完了した後に液晶表示装置による表示動作を停
止するとともに、カメラの動作を撮影結果表示動作に自
動的に切換え、直前に撮影した結果を表示し、この表示
動作を所定時間経過後に終了し、液晶表示装置を非作動
状態としたり、あるいは撮影を終了することなく半押し
スイッチをオフしたときに、液晶表示装置の表示を行う
作動状態を所定の時間にわたって継続し続けたりするよ
うに構成することにより、上述した作用効果を発揮させ
ることができる。

【００３４】ここで、上述した液晶表示装置を所定の時
間にわたって作動状態に保つためにタイマを用いるとよ
い。また、半押しスイッチがオンしてからレリーズスイ
ッチのオン操作による撮影動作が完了するまでの間、カ
メラの測光動作および測距動作を継続し続けるように構
成するとよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る液晶表示装置を備えたカメラの
一つの実施の形態を示し、電子スチルカメラの構成要素
を説明するための図である。

【図２】 本発明を適用する液晶表示装置を備えた電子
スチルカメラの外観を説明するための斜視図である。

【図３】 本発明に係る液晶表示装置を備えたカメラの
一つの実施の形態を示し、カメラの撮影動作のフローチ
ャートである。

【符号の説明】

１…電子スチルカメラ、２…カメラ本体、３…撮影レン
ズ、５…レリーズ釦（半押し状態スイッチ、レリーズス
イッチ）、１０…液晶ディスプレイ（液晶表示装置）、
１０ａ…液晶バックライト、１１…ＣＣＤ（受光素
子）、１２…ＤＳＰ、１３…メモリ、１４…ＣＰＵ、１
５…ＡＦモータ（モータ駆動回路を含む）、１６…液晶
回路、１７…主電源スイッチ。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 液晶ファインダとして機能する液晶表示
   装置を備えたカメラにおいて、 撮影準備を実行するための半押し状態スイッチを備え撮
   影動作を実行するために用いるレリーズスイッチと、 前記カメラの主電源スイッチとを備え、 前記主電源スイッチのオン状態では前記液晶表示装置を
   非作動状態とし、 前記レリーズスイッチによる半押しスイッチ操作時に前
   記液晶表示装置を表示状態とするとともに、 このレリーズスイッチがオンすることによる撮影動作が
   完了した後に、前記液晶表示装置の表示を停止して非作
   動状態とするように構成したことを特徴とする液晶表示
   装置を備えたカメラ。
2. 【請求項２】 請求項１記載の液晶表示装置を備えたカ
   メラにおいて、 撮影動作が完了した後に液晶表示装置による表示動作を
   停止するとともに、カメラの動作を撮影結果表示動作に
   自動的に切換え、直前に撮影した結果を表示し、この表
   示動作を所定時間経過後に終了し、前記液晶表示装置を
   非作動状態とすることを特徴とする液晶表示装置を備え
   たカメラ。
3. 【請求項３】 請求項１または請求項２記載の液晶表示
   装置を備えたカメラにおいて、 撮影を終了することなく半押しスイッチをオフしたとき
   には、液晶表示装置の表示を行う作動状態を所定の時間
   にわたって継続し続けることを特徴とする液晶表示装置
   を備えたカメラ。
4. 【請求項４】 請求項３記載の液晶表示装置を備えたカ
   メラにおいて、 液晶表示装置を所定の時間にわたって作動状態に保つた
   めにタイマを用いることを特徴とする液晶表示装置を備
   えたカメラ。
5. 【請求項５】 請求項１、請求項２、請求項３または請
   求項４記載の液晶表示装置を備えたカメラにおいて、 半押しスイッチがオンしてからレリーズスイッチのオン
   操作による撮影動作が完了するまでの間、カメラの測光
   動作および測距動作を継続し続けることを特徴とする液
   晶表示装置を備えたカメラ。
6. 【請求項６】 請求項１、請求項２、請求項３、請求項
   ４または請求項５記載の液晶表示装置を備えたカメラに
   おいて、 カメラは電子スチルカメラであって、 液晶表示装置は専ら液晶ファインダとして用いられるも
   のであることを特徴とする液晶表示装置を備えたカメ
   ラ。
7. 【請求項７】 請求項１、請求項２、請求項３、請求項
   ４、請求項５または請求項６記載の液晶表示装置を備え
   たカメラにおいて、 カメラは液晶ファインダとして機能する液晶表示装置以
   外に、光学系ファインダを備えていることを特徴とする
   液晶表示装置を備えたカメラ。