JPH11274789A - 電波吸収壁及びその製造方法 - Google Patents

電波吸収壁及びその製造方法

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JPH11274789A
JPH11274789A JP8002798A JP8002798A JPH11274789A JP H11274789 A JPH11274789 A JP H11274789A JP 8002798 A JP8002798 A JP 8002798A JP 8002798 A JP8002798 A JP 8002798A JP H11274789 A JPH11274789 A JP H11274789A
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radio wave
wall
ferrite magnetic
ferrite
concrete
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JP8002798A
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Naonobu Taniguchi
直延 谷口
Toshiyuki Tamakai
俊之 玉飼
Toshihiko Tanaka
俊彦 田中
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外装タイルの十分な付着強度を得、小口タイ
ルを用いた電波吸収壁を得る。 【解決手段】 到来電波の電界方向への幅が4〜20m
m、壁の厚さ方向の幅が20〜40mmのフェライト磁
性体を用い、前記外装材の前記コンクリ−ト及びフェラ
イト磁性体との接触面積のうち、前記フェライト磁性体
との接触面積を8〜40%に設定した電波吸収壁。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高層建築物等の外
壁に適用され、到来したテレビ電波の不要反射波を防止
する電波吸収壁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、高層建築物による不要反射電波が
テレビ放送の障害となり、テレビ画面にゴ−ストを生じ
させる等の電波公害が問題となっている。この対策とし
て、高層建築物の外壁に電波吸収体を埋め込む方法があ
り、これらフエライト等磁性体を埋め込んだ電波吸収壁
については種々提案されている。
【0003】従来の電波吸収壁の一例を図6に示す。こ
の電波吸収壁は、表面に外装タイル51が配置され、そ
の裏面にフェライト板52が配置され、鉄筋53ととも
にコンクリート54で打設されている。この電波吸収壁
は、PC工法でユニット化して製造され、それを壁に装
着して高層ビル等の壁となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の電波吸収壁は、
外装タイル51とコンクリート54との間に平板状のフ
ェライト板52が挟まれる構造である。しかも、このフ
ェライト板52により外装タイル51とコンクリート5
4の接触面積がかなり減少する。このため、フェライト
板52の内蔵されない壁に対し、外装タイル51の付着
強度が劣る。この外装タイル51の付着強度が劣ると、
外装タイルが剥離する危険性が生じる。この外装タイル
51の剥離は、人身事故にもつながる、非常に危険なも
のである。このため、外装タイル51を強固に固定する
ために、例えば図7に示すように、外装タイル51にば
ね部材55を装着し、それをコンクリート54で一体化
することにより、付着強度を上げることが提案されてい
る。(実開平6−86398号公報)
【0005】また別の従来例の断面図を図8に示す。こ
の従来例では、外装タイル56の裏面に凹凸を形成し、
外装タイル56とコンクリート59との接触面積を増加
させ、固着強度を向上させている。この従来例では、5
7はフェライト板であり、58は鉄筋である。また、外
装タイル56の裏面の凹部にフェライト板57を挿入さ
せる構成とし、フェライト板の位置決めを行っている。
【0006】しかし、これらの従来例では、外装タイル
の厚さが厚くなり、また特殊な形状となるため乾式プレ
スでは困難となり、押し出し又は射出成形となり、製造
コストが高価となるという問題点がある。
【0007】また、外装タイルとして縦45mm、横9
5mmの小口タイルを使用する場合、フェライト板が目
地部分を覆ってしまい、目地部分にコンクリート等が流
れ難くなる。そのため、後で目地処理が必要となり、又
は特殊な流動化コンクリート等を使用することが必要と
なるといった問題点がある。
【0008】また、従来の電波吸収壁は、壁面に対し垂
直に入射する電波を吸収することを目的として設計され
ることが多く、壁面に対し斜めに入射する電波の吸収に
関しては検討されることが少なかった。
【0009】本発明は、上記の問題点を鑑みて、外装材
として特別な形状を必要とせず、十分な付着強度を得る
こと、又はその外装材として小口タイルを用いること、
又はフェライト磁性体の十分な付着強度を得ること、又
は射入射電波に対応した電波吸収壁を得ること、又は生
産性の良い電波吸収壁の製造方法を得ることを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
外壁の躯体を構成する鉄筋コンクリ−トと外壁面を構成
する外装材とを有する壁の内部にフェライト磁性体を配
設する電波吸収壁において、到来電波の電界方向への幅
が4〜20mm、壁の厚さ方向の幅が20〜40mmの
フェライト磁性体を用い、前記外装材の前記コンクリ−
ト及びフェライト磁性体との接触面積のうち、前記フェ
ライト磁性体との接触面積を8〜40%に設定した電波
吸収壁である。
【0011】本発明の第2の発明は、前記フエライト磁
性体に電界方向に貫通する複数の穴を設けた電波吸収壁
である。
【0012】本発明の第3の発明は、前記フェライト磁
性体に設けられた貫通穴に連結棒を通して、到来電波の
電界方向に間隔をあけて配置された複数のフェライト磁
性体を連結した電波吸収壁である。
【0013】また本発明の第4の発明は、前記フェライ
ト磁性体は、複数個連続した状態でユニット化され、該
フェライトユニットが、前記フェライト磁性体に設けら
れた貫通穴を通して配置された針金等で反射筋に固定さ
れている電波吸収壁である。
【0014】また本発明の第5の発明は、前記コンクリ
ートの誘電率(100MHz測定)が5.5以下である
電波吸収壁である。
【0015】また本発明の第6の発明は、前記電波吸収
壁の表面に対する到来電波の入射角が30〜65度の場
合において十分な電波吸収性能を有する電波吸収壁であ
る。
【0016】また本発明の第7の発明は、複数のフェラ
イト磁性体を連続した状態で一体化させたフェライトユ
ニットを用意し、型枠に外装材を整列配置し、その外装
材上に前記フェライトユニットが配置され、そのフェラ
イトユニット上に反射筋が配置され、フェライトユニッ
トと反射筋を、フェライト磁性体に設けられた貫通穴を
通して配置された針金等で固定し、その後コンクリート
を打設する電波吸収壁の製造方法である。このフェライ
トユニットと反射筋の固定は、型枠内に配置した後でも
良いし、型枠内に配置する前でも良い。また、コンクリ
ートを打設する際に、必要に応じ、構造筋を配置してお
くことはもちろんのことである。
【0017】また本発明の第8の発明は、第7の発明に
おいて、前記フェライト磁性体は、到来電波の電界方向
への幅が4〜20mm、壁の厚さ方向の幅が20〜40
mmであり、前記外装材の前記コンクリ−ト及びフェラ
イト磁性体との接触面積のうち、前記フェライト磁性体
との接触面積を8〜40%とした電波吸収壁の製造方法
である。
【0018】また本発明の第9の発明は、第7の発明に
おいて、前記フェライトユニットは、到来電波の電界方
向に間隔をあけて配置され、その間隔をあけて配置され
たフェライトユニット間が、前記フェライト磁性体に設
けられた貫通穴に連結棒を装着して連結されている電波
吸収壁の製造方法である。
【0019】また本発明の第10の発明は、複数のフェ
ライト磁性体を連続した状態で一体化させたフェライト
ユニットを用意し、型枠に外装材を整列配置し、その外
装材上に前記フェライトユニットを配置し、そのフェラ
イトユニット上に反射筋を配置し、コンクリートを打設
する電波吸収壁の製造方法において、前記フェライト磁
性体が隠れる程度に第1のコンクリートを打設し、その
後第2のコンクリートを打設する工法を用い、前記第1の
コンクリ−トの誘電率(100MHz測定)を5以下と
した電波吸収壁の製造方法である。本発明においても、
フェライト磁性体として、到来電波の電界方向への幅が
4〜20mm、壁の厚さ方向の幅が20〜40mmであ
り、前記外装材の前記コンクリ−ト及びフェライト磁性
体との接触面積のうち、前記フェライト磁性体との接触
面積を8〜40%とすることが好ましい。また本発明に
おいても、フェライト磁性体に貫通穴を設け、反射筋と
接続固定する、あるいは電界方向に間隔をあけて配置さ
れたフェライト磁性体間を接続固定することは好まし
い。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、外装材(外装タイル)
へのフェライト磁性体の接触面積を小さくすること、つ
まり外装材とフェライト磁性体との接触面積を8〜40
%に設定すること、またフェライト磁性体の外装材と接
触する幅を4〜20mmとすることにより、外装材とコ
ンクリ−トの接触面積を大きくし、外装材の固着強度を
向上させ、外装材の剥離を防止している。また、これに
より外装材の目地部分にコンクリ−ト等が流れやすくな
り、後目地処理の必要が無くなり、作業性が向上する。
またこれにより、外装材として小口の外装タイルでも十
分に使用出来る。フェライト磁性体の外装材と接触する
幅を4〜20mmとした場合、電波吸収特性を確保する
ため、厚みは20〜40mmとした。
【0021】
【実施例】本発明に係る一実施例の電波吸収壁の構造を
示す斜視図を図1に示す。またこの実施例の水平方向の
断面図を図2に、図2のA−A断面図を図3に示す。こ
の実施例は、外装材として縦45mm、巾95mm、厚
さ6mmの磁器タイル2を用いた電波吸収壁であり、こ
の磁器タイル2の裏面に幅(m)が15mm、厚み
(n)が30mmの角柱フエライト磁性体1を到来電波
の磁界方向に連続に、電界方向は等間隔で配置し、35
mmのギャップ(G)をあけ配列したものである。この
時の磁器タイル2へのフエライト磁性体1の接触面積は
約30%である。このフェライト磁性体1の後方には、
反射筋3及び構造筋12が配置され、繊維強化コンクリ
−ト4で一体的に固着されている。この電波吸収壁は、
幅3m、長さ4m、厚さ150cmのパネルを構成し
た。これを第1実施例とする。
【0022】この実施例の磁器タイル2の裏面には、約
1mm程度の溝5が形成されている。この磁器タイル2
の構造は、通常のものであり、特別な形状の磁器タイル
を用いる必要はなかった。また、目地部分へのコンクリ
ートの流れ込みは良好であり、後目地処理の必要は生じ
なかった。この実施例の磁器タイルの付着強度を測定し
た結果、平均14kg/cm2が得られた。一般的な磁
器タイルの付着強度は、8kg/cm2以上必要とされ
ているが、本実施例のようにフエライト磁性体1といっ
た異種材料を間に介入させている場合には、磁器タイル
の付着強度として10kg/cm2以上は必要とされて
いる。しかし、本実施例による磁器タイル2の付着強度
は、上述のように、平均14kg/cm2の強度を有
し、十分な付着強度を得ていることが分かる。つまり、
本実施例では、外装材を金物等でコンクリ−トにアンカ
−させる必要はない。
【0023】また、本実施例の電波吸収壁の電波吸収性
能を電波の入射角30度で測定評価した結果、100M
Hzで18dB、200MHzで17dB、500MH
zで8dBとなり、電波吸収壁として十分な反射損失が
得られた。特に500MHzでの特性では約10dBの
向上が得られた。即ち、本実施例の電波吸収壁は、要求
される電波吸収性能を満足させることができる。
【0024】上記実施例と同様構造の電波吸収壁におい
て、角柱フェライト磁性体1の寸法を幅(m)20m
m、厚み(n)30mmとし、電界方向に等間隔で30
mmのギャップ(G)をあけ配列した。この時の磁器タ
イル2へのフェライト磁性体1の接触面積は約40%で
ある。これを第2実施例とする。
【0025】この実施例の磁器タイルの付着強度を測定
した結果、平均12.2kg/cm2が得られた。ま
た、本実施例の電波吸収性能を電波の入射角30度で評
価した結果、100MHzで17dB、200MHzで
15dB、500MHzで6dBとなり、一般に要求さ
れる電波吸収性能を得ることができた。
【0026】上記実施例と同様構造の電波吸収壁であっ
て、角柱フェライト磁性体として、幅(m)5mm、厚
み(n)40mmの角柱フエライト磁性体1を用い、到
来電波の磁界方向に連続に、電界方向は等間隔で配置
し、45mmのギャップ(G)をあけ配列した。この時
の磁器タイル2へのフェライト磁性体1の接触面積は約
10.5%である。これを第3実施例とする。このフェ
ライト磁性体のユニット化した様子を図4に示す。この
図4の下側が外装材に接触する面である。このフェライ
ト磁性体1は、連結部材6により、複数個が連続した状
態のユニットに構成される。このフェライト磁性体1
は、穴7が形成されている。そして、この穴7に針金8
を通し、その針金8を反射筋3に巻き付け、フェライト
ユニットを反射筋に固定している。また、この穴7を利
用して、間隔をあけて隣り合うフェライト磁性体を連結
させている。これを図5を用いて、説明する。この図5
では、フェライト磁性体1の穴に、連結棒9を挿入して
いる。この連結棒9は、樹脂製、ファイバー棒等であ
り、ネジ部を有し、ナット10で固定されている。ま
た、この穴7は、フェライト磁性体1を貫通し、到来電
波の電界方向と同じ方向に形成されている。この穴7に
より、フェライト磁性体1はコンクリート4に強固に付
着される。なお、この穴7の形状は、この実施例の形状
に限定されるものではなく、適宜設定可能である。
【0027】この実施例の磁器タイルの付着強度を測定
した結果、平均で14.8kg/cm2が得られた。ま
た、本実施例の電波吸収壁の電波吸収性能を電波の入射
角55度で測定した結果、100MHzで17dB、2
00MHzで16dB、500MHzで10dBとな
り、一般に要求される電波吸収性能を得ることができ
た。
【0028】なお、上記実施の形態においては、フエラ
イト磁性体は角柱形状に成形した例で説明しているが、
これに限定されるものではない。このフェライト磁性体
は楕円柱状等に成形されてもよい。要は、外装材への接
触面積を小さく、フェライト磁性体と充填するコンクリ
−トとの付着強度を保ち、且つ所定の電波吸収性能を得
ることができる形状であれば良い。
【0029】上記実施例において、フェライト磁性体の
外装材との接触する面の角に面取り(カット)又はアー
ルを付けても良い。図5に、カット11を付けた実施例
を示している。このカット又はアールの部分に樹脂モル
タル等を充填して、外装材の付着強度を向上させること
ができる。
【0030】本発明に係る一実施例の製造方法を説明す
る。まず、型枠に外装材を配列する。この外装材として
は、小口タイルを用いることができる。次いで、外装材
の上にフェライト磁性体を配置する。このとき、フェラ
イト磁性体は、図4に示したように、複数個連続した状
態で一体化されたユニットを予め構成しておき、外装材
上に配置する。次いで、フェライトユニットの上に反射
筋を配置し、必要に応じ構造筋を位置決めして、繊維強
化コンクリートを打設する。本発明によれば、1回のコ
ンクリート打設で電波吸収壁を作製可能であり、極めて
生産性が良い。これを第4実施例とする。
【0031】このとき、フェライトユニットは、図4に
示したように、反射筋に固定されていることが好まし
い。また、フェライトユニット間を連結棒で連結してお
いてもよい。
【0032】また本発明に係る別の実施例の製造方法を
説明する。まず、型枠に外装材を配列する。この外装材
としては、小口タイルを用いることができる。次いで、
外装材の上にフェライト磁性体を配置する。このとき、
フェライト磁性体は、図4に示したように、複数個連続
した状態で一体化されたユニットを予め構成しておき、
外装材上に配置する。次いで、フェライトユニットの上
に反射筋を配置し、必要に応じ構造筋を位置決めして、
コンクリートを打設する。このコンクリートの打設とし
て、第1回の打設時に、誘電率5以下のコンクリートを
打設し、少なくともフェライト磁性体が隠れる程度に投
入する。次いで、一般の軽量コンクリートを打設するも
のである。これを第5実施例とする。
【0033】本発明の実施例のコンクリートとしては、
誘電率(100MHz測定)が5.5以下のものが好ま
しい。更に好ましくは5.0以下である。コンクリート
の誘電率の変化に対する電波吸収性能の変化を図9に示
す。この図9に示すとおり、コンクリートの誘電率が6
の場合、200MHzで所望の反射損失13dB以上を
得ることができなくなるが、誘電率が5.5以下であれ
ば、200MHzで所望の反射損失13dB以上を満足
させることができる。また、いずれの場合も100MH
zで所望の反射損失14.5dB以上を満足している。
尚、この評価は、上記第1実施例の構造により評価し
た。
【0034】本発明の上記実施例では、到来電波の入射
角が第1実施例では30度、第2実施例では30度、第
3実施例では55度、の斜入射の電波に対して電波吸収
性能を評価している。いずれも所望の電波吸収性能を満
足しており、本発明の実施例が、斜入射電波に対して有
効であることがわかる。本発明によれば、入射角が30
〜65度の範囲で十分な電波吸収性能を有することが確
かめられた。
【0035】上記実施例によれば、フェライト磁性体と
コンクリ−トの付着強度を保証し、小口タイルといった
安価な外装材を使用する事が出来、十分な電波吸収性能
を有するものである。また、建築面では、外装材が長期
間の外部環境に対して脱落等の問題が一番重要であり、
これらの品質保証が保たれる構造であり要求特性を満足
する電波吸収壁である。これにより、外装材を金物等で
アンカーする作業及び後目地処理を不要とし、施工の作
業性が大幅に向上する。
【0036】また、フェライトユニットと反射筋を結合
させているので、型枠に外装材を配列しておき、ユニッ
ト化された構造物をクレン等で吊り上げ、型枠内に挿入
し、コンクリートを投入し、バイブレータを利用して打
設することが可能であり、安価で信頼性の高い電波吸収
壁を製造することができる。また、バイブレータを用い
ず、充填性の良い流動化コンクリートを用いてもよい。
また、実施例に述べたとおり、斜めに入射する電波に対
しても十分な電波吸収効果を発揮するものであり、ビル
等の設計の自由度を向上させることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の電波
吸収壁を採用すると、一般的な外装材を使用しても、要
求される電波吸収性能を確保しつつ、かつ外装材の十分
な付着強度を得ることができる。このため、外装材を金
物等でアンカ−を施す作業及び後目地処理を不要とする
ことができ、施工の作業性が向上する効果がある。ま
た、外装材として比較的小型な外装タイルを使用して
も、確実に、要求される機械的性能と電波吸収性能を確
保でき安価な電波吸収壁が可能となる。また、フェライ
ト磁性体を反射筋へ固定した工法を用いることができ、
フェライトの付着強度を高めることができるとともに、
安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の斜視図である。
【図2】本発明に係る一実施例の水平方向の断面図であ
る。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】本発明に係るフェライトユニットの斜視図であ
る。
【図5】本発明に係るフェライトユニットの側面図であ
る。
【図6】従来例の斜視図である。
【図7】従来例の外装タイル固定構造を示す図である。
【図8】別の従来例の断面図である。
【図9】本発明に係る実施例と比較例の反射損失特性図
である。
【符号の説明】
1 フェライト磁性体 2 外装材(外装タイル) 3 鉄筋(反射板) 4 コンクリート 5 溝 6 連結部材 7 穴 8 針金 9 連結棒 10 ナット

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外壁の躯体を構成する鉄筋コンクリ−ト
    と外壁面を構成する外装材とを有する壁の内部にフェラ
    イト磁性体を配設する電波吸収壁において、到来電波の
    電界方向への幅が4〜20mm、壁の厚さ方向の幅が2
    0〜40mmのフェライト磁性体を用い、前記外装材の
    前記コンクリ−ト及びフェライト磁性体との接触面積の
    うち、前記フェライト磁性体との接触面積を8〜40%
    に設定したことを特徴とする電波吸収壁。
  2. 【請求項2】 前記フエライト磁性体に電界方向に貫通
    する複数の穴を設けたことを特徴とする請求項1に記載
    された電波吸収壁。
  3. 【請求項3】 前記フェライト磁性体に設けられた貫通
    穴に連結棒を通して、到来電波の電界方向に間隔をあけ
    て配置された複数のフェライト磁性体を連結したことを
    特徴とする請求項1又は2に記載の電波吸収壁。
  4. 【請求項4】 前記フェライト磁性体は、複数個連続し
    た状態でユニット化され、該フェライトユニットが、前
    記フェライト磁性体に設けられた貫通穴を通して配置さ
    れた針金等で反射筋に固定されていることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の電波吸収壁。
  5. 【請求項5】 前記コンクリートの誘電率(100MH
    z測定)が5.5以下であることを特徴とする請求項1
    に記載の電波吸収壁。
  6. 【請求項6】 壁の表面に対する到来電波の入射角が3
    0〜65度において十分な電波吸収性能を有することを
    特徴とする請求項1に記載の電波吸収壁。
  7. 【請求項7】 複数のフェライト磁性体を連続した状態
    で一体化させたフェライトユニットを用意し、型枠に外
    装材を整列配置し、前記外装材上に前記フェライトユニ
    ットが配置され、前記フェライトユニット上に反射筋が
    配置され、前記フェライトユニットと前記反射筋が、前
    記フェライト磁性体に設けられた貫通穴を通して配置さ
    れた針金等で固定され、その後コンクリートを打設する
    ことを特徴とする電波吸収壁の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記フェライト磁性体は、到来電波の電
    界方向への幅が4〜20mm、壁の厚さ方向の幅が20
    〜40mmであり、前記外装材の前記コンクリ−ト及び
    フェライト磁性体との接触面積のうち、前記フェライト
    磁性体との接触面積が8〜40%であることを特徴とす
    る請求項5記載の電波吸収壁の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記フェライトユニットは、到来電波の
    電界方向に間隔をあけて配置され、その間隔をあけて配
    置されたフェライトユニット間が、前記磁性体に設けら
    れた貫通穴に連結棒を装着して連結されていることを特
    徴とする請求項7記載の電波吸収壁の製造方法。
  10. 【請求項10】 複数のフェライト磁性体を連続した状
    態で一体化させたフェライトユニットを用意し、型枠に
    外装材を整列配置し、前記外装材上に前記フェライトユ
    ニットを配置し、前記フェライトユニット上に反射筋を
    配置し、コンクリートを打設する電波吸収壁の製造方法
    において、前記フェライト磁性体が隠れる程度に第1の
    コンクリートを打設し、その後第2のコンクリートを打
    設する工法を用い、前記第1のコンクリ−トの誘電率
    (100MHz測定)を5.5以下としたことを特徴と
    する電波吸収壁の製造方法。
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