JPH11274365A - セラミック基板及びその製造方法 - Google Patents

セラミック基板及びその製造方法

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JPH11274365A
JPH11274365A JP9263898A JP9263898A JPH11274365A JP H11274365 A JPH11274365 A JP H11274365A JP 9263898 A JP9263898 A JP 9263898A JP 9263898 A JP9263898 A JP 9263898A JP H11274365 A JPH11274365 A JP H11274365A
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JP
Japan
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molded body
ceramic
paste layer
conductive paste
wiring
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Application number
JP9263898A
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English (en)
Inventor
Takao Kojima
孝夫 小島
Kunio Yanagi
邦夫 柳
Yoshiaki Kuroki
義昭 黒木
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペースト垂れひいては短絡等のトラブルを生
じにくいセラミック基板を提供する。 【解決手段】 セラミック基板36は、板面方向に延び
る配線部37,39が厚さ方向中間部に内蔵されたセラ
ミック製の基板本体36bと、該基板本体36bの側縁
に形成された端子取出面36aにおいて、基端部が配線
部37,39の末端37a,39aと電気的に接続され
た形態で埋設された線状の金属端子部9,12とを備え
る。そして、配線部37,39の末端縁と、端子取出面
36bに対応する側縁との間に、該配線部37,39が
存在しない所定幅の配線部非存在領域85が形成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素センサ、HC
センサあるいはNOxセンサ等のセンサ基板やICパッ
ケージ等に使用されるセラミック基板及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記のようなセラミック基板は、板面方
向に延びる配線部が厚さ方向中間部に内蔵されたセラミ
ック製の基板本体に対し、その側縁に形成された端子取
出面においてPt線等により線状に形成された金属端子
部の基端部が、配線部の末端と電気的に接続された形態
で埋設された構造を有している。このようなセラミック
基板は、一般には次のような方法で製造されている。ま
ず、セラミックグリーンシート(以下、端にグリーンシ
ートという)の一方の板面に、配線部となる導電性ペー
スト層を、その末端部が端子取出面に対応する側縁に対
応して位置するように形成する。次いでそのセラミック
グリーンシートに対し、導電性ペースト層の末端部に金
属端子部の基端部が重なるように位置決め配置する。そ
して、さらにその上から別のグリーンシートを重ねて積
層体を作り、その積層体を焼成することにより、上記グ
リーンシートと導電性ペースト層とはそれぞれ焼結され
て基板本体及び配線部となり、これに金属端子部が一体
化されたセラミック基板が完成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記製造工程において
導電性ペースト層は、これに重ね合わされる別のセラミ
ック成形体との間で挟み付けられてつぶれる。そして、
従来のセラミック基板においは、そのつぶれて拡がった
導電性ペーストが、端子取出側となるセラミック成形体
の側縁側に垂れ、隣接する導電性ペースト層から垂れた
ペースト同士が接触して、短絡等のトラブルを招く恐れ
があった。
【0004】本発明の課題は、ペースト垂れひいては短
絡等のトラブルを生じにくいセラミック基板とその製造
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】本発明の
セラミック基板は、板面方向に延びる配線部が厚さ方向
中間部に内蔵されたセラミック製の基板本体と、該基板
本体の側縁に形成された端子取出面において、基端部が
配線部の末端と電気的に接続された形態で埋設された線
状の金属端子部とを備え、配線部の末端縁と、端子取出
面に対応する側縁との間に、該配線部が存在しない所定
幅の配線部非存在領域が形成されたことを特徴とする。
【0006】また、本発明のセラミック基板の製造方法
は、下記の工程を含むことを特徴とする。 導電性ペースト層形成工程:板状をなすセラミック成
形体の一方の板面に、配線部となるべき線状ないし帯状
の導電性ペースト層を、その末端部が端子取出面に対応
する側縁に対応して位置するように形成する。 金属端子部位置決め工程:金属端子部の基端部が導電
性ペースト層の末端部と重なり合うように、金属端子部
をセラミック成形体に対して位置決め配置する。 積層工程:セラミック成形体の板面に対し別の板状の
セラミック成形体を積層し、金属端子部の基端部を両セ
ラミック成形体の間で挟み付けて積層成形体を形成す
る。 焼成工程:その積層成形体を焼成する。 そして、少なくとも上記別のセラミック成形体を積層す
る前の状態において、セラミック成形体の板面には、配
線部となるべき導電性ペースト層の末端縁と、端子取出
面に対応する側縁との間に、該導電性ペースト層が存在
しない所定幅のペースト層非存在領域を形成する。な
お、本発明においてセラミック成形体は、セラミックグ
リーンシートなど、セラミック原料粉末の未焼成の成形
体を意味する。
【0007】このようにペースト層非存在領域を形成す
ることで、つぶれた導電性ペースト層の拡がり代が確保
され、結果として拡がったペーストが成形体の側縁にま
で至らず、ペースト垂れひいては短絡等の不具合を防止
することができる。また、ペースト層非存在領域がセラ
ミック成形体の側縁に沿って形成されることで、該領域
において焼成後の上下の成形体の一体化領域が、導電性
ペースト層に基づく配線部により分断されなくなるの
で、接合強度が向上する効果も得られる。
【0008】この場合、ペースト垂れ防止等の効果をよ
り顕著に達成するためには、ペースト層非存在領域の幅
は0.2mm以上、望ましくは0.5mm以上とするの
がよい。なお、これに対応して焼成後のセラミック基板
に形成される配線部非存在領域の幅は、成形体積層時の
ペーストの潰れや広がりを考慮して、0.1mm以上
(望ましくは0.4mm以上)確保されているのがよ
い。また、導電性ペースト層の塗布厚さは5〜150μ
mとするのがよい。導電性ペースト層の塗布厚さが5μm
未満になると、これに基づいて形成される配線部に断線
や導通不良等の欠陥を生じやすくなる。他方、150μ
mを超えると、前記ペースト垂れ等の不具合が生じやす
くなる。なお、これに対応して焼成後のセラミック基板
に形成される配線部の厚さは5〜150μmとなってい
るのがよい。ここで、配線部の厚みが厚いと、図37に
示すように、ペースト層非存在領域(85)で成形体積
層時に金属端子部(12)が浮いた状態となり、ペース
ト層非存在領域(85)で隙間(S’)が生じて本来の
接合強度向上の目的が十分得られなくなる場合がある。
【0009】セラミック基板は、配線部が基板本体に対
し厚さ方向おいて互いに異なる2位置に内蔵され、金属
端子部もそれら各配線部に対応して、それぞれその基端
部が端子取出面において基板本体に埋設されたものとし
て構成できる。これに対応する本発明のセラミック基板
の製造方法は、例えば以下のような工程を含むものとす
ることができる。
【0010】第一の導電性ペースト層形成工程:板状
の第一のセラミック成形体の一方の板面に、第一の配線
部となるべき第一の導電性ペースト層を形成する。 第一の金属端子部位置決め工程:第一の金属端子部の
基端部が第一の導電性ペースト層の末端部と重なり合う
ように、第一の金属端子部を第一のセラミック成形体に
対して位置決め配置する。 第一の積層工程:第一のセラミック成形体の第一の導
電性ペースト層の形成されている側の板面に対し板状の
第二のセラミック成形体を積層して、第一の金属端子部
の基端部をそれら第一及び第二のセラミック成形体の間
で挟み付ける。 第二の導電性ペースト層形成工程:第一のセラミック
成形体への積層前又は積層後のいずれかにおいて、第二
のセラミック成形体の第一のセラミック成形体への積層
面とは反対側の板面に、第二の配線部となるべき第二の
導電性ペースト層を形成する。 第二の金属端子部位置決め工程:第二の金属端子部の
基端部が第二の導電性ペースト層の末端部と重なり合う
ように、第二の金属端子部を第二のセラミック成形体に
対して位置決め配置する。 第二の積層工程:第二のセラミック成形体の第二の導
電性ペースト層の形成されている側の板面に対し板状の
第三のセラミック成形体を積層して、第二の金属端子部
の基端部をそれら第二及び第三のセラミック成形体の間
で挟み付ける。
【0011】これにより、配線部が基板本体に対し厚さ
方向おいて互いに異なる2位置に内蔵されたセラミック
基板を簡単に製造することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に示す実施例を参照して説明する。図29は、本発明
のセラミック基板の製造方法の対象となるセラミック構
造体の一例を示すものである。該セラミック構造体は、
酸化物半導体からなる検出素子41をセラミック基板3
6に接合した構造を有する酸素検出用のヒータ内蔵型セ
ラミックセンサ用構造体(以下、単に構造体ともいう)
50として構成されており、そのセラミック基板36
が、複数のセラミックグリーンシート(セラミック成形
体:以下、単にグリーンシートともいう)を積層してこ
れを焼成することにより製造されるものである。図29
(b)に示すように、検出素子41は、セラミック基板
36の先端部の一方の板面に形成された凹部34内に入
り込む形でアルミナ小球21を介して接合されている。
アルミナ小球21はセラミック基板36と検出素子41
とにまたがって、それらにそれぞれ食い込んだ状態とな
っている。
【0013】他方、セラミック基板36の他端側には、
白金線等で構成された検出素子用端子部(第二の金属端
子部)9とヒータ用端子部(第一の金属端子部)12と
が設けられている。図29(a)及び(c)に示すよう
に、検出素子用端子部9は、基板36の幅方向において
並列に2本設けられ、基板36の厚さ方向のほぼ中間部
に位置している。一方、ヒータ用端子部12は、検出素
子用端子部9よりも広い間隔で並列に2本設けられ、基
板36の厚さ方向において、検出素子用端子部9を挟ん
で検出素子41とは反対側に形成されている。そしてこ
れら検出素子用端子部9及びヒータ用端子部12は、一
端側が基板36の端面(端子取出面)36aから長手方
向に所定寸法突出するとともに、他端側が(基端側)基
板36中に埋設されている。
【0014】上記端子部9及び12の埋設された部分に
は、セラミック基板36内部に形成された配線部として
のリード部37、リード部38,39の端部37a,3
9aにそれぞれ電気的に接合されている。図29(a)
及び(b)に示すように、リード部37,38,39の
端部37a,39aは、基板36の長手方向においてそ
の端面36aに至る位置まで形成されておらず、基板3
6の長手方向において、端面36aから所定寸法L1だ
け各末端位置が内側に位置している。一方、リード部3
7の他端側は凹部34において検出素子41に接続する
とともに、リード部38,39の他端側は内蔵ヒータに
接続している。なお、L1は0.1mm以上、望ましく
は0.4mm以上とされる。さらに、各リード部37,
38,39の厚さは10〜35μmとされている。
【0015】検出素子41で検出された検出信号は、リ
ード部37及び検出素子用端子部9を介して外部に出力
される。また、外部からヒータ用端子部12及びリード
部38,39を介して通電されることにより、内蔵ヒー
タが発熱し、セラミック基板36を所定温度に加熱す
る。このような構造体50は、例えば酸素検出用センサ
あるいはセラミックガスセンサ等に使用される。そして
該構造体50の寸法は、例えばその長さが30mm程度、
幅が4mm程度、厚さが2.5mm程度とされ、また、リー
ド部37はその幅が0.3mm程度、リード部38,39
はその幅が1.2mm程度、端子部9及び12の断面径が
直径0.2mm程度とされている。
【0016】以下、本発明のセラミック基板を用いて構
成されたヒータ内蔵型セラミックセンサ用構造体50の
製造方法の一実施例を図1〜図28に示す工程説明図を
用いて説明する。図1はその製造に用いられるグリーン
シートの一例を平面図により示している。すなわち、該
グリーンシート1は、アルミナ粉末と焼結助剤粉末との
混合粉末に、有機結合剤(バインダ)、可塑剤、解膠剤
及び溶剤等からなる成形助剤を配合・混練してこれを方
形シート状に成形したものであり、1枚のグリーンシー
ト1から多数の構造体を製造するために、切断線2によ
って複数の横長方形の製品部分3に分割することが予定
されている。
【0017】グリーンシート1の中央には、方形の貫通
窓部5が該中心線Oに沿う方向に2箇所形成されてい
る。そして、各貫通窓部5に対応する位置において長方
形状のグリーンシート1の中心線Oを挟んでその両側
に、それぞれ複数の上記製品部分3が、その幅方向に互
いに隣接するように配列している。また、グリーンシー
ト1には、各製品部分3に対応して中心線Oに関して外
側となるように貫通窓部4が形成されている。さらに、
グリーンシート1の製品部分3以外の余白領域には、位
置決めピン孔60,65が複数形成されている。
【0018】図2に示すように、上記グリーンシート1
の一方のシート面には、接合阻止層6が形成される。接
合阻止層6は、水を主体とする溶媒に対し、製膜用高分
子材料を溶解させた塗料状物を、グリーンシート1上に
スクリーン印刷等により印刷することで形成できる。製
膜用高分子材料は水溶性のもの、例えば、カルボキシメ
チルセルロースのアルカリ塩、特にカルボキシメチルセ
ルロースナトリウムを主体とするもの(例えばセロゲン
(商品名:第一工業製薬(株)))を使用できる。ま
た、これ以外にも、アラビアゴム、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、デキストリン、澱粉等、水
に可溶で、有機溶剤には溶解しにくい性質を有した各種
有機物質を使用することができる。
【0019】ここで、スクリーン印刷時においては、位
置決めピン孔60、65(本実施例では、グリーンシー
ト1の一方の幅及び長手方向における両側において、そ
れぞれその側縁に沿って複数個が所定の間隔で形成され
ている)に対し、図示しない位置決めピンを挿入するこ
とによりグリーンシート1が位置決めされる。該接合阻
止層6は、各製品部分3の貫通窓部4の形成側端部にお
いて、縦横の切断線2に沿う所定幅、例えば後述する被
接合体としてのアルミナ小球の平均直径値よりも大きな
幅となるように形成されており、その厚さは1〜40μ
mの範囲で設定されている。
【0020】次に、図3及び図4に示すように、上記グ
リーンシート1とは別に、これとほぼ同様の大きさ及び
形状を有するグリーンシート7(第二のセラミック成形
体),10(第一のセラミック成形体)及び18(第三
のセラミック成形体)を作製する(なお、グリーンシー
ト7,10は形態が類似しているので、図3において
は、グリーンシート7を示し、グリーンシート10の対
応する各部の符号を括弧書きで援用表示している)。グ
リーンシート7,10及び18には、グリーンシート1
の貫通窓部5と同じ大きさ及び形状の貫通窓部13,1
4及び19がそれぞれ対応する位置に形成されている。
また、グリーンシート7,10及び18には、グリーン
シート1の位置決めピン孔60,65に対応して、位置
決めピン孔61,66、62,67及び63,68がそ
れぞれ複数形成されている。また、図4に示すようにグ
リーンシート18には、グリーンシート1の貫通窓部4
に対応して貫通窓部18aが形成されている。
【0021】グリーンシート7,10及び18のうち、
グリーンシート7には、図5に示すように、検出素子の
リード部となる金属ペーストパターン層(導電性ペース
ト層)8を、グリーンシート10には図6に示すように
内蔵ヒータ及びそのリード部となる金属ペーストパター
ン層(導電性ペースト層)11を、それぞれスクリーン
印刷等により形成する。ここで、各グリーンシート7及
び10のスクリーン印刷時においては、位置決めピン孔
61,62,66,67に対し図示しない位置決めピン
が挿入されることにより、各グリーンシート7,10が
それぞれ位置決めされることとなる。
【0022】図7及び図8に示すように、金属ペースト
パターン層8,11の端部8a,11a(後述の端子部
との導通確保のため、主要部よりも広幅に形成されてい
る)の先端と、貫通窓部13,14の縁部13a,14
aとの間に幅L1(例えば0.2mm、望ましくは0.
5mm)の間隔が確保されており、ここには金属ペース
トパターン層が形成されていない。そして、これら各端
部8a,11aには、図18及び図19に示すように、
それぞれ白金線等(例えば円形軸断面形状を有するも
の)で構成された検出素子用端子部9と、ヒータ用端子
部12とが、端子部保持体70’,70を用いて配置さ
れる。ここで、端部8a,11aの先端と縁部13a,
14aとの間にL1の間隔が確保されることで、後述す
る積層工程において、パターン層8,11を形成する金
属ペーストや有機溶剤(後述)等が縁部13a,14a
の側面に垂れにくくなり、短絡等のトラブルを防止ない
し抑制することができる。また、見方を変えれば、縁部
13a,14aに沿って上記間隔L1で金属ペーストパ
ターン層の非形成領域(ペースト層非存在領域)85が
形成されることになり、この領域では焼成(後述)によ
る上側のシートとの間の一体化領域がパターン層8,1
1により分断されないので、端子部9,12とパターン
層8,11との接合強度を向上することができる。
【0023】次に、図9に示すように、端子部保持体7
0は、ポリプロピレン等の樹脂を主体に構成された基材
71(厚さ方向の寸法をやや誇張して描いている)と、
その一方の板面全面に粘着材の塗布あるいは両面粘着テ
ープの貼着により形成された粘着層72と、その粘着層
72の表面を覆う剥離シート(例えば、シリコンオイル
等を含浸した紙等)73とから構成されている。端子部
保持体70は、図18及び図19に示すように、上記グ
リーンシート7,10の貫通窓部(端子部保持体収容
部)13,14の内径寸法よりも少し小さい方形板状の
形態を有している。また、図9に示すように、端子部保
持体70には、板厚方向に貫通する位置決め用ピン孔7
5が複数箇所(本実施例では9箇所)に形成されてい
る。
【0024】ここで、図16(a)に示すように、基材
71の厚さt2(粘着層の厚さを含む)は、グリーンシ
ート7,10の各厚さをt1としてt1±0.3mmの範
囲に調整されている。図9(a)及び(b)に示すよう
に、端子部保持体70の一方の幅方向における両縁部に
おいては、各縁に沿う細長い領域において粘着層72が
剥離シート73で覆われずに露出している。そして、こ
の露出部分が端子部保持領域77となり、図7及び図8
に示すパターン層8,11の各端部8a,11aに対応
する端子部9,12(図10及び図11参照)が貼着・
保持されることとなる。なお、この露出部分(77)
は、例えば、図9(d)に示すように粘着層72の全面
を覆う剥離シート73に対し、対応する縁から所定距離
隔たった位置において該縁に沿う切れ目73bを入れ、
その切れ目73bにおいて、剥離シート73の両縁部7
3aを粘着層72から剥離・除去することにより形成で
きる。
【0025】図10は、端子部保持体70に検出素子用
端子部9を、図11は端子部保持体70にヒータ用端子
部12をそれぞれ貼着・保持した状態を示している。図
10に示すように、検出素子用端子部9は、金属ペース
トパターン層8の端部8a(図19)の間隔に対応して
その一端側がそれぞれ端子部保持領域77に対し所定間
隔で複数貼着されるとともに、他端側は基材71の縁部
71aから板面方向外側に所定寸法だけ突出している。
一方、図11に示すように、ヒータ用端子部12は、金
属ペーストパターン層11の端部11a(図18)の間
隔に対応して、その一端側がそれぞれ端子部保持領域7
7に対し所定間隔で複数貼着されるとともに、他端側は
基材71の縁部71aから板面方向外側に所定寸法で突
出している。なお、検出素子用端子部9及びヒータ用端
子部12の突出寸法L10は、端子部保持領域77の幅L
2及び端子部9,10の全長L0により適宜調整されて
いる(例えばL10=L0−L2、又はL10=(2/3)・
L0以下)。
【0026】以下、図13ないし図17の工程説明図を
用いてグリーンシート1,7,10及び18の積層工程
を説明する(なお、図16及び図17は図13ないし図
15の要部拡大図を示している)。図13(a)に示す
ように、上述のグリーンシート10(図6)を位置決め
ダイ(基台)200に対し、位置決めピン孔62に基準
ピン(成形体位置決めピン)201を差し込むことによ
り、金属ペーストパターン層11が上となるようにセッ
トする。
【0027】続いて、同図(b)に示すように、ヒータ
用端子部12が予め貼着・保持された端子部保持体(第
一の端子部保持体)70(図11:以下、ヒータ用端子
部保持体70という)を位置決めダイ200に対し、各
位置決めピン孔75に基準ピン(端子部保持体位置決め
ピン)202を差し込むことにより、剥離シート73が
上になるようにセットする(図16(a)及び
(b))。これにより、ヒータ用端子部保持体70は、
図16(b)及び図18に示すように、貫通窓部14内
に位置決め配置されるとともに、ヒータ用端子部12の
末端部が金属ペーストパターン層11の端部11aに重
なるように位置合わせされる(図20も参照)。
【0028】次に、図14(a)に示すように、グリー
ンシート10の上側に図5のグリーンシート7を、その
位置決めピン孔61に基準ピン201を差し込みなが
ら、金属ペーストパターン層8が上になるように積層す
る(図16(c))。そして、図14(b)に示すよう
に、ヒータ用端子部保持体70の上側から、検出素子用
端子部9が貼着・保持された端子部保持体(第二の端子
部保持体)70(図10:以下、検出素子用端子部保持
体70’という)を、各ピン孔75に基準ピン202を
差し込むことにより位置決めダイ200に対してセット
する。
【0029】なお、本実施例では、検出素子用端子部保
持体70’を位置決めダイ200にセットする前に、図
12(a)に示すように、剥離シート73を粘着層72
から剥離し、同図(b)に示すように、別の剥離シート
73’(以下、被覆用剥離シート73’という)を粘着
層72に貼付する。図12(c)及び(d)に示すよう
に、被覆用剥離シート73’は、基材71とほぼ同様の
形状及び寸法を有し、基材71の粘着層72を、これに
貼着・保持された端子部9の端部を含めてほぼ全面を覆
うものとなる。
【0030】図14(b)に示すように、検出素子用端
子部保持体70’は、位置決めダイ200に対して被覆
用剥離シート73’が下向きとなるようにセットされる
(図16(d))。ここで、図16(e)に示すよう
に、検出素子用端子部保持体70’の粘着層72全面が
被覆用剥離シート73’で覆われることで、ヒータ用端
子部保持部材70の粘着層72との接着が防止される。
そして、図16(e)及び図19に示すように、検出素
子用端子部9は、位置決めダイ200にセットされた検
出素子用端子部70’により、金属ペーストパターン層
8の対応する端部8aに位置合わせされ、図14(c)
に示す状態となる。
【0031】続いて、グリーンシート7の上側にグリー
ンシート1(図2)を、位置決めピン孔60に基準ピン
201を差し込みながら、接合阻止層6が上となるよう
に積層し、図14(d)の状態とする。このとき、グリ
ーンシート1の貫通窓部4は、下面側がグリーンシート
7により塞がれて凹部4’を形成する。また、グリーン
シート7の金属ペーストパターン層8は、検出素子用端
子部9とは反対側の端部が上記凹部4’内に位置するも
のとなる。
【0032】なお、上記グリーンシート1,7,10の
積層時においては、これに先立ってシート1の下面及び
シート7の下面に、前記バインダを溶解する性質を有し
た有機溶剤(粘着誘起液体)が塗布され、図16(g)
に示すように、それによって該バインダが溶解・軟化し
て粘着層15,16がそれぞれ形成される。グリーンシ
ート1,7,10は、この粘着層15及び16により互
いに接合されることとなる。
【0033】グリーンシート1は親油性のバインダを用
いて形成されており、親水性の塗料状物を塗布しようと
した場合、図33(a)に示すように、水を主体とする
溶媒に製膜用高分子材料を溶解ないし分散させただけの
塗料状物100は、グリーンシート1との間の界面張力
により丸くまとまろうとし、表面で撥かれやすくなる。
そこで、本実施例では、同図(b)に示すように、カル
ボキシメチルセルロースナトリウム)を主体とする製膜
用高分子材料を上記溶媒に溶解したものをビヒクル11
1として、これに粘性調整粒状物としてのカーボン粒子
(なお、「カーボン」は、黒鉛、無定形炭素あるいはそ
れらの混合物を意味するものとする)112を配合した
塗料状物110を使用している。こうすれば、同図
(c)に示すように、ビヒクル111とカーボン粒子1
12との間の摩擦によりビヒクル111の流動が抑制さ
れて見掛け上の界面張力を制御することができる。これ
により、塗布ないし印刷された塗料状物110の層は、
上記界面張力に打ち勝って膜状態を維持できるようにな
り、接合阻止層の形成精度を高めることができるように
なる。
【0034】なお、塗料状物110の25℃での粘性率
は100〜1200dPa・s(デシパスカル秒(=ポ
ワズ))の範囲で調整するのがよい。粘性率が100d
Pa・s未満になると、塗料状物が基板成形体の表面で
撥かれやすくなり、接合阻止層を精度よく形成できなく
なる場合がある。一方、粘性率が1200dPa・sを
超えると塗料状物のスムーズな塗布が困難となり、接合
素子層の形成精度が却って損なわれやすくなる。なお、
該塗料状物の25℃での粘性率は、より望ましくは20
0〜800dPa・sの範囲で調整するのがよい。
【0035】また、塗料状物110の粘性率を上記範囲
で調整するためには、製膜用高分子材料の配合比率WR
を3〜12.5重量%(望ましくは6〜9.5重量%)
の範囲で調整するのがよい。また、粘性調整粒状物の配
合比率WPは30〜50重量%(望ましくは35〜45
重量%)の範囲で調整するのがよい。また、製膜用高分
子材料と粘性調整粒状物との合計量WR+WPは30〜4
5重量%(望ましくは35〜40重量%)の範囲で調整
するのがよい。
【0036】また、カーボン粒子112の平均粒径は4
〜25μmの範囲で調整するのがよい。該平均粒径が4
μm未満になると、ビヒクル中に粒状物を均一分散させ
ることが困難となり、スクリーンマスクの目詰まりによ
る不印刷不良が発生したり、粒状物の分布の粗な領域で
気泡等の欠陥が生じやすくなる場合がある。一方、平均
粒径が30μmを超えると、ビヒクルと粒状物との接触
表面積が減少することから、摩擦による膜の形状維持力
が不足しがちとなり、同様に印刷面のピンホール外観不
良、印刷面の割れ、気泡等の欠陥が生じやすくなる。
【0037】さらに、上記塗料状物110において、該
塗料状物110中の粘性調整粒状物(カーボン粒子11
2)の総重量WPに対する製膜用高分子材料の総重量WB
の比率WB/WPは、0.2〜0.4の範囲で調整するの
がよい。WB/WPが0.2未満になると、塗料状物11
0の粘性流動が失われて全体にぱさついた感じとなり、
スムーズな塗布ないし印刷ができなくなる場合がある。
またWB/WPがさらに少なくなって0.1以下になる
と、接合阻止の効果が不十分となる。一方、WB/WPが
0.4を超えると、塗料状物110の粘性が高くなり過
ぎ、同様にスムーズな塗布ないし印刷ができなくなる場
合がある。塗料状物110は、25℃での粘性率が10
0〜1200dPa・s(デシパスカル秒(=ポワ
ズ))の範囲となるように調製される。具体的には、製
膜用高分子材料の配合比率WRは3〜12.5重量%
(望ましくは6〜9.5重量%)の範囲で調整され、粘
性調整粒状物の配合比率WPは30〜50重量%(望ま
しくは35〜45重量%)の範囲で調整される。製膜用
高分子材料と粘性調整粒状物との合計量WR+WPは30
〜45重量%(望ましくは35〜40重量%)の範囲で
調整される。カーボン粒子112の平均粒径は4〜25
μmの範囲で調整される。さらに、塗料状物110中の
カーボン粒子の総重量WPに対する製膜用高分子材料の
総重量WBの比率WB/WPは、0.2〜0.4の範囲で
調整される。
【0038】次に、図14(d)に戻り、グリーンシー
ト1の上側に、グリーンシート18(図4)を位置決め
ピン孔63に基準ピン201を差し込みながら積層し
て、図15(a)の状態とする。そして、グリーンシー
ト1,7,10,18を積層した積層体22を、図15
(b)に示すように例えば加熱式プレス機等により、温
度40℃〜60℃でその積層方向に加圧することにより
一体化する(平面視は図21に示している)。
【0039】ここで、グリーンシート7及び10には、
金属ペーストパターン層8及び11の端部8a及び11
aと、対応するグリーンシート7及び10の縁部(側
縁)13a,14aとの間に、金属ペーストパターン非
形成領域(ペースト層非存在領域)が幅L1にて確保さ
れていることから、積層体22が板厚方向に加圧された
場合に以下の効果を奏する。例えば、グリーンシート7
で代表させて図34を用いて説明すれば、同図(a)に
示すように、金属ペーストパターン非形成領域を確保せ
ずに金属ペーストパターン層8をグリーンシート7に印
刷形成した場合に、同図(b)に示すように、パターン
層8を形成する金属ペーストがグリーンシート7とグリ
ーンシート1との間で挟み付けられてつぶれる。その結
果、つぶれて拡がった金属ペーストが、縁部13aの側
面側に垂れ、同図(c)に示すように、隣接するパター
ン層8,8から垂れたペースト同士が接触して、短絡等
のトラブルを招く恐れがある。
【0040】しかしながら、図35(a)に示すよう
に、幅L1の金属ペーストパターン非形成領域85を形
成することで、つぶれた金属ペーストパターン層8の拡
がり代が確保され、結果として拡がった金属ペーストが
縁部13aにまで至らず、縁部13a側面へのペースト
垂れ、ひいては短絡等の不具合を防止することができ
る。また、図35(b)に示すように、金属ペーストパ
ターン層非形成領域85が縁部13aに沿って形成され
ることで、該領域において焼成後の上下のシート1,7
の一体化領域がパターン層8に基づく配線部により分断
されないので、接合強度が向上する効果も得られる。
【0041】その後図22に示すように、窓部18a
(図4)によって形成された凹部すなわち素子接合領域
23には、再び有機溶剤が塗布されて粘着層が形成され
た後、一方のシート面全面にアルミナ小球(例えば平均
粒径140〜180μmのもの)21を圧着等により分
散した状態で保持させたシリコンゴムシート20が、そ
の保持面側がグリーンシート1の上面と対向するように
加圧しながら重ね合わされる。
【0042】このとき、図22(図21のE−E断面に
対応)に示すように、シリコンゴムシート20は柔軟で
あるため、上方から加圧することでそのシート面が凹部
4’を含めた素子接合領域23(グリーンシート1)の
面形状に追従して変形し、これに保持されたアルミナ小
球21は素子接合領域23(グリーンシート7により形
成される凹部4’の底面を含む)の全面に押し付けられ
る。ここで、素子接合領域23のうち、接合阻止層6の
形成されていない部分には前述の粘着層が形成されてい
るため、アルミナ小球21はシリコンゴムシート20側
から素子接合領域23に転写され、該粘着層によってグ
リーンシート1及び7の表面に接合される。一方、図2
3に示すように、接合阻止層6の形成部には粘着層が形
成されないので、アルミナ小球21は転写されない。
【0043】次に、上記積層体22からシリコンゴムシ
ート20を取り除くことにより、図24(a)に示す積
層体22’が得られる。すなわち、図25(a)に示す
ように、各製品部分3に一対一に対応して、グリーンシ
ート1及び7の各凹部4’及びその周辺部には、アルミ
ナ小球21の転写領域25が接合阻止層6により隔てら
れた状態で形成される。そして、図17(a)に示すよ
うに、ヒータ用端子部保持体70の基材71を、粘着層
72及び剥離シート73とともに端子部12から剥離す
ることにより積層体22’から除去する。次に、検出素
子用端子部保持体70’の基材71を粘着層72ととも
に端子部9から剥離除去するとともに、検出素子用端子
部9とヒータ用端子部12との間に残留した被覆用剥離
シート73’を取り除く。これにより、図15(c)に
示すように、ヒータ用端子部保持体70と検出素子用端
子部保持体70’とが積層体’22から全て取り除か
れ、検出素子用端子部9及びヒータ用端子部12は、積
層体22’に固定された状態でその先端が、重なり合っ
た貫通窓部5,13,14,19内においてシート板面
方向内側に突出した状態となる。
【0044】そして、図25(a)に示すように、その
積層体22’を隣接する転写領域25同士を互いに隔て
る接合阻止層6において、図示しない打抜きパンチによ
り長穴状の貫通孔30が形成されるように打ち抜き、次
いで切断線2に沿って切断することにより、図25
(b)に示すように、それぞれ前記構造体となるべき基
板成形体31に分離する。このとき、隣接する転写領域
25同士は、アルミナ小球21が固着されていない接合
阻止層6内において打抜きにより切断・分離されること
から、アルミナ小球21が打抜きパンチにより押し下げ
られることが回避され、ひいては得られる基板成形体3
1の、アルミナ小球21の転写領域25に対応する側面
部分に傷等がほとんど生じなくなる。
【0045】上述のような基板成形体31を、所定の温
度で脱バインダ処理後、温度1500〜1600℃で焼
成することにより、図26に示す焼成体35となる。こ
こで、グリーンシート1,7,10及び18で構成され
た部分は一体化して、前述の凹部4’に対応する凹部3
4を有するセラミック基板36となり、転写領域25の
アルミナ小球21は、図28に示すようにセラミック基
板36の上面側にその下側部を食い込ませた状態で一体
化される。また、接合阻止層6はセロゲンで構成されて
いるため、焼成によりほぼ完全に分解・蒸発する。一
方、前述の金属ペーストパターン層8及び11は、それ
ぞれ焼結されてリード部37、ならびに内蔵ヒータ及び
そのリード部38,39となる。
【0046】そして、図27に示すように、この焼成体
35に対し、凹部34を含む転写領域25に対応する部
分に、酸化物半導体粉末、例えば酸化チタン粉末を溶剤
及びバインダとともに混練したペーストを盛り、ペース
ト層40を、該凹部34内に入り込むように形成する。
次いで、これを温度1050〜1200℃で二次焼成す
ることにより、図28に示すように、ペースト層40の
酸化チタン粉末が焼結されて検出素子41となり、該検
出素子41がセラミック基板36と一体化されたヒータ
内蔵型セラミックセンサ用構造体50(図29)が得ら
れる。ここで、アルミナ小球21は、その下側部がセラ
ミック基板36に食い込む一方、上側部は検出素子41
側に食い込んだ状態となり、それによるアンカー効果に
より、検出素子41とセラミック基板36との間の接合
力が高められている。
【0047】なお、上記実施例においては、基板成形体
に対し被接合体としてアルミナ小球を接合する場合を例
にとって説明したが、本発明の技術は、例えば積層され
る複数のセラミックグリーンシートの層間に空所を形成
したり、あるいは積層面間に非接合部分を形成したりす
る場合にも適用することができる。この場合、その空所
あるいは非接合部分に対応して前述の接合阻止層を形成
すればよい。
【0048】また、図30(a)及び(b)に示すよう
に、検出素子用端子部保持体70’には端子部保持領域
77の形成されない両縁部に切欠部Cを形成し、貫通窓
部19の内縁と基材71の対応する縁との間に隙間部S
を形成することができる。これにより、この隙間部Sに
指や工具等を差し入れることで、積層体22’から端子
部保持体70’を除去する作業を行いやすくすることが
できる。また、被覆用剥離シート73’には、切欠部C
により形成される凸縁部71bに対応して外向きに張り
出す張出部80を形成することも可能である。図30
(b)及び(c)に示すように、シート積層工程におい
て張出部80は、グリーンシート1とグリーンシート7
との間に挟まれた状態となる。
【0049】例えば、図30(e)に示すように、該張
出部80が形成されていない場合は、基材71の剥離時
に被覆用剥離シート73’が連れ上がり、それらの間に
挟まれた端子部9を曲げたりすることもありうる。しか
しながら、図30(d)に示すように、張出部80をグ
リーンシート1とグリーンシート7との間に挟み込むこ
とで、このような被覆用剥離シート73’の連れ上がり
が生じにくくなり、端子部9の曲がり等を生じることな
く、基材71を被覆用剥離シート73’から確実に剥離
することができる。なお、積層体22’から被覆用剥離
シート73’を除去する場合は、図30(a)に示すよ
うに、被覆用剥離シート73’の本体部と張出部80と
の境界部分にミシン目80aを形成しておき、そのミシ
ン目80aにおいて張出部80を分断して、被覆用剥離
シート73’のみを除去するようにすることができる。
この場合、張出部80は積層体22’に残留した状態と
なるが、図21に示すように、グリーンシート1とグリ
ーンシート7との、張出部80を挟み付ける部分は、製
品部分3以外の余白領域であり、製品への影響は生じな
い。
【0050】また、端子部保持体70の位置決めピン孔
75の形成態様は、図12に示すよものに限らず、他の
配置形態で複数形成することも可能である。また、位置
決めピン孔75の軸断面形状は円形に限らず、図36
(a)及び(b)に示すように、楕円形状や角形状等に
形成してもよい。この場合、端子部保持体70の位置決
めが可能であれば位置決めピン孔75は1箇所形成する
のみでもよい。
【0051】なお、端子部保持体70の位置決めは、位
置決めピン孔75に基準ピン202を挿通させることに
より行う方法に限らず、例えばグリーンシート7,10
の貫通窓部13,14に端子部保持体70,70を配置
した状態において、その端子部保持体70の外周辺と、
貫通窓部13,14の内周辺との当接により位置決めす
るようにしてもよい。この場合、端子部保持体70の各
辺と貫通窓部13,14の内周部の辺とのクリアランス
をそれぞれ0.5mm以下に調整するのが位置決め精度上
望ましい。なお、このような方法を採用する場合、位置
決めピン孔75と基準ピン202による位置決めを省略
しても、これと併用するようにしてもどちらでもよい。
また、図31に示すように、基材71の縁部に切欠部7
1aを形成し、貫通窓部13,14の内縁と基材71の
対応する縁との間に隙間部Sを形成することができる。
この隙間部Sに指や工具等を差し入れることで、積層体
22’から端子部保持体70を除去する作業を一層行い
やすくすることができる。
【0052】また、端子部保持体70においては、基材
71の板面全面に粘着層72を形成し、端子部保持領域
77以外の部分を剥離シート73で覆うようになってい
たが、端子部保持領域77又は端子部9及び12を貼着
する部分にのみ粘着層72を形成するようにしてもよ
い。この場合、剥離シート73は省略することができ
る。さらに、以上の実施例では検出素子用端子部保持体
70’側に被覆用剥離シート73’を貼付する構成とな
っていたが、これに代えて又はこれとともにヒータ用端
子部保持体70側に被覆用剥離シート73’を貼付する
ようにしてもよい。
【0053】また、検出素子用端子部9及びヒータ用端
子部12は軸断面が円状のものが使用されていたが、図
32に示すように平板形状のものを使用してもよい。
【0054】なお、本発明は、酸素検出用のセンサに限
らずその他のセラミックガスセンサ及びその製造にも適
用できる。またセラミックセンサ以外のセラミック構造
体及びその製造にも適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック基板を用いて構成されたセ
ラミック構造体の製造方法を示す工程説明図。
【図2】図1に続く工程説明図。
【図3】図2に続く工程説明図。
【図4】図3に続く工程説明図。
【図5】図4に続く工程説明図。
【図6】図5に続く工程説明図。
【図7】図5の部分拡大図。
【図8】図6の部分拡大図。
【図9】端子部保持体の斜視図、その平面図及びA−A
断面図。
【図10】端子部保持体に検出素子用端子部を貼着・保
持した状態の平面図、そのB−B断面図及び部分拡大側
面図。
【図11】端子部保持体にヒータ用端子部を貼着・保持
した状態の平面図、そのC−C断面図及び部分拡大側面
図。
【図12】被覆用剥離シートを貼付する際の作用説明
図、その平面図及び正面図。
【図13】図6に続く工程説明図。
【図14】図13に続く工程説明図。
【図15】図14に続く工程説明図。
【図16】図13〜図15の要部拡大工程説明図。
【図17】図16に続く要部拡大工程説明図。
【図18】図13(c)の要部拡大平面図。
【図19】図14(c)の要部拡大平面図。
【図20】図13(c)の平面図。
【図21】図15(a)の平面図。
【図22】図15(b)に続く工程説明図。
【図23】図22に続く工程説明図。
【図24】図23に続く工程説明図。
【図25】図24の要部拡大図及び図15(c)に続く
工程説明図。
【図26】図25に続く工程説明図。
【図27】図26に続く工程説明図。
【図28】図27に続く工程説明図。
【図29】本発明のセラミック構造体の一例を示す平面
図、その中央断面図及び側面図。
【図30】検出素子用端子部保持体及び被覆用剥離シー
トの変形例を示す平面図、その作用を示す断面図。
【図31】検出素子用端子部保持体の変形例を示す平面
図。
【図32】端子部の変形例を示す斜視図。
【図33】粘性調整粒状物を配合した塗料状物の作用説
明図。
【図34】積層体の加圧工程において、グリーンシート
に金属ペーストパターン非形成領域が形成されている場
合の効果を示す作用説明図。
【図35】図34において、金属ペーストパターン非形
成領域が形成されていない場合の問題点を示す作用説明
図。
【図36】端子部保持体の位置決めピン孔の変形例を示
す概念図。
【図37】ペースト層非存在領域において、白金線と成
形体との間に隙間が生じた場合の問題点を示す説明図。
【符号の説明】
1,7,10,18 セラミックグリーンシート(セラ
ミック成形体) 3 製品部分 8 金属ペーストパターン層(第二の導電性ペースト
層) 9 検出素子用端子部(第二の金属端子部) 11 金属ペーストパターン層(第一の導電性ペースト
層) 12 ヒータ用端子部(第一の金属端子部) 13,14 貫通窓部(端子部保持体収容部) 17 粘着層 36 セラミック基板 36a 端面(端子取出面) 36b 基板本体 37,38,39 リード部(配線部) 50 ヒータ内蔵型セラミックセンサ用構造体 60,61,62,63 位置決めピン孔(成形体位置
決め手段) 75 位置決めピン孔(端子部保持体位置決め手段) 70 端子部保持体 71 基材 71a,c 切欠部(操作用切欠部) 72 粘着層 73 剥離シート 85 金属ペーストパターン層非形成領域(ペースト層
非存在領域) 200 位置決めダイ(基台) 201 基準ピン(成形体位置決めピン、成形体位置決
め手段) 202 基準ピン(端子部保持体位置決めピン、端子部
保持体位置決め手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板面方向に延びる配線部が厚さ方向中間
    部に内蔵されたセラミック製の基板本体と、 該基板本体の側縁に形成された端子取出面において、基
    端部が前記配線部の末端と電気的に接続された形態で埋
    設された線状の金属端子部とを備え、 前記配線部の末端縁と、前記端子取出面に対応する側縁
    との間に、該配線部が存在しない所定幅の配線部非存在
    領域が形成されたことを特徴とするセラミック基板。
  2. 【請求項2】 前記配線部非存在領域の幅は0.1mm
    以上である請求項1記載のセラミック基板。
  3. 【請求項3】 前記配線部の厚さは5μm〜150μmで
    ある請求項1又は2に記載のセラミック基板。
  4. 【請求項4】 前記セラミック基板は、前記配線部が前
    記基板本体に対し厚さ方向おいて互いに異なる2位置に
    内蔵され、前記金属端子部もそれら各配線部に対応し
    て、それぞれその基端部が前記端子取出面において前記
    基板本体に埋設されたものである請求項1ないし3のい
    ずれかに記載のセラミック基板。
  5. 【請求項5】 前記請求項1ないし4のいずれかに記載
    のセラミック基板を製造する方法であって、 板状をなすセラミック成形体の一方の板面に、前記配線
    部となるべき線状ないし帯状の導電性ペースト層を、そ
    の末端部が前記端子取出面に対応する側縁に対応して位
    置するように形成する導電性ペースト層形成工程と、 前記金属端子部の基端部が前記導電性ペースト層の前記
    末端部と重なり合うように、前記金属端子部を前記セラ
    ミック成形体に対して位置決め配置する金属端子部位置
    決め工程と、 前記セラミック成形体の前記板面に対し別の板状のセラ
    ミック成形体を積層し、前記金属端子部の前記基端部を
    両セラミック成形体の間で挟み付けて積層成形体を形成
    する積層工程と、 その積層成形体を焼成する焼成工程と、を含み、 少なくとも前記別のセラミック成形体を積層する前の状
    態において、前記セラミック成形体の前記板面には、前
    記配線部となるべき前記導電性ペースト層の末端縁と、
    前記端子取出面に対応する側縁との間に、該導電性ペー
    スト層が存在しない所定幅のペースト層非存在領域を形
    成することを特徴とするセラミック基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ペースト層非存在領域の幅は0.2
    mm以上である請求項5記載のセラミック基板の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記導電性ペースト層の塗布厚さは5μ
    m〜150μmである請求項5又は6に記載のセラミック
    基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 板状の第一のセラミック成形体の一方の
    板面に、第一の配線部となるべき第一の導電性ペースト
    層を形成する第一の導電性ペースト層形成工程と、 第一の前記金属端子部の基端部が前記第一の導電性ペー
    スト層の前記末端部と重なり合うように、前記第一の金
    属端子部を前記第一のセラミック成形体に対して位置決
    め配置する第一の金属端子部位置決め工程と、 前記第一のセラミック成形体の前記第一の導電性ペース
    ト層の形成されている側の板面に対し板状の第二のセラ
    ミック成形体を積層して、前記第一の金属端子部の前記
    基端部をそれら第一及び第二のセラミック成形体の間で
    挟み付ける第一の積層工程と、 前記第一のセラミック成形体への積層前又は積層後のい
    ずれかにおいて、前記第二のセラミック成形体の前記第
    一のセラミック成形体への積層面とは反対側の板面に、
    第二の配線部となるべき第二の導電性ペースト層を形成
    する第二の導電性ペースト層形成工程と、 第二の前記金属端子部の基端部が前記第二の導電性ペー
    スト層の前記末端部と重なり合うように、前記第二の金
    属端子部を前記第二のセラミック成形体に対して位置決
    め配置する第二の金属端子部位置決め工程と、 前記第二のセラミック成形体の前記第二の導電性ペース
    ト層の形成されている側の板面に対し板状の第三のセラ
    ミック成形体を積層して、前記第二の金属端子部の前記
    基端部をそれら第二及び第三のセラミック成形体の間で
    挟み付ける第二の積層工程と、 を含む請求項5ないし7のいずれかに記載のセラミック
    基板の製造方法。
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