JPH1127198A - 時分割多重受信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生クロックにジッタが含まれている場合に
おいても、電波状況の悪い位置において同期語が検出出
来ない場合にデータの抽出位置がずれることがなく、良
好な通話状態が得られる時分割多重受信装置を提供する
こと。 【解決手段】 無線部２２からのデータを復調する復調
部２３と、復調データに含まれた同期語の検出を行う同
期語検出回路２４と、同期語検出回路２４の結果で受信
状態を変化させる受信状態遷移回路２５と、受信データ
に規定の処理を行う受信データ処理部２６と、同期語検
出回路２４からの検出信号と受信状態遷移回路２５から
の制御により、位相検出回路２７とループカウンタ２８
とＴＤＭＡ受信タイミング制御回路２９とデコーダ部３
０から構成され、受信データ処理のタイミング制御を行
う受信処理制御タイミング生成回路３１と、受信データ
処理回路からのデータを受信し回線部に送出する制御部
３２を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車電話や携帯
電話などのディジタル無線通信における時分割多重受信
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、自動車電話、携帯電話システムの
ディジタル化が進んでいる。ディジタル移動体通信で
は、複数の無線局が時間を分割して共有し、一対の伝送
路で双方向の伝送を実現するために時分割多重通信方式
が主流となっている。

【０００３】以下、従来の時分割多重通信方式における
同期語の検出と、受信処理について説明を行う。図４は
従来の時分割多重受信装置の構成図である。時分割多重
受信装置は、電波を受信するアンテナ部１と、アンテナ
部１に接続され、入力された電波を受信する無線部２
と、受信された無線信号の復調を行う復調部３と、復調
部３から復調データと再生クロックを受取り、信号に含
まれる同期語の検出を行う同期語検出回路４と、同期語
検出回路４からの結果を反映して受信状態を変化させる
受信状態遷移回路５と、受信データに対して規定の処理
を行う受信データ処理部６と、同期語検出信号により特
定の値を読み込むループカウンタ７と、ループカウンタ
７のイネーブル信号を出力するＴＤＭＡ（時分割多重）
受信タイミング制御回路８と、受信状態遷移回路５から
の情報によりループカウンタ７の値をデコードするデコ
ーダ部９を含み、受信データ処理回路のタイミング制御
を行う受信処理制御タイミング生成回路１０と、受信デ
ータ処理回路からのデータを受信し、回線部にデータを
送出する制御部１１とから構成される。

【０００４】このような構成で、無線信号の受信処理動
作について説明する。本発明で対象としている部分は前
回のバーストで同期語が検出されており、本バーストで
同期語が検出出来なかった時の処理である為、この場合
について言及する。

【０００５】前フレームでの同期語の検出によりループ
カウンタ７の値はその検出タイミングに従って再設定さ
れる。その後、ＴＤＭＡ受信タイミング制御回路８のイ
ネーブル期間中ループカウンタ７はカウントアップを行
い、一定期間カウントアップを行った後イネーブル信号
がＯＦＦされて停止する。次のフレームでの受信におい
て再度ＴＤＭＡ受信タイミング制御回路８からのイネー
ブル信号がＯＮされるとループカウンタ７は再びカウン
トをはじる。基本的にループカウンタ７はイネーブル信
号がＯＮの期間で一周する様に設計されている為、同期
語が検出されなくとも前回フレームで同期語を受信した
タイミングと同じタイミングで受信データ処理部６に対
してタイミング制御信号を出力しデータの処理を開始す
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
方法ではＴＤＭＡ受信タイミング制御回路がループカウ
ンタに与えるイネーブル制御が常に一定で有るため、復
調部で処理された再生クロックにジッタが含まれる場合
に、ループカウンタが誤ったカウントを行ってしまい、
同期語が検出出来ない場合にデータ抽出位置がずれてし
まう可能性があるという課題を有していた。

【０００７】本発明は、再生クロックにジッタが含まれ
ている場合においても、電波状況の悪い位置において同
期語が検出出来ない場合にデータの抽出位置がずれるこ
とがなく、良好な通話状態が得られる時分割多重受信装
置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の時分割多重受信装置は、電波を送受信するア
ンテナ部と、アンテナ部に接続され、入力された電波を
受信する無線部と、受信された無線信号の復調を行い復
調データと再生クロックを出力する復調部と、復調部か
ら復調信号を受取り、信号に含まれる同期語の検出を行
う同期語検出回路と、同期語検出回路からの結果を反映
して受信状態を変化させる受信状態遷移回路と、受信デ
ータに対して規定の処理を行う受信データ処理部と、同
期語検出回路の結果より再生クロックの位相と、自己の
受信制御クロックとの位相差を検出する位相検出回路
と、同期語検出タイミングで特定の値を読み込むループ
カウンタと、位相検出回路から出力される位相情報に基
づき、ループカウンタのイネーブル信号を出力するＴＤ
ＭＡ受信タイミング制御回路と、受信状態遷移回路から
の情報により、ループカウンタの値をデコードするデコ
ーダ部を含み、タイミング制御信号を出力して受信デー
タ処理回路のタイミング制御を行う受信処理制御タイミ
ング生成回路と、受信データ処理回路からのデータを受
信し、回線部にデータを送出する制御部とを備え、前回
のバーストデータ受信時に検出したクロックの位相情報
に基づきループカウンタを制御して受信データ処理部に
対してタイミング制御信号を介して制御を行い、同期語
検出部からの同期語検出信号により、受信状態遷移部は
検出同期語の種類に応じた受信モードに切り替えられ、
受信処理制御タイミング生成回路において同期語検出信
号のタイミングを基準としたタイミングで自スロットに
おけるデータの受信タイミングを調整しデータの受信処
理を行い、あるタイミングまでに同期語が検出されなか
った場合は、前回のスロットで同期語を検出したタイミ
ングでデータの受信処理を開始し、受信データの処理を
行うようにした。

【０００９】この発明によれば、復調された再生クロッ
クにジッタが含まれる場合においても、良好な通話状態
が得られる時分割多重受信装置を実現することが出来
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】請求項１に記載の時分割多重受信
装置は、電波を受信するアンテナ部と、アンテナ部に接
続され、入力された電波を受信する無線部と、受信され
た無線信号を復調し復調データと再生クロックを出力す
る復調部と、復調部から復調信号を受取り、信号に含ま
れる同期語の検出を行う同期語検出回路と、同期語検出
回路からの結果を反映して受信状態を変化させる受信状
態遷移回路と、受信データに対して規定の処理を行う受
信データ処理部と、同期語検出回路の結果より再生クロ
ックの位相と、自己の受信制御クロックとの位相差を検
出する位相検出回路と、同期語検出回路の結果より再生
クロックの位相と、自己の受信制御クロックとの位相差
を検出する位相検出回路と、同期語検出信号により特定
の値を読み込むループカウンタと、位相検出回路から出
力される位相情報に基づき、ループカウンタのイネーブ
ル信号を出力するＴＤＭＡ受信タイミング制御回路と、
受信状態遷移回路からの情報によりループカウンタの値
をデコードするデコーダ部を含み、受信データ処理回路
のタイミング制御を行う受信処理制御タイミング生成回
路と、受信データ処理回路からのデータを受信し、回線
部にデータを送出する制御部とを備え、前回のバースト
データ受信時に検出したクロックの位相情報に基づきル
ープカウンタを制御して受信データ処理部に対してタイ
ミング制御信号を介して制御を行い、同期語検出部から
の同期語検出信号により、受信状態遷移部は検出同期語
の種類に応じた受信モードに切り替えられ、受信処理制
御タイミング生成回路において同期語検出信号のタイミ
ングを基準としたタイミングで、自スロットにおけるデ
ータの受信タイミングを調整しデータの受信処理を行
い、あるタイミングまでに同期語が検出されなかった場
合は、前回のスロットで同期語を検出したタイミング
で、データの受信処理を開始し、受信データの処理を行
うようにした。この構成により、再生クロックにジッタ
が含まれている場合においても、電波状況の悪い位置に
おいて同期語が検出出来ない場合に良好な通話状態が得
られる。

【００１１】請求項２に記載の発明は、請求項１に記載
された時分割多重受信装置において、位相検出回路が位
相を検出する時間を受信データの後半で取り込むように
した。この構成により、より時間的に近い位相データを
使用することが出来るため、ジッタに対する対応力が増
す。

【００１２】請求項３に記載の発明は、請求項１に記載
の時分割多重受信装置の受信データ処理回路において、
同期語を検出した場合に、前記受信タイミング制御回路
は、前記位相検出回路からの情報をダイナミックに反映
させてループカウンタイネーブル信号を制御するように
した。この構成により、位相の急激な変化に対応するこ
とができる。

【００１３】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。図１は本発明の一実施の形態
における時分割多重受信装置の構成図、図２は同位相情
報とループカウンタ制御タイミング図、図３は同受信動
作のタイミング図である。図１に示すように時分割多重
受信装置は、無線信号を受信するアンテナ部２１と、ア
ンテナ部２１に接続され、無線信号の受信を行う無線部
２２と、無線部２２からのデータを復調し復調データと
再生クロックを出力する復調部２３と、復調データを受
取り信号に含まれた同期語の検出を行う同期語検出回路
２４と、同期語検出回路２４からの結果を反映して受信
状態を変化させる受信状態遷移回路２５と、受信データ
に対して規定の処理を行う受信データ処理部２６と、同
形語検出回路２４からの検出信号と受信状態遷移回路２
５からの制御により、位相検出回路２７とループカウン
タ２８とＴＤＭＡ受信タイミング制御回路２９とデコー
ダ部３０から構成され、受信データ処理のタイミング制
御を行う受信処理制御タイミング生成回路３１と、受信
データ処理回路からのデータを受信し、回線部にデータ
を送出する制御部３２とから構成される。

【００１４】以上の様に構成された時分割多重受信装置
について、以下その動作を説明する。１つ前のフレーム
のバーストデータ中に同期語を検出しており、本フレー
ムのバーストデータ中に同期語を検出しなかった場合を
考える。前フレームでの同期語の検出によりループカウ
ンタ２８の値はその検出タイミングに従って再設定され
る。その後、ＴＤＭＡ受信タイミング制御回路２９のイ
ネーブル期間中ループカウンタ２８はカウントアップを
行い、一定期間カウントアップを行った後イネーブル信
号がＯＦＦされて停止する。次のフレームでの受信にお
いて再度ＴＤＭＡ受信タイミング制御回路からのイネー
ブル信号がＯＮされるとループカウンタ２８は再びカウ
ントをはじる。基本的にループカウンタ２８はイネーブ
ル信号がＯＮの期間で一周する様に設計されている為、
同期語が検出されなくとも前回フレームで同期語を受信
したタイミングと同じタイミングで受信データ処理部２
６に対してタイミング制御信号を出力しデータの処理を
開始する。

【００１５】このときＴＤＭＡ受信タイミング制御回路
２９は、位相検出回路２７の出力する前回フレームでの
同期語検出の際に受信装置自体の自走クロックと再生ク
ロックとの位相差を検出し図２に示す様に位相差情報に
基づき、ループカウンタイネーブル信号を制御する。

【００１６】次に図３について説明を行う。図３は受信
動作のタイミングを示している。前々フレームのバース
トにおける位相情報が”位相１”の状態にて受信動作を
行う場合、ループカウンタ２８の制御タイミングは図中
に示すようになる。本状態で”位相０”の再生クロック
を処理する場合、位相差の検出情報をバースト中に更新
するとａの再生クロックは家運とされない為、１つ前の
タイミングでそのバーストを終了する。次のバーストに
おいて再度”位相１”の再生クロックが入力された場合
に、前回の位相情報である”位相０”のイネーブル信号
にてループカウンタを制御するため、ｂの再生クロック
はよけいにカウントされてしまう。その結果前述のａと
相殺され、最終的にｃの再生クロック受信は補正され、
前回のデータ位置を示すクロックｄと同じカウント状態
となり、前回の同期語検出位置と同じタイミングでルー
プカウンタは動作し、受信処理制御タイミング生成回路
３１は受信データ処理部２６に対してタイミング制御信
号を出力しデータ処理を行い制御部３２に受信データを
出力する。

【００１７】

【発明の効果】本発明によれば、ジッタを含んだ再生ク
ロックを使用し、同期語を検出できない場合に前回のタ
イミングで受信処理を正確に行うことが出来るため、電
波状況の悪い位置において良好な通話状態が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態における時分割多重受信
装置の構成図

【図２】本発明の一実施の形態における位相情報とルー
プカウンタ制御タイミング図

【図３】本発明の一実施の形態における受信動作のタイ
ミング図

【図４】従来の時分割多重受信装置の構成図

【符号の説明】

２１ アンテナ部 ２２ 無線部 ２３ 復調部 ２４ 同期語検出回路 ２５ 受信状態遷移回路 ２６ 受信データ処理部 ２７ 位相検出回路 ２８ ループカウンタ ２９ ＴＤＭＡ受信タイミング制御回路 ３０ デコーダ部 ３１ 受信処理制御タイミング生成回路 ３２ 制御部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電波を送受信するアンテナ部と、アンテナ
   部に接続され、入力された電波を受信する無線部と、受
   信された無線信号の復調を行い復調データと再生クロッ
   クを出力する復調部と、復調部から復調信号を受取り、
   信号に含まれる同期語の検出を行う同期語検出回路と、
   同期語検出回路からの結果を反映して受信状態を変化さ
   せる受信状態遷移回路と、受信データに対して規定の処
   理を行う受信データ処理部と、同期語検出回路の結果よ
   り再生クロックの位相と、自己の受信制御クロックとの
   位相差を検出する位相検出回路と、同期語検出タイミン
   グで特定の値を読み込むループカウンタと、位相検出回
   路から出力される位相情報に基づき、ループカウンタの
   イネーブル信号を出力するＴＤＭＡ受信タイミング制御
   回路と、受信状態遷移回路からの情報により、ループカ
   ウンタの値をデコードするデコーダ部を含み、タイミン
   グ制御信号を出力して受信データ処理回路のタイミング
   制御を行う受信処理制御タイミング生成回路と、受信デ
   ータ処理回路からのデータを受信し、回線部にデータを
   送出する制御部とを備え、 前回のバーストデータ受信時に検出したクロックの位相
   情報に基づきループカウンタを制御して受信データ処理
   部に対してタイミング制御信号を介して制御を行い、同
   期語検出部からの同期語検出信号により、受信状態遷移
   部は検出同期語の種類に応じた受信モードに切り替えら
   れ、受信処理制御タイミング生成回路において同期語検
   出信号のタイミングを基準としたタイミングで自スロッ
   トにおけるデータの受信タイミングを調整しデータの受
   信処理を行い、あるタイミングまでに同期語が検出され
   なかった場合は、前回のスロットで同期語を検出したタ
   イミングでデータの受信処理を開始し、受信データの処
   理を行うことを特徴とする時分割多重受信装置。
2. 【請求項２】前記位相検出回路が位相を検出する時間を
   受信データの後半で取り込むことを特徴とする請求項１
   記載の時分割多重受信装置。
3. 【請求項３】前記受信データ処理回路において、同期語
   を検出した場合に、前記受信タイミング回路は、前記位
   相検出回路からの情報をダイナミックに反映させてルー
   プカウンタイネーブル信号を制御することを特徴とする
   請求項１記載の時分割多重受信装置。