JPH11271931A - 写真要素 - Google Patents

写真要素

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JPH11271931A
JPH11271931A JP11020263A JP2026399A JPH11271931A JP H11271931 A JPH11271931 A JP H11271931A JP 11020263 A JP11020263 A JP 11020263A JP 2026399 A JP2026399 A JP 2026399A JP H11271931 A JPH11271931 A JP H11271931A
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layer
silver
nos
emulsion
pat
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JP11020263A
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English (en)
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A Clark Bernard
エー.クラーク バーナード
Sara Boff Jane
サラ ボフ ジェーン
Arthur Allway Phillip
アーサー オールウェイ フィリップ
Louis Elbert Friedrich
エルバート フリードリッヒ ルイス
Stephen P Singer
ポール シンガー スティーブン
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Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光性層の近くのDmin が増加する傾向を低
下させた、元素銀含有非感光性層を有する写真要素を提
供する。 【解決手段】 元素状銀及びClogPが少なくとも
4.5の窒素複素環化合物を含有する非感光性ハロゲン
化銀乳剤層を含んでなる写真要素であって、当該化合物
が少なくとも一つのN−H結合を有する一種以上の縮合
環からなる環系を含み、当該環系が合計で少なくとも三
個の窒素環員及び付随する結合を含むが、当該化合物
は、−SH基もしくは>C=S基を含有せず且つ酸化さ
れた現像主薬と反応しない写真要素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非感光性層に元素状
態の銀及びある種の窒素複素環化合物を含有するカラー
写真要素に関する。
【0002】
【従来の技術】色及び画像構造特性(例えば、粒状性及
びシャープネス)の両方に関して、正確な様式で被写体
の画像を形成することが、ハロゲン化銀系カラー写真材
料の長年の目的である。写真画像の知覚されるシャープ
ネスがハレーション効果(即ち、光捕獲要素内での反射
及びその後の光の散乱)、特に支持体からの反射によっ
て低下する場合があることは良く知られている。フィル
ムの支持体と増感層との間にハレーション防止層を用い
て光反射を少なくすることも良く知られている。有効と
なるために、ハレーション防止層は光を吸収して反射を
防止する物質を含有する。一般的に、バックグラウンド
濃度の増加を避けるために、光吸収性物質が現像後にフ
ィルム要素から全部除去される(そうでなければ、無色
となる)ことが非常に望ましい。
【0003】ハレーション防止層での使用に適した周知
のタイプの光吸収性物質は、コロイド状もしくは微小分
割された元素状銀もしくは金属銀(「グレー」銀とも呼
ばれる)である。このタイプの銀金属はフィラメント状
であり、そのような形態であって、グレーもしくはブラ
ックに見える可視スペクトル全体にわたって光りを吸収
する。それは、フィルム要素から画像形成銀を除くため
に用いられる通常の漂白及び定着工程によって要素から
一般的に容易に除去される。この銀金属は感光性でな
く、画像形成に寄与しない。T. H. James の The Theor
y of the Photographic Process 第4版、579 頁、米国
特許第3,434,839号明細書、特開平09−06
7122号公報及びY.J. Zahng等の、Chin. Chem. Let
t. 7(7), 687-690(1996) を参照されたい。
【0004】コロイド状もしくは微小分割された元素状
もしくは金属銀のもう一つの用途は、青光吸収性フィル
ターとしてである。この形態(通常、ケリーリー銀とよ
ぶ)は、形態が球体となることによって「グレー」銀と
は異なる。F. Evva の、J. Signalaufzeichnungmateria
lien, 4(1), 43-60(1976) 及びG. Frensの、Kolloid-Z.
Z. Polym, 233(1-2), 922-9(1969) を参照されたい。こ
の物質は一般的に、青光感性乳剤層よりも光源から離れ
ているかもしくは青光感性乳剤層の「直下」にある非画
像形成層(通常、「イエローフィルター層」という)に
配置される。この層の機能は青増感層に捕獲されない全
ての青光を吸収することであるので、下に位置する緑及
び赤増感乳剤層(本来的に、少し青感度を有する)が青
光によって望ましくな露光を受けることを防止する。
【0005】ハレーション防止層及びイエローフィルタ
ー層の両方に元素状の銀を用いることに関連する問題点
は、近くの画像形成層の望ましくないカブリ増加であ
る。現像時に、画像形成層から銀イオンが放出され、そ
して/もしくは可溶性となる。これらの銀イオンは元素
状の銀が存在する非感光性層に移動することができる。
銀は、移動する銀イオンを金属銀へ還元し、同時に現像
主薬を被酸化現像主薬に酸化する核としてはたらくこと
ができる。このプロセスは、溶解物理現像と呼ばれ(T.
H. James の、同書, Chapter 13を参照されたい)、非
像様である。酸化された現像主薬はハレーション防止層
から、近くの画像形成層(ここで、存在しているカプラ
ーと反応して非像様に色素を生成することができる)に
拡散し戻る場合がある。このプロセスは処理感受性が非
常に高いことが多く、写真仕上げ時にDmin の変動をも
たらす場合がある。
【0006】非画像形成層に元素状の銀を用いることに
関するもう一つの問題は、これらの層が抑制剤フラグメ
ント及び他の銀吸収性物質を吸収することができること
である。これによって、画像形成層中の遊離化学種の有
効濃度が低下する。元素状の銀を含有する層を通るその
ような化学種の拡散が制限されることが起きる場合もあ
る。
【0007】元素状銀を必要とする溶解物理現像を添加
物を用いることによって変えることも知られている。例
えば、英国特許出願公開第2280276号明細書、ド
イツ国特許第1949418号明細書、東ドイツ国特許
2006 91/6明細書及び特開平3−138639
号公報は、元素状銀の特性をコントロールするのに有用
な種々のクラスの物質を記載する。中でも特に、特開平
6−34940号公報では、ベントロトリアゾール(be
ntrotriazoles )及び他の窒素複素環を用いることが記
載されている。しかし、これらの文献では、物質は水溶
性であり、示されている全ての例の中で、最大Clog
Pは3.79である。そのような水溶性物質は、画像形
成層に拡散し、そこで現像抑制を起こし感度を低下させ
る場合があり好ましくない。
【0008】溶解物理現像は可溶性銀塩を形成する物質
によって促進される場合がある。特に、低分子量の水溶
性チオール(漂白促進剤として用いられる)を放出する
物質は溶解物理現像の量を増加させることができる。そ
のようなチオール類を放出するカプラーは、漂白促進剤
放出カプラーとして知られている。例えば、欧州特許第
193389号明細書、米国特許第4,861,701
号明細書、同4,959,299号、同4,912,0
24号、同5,300,406号、及び同5,358,
828号各明細書を参照されたい。被酸化現像主薬と直
接カップリングすることを要しない像様手段(例えば、
米国特許第4,684,604号明細書)、もしくは非
像様手段(米国特許第4,923,784号、同4,8
65,956号、及び同5,019,492号明細書)
によって、カプラー以外の物質から同様の漂白促進剤を
放出することも可能である。このように、漂白促進剤も
存在している場合、コロイド状銀を含有する非画像形成
層の近くの画像形成層中のDmin が増加することが、特
に問題である。
【0009】1,2,3−トリアゾール、1,2,4−
トリアゾール(テトラアザインデン類を含む)を含む置
換されたトリアゾール類及びベンゾトリアゾール類が当
該技術分野で、抑制剤フラグメント及びカブリ防止剤と
して一般的に知られている。例えば、米国特許第3,6
71,255号明細書を参照されたい。抑制剤フラグメ
ントの場合、それらは窒素原子を介してカップリング部
分に結合しており、カップリングが起きて窒素原子が解
放されるまで銀と相互反応しない。カブリ防止剤の場
合、フィルムのコーティング前にこれらの物質を銀乳剤
に直接加えるか、現像液に直接加える。特開昭60−2
9390号公報には、現像抑制剤放出型カプラー(DI
R)を形成するために、カプラーに結合した抑制剤フラ
グメントとして用いるためにバラスト化されたベンゾト
リアゾール類の使用が記載されている。
【0010】米国特許第5,275,931号、同4,
920,043号、及び同4,720,451号明細
書、並びに特開昭63−193147号公報、同60−
217358号公報号、同59−159162号公報、
同57−125939号公報、特開平4−204937
号公報、同1−137255号公報は全て、カブリ防止
剤として使用する種々のトリアゾール及びベンゾトリア
ゾール誘導体を開示する。米国特許第5,508,15
4号明細書には、抑制剤放出カプラーを含有する系のカ
ブリ防止剤として、最大4個の窒素原子を有する二環式
複素環を用いることが記載されている。ドイツ国特許出
願公開第19507913号公報には、特にある種のピ
ラゾロン画像形成カプラーを用いて粒状度を改善するた
めに、バラスト化されたベンゾイミダゾールの使用が開
示されている。欧州特許出願公開第0369486号公
報には、抑制種を除去するために微細塩化銀乳剤と一緒
に種々の複素環チオールを用いることが開示されてい
る。米国特許第4,871,658号明細書には、カブ
リを低下させるためにヨウ臭化銀乳剤と一緒にテトラゾ
ール類を用いることが開示されている。これらの物質は
全て、感光性層で画像形成ハロゲン化銀乳剤をコントロ
ールするために用いられ、非画像形成層では用いられな
い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
は、近くの感光性層のDmin が増加する傾向を低下させ
た、元素銀含有非感光性層を有する写真要素を提供する
ことである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、元素状銀及び
ClogPが少なくとも4.5の窒素複素環化合物を含
有する非感光性ハロゲン化銀乳剤層を含んでなる写真要
素であって、当該化合物が少なくとも一つの−N−H結
合を有する一以上の縮合環からなる環系を含み、当該環
系が合計で少なくとも三個の窒素環員及び付随する結合
を含むが、当該化合物は、−SH基もしくは>C=S基
を含有せず、且つ酸化された現像主薬と反応しない写真
要素を提供する。本発明は、画像形成層のDmin 値を低
下させる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の写真要素は一般的に「課
題を解決するための手段」のところに記載したものであ
る。この要素は、典型的に、少なくとも一種の非拡散性
シアンカプラーを含有する少なくとも一層の赤感性ハロ
ゲン化銀乳剤層、少なくとも一種の非拡散性マゼンタカ
プラーを含有する少なくとも一層の緑感性ハロゲン化銀
乳剤層、及び少なくとも一種の非拡散性イエローカプラ
ーを含有する少なくとも一層の青感性ハロゲン化銀乳剤
層、並びに本発明に従う、元素形態の銀金属と窒素複素
環の両方を含有する少なくとも一層の非感光性層を有す
る感光性カラー写真要素に関する。
【0014】本発明の使用に適した窒素複素環は、少な
くとも一つのN−H結合を有する一以上の縮合環からな
る環系を含み、当該環系は合計で少なくとも三個の窒素
環要素及び付随する結合を含むが、当該化合物は、−S
H基もしくは>C=S基を含有せず且つ酸化された現像
主薬と反応しない。そのような化合物は式Iで表すこと
ができる:
【化1】
【0015】式I中、Q、X及びYは、当該複素環系が
合計で少なくとも3個の窒素原子を含有するようにi=
0もしくは1である任意の一連の窒素及び炭素原子を表
すZと共に、複素環系を完成するのに必要な窒素及び炭
素原子組合せとなることができる。窒素原子と炭素原子
間の結合(点線で示す)は、環を完成するのに必要な単
結合もしくは二重結合である。環に存在するいずれの炭
素原子も、水素原子もしくは他の置換基(例えば、アル
キル基、フェニル基、エーテル基、チオエーテル基、ア
ミノ、アミノカルボニルもしくはアミノスルホニル等の
窒素基、酸素、スルホキシド基、スルホン基、クロロも
しくはブロモ等のハロゲン化物、シアノ基、ニトロ基、
ケト、カルボン酸、カルボキシレートエステルもしくは
カルバモイル等のカルボニル基)又は一般的に後で記載
するような他の置換基を有することができる。これらの
置換基はお互いに結合して追加の環系を形成することが
でき、ベンゾ環、ナフト環、もしくはヘテロ環が輪にな
って複素環核を構成することができる。一種以上のさら
なるアゾール環と縮合するトリアゾール環及びジアゾー
ル環が都合良く用いられる。本発明の式Iの環系の例
は、1,2,3トリアゾール、1,2,4トリアゾー
ル、ベンゾトリアゾール、テトラアザインデン、ペンタ
アザインデン、プリン、テトラゾール及びピラゾロトリ
アゾールである。
【0016】遊離チオール基(−SH)及びチオカルボ
ニル基(>C=S)は特に置換基として除外される。高
濃度で、チオールもしくはチオカルボニル基で置換され
たバラスト化複素環化合物は、処理の漂白工程もしくは
定着工程によってフィルムから除去されない不溶性銀塩
を形成する場合がある。銀塩が残ると着色し、フィルム
の色再現を悪化させる。式Iの物質はカプラーではな
く、酸化された現像主薬とも反応しない。そのような反
応は、色、画像形成効率等に悪影響を与えるであろう。
【0017】式Iの複素環化合物の重要な特徴は、その
油/水分配係数である。油/水分配係数はMedchem 3.54
ソフトウェアプログラムを用いて計算して、ClogP
(計算対数分配係数)としてこの値を予測することがで
きる。Medchem バージョン3.54は、Medicinal Chemistr
y Project, Pomona College, Pomona Californiaで作成
されたソフトウェアプログラムである。近くの画像形成
層のDmin 及びカブリの所望の低下を得るために、この
物質が銀表面と事実上相互作用できないほど水溶解性を
低くすることはできないことがわかっている。従って、
式Iの複素環化合物の全体的なClogPが10.5を
超えないことが好ましく、ClogPが10を超えない
ことが最も好ましい。しかし、この物質が元素状銀を含
有する層から近接する画像形成層に拡散して、感光性の
損失を起こすほど、水溶解性を高くできないこともわか
っている。従って、式Iの複素環化合物のClogPが
少なくとも4.5であることが必要であり、少なくとも
5.5であるのが最も好ましい。
【0018】一般的に、銀に対する式Iの複素環化合物
のモル比は、少なくとも0.1ミリモル/Agモルであ
るのがよく、少なくとも1.0ミリモル/Agモルであ
るのがより好ましいが、100ミリモル/Agモル未満
であって、50ミリモル/Agモル未満であるのがより
好ましい。
【0019】本発明に有用な複素環化合物の例をかっこ
内に記載したClogP値と一緒に次に示す:
【化2】
【0020】
【化3】
【化4】
【0021】本発明の複素環化合物は、一般的に酸化さ
れた現像主薬の掃去剤として用いられる化合物と一緒に
都合良く用いられる。そのような掃去剤は、以下に記載
するようなリサーチディスクロージャー(Reserch Disc
losure)に記載されており、例えば、フェノール誘導体
及びヒドロキノン誘導体(例えば、2,4−ジ−t−オ
クチル−ヒドロキノン)を包含する。
【0022】コーティング前に本発明の物質を銀を含ん
だ溶液に添加してもよく、コーティングの直前もしくは
コーティング時に銀と混合してもよい。いずれの場合に
おいても、色素、ドクター、界面活性剤、硬膜剤及びそ
のような溶液に典型的に存在する他の物質等の追加の成
分も同時に存在することができる。本発明の物質は水溶
性でなく、直接にはこの溶液に添加することができな
い。有機性水混和性溶液(例えば、メタノール、アセト
ン等)に溶解(より好ましくは、分散体として)される
ならば、直接添加することができる。適当な界面活性剤
及びゼラチン等のバインダーもしくはマトリックスと通
常組み合わせた界面活性剤で安定化される疎水性有機溶
媒に、安定な微細分割状態で、分散体は当該物質を導入
する。この分散体は当該物質を溶解し、液体状態にそれ
を維持する一種以上の永久カプラー溶媒を含有すること
ができる。好適な永久カプラー溶媒の例は、トリクレジ
ルホスフェート、N,N−ジエチルラウラミド、N,
N’−ジブチルラウラミド、p−ドデシルフェノール、
ジブチルフタレート、ジ−n−ブチルセバケート、N−
n−ブチルアセトアニリド、9−オクタデク−エン−1
−オル、トリオクチルアミン及び2−エチルヘキシルホ
スフェートである。
【0023】分散体は最初は成分を溶解するために補助
カプラー溶媒を必要としてもよいが、その後除去される
(通常、蒸発もしくは追加の水洗による)。好適な補助
溶媒の例は、酢酸エチル、シクロヘキサノン及び2−
(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテートである。ま
た、安定なラテックスを形成するために、ポリマー物質
を添加して分散体を安定化することもできる。この用途
の好適なポリマー例は、通常、水可溶化基を有するか、
高親水性の部分を有する。好適な分散剤もしくは界面活
性剤の例は、Alkanol XCもしくはサポニンである。本発
明の物質を、双方が同一の油滴に存在するように、色素
もしくは被酸化現像主薬掃去剤等の系の別の成分との混
合物として分散してもよい。
【0024】この明細書を通して特に断らない限りは、
置換基が置換可能な水素を有する場合、当該置換基の置
換されていない形態を包含するだけでなく、写真の実用
性に必要な特性を壊さない限り、ここに述べる任意の基
(複数でもよい)でさらに置換された形態をも包含する
ことを意図する。好適な置換基はハロゲンとなることが
でき、あるいは炭素、ケイ素、酸素、窒素、リン、もし
くはイオウの原子によって分子の残基に結合されていて
もよい。
【0025】好適な置換基は、例えば、塩素、臭素もし
くは弗素のようなハロゲン;ニトロ;ヒドロキシル;シ
アノ;カルボキシル;又はさらに置換されていてもよい
基、例えば、直鎖もしくは分枝鎖アルキル又は環状アル
キルを包含するアルキル等(例えば、メチル、トリフル
オロメチル、エチル、t−ブチル、3−(2,4−ジ−
t−ペンチルフェノキシ)プロピル、及びテトラデシ
ル);エチレン、2−ブテンのようなアルケニル;メト
キシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、2−メトキシ
エトキシ、sec−ブトキシ、ヘキシルオキシ、2−エ
チルヘキシルオキシ、テトラデシルオキシ、2−(2、
4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)エトキシ、及び2−
ドデシルオキシエトキシのようなアルコキシ;フェニ
ル、4−t−ブチルフェニル、2,4,6−トリメチル
フェニル、ナフチルのようなアリール;フェノキシ、2
−メチルフェノキシ、α−もしくはβ−ナフチルオキ
シ、及び4−トリルオキシのようなアリールオキシ;ア
セトアミド、ベンズアミド、ブチルアミド、テトラデカ
ンアミド、α−(2,4−ジ−t−ペンチル−フェノキ
シ)アセトアミド、α−(2,4−ジ−t−ペンチルフ
ェノキシ)ブチルアミド、α−(3−ペンタデシルフェ
ノキシ)−ヘキサンアミド、α−(4−ヒドロキシ−3
−t−ブチルフェノキシ)−テトラデカンアミド、2−
オキソ−ピロリジン−1−イル、2−オキソ−5−テト
ラデシルピロリン−1−イル、N−メチルテトラデカン
アミド、N−スクシンイミド、N−フタルイミド、2,
5−ジオキソ−1−オキサゾリジニル、3−ドデシル−
2,5−ジオキソ−1−イミダゾリル、及びN−アセチ
ル−N−ドデシルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、
フェノキシカルボニルアミノ、ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ、ヘキサデシルオキシカルボニルアミノ、2,
4−ジ−t−ブチルフェノキシカルボニルアミノ、フェ
ニルカルボニルアミノ、2,5−(ジ−t−ペンチルフ
ェニル)カルボニルアミノ、p−ドデシルフェニルカル
ボニルアミノ、p−トリルカルボニルアミノ、N−メチ
ルウレイド、N,N−ジメチルウレイド、N−メチル−
N−ドデシルウレイド、N−ヘキサデシルウレイド、
N,N−ジオクタデシルウレイド、N,N−ジオクチル
−N’−エチルウレイド、N−フェニルウレイド、N,
N−ジフェニルウレイド、N−フェニル−N−p−トリ
ルウレイド、N−(m−ヘキサデシルフェニル)ウレイ
ド、N,N−(2,5−ジ−t−ペンチルフェニル)−
N’−エチルウレイド及びt−ブチルカルボンアミドの
ようなカルボンアミド;
【0026】メチルスルホンアミド、ベンゼンスルホン
アミド、p−トリルスルホンアミド、p−ドデシルベン
ゼンスルホンアミド、N−メチルテトラデシルスルホン
アミド、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ、及
びヘキサデシルスルホンアミドのようなスルホンアミ
ド;N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモ
イル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−ヘキサ
デシルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイ
ル、N−[3−(ドデシルオキシ)プロピル]スルファ
モイル、N−[4−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノ
キシ)ブチル]スルファモイル、N−メチル−N−テト
ラデシルスルファモイル、及びN−ドデシルスルファモ
イルのようなスルファモイル;N−メチルカルバモイ
ル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−オクタデシル
カルバモイル、N−[4−(2,4−ジ−t−ペンチル
フェノキシ)ブチル]カルバモイル、N−メチル−N−
テトラデシルカルバモイル、及びN,N−ジオクチルカ
ルバモイルのようなカルバモイル;アセチル、(2,4
−ジ−t−アミルフェノキシ)アセチル、フェノキシカ
ルボニル、p−ドデシルオキシフェノキシカルボニル、
メトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、テトラデシ
ルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、ベンジルオ
キシカルボニル、3−ペンタデシルオキシカルボニル、
及びドデシルオキシカルボニルのようなアシル;メトキ
シスルホニル、オクチルオキシスルホニル、テトラデシ
ルオキシスルホニル、2−エチルヘキシルオキシスルホ
ニル、フェノキシスルホニル、2,4−ジ−t−ペンチ
ルフェノキシスルホニル、メチルスルホニル、オクチル
スルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、ドデシル
スルホニル、ヘキサデシルスルホニル、フェニルスルホ
ニル、4−ノニルフェニルスルホニル、及びp−トリル
スルホニルのようなスルホニル;ドデシルスルホニルオ
キシ及びヘキサデシルスルホニルオキシのようなスルホ
ニルオキシ;
【0027】メチルスルフィニル、オクチルスルフィニ
ル、2−エチルヘキシルスルフィニル、ドデシルスルフ
ィニル、ヘキサデシルスルフィニル、フェニルスルフィ
ニル、4−ノニルフェニルスルフィニル、及びp−トリ
ルスルフィニルのようなスルフィニル;エチルチオ、オ
クチルチオ、ベンジルチオ、テトラデシルチオ、2−
(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)エチルチオ、
フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニ
ルチオ、及びp−トリルチオのようなチオ;アセチルオ
キシ、ベンゾイルオキシ、オクタデカノイルオキシ、p
−ドデシルアミドベンゾイルオキシ、N−フェニルカル
バモイルオキシ、N−エチルカルバモイルオキシ、及び
シクロヘキシルカルボニルオキシのようなアシルオキ
シ;フェニルアニリノ、2−クロロアニリノ、ジエチル
アミン、ドデシルアミン、のようなアミン;1−(N−
フェニルイミド)エチル、N−スクシンイミドもしくは
3−ベンジルヒダントイニルのようなイミノ;ジメチル
ホスフェート及びエチルブチルホスフェートのようなホ
スフェート;ジエチル及びジヘキシルホスフィットのよ
うなホスフィット;2−フリル、2−チエニル、2−ベ
ンゾイミダゾリルオキシもしくは2−ベンゾチアゾリル
のような、それぞれ置換されてもよく、そしてそれぞ
れ、炭素、並びに酸素、窒素及び硫黄から成る群より選
ばれる少なくとも一つのヘテロ原子から構成される3〜
7員の複素環を持つ、複素環基、複素環オキシ基もしく
は複素環チオ基;トリエチルアンモニウムのような第四
級アンモニウム;トリメチルシリルオキシのようなシリ
ルオキシ、となることができる。
【0028】必要ならば、置換基それ自体を記載した置
換基で一回以上さらに置換することもよい。当業者は使
用する具体的な置換基を特定用途の所望の写真特性を得
るように剪定することができ、それらには、例えば、疎
水性基、可溶化基、ブロッキング基、放出もしくは放出
可能基等が含まれる。一般的に、上記の基及びそれらの
置換基は、炭素数最大48、一般的には炭素数1〜3
6、通常は炭素数24未満のものを含むことができる
が、選択される特定の置換基によってはより大きな数の
炭素数も可能である。
【0029】本発明の物質を当該技術分野で公知の任意
の方法及び任意の組合せで用いることができる。発明物
質が支持体上の非感光性層に導入されて写真要素の一部
を形成することが最も重要である。
【0030】種々の成分の移動をコントロールするた
め、分子中に高分子量の疎水性物質もしくは「バラス
ト」基を含む高分子量もしくはポリマー主鎖を含むこと
が望ましい。代表的なバラスト基には、置換又は未置換
の炭素数8〜48のアルキルもしくはアリール基が含ま
れる。代表的な、それらの基上の置換基には、アルキ
ル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、アルキル
チオ、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシカルボニル、
アリールオキシカルボニル、カルボキシ、アシル、アシ
ルオキシ、アミノ、アニリノ、カルボンアミド、カルバ
モイル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ス
ルホンアミド、及びスルファモイル基が含まれ、それら
の置換基は一般的に炭素数1〜42である。また、その
ような置換基は、更に置換されていてもよい。
【0031】写真要素は、単色要素もしくは多色要素と
なることができる。多色要素は、スペクトルの三原色の
各領域に感度を有する画像色素生成単位を有する。各単
位は、スペクトルの所定の領域に感度を有する単一の乳
剤層もしくは複数の乳剤層からなることができる。要素
中の層(画像生成単位を含む)を、当該技術分野におい
て公知の種々の順序で配置できる。別のフォーマットで
は、スペクトルの三原色の各領域に感度を有する乳剤
を、単一のセグメント化層として配置することができ
る。
【0032】本発明の典型的な多色写真要素は、少なく
とも一種のシアン色素形成カプラーを関連して有する少
なくとも一層の赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含んでなる
シアン色素像形成単位と、少なくとも一種のマゼンタ色
素形成カプラーを関連して有する少なくとも一層の緑感
性ハロゲン化銀乳剤層を含んでなるマゼンタ色素像形成
単位と、少なくとも一種のイエロー色素形成カプラーを
関連して有する少なくとも一層の青感性ハロゲン化銀乳
剤層を含んでなるイエロー色素像形成単位を有する支持
体を含んでなる。この要素は、フィルター層、中間層、
オーバーコート層、下塗り層等の追加の層を有すること
ができる。
【0033】必要ならば、当該写真要素は、リサーチデ
ィスクロージャー、1992年11月、アイテム34390 (イギ
リス国、ハンプシャーP0107DQ エムスワース12a ノース
ストリートダッドリーアネックスにあるKenneth Mason
Publications社発行)及び発明協会公開技報第94−
6023号(1994年3 月15日発行、日本国特許庁から入
手できる)(これらに記載の内容は、引用することによ
り本明細書の内容とする)に記載されているように適用
される磁性層と組み合わせて使用することができる。本
発明の材料を小型フィルムに使用することが望ましいと
きには、リサーチディスクロージャー、1994年6月、ア
イテム36230 に、適当な態様が記載されている。
【0034】本発明の乳剤及び要素に使用するのに適し
た材料についての以下の説明では、上記したように入手
できるリサーチディスクロージャー、1996年9月、アイ
テム38957 (以下、「リサーチディスクロージャー」と
いう)を参照する。リサーチディスクロージャー(そこ
で言及されている特許及び刊行物を含む)の内容は引用
することにより本明細書の内容とし、以下で言及するセ
クションはリサーチディスクロージャーのセクションで
ある。
【0035】特記のない限りは、本発明で用いられるハ
ロゲン化銀乳剤含有要素は、当該要素に規定されている
処理の指示の種類(即ち、カラーネガ、反転又は直接ポ
ジ処理)によって示されているようなネガ型にもポジ形
にもなることができる。好適な乳剤及びその調製、並び
に化学増感及び分光増感方法は、セクションI 〜V に記
載されている。UV色素、蛍光増白剤、カブリ防止剤、
安定化剤、光吸収及び散乱物質等の種々の添加剤、並び
に硬膜剤、塗布助剤、可塑剤、滑剤及び艶消し剤等の物
性改良添加物は、例えば、セクションII及びVI〜VIIIに
記載されている。カラー材料は、セクションX 〜XIIIに
記載されている。カプラー及び色素(有機溶媒中の分散
体を含む)の好適な導入方法は、セクションX (E )に
記載されている。スキャン容易化については、セクショ
ンXIV に記載されている。支持体、露光、現像システム
並びに処理方法及び処理剤は、セクションXV〜XXに記載
されている。上記リサーチディスクロージャー、、アイ
テム36544 、1994年9 月に含まれる情報は、リサーチデ
ィスクロージャー、アイテム38957 、1996年9 月におい
て、アップデートされている。ある種の好ましい写真要
素及び処理工程が、リサーチディスクロージャー、アイ
テム37038 、1995年2 月に記載されている。
【0036】カップリング離脱基は、当該技術分野では
周知である。そのような基はカプラーの化学当量(即
ち、2当量であるか4当量であるか)を決定することが
できる(即ち、当該カプラーの反応性を変える)。その
ような基は、カプラーから放出された後、色素生成、色
素色相調節、現像促進もしくは抑制、漂白促進もしくは
抑制、電子移動促進、色補正等の機能を果たすことによ
って、カプラーが塗布されている層もしくは写真記録材
料中の他の層に有利な影響を与えることができる。
【0037】カップリング部位に水素が存在すると4当
量カプラーが得られ、別のカップリング離脱基が存在す
ると通常2当量カプラーが得られる。このようなカップ
リング離脱基の代表的な種類のものとしては、例えば、
クロロ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロオキシ、
スルホニルオキシ、アシルオキシ、アシル、オキサゾリ
ジニルもしくはヒダントイニル等の複素環式基、スルホ
ンアミド、メルカプトテトラゾール、ベンゾチアゾー
ル、メルカプトプロピオン酸、ホスホニルオキシ、アリ
ールチオ及びアリールアゾが挙げられる。これらのカッ
プリング離脱基は、当該技術分野において、例えば、米
国特許第2,455,169号、同3,227,551
号、同3,432,521号、同3,476,563
号、同3,617,291号、同3,880,661
号、同4,052,212号及び同4,134,766
号明細書;並びに英国特許及び出願公開第1,466,
728号、同1,531,927号、同1,533,0
39号、同2,006,755A号及び同2,017,
704A号(引用することにより本明細書の内容とす
る)に記載されている。
【0038】「Farbkuppler-eine Literature Ubersich
t 」、Agfa Mitteilungen 発行、第III 巻、156-175 頁
(1961)並びに米国特許第2,367,531号、同
2,423,730号、同2,474,293号、同
2,772,162号、同2,895,826号、同
3,002,836号、同3,034,892号、同
3,041,236号、同4,333,999号、同
4,746,602号、同4,753,871号、同
4,770,988号、同4,775,616号、同
4,818,667号、同4,818,672号、同
4,822,729号、同4,839,267号、同
4,840,883号、同4,849,328号、同
4,865,961号、同4,873,183号、同
4,883,746号、同4,900,656号、同
4,904,575号、同4,916,051号、同
4,921,783号、同4,923,791号、同
4,950,585号、同4,971,898号、同
4,990,436号、同4,996,139号、同
5,008,180号、同5,015,565号、同
5,011,765号、同5,011,766号、同
5,017,467号、同5,045,442号、同
5,051,347号、同5,061,613号、同
5,071,737号、同5,075,207号、同
5,091,297号、同5,094,938号、同
5,104,783号、同5,178,993号、同
5,813,729号、同5,187,057号、同
5,192,651号、同5,200,305号、同
5,202,224号、同5,206,130号、同
5,208,141号、同5,210,011号、同
5,215,871号、同5,223,386号、同
5,227,287号、同5,256,526号、同
5,258,270号、同5,272,051号、同
5,306,610号、同5,326,682号、同
5,366,856号、同5,378,596号、同
5,380,638号、同5,382,502号、同
5,384,236号、同5,397,691号、同
5,415,990号、同5,434,034号、同
5,441,863号各明細書、欧州特許第02466
16号、同0250201号、同0271323号、同
0295632号、同0307927号、同03331
85号、同0378898号、同0389817号、同
0487111号、同0488248号、同05390
34号、同0545300号、同0556700号、同
0556777号、同0556858号、同05699
79号、同0608133号、同0636936号、同
0651286号、同0690344号、ドイツ国特許
公開4,026,903号、同3,624,777号及
び同3,823,049号各公報等の代表的な特許明細
書及び刊行物に記載されている、酸化された発色現像主
薬との反応時にシアン色素を形成するカプラー等の像色
素生成カプラーを、本発明の要素に含めることができ
る。典型的な、このようなカプラーは、フェノール類、
ナフトール類及びピラゾロアゾール類である。
【0039】酸化された発色現像主薬との反応時にマゼ
ンタ色素を生成するカプラーは、「Farbkuppler-eine L
iterature Ubersicht 」、Agfa Mitteilungen 発行、第
III巻、126-156 頁(1961)、並びに米国特許第2,3
11,082号、同2,369,489号、同2,34
3,703号、同2,600,788号、同2,90
8,573号、同3,062,653号、同3,15
2,896号、同3,519,429号、同3,75
8,309号、同3,935,015号、同4,54
0,654号、同4,745,052号、同4,76
2,775号、同4,791,052号、同4,81
2,576号、同4,835,094号、同4,84
0,877号、同4,845,022号、同4,85
3,319号、同4,868,099号、同4,86
5,960号、同4,871,652号、同4,87
6,182号、同4,892,805号、同4,90
0,657号、同4,910,124号、同4,91
4,013号、同4,921,968号、同4,92
9,540号、同4,933,465号、同4,94
2,116号、同4,942,117号、同4,94
2,118号、同4,959,480号、同4,96
8,594号、同4,988,614号、同4,99
2,361号、同5,002,864号、同5,02
1,325号、同5,066,575号、同5,06
8,171号、同5,071,739号、同5,10
0,772号、同5,110,942号、同5,11
6,990号、同5,118,812号、同5,13
4,059号、同5,155,016号、同5,18
3,728号、同5,234,805号、同5,23
5,058号、同5,250,400号、同5,25
4,446号、同5,262,292号、同5,30
0,407号、同5,302,496号、同5,33
6,593号、同5,350,667号、同5,39
5,968号、同5,354,826号、同5,35
8,829号、同5,368,998号、同5,37
8,587号、同5,409,808号、同5,41
1,841号、同5,418,123号、同5,42
4,179号、欧州特許第0257854号、同028
4240号、同0341204号、同347,235
号、同365,252号、同0422595号、同04
28899号、同0428902号、同0459331
号、同0467327号、同0476949号、同04
87081号、同0489333号、同0512304
号、同0515128号、同0534703号、同05
54778号、同0558145号、同0571959
号、同0583832号、同0583834号、同05
84793号、同0602748号、同0602749
号、同0605918号、同0622672号、同06
22673号、同0629912号、同064684
1,同0656561号、同0660177号、同06
86872号、WO90/ 10253号、WO92/ 0
9010号、WO92/ 10788号、WO92/ 12
464号、WO93/ 01523号、WO93/ 023
92号、WO93/ 02393号、WO93/ 0753
4号、英国特許出願第2,244,053号、日本国特
許出願第03192- 350号、ドイツ国特許公開3,
624,103号、同3,912,265号及びドイツ
国特許公開400806号明細書等の代表的な特許明細
書及び刊行物に記載されている。典型的な、このような
カプラーは、酸化された発色現像主薬との反応時にマゼ
ンタ色素を生成するピラゾロン類、ピラゾロトリアゾー
ル類、もしくはピラゾロベンゾイミダゾール類である。
【0040】酸化された発色現像主薬との反応時にイエ
ロー色素を生成するカプラーは、「Farbkuppler-eine L
iterature Ubersicht 」、Agfa Mitteilungen 発行、第
III巻、112-126 頁(1961)、並びに米国特許第2,2
98,443号、同2,407,210号、同2,87
5,057号、同3,048,194号、同3,26
5,506号、同3,447,928号、同4,02
2,620号、同4,443,536号、同4,75
8,501号、同4,791,050号、同4,82
4,771号、同4,824,773号、同4,85
5,222号、同4,978,605号、同4,99
2,360号、同4,994,361号、同5,02
1,333号、同5,053,325号、同5,06
6,574号、同5,066,576号、同5,10
0,773号、同5,118,599号、同5,14
3,823号、同5,187,055号、同5,19
0,848号、同5,213,958号、同5,21
5,877号、同5,215,878号、同5,21
7,857号、同5,219,716号、同5,23
8,803号、同5,283,166号、同5,29
4,531号、同5,306,609号、同5,32
8,818号、同5,336,591号、同5,33
8,654号、同5,358,835号、同5,35
8,838号、同5,360,713号、同5,36
2,617号、同5,382,506号、同5,38
9,504号、同5,399,474号、同5,40
5,737号、同5,411,848号、同5,42
7,898号、欧州特許第0327976号、同029
6793号、同0365282号、同0379309
号、同0415375号、同0437818号、同04
47969号、同0542463号、同0568037
号、同0568196号、同0568777号、同05
70006号、同0573761号、同0608956
号、同0608957号、及び同0628865等の代
表的な特許明細書及び刊行物に記載されている。このよ
うなカプラーは、典型的には開鎖ケトメチレン化合物で
ある。
【0041】酸化された発色現像主薬との反応時に無色
生成物を形成するカプラーは、英国特許第861,13
8号;米国特許第3,632,345号、同3,92
8,041号、同3,958,993号及び同3,96
1,959号明細書等の代表的な特許明細書に記載され
ている。典型的なこのようなカプラーは、酸化された発
色現像主薬との反応時に無色生成物を生成する環状カル
ボニル含有化合物である。
【0042】発色現像主薬との反応時に黒色色素を生成
するカプラーは、米国特許第1,939,231号、同
2,181,944号、同2,333,106号及び
4,126,461号明細書、ドイツ国特許公開第2,
644,194号及び同2,650,764号等の代表
的な特許明細書に記載されている。典型的には、このよ
うなカプラーは、酸化された発色現像主薬との反応時に
黒色もしくは中性生成物を生成するレゾルシノール類も
しくはm−アミノフェノール類である。
【0043】前記の他に、いわゆる「ユニバーサル」も
しくは「ウオッシュアウト」カプラーを用いることがで
きる。これらのカプラーは、像色素生成には寄与しな
い。従って、例えば、未置換カルバモイルを有するナフ
トール又は2位もしくは3位が低分子量置換基で置換さ
れたナフトールを用いることができる。この種のカプラ
ーは、例えば、米国特許第5,026,628号、同
5,151,343号及び同5,234,800号明細
書に記載されている。
【0044】米国特許第4,301,235号、同4,
853,319号及び同4,351,897号明細書に
記載されているようないずれの公知のバラストもしくは
カップリング離脱基も含むことができるカプラーの組み
合わせを用いることも有用である。当該カプラーは米国
特許第4,482,629号明細書に記載されているよ
うな可溶化基を有することができる。また、カプラー
は、欧州特許第213,490号、特開昭58−172
647号、米国特許第2,983,608号、同4,0
70,191号、同4,273,861号、ドイツ国特
許第2,706,117号及び同2,643,965
号、英国特許第1,530,272号、並びに日本国特
許出願第58−113935号各明細書に説明されてい
るように、「逆(wrong )」に着色されたカプラーと一
緒に(例えば、中間層補正のレベルを調節するため)使
用することができ、そしてカラーネガ用途では、マスキ
ングカプラーと共に使用することができる。必要なら
ば、マスキングカプラーをシフトもしくはブロックする
ことができる。
【0045】この写真要素は、漂白もしくは定着の処理
段階を促進もしくは改良して画像品質を改善する「写真
に有用な基」(PUG)を放出する物質と共に用いるこ
とができる。文献に記載されているように、これらの漂
白剤放出物質はカプラーであっても、なくてもよい。欧
州特許第193389号、同301477号、米国特許
第4,163,669号、同4,865,956号及び
同4,923,784号の各明細書に記載されるような
漂白促進剤放出型カプラーが有用となることができる。
また、核形成剤と関連する組成物、現像促進剤もしくは
その前駆体(英国特許第2,097,140号、同2,
131,188号各明細書);電子移動剤(米国特許第
4,859,578号、同4,912,025号各明細
書);ヒドロキノン、アミノフェノール、アミン、没食
子酸の誘導体等のカブリ防止及び混色防止剤;カテコー
ル;アスコルビン酸;ヒドラジド;スルホンアミドフェ
ノール;及び非カラー生成カプラーを用いることも考え
られる。
【0046】また、本発明の材料は、コロイド状銀ゾル
又はイエロー、シアン及び/もしくはマゼンタフィルタ
ー色素(水中油型分散体、ラテックス分散体としてか、
固体粒子分散体として)を含んでなるフィルター色素層
と組み合わせて使用することができる。更に、本発明の
写真材料は、「スミアリング(smearing)」カプラー
(例えば、米国特許第4,366,237号、欧州特許
96,570号、米国特許第4,420,556号及び
同4,543,323号明細書に記載されているような
もの)と共に使用することができる。また、当該組成物
は、例えば、日本国出願昭61−258249号もしく
は米国特許第5,019,492号明細書に記載される
ような保護された形態で、ブロックもしくは塗布されて
いてもよい。
【0047】本発明の材料は、さらに、PUGを放出す
る画像改良化合物、例えば、「現像抑制剤放出型」化合
物(DIR)を含有することができる。本発明の組成物
と関連する有用なDIRは、当該技術分野では公知であ
り、それらの例は、米国特許第3,137,578号、
同3,148,022号、同3,148,062号、同
3,227,554号、同3,384,657号、同
3,379,529号、同3,615,506号、同
3,617,291号、同3,620,746号、同
3,701,783号、同3,733,201号、同
4,049,455号、同4,095,984号、同
4,126,459号、同4,149,886号、同
4,150,228号、同4,211,562号、同
4,248,962号、同4,259,437号、同
4,362,878号、同4,409,323号、同
4,477,563号、同4,782,012号、同
4,962,018号、同4,500,634号、同
4,579,816号、同4,607,004号、同
4,618,571号、同4,678,739号、同
4,746,600号、同4,746,601号、同
4,791,049号、同4,857,447号、同
4,865,959号、同4,880,342号、同
4,886,736号、同4,937,179号、同
4,946,767号、同4,948,716号、同
4,952,485号、同4,956,269号、同
4,959,299号、同4,966,835号、同
4,985,336号明細書、並びに特許公報英国特許
第1,560,240号、同2,007,662号、同
2,032,914号、同2,099,167号、ドイ
ツ国特許第2,842,063号、同2,937,12
7号、同3,636,824号、及び同3,644,4
16号、並びにヨーロッパ特許公開公報272,573
号、同335,319号、同336,411号、同34
6,899号、同362,870号、同365,252
号、同365,346号、同373,382号、同37
6,212号、同377,463号、同378,236
号、同384,670号、同396,486号、同40
1,612号、同401,613号に記載されている。
【0048】また、このような化合物は、「Developer-
Inhibitor-Releasing (DIR )Couplers for Color Pho
tography」、C.R.Barr,J.R.Thirtle及びP.W.Vittumin P
hotographic Scienceand Enginieering 、第13巻、174
頁(1969)にも記載されている(引用することにより本
明細書の内容とする)。一般的に、現像抑制剤放出型
(DIR)カプラーは、カプラー成分と抑制剤カップリ
ング離脱成分(IN)とを含む。抑制剤放出型カプラー
は、抑制剤を遅延して放出させるタイミング成分もしく
は化学的スイッチも含む時間遅延型(DIARカプラ
ー)となることができる。典型的な抑制剤成分は、オキ
サゾール、チアゾール、ジアゾール、トリアゾール、オ
キサジアゾール、チアジアゾール、オキサチアゾール、
チアトリアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラゾー
ル、ベンゾイミダゾール、インダゾール、イソインダゾ
ール、メルカプトテトラゾール、セレノテトラゾール、
メルカプトベンゾチアゾール、セレノベンゾチアゾー
ル、メルカプトベンゾオキサゾール、セレノベンゾオキ
サゾール、メルカプトベンゾイミダゾール、セレノベン
ゾイミダゾール、ベンゾジアゾール、メルカプトオキサ
ゾール、メルカプトチアジアゾール、メルカプトチアゾ
ール、メルカプトトリアゾール、メルカプトオキサジア
ゾール、メルカプトジアゾール、メルカプトオキサチア
ゾール、テルロテトラゾールもしくはベンゾイソジアゾ
ールである。好ましい態様では、当該抑制剤成分もしく
は基は、下式のものから選ばれる:
【0049】
【化5】
【0050】式中、RI は、炭素数1〜約8の直鎖及び
分岐鎖アルキル基、ベンジル基、フェニル基、及びアル
コキシ基、並びに上記置換基を含まないかもしくは一つ
以上含む上記基からなる群から選ばれ;RIIは、RI
び−SRI から選ばれ;RII I は、炭素数1〜約5の直
鎖もしくは分岐鎖アルキル基であり、mは1〜3であ
り;そしてRIVは、水素、ハロゲン、並びにアルコキシ
基、フェニル基及びカルボンアミド基、−COORV
び−NHCOORV (ここで、RV は置換及び未置換の
アルキル基並びに置換及び未置換のアリール基から選ば
れる)からなる群から選ばれる。
【0051】現像抑制剤放出型カプラーに含まれるカプ
ラー成分は配置される層に対応する像色素を生成するの
が一般的であるけれども、異なるフィルム層と関連する
ものとして異なる色を生成することもできる。また、現
像抑制剤放出型カプラーに含まれるカプラー成分が、無
色生成物及び/もしくは処理中に写真材料から洗浄除去
される生成物を生成することも有用である(いわゆる
「ユニバーサル」カプラー)。
【0052】カプラーのような化合物は、処理時の当該
化合物の反応の際に直接PUGを放出するか、タイミン
グ基もしくは結合基を介して間接的に放出してもよい。
タイミング基は、分子内求核性置換反応(米国特許第
4,248,962号明細書)を用いた基;共役系に沿
う電子移動反応を利用した基(米国特許第4,409,
323号、同4,421,845号及び同4,861,
701号明細書、日本国特許出願57−188035
号、同58−98728号、同58−209736号及
び同58−209738号明細書);カプラー反応後に
カプラーもしくは還元剤として機能する基(米国特許第
4,438,193号及び同4,618,571明細
書);並びに上記した特徴を併せ持った基を用いて、P
UGの時間遅延放出を行う。タイミング基が下式の一つ
からなるのが一般的である:
【0053】
【化6】
【0054】式中、INは抑制剤成分であり、Zはニト
ロ基、シアノ基、アルキルスルホニル基、スルファモイ
ル(−SO2 NR2 )基及びスルホンアミド(−NRS
2R)基からなる群から選ばれ、nは0もしくは1で
あり、そしてRVIは置換及び未置換アルキル基並びに置
換及び未置換フェニル基からなる群から選ばれる。各タ
イミング基の酸素原子は、DIARの各カプラー成分の
カプリング離脱位置に結合される。
【0055】タイミング基もしくは結合基は、非共役鎖
までの電子移動によっても機能することができる。結合
基は当該技術分野では種々の名前で知られている。それ
らは、ヘミアセタールもしくはイミノケタノール開裂反
応を用いることができる基とし、あるいはエステル加水
分解による開裂反応(米国特許第4,546,073号
明細書)を用いることができる基として呼ばれることが
多い。この非共役鎖までの電子移動は一般的に比較的速
い分解並びに二酸化炭素、ホルムアルデヒド、もしくは
他の低分子量副生成物の生成を生じる。これらの基は、
欧州特許第464612号、同,,号、523451
号、米国特許第4,146,396号明細書、特開昭6
0−249148号及び同60−249149号公報に
例示されている。
【0056】本発明の式IIの化合物の他に、感光性写
真乳剤層に含まれる好適な現像抑制剤放出型カプラーに
は、以下のものが含まれるが、これらには限定されな
い:
【化7】
【0057】
【化8】
【0058】本発明においてとりわけ有用なのは、平板
状粒子ハロゲン化銀乳剤である。具体的に意図される平
板状粒子乳剤は、乳剤粒子の総投影面積の50%超が、
厚さ0.3μm(青感性乳剤については0.5μm)未
満、及び平均平板状度(T)25超(好ましくは100
超)である平板状粒子により占められているものであ
る。ここで、用語「平板状度」は、 T=ECD/t2 [ここで、ECDは平板状粒子の平均等価円直径(単
位:μm)であり、tは平板状粒子の平均厚さ(単位:
μm)である]として、その技術分野で認識されている
用法で用いる。
【0059】写真乳剤の平均有効ECDは最大約10μ
mまでとなることができるが、実際には乳剤のECDは
約4μmを超えることはまれである。写真スピードと粒
状度の両方がECDの増加とともに増加するので、一般
的に、目的とするスピード要件を達成するのに適合する
最小平板状粒子ECDを用いるのが好ましい。
【0060】乳剤平板状度は、平板状粒子厚が薄くなる
とともに著しく増加する。一般的に、目的とする平板状
粒子投影面積が薄い(t<0.2μm)平板状粒子によ
って満たされることが好ましい。最低レベルの粒状度を
達成するためには、目的とする平板状粒子投影面積が極
薄(t<0.07μm)平板状粒子で満たされることが
好ましい。平板状粒子厚は、典型的には薄くても約0.
02μmまでである。しかしながら、さらに薄い平板状
粒子厚も考えられる。例えば、Daubendiek等の米国特許
第4,672,027号明細書には、粒子厚が0.01
7μmである、3モル%ヨウ化物平板状粒子臭ヨウ化銀
乳剤が報告されている。極薄平板状粒子高塩化物乳剤
は、Maskaskyの米国特許第5,217,858号明細書
に開示されている。
【0061】上述したように、規定厚さ未満の平板状粒
子が、乳剤の総粒子投影面積の少なくとも50%を占め
る。高平板状度の利点を最大にするためには、上述の厚
さ基準を満足する平板状粒子が、当該乳剤の総粒子投影
面積の都合よく達成可能な最大パーセンテージを占める
ことが一般的に好ましい。例えば、好ましい乳剤では、
上述の厚さ基準を満足する平板状粒子は、総粒子投影面
積の少なくとも70%を占める。最高性能平板状粒子乳
剤では、上述の厚さ基準を満足する平板状粒子は、総粒
子投影面積の少なくとも90%を占める。
【0062】好適な平板状粒子乳剤は、次のような種々
の従来から教示されているものから選択できる:リサー
チディスクロージャー、アイテム22534 、1983年1 月、
並びに米国特許第4,439,520号、同4,41
4,310号、同4,433,048号、同4,64
3,966号、同4,647,528号、同4,66
5,012号、同4,672,027号、同4,67
8,745号、同4,693,964号、同4,71
3,320号、同4,722,886号、同4,75
5,456号、同4,775,617号、同4,79
7,354号、同4,801,522号、同4,80
6,461号、同4,835,095号、同4,85
3,322号、同4,914,014号、同4,96
2,015号、同4,985,350号、同5,06
1,069号及び同5,061,616号明細書。主と
して塩化銀からなる平板状粒子乳剤が有用であり、例え
ば、米国特許第5,310,635号、同5,320,
938号、及び同5,356,764号明細書に記載さ
れている。
【0063】この乳剤は、表面感受性乳剤、即ち、主に
ハロゲン化銀粒子の表面上に潜像を形成する乳剤となる
ことができ、あるいは乳剤は、主にハロゲン化銀粒子の
内部に内部潜像を形成できできるものとなることができ
る。この乳剤は、ネガ型乳剤、例えば、表面感受性乳剤
もしくは未カブリ内部潜像形成乳剤となるか、又は現像
を均一露光を用いて行うか、核生成剤の存在下で行う場
合に、ポジ型である未カブリの直接陽画乳剤(内部潜像
形成型)となることができる。
【0064】本発明でとりわけ有用なものは平板状粒子
乳剤である。平板状粒子乳剤は二つの平行主結晶面及び
少なくとも2のアスペクト比を有するものである。用語
「アスペクト比」は、粒子の主面の等価円直径(EC
D)をその厚み(t)で割った比である。平板状粒子乳
剤は、そのような平板状粒子が粒子投影面積の少なくと
も50%(好ましくは、少なくとも70%、最適には、
少なくとも90%)を占めている乳剤である。好ましい
平板状粒子乳剤は、平板状粒子の平均厚が0.3μm未
満、好ましくは薄型(0.2μm未満)、最も好ましく
は超薄型(0.07μm未満)である乳剤である。平板
状粒子の主面は、{111}もしくは{100}結晶面
に存在することができる。平板状粒子乳剤の平均ECD
はめったに10μmを超えることはなく、5μm未満が
一般的である。
【0065】最も広範囲に用いられる形態では、平板状
粒子乳剤は高臭化物{111}平板状粒子乳剤である。
そのような乳剤は、Kofron等の米国特許第4,439,
520号、Wilgus等の米国特許第4,434,226
号、Sugimoto等の米国特許第4,433,048号、Ma
skaskyの米国特許第4,435,501号、同4,46
3,087号、及び同4,173,320号、Daubendi
ek等の米国特許第4,414,310号及び同4,91
4,014号、Sowinski等の米国特許第4,656,1
22号、Piggin等の米国特許第5,061,609号及
び同5,061,616号、Tsaur 等の米国特許第5,
147,771号、同5,147,772号、同5,1
47,773号、同5,171,659号、及び同5,
252,453号、Black 等の米国特許第5,219,
720号及び同5,334,495号、Deltonの米国特
許第5,310,644号、同5,372,927号、
及び同5,460,934号、Wen の米国特許第5,4
70,698号、Fenton等の米国特許第5,476,7
60号、Eshelman等の米国特許第5,612,175号
及び同5,614,359号、並びにIrving等の米国特
許第5,667,954号に具体的に示されている。
【0066】超薄高臭化物{111}平板状粒子乳剤
は、Daubendiek等の米国特許第4,672,027号、
同4,693,964号、同5,494,789号、同
5,503,971号及び同5,576,168号、An
toniades等の米国特許第5,250,403号、Olm 等
の米国特許第5,503,970号、Deaton等の米国特
許第5,582,965号、及びMaskaskyの米国特許第
5,667,955号明細書に具体的に示されている。
【0067】高臭化物{100}平板状粒子乳剤は、Mi
gnotの米国特許第4,386,156号及び同5,38
6,156号明細書に具体的に記載されている。高塩化
物{111}平板状粒子乳剤は、Wey の米国特許第4,
399,215号明細書、Wey 等の米国特許第4,41
4,306号明細書、Maskaskyの米国特許第4,40
0,463号、同4,713,323号、同5,06
1,617号、同5,178,997号、同5,18
3,732号、同5,185,239号、同5,39
9,478号及び同5,411,852号明細書、並び
にMaskasky等の米国特許第5,176,992号及び同
5,178,998号明細書に具体的に記載されてい
る。超薄高塩化物{111}平板状粒子乳剤は、Maskas
kyの米国特許第5,271,858号及び同5,38
9,509号明細書に具体的に記載されている。
【0068】高塩化物{100}平板状粒子乳剤は、Ma
skaskyの米国特許第5,264,337号、同5,29
2,632号、同5,275,930号及び同5,39
9,477号明細書、House 等の米国特許第5,32
0,938号明細書、Brust 等の米国特許第5,31
4,798号明細書、Szajewski 等の米国特許第5,3
56,764号明細書、Chang 等の米国特許第5,41
3,904号及び同5,663,041号明細書、Oyam
ada の米国特許第5,593,821号明細書、Yamash
ita 等の米国特許第5,641,620及び同5,65
2,088号明細書、Saitou 等の米国特許第5,65
2,089号明細書並びにOyamada 等の米国特許第5,
665,530号明細書に具体的に記載されている。超
薄高塩化物{100}平板状粒子乳剤を、House 等及び
Chang 等の上記引用の明細書の教示に従って、ヨウ化物
の存在下での核生成によって調製することができる。
【0069】この乳剤は、表面感受性乳剤、即ち、主に
ハロゲン化銀粒子の表面上に潜像を形成する乳剤となる
ことができ、あるいは乳剤は、主にハロゲン化銀粒子の
内部に内部潜像を形成できできるものとなることができ
る。この乳剤は、ネガ型乳剤、例えば、表面感受性乳剤
もしくは未カブリ内部潜像形成乳剤となるか、又は現像
を均一露光を用いて行うか、核生成剤の存在下で行う場
合に、ポジ型である未カブリの直接陽画乳剤(内部潜像
形成型)となることができる。後者のタイプの平板状粒
子乳剤は、Evans 等の米国特許第4,504,570号
明細書に具体的に説明されている。
【0070】写真要素を化学線(典型的にはスペクトル
の可視領域)に露光して潜像を形成し、その後、処理し
て可視色素像を形成できる。可視色素像を形成する処理
は、この要素を発色現像主薬と接触させて現像可能ハロ
ゲン化銀を還元し且つ発色現像主薬を酸化する工程を含
む。酸化された発色現像主薬は、次にカプラーと反応し
て色素を生じる。
【0071】ネガ型ハロゲン化銀の場合、上記した処理
工程により、ネガ像を生じる。このような要素(カラー
ネガフィルムをいう)の一つの種類には像捕捉用に設計
されるものがある。このような要素で充分な像を得るに
はスピード(低光条件に対する要素の感度)が通常重要
となる。そのような要素は一般的に臭ヨウ化銀乳剤であ
り、例えば、British Journal of Photography Annual
of 1988,191-198 頁に記載されているようなKodak C-41
処理等の公知のカラーネガ処理で処理することができ
る。カラーネガフィルム要素が、映画用の見るための映
写プリントを作成するのに用いるものである場合、East
man Kodak 社製のH−24マニュアルに記載されている
Kodak ECN-2 処理等の処理を用いて、透明支持体上にカ
ラーネガ像を提供することができる。カラーネガ現像時
間は、一般的に3分15秒以下であり、好ましくは90
秒以下もしくはさらには60秒以下である。
【0072】本発明の写真要素を、繰り返し使用を目的
とする露光構造に導入するか、例えば、「シングルユー
スカメラ」、「レンズ付きフィルム」、もしくは「感光
性材料パッケージユニット」等の名称で種々呼ばれる限
定的な用途を目的とする露光構造に導入することができ
る。
【0073】リバーサル要素は、光学的プリントをしな
いでポジ像を生成することができる。ポジ(リバーサ
ル)像を提供するためには、発色現像工程の前に非発色
現像主薬を用いる現像を先行して露光済みハロゲン化銀
を現像し(但し、色素を生成しない)、その後この要素
を均一にカブらせて未露光ハロゲン化銀を現像可能にす
る。そのようなリバーサル乳剤は、一般的に、Kodak E-
6 処理のようなカラーリバーサル処理を用いて処理する
説明書と共に販売される。あるいは、直接陽画乳剤を用
いてポジ画像を得ることもできる。
【0074】上記乳剤は、一般的に、適当な方法、例え
ば、上述のカラーネガ(Kodak C-41)もしくはリバーサ
ル(Kodak E-6 )処理用いて処理する説明書と共に販売
される。好ましい発色現像主薬は、p−フェニレンジア
ミン類、例えば:4−アミノ−N,N−ジエチルアニリ
ン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル−N,N−ジエチル
アニリン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル−N−エチル
−N−(2−メタンスルホンアミドエチル)アニリンセ
スキ硫酸塩水和物、4−アミノ−3−メチル−N−エチ
ル−N−(2−ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩、4
−アミノ−3−(2−メタンスルホンアミドエチル)−
N,N−ジエチルアニリン塩酸塩、及び4−アミノ−N
−エチル−N−(2−メトキシエチル)−m−トルイジ
ン ジ−p−トルエンスルホン酸である。現像後、漂
白、定着、もしくは漂白−定着(銀もしくはハロゲン化
銀を除去する)、洗浄、及び乾燥の通常の工程が続く。
本明細書中に引用された特許出願、特許及び他の刊行物
の内容は全て引用することにより本明細書の内容とす
る。
【0075】
【実施例】合成 H−Aの合成を次のスキームIに示す:
【化9】
【0076】H−Aの合成:テトラヒドロフラン(75
mL)中の化合物1(11.2g、50ミリモル)の攪
拌溶液を−7℃まで冷却した。テトラヒドロフラン(5
0mL)及びピリジン(25mL)中の化合物2(1
5.0g、49ミリモル)の混合物を、温度を−1℃に
維持しながら0.5時間かけて前記攪拌溶液に加えた。
この反応混合物を室温で17時間攪拌した。この混合物
を減圧下で濃縮し、残ったオイルを氷/水(500m
L)及び濃塩酸(100mL)の混合物に注いだ。酢酸
エチル(200mL)を用いて水性混合物を抽出し、硫
酸マグネシウムで抽出物を乾燥し、減圧下で濃縮してゴ
ムを得た。
【0077】メタノール(20mL)中の水酸化カリウ
ム(2.8g、50ミリモル)の溶液を、メタノール
(150mL)に溶解したゴムの攪拌溶液に加えた。室
温で0.25時間攪拌後、この溶液を3N塩酸(300
mL)に注いだ。酢酸エチル(2×150mL)を用い
てこの水溶液を抽出し、硫酸マグネシウムで抽出物を乾
燥し、減圧下で濃縮した。1:9の60〜80石油エー
テル:酢酸エチルを用いて溶離するカラムクロマトグラ
フィーで、この粗原料を精製してガラスを得た。このガ
ラスを、酢酸エチル(100mL)/60〜80石油エ
ーテル(20mL)から晶出させて、淡ピンクの塩1
4.2g(63%)を得た。計算値:C、71.96;
H、8.50;N、12.44;実測値:C、71.5
4;H、8.35;N、12.37。
【0078】写真例 A−ハレーション防止層 次の層を三酢酸セルロースフィルム支持体に塗布して
(被覆量をg/m2 で表す)、バイレイヤー写真要素を
調製した。特に断らない限り、比較化合物及び発明化合
物を全て、N,N−ジブチルラウラミドのそれらの自重
の二倍に分散した。 層1(ハレーション防止層):ゼラチン(2.04)、
ブラックコロイド状銀(0.135)、UV−1(0.
075)及びUV−2(0.075)。存在する場合
は、本発明物質と比較物質とを0.0081加えた。I
LS−1(存在する場合)を0.162加えた。 層2(シアン層):ゼラチン(1.61)、C−1
(0.48)、C−2(0.075)、C−3(0.0
15)、及び赤増感AgIBr平板状乳剤(0.68
3)。 層3(オーバーコート):ゼラチン(5.38)及びビ
ス−ビニルスルホンメチルエーテル(0.016)。
【0079】上記フォーマットに使用するカプラー及び
比較物質の構造(対応するClogPと共に)は次の通
りである:
【化10】
【化11】
【0080】各要素のサンプルにステップ露光を与え、
British Journal of Photography Annual, 1988,196-19
8 頁に記載されているようなKODAK FLEXICOLOR (C41)処
理で処理した。任意に二カ所の濃度ポイント間の最大勾
配を用いて、各要素のコントラストを測定した。相対赤
感度(スピードの尺度)を、Dmin 上方+0.15濃度
単位のスピードポイントを測定し、対照位置に正規化し
て決定した。結果を表Iに示す。
【0081】
【表1】
【0082】サンプルBL−2は、ハレーション防止層
に被酸化現像主薬用ヒドロキノン掃去剤を添加(好まし
くない被酸化現像主薬を除去する通常の方法)した効果
を示す。しかし、この代替物は赤Dmin を低下させると
いう点では本発明の化合物と同じ効果を有しない。BL
−3は、画像形成層中への複素環化合物の移動を防止
し、感度低下が起きるのを防止するためには、Clog
Pが十分に高くなければならないことを実証する。この
サンプルはDmin の低下は達成するが、同時に望ましく
ない相対赤感度の低下も示す。サンプルBL−4〜BL
−8は、本発明の化合物が、その感度に大きな影響を与
えることなく近接する層のDmin をコントロールするの
に有用であることを示す。サンプルBL−5及びBL−
8は、本発明の物質と被酸化現像主薬掃去剤を組み合わ
せるとさらにいっそう効果的であることを示す。
【0083】B−イエローフィルター層:ケリーリーコ
ロイド状銀を含有するイエローフィルター層における本
発明物質の効果を示すために、ゼラチン(2.41)及
びグレーコロイド状銀(0.344)(被覆量は全てg
/m2 である)からなる下引き層を有する三酢酸セルロ
ースフィルム支持体に以下の層をコーティングすること
によって、四層写真要素を調製した。コーティングを青
及び緑光に曝露し、そして前記したように処理した。結
果を表IIに示す。
【0084】層1(マゼンタ層):ゼラチン(2.6
9)、M−1(0.0448)、M−2(0.002
7)及び緑増感AgIBr平板状乳剤(0.699)。 層2(イエローフィルター層):ゼラチン(0.64
5)、並びにILS−1(存在する場合、0.08
6)、ILS−2(存在する場合、0.054)、H−
A(存在する場合、0.005)、YFD−1(存在す
る場合、0.108)もしくはケリーリー銀(存在する
場合、0.059)。
【0085】層3(イエロー層):ゼラチン(2.6
9)、Y−1(0.968)、Y−2(0.054)及
び青増感AgIBr平板状乳剤(0.699)。 層4(オーバーコート):ゼラチン(2.69)及びビ
ス−ビニルスルホンメチルエーテル(0.018)。
【0086】上記フォーマットに使用するカプラー及び
比較物質の構造(対応するClogPと共に)は次の通
りである:
【化12】
【0087】
【表2】
【0088】サンプルFL−5及びFL−6とFL−1
及びFL−3を比較すると、有機性イエローフィルター
色素YFD−1の代わりにケリーリーコロイド状元素状
銀が存在すると、近接する画像形成層のDmin を増加さ
せることが分かる。フィルター色素含有層にH−Aを添
加しても(FL−2及びFL−4)、近接する画像形成
層のDmin に影響を与えない。同じ層に本発明の複素環
化合物と元素状銀が存在する場合だけ、近接のDmin が
低下する。
【0089】C−多層写真要素 次の多層実験で本発明をさらに具体的に説明する。成分
レイダウンはg/m2の単位である。 層A(保護オーバーコート層) 層B(UVフィルター層) 青増感層 層C(イエローフィルター層):ILS−1(0.05
4)及びゼラチン(0.807)。 緑増感層 層D(中間層):ILS−1(0.075)及びゼラチ
ン(0.538)。赤増感層 層E(中間層):ILS−1(0.076)及びゼラチ
ン(0.538)。層F(ハレーション防止層、AH
U):ゼラチン(1.61)並びにUV−1及びUV−
2(両方とも0.076)。
【0090】ビスビニルスルホニルメタン硬膜剤を、総
ゼラチン量の1.55%で添加した。カブリ防止剤(4
−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a、7−テトラ
アザインデン)、界面活性剤、塗布助剤、カプラー溶
媒、エマルジョン添加物、金属イオン封鎖剤、滑剤、艶
消し剤及び着色色素を当該技術分野で通常添加するよう
に適切な層に添加する。多層例に用いた追加の化合物の
構成を以下に示す。
【0091】中間層を有する場合と有しない場合の、A
HUに変動部分と共に同じ基本処方をすべて用いる多層
例ML−1〜8を表IIIに要約する。各要素のサンプ
ルにステップ露光を与え、British Journal of Photogr
aphy Annual, 1988,196-198頁に記載されているようなK
ODAK FLEXICOLOR (C41)処理で処理した。
【0092】
【表3】
【0093】多層フィルム内でのDmin のバラツキは非
常に好ましくない。AHU層と画像形成層との間に中間
層(層E)を追加すると、赤Dmin を低下させるが、そ
れは好ましくないフィルム厚の増加と追加の層を必要と
する。例ML−2及びML−3によって実証されるよう
に、AHUのブラックコロイド状銀(BCS)が赤Dmi
n の増加の原因に大きな役割を果たす。例ML−2とM
L−4を比較すると、漂白促進剤放出型カプラー(C−
3)が存在すると赤Dmin がさらに増加することを示し
ている。H−Aのような本発明の物質をブラックコロイ
ド状銀を含有するAHU層に添加すると、保護中間層が
省略されている場合(例ML−6及びML−4)でも、
低い赤Dmin を与える。さらに、H−Aのような物質
は、フィルム要素にC−3のような漂白促進剤放出型カ
プラーが存在する場合(例ML−5及びML−2)であ
っても、赤Dmin を低下させる点で特に有効である。多
層例ML5とML8を比較すると、H−Aと組合せたI
LS−1のような化合物が赤Dmin のコントロールをさ
らに改善することがわかる。
【0094】多層例ML−9〜ML−13(層Eが存在
し、層Fにブラックコロイド状銀(0.15)を含む)
を調製し、上記のように処理して、イエローフィルター
層(YFL)にイエローコロイド状銀(ケリーリー銀)
を用いることによって起きるDmin の増加を減らす本発
明の化合物の実用性を実証する。結果を表IVに示す。
【0095】
【表4】
【0096】ML−10とML−9を比較すると、YF
L中のCLSが、溶解物理現像効果がない場合の色素
(YFD)と比べて近接色記録のDmin 増加を促進する
ことを実証している。漂白促進剤放出型カプラーが存在
するとDmin をさらに増加する(ML−11)。CLS
を含有するYFLにH−Aを追加するとこれらのDmin
増加を大きく防止する。
【0097】本発明の要素は、近接する画像形成層のD
min 及びカブリの低下を生じるだけでなく、当業界での
処理のバラツキも減らす。本発明の他の好ましい態様を
請求項との関連において、次に記載する。 (態様1)元素状銀及びClogPが少なくとも4.5
の窒素複素環化合物を含有する非感光性ハロゲン化銀乳
剤層を含んでなる写真要素であって、当該化合物が少な
くとも一つの−N−H結合を有する一以上の縮合環から
なる環系を含み、当該環系が合計で少なくとも三個の窒
素環員及び付随する結合を含むが、当該化合物は、−S
H基もしくは>C=S基を含有せず、且つ酸化された現
像主薬と反応しない写真要素。 (態様2)前記窒素複素環化合物がベンゾトリアゾール
である態様1に記載のカラー写真要素。 (態様3)前記窒素複素環化合物が1,2,3−トリア
ゾールである態様1に記載のカラー写真要素。
【0098】(態様4)前記窒素複素環化合物が1,
2,4−トリアゾールである態様1に記載のカラー写真
要素。 (態様5)前記窒素複素環化合物がプリンである態様1
に記載のカラー写真要素。 (態様6)前記窒素複素環のClogPが少なくとも
5.5である態様1に記載のカラー写真要素。
【0099】(態様7)前記元素状の銀がコロイド状銀
であり、且つ色が中性である態様1に記載のカラー写真
要素。 (態様8)前記元素状の銀がコロイド状銀であり、且つ
色がイエローである態様1に記載のカラー写真要素。 (態様9)前記窒素複素環化合物が次の化合物から選ば
れる態様1に記載のカラー写真要素:
【化13】
【化14】
【化15】
【0100】(態様10)前記窒素複素環化合物が次の
化合物から選ばれる態様1に記載のカラー写真要素:
【化16】 (態様11)前記窒素複素環化合物を含有する層が中間
層掃去剤も含有する態様1に記載の要素。 (態様12)前記中間層掃去剤がヒドロキノン化合物で
ある態様11に記載の要素。
【0101】(態様13)前記窒素複素環化合物がテト
ラアザインデンである態様1に記載のカラー写真要素。 (態様14)前記窒素複素環化合物が疎水性有機媒体に
分散されている態様1に記載の要素。 (態様15)前記疎水性有機媒体が、トリクレジルホス
フェート、N,N−ジエチルラウラミド、N,N’−ジ
ブチルラウラミド、p−ドデシルフェノール、ジブチル
フタレート、ジ−n−ブチルセバケート、N−n−ブチ
ルアセトアニリド、9−オクタデク−エン−1−オル、
トリオクチルアミン及び2−エチルヘキシルホスフェー
トからなる群より選ばれる態様14に記載の要素。
【0102】(態様16)前記窒素複素環化合物が疎水
性有機溶剤に分散されている態様11に記載の要素。 (態様17)前記窒素複素環化合物がテトラゾールであ
る態様1に記載の要素。 (態様18)少なくとも一種の漂白促進剤放出物質を追
加して含有する態様1に記載のカラー写真要素。
【0103】(態様19)少なくとも一種の漂白促進剤
放出物質を追加して含有する態様6に記載のカラー写真
要素。 (態様20)赤感性層に少なくとも一種の漂白促進剤物
質を含有する態様7に記載のカラー写真要素。 本発明をその好ましい特定の態様を引用して詳細に記載
したが、本発明の精神及び範囲内で種々の変更及び改造
が可能であることは、理解されるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フィリップ アーサー オールウェイ イギリス国,ハートフォードシャー ダブ リュディー3 3ティージー,リックマン ズワース,クロックスレイ グリーン,バ レー ウォーク 120 (72)発明者 ルイス エルバート フリードリッヒ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14610, ロチェスター,コーウィン ロード 36 (72)発明者 スティーブン ポール シンガー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14559, スペンサーポート,ウォルナット ヒル ドライブ 22

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 元素状銀及びClogPが少なくとも
    4.5の窒素複素環化合物を含有する非感光性ハロゲン
    化銀乳剤層を含んでなる写真要素であって、当該化合物
    が少なくとも一つの−N−H結合を有する一以上の縮合
    環からなる環系を含み、当該環系が合計で少なくとも三
    個の窒素環員及び付随する結合を含むが、当該化合物
    は、−SH基もしくは>C=S基を含有せず、且つ酸化
    された現像主薬と反応しない写真要素。
JP11020263A 1998-01-29 1999-01-28 写真要素 Pending JPH11271931A (ja)

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