JPH11270383A - エンジンの制御装置 - Google Patents

エンジンの制御装置

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JPH11270383A
JPH11270383A JP10076800A JP7680098A JPH11270383A JP H11270383 A JPH11270383 A JP H11270383A JP 10076800 A JP10076800 A JP 10076800A JP 7680098 A JP7680098 A JP 7680098A JP H11270383 A JPH11270383 A JP H11270383A
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JP
Japan
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control
engine
vehicle
exhaust gas
amount
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JP10076800A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Nishisato
鉄也 西里
Shingo Harada
真悟 原田
Hiromi Yoshioka
浩見 吉岡
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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Publication of JPH11270383A publication Critical patent/JPH11270383A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の駆動輪21FR,21FLのスリップ防止及
び車両の挙動安定化のために、所定の走行状態で点火リ
タードや気筒カット等によりエンジン11の出力を低下
させるトルクダウン制御を行うようにしたエンジンの制
御装置Aにおいて、トルクダウン制御に伴う触媒コンバ
ータ83の性能低下や信頼性低下を抑制するとともに、
運転者の感じるショックを低減する。 【解決手段】エンジン11の運転状態に応じて排気還流
率が基本値Ebaseになるように排気還流制御弁89を作
動制御する排気還流制御手段13bを設ける。エンジン
11のトルクダウン制御を実行するとき、排気還流率の
基本値Ebaseを補正制御手段13cにより増大補正し
て、還流排気の増大によりエンジン出力を補助的に低下
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の走行安定性
を向上させるために、所定の走行状態で点火時期又は燃
料供給状態の少なくとも一方を制御してエンジン出力を
低下させようにしたエンジンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のエンジンの制御装置
として、車両の発進性や加速性を向上させるために駆動
輪のスリップを抑えるいわゆるトラクションコントロー
ル装置に組み込まれたものが知られている。このもので
は、車両の各車輪の車輪速に基づいて駆動輪の例えばス
リップ率(スリップ状態)を検出し、該スリップ率が所
定以上に大きくなって駆動輪のグリップ力が低下してい
るときに、エンジン出力を低下させて駆動輪のグリップ
力を回復させるようにしている。
【0003】そして、一般に、エンジン出力を低下させ
るためには、例えばエンジンの点火時期を遅角側に変更
させたり(点火リタード)、エンジンへの燃料供給を一
時的に停止したり(燃料カット)、或いは多気筒エンジ
ンのいくつかの気筒についてエンジンへの燃料供給を一
時的に停止したり(気筒カット)することが行われてい
る。
【0004】ところで、エンジンには、排気ガスの一部
を排気通路内から吸気系に還流させるようにしたいわゆ
る排気還流装置を備えたものがあり、このものでは、エ
ンジンが例えばNOx排出濃度の高い所定の運転状態に
あるときに排気還流率を運転状態に応じて増減制御する
ことで、エミッションの低減や燃費向上等を図るように
している。また、上述の如く点火時期制御や燃料供給制
御によってエンジン出力を低下させる際には、そのエン
ジン出力の低下制御に対する排気還流制御の悪影響を回
避するために、排気還流率を零に制御するようにしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
エンジンの制御装置においては、エンジン出力を低下さ
せるためにエンジンの点火リタードを行うようにしてい
るので、後燃えにより排気温度が上昇し易く、このこと
によって排気温度が過度に上昇した場合には、排気通路
に設けられた触媒コンバータの排気浄化性能が低下した
り、該触媒コンバータの信頼性が損なわれるという不具
合がある。
【0006】また、燃料カットや気筒カットを行うよう
にしているので、エンジンの燃焼状態が不安定になり易
く、このことによって運転者の感じるショックが大きく
なる上、燃料が供給されている気筒で失火が生じること
もあり、この場合には、未燃ガスの後燃えによって触媒
コンバータにダメージを与える虞れがある。
【0007】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、上述の如く車輪のス
リップ防止等のために所定の走行状態でエンジン出力を
低下させるようにしたエンジンの制御装置において、点
火リタードや気筒カット等を従来よりも抑え得るように
して、触媒コンバータの性能低下や信頼性低下を抑制す
るとともに、運転者の感じるショックを低減することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の解決手段では、車両の所定の走行状態が検
出されたとき、排気還流率及びそれに関する値の増大に
よって補助的にエンジン出力を低下させるようにした。
【0009】具体的には、請求項1記載の発明では、図
1に示すように、車両の所定の走行状態が検出されたと
き、エンジン出力が低下するように点火時期又は燃料供
給状態の少なくとも一方を制御する出力低下制御手段1
3aと、排気ガスの一部を吸気系に還流させる排気還流
手段87と、上記排気還流手段87による排気還流率及
びそれに関する値である排気還流値をエンジン11の運
転状態に対応する基本値になるように制御する排気還流
制御手段13bとを備えたエンジンの制御装置Aを前提
とする。そして、上記出力低下制御手段13aによるエ
ンジン出力の低下制御が実行されたとき、上記基本値を
増大補正する補正制御手段13cを設ける構成とする。
【0010】この構成によれば、車両の所定走行状態が
検出されたとき、出力低下制御手段13aによりエンジ
ン出力が低下するように点火時期又は燃料供給状態の少
なくとも一方が制御される。その際、同時に、補正制御
手段13cにより排気還流値の基本値が増大補正される
ので、通常の走行状態よりも多い還流排気によってエン
ジン11への新気の吸入量が減らされて、エンジン出力
が低下することになり、その分、エンジン出力を低下さ
せるための上記点火時期又は燃料供給状態の制御を従来
よりも抑えることができる。このことで、点火時期制御
に伴う触媒コンバータ83の性能低下や信頼性低下を抑
制することができ、また、燃料供給制御に伴う燃焼状態
の変動を抑えて、運転者の感じるショックを低減するこ
とができる。
【0011】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明における補正制御手段は、出力低下制御手段による
エンジン出力の低下制御が実行される制御初期には、そ
れ以外の期間よりも増大補正の度合を小さくする構成と
する。
【0012】すなわち、一般に、車両の走行状態がエン
ジン出力の低下を必要とするような所定の走行状態にな
ったときには、運転者自身が自己の判断でエンジン出力
を低下させようとして、アクセルペダルの踏み操作量を
減らすことがある。そして、その場合には、スロットル
弁が閉じられて新気の供給量が減少するので、排気還流
値の基本値の増大補正が行われていると、還流排気が過
剰な状態になり易く、そのことにより失火する虞れがあ
る。そこで、本発明では、排気還流値の基本値の増大補
正により補助的にエンジン出力を低下させる際に、初期
の間は、増大補正の度合を小さくとどめることで、上述
の如き運転者のアクセル操作があっても、それに伴う還
流排気の過剰状態を緩和して、エンジンの失火を予防で
きる。
【0013】請求項3記載の発明は、上記車両の所定の
走行状態を具体化したものである。すなわち、この発明
では、請求項2記載の発明において、車両の前後左右の
各車輪に独立して制動力を付与可能な制動手段と、車両
の旋回走行状態に対応する旋回状態量を検出する旋回状
態量検出手段と、該旋回状態量検出手段により検出され
る車両の旋回状態量の目標状態量に対する偏差が所定以
上に大きくなったとき、該偏差が小さくなるように上記
制動手段を作動制御する制動制御手段とを備えており、
出力低下制御手段は、上記制動制御手段による制動手段
の作動制御が実行されるとき、エンジン出力の低下制御
を実行する構成とする。
【0014】この構成では、車両には、旋回走行状態に
あるときにその旋回挙動を表す旋回状態量が運転者の運
転操作に従う目標状態量に収束するように前後左右の4
輪に付与する制動力を制御して、車両の挙動を制御する
制動制御手段が設けられており、該制動制御手段による
車両の挙動制御が行われるような所定の走行状態、すな
わち車両の旋回挙動が目標状態から大きくずれているよ
うな走行状態では、出力低下制御手段によって、エンジ
ン出力の低下制御が実行され、車速の低下による走行安
定性の向上が図られる。
【0015】そして、上記の車両の旋回挙動が目標状態
から大きくずれているような走行状態では、エンジンの
燃焼状態が不安定になって出力が変動すると、そのこと
によって車両の挙動が変化し、運転者が強い違和感を感
じるという不具合がある。この場合、請求項1又は2記
載の発明のように、点火時期制御や燃料供給制御を抑え
てエンジンの燃焼変動を抑制することの効果が極めて有
効なものになる。
【0016】請求項4記載の発明では、請求項3記載の
発明において、車両の駆動輪のスリップ状態を検出する
スリップ状態検出手段を備え、出力低下制御手段は、上
記スリップ状態検出手段により検出される駆動輪のスリ
ップ状態が所定以上に大きくなったとき、エンジン出力
の低下制御を実行するように構成され、補正制御手段
は、上記出力低下制御手段による制御初期に、制動制御
手段による制動手段の作動制御が実行されているときに
は、実行されていないときよりも増大補正の度合を小さ
くする構成とする。
【0017】この構成では、車両の所定の走行状態が上
記請求項3記載の発明とは異なるものとして具体化さ
れ、車両の旋回挙動が目標状態から大きくずれていると
き以外に、駆動輪のスリップ状態が所定以上に大きいと
きにも、出力低下制御手段によりエンジン出力の低下制
御が実行され、車速の低下による走行安定性の向上が図
られる。
【0018】そして、一般に、運転者は、上記の駆動輪
のスリップ状態が所定以上に大きいことよりも車両の旋
回挙動がずれていることの方により気がつき易く、自己
の判断でアクセル踏み操作量を減らすことが多くなる。
そこで、本発明では、車両の旋回挙動が目標状態から大
きくずれていて、制動制御手段による制動手段の作動制
御が実行されているときには、そうでないときよりも制
御初期の補正制御手段による補正の度合を小さくするこ
とで、請求項2記載の発明と同様にして、運転者のアク
セル操作に起因するエンジンの失火をより十分に予防す
ることができる。
【0019】請求項5記載の発明では、請求項4記載の
発明において、エンジンへの吸入空気量の減少度が所定
以上に増大したことを検出する吸気量変化検出手段と、
該吸気量変化検出手段により吸入空気量の所定以上の減
少度が検出されたとき、出力低下制御手段によるエンジ
ン出力低下制御の度合を緩和する出力低下緩和手段とを
備えている構成とする。
【0020】この構成では、実際に運転者のアクセル操
作が行われ、エンジンへの吸入空気量が所定以上の度合
で急減したとき、出力低下制御手段によりエンジン出力
低下制御の度合が緩和される。このことにより、排気還
流値の大きな変化に対して、エンジン出力を高めて吸気
量の急減によるエンジンの失火を確実に防止できる。
【0021】請求項6記載の発明では、請求項1〜5の
いずれか1つに記載の発明において、エンジンへの吸気
量を調整するスロットル弁は、ドライバにより踏み操作
されるアクセルペダルに機械的に連結されているものと
する。このことで、スロットル弁がアクセルペダルに機
械的に連結されているので、例えば、スロットル弁をア
クセル操作量に応じてアクチュエータにより開閉制御す
るようにしたものに較べて、低コストとすることができ
る。
【0022】また、上記のスロットル弁をアクチュエー
タにより開閉させる構造とは異なり、スロットル弁をア
クセルペダルに機械的に連結した構造では、スロットル
弁の制御によるエンジン出力制御は困難なので、請求項
1ないし5に記載の発明の如く排気還流率に関する値の
増大補正によってエンジン出力を低下させることの効果
がより有効なものになる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0024】(全体構成)図2は、旋回走行状態にある
車両の挙動を目標状態に収束するように制御する挙動制
御装置(Stability Control System:以下、SCSとい
う)を装備した、本発明の実施形態に係る車両を示し、
同図において、1は車体、2,2,…は、前後左右の4
つの車輪21FR,21FL,21RR,21RLに個別に配設
された4つの液圧式ブレーキ、3は上記各ブレーキ2に
圧液を供給するための加圧ユニット、4は該加圧ユニッ
ト3からの圧液を上記各ブレーキ2に分配供給する液圧
ユニット(Hydraulic Unit:以下HUという)であり、
上記ブレーキ2,2,…、加圧ユニット3及びHU4に
より制動手段が構成されている。また、5は車両の走行
安定性を高めるように各車輪への制動力を制御するメイ
ンコントローラであり、6は上記各車輪21の車輪速を
検出する電磁ピックアップ式の車輪速センサ、7は車両
の横方向(左右方向)の加速度Gyを検出する横加速度
センサ、8は車両に作用しているヨーレイトψ′を検出
するヨーレイトセンサ、9はステアリングの操舵角δH
を検出する舵角センサである。
【0025】さらに、10はドライバのブレーキ操作に
応じたブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ、11は
エンジン、12はエンジン11の出力を変速して駆動輪
側に伝達するオートマチックトランスミッション(A
T)であり、13はエンジン11の運転状態を制御する
EGIコントローラである。
【0026】(SCS制御系の構成)図3に示すよう
に、上記右側前輪21FRのブレーキ2と左側後輪21RL
のブレーキ2とは、第1液圧管路22aによりマスタシ
リンダ10に接続される一方、左側前輪21FLのブレー
キ2と右側後輪21RRのブレーキ2とは、上記第1液圧
管路22aとは異なる第2液圧管路22bによりマスタ
シリンダ10に接続されており、所謂、X配管タイプの
互いに独立した2つのブレーキ系統が構成されている。
そして、ドライバによるブレーキペダル14の踏み操作
に応じて上記車輪21FR,21FL,…にそれぞれ制動力
が付与されるようになっている。
【0027】上記加圧ユニット3は、第1及び第2液圧
管路22a,22bにそれぞれ接続された液圧ポンプ3
1a,31bと、これらの液圧ポンプ31a,31b及
びマスタシリンダ10を断続可能なように上記第1及び
第2液圧管路22a,22bにそれぞれ配設されたカッ
トバルブ32a,32bと、これらのカットバルブ32
a,32bよりもマスタシリンダ10側の液圧を検出す
る液圧センサ33とを備えている。そして、SCSコン
トローラ5からの信号に応じて上記カットバルブ32
a,32bが閉状態にされることで、ドライバによるブ
レーキ操作とは無関係に、上記液圧ポンプ31a,31
bから吐出される圧液がHU4を介してブレーキ2,
2,…に供給される。
【0028】また、上記HU4は、第1液圧管路22a
又は第2液圧管路22bを介して加圧ユニット3から供
給される圧液を各ブレーキ2のホイールシリンダ(図示
せず)に個別に供給して増圧させる加圧バルブ41,4
1…と、上記各ブレーキ2をリザーバタンク42に接続
し、圧液を排出させて減圧する減圧バルブ43,43…
とを備えている。そして、SCSコントローラ5からの
信号に応じて上記加圧バルブ41,41,…及び減圧バ
ルブ43,43,…の開度がそれぞれ独立に増減制御さ
れることで、上記ブレーキ2,2,…のホイールシリン
ダ圧が増減されて、各車輪21FR,21FL,…の制動力
がそれぞれ制御される。
【0029】上記メインコントローラ5は、図4に示す
ように、車輪速センサ6,6,…、横加速度センサ7、
ヨーレイトセンサ8、舵角センサ9及び液圧センサ33
からの各出力信号を受け入れる一方、加圧ユニット3の
液圧ポンプ31a,31b及びカットバルブ32a,3
2b、並びにHU4の加圧バルブ41,41,…及び減
圧バルブ43,43,…にそれぞれ作動制御信号を出力
して、各車輪毎に制動力を制御する。また、上記メイン
コントローラ5は、EGIコントローラ13に対し後述
のトルクダウン量TDを出力し、一方、EGIコントロ
ーラ13からメインコントローラ5にはフィードバック
信号f/bが入力される。
【0030】(エンジン制御系の構成)上記エンジン1
1は、図1に示すように、4つの気筒62,62,…
(1つのみ図示する)を有するシリンダブロック63
と、該シリンダブロック63の上面に組付けられたシリ
ンダヘッド64と、各気筒62内に往復動可能に嵌装さ
れたピストン65とを備え、上記各気筒62内にはピス
トン65及びシリンダヘッド63により囲まれる燃焼室
66が区画形成されている。この燃焼室66の上部には
点火プラグ67が臨設され、該点火プラグ67はイグナ
イタ等を含む点火時期可変の点火回路68に接続されて
いる。
【0031】さらに、70は上記各気筒62の燃焼室6
6に吸気(空気)を供給する吸気通路で、この吸気通路
70の上流端はエアクリーナ71に接続される一方、下
流端は吸気弁72を介して燃焼室66に連通されてい
る。上記吸気通路70には、エンジン11に吸入される
吸入空気量を検出するエアフローセンサ73と、吸気通
路70を絞るスロットル弁74と、サージタンク75
と、各気筒毎に独立に燃料を噴射供給する4つのインジ
ェクタ76,76,…(図には1つのみ示す)とが上流
側から順に配設されている。上記スロットル弁74は、
図示しないが、アクセルペダルにワイヤやリンク等によ
り機械的に連結されていて、このスロットル弁74の開
度がスロットルセンサ78により検出されるようになっ
ている。
【0032】一方、80は上流端が上記燃焼室66に連
通されていて、該燃焼室66から燃焼ガスを排出する排
気通路であり、この排気通路80には排気ガス中の酸素
濃度を基に空燃比を検出するO2センサ82と、排気ガ
スを浄化するための三元触媒からなる触媒コンバータ8
3とが上流側から順に配設されている。
【0033】また、上記エンジン11には、図示しない
クランクシャフトの回転角を検出する電磁ピックアップ
等からなるクランク角センサ86が設けられている。こ
のクランク角センサ86は、クランクシャフトの端部に
設けた被検出用プレート85の外周に対応する箇所に配
置され、該被検出用プレート85がクランクシャフトの
回転とともに回転されたとき、その外周部に突設された
4つの突起部の通過に応じて、各気筒毎の上死点位置を
0度として、例えば、−6度、104度、174度、2
84度のクランク角にそれぞれ対応するパルス信号を出
力する。
【0034】さらに、上記排気通路80における排ガス
の一部を吸気系に還流する排気還流装置(排気還流手
段)87が設けられている。この排気還流装置87は、
上記排気通路80において上記O2センサ82よりも上
流側に上流端が分岐接続された排気還流通路88を有
し、この排気還流通路88の下流端は上記スロットル弁
74とサージタンク75との間の吸気通路70に接続さ
れている。排気還流通路88の下流端寄りには開度調整
可能な電気式の排気還流制御弁89が配置されており、
排気通路80の排ガスの一部を排気還流通路88を介し
て排気還流制御弁89により流量調整しながら吸気通路
70に還流させる。
【0035】尚、上記エンジン11には、図示しない
が、上記各燃焼室66に臨設され、燃焼圧の変動を検出
するノックセンサと、シリンダブロック63のウォータ
ジャケットに臨設され、冷却水温を検出する水温センサ
とが設けられている。
【0036】上記EGIコントローラ13には、エアフ
ローセンサ73、O2 センサ82、スロットルセンサ7
8、クランク角センサ86、ノックセンサ、水温センサ
からの各出力信号が入力される。一方、上記EGIコン
トローラ13からは、点火回路68に対し各気筒毎の点
火時期の制御信号が出力され、また、インジェクタ7
6,76,…に対し燃料噴射量及び噴射タイミングを制
御するためのパルス信号が出力されるとともに、排気還
流制御弁89に対して排気還流量をデューティー制御す
るための制御信号が出力される。
【0037】そして、本発明の特徴部分は、上記EGI
コントローラ13によるエンジンのトルクダウン制御の
内容にある。すなわち、上記エンジン11は基本的には
アクセル操作量(吸入空気量)とエンジン回転数とに基
づいて設定される基本トルクを出力するように制御され
るが、車両の走行状態に基づいてSCS制御系がトルク
ダウン制御を要求するときには、上記EGIコントロー
ラ13にメインコントローラ5からトルクダウン量TD
が入力され、それに応じて、点火時期の遅角側への制御
(点火リタード)、及び燃料供給制御(燃料カット、気
筒カット)が行われるとともに、排気還流率の増大補正
が行われるようになっている。
【0038】(メインコントローラ5の基本制御)以下
に、まず、メインコントローラ5による車両の走行制御
について、図5〜図8の各フローチャート図に基づいて
説明する。
【0039】上記メインコントローラ5による全体的な
基本制御の手順は、図5に示すように、ドライバが車両
に乗り込んでイグニッションキーをオン状態にすると、
ステップSA1でメインコントローラ5やEGIコント
ローラ13の初期設定を行って、前回の処理で記憶して
いる演算値等をクリアする。次のステップSA2では、
車輪速センサ6,6,…、横加速度センサ7、ヨーレイ
トセンサ8、舵角センサ9等の原点補正を行った後に、
これらの各センサから上記メインコントローラ5に対す
る信号入力を受け入れる。ステップSA3においては、
これらの入力信号に基づき、上記車両の車体速、車体減
速度、各輪位置での車体速等の共通車両状態量を演算す
る。
【0040】続いて、ステップSA4、SA5及びSA
6でそれぞれSCS制御の制御演算、周知のABS(An
ti-Skid Brake System)制御の制御演算及びトラクショ
ン制御の制御演算を行う。上記SCS制御は、後に詳述
するが、車両の旋回姿勢が所定以上崩れたとき各輪毎の
制動力の制御により車両にヨーモーメントを作用させる
とともに、エンジン出力を低下させて、その旋回姿勢が
目標走行方向に向かって収束するように車両の挙動を制
御するものである。また、トラクション制御は、後に詳
述するが、駆動輪である左右の前輪21FR,21FLの空
転傾向が強まったとき、該左右の前輪21FR,21FLの
駆動力を抑制することで空転を阻止するものである。さ
らに、ABS制御は、各車輪21FR,21FL,…のロッ
ク傾向が強まったとき、各ブレーキ2に供給される液圧
を低下させることで、ブレーキロックを阻止するもので
ある。
【0041】そして、上記ステップSA6に続くステッ
プSA7では、上記3つの制御の各演算結果を所定の方
法により調停して、加圧ユニット3、HU4及びEGI
コントローラ13への制御出力量を決定する。そして、
ステップSA8で制御出力して、車輪21FR,21FL…
にそれぞれ所要の制動力を付与するとともに、車両の減
速による挙動安定化を図る場合には、EGIコントロー
ラ13によりエンジン11の出力を低下させるトルクダ
ウン制御を実行し、ステップSA9でフェールセーフ判
定及び処理を行った後にリターンする。
【0042】(SCS制御)次に、SCS制御の詳細に
ついて図6及び図7に基づいて説明する。
【0043】図6に示すフローのステップSB2におい
ては、車輪21FRの車輪速v1 、車輪21FLの車輪速v
2 、車輪21RRの車輪速v3 、車輪21RLの車輪速v
4、、車両の横加速度Gy 、車両のヨーレイトψ′及び
ステアリングの操舵角δH の各信号を受け入れる。続い
て、ステップSB4では、上記車輪速v1 ,v2 ,…に
基づいて車体速Vscs を演算し、ステップSB6では、
上記車輪速v1 ,v2 ,…と横加速度Gy とに基づいて
各輪の垂直加重を演算する。また、ステップSB8で
は、上記車体速Vscs 、車輪速v1 ,v2 ,…、横加速
度Gy 、ヨーレイトψ′及び操舵角δH に基づいて車体
横滑り角βを演算する。
【0044】上記ステップSB8に続くステップSB1
0では、上記車輪速v1 ,v2 ,…、車体速Vscs 、車
体横滑り角β、ヨーレイトψ′及び操舵角δH に基づい
て車輪21FRのスリップ率s1 、車輪21FLのスリップ
率s2 、車輪21RRのスリップ率s3 、車輪21RLのス
リップ率s4 及びこれら各輪のスリップ角を演算する。
続いて、ステップSB12では、上記各輪の垂直加重、
スリップ率s1 ,s2,…及びスリップ角に基づいて、
車輪21FR,21FL,…のそれぞれについて、タイヤ
23,23,…の発揮し得る全グリップ力に対する現在
のグリップ力の割合である車輪負荷率を演算する。そし
て、ステップSB14では、車輪負荷率と横加速度Gy
とに基づいて路面摩擦係数μscs を演算し、ステップS
B16では、路面摩擦係数μscs 、車体速Vscs 及び操
舵角δH に基づいて目標ヨーレイトψ′TR及び目標横滑
り角βTRをそれぞれ演算する。
【0045】尚、上記図6のフローにおける各ステップ
SB4〜SB16における演算はそれぞれ周知の数学的
手法に基づいて行われるものである。また、ステップS
B2〜ステップSB8が、車両の旋回走行状態に対応す
るヨーレイトや車体横滑り角β(旋回状態量)を検出す
る旋回状態量検出手段に対応しており、さらに、ステッ
プSB10が、車両の駆動輪21FR,21FLのスリップ
率s1,s2(スリップ状態)を検出するスリップ状態検出
手段に対応している。
【0046】続いて、図7に示すフローのステップSB
18では、ヨーレイトψ′と目標ヨーレイトψ′TRとの
間のヨーレイト偏差量(|ψ′TR−ψ′|)、及び、車
体横滑り角βと目標横滑り角βTRとの間の横滑り角偏差
量(|βTR−β|)を、それぞれ後述のヨーレイト制御
の介入判定のために予め設定された介入判定しきい値
(制御開始しきい値)Δψ′ST及びΔβST1 と比較す
る。そして、上記ヨーレイト偏差量(|ψ′TR−ψ′
|)が介入判定しきい値Δψ′ST以上であるか、又は上
記横滑り角偏差量(|βTR−β|)が介入判定しきい値
ΔβST1 以上である場合には、目標走行方向に対する車
両の旋回姿勢のずれが大きくなりつつあり、SCS制御
介入が必要であると判定してステップSB20に進む。
一方、上記ヨーレイト偏差量が介入判定しきい値Δψ′
STよりも小さい値であり、かつ横滑り角偏差量が介入判
定しきい値ΔβST1 よりも小さい値である場合には、S
CS制御介入の必要なしと判定してリターンする。
【0047】続くステップSB20では、横滑り角偏差
量(|βTR−β|)を、後述の横滑り角制御への切換え
の判定のために予め設定された切換判定しきい値(制御
開始しきい値)ΔβST2 (ΔβST2 >ΔβST1 )と比較
する。そして、上記横滑り角偏差量(|βTR−β|)が
切換判定しきい値ΔβST2 よりも小さい場合には、ステ
ップSB22に進んで、目標ヨーレイトψ′TRをSCS
制御目標値として設定した後、ステップSB24に進
み、ヨーレイト偏差量(|ψ′TR−ψ′|)に予め設定
された制御ゲインG1 を乗算してSCS制御量ψ′amt
を演算する。
【0048】つまり、車両の旋回姿勢の変化が比較的小
さく安定した状態にあると判定される間は、車両のヨー
レイトψ′がドライバの運転操作に対応する目標ヨーレ
イトψ′TRに収束するよう、上記ヨーレイト偏差量(|
ψ′TR−ψ′|)に比例する比較的小さなヨーモーメン
トを車両に作用させるようにすることで、その車両の挙
動をドライバの運転操作に追従するように滑らかに変更
させるヨーレイト制御を行うようにする。
【0049】一方、上記ステップSB20で横滑り角偏
差量(|βTR−β|)が切換判定しきい値ΔβST2 以上
である場合には、ステップSB26に進んで目標横滑り
角βTRをSCS制御目標値として設定した後、ステップ
SB28に進み、横滑り角偏差量(|βTR−β|)に予
め設定された制御ゲインG2 を乗算してSCS制御量β
amt を演算する。
【0050】つまり、車両の旋回姿勢が崩れかかってい
ると判定されたときには、車体横滑り角βが目標横滑り
角βTRに収束するよう、上記横滑り角偏差量(|βTR−
β|)に比例する比較的大きなヨーモーメントを車両に
作用させるようにすることで、その車両の旋回姿勢を迅
速に修正する横滑り角制御を行うようにする。
【0051】そして、上記ステップSB24又はステッ
プSB28に続くステップSB30では、各センサやH
U4等のフェールセーフ判定及び処理を行い、続くステ
ップSB32では、上記SCS制御、ABS制御及びト
ラクション制御の各演算結果を所定の方式により調停す
る。この調停の概要について説明すると、SCS制御を
行おうとする際にABS制御が行われている場合には、
そのABS制御の制御量をSCS制御量ψ′amt 又はβ
amt に基づいて補正することにより、ABS制御を優先
しつつSCS制御を行うようにする。また、SCS制御
を行おうとする際にトラクション制御が行われている場
合には、そのトラクション制御のための加圧ユニット3
及びHU4の作動を中止してエンジン11の出力トルク
を低下させるトルクダウン制御のみを行うようにする。
【0052】続いて、ステップSB34において、SC
S制御量ψ′amt 又はβamt に基づき、SCS制御のた
めに制動力を付与する車輪21FR,21FL,…を選択す
るとともに、これらの選択された車輪21FR,21FL,
…にそれぞれ付与する制動力量を演算する。この車輪の
選択及び制動力量の演算について概説すれば、ヨーレイ
ト制御において車両のヨーレイトψ′を右回りに増加さ
せる場合、及び、横滑り角制御において車両の旋回姿勢
を右側寄りに修正しようとする場合には、右側前輪21
FRもしくは右側前後輪21FR,21RRに対し、上記SC
S制御量ψ′amt 又はβamt に対応する制動力を付与し
て、車両に右回りのヨーモーメントを作用させる。反対
に、車両のヨーレイトψ′を左回りに増加させる場合、
及び、車両の旋回姿勢を左側寄りに修正しようとする場
合には、左側前輪21FLもしくは左側前後輪21FL,2
1RLに対し、上記SCS制御量ψ′amt 又はβamt に対
応する制動力を付与して、車両に左回りのヨーモーメン
トを作用させる。
【0053】そして、上記ステップSB34に続くステ
ップSB36において、ステップSB34で選択された
車輪21FR,21FL,…に対しそれぞれ所要の制動力を
付与するための各ブレーキ2へのブレーキ制御量(ホイ
ールシリンダ圧)を演算し、さらにこれに対応するHU
4の加圧バルブ41,41,…及び減圧バルブ43,4
3,…のそれぞれのバルブ開度等を演算する。
【0054】続くステップSB38では、車両の減速に
よる挙動の安定化のために必要なエンジンのトルクダウ
ン量TDを演算する。このトルクダウン制御は、ヨーレ
イト偏差量(|ψ′TR−ψ′|)や横滑り角偏差量(|
βTR−β|)が比較的大きいときに行うもので、EGI
コントローラ13により、点火リタード、燃料カット又
は気筒カット、及び排気還流率の増大制御を行って、エ
ンジン11の出力トルクを低下させるようにしている。
上記燃料カットとは、エンジン11の全気筒の燃料噴射
を一時的に停止させるものであり、また、気筒カットと
は、いくつかの気筒の燃料噴射を同様に停止させるもの
である。
【0055】そして、ステップSB40で、上記ステッ
プSB36及びステップ38での演算結果に基づいて加
圧ユニット3、HU4及びEGIコントローラ13に制
御出力してSCS制御を実行し、しかる後にリターンす
る。
【0056】このようにして、前後左右の車輪21FR,
21FL,…のそれぞれに独立して制動力を付与するSC
Sブレーキ制御により、車両の重心回りにヨーモーメン
トを作用させるとともに、エンジン11の出力トルクを
低下させるSCSトルクダウン制御により車体速を低下
させて、車両の走行方向が目標走行方向に収束するよう
に車両の挙動を制御するようにしている。尚、トルクダ
ウンのためのエンジン制御の詳細については後述する。
【0057】上記図7に示すステップSB18〜SB4
0のフローが、車両のヨーレイトψ′や車体横滑り角β
(旋回状態量)の目標値ψ′TR,βTRからの偏差が所定
以上に大きくなったとき、該偏差が小さくなるように各
車輪21FR,21FL,…のブレーキ2,2,…の作動制
御を行う制動制御手段に対応している。
【0058】(トラクション制御)次に、トラクション
制御の詳細について図7に示すフローチャートに基づい
て説明する。尚、ABS制御については詳細な説明は省
略する。
【0059】上記図7において、まず、ステップSC2
では、ドライバによるアクセル操作によりエンジン11
のスロットル弁が開状態とされているか否かを判定し、
スロットル弁が開状態になっていないNOと判定されれ
ばステップSC4に進んで、ドライバによるアクセル操
作の有無を表すアクセルフラグFacc の値をFacc =0
としてリターンする。一方、アクセル操作がなされてい
るYESと判定されればステップSC6に進み、駆動輪
である左右の前輪21FR,21FLの車輪速度v1 ,v2
、車体速度及びエンジン出力から推定演算される路面
摩擦係数μTCS に基づいて、車輪スリップ率s1 ,s2
,…の制御目標値である目標スリップ率sTRと、トラ
クション制御の開始しきい値sSTとをそれぞれ演算す
る。
【0060】続いて、ステップSC8では、左右の前輪
21FR,21FLの車輪スリップ率s1 ,s2 を個別に開
始しきい値sSTと比較して、車輪スリップ率s1 ,s2
が両方ともに開始しきい値sST以下のNOであればステ
ップSC10に進む一方、車輪スリップ率s1 ,s2 の
いずれかが開始しきい値sSTよりも大きいYESであれ
ば、ステップSC12に進んでアクセルフラグFacc =
1とし、ステップSC14に進む。また、上記ステップ
SC10では、アクセルフラグFacc の値を判定して、
Facc =1でアクセル操作中であればステップSC14
に進む一方、Facc =0でアクセル操作中でなければリ
ターンする。つまり、トラクション制御は一旦開始され
るとドライバのアクセル操作が中止されか、或いは左右
の前輪21FR,21FLの車輪スリップ率s1 ,s2 が両
方ともに目標スリップ率sTRになるまで継続される。
【0061】続いて、ステップSC14及びSC16で
は、左右の前輪21FR,21FLへの駆動力をそれぞれ制
御するためのブレーキ制御量B(ホイールシリンダ圧)
を演算する。すなわち、ステップSC14では、ブレー
キ制御量Bのベース制御量Bbaseを、左右の前輪21F
R,21FLのそれぞれについて、車輪スリップ率s1 ,
s2 及び目標スリップ率sTRの間の偏差量と、該車輪ス
リップ率s1 ,s2 ,…の変化量とに応じてマップから
読み取る。このマップはメインコントローラ5のメモリ
に電子的に格納されたもので、上記車輪スリップ率s1
,s2 と目標スリップ率sTRとの偏差量が大きいほど
ホイールシリンダ圧が大きくなるように、また、上記車
輪スリップ率s1 ,s2 ,…の減少変化量が大きいほど
ホイールシリンダ圧が小さくなる一方、車輪スリップ率
s1 ,s2 ,…の増大変化量が大きいほどホイールシリ
ンダ圧が大きくなるように設定されている。そして、ス
テップSC16では、上記SC14で求めたブレーキベ
ース制御量Bbaseに予め設定された制御ゲインk1を乗
算して、ブレーキ制御量Bを演算する。
【0062】続いて、ステップSC18では、EGIコ
ントローラ13によるエンジンのトルクダウン量TDを
求める。このトルクダウン量TDは、ブレーキ制御量B
のベース制御量Bbaseと同様にメインコントローラ5の
メモリに格納されたマップから読み込むもので、このマ
ップにおいては、上記車輪スリップ率s1 ,s2 と目標
スリップ率sTRとの偏差量が大きいほど出力トルクの低
下量が大きくなるように、また、上記車輪スリップ率s
1 ,s2 ,…の減少変化量が大きいほど出力トルクの低
下量が小さくなる一方、車輪スリップ率s1 ,s2 ,…
の増大変化量が大きいほど出力トルクの低下量が大きく
なるように設定されている。
【0063】最後に、ステップSC20で、上記の演算
したブレーキ制御量Bに基づいて、加圧ユニット3、H
U4及びEGIコントローラ13への制御出力を実行
し、左右の前輪21FR,21FLに付設された加圧バルブ
41,41及び減圧バルブ43,43をそれぞれ開閉作
動させて、ブレーキ2,2のホイールシリンダ圧を増減
させることで、上記左右の前輪21FR,21FLの制動力
をそれぞれ制御する。同時に、上記の演算したトルクダ
ウン量TDをEGIコントローラ13に出力する。
【0064】(EGIコントローラ13によるエンジン
制御)次に、本発明の特徴部分として、メインコントロ
ーラ5からのトルクダウン量TDの入力を受けたEGI
コントローラ13によるエンジン11の制御内容を、図
9〜図14に基づいて説明する。
【0065】(排気還流制御)上記図9には、EGIコ
ントローラ13の排気還流制御手段13bによる排気還
流制御の具体的な手順を示す。この排気還流制御は所定
時間(例えば数ミリ秒)毎に実行されるものであり、ま
ず、ステップSD1では、エアフローセンサ73、スロ
ットルセンサ78等からの各出力信号を受け入れ、続く
ステップSD2では、エンジン回転数やエンジン負荷等
を演算してエンジン11の運転状態を検出する。上記エ
ンジン回転数はクランク角センサ86からのパルス信号
に基づいて求められ、また、エンジン負荷は、例えばエ
アフローセンサ73により検出された吸入空気量にエン
ジン回転数を乗算して求められる。
【0066】続いて、ステップSD3では排気還流率の
基本値Ebaseを設定する。この排気還流率は、エンジン
11の燃焼室66に吸入される吸気全量に対する還流排
気量の割合のことであり、エンジンの運転状態に応じた
適当な排気還流を行うことで、燃焼温度の低下による排
気中のNOxの低減と、冷却損失やポンピングロスの低
減による燃費の向上とが図られる。この実施形態では、
例えば図10に示すように、予めエンジン回転数及びエ
ンジン負荷に対応づけて排気還流率の基本値Ebaseを3
次元マップとして記憶し、EGIコントローラ13のメ
モリ内に格納しておいて、上記ステップSD2で演算し
たエンジン回転数及びエンジン負荷に基づいて上記マッ
プから基本値Ebaseを読み出すようにしている。
【0067】ステップSD4では、メインコントローラ
5からのトルクダウン量TDの入力の有無を判定する。
そして、トルクダウン量TDの入力がないNOであれば
後述のステップSD5,SD6に進む一方、トルクダウ
ン量TDの入力があるYESであれば、ステップSD7
に進み、排気還流率の補正値Ecを設定する。この補正
値Ecは、例えば図11のマップに示すように、エンジ
ン負荷に応じて増減する最大値までの範囲において、ト
ルクダウン量TDの増大に応じて補正値Ecの初期値Ec
0が増大するように定められていて、メインコントロー
ラ5から入力されたトルクダウン量TDの値に基づいて
読み出される。そして、排気還流制御弁89の作動特性
による制御遅れに対応するために、今回の制御サイクル
で読み込んだ値Ec0と前回の制御サイクルで読み込んだ
値Ec0とを所定の重み付けをして足し合わせ、得られた
値を補正値Ecとして設定する。
【0068】続いて、ステップSD8では、上記トルク
ダウン量TDの入力に基づいてトルクダウン制御の開始
直後か否かを判定し、制御の開始直後でYESあれば、
ステップSD9に進んでカウンタによるカウントアップ
をスタートする(i=1)一方、制御開始直後でないN
Oあれば、ステップSD10に進んで、カウンタ値iを
インクリメントして(i=i+1)、ステップSD11
に進む。このステップSD11ではカウンタ値iを予め
設定した所定値i0と比較し、カウンタ値iが所定値i0
よりも小さいNOならばステップSD12に進む一方、
カウンタ値iが所定値i0以上でYESであれば、ステ
ップSD15に進む。
【0069】つまり、トルクダウン制御の開始から予め
設定した所定時間(制御サイクルの実行間隔×所定値i
0)が経過するまでの制御初期の間であれば、上記ステ
ップSD12に進む一方、それ以降はステップSD15
に進む。
【0070】上記ステップSD12では、メインコント
ローラ5によって上述のSCS制御が実行されているか
否かを判定し、SCS制御の実行中でYESであればス
テップSD13に進んで、補正値Ecに係数αを乗算し
て所定割合だけ減少させる。一方、SCS制御の実行中
でないNOであればステップSD14に進み、上記ステ
ップSD13と同様に補正値Ecに係数βを乗算して所
定割合だけ減少させる。ここで、上記係数α,βはいず
れも1に近い値であって、かつ α<β<1の関係を満
たすように定められている。
【0071】このように、トルクダウン制御の初期に
は、排気還流率の増大補正度合を小さくとどめること
で、運転者のアクセル操作によってスロットル弁74が
閉じられたときにも還流排気の過剰状態を緩和すること
ができる。
【0072】上記ステップSD13又はSD14、並び
にステップSD11に続いて、ステップSD15では、
スロットルセンサ78からの信号に基づいて、スロット
ル弁74の開度が所定以上の度合で急減したか否かを判
定する。そして、急減していないNOならばステップS
D16に進む一方、急減したYESならばステップSD
17に進んで、補正値Ecから所定量γを減算して大幅
に減少させ、上記ステップSD16に進む。つまり、実
際に運転者のアクセル操作が行われてスロットル弁が急
に閉じられたときには、新気の供給量の急減に対応すべ
く補正値Ecを直ちに小さい値にする。
【0073】そして、上記ステップSD16では、基本
値Ebaseに補正値Ecを加算して排気還流率Etを演算
し、続くステップSD17で、上記排気還流率Etに対
応する作動制御信号を排気還流制御弁89に出力して、
しかる後、リターンする。
【0074】一方、上記ステップSD4で、トルクダウ
ン量TDの入力がないNOと判定されて進んだステップ
SD5では、補正値Ecの値を零とし、続くステップS
D6でカウンタ値iを零として、上記ステップSD16
に進む。
【0075】つまり、メインコントローラ5からEGI
コントローラ13へのトルクダウン量TDの入力があっ
たときには(ステップSD4でYES)、排気還流率E
baseに補正値Ecを加えて還流排気を増大補正すること
で、その分、エンジン11への新気の吸入量を減少させ
て、エンジン出力を低下させるようにしている。一方、
トルクダウン量TDの入力がなければ(ステップSD4
でNO)、上記の排気還流率の増大補正は行わない。
【0076】上記図9のフローにおいて、ステップSS
D4〜SD14の各ステップが、点火リタードや燃料カ
ットなどによるトルクダウン制御を実行するときに排気
還流率を増大補正する補正制御手段13cに対応してい
る。
【0077】(エンジンの点火時期制御)図12は、E
GIコントローラ13によるエンジン11の点火時期制
御の具体的な手順を示す。この点火時期制御は、クラン
ク角センサ86により検出される所定クランク角度毎に
実行されるものであり、まず、ステップSE1では、エ
アフローセンサ73、スロットルセンサ78等からの各
出力信号を受け入れ、続くステップSE2では、ステッ
プSD2と同様にエンジン回転数やエンジン負荷等を演
算してエンジン11の運転状態を検出する。
【0078】続いて、ステップSE3ではエンジン11
の運転状態に応じて予め定められている点火時期の基本
値θbaseを設定し、次のステップSE4では、メインコ
ントローラ5からのトルクダウン量入力の有無を判定す
る。そして、トルクダウン量TDの入力がないNOであ
ればステップSE8に進む一方、トルクダウン量TDの
入力があるYESであれば、ステップSE5に進んで、
エンジン出力を低下させるための点火時期の遅角側への
補正値θtを設定する。この補正値θtもエンジン11
の運転状態に応じて予め定められている。
【0079】そして、ステップSE6では、スロットル
センサ78からの信号に基づいて、スロットル弁74の
開度が所定以上の度合で急減したか否かを判定する。そ
して、急減していないNOならばステップSE8に進む
一方、急減したYESならばステップSE7に進んで、
補正値θcから予め定められている所定値だけ減算し
て、上記ステップSE8に進む。
【0080】つまり、実際に運転者が自己の判断でアク
セル踏み操作量を減らして、スロットル弁が急に閉じら
れたときには、補正値θcを直ちに減少させて、点火リ
タードの度合を緩和するようにしている。
【0081】続いて、ステップSE8では、ノックセン
サからの信号に基づいてノッキングの有無を判定し、ノ
ッキングが発生しているYESであればステップSE9
に進んで、ノッキングを抑制するための点火時期の遅角
側への補正値θkcを設定する一方、ノッキングが発生し
ていなければステップSE10に進んで、上記補正値θ
kcの値を零にして、ステップSE11に進む。このステ
ップSE11では、基本値θbaseから補正値θcと補正
値θkcとを減算して、点火時期θtを演算し、続くステ
ップSE12で上記演算した点火時期になったか否かを
判定する。そして、点火時期になればステップSE13
に進み、点火回路68に制御信号を出力して点火実行
し、しかる後にリターンする。
【0082】上記図12に示すフローにおいて、ステッ
プSE4,SE5及びステップSE11の各ステップ
が、出力低下制御手段13aに対応しており、また、ス
テップSE6が、エンジン11への吸入空気量の減少度
が所定以上に増大したことを検出する吸気量変化検出手
段に、さらに、ステップSE7が、吸気量変化検出手段
により吸入空気量の所定以上の減少度が検出されたと
き、出力低下制御手段13aによるエンジン出力低下制
御の度合を緩和する出力低下緩和手段にそれぞれ対応し
ている。
【0083】(エンジンの燃料制御)図13は、EGI
コントローラ13によるエンジン11の燃料供給制御の
具体的な手順を示す。この燃料供給制御は点火時期制御
と同様に所定クランク角度毎に実行されるものであり、
まず、ステップSF1では、エアフローセンサ73、ス
ロットルセンサ78等からの各出力信号を受け入れ、続
くステップSF2では、上記点火時期制御の場合と同様
にエンジン回転数やエンジン負荷等を演算してエンジン
11の運転状態を検出する。
【0084】続いて、ステップSF3ではエンジン11
の運転状態に応じて予め定められている燃料噴射パルス
の基本値Tbaseを設定し、次のステップSF4では、メ
インコントローラ5からのトルクダウン量TDの入力の
有無を判定する。そして、トルクダウン量TDの入力が
ないNOであればステップSF8に進む一方、トルクダ
ウン量TDの入力があるYESであれば、ステップSF
5に進んで、エンジン出力を低下させるために燃料供給
を一時的に停止する気筒カットの気筒数nを設定する。
【0085】ここで、上記気筒カットの具体的な内容
は、例えばエンジン11の第1〜第4の4つの気筒が第
1、第3、第4、第2の順番で一巡して点火される場
合、1気筒のみカットするのであれば、第1気筒への燃
料噴射を停止するようにし、また、2気筒カットするの
であれば、第1気筒と第4気筒への燃料噴射を停止する
というように予め定められている。そして、図14に示
すように、トルクダウン量TDに応じてカットする気筒
数nが設定される。
【0086】続いて、ステップSF6では、スロットル
センサ78からの信号に基づいて、スロットル弁74の
開度が所定以上の度合で急減したか否かを判定する。そ
して、急減していないNOならばステップSF8に進む
一方、急減したYESならばステップSF7に進んで、
カット気筒数nを予め定められている所定の方法で減ら
して小さな値にして、上記ステップSF8に進む。
【0087】つまり、上記点火時期制御の場合と同様、
実際に運転者が自己の判断でアクセル踏み操作量を減ら
したときには、新気の供給量の急減によるエンジン11
の燃焼状態の不安定化を防止するために、気筒カットを
実行する気筒数を減らして、エンジン出力の低下の度合
を緩和するようにしている。
【0088】続いて、ステップSF8では、O2センサ
や水温センサからの信号に基づいて、燃料噴射量を補正
する補正値Tcを設定し、ステップSF9に進んで、基
本値Tbaseに補正値Tcを加算してパルス幅Ttを演算
する。そして、続くステップSF10で、上記ステップ
SF5で設定したカット気筒であるか否かの判定を行
い、カット気筒であるYESならば燃料噴射を行わずに
リターンする一方、カット気筒でないNOならば、ステ
ップSF11に進み、各気筒毎に予め設定されている燃
料噴射の時期になったか否かを判定する。そして、燃料
噴射時期になればステップSF12に進んで、インジェ
クタ76にパルス信号を出力して燃料噴射を実行し、し
かる後にリターンする。
【0089】上記図13に示すフローにおいて、ステッ
プSF4,SF5及びステップSF10の各ステップが
出力低下制御手段13aに、また、ステップSF6が吸
気量変化検出手段に、さらに、ステップSF7が出力低
下緩和手段にそれぞれ対応している。
【0090】したがって、以上に説明した実施形態によ
れば、SCS制御系からのトルクダウン量TDの入力を
受けて、EGIコントローラ13によりエンジン11の
トルクダウン制御を実行する際に、排気還流率に補正値
Ecを加えて増大補正して、通常の排気還流状態よりも
多い還流排気によってエンジン11への新気の吸入量を
減らすことで、エンジン出力を補助的に低下させるよう
にしている。このため、点火リタードや気筒カット等の
制御を抑えつつ従来同様にトルクダウンさせることがで
きる。よって、点火リタードに伴う触媒コンバータ83
の性能低下や信頼性低下を抑制することができ、また、
気筒カットや燃料カットに伴う燃焼状態の変動を抑制し
て、運転者の感じるショックを低減することができる。
【0091】また、上記の排気還流率の増大補正をSC
S制御やトラクション制御の実行時に行うようにしてい
るので、車両の挙動が不安定になり易いか或いは不安定
になっている走行状態において、エンジンの失火などに
起因する車両の挙動の急変を防止できる。
【0092】さらに、トルクダウン制御の初期には、補
正値Ecに係数α,βを乗じて予め増大補正の度合を小
さくとどめているので、運転者が自己の判断でアクセル
踏み操作量を減らして新気供給量が急に減少したとして
も、還流排気の過剰状態を緩和することができ、よっ
て、エンジンの失火を予防できる。
【0093】しかも、上記係数α,βの値は、SCS制
御が実行されているときの値αがそうでないときの値β
よりも小さな値にされているので、運転者がアクセル踏
み操作量を減らすことの多いSCS制御時に、排気還流
率の増大補正の度合がより一層小さくなり、このこと
で、上記の運転者のアクセル操作に起因するエンジンの
失火をより十分に予防できる。
【0094】さらにまた、実際に運転者がアクセル踏み
操作量を減らし、スロットル弁が急に閉じられたときに
は、そのことをスロットルセンサ78からの信号に基づ
いて検出して、直ちに点火時期の遅角補正量θc及び気
筒カット数nを減少させ、点火リタード及び気筒カット
によるエンジン11の出力低下の度合を緩和するように
しており、このことで、上記の運転者のアクセル操作に
起因するエンジンの失火を確実に防止することができ
る。
【0095】加えて、この実施形態では、アクセルペダ
ルとスロットル弁74とが機械的に連結されており、こ
のことで、例えばスロットル弁74をアクセル操作量に
応じてアクチュエータにより作動させるようにしたもの
に較べて、低コストとすることができる。しかも、上記
のスロットル弁74をアクチュエータにより作動させる
ものでは、そのスロットル弁74の制御によってエンジ
ン出力を低下させることも考えられるが、この実施形態
ではそのようなエンジン出力制御は困難なので、排気還
流率の増大補正によってエンジン出力を低下させること
の効果がより有効なものになる。
【0096】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、その他種々の実施形態を包含するものであ
る。例えば、上記実施形態では、エンジンの制御装置を
SCS制御、ABS制御及びトラクション制御が行われ
る車両に適用しているが、これに限らず、ABS制御は
行われない車両に適用してもよく、またSCS制御及び
トラクション制御のいずれか一方のみしか行われない車
両に適用してもよい。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明におけるエンジンの制御装置によれば、車両が所定の
走行状態にあるとき、エンジン出力を低下させるように
点火時期又は燃料供給状態の少なくとも一方を制御する
とともに、補正制御手段により排気還流値を増大補正す
ることで、補助的にエンジン出力を低下させるようにし
たので、上記点火時期又は燃料供給状態の制御を従来よ
りも抑えることができ、よって、触媒コンバータの性能
低下や信頼性低下を防止するとともに、運転者の感じる
ショックを低減することができる。
【0098】請求項2記載の発明によれば、排気還流率
に関する値の増大補正の度合を制御初期の間は小さくと
どめることで、運転者のアクセル操作に起因するエンジ
ンの失火を予防できる。
【0099】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の発明の如く点火時期制御や燃料供給制御を抑
えてエンジンの燃焼変動を抑制することの効果が、車両
の旋回挙動が目標状態から大きくずれているような走行
状態で極めて有効なものになる。
【0100】請求項4記載の発明によれば、車両の旋回
挙動が崩れていて、運転者が自己の判断でアクセル踏み
操作量を減らすことの多いとき、そうでないときよりも
補正制御手段による補正の度合を小さくすることで、運
転者のアクセル操作に起因するエンジンの失火をより十
分に予防することができる。
【0101】請求項5記載の発明によれば、実際に運転
者のアクセル操作が行われたとき、そのアクセル操作に
よって、遅れや変動をもつ排気還流値がさらに不安定に
なることに起因するエンジンの失火を確実に防止でき
る。
【0102】請求項6記載の発明によれば、低コスト化
が図られる上、請求項1ないし5に記載の発明の効果が
より有効なものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジンの制御装置の全体構成を
示す図である。
【図2】挙動制御装置を装備した車両の構成を示す概略
構成図である。
【図3】ブレーキの液圧系統の構成を示す説明図であ
る。
【図4】メインコントローラの構成を示すブロック図で
ある。
【図5】基本制御の概要を示すフローチャート図であ
る。
【図6】SCS制御の前半の制御手順を示すフローチャ
ート図である。
【図7】SCS制御の後半の制御手順を示すフローチャ
ート図である。
【図8】トラクション制御の手順を示すフローチャート
図である。
【図9】排気還流制御の手順を示すフローチャート図で
ある。
【図10】エンジン回転数及びエンジン負荷に対応づけ
て排気還流率の基本値を設定したマップの一例を示す説
明図である。
【図11】トルクダウン量に対応づけて排気還流率の補
正値を設定したマップの一例を示す説明図である。
【図12】点火時期制御の手順を示すフローチャート図
である。
【図13】燃料供給制御の手順を示すフローチャート図
である。
【図14】トルクダウン量に対応づけて気筒カット数を
設定したマップの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
A エンジンの制御装置 2 ブレーキ(制動手段) 3 加圧ユニット(制動手段) 4 ハイドロリックユニット(制動手段) 5 メインコントローラ 11 エンジン 13 EGIコントローラ 13a 出力低下制御手段 13b 排気還流制御手段 13c 補正制御手段 74 スロットル弁 87 排気還流装置(排気還流手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02M 25/07 550 F02M 25/07 550R

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の所定の走行状態が検出されたと
    き、エンジン出力が低下するように点火時期又は燃料供
    給状態の少なくとも一方を制御する出力低下制御手段
    と、 排気ガスの一部を吸気系に還流させる排気還流手段と、 上記排気還流手段による排気還流率及びそれに関する値
    である排気還流値を、エンジンの運転状態に対応する基
    本値になるように制御する排気還流制御手段とを備えた
    エンジンの制御装置において、 上記出力低下制御手段によるエンジン出力の低下制御が
    実行されたとき、上記基本値を増大補正する補正制御手
    段を設けたことを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 補正制御手段は、出力低下制御手段によるエンジン出力
    の低下制御が実行される制御初期には、それ以外の期間
    よりも増大補正の度合を小さくするように構成されてい
    ることを特徴とするエンジンの制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 車両の前後左右の各車輪に独立して制動力を付与可能な
    制動手段と、 車両の旋回走行状態に対応する旋回状態量を検出する旋
    回状態量検出手段と、 上記旋回状態量検出手段により検出される車両の旋回状
    態量の目標状態量に対する偏差が所定以上に大きくなっ
    たとき、該偏差が小さくなるように上記制動手段を作動
    制御する制動制御手段とを備えており、 出力低下制御手段は、上記制動制御手段による制動手段
    の作動制御が実行されるとき、エンジン出力の低下制御
    を実行するように構成されていることを特徴とするエン
    ジンの制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 車両の駆動輪のスリップ状態を検出するスリップ状態検
    出手段を備え、 出力低下制御手段は、上記スリップ状態検出手段により
    検出される駆動輪のスリップ状態が所定以上に大きくな
    ったとき、エンジン出力の低下制御を実行するように構
    成され、 補正制御手段は、上記出力低下制御手段による制御初期
    に、制動制御手段による制動手段の作動制御が実行され
    ているときには、実行されていないときよりも増大補正
    の度合を小さくするように構成されていることを特徴と
    するエンジンの制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 エンジンへの吸入空気量の減少度合が所定以上に増大し
    たことを検出する吸気量変化検出手段と、 上記吸気量変化検出手段により吸入空気量の所定以上の
    減少度が検出されたとき、出力低下制御手段によるエン
    ジン出力低下制御の度合を緩和する出力低下緩和手段と
    を備えていることを特徴とするエンジンの制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1つにおいて、 エンジンへの吸気量を調整するスロットル弁は、ドライ
    バにより踏み操作されるアクセルペダルに機械的に連結
    されていることを特徴とするエンジンの制御装置。
JP10076800A 1998-03-25 1998-03-25 エンジンの制御装置 Withdrawn JPH11270383A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011070941A1 (ja) * 2009-12-10 2011-06-16 ヤマハ発動機株式会社 自動二輪車
JP2012107557A (ja) * 2010-11-16 2012-06-07 Osaka Gas Co Ltd コージェネレーション装置

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