JP2012107557A - コージェネレーション装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジン出力制御手段101は、エンジン出力を低下させる場合に、まずEGR制御を行い、次にEGR率をゼロとして回転速度制御を行う制御サイクルを、回転速度制御を行う毎に繰り返し行う形態で、EGR制御及び回転速度制御を実行自在とし、且つ、エンジン出力を低下させる制御において、制御サイクルの夫々では、EGR制御を行う場合の熱効率が回転速度制御を行う場合の熱効率よりも低くなる移行条件が満たされるまではEGR率を増加させる形態でEGR制御を継続し、移行条件が満たされるとEGR制御を行う制御状態からEGR率をゼロとして回転速度制御を行う制御状態に移行するように構成されている。
【選択図】図1
Description
また、エンジンの回転速度を調整することでエンジン出力を変更することもできる。しかしながら、この場合(図中T2にて示す)も、熱損失が増大することから、図4に示すように、エンジンの熱効率(正味熱効率)が低下することになる。
前記エンジンの燃焼室からの排ガスの一部を前記燃焼室に再循環させるEGR手段と、
前記エンジンの回転速度を調整自在な回転速度調整手段と、
前記EGR手段の作動を制御し、前記燃焼室への混合気の流量に対する前記燃焼室に再循環させる排ガス流量の比率であるEGR率を調整してエンジン出力を変更自在とするEGR制御、及び、前記回転速度調整手段の作動を制御し、エンジンの回転速度を調整してエンジン出力を変更自在とする回転速度制御を実行可能であり、要求されるエンジン出力にエンジン出力を制御自在なエンジン出力制御手段とが備えられ、
前記エンジン出力制御手段は、前記エンジン出力を低下させる場合に、まず前記EGR制御を行い、次に前記EGR率をゼロとして前記回転速度制御を行う制御サイクルを、前記回転速度制御を行う毎に繰り返し行う形態で、前記EGR制御及び前記回転速度制御を実行自在とし、且つ、エンジン出力を低下させる制御において、前記制御サイクルの夫々では、前記EGR制御を行う場合の熱効率が前記回転速度制御を行う場合の熱効率よりも低くなる移行条件が満たされるまでは前記EGR率を増加させる形態で前記EGR制御を継続し、前記移行条件が満たされると前記EGR制御を行う制御状態から前記EGR率をゼロとして前記回転速度制御を行う制御状態に移行するように構成されている点にある。
〔第1実施形態〕
このコージェネレーション装置は、図1に示すように、混合気Mを燃焼室2で圧縮して燃焼させ軸動力を出力するエンジン1と、エンジン1の排熱を回収して熱負荷3に供給する排熱回収手段4と、エンジン1の軸動力により発電して電力負荷5に供給する電力を発生する発電機6(発電装置に相当する)とを備えている。この発電機6は、インバータ7を介して商用電力系統8と連系して発電した電力を電気機器等の電力負荷5に供給するように構成されている。
排気路15の排ガスEの一部E1を吸気路14に戻すEGR流路25と、EGR流路25を閉状態と開状態とに切換自在で且つ開状態においてその開度を調整自在なEGR弁26とが設けられている。EGR弁26を開状態とすることにより、EGR流路25にて排気路15の排ガスEの一部E1を吸気路14に戻して、その排ガスE1を燃焼室2に再循環させることができる。EGR弁26を開状態としてその開度を調整することにより、EGR流路25にて吸気路14に戻す排ガス量を調整して、燃焼室2に再循環させる排ガス量を調整することができる。これにより、EGR流路25及びEGR弁26がEGR手段として構成されており、このEGR手段は、EGR流路25を用いて排ガスを再循環させる、所謂外部EGRを実現している。
電主運転では、例えば、制御装置100が、発電機6の発電出力を電力負荷5での要求電力と等しく又はそれよりも一定量少なくするためのエンジン出力を求め、その求めたエンジン出力を要求されるエンジン出力としている。エンジン出力制御手段101は、EGR制御及び回転速度制御を行うことで、要求されるエンジン出力にエンジン出力を制御するように構成されている。
エンジン出力制御手段101は、EGR制御を行った後、排ガス温度センサ27にて検出される排ガス温度が下限設定温度(例えば、500℃)以下となっているか否かを判別して、排ガス温度が下限設定温度以下となっていると、EGR制御を行う制御状態から、EGR率をゼロとして回転速度制御を行う制御状態に移行している(ステップ#2、#5)。
エンジン出力制御手段101は、図2に示すように、EGR制御を行う場合のエンジン出力と正味熱効率との関係を示す第1熱効率関係N1、及び、回転速度制御を行う場合のエンジン出力と正味熱効率との関係を示す第2熱効率関係N2を予め記憶している。エンジン出力制御手段101は、要求されるエンジン出力の出力値に対して、第1熱効率関係N1から求められる正味熱効率と第2熱効率関係N2から求められる正味熱効率とを比較することで、移行条件が満たされているか否かを判別している。エンジン出力制御手段101は、第1熱効率関係N1から求められる正味熱効率が第2熱効率関係N2から求められる正味熱効率以上であると、移行条件が満たされていないと判別して、EGR制御を継続する。逆に、エンジン出力制御手段101は、第1熱効率関係N1から求められる正味熱効率が第2熱効率関係N2から求められる正味熱効率よりも低くなると、移行条件が満たされていると判別して、EGR制御を行う制御状態からEGR率をゼロとして回転速度制御を行う制御状態に移行する。
制御サイクルでは、エンジン出力制御手段101がまず現在のエンジン1の回転速度を維持したままEGR制御を行うことで、EGR率を例えば5%(1つ目の白抜き上向き三角)に増加させる。更にエンジン出力を低下させる場合には、エンジン出力制御手段101がそのエンジン出力の出力値について、第1熱効率関係N1から求められる正味熱効率と第2熱効率関係N2から求められる正味熱効率との大小を比較する。このとき、図2(a)では、第1熱効率関係N1の方が第2熱効率関係N2よりも上方側に位置しており、第1熱効率関係N1から求められる正味熱効率の方が第2熱効率関係N2から求められる正味熱効率よりも高くなる。したがって、エンジン出力制御手段101は、移行条件を満たしていないと判別して、EGR制御を継続し、例えばEGR率を10%(2つ目の白抜き上向き三角)に増加させる。更にエンジン出力を低下させる場合にも、同様にして、第1熱効率関係N1から求められる正味熱効率と第2熱効率関係N2から求められる正味熱効率との大小を比較するが、図2(a)では、第1熱効率関係N1の方が第2熱効率関係N2よりも上方側に位置していることから、エンジン出力制御手段101は、移行条件を満たしていないと判別して、現在のエンジン1の回転速度を維持したままEGR制御を継続することでEGR率を15%(3つ目の白抜き上向き三角)、20%(4つ目の白抜き上向き三角)に順次増加させていく。エンジン出力制御手段101は、EGR率が上限値となると、EGR制御を行う制御状態からEGR率をゼロとして回転速度制御を行う制御状態に移行して、エンジン1の回転速度を例えば、1600rpmに制御する。
このような制御サイクルを行ったときのエンジン出力と正味熱効率の関係を、図2(b)においてN3にて示しており、この図2(b)のN3の関係は、図2(a)において、エンジン出力の各出力値について、第1熱効率関係N1と第2熱効率関係N2のうち、正味熱効率が高い方を結んだ線となっている。
この第2実施形態は、上記第1実施形態における移行条件についての別実施形態である。その他の構成については、上記第1実施形態と同様であるので、その他の構成については説明を省略し、移行条件について説明を加える。
この第3実施形態は、上述の第2実施形態と同様に、上記第1実施形態における移行条件についての別実施形態である。その他の構成については、上記第1実施形態と同様であるので、その他の構成については説明を省略し、移行条件について説明を加える。
(1)上記第1〜第3実施形態では、エンジン出力制御手段101が、制御サイクルの夫々において、EGR制御を行った後、移行条件が満たされているか否かを判別して、EGR制御又は回転速度制御の何れかを行うようにしている。
この構成に代えて、例えば、移行条件が満たされるまではEGR率を増加させる形態でEGR制御を継続し、移行条件が満たされるとEGR制御を行う制御状態からEGR率をゼロとして回転速度制御を行う制御状態に移行するように、エンジン出力の出力値に対して、EGR制御と回転速度制御とのどちらの制御を行うかを示す制御関係を予め定めておく。エンジン出力制御手段101は、その予め定められた制御関係を記憶しておき、その記憶している制御関係を用いて、要求されるエンジン出力の出力値に応じてEGR制御又は回転速度制御の何れかを行い、エンジン出力を変更させることもできる。
2 燃焼室
3 熱負荷
4 排熱回収手段
5 電力負荷
6 発電機(発電装置)
9 スロットルバルブ(エンジン回転速度調整手段)
10 燃料供給弁(エンジン回転速度調整手段)
24 三元触媒
25 EGR流路(EGR手段)
26 EGR弁(EGR手段)
27 排ガス温度センサ(排ガス温度検出手段)
101 エンジン出力制御手段
102 エンジン運転状態判定手段
Claims (5)
- 電力負荷に供給する電力を発電する発電装置と、前記発電装置を駆動するエンジンと、前記エンジンの排熱を回収して熱負荷に供給自在な排熱回収手段とを備えたコージェネレーション装置であって、
前記エンジンの燃焼室からの排ガスの一部を前記燃焼室に再循環させるEGR手段と、
前記エンジンの回転速度を調整自在な回転速度調整手段と、
前記EGR手段の作動を制御し、前記燃焼室への混合気の流量に対する前記燃焼室に再循環させる排ガス流量の比率であるEGR率を調整してエンジン出力を変更自在とするEGR制御、及び、前記回転速度調整手段の作動を制御し、エンジンの回転速度を調整してエンジン出力を変更自在とする回転速度制御を実行可能であり、要求されるエンジン出力にエンジン出力を制御自在なエンジン出力制御手段とが備えられ、
前記エンジン出力制御手段は、前記エンジン出力を低下させる場合に、まず前記EGR制御を行い、次に前記EGR率をゼロとして前記回転速度制御を行う制御サイクルを、前記回転速度制御を行う毎に繰り返し行う形態で、前記EGR制御及び前記回転速度制御を実行自在とし、且つ、エンジン出力を低下させる制御において、前記制御サイクルの夫々では、前記EGR制御を行う場合の熱効率が前記回転速度制御を行う場合の熱効率よりも低くなる移行条件が満たされるまでは前記EGR率を増加させる形態で前記EGR制御を継続し、前記移行条件が満たされると前記EGR制御を行う制御状態から前記EGR率をゼロとして前記回転速度制御を行う制御状態に移行するように構成されているコージェネレーション装置。 - 前記エンジン出力制御手段は、前記EGR制御を行う場合のエンジン出力と熱効率との関係を示す第1熱効率関係、及び、前記回転速度制御を行う場合のエンジン出力と熱効率との関係を示す第2熱効率関係を予め記憶しており、前記第1熱効率関係から求められる熱効率が前記第2熱効率関係から求められる熱効率よりも低くなると、前記移行条件が満たされていると判別するように構成されている請求項1に記載のコージェネレーション装置。
- 前記エンジン出力制御手段は、前記EGR制御における前記EGR率が所定の移行用EGR率に達すると、前記移行条件が満たされていると判別するように構成されている請求項1又は2に記載のコージェネレーション装置。
- 前記エンジンの運転状態が不安定状態となっているか否かを判定するエンジン運転状態判定手段を備え、前記エンジン出力制御手段は、前記エンジン運転状態判定手段にて不安定状態と判定されると、前記移行条件が満たされていると判別するように構成されている請求項1〜3の何れか1項に記載のコージェネレーション装置。
- 前記燃焼室からの排ガスを通過させる三元触媒と、その三元触媒を通過させる排ガスの温度を検出する排ガス温度検出手段とが備えられ、前記エンジン出力制御手段は、前記排ガス温度検出手段にて検出する排ガスの温度が下限設定温度以下となると、前記移行条件が満たされるか否かにかかわらず、前記EGR制御を行う状態から前記EGR率をゼロとして前記回転速度制御を行う状態に移行するように構成されている請求項1〜4の何れか1項に記載のコージェネレーション装置。
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