JPH11269367A - 樹脂組成物および成形品 - Google Patents
樹脂組成物および成形品Info
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Abstract
よびそれを成形してなる成形品を提供する。 【解決手段】 芳香族ポリカーボネート樹脂(A)40
〜80重量%と、芳香族ポリエステル樹脂(B)60〜
20重量%からなる樹脂配合物(1)100重量部、同
一分子内に、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブ
ロック(C)と、共役ジエン化合物を主体とする重合体
ブロック(D)とからなるブロック共重合体(E)また
は該ブロック共重合体(E)を部分的に水素添加した部
分水添ブロック重合体(F)の共役ジエン化合物の不飽
和炭素の二重結合をエポキシ化したエポキシ変性ブロッ
ク重合体(GまたはH)(2)2〜10重量部からなる
樹脂組成物およびこれらの樹脂組成物を成形してなる成
形品。
Description
ンプカード、フロッピーディスクなどの薄肉成形品、O
A機器、携帯電話などの通信機器、家電製品などの部
材、自動車部材などに有用な樹脂組成物に関するもので
ある。さらに詳しくは、ポリカーボネート樹脂とポリエ
ステル樹脂を主成分とし、さらに特定のエポキシ変性ブ
ロック共重合体により衝撃強度が改良された耐衝撃性樹
脂組成物およびそれを成形して成る成形品に関するもの
である。
ー)の開発が急速に進み、将来、本格化するとされてい
る。これまで、カード用素材としては塩ビ系樹脂が用い
られていたが、ダイオキシン発生の環境問題から、塩ビ
代替の流れが強くなるものと想定される。プラスチック
カードは1mm以下の薄肉であり、原料樹脂には高流動性
と耐衝撃性が要求される。塩ビ代替材として、ABS樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレー
トやポリエチレンテレフタレート樹脂が開発されてきた
が、流動性と衝撃強度を兼ね備えていなかった。特に、
衝撃強度については、エラストマーを配合する方法が試
みられているものの、樹脂への親和性と分散性を欠くと
いう問題があった。
84号公報において、エポキシ変性ブロック重合体また
は、部分水添したエポキシ変性ブロック重合体が耐衝撃
改良剤として有用なことを提案している。
リカーボネート樹脂、またはポリカーボネート樹脂およ
びポリエステル樹脂からなる熱可塑性樹脂(a)に、共
役ジエンおよびビニル基含有芳香族炭化水素からなるブ
ロック共重合体の共役ジエン化合物に基づく脂肪族二重
結合を部分水添して得られる水添ブロック共重合体にグ
リシジル基含有不飽和化合物をグラフトした変性水添ブ
ロック共重合体(b)を分散させた組成物が提案されて
いる。しかしながら、ここで用いられているグリシジル
基変性水添ブロック共重合体(b)は、組成物の製造や
成形品の加工時の熱でゲル化しやすいという問題があ
る。
レン性不飽和基含有カルボン酸(例えば、無水マレイン
酸)またはその誘導体で変性した非水添または水添ブロ
ック共重合体が提案されている。また、同様に、特開平
8−48861号公報には、水酸基含有α,β−不飽和
カルボン酸と芳香族ビニル化合物で変性した水添ブロッ
ク共重合体が提案されている。しかし、これまでの提案
では、特に薄肉成形品において、より高度の耐衝撃性、
成形加工性に対する要求に応えることは不十分であっ
た。
た流動性と分散性を有し、特に薄肉成形品において、よ
り高度の耐衝撃性、成形加工性を兼ね備えた樹脂組成物
と、それを成形してなる成形品を提供することにある。
を解決するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明の第1は、芳香族ポリカーボネート樹
脂(A)40〜80重量%と、芳香族ポリエステル樹脂
(B)60〜20重量%からなる樹脂配合物(I)
{(A)と(B)の合計は100重量%}100重量
部、及び、下記エポキシ変性ブロック重合体(G)及び
/又はエポキシ変性水添ブロック重合体(H)2〜10
重量部からなる樹脂組成物を提供する。 エポキシ変性ブロック重合体(G):同一分子内に、ビ
ニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(C)
と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック
(D)とからなるブロック共重合体(E)の共役ジエン
化合物に基づく二重結合をエポキシ化したエポキシ変性
ブロック重合体。 エポキシ変性水添ブロック重合体(H):上記ブロック
共重合体(E)を部分的に水素添加した部分水添ブロッ
ク重合体(F)の共役ジエン化合物に基づく二重結合を
エポキシ化したエポキシ変性ブロック重合体。本発明の
第2は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)が末端水酸
基比率1〜40%の芳香族ポリカーボネート樹脂である
本発明の第1記載の樹脂組成物を提供する。本発明の第
3は、芳香族ポリエステル樹脂(B)がポリブチレンテ
レフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレン
テレフタレート)から選択した少なくとも1種である本
発明の第1または2記載の樹脂組成物を提供する。本発
明の第4は、酸化チタンを該樹脂配合物(I)100重
量部に対して5〜30重量部添加してなる本発明の第1
〜3のいずれかに記載の樹脂組成物を提供する。本発明
の第5は、エポキシ基の反応促進剤を該樹脂配合物
(I)100重量部に対して0.001〜2重量部添加
してなる本発明の第1〜4のいずれかに記載の樹脂組成
物を提供する。本発明の第6は、本発明の第1〜5のい
ずれかに記載の樹脂組成物を成形してなる成形品を提供
する。本発明の第7は、本発明の第1〜5のいずれかに
記載の樹脂組成物を成形してなるICカードまたはトラ
ンプカードを提供する。
ては、ホモまたはコポリカーボネートであり、当該技術
分野で一般に知られている方法のいずれの方法により製
造されていてもよい。構造は分岐構造を有してもよい
し、線状構造であってもよい。また、分岐と線状の混合
物であってもよい。芳香族ポリカーボネート樹脂は、通
常、酸受容体および分子量調整剤の存在下で、2価フェ
ノールとホスゲンとの反応によるか、あるいは2価フェ
ノールと炭酸ジエステルなどとのエステル交換反応によ
り製造される。ここで好適に使用できる2価フェノール
としては、ビスフェノール類があり、特に2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、すなわちビスフ
ェノールAが好ましい。また、ビスフェノールAの一部
または全部を他の2価フェノールで置き換えてもよい。
他の2価フェノールとしては、ハイドロキノン、4,4
−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)メタンや1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタンなどのビス(4−ヒドロキシフェニル)アル
カン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサンなどのビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
アルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィ
ド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフォン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルフォキシド、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)エーテルのような化合物、2,
2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパンのようなアルキル化ビスフェノー
ル類、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロ
ロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンのようなハロゲ
ン化ビスフェノール類を挙げることができる。
が1〜40%の芳香族ポリカーボネート樹脂は、上記2
価フェノールと炭酸ジエステルとを、塩基性触媒、さら
にはこの塩基性触媒を中和する酸性物質を添加し、溶融
エステル交換縮重合を行うことにより製造できるが、こ
れに限定されない。
ボネート、ジトリルカーボネート、ビス(クロロフェニ
ル)カーボネート、ジm−クレジルカーボネート、ジナ
フチルカーボネート、ビス(ビフェニル)カーボネー
ト、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジ
ブチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネートな
どが挙げられる。これらの内、特にジフェニルカーボネ
ートが好ましい。
トを原料として、溶融エステル交換法によって得られる
芳香族ポリカーボネート樹脂を例にとると、その末端は
フェノール末端とフェニル末端である。ここで、原料で
あるビスフェノールAの仕込みモル数に対するジフェニ
ルカーボネートの仕込みモル数の比を大きくすることに
より、フェノール性水酸基末端比率を自由に制御できる
が、フェノール性水酸基末端比率が40%を超えると、
色相、耐熱安定性が悪化するので40%以下であること
が望ましい。更に好ましくは30%以下である。また、
溶融エステル交換法では、フェノール性水酸基末端比率
を3%以下にすることは、一般に困難である。そこで、
本発明で用いられる芳香族ポリカーボネート樹脂の末端
水酸基比率は、3%以上30%以下が望ましい。
は、芳香族ジカルボン酸もしくはその反応性誘導体(例
えばジメチルエステルまたは無水物)と、脂肪族、脂環
族もしくは芳香族ジオールとの反応生成物、又はこれら
の反応生成物の混合物である。これらは公知の方法によ
り製造することができる。
導体成分としては、一般にテレフタル酸、テレフタル酸
ジメチル等が使用される。しかし、ここではテレフタル
酸に加えて、8〜14個の炭素原子を含有する他の芳香
族もしくは脂環族ジカルボン酸、又は4〜12個の炭素
原子を含有する脂肪族ジカルボン酸、たとえばフタル
酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸
などのベンゼン核を有するジカルボン酸、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸などのナフタレン核を有するジカル
ボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライ
ン酸及びシクロヘキサン二酢酸からなる群より選ばれる
1種以上を含有していてもよい。
チレングリコール、1,4−ブタンジオール及び1,4
−シクロヘキサンジメチロールからなる群より選ばれる
1種以上を含有している。これらのジオール成分に加え
て、3〜12個の炭素原子を含有する他の脂肪族のジオ
ール、たとえば1,3−プロパンジオール、2−エチル
−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、3−エチル−2,4−ペンタンジオール、2−メ
チル−2,4−ペンタンジオール、2,2,4−トリメ
チル−1,4−ペンタンジオール、2,2,4−トリメ
チル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3
−ヘキサンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロ
パンジオール、2,5−ヘキサンジオール;6〜21個
の炭素原子を含有する環状脂肪族のジオール、例えば
2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパ
ン、2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメ
チルシクロブタン;芳香族ジオール、たとえば1,4−
ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,2−ビス
(3−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
及び2,2−ビス(4−ヒドロキシプロピルフェニル)
プロパンからなる群より選ばれる1種以上を含有してい
てもよい。
三価もしくは四価のアルコール、または三塩基性もしく
は四塩基性のカルボン酸の組み入れにより枝分かれして
いてもよい。好ましい枝分かれの例は、トリメシン酸、
トリメリット酸、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン及びペンタエリスリトールからなる群より選
ばれる1種以上を組み入れたものである。
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
もしくはポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレ
フタレート)、又はこれらの共重合体である。使用する
芳香族ポリエステルの極限粘度(オルトクロロフェノー
ル溶媒を用い、25℃で測定)は通常0.5〜1.6
(単位は(dl/g))の範囲のものを使用するのがよ
い。
重量%として、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)40
〜80重量%と、芳香族ポリエステル樹脂(B)60〜
20重量%からなる。芳香族ポリカーボネート樹脂
(A)の配合量が40重量%未満では、衝撃強度が不充
分であり、一方、80重量%を越すと、高い溶融粘度の
芳香族ポリカーボネート樹脂の影響のため、流動性が低
く、薄肉成形品などの射出成形が困難である。芳香族ポ
リエステル樹脂(B)の配合量が60重量%を超える
と、衝撃強度が不充分であり、一方、20重量%未満で
は、流動性が低く、薄肉成形品などの射出成形が困難で
ある。
(H) 本発明で使用するエポキシ変性ブロック重合体(G)又
は(H)は、同一分子内に、ビニル芳香族化合物を主体
とする重合体ブロック(C)と共役ジエン化合物を主体
とする重合体ブロック(D)とからなるブロック共重合
体(E)、又は該ブロック共重合体(E)を部分的に水
素添加した部分水添ブロック重合体(F)の共役ジエン
化合物に基づく残存二重結合をエポキシ化した重合体で
ある。
族化合物を主体とする重合体ブロック(C)と共役ジエ
ン化合物を主体とする重合体ブロック(D)とからなる
ブロック共重合体である。重合体ブロック(C)を構成
するビニル芳香族化合物としては、例えばスチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3級ブチル
スチレン、ジビニルベンゼン、p−メチルスチレン、
1,1−ジフェニルスチレン等、又はこれらの2種以上
の混合物が例示され、中でもスチレンが好ましい。また
重合体ブロック(D)を構成する共役ジエン化合物とし
ては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペン
タジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ピ
ペリレン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、フェニ
ル−1,3−ブタジエン等、又はこれらの2種以上の混
合物が例示され、中でもブタジエン、イソプレンおよび
これらの組み合わせが好ましい。
ロック(C)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブ
ロック(D)との比率は、各ブロック体を構成するビニ
ル芳香族化合物と共役ジエン化合物の共重合比(重量
比)により表すと、5/95〜70/30の範囲であ
り、特に10/90〜60/40の範囲が好ましい。
(E)の数平均分子量は5,000〜600,000、
好ましくは10,000〜500,000の範囲であ
り、分子量分布[重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比(Mw/Mn)]は10以下である。
は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組
み合わせのいずれであってもよい。例えば、A−B−
A、B−A−B−A、(A−B−)4Si、A−B−A
−B−A等の構造を有するビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物ブロック共重合体である。
は、該ブロック共重合体(E)の共役ジエン化合物に基
づく残存不飽和結合を部分的に水素添加したものであ
り、これをさらに過酸化物によりエポキシ化するため
に、完全には水添されない。
製造方法としては上記した構造を有するものであればど
のような製造方法もとることもできる。例えば、特公昭
40−23798号、特公昭43−17979号、特公
昭46−32415号、特公昭56−28925号公報
に記載された方法により、リチウム触媒等を用いて不活
性溶媒中でビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロ
ック共重合体を合成することができる。さらに、特公昭
42−8704号、特公昭43−6636号、あるいは
特開昭59−133203号公報に記載された方法によ
り、ブロック共重合体(E)を不活性溶媒中で水素添加
触媒の存在下に水素添加して、本発明に供する部分的に
水添したブロック共重合体(F)を合成することができ
る。
(E)または(F)では、芳香族ポリカーボネート樹脂
および芳香族ポリエステル樹脂との親和性が劣り、両樹
脂中への微細な分散形態とならないために、衝撃強度の
改善ができない。
重合体(G)又は(H)は上記のブロック共重合体
(E)又は(F)をエポキシ化することにより得られ
る。すなわち、ブロック共重合体(E)又は(F)を不
活性溶媒中でハイドロパーオキサイド類、過酸類などの
エポキシ化剤と反応させることにより得ることができ
る。
酸、トリフルオロ過酢酸などが挙げられ、これらのう
ち、過酢酸は工業的に大量に製造されており、安価に入
手でき、安定度も高いので好ましいエポキシ化剤であ
る。ハイドロパーオキサイド類としては過酸化水素、タ
ーシャリブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイド
ロパーオキサイド等がある。
いることができる。例えば、過酸を用いる場合、炭酸ソ
ーダ等のアルカリや硫酸などの酸を触媒として用い得
る。また、ハイドロパーオキサイド類を用いる場合、タ
ングステン酸と苛性ソーダの混合物を過酸化水素と、あ
るいは有機酸を過酸化水素と、あるいはモリブデンヘキ
サカルボニルをターシャリブチルハイドロパーオキサイ
ドと併用して触媒効果を得ることができる。
れぞれの場合における最適量は、使用する個々のエポキ
シ化剤、所望されるエポキシ化度、使用する個々のブロ
ック共重合体等のごとき可変要因によって決まる。
ポキシ化剤の希釈による安定化などの目的で使用するこ
とができ、過酢酸の場合、芳香族化合物、エーテル類、
エステル類などを用いることができる。特に好ましい溶
媒は、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼ
ン、酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホルムである。エ
ポキシ化反応条件には厳密な規制はない。
できる反応温度域は定まる。例えば、過酢酸についてい
えば0〜70℃が好ましく、0℃以下では反応が遅く、
70℃を越えると過酢酸の分解が起こる。又、ハイドロ
パーオキサイドの1例であるターシャルブチルハイドロ
パーオキサイド/モリブデン二酸化物ジアセチルアセト
ナート系では同じ理由で20℃〜150℃が好ましい。
混合物を反応させるには特別な操作は必要なく、例えば
混合物を2〜10時間撹拌すればよい。得られたエポキ
シ変性共重合体の単離は適当な方法、例えば貧溶媒で沈
殿させる方法、重合体を熱水中に撹拌下で投入し溶媒を
蒸留除去する方法、直接脱溶媒法などで行うことができ
る。
エポキシ変性ブロック重合体(G)または、該ブロック
共重合体(E)を部分的に水素添加し、エポキシ化した
エポキシ変性水添ブロック重合体(H)の配合量が、樹
脂配合物(I)100重量部に対して2重量部未満で
は、衝撃強度が不充分であり、一方、10重量部を越す
と、曲げ弾性率および荷重たわみ温度を低下させる。
ル型およびアナターゼ型のいずれでもよい。耐黄変性の
観点から、一般に、ルチル型が熱加工を伴う樹脂組成物
では好ましい。また、表面処理や粒子径サイズは、適宜
選択できる。酸化チタンの樹脂への分散性を高めるため
オイルなどを併用することもできる。
100重量部に対して5〜30重量部とするのが好まし
い。5重量部未満では、ICカードなどの薄肉成形品
(0.1〜0.3mm厚み)での隠蔽性が欠如し、30重
量部を超えると、充分な隠蔽性が得られるが、衝撃強度
が低下するとともに、コストが高くなる。
般に、樹脂中で、衝撃強度を低下させるが、特に、芳香
族ポリカーボネートの場合、脆性化傾向が添加量ととも
に高まることが知られている。本発明の樹脂組成物の場
合、エポキシ化したエポキシ変性ブロック重合体(G)
及び/又は、エポキシ変性水添ブロック重合体(H)中
または周辺に、酸化チタンがより多く包含されるように
配置される形態をとり、酸化チタンの添加により衝撃強
度低下が低減されている。
は、慣用の反応促進剤が使用可能であるものの、特に第
三アミン、第四アミン塩、イミダゾール類、フォスフォ
ニウム塩および有機金属錯体からなる群から選ばれる少
なくとも1種の化合物が好ましい。
トリブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリアミルア
ミンなどのトリアルキルアミン、トリエタノールアミ
ン、ジメチルアミノエタノールなどのアルカノールアミ
ン、トリエチレンジアミンなどの脂肪族または非芳香族
環状アミン、ジメチルフェニルアミン、ジメチルベンジ
ルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、
2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、ジメチルアニリンなどの芳香族アミン、ピリジン、
ピコリン、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウン
デセン−1などの脂環式アミン、およびこれらの第三ア
ミンと有機酸または無機酸との塩などが挙げられる。
ルキルアンモニウムハライド(例えば、テトラメチルア
ンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロ
ライド、テトラブチルアンモニウムブロマイドなどのテ
トラC1〜6アルキルアンモニウムハライド)、トリア
ルキルアラルキルアンモニウムハライド(例えば、トリ
メチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベ
ンジルアンモニウムクロライド、トリプロピルベンジル
アンモニウムクロライドなどのトリC1〜6アルキル−
C7〜10アラルキルアンモニウムハライド)、N−ア
ルキルピリジニウムハライド(例えば、N−メチルピリ
ジニウムクロライドなど)などが挙げられる。
ダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピル
イミダゾールなどの2−C1〜18アルキルイミダゾー
ル、2−フェニルイミダゾールなどの2−アリールイミ
ダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、4−
フェニル−2−メチルイミダゾールなどの2−位および
/または4位にアルキル基またはアリール基を有するイ
ミダゾール化合物、シアノエチル化イミダゾール、シア
ノエチル化イミダゾールをトリアジン化した化合物など
のイミダゾール化合物、および、これらのイミダゾール
化合物の塩(例えば、トリメリット酸またはイソシアヌ
ル酸との塩など)などが挙げられる。
キルフォスフォニウムハライド(例えば、テトラメチル
フォスフォニウムブロマイド、テトラブチルフォスフォ
ニウムブロマイドなどのテトラC1〜6アルキルフォス
フォニウムハライド)、テトラブチルフォスフォニウム
ベンゾトリアザラート、テトラアリールフォスフォニウ
ムハライド(例えば、テトラフェニルフォスフォニウム
ブロマイドなど)、エチルトリフェニルフォスフォニウ
ムブロマイド、トリフェニルベンジルフォスフォニウム
ブロマイドなどが挙げられる。
(例えば、ジブチル錫ジラウレートなど)、チタン化合
物(トリイソプロポキシメチルチタネートなど)などの
有機金属錯体が挙げられる。
ジメチルフェニルアミンなどの第三アミン、トリエチル
ベンジルアンモニウムクロライドなどの第四アミン塩、
テトラブチルフォスフォニウムブロマイド、テトラフェ
ニルフォスフォニウムブロマイドなどのフォスフォニウ
ム塩、ジブチル錫ジラウレートなどの錫化合物などが好
ましく用いられる。これらのエポキシ基の反応促進剤の
添加量は、必要に応じて、樹脂配合物(1)100重量
部に対して0.001〜2重量部、好ましくは、0.0
1〜1重量部、より好ましくは0.01〜0.5重量部
である。エポキシ基の反応促進剤の添加量が2重量部を
越えると、エポキシ基の反応が過剰に起こり、ゲル化物
が生成するので好ましくない。
の添加剤、例えば、酸化チタン以外の顔料、染料、補強
剤、無機充填剤、耐熱安定剤、耐光安定剤、酸化防止
剤、耐候剤、核剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑
剤、発泡剤、オイル、近赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、
架橋剤、色相改良剤、エポキシ基と反応する活性水素を
1個以上有する化合物などを添加配合できる。無機充填
剤としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、タル
ク、クレー、カーボンブラック、硫酸バリウム、酸化亜
鉛、水酸化マグネシウム、マイカ、ガラスフレーク、ガ
ラス繊維、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ステンレス
繊維、アルミナなどが使用できる。近赤外線吸収剤は、
カードの読み取り、書き込みに使用されるリーダ・ライ
タが挿入されたカードを検出するのに有用な添加剤であ
る。架橋剤としては、通常のゴムの架橋に使用されるも
の、例えば、「架橋剤ハンドブック」(山下晋三、金子
東助著、大成社刊)などに記載のものが使用できる。好
ましい架橋剤としては、イオウ、イオウ化合物、p−ベ
ンゾキノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノン
ジオキシム、4、4−ジチオ−ビス−ジモルホリン、ポ
リ−p−ジニトロソベンゼン、テトラクロロベンゾキノ
ン、アルキルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂、アン
モニウムベンゾエート、ビスマレイミド化合物、ジエポ
キシ化合物、ジカルボン酸化合物、ジオール化合物、ジ
アミン化合物、アミノ樹脂、有機金属塩、金属アルコキ
シド、有機金属化合物、有機過酸化物などが挙げられ
る。エポキシ基と反応する活性水素を1個以上有する化
合物としては、アミノ基、カルボン酸無水物基、フェノ
ール性水酸基、ヒドロキシル基、カルボキシル基などが
挙げられる。例えば、アミン変性シリコンオイル、スチ
レンと無水マレイン酸の共重合樹脂、両末端フェノール
性水酸基ウレタンプレポリマー、ポリフェニレンオキサ
イド樹脂、グリセリンおよびポリグリセリンなどの多価
アルコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポ
リオキシプロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコー
ルの共重合物、ポリビニルアルコール、エチレンーアク
リル酸共重合体とその金属塩、エチレンーメタクリル酸
共重合体とその金属塩、スチレンとメタクリル酸の共重
合物などが使用できる。
用いて混合することにより製造することができる。例え
ば、各成分をタンブリングミキサーやヘンシェルミキサ
ー、リボンブレンダー、スーパーミキサーで代表される
高速ミキサーにより分散混合した後、押出機、ニーダ
ー、加熱ロール、バンバリーミキサーなどで溶融混練す
る方法が適宜選択される。
が、これに限定されるものではない。なお、実施例およ
び比較例に記した原料樹脂および成形品の特性評価は以
下の方法により実施した。 (1)エポキシ当量:エポキシ変性ブロック重合体のエ
ポキシ化の程度は、臭化水素酸滴定法により求めた。 (2)アイゾット衝撃強度(ノッチ付、3.2mm
厚):ASTM D256に準じる。 (3)メルトインデックス(250℃、5kgf):AS
TM D1238に準じる。 (4)曲げ弾性率:ASTM D790 (5)落球衝撃強度:500gの鋼球を30cmの高さか
らシート上に落とし、シートの破壊の状況を調べる。J
IS X6301に準じる。 (6)粘度平均分子量:20℃における塩化メチレン溶
液の固有粘度〔η〕をウベローデ粘度計を用いて測定
し、常法により、粘度平均分子量を求めた。 (7)末端水酸基比率:13C−NMRを用いて、測定モ
ード・ゲーテッド・カップリングで測定し114.80
ppmと129.50ppmの比から末端水酸基比率を
算出した。
下の通りである。 芳香族ポリカーボネート樹脂A1:商品名;タフロンA
2200[出光石油化学(株)製];粘度平均分子量=
22000 芳香族ポリカーボネート樹脂A2:商品名;タフロンA
2700[出光石油化学(株)製];粘度平均分子量=
27000 芳香族ポリカーボネート樹脂A3:参考例1で試作した
ポリカーボネート樹脂芳香族ポリエステル樹脂B1:商
品名;ジュラネックス2002[ポリプラスチックス
(株)製] 芳香族ポリエステル樹脂B2:商品名;イースターPE
TG6763[イーストマンケミカル(株)製];ジオ
ール成分として、1,4−シクロヘキサンジメチロール
とエチレングリコールを併用した共重合体である。 ブロック共重合体E1:エポキシ化する前の、参考例2
で使用したブロック共重合体 エポキシ変性ブロック重合体G1:参考例2による試作
品 エポキシ変性水添ブロック重合体H1:参考例3による
試作品 酸化チタン:石原産業(株)製のルチル型酸化チタンC
R63 エポキシ基の反応促進剤J1:ジフェニルアミン エポキシ基の反応促進剤J2:トリエチルベンジルアン
モニウムクロライド
リカーボネート樹脂(A3)の製造例 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2
2.8kg(100モル)、ジフェニルカーボネート2
1.9kg(102.5モル)とメタホウ酸リチウム・
二水塩85mg(1×10-3モル)の水溶液、ホウ酸
1.0g(2.4×10-2モル)をフラスコに入れ、窒
素下、180℃で溶融させ、十分に撹拌しながら昇温さ
せ、最終的に、0.1torr、270℃にし、生成す
るフェノールを留去させて、無色透明な芳香族ポリカー
ボネート樹脂(A3)を得た。粘度平均分子量は23,
000であり、末端水酸基比率は28モル%であった。
(G1)の製造例 撹拌機、還流冷却管および温度計を備えたジャケット付
反応器にポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン
のブロック共重合体[日本合成ゴム(株)製、商品名:
TR2000]300g、酢酸エチル1500gを仕込
み溶解した。次いで過酢酸の30重量%酢酸エチル溶液
169gを連続滴下させ、撹拌下40℃で3時間エポキ
シ化反応をおこなった。反応液を常温に戻して反応器よ
り取り出し、多量のメタノ−ルを加えて重合体を析出さ
せ、濾別後水洗し、乾燥させ、エポキシ変性ブロック重
合体G1を得た。エポキシ変性ブロック重合体G1のエ
ポキシ当量は470であった。
合体(H1)の製造例 撹拌機および温度計を備えたジャケット付反応器にポリ
スチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンのジエン系ブ
ロック共重合体[日本合成ゴム(株)製、商品名:TR
2000]300g、シクロヘキサン3000gを仕込
み、溶解し、温度60℃で、水添触媒としてジ−P−ト
リルビス(1−シクロペンタジエニル)チタニウム/シ
クロヘキサン溶液(濃度1ミリモル/リットル)40ミ
リリットルとn−ブチルリチウム溶液(濃度5ミリモル
/リットル)8ミリリットルとを0℃、2.0kg/c
m2の水素圧下で混合したものを添加、水素分圧2.5
kg/cm2にて30分間反応させた。得られた部分水
添共重合体溶液は減圧乾燥により溶剤を除去した(ブタ
ジエン部全体の水添率30%)。この部分水添重合体3
00g、シクロヘキサン1500gを反応器(2リット
ルのジャケット付フラスコ)に仕込み、溶解した。次い
で過酢酸の30重量%酢酸エチル溶液300gを連続滴
下させ、撹拌下40℃で3時間エポキシ化反応を行っ
た。反応液を常温に戻して反応器より取り出し、多量の
メタノールを加えて重合体を析出させ、ろ別後水洗し、
乾燥させ、エポキシ化したエポキシ変性水添ブロック重
合体H1を得た。エポキシ変性水添ブロック重合体H1
のエポキシ当量は275であった。
で、芳香族ポリカーボネート樹脂(A1〜3)、芳香族
ポリエステル樹脂(B1〜2)、エポキシ変性ブロック
重合体G1、エポキシ変性水添ブロック重合体H1を配
合し、二軸押出機を用いて、本発明の樹脂組成物を得
た。得られた樹脂組成物のペレットを射出成形し、試験
片を得た。特性評価結果を表1〜2に示す。
ク共重合体E1を配合した場合と、配合しない場合で、
二軸押出機を用いて、本発明と同様樹脂組成物(表3)
を得た。得られた樹脂組成物のペレットを射出成形し、
試験片を得た。特性評価結果を表3に示す。
得られた樹脂組成物を用いて、シート押出成形を行い、
0.1mmと0.2mm厚みのシートを得た。シートの特性
評価結果を表4に示す。
物を用いて、同様にシート押出成形を行い、0.1mmと
0.2mm厚みのシートを得た。シートの特性評価結果を
表4に示す。
撃性改良を行なう場合、エラストマー成分と樹脂の相溶
性を上げる必要があるが、相溶性が十分でなく耐衝撃性
が低下してしまい、ポリマ−ブレンドによる改質効果が
発揮されない場合が多かった。表1〜4の結果から明ら
かなように、本発明の樹脂組成物はこのようなことはな
く、流動性を維持しつつ、耐衝撃性を兼ね備えた組成物
である。従って、本発明の樹脂組成物は、成形加工性、
耐衝撃性に優れ、薄肉成形品、OA機器、通信機器、家
電製品用部材等あるいは自動車用部材等の素材となる熱
可塑性樹脂組成物として使用することができる。
しつつ、耐衝撃性改良剤の分散性がよく耐衝撃性に優れ
た樹脂組成物である。本発明の樹脂組成物は、成形加工
性、耐衝撃性に優れ、ICカード、トランプカード、フ
ロッピーディスクなどの薄肉成形品、OA機器、携帯電
話などの通信機器、家電製品用ハウジング、シャーシそ
の他家電製品部材等、自動車用部材など、様々な用途に
使用することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 芳香族ポリカーボネート樹脂(A)40
〜80重量%と、芳香族ポリエステル樹脂(B)60〜
20重量%からなる樹脂配合物(I)100重量部、及
び、下記エポキシ変性ブロック重合体(G)及び/又は
エポキシ変性水添ブロック重合体(H)2〜10重量部
からなる樹脂組成物。 エポキシ変性ブロック重合体(G):同一分子内に、ビ
ニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(C)
と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック
(D)とからなるブロック共重合体(E)の共役ジエン
化合物に基づく二重結合をエポキシ化したエポキシ変性
ブロック重合体。 エポキシ変性水添ブロック重合体(H):上記ブロック
共重合体(E)を部分的に水素添加した部分水添ブロッ
ク重合体(F)の共役ジエン化合物に基づく二重結合を
エポキシ化したエポキシ変性ブロック重合体。 - 【請求項2】 芳香族ポリカーボネート樹脂(A)が末
端水酸基比率1〜40%の芳香族ポリカーボネート樹脂
である請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項3】 芳香族ポリエステル樹脂(B)がポリブ
チレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジ
メチレンテレフタレート)から選択した少なくとも1種
である請求項1または2記載の樹脂組成物。 - 【請求項4】 酸化チタンを該樹脂配合物(I)100
重量部に対して5〜30重量部添加してなる請求項1〜
3のいずれかに記載の樹脂組成物。 - 【請求項5】 エポキシ基の反応促進剤を該樹脂配合物
(I)100重量部に対して0.001〜2重量部添加
してなる請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組
成物を成形してなる成形品。 - 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組
成物を成形してなるICカードまたはトランプカード。
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