JPH11269361A - 制電剤 - Google Patents

制電剤

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JPH11269361A
JPH11269361A JP7399498A JP7399498A JPH11269361A JP H11269361 A JPH11269361 A JP H11269361A JP 7399498 A JP7399498 A JP 7399498A JP 7399498 A JP7399498 A JP 7399498A JP H11269361 A JPH11269361 A JP H11269361A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた永久帯電防止制、耐熱性及び溶融安定
性を備えた制電剤を提供する 【解決手段】 (A)(イ)全酸成分を基準にしてテレ
フタル酸成分60〜100mol%及びイソフタル酸成分40〜0m
ol%からなる酸成分、(ロ)特定のポリ(アルキレンオ
キシド)グリコール成分、(ハ)全グリコール成分(但
し、(ロ)成分を除く)を基準にしてテトラメチレング
リコール65〜100mol%及びエチレングリコール35〜0mol
%からなるグリコール成分からなるポリエーテルエステ
ルブロック共重合体であり、かつ(ロ)成分の共重合量
が全グリコール成分(但し、(ロ)成分を含む)の40〜
80重量%であるポリエーテルエステルブロック共重合体
100重量部、(B)高分子化合物の主鎖または側鎖と金
属イオンが相互作用している化合物0.001〜20重量部、
及び(C)金属塩0〜10重量部からなる制電剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂に配
合することにより、熱可塑性樹脂に優れた帯電防止性を
付与することの出来る制電剤に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂は、摩耗、剥離などによっ
て著しく帯電し易く、成形物に種々の問題、例えば、使
用時の放電による衝撃、埃の付着をもたらす。
【0003】熱可塑性樹脂に帯電防止性を付与する方法
としてアルキルスルホン酸のホスホニウム塩(特開昭62
-230835号公報)などの低分子型帯電防止剤を使用する
方法とポリエーテルエステルアミドなどの高分子型帯電
防止剤を使用する方法が知られている。
【0004】低分子型帯電防止剤は、当初の効果は高い
ものの、拭いたり、洗浄したりすると帯電防止性がなく
なるなど、環境の変化によって性能が変化する。また、
高分子型帯電防止剤は、エンジニアリングプラスチック
スに付与する場合、耐熱性、溶融安定性などの面で問題
がある場合が多い。
【0005】永久帯電防止を付与する方法としてポリエ
ーテルエステル型の高分子型帯電防止剤を使用すること
はすでに知られている(特開平6-57153号公報)。
【0006】
【発明の解決するべき課題】しかし、この従来のポリエ
ーテルエステル型の高分子型帯電防止剤は、結晶性のエ
ンジニアリングプラスチックなどに添加した場合に十分
な帯電防止性を付与することが難しい。また、公知の低
分子型帯電防止剤とを組み合わせて、エレクトロニクス
分野の搬送用冶具に用いると水洗工程などで制電性が変
化する場合があることを、本発明者らは知見した。本発
明はこれらの問題を解決することを課題とするものであ
る。本発明は、優れた永久帯電防止性、耐熱性及び溶融
安定性を備えた制電剤を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討の
結果、熱可塑性樹脂に対する相溶性と機械的強度、耐熱
性等に優れた特定のポリエーテルエステルブロック共重
合体に高分子化合物と金属イオンが相互作用している化
合物とを適量混合することによって水洗処理などによる
変化の小さい非常に優れた制電剤が得られることを見出
し本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は、(A)(イ)全酸成
分を基準にしてテレフタル酸成分60〜100mol%及びイソ
フタル酸成分40〜0mol%からなる酸成分、(ロ)下記一
般式(I)で表されるポリ(アルキレンオキシド)グリ
コール成分、
【0009】
【化2】
【0010】[但し、式中Xは置換基−H、−CH3
−CH2Cl、−CH2Br、−CH2Iまたは−CH2
CH3を表し、n及びmはn≧0、m≧0且つ120≧(n
+m)≧20を満足するものとする。mが2以上の場合X
は同じでも異なってもよい。このポリ(アルキレンオキ
シド)グリコール成分は該成分自体ランダム共重合体で
あってもよく、ブロック共重合体であってもよい。] (ハ)全グリコール成分(但し、(ロ)成分を除く)を
基準にしてテトラメチレングリコール65〜100mol%及び
エチレングリコール35〜0mol%からなるグリコール成分
からなるポリエーテルエステルブロック共重合体であ
り、かつ(ロ)成分の共重合量が全グリコール成分(但
し、(ロ)成分を含む)の40〜80重量%であるポリエー
テルエステルブロック共重合体100重量部、(B)高分
子化合物の主鎖または側鎖と金属イオンが相互作用して
いる化合物0.001〜20重量部、及び(C)金属塩0〜10
重量部からなる制電剤である。以下、本発明を詳細に説
明する。
【0011】[ポリエーテルエステルブロック共重合
体]本発明に用いられるポリエーテルエステルブロック
共重合体(A)は、(イ)全酸成分を基準にしてテレフ
タル酸成分60〜100mol%及びイソフタル酸成分40〜0mol
%からなる酸成分、(ロ)下記一般式(I)で表される
ポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分、
【0012】
【化3】
【0013】[但し、式中Xは置換基−H、−CH3
−CH2Cl、−CH2Br、−CH2Iまたは−CH2
CH3を表し、n及びmはn≧0、m≧0且つ120≧(n
+m)≧20を満足するものとする。mが2以上の場合X
は同じでも異なってもよい。このポリ(アルキレンオキ
シド)グリコール成分は該成分自体ランダム共重合体で
あってもよく、ブロック共重合体であってもよい。] (ハ)全グリコール成分(但し、(ロ)成分を除く)を
基準にしてテトラメチレングリコール65〜100mol%及び
エチレングリコール35〜0mol%からなるグリコール成分
からなるポリエーテルエステルブロック共重合体であ
り、かつ(ロ)成分の共重合量が全グリコール成分(但
し、(ロ)成分を含む)の40〜80重量%であるポリエー
テルエステルブロック共重合体である。
【0014】ポリエーテルエステルブロック共重合体
(A)におけるテトラメチレングリコール成分は、全グ
リコール成分(但し、(ロ)成分を除く)を基準にして
65mol%以上であることが必要である。テトラメチレ
ングリコール成分が65mol%未満では成形性が悪くな
る。
【0015】ポリエーテルエステルブロック共重合体
(A)には酸成分(イ)としてテレフタル酸、イソフタ
ル酸以外のジカルボン酸、例えば、フタル酸、アジピン
酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、トリメ
リット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸が共重合せしめられていて
もよい。
【0016】これらの成分が共重合される場合、共重合
量は全酸成分量を基準に、好ましくは40モル%未満、
更に好ましくは20モル%未満である。
【0017】ポリエーテルエステルブロック共重合体
(A)にはグリコール成分(ハ)として、テトラメチレ
ングリコール、エチレングリコール以外のジオール、例
えば、トリメチレングリコール、1,5-ペンタンジオー
ル、1,6-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、1,
4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタ
ノールが共重合せしめられてもよい。
【0018】これらの成分が共重合される場合、共重合
量は全グリコール成分量(但し、(ロ)成分を除く)を
基準に、好ましくは40モル%未満、更に好ましくは2
0モル%未満である。
【0019】ポリエーテルエステルブロック共重合体
(A)にはポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分
(ロ)が共重合されているが、この(ロ)成分の共重合
量は全グリコール成分(但し、(ロ)成分を含む)の40
〜80重量%、好ましくは40〜70重量%である。40重量%
より少ないと帯電防止性の効果が小さく、80重量%より
多くなるとポリマーの融着、膠着が起こり工程上問題が
生じる。
【0020】
【化4】
【0021】前記式(I)においてXは水素原子(−
H)または置換基−CH3、−CH2Cl、−CH2Br、
−CH2Iもしくは−CH2OCH3を表わす。
【0022】このXがこれら以外の複雑な基の場合、立
体障害のために共重合ポリマーの重合度を上げるのが困
難になる。ポリエチレングリコール単位の主鎖に直接ハ
ロゲンやアルコキシ基を置換したものはポリマーの分解
性が強い。Xは水素原子であることが好ましい。
【0023】前記式(I)中n及びmは、n≧0、m≧
0且つ120≧(n+m)≧20を満足することを要する。
(n+m)の値が20に満たない場合、ブロック共重合体
のブロック性が低下し、帯電防止性が不十分となり、一
方(n+m)の値が120を越えると重合度が低下し、充
分な重合度の共重合ポリマーを得ることが困難となるば
かりでなく、帯電防止性が低下する。mが2以上である
場合、上記Xは同じでも異なってもよい。
【0024】このポリ(アルキレンオキシド)グリコー
ル成分(ロ)は該成分自体ランダム共重合体であっても
よく、ブロック共重合体であってもよい。
【0025】[高分子化合物と金属イオンが相互作用し
ている化合物]本発明に用いられる高分子化合物の主鎖
または側鎖と金属イオンが相互作用している化合物
(B)は、例えばポリアクリル酸の塩、エチレン・不飽
和カルボン酸共重合体のアイオノマーであり、好ましく
はエチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマー
である。
【0026】ここでエチレン・不飽和カルボン酸共重合
体のアイオノマーとは、エチレンと不飽和カルボン酸の
ランダム共重合体、あるいはエチレン・不飽和カルボン
酸及び他の共重合可能な単量体のランダム共重合体のア
イオノマーである。
【0027】ランダム共重合体における不飽和カルボン
酸の重合割合は、通常、5〜30重量%、好ましくは、10
〜25重量%であり、他の共重合可能な単量体の重合割合
は、通常0〜40重量%、好ましくは0〜25重量%、一層好
ましくは0〜10重量%である。
【0028】ここで、不飽和カルボン酸としては、アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸モノメチル、マレイ
ン酸モノエチル、無水マレイン酸、イタコン酸などを例
示することができ、とくにアクリル酸又はメタクリル酸
が好ましい。また、他の共重合可能な単量体の例として
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
イソブチル、アクリル酸nブチル、アクリル酸イソオク
チル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソブチル、
マレイン酸ジエチルなどの不飽和カルボン酸エステル、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステ
ル、一酸化炭素などであり、特にアクリル酸、メタクリ
ル酸のエステルが好ましい。
【0029】前記アイオノマーにおいて金属イオンは、
例えば亜鉛、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナ
トリウム、カリウム、リチュウム、鉛、錫、アルミニウ
ム、銅、コバルト、ニッケルである。特にカリウム、ナ
トリウム又はマグネシウムが好適である。
【0030】アイオノマーはこれらの金属イオンにより
中和されているが、アイオノマーのこれら金属イオンに
よる中和度は通常5〜100%、好ましくは20〜80%であ
る。
【0031】また、上記アイオノマーとしては、190
℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが、0.01〜2
0g/10分、好ましくは0.1〜10g/10分のものを使用するの
がよい。
【0032】本発明に用いられる高分子化合物の主鎖ま
たは側鎖と金属イオンが相互作用している化合物(B)
の配合量は、ポリエーテルエステルブロック共重合体10
0重量部に対して0.001〜20重量部である。好ましくは、
0.01〜10重量部である。0.001重量部より少ないと十分
な制電性の改良効果がない。20重量部より多いと制電性
の改良効果が飽和状態であり、また、エレクトロニクス
分野の容器として使用する場合、洗浄工程で溶出金属汚
染が懸念され、好ましくない。
【0033】このようにアイオノマーをポリエーテルエ
ステルブロック共重合体に適量コンパウンドしたもの
は、低分子型帯電防止剤とポリエーテルエステルの組み
合わせに比べ、金属イオンの水洗による流出が少なく、
極めて安定した永久帯電防止性を備えることができる。
【0034】[金属塩]本発明に用いられる金属塩(C)
は、好ましくはKCl、NaClなどの金属塩またはスルホン
酸金属塩である。スルホン酸金属塩としてはドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸カリ
ウムが好ましい。
【0035】本発明に用いられる金属塩(C)の配合量
はポリエーテルエステルブロック共重合体100重量部に
対して0〜10重量部である。10重量部以上添加した場
合、表面の荒れや着色の原因となるので好ましくない。
【0036】本発明に用いられる制電剤には、本発明の
目的を損なわない範囲で、各種添加剤を添加することが
出来る。
【0037】添加剤としては、例えば、モンタン酸ワッ
クス、ポリエチレンワックス、シリコンオイルなどの離
型剤、難燃剤、難燃助剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、顔
料、染料を挙げることができる。
【0038】また、本発明の目的を損なわない範囲で他
の熱可塑性樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、アクリル樹脂、フッソ樹脂、ポリア
ミド、ポリアセタール、ポリスルホン、ポリフェニレン
スルフィド;熱硬化性樹脂、例えばフェノール樹脂、メ
ラミン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂;軟質熱可塑
性樹脂、例えばエチレン/酢ビ共重体、ポリエステルエ
ラストマ、エポキシ変性ポリオレフィンを添加でするこ
とができ、さらに他の充填剤、例えば、タルク、カオリ
ン、ワラストナイト、クレー、シリカ、セリサイト、酸
化チタン、カーボンブラック、グラファイト、金属粉
末、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ガラスフレーク、
ガラスパウダー、ガラス繊維を添加することができる。
【0039】[制電剤の製造方法]本発明の静電剤は上
記(A)、(B)及び(C)成分を任意の配合方法によ
り配合することにより得ることができる。
【0040】通常これらの配合成分はより均一に分散さ
せることが好ましく、その全部もしくは一部を同時にあ
るいは均一に分散させることが好ましい。
【0041】本発明の静電剤において、その成分の全部
もしくは一部を同時にあるいは別々に例えばブレンダ
ー、ニーダー、パンバリーミキサー、ロール、押出機等
の混合機で混合し均質化させる方法を用いることが出来
る。
【0042】更に、予めドライブレンドされた組成物を
加熱した押出機で溶融混練して均質化した後針金状に押
出し、次いで所望の長さに切断して粒状化する方法を用
いることもできる。
【0043】本発明の制電剤は、各種樹脂に配合するこ
とにより、樹脂組成物に優れた永久帯電防止性を付与す
ることができる。本発明の制電剤により制電性を付与さ
れた樹脂組成物は、制電フィルム、制電シート、制電プ
レート、ICトレー、ICトレーのパッケージ、制電テー
プ、複写機部品、ブラウン管用帯電防止コーティング
材、OA・通信機器のハウジング材料、クリーンルーム内
装材、シリコンウェハーキャリア、シリコンウェハーキ
ャリアボックス、シリコンウェハー押え棒、液晶基板搬
送用キャリア、HDD及びLCD関連部品搬送用冶具な
どの各種用途に利用可能である。以下、実施例により本
発明をさらに詳細に説明する。
【0044】
【実施例】実施例において使用した原料及び評価方法は
以下のとおりである。
【0045】1.原料:各種原料は以下のものを使用し
た。
【0046】・ポリエーテルエステルブロック共重合体
1〜4 表1に記載された組成になるようにジメチルテレフタレ
ート、ジメチルイソフタレート、テトラメチレングリコ
ール、エチレングリコール、及び(変性)ポリエチレン
グリコール、触媒としてテトラブチルチタネート(酸成
分に対して0.090モル%)を反応器に仕込み、内温190℃
でエステル化反応を行った。理論量の約80%のメタノー
ルが留出した後、昇温を開始し、徐々に減圧しながら重
縮合反応を行った。1mmHg以下の真空度に到達後、240℃
で200分間反応を継続した。次いで酸化防止剤イルガノ
ックス1010をポリエチレングリコール又は変性ポリエチ
レングリコールに対して5重量%添加し、反応を終了し
た。精製したポリマーの組成を表2に示す。実施例に使
用したものは合成例1で得られた共重合体である。以
下、合成例1で得られた共重合体を表中TRB-EKVと称す
る。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】 ・ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 竹本油脂(株)製 TPL456 ・カリウムアイオノマー (エチレン―メタクリル酸共重合体の分子間をカリウムイオンで架橋したアイオ ノマー) 三井・テ゛ュホ゜ンホ゜リケミカル(株)製 ハイミランMK153 MFR 0.50(g/10分) 融点 93(℃) ・塩化カリウム(KCl) 和光純薬工業(株)製 JIS試薬特級
【0050】2.帯電防止性(抵抗率、飽和帯電圧及び
帯電圧半減衰時間):帯電防止性は、オネストメータ
(シシド静電気(株)製スタチックH−0110)を用
いて測定した印加電圧10KV(試料電極間距離:20m
m)における飽和帯電圧及び帯電圧半減衰時間並びに超
絶縁計(東亜電波工業(株)製SM−10E)を用いて
測定した表面抵抗率によって評価した。半減衰時間及び
表面抵抗率は試料を温度23℃、相対湿度50%の雰囲
気下で24時間調湿した後、環境温度23℃、相対湿度
50%下で測定した。
【0051】3.水洗処理:中性洗剤(ママレモン水溶
液:1.5ml/L)を用いてスポンジで3分間表面を
手洗いし、温純水(60℃)で3分間洗浄し、そのサン
プル表面をAirブローし、80℃10分間オーブン乾
燥した。この洗浄工程を3回繰り返し、最終の乾燥は80
℃・真空・12時間行い、その後23℃、50%RHで2
4時間、状態調湿した。
【0052】[実施例1〜5及び比較例1、2]各種原料
を表3及び表4に記載の量割合(重量部単位)で予め均
一にドライブレンドした後、スクリュー径44mmのベ
ント付き2軸押出機を用いてシリンダー温度210〜250
度、スクリュー回転数160〜220rpm、吐出量50kg/
hにて溶融混練し、ダイスから吐出するスレッドを冷却
後、切断して成形用ペレットを得た。次いでこのペレッ
トを用いて射出圧力750kg/cm2、射出速度70
cm3/sec、冷却時間15秒、及び全成形サイクル
25秒の条件で射出成形により円板試験片(直径50mm、
厚さ3mm)を作成した。これらの評価結果を表3、4に
示す。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】表3に示すようにポリエーテルエステル単
独系(比較例1)に比べ、カリウムアイオノマーを添加
したもの(実施例1,4)は表面抵抗率で一桁低い値を示
し、10KVの印加電圧をかけてもほとんど帯電せず、非常
によい帯電防止性を示した。この傾向は、アニール処理
をしてもほとんど変化しない。更に、TPL456やK
Clなどを併用しても良好な結果を得た(実施例2,
3)。
【0056】表4に示すようにポリエーテルエステル+
カリウムアイオノマー系(実施例5)は従来の処方(比
較例2)と異なり、非常に厳しい洗浄テストを行っても
その効果は変化しない。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、優れた永久帯電防止
制、耐熱性及び溶融安定性を備えた制電剤を提供するこ
とをができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(イ)全酸成分を基準にしてテレ
    フタル酸成分60〜100mol%及びイソフタル酸成分40〜0m
    ol%からなる酸成分、(ロ)下記一般式(I)で表され
    るポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分、 【化1】 [但し、式中Xは置換基−H、−CH3、−CH2Cl、
    −CH2Br、−CH2Iまたは−CH2OCH3を表し、
    n及びmはn≧0、m≧0且つ120≧(n+m)≧20を
    満足するものとする。mが2以上の場合Xは同じでも異
    なってもよい。このポリ(アルキレンオキシド)グリコ
    ール成分は該成分自体ランダム共重合体であってもよ
    く、ブロック共重合体であってもよい。] (ハ)全グリコール成分(但し、(ロ)成分を除く)を
    基準にしてテトラメチレングリコール65〜100mol%及び
    エチレングリコール35〜0mol%からなるグリコール成分
    からなるポリエーテルエステルブロック共重合体であ
    り、かつ(ロ)成分の共重合量が全グリコール成分(但
    し、(ロ)成分を含む)の40〜80重量%であるポリエー
    テルエステルブロック共重合体100重量部、(B)高分
    子化合物の主鎖または側鎖と金属イオンが相互作用して
    いる化合物0.001〜20重量部、及び(C)金属塩0〜10
    重量部からなる制電剤。
  2. 【請求項2】 高分子化合物の主鎖または側鎖と金属イ
    オンが相互作用している化合物(B)がエチレン・不飽
    和カルボン酸共重合体のアイオノマーである請求項1に
    記載の制電剤。
  3. 【請求項3】 エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の
    アイオノマー(B)を構成する金属イオンが、亜鉛、マ
    グネシウム、カルシウム、バリウム、鉛、錫、ナトリウ
    ム、カリウム、リチュウム、アルミニウム、銅、コバル
    ト、ニッケルからなる群より選ばれる1以上の金属イオ
    ンである請求項2に記載の制電剤。
  4. 【請求項4】 金属塩(C)が、KCl、NaCl、ドデシル
    ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸カ
    リウムからなる群より選ばれる1以上の金属塩である請
    求項1に記載の制電剤。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002020589A (ja) * 2000-07-06 2002-01-23 Riken Technos Corp 制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物

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