JPH11269057A - 皮膚収斂剤 - Google Patents
皮膚収斂剤Info
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- JPH11269057A JPH11269057A JP10090596A JP9059698A JPH11269057A JP H11269057 A JPH11269057 A JP H11269057A JP 10090596 A JP10090596 A JP 10090596A JP 9059698 A JP9059698 A JP 9059698A JP H11269057 A JPH11269057 A JP H11269057A
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Abstract
性および使用感に優れた皮膚収斂剤を提供する。 【解決手段】 プルーン果肉の水または含水アルコール
による抽出物、またはプルーン果肉をセルラーゼ、ヘミ
セルラーゼまたはペクチナーゼで処理して得られた液状
化物に含まれる蛋白凝集性物質を皮膚収斂剤として用い
る。
Description
使用する皮膚収斂剤に関するものである。
収斂剤には、皮膚上の毛孔や汗孔等に作用して一時的に
皮膚蛋白を引き締め、過剰の脂質や汗等の分泌を抑制す
る作用があり、それによりメークアップ化粧料の仕上が
りを良くし、発汗等による化粧くずれを防ぎ、ひげ剃り
後の細かい切り傷からの出血を抑えたりする。
物理的刺激を利用するもの(エタノール等); 皮膚表面の蛋白質官能基と結び付く陽イオン性(た
とえば塩化アルミニウム、塩基性アルミニウム、クロル
ヒドロキシアルミニウム等)または陰イオン性(たとえ
ばクエン酸、酒石酸等の有機酸)のもの; ハマメリス抽出物、ゲンノショウコ抽出物、シャク
ヤク抽出物等、タンニン系化合物を含むことにより蛋白
凝集作用を有する植物抽出物からなるもの; などが利用されている。
つ安全な使用量範囲ではほとんど効果がない。はいず
れも安全性に問題があり、使用が難しい。は保存安定
性が悪く、また鉄イオンによって著しい着色を起こす。
さらに、引き締め効果は顕著であるが肌の潤いを無く
し、突っ張り感を招くという欠点がある。
は、安全性の高い天然物由来の物質の中から安定性や使
用感にも優れた効果的な皮膚収斂性物質を見いだし、化
粧料用の皮膚収斂剤として提供することにある。
成功した皮膚収斂剤は、プルーン果肉より採取された蛋
白凝集性物質を有効成分としてなるものである。
ン果肉を水または含水アルコールを溶媒とする抽出によ
り抽出することができ、したがって、該抽出により得ら
れる抽出物を本発明の皮膚収斂剤とすることができる。
ン果肉をセルラーゼ、ヘミセルラーゼまたはペクチナー
ゼで処理して得られる液状化物の状態で皮膚収斂剤とし
て利用することもできる。
のスモモ(学名 Prunus salicina)およびセイヨウスモ
モ(学名 Prunus domestica)を意味する。
キスおよび酵素分解物が保湿剤として有用なことが知ら
れており、化粧品配合成分規格にも記載されている。し
かしながら、プルーン果肉に皮膚収斂作用があることは
従来知られていなかった。
プルーンエキスおよび酵素分解物はいずれも本発明の皮
膚収斂剤に使用することができるが、プルーンの果実を
原料にして本発明の皮膚収斂剤を製造することも容易で
ある。以下、その方法について説明する。
鮮な果肉にも乾燥果肉にも含まれているので、いずれを
原料にしてもよい。
剤を製造する場合、有効成分の抽出には水または含水ア
ルコールを用いる。含水アルコールを使用する場合にお
けるアルコールとしては、メタノール、エタノール等の
低級脂肪族アルコール、1,3-ブチレングリコール等の多
価アルコールが好適であり、含水率は約30〜50%の
ものが適当である。
ないし還流加熱下に、任意の装置を用いて抽出すること
ができる。簡単には、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出
原料を投入し、ときどき撹拌しながら可溶性成分を溶出
させる。得られた抽出液を濃縮すると、濃い茶褐色の濃
縮液(エキス)が得られる。乾燥して粉末化することは
困難なので、通常はこのエキスを皮膚収斂剤に使用す
る。必要ならば、皮膚収斂作用に悪影響のない範囲で簡
単な精製処理を施こす。
プルーン果肉を擂潰、圧搾するなどしてスラリー状にし
たのちセルラーゼ、ヘミセルラーゼまたはペクチナーゼ
で処理する。処理に用いる酵素は市販されている一般的
なものでよく、処理条件も特に限定されるものではな
い。いずれの酵素を用いた場合も、高分子多糖類が加水
分解されることによりプルーン果肉は液状化する。最後
に加熱して酵素を失活させ、残存する固形物を濾別す
る。濾液は前記プルーンエキスよりも粘度が低く、しか
も皮膚収斂作用に優れている。
処理物も、必要に応じて任意の助剤、溶剤等と共に、任
意の剤形に製剤化して皮膚収斂剤としての利用に供する
ことができる。
て糖質および無機質からなると考えられる。それらのい
ずれが皮膚収斂作用に関与しているのかは確認されてい
ないが、タンニン系の皮膚収斂剤と比べると、皮膚収斂
作用はやや温和であるが突っ張り感を伴うことがないと
いう特徴がある。
乳液、ローション、パック、浴用剤等、任意の剤形の任
意の化粧品、皮膚外用剤等に配合することができ、その
際、任意の美白剤(たとえばプラセンター、コウジ酸、
アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、アルブチ
ン等)、抗炎症剤(たとえばグリチルリチン酸、グリチ
ルレチン酸、アラントイン、ビサボロール等)、保湿剤
(たとえばグリセリン、PCAソーダ、ヒアルロン酸
等)、紫外線吸収剤(たとえばパラアミノ安息香酸、サ
リチル酸ジプロピレングリコールエステル等)、血流促
進剤(たとえばセンブリエキス、ビタミンE、トウガラ
シチンキ等)と併用することも可能である。配合対象と
して特に好適な化粧品の例としては、化粧水、プレシェ
ーブローション、アフターシェーブローション、ヘアト
ニック、乳液、粉末入り化粧水等の水−アルコール系化
粧料がある。
抽出溶媒500mlに投入し、還流加熱下に1時間抽出す
る処理を2回繰り返す。得られた抽出液を合わせて減圧
下に濃縮し、固形分濃度約60重量%のエキスを得る。
を用いて上記抽出を行なったところ、エキスの収率(固
形物換算)は水抽出の場合53.6重量%、50%メタ
ノール抽出の場合52.2重量%であった。
kgに水1リットルを加えて90℃に3時間加熱し、つい
で圧搾して、固形分濃度約30%の圧搾汁を得た。これ
にセルラーゼ(天野製薬製)を加えて全体がほぼ澄明に
なるまで反応させた。その後、加熱して酵素を失活さ
せ、冷却後濾過して酵素分解物を得た。
いたほかは製造実施例2と同様にして、プルーン酵素分
解物を製造した。
たほかは製造実施例2と同様にして、プルーン酵素分解
物を製造した。
びにタンニン酸(対照例)について、収斂作用の試験法
として化粧品業界で一般的に採用されている蛋白凝集力
試験を下記の方法により行なった。
5%エタノールの10倍希釈液)を用意し、その4重量
部に0.5重量%アルブミン水溶液1重量部を混合す
る。5分後に、日本精密工業(株)製積分球式濁度計を
用いて白板法により濁度(凝集したアルブミンによるも
の)を測定する。なお、空試験として試料溶液を添加し
ない場合について同様の測定を行い、補正を行う。測定
された濁度は試料の蛋白凝集力(さらには皮膚収斂作
用)の指標となる。
実施例製品は濃度0.5〜1.0重量%程度で実用上十分
な蛋白凝集作用を示し、タンニン酸に匹敵するものであ
ることが確認された。またプルーンの抽出物と酵素処理
物との比較では、後者のほうが強い蛋白凝集作用を示し
た。
およびそれに製造実施例2のプルーン酵素処理物を0.
5重量%含有させた化粧水について、皮膚収斂作用等の
評価試験を行なった。
を被験者とし、上記対照品化粧水を片頬に、プルーン酵
素処理物添加化粧水を片頬に、それぞれ朝夕1回、1週
間連続して塗布させた。また、その間、通常のメークア
ップ化粧料も使用させた。試験終了後、各化粧水につい
て肌の引き締め感および潤い感、ならびにメークアップ
の化粧くずれの防止効果を評価させた。試験結果を表2
に示す。
記組成の化粧水を常法により製造した。 変性95%エタノール 15.0重量% ジプロピレングリコール 2.0 製造実施例2のプルーン酵素処理物 0.3 クエン酸 0.03 クエン酸ナトリウム 0.05 L-アスコルビン酸 0.05 メチルパラベン 0.1 P.O.E.(15)オレイルアルコールエーテル 0.5 香料 0.1 色素 適量 精製水 残部
記組成のアフターシェーブローションを常法により製造
した。 変性95%エタノール 40.0重量% グリセリン 1.0 製造実施例4のプルーン酵素処理物 0.5 リン酸二水素ナトリウム 0.1 クエン酸ナトリウム 0.1 アラントイン 0.05 塩酸ピリドキシン 0.2 P.O.E.(60)硬化ヒマシ油 0.5 紫外線吸収剤 0.05 香料 0.1 色素 適量 精製水 残部
記組成のヘアトニックを常法により製造した。 変性95%エタノール 60.0重量% 製造実施例3のプルーン酵素処理物 1.0 ポリエチレングリコール400 1.0 ヒノキチオール 0.01 塩酸ピリドキシン 1.0 P.O.E.(60)硬化ヒマシ油 0.5 l-メントール 0.05 紫外線吸収剤 0.1 香料 0.1 色素 適量 精製水 残部
斂作用を有するだけでなく使用感にも優れているので、
各種化粧品に配合して使用するのに好適なものである。
本発明による皮膚収斂剤は、その有効成分が化粧品構成
成分として周知のプルーンエキスやプルーン酵素分解物
と同じか同等のものであって特性や安全性等が確認され
ている点でも有利なものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 プルーン果肉より採取された蛋白凝集性
物質を有効成分としてなる皮膚収斂剤。 - 【請求項2】 プルーン果肉の水または含水アルコール
による抽出物を有効成分としてなる皮膚収斂剤。 - 【請求項3】 セルラーゼ、ヘミセルラーゼまたはペク
チナーゼでプルーン果肉を処理して得られた液状化物を
有効成分としてなる皮膚収斂剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10090596A JPH11269057A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 皮膚収斂剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10090596A JPH11269057A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 皮膚収斂剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11269057A true JPH11269057A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=14002860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10090596A Pending JPH11269057A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 皮膚収斂剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11269057A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002138028A (ja) * | 2000-10-30 | 2002-05-14 | Pias Arise Kk | 皮膚外用剤とその製造方法 |
JP2006347926A (ja) * | 2005-06-14 | 2006-12-28 | Ichimaru Pharcos Co Ltd | ファゴサイトーシス抑制剤 |
JP2011016766A (ja) * | 2009-07-10 | 2011-01-27 | Belle Coeur Kenkyusho:Kk | ストレッチパック化粧剤 |
JP2013180985A (ja) * | 2012-03-01 | 2013-09-12 | Cosmetics Roorando Kk | 皮膚洗浄剤組成物 |
-
1998
- 1998-03-20 JP JP10090596A patent/JPH11269057A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002138028A (ja) * | 2000-10-30 | 2002-05-14 | Pias Arise Kk | 皮膚外用剤とその製造方法 |
JP2006347926A (ja) * | 2005-06-14 | 2006-12-28 | Ichimaru Pharcos Co Ltd | ファゴサイトーシス抑制剤 |
JP2011016766A (ja) * | 2009-07-10 | 2011-01-27 | Belle Coeur Kenkyusho:Kk | ストレッチパック化粧剤 |
JP2013180985A (ja) * | 2012-03-01 | 2013-09-12 | Cosmetics Roorando Kk | 皮膚洗浄剤組成物 |
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