JP2002138028A - 皮膚外用剤とその製造方法 - Google Patents
皮膚外用剤とその製造方法Info
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Abstract
用に優れ、安全性及び使用感に優れた抗老化皮膚外用剤
及び化粧料を提供することを課題とする。 【解決手段】 ユウガオエキスを含有することを特徴と
し、そのユウガオエキスは、好ましくは、ユウガオの全
草又はユウガオの果実の圧搾液である。
Description
製造方法、特に抗炎症作用、細胞賦活作用、活性酸素消
去作用を有する抗老化皮膚外用剤とその製造方法に関す
る。
活性酸素消去作用を有する皮膚外用剤としては、種々の
ものが開発されている。
ずしも十分ではなく、特に副作用等が生ずるおそれのあ
るものが多く、安全性が必ずしも確保されてはいなかっ
た。
ているステロイド剤は、局部的に炎症を抑制するにすぎ
ず、治癒後に炎症が再発した場合には、投与前よりも症
状が悪化する場合がある。
するためになされたもので、抗炎症作用、細胞賦活作
用、活性酸素消去作用に優れ、安全性及び使用感に優れ
た抗老化皮膚外用剤及び化粧料を提供することを課題と
するものである。
な課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ユウガ
オのエキスに抗炎症作用、細胞賦活作用、活性酸素消去
作用が優れており、さらに安全性及び使用感にも優れて
いることを見出し、本発明を完成するに至った。
てなされたもので、皮膚外用剤としての特徴は、ユウガ
オエキスを皮膚外用剤に含有させたことである。
オの全草又はユウガオの果実の加熱圧搾液が用いられ
る。
ウガオの果実全体を圧搾して圧搾液とすることが好まし
い。
は、ユウガオエキスを配合して皮膚外用剤を製造するこ
とである。
種子を含むユウガオの果実全体を加熱圧搾して得られた
液を配合して製造することである。
によって得られた液を配合して製造することも可能であ
る。
ルラーゼ、及びヘミセルラーゼを少なくとも含有する複
合酵素が用いられる。
は、特に限定されるものではないが、0.0001重量%〜50
重量%であることが望ましい。
液類、クリーム類、パック類、軟膏類等の剤型にするこ
とが可能である。また、本発明の皮膚外用剤を化粧料と
して使用する場合、その化粧料の種類としては、清浄用
化粧品、基礎化粧品、頭髪化粧品、メークアップ化粧
品、石鹸類、洗顔料類等が例示される。
界面活性剤、香料、顔料等を適宜配合することができ
る。
加熱圧搾液からなるユウガオエキスを調製する場合の実
施例である。
を破砕する。この場合、外皮や種子は除去せずに付けた
ままの状態で破砕する。
間加熱し、その加熱後の破砕物を圧搾濾過する。
3.4 〜3.8 に調整する。
を、ユウガオエキスとして用いる。
ようにして調製したユウガオエキスをさらに酵素処理し
て得られるユウガオエキスの実施例である。
て得られたユウガオエキスとしてのpH調製液を、ペク
チナーゼ、セルラーゼ、及びヘミセルラーゼを含有する
複合酵素で酵素分解した。この場合、ペクチナーゼ、セ
ルラーゼ、及びヘミセルラーゼ以外の酵素が複合酵素に
含有されていてもよい。
重量%添加した。
た。
活させた後、濾過した。
ガオエキスが得られた。
が望ましい。
透過度は85%以上であった。
子も含む果実全体を原料として用いているため、ペクチ
ン類以外にセルロース類等の食物繊維も含まれている
が、本実施例ではペクチナーゼの他にセルラーゼも含有
する複合酵素で酵素分解しているため、ペクチンのみな
らずセルロースも好適に分解され、従って上記のように
透過度が85%以上の澄明性のエキスが得られるのであ
る。
のユウガオ果実の加熱圧搾液からなるエキスについて、
ラットにおける誘発PCA(Passive Cutaneus Anaphyl
axis) 反応を用いて、ユウガオエキスの抗炎症作用を評
価した。
6週令を使用した。
ール レスタミン軟膏(大正製薬)/Positive control 30% 1,3 −ブチレングリコール溶液/水
gma 社:以下Ovと略す)を使用した。抗血清は予め上
記のラットを用い、Ovを抗原として作成したものを生
理食塩水にて1:20に希釈して使用した。抗体価は1:32で
あった。剃毛したラット背部に抗血清を左右各0.1ml を
皮内投与した。
に、抗血清投与部位に対して試料を100 μg 塗布した。
塗布部面積は、抗血清投与部位を中心とした2.0cm ×2.
0cm とした。
vを含む0.5 %Evance Blue(Sigma 社)in Saline を2.
5mL/kg尾静脈注射した。反応惹起部位の皮膚を生検パン
チ(18mm) にて切除した。この切除した皮膚を色素抽出
液(0.3 %硫酸ナトリウム:アセトン混合液=3:7)中に
て攪拌しながら、48時間以上放置し、色素を抽出した。
この上清の620nm における吸光度を測定した。
における吸光度である。また、SDとは、標準偏差であ
る。さらに、nはデータ数を示す。
スは高い抗炎症効果を有している。
ト角化細胞においてPG(プロスタグランジン)E2の
産生抑制を指標として、ユウガオエキスの抗炎症作用を
評価した。
scade 社)を使用した。培地は、増殖用にはHu Media−
KG2 (商品名:クラボウ)を用い、重層培養用には、極
東製薬K110 TypeI培地を用い、実験用には増殖添加剤
無添加の極東製薬K110 培地を用いた。
のアミノ酸、ビタミン、無機塩、グルコース等からなる
基礎培地であるHu Media−KB2(商品名:クラボウ)と、
インスリン、hEGF、ハイドロコーチゾン、抗菌剤、
BPE等からなる増殖添加剤であるHu Media−KG(商品
名:クラボウ)とを混合したものである。
0 TypeI培地は、種々のアミノ酸、ビタミン、無機塩、
グルコース等からなる基礎培地と、BSA、下垂体エキ
スインスリン、h −EGF、ヘパリン等からなる細胞培
養添加剤K−1を混合した無血清培地である。
ル 塩酸ベルベリン/Positive control
た培養角化細胞を培地で洗浄した後、50mj/cm2のUVB
領域の紫外線(max.305nm)を照射した。UVB領域の紫
外線照射後、種々の濃度の試料を含む培地を加え、24時
間インキュベートした後、培養上清を回収した。回収し
た上清のPGE2量は、PGE2EIA system(Amersham
社)を用いて測定した。また、シャーレ上の細胞にAlam
r Blue(Biosource社)を含む培地を加えて生細胞を染色
し、生存率を求めた。
率である。また、SDとは、標準偏差である。さらに、
nはデータ数を示す。
スは、優れたPGE2の産生抑制効果を有することがわ
かった。
オエキスの活性酸素消去能をESRスピントラップ法に
より測定した。
ンラジカル(以下、・O 2 -と略す)、ヒドロキシラジカ
ル(以下、・OHと略す)、ターシャルブチルパーオキ
サイドラジカル(以下、t-BuOO・と略す)の3種とし
た。
た溶液をESRにて測定し、試料の消去活性は50%抑制
濃度で表すことによって行った。
とはヒポキサンチンであり、DTPAとはジエチレント
リアミン−N,N,N’,N”,N”−五酢酸である。
また、DMPOとは、5,5−ジメチル−L −ピロリン
−N−オキシドであり、XODとは、キサンチンオキシ
ダーゼである。
混合した溶液をUVA領域の紫外線(max330nm) 照射の
後、ESRにて測定し、試料の消去活性は50%抑制濃度
で表すことによって行った。
合で混合した溶液をESRにて測定し、試料の消去活性
は50%抑制濃度で表すことによって行った。
tert−ブチルヒドロペルオキシドである。
ターとしては、ラボテック株式会社製のFR−30型を
用いた。測定条件は、Field 341. Omt、Gain500 で、マ
ンガン(Mn)に対する活性比で算出した。
は、各種消性酸素量を半減させるエキスの乾燥重量であ
り、IC50mg/mLの単位で表されている。
スは、・O2 -、・OH、t-BuOO・の活性酸素を消去する
作用を有していることがわかった。
オエキスのヒト正常細胞に与える影響を調べた。
真皮繊維芽細胞を使用した。培養液は、Dulbecco's mo
dified Eagle's medium (培地)に、10% fetal calf
serum, 0.6mg/mLのL−グルタミン、100U/mL のペニシ
リン、100 μg/mLのストレプトマイシンを添加して使用
した。
37℃で、細胞の回収と継代には0.25%トリプシン−0.02
%EDTAを使用した。
に植えつけた後、3日間培養し、最後の一晩は血清濃
度0.5 %の培養液に変更した。
液に交換し、ユウガオエキスを0.1、1.0 、5.0 %の濃
度で添加した。
時間は酸化還元色素であるAlamar Blue (商品名:Bios
ource International, Sacramento, CA)を添加し、培養
液の蛍光強度をFluoroskan Ascent (Labsystems Co. To
kyo, Japan) を用いて excitation : 560nm, emission
: 590nm で測定した。
×105cells を播き、カウントは血球計算盤を用いて行
った。
験では、72時間の培養後、約8%の細胞数の増加が観察
された。
おいては、0.1 %から濃度依存性に蛍光強度を増加さ
せ、5%濃度では非添加群に比較し、約1.3 倍になっ
た。
オエキスは繊維芽細胞増殖作用を有しており、細胞賦活
効果が認められる。
代謝活性を示すとされており、文献にも、また従来の実
験結果からも、細胞の増殖とよく比例することが判明し
ている。
時間の培養後、約8%の細胞数の増加が観察された。
細胞の形態学的な変化や細胞が浮遊してくる等の細胞障
害性の変化は、この実験中認められなかった。
障害性の作用は認められなかった。
を配合した化粧料の一例としての化粧水の実施例であ
る。
る。
を配合した化粧料の一例としてのエッセンスの実施例で
ある。
である。
を配合した化粧料の一例としてのクリーム(エマルジョ
ン)の実施例である。
ある。
を配合したジェルの実施例である。
る。
を配合した化粧料の一例としてのシャンプーの実施例で
ある。
である。
を配合した化粧料の一例としてのヘアコンディショナー
の実施例である。
次のとおりである。
を配合した化粧料の一例としての乳化ファンデーション
の実施例である。
次のとおりである。
を配合した化粧料の一例としての頭髪化粧品(養毛剤)
の実施例である。
る。
を配合した化粧料の一例としての日焼け止め化粧品(日
焼け止めクリーム)の実施例である。
のとおりである。
を配合した化粧料の一例としての入浴化粧品(液体入浴
剤)の実施例である。
である。
を配合した化粧料の一例としての石鹸の実施例である。
る。
は、ユウガオ果実の加熱圧搾液をエキスとして用い、実
施例2では、さらにその加熱圧搾液を酵素処理したもの
をエキスとして用いたが、酵素処理を行ったもの、行わ
ないもののいずれも本発明に含まれる。
処理を行う方が好ましい。
チナーゼ、セルラーゼ、及びヘミセルラーゼを含有する
複合酵素で分解したため、内部のペクチン類以外に外皮
のセルロース類のような食物繊維も含む果実全体を好適
に分解することができ、このような食物繊維等を含みな
がら液の透過度を向上させることができるという好まし
い効果が得られたが、このような複合酵素を用いること
は本発明に必須の条件ではなく、たとえばペクチナーゼ
のみで分解することも可能である。
液を使用する場合について説明したが、ユウガオの全草
の加熱圧搾液をエキスとして使用することも可能であ
る。
て使用することも可能である。
た抗炎症効果、活性酸素消去作用、細胞賦活作用を奏
し、それによって優れた抗老化作用を有する皮膚外用剤
を提供することができた。
いう利点がある。
の加熱圧搾液をエキスとして用いた場合、或いは外皮及
び種子を含むユウガオの果実全体が圧搾された圧搾液を
エキスとして用いた場合には、抗炎症効果、活性酸素消
去作用、細胞賦活作用が一層良好となる。
おいて、ユウガオの果実の加熱圧搾液を酵素処理した場
合には、含有成分がより好適に分解され、特にペクチナ
ーゼやセルラーゼを含む複合酵素を用いた場合には、ペ
クチンならずセルロースも分解されるため、食物繊維等
の含有率を低下させ、エキスの澄明化を図ることができ
るという利点がある。
Claims (12)
- 【請求項1】 ユウガオエキスを含有することを特徴と
する皮膚外用剤。 - 【請求項2】 ユウガオエキスが、ユウガオの全草又は
ユウガオの果実の圧搾液である請求項1記載の皮膚外用
剤。 - 【請求項3】 ユウガオの果実の圧搾液が、加熱圧搾液
である請求項2記載の皮膚外用剤。 - 【請求項4】 ユウガオの果実の圧搾液が、外皮及び種
子を含むユウガオの果実全体が圧搾された圧搾液である
請求項2又は3記載の皮膚外用剤。 - 【請求項5】 ユウガオエキスが、ユウガオの果実の圧
搾液を酵素処理したエキスである請求項1記載の皮膚外
用剤。 - 【請求項6】 酵素が、少なくともペクチナーゼ、セル
ラーゼ、及びヘミセルラーゼを含有する複合酵素である
請求項5記載の皮膚外用剤。 - 【請求項7】 ユウガオエキスを配合して製造すること
を特徴とする皮膚外用剤の製造方法。 - 【請求項8】 ユウガオエキスが、ユウガオの全草又は
ユウガオの果実の圧搾液である請求項7記載の皮膚外用
剤の製造方法。 - 【請求項9】 ユウガオの果実の圧搾液が、加熱圧搾液
である請求項8記載の皮膚外用剤の製造方法。 - 【請求項10】 ユウガオの果実の圧搾液が、外皮及び
種子を含むユウガオの果実全体が圧搾された圧搾液であ
る請求項8又は9記載の皮膚外用剤の製造方法。 - 【請求項11】 ユウガオの果実全体を加熱圧搾した
後、酵素で分解して得られた液を配合して製造すること
を特徴とする皮膚外用剤の製造方法。 - 【請求項12】 酵素が、少なくともペクチナーゼ、セ
ルラーゼ、及びヘミセルラーゼを含有する複合酵素であ
る請求項11記載の皮膚外用剤の製造方法。
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