JPH11267368A - 遊 具 - Google Patents
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- JPH11267368A JPH11267368A JP7199498A JP7199498A JPH11267368A JP H11267368 A JPH11267368 A JP H11267368A JP 7199498 A JP7199498 A JP 7199498A JP 7199498 A JP7199498 A JP 7199498A JP H11267368 A JPH11267368 A JP H11267368A
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- Japan
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- plastic
- coating layer
- polyvinyl chloride
- playground equipment
- plastic molded
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 幼児等がその上に乗ったりして激しく押しつ
ぶされても塗装層3が剥離しにくい遊具1を提供するこ
と。 【解決手段】 ポリ塩化ビニル系プラスチックを主要ポ
リマーとするプラスチック成形体2の表面に、ポリ塩化
ビニル系プラスチックを主要ポリマーとする塗装層3を
形成する。プラスチック成形体2は独立気泡を含んでお
り、また、架橋されている。塗装層3を構成する主要ポ
リマーであるポリ塩化ビニル系プラスチックの重合度
は、プラスチック成形体2を構成する主要ポリマーであ
るポリ塩化ビニル系プラスチックよりも500小さい重
合度以上500大きい重合度以下とされている。遊具1
の20℃で測定されるアスカーC硬度は、プラスチック
成形体2の20℃で測定されるアスカーC硬度より35
度高い硬度以下とされている。
ぶされても塗装層3が剥離しにくい遊具1を提供するこ
と。 【解決手段】 ポリ塩化ビニル系プラスチックを主要ポ
リマーとするプラスチック成形体2の表面に、ポリ塩化
ビニル系プラスチックを主要ポリマーとする塗装層3を
形成する。プラスチック成形体2は独立気泡を含んでお
り、また、架橋されている。塗装層3を構成する主要ポ
リマーであるポリ塩化ビニル系プラスチックの重合度
は、プラスチック成形体2を構成する主要ポリマーであ
るポリ塩化ビニル系プラスチックよりも500小さい重
合度以上500大きい重合度以下とされている。遊具1
の20℃で測定されるアスカーC硬度は、プラスチック
成形体2の20℃で測定されるアスカーC硬度より35
度高い硬度以下とされている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として幼児、児
童等が乗ったり積み重ねたりして遊ぶための、ブロック
状、シート状等の遊具に関するものである。
童等が乗ったり積み重ねたりして遊ぶための、ブロック
状、シート状等の遊具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】幼児等が乗ったり積み重ねたりして遊ぶ
遊具には、幼児等が衝突した場合でも幼児等に与える衝
撃を少なくするとともに、幼児等が扱いやすいように軽
量化を図る目的で、気泡を含んだプラスチック成形体が
用いられることが多い。また、表面の汚れを抑えたり一
旦付着した汚れを容易に除去したりできるように、プラ
スチック成形体の表面に塗装層が設けられることが多い
(例えば実開昭56−138697号公報等参照)。
遊具には、幼児等が衝突した場合でも幼児等に与える衝
撃を少なくするとともに、幼児等が扱いやすいように軽
量化を図る目的で、気泡を含んだプラスチック成形体が
用いられることが多い。また、表面の汚れを抑えたり一
旦付着した汚れを容易に除去したりできるように、プラ
スチック成形体の表面に塗装層が設けられることが多い
(例えば実開昭56−138697号公報等参照)。
【0003】このようなプラスチック成形体に用いられ
るプラスチックとしては、ポリエチレン(PE)、エチ
レン酢酸ビニル共重合体(E.V.A.)等が一般的で
ある。しかし、通常これらのプラスチックは塗料との密
着性に劣るものであり、しかも、塗料を塗工する際に塗
料中の溶剤によりプラスチックが膨潤してプラスチック
中に溶剤が吸収され、後にその溶剤がブリードアウトす
るため、この溶剤の影響で遊具使用時に塗装層が剥離し
てしまうことがある。遊具は幼児等がその上に乗ったり
して激しく押しつぶされることが多いので、プラスチッ
ク成形体の変形に塗装層が追従できず、塗装層が激しく
剥離してしまうこともある。
るプラスチックとしては、ポリエチレン(PE)、エチ
レン酢酸ビニル共重合体(E.V.A.)等が一般的で
ある。しかし、通常これらのプラスチックは塗料との密
着性に劣るものであり、しかも、塗料を塗工する際に塗
料中の溶剤によりプラスチックが膨潤してプラスチック
中に溶剤が吸収され、後にその溶剤がブリードアウトす
るため、この溶剤の影響で遊具使用時に塗装層が剥離し
てしまうことがある。遊具は幼児等がその上に乗ったり
して激しく押しつぶされることが多いので、プラスチッ
ク成形体の変形に塗装層が追従できず、塗装層が激しく
剥離してしまうこともある。
【0004】ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合
体等のプラスチックに代えてポリ塩化ビニルを成形体に
用いれば、塗装層の密着性をある程度向上させることも
できる。ポリ塩化ビニル成形体を用いた遊具は、例えば
特開平7−24945号公報に開示されている。
体等のプラスチックに代えてポリ塩化ビニルを成形体に
用いれば、塗装層の密着性をある程度向上させることも
できる。ポリ塩化ビニル成形体を用いた遊具は、例えば
特開平7−24945号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリ塩
化ビニルを用いたプラスチック成形体であっても溶剤が
ブリードアウトするため、塗装層の剥離を十分に防止す
ることはできない。
化ビニルを用いたプラスチック成形体であっても溶剤が
ブリードアウトするため、塗装層の剥離を十分に防止す
ることはできない。
【0006】本発明はこの問題に鑑みてなされたもので
あり、幼児等がその上に乗ったりして激しく押しつぶさ
れても塗装層が剥離しにくい遊具を提供することをその
目的とするものである。
あり、幼児等がその上に乗ったりして激しく押しつぶさ
れても塗装層が剥離しにくい遊具を提供することをその
目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した問題を解決する
ためになされた本発明は、気泡を含んでおりポリ塩化ビ
ニル系プラスチックを主要ポリマーとするプラスチック
成形体の表面に、塗装層が形成された遊具において、そ
のプラスチック成形体が架橋されていることを特徴とす
る遊具、である(請求項1)。
ためになされた本発明は、気泡を含んでおりポリ塩化ビ
ニル系プラスチックを主要ポリマーとするプラスチック
成形体の表面に、塗装層が形成された遊具において、そ
のプラスチック成形体が架橋されていることを特徴とす
る遊具、である(請求項1)。
【0008】この発明によれば、プラスチック成形体が
架橋されているので、溶剤を含んだ塗料を塗工しても溶
剤がプラスチック成形体に吸収されにくい。従って、ブ
リードアウトする溶剤の量を抑えることができ、塗装層
の剥離を抑えることができる。この発明において、プラ
スチック成形体の気泡を独立気泡とすれば、溶剤がプラ
スチック成形体にいっそう吸収されにくくなり、塗装層
の剥離をより確実に抑えることができるようになる(請
求項2)。
架橋されているので、溶剤を含んだ塗料を塗工しても溶
剤がプラスチック成形体に吸収されにくい。従って、ブ
リードアウトする溶剤の量を抑えることができ、塗装層
の剥離を抑えることができる。この発明において、プラ
スチック成形体の気泡を独立気泡とすれば、溶剤がプラ
スチック成形体にいっそう吸収されにくくなり、塗装層
の剥離をより確実に抑えることができるようになる(請
求項2)。
【0009】これらの発明において、塗装層を構成する
主要ポリマーを、プラスチック成形体を構成する主要ポ
リマーと同一のポリ塩化ビニル系プラスチックとするこ
とにより、両者が同質の材質であるためその密着を堅固
なものとすることができる(請求項3)。特に、塗装層
を構成する主要ポリマーであるポリ塩化ビニル系プラス
チックの重合度を、プラスチック成形体を構成する主要
ポリマーであるポリ塩化ビニル系プラスチックよりも5
00小さい重合度以上500大きい重合度以下とすれ
ば、両者の密着をより堅固にすることができる(請求項
4)。
主要ポリマーを、プラスチック成形体を構成する主要ポ
リマーと同一のポリ塩化ビニル系プラスチックとするこ
とにより、両者が同質の材質であるためその密着を堅固
なものとすることができる(請求項3)。特に、塗装層
を構成する主要ポリマーであるポリ塩化ビニル系プラス
チックの重合度を、プラスチック成形体を構成する主要
ポリマーであるポリ塩化ビニル系プラスチックよりも5
00小さい重合度以上500大きい重合度以下とすれ
ば、両者の密着をより堅固にすることができる(請求項
4)。
【0010】これらの発明において、塗装層が形成され
た後の20℃で測定されるアスカーC硬度を、塗装層が
形成される前のプラスチック成形体の20℃で測定され
るアスカーC硬度より35度高い硬度以下とすれば、塗
装層がプラスチック成形体の変形に追従しやすくなり、
塗装層の剥離をより抑えることができるようになる(請
求項5)。
た後の20℃で測定されるアスカーC硬度を、塗装層が
形成される前のプラスチック成形体の20℃で測定され
るアスカーC硬度より35度高い硬度以下とすれば、塗
装層がプラスチック成形体の変形に追従しやすくなり、
塗装層の剥離をより抑えることができるようになる(請
求項5)。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明を
詳説する。
詳説する。
【0012】図1(a)は本発明の一実施形態にかかる
遊具1の斜視図が示されており、図1(b)にはその正
面図が示されており、図1(c)には図1(b)のA−
A線に沿った断面図が示されている。
遊具1の斜視図が示されており、図1(b)にはその正
面図が示されており、図1(c)には図1(b)のA−
A線に沿った断面図が示されている。
【0013】図1(a)に示されるように、この遊具1
は、円柱を軸を含む面で半分に分割した半円柱形状であ
る。この遊具1は、図1(c)に示されるように、プラ
スチック成形体2とそのプラスチック成形体2の表面に
設けられた塗装層3とから構成されている。
は、円柱を軸を含む面で半分に分割した半円柱形状であ
る。この遊具1は、図1(c)に示されるように、プラ
スチック成形体2とそのプラスチック成形体2の表面に
設けられた塗装層3とから構成されている。
【0014】プラスチック成形体2は、ポリ塩化ビニル
を主要ポリマーとして構成されている。ポリ塩化ビニル
を用いることにより、塗装層3との密着性を高めること
ができる。ポリ塩化ビニル以外に、エチレン・塩化ビニ
ル共重合体、ウレタン・塩化ビニル共重合体、酢酸ビニ
ル−エチレンと塩化ビニルとの共重合体等を用いること
もできる。本明細書では、これら共重合体をも含めて、
「ポリ塩化ビニル系プラスチック」と称している。
を主要ポリマーとして構成されている。ポリ塩化ビニル
を用いることにより、塗装層3との密着性を高めること
ができる。ポリ塩化ビニル以外に、エチレン・塩化ビニ
ル共重合体、ウレタン・塩化ビニル共重合体、酢酸ビニ
ル−エチレンと塩化ビニルとの共重合体等を用いること
もできる。本明細書では、これら共重合体をも含めて、
「ポリ塩化ビニル系プラスチック」と称している。
【0015】耐寒性、耐クリープ性等を付与する目的
で、ポリ塩化ビニル系プラスチックに他のプラスチック
やゴムを配合して、プラスチック成形体2を構成しても
よい。この場合は、ポリ塩化ビニル系プラスチックの特
徴を損なわないように、全ポリマーに占めるポリ塩化ビ
ニル系プラスチックの率を50重量%以上とするのが好
ましく、70重量%以上とするのが特に好ましい。
で、ポリ塩化ビニル系プラスチックに他のプラスチック
やゴムを配合して、プラスチック成形体2を構成しても
よい。この場合は、ポリ塩化ビニル系プラスチックの特
徴を損なわないように、全ポリマーに占めるポリ塩化ビ
ニル系プラスチックの率を50重量%以上とするのが好
ましく、70重量%以上とするのが特に好ましい。
【0016】このプラスチック成形体2は、架橋されて
いる。架橋されたプラスチック成形体2は溶剤で膨潤し
にくく、従って塗料を塗工する場合に塗料中の溶剤を吸
収することが少ない。このため、塗装層3が乾燥した後
にプラスチック成形体2表面にブリードアウトする溶剤
の量を抑えることができ、この溶剤による塗装層3の剥
離を抑えることができる。また、架橋により遊具1の寸
法安定性を高めることができ、幼児等が積み木のように
遊具1を組み合わせて用いる際に好都合である。架橋
は、架橋剤を用いて行ってもいいし、電子線、紫外線等
の活性エネルギー線照射法を用いて行ってもよい。
いる。架橋されたプラスチック成形体2は溶剤で膨潤し
にくく、従って塗料を塗工する場合に塗料中の溶剤を吸
収することが少ない。このため、塗装層3が乾燥した後
にプラスチック成形体2表面にブリードアウトする溶剤
の量を抑えることができ、この溶剤による塗装層3の剥
離を抑えることができる。また、架橋により遊具1の寸
法安定性を高めることができ、幼児等が積み木のように
遊具1を組み合わせて用いる際に好都合である。架橋
は、架橋剤を用いて行ってもいいし、電子線、紫外線等
の活性エネルギー線照射法を用いて行ってもよい。
【0017】このプラスチック成形体2は、気泡を含ん
でいる。これにより、遊具1に衝撃吸収性を付与するこ
とができ、幼児等が遊具1に衝突した場合でも幼児等に
与える衝撃を少なくすることができる。また、気泡を含
ませることによりプラスチック成形体2の密度を小さく
することができ、遊具1の軽量化を図って幼児等の力の
弱い者でも扱いやすいようにすることができる。
でいる。これにより、遊具1に衝撃吸収性を付与するこ
とができ、幼児等が遊具1に衝突した場合でも幼児等に
与える衝撃を少なくすることができる。また、気泡を含
ませることによりプラスチック成形体2の密度を小さく
することができ、遊具1の軽量化を図って幼児等の力の
弱い者でも扱いやすいようにすることができる。
【0018】気泡は独立気泡であっても連続気泡であっ
ても構わないが、塗料中の溶剤の吸収量を減少させる目
的で、独立気泡とするのが好ましい。気泡は、熱分解型
発泡剤、低沸点型発泡剤等の発泡剤で発泡させることに
より形成される。用いられる熱分解型発泡剤としては、
例えばアゾ化合物、ニトロソ化合物、トリアゾール化合
物等が挙げられる。
ても構わないが、塗料中の溶剤の吸収量を減少させる目
的で、独立気泡とするのが好ましい。気泡は、熱分解型
発泡剤、低沸点型発泡剤等の発泡剤で発泡させることに
より形成される。用いられる熱分解型発泡剤としては、
例えばアゾ化合物、ニトロソ化合物、トリアゾール化合
物等が挙げられる。
【0019】プラスチック成形体2の発泡倍率(気泡が
存在する場合の密度に対する気泡が存在しない場合の密
度の比)は、3倍以上20倍以下が好ましく、5倍以上
10倍以下が特に好ましい。発泡倍率が上記範囲未満で
あると、遊具1の衝撃吸収能が十分でなくなったり、軽
量化が図れなくなったりすることがある。逆に発泡倍率
が上記範囲を超えると、遊具1の強度が低下してしまう
ことがある。
存在する場合の密度に対する気泡が存在しない場合の密
度の比)は、3倍以上20倍以下が好ましく、5倍以上
10倍以下が特に好ましい。発泡倍率が上記範囲未満で
あると、遊具1の衝撃吸収能が十分でなくなったり、軽
量化が図れなくなったりすることがある。逆に発泡倍率
が上記範囲を超えると、遊具1の強度が低下してしまう
ことがある。
【0020】プラスチック成形体2の成形には、圧縮成
形法、射出成形法、押出成形法等の種々の成形法を採用
することができる。なかでも、寸法精度に優れる圧縮成
形法が好ましい。また、複数枚の板状発泡体を成形し、
この板状発泡体を接着剤等を用いて積層することによ
り、プラスチック成形体2を形成してもよい。こうすれ
ば、板状発泡体が比較的薄肉であるため発泡時の温度分
布による不均一発泡を抑えることができ、ある程度厚肉
のプラスチック成形体2であっても容易に形成すること
ができる。
形法、射出成形法、押出成形法等の種々の成形法を採用
することができる。なかでも、寸法精度に優れる圧縮成
形法が好ましい。また、複数枚の板状発泡体を成形し、
この板状発泡体を接着剤等を用いて積層することによ
り、プラスチック成形体2を形成してもよい。こうすれ
ば、板状発泡体が比較的薄肉であるため発泡時の温度分
布による不均一発泡を抑えることができ、ある程度厚肉
のプラスチック成形体2であっても容易に形成すること
ができる。
【0021】プラスチック成形体2に用いられるプラス
チック組成物には、前述の発泡剤の他、発泡助剤、安定
剤、可塑剤、耐候剤、劣化防止剤、加工助剤等が必要に
応じ適量配合される。
チック組成物には、前述の発泡剤の他、発泡助剤、安定
剤、可塑剤、耐候剤、劣化防止剤、加工助剤等が必要に
応じ適量配合される。
【0022】塗装層3には、ポリ塩化ビニル系プラスチ
ックを主要ポリマーとする塗料が用いられている。塗装
層3の主要ポリマーをプラスチック成形体2の主要ポリ
マーと同質とすることにより、両者の堅固な密着を得る
ことができる。従って、塗装層3の形成に先立つプライ
マー処理を省略することができる。また、ポリ塩化ビニ
ル系プラスチックを主要ポリマーとする塗装層3は伸び
に優れるので、幼児等が遊具1を押しつぶした場合で
も、プラスチック成形体2の変形に塗装層3が追従し、
塗装層3の剥離を防ぐことができる。また、ポリ塩化ビ
ニル系プラスチックを主要ポリマーとする塗装層3は、
クラックが入り難く、触感が良好で、汚れが付着しにく
く、一旦付着した汚れでも濡れタオル等で容易に除去す
ることができる。従って、幼児等に乱暴に扱われる遊具
1に好適である。
ックを主要ポリマーとする塗料が用いられている。塗装
層3の主要ポリマーをプラスチック成形体2の主要ポリ
マーと同質とすることにより、両者の堅固な密着を得る
ことができる。従って、塗装層3の形成に先立つプライ
マー処理を省略することができる。また、ポリ塩化ビニ
ル系プラスチックを主要ポリマーとする塗装層3は伸び
に優れるので、幼児等が遊具1を押しつぶした場合で
も、プラスチック成形体2の変形に塗装層3が追従し、
塗装層3の剥離を防ぐことができる。また、ポリ塩化ビ
ニル系プラスチックを主要ポリマーとする塗装層3は、
クラックが入り難く、触感が良好で、汚れが付着しにく
く、一旦付着した汚れでも濡れタオル等で容易に除去す
ることができる。従って、幼児等に乱暴に扱われる遊具
1に好適である。
【0023】プラスチック成形体2を構成する主要ポリ
マーであるポリ塩化ビニル系プラスチックの重合度と、
なるべく近い重合度を有するポリ塩化ビニル系プラスチ
ックを、塗装層3に用いるのが好ましい。こうすること
により、塗装層3の材質をプラスチック成形体2の材質
にさらに近づけることができ、両者の密着をより堅固に
することができる。具体的には、塗装層3を構成する主
要ポリマーであるポリ塩化ビニル系プラスチックの重合
度を、プラスチック成形体2を構成する主要ポリマーで
あるポリ塩化ビニル系プラスチックよりも500小さい
重合度以上500大きい重合度以下とするのが好まし
く、250小さい重合度以上250大きい重合度以下と
するのが特に好ましい。本実施形態の遊具1では、重合
度約1000のポリ塩化ビニル系プラスチックをプラス
チック成形体2に用いており、重合度約800のポリ塩
化ビニル系プラスチックを塗装層3に用いている。な
お、プラスチック成形体2及び塗装層3には、一般的に
は200以上3000以下、特には500以上1500
以下、更に特には600以上1300以下の重合度のポ
リ塩化ビニル系プラスチックが用いられる。
マーであるポリ塩化ビニル系プラスチックの重合度と、
なるべく近い重合度を有するポリ塩化ビニル系プラスチ
ックを、塗装層3に用いるのが好ましい。こうすること
により、塗装層3の材質をプラスチック成形体2の材質
にさらに近づけることができ、両者の密着をより堅固に
することができる。具体的には、塗装層3を構成する主
要ポリマーであるポリ塩化ビニル系プラスチックの重合
度を、プラスチック成形体2を構成する主要ポリマーで
あるポリ塩化ビニル系プラスチックよりも500小さい
重合度以上500大きい重合度以下とするのが好まし
く、250小さい重合度以上250大きい重合度以下と
するのが特に好ましい。本実施形態の遊具1では、重合
度約1000のポリ塩化ビニル系プラスチックをプラス
チック成形体2に用いており、重合度約800のポリ塩
化ビニル系プラスチックを塗装層3に用いている。な
お、プラスチック成形体2及び塗装層3には、一般的に
は200以上3000以下、特には500以上1500
以下、更に特には600以上1300以下の重合度のポ
リ塩化ビニル系プラスチックが用いられる。
【0024】この遊具1では、塗装層3が形成された後
の20℃で測定されるアスカーC硬度が、塗装層3が形
成される前のプラスチック成形体2の20℃で測定され
るアスカーC硬度より35度高い硬度以下とされてい
る。すなわち、塗装層3形成による硬度上昇が抑えられ
ており、このことは塗装層3が柔軟であることを意味す
る。従って、幼児等が遊具1を激しく押しつぶした場合
でも、プラスチック成形体2の変形に塗装層3が追従
し、塗装層3が剥離してしまうことがない。塗装層3が
形成された後の20℃で測定されるアスカーC硬度を、
塗装層3が形成される前のプラスチック成形体2の20
℃で測定されるアスカーC硬度より20度高い硬度以下
とするのが特に好ましい。なお、一般的には、遊具1の
20℃で測定されるアスカーC硬度は25度以上60度
以下、特には35度以上45度以下とされる。
の20℃で測定されるアスカーC硬度が、塗装層3が形
成される前のプラスチック成形体2の20℃で測定され
るアスカーC硬度より35度高い硬度以下とされてい
る。すなわち、塗装層3形成による硬度上昇が抑えられ
ており、このことは塗装層3が柔軟であることを意味す
る。従って、幼児等が遊具1を激しく押しつぶした場合
でも、プラスチック成形体2の変形に塗装層3が追従
し、塗装層3が剥離してしまうことがない。塗装層3が
形成された後の20℃で測定されるアスカーC硬度を、
塗装層3が形成される前のプラスチック成形体2の20
℃で測定されるアスカーC硬度より20度高い硬度以下
とするのが特に好ましい。なお、一般的には、遊具1の
20℃で測定されるアスカーC硬度は25度以上60度
以下、特には35度以上45度以下とされる。
【0025】塗装層3に用いられる塗料には、前述のポ
リ塩化ビニル系プラスチックの他に、着色剤、造膜助
剤、可塑剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤、油分、保湿剤、
紫外線吸収剤、安定剤等の各種添加剤が、適宜添加され
てもよい。特に、顔料等の着色剤を添加して遊具1の表
面に彩色を施せば、遊具1の意匠性が向上して、幼児等
の好奇心を喚起できるので好ましい。
リ塩化ビニル系プラスチックの他に、着色剤、造膜助
剤、可塑剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤、油分、保湿剤、
紫外線吸収剤、安定剤等の各種添加剤が、適宜添加され
てもよい。特に、顔料等の着色剤を添加して遊具1の表
面に彩色を施せば、遊具1の意匠性が向上して、幼児等
の好奇心を喚起できるので好ましい。
【0026】塗装層3に用いられる塗料の固形分は、採
用する塗工方法にもよるが、一般的には10重量%以上
70重量%以下、特には20重量%以上40重量%以下
とされる。
用する塗工方法にもよるが、一般的には10重量%以上
70重量%以下、特には20重量%以上40重量%以下
とされる。
【0027】塗装層3の厚みは、20μm以上800μ
m以下が好ましく、150μm以上600μm以下が特
に好ましい。厚みが上記範囲未満であると、遊具1の耐
損傷性が低下してしまうことがある。逆に、厚みが上記
範囲を越えると、不経済となるばかりか、塗装層3がプ
ラスチック成形体2の変形に追従せず、塗装層3の剥離
が起きやすくなってしまうことがある。
m以下が好ましく、150μm以上600μm以下が特
に好ましい。厚みが上記範囲未満であると、遊具1の耐
損傷性が低下してしまうことがある。逆に、厚みが上記
範囲を越えると、不経済となるばかりか、塗装層3がプ
ラスチック成形体2の変形に追従せず、塗装層3の剥離
が起きやすくなってしまうことがある。
【0028】塗装層3の形成は、塗料中にプラスチック
成形体2をディッピングして行ってもよく、また、塗料
をハケやスプレーコート法等によりプラスチック成形体
2の表面に塗布して行ってもよい。特に、ある程度の厚
みの塗装層3を得るために、ディッピングを採用するの
が好ましい。本実施形態の遊具1では、ディッピングと
乾燥(50℃×15分間)とを数回繰り返すことによ
り、塗装層3を形成している。
成形体2をディッピングして行ってもよく、また、塗料
をハケやスプレーコート法等によりプラスチック成形体
2の表面に塗布して行ってもよい。特に、ある程度の厚
みの塗装層3を得るために、ディッピングを採用するの
が好ましい。本実施形態の遊具1では、ディッピングと
乾燥(50℃×15分間)とを数回繰り返すことによ
り、塗装層3を形成している。
【0029】本実施形態の遊具1は図1(a)に示され
るように半円柱形状であるが、遊具の形状はこれには限
られない。例えば、図2(a)に示されるような立方体
のもの、図2(b)に示されるような断面半円の切欠を
有するもの、図2(c)に示されるような三角柱のも
の、図2(d)に示されるようなシート状のもの等、種
々の形状のものが採用可能である。図2(d)に示され
るシート状の遊具を遊技場の床面に敷いたり壁面に貼り
付けたりすれば、遊技場で遊ぶ幼児等の安全を図ること
ができる。
るように半円柱形状であるが、遊具の形状はこれには限
られない。例えば、図2(a)に示されるような立方体
のもの、図2(b)に示されるような断面半円の切欠を
有するもの、図2(c)に示されるような三角柱のも
の、図2(d)に示されるようなシート状のもの等、種
々の形状のものが採用可能である。図2(d)に示され
るシート状の遊具を遊技場の床面に敷いたり壁面に貼り
付けたりすれば、遊技場で遊ぶ幼児等の安全を図ること
ができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
幼児等がその上に乗ったりして激しく押しつぶされても
塗装層が剥離しにくい遊具を提供することができる。
幼児等がその上に乗ったりして激しく押しつぶされても
塗装層が剥離しにくい遊具を提供することができる。
【図1】図1(a)は本発明の一実施形態にかかる遊具
が示された斜視図であり、図1(b)はその正面図であ
り、図1(c)は図1(b)のA−A線に沿った断面図
である。
が示された斜視図であり、図1(b)はその正面図であ
り、図1(c)は図1(b)のA−A線に沿った断面図
である。
【図2】図2(a)から図2(d)は、本発明の他の実
施形態にかかる遊具が示された斜視図である。
施形態にかかる遊具が示された斜視図である。
1・・・遊具 2・・・プラスチック成形体 3・・・塗装層
Claims (5)
- 【請求項1】 気泡を含んでおりポリ塩化ビニル系プラ
スチックを主要ポリマーとするプラスチック成形体の表
面に、塗装層が形成された遊具において、 そのプラスチック成形体が架橋されていることを特徴と
する遊具。 - 【請求項2】 上記気泡が独立気泡である請求項1に記
載の遊具。 - 【請求項3】 上記塗装層を構成する主要ポリマーがポ
リ塩化ビニル系プラスチックである請求項1又は2に記
載の遊具。 - 【請求項4】 上記塗装層を構成する主要ポリマーであ
るポリ塩化ビニル系プラスチックの重合度が、プラスチ
ック成形体を構成する主要ポリマーであるポリ塩化ビニ
ル系プラスチックよりも500小さい重合度以上500
大きい重合度以下である請求項3に記載の遊具。 - 【請求項5】 上記塗装層が形成された後の20℃で測
定されるアスカーC硬度が、塗装層が形成される前のプ
ラスチック成形体の20℃で測定されるアスカーC硬度
より35度高い硬度以下である請求項1から4のいずれ
かに記載の遊具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7199498A JPH11267368A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 遊 具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7199498A JPH11267368A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 遊 具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11267368A true JPH11267368A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=13476548
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7199498A Pending JPH11267368A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 遊 具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11267368A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104107553A (zh) * | 2014-07-17 | 2014-10-22 | 际诺思(厦门)轻工制品有限公司 | 一种海绵玩具 |
CN108355360A (zh) * | 2018-01-06 | 2018-08-03 | 深圳市阳日电子有限公司 | 一种玩具复合机身结构及制造方法 |
-
1998
- 1998-03-20 JP JP7199498A patent/JPH11267368A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104107553A (zh) * | 2014-07-17 | 2014-10-22 | 际诺思(厦门)轻工制品有限公司 | 一种海绵玩具 |
CN108355360A (zh) * | 2018-01-06 | 2018-08-03 | 深圳市阳日电子有限公司 | 一种玩具复合机身结构及制造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010731 |