JPH11265893A - 熱処理装置、および、これを用いた半導体部材の熱処理方法と製造方法 - Google Patents

熱処理装置、および、これを用いた半導体部材の熱処理方法と製造方法

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JPH11265893A
JPH11265893A JP10363119A JP36311998A JPH11265893A JP H11265893 A JPH11265893 A JP H11265893A JP 10363119 A JP10363119 A JP 10363119A JP 36311998 A JP36311998 A JP 36311998A JP H11265893 A JPH11265893 A JP H11265893A
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gas
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Masataka Ito
正孝 伊藤
Nobuhiko Sato
信彦 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応管からの金属汚染を低減できる熱処理装
置、および、これを用いた半導体部材の熱処理方法と製
造方法を提供する。 【解決手段】 第1の管の内部に配された第2の管およ
び加熱器を有する熱処理装置において、前記第1の管
は、密閉可能で、前記第2の管より耐衝撃性の高い石英
ガラスからなる管であり、前記第2の管の少なくとも内
面は、非酸化シリコンからなる面であり、ガスが、前記
加熱器により加熱された高温の酸化シリコンからなる面
を通過することなく、前記第2の管内部の処理空間に導
入されるように、ガス流路が構成されていることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集積回路などの半
導体デバイスの作製に用いられる半導体部材を熱処理す
るための熱処理装置、および、これを用いた熱処理方法
と製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体部材に酸化膜を形成したり、ドナ
ーまたはアクセプターとして働く不純物を拡散する工程
においては、熱処理装置が用いられる。また、この熱処
理装置は、バルクSiウエハなどの半導体部材を水素含
有還元性雰囲気でアニールする工程に用いられている。
【0003】図9は、このような熱処理装置の第1の従
来例を示す。この熱処理装置は、内管1と外管2とを有
しており、水素含有還元性ガスを導入口5から内管1内
に導入し、排気口6から排気する。また、内管1と外管
2との間には、導入口7から酸素含有ガスを導入し、排
気口8から排気することで、装置外部から内管1内への
銅(Cu)の侵入を防止する。なお、符号WはSiウエ
ハ、符号4はボードである。これと同じような装置が、
特開平5−152309号公報に開示されている。
【0004】図10は熱処理装置の第2の従来例を示
す。この熱処理装置は、炭化シリコン(SiC)からな
る内管1と加熱器3との間に、酸素−水素火炎溶融法に
より作製されたOH基を200ppm含む溶融石英から
なる開放型の外管2を有しており、この外管により、金
属不純物の拡散を防止している。これと同じような装置
は、特開平7−193074号公報に開示されている。
【0005】図11は熱処理装置の第3の従来例を示
す。この熱処理装置は、SiCからなる内管1と、溶融
石英からなる外管2とを有し、内管1と外管2と間に酸
素含有パージガスを導入口7から導入し、排気口8から
排気する。導入口10からは冷却ガスを導入し、排気口
11から冷却ガスを排気する。なお、符号9はヒートバ
リアとして機能するテーブルである。これと同じような
装置は、特開平8−31761号公報に開示されてい
る。
【0006】図12は熱処理装置の第4の従来例を示
す。この熱処理装置は、溶融石英からなる内管1及び外
管2を有しており、外管2と加熱器3との間にSiCか
らなる均熱管20が配されている。酸素含有ガスは、ガ
ス供給口12より内管1と外管2との間に下方より供給
され、内管1の上方に設けられた複数の導入口5より内
管1の内部に供給され、排気口6より排気される。な
お、符号13は断熱材である。これと同様の装置は、特
開平7−161655号公報に開示されている。
【0007】図13は熱処理装置の第5の従来例を示
す。この熱処理装置は、SiCからなる内管1と、溶融
石英からなる外管2とを有しており、酸化性ガスなどの
処理ガスが、下方の導入口5から内管1内に導入され、
連通口13から内管1と外管2との間に導出される。導
出された処理ガスは排気口6より排気される。これと同
様の装置は、特開平7−302767号公報に開示され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の従来例の装置も、汚染、処理ガス漏れ対策、反応管の
変形防止、反応管のクラック発生などの点において、未
だ解決すべき課題を残していた。また、水素含有還元性
雰囲気で熱処理を行う場合に、後述するように、半導体
部材の不本意なエッチングが生じることが、本発明者な
どの実験により判明した。
【0009】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
ので、その目的は、反応管からの金属汚染を低減できる
熱処理装置、および、これを用いた半導体部材の熱処理
方法と製造方法を提供することにある。
【0010】本発明の別の目的は、ガス漏れ、反応管の
変形が抑制された熱処理装置、および、これを用いた半
導体部材の熱処理方法と製造方法を提供することにあ
る。
【0011】本発明の更に別の目的は、意図しないエッ
チング現象を抑制できる熱処理装置、および、半導体部
材の熱処理方法と製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は第1の管
の内部に配された第2の管および加熱器を有する熱処理
装置において、前記第1の管は、密閉可能で、前記第2
の管より耐衝撃性の高い石英ガラスからなる管であり、
前記第2の管の、少なくとも内面は、非酸化シリコンか
らなる面であり、ガスが、前記加熱器により加熱された
高温の酸化シリコンからなる面を通過することなく、前
記第2の管内部の処理空間に導入されるように、ガス流
路が構成されている熱処理装置にある。
【0013】このため、本発明の熱処理装置では、第1
の管の内部に配された第2の管と、加熱器とを有する熱
処理装置において、更に、前記第2の管内へガスを導入
するための、前記加熱器より下方に設けられた導入口
と、前記第2の管上方に設けられた前記第1及び第2の
管を連通するための開口と、前記第1の管内からガスを
排気する為の、前記第1の管の下方に設けられた排気口
とを有し、前記第1の管は、密閉可能な溶融石英からな
り、前記第2の管は、密閉可能な非酸化シリコンからな
る表面を有し、前記加熱器は、前記第2の管内のヒート
バリアより上方に配されている。
【0014】更に、本発明の半導体部材の製造方法は、
第1の基材と第2の基材とを貼り合わせ、前記第1の基
材の不要部分を前記第2の基材上から除去した後、上記
熱処理装置を用いて、前記第2の基材上のシリコンボデ
ィを水素含有還元性雰囲気下において熱処理するのであ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は本発
明の第1の実施の形態による熱処理装置を示す。図にお
いて、符号32は炉心管(第1の管)、31は内管(第
2の管)、33は水素含有ガスの導入管である。密閉可
能な内管31は、少なくとも、その内表面が非酸化シリ
コンからなる。また、炉心管32は、溶融石英のような
耐衝撃性の高い石英ガラスからなる。
【0016】更に、導入管33は、内管31と同様に、
その内表面が非酸化シリコンからなる。また、加熱器3
は、領域50を所定の温度に加熱できるように、上端が
レベル51に、下端がレベル52になるように配設され
ている。そして、水素含有ガスは導入口5から装置に導
入され、導入管33を通り、放出口34より処理領域
(処理空間)54内に放出される。また、下方にある排
気口6より水素含有ガスが排気される。
【0017】しかし、加熱器3や炉心管32より金属不
純物が放出されても、SiCなどからなる非酸化シリコ
ンの内面を有する内管31によりブロックされるので、
領域54内の半導体部材Wには到達し難くなっている。
また、導入管33も非酸化シリコンの内面を有している
ので、導入管内の水素含有ガス中にも、金属不純物は侵
入し難くなっている。なお、領域53内には金属不純物
が侵入することがあるが、排気口6により外部に排気さ
れる。
【0018】そして、炉心管32は溶融石英により形成
されているので、内管31よりも耐衝撃性が高く、この
ため、熱による変形が少なく、また、クラックも発生し
難くなっている。更に、処理領域54内は、内管31よ
り断熱性に優れた溶融石英により閉じられた空間になっ
ている。
【0019】水素ガスは、加熱器3により加熱された高
温の酸化シリコンからなる面、例えば、領域53を通過
することなく、内管31内の処理空間54に導入され
る。なお、図中、符号22は炉心管32の搭載部、2
4、25はOリングのようなシール部材、27は内管3
1の排気用開口であり、26は炉蓋である。
【0020】ここで、本発明者らが見い出した、水素含
有還元性雰囲気において半導体部材を熱処理する方法
(水素アニール)におけるエッチング作用について説明
する。即ち、水素アニールの詳細は、特開平5−218
053号公報、特開平5−217821号公報、N.S
ato,and T.Yonehara Appl.P
hys.Lett.65(1994)p.1924など
に記されているが、本発明者らは、まず、図2に示す装
置を用いて、SOI基板(Semiconductor
On Insulator)の水素アニールを行っ
た。
【0021】図2において、符号32は炉心管であり、
耐熱性・加工性に優れた溶融石英によって形成される。
炉心管32の内部には、熱処理を施すSOIウエハW、
ウエハWを保持するボート4、および、ボート4を支持
するヒートバリア9が配置されている。ボート4には、
CVD(Chemical Vapor Deposi
tion)成膜技術によって、不純物が極めて少ないS
iCコーティング層を表面に形成した炭化珪素などの耐
熱材料が、また、ヒートバリア9には、発泡石英などの
耐熱性断熱材料が用いられる。
【0022】なお、図中、符号26は炉蓋であり、Oリ
ング25を介して、炉心管32の開口部を気密封止して
いるが、ボートエレベータ機構(図示せず)によって、
矢印Aの方向に移動することができる。また、符号3は
加熱器であり、通電することにより発熱し、ウエハWを
加熱することができる。
【0023】この装置では、処理ガスが、導入口5から
導入管33を経て、炉心管32の上部から炉心管32内
部に導入される。導入された処理ガスは、炉心管32の
内部を下方に流れて、排気口6から排気される。これら
の導入口5、導入管33および排気口6は、通常、溶融
石英によって形成されている。
【0024】また、ボート4へのウエハWの搭載作業
は、ボート4が炉心管32の下方外部に出る位置まで、
炉蓋26が下降した状態で、行われる。次いで、図2の
状態に炉蓋26が上昇し、ボート4が炉心管32内に挿
入されると共に、炉蓋26が、Oリング25を介して、
炉心管32の開口部を気密封止する。これにより、水素
ガスを安全に使用することが可能となる。
【0025】そして、導入口5から処理ガスとしての水
素ガスを導入して、炉心管32の内部を水素含有還元性
雰囲気に置換すると共に、加熱器3の発熱抵抗体に通電
して、ボート4にあるウエハWを所定の温度(例えば、
1200℃)まで加熱することで、水素アニール処理が
行われる。所定の時間(例えば、1時間)の経過後、発
熱抵抗体への通電を停止し、ウエハWを所定の温度まで
放熱し、冷却すると共に、導入口5から窒素ガスなどの
不活性ガスを導入して、炉心管32内部の水素ガスを置
換する。しかる後に、炉蓋26を下降させ、炉心管32
の下方外部で、ボート4上のウエハWを取り外す。この
ようにして、水素含有還元性雰囲気中でのSOI基板の
熱処理が行われ、基板上の半導体ボディ表面の平坦化・
平滑化が達成される。
【0026】しかしながら、アニールされたSOI基板
のSiボディの厚さを測定してみると、厚さがアニール
前より減少していることが解った。これは、以下のよう
な理由による。即ち、水素アニール処理中に、水素ガス
と、炉心管32および導入管33の溶融石英とが、次の
反応を起こし、水分が生成される。
【0027】H2 +SiO2 →SiO+H2 O 次いで、ここで生成された水分がウエハWに達すると、
水分とウエハWのシリコンの間で、次の反応が生じ、シ
リコンのエッチング現象が起こる。 H2 O+Si→H2 +SiO このエッチング現象は、SOI基板の場合、絶縁体上の
単結晶シリコン層(SOI層)膜厚の減少と共に、時に
は、膜厚のバラ付きを引き起こす。SOI層膜厚のバラ
付きは、ここに形成される電子デバイス、特に、完全空
乏型のFET(電界効果型トランジスタ)の特性につい
て、その均一性の劣化原因となる。
【0028】シリコンのエッチングを防ぐための方法と
して、炉心管32に溶融石英に代えて、900℃以上の
高温においても水素ガスと反応しない炭化珪素を用いる
ことが考えられる。しかしながら、炭化珪素は、衝撃に
対して脆い性質を持つ材料であるため、炉心管32に炭
化珪素を用いた場合には、クラックなどの発生が予想さ
れる。このため、ガスの導入路および加熱器の構成を検
討する必要が生じた。
【0029】また、炉心管32に用いられる溶融石英に
は、10wtppm〜100wtppm程の微量の金属
(例えば、鉄etc.)が、不純物として含まれている
ので、1000℃以上の高温で、水素アニール処理を行
うと、溶融石英から離脱したこれらの金属不純物が、水
素ガス中を経て、ウエハWの表面に付着し、ウエハを汚
染する。この金属汚染は、ウエハWの小数キャリアライ
フタイムを劣化し、ウエハW上に製作される電子デバイ
スの性能を劣化させる原因となる。
【0030】そこで、金属汚染の発生を防ぐための第一
の方法として、炉心管32に溶融石英に代えて、例え
ば、CVD成膜技術によって、表面に不純物が極めて少
ないSiCコーティング層を形成した炭化珪素を用いる
ことが考えられる。しかしながら、炭化珪素は、上述し
た通り、衝撃に対して脆い性質を持つ材料であるから、
クラックなどの発生が予想され、これにより、水素ガス
が漏洩する恐れがある。
【0031】また、別の方法として、炉心管32に溶融
石英に代えて、直接法により作製された合成石英を用い
ることが考えられる。前記溶融石英が天然の鉱物資源を
原料とするのに対して、この合成石英は、高純度のSi
Cl4 から酸素水素火炎加水分解による直接堆積ガラス
化により、化学的に合成して得られる物であり、金属不
純物の含有量が1wtppm以下と極めて少ないという
特徴を有する。しかしながら、直接法による合成石英
は、溶融石英と比較して耐熱性に劣る。そのため、その
合成石英を炉心管32に用いた場合にも、矢張り、高温
時の変形によりガスが漏洩する恐れがある。
【0032】以上述べたように、図2の熱処理装置で
は、水素アニール処理を施したウエハWに、金属汚染が
生じるという問題があった。また、図2の装置、方法で
は、水素アニール処理時に、水素ガスと溶融石英との反
応により生じる水分に起因して、シリコンのエッチング
現象が生じるという問題があった。
【0033】同様にして、図9に示した例においては、
非酸化シリコンのインナーライナーがないのでエッチン
グが生じる。また、図10に示した例においては、Si
Cの単一管で処理空間を密閉しているので、ガス漏れが
起こり易い。更に、図11に示した例においては、石英
ガラスからなるテーブル9の上部がヒータ3によって加
熱されるので、ここで水分が発生してしまう。
【0034】図12に示した例においても、水素アニー
ルに適用した場合、エッチングが生じてしまう。更に、
図13に示した例においても、石英ガラスからなるテー
ブル9の上部が水分を発生し、これをとり込んだガスが
ウエハWに供給される。よって、水素アニールに適用し
た場合には、エッチングが生じてしまう。
【0035】このように、従来例において抱えている課
題を解決したものが本発明である。即ち、ここで、再び
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態を説明す
る。本発明では、炉心管32、導入口5、および排気口
6が、溶融石英によって、一体に形成されている。ま
た、ウエハWを保持するボート4には、炭化珪素を用
い、CVD成膜技術によって、その表面に不純物が極め
て少ないSiCコーティング層を形成したものを用いて
いる。なお、ヒートバリア9は、断熱性のよい発泡石英
(多孔質酸化シリコン)によって形成されており、10
00℃以上には加熱されない。
【0036】第2の炉心管あるいはインナーライナーと
も呼べる内管31は、上下端に開口部を有する筒状体で
あり、その下部側面に、排気口6に連なる開口部27を
有する。内管31は、炭化珪素材料を用い、その内表面
に、CVD技術によるSiCコーティング層を形成して
いる。また、符号22は内管31を搭載する内管搭載部
であり、内管の取り付け、取り外しの際には、内管エレ
ベータ(図示せず)によって、矢印Bの方向(上下)に
移動することができる。また、符号24は炉蓋26と内
管搭載部22との間の気密を確保するためのOリングで
あり、25は内管搭載部22と炉心管32との間の気密
を確保するためのOリングである。更には、符号28
は、内管31中のガスを開口部27を介して排気口9に
導く導出管である。
【0037】このような構成においては、ウエハWを、
例えば、1000℃以上の温度に加熱して、水素アニー
ル処理を実施する際、水素ガスは、導入口5、導入管3
3を経て、炉心管32内に導入され、その一部は、内管
31、導出管28、排気口6を経て、外部に排出される
が、残りの水素ガスは、炉心管32と内管31との間隙
部分(領域53)から排気口6を経て、外部に排出され
る。
【0038】この場合、内管31により、炉心管32の
内側面で溶融石英から離脱した金属不純物や、炉心管3
2の内面で溶融石英と水素ガスの反応によって生じた水
分が、ウエハWに到達するのを遮蔽する機能を発揮す
る。その結果、ウエハWに生じる金属汚染やシリコンの
エッチングを低減するという効果が得られる。
【0039】また、この実施の形態においては、内管3
1が破損、損傷して、高温の水素ガスが多少漏出して
も、炉心管32が、内管31を気密に囲んでおり、水素
ガスが外部に漏洩することを防止できる。よって、衝撃
や高温に対して耐久性の劣るSiCのような材料が内管
31に用いられても、問題はない。
【0040】なお、この実施の形態では、炉心管32と
内管31の2重管の構成を示したが、これに加えて、炉
心管32の外側に、加熱器3から生じる金属不純物を遮
断する目的で、第3の管として外套管(アウターライナ
ー)を併設することも可能である。この場合の外套管の
材質には、金属不純物の遮断効果が高く、外套管自体か
らの金属不純物の発生量も少ない材質が選択されること
が好ましく、その一例として、炭化珪素を母材に用い
て、その表面にCVD技術によるSiCコーティング層
を形成した管を用いるのがよい。
【0041】このように、本発明では、高温領域50に
ある内管31と導入管33の材料としては、CVD膜に
よるSiCコーティングを施した炭化珪素材料が好適で
あるが、これに限らず、当該雰囲気ガス中で金属を出さ
ない、高純度で高耐熱の非酸化シリコン材料を用いるこ
とができる。このような材質の材料としては、窒化ボロ
ン(BN)、窒化シリコン(SiN)、アルミナ(Al
2 3 )などのセラミックスの他、シリコンを挙げるこ
とができる。
【0042】これらは処理ガス中で、あるいは、これと
反応して、半導体材料表面をエッチングする物質を発生
しない材質で構成されている。なお、ここで、「半導体
材料をエッチングする物質」とは、例えば、水分のよう
に、単独あるいは雰囲気ガスを伴って、半導体材料との
間で化学反応を起こして、半導体材料をエッチングする
物質のことである。また、上記「材質」とは、単独で当
該物質を放出しないのは勿論のこと、雰囲気ガスとの間
での化学反応による生成物としても、当該物質を生成し
ない材質のことであり、例えば、炭化珪素材料を用い
て、CVD膜によるSiCコーティングを施す場合が挙
げられるが、これに限らず、高純度で、雰囲気ガスに対
して化学的活性が低く、特に、雰囲気ガスと反応して水
分を発生することのない材質が好適である。このような
材料としては、上述のものを用いることもできる。
【0043】而して、管31により、高温領域50にあ
る炉心管32の内面で、石英材料と水素ガスの反応によ
って生じた水分などの、半導体材料をエッチングする物
質が、ウエハWに到達するのを遮蔽する機能を発揮する
が、同時に、それ自体としても、半導体材料をエッチン
グする物質を放出せず、あるいは、放出量を低減してい
ることで、ウエハW上で、無用、有害なシリコンのエッ
チングを低減する効果が得られる。なお、炉心管32の
材質を石英ガラスにすると、透光性に優れるため、加熱
器3が発する赤外線を、効率よく透過して、ウエハWを
加熱することができる。
【0044】なお、図1の場合、内管31や導入管33
自体をSiCで構成したが、少なくとも、高温領域50
に位置する内管内面、および、少なくとも高温領域50
に位置する導入管内面が、SiCでコーティングされた
ものであっても良い。また、本発明においては、密閉可
能、即ち、排気可能な炉心管としては、周知の電気溶融
法や火炎溶融法により作製された溶融石英以外にも、プ
ラズマ法やスート法やゾルゲル法などにより作製された
合成石英であってもよい。これらの石英ガラスは、OH
基の量が300ppm以下の低OH石英ガラスであるた
めに、その1200℃における粘性率が1011以上であ
り、高温熱処理にも充分変形に耐え得る。
【0045】本発明に用いられる第3の管、即ち、外套
管としては、開放式または密閉式の管が用いられ、必要
に応じて、炉心管32との間にパージガスを流すように
構成し得る。この場合も、高温領域50に外套管が配さ
れていればよい。また、本発明に用いられる加熱器3と
しては、FeCrAl合金、Ta合金、セラミック、カ
ーボンなどの発熱体を用いたもの、ハロゲンランプを用
いたものなどであり、必要に応じて、熱伝導性の良い均
熱板を付設したものでもよい。 (第2の実施の形態)次に、図3を参照して、本発明の
第2の実施形態を説明する。ここでは、炉心管32、炉
心管32の上部に設けられた導入口5、および、排気口
6は、何れも、溶融石英によって、一体に構成されてい
る。また、第2の炉心管(内管)31は有頭筒状であ
り、下端部側面に、ガス導出部としての開口部27を有
すると共に、頂部に導入管33を有し、その内壁に、C
VD技術によるSiCコーティング層を有するものであ
る。
【0046】また、ウエハWを、例えば、1000℃以
上の温度に加熱して、水素アニール処理を実施する際
に、雰囲気ガスとしての水素ガスは、導入口5、導入管
33を経て、内管31内に導入され、更に、開口部2
7、排気口6を経て外部に排気される。
【0047】この実施の形態においては、第1の実施の
形態で得られたのと同様の作用効果が得られるが、更
に、ウエハWが配置された空間が、導入管33、開口部
27および炉蓋26と接触する部分を除いて、内管31
によって、外部の空間と遮断されている。例えば、第1
の実施の形態においては、ガス流の調整を誤まると、炉
心管32と水素ガスとが接して、離脱金属不純物および
水分が生じ、それが水素ガス流に放出され、内管31の
内部に回り込み、そこに有るウエハWに達する恐れが残
されているが、この実施の形態では、そのような事態は
生じ得ない。
【0048】また、この実施の形態は、ウエハWが配置
された空間の、高温領域50において、石英ガラスと水
素ガスとが接触しない構造となっている。そのため、ウ
エハWが配置された空間内で、水素ガス中に石英ガラス
から生じる離脱金属不純物や水分が生じる恐れがない。
【0049】なお、ここでは、ヒートバリア9と炉蓋2
6とは、ウエハWが配置された空間内で、水素ガスと接
しているが、これらの配置された部分は、ヒーター3に
よって加熱される領域50の外であるから、高温にはな
り得ず、離脱金属不純物や水分が生じることはない。更
に、この実施の形態では、水素ガスが導入管33から導
入されるため、ウエハWを基準にして、水素ガスの流れ
の上流に当たる高温領域で、水素ガスと石英ガラスとが
接触しない構造となっている。
【0050】以上の点を要約すると、以下の通りであ
る。
【0051】(1)内管による閉空間構造:ウエハWが
配置された空間が、雰囲気ガスの導入部(導入管33)
や雰囲気ガス導出部(開口部27)、および、炉蓋26
で閉じられる開口部を除いて、管31によって、外部の
空間と遮断されている。なお、ここで、「半導体部材が
配置された空間」とは、ウエハWとその周囲の部分を指
す。また、この雰囲気ガス導入部、雰囲気ガス導出部の
配置や設置数は、この実施の形態の記載に限定されるも
のではなく、適宜、必要に応じて選択される。
【0052】而して、ウエハWが配置された空間が、外
部の空間と遮断されているために、炉心管32と水素ガ
スとが接して生じる離脱金属不純物および水分が、水素
ガス中に放出されても、内管31の内部に回り込むこと
が防止され、金属汚染やシリコンのエッチングを、より
一層低減するという効果が得られる。
【0053】(2)閉空間中での金属・水分混入排除:
ウエハWが配置された空間の高温領域において、炉心管
32と雰囲気ガスとが接触しない構造である。なお、こ
こで、「半導体部材が配置された空間の高温領域54」
とは、ヒーター3により加熱されて、熱処理温度と同等
程度の高温になる領域50の中である。
【0054】而して、その高温領域54において、石英
ガラスと水素ガスとが接触しない構造となっているた
め、シリコンのエッチングが防止され、あるいは、より
一層低減するという効果が得られる。
【0055】(3)雰囲気ガス上流での金属・水分混入
排除:前記水素ガスがウエハWの上流の高温領域におい
て、炉心管32と接触しない構造である。なお、ここ
で、「半導体部材より上流の高温領域」とは、水素ガス
の流路中において、ウエハWよりも上流であり、かつ、
ヒーター3により加熱されて、高温になる部分である
が、図3の装置には存在しない。即ち、図1の例であれ
ば、導入管33の領域50内にある部分である。なお、
導入口5は、上流に位置するが、ヒーター3によって加
熱されておらず、温度上昇が小さいので、これに含まれ
ない。
【0056】而して、上流の高温領域で、水素ガスと石
英ガラスとが接触しない構造となっているため、石英ガ
ラスから生じた離脱金属不純物および水分が、水素ガス
に混入して、ウエハWに達するのを防ぐ作用が得られ
る。従って、これらに起因して、金属汚染やシリコンの
エッチングが防止され、あるいは、より一層低減すると
いう効果が得られる。
【0057】(第3の実施の形態)更に、図4を参照し
て、本発明の第3の実施形態を説明する。ここでは、導
入口5は、内管31の下端部にあり、内管搭載部22と
一体的に形成されている。また、符号35は内管31の
上端部に形成された、ガス導出部としての開口部を示
す。
【0058】ここでは、ウエハWを、例えば、1000
℃以上の温度に加熱して、水素アニール処理を実施する
際に、水素ガスは、導入口5から内管31の下端部で導
入され、内管31内を上部に流れた後、内管31の上端
部から、開口部35を経て炉心管32内に導出される。
次いで、水素ガスは、炉心管32と内管31の間隙部を
介して下方に流れ、炉心管32の下端付近に設けられた
排気口9から排出される。
【0059】この実施の形態においては、第2の実施の
形態で得られるのと同様の作用効果が生じると共に、水
素ガスの導入・導出部を、図4のように配置したため
に、水素ガス流の滞留が生じることなく、ガスの置換を
迅速に実施することができる。また、この実施の形態に
おいては、水素ガスの導入・導出部を上述のように配置
したため、導入口5と排気口6とを、何れも装置下部に
配置することが可能であり、外部配管との接続作業や接
続部の点検作業が容易になる。
【0060】なお、ヒートバリア9は発泡石英などの石
英ガラスからなる。そして、水素ガスは、ヒートバリア
9の表面に接触する流路41を介して、ウエハW側に供
給されるが、このヒートバリア9が高温領域50の外で
あるから、水分の発生は抑えられ、エッチングも抑制さ
れる。
【0061】(第4の実施の形態)次に、図5を参照し
て、本発明の第4の実施の形態を説明する。導出口に
は、開口部35の周囲に設けられた突起部36と、開口
部35を覆う蓋37からなる逆止弁が設けられている。
突起部36は、内管31と同一のSiCで、一体的に形
成されている。また、蓋37も内管31と同様、SiC
で形成されている。
【0062】そして、SiCの内管31の内部の圧力が
内管31の外より高くなると、内圧によって蓋37が浮
き上がって、内管31の開口部35との間に隙間が生じ
る。而して、内管31内の水素ガスは、この隙間を通っ
て、内管31内から、それと炉心管32との間隙部42
に排出されるが、逆向きの流れは防止されることにな
る。なお、突起部36は蓋37が開口部35から外れる
のを防止する。
【0063】この実施の形態においては、逆止弁を備え
たことにより、水素ガスと溶融石英の炉心管32との接
触による離脱金属不純物および水分が、内管31内に逆
流することがなく、これらに起因して、金属汚染やシリ
コンのエッチングが防止され、あるいは、より一層低減
するという効果が得られる。
【0064】また、この実施の形態では、炉心管32と
内管31との間隙に存在する水素ガスが、内管31内に
流入するのを防止する流入防止手段を備えている。な
お、流入防止手段には、逆止弁が該当するが、他の手段
として、例えば、ガス流路に単純な狭隘部を設けるなど
の手段であっても良い。
【0065】(第5の実施の形態)図6は本発明による
熱処理装置を示す。この熱処理装置は、SiCなどの非
酸化シリコンからなる内面を有する内管31と、溶融石
英のような石英ガラスからなる炉心管32と、SiCな
どの非酸化シリコンからなる表面を有する外套管45と
を有している。なお、符号24、25、47はOリング
であり、48はフランジである。
【0066】そして、水素含有還元性ガスは、下方にあ
る導入口5より流路41を通って、ウエハWが配置され
た空間に導入される。このガスは開口35から逆止弁3
6、37を通って、炉心管32と内管31との間の流路
42に流れる。そして、排気口6より流路42内のガス
が排気される。
【0067】炉心管32と密閉式の外套管45との間の
空間43には、下方にあるパージガス導入口46より、
He,Ar,Ne,N2 ,Kr,Xeなどの不活性ガス
が導入され、上方のパージガス排気口44より排気され
る。
【0068】そして、水素ガスは、ウエハWが配置され
た空間の高温領域に導入されるまでは、1000℃以上
に加熱された酸化シリコンに接することがない。即ち、
酸化シリコンである発泡石英のヒートバリア9は、加熱
器3による高温加熱領域50の外にあるため、流路41
を通って水素ガスが供給されても、水分発生はほとんど
なく、ガス中への取り込みが無視し得る程少ない。
【0069】高温加熱領域50内にあって、内管31内
である空間、即ち、ウエハが配置された空間の高温領域
に接する内面は、全て、SiCなどの非酸化シリコン材
料で構成されているため、ここでも水分の発生は抑制さ
れている。
【0070】内管31内のガスは、管の中心にある開口
35より排出されるため、均一なガス流が得られる。そ
して、炉心管32は溶融石英により形成されているの
で、内管31よりも耐衝撃性が高く、このため、熱によ
る変形が少なく、また、クラックも発生し難くなってい
る。更に、処理領域54内は、内管31より断熱性に優
れた溶融石英のような酸化シリコンにより閉じられた空
間になっているから、水素のリークが生じても、炉心管
32の外に漏れることはない。
【0071】ウエハWを保持するボート4も、SiCの
ような非酸化シリコンからなる表面を有しているので、
水分を発生させない。また、密閉式外套管45とパージ
ガスにより、加熱器3からの金属不純物の内管側への侵
入を防止している。
【0072】(熱処理方法)本発明において、第1の実
施の形態から第5の実施の形態において実施される熱処
理方法について、以下に説明する。即ち、図1、図3〜
図6に示した装置の内管31内には、Siウエハのよう
な半導体部材を配置する。内管31内に水素含有ガスを
導入し、半導体部材を還元性雰囲気下におく。
【0073】水素含有ガスの導入開始前または導入開始
後に、所定の温度まで加熱を行う。この熱処理時の温度
は、900℃以上、シリコンの融点以下、そして、より
好ましくは、1000℃以上1200℃以下とする。熱
処理時間は、熱処理によるアニール効果をどれだけ期待
するかによるが、例えば、3分〜5時間程度の範囲から
適宜選択される。こうして、半導体部材の熱処理が完了
する。
【0074】本発明に用いられる半導体部材としては、
CZSiウエハ、SOISiウエハ、石英ガラス上にS
i膜またはSiランド(島)を有するウエハである。そ
して、これらのウエハは、半導体デバイスの製造工程
前、中、後いずれの状態のウエハであってもよい。
【0075】とりわけ、研磨されていない粗面を有する
SOIウエハの水素アニールに本発明は好適である。本
発明に用いられる処理ガスとしては、水素100%ガ
ス、または1%〜99%の水素と不活性ガスとを含む混
合ガスである。
【0076】本発明に用いられる水素含有還元性雰囲気
の圧力としては、加圧、常圧、減圧いずれの圧力でもよ
いが、好ましくは、1.02×105 Pa〜1.33P
a、より好ましくは、1.02×105 Pa〜1.33
×103 Paである。
【0077】(半導体部材の製造方法)次に、本発明の
熱処理方法を利用した半導体部材の製造方法について述
べる。図7は、水素注入剥離法、PACE法、エピタキ
シャル層移設法に代表される貼り合わせSOI基板の作
製方法のフローチャートを示す。
【0078】まず、工程S1では第1の基材を用意す
る。例えば、少なくとも、一表面を酸化した絶縁膜付S
iウエハに、水素イオンや希ガスイオンを注入し、所定
の深さの位置に分離層(潜在層)を形成しておく。ある
いは、Siウエハの表面を多孔質化した後、非多孔質S
i層をエイピタキシャル成長させる。また、PACE法
の場合は、酸化膜のないSiウエハまたは表面を酸化さ
せたSiウエハを用意する。
【0079】一方、工程S2では、第2の基材を用意す
る。例えば、通常のSiウエハや、表面を酸化させたS
iウエハや、自然酸化膜を除去したSiウエハや、石英
ウエハや金属基板などを用意する。
【0080】続いて、工程S3では、上記工程S1、S
2で用意した第1および第2の基材を直接に、または、
間に接着層を介して間接的に、貼り合わせる。この時、
第1の基材の貼り合わせ面または第2の基材の貼り合わ
せ面のうち、少なくともいずれか一方が絶縁体で形成さ
れていれば、よりよい。勿論、SOI構造以外の基材を
作製する場合は、この限りではない。更に、貼り合わせ
前に、絶縁体からなる貼り合わせ面に水素、酸素、窒
素、希ガスのイオンを照射して、貼り合わせ面を活性化
してもよい。
【0081】次に、工程S4では、貼り合わされた第1
及び第2の基材(アセンブリ)から第1の基材の一部
(不要部分)を除去する。除去方法は、大きく分ける
と、2種類あり、一つは、第1の基材の裏面から、研削
および/またはエッチングなどにより、第1の基材の一
部を除去する方法である。もう一つは、第1の基材に形
成された分離層において、第1の基材の裏面側部分と表
面側部分とを分離する方法である。後者の方法によれ
ば、不要部分がウエハ形状を維持しているので、その
後、再び、第1の基材または第2の基材として利用する
ことができる。分離方法としては、熱処理して剥す方
法、アセンブリの側面に液体や気体からなる流体を吹き
つけて剥す方法、機械的に剥す方法などがある。
【0082】そして、不要部分が除去されたアセンブリ
(SOI基板)のシリコン層(SOI層)の表面は、注
入されたイオンにより生じた空隙、多孔質体の孔、研
削、エッチングなどに起因した凹凸を有する粗面になっ
ている。そこで、次の工程S5では、上述した熱処理装
置を用いて水素アニールを施すことにより、粗面となっ
ているシリコン層の上層部を平滑化する。この時、エッ
チングされたシリコン層表面は、平滑化効果により、表
面粗さが0.2nm以下(1μm角エリア)の平滑な面
になる。これは、条件を最適化すれば、0.15nm以
下、更に、0.1nm以下にすることもできる。
【0083】次に、エピタキシャル層移設法を利用した
半導体部材の製造法について、より詳しく述べる。図8
に示すように、まず、工程S31では、第1の基材とし
て、Si単結晶からなる基板131を用意して、少なく
とも、主表面側に多孔質構造の層133を形成する。こ
の多孔質Siは、Si基板をHF溶液中で陽極化成する
ことにより形成できる。多孔質層は、10-1nm〜10
nm程度の直径の孔が10-1nm〜10nm程度の間隔
で並んだ、スポンジのような構造をしている。その密度
は、単結晶Siの密度2.33g/cm3 に比べて、H
F溶液濃度を50〜20%に変化させたり、アルコール
添加比率を可変したり、電流密度を変化させることで、
2.1〜0.6g/cm3 の範囲に変化させることがで
きる。また、多孔質化される部分の比抵抗と電気伝導型
を予め変調しておけば、これに基づいて多孔度を可変す
ることが可能である。
【0084】p型においては、同じ陽極化成条件におい
ては、縮退基板(P+ )に比べ、比縮退基板(P- )は
孔径は細くなるものの、孔密度が1桁程度増加し、多孔
度が高い。即ち、多孔度はこれらの諸条件を可変するこ
とによって制御することが可能であり、いずれかの方法
に限定されるものではない。多孔質層133は単層か、
多孔度の異なる層が複数積層された構造のいずれでも構
わない。陽極化成により形成された多孔質層中に投影飛
程が含まれるように、イオン注入を行えば、投影飛程近
傍では、多孔質の孔壁中に気泡が形成され、多孔度を高
めることもできる。なお、このイオン注入は、陽極化成
による多孔質層形成の前であっても、後であっても構わ
ない。さらには、多孔質層133上に単結晶半導体層構
造を形成した後であっても構わない。
【0085】次に、工程S32では、多孔質層133上
に、少なくとも1層の非多孔質単結晶半導体の層123
を形成する。非多孔質単結晶半導体の層123は、エピ
タキシャル成長により形成した単結晶Si層、多孔質層
133の表面層を非多孔質化した層などの中から任意に
選ばれる。さらに、単結晶Siの層133上に酸化シリ
コン層122を熱酸化法により形成すると、単結晶シリ
コン層と埋め込み酸化膜の界面を、界面準位の少ない、
熱酸化により形成された界面とすることができ、好適で
ある。
【0086】工程S33では、前記非多孔質単結晶Si
の層123を形成した半導体基板の主面(貼り合わせ
面)を、第2の基板121の表面(貼り合わせ面)と室
温で密着させる。なお、密着させる前には、表面の付着
物、異物を除去するために洗浄することが望ましい。第
2の基板は、Si、Si基板上に酸化Si膜を形成した
もの、石英などの光透過性基板、サファイアなどから選
択することができるが、これに限定されるものではな
く、貼り合わせに供される面が十分に平坦、平滑であれ
ば構わない。
【0087】図8には、第2の基板と第1の基板とを、
絶縁層122を介して貼り合わせた様子が示してある
が、絶縁層122は、なくてもよい。貼り合わせに際し
ては、絶縁性の薄板を第1及び第2の基板の間にはさ
み、3枚重ねで貼り合わせることも可能である。
【0088】続いて、第1の基板131の裏面側の不要
部分と多孔質層133を除去して、非多孔質単結晶Si
層123を表出させる。これには、前述した通り、2つ
の方法が挙げられるが、これに限定されるものではな
い。
【0089】第1の方法では、第1の基板121を裏面
側より除去して、多孔質層133を表出させる(工程S
34)。続いて、多孔質層133を除去して非多孔質単
結晶シリコン層123を表出させる(工程S35)。な
お、多孔質層の除去は、選択エッチングによることが望
ましい。少なくとも、弗酸と過酸化水素水を含む混合液
を用いると、多孔質シリコンは非多孔質単結晶シリコン
に対して、105 倍選択的にエッチングできる。上記し
たエッチング液には、気泡の付着を防止するための界面
活性剤を添加してもよい。特に、エチルアルコールのよ
うなアルコールが好適に用いられる。多孔質層が薄けれ
ば、この選択エッチングを省略してもよい。
【0090】第2の方法では、分離層となる多孔質層1
33中で基板を分離して、図8の工程S34のような状
態を得る。分離する方法としては、加圧、引っ張り、せ
ん断、楔などの外力をかける方法;超音波を印加する方
法;熱をかける方法;酸化により多孔質Siを周辺から
膨張させ多孔質Si内に内圧をかける方法;パルス状に
加熱し、熱応力をかけるかあるいは軟化させる方法;ウ
ォータージェット、ガスジェット等の流体を噴出する方
法などがあるが、これらの方法に限定されるものではな
い。
【0091】続いて、工程S35では、第2の基板12
1の表面側に残留する多孔質層133をエッチングによ
り除去する。この多孔質のエッチング方法は、前記多孔
質層133をエッチングにより表出させる方法と同様で
ある。第2の基板121側に残留した多孔質シリコン層
133が極めて薄く、均一な厚みであるならば、フッ酸
と過酸化水素水とによる多孔質層のウエットエッチング
は、実施しなくてもよい。続いて、工程S36では図
1、図3〜図6の装置を用いて、水素を含む還元性雰囲
気での熱処理を施し、単結晶Si層123の凹凸を表面
平滑化する。
【0092】本発明で得られる半導体基板では、第2の
基板121上に単結晶Si膜123が絶縁層122を介
して平坦に、しかも均一に薄層化されて、基板全域に大
面積に形成されている。こうして得られた半導体基板
は、絶縁分離された電子素子作製という点から見ても好
適に使用することができる。
【0093】分離された第1のSi単結晶基板131
は、その分離面に残留する多孔質層を除去して、更に、
表面平滑性が許容できないほど荒れている場合には、表
面平滑化を行う。こうすれば、再度第1のSi単結晶基
板131、あるいは、次の第2の基板121として使用
できる。
【0094】
【実施例】(実施例1)直径5インチのシリコンウエハ
を、熱処理温度:1100℃、熱処理時間:4時間、水
素ガス流量:10リットル/分の条件で、水素アニール
処理した。本発明による金属汚染の低減効果を確認する
ために、図2の装置を用いた熱処理方法による場合と、
図1の装置を用いた熱処理による場合とを比較した。内
管31には、表面にCVDコーティングSiC層を持つ
炭化珪素材料を用いた。そして、熱処理後のウエハのキ
ャリアライフタイムを測定することにより、両者に生じ
た金属汚染の比較を行った。
【0095】
【表1】 その結果、表1に見られるように、本例による熱処理方
法では、従来の方法と比較して、キャリアライフタイム
が約2倍に改善されており、水素アニールによるウエハ
の金属汚染を低減する効果が確認された。
【0096】(実施例2)比抵抗が0.017Ωcmの
ボロンドープ8インチ(100)Siウエハ表面を、4
9%HFとエチルアルコールを2:1で混合した溶液中
で陽極化成して、ウエハの表面に多孔質シリコンを10
μmの厚みで形成した。このシリコンウエハを、酸素雰
囲気中400℃で1時間熱処理して、孔表面に薄い酸化
膜を形成した。そして、1.25%のHF水溶液に30
秒浸け、多孔質層の表面および表面近傍に形成された、
その酸化膜を除去した後、よく水洗して乾燥させた。続
いてこのシリコンウエハをエピタキシャル成長装置に設
置し、1100℃の水素雰囲気で、極微量のシランガス
を添加しながら熱処理して、多孔質シリコンの表面の孔
をほとんど封止した。
【0097】引き続いて、水素ガスに、シリコンソース
ガスとして、ジクロルシランないしはシランを添加する
ことにより、該多孔質シリコン上に単結晶シリコン膜を
平均310nm±5nmの厚みで形成した。このシリコ
ンウエハをエピタキシャル成長装置より取り出して、酸
化炉に設置し、酸素と水素の燃焼ガスにより、該単結晶
シリコン膜表面を酸化して、酸化シリコン膜を200n
m形成した。酸化された結果、単結晶シリコン膜の厚さ
は210nmになった。このシリコンウエハと別に用意
した第2のシリコンウエハとに、それぞれ、一般的にシ
リコンデバイスプロセスなどで用いられるウエット洗浄
を施して、清浄な表面を形成し、その後に、貼り合わせ
た。貼り合わせたシリコンウエハのアセンブリを、酸素
含有雰囲気で、1100℃で1時間の熱処理を施し、貼
り合わせ面の接着強度を高めた。
【0098】なお、この熱処理では、窒素、酸素の混合
気中で昇温し、酸素ガスに置換して、1100℃で1時
間保持し、窒素雰囲気中で降温した。このシリコンウエ
ハアセンブリの第1のシリコンウエハ側の裏面を研削し
て、多孔質シリコンを露出させた。HFと過酸化水素水
の混合溶液中に浸して、多孔質シリコンをエッチングに
より除去し、ウエット洗浄にてよく洗浄した。単結晶シ
リコン膜は、酸化シリコン膜と共に第2のシリコンウエ
ハ上に移設され、SOIウエハが作製された。
【0099】移設された単結晶シリコンの膜厚を、面内
10mmの格子点で、それぞれ、測定したところ、膜厚
の平均は210nm、ばらつきは±7nmであった。ま
た、表面粗さを、原子間力顕微鏡で1μm角、50μm
角の範囲について、256×256の測定ポイントで測
定したところ、表面粗さは、平均の二乗粗さRrms
で、それぞれ、10.1nm、9.8nmであった。ま
た、ボロン濃度を二次イオン質量分析法(SIMS)に
より測定したところ、単結晶シリコン膜中のボロン濃度
が1.2×1018/cm3 であった。
【0100】図6に示した熱処理装置に、こうして作製
したSOIウエハを、複数裏面の酸化シリコン膜をあら
かじめ弗酸でエッチングして除去した後に、設置した。
SOIウエハは、水平に、かつ、1枚のSOIウエハの
裏面のシリコンが別のSOIウエハのSOI層表面と、
およそ6mm間隔で向かい合うように、かつ、ウエハの
中心と炉心管の中心線が一致するようにして、SiC製
のボート上に設置し、一番上のSOIウエハの上には、
市販のシリコンウエハを同じ間隔で配置した。そして、
炉内の雰囲気を水素に置換した後、温度を1100℃ま
で昇温し、4時間保持したのち、再び、降温し、ウエハ
を取出し、SOI層の膜厚を再び測定した。また、比較
のために、同じように作製したSOIウエハを、図2の
装置で水素アニールした。
【0101】
【表2】 その結果、表2に見られるように、本発明では、従来と
比較して、最大エッチング量が1/8に改善されてお
り、それに伴いエッチング量のバラ付きも大幅に改善さ
れることが明らかになった。このことから、本発明をS
OI基板に適用することにより、SOI層のエッチング
量を低減し、膜厚の均一性に優れたSOI基板が得られ
ることが確認できた。
【0102】
【発明の効果】本発明は、以上述べたようになり、酸化
シリコンの炉心管を汚染源とするウエハの金属汚染およ
び酸化シリコンとウエハのシリコンボディの反応による
シリコンボディのエッチングが実質的に生じない熱処理
装置および熱処理方法を提供できる。そして、本発明の
熱処理装置による半導体部材の製造方法によれば、優れ
た半導体部材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱処理装置の一例を示す断面図で
ある。
【図2】熱処理装置の断面図である。
【図3】本発明による第2の実施の形態の熱処理装置の
断面図である。
【図4】本発明による第3の実施の形態の熱処理装置の
断面図である。
【図5】本発明による第4の実施の形態の熱処理装置の
断面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態を示す熱処理装置の
断面図である。
【図7】本発明の実施の形態による半導体部材の製造方
法のフローチャートを示す図である。
【図8】本発明の実施の形態による半導体部材の製造方
法を説明する為の模式図である。
【図9】従来の熱処理装置の断面図である。
【図10】従来の熱処理装置の断面図である。
【図11】従来の熱処理装置の断面図である。
【図12】従来の熱処理装置の断面図である。
【図13】従来の熱処理装置の断面図である。
【符号の説明】
W ウエハ 1 内管 2 外管 3 加熱器 4 ボード 5 導入口 6 排気口 7 導入口 8 排気口 9 テーブル(ヒートバリア) 10 導入口 11 排気口 12 ガス供給口 13 断熱材 14 連通口 20 均熱管 22 搭載部 24、25 シール部材(Oリング) 26 炉蓋 27 排気用開口 31 内管 32 炉心管(第1の管) 33 導入管 34 放出口 35 開口部 36 突起部(逆止弁) 37 蓋(逆止弁) 41、42 流路 43 空間 44 パージガス排出口 45 外套管 46 パージガス導入口 47 Oリング 48 フランジ 50 領域 51、52 レベル 53 領域 54 領域(処理空間) 121 第2の基板 122 酸化シリコン層(絶縁層) 123 非多孔質単結晶半導体の層 131 第1の基材(Si単結晶) 133 多孔質層

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の管の内部に配された第2の管およ
    び加熱器を有する熱処理装置において、 前記第1の管は、密閉可能で、前記第2の管より耐衝撃
    性の高い石英ガラスからなる管であり、 前記第2の管の少なくとも内面は、非酸化シリコンから
    なる面であり、 ガスが、前記加熱器により加熱された高温の酸化シリコ
    ンからなる面を通過することなく、前記第2の管内部の
    処理空間に導入されるように、ガス流路が構成されてい
    ることを特徴とする熱処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記石英ガラスは溶
    融石英であり、前記非酸化シリコンは炭化シリコンであ
    ることを特徴とする熱処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記非酸化シリコン
    はシリコン、炭化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミ
    ニウム、窒化ボロンから選択される材料であることを特
    徴とする熱処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記第2の管は表面
    が炭化シリコン膜で被覆されていることを特徴とする熱
    処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記酸化シリコンか
    らなる面は900℃以上に加熱されることを特徴とする
    熱処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記酸化シリコンか
    らなる面は1000℃以上に加熱されることを特徴とす
    る熱処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項1において、前記水素ガスは、不
    活性ガスとともに第2の管内に導入されることを特徴と
    する熱処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項1において、前記処理空間の上流
    にも、前記第2の管が延在していることを特徴とする熱
    処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項1において、第2の管内への水素
    ガスの導入口は、前記処理空間の外側にあり、第2の管
    からの水素ガスの導出部は、前記処理空間の導入口に対
    して反対側の前記処理空間の外側にあることを特徴とす
    る熱処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項1において、前記第1の管と前
    記加熱器との間には第3の管が設けられていることを特
    徴とする熱処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記第3の管は
    密閉可能な管であることを特徴とする熱処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項10において、前記第3の管は
    少なくとも表面が非酸化シリコンからなることを特徴と
    する熱処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項10において、前記第3の管は
    炭化シリコンからなることを特徴とする熱処理装置。
  14. 【請求項14】 請求項10において、前記第3の管と
    前記第1の管との間にパージガスを流すことを特徴とす
    る熱処理装置。
  15. 【請求項15】 請求項10において、前記第2の管及
    び前記第3の管はいずれも密閉可能な管であることを特
    徴とする熱処理装置。
  16. 【請求項16】 請求項1において、前記第2の管内
    に、非酸化シリコンからなる表面を有する支持体と、酸
    化シリコンからなる表面を有するヒートバリアが配され
    る構成になっていることを特徴とする熱処理装置。
  17. 【請求項17】 請求項1において、前記第2の管内に
    配されるヒートバリアより上方に前記加熱器が配されて
    いることを特徴とする熱処理装置。
  18. 【請求項18】 請求項1において、前記第2の管内の
    下方より水素ガスが導入され、前記第1の管内の下方よ
    り水素ガスが排気されることを特徴とする熱処理装置。
  19. 【請求項19】 請求項1において、前記第1の管の外
    側下方よりパージガスが導入され、前記第1の管の外側
    上方よりパージガスが排気されることを特徴とする熱処
    理装置。
  20. 【請求項20】 第1の管の内部に配された第2の管
    と、加熱器とを有する熱処理装置において、 更に、前記第2の管内へガスを導入するための、前記加
    熱器より下方に設けられた導入口と、 前記第2の管上方に設けられた前記第1及び第2の管を
    連通するための開口と、 前記第1の管内からガスを排気するための、前記第1の
    管の下方に設けられた排気口と、を有し、 前記第1の管は、密閉可能な溶融石英からなり、 前記第2の管は、密閉可能な非酸化シリコンからなる表
    面を有し、 前記加熱器は、前記第2の管内のヒートバリアより上方
    に配されている熱処理装置。
  21. 【請求項21】 請求項20において、更に、第1の管
    の外側に、非酸化シリコンからなる表面を有する密閉可
    能な第3の管を有しており、前記第3の管の下方にパー
    ジガス導入口が、上方にパージガス排気口が設けられて
    いることを特徴とする熱処理装置。
  22. 【請求項22】 請求項20において、前記ヒートバリ
    アは発泡石英を有することを特徴とする熱処理装置。
  23. 【請求項23】 請求項20において、前記ヒートバリ
    アは1000℃以上に加熱されないことを特徴とする熱
    処理装置。
  24. 【請求項24】 請求項1または20の熱処理装置を用
    いて、半導体部材の熱処理を行う熱処理方法。
  25. 【請求項25】 請求項24において、前記半導体部材
    はシリコンボディを有することを特徴とする熱処理方
    法。
  26. 【請求項26】 請求項24において、水素含有還元性
    雰囲気下において、900℃以上の温度で熱処理を行う
    ことを特徴とする熱処理方法。
  27. 【請求項27】 請求項26において、1000℃以上
    で熱処理を行うことを特徴とする熱処理方法。
  28. 【請求項28】 請求項24において、前記半導体部材
    はSOI基板であることを特徴とする熱処理方法。
  29. 【請求項29】 請求項25において、前記半導体部材
    は、貼り合わせSOI基板であることを特徴とする熱処
    理方法。
  30. 【請求項30】 第1の基材と第2の基材とを貼り合わ
    せ、前記第1の基材の不要部分を前記第2の基材上から
    除去した後、請求項1または20の熱処理装置を用い
    て、前記第2の基材上のシリコン層を水素含有還元性雰
    囲気下において熱処理することを特徴とする半導体部材
    の製造方法。
  31. 【請求項31】 請求項30において、前記第1の基材
    に分離層を形成し、該分離層において前記不要部を剥離
    することにより不要部の除去を行うことを特徴とする半
    導体部材の製造方法。
  32. 【請求項32】 請求項30において、前記第1の基材
    の不要部を研削、研磨、エッチングのうち少なくともい
    ずれか1つの方法により除去することを特徴とする半導
    体部材の製造方法。
  33. 【請求項33】 請求項30において、前記シリコン層
    はエピタキシャル層であることを特徴とする半導体部材
    の製造方法。
  34. 【請求項34】 請求項30において、第1のシリコン
    単結晶基板の主面に多孔質層を形成する工程と、前記多
    孔質層上に単結晶シリコン層を形成する工程と、前記第
    1のシリコン単結晶基板の主面と第2の基板の表面とを
    貼り合わせる工程と、前記多孔質層を除去して前記単結
    晶シリコン層を表出させる工程を含むことを特徴とする
    半導体部材の製造方法。
  35. 【請求項35】 請求項9において、前記導出部は、第
    1の管内に開口しており、第1の管には、その内部空間
    を経由して外部に水素ガスを排気する排気口が設けられ
    ていることを特徴とする熱処理装置。
  36. 【請求項36】 請求項9において、前記導出部には、
    第1の管内のガスが第2の管内に流入するのを防止する
    為の流入防止手段が設けられていることを特徴とする熱
    処理装置。
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