JP2002184961A - Soi基板の熱処理方法およびsoi基板 - Google Patents

Soi基板の熱処理方法およびsoi基板

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JP2002184961A
JP2002184961A JP2001301559A JP2001301559A JP2002184961A JP 2002184961 A JP2002184961 A JP 2002184961A JP 2001301559 A JP2001301559 A JP 2001301559A JP 2001301559 A JP2001301559 A JP 2001301559A JP 2002184961 A JP2002184961 A JP 2002184961A
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soi
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Hiroshi Miyabayashi
寛 宮林
Masataka Ito
正孝 伊藤
Nobuhiko Sato
信彦 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 SOI基板においてSOI層の欠陥(HF欠
陥)を低減させる。 【解決手段】 SOI基板を還元性雰囲気中で熱処理す
る熱処理方法において、SOI基板のSOI層の厚さが
100nm未満であって、SOI基板の端部近傍に設け
られたガス導入口から、SOI基板の表面近傍に表面に
平行な還元性雰囲気ガスの流れを生じさせた状態で熱処
理を行う。SOI基板表面近傍の還元性雰囲気ガスの流
速を反応室内の還元性雰囲気ガスの平均流速と同等以上
とした状態で熱処理を行う。上記SOI基板の熱処理方
法によって熱処理されたSOI基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁体上にシリコ
ン等の半導体層を形成したSOI基板においてSOI層
(絶縁体上の半導体層)の欠陥(HF欠陥)、とりわけ
SOI層の薄膜化によって増加するHF欠陥を還元性ガ
ス雰囲気中で熱処理することにより低減させる熱処理方
法及びそれを用いたSOI基板に関する。
【0002】
【従来の技術】SOI(Semiconductor On Insulator)
ウエハを還元性雰囲気中で熱処理する技術として、例え
ば1000℃の水素中の熱処理によってSOI層の表面
荒れが2nm以下の高い平坦性が得られることが佐藤ら
によって報告されている(特開平05−217821号
公報,米国特許第5371037号)。
【0003】上記技術について図6及び図7を用いて説
明する。熱処理炉として縦型熱処理炉を用いた例を図6
に示している。
【0004】図6において、101は反応室を形成する
炉心管であり、上部に設けられた導入管102から雰囲
気ガスを導入し、下部の排気管103から排気する。1
04はヒーターである。105は炉蓋106上に配置さ
れたヒートバリア107上に搭載された炭化珪素製のボ
ートであり、複数のSOI基板108を保持している。
ボート105には焼結法によって製造された炭化珪素が
用いられるが、焼結法によって製造された炭化珪素の表
面に化学気相堆積法によって合成された化学合成炭化珪
素のコーティング膜が施される場合もある。
【0005】熱処理は次の手順でおこなわれる。炉蓋1
06をあらかじめ下方に移動した状態でボート105に
SOIウエハ108を搭載し、次いで炉蓋106を図示
の状態に移動し、SOIウエハ108を処理室内に配置
するとともに炉心管101の開口部を封止する。炉蓋1
06の動作は図示しない上下動機構でおこなわれる。引
き続き、導入管102から炉心管101内に水素ガスを
導入し、処理室内を水素ガス雰囲気に置換する。
【0006】熱処理炉中の雰囲気ガスの流れについて図
7を用いて説明する。図7において、 図6と同様に、
101は炉心管、105は炭化珪素製のボート、108
はSOI基板である。雰囲気ガスの流れをそれぞれ11
4,115で示す。
【0007】熱処理中におけるSOI基板表面近傍にお
ける雰囲気ガスの流れ115の流速は、ボート105と
炉心管101との幅116,117を同じにすることに
より実質的に0、つまり流れが生じないようにすること
ができる。
【0008】なお、ここで述べている流れ114の流速
は、炉心管101の断面積より、SOI基板108の断
面積を除いた領域を通過するガスの速度のことをいう。
【0009】次いでヒーター104により処理室内を所
定の処理温度に加熱し、熱処理する。所定の時間が経過
後、ヒーター104の温度を下げてから処理室内に窒素
ガスを導入し、雰囲気を置換し、後に炉蓋106を下方
に移動してからSOI基板108を取り出す。処理温
度、時間等は所望のアニール効果に応じて決定されるも
のである。
【0010】また他の技術として、CZ法(チョクラル
スキー法)により製造されたウエハを貼り合わせること
によって作製したSOI基板を急速加熱・急速冷却装置
(Rapid Thermal Annealer、以下、RTA装置という)
を用いて還元性雰囲気中で熱処理することにより、SO
I層表面のCOP(Crystal Originated Particle;C
Z法により作製したシリコンウエハにみられる欠陥)を
低減させる方法(特開平11−145020号公報)が
提案されている。
【0011】また、水素イオン注入剥離法と呼ばれる、
水素イオンを注入したウエハを別のシリコンウエハに貼
り合わせた後に剥離してSOI基板を作製する方法によ
り作製したSOI基板をRTA装置により還元性雰囲気
中で熱処理することにより、SOI層の層厚均一性を維
持しつつSOI層のダメージ層や表面粗さを除去させる
ことが提案されている(特開平11−307472号公
報および特開平12−124092号公報)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】SOIウエハを用いて
デバイスを作製する際、デバイスの歩留まりを落とす要
因の一つとして単結晶Si層(SOI層)の欠陥があげ
られる。
【0013】SOI層の欠陥の一つとして、SOIウエ
ハを室温の濃HF溶液(49wt%)に浸漬することに
より顕在化させて欠陥を検出することから、HF欠陥
(HF defect)とよばれるものがあり、デバイスの電気
的特性に著しい影響を与える。
【0014】HF欠陥の原因としては様々な原因が考え
られる。Sadanaらは、SIMOX(Separation by IMpla
nted Oxygen)とよばれる酸素イオンを注入することによ
りSOIウエハを作製する方法により作製したSOIウ
エハのHF欠陥の発生原因を調べた。そして、Sadanaら
は、イオン注入時もしくは熱処理時における金属汚染に
より、SOI層にメタルシリサイドが形成され、HF浸
漬時にそれが溶解してHF欠陥が発生すると報告してい
る(D.K.Sadana, J. Lasky, H.J. Hovel, K.Petrillo, a
nd P.Roitian, Proc. Of IEEE SOI Conf., (1994) p.11
1)。
【0015】阿賀らは、CZウエハを貼り合わせること
によって作製したSOI基板のHF欠陥は、COPによ
るものであると報告している (H.Aga, M. Nakano, K.Mi
tani, Jpn. J. Appl. Phys., (1999) p.2694)。
【0016】また、阿賀らは、同報告の中で、これらの
HF欠陥密度はSOI層厚が200nm以下になると急
激に増加することを報告している。これはSOI層厚の
減少により、SOI/BOX界面にある小さいサイズの
COPもHF欠陥となるためであるとしている。
【0017】一方、「ELTRAN(登録商標)」と呼
称される、シリコン基板表面に形成した多孔質層上に単
結晶層を形成し、該単結晶層を別に基板上に移設する作
製法(エピタキシャル層移設法)が提案されている(特
許番号第2608351号)。
【0018】上記作製法により作製したSOI基板は、
単結晶シリコン層をCVD(化学気相堆積法)によるエ
ピタキシャル成長によって作製するために、SOI層上
にCOPが形成されないという利点がある。
【0019】しかしながら、図9に示すように上記作製
法により作製したSOIウエハにおいてもHF欠陥は観
察されることがあった。
【0020】SOI層の薄膜化は、SOIウエハの優位
点であるデバイスの更なる高速化と低消費電力化を促進
する点で重要な技術課題である。
【0021】例えばITRS(SIA, The International
Technology Roadmap for Semiconductors (1999) p.11
0)では、SOI層の層厚が2003年までは30〜2
00nm、2004年以降では20〜100nmと一層
の薄膜化が要求されている。
【0022】このような観点から、HF欠陥を低減させ
ることは、デバイスの歩留まり向上のみならず、SOI
層の薄膜化を促進させるという面においても極めて重要
な課題である。
【0023】
【課題を解決するための手段】以下、本発明に至る経緯
について説明する。
【0024】本発明者らは、エピタキシャル成長によっ
て形成されたシリコン層を有するSOI基板におけるH
F欠陥について鋭意研究を進めた。そして、図9に示す
ようにSOI層の層厚が100nm未満になるとHF欠
陥が急激に増大する傾向がみられ、更には70nm以下
になると顕著になることを見出した。このSOI層の層
厚減少に伴いHF欠陥密度が急激に増大する傾向は、前
述した阿賀らの報告と一致する。まず、既述のエピタキ
シャル層移設法について説明する。
【0025】以下、エピタキシャル層移設法を利用した
SOI基板の作製法について図8を用いてより詳しく述
べる。
【0026】図8に示すように、まず工程S31では、
第1の基材としてシリコン単結晶からなる基板131を
用意して、少なくとも主表面側に多孔質構造の層133
を形成する。多孔質シリコンは、シリコン基板をHF溶
液中で陽極化成(Anodization)することにより形成で
きる。多孔質層は10-1nm〜10nm程度の直径の孔
が10-1nm〜10nm程度の間隔で並んだスポンジの
ような構造をしている。その密度は、単結晶シリコンの
密度2.33g/cm-3に比べて、HF溶液濃度を50
〜20%に変化させたり、アルコール添加比率を可変し
たり、電流密度を変化させることで2.1〜0.6g/
cm-3の範囲で変化させることができる。また、多孔質
化される部分の比抵抗と電気伝導型を予め変調しておけ
ば、これに基づいて多孔度を調整することが可能であ
る。p型においては、同じ陽極化成条件において、P+
シリコン基板に比べ、P-シリコン基板は孔径が細くな
るものの孔密度が1桁程度増加し、多孔度が高い。すな
わち、多孔度はこれらの諸条件を変更することによって
制御することが可能であり、いずれかの方法に限定され
るものではない。多孔質層133は単層、多孔度の異な
る層が複数積層された構造のいずれでも構わない。陽極
化成により形成された多孔質層中に投影飛程が含まれる
ようにイオン注入を行えば、投影飛程近傍では多孔質の
孔壁中に気泡が形成され、多孔度を高めることもでき
る。イオン注入は陽極化成による多孔質層形成の前であ
っても、後であっても構わない。さらには多孔質層13
3上に単結晶半導体層構造を形成した後であっても構わ
ない。
【0027】次に、工程S32では多孔質層133上に
少なくとも1層の、単結晶シリコン層等の非多孔質単結
晶半導体の層123を形成する。非多孔質単結晶半導体
の層123は、エピタキシャル成長により形成した単結
晶シリコン層、多孔質層133の表面層を非多孔質化し
た層などの中から任意に選ばれる。さらに、非多孔質単
結晶半導体の層123上に酸化シリコン層122を熱酸
化法により形成すると、単結晶シリコン層等の非多孔質
単結晶半導体層と埋め込み酸化膜の界面を界面準位の少
ない熱酸化により形成された界面とすることができ、好
適である。工程S33では前記非多孔質単結晶シリコン
の層123を形成した半導体基板の主面(貼り合わせ
面)を第2の基板121の表面(貼り合わせ面)と室温
で密着させる。密着させる前には表面の付着物、異物を
除去するために洗浄することが望ましい。第2の基板
は、シリコン、シリコン基板上に酸化シリコン膜を形成
したもの、石英等の光透過性基板、サファイアなどから
選択することができるが、これに限定されるものではな
く、貼り合わせに供される面が十分に平坦、平滑であれ
ば構わない。図6では、第2の基板121と第1の基板
とを絶縁層122を介して貼り合わせた様子を示してあ
るが、絶縁層122はなくてもよい。
【0028】貼り合わせに際しては絶縁性の薄板を第1
及び第2の基板の間にはさみ3枚重ねで貼り合わせるこ
とも可能である。
【0029】続いて、第1の基板131における裏面側
の不要部分と多孔質層133を除去して非多孔質単結晶
シリコン層123を表出させる。これには、以下の2つ
の方法が挙げられるが、これに限定されるものではな
い。
【0030】第1の方法では、第1の基板121を裏面
側より除去して多孔質層133を表出させる(工程S3
4)。
【0031】続いて、多孔質層133を除去して非多孔
質単結晶シリコン層123を表出させる(工程S3
5)。
【0032】多孔質層の除去は選択エッチングによるこ
とが望ましい。少なくとも弗化水素酸と過酸化水素水を
含む混合液を用いると多孔質シリコンは非多孔質単結晶
シリコンに対して、105倍の選択比で選択的にエッチ
ングできる。上記したエッチング液には、気泡の付着を
防止するための界面活性剤を添加してもよい。特にエチ
ルアルコールのようなアルコールが好適に用いられる。
多孔質層が薄ければ、この選択エッチングを省略しても
よい。
【0033】第2の方法では、分離層となる多孔質層1
33中で基板を分離して、図8の工程S34のような状
態を得る。分離する方法としては、加圧、引っ張り、せ
ん断、楔、等の外力をかける方法;超音波を印加する方
法;熱をかける方法;酸化により多孔質シリコンを周辺
から膨張させ多孔質シリコン内に内圧をかける方法;パ
ルス状に温度を制御しながら加熱し、熱応力をかける
か、あるいは軟化させる方法;ウォータージェット、ガ
スジェット等の流体を噴出する方法等があるが、これら
の方法に限定されるものではない。
【0034】続いて、工程S35では第2の基板121
の表面側に残留する多孔質層133をエッチングにより
除去する。多孔質のエッチング方法は前記多孔質層13
3をエッチングにより表出させる方法と同様である。第
2の基板121側に残留した多孔質シリコン層133が
極めて薄く、均一な厚みであるならば、フッ化水素酸と
過酸化水素水とによる多孔質層のウエットエッチングは
実施しなくてもよい。
【0035】続いて、工程S36では水素を含む還元性
雰囲気中で第2の基板121に熱処理を施し、単結晶シ
リコン層123の凹凸を有する上層部125をエッチン
グ除去する。この時、単結晶シリコン層中のボロン濃度
の低減及び、表面平滑化、も同時に達成できる。
【0036】エピタキシャル層移設法で得られる半導体
基板では、第2の基板121上に単結晶シリコン膜12
3が絶縁層122を介して平坦に、しかも均一に薄層化
されて、基板全域に大面積に形成されている。こうして
得られた半導体基板は、絶縁分離された電子素子作製と
いう点から見ても好適に使用することができる。
【0037】分離された第1のシリコン単結晶基板13
1はその分離面に残留する多孔質層を除去して、更に表
面平滑性が許容できないほど荒れている場合には表面平
滑化を行う、こうすれば再度第1のシリコン単結晶基板
131、あるいは次の第2の基板121として使用でき
る。
【0038】本発明者らは、上記作製法により作製した
SOI基板の図8に示す工程S35後のHF欠陥を走査
型電子顕微鏡によって観察した。HF欠陥の走査型電子
顕微鏡像の一例を図10に示す。その結果、HF欠陥
(図中囲み)の形状は孔径が60nm以下の小さなピン
ホールであり、その形状が四面体状でなく円形であるこ
とからCOPではないことが示された。そして、SOI
層の層厚が100nm未満になるとHF欠陥が急激に増
大する傾向がみられることが分かる。
【0039】本発明者らは、さらに、エピタキシャル成
長によって形成されたシリコン層を有するSOI基板に
おいて、SOI層(絶縁体上の半導体層)の層厚が10
0nm未満、更には70nm以下のSOI基板で急激に
増加するHF欠陥について鋭意研究を進めた。
【0040】その結果、特開平05−217821号公
報に記された熱処理を施すことにより、HF欠陥を低減
させうることを確認した。
【0041】これは、水素雰囲気中で熱処理することに
より、熱エネルギーにより励起された表面のシリコン原
子が表面エネルギーを低減するために移動することによ
り欠陥を穴埋めする作用によるものと考えられる。
【0042】ただし、HF欠陥深さがBOX層を露出さ
せるまでに達している場合、高温の水素雰囲気中で生じ
るSiO2とH2との化学反応(下記反応式(1)) SiO2+H2→SiO(↑)+H2O ・・・・・(1) によって生じたH2Oが下記反応式(2)のようにシリ
コンと反応することにより、結果として欠陥がさらに顕
在化してしまうことが考えられる。
【0043】 Si+H2O→SiO(↑)+H2 ・・・・・(2) このことから、水素雰囲気中での熱処理によって生じた
2OをSOI基板表面より除去する、もしくはH2Oの
発生を抑制することにより、欠陥の顕在化を低減するこ
とができ、それによりHF欠陥をより低減できると考え
られる。
【0044】以上の観点から、本発明はSOI基板を還
元性雰囲気中で熱処理する方法において、H2Oによる
シリコンエッチングによりHF欠陥が顕在化することを
抑制することができる熱処理方法を提案するものであ
る。
【0045】すなわち、本発明はSOI基板を還元性雰
囲気中で熱処理する熱処理方法において、前記SOI基
板のSOI層の厚さが100nm未満であって、前記S
OI基板の端部近傍に設けられたガス導入口から、前記
SOI基板の表面近傍に該表面に平行な還元性雰囲気ガ
スの流れを生じさせた状態で熱処理を行うことを特徴と
するSOI基板の熱処理方法である。
【0046】SOI基板表面に平行なSOI基板表面近
傍の雰囲気ガスの流速を0より大きくすることにより、
前述したSiO2とH2との反応によって生じたH2Oを
基板表面からすみやかに除去することができる。
【0047】また、雰囲気ガスの流速を反応室内の雰囲
気ガスの流速と同等以上とすることにより、反応生成物
であるH2Oの除去効果を高めることができる。
【0048】ここで述べている「反応室内の雰囲気ガス
の平均流速」とは、雰囲気ガスの導入口から、排気口ま
で反応室内を流れるガス流において、処理チャンバーの
ガスの流れる方向の断面積からSOI基板の断面積を除
いた領域を通過するガスの平均速度をいう。
【0049】ここで、平均流速を所定条件の下、算出す
る場合について説明する。
【0050】熱処理時のH2ガス流量=22slm(sta
ndard liter/min)(1atm,0℃における1分あた
りの流量)、熱処理時の処理チャンバー内の圧力=80
Torr(0.1053atm) ・・・・・とす
る。
【0051】ここでチャンバー中央部においてウエハ上
部の容積を見積もると、 高さ;2〜3cm 幅;24〜25cm なので、断面積=48〜75cm2 ・・・・・とな
る。
【0052】上記,より、熱処理時のチャンバー内
における水素流量は、ボイルの法則から、 22/0.1053=209 l/min ・・・・・ 流速は、,より、209×1000/48〜75=
2.79〜4.35(m/min)(46〜72.5(c
m/s))となる。
【0053】また、本発明は、雰囲気ガスの流れが基板
表面において層流であることを特徴とするSOI基板の
熱処理方法である。
【0054】このように、雰囲気ガスの流れが基板表面
において層流とすることにより、SOI基板全面におい
て均一で安定したHF欠陥低減効果が得られる。
【0055】また、本発明は、熱処理中のSOI基板を
回転させることにより、SOI基板全面において均一で
安定したHF欠陥低減効果が得られる。
【0056】本発明は、反応室部材の温度が熱処理時の
基板温度よりも低いことを特徴とするSOI基板の熱処
理方法である。
【0057】一般に半導体プロセスで用いる高温熱処理
炉においては、反応室を形成する部材には石英(SiO
2)が用いられている。
【0058】然るに、上記の熱処理炉を用いて水素ガス
雰囲気中で高温熱処理を行った場合、部材と雰囲気ガス
との間で前記反応式(1)のような化学反応が起き、反
応によって生じたH2Oによりシリコンエッチングが生
じるものと考えられる。
【0059】そこで、本発明のように、反応室部材を熱
処理時の基板温度よりも低い温度にすることにより、雰
囲気ガスと部材との化学反応を抑制することができる。
【0060】たとえば、加熱源にハロゲンランプや誘導
加熱方式のものを用いる。もしくは、処理チャンバーに
エアーを吹きつけて空冷することにより、上記化学反応
の抑制が可能である。
【0061】また、本発明は、熱処理時における反応室
の圧力が大気圧以下であることを特徴とするSOI基板
の熱処理方法である。
【0062】このように前記熱処理工程の圧力を大気圧
以下にすることにより、反応室中における分子の平均自
由工程が長くなることから、H2Oをすみやかに除去す
ることができる。
【0063】また、前記処理工程における還元性雰囲気
ガスは、水素もしくは水素と不活性ガスから実質的に成
る混合ガスであることが望ましい。
【0064】水素を含む雰囲気中では、窒素雰囲気中や
希ガス雰囲気中では表面が平坦化しないようなシリコン
の融点以下の温度でも、十分に熱エネルギーにより励起
されたシリコン原子が移動することによる欠陥の穴埋め
効果が成される。
【0065】また、本発明にかかる熱処理方法は、SO
I基板の熱処理方法において、前記SOI基板のSOI
層の厚さが100nm未満であって、前記SOI基板を
回転させながら熱処理することにより、該SOI基板の
表面近傍に、該表面に平行な還元性雰囲気ガスの流れを
生じさせた状態で熱処理を行うことを特徴とするもので
ある。
【0066】以上、本発明による熱処理は、SOI層が
エピタキシャル成長によって形成されたシリコン層を有
し、かつSOI層にCOPのないSOI層厚が100n
m未満,更には70nm以下のSOI基板において急激
に増加するHF欠陥を低減させることができ、高品質の
SOI基板を作製することが可能である。
【0067】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図を
参照しながら説明する。
【0068】本発明の実施に適した熱処理装置を図1に
示す。
【0069】図1に示す熱処理装置10はSOIウエハ
(図示せず)を一枚ずつ処理する枚葉式であり、石英ガ
ラスで構成された処理チャンバー12と、この処理チャ
ンバー12内に配置されたウエハ支持用のサセプタ14
とを備えている。処理チャンバー12の側部には水素ガ
ス等の還元性ガスの導入部16が形成され、これに対向
する位置には排気部18が形成されている。なお、ガス
導入部16及びガス排気部18には、それぞれガス導入
口50、ガス排気口51が設けられている。
【0070】また、処理チャンバー12の上側領域及び
下側領域には、それぞれ、複数本のハロゲンランプ20
が放射状に配置されている。上記構成のハロゲンランプ
20を用いた熱処理装置10において、サセプタ14上
にSOI基板を載置した後、ハロゲンランプ20を点灯
してSOI基板を加熱すると共に、排気口18から排気
を行いながら水素ガス等を雰囲気ガスとして導入口50
から導入すると、所定温度に加熱されたSOI基板の表
面に沿って雰囲気ガスが層流状態で流れ、熱処理がおこ
なわれる。
【0071】この時、サセプタ14が回転することによ
り、SOI基板を回転させた状態で熱処理することがで
きる。
【0072】そして、熱処理終了後、所定の搬出温度ま
で冷却された後にSOI基板はサセプタ14上から取り
除かれ、熱処理は終了する。
【0073】本発明における熱処理温度はシリコンの融
点以下の温度で行われる。なお、熱処理温度の下限つい
ては特に規定されるものではないが、特開平05−21
7821号公報で提案された水素雰囲気中でのSOI基
板の熱処理において、熱処理温度と表面シリコン原子の
移動による表面の平滑化の進行を評価した結果から、8
00℃以上1200℃以下で熱処理することが望まし
い。
【0074】また、本発明において熱処理時間について
は被処理物の状態や所望の効果の程度によって決定され
るものであり、特別に規定されるものではない。
【0075】上記の構成において、石英ガラスで構成さ
れた処理チャンバー12はハロゲンランプ20の発する
光をほとんど吸収しないため、その温度は概ね600℃
以下に抑制される。従って、処理チャンバー12の石英
とH2の反応によるH2Oの発生が防止される。
【0076】また、処理チャンバー12にエアーを吹き
付けることにより空冷することも可能である。
【0077】仮に処理チャンバー12からH2Oが発生
した場合であっても導入口16から導入された雰囲気ガ
スがSOIウエハの表面に沿って層流状態で流れるた
め、処理チャンバー12から発生したH2OはSOIウ
エハの表面には達しない。すなわち、ウエハ表面のガス
流が、チャンバー表面で発生したH2Oの該ウエハ表面
への付着をさえぎるのである。
【0078】なお、上記熱処理に用いる装置は前述のラ
ンプ加熱方式に限定されるものではなく、例えば誘導加
熱方式の装置を用いることで同様な効果が得られる。こ
の場合には、シリコン基板は半導体であるためにうず電
流が流れて加熱されるが、反応室部材の石英は絶縁体で
あるために加熱されない。
【0079】ガス導入口50から導入されるガスの平均
流速は、0.01cm/s以上500cm/s以下、よ
り好ましくは0.1cm/s以上100cm/s以下で
あるのがよい。
【0080】また、ガス導入口50とそれに対向するS
OIウエハの端部の距離は、5cm以内、好ましくは1
cm以内であるのがよい。勿論、ガス導入口50と該端
部とは実質的に接していることがより好ましい。
【0081】また、ガス導入口50とSOIウエハの端
部の位置関係は、以下のようであるのが良い。即ち、ガ
ス導入口50を構成するガス管の最下面から中央部まで
の高さの範囲内にSOIウエハ表面の高さが位置してい
る、あるいはガス管の最下面とSOIウエハ表面の高さ
が一致しているのがよい。SOIウエハの側面に多量に
ガスがぶつかると、層状の流れを乱すからである。ガス
導入口の直径は、SOIウエハの厚さ2倍以上、好まし
くは5倍以上である。
【0082】SOIウエハの回転動作を含み熱処理を行
う場合には、連続的にSOIウエハを回転させたり、断
続的に回転させることができる。SOIウエハを断続的
に回転させる場合には、所定時間経過後に所定角度SO
Iウエハを回転させることができる。例えば、所定時間
熱処理後、ウエハを右回りに90度回転させる。そし
て、所定時間経た後、今度は左に180度回転させ、そ
して熱処理を所定時間行うのである。勿論、同じ方向
に、断続的に回転させても良い。
【0083】また、図1に示すように、SOIウエハの
裏面(SOI層が位置する面と反対の面)には、ガスが
流れない、即ち当該裏面は雰囲気ガスに接しないように
することもできる。
【0084】熱処理の対象物であるSOI層としては、
単結晶シリコン層に限らず、Ge,SiGe,SiC,
C,GaAs,GaN,AlGaAs,InGaAs,
InP,InAs等で構成される半導体層、あるいはこ
れら複数種類の層で構成された半導体層であっても良
い。例えば、SiGe層上にSi層、あるいはSi層上
にSiGe層を有するものなどである。もちろん、上記
結晶半導体層は、組成は同じであるが不純物濃度や比抵
抗値の異なる複数の半導体層で構成しても良い(例え
ば、第1の比抵抗値のシリコン層上に、該第1とは異な
る、第2の比抵抗値のシリコン層の2層からなる半導体
層である)。
【0085】なお、本発明における熱処理において使用
されるガス種として、水素ガス、水素と不活性ガス(例
えばアルゴン)の混合ガス等を用いることができる。勿
論、SOI層の平坦化等ができるのであれば上記ガス種
に限られるものではない。
【0086】また、シリコンウエハには面方位等を示す
目印としてノッチと呼ばれる部位が形成されている場合
がある。シリコンウエハを原料に作製されたSOI基板
にノッチ等が存在している場合には、当該部分をガス導
入口50に向けないようにして熱処理することも好まし
いものである。
【0087】また、他の実施形態として、三谷が報告し
た(三谷 慎一 東芝技術技報No.20 p-28 (1998))エ
ピタキシャル成長装置を用いて実施することができる。
【0088】以下、上記報告の装置を用いた本発明の熱
処理方法について説明する。なお、上記報告の装置はエ
ピタキシャル成長装置であるが、本発明ではこれを還元
雰囲気下での熱処理装置として用いる。
【0089】図2に示す熱処理装置40はSOI基板
(図示せず)を一枚ずつ処理する枚葉式であり、基板の
処理を行うプロセスモジュールは円筒形の水冷ジャケッ
トを持ったステンレス製チャンバー41でシールされて
おり、内部は全て高純度石英のライナー42でカバーさ
れている。
【0090】基板を保持するホルダ43と加熱源である
ヒータ44がチャンバー内に設置されている。
【0091】また、チャンバー下部には基板及びホルダ
の回転駆動機構45とヒーターの給電ポートが設けられ
ている。
【0092】水素ガスはチャンバー上部から整流板46
を通して導入され、下部の排気口47から排気される構
造となっている。
【0093】本装置では基板を毎分千数百回転以上の高
速で回転させるため、高速で回転する基板およびホルダ
の持つ回転円板のポンプ効果により、チャンバー上部よ
り供給された水素ガスは強制的にウエハ表面に引き寄せ
られる。
【0094】この時、プロセスモジュールへの供給ガス
流量と圧力に応じた最適な回転数を選択することによ
り、SOI基板の基板表面近傍における水素ガスの流れ
が、SOI基板表面に沿って層流状態で流れる。
【0095】また、プロセスモジュールへの供給ガス流
量と圧力に応じた最適な回転数を選択することにより、
SOI基板の基板表面近傍における水素ガスの流速を、
チャンバー上部から整流板46を通して導入された時の
平均流速よりも速くすることができる。
【0096】以上、本発明の実施形態例を示したが、本
発明は上記装置に限定されるものではなく、本発明の思
想を実現し得る熱処理装置であればよい。
【0097】例えば、多数枚同時処理型の縦型熱処理炉
においても、図4に示すような処理炉であれば、本発明
と同様の効果を得ることができる。
【0098】図4において、80は炉心管、81はSO
I基板、82は雰囲気ガスの導入口、83はSOI基板
表面近傍の雰囲気ガスの流れを示す。
【0099】図4に示すように、SOI基板81の側面
に雰囲気ガスの導入口82を設置することにより、SO
I基板表面に平行なSOI基板表面近傍の雰囲気ガス8
3の流れを生じさせることができる。
【0100】また、図6に示すような多数枚同時処理型
の縦型熱処理炉においてもボート105と炉心管との幅
116,117を揃えないようにするなどして、熱処理
中におけるSOI基板表面近傍における雰囲気ガスの流
速115を実質的に0としなければ本発明の効果が得ら
れる。
【0101】また、図3に示すような構造を持つ多数枚
同時処理型の装置においても本発明の効果が得られる。
図3において、70は炉心管、71はSOI基板、72
および73は雰囲気ガスの流れを示す。
【0102】図3のように、反応室内の雰囲気ガスの流
れ72に対し、SOI基板71を斜めに配置した場合、
SOI基板表面近傍に平行な雰囲気ガスの流れ73が生
ずれば本発明の効果が得られる。
【0103】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0104】(SOI基板の作製方法) 1) p型不純物としてボロンを添加し、比抵抗0.0
15Ω・cm+/−0.01Ω・cmにしたCZ6イン
チ(100)p+ シリコンウエハを用意した。
【0105】2) 49%HF水溶液とエチルアルコー
ルを2:1の比で混合した溶液中で、前記シリコンウエ
ハを陽極とし、6インチ径の白金板を陰極として、該白
金板を該シリコンウエハと向かい合うように設置した。
前記シリコンウエハの裏面側は同じ溶液を介して、別の
+ シリコンウエハの表面側と対向させ、もっとも端の
ウエハは6インチ径の白金板を対向させた。ウエハとウ
エハの間の溶液はウエハで隔てられ、導通しないように
配置した。前記シリコンウエハと前記白金板の間に電流
密度10mA/cm2で12分間電流を流して前記シリ
コンウエハを陽極化成し(Anodize)、表面に12μm
厚の多孔質シリコンを複数枚形成した。
【0106】3) つづいて、多孔質シリコン層を形成
したウエハに、400度の酸素雰囲気中で1時間酸化処
理を施した。この酸化処理では概ね50Å以下の酸化膜
しか形成しないので、酸化シリコン膜は多孔質シリコン
の表面と孔の側壁にしか形成されておらず、内部には単
結晶シリコンの領域が残されている。
【0107】4) 1.25%に希釈したHF水溶液
に、前記ウエハを30秒程度曝し、続いて10分間純水
に漬けて、オーバーフローリンスして、多孔質層の表面
に形成された極薄酸化シリコン膜を除去した。
【0108】5) ウエハをウエハキャリアに入れてセ
ットするロードロック室とウエハ移載用ロボットのセッ
トされた移載チャンバーと図1に示すようなプロセスチ
ャンバーが接続されたエピタキシャルCVD成長装置の
ロードロック室に前記ウエハをウエハキャリアに入れて
設置した。ロードロック室は、大気圧からドライポンプ
で133Pa(1Torr)以下に減圧したのち、N2
を流して、1.067×104Pa(80Torr)に
した。移載チャンバーは予めN2を流して1.067×
104Pa(80Torr)に保持されている。プロセ
スチャンバーには、ウエハを保持するためにカーボンに
CVD−SiCを被覆したサセプタが設置されている。
サセプタは、IRランプによって予め摂氏750℃程度
に昇温してある。プロセスチャンバー内には加熱したパ
ラジウム合金を用いた水素精製機により、精製された水
素ガスが精製機からおよそ10mの内面研磨したステン
レス配管によりプロセスチャンバーに供給されている。
【0109】ウエハはロードロック室から移載チャンバ
ーを経由してプロセスチャンバーへ移載ロボットにより
搬送され、サセプタ上に設置された。
【0110】6) サセプタ上に移載されたウエハをI
Rランプで加熱して毎分100℃の速度で昇温し、プリ
ベーク処理として950℃で2秒保持した。
【0111】つぎに、濃度28ppmになるように水素
のキャリアガスにSiH4を添加して、200秒処理を
し、SiH4の添加を終了し、その後、温度を900℃
に下げて、今度はSiH2Cl2を濃度0.5mol%に
なるように添加して、非多孔質単結晶シリコン膜を形成
した後、水素雰囲気下で温度を750℃まで降温し、ウ
エハを再び移載ロボットにて移載チャンバーを経由しロ
ードロック室に取り出した。
【0112】7) 非多孔質単結晶シリコンをエピタキ
シャル成長したウエハを縦形炉に設置して、酸素と水素
を燃焼して形成された水蒸気と残留酸素の混合気中、1
000℃で熱処理により前記非多孔質単結晶シリコンの
表面を酸化して60nmの酸化シリコン膜を形成した。
【0113】8) 上記ウエハと第2のシリコンウエハ
をシリコン半導体プロセスの洗浄ラインで清浄に洗浄し
たのち、両ウエハの第1の主面同士を静かに重ね合わ
せ、中央を押圧したところ、両ウエハは一体化した。
【0114】9) 続いて、一体化したウエハ組を縦形
炉に設置して、酸素雰囲気中1100℃で1時間熱処理
した。
【0115】10) 多孔質シリコンを形成したウエハ
の裏面側をグラインダーにより研削し、多孔質シリコン
をウエハ全面に渡って露出させた。
【0116】11) 露出した多孔質シリコン層をHF
と過酸化水素水の混合溶液に漬けたところ、およそ2時
間で多孔質シリコンはすべて除去され、ウエハ全面で、
非多孔質単結晶シリコン層と熱酸化シリコン膜による干
渉色が観察された。 (比較例1 還元性ガス雰囲気で熱処理を行わなかった
もの; SOI層層厚平均=80.3nm)前述のエピ
タキシャル層移設法により作製したSOI層の層厚平均
が80.3nmのSOI基板3枚を還元性ガス雰囲気で
熱処理せず、49%のフッ化水素酸に15分間浸漬し
た。
【0117】次に、これらのSOI基板のHF欠陥を光
学顕微鏡を用いて観察した。本実施例では基板中心から
半径55mmの範囲を観察した。
【0118】そして観察されたHF欠陥数から観察面積
を除してHF欠陥密度を求めた。
【0119】その結果、HF欠陥密度はそれぞれ0.0
74,0.105,0.295個/cm2で、平均は
0.158個/cm2であった。 (比較例2 還元性ガス雰囲気で熱処理を行わなかった
もの; SOI層層厚平均=120.6nm)前述のエ
ピタキシャル層移設法により作製したSOI層の層厚平
均が120.6nmのSOI基板3枚を還元性ガス雰囲
気で熱処理せず、49%のフッ化水素酸に15分間浸漬
した。
【0120】次に、これらのSOI基板のHF欠陥を光
学顕微鏡を用いて観察した。本実施例では基板中心から
半径55mmの範囲を観察した。
【0121】そして観察されたHF欠陥数から観察面積
を除してHF欠陥密度を求めた。
【0122】その結果、HF欠陥密度はそれぞれ0.0
31,0.042,0.042個/cm2で、平均は
0.039個/cm2であった。 (比較例3 縦型炉による水素アニール処理、1050
℃、180min; SOI層層厚平均=73.6n
m)前述のエピタキシャル層移設法により、比較例1と
同一バッチで作製したSOI層の層厚平均が78.5n
mのSOI基板2枚をシリコン半導体デバイスプロセス
で一般的に用いる洗浄ラインで洗浄した後、図6に示す
縦型熱処理炉に設置して特開平05−217821号公
報にて示されている熱処理を行った。
【0123】なお、熱処理前におけるSOI基板のSO
I層の層厚平均値は、洗浄によるエッチングにより7
3.6nmとなった。
【0124】熱処理は次の手順で行った。炉蓋106を
あらかじめ下方に移動した状態でボート105にSOI
基板108を搭載し、次いで炉蓋106を図示の状態に
移動し、SOI基板108を処理室内に配置するととも
に炉心管の開口部を封止した。炉蓋106の動作は図示
しない上下動機構でおこなわれる。
【0125】通常、この際の処理室内の温度は600℃
程度に予熱されている。また、SOI基板表面の酸化を
防止するため、処理室内は窒素雰囲気となっている。
【0126】引き続き、導入管102より100%水素
ガスを導入し、処理室内を常圧の水素雰囲気に置換し
た。水素ガスは装置とおよそ7mの内面研磨ステンレス
配管で接続されたパラジウム合金を用いた市販の水素精
製装置で純化されている。
【0127】次いでヒーター104により処理室内を1
050℃に加熱し、3時間熱処理した。
【0128】なお、600℃から1050℃に加熱する
際の昇温レートは0.17℃/secとした。
【0129】そして、3時間経過後、ヒーター104の
温度を下げてから処理室内に窒素ガスを導入し、雰囲気
を置換し、後に炉蓋106を下方に移動してからSOI
基板108を取り出した。
【0130】次に、これらのSOI基板を49%のフッ
化水素酸に15分間浸漬した後、基板中心から半径55
mmの範囲のHF欠陥を光学顕微鏡を用いて観察した。
【0131】そして観察されたHF欠陥数から観察面積
を除してHF欠陥密度を求めた。その結果、HF欠陥密
度はそれぞれ0.042,0.011個/cm2で平均
値は0.026個/cm2であった。
【0132】上記HF欠陥密度の平均値と、比較例1の
HF欠陥密度の平均値を比較した結果、上記の熱処理を
行ったSOI基板のHF欠陥密度は、比較例1のHF欠
陥密度の16.4%であった。 (比較例4 縦型炉による水素アニール処理、1050
℃、180min; SOI層層厚平均=114.9n
m)前述のエピタキシャル層移設法により比較例2と同
一バッチで作製したSOI層の層厚平均が120.6n
mのSOI基板3枚をシリコン半導体デバイスプロセス
で一般的に用いる洗浄ラインで洗浄した後、比較例3で
述べたものと同様の熱処理を行った。
【0133】なお、熱処理前におけるSOI基板のSO
I層の層厚平均値は、洗浄によるエッチングにより11
4.9nmとなった。
【0134】次に、これらのSOI基板を49%のフッ
酸に15分間浸漬した後、基板中心から半径55mmの
範囲のHF欠陥を光学顕微鏡を用いて観察した。
【0135】そして観察されたHF欠陥数から観察面積
を除してHF欠陥密度を求めた。その結果、HF欠陥密
度はそれぞれ0,0.021,0個/cm2で平均値は
0.007個/cm2であった。
【0136】上記HF欠陥密度の平均値と、比較例2の
HF欠陥密度の平均値を比較した結果、上記の熱処理を
行ったSOI基板のHF欠陥密度は、比較例2のHF欠
陥密度の18.4%であった。 (比較例5 縦型炉による水素アニール処理、1050
℃、3min; SOI層層厚平均=74.9nm)前
述のエピタキシャル層移設法により比較例1と同一バッ
チで作製したSOI層の層厚平均が81.2nmのSO
I基板2枚をシリコン半導体デバイスプロセスで一般的
に用いる洗浄ラインで洗浄した後、図6に示す縦型水素
アニール炉に設置して特開平05−217821号公報
にて示されている熱処理を行った。
【0137】なお、熱処理前におけるSOI基板のSO
I層の層厚平均値は、洗浄によるエッチングにより7
4.9nmとなった。
【0138】熱処理は次の手順で行った。炉蓋106を
あらかじめ下方に移動した状態でボート105にSOI
ウエハ108を搭載し、次いで炉蓋106を図示の状態
に移動し、SOIウエハ108を処理室内に配置すると
ともに炉心管の開口部を封止した。炉蓋106の動作は
図示しない上下動機構でおこなわれる。
【0139】通常、この際の処理室内の温度は600℃
程度に予熱されている。
【0140】また、SOI基板表面の酸化を防止するた
め、処理室内は窒素雰囲気となっている。
【0141】引き続き、導入管102より100%水素
ガスを導入し、処理室内を常圧の水素雰囲気に置換し
た。水素ガスは装置とおよそ7mの内面研磨ステンレス
配管で接続されたパラジウム合金を用いた市販の水素精
製装置で純化されている。
【0142】次いでヒーター104により処理室内を1
050℃に加熱し、3分間熱処理した。
【0143】なお、600℃から1050℃に加熱する
際の昇温レートは0.17℃/secとした。
【0144】そして、3分経過後、ヒーター104の温
度を下げてから処理室内に窒素ガスを導入し、雰囲気を
置換し、後に炉蓋106を下方に移動してからSOIウ
エハ108を取り出した。
【0145】次に、これらのSOI基板を49%のフッ
酸に15分間浸漬した後、基板中心から半径55mmの
範囲のHF欠陥を光学顕微鏡を用いて観察した。
【0146】そして観察されたHF欠陥数から観察面積
を除してHF欠陥密度を求めた。
【0147】その結果、HF欠陥密度はそれぞれ0.0
32,0.084個/cm2で平均値は0.058個/
cm2であった。 (実施例1 枚葉式エピタキシャル成長装置による処
理; SOI層層厚平均=74.9nm)前述のエピタ
キシャル層移設法により比較例1と同一バッチで作製し
たSOI層の層厚平均が79.1nmのSOI基板15
枚をシリコン半導体デバイスプロセスで一般的に用いる
洗浄ラインで洗浄した後、枚葉式エピタキシャル成長装
置で熱処理した。
【0148】なお、熱処理前におけるSOI基板のSO
I層の層厚平均値は、洗浄によるエッチングにより7
4.9nmとなった。
【0149】本実施例で用いた枚葉式エピタキシャル成
長装置は、ウエハキャリアに入れてセットするロードロ
ック室とウエハ移載用ロボットのセットされた移載チャ
ンバー(図示せず)とに示すプロセスチャンバーが接続
されたエピタキシャルCVD成長装置のロードロック室
(図1)から成る。
【0150】熱処理は次の手順で行った。まず、ロード
ロック室に前記SOI基板をウエハキャリアに入れて設
置した。
【0151】ロードロック室には、大気圧からドライポ
ンプで133Pa(1Torr)以下に減圧した後、N
2ガスを流して1.067×104Pa(80Torr)
にした。移設チャンバーは、予めN2を流して1.06
7×104Pa(80Torr)に保持されている。プ
ロセスチャンバーには、ウエハを保持するためカーボン
にSiCを被覆したサセプタ14が設置されている。サ
セプタ14はハロゲンランプによって予め摂氏750℃
に昇温してある。プロセスチャンバー内には加熱したパ
ラジウム合金を用いた水素精製機により精製された10
0%水素ガスが精製機からおよそ10mの内面研磨した
ステンレス配管によりプロセスチャンバーに供給されて
いる。
【0152】SOI基板はロードロック室から移設チャ
ンバーを経由してプロセスチャンバーへ移載ロボットに
より搬送され、サセプタ上に設置された。
【0153】プロセスチャンバー内の圧力を8×104
Pa(600Torr)に設定した後、サセプタ上に移
載されたSOI基板をハロゲンランプで加熱して105
0℃まで加熱した後3分間熱処理を行った。
【0154】また、この時の反応室内の平均流速はおよ
そ46.7cm/sであった。
【0155】なお、750℃から1050℃(熱処理温
度)に加熱するまでの昇温レートは3枚ずつ5水準に割
り振った(表1)。
【0156】
【表1】 熱処理後、温度を750℃まで降温し、SOI基板を再
び移載ロボットにて移載チャンバーを経由しロードロッ
ク室に取り出した。
【0157】次に、これらのSOI基板を49%のフッ
酸に15分間浸漬した後、基板中心から半径55mmの
範囲のHF欠陥を光学顕微鏡を用いて観察した。
【0158】そして観察されたHF欠陥数から観察面積
を除してHF欠陥密度を求めた結果、熱処理した15枚
のHF欠陥密度の平均値は0.008個/cm2であっ
た。
【0159】上記HF欠陥密度の平均値と、比較例1の
HF欠陥密度の平均値を比較した結果、上記の熱処理を
行ったSOI基板のHF欠陥密度は、比較例1のHF欠
陥密度の5.1%であった。
【0160】この結果より、本実施例による熱処理によ
り、HF欠陥が低減することが確認できた。
【0161】また、上記HF欠陥密度の平均値と、比較
例3のHF欠陥密度の平均値を比較した結果、上記の熱
処理を行ったSOI基板のHF欠陥密度は、比較例3の
HF欠陥密度の30.8%であった。
【0162】この結果より、本発明の熱処理によるHF
欠陥低減効果は特開平05−217821号公報に示さ
れている縦型熱処理炉を用いた還元性雰囲気での熱処理
によるものより高いといえる。
【0163】また、本実施例における、750℃から1
050℃(熱処理温度)に加熱するまでの昇温レートと
HF欠陥密度との関連を表2に示す。
【0164】
【表2】 表2に示すように、HF欠陥密度と熱処理温度に達する
までの昇温レートとの間には相関が見られなかった。
【0165】また、熱処理時間とHF欠陥密度との相関
に関する知見を得るため、本実施例におけるHF欠陥密
度の結果と、比較例5のHF欠陥密度の平均値を比較し
た。
【0166】比較例5は、縦型熱処理炉を用いた還元性
雰囲気での熱処理で、熱処理時間を本実施例と同様3分
間としたものである。
【0167】また、熱処理温度に達するまでの昇温レー
トは0.17℃/secである。
【0168】比較例5のHF欠陥密度の平均値は0.0
58個/cm2であり、本実施例における最も昇温レー
トが近い0.1℃/secのHF欠陥密度平均値と比較
すると、昇温レートが0.1℃/secのそれに比べ1
4.5倍も大きい。
【0169】よって、熱処理時間とHF欠陥密度の低減
効果には相関がないといえる。
【0170】以上の結果から、本実施例におけるHF欠
陥低減効果は、熱処理時におけるSOI基板表面に平行
なSOI基板表面近傍の雰囲気ガスの流速によるもので
あるといえる。 (比較例6 枚葉式エピタキシャル成長装置による処
理; SOI層層厚平均=114.3nm)前述のエピ
タキシャル層移設法により比較例2と同一バッチで作製
したSOI層の層厚平均が119.1nmのSOI基板
15枚をシリコン半導体デバイスプロセスで一般的に用
いる洗浄ラインで洗浄した後、実施例1と同様の熱処理
を行った。
【0171】なお、熱処理前におけるSOI基板のSO
I層の層厚平均値は、洗浄によるエッチングにより11
4.3nmとなった。
【0172】また、750℃から1050℃(熱処理温
度)に加熱するまでの昇温レートは3枚ずつ5水準に割
り振った(表1)。
【0173】熱処理終了後、これらのSOI基板を49
%のフッ酸に15分間浸漬した後、基板中心から半径5
5mmの範囲のHF欠陥を光学顕微鏡を用いて観察し
た。
【0174】そして観察されたHF欠陥数から観察面積
を除してHF欠陥密度を求めた結果、熱処理した15枚
のHF欠陥密度の平均値は0.009個/cm2であっ
た。
【0175】上記HF欠陥密度の平均値と、比較例2の
HF欠陥密度の平均値を比較した結果、上記の熱処理を
行ったSOI基板のHF欠陥密度は、比較例2のHF欠
陥密度の23.7%であった。すなわち、還元性雰囲気
での熱処理によるHF欠陥が低減するという効果が確認
された。
【0176】また、上記HF欠陥密度の平均値0.00
9と、比較例4のHF欠陥密度の平均値を比較した結
果、上記の熱処理を行ったSOI基板のHF欠陥密度
は、比較例4のHF欠陥密度の1.29倍であり、縦型
熱処理炉を用いた還元性雰囲気での熱処理に比べあまり
差はなかった。また、比較例3と実施例1及び比較例4
と比較例6より、SOI層の膜厚が薄い場合に、具体的
には、100nm以下の時に、本発明による効果が顕著
であることが分かる。
【0177】また、本実施例における、750℃から1
050℃(熱処理温度)に加熱するまでの昇温レートと
HF欠陥密度との関連を表3に示す。
【0178】
【表3】 表3に示すように、HF欠陥密度と熱処理温度に達する
までの昇温レートとの間には相関が見られなかった。
【0179】図5は、本発明の熱処理前(比較例1)、
および従来の還元性雰囲気での熱処理後(比較例3,
5)、および本発明の熱処理を行った後(実施例1)の
HF欠陥密度平均値の比較図である。本発明によればS
OI基板においてSOI層の欠陥(HF欠陥)、とりわ
けSOI層の薄膜化によって増加するHF欠陥を還元性
ガス雰囲気中で熱処理することにより低減させることが
できることが分かる。
【0180】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればS
OI基板においてSOI層の欠陥(HF欠陥)、とりわ
けSOI層の薄膜化によって増加するHF欠陥を還元性
ガス雰囲気中で熱処理することにより低減させることが
できる。
【0181】従って、HF欠陥の少ない高品質な薄膜S
OI基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱処理に用いられる装置を示す断面図
である。
【図2】本発明の実施形態例で説明した装置の模式的断
面図である。
【図3】本発明の実施形態例で説明した装置の模式的断
面図である。
【図4】本発明の実施形態例で説明した装置の模式的断
面図である。
【図5】本発明の熱処理前(比較例1)、および従来の
還元性雰囲気での熱処理後(比較例3,5)、および本
発明の熱処理を行った後(実施例1)のHF欠陥密度の
比較図である。
【図6】従来技術、および実施例の比較例3,4および
5に用いる装置の一例を示す模式図である。
【図7】図6で示した熱処理炉内部の雰囲気ガスの流れ
を示す模式図である。
【図8】エピタキシャル移設法を説明するための模式的
断面図である。
【図9】エピタキシャル層移設法によって作製したSO
I基板における、SOI層厚とHF欠陥との関係図であ
る。
【図10】HF欠陥中心の走査型電子顕微鏡像である。
【符号の説明】
10 熱処理装置 12 処理チャンバー 14 サセプタ 16 導入口 18 排気口 20 ハロゲンランプ 40 熱処理装置 41 チャンバー 42 ライナー 43 ホルダ 44 ヒーター 45 回転駆動機構 46 整流板 47 排気口 70 炉心管 71 SOI基板 72,73 雰囲気ガスの流れ 80 炉心管 81 SOI基板 82 雰囲気ガスの導入口 83 雰囲気ガスの流れ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SOI基板を還元性雰囲気中で熱処理す
    る熱処理方法において、 前記SOI基板のSOI層の厚さが100nm未満であ
    って、 前記SOI基板の端部近傍に設けられたガス導入口か
    ら、前記SOI基板の表面近傍に該表面に平行な還元性
    雰囲気ガスの流れを生じさせた状態で熱処理を行うこと
    を特徴とするSOI基板の熱処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のSOI基板の熱処理方
    法において、前記SOI基板表面近傍の前記還元性雰囲
    気ガスの流速を反応室内の前記還元性雰囲気ガスの平均
    流速と同等以上とした状態で熱処理を行うことを特徴と
    するSOI基板の熱処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のSOI基板の熱処理方
    法において、前記SOI基板のSOI層にCOPが含ま
    れないことを特徴とするSOI基板の熱処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のSOI基板の熱処理方
    法において、前記SOI基板はエピタキシャル成長によ
    って形成された半導体層を有することを特徴とするSO
    I基板の熱処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のSOI基板の熱処理方
    法において、前記還元性雰囲気ガスの流れが前記SOI
    基板表面において層流であることを特徴とするSOI基
    板の熱処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のSOI基板の熱処理方
    法において、熱処理中の前記SOI基板を回転させるこ
    とを特徴とするSOI基板の熱処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のSOI基板の熱処理方
    法において、反応室部材の温度が熱処理時の基板温度よ
    りも低いことを特徴とするSOI基板の熱処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載のSOI基板の熱処理方
    法において、熱処理時における反応室の圧力が大気圧以
    下であることを特徴とするSOI基板の熱処理方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のSOI基板の熱処理方
    法において、前記還元性雰囲気ガスが、水素、もしくは
    水素と不活性ガスとを含む混合ガスであることを特徴と
    するSOI基板の熱処理方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載のSOI基板の熱処理
    方法において、前記SOI基板を熱処理することにより
    孔径が60nm以下の孔を閉塞させることを特徴とする
    SOI基板の熱処理方法。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載のSOI基板の熱処理
    方法によって熱処理されたことを特徴とするSOI基
    板。
  12. 【請求項12】 SOI基板の熱処理方法において、 前記SOI基板のSOI層の厚さが100nm未満であ
    って、 前記SOI基板を回転させながら熱処理することによ
    り、該SOI基板の表面近傍に、該表面に平行な還元性
    雰囲気ガスの流れを生じさせた状態で熱処理を行うこと
    を特徴とするSOI基板の熱処理方法。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載のSOI基板の熱処理
    方法において、前記ガス導入口は、前記SOI基板の端
    部に実質的に接しているSOI基板の熱処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004153081A (ja) * 2002-10-31 2004-05-27 Shin Etsu Handotai Co Ltd Soiウエーハ及びsoiウエーハの製造方法
JP2006505959A (ja) * 2002-11-05 2006-02-16 エス.オー.アイ.テック、シリコン、オン、インシュレター、テクノロジーズ 縁部を有する多層ウェハの急速熱アニール方法

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JP4772501B2 (ja) * 2002-11-05 2011-09-14 エス.オー.アイ.テック、シリコン、オン、インシュレター、テクノロジーズ 縁部を有する多層ウェハの急速熱アニール方法

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