JPH11263664A - 耐スポーリング性耐火物 - Google Patents
耐スポーリング性耐火物Info
- Publication number
- JPH11263664A JPH11263664A JP10067044A JP6704498A JPH11263664A JP H11263664 A JPH11263664 A JP H11263664A JP 10067044 A JP10067044 A JP 10067044A JP 6704498 A JP6704498 A JP 6704498A JP H11263664 A JPH11263664 A JP H11263664A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alumina
- weight
- spalling
- refractory
- resistant refractory
- Prior art date
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- Pending
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- Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
- Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶融金属流量制御用スライドバルブ装置のス
ライドバルブ等に用いられる耐スポーリング性の高い耐
火物を提供すること。 【解決手段】 本発明の耐スポーリング性耐火物は酸化
アルミニウム成分を50重量%以上含みかつ気孔率が5
%以上であるアルミナ天然原料を少なくとも含む粒径が
0.3mm以上のアルミナ材料を5〜70重量%と、添
加剤と、残部が酸化アルミニウム成分を90重量%以上
含み粒径が0.3mm以下の小粒径アルミナ粉末とから
なることを特徴とする。本発明の耐スポーリング性耐火
物は耐スポーリング性が高くなっているとともに溶損量
が少なくおさえられている。
ライドバルブ等に用いられる耐スポーリング性の高い耐
火物を提供すること。 【解決手段】 本発明の耐スポーリング性耐火物は酸化
アルミニウム成分を50重量%以上含みかつ気孔率が5
%以上であるアルミナ天然原料を少なくとも含む粒径が
0.3mm以上のアルミナ材料を5〜70重量%と、添
加剤と、残部が酸化アルミニウム成分を90重量%以上
含み粒径が0.3mm以下の小粒径アルミナ粉末とから
なることを特徴とする。本発明の耐スポーリング性耐火
物は耐スポーリング性が高くなっているとともに溶損量
が少なくおさえられている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融金属流量制御
用スライドバルブ装置のスライドバルブ等に用いられる
耐スポーリング性耐火物に関する。
用スライドバルブ装置のスライドバルブ等に用いられる
耐スポーリング性耐火物に関する。
【0002】
【従来の技術】溶融金属流量制御装置としては、たとえ
ば三層式のスライドバルブがある。このスライドバルブ
は、三層からなるバルブ層のうち、中間層のバルブをス
ライドさせることでバルブを開閉し、溶融金属の流量を
制御するものである。このようなバルブには、スライド
させるときに受ける応力や、溶融金属の熱に強いアルミ
ナ耐火物が用いられている。このアルミナ耐火物は気孔
率が5%以下の焼結アルミナや電融アルミナを主成分と
して形成されている。
ば三層式のスライドバルブがある。このスライドバルブ
は、三層からなるバルブ層のうち、中間層のバルブをス
ライドさせることでバルブを開閉し、溶融金属の流量を
制御するものである。このようなバルブには、スライド
させるときに受ける応力や、溶融金属の熱に強いアルミ
ナ耐火物が用いられている。このアルミナ耐火物は気孔
率が5%以下の焼結アルミナや電融アルミナを主成分と
して形成されている。
【0003】また、このスライドバルブは溶融金属の流
通による熱衝撃を受けているため、熱衝撃によるスポー
リングが発生するようになる。スポーリングが発生する
と、溶融金属流量の制御に支障をきたすようになる。こ
のため、スライドバルブに用いられる耐火物には耐スポ
ーリング性を向上させるZrO2系の添加剤が加えられ
ている。
通による熱衝撃を受けているため、熱衝撃によるスポー
リングが発生するようになる。スポーリングが発生する
と、溶融金属流量の制御に支障をきたすようになる。こ
のため、スライドバルブに用いられる耐火物には耐スポ
ーリング性を向上させるZrO2系の添加剤が加えられ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ZrO2系の添加剤は高価であるため、耐火物自身のコ
ストが高くなるという問題を有していた。本発明は上記
実状に鑑みてなされたものであり、溶融金属流量制御用
スライドバルブ装置のスライドバルブ等に用いられる耐
スポーリング性の高い耐火物を提供することを課題とす
る。
ZrO2系の添加剤は高価であるため、耐火物自身のコ
ストが高くなるという問題を有していた。本発明は上記
実状に鑑みてなされたものであり、溶融金属流量制御用
スライドバルブ装置のスライドバルブ等に用いられる耐
スポーリング性の高い耐火物を提供することを課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として本発明者らは、気孔率の高いアルミナ天然
原料を含むアルミナ材料を用いることで、耐火物の耐ス
ポーリング性を向上させられることを見出した。すなわ
ち、本発明の耐スポーリング性耐火物は酸化アルミニウ
ム成分を50重量%以上含みかつ気孔率が5%以上であ
るアルミナ天然原料を少なくとも含む粒径が0.3mm
以上のアルミナ材料を5〜70重量%と、添加剤と、残
部が酸化アルミニウム成分を90重量%以上含む粒径が
0.3mm以下の小粒径アルミナ粉末とからなることを
特徴とする。
の手段として本発明者らは、気孔率の高いアルミナ天然
原料を含むアルミナ材料を用いることで、耐火物の耐ス
ポーリング性を向上させられることを見出した。すなわ
ち、本発明の耐スポーリング性耐火物は酸化アルミニウ
ム成分を50重量%以上含みかつ気孔率が5%以上であ
るアルミナ天然原料を少なくとも含む粒径が0.3mm
以上のアルミナ材料を5〜70重量%と、添加剤と、残
部が酸化アルミニウム成分を90重量%以上含む粒径が
0.3mm以下の小粒径アルミナ粉末とからなることを
特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の耐スポーリング性耐火物
は、アルミナ材料と添加剤と小粒径アルミナ粉末とから
なる。アルミナ材料は、酸化アルミニウム成分を50重
量%以上含みかつ気孔率が5%以上であるアルミナ天然
原料を少なくとも含み、かつ、粒径が0.3mm以上の
大粒径アルミナからなる。このアルミナ天然原料の組成
割合は、耐スポーリング性耐火物全体を100重量%と
したとき5〜70重量%を占める。
は、アルミナ材料と添加剤と小粒径アルミナ粉末とから
なる。アルミナ材料は、酸化アルミニウム成分を50重
量%以上含みかつ気孔率が5%以上であるアルミナ天然
原料を少なくとも含み、かつ、粒径が0.3mm以上の
大粒径アルミナからなる。このアルミナ天然原料の組成
割合は、耐スポーリング性耐火物全体を100重量%と
したとき5〜70重量%を占める。
【0007】アルミナ天然原料が5重量%未満では耐ス
ポーリング性の向上がみられず、70重量%を超えると
耐溶損性が低下してくる。さらに、アルミナ天然原料の
最小粒径が0.3mm未満では、耐火物の耐溶損性が低
下する。このアルミナ天然原料は、酸化アルミニウム成
分を50重量%以上含みかつ気孔率が5%以上で粒径が
0.3mm以上の大粒径のアルミナ天然原料を含む。実
用上、このアルミナ天然原料の組成割合は、耐スポーリ
ング性耐火物全体を100重量%としたとき5〜70重
量%を占めるのが好ましい。これより少ないと耐スポー
リング性改善の効果が十分でなく、多すぎると耐火物の
耐溶損性が低下してくる。
ポーリング性の向上がみられず、70重量%を超えると
耐溶損性が低下してくる。さらに、アルミナ天然原料の
最小粒径が0.3mm未満では、耐火物の耐溶損性が低
下する。このアルミナ天然原料は、酸化アルミニウム成
分を50重量%以上含みかつ気孔率が5%以上で粒径が
0.3mm以上の大粒径のアルミナ天然原料を含む。実
用上、このアルミナ天然原料の組成割合は、耐スポーリ
ング性耐火物全体を100重量%としたとき5〜70重
量%を占めるのが好ましい。これより少ないと耐スポー
リング性改善の効果が十分でなく、多すぎると耐火物の
耐溶損性が低下してくる。
【0008】アルミナ天然原料に含まれる酸化アルミニ
ウム成分が50重量%未満では、耐火物の耐溶損性が低
下する。また、アルミナ天然原料の気孔率が5%未満と
なっても、耐火物の耐溶損性が低下してくる。アルミナ
天然原料は、ボーキサイト、アングリュウサイトあるい
はシリマナイトであることが好ましい。アルミナ材料と
してはこれらアルミナ天然原料以外に、粒径0.3mm
以上の焼結アルミナ、電融アルミナ、ジルコニアムライ
ト、アルミナ−ジルコニアを採用することができる。
ウム成分が50重量%未満では、耐火物の耐溶損性が低
下する。また、アルミナ天然原料の気孔率が5%未満と
なっても、耐火物の耐溶損性が低下してくる。アルミナ
天然原料は、ボーキサイト、アングリュウサイトあるい
はシリマナイトであることが好ましい。アルミナ材料と
してはこれらアルミナ天然原料以外に、粒径0.3mm
以上の焼結アルミナ、電融アルミナ、ジルコニアムライ
ト、アルミナ−ジルコニアを採用することができる。
【0009】添加剤は、カーボンと、金属シリコンと、
バインダーとからなることが好ましい。カーボンは、耐
スポーリング性、あるいは耐浸食性の効果を有する。ま
た、カーボンは非晶質カーボン、鱗状黒鉛およびその組
み合わせとすることが好ましい。カーボンの添加は、耐
スポーリング性に寄与する。金属シリコンは、カーボン
と反応し、たとえば、SiCを形成し、耐火材の強度や
耐磨耗性を向上させる。また、添加される金属シリコン
の粒度はカーボンとの反応性から74μm以下のものを
用いるのが好ましい。
バインダーとからなることが好ましい。カーボンは、耐
スポーリング性、あるいは耐浸食性の効果を有する。ま
た、カーボンは非晶質カーボン、鱗状黒鉛およびその組
み合わせとすることが好ましい。カーボンの添加は、耐
スポーリング性に寄与する。金属シリコンは、カーボン
と反応し、たとえば、SiCを形成し、耐火材の強度や
耐磨耗性を向上させる。また、添加される金属シリコン
の粒度はカーボンとの反応性から74μm以下のものを
用いるのが好ましい。
【0010】バインダーは、耐スポーリング性耐火物を
成形し、形状を保持するために用いられる。バインダー
としては、熱硬化性樹脂が好ましく、具体的には、フェ
ノールレジンが好ましい。カーボン、金属シリコンおよ
びバインダーの組成割合は、耐スポーリング性耐火物全
体を100重量%としたときそれぞれ2〜10重量%、
0.5〜15重量%および3〜7重量%を占めるのが好
ましい。
成形し、形状を保持するために用いられる。バインダー
としては、熱硬化性樹脂が好ましく、具体的には、フェ
ノールレジンが好ましい。カーボン、金属シリコンおよ
びバインダーの組成割合は、耐スポーリング性耐火物全
体を100重量%としたときそれぞれ2〜10重量%、
0.5〜15重量%および3〜7重量%を占めるのが好
ましい。
【0011】小粒径アルミナ粉末は、粒径が0.3mm
以下である。この小粒径アルミナ粉末は、工業用のアル
ミナ粉末を用いることができる。たとえば電融アルミナ
粉末や、焼結アルミナ粉末が用いられる。小粒径アルミ
ナの組成割合は、耐スポーリング性耐火物全体を100
重量%としたとき25〜90重量%を占めるのが好まし
い。
以下である。この小粒径アルミナ粉末は、工業用のアル
ミナ粉末を用いることができる。たとえば電融アルミナ
粉末や、焼結アルミナ粉末が用いられる。小粒径アルミ
ナの組成割合は、耐スポーリング性耐火物全体を100
重量%としたとき25〜90重量%を占めるのが好まし
い。
【0012】
【実施例】実施例および比較例として表1に示される組
成で耐火物を作製した。アルミナ材料としてボーキサイ
ト、焼結アルミナおよびシリマナイトを用いた。ボーキ
サイトとしては、アルミナ含有量が86.5重量%、気
孔率が6〜9%、粒径が0.3〜3mmのものを用い
た。焼結アルミナとしては、アルミナ含有量が99.2
重量%、気孔率が3.9%、粒径が0.3〜3mmのも
のを用いた。シリマナイトとしては、アルミナ含有量が
62.0重量%、気孔率が6〜9%、粒径が0.3〜3
mmのものを用いた。
成で耐火物を作製した。アルミナ材料としてボーキサイ
ト、焼結アルミナおよびシリマナイトを用いた。ボーキ
サイトとしては、アルミナ含有量が86.5重量%、気
孔率が6〜9%、粒径が0.3〜3mmのものを用い
た。焼結アルミナとしては、アルミナ含有量が99.2
重量%、気孔率が3.9%、粒径が0.3〜3mmのも
のを用いた。シリマナイトとしては、アルミナ含有量が
62.0重量%、気孔率が6〜9%、粒径が0.3〜3
mmのものを用いた。
【0013】小粒径アルミナ粉末としては粒径が0.3
mm以下の焼結アルミナを用いた。また、カーボンとし
て粒径が0.01〜10μmのものを、金属シリコンと
して粒径が1〜100μmのものを用いた。
mm以下の焼結アルミナを用いた。また、カーボンとし
て粒径が0.01〜10μmのものを、金属シリコンと
して粒径が1〜100μmのものを用いた。
【0014】
【表1】
【0015】(実施例1)実施例1の耐スポーリング性
耐火物は、ボーキサイトを15重量%と、焼結アルミナ
を35重量%と、カーボンを5重量%と、金属シリコン
を5重量%と、フェノールレジンを5重量%と、小粒径
アルミナ粉末を35重量%と、からなる混合原料を混
練、プレス成形、還元焼成して製造したものである。 (実施例2)実施例2の耐スポーリング性耐火物は、ボ
ーキサイトを35重量%と、焼結アルミナを15重量%
と、カーボンを5重量%と、金属シリコンを5重量%
と、フェノールレジンを5重量%と、小粒径アルミナ粉
末を35重量%とからなる混合原料を実施例1と同じ方
法で製造したものである。 (実施例3)実施例3の耐スポーリング性耐火物は、ア
ルミナ材料としてボーキサイトのみを用いた耐火物であ
る。すなわち、ボーキサイトを70重量%と、カーボン
を5重量%と、金属シリコンを5重量%と、フェノール
レジンを5重量%と、小粒径アルミナ粉末を15重量%
とからなる耐火物である。 (実施例4)実施例4の耐スポーリング性耐火物は、ボ
ーキサイトのかわりにシリマナイトを用いた耐火物であ
る。すなわち、シリマナイトを35重量%と、焼結アル
ミナを15重量%と、カーボンを5重量%と、金属シリ
コンを5重量%と、フェノールレジンを5重量%と、小
粒径アルミナ粉末を35重量%とからなる耐火物であ
る。 (比較例1)比較例1の耐スポーリング性耐火物はアル
ミナ天然原料のボーキサイトを含まない耐火物である。
この耐火物は、焼結アルミナを50重量%と、カーボン
を5重量%と、金属シリコンを5重量%と、フェノール
レジンを5重量%と、小粒径アルミナ粉末を35重量%
とからなる混合原料を実施例1と同じ方法で製造したも
のである。 (比較例2)比較例2はアルミナ材料としてボーキサイ
トのみを用い、その配合量を75重量%とした耐火物で
ある。すなわち、ボーキサイトを75重量%と、カーボ
ンを5重量%と、金属シリコンを5重量%と、フェノー
ルレジンを5重量%と、小粒径アルミナ粉末を10重量
%とからなる耐火物である。 (評価)本発明の評価として実施例および比較例の試料
に、耐スポーリング性試験および溶損量測定試験を行っ
た。この試験結果を表2に示した。さらに気孔率、かさ
比重、圧縮強さおよび曲げ強さも測定し、あわせて示し
た。
耐火物は、ボーキサイトを15重量%と、焼結アルミナ
を35重量%と、カーボンを5重量%と、金属シリコン
を5重量%と、フェノールレジンを5重量%と、小粒径
アルミナ粉末を35重量%と、からなる混合原料を混
練、プレス成形、還元焼成して製造したものである。 (実施例2)実施例2の耐スポーリング性耐火物は、ボ
ーキサイトを35重量%と、焼結アルミナを15重量%
と、カーボンを5重量%と、金属シリコンを5重量%
と、フェノールレジンを5重量%と、小粒径アルミナ粉
末を35重量%とからなる混合原料を実施例1と同じ方
法で製造したものである。 (実施例3)実施例3の耐スポーリング性耐火物は、ア
ルミナ材料としてボーキサイトのみを用いた耐火物であ
る。すなわち、ボーキサイトを70重量%と、カーボン
を5重量%と、金属シリコンを5重量%と、フェノール
レジンを5重量%と、小粒径アルミナ粉末を15重量%
とからなる耐火物である。 (実施例4)実施例4の耐スポーリング性耐火物は、ボ
ーキサイトのかわりにシリマナイトを用いた耐火物であ
る。すなわち、シリマナイトを35重量%と、焼結アル
ミナを15重量%と、カーボンを5重量%と、金属シリ
コンを5重量%と、フェノールレジンを5重量%と、小
粒径アルミナ粉末を35重量%とからなる耐火物であ
る。 (比較例1)比較例1の耐スポーリング性耐火物はアル
ミナ天然原料のボーキサイトを含まない耐火物である。
この耐火物は、焼結アルミナを50重量%と、カーボン
を5重量%と、金属シリコンを5重量%と、フェノール
レジンを5重量%と、小粒径アルミナ粉末を35重量%
とからなる混合原料を実施例1と同じ方法で製造したも
のである。 (比較例2)比較例2はアルミナ材料としてボーキサイ
トのみを用い、その配合量を75重量%とした耐火物で
ある。すなわち、ボーキサイトを75重量%と、カーボ
ンを5重量%と、金属シリコンを5重量%と、フェノー
ルレジンを5重量%と、小粒径アルミナ粉末を10重量
%とからなる耐火物である。 (評価)本発明の評価として実施例および比較例の試料
に、耐スポーリング性試験および溶損量測定試験を行っ
た。この試験結果を表2に示した。さらに気孔率、かさ
比重、圧縮強さおよび曲げ強さも測定し、あわせて示し
た。
【0016】耐スポーリング性試験は、実施例および比
較例の耐火物試料を棒状に形成し、1600℃で20分
間加熱した後、ただちに水に浸けて急冷することを3回
繰り返す熱衝撃試験が用いられた。試験結果はこの熱衝
撃試験を行った耐火物試料を目視により評価することで
判定した。目視による判定は、スポーリングによる亀裂
量を評価の基準として行われた。すなわち、耐火物試料
表面に発生した亀裂量が二本以下では微亀裂とし、三本
以上では中亀裂とした。さらに、スポーリングにより折
損した場合は脱落とした。
較例の耐火物試料を棒状に形成し、1600℃で20分
間加熱した後、ただちに水に浸けて急冷することを3回
繰り返す熱衝撃試験が用いられた。試験結果はこの熱衝
撃試験を行った耐火物試料を目視により評価することで
判定した。目視による判定は、スポーリングによる亀裂
量を評価の基準として行われた。すなわち、耐火物試料
表面に発生した亀裂量が二本以下では微亀裂とし、三本
以上では中亀裂とした。さらに、スポーリングにより折
損した場合は脱落とした。
【0017】溶損量は、使用鋼がss−400、溶鋼温
度が1600〜1650℃の条件で、30分回転させた
後に排鋼するサイクルを5サイクル繰り返す回転浸食試
験により測定された。また、気孔率、かさ比重、圧縮強
さおよび曲げ強さの測定は通常用いられる方法で行われ
た。
度が1600〜1650℃の条件で、30分回転させた
後に排鋼するサイクルを5サイクル繰り返す回転浸食試
験により測定された。また、気孔率、かさ比重、圧縮強
さおよび曲げ強さの測定は通常用いられる方法で行われ
た。
【0018】
【表2】
【0019】表2から、本発明の実施例1、2の耐スポ
ーリング性耐火物は、比較例1の耐スポーリング性耐火
物と比べて耐火物試料に発生した亀裂が小さくなってお
り、耐スポーリング性が高くなっている。また、本発明
の実施例1、2の溶損量も低くおさえられていることが
わかる。本発明の実施例3、4の耐スポーリング性耐火
物は、比較例1の耐スポーリング性耐火物より亀裂が少
なく、耐スポーリング性が良好である。また、本発明の
実施例3、4の溶損量も比較的低くおさえられているこ
とがわかる。
ーリング性耐火物は、比較例1の耐スポーリング性耐火
物と比べて耐火物試料に発生した亀裂が小さくなってお
り、耐スポーリング性が高くなっている。また、本発明
の実施例1、2の溶損量も低くおさえられていることが
わかる。本発明の実施例3、4の耐スポーリング性耐火
物は、比較例1の耐スポーリング性耐火物より亀裂が少
なく、耐スポーリング性が良好である。また、本発明の
実施例3、4の溶損量も比較的低くおさえられているこ
とがわかる。
【0020】
【発明の効果】本発明の耐火物は、耐スポーリング性が
高くなっているとともに溶損量が少なくおさえられてい
る。また、アルミナ天然原料を使用するため安価である
という利点をもつ。このため、本発明の耐スポーリング
性耐火物は溶融金属流量制御用スライドバルブ装置のス
ライドバルブに好適な耐火物である。
高くなっているとともに溶損量が少なくおさえられてい
る。また、アルミナ天然原料を使用するため安価である
という利点をもつ。このため、本発明の耐スポーリング
性耐火物は溶融金属流量制御用スライドバルブ装置のス
ライドバルブに好適な耐火物である。
Claims (6)
- 【請求項1】 酸化アルミニウム成分を50重量%以上
含みかつ気孔率が5%以上であるアルミナ天然原料を少
なくとも含む粒径が0.3mm以上のアルミナ材料を5
〜70重量%と、添加剤と、残部が酸化アルミニウム成
分を90重量%以上含み粒径が0.3mm以下の小粒径
アルミナ粉末とからなる耐スポーリング性耐火物。 - 【請求項2】 前記アルミナ天然原料は、ボーキサイ
ト、アングリュウサイト及びシリマナイトの少なくとも
1種である請求項1記載の耐スポーリング性耐火物。 - 【請求項3】 前記添加剤は、カーボンと、金属シリコ
ンと、バインダーと、からなる請求項1記載の耐スポー
リング性耐火物。 - 【請求項4】 前記カーボンは非晶質カーボンである請
求項3記載の耐スポーリング性耐火物。 - 【請求項5】 前記バインダーは熱硬化性樹脂である請
求項3記載の耐スポーリング性耐火物。 - 【請求項6】 前記熱硬化性樹脂はフェノールレジンで
ある請求項5記載の耐スポーリング性耐火物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10067044A JPH11263664A (ja) | 1998-03-17 | 1998-03-17 | 耐スポーリング性耐火物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10067044A JPH11263664A (ja) | 1998-03-17 | 1998-03-17 | 耐スポーリング性耐火物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11263664A true JPH11263664A (ja) | 1999-09-28 |
Family
ID=13333463
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10067044A Pending JPH11263664A (ja) | 1998-03-17 | 1998-03-17 | 耐スポーリング性耐火物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11263664A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000072317A (ko) * | 2000-08-29 | 2000-12-05 | 윤병철 | 시멘트를 함유하지 않은 고알루미나질 캐스타블 |
KR100361807B1 (ko) * | 2000-09-20 | 2002-11-23 | 조선내화 주식회사 | 가스 취입형 다공성 내화재 |
JP2016175799A (ja) * | 2015-03-20 | 2016-10-06 | 東京窯業株式会社 | スライディングノズル用プレート耐火物 |
-
1998
- 1998-03-17 JP JP10067044A patent/JPH11263664A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000072317A (ko) * | 2000-08-29 | 2000-12-05 | 윤병철 | 시멘트를 함유하지 않은 고알루미나질 캐스타블 |
KR100361807B1 (ko) * | 2000-09-20 | 2002-11-23 | 조선내화 주식회사 | 가스 취입형 다공성 내화재 |
JP2016175799A (ja) * | 2015-03-20 | 2016-10-06 | 東京窯業株式会社 | スライディングノズル用プレート耐火物 |
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