JPH11263178A - 車両用ドアハーネスの配索構造 - Google Patents

車両用ドアハーネスの配索構造

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Publication number
JPH11263178A
JPH11263178A JP6868298A JP6868298A JPH11263178A JP H11263178 A JPH11263178 A JP H11263178A JP 6868298 A JP6868298 A JP 6868298A JP 6868298 A JP6868298 A JP 6868298A JP H11263178 A JPH11263178 A JP H11263178A
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JP
Japan
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harness
vehicle door
wiring structure
protector
case
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Withdrawn
Application number
JP6868298A
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English (en)
Inventor
Yasuyoshi Serizawa
泰義 芹澤
Takahiko Suzuki
崇彦 鈴木
Kentaro Shiraki
賢太郎 白木
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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  • Installation Of Indoor Wiring (AREA)
  • Electric Cable Arrangement Between Relatively Moving Parts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤーハーネスの摩滅と断線とを確実に防
止し、信頼性を格段に高めた車両用ドアハーネスの配索
構造を提供する。 【解決手段】 車両ドア内のプロテクタケース32内に
ハーネスプロテクタ33をスライド自在に係合させる。
ハーネスプロテクタ33の一端を車両ボディ本体11側
に接続し、他端からワイヤーハーネス4をプロテクタケ
ース32内に導出させ、そのワイヤーハーネス4を輪状
に屈曲させてプロテクタケース32内に収納する。ワイ
ヤーハーネス4の輪部5をプロテクタケース32内で拡
径及び縮径させて収縮自在とし、プロテクタケース32
に設けられた干渉防止手段(ガイド溝)47により輪部
5におけるワイヤーハーネス相互の干渉を防止する。ま
た、ハーネスプロテクタ33に第1ハーネス固定手段5
2、54を設け、プロテクタケース32に第2ハーネス
固定手段49を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車ドアと車両
ボディ本体とを接続する車両用ドアワイヤーハーネスを
自動車ドアの開閉に伴ってドア内でコンパクトに収縮さ
せ得る車両用ドアハーネスの配索構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図17及び図18は、本件出願人が特願
平9−23761号で先に提案した車両用ドアハーネス
の配索構造を示すものである。
【0003】図17において、上記配索構造は、ドアイ
ンナパネル1に円形状のハーネス収容部2を有する合成
樹脂製のプロテクタケース3を設け、ドア側のワイヤー
ハーネス4をハーネス収容部2内に輪を描くように環状
に収容し、ワイヤーハーネス4の伸縮を輪部5の拡大縮
小により吸収させるようになっている。
【0004】図17及び図18において、プロテクタケ
ース3は、ドアインナパネル1の表面に固定されるケー
ス本体6と、そのケース本体6に覆設されるカバー7と
で構成されている。
【0005】また、プロテクタケース3はスライドガイ
ド部8を有し、そのスライドガイド部8内をハーネスプ
ロテクタ9が移動するようになっている。ハーネスプロ
テクタ9は合成樹脂で矩形筒状に形成されたものであ
り、後端部がプロテクタケース3のスライドガイド部8
にスライド自在に係合し、前端部がコネクタ10を介し
て車両ボディ本体11側のワイヤーハーネス12に設け
られたコネクタ13に接続されている。コネクタ13は
ブラケット14に回動自在に支持されている。
【0006】一方、ドアインナパネル1にはドアトリム
15が接合されており、ドアインナパネル1とドアトリ
ム15との間にプロテクタケース3が配置される。
【0007】プロテクタケース3のケース本体6は、ハ
ーネス収容部2とハーネス収容部2の前方に延設された
スライドガイド部8とで構成されており、ハーネス収容
部2は円形の底板部16と、その底板部16に立設され
た円柱状のハーネス支持ピン17と、底板部16の周囲
に立設された環状の周壁18とを備えている。
【0008】尚、図中19はプロテクタ挿入通路を、2
0はハーネス導出用の開口を、21はスライドガイド部
8の底板部を、22は両側壁を、23はプロテクタ導入
用の開口を、24はハーネスプロテクタ9の後部開口を
それぞれ示している。
【0009】プロテクタケース3の周壁18及び両側壁
22には、カバー7に対する複数の固定ピン25が突設
されており、カバー7には固定ピン25に対する係合孔
26と、ハーネス支持ピン17に対する係合孔27とが
形成されている。また、カバー7は合成樹脂で平板状に
形成され、ハーネス収容部2に対する円板部28とスラ
イドガイド部8に対する矩形部29とで構成されてい
る。
【0010】後部開口24から導出されたワイヤーハー
ネス4は上向きに一回転(屈曲)されて輪部5を形成
し、その輪部5をハーネス支持ピン17に引っかけるよ
うになっている。
【0011】即ち、ハーネス支持ピン17を輪部5の内
側に位置させて、輪部5をハーネス収容部2内で拡径及
び縮径自在とし、ハーネスプロテクタ9のスライド移動
に伴うワイヤーハーネス4の伸縮に対応させるようにな
っている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術にあって
は、後部開口24から導出されたワイヤーハーネス4が
上向きに一回転されて輪部5を形成しているため、次の
ような問題点を生じる可能性がある。
【0013】先ず第1の問題点としては、自動車ドアの
開閉動作に伴うワイヤーハーネス4の電線被覆の摩滅が
挙げられる。即ち、ハーネスプロテクタ9がスライドガ
イド部8を前後方向へスライド移動すると、輪部5を形
成するに当たっての始端部分と終端部分とのワイヤーハ
ーネス4の重なり部分が擦れ合い、電線被覆の摩滅が懸
念されるからである。
【0014】第2の問題点としては、自動車ドアの開閉
動作に伴うワイヤーハーネス4の断線が挙げられる。即
ち、組み付けの際に、作業者が誤って輪部5の径を設定
径よりも小さい状態でハーネス収容部2に収容してしま
うと、自動車ドアの開動作時に、ハーネスプロテクタ9
がスライドガイド部8の前方方向へスライド移動すると
共にワイヤーハーネス4を引っ張り、最悪の場合、断線
してしまうという事態が懸念されるからである。尚、こ
の断線は、部品搬送時に輪部5の径が何らかの拍子に変
化してしまう場合にも考えられる。
【0015】従って、上記2つの問題点が懸念されるた
め、車両用ドアハーネスの配索構造の信頼性が低下して
しまっている。
【0016】本発明は、上述した問題点を解消するた
め、ワイヤーハーネスの摩滅と断線とを確実に防止し、
信頼性を格段に高めた車両用ドアハーネスの配索構造を
提供することを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
なされた請求項1記載の本発明の車両用ドアハーネスの
配索構造は、車両ドア内にプロテクタケースを設け、該
プロテクタケース内にハーネスプロテクタをスライド自
在に係合させ、前記ハーネスプロテクタの一端を車両ボ
ディ本体側に接続し、前記ハーネスプロテクタの他端か
らワイヤーハーネスを前記プロテクタケース内に導出さ
せ、前記ワイヤーハーネスを輪状に屈曲させて前記プロ
テクタケース内に収納し、前記ワイヤーハーネスの輪部
を前記プロテクタケース内で拡径及び縮径させて収縮自
在とした車両用ドアハーネスの配索構造において、前記
プロテクタケースに、前記輪部における前記ワイヤーハ
ーネス相互の干渉防止手段を設けることを特徴としてい
る。
【0018】上記構成において、車両用ドアハーネスの
配索構造は、先ず、車両ドア内にプロテクタケースを設
け、そのプロテクタケース内にハーネスプロテクタをス
ライド自在に係合させている。そして、ハーネスプロテ
クタの一端を車両ボディ本体側に接続し、ハーネスプロ
テクタの他端からワイヤーハーネスをプロテクタケース
内に導出させ、そのワイヤーハーネスを輪状に屈曲させ
てプロテクタケース内に収納している。これにより、ワ
イヤーハーネスの輪部をプロテクタケース内で拡径及び
縮径させて収縮自在とし、さらにはプロテクタケースに
設けられた干渉防止手段により輪部におけるワイヤーハ
ーネス相互の干渉が防止されるようになっている。従っ
て、自動車ドアの開閉動作に伴ってハーネスプロテクタ
が前後方向へスライド移動を繰り返しても、輪部を形成
するに当たっての始端部分と終端部分とのワイヤーハー
ネスの重なり部分が擦れ合うことはなく、電線被覆の摩
滅が防止され、信頼性の高い車両用ドアハーネスの配索
構造を提供することができる。
【0019】請求項2記載の本発明の車両用ドアハーネ
スの配索構造は、請求項1に記載の車両用ドアハーネス
の配索構造において、前記プロテクタケースがアッパー
ケースとアンダーケースとから構成されるとともに、円
形状のハーネス収容部と、該ハーネス収容部の周方向に
沿って設けられる前記干渉防止手段と、前記ハーネスプ
ロテクタに対するスライドガイド部とを有することを特
徴としている。
【0020】上記構成において、プロテクタケースはア
ッパーケースとアンダーケースとから構成されている。
そして、円形状のハーネス収容部と、そのハーネス収容
部の周方向に沿って設けられる干渉防止手段と、ハーネ
スプロテクタに対するスライドガイド部とを有してい
る。このプロテクタケースの構成は従来と同様に2部材
構成、即ちアッパーケースとアンダーケースとから構成
されているが、ハーネス収容部の周方向に沿って干渉防
止手段が設けられているので、より機能を高めたプロテ
クタケースであるといえる。そして、干渉防止手段を円
形状のハーネス収容部の周方向に沿わせることにより、
プロテクタケース内でワイヤーハーネスの輪部がスムー
ズに拡径及び縮径を繰り返すことができる。
【0021】請求項3記載の本発明の車両用ドアハーネ
スの配索構造は、請求項1又は請求項2に記載の車両用
ドアハーネスの配索構造において、前記アンダーケース
がドアインナパネルと一体に形成されることを特徴とし
ている。
【0022】上記構成において、プロテクタケースを構
成するアンダーケースがドアインナパネルと一体に形成
されるようになっている。このように形成することによ
り、部品点数の削減を図ることができるとともに、組み
付け時における作業が1工数減り、また、作業が非常に
し易いといった利点がある。従って、これらの利点が製
造コストに反映され、車両用ドアハーネスの配索構造を
安価で提供することができる。
【0023】請求項4記載の本発明の車両用ドアハーネ
スの配索構造は、請求項1ないし請求項3いずれか記載
の車両用ドアハーネスの配索構造において、前記干渉防
止手段は、前記輪部を形成するに当たっての前記ワイヤ
ーハーネスの始端部分及び終端部分のどちらか一方の部
分を収容するガイド溝を有することを特徴としている。
【0024】上記構成において、輪部におけるワイヤー
ハーネス相互の干渉を防止する干渉防止手段は、輪部を
形成するに当たってのワイヤーハーネスの始端部分及び
終端部分のどちらか一方の部分を収容するガイド溝を有
している。このようなガイド溝を有し、そのガイド溝に
ワイヤーハーネスを収容することにより、従来のような
輪部を形成するに当たっての始端部分と終端部分とのワ
イヤーハーネスの重なり部分をなくし、また、溝という
簡単な形状によって、ワイヤーハーネス相互の干渉によ
る摩滅を防止することができる。
【0025】請求項5記載の本発明の車両用ドアハーネ
スの配索構造は、請求項4に記載の車両用ドアハーネス
の配索構造において、前記ガイド溝は前記アッパーケー
スの外側に一体形成され、前記ワイヤーハーネスを前記
アッパーケースに設けた開口部から引き出して収容する
ことを特徴としている。
【0026】上記構成において、ガイド溝はアッパーケ
ースの外側に一体形成され、ワイヤーハーネスをアッパ
ーケースに設けた開口部から引き出して収容するように
なっている。このように、ガイド溝をアッパーケースの
外側に一体形成することによって、部品点数の増加を抑
えることができる。また、ワイヤーハーネスをアッパー
ケースの開口部から外側に引き出すようになっているの
で、輪部のワイヤーハーネス相互の干渉が起こることは
なく、確実に電線被覆の摩滅を防止することができる。
【0027】請求項6記載の本発明の車両用ドアハーネ
スの配索構造は、請求項4に記載の車両用ドアハーネス
の配索構造において、前記ガイド溝は前記アンダーケー
スの内側に一体形成され、前記ワイヤーハーネスを前記
ガイド溝から前記アッパーケースに設けた開口部を介し
て前記アッパーケースの外側に引き出すことを特徴とし
ている。
【0028】上記構成において、ガイド溝はアンダーケ
ースの内側に一体形成され、ワイヤーハーネスをガイド
溝からアッパーケースに設けた開口部を介してアッパー
ケースの外側に引き出すようになっている。このよう
に、ガイド溝をアンダーケースの内側に一体形成するこ
とによっても、上述と同様、部品点数の増加を抑えるこ
とができる。また、この場合もワイヤーハーネスをアッ
パーケースの開口部から外側に引き出すようになってい
るので、輪部のワイヤーハーネス相互の干渉が起こるこ
とはなく、確実に電線被覆の摩滅を防止することができ
る。
【0029】請求項7記載の本発明の車両用ドアハーネ
スの配索構造は、請求項4に記載の車両用ドアハーネス
の配索構造において、前記ガイド溝は前記アッパーケー
ス及び前記アンダーケースの内側にそれぞれ対向して一
体形成されることを特徴としている。
【0030】上記構成において、ガイド溝はアッパーケ
ース及びアンダーケースの内側にそれぞれ対向して一体
形成されている。このように、ガイド溝をアッパーケー
ス及びアンダーケースの内側にそれぞれ対向して一体形
成することによっても、上述と同様、部品点数の増加を
抑えることができる。また、輪部の始端部分及び終端部
分のどちらか一方の部分が対向するガイド溝に収容され
ることになるので、この場合も輪部のワイヤーハーネス
相互の干渉が起こることはなく、確実に電線被覆の摩滅
を防止することができる。
【0031】請求項8記載の本発明の車両用ドアハーネ
スの配索構造は、請求項4ないし請求項6いずれか記載
の車両用ドアハーネスの配索構造において、前記干渉防
止手段は、前記ガイド溝に対するガイド溝カバーを前記
アッパーケースに一体又は別体で更に有することを特徴
としている。
【0032】上記構成において、輪部におけるワイヤー
ハーネス相互の干渉を防止する干渉防止手段は、ガイド
溝に対するガイド溝カバーをアッパーケースに一体又は
別体で更に有している。このようなガイド溝カバーをア
ッパーケースに一体又は別体で更に有することにより、
何らかの拍子にワイヤーハーネスがガイド溝から脱落し
てしまうのを防止し、ワイヤーハーネス相互の干渉によ
る摩滅防止をより確実にすることができる。
【0033】請求項9記載の本発明の車両用ドアハーネ
スの配索構造は、請求項8に記載の車両用ドアハーネス
の配索構造において、前記ガイド溝カバーに、前記ワイ
ヤーハーネスを押さえる突起部を形成することを特徴と
している。
【0034】上記構成において、ガイド溝カバーに、ワ
イヤーハーネスを押さえる突起部が形成されている。従
って、ガイド溝とガイド溝カバーとの内部空間内での接
触による電線被覆の摩滅を防止することができる。ま
た、突起部により共振点をずらすことができるととも
に、後述する車両ドア内側のワイヤーハーネスの固定に
対する補助的な役割を果たすことができる。
【0035】請求項10記載の本発明の車両用ドアハー
ネスの配索構造は、請求項8又は請求項9に記載の車両
用ドアハーネスの配索構造において、前記ガイド溝及び
前記ガイド溝カバーにロック手段を設けて固定すること
を特徴としている。
【0036】上記構成において、ガイド溝及びガイド溝
カバーにロック手段を設けて固定するようになってい
る。このようにロック手段を設けて固定することによ
り、ワイヤーハーネスの脱落を確実に防止することがで
きる。また、ロック手段の形態をガイド溝及びガイド溝
カバーの係合方向に合わせて設定すれば、ガイド溝及び
ガイド溝カバーの係合に係る作業性を向上させることが
できる。
【0037】請求項11記載の本発明の車両用ドアハー
ネスの配索構造は、請求項1ないし請求項10いずれか
記載の車両用ドアハーネスの配索構造において、前記ハ
ーネスプロテクタに前記車両ボディ本体側の前記ワイヤ
ーハーネスを固定する第1ハーネス固定手段を設け、前
記プロテクタケースに前記車両ドア内側の前記ワイヤー
ハーネスを固定する第2ハーネス固定手段を設けること
を特徴としている。
【0038】上記構成において、ハーネスプロテクタに
車両ボディ本体側のワイヤーハーネスを固定する第1ハ
ーネス固定手段を設け、プロテクタケースに車両ドア内
側のワイヤーハーネスを固定する第2ハーネス固定手段
を設けるようになっている。このようにワイヤーハーネ
スを固定する第1、第2ハーネス固定手段を設けること
により、プロテクタケース内のワイヤーハーネス長が何
らかの拍子に変化してしまうことがなく、また、自動車
ドアの開動作時にワイヤーハーネスが引っ張られて断線
してしまうという事態を防止し、信頼性の高い車両用ド
アハーネスの配索構造を提供することができる。
【0039】請求項12記載の本発明の車両用ドアハー
ネスの配索構造は、請求項11に記載の車両用ドアハー
ネスの配索構造において、前記第1ハーネス固定手段
は、前記車両ボディ本体側となる前記ハーネスプロテク
タ先端部に形成された第1クランプ固定部と、該第1ク
ランプ固定部に係合する係止部を有するとともに前記ワ
イヤーハーネスに巻着する第1クランプとから構成され
ることを特徴としている。
【0040】上記構成において、ハーネスプロテクタに
車両ボディ本体側のワイヤーハーネスを固定する第1ハ
ーネス固定手段は、第1クランプ固定部と第1クランプ
とから構成されている。第1クランプ固定部は車両ボデ
ィ本体側となるハーネスプロテクタ先端部に形成され、
第1クランプはワイヤーハーネスに巻着するとともに第
1クランプ固定部に係合する係止部を有している。この
ように第1ハーネス固定手段を構成することにより、車
両ボディ本体側のワイヤーハーネスを確実に固定し、プ
ロテクタケース内のワイヤーハーネス長が何らかの拍子
に変化してしまうことを防止することができる。
【0041】請求項13記載の本発明の車両用ドアハー
ネスの配索構造は、請求項11に記載の車両用ドアハー
ネスの配索構造において、前記第1クランプ固定部は丸
い穴又は貫通孔に、前記係止部は突起を有する丸ピンに
形成されることを特徴としている。
【0042】上記構成において、第1クランプ固定部は
丸い穴又は貫通孔に、第1クランプの係止部は突起を有
する丸ピンに形成されている。このような固定構造によ
り、車両ボディ本体側のワイヤーハーネスは若干の回動
が許容されるので、車両ボディ本体にハーネスプロテク
タを固定してもワイヤーハーネスに自由度を持たせるこ
とができる。
【0043】請求項14記載の本発明の車両用ドアハー
ネスの配索構造は、請求項11に記載の車両用ドアハー
ネスの配索構造において、前記第2ハーネス固定手段
は、前記アッパーケース又は前記アンダーケースに形成
された第2クランプ固定部と、該第2クランプ固定部に
係合する係止部を有するとともに前記ワイヤーハーネス
に巻着する第2クランプとから構成されることを特徴と
している。
【0044】上記構成において、プロテクタケースに車
両ドア内側のワイヤーハーネスを固定する第2ハーネス
固定手段は、第2クランプ固定部と第2クランプとから
構成されてている。第2クランプ固定部はアッパーケー
ス又はアンダーケースに形成されており、第2クランプ
はワイヤーハーネスに巻着するとともに第2クランプ固
定部に係合する係止部を有している。このように第2ハ
ーネス固定手段を構成することにより、車両ドア内側の
ワイヤーハーネスを確実に固定し、プロテクタケース内
のワイヤーハーネス長が何らかの拍子に変化してしまう
ことを防止することができる。
【0045】請求項15記載の本発明の車両用ドアハー
ネスの配索構造は、請求項11に記載の車両用ドアハー
ネスの配索構造において、前記第2ハーネス固定手段
は、前記アッパーケースに一体形成された前記ワイヤー
ハーネスを挟持するクリップであることを特徴としてい
る。
【0046】上記構成において、プロテクタケースに車
両ドア内側のワイヤーハーネスを固定する第2ハーネス
固定手段は、アッパーケースに一体形成されたワイヤー
ハーネスを挟持するクリップである。このように第2ハ
ーネス固定手段を構成することにより、上述と同様、車
両ドア内側のワイヤーハーネスを確実に固定し、プロテ
クタケース内のワイヤーハーネス長が何らかの拍子に変
化してしまうことを防止することができる。また、作業
性がよいという利点がある。
【0047】請求項16記載の本発明の車両用ドアハー
ネスの配索構造は、請求項11に記載の車両用ドアハー
ネスの配索構造において、前記第2ハーネス固定手段
は、前記アッパーケース又は前記アンダーケースの一部
に前記ワイヤーハーネスと共に巻き付けられるテープで
あることを特徴としている。
【0048】上記構成において、プロテクタケースに車
両ドア内側のワイヤーハーネスを固定する第2ハーネス
固定手段は、アッパーケース又はアンダーケースの一部
にワイヤーハーネスと共に巻き付けられるテープであ
る。このように第2ハーネス固定手段を構成することに
より、上述と同様、車両ドア内側のワイヤーハーネスを
確実に固定し、プロテクタケース内のワイヤーハーネス
長が何らかの拍子に変化してしまうことを防止すること
ができる。
【0049】請求項17記載の本発明の車両用ドアハー
ネスの配索構造は、請求項1ないし請求項16いずれか
記載の車両用ドアハーネスの配索構造において、前記プ
ロテクタケース内にハーネス支持ピンを立設し、該ハー
ネス支持ピン回りに前記ワイヤーハーネスを屈曲させて
前記輪部を形成配置することを特徴としている。
【0050】上記構成において、プロテクタケース内に
ハーネス支持ピンを立設し、そのハーネス支持ピン回り
にワイヤーハーネスを屈曲させて輪部が形成配置される
ようになっている。このようにプロテクタケース内にハ
ーネス支持ピンを立設することにより、輪部を安定した
状態で収納できるとともに、スムーズに拡径及び縮径さ
せることができる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施の形態を説明する。図1は本発明の車両用ドアハー
ネスの配索構造の一実施の形態を示す概要図である。ま
た、図2は図1のプロテクタケースの斜視図、図3は図
2のアンダーケースの斜視図、図4は図2の第1クラン
プの斜視図、図5は図2の第1ハーネス固定手段を説明
するための拡大斜視図、図6は自動車ドアの閉扉時にお
いて図2の輪部の収容状態を説明するための説明図、図
7は自動車ドアの開扉時において図2の輪部の収容状態
を説明するための説明図を示している。さらにまた、図
8ないし図11は本発明の車両用ドアハーネスの配索構
造の他の一実施の形態を示しており、図12ないし図1
6は本発明の車両用ドアハーネスの配索構造の更に他の
一実施の形態を示している。尚、従来例と基本的に同一
の構成部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略す
る。
【0052】図1において、先ず車両用ドアハーネスの
配索構造の概要を説明する。この構造は、ドアインナパ
ネル1に円形状のハーネス収容部31を有する合成樹脂
製のプロテクタケース32を設け、ドア側のワイヤーハ
ーネス4をハーネス収容部31内に輪を描くように環状
に収容するとともに、プロテクタケース32に係合して
自動車ドア開閉に伴いスライド移動するハーネスプロテ
クタ33を車両ボディ本体11に設けられた回動支持体
34に回動自在に支持するようになっている。そして、
ワイヤーハーネス4の伸縮を輪部5(図2参照)の拡大
縮小(拡径縮径)により吸収させるようになっている。
【0053】また、ドアインナパネル1はドアトリム1
5が接合され、ドアインナパネル1とドアトリム15と
の間にプロテクタケース32が配置される構成となって
いる。
【0054】図2において、プロテクタケース32は、
前記ドアインナパネル1の表面に固定又は一体成形(一
体成形の場合、部品点数の削減を図ることができ、ま
た、組み付け時における作業が1工数減ることになり、
作業が非常にし易い)されるアンダーケース35と、そ
のアンダーケース35に覆設されるアッパーケース36
とから構成されており、アンダーケース35とアッパー
ケース36との重ね合わせにより内部空間を有し、前記
車両ボディ本体11側から順にハーネスプロテクタ33
に対する矩形筒状のスライドガイド部37、ワイヤーハ
ーネス4の輪部5に対するハーネス収容部31が形成さ
れている。
【0055】アンダーケース35は、図3に示される如
く、スライドガイド部37に平板状の底板38と、その
底板38の両側に立設される側壁39、39とを有して
おり、ハーネス収容部31には円板状の底板40に周壁
41が周設されるとともに円柱状のハーネス支持ピン4
2が突設されている。
【0056】図2に戻り、アッパーケース36には、外
周縁に4つの固定部43が設けられ、図示しないボルト
により前記ドアインナパネル1に緩衝部材44(図1参
照)を介して締め付け固定できるようになっている。
【0057】また、スライドガイド部37には、内側か
ら外側に向けて窪んだ膨出部45が形成されており、ハ
ーネス収容部31にはハーネス支持ピン42に対する係
合孔46が開設されるとともに輪部5に対する干渉防止
手段としてのガイド溝47と開口部48とが設けられて
いる。
【0058】ガイド溝47は、ハーネス収容部31の周
方向に沿って設けられており、円弧状に湾曲した形状を
有している。そして、内方側壁47aと外方側壁47b
とを有し、その内方側壁47aと外方側壁47bとによ
って輪部5を形成するに当たっての終端部を案内するよ
うになっている。また、外方側壁47bの端部にテープ
49(特許請求の範囲に記載した第2ハーネス固定手段
に相当)が巻き付けられてワイヤーハーネス4を固定す
るようになっている。
【0059】開口部48は、ハーネス収容部31の一部
を切り欠いて形成されており、その開口部48とガイド
溝47との間には、ワイヤーハーネス4を開口部48か
らガイド溝47へスムーズに引き上げるための斜部50
が形成されている。
【0060】一方、スライドガイド部37内をスライド
自在に係合するハーネスプロテクタ33は、六角形を押
しつぶしたような内部空間を有する筒状に形成されてお
り、その内部空間には収束したワイヤーハーネス4の各
電線をバラして横一列に並設したフラットハーネス部5
1が収容されている。
【0061】また、ハーネスプロテクタ33の先端33
a、33aはT字状で薄肉に形成されており、第1クラ
ンプ固定部52、52(特許請求の範囲に記載した第1
ハーネス固定手段に相当)を構成している。そして、第
1クランプ固定部52、52は丸い貫通孔53、53
(図5参照、孔に限らず穴も可)を有し、フラットハー
ネス部51に巻着する第1クランプ54(特許請求の範
囲に記載した第1ハーネス固定手段に相当)の丸ピン状
の係止部55、55(図5参照)が嵌入するようになっ
ている。
【0062】第1クランプ54は、図4に示される如
く、舌部56aを有するクランプ本体56と、その舌部
56aが嵌入されるロック部57とを備えており、クラ
ンプ本体56には各々突起55a、55aを有する係止
部55、55と、フラットハーネス部51に対する押圧
突条58、58(各3つ)とが突出形成されている。
【0063】クランプ本体56はその中間部で折り曲げ
られ、ロック部57に舌部56aを挿入することによ
り、フラットハーネス部51をしっかりと挟持できるよ
うになっている。
【0064】そして、図5に示される如く、第1クラン
プ固定部52、52を外方へ押し広げるようにして第1
クランプ54を係合させ、フラットハーネス部51を固
定している。
【0065】この時、貫通孔53、53の周縁部に係止
部55、55及び突起55a、55aが係合するので、
フラットハーネス部51は勝手にハーネスプロテクタ3
3のスライド方向に移動することはない。また、フラッ
トハーネス部51は係止部55、55を軸に若干の回動
が許容されるので、そのフラットハーネス部51に自由
度を持たせることができる。さらに、前記ワイヤーハー
ネス4は第1クランプ固定部52、52、第1クランプ
54、及び前記テープ49により固定されるので、何ら
かの拍子に前記プロテクタケース32内のハーネス長が
変化してしまうことがなく、従来より懸念されていたワ
イヤーハーネス4の断線問題を解消することができる。
【0066】上記構成において、図2ないし図5を参照
しながら組み立て工程について説明する。先ず、フラッ
トハーネス部51を固定したハーネスプロテクタ33を
アンダーケース35のスライドガイド部37に係合す
る。次に、ハーネスプロテクタ33の端部から導出され
た収束するワイヤーハーネス4を一回転(屈曲)して輪
部5を構成し、その輪部5をハーネス支持ピン42に引
っかけるようにしてハーネス収容部31に収容する。
【0067】続いて、アッパーケース36をアンダーケ
ース35に覆設し、輪部5の終端部分を開口部48から
引き出し、ガイド溝47に収容する。そして、終端部分
をガイド溝47に案内した後、外方側壁47bの端部で
ワイヤーハーネス4をテープ49により固定し、一連の
組み立てを完了する。
【0068】図6及び図7を参照しながらワイヤーハー
ネス4の輪部5の収縮(縮径)について説明する(拡径
状態は省略する)。
【0069】図6は自動車ドアが閉じている時の状態を
示している。この時、ハーネス収容部31内の輪部5
は、そのハーネス収容部31の周縁いっぱいに沿って、
即ち輪部5の径が最大の状態の位置に収容されている。
【0070】そして、自動車ドアを開くと、図7に示さ
れる如く、ハーネスプロテクタ33がスライドガイド部
37から引き出されるようにスライド移動し、これに伴
って輪部5の始端部分が引っ張られ、輪部5はハーネス
支持ピン42回りにスムーズに縮径する。
【0071】以上説明したように、プロテクタケース3
2には、干渉防止手段としてのガイド溝47等が設けら
れているので、輪部5の始端部分と終端部分とが擦れ合
うことはなく、何ら問題もなくワイヤーハーネス4の伸
縮を輪部5の拡径及び縮径により吸収することができ
る。
【0072】従って、従来より懸念されていた電線被覆
の摩滅問題を解消し、信頼性の高い配索構造を提供する
ことができる。
【0073】ガイド溝47はハーネス収容部31の周方
向に沿って設けられているので、開口部48及び斜部5
0と共に輪部5の拡径及び縮径を影響を来すことなくス
ムーズに行わせることができる。また、簡素な構造であ
り、型抜きにも影響を来すことはない。
【0074】図8ないし図11を参照しながら車両用ド
アハーネスの配索構造の他の一実施の形態を説明する。
この配索構造は、前述の配索構造に対してプロテクタケ
ースが異なるので、その異なるプロテクタケースを中心
に説明する。
【0075】図8及び図9において、プロテクタケース
61は、前述と同様に合成樹脂製であり、前記ドアイン
ナパネル1の表面に固定又は一体成形されるアンダーケ
ース62と、そのアンダーケース62に覆設されるアッ
パーケース63とを備えている。
【0076】そして、アンダーケース62とアッパーケ
ース63との重ね合わせにより内部空間を有し、前記車
両ボディ本体11側から順に前記ハーネスプロテクタ3
3に対するスライドガイド部37、ワイヤーハーネス4
の輪部5に対するハーネス収容部64が形成されてい
る。
【0077】尚、ハーネスプロテクタ33及びスライド
ガイド部37は前述と同じ構造であるので説明を省略す
る。
【0078】アンダーケース62のハーネス収容部64
には、円板状の底板65に周壁66が周設されるととも
に前述同様のハーネス支持ピン42が突設されている。
また、底板65とスライドガイド部37の底板38との
境界部分には干渉防止手段としてのガイド溝67が一体
に形成されている。
【0079】ガイド溝67は、アッパーケース63側に
向けて傾斜しながら立ち上がり、一方の側壁67aには
ロック手段としての矩形のロック部67b、67bが形
成されている。
【0080】一方、アッパーケース63のスライドガイ
ド部37とハーネス収容部64との境界部分には、ハー
ネス収容部64の周方向に大きく切り欠かれた開口部6
8と、その開口部68の一側縁にヒンジ69を介して設
けられたガイド溝カバー70とが備えられている(ガイ
ド溝カバー70はアッパーケース63に対して別体で設
けてもよい)。
【0081】また、ハーネス収容部64には係合孔46
が形成され、そのハーネス収容部64の周方向には第2
ハーネス固定手段としてのクリップ71、71(この数
に限定されるものではない)が一体に設けられている。
【0082】尚、ワイヤーハーネス4は前記第1クラン
プ固定部52、52、前記第1クランプ54、及びクリ
ップ71、71により固定されることにので、何らかの
拍子にプロテクタケース61内のハーネス長が変化して
しまうことがなく、従来より懸念されていたワイヤーハ
ーネス4の断線問題を解消することができる。
【0083】また、クリップ71、71を用いることに
より、ワイヤーハーネス4の固定作業をやりやすくし、
作業性の向上を図ることができる。
【0084】ガイド溝カバー70は、アンダーケース6
2のガイド溝67に対応して傾斜しており、ガイド溝6
7の一方の側壁67a側の側壁70aにはロック部67
b、67bに係合するロック手段としての突起70b、
70bが設けられている。
【0085】また、ガイド溝カバー70の内側、即ちガ
イド溝67側には、ワイヤーハーネス4の終端部分を押
さえつける突起部70c、70cが突設されている。
尚、突起部70c、70cは、クリップ71、71の固
定に対する補助的な役割を果たしている。
【0086】上記構成において、図8及び図9を参照し
ながら組み立て工程について説明する。先ず、前記フラ
ットハーネス部51を固定した前記ハーネスプロテクタ
33をアンダーケース62のスライドガイド部37に係
合する。次に、前記ハーネスプロテクタ33の端部から
導出された収束するワイヤーハーネス4を一回転(屈
曲)して輪部5を構成し、その輪部5をハーネス支持ピ
ン42に引っかけるようにしてハーネス収容部64に収
容する。この時、輪部5の終端部分をガイド溝67に収
容する。尚、輪部5の始端部分は、ガイド溝67と底板
38及び65との間に配置される。
【0087】続いて、アッパーケース63をアンダーケ
ース62に覆設する。すると、ガイド溝67に収容され
た輪部5の終端部分は、開口部68から引き出されたよ
うに露出する。そして、ガイド溝67にガイド溝カバー
70を係合する。その後、互いに係合したガイド溝67
とガイド溝カバー70とから導出された輪部5の終端部
分、即ちワイヤーハーネス4をクリップ71、71に固
定し、一連の組み立てを完了する。
【0088】図10及び図11を参照しながらワイヤー
ハーネス4の輪部5の収縮(縮径)について説明する
(拡径状態は省略する)。
【0089】図10は自動車ドアが閉じている時の状態
を示している。この時、ハーネス収容部64内の輪部5
は、そのハーネス収容部64の周縁いっぱいに沿って、
即ち輪部5の径が最大の状態の位置に収容されている。
【0090】そして、自動車ドアを開くと、図11に示
される如く、ハーネスプロテクタ33がスライドガイド
部37から引き出されるようにスライド移動し、これに
伴って輪部5の始端部分が引っ張られ、輪部5はハーネ
ス支持ピン42回りにスムーズに縮径する。
【0091】以上説明したように、プロテクタケース6
1には、干渉防止手段としてのガイド溝67、ガイド溝
カバー70等が設けられているので、輪部5の始端部分
と終端部分とが擦れ合うことはなく、何ら問題もなくワ
イヤーハーネス4の伸縮を輪部5の拡径及び縮径により
吸収することができる。また、ガイド溝カバー70を設
けることにより、輪部5の終端部分がガイド溝67から
脱落してしまうことはなく、さらにはその終端部分をし
っかりと押さえつけることもできる。
【0092】従って、従来より懸念されていた電線被覆
の摩滅問題を解消し、信頼性の高い配索構造を提供する
ことができる。
【0093】ガイド溝67及びガイド溝カバー70等
は、ハーネス収容部64の周方向に沿うとともに外方に
向けて傾斜しながら設けられているので、輪部5の拡径
及び縮径を影響を来すことなくスムーズに行わせること
ができる。また、簡素な構造であり、型抜きにも影響を
来すことはない。
【0094】図12ないし図16を参照しながら車両用
ドアハーネスの配索構造の更に他の一実施の形態を説明
する。この配索構造も前述の2つの配索構造に対してプ
ロテクタケースが異なるので、その異なるプロテクタケ
ースを中心に説明する。
【0095】図12及び図13において、プロテクタケ
ース81は、前述と同様に合成樹脂製であり、前記ドア
インナパネル1の表面に固定又は一体成形されるアンダ
ーケース82と、そのアンダーケース82に覆設される
アッパーケース83とを備えている。
【0096】そして、アンダーケース82とアッパーケ
ース83との重ね合わせにより内部空間を有し、前記車
両ボディ本体11側から順に前記ハーネスプロテクタ3
3に対するスライドガイド部37、ワイヤーハーネス4
の輪部5に対するハーネス収容部84が形成されてい
る。
【0097】尚、ハーネスプロテクタ33及びスライド
ガイド部37は前述と同じ構造であるので説明を省略す
る。
【0098】アンダーケース82のハーネス収容部84
には、円板状の底板85に周壁86が周設されるととも
に前述同様のハーネス支持ピン42が突設されている。
また、底板85には干渉防止手段としてのガイド溝87
が一体に形成されている。
【0099】ガイド溝87は、アッパーケース63側に
向けて傾斜しながら立ち上がる部分87aと両側壁87
b、87bとを有し、そのガイド溝87の端部には第2
ハーネス固定手段としての第2クランプ固定部88が形
成されている。
【0100】第2クランプ固定部88は、図14に示さ
れる如く、両側壁87b、87bの端部にそれぞれ外方
へ膨出して窪みを持たせた膨出部89、89と、その膨
出部89、89に形成された矩形の係合孔89a、89
aとから構成されている。
【0101】尚、ワイヤーハーネス4には、第2クラン
プ固定部88に対する第2ハーネス固定手段としての第
2クランプ90が巻着されているものとする。第2クラ
ンプ90は、ワイヤーハーネス4に巻着する部分となる
クランプ本体90aと、クランプ本体90aの一端に設
けられる矩形のロック部90bと、クランプ本体90a
の他端に設けられ、ロック部90bに挿入される舌部9
0cと、クランプ本体90aに設けられ、膨出部89、
89の係合孔89a、89aに係合する係止部としての
係止突起90d、90dとから構成されている。
【0102】ワイヤーハーネス4は第1クランプ固定部
52、52(図12参照)、第1クランプ54(図12
参照)、及び第2クランプ固定部88と第2クランプ9
0とにより固定されることにので、何らかの拍子にプロ
テクタケース81内のハーネス長が変化してしまうこと
がなく、従来より懸念されていたワイヤーハーネス4の
断線問題を解消することができる。
【0103】図12に戻り、アッパーケース83のハー
ネス収容部84には、ハーネス支持ピン42に対する係
合孔46が形成されるとともにハーネス収容部84の周
方向に沿って輪部5の終端部分に対するガイド溝91
(特許請求の範囲に記載した干渉防止手段に相当)が設
けられている。
【0104】ガイド溝91はハーネス収容部84の内側
をその内側から外側へ窪ませて形成したものであり、ア
ンダーケース82のガイド溝87に相対向し、そのガイ
ド溝87のカバー的な役割を果たしている。
【0105】尚、ガイド溝87又は/及び91にワイヤ
ーハーネス4の終端部分を押さえつけるための、例えば
前述の突起部70c、70cのようなものを設けること
が好ましい。
【0106】上記構成において、図12ないし図14を
参照しながら組み立て工程について説明する。先ず、フ
ラットハーネス部51を固定したハーネスプロテクタ3
3をアンダーケース82のスライドガイド部37に係合
する。次に、ハーネスプロテクタ33の端部から導出さ
れた収束するワイヤーハーネス4を一回転(屈曲)して
輪部5を構成し、その輪部5をハーネス支持ピン42に
引っかけるようにしてハーネス収容部84に収容する。
この時、輪部5の終端部分をガイド溝87に収容する。
そして、ワイヤーハーネス4を第2クランプ90と第2
クランプ固定部88とで固定する。尚、輪部5の始端部
分は、ガイド溝87と底板85との間に配置される。
【0107】続いて、アッパーケース83をアンダーケ
ース82に覆設する。輪部5の終端部分は、互いに対向
したガイド溝87とガイド溝91との間に収容される。
これにより一連の組み立てを完了する。
【0108】図15及び図16を参照しながらワイヤー
ハーネス4の輪部5の収縮(縮径)について説明する
(拡径状態は省略する)。
【0109】図15は自動車ドアが閉じている時の状態
を示している。この時、ハーネス収容部84内の輪部5
は、そのハーネス収容部84の周縁いっぱいに沿って、
即ち輪部5の径が最大の状態の位置に収容されている。
【0110】そして、自動車ドアを開くと、図16に示
される如く、ハーネスプロテクタ33がスライドガイド
部37から引き出されるようにスライド移動し、これに
伴って輪部5の始端部分が引っ張られ、輪部5はハーネ
ス支持ピン42回りにスムーズに縮径する。
【0111】以上説明したように、プロテクタケース8
1には、干渉防止手段としてのガイド溝87、ガイド溝
91が設けられているので、輪部5の始端部分と終端部
分とが擦れ合うことはなく、何ら問題もなくワイヤーハ
ーネス4の伸縮を輪部5の拡径及び縮径により吸収する
ことができる。また、ガイド溝87及び91内に輪部5
の終端部分が収容されるので、これらガイド溝87及び
91から脱落してしまうことはない。
【0112】従って、従来より懸念されていた電線被覆
の摩滅問題を解消し、信頼性の高い配索構造を提供する
ことができる。
【0113】ガイド溝87及びガイド溝91は、ハーネ
ス収容部84の周方向に沿って設けられているので、輪
部5の拡径及び縮径を影響を来すことなくスムーズに行
わせることができる。また、簡素な構造であり、型抜き
にも影響を来すことはない。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載さ
れた本発明によれば、車両用ドアハーネスの配索構造
は、先ず、車両ドア内にプロテクタケースを設け、その
プロテクタケース内にハーネスプロテクタをスライド自
在に係合させている。そして、ハーネスプロテクタの一
端を車両ボディ本体側に接続し、ハーネスプロテクタの
他端からワイヤーハーネスをプロテクタケース内に導出
させ、そのワイヤーハーネスを輪状に屈曲させてプロテ
クタケース内に収納している。これにより、ワイヤーハ
ーネスの輪部をプロテクタケース内で拡径及び縮径させ
て収縮自在とし、さらにはプロテクタケースに設けられ
た干渉防止手段により輪部におけるワイヤーハーネス相
互の干渉が防止されるようになっている。従って、自動
車ドアの開閉動作に伴ってハーネスプロテクタが前後方
向へスライド移動を繰り返しても、輪部を形成するに当
たっての始端部分と終端部分とのワイヤーハーネスの重
なり部分が擦れ合うことはなく、電線被覆の摩滅が防止
され、信頼性の高い車両用ドアハーネスの配索構造を提
供することができるという効果を奏する。
【0115】請求項2に記載された本発明によれば、プ
ロテクタケースはアッパーケースとアンダーケースとか
ら構成されている。そして、円形状のハーネス収容部
と、そのハーネス収容部の周方向に沿って設けられる干
渉防止手段と、ハーネスプロテクタに対するスライドガ
イド部とを有している。このプロテクタケースの構成は
従来と同様に2部材構成、即ちアッパーケースとアンダ
ーケースとから構成されているが、ハーネス収容部の周
方向に沿って干渉防止手段が設けられているので、より
機能を高めたプロテクタケースであるといえる。そし
て、干渉防止手段を円形状のハーネス収容部の周方向に
沿わせることにより、プロテクタケース内でワイヤーハ
ーネスの輪部がスムーズに拡径及び縮径を繰り返すこと
ができるという効果を奏する。
【0116】請求項3に記載された本発明によれば、プ
ロテクタケースを構成するアンダーケースがドアインナ
パネルと一体に形成されるようになっている。このよう
に形成することにより、部品点数の削減を図ることがで
きるとともに、組み付け時における作業が1工数減り、
また、作業が非常にし易いといった利点がある。従っ
て、これらの利点が製造コストに反映され、車両用ドア
ハーネスの配索構造を安価で提供することができるとい
う効果を奏する。
【0117】請求項4に記載された本発明によれば、輪
部におけるワイヤーハーネス相互の干渉を防止する干渉
防止手段は、輪部を形成するに当たってのワイヤーハー
ネスの始端部分及び終端部分のどちらか一方の部分を収
容するガイド溝を有している。このようなガイド溝を有
し、そのガイド溝にワイヤーハーネスを収容することに
より、従来のような輪部を形成するに当たっての始端部
分と終端部分とのワイヤーハーネスの重なり部分をなく
し、また、溝という簡単な形状によって、ワイヤーハー
ネス相互の干渉による摩滅を防止することができるとい
う効果を奏する。
【0118】請求項5に記載された本発明によれば、ガ
イド溝はアッパーケースの外側に一体形成され、ワイヤ
ーハーネスをアッパーケースに設けた開口部から引き出
して収容するようになっている。このように、ガイド溝
をアッパーケースの外側に一体形成することによって、
部品点数の増加を抑えることができるという効果を奏す
る。また、ワイヤーハーネスをアッパーケースの開口部
から外側に引き出すようになっているので、輪部のワイ
ヤーハーネス相互の干渉が起こることはなく、確実に電
線被覆の摩滅を防止することができるという効果を奏す
る。
【0119】請求項6に記載された本発明によれば、ガ
イド溝はアンダーケースの内側に一体形成され、ワイヤ
ーハーネスをガイド溝からアッパーケースに設けた開口
部を介してアッパーケースの外側に引き出すようになっ
ている。このように、ガイド溝をアンダーケースの内側
に一体形成することによっても、上述と同様、部品点数
の増加を抑えることができるという効果を奏する。ま
た、この場合もワイヤーハーネスをアッパーケースの開
口部から外側に引き出すようになっているので、輪部の
ワイヤーハーネス相互の干渉が起こることはなく、確実
に電線被覆の摩滅を防止することができるという効果を
奏する。
【0120】請求項7に記載された本発明によれば、ガ
イド溝はアッパーケース及びアンダーケースの内側にそ
れぞれ対向して一体形成されている。このように、ガイ
ド溝をアッパーケース及びアンダーケースの内側にそれ
ぞれ対向して一体形成することによっても、上述と同
様、部品点数の増加を抑えることができるという効果を
奏する。また、輪部の始端部分及び終端部分のどちらか
一方の部分が対向するガイド溝に収容されることになる
ので、この場合も輪部のワイヤーハーネス相互の干渉が
起こることはなく、確実に電線被覆の摩滅を防止するこ
とができるという効果を奏する。
【0121】請求項8に記載された本発明によれば、輪
部におけるワイヤーハーネス相互の干渉を防止する干渉
防止手段は、ガイド溝に対するガイド溝カバーをアッパ
ーケースに一体又は別体で更に有している。このような
ガイド溝カバーをアッパーケースに一体又は別体で更に
有することにより、何らかの拍子にワイヤーハーネスが
ガイド溝から脱落してしまうのを防止し、ワイヤーハー
ネス相互の干渉による摩滅防止をより確実にすることが
できるという効果を奏する。
【0122】請求項9に記載された本発明によれば、ガ
イド溝カバーに、ワイヤーハーネスを押さえる突起部が
形成されている。従って、ガイド溝とガイド溝カバーと
の内部空間内での接触による電線被覆の摩滅を防止する
ことができるという効果を奏する。また、突起部により
共振点をずらすことができるとともに、後述する車両ド
ア内側のワイヤーハーネスの固定に対する補助的な役割
を果たすことができるという効果を奏する。
【0123】請求項10に記載された本発明によれば、
ガイド溝及びガイド溝カバーにロック手段を設けて固定
するようになっている。このようにロック手段を設けて
固定することにより、ワイヤーハーネスの脱落を確実に
防止することができるという効果を奏する。また、ロッ
ク手段の形態をガイド溝及びガイド溝カバーの係合方向
に合わせて設定すれば、ガイド溝及びガイド溝カバーの
係合に係る作業性を向上させることができるという効果
を奏する。
【0124】請求項11に記載された本発明によれば、
ハーネスプロテクタに車両ボディ本体側のワイヤーハー
ネスを固定する第1ハーネス固定手段を設け、プロテク
タケースに車両ドア内側のワイヤーハーネスを固定する
第2ハーネス固定手段を設けるようになっている。この
ようにワイヤーハーネスを固定する第1、第2ハーネス
固定手段を設けることにより、プロテクタケース内のワ
イヤーハーネス長が何らかの拍子に変化してしまうこと
がなく、また、自動車ドアの開動作時にワイヤーハーネ
スが引っ張られて断線してしまうという事態を防止し、
信頼性の高い車両用ドアハーネスの配索構造を提供する
ことができるという効果を奏する。
【0125】請求項12に記載された本発明によれば、
ハーネスプロテクタに車両ボディ本体側のワイヤーハー
ネスを固定する第1ハーネス固定手段は、第1クランプ
固定部と第1クランプとから構成されている。第1クラ
ンプ固定部は車両ボディ本体側となるハーネスプロテク
タ先端部に形成され、第1クランプはワイヤーハーネス
に巻着するとともに第1クランプ固定部に係合する係止
部を有している。このように第1ハーネス固定手段を構
成することにより、車両ボディ本体側のワイヤーハーネ
スを確実に固定し、プロテクタケース内のワイヤーハー
ネス長が何らかの拍子に変化してしまうことを防止する
ことができるという効果を奏する。
【0126】請求項13に記載された本発明によれば、
第1クランプ固定部は丸い穴又は貫通孔に、第1クラン
プの係止部は突起を有する丸ピンに形成されている。こ
のような固定構造により、車両ボディ本体側のワイヤー
ハーネスは若干の回動が許容されるので、車両ボディ本
体にハーネスプロテクタを固定してもワイヤーハーネス
に自由度を持たせることができるという効果を奏する。
【0127】請求項14に記載された本発明によれば、
プロテクタケースに車両ドア内側のワイヤーハーネスを
固定する第2ハーネス固定手段は、第2クランプ固定部
と第2クランプとから構成されてている。第2クランプ
固定部はアッパーケース又はアンダーケースに形成され
ており、第2クランプはワイヤーハーネスに巻着すると
ともに第2クランプ固定部に係合する係止部を有してい
る。このように第2ハーネス固定手段を構成することに
より、車両ドア内側のワイヤーハーネスを確実に固定
し、プロテクタケース内のワイヤーハーネス長が何らか
の拍子に変化してしまうことを防止することができると
いう効果を奏する。
【0128】請求項15に記載された本発明によれば、
プロテクタケースに車両ドア内側のワイヤーハーネスを
固定する第2ハーネス固定手段は、アッパーケースに一
体形成されたワイヤーハーネスを挟持するクリップであ
る。このように第2ハーネス固定手段を構成することに
より、上述と同様、車両ドア内側のワイヤーハーネスを
確実に固定し、プロテクタケース内のワイヤーハーネス
長が何らかの拍子に変化してしまうことを防止すること
ができるという効果を奏する。また、作業性がよいとい
う利点がある。
【0129】請求項16に記載された本発明によれば、
プロテクタケースに車両ドア内側のワイヤーハーネスを
固定する第2ハーネス固定手段は、アッパーケース又は
アンダーケースの一部にワイヤーハーネスと共に巻き付
けられるテープである。このように第2ハーネス固定手
段を構成することにより、上述と同様、車両ドア内側の
ワイヤーハーネスを確実に固定し、プロテクタケース内
のワイヤーハーネス長が何らかの拍子に変化してしまう
ことを防止することができるという効果を奏する。
【0130】請求項17に記載された本発明によれば、
プロテクタケース内にハーネス支持ピンを立設し、その
ハーネス支持ピン回りにワイヤーハーネスを屈曲させて
輪部が形成配置されるようになっている。このようにプ
ロテクタケース内にハーネス支持ピンを立設することに
より、輪部を安定した状態で収納できるとともに、スム
ーズに拡径及び縮径させることができるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両用ドアハーネスの配索構造の
一実施の形態を示す概要図である。
【図2】図1のプロテクタケースの斜視図である。
【図3】図2のアンダーケースの斜視図である。
【図4】図2の第1クランプの斜視図である。
【図5】図2の第1ハーネス固定手段を説明するための
拡大斜視図である。
【図6】自動車ドアの閉扉時において図2の輪部の収容
状態を説明するための説明図である。
【図7】自動車ドアの開扉時において図2の輪部の収容
状態を説明するための説明図である。
【図8】本発明の車両用ドアハーネスの配索構造の他の
一実施の形態を示すプロテクタケースの分解斜視図であ
る。
【図9】図8のプロテクタケースの断面図である。
【図10】自動車ドアの閉扉時において図9の輪部の収
容状態を説明するための説明図である。
【図11】自動車ドアの開扉時において図9の輪部の収
容状態を説明するための説明図である。
【図12】本発明の車両用ドアハーネスの配索構造の更
に他の一実施の形態を示すプロテクタケースの斜視図で
ある。
【図13】図12のアンダーケースの斜視図である。
【図14】図12の第2ハーネス固定手段を説明するた
めの拡大斜視図である。
【図15】自動車ドアの閉扉時において図13の輪部の
収容状態を説明するための説明図である。
【図16】自動車ドアの開扉時において図13の輪部の
収容状態を説明するための説明図である。
【図17】従来例の車両用ドアハーネスの配索構造を示
す概要図である。
【図18】図17のプロテクタケースの解斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 ドアインナパネル 4 ワイヤーハーネス 5 輪部 31 ハーネス収容部 32 プロテクタケース 33 ハーネスプロテクタ 34 回動支持体 35 アンダーケース 36 アッパーケース 37 スライドガイド部 42 ハーネス支持ピン 47 ガイド溝(干渉防止手段) 48 開口部 49 テープ(第2ハーネス固定手段) 50 斜部 51 フラットハーネス部 52 第1クランプ固定部(第1ハーネス固
定手段) 53 貫通孔 54 第1クランプ(第1ハーネス固定手
段) 55 係止部 61 プロテクタケース 62 アンダーケース 63 アッパーケース 64 ハーネス収容部 67 ガイド溝(干渉防止手段) 67b ロック部(ロック手段) 68 開口部 69 ヒンジ 70 ガイド溝カバー(干渉防止手段) 71 クリップ(第2ハーネス固定手段) 81 プロテクタケース 82 アンダーケース 83 アッパーケース 84 ハーネス収容部 87 ガイド溝(干渉防止手段) 88 第2クランプ固定部(第2ハーネス固
定手段) 90 第2クランプ(第2ハーネス固定手
段) 90d 係止突起(係止部) 91 ガイド溝(干渉防止手段)

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両ドア内にプロテクタケースを設け、
    該プロテクタケース内にハーネスプロテクタをスライド
    自在に係合させ、前記ハーネスプロテクタの一端を車両
    ボディ本体側に接続し、前記ハーネスプロテクタの他端
    からワイヤーハーネスを前記プロテクタケース内に導出
    させ、前記ワイヤーハーネスを輪状に屈曲させて前記プ
    ロテクタケース内に収納し、前記ワイヤーハーネスの輪
    部を前記プロテクタケース内で拡径及び縮径させて収縮
    自在とした車両用ドアハーネスの配索構造において、 前記プロテクタケースに、前記輪部における前記ワイヤ
    ーハーネス相互の干渉防止手段を設けることを特徴とす
    る車両用ドアハーネスの配索構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用ドアハーネスの
    配索構造において、 前記プロテクタケースがアッパーケースとアンダーケー
    スとから構成されるとともに、円形状のハーネス収容部
    と、該ハーネス収容部の周方向に沿って設けられる前記
    干渉防止手段と、前記ハーネスプロテクタに対するスラ
    イドガイド部とを有することを特徴とする車両用ドアハ
    ーネスの配索構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の車両用ド
    アハーネスの配索構造において、 前記アンダーケースがドアインナパネルと一体に形成さ
    れることを特徴とする車両用ドアハーネスの配索構造。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3いずれか記載の
    車両用ドアハーネスの配索構造において、 前記干渉防止手段は、前記輪部を形成するに当たっての
    前記ワイヤーハーネスの始端部分及び終端部分のどちら
    か一方の部分を収容するガイド溝を有することを特徴と
    する車両用ドアハーネスの配索構造。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の車両用ドアハーネスの
    配索構造において、 前記ガイド溝は前記アッパーケースの外側に一体形成さ
    れ、前記ワイヤーハーネスを前記アッパーケースに設け
    た開口部から引き出して収容することを特徴とする車両
    用ドアハーネスの配索構造。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の車両用ドアハーネスの
    配索構造において、 前記ガイド溝は前記アンダーケースの内側に一体形成さ
    れ、前記ワイヤーハーネスを前記ガイド溝から前記アッ
    パーケースに設けた開口部を介して前記アッパーケース
    の外側に引き出すことを特徴とする車両用ドアハーネス
    の配索構造。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の車両用ドアハーネスの
    配索構造において、 前記ガイド溝は前記アッパーケース及び前記アンダーケ
    ースの内側にそれぞれ対向して一体形成されることを特
    徴とする車両用ドアハーネスの配索構造。
  8. 【請求項8】 請求項4ないし請求項6いずれか記載の
    車両用ドアハーネスの配索構造において、 前記干渉防止手段は、前記ガイド溝に対するガイド溝カ
    バーを前記アッパーケースに一体又は別体で更に有する
    ことを特徴とする車両用ドアハーネスの配索構造。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の車両用ドアハーネスの
    配索構造において、 前記ガイド溝カバーに、前記ワイヤーハーネスを押さえ
    る突起部を形成することを特徴とする車両用ドアハーネ
    スの配索構造。
  10. 【請求項10】 請求項8又は請求項9に記載の車両用
    ドアハーネスの配索構造において、 前記ガイド溝及び前記ガイド溝カバーにロック手段を設
    けて固定することを特徴とする車両用ドアハーネスの配
    索構造。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項10いずれか記
    載の車両用ドアハーネスの配索構造において、 前記ハーネスプロテクタに前記車両ボディ本体側の前記
    ワイヤーハーネスを固定する第1ハーネス固定手段を設
    け、前記プロテクタケースに前記車両ドア内側の前記ワ
    イヤーハーネスを固定する第2ハーネス固定手段を設け
    ることを特徴とする車両用ドアハーネスの配索構造。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の車両用ドアハーネ
    スの配索構造において、 前記第1ハーネス固定手段は、前記車両ボディ本体側と
    なる前記ハーネスプロテクタ先端部に形成された第1ク
    ランプ固定部と、該第1クランプ固定部に係合する係止
    部を有するとともに前記ワイヤーハーネスに巻着する第
    1クランプとから構成されることを特徴とする車両用ド
    アハーネスの配索構造。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の車両用ドアハーネ
    スの配索構造において、 前記第1クランプ固定部は丸い穴又は貫通孔に、前記係
    止部は突起を有する丸ピンに形成されることを特徴とす
    る車両用ドアハーネスの配索構造。
  14. 【請求項14】 請求項11に記載の車両用ドアハーネ
    スの配索構造において、 前記第2ハーネス固定手段は、前記アッパーケース又は
    前記アンダーケースに形成された第2クランプ固定部
    と、該第2クランプ固定部に係合する係止部を有すると
    ともに前記ワイヤーハーネスに巻着する第2クランプと
    から構成されることを特徴とする車両用ドアハーネスの
    配索構造。
  15. 【請求項15】 請求項11に記載の車両用ドアハーネ
    スの配索構造において、 前記第2ハーネス固定手段は、前記アッパーケースに一
    体形成された前記ワイヤーハーネスを挟持するクリップ
    であることを特徴とする車両用ドアハーネスの配索構
    造。
  16. 【請求項16】 請求項11に記載の車両用ドアハーネ
    スの配索構造において、 前記第2ハーネス固定手段は、前記アッパーケース又は
    前記アンダーケースの一部に前記ワイヤーハーネスと共
    に巻き付けられるテープであることを特徴とする車両用
    ドアハーネスの配索構造。
  17. 【請求項17】 請求項1ないし請求項16いずれか記
    載の車両用ドアハーネスの配索構造において、 前記プロテクタケース内にハーネス支持ピンを立設し、
    該ハーネス支持ピン回りに前記ワイヤーハーネスを屈曲
    させて前記輪部を形成配置することを特徴とする車両用
    ドアハーネスの配索構造。
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