JPH11262188A - 直列組電池のばらつき補正装置及び方法 - Google Patents

直列組電池のばらつき補正装置及び方法

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JPH11262188A
JPH11262188A JP10062577A JP6257798A JPH11262188A JP H11262188 A JPH11262188 A JP H11262188A JP 10062577 A JP10062577 A JP 10062577A JP 6257798 A JP6257798 A JP 6257798A JP H11262188 A JPH11262188 A JP H11262188A
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battery
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Hiroshi Tamura
博志 田村
Hideji Yoshida
秀治 吉田
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Abstract

(57)【要約】 直列組電池を構成するセルの残存容量のばらつきを簡単
な回路構成で解消する。 【課題】 直列組電池10を構成する複数のリチウム二
次電池セル101、102…、直列組電池10と並列に
接続された二次電池セルと同数の分圧抵抗201、20
2…、オペアンプ301…、負帰還抵抗311…から構
成される。二次電池セル101、102の連結点の電位
と、分圧抵抗201、202の連結点の分圧電位とをオ
ペアンプ301により比較し、比較した結果、分圧電位
の方が高いと判別した場合は連結点より高電位側の全二
次電池セルを放電し、分圧電位の方が低いと判別した場
合は低電位側の全二次電池セルを放電する。各二次電池
セル101、102相互間の連結点電位とそれに対応す
る分圧抵抗201、202相互間の連結点電位が等しく
なれば、各二次電池セルの残存容量のばらつきは小さく
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、充放電可能な二次
電池の単位電池(セルまたは複数のセルを直列または並
列にしたセルモジュール)を複数個直列に接続した直列
組電池のばらつき補正装置及び方法に関するものであ
り、その用途としては、例えば、電気自動車やハイブリ
ッド電気自動車等に用いられる多数のリチウム二次電池
を直列にした直列組電池のばらつき補正装置及び方法が
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境保護の目的から、排気ガ
スを出さない電気自動車が注目されているが、電源とな
る電池の性能が十分でないことから、走行性能がガソリ
ン車に比べ大きく劣り、このため普及がなかなか進んで
いない。その中で、低公害と走行性能の両立を目的とし
たハイブリッド電気自動車(以下、HEVと略す)が注
目されている。この自動車は、エンジンを搭載している
ため、電気自動車(以下、EVと略す)ほど大容量の電
池を用意しなくてもガソリン車なみの走行性能が確保で
き、一方でエンジンの効率が低く二酸化炭素や窒素酸化
物の排出量が多い低回転時に電池からの電力で駆動する
ため、低公害であるという特長がある。
【0003】ここで、HEVにおいては発進時やフル加
速時には電池からの電力を使用するため、電池には高い
出力が要求されており、その一方でエンジンやモータジ
ェネレータ、電池等の多くの構成部品を搭載することに
より自動車全体の重量が増すことから、電池に対しては
電気自動車と同様に高性能かつ軽量であることが要求さ
れている。
【0004】そのような中で鉛やニッカド、ニッケル水
素に代る新しい二次電池として、リチウム二次電池が注
目を集めている。これは、同容量の鉛電池に比べ約4
倍、ニッケル水素電池の約2倍の高い重量エネルギー密
度を持つため、小型軽量化のニーズの多いHEVに好適
なものとして期待される。しかしながら、この電池は過
充電や過放電に弱く、定められた電圧の範囲内で使用し
ないと、材料が分解して著しく容量が減少したり異常な
発熱をしたりして、電池として使用できなくなるおそれ
がある。そのため、本電池の使用方法は、上限電圧およ
び下限電圧が明確に規定され、必ずその範囲内となるよ
うに定電圧充電制御をしたり、電圧範囲を制限する保護
回路とセットで用いたりするのが一般的である。
【0005】ところで、HEVに使用される電池は、モ
ータを回して自動車を動かすのに高い電圧が要求される
ため、多くの単電池(セル)を直列にするのが普通であ
る。例えば、300Vの電圧を得るには、セルあたり約
2Vの鉛電池では150セル、セルあたり1.2Vのニ
ッケル水素電池では250セル、セルあたり3.6Vの
リチウム二次電池の場合は約80セルを直列にする必要
がある。そのような多直列の組電池を充放電する場合、
従来は、直列組電池の両端の正極と負極の間の電圧を監
視し、その電圧をもとに充放電制御を行っていた。例え
ば、セルあたりの電圧範囲が1.8〜2.4Vで150
直列の鉛電池の場合は、1.8〜2.4×150=27
0〜360Vの範囲で、組電池の両端の正負極間電圧を
制御しながら充放電していた。
【0006】このような方法において問題となるのが、
直列組電池を構成する各セル間の残存容量(SOC)の
ばらつきに起因するセル電圧のばらつきである。直列組
電池を流れる電流はどのセルにおいても等しいが、セル
毎の性能の個体差や温度の違いによってばらつきが生じ
るため、各セル毎の電圧の変化は異なったものとなる。
そのような中で、直列組電池の両端電圧を制御しただけ
では、あくまでそれを構成するセルの平均電圧が制御さ
れているのにすぎないため、それを上限電圧まで充電す
れば、平均電圧よりも高いセルは過充電となり、下限電
圧まで放電すれば、平均電圧よりも低いセルは過放電と
なる。
【0007】しかしながら、従来の鉛電池やニッカド電
池、ニッケル水素電池の場合は、過充電や過放電になっ
ても電池の性能が多少劣化するだけで使用不可能な状態
には至らないことと、セル毎の電圧制御はコスト増につ
ながることから、組電池の両端電圧のみの制御で済ます
のが一般的であった。しかし、リチウム二次電池の多直
列組電池においては、組電池の両端電圧のみの制御で
は、セル毎に過充電や過放電になった場合、先述のよう
に電池として使用できなくなるおそれがあるので、それ
らを避けなければならない。そこで、例えば実開平2−
136445号公報には、各セルの電圧の中から最も高
い電圧を検出してそれが上限電圧を超えないように充電
制御を行い、また各セルの電圧の中から最も低い電圧を
検出してそれが下限電圧まで下がったら放電を終了する
構成が開示されている。本構成によれば、確かにすべて
のセルを所定の電圧範囲で充放電することが可能であ
る。
【0008】しかし、実開平2−136445号公報の
構成によれば、直列組電池の充放電は、充電時は最初に
上限電圧に達したセルに制限され、放電時は最初に下限
電圧まで下がったセルに制限される。このため、セル間
のばらつきが大きいと、その分だけ直列組電池全体とし
て使用する範囲が狭くなり、その結果組電池としての容
量が低下してしまうという問題がある。
【0009】そこで、前述の問題を解決するために、例
えば特開平6−253463号公報には、各セルに抵抗
とスイッチからなる放電回路(バイパス回路)を並列に
接続し、セルの電圧にばらつきが生じると、電圧の高い
方のセルに並列に接続された放電回路を閉じて電圧の高
いセルの電圧を放電させたり、あるいは充電中に充電電
流を分流(バイパス)させたりする、いわゆるバランス
充放電により、セル間の電圧差を小さくし、ばらつきを
小さくするとい構成が開示されている。また、特開平5
−64377号公報には、各セルの充電状態を監視し、
満充電に達したセルはバイパス回路に充電電流を分流す
ることによって、セルを全て満充電の状態にそろえ、ば
らつきを解消するという構成が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の前述の構成を実施しようとすると、例えば参考図であ
る図8に示すような複雑な回路構成と多くの電子部品が
必要になってくる。図8のばらつき補正回路は電圧検出
器71、マルチプレクサ72、ADコンバータ73、マ
イクロプロセッサ74、メモリ75、セル個別放電回路
の抵抗76、リレーまたはFET等のセル個別放電回路
のON/OFF手段77、フォトカプラ等の信号絶縁手
段78及びデコーダ79よりなる。
【0011】このように、図8に示すように少なくと
も、差動増幅回路やアイソレーションアンプ等のセル電
圧検出回路、マイクロプロセッサ(MPU)やマルチプ
レクサ,AD変換器等からなるばらつき判定回路、抵抗
やFET、デコーダ、フォトカプラまたはアイソレーシ
ョンアンプ等からなるばらつき補正(バイパス)回路の
構成がセル数に応じて必要であるが、これらは耐電圧や
絶縁性、制御性の問題から直列セル数が多いほど使用で
きる部品が限定されたり構成が複雑となったりして、コ
ストが高くついてしまう。その結果、HEVやEV用の
リチウム電池装置全体のコストアップの大きな要因とな
るという問題がある。
【0012】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、その目的は、直列組電池を構成するセルの残存容量
のばらつきを簡単な回路構成で解消できる直列組電池の
ばらつき補正装置及び方法を得ることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1、8の何れかに
記載の発明によれば、組電池の電圧をそれを構成する単
位電池の数に対応する数に分圧し、組電池を構成する単
位電池の複数の連結点のうちの特定の連結点の電位と、
分圧手段によって得られる複数の分圧電位のうちの特定
の連結点に相当する分圧電位とを比較し、比較した結
果、分圧電位の方が高いと判別した場合は特定の連結点
より高電位側の単位電池を放電し、分圧電位の方が低い
と判別した場合は特定の連結点より低電位側の単位電池
を放電する。このようにして、各単位電池相互間の電位
とそれに対応する分圧抵抗相互間の電位が等しくなれ
ば、各単位電池の電圧も等しくなり、残存容量のばらつ
きを小さくすることができる。このように本発明におい
ては、簡単な回路で部品数も少なく、しかも全て安価な
汎用の量産電子部品で構成できるので、ばらつき補正回
路の大幅なコストダウンが可能である。
【0014】請求項5に記載の発明によれば、組電池を
構成する単位電池のうちの特定の複数の単位電池に接続
され、当該複数の単位電池の何れか一つと並列接続可能
な第1の蓄電手段、及び前記第1の蓄電手段が並列接続
する単位電池を制御信号に応じて切り換える第1の並列
接続切換手段を有する第1の補正回路と、組電池を構成
する単位電池のうちの前記第1の補正回路に接続される
単位電池の一部を含む特定の複数の単位電池に接続さ
れ、当該複数の単位電池の何れか一つと並列接続可能な
第2の蓄電手段、及び前記第2の蓄電手段が並列接続す
る単位電池を制御信号に応じて切り換える第2の並列接
続切換手段を有する第2の補正回路とを有する。
【0015】これにより、組電池を構成する単位電池の
うちの特定の複数の単位電池相互間の電位差を第1の蓄
電手段を介して低減させ、組電池を構成する単位電池の
うちの特定の複数の単位電池の一部を含む複数の単位電
池相互間の電位差を第2の蓄電手段を介して低減させ
る。これを繰り返すことにより、複数の単位電池相互間
で電圧差を低減できる。よって本発明においても、簡単
な回路で部品数も少なく、しかも全て安価な汎用の量産
電子部品で構成できるので、ばらつき補正回路の大幅な
コストダウンが可能である。
【0016】請求項9記載の発明においても、組電池を
構成する単位電池のうちの特定の複数の単位電池相互間
の電位差を第1の蓄電手段を介して低減させ、組電池を
構成する単位電池のうちの特定の複数の単位電池の一部
を含む複数の単位電池相互間の電位差を第2の蓄電手段
を介して低減させ、これを繰り返すことにより、複数の
単位電池相互間で電圧差を低減できる。よって、上記請
求項5記載の発明と同様な効果を奏することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は本発
明のばらつき補正回路の一実施の形態を示す概略回路図
であり、図2は図1の動作を説明するための概略回路図
である。本実施の形態のばらつき補正回路は、直列組電
池10を構成する複数の単位電池としてのリチウム二次
電池セル(以下、単に二次電池セルという)101、1
02…10n、直列組電池10と並列に接続されて分圧
手段としての分圧回路20を構成する複数の分圧抵抗2
01、202…20n、電位比較回路又は複数の演算増
幅器としてのオペアンプ301、302…30(n−
1)、負帰還回路を構成する負帰還抵抗311、312
…31(n−1)から構成される。
【0018】直列組電池10は、多数の二次電池セル1
01、102…10nを直列に接続したものであり、低
電位側と高電位側の各端子が、例えば、電気自動車やハ
イブリッド電気自動車等のモータを駆動するインバータ
等の負荷、または直列組電池1を充電可能な充電器等に
接続されている。なお、本発明でいう単位電池とは、1
つの二次電池セル、もしくは複数の二次電池セルを直列
又は並列に接続してなるセルモジュール等を指し、本実
施の形態では簡単化のため各単位電池が1つの二次電池
セルからなる場合を想定して説明する。
【0019】分圧回路20は、直列組電池10と並列接
続され、二次電池セル101、102…10nの直列数
nと同数の分圧抵抗201、202…20nが直列接続
されてなる。また、各分圧抵抗は夫々抵抗値が等しく設
定される。オペアンプ301は、反転入力が二次電池セ
ル101と二次電池セル102との接続点aに接続さ
れ、非反転入力が分圧抵抗201と分圧抵抗202との
接続点bに接続され、また出力は負帰還抵抗311を介
して反転入力に接続されている。そして、オペアンプ3
01の駆動電圧は直列組電池10の両端から供給されて
いる。同様に、オペアンプ30i(i=2〜n−1)
は、反転入力が二次電池セル10iと二次電池セル10
(i+1)との接続点に接続され、非反転入力が分圧抵
抗20iと分圧抵抗20(i+1)との接続点に接続さ
れ、また出力は負帰還抵抗31iを介して反転入力に接
続されている。そしてオペアンプ30iの駆動電圧は直
列組電池10の両端から供給されている。なお、iは1
〜(n−1)であり、図1における各構成の符号を特定
するために便宜上用いる整数である。ここで、オペアン
プ30iは反転入力と非反転入力との電位差に相当する
出力が得られるが、本実施の形態においてはオペアンプ
30iと帰還抵抗31iとが電位比較手段を構成すると
ともに放電手段を構成する。
【0020】以下、図2を用いて図1に示したばらつき
補正回路の動作原理を説明する。図2において、隣接し
て接続された二つの二次電池セルB1 およびB2 の電圧
が各々V1 およびV2 であるとする。また、B2 の負極
側の電位VL は0であるとする。この場合、B1 の正極
側の電位VH はVH =V1 +V2 である。分圧抵抗RM1
およびRM2の抵抗値を等しいとすると、RM1とRM2の中
間の電位VM は、VM =VH /2=(V1 +V2 )/2
となる。
【0021】いま、二次電池セルB1 およびB2 の特性
がばらつき、V1 <VM <V2 であるとすると、オペア
ンプOP1 の反転入力のV2 の方が高いため、出力V
OUT は低電位側の電源電圧VL (=0)にほぼ等しくな
る。このため負帰還抵抗RFB1の両端にV2 にほぼ等し
い電圧がかかり、図2のYの経路(B2 の正極→RFB1
→OP1 の出力→OP1 の負電源入力VOP- →B2 の負
極)で電流I2 (≒V2/RFB1 )が放電しV2 が徐々
に下がる。一方、B1 からはほとんど放電しないので、
いずれV2 はV1 に等しくなり、V2 =VM となる。す
ると、OP1 の反転入力、非反転入力の間で電位差がな
くなるので、VOUT =VM となり、RFB1には電流が流
れなくなる。
【0022】また、V1 >VM >V2 であるとすると、
オペアンプOP1 の反転入力のV2の方が低いため、出
力VOUT は高電位側の電源電圧VH (=V1 +V2 )に
ほぼ等しくなる。このため負帰還抵抗RFB1 の両端にV
1 にほぼ等しい電圧がかかり、図2のXの経路(B1
正極→OP1 の正電源入力VOP+ →OP1 の出力→R
FB1 →B1 の負極)で電流I1 (≒V1 /RFB1 )が放
電しV1 が徐々に下がる。一方、B2 からはほとんど放
電しないので、いずれV1 はV2 に等しくなり、V1
M となる。すると、OP1 の反転入力、非反転入力の
間で電位差がなくなるので、VOUT =VM となり、R
FB1 には電流が流れなくなる。
【0023】以上の結果、直列セルB1 とB2 の電圧が
等しくなり、残存容量のばらつきをそろえることができ
る。図1は図2の動作原理を多直列二次電池セルに拡張
したものである。直列を構成する複数の二次電池セルに
ついて、隣接する2つの二次電池セル10i、10(i
+1)の接続点aの電位と、その2つの二次電池セルに
対応する位置の2つの分圧抵抗20i、20(i+1)
の接続点bの電位とを比較し、分圧抵抗の接続点電位を
基準にそれに対応する二次電池セルの接続点電位の高低
から残存容量のばらつきを判定する。
【0024】すなわち、二次電池セルの接続点aの電位
の方が分圧抵抗の接続点bの電位よりも高い場合(上述
のV1 <VM <V2 の場合)は、二次電池セルの接続点
aより低電位側(VL に近い側)の二次電池セル10
(i+1)〜10nの電圧が大きい、すなわち残存容量
が多いと考えられるので、出力VOUT は低電位側の電源
電圧VL (=0)にほぼ等しくなる。この場合、低電位
側二次電池セル10(i+1)〜10nを放電する経路
(低電位側二次電池セル10(i+1)の正極→RFBi
→OPi の出力→OPi の負電源入力VOP- →低電位側
二次電池セル10nの負極)で放電し、低電位側二次電
池セル10(i+1)〜10nの電圧を下げる。
【0025】逆に、二次電池セルの接続点aの電位の方
が分圧抵抗の接続点bの電位よりも低い場合(上述のV
1 >VM >V2 の場合)は、二次電池セルの接続点aよ
り高電位側の二次電池セル101〜10iの電圧が大き
く残存容量が多いと考えられるので、出力VOUT は高電
位側の電源電圧VH (=直列二次電池セル電圧の総和)
にほぼ等しくなる。この場合、高電位側二次電池セル1
01〜10iを放電する経路(高電位側二次電池セル1
01の正極→OPi の正電源入力VOP+ →OP i の出力
→RFBi →高電位側二次電池セル10iの負極)で放電
し、高電位側二次電池セル101〜10iの電圧を下げ
る。
【0026】このようにして、隣接する2つの二次電池
セル10i、10(i+1)の接続点電位と、その2つ
の二次電池セルに対応する位置の2つの分圧抵抗20
i、20(i+1)の接続点電位とを等しくする。これ
をすべての二次電池セル相互間において実施し、各二次
電池セル相互間の電位とそれに対応する分圧抵抗相互間
の電位がすべて等しくなれば、各二次電池セルの電圧も
すべて等しくなり、残存容量のばらつきを小さくするこ
とができる。
【0027】このように本実施の形態においては、簡単
な回路で部品数も少なく、しかも全て安価な汎用の量産
電子部品で構成できるので、ばらつき補正回路の大幅な
コストダウンが可能である。 (第2の実施の形態)図3は本発明のばらつき補正回路
の第2の実施の形態を示す概略回路図である。第1の実
施の形態と同一の構成には同一の符号を付しその説明を
省略する。
【0028】本実施の形態のばらつき補正回路は、直列
組電池10を構成する複数のリチウム二次電池セル(以
下、単に二次電池セルという)101、102…10
n、直列組電池10と並列に接続されて分圧回路を構成
する複数の分圧抵抗201、202…20n、複数のオ
ペアンプ301、302…30(n−1)、負帰還回路
を構成する負帰還抵抗311、312…31(n−
1)、相補型トランジスタを成すNPNトランジスタ3
21、322…32(n−1)及びPNPトランジスタ
331、332…33(n−1)、並びにスイッチ21
1、212から構成される。
【0029】分圧回路20は、リレーからなるスイッチ
211、212を介して直列組電池10と並列接続され
ている点を除き図1の分圧回路と同一である。スイッチ
211、212はEVやHEVの車両コントローラのよ
うな、負荷側のコントローラからの制御信号CNT1、
CNT2によりON/OFF可能である。オペアンプ3
01は、自身の駆動電圧がスイッチ211、212を介
して直列組電池10の両端から供給されている。反転入
力が二次電池セル101と二次電池セル102との接続
点aに接続され、非反転入力が分圧抵抗201と分圧抵
抗202との接続点bに接続されている。また、出力は
NPNトランジスタ321及びPNPトランジスタ33
1のベースに接続されている。NPNトランジスタ32
1のコレクタはスイッチ211を介して直列組電池10
の高電位側に接続され、エミッタはPNPトランジスタ
331のエミッタに接続される。そして、PNPトラン
ジスタ322のコレクタはスイッチ212を介して直列
組電池10の低電位側に接続される。NPNトランジス
タ321のコレクタとPNPトランジスタ331のエミ
ッタとの接続点は、負帰還抵抗311を介してオペアン
プ301の反転入力に接続されている。なお、オペアン
プ30i、負帰還抵抗31i、NPNトランジスタ32
i及びPNPトランジスタ33i(i=2〜n−1)に
ついても同様な接続関係となっている。
【0030】本実施の形態においても、第1の実施の形
態と同様に、直列を構成する複数の二次電池セルについ
て、隣接する2つの二次電池セル10i、10(i+
1)の接続点aの電位と、その2つの二次電池セルに対
応する位置の2つの分圧抵抗20i、20(i+1)の
接続点bの電位とを比較し、分圧抵抗の接続点電位を基
準にそれに対応する二次電池セルの接続点電位の高低か
ら残存容量のばらつきを判定する。
【0031】以下、作動を説明する。二次電池セルの接
続点aの電位の方が分圧抵抗の接続点bの電位よりも高
い場合(上述のV1 <VM <V2 の場合)は、二次電池
セルの接続点aより低電位側(VL に近い側)の二次電
池セル10(i+1)〜10nの電圧が大きい、すなわ
ち残存容量が多いと考えられる。この場合、オペアンプ
301の出力は低電位側の電源電圧(=0)にほぼ等し
くなる。そして、PNPトランジスタ331はベースが
低電位となってベース電流が流れONする。一方、NP
Nトランジスタ321はベースが低電位なのでベース電
流が流れずOFFのままである。こうして、低電位側二
次電池セル10(i+1)〜10nを放電する経路(低
電位側二次電池セル10(i+1)の正極→負帰還抵抗
311→PNPトランジスタ331のエミッタ→PNP
トランジスタ331のコレクタ→低電位側二次電池セル
10nの負極)で放電し、低電位側二次電池セル10
(i+1)〜10nの電圧を下げる。
【0032】逆に、二次電池セルの接続点aの電位の方
が分圧抵抗の接続点bの電位よりも低い場合(上述のV
1 >VM >V2 の場合)は、二次電池セルの接続点aよ
り高電位側の二次電池セル101〜10iの電圧が大き
く残存容量が多いと考えられる。この場合、オペアンプ
301の出力は高電位側の電源電圧(=直列二次電池セ
ル電圧の総和)にほぼ等しくなる。この場合、高電位側
二次電池セル101〜10iを放電する経路(高電位側
二次電池セル101の正極→NPNトランジスタ321
のコレクタ→NPNトランジスタ321のエミッタ→負
帰還抵抗311→高電位側二次電池セル10iの負極)
で放電し、高電位側二次電池セル101〜10iの電圧
を下げる。
【0033】このようにして、隣接する2つの二次電池
セル10i、10(i+1)の接続点電位と、その2つ
の二次電池セルに対応する位置の2つの分圧抵抗20
i、20(i+1)の接続点電位とを等しくする。これ
をすべての二次電池セル相互間において実施し、各二次
電池セル相互間の電位とそれに対応する分圧抵抗相互間
の電位がすべて等しくなれば、各二次電池セルの電圧も
すべて等しくなり、残存容量のばらつきを小さくするこ
とができる。
【0034】このように本実施の形態においても、簡単
な回路で部品数も少なく、しかも全て安価な汎用の量産
電子部品で構成できるので、ばらつき補正回路の大幅な
コストダウンが可能である。また、第2の実施の形態に
おいては、放電電流路にオペアンプ30iを用いていな
いため、放電電流の大きさがオペアンプに制限されるこ
となく、第1の実施の形態に比較して放電電流を大きく
できる。結果、ばらつきを補正するのに要する時間を短
くできる。更に、制御信号CNT1、CNT2を、直列
組電池10の残存容量がある値よりも多いときにスイッ
チ211、212がONするように制御することで、二
次電池セルが過放電に至ることを防止できる。 (第3の実施の形態)図4は本発明のばらつき補正回路
の第3の実施の形態を示す概略回路図、図5は補正回路
の一構成例を示す回路図、図6は図5の各構成要素の動
作タイミングを説明するためのタイムチャートである。
【0035】本実施の形態のばらつき補正回路は、直列
組電池10を構成する複数のリチウム二次電池セル(以
下、単に二次電池セルという)101、102…10
n、複数の二次電池セルのうちの隣接する2つの二次電
池セルに接続された補正回路41、42…4(n−1)
から構成される。補正回路41、42…4(n−1)
は、連動する2つのスイッチ411、412、421、
422…、この2つの切換スイッチに両端子が接続され
た蓄電手段としてのコンデンサ413、423…、2つ
の切換スイッチの動作タイミングを制御する発振回路4
14、424…、から構成される。
【0036】直列組電池10は、多数の二次電池セル1
01、102…10nを直列に接続したものであり、例
えば、電気自動車やハイブリッド電気自動車等のモータ
を駆動するインバータ等の負荷、または直列組電池1を
充電可能な充電器等に接続されている。補正回路41に
おける切換スイッチ411は、二次電池セル101の両
端子の何れか一方に切換可能であり、切換スイッチ41
2は、二次電池セル101と隣接した二次電池セル10
2の両端子の何れか一方に切換可能である。この切換ス
イッチ411、412は連動しており、切換スイッチ4
11が二次電池セル101の高電位側(正極側)端子に
切換られている時は、切換スイッチ412も二次電池セ
ル101の低電位側(負極側)端子に切換られ、逆に切
換スイッチ411が二次電池セル102の高電位側(正
極側)端子に切換られている時は、切換スイッチ412
も二次電池セル102の低電位側(負極側)端子に切換
られる。これにより、コンデンサ413を並列接続する
二次電池セルを選択する。
【0037】第1の補正回路としての補正回路41にお
ける、第1の蓄電手段としてのコンデンサ413は、2
つの切換スイッチ411、412に両端子が接続され、
切換スイッチ411、412を介して二次電池セル10
1もしくは二次電池セル102の何れか一方に並列接続
される(第1の並列接続切換手段)。これにより二次電
池セル101もしくは二次電池セル102から電荷を充
電したり、逆に充電した電荷を二次電池セル101もし
くは二次電池セル102へ電荷を放電する。
【0038】補正回路41における発振回路414(第
1の並列接続切換手段)は、2つの切換スイッチ41
1、412の動作タイミングを制御するものである。本
実施の形態では発振回路414からハイレベルの信号が
出力されたときは切換スイッチ411、412は共に高
電位側端子に接続されて、コンデンサ413が高電位側
の二次電池セル101に並列接続され、ローレベルの信
号が出力されたときは切換スイッチ411、412は共
に低電位側端子に接続されて、コンデンサ413が低電
位側の二次電池セル102に並列接続される。
【0039】補正回路42は二次電池セル102と二次
電池セル103とに接続され、同様に他の補正回路4i
は、二次電池セル10iと二次電池セル10(i+1)
とに接続されている(夫々第2の蓄電手段、第2の並列
接続切換手段を有する第2の補正回路に相当)。なお、
補正回路42、43、…4i…の構成は、上記補正回路
41の構成と同一であるため、その説明を省略するが、
発振回路414は各補正回路毎に有していても良いし、
全部または一部の補正回路で共有して有していても良
い。しかしながら、隣接する補正回路相互間での切換ス
イッチの動作タイミングは同期させた方が好ましい。す
なわち、特定の補正回路のコンデンサが高電位側の二次
電池セルに並列接続されている時は、隣接する補正回路
のコンデンサも高電位側の二次電池セルに並列接続させ
ることで、各補正回路のコンデンサが隣接する補正回路
のコンデンサと閉回路を構成することを防止できる。ま
た、補正回路42、43、…4i…の夫々が接続される
二次電池セルの一部は、他の補正回路42、43、…4
i…と共有して接続されている。
【0040】図5に補正回路41、42…4(n−1)
の一構成例を示す。ここでは、補正回路42を例にとっ
て説明する。発振回路424は、低電位側二次電池セル
B2の負極側端子に接続されたコンデンサ424a、こ
のコンデンサ424aの他端子に接続された抵抗424
b、この抵抗424bに並列接続された抵抗424c及
びインバータ424d、並びに抵抗424bの反コンデ
ンサ424a側に接続されたインバータ424eからな
る。発振周波数はコンデンサ424a及び抵抗424b
によって決定され、コンデンサ424a、抵抗424
b、抵抗424c及びインバータ424dを含む回路に
より発振させられて、抵抗424bの反コンデンサ42
4a側端子から発振信号が出力される。そして、インバ
ータ424eからは当該発振信号が反転された信号(以
下、反転信号という)が出力される。
【0041】切換スイッチ421は、高電位側である二
次電池セル102の正極側端子とコンデンサ423の一
端子との間に抵抗425aを介して接続され、発振信号
により二次電池セル102の正極側端子とコンデンサ4
23の一端子との間を断続可能なスイッチ素子421
a、二次電池セル102の負極側端子とコンデンサ42
3の一端子との間に抵抗425bを介して接続され、反
転信号により二次電池セル102の負極側端子とコンデ
ンサ423の一端子との間を断続可能なスイッチ素子4
21bからなる。スイッチ素子421aは発振信号がハ
イレベルの時にオンし、ローレベルの時にオフする。一
方、スイッチ素子421bは反転信号がハイレベルの時
にオフし、ローレベルの時にオンする。これにより、何
れか一方のスイッチ素子がオンし、他方はオフにでき
る。
【0042】同様に、切換スイッチ422は、低電位側
である二次電池セル103の正極側端子とコンデンサ4
23の他端子との間に抵抗425cを介して接続され、
発振信号により二次電池セル102の正極側端子とコン
デンサ423の他端子との間を断続可能なスイッチ素子
422a、二次電池セル103の負極側端子とコンデン
サ423の他端子との間に抵抗425dを介して接続さ
れ、反転信号により二次電池セル103の負極側端子と
コンデンサ423の他端子との間を断続可能なスイッチ
素子422bからなる。スイッチ素子422aは発振信
号がハイレベルの時にオンし、ローレベルの時にオフす
る。一方、スイッチ素子422bは反転信号がハイレベ
ルの時にオフし、ローレベルの時にオンする。これによ
り、何れか一方のスイッチ素子がオンし、他方はオフに
できる。
【0043】また、補正回路42には、高電位側である
二次電池セルB1 の正極側端子と低電位側である二次電
池セルB2 の負極側端子との間に並列接続された、保護
回路としての抵抗426及びツェナーダイオード427
を備える。以下、図5に示す補正回路42の動作を図6
のタイムチャートを用いて説明する。
【0044】図6において(a)は発振回路424の抵
抗424bとインバータ424dとの接続点から出力さ
れる発振パルスを表すものである。また、インバータ4
24eからの反転パルスは図6に図示されないが(a)
の発振パルスと逆位相のパルスとして出力される。
(b)はコンデンサ423が並列接続されている二次電
池セルを表しており、(c)はセル電圧(実線は二次電
池セルB1 の電圧V1 、一点鎖線は二次電池セルB2
電圧V2 、点線はコンデンサ423の端子電圧)を示し
ている。また、(d)はコンデンサ423に流れる電流
(図中正側の実線は端子電圧の高い二次電池セルからコ
ンデンサ423へ流れる電流、負側の一点鎖線はコンデ
ンサ423から端子電圧の低い二次電池セルへ流れる電
流)を示している。
【0045】説明の簡単化のため、隣接して直列接続さ
れる2つの二次電池セルB1 (例えば二次電池セル10
2)および二次電池セルB2 (例えば二次電池セル10
3)の初期電圧がそれぞれV10およびV20とする。い
ま、V10>V20であり、また、コンデンサの初期電圧V
C0はV10>VC0>V 20の関係になっているものとする。
t1のタイミングで発振パルスがハイレベルH(反転パ
ルスはローレベルL)となると、スイッチ素子421a
及びスイッチ素子422aがオンになり、二次電池セル
1 がコンデンサ423に並列接続される。すると、V
10>VC0なので二次電池セルB1 がコンデンサ423を
充電し、両者は等しい電圧V11(<V10,>VC0)にな
る。次にt2のタイミングで発振パルスがローレベルL
(反転パルスはハイレベルH)となると、スイッチ素子
421b及びスイッチ素子422bがオンになり、二次
電池セルB2 がコンデンサ423に並列接続される。す
ると、V20<V11なのでコンデンサ423が二次電池セ
ルB2 を充電し、両者は等しい電圧V21(>V20,<V
11)になる。この結果、二次電池セルB1 と二次電池セ
ルB2 の電圧の差は小さくなり、残存容量のばらつきも
小さくなる。これを、以後自励の発振回路424の発振
パルス及び反転パルスに応じて繰り返し続ければ(t
3、t4…)、最終的にB1 とB2 の電圧はほとんど等
しくなり、したがって、残存容量のばらつきを小さくす
ることができる。
【0046】なお、発振パルスの周波数はコンデンサ4
23のステップ応答を考慮し、コンデンサ423への充
放電電流が0に収束するのを見計らって、発振パルスの
ハイ・ローの切り換えるように設定する。また、発振パ
ルスはデューティ比1:1のパルスであることが好まし
い。また、補正回路41と補正回路42は、各スイッチ
素子によって切り換えられる二次電池セルが複数の補正
回路相互間で一致しないように制御することが好まし
い。
【0047】この補正回路42を、図4に示すように補
正対象の二次電池セルが重なるように交互に複数接続す
ることにより、多直列の組電池の二次電池セルのばらつ
きを全て小さくすることが可能である。 (第4の実施の形態)図7は本発明の第4の実施の形態
を示す概略回路図である。ばらつき補正回路が隣接する
3直列の二次電池セル相互間のばらつきを小さくするこ
と以外は基本的には第3の実施の形態の2直列回路と同
様の原理でばらつき補正動作を行う。第3の実施の形態
と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0048】本実施の形態のばらつき補正回路は、直列
組電池10を構成する複数のリチウム二次電池セル(以
下、単に二次電池セルという)101、102…10
n、複数の二次電池セルのうちの隣接する3つの二次電
池セルに接続された補正回路51、52…から構成され
る。補正回路51、52…は、連動する2つのスイッチ
511、512、521、522…、この2つの切換ス
イッチに両端子が接続された蓄電手段としてのコンデン
サ413、423…、2つの切換スイッチの動作タイミ
ングを制御する制御回路514、524…から構成され
る。
【0049】補正回路51における切換スイッチ511
は、二次電池セル101、102、103の何れかの正
極側端子の何れか一つに切換可能であり、切換スイッチ
412は、二次電池セル101、102、103の何れ
かの負極側端子の何れか一つに切換可能である。この切
換スイッチ511、512は連動しており、切換スイッ
チ511が二次電池セル101の正極側端子に切換られ
ている時は、切換スイッチ512も二次電池セル101
の負極側端子に切換られ、切換スイッチ511が二次電
池セル102の正極側端子に切換られている時は、切換
スイッチ512も二次電池セル102の負極側端子に切
換られ、切換スイッチ511が二次電池セル103の正
極側端子に切換られている時は、切換スイッチ512も
二次電池セル103の負極側端子に切換られる。これに
より、コンデンサ413を並列接続する二次電池セルを
順次選択する。
【0050】なお、切換スイッチ511及び切換スイッ
チ512の切換制御は、例えば、制御回路514内に発
振回路を設け、発振回路からの発振パルスをカウントし
てカウント値に応じてハイレベルの信号位置が変化する
ことで達成できる。また、遅延回路を3の倍数の奇数個
だけリング状に連結し、複数の遅延回路連結点のうちの
隣接する連結点間に夫々排他的論理和を接続し反転回路
内で遅延信号を周回させることで、遅延信号の周回位置
に相当する排他的論理和のみからハイレベルのパルス信
号を得ることができ、このパルス信号を切換スイッチ5
11、512の制御信号としても達成できる。
【0051】本実施の形態のばらつき補正回路において
も、各補正回路51、52…を補正対象の二次電池セル
が重なるように順々に並列接続する。そして、切換スイ
ッチのオン・オフの繰り返しにより、電圧の高い二次電
池セルからコンデンサ413、423を介して電圧の低
い二次電池セルに充電されるので、最終的に101〜1
0nの電圧をほとんど等しくすることができ、残存容量
のばらつきを小さくすることができる。
【0052】同様の考え方で一つの補正回路で4直列や
5直列・・というように対象二次電池二次電池セルを増
やしたばらつき補正回路を考えることも可能である。こ
の場合、一つの補正回路で多くの二次電池セルを補正す
る方が、トータルの回路数を少なくできるメリットがあ
るが、一つの補正回路の構成が複雑になったり、回路内
部の電位差が大きくなることにより使用できる部品が限
られてコストアップにつながったり絶縁性に問題が生じ
たりするデメリットが考えられるので、これらを考慮し
て構成を決める必要がある。
【0053】なお、以上の実施の形態に使用する蓄電手
段として、コンデンサ413、423…の他に二次電池
を用いてもよい。さらに、本発明について直列リチウム
二次電池における実施の形態を示したが、本発明の適用
範囲は前述のようにそれに限定されるものではない。す
なわち、電池については鉛電池やニッケル系電池等の他
の二次電池セルを複数個直並列にした二次電池セルモジ
ュールのような任意の単位電池において、本発明を適用
することにより、それらの残存容量のばらつきを解消
し、その結果過充電や過放電を防ぎながら組電池として
持てるエネルギを十分に引き出すことを可能とすること
ができ、組電池の性能や電池寿命の向上等の効果が期待
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のばらつき補正回路の第1の実施の形態
を示す概略回路図である。
【図2】図1の動作を説明するための概略回路図であ
る。
【図3】本発明のばらつき補正回路の第2の実施の形態
を示す概略回路図である。
【図4】本発明のばらつき補正回路の第3の実施の形態
を示す概略回路図である。
【図5】図4における補正回路の一構成例を示す回路図
である。
【図6】図5の各構成要素の動作タイミングを説明する
タイムチャートである。
【図7】本発明のばらつき補正回路の第4の実施の形態
を示す概略回路図である。
【図8】従来の問題点を説明するための参考図である。
【符号の説明】
10 直列組電池 101、102 10n リチウム二次電池セル 20 分圧回路 201、202 20n 分圧抵抗 211、212 スイッチ 301、302 30(n−1) オペアンプ 311、312 31(n−1) 負帰還抵抗 321、322 32(n−1) NPNトランジスタ 331、332 33(n−1) PNPトランジスタ 41、42 4(n−1) 補正回路 411、412、421、422 スイッチ 413、423 コンデンサ 414、424 発振回路 424a コンデンサ 424b、424c 抵抗 424d、424e インバータ 425a、425b、425c、425d 抵抗 426 抵抗 427 ツェナーダイオード 51、52 補正回路 511、512、521、522 切換スイッチ 514、524 制御回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充放電可能な二次電池の単位電池を複数
    個直列に接続して構成され低電位側と高電位側を有する
    組電池、に接続される直列組電池のばらつき補正装置で
    あって、 組電池の電圧をそれを構成する前記単位電池の数に対応
    する数に分圧する分圧手段と、 前記組電池を構成する単位電池の複数の連結点のうちの
    特定の連結点の電位と、前記分圧手段によって得られる
    複数の分圧電位のうちの前記特定の連結点に相当する分
    圧電位とを比較する電位比較手段と、 前記電位比較手段によって比較した結果、分圧電位の方
    が高いと判別した場合は前記特定の連結点より高電位側
    の前記単位電池を放電し、分圧電位の方が低いと判別し
    た場合は前記特定の連結点より低電位側の前記単位電池
    を放電する放電手段とを備えることを特徴とする直列組
    電池のばらつき補正装置。
  2. 【請求項2】 前記分圧手段は、前記組電池に並列に接
    続されるとともに、夫々の抵抗値が等しく前記単位電池
    の数と同数の分圧抵抗からなり、各分圧抵抗の複数の連
    結点のうちの特定の連結点の電位が前記電位比較手段に
    よって前記単位電池の特定の連結点と比較されることを
    特徴とする請求項1記載の直列組電池のばらつき補正装
    置。
  3. 【請求項3】 前記分圧抵抗の特定の連結点が一方の入
    力に、前記単位電池の特定の連結点が他方の入力に夫々
    接続され、自身の駆動電圧を前記組電池の低電位側及び
    高電位側から得るとともに、自身の出力が前記単位電池
    の特定の連結点に接続された演算増幅器を有し、前記電
    位比較手段および放電手段は夫々前記演算増幅器を共有
    して構成されることを特徴とする請求項2記載の直列組
    電池のばらつき補正装置。
  4. 【請求項4】 前記単位電池の特定の連結点は複数あ
    り、前記電位比較手段は、前記複数の特定の連結点に付
    いて、夫々特定の連結点の電位と前記分圧手段によって
    得られる複数の分圧電位のうちの相当する分圧電位とを
    比較することを特徴とする請求項1記載の直列組電池の
    ばらつき補正装置。
  5. 【請求項5】 充放電可能な二次電池の単位電池を複数
    個直列に接続して構成され組電池に接続される直列組電
    池のばらつき補正装置であって、 組電池を構成する単位電池のうちの特定の複数の単位電
    池に接続され、当該複数の単位電池の何れか一つと並列
    接続可能な第1の蓄電手段、及び前記第1の蓄電手段が
    並列接続する単位電池を制御信号に応じて切り換える第
    1の並列接続切換手段を有する第1の補正回路と、 組電池を構成する単位電池のうちの前記第1の補正回路
    に接続される単位電池の一部を含む特定の複数の単位電
    池に接続され、当該複数の単位電池の何れか一つと並列
    接続可能な第2の蓄電手段、及び前記第2の蓄電手段が
    並列接続する単位電池を制御信号に応じて切り換える第
    2の並列接続切換手段を有する第2の補正回路とを有
    し、前記第1の補正回路及び前記第2の補正回路に接続
    された複数の単位電池相互間で電圧差を低減することを
    特徴とする直列組電池のばらつき補正装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の補正回路と前記第2の補正回
    路は、前記第1の並列接続切換手段によって切り換えら
    れる単位電池と前記第2の並列接続切換手段によって切
    り換えられる単位電池とが一致しないように制御するこ
    とを特徴とする請求項5記載の直列組電池のばらつき補
    正装置。
  7. 【請求項7】 前記組電池を構成する前記単位電池は、
    正極及び負極がリチウムイオンを吸蔵放出することが可
    能な物質からなるリチウム系二次電池であることを特徴
    とする請求項1ないし請求項6の何れかに記載の直列組
    電池のばらつき補正装置。
  8. 【請求項8】 充放電可能な二次電池の単位電池を複数
    個直列に接続して構成され低電位側と高電位側を有する
    組電池の単位電池間のばらつきを補正する直列組電池の
    ばらつき補正方法であって、 組電池の電圧をそれを構成する前記単位電池の数に対応
    する数に分圧し、前記組電池を構成する単位電池の複数
    の連結点のうちの特定の連結点の電位と、前記分圧手段
    によって得られる複数の分圧電位のうちの前記特定の連
    結点に相当する分圧電位とを比較し、比較した結果、分
    圧電位の方が高いと判別した場合は前記特定の連結点よ
    り高電位側の前記単位電池を放電し、分圧電位の方が低
    いと判別した場合は前記特定の連結点より低電位側の前
    記単位電池を放電することを特徴とする直列組電池のば
    らつき補正方法。
  9. 【請求項9】 充放電可能な二次電池の単位電池を複数
    個直列に接続して構成され組電池の単位電池間のばらつ
    きを補正する直列組電池のばらつき補正方法であって、
    組電池を構成する単位電池のうちの特定の複数の単位電
    池相互間の電位差を第1の蓄電手段を介して低減させる
    第1の行程と、前記組電池を構成する単位電池のうちの
    前記特定の複数の単位電池の一部を含む複数の単位電池
    相互間の電位差を第2の蓄電手段を介して低減させる第
    2の行程とを有し、前記第1の行程と前記第2の行程と
    を繰り返すことにより、複数の単位電池相互間で電圧差
    を低減することを特徴とする直列組電池のばらつき補正
    方法。
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