JP2000014027A - 蓄電器制御装置 - Google Patents

蓄電器制御装置

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JP2000014027A JP10175574A JP17557498A JP2000014027A JP 2000014027 A JP2000014027 A JP 2000014027A JP 10175574 A JP10175574 A JP 10175574A JP 17557498 A JP17557498 A JP 17557498A JP 2000014027 A JP2000014027 A JP 2000014027A
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佐藤  裕
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尚弘 野村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の蓄電器が直列接続された回路に於いて、
回路数を低減する。 【解決手段】複数の蓄電器が直列に接続され、或る単位
に区切られた単位蓄電器列と、前記単位蓄電器列の最高
プラス端子と最下マイナス端子に接続される基本耐圧回
路と、前記基本耐圧回路より低い耐圧の低耐圧回路とを
備え、前記基本耐圧回路は基本耐圧差動増幅器を有し、
前記基本耐圧差動増幅器は各蓄電器の電圧を前記単位蓄
電器列の最下マイナス端子を基準に変換し、前記低耐圧
回路に入力する。 【効果】低消費電力化及び信頼性の向上が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
や電気二重層キャパシタなどの蓄電器や蓄電器が多数直
列に接続された蓄電装置、および、これらを評価する評
価装置、これらの製造装置の蓄電器制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、直列接続された二次電池の各電圧
を検出し、いずれかの二次電池が満充電に達したら充電
を停止する電池保護回路があった。このような技術は、
例えば、特開平8−78060号公報に記載されている。
【0003】図13は従来の電池保護回路を示す図であ
る。図に於いて、1301は二次電池、1302は電圧
検出回路、1303は抵抗、1304はコンパレータ、
1305はFETである。
【0004】二次電池1301が2個直列に接続され、
それぞれの二次電池1301の両端に電圧検出回路13
02および2個直列接続された抵抗1303が接続され
ている。直列接続された抵抗1303は二次電池130
1の電圧を分圧し、基準となる電圧を作っている。
【0005】そして、直列接続された二次電池1301
の両端に2個のコンパレータ1304の電源がそれぞれ接続
され、コンパレータ1304の入力には、抵抗分圧によ
る基準電圧および電圧検出回路1302の出力がそれぞ
れ接続されている。また、コンパレータ1304の出力
は共に、二次電池1301と直列に挿入されたFET1305
のゲートに接続されている。
【0006】これは、二次電池1301の電圧を電圧検
出回路1302で検出し、検出値と抵抗分圧による基準
電圧とをコンパレータ1304で比較する。そして、い
ずれかの二次電池1301が満充電に達し、電圧検出回
路1302の検出値が、基準電圧を超えたら、コンパレ
ータ1304の出力はローとなり、FET1305 をOFFし
て、充電を停止する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の電池保護回路に
於いて、各電圧検出回路1302の検出値は、直列接続
された二次電池1301の最下マイナス端子を基準とす
る電位レベルがそれぞれ異なる。このため、満充電を規
定する基準電圧を作る直列接続された抵抗1303は各二次
電池1301にそれぞれ専用に設ける必要がある。この
様に、各二次電池に対し同じ目的の機能を果たす回路
も、それぞれの電位レベルに合った回路がそれぞれの二
次電池毎に必要となってしまう。また、これらを結合す
るコンパレータ1304の耐圧は直列接続された電池1
301の合計の電圧が必要となる。
【0008】仮に、複数の電池1301を更に直列接続
すると、それぞれの電位レベルに合わせた回路の数が増
加し、これを実現する際のコスト及びサイズ,消費電力
も増加してしまう。また、直列接続された電池の合計電
圧を満たす耐圧のコンパレータ1304などの部品は、
現実的に存在しなくなり、この回路を実現することは不
可能となる。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、複数の蓄電器が直列接続された回路に於い
て、回路数を少なくできる蓄電器制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる蓄電器制
御装置は、複数の蓄電器が直列に接続され、或る単位に
区切られた単位蓄電器列と、前記単位蓄電器列の最高プ
ラス端子と最下マイナス端子に接続される基本耐圧回路
と、前記基本耐圧回路より低い耐圧の低耐圧回路とを備
え、前記基本耐圧回路は基本耐圧差動増幅器を有し、前
記基本耐圧差動増幅器は各蓄電器の電圧を前記単位蓄電
器列の最下マイナス端子を基準に変換し、前記低耐圧回
路に入力する。
【0011】そして、前記基本耐圧回路は、電圧レベル
を変換するレベルシフト回路を有し、前記基本耐圧差動
増幅器は電源遮断回路を備え、前記低耐圧回路は、前記
レベルシフト回路を介して前記電源遮断回路を制御して
も良い。
【0012】または、前記蓄電器のそれぞれの両端を定
電圧を生成する定電圧生成回路を介して前記低耐圧回路
と接続する。
【0013】更に、前記単位蓄電器列と前記低耐圧回路
の合計の耐圧を満たす高耐圧差動増幅器を介して、上下
の前記低耐圧回路間を接続する。
【0014】或いは、前記蓄電器の両端をA/D変換器
のアナログ入力にそれぞれ接続し、前記A/D変換器の
デジタル出力をデジタルレベルシフトを介して前記低耐
圧回路と接続する。
【0015】そして、前記単位蓄電器列と前記低耐圧回
路の合計の耐圧を満たすデジタルレベルシフトを介し
て、上下の前記低耐圧回路間を接続する。
【0016】そしてこれらは、前記単位蓄電器列を流れ
る電流を検出する電流検出回路を付加し、前記低耐圧回
路の入力は、前記電流検出回路が検出した電流の変動と
同期して入力すると良い。
【0017】また、これらの前記低耐圧回路をCMOS
プロセス、または、バイポーラプロセスで、前記単位蓄
電器列を除いたそれ以外の回路をバイポーラプロセスで
IC化しても良い。
【0018】更に、温度検出回路を付加し、前記低耐圧
回路はマイコンを有し、マイコンは各電流と各温度にお
ける、充放電時の充放電時間と前記蓄電器の電圧のデー
タを有し、各蓄電器電圧の検出値を前記データと比較演
算し、補正する。
【0019】また、前記蓄電器列を流れる電流は周期t
cのリップルを含んだ電流の場合、前記低耐圧回路は前
記単位蓄電器列の各蓄電器の電圧を周期trのサイクル
で順番に読み取る回路を有し、前記tcとtrとの間に
はtc≧2trなる関係を成立させる。
【0020】上記構成の蓄電器制御装置は、基本耐圧差
動増幅器により、電位レベルの異なる各蓄電器の電圧
を、単位蓄電器列の最下マイナス端子を基準にそれぞれ
変換し、耐圧の低い低耐圧回路に入力する。
【0021】そして、蓄電器の電圧を低耐圧回路に入力
する必要が無い時、低耐圧回路の信号に基づき、レベル
シフト回路を介して電源遮断回路を制御し、基本耐圧差
動増幅器の電力消費を遮断する。
【0022】また、蓄電器のそれぞれの両端を定電圧生
成回路を介して低耐圧回路と接続する場合は、定電圧生
成回路によって、各蓄電器の両端の電位差を変えない
で、その電位レベルを低耐圧回路の電位レベルまで低下
させる。
【0023】或いは、蓄電器の両端をA/D変換器のア
ナログ入力にそれぞれ接続し、A/D変換器のデジタル
出力をデジタルレベルシフトを介して低耐圧回路と接続
する場合では、各蓄電器の電圧をそれぞれの電位レベル
でデジタル値に変換し、これらの電位レベルをデジタル
レベルシフトにより低耐圧回路の電位レベルに変換す
る。
【0024】更に、上下の単位蓄電器列の低耐圧回路間
を接続する場合は、単位蓄電器列と低耐圧回路の合計の
耐圧を満たす高耐圧差動増幅器、または、デジタルレベ
ルシフトにより、その電位レベルの差を変換する。
【0025】そして、各蓄電器の電圧の低耐圧回路への
入力は、電流検出回路が検出した電流の変動と同期して
入力される。
【0026】更に、各蓄電器電圧の検出値は、各電流と
各温度における、充放電時の充放電時間と蓄電器の電圧
のデータと比較演算され補正される。
【0027】これらにより、回路数が少なく安価で小
型,低消費電力で、かつ制御精度,ノイズマージンが高
く信頼性の高い蓄電器制御装置の実現が可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例について図面
を用いて詳細に説明する。図に於いて同一の部分が2つ
以上あるものに関しては同一の符号を付し、説明を省略
している。
【0029】図1は、本発明の第1の実施例を示す図で
ある。図に於いて、101は蓄電器、102は単位蓄電
器列、103は最高プラス端子、104は最下マイナス
端子、105は基本耐圧回路、106は低耐圧回路、1
07は基本耐圧差動増幅器、108は低電圧源である。
【0030】蓄電器101が4個直列接続され、単位蓄
電器列102を構成している。そして、単位蓄電器列1
02は基本耐圧回路105を介して、低電圧源108を
電源とする低耐圧回路106に接続されている。
【0031】基本耐圧回路105は4個の基本耐圧差動
増幅器107を含み、これらの基本耐圧差動増幅器10
7の電源は、いずれも最高プラス端子103及び最下マ
イナス端子104に接続されている。そして、それぞれ
の蓄電器101の両端は、基本耐圧差動増幅器107の
入力に接続されている。基本耐圧差動増幅器107は、
電位レベルの異なる各蓄電器101の端子間電圧を、最
下マイナス端子104の電位レベルを基準に変換する。
そしてこれらの出力は低耐圧回路106にそれぞれ接続
されている。
【0032】低耐圧回路106では、変換された端子間
電圧を基準値と比較し、充放電の制御信号を出力した
り、各端子間電圧を比較して、各端子間電圧にばらつき
が生じた場合に、そのばらつきを解消する制御信号を出
力する。
【0033】仮に、蓄電器101をリチウム二次電池と
すると、その平均電圧は3.6V であり、最高プラス端
子103の電位は、最下マイナス端子104を基準とし
て13.6V となる。また、低耐圧回路106を電源電
圧定格が一般的な5VのA/D変換器とMCU(マイコ
ン)で構成すると、低電圧源108は5Vの電圧を生成
し、これらに供給する。ここで明らかな様に最高プラス
端子104をそのまま低耐圧回路106に接続すると、
低耐圧回路106の耐圧を上回る電圧が印加されること
になり低耐圧回路106は破壊してしまう。しかし、本
発明では、基本耐圧差動増幅器107により、各蓄電器
101の電圧を、最下マイナス端子104の電位レベル
を基準に変換し、平均電圧3.6V の各蓄電器101の
端子間電圧を入力するため、電源電圧定格が5Vと耐圧
が低い一般的なA/D変換器やMCUと問題なく接続す
ることが可能となる。そして、検出された端子間電圧
は、共通の低耐圧回路106で処理されるため、回路数
を削減できる。また、低耐圧回路106の電源電圧は低
いため、消費電力も少なくて済む。更に、一般に、耐圧
の低い回路は、耐圧の高い回路に比べて安価で、サイズ
も小さく構成できる。
【0034】また、基本耐圧差動増幅器107は蓄電器
101の端子間電圧を直接差動で受け、電位レベルのみ
を変換して出力する。そして、その変換過程で端子間電
圧を変換することはない。このため、変換された端子間
電圧に含まれる誤差は少なく精度の良い電圧検出を行う
ことが可能となる。更に、平均電圧3.6V と低耐圧回
路106のフル入力5Vに近い電圧を入力するため、検
出値のノイズ耐性も確保される。
【0035】この様に、本発明によれば、回路数が少な
く安価で小型,低消費電力で、かつ制御精度,ノイズ耐
性が高く信頼性の高い蓄電器制御装置を実現することが
できる。
【0036】ここで、図では単位蓄電器列102は蓄電
器101が4個直列に接続されているが、その他の直列
接続数でも実現可能である。但し、単位蓄電器列102
の直列接続数は、単位蓄電器列102の電圧が一般的な
半導体デバイスの定格内になる様に設定すれば、基本耐
圧回路105を安価に構成することができる。例えば、
リチウム二次電池に於いては、最高起電圧を4.2Vと
して、4直列で16.8V、8直列で33.6V であ
り、18Vと36Vの一般的な半導体デバイスの使用に
適する。また、これらの直列接続数以内で構成すれば、
これらの回路を同一チップのICまたはハイブリッドI
Cで実現することが容易で、部品点数を削減でき、更に
安価に実現できる。
【0037】特に、IC化に当っては、低耐圧回路10
6は耐圧が小さくて済むため、CMOSプロセスが採用でき
る。また、蓄電器列102を除いたその他の回路は耐圧
が比較的高いバイポーラプロセスを採用すると良い。
【0038】図2は、本発明の第2の実施例を示す図で
ある。図に於いて、201はMUX(マルチプレクサ)
である。
【0039】低耐圧回路106はMUX201とA/D変換
器、MCUで構成され、基本耐圧差動増幅器107のそ
れぞれの出力はMUX201により順次1つ選択され、A/D
変換器に入力される。これによると、A/D変換器及び
MCUの入力は1チャンネルに絞られ、チャンネル数が
削減できる。
【0040】この様に、検出された端子間電圧が共通の
電位レベルに変換されているため、類似の機能を果たす
回路は共用することが可能で、回路数を削減できる。ま
た、低耐圧回路106は汎用の回路構成が採用でき、回
路構成のバリエーションを拡大できる。
【0041】図3は、本発明の第3の実施例を示す図で
ある。図に於いて、301はレベルシフト回路、302
は電源遮断回路である。
【0042】基本耐圧差動増幅器107は、その定電流
源であるP型MOSトランジスタQ1が電源遮断回路3
02を兼用している。また、低耐圧回路106に含まれ
るMUX201はP型MOSトランジスタQTで構成されるト
ランスファーゲートと、QTを選択しQTのゲートをド
ライブするデコーダーDECで構成されている。更に、
DECの出力、即ちQTのゲートは、レベルシフト回路
301を介して、電源遮断回路302と接続されてい
る。
【0043】レベルシフト回路301は、抵抗RUH,
RULとN型MOSトランジスタQUとが最高プラス端
子103と最下マイナス端子104の間に直列に接続さ
れ、QUのゲートが入力、RUHとRULの共通接続点
が出力となっている。そして、QUがON,OFFする
とRUH,RULの分圧比に応じた振幅を出力する。即
ち、低耐圧回路106の低電圧電位レベルを基本耐圧回
路105の電圧,電位レベルに変換する。
【0044】これにより、MUX201と電源遮断回路302
が連動する。そして、蓄電器101の端子間電圧を読み
取らない、即ちMUX201が選択されない時に、基本耐圧差
動増幅器107の消費電流が遮断される。これにより、
低消費電力が図られる。
【0045】図4は、本発明の第4の実施例を示す図で
ある。図に於いて、401は定電圧生成回路であり、こ
こでは複数のダイオードで構成されている。ダイオード
は順方向に通電されているとき、ビルトインポテンシャ
ルにより、1素子あたり約0.7V の定電圧が生じる。
同様に、ツェナーダイオードの降伏電圧を利用した回路
等も定電圧を生成する回路として利用できる。
【0046】蓄電器101の両端はそれぞれ同じ素子数
のダイオードから成る定電圧生成回路401を介して低
耐圧回路106に接続される。また、蓄電器101同士
の共通接続点に繋がる定電圧生成回路401の共通部分
は1つにまとめられている。これにより、各蓄電器10
1の端子間の電位レベルは、低耐圧回路106の電位レ
ベルまで端子間電圧を変えることなく、それぞれドロッ
プされる。
【0047】このため、回路数が少なく安価で小型,低
消費電力で、かつ制御精度,ノイズ耐性が高く信頼性の
高い蓄電器制御装置を実現することができる。
【0048】図5は、本発明の第5の実施例を示す図で
ある。図に於いて、501は単位ユニット、502は高
耐圧差動増幅器である。
【0049】高耐圧差動増幅器502は、単位蓄電器列
102と低耐圧回106の合計の耐圧を有する差動増幅
器から成る。
【0050】また、単位ユニット501は、単位蓄電器
列102と、その最下マイナス端子104を基準電位と
する基本耐圧回路105や低耐圧回路106とで構成さ
れている。
【0051】そして、電位レベルの異なる2つの単位ユ
ニット501内の低耐圧回路106を高耐圧差動増幅器
502により、電位レベルのみ変換し、連結している。
【0052】同様に、単位ユニット501が更に複数直
列に接続された場合も、高耐圧差動増幅器502を複数
段設けることにより、低耐圧回路106を連結すること
が可能である。
【0053】この様に、各単位ユニット501間を高耐
圧差動増幅器502により連結することで、複数の低耐
圧回路106の出力を最終段の低耐圧回路106の1つ
の出力に統合することが可能となる。これは、特に低耐
圧回路106にアナログ素子を含む場合に好適である。
【0054】図6は、本発明の第6の実施例を示す図で
ある。図に於いて、601はA/D変換器、602はデ
ジタルレベルシフトである。
【0055】それぞれの蓄電器101の両端にA/D変
換器601が接続され、蓄電器101のアナログ端子電圧
がデジタル値に変換される。また、各A/D変換器60
1の出力はデジタルレベルシフト602を介して、低耐
圧回路106と接続されている。
【0056】デジタルレベルシフト602は、P型MO
SトランジスタQDと抵抗RDH,RDLとが最高プラ
ス端子103と最下マイナス端子104の間に直列に接
続され、QDのゲートが入力、RUHとRULの共通接
続点が出力となっている。そして、QDがON,OFF
するとRUH,RULの分圧比に応じた振幅を出力す
る。即ち、各A/D変換器601の電位レベルが異なる
デジタル出力を、低耐圧回路106の電位レベルに変
換,統一する。
【0057】ここでは、A/D変換器601が蓄電器1
01のそれぞれの両端に接続されているため、A/D変
換器601の耐圧は蓄電器101の端子間電圧分の小さ
い値で済む。また、蓄電器101の端子間電圧のアナロ
グ値をデジタル値に変換するため、その値を低耐圧回路
106に伝送するまでのノイズ耐性や信頼性が向上す
る。
【0058】図7は、本発明の第7の実施例を示す図で
ある。図に於いて、701はデジタルレベルシフトであ
り、P型MOSトランジスタQDOと抵抗RDH,RD
Lの直列接続、及び、抵抗RUH,RULとN型MOS
トランジスタQUOの直列接続で構成されている。
【0059】また、単位ユニット501は、単位蓄電器
列102と、その最下マイナス端子104を基準電位と
する基本耐圧回路105や低耐圧回路106とで構成さ
れている。
【0060】そして、デジタルレベルシフト701は、
QDO,QUOのゲートが入力、RDH,RDLの共通
接続点及びRUH,RULの共通接続点が出力となり、
低耐圧回路106間を双方向に連結している。
【0061】これらの動作は、QDOがON,OFFす
るとRDH,RDLの分圧比に応じた振幅及び電圧レベ
ルに降圧する。また、QUOがON,OFFするとRU
H,RULの分圧比に応じた振幅及び電圧レベルに昇圧
する。
【0062】同様に、単位ユニット501が更に複数直
列に接続された場合も、デジタルレベルシフト701を
複数段設けることにより、低耐圧回路106を連結する
ことが可能である。
【0063】この様に、各単位ユニット501間をデジ
タルレベルシフト701により連結することで、複数の
低耐圧回路106の出力を連結することが可能となる。
特に、低耐圧回路106にMCUを含む場合は相互に通
信を行うことが可能となる。図8は、本発明の第8の実
施例を示す図である。この実施例における蓄電器101
の構成は前述の図6とほぼ等しい。即ち、蓄電器101
が直列に接続された単位蓄電器列102に対して、それ
ぞれA/D変換器601を備え、A/D変換器601の
出力はデジタルレベルシフト602を介して最下マイナ
ス端子104を基準電位とするデジタル信号に変換され
る。デジタルレベルシフト602の出力はMUX201に於い
て選択的にMCUに伝達される。
【0064】本実施例の特徴は、MUX201で単位蓄電器列
102の電圧を選択的にMCUへ伝達する際のタイミン
グの取り方にある。即ち、直列に接続された単位蓄電器
列102の電流を電流検出回路801に設けたシャント
抵抗RSを用いて測定し、シャント抵抗RSの電圧降下
を801に備えた増幅器AMPSにより増幅し、AMP
Sの出力に応じてMUX201、或いはMCUを用いた選択を
行う。
【0065】単位蓄電器列102の内部にはインピーダ
ンスが存在し、高周波に於いてこのインピーダンスは誘
導性の特性を示す。この為、単位蓄電器列102に電流
時間変化(di/dt)の大きい充電電流、或いは放電
電流が流れるとインピーダンスdi/dtの積で決まる
ノイズ電圧が発生し、このノイズ電圧によって蓄電器1
01の正確な電圧が測定できないという問題があった。
【0066】本実施例では、充電電流、或いは放電電流
が流れるタイミングを電流検出回路801で検出し、こ
のタイミングに応じて次の図9に示す様に、MUX201が蓄
電器101の電圧を取込む。
【0067】尚、電流検出回路801に備える電流検出
手段はシャント抵抗以外にカレントトランス等の方法で
も良い。
【0068】或いは後述する様に、単位蓄電器列102
を流れる電流は蓄電器101の外部に設けられた充放電
装置によって制御される為、この充放電装置が電流を制
御するタイミング(即ち、パルス幅制御等の変調波周波
数)に応じてMUX201で蓄電器101の電圧を取込む方法
であっても良い。
【0069】図8の実施例で電流検出回路801以外に
新たに設けた回路手段としては温度検出回路802があ
り、温度検出回路802は単位蓄電器列102周辺の温
度を計測し、MCUに伝える。温度検出回路802の使
用法については後述する。
【0070】図9にMUXの選択タイミングに関する具
体的な実施例を示す。この図でMUXの信号として表示し
たV1〜V4はそれぞれ電圧測定される蓄電器101を
表しており、V1〜V4までの選択に関わる時間をtr
として、周期的に選択動作が繰り返される。
【0071】また、電流Iは単位蓄電器列102を流れ
る充電電流、或いは放電電流であり、外部で電流Iを制
御する充放電装置の制御周期をtcとする。ここでは充
放電装置は一般的なパルス幅制御(PWM制御)により
電流Iを制御していることを想定している。
【0072】図9の実施例ではPWM制御のパルス幅が
ほぼ50%程度の場合を例示しており、tcの前半50
%で電流Iが増加し、後半50%でIは減少する。この
例でV1〜V4までの選択に関わる時間trが充放電制
御周期tcの約1/2程度であれば、tcの前半50%
にMUXで選択されMCUに伝えられた電圧情報には蓄
電器101の内部インピーダンスとdi/dtの積で決
まるノイズ電圧ΔVが重畳している。また、後半50%
の電流は減少傾向にある為、di/dtは負の値にな
り、この期間にMCUに伝えられた電圧情報には−ΔV
のノイズ電圧が重畳する。そこで、MCUでは充放電制
御周期tcの期間内に受け取った電圧情報を比較して、
それぞれに含まれるノイズ電圧成分を取り去る。
【0073】この方法としては同じ蓄電器101に関わ
る電圧情報から演算する(例えば平均値を取る)、或い
は充電と放電に応じていずれか1つを選ぶ、等の方法で
tcの期間内における単位蓄電器の電圧情報を1つに決
める。この方法はMUXの選択に関わる時間tr或いは
充放電制御周期tcを一種のフィルタ期間として利用し
ていることであり、電流Iが脈動するような状況ではこ
のフィルタ期間を用いることで過渡現象の影響がない精
度に優れた検出が可能になる。
【0074】図10には蓄電器101の一例としてリチ
ウム二次電池の充放電特性を示す。充放電特性では充
電,休止,放電,休止,充電というサイクルが繰り返さ
れる。ここで休止から充電に移る際には電池電圧が時間
に対して急激に増加し、逆に休止期間から放電に移る
と、電池電圧は時間に対して急激に減少する。これらは
いずれも充電電流、或いは放電電流が流れたことによる
電池内部インピーダンスの電圧降下分が重畳している為
である。即ち、充電期間中に測定した電池電圧は内部イ
ンピーダンスの電圧降下分だけ電圧が高めに測定され、
逆に放電期間中に測定した電池電圧は内部インピーダン
スの電圧降下分だけ電圧が低めに測定されていることを
示している。前述の充放電制御周期tcは充電、或いは
放電期間を更に微小時間に分割した場合に相当する。即
ち、微小な充放電制御周期tc(例えば0.1ms)に於
いては内部インピーダンスは誘導性の特性を示し、図1
0に示したような分単位の時間に於いてはインピーダン
スは抵抗性になる。
【0075】図9に於いて充放電制御周期tcにおける
フィルタリング効果により電圧測定精度を上げることを
説明したが、図10のような長時間における抵抗性のイ
ンピーダンスの影響を取り除く為には、図8に示した電
流検出回路801で電流Iの絶対値を計測し、この電流
値をMCUに伝え、電流Iの絶対値と予めデータを蓄積
した電池の内部抵抗の積を求めた後、MUXから伝達さ
れた電圧情報に対し減算、或いは加算することが望まし
い。
【0076】図11には図10の充放電特性に対する内
部抵抗分の補正と温度影響分の補正に関わる制御のフロ
ーを示す。尚、図8の実施例に示した温度検出回路80
2は、この制御フローで用いる温度の計測の為に備えて
いる。
【0077】図11に於いて、始めに電流検出回路80
1により単位蓄電器列102を流れる電流を検出する。
次に検出した電流の極性と絶対値から図10の休止期
間,充電期間,放電期間のいずれに該当するかを判別す
る。ここで、休止期間の場合にはMUXからMCUに伝
達された蓄電器101の電圧情報はそのまま用いる。次
に、充電期間、或いは放電期間の場合には前述の様に、
電流Iの絶対値と予めデータを蓄積した電池の内部抵抗
の積を求めた後、MUXから伝達された電圧情報に対し
減算、或いは加算する。ここでは以上の処理を休止,充
電、及び放電のパターン処理と呼ぶ。
【0078】次に温度検出回路802により単位蓄電器
の周囲温度を計測し、電圧補正演算に於いて内部抵抗の
影響,温度による特性変化等を先に検出した単位蓄電器
の電圧情報に対し加減算等の処理で補正を行う。この制
御フローは図10に示した充電,休止,放電,休止の各
サイクルの中で繰り返し行う。
【0079】図12は、本発明の第12の実施例を示す
図である。図に於いて、1201は商用電源、1202
は太陽光発電装置、1203は負荷装置、1204は制
御変換器、1205は切替器である。
【0080】複数の蓄電器101が直列接続され、A/
D変換器601が蓄電器101の両端にそれぞれ接続さ
れ、その出力はデジタルレベルシフト602を介して低
耐圧回路106に接続されている。また、単位蓄電器列
102の両端に制御変換器1204が接続され、低耐圧
回路106内のMCUと制御変換器1204内のMCU
が相互に接続されている。
【0081】更に、太陽光発電装置1202,負荷装置
1203,制御変換器1204は、それぞれ切替器12
05を介して共通の商用電源1201に接続されてい
る。同時に、太陽光発電装置1202,負荷装置120
3,制御変換器1204,切替器1205,低耐圧回路
106は双方向の信号系で結ばれている。
【0082】太陽光発電装置1202は太陽電池によ
り、太陽光を直流電力に変換し、インバータ装置により
交流電力を出力する装置である。
【0083】また、負荷装置1203は、エアコン,冷
蔵庫,電子レンジ,照明などの家電品や、モータ,コン
ピュータ,医療機器などの電気機器である。そして、制
御変換器1204は交流電力を直流電力に変換、また
は、直流電力を交流電力に変換する充放電器である。ま
た、これら充放電の制御や上述の太陽光発電装置1202,
負荷装置1203などの機器を制御する制御器を兼ね
る。
【0084】ここで、これらの機器は装置内に切替器1
205を有することもある。また、本発明の蓄電装置は
図示した構成以外の制御変換器1204や、その他の機
器の接続形態をとることも可能である。
【0085】本構成によれば、負荷装置1203が必要
とする電力を商用電源1201や太陽光発電装置120
2で賄い切れない時、制御変換器1204を介して蓄電
器101から電力を供給する。そして、商用電源120
1や太陽光発電装置1202からの電力供給が過剰となって
いる時に、制御変換器1204を介して蓄電器101に蓄
電する。
【0086】これらの動作の中で、蓄電器101の端子
間電圧が放電停止や充電停止レベルに達すると、低耐圧
回路106はその信号を制御変換器1204に送り、制
御変換器1204は充放電等を制御する。
【0087】これらの構成では、商用電源1201の契
約電力や消費電力,太陽光発電装置102の発電定格を
下げることが可能となり、設備費やランニングコストの
削減が図られる。
【0088】また、消費電力がある時間帯に集中してい
る時に、蓄電器101から商用電源1201に電力を供
給し、消費電力が少ない時に、蓄電装置に蓄電すること
で、消費電力の集中を緩和し、消費電力の平準化を図る
ことが可能となる。
【0089】更に、制御変換器1204は負荷装置12
03の電力消費を監視し、負荷装置1203を制御する
ため、省エネや電力の有効利用が達成できる。
【0090】図14には本発明の第13の実施例を示
す。4個の蓄電器を直列に接続した単位蓄電器列102
に於いて、それぞれの蓄電器101の正極と負極にそれ
ぞれスイッチ素子S1AからSDを備える。ここで、最
高プラス端子103と最下マイナス端子104を除く他
の端子にはそれぞれ2ヶのスイッチ素子が並列になった
構成で設けている。各スイッチ手段の出力端子は抵抗R
1からR8を接続し、各抵抗は基準電位に接続された抵
抗R9或いはR10と接続する。ここで、最下マイナス
端子104から上位に接続された蓄電器101の電圧を
順にV1,V2,V3,V4と定義する。
【0091】このような構成で、例えばスイッチ手段S
2AとS2BがONし、残りのスイッチ素子がOFF状
態に選択されると、電圧検出回路である差動増幅器14
01の(+)入力電位VPには(V1+V2)の電圧を
R4とR10で分圧した電圧値が、また(−)入力電位
VNにはV1の電圧をR3とR9で分圧した電圧値が入
力される。
【0092】このようにスイッチ手段S1A〜S2Dは
複数の蓄電器101に対して差動増幅器1401を共通
に使用する為のマルチプレクサの機能を果たしている。
但し、前述のマルチプレクサ(MUX)は大部分がマイ
コン(MCU)と同じ低耐圧であったが、本実施例のS
2Dは単位蓄電器列102の電圧(V1+V2+V3+
V4)よりも高い耐圧を有する高耐圧素子である。ま
た、例えばS2DがON、S2AがOFFしている場
合、S2Aには(V2+V3+V4)の逆耐圧が印加さ
れる。そこで、S1A〜S2Dは正逆の高耐圧を許容す
るスイッチ素子が望ましい。
【0093】次に、S1A〜S2Dのスイッチ素子を選
択的にONさせる制御法について述べる。
【0094】本実施例のように直列に接続された任意の
蓄電器電圧、例えばV4を測定する場合、最下マイナス
電位から被測定蓄電器の負極電位(V1+V2+V3)
は差動増幅器1401にとってのコモンモード電圧とな
る。
【0095】この電圧が差動増幅器1401の精度に及
ぼす影響について、電子情報通信学会論文誌(C−II
Vol.J74−C−II,No.1,pp1−10,19
91)に記載され、コモンモード電圧を除去する方法と
してコモンモードサンプリング帰還法を紹介している。
【0096】本実施例は、この論文に紹介されたコモン
モードサンプリング帰還法を蓄電器制御に応用したこと
が特徴である。即ち、差動増幅器1401の入力に並列
スイッチ素子S3を備え、出力側には直列スイッチ素子
S4を介して積分器1402を接続し、その出力を差動
増幅器1401のOFFセット調整端子へ負帰還させる
構成である。
【0097】本実施例では上記コモンモードサンプリン
グ帰還法とS1A〜S2Dの高圧マルチプレクサ型分圧
回路を組み合わせたことが特徴である。
【0098】図15に、各スイッチ素子がONする順序
を示す。各スイッチ素子のON切り替えはクロック信号
に応じて制御する。電圧V1を有する最下位の蓄電器1
01の電圧を検出する場合を例にすると、始めに、クロ
ック1発分の期間にS1AをONし、同時にS3とS4
をONする。この間、他のスイッチ素子はOFF状態で
ある。この期間がコモンモード電圧のサンプルホールド
期間である。即ち、S3によって入力を短絡した状態で
コモンモード電圧(この場合、基準電位)のみが差動増
幅器1401に入力される。また、S4もONしている
為、差動増幅器1401のOFFセット電圧は積分器1
402を介して負帰還されOFFセット電圧を0にする
よう働く。次のクロックが0になる期間にS3とS4は
OFFに切り替わり、S1AとS2AがONする。この
結果、コモンモード電圧を除去した状態でV1の入力電
圧を増幅する。
【0099】図15にはV1に続いてV2の電圧を同様
な順序で選択,検出する方法を示しているが、本実施例
の特徴は上記サンプルホールド期間がS1A〜S2Dに
よるマルチプレクサ動作に先立って行われることであ
り、各蓄電器に対するサンプルホールド期間は差動増幅
器1401に対する一種のリセット期間となっている。
こうしたリセット期間を設けたことにより各蓄電器10
1の電圧はOFFセット,温度ドリフト等の影響がない
精度の良い検出が可能になる。
【0100】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、複数
の蓄電器が直列接続された回路に於いて、回路数が少な
く安価で小型,低消費電力で、かつ制御精度,ノイズマ
ージンが高く信頼性の高い蓄電器制御装置を実現でき
る。
【0101】このため特に、リチウム二次電池や電気二
重層キャパシタなどの蓄電器や蓄電器が多数直列に接続
された蓄電装置、および、これらを評価する評価装置、
これらの製造装置の蓄電器制御装置で有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施例を示す図である。
【図5】本発明の第5の実施例を示す図である。
【図6】本発明の第6の実施例を示す図である。
【図7】本発明の第7の実施例を示す図である。
【図8】本発明の第8の実施例を示す図である。
【図9】MUXの選択タイミングに関する具体的な実施
例を示す図である。
【図10】リチウム二次電池の充放電特性を示す図であ
る。
【図11】充放電特性に対する内部抵抗分の補正と温度
影響分の補正に関わる制御のフローを示す図である。
【図12】本発明の第12の実施例を示す図である。
【図13】従来の電池保護回路を示す図である。
【図14】本発明の第13の実施例を示す図である。
【図15】各スイッチ素子がONする順序を示す図であ
る。
【符号の説明】
101…蓄電器、102…単位蓄電器列、103…最高
プラス端子、104…最下マイナス端子、105…基本
耐圧回路、106…低耐圧回路、107…基本耐圧差動
増幅器、108…低電圧源、201…MUX、301…
レベルシフト回路、302…電源遮断回路、401…定
電圧生成回路、501…単位ユニット、502…高耐圧
差動増幅器、601…A/D変換器、602,701…
デジタルレベルシフト、801…電流検出回路、802
…温度検出回路、1201…商用電源、1202…太陽
光発電装置、1203…負荷装置、1204…制御変換
器、1205…切替器、1301…二次電池、1302
…電圧検出回路、1303…抵抗、1304…コンパレ
ータ、1305…FET、1401…差動増幅器、14
02…積分器。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 裕 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 野村 尚弘 新潟県北蒲原郡中条町大字富岡46番地1 株式会社日立製作所産業機器事業部内 Fターム(参考) 5G003 AA01 AA06 BA03 CA01 CA11 CB01 CC02 DA07 GC05 5H030 AA08 AA10 AS20 FF22 FF42 FF44

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の蓄電器が直列に接続され、或る単位
    に区切られた単位蓄電器列と、前記単位蓄電器列の最高
    プラス端子と最下マイナス端子に接続される基本耐圧回
    路と、前記基本耐圧回路より低い耐圧の低耐圧回路とを
    備え、前記基本耐圧回路は基本耐圧差動増幅器を有し、
    前記基本耐圧差動増幅器は各蓄電器の電圧を前記単位蓄
    電器列の最下マイナス端子を基準に変換し、前記低耐圧
    回路に入力したことを特徴とする蓄電器制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1に於いて、前記基本耐圧回路は、
    電圧レベルを変換するレベルシフト回路を有し、前記基
    本耐圧差動増幅器は電源遮断回路を備え、前記低耐圧回
    路は、前記レベルシフト回路を介して前記電源遮断回路
    を制御することを特徴とする蓄電器制御装置。
  3. 【請求項3】複数の蓄電器が直列に接続され、或る単位
    に区切られた単位蓄電器列と、前記単位蓄電器列分の電
    圧より低い耐圧の低耐圧回路と、定電圧を生成する定電
    圧生成回路とを備え、前記蓄電器のそれぞれの両端は前
    記定電圧生成回路を介して前記低耐圧回路と接続される
    ことを特徴とする蓄電器制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1から請求項3に於いて、前記単位
    蓄電器列と前記低耐圧回路の合計の耐圧を満たす高耐圧
    差動増幅器を備え、上下の前記低耐圧回路間を前記高耐
    圧差動増幅器を介して接続したことを特徴とする蓄電器
    制御装置。
  5. 【請求項5】複数の蓄電器が直列に接続され、或る単位
    に区切られた単位蓄電器列と、A/D変換器と、電圧レ
    ベルを変換するデジタルレベルシフトと、前記単位蓄電
    器列分の電圧より低い耐圧の低耐圧回路とを備え、前記
    蓄電器の両端はA/D変換器のアナログ入力にそれぞれ
    接続され、前記A/D変換器のデジタル出力は前記デジ
    タルレベルシフトを介して前記低耐圧回路と接続される
    ことを特徴とする蓄電器制御装置。
  6. 【請求項6】請求項4に於いて、前記単位蓄電器列と前
    記低耐圧回路の合計の耐圧を満たすデジタルレベルシフ
    トを備え、上下の前記低耐圧回路間を前記デジタルレベ
    ルシフトを介して接続したことを特徴とする蓄電器制御
    装置。
  7. 【請求項7】請求項1から請求項5に於いて、前記単位
    蓄電器列を流れる電流を検出する電流検出回路を付加
    し、前記低耐圧回路の入力は、前記電流検出回路が検出
    した電流の変動と同期して入力されることを特徴とする
    蓄電器制御装置。
  8. 【請求項8】請求項1から請求項6に於いて、前記低耐
    圧回路をCMOSプロセス、または、バイポーラプロセ
    ス,前記単位蓄電器列を除いたそれ以外の回路をバイポ
    ーラプロセスでIC化したことを特徴とする蓄電器制御
    装置。
  9. 【請求項9】請求項1から請求項7に於いて、温度検出
    回路を付加し、前記低耐圧回路はマイコンを有し、マイ
    コンは各電流と各温度における、充放電時の充放電時間
    と前記蓄電器の電圧のデータを有し、各蓄電器電圧の検
    出値を前記データと比較演算し、補正することを特徴と
    する蓄電器制御装置。
  10. 【請求項10】請求項1から請求項8に於いて、前記蓄
    電器列を流れる電流は周期tcのリップルを含んだ電流
    であり、前記低耐圧回路は前記単位蓄電器列の各蓄電器
    の電圧を周期trのサイクルで順番に読み取る回路を有
    し、前記tcとtrとの間にはtc≧2trなる関係を
    有することを特徴とする蓄電器制御装置。
  11. 【請求項11】複数の蓄電器が直列に接続され、或る単
    位に区切られた単位蓄電器列と、前記単位蓄電器列に含
    まれる蓄電器の正極と負極に接続された第1,第2のス
    イッチ手段と、前記スイッチ手段と前記単位蓄電器列の
    最下マイナス端子間に接続された抵抗分圧手段と、前記
    抵抗分圧手段の出力に接続される差動増幅器と、前記抵
    抗分圧手段の出力を短絡する第3のスイッチ手段と、前
    記差動増幅器の出力を第4のスイッチ手段と積分器を介
    して前記差動増幅器のオフセット調整端子に接続すると
    共に、上記各スイッチ手段により、前記各蓄電器の負極
    電位に対するオフセット調整を行った後、前記各蓄電器
    の電圧を前記第1,第2スイッチ手段で選択的に前記差
    動増幅器に入力することを特徴とする蓄電器制御装置。
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