JPH077864A - 2次電池保護装置及び2次電池パック - Google Patents

2次電池保護装置及び2次電池パック

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JPH077864A
JPH077864A JP5143968A JP14396893A JPH077864A JP H077864 A JPH077864 A JP H077864A JP 5143968 A JP5143968 A JP 5143968A JP 14396893 A JP14396893 A JP 14396893A JP H077864 A JPH077864 A JP H077864A
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安仁 江口
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寛治 村野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電池の応用範囲を拡大する。 【構成】この発明では、出力制御部2の構成により、定
電圧出力、複数の異なる電圧出力、交流電圧出力等多様
な出力を得ることができるので、電池の応用範囲が広く
なる。入出力インタフェース11,21で出力電圧の可
変や交流出力周波数の可変などが可能となり、また、電
池情報により2次電池A,Bの残量等を負荷機器側に出
力することができる。これにより負荷機器の電源部が簡
易となり、負荷機器の小型、軽量、ローコスト化が可能
となる。また、2次電池A,B側では、保護回路用の放
電スイッチ22及び充電スイッチ23を共用して出力制
御を行うため、大きさやコストに与える影響は少ない。
スイッチング素子が必要最低限となるので、電力損失が
少なくなる。又、電流の大きさや、無負荷状態などの検
知により出力制御部2の動作条件を必要最低限の電力損
失とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2次電池の過充電及び
過放電を防止し且つ、出力電圧の一定化、出力の多様化
により2次電池の用途の拡大をはかる為の出力制御付き
2次電池保護装置及び2次電池パックに関する。
【0002】
【従来の技術】複数本の電池を直列に接続して収納した
バッテリーパック(2次電池パック)などに於いては、
充電器や負荷となる電池使用機器(以下負荷機器とい
う)に設けた基準電圧と、収納されている複数の電池の
トータル電圧との比較で過充電又は過放電を検出し、こ
れによって充電器や負荷機器をオン・オフ制御している
のが普通である。また、充電器や負荷機器に異常が生じ
た際はバッテリーパック内に設けたサーモスタットなど
の温度による保護機構で、充電器や負荷機器をオン・オ
フ制御してバッテリーパックを保護していた。
【0003】一方、過充電や過放電によって性能が大き
く劣化するタイプの電池を使用するバッテリーパックで
は、直列に接続されている各電池毎の電圧を検出してば
らつきの補正をしたり、或いは過放電又は過充電を精度
良く検知して電子的スイッチング素子によりオン・オフ
制御を行ないバッテリーパックの保護をしている。
【0004】一般に、電池の電圧は充電直後が最高で放
電が進むにつれて低くなる。そのため、負荷機器の電源
部で必要に応じて定電圧化等をして動作の安定化をはか
っている。定電圧化の方法としてシリーズレギュレータ
方式やDCチョッパやDC−DCコンバータ等のスイッ
チングレギュレータ方式がある。放電時に電圧変化の大
きい電池を使用する場合は、DCチョッパやDC−DC
コンバータ等のスイッチングレギュレータを使うことに
よって、電力損失を少なくすることが好ましい。
【0005】また、多様な電圧や可変電圧が必要な場合
には、前述のスイッチングレギュレーターを電源部とし
て内蔵したり、これらを電源装置として外部に設けたり
している。このような電源部もしくは電源装置としては
DC−ACインバータ等の特殊な機能を備えたものもあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来は
バッテリーパックなどの電池側には電池保護の電子的ス
イッチング素子が必要で、負荷機器側には電圧レギュレ
ータ用等の電子的スイッチング素子が必要となる。その
ため、バッテリーパックの用途に制約が生じたり、負荷
機器の電源部が複雑で高価となるなどの問題がある。ま
た、スイッチング素子がバッテリーパックと負荷機器の
両方に2重に入るため、電圧降下による損失が多くなる
という問題もある。
【0007】そこで、本発明は上述したような課題を解
決したものであって、バッテリーパックの用途を広くす
ると共に、負荷機器の電源部を簡単にし、更に電圧降下
による損失を少なくすることが可能な2次電池保護装置
及び2次電池パックを提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明においては、2次電池の電圧と基準電圧とを
比較して2次電池の過充電又は過放電状態を検知する手
段と、2次電池の放電電流を遮断する第1のスイッチ手
段と、2次電池の充電電流を遮断する第2のスイッチ手
段と、第1のスイッチ手段及び第2のスイッチ手段の導
通又は非導通を制御する手段を備えた保護部と、第1の
スイッチ手段又は第2のスイッチ手段のうち少なくも片
方のスイッチ手段を共用し、その導通又は非導通を制御
することによって電圧や電流等の制御をする出力制御部
と、2次電池の過放電状態で保護部及び出力制御部の回
路消費電力を減少するためのパワーダウン制御及びパワ
ーダウン状態からの復帰制御が可能なパワーダウン制御
手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】本発明の2次電池保護装置及び2次電池パック
では、図2の出力制御部2の構成により、定電圧出力、
複数の異なる電圧出力、交流電圧出力等多様な出力を得
ることができる。入出力インタフェースで出力電圧の可
変や交流出力周波数の可変などが可能となり、また電池
情報により2次電池A,Bの残量等を負荷機器側に出力
することができる。
【0010】これにより負荷機器の電源部が簡易とな
り、負荷機器の小型、軽量、ローコスト化が可能とな
る。また、2次電池A,B側では、保護回路1用のスイ
ッチング素子を共用して出力制御を行うため、大きさや
コストに与える影響は少ない。
【0011】更に、スイッチング素子が必要最低限とな
るので、電力損失が少なくなる。又、電流の大きさや、
無負荷状態などの検知により出力制御部2の動作条件を
必要最低限の電力損失とすることができる。単電池に本
発明を適用すれば電池固有の起電力に関係なく任意な出
力が得られ、これによって負荷機器の制限が減る。
【0012】
【実施例】続いて、本発明に係る2次電池保護装置及び
2次電池パックに付いて図面を参照して詳細に説明す
る。
【0013】図1は本発明による2次電池保護装置及び
2次電池パックの構成を示す。同図は2本の2次電池
A,Bを直列接続した場合を示す。同図において、1は
保護回路部であり、2は出力制御部である。11は例え
ば電池残量を外部に出力するインタフェースであり、2
1は例えば電圧設定などを外部から入力するインタフェ
ースである。
【0014】次に、保護回路部1について説明する。保
護回路部1は電池電圧検出部12、放電系制御ロジック
13、GNDレベルシフト14、充電系制御ロジック1
5、パワーダウン制御部16、パワーダウンスイッチ1
7、充電検出起動回路18、過電流検出部19で構成さ
れている。なお、後述の出力制御部2に設けられている
放電スイッチ22及び充電スイッチ23は、保護回路部
1と出力制御部2の両方から制御されるのでここで説明
する。
【0015】さて、電池電圧検出部12には、2次電池
A,Bの電圧から過充電又は過放電を検出するために、
2次電池Aの過充電検出部31と、2次電池Aの過放電
検出部32と、2次電池Bの過充電検出部33と、2次
電池Bの過放電検出部34とが設けられている。又、2
次電池A,Bの電圧バランスをとる電圧バランス手段3
5が設けられている。
【0016】放電系制御ロジック13は、電池電圧検出
部12からの信号により、過放電の場合は放電スイッチ
22をオフにしたり、パワーダウン信号SAをパワーダ
ウン制御部16に出力したり、必要に応じて過充電信号
SBや過放電信号SCをGNDレベルシフト部14を介
して充電系制御ロジック15に出力する。
【0017】また、放電系制御ロジック13と充電系制
御ロジック15のGNDレベルが、それぞれ2次電池
A,Bの電池負電圧VSSと、負端子Eb−となってい
るので、GNDレベルシフト部14で各制御ロジック1
3,15のGNDレベルを合わせることによって、各制
御ロジック13,15の正常な動作を確保することがで
きる。
【0018】充電系制御ロジック15は過充電信号SB
を受けたとき充電スイッチ23をオフにする。また、パ
ワーダウン時必要に応じて充電スイッチ23をオフにす
る。更に、充電検出起動回路18からの充電開始信号S
Dを受けたとき、パワーダウン制御部16にパワーダウ
ン解除信号SEを出力する。パワーダウン制御部16
は、放電系制御ロジック13からのパワーダウン信号S
Aと、充電系制御ロジック15からのパワーダウン解除
信号SEを受けたとき、パワーダウンスイッチ17にパ
ワーダウン制御信号SFを出力する。パワーダウンスイ
ッチ17は、パワーダウン制御信号SFがローレベル
「L」のときパワーダウン状態となり、ハイレベル
「H」のときパワーダウン状態が解除される。
【0019】充電検出起動回路18は、2次電池A,B
の充電状態を検出して充電系制御ロジック15に充電開
始信号SDを出力する。また、過電流検出部19は、過
電流を検出すると過電流信号SGを放電系制御ロジック
13に出力する。
【0020】次に、保護回路部1の動作を説明する。例
えば、2次電池A又は2次電池Bのいずれかが過充電と
なると、充電スイッチ23をオフにして充電電流をオフ
にする。また、過充電となった2次電池A,Bの電圧バ
ランスを取るため、過充電領域を脱するまでオーバーフ
ロー放電する。2次電池A又は2次電池Bの少なくとも
1つが過放電となると、放電スイッチ23がオフとなっ
て放電電流をオフにする。
【0021】また、2次電池A,Bのいずれかが過充電
状態でなければパワーダウン制御部16からローレベル
「L」のパワーダウン制御信号SFを出し、パワーダウ
ンスイッチ17をオフにしてパワーダウン状態となる。
2次電池A,Bのいずれかが過充電状態の時は、過充電
となっている2次電池A又は2次電池Bがオーバーフロ
ー放電によって過充電状態を脱するまでパワーダウン状
態になることを禁止する。パワーダウン状態では保護回
路部1の消費電流が小さくなる。
【0022】パワーダウン状態からの充電は、充電検出
起動回路18で充電を検出して充電開始信号SDが充電
系制御ロジック15に供給され、これによって充電スイ
ッチ23がオンになって充電が行なわれる。又、充電が
進み2次電池A,Bの電圧がある程度確保されると、パ
ワーダウン制御部16からハイレベル「H」のパワーダ
ウン制御信号SFを出力し、強制的にパワーダウンスイ
ッチ17をオンにしてパワーダウン状態から抜け出す。
2次電池A,Bの両方が過放電領域を脱すると正常動作
となる。
【0023】過電流検出部19が過電流を検出すると放
電スイッチ22をオフにする。例えば2次電池パックが
接続された負荷機器の起動時などには、負荷機器のコン
デンサやモータなどに瞬間的に大電流が流れることがあ
るが、この様な瞬間的な大電流で過電流や過放電が検出
されて放電スイッチ22がオフになり、パワーダウン状
態となることがないように動作に時定数を持たせてい
る。
【0024】次に出力制御部2について説明する。出力
制御部2は、正端子Eb+と負端子Eb−間の電圧、す
なわち、出力端子電圧を検出する出力電圧検出部41
と、負荷がつながった状態や放電電流の状態等を検出す
る放電検出部42と、放電スイッチ22や充電スイッチ
23をオン/オフ制御する制御パルス発生回路43とで
構成されている。
【0025】出力電圧検出部41は、出力端子電圧値を
設定するための基準電圧と、出力端子電圧とを比較して
誤差信号SHを出す。誤差信号SHは、制御パルス発生
回路43から出力されるパルスの周波数やデューティ比
などを制御し、放電スイッチ22や充電スイッチ23を
オン/オフ制御する。これによって電池端子電圧が設定
値となるように制御される。
【0026】電流検出部3は、負荷電流の大きさを検出
して制御パルス発生回路43を制御することで例えば負
荷電流制限をする。又、無負荷や軽負荷状態などを検知
することで負荷がつながっていないと判断されたとき
は、放電スイッチ22や充電スイッチ23のオン/オフ
動作を停止したり、周波数を極端に低くしたりして電圧
制御動作にともなう損失を少なくする。又、電流検出部
3は充電電流の大きさを検出することで制御パルス発生
回路43を制御し、これによって充電時の充電電流や負
荷機器側からの電流を制限する。
【0027】本例では外部入出力端子として、電池状態
出力端子11や、出力設定入力端子21などを設けるこ
とにより機能の多様化が図られている。電池状態出力1
1の出力としては、例えば電池残量出力がある。すなわ
ち、2次電池A,Bの電池残量を電池電圧から検出しよ
うとした場合、出力電圧が設定値に固定されていると外
部では電池残量を検知することができない。そこで、2
次電池A,Bの残量を内部で検知しそれを出力すること
で外部で電池残量を知ることができる。電池状態出力の
形態としては、アナログ出力やディジタル出力とするこ
とができる。
【0028】アナログ出力の場合は比較的単純な状態出
力に有効である。複雑な状態出力、例えば2次電池A,
Bの寿命などはデジィタル出力が有効である。ディジタ
ル出力の場合は保護回路部1及び出力制御部2をCPU
(図示せず)を使ったディジタル処理回路とすること
で、充電回数、過充電になった回数、放電回数、過放電
になった回数、複数電池のバランス状況等の各種状況か
ら寿命や寿命を加味した電池残量などを演算することが
可能であり、これによって多彩な電池状態を出力するこ
とが可能になる。
【0029】出力設定入力端子21には、電圧や電流な
どの設定値や、交流出力構成の場合の周波数設定等を外
部から入力する。例えば、出力電圧設定基準値を入力す
れば、出力端子電圧を外部より可変とすることが可能に
なる。又、負荷機器の状態、例えば負荷が非動作状態
(負荷のパワースイッチがオフの場合)や、無負荷状態
(負荷機器がつながっていない場合)等の検出としても
使用することが可能になる。
【0030】この様な場合は出力制御部2でのパルス発
生を停止させることによって、2次電池A,Bの消耗を
防ぐようなことが可能になる。出力設定入力端子21の
信号入力形態としては、前述と同様にアナログ入力やデ
ィジタル入力とすることが可能である。なお、電池状態
出力端子11又は出力設定入力端子21を複数系統設け
ることも可能である。
【0031】次に、各部を更に詳細に説明する。図2は
保護回路部1及び出力制御部2の構成を示す。本例は出
力制御部2を降圧型DCチョッパー形式とした場合であ
る。また、本図は出力端子を充電用負端子Ec−と放電
用負端子Eb−とに分け、放電電圧、すなわち、正端子
Eb+と負端子Eb−間の電圧を一定にする場合を示し
ている。
【0032】このような構成は、実用面からみると充電
時の電圧損失や放電時の電圧損失が小さくなり、充電用
負端子Ec−と放電用負端子Eb−が分離しているの
で、安全性及び信頼性にも好ましいものである。ここで
は、充電スイッチ23及び放電スイッチ22としてNチ
ャネルパワーMOSを用いている。
【0033】さて、 保護回路部1の機能を内部構成に
基づいて説明する。保護回路部1の電池電圧検出部12
には、2次電池A,Bの電圧検出手段として4個のコン
パレータ51〜54が設けられている。片方の2次電池
Aの電圧は過放電検出用のコンパレータ51及び過充電
検出用のコンパレータ52で基準電圧E1と比較され、
もう片方の2次電池Bの電圧は過放電検出用のコンパレ
ータ53及び過充電検出用のコンパレータ54で基準電
圧E2と比較される。
【0034】これによって、2次電池A,Bの過充電あ
るいは過放電が検出される。各2次電池A,Bの電圧は
ラダー抵抗群R3〜R7で分圧してコンパレータ51〜
54に供給する。各コンパレータ51〜54は過放電あ
るいは過充電を検出するとハイレベル「H」の信号を出
力する。
【0035】過電流検出は、放電スイッチ22の内部抵
抗及び放電電流で生ずる電圧降下と基準電圧E3とをコ
ンパレータ55で比較して検出する。充電検出起動回路
18では、パワーダウン状態から充電をしたとき充電用
負端子Ec−の電位が電池負電圧VSSより下がること
を利用して充電を検出する。
【0036】充電検出起動回路18の後に接続されてい
るトータル電圧検出部56は、2次電池A,Bの両端の
電圧、すなわち、電池正電圧VDDと電池負電圧VSS
間の電圧を検出し、これが所定の電圧以上のときパワー
ダウン解除信号SEを出力する。パワーダウン制御部1
6は、パワーダウンスイッチ17A,17Bのオン/オ
フ制御を行う。
【0037】ここで、過充電時の動作について説明す
る。例えば、2次電池Aが過充電となったとすると、2
次電池Aの過充電検出用のコンパレータ52の出力がハ
イレベル「H」となる。コンパレータ52の出力信号は
2入力オアゲート57を介してパワーダウン制御部16
と、GNDレベルシフト部14に入力される。この信号
はGNDレベルシフト部14から充電系制御ロジック1
5に供給される。
【0038】充電系制御ロジック15への信号は過充電
検出信号SIとなり、パワーダウン制御部16への信号
はパワーダウン禁止信号SJとなる。充電系制御ロジッ
ク15では、過充電検出信号SIを最優先で受け取り、
これによって充電スイッチ23をオフにして充電電流を
遮断する。上述の動作は2次電池Bが過充電となったと
きも同様である。2次電池Aまたは2次電池Bの両方が
過充電であることを検出した場合も、オアゲート57か
ら過充電検出信号SIが出力されて上述と同様の動作が
行われる。
【0039】2次電池Aの両端に接続されている抵抗R
1及びスイッチ58と、2次電池Bの両端に接続されて
いる抵抗R2及びスイッチ59は、2次電池A,Bのそ
れぞれに対するバランス回路である。本例では、スイッ
チ58,59にパワーMOS−FETを使用している。
ここでは、過充電となった2次電池A,Bに対応するバ
ランス回路のスイッチ58,59がオンし、それぞれ電
流IA,IBを流す。これによって過充電となった2次
電池A又は2次電池Bが過充電領域を脱するまで放電す
る。
【0040】そして、2次電池A又は2次電池Bが過充
電領域を脱すると、過充電検出信号SIがローレベル
「L」となり、スイッチ58,59がオフになる。ま
た、充電スイッチ23がオンになって充電が再開され、
2次電池A,Bのどちらかが過充電となると上述と同様
に放電動作を繰り返す。
【0041】次に、過放電時の動作について説明する。
例えば、片方の2次電池Aが過放電となったとすると、
過放電検出用のコンパレータ51がハイレベル「H」と
なる。コンパレータ51の出力信号は2入力オアゲート
60を経て、放電系制御ロジック13に入る。そして、
この中の過放電制御ロジックの時定数T1が経過した後
信号が出力され、これが2入力アンドゲート61を経て
放電スイッチ22に供給されてオフとなる。これによっ
て放電電流が遮断される。また、放電系制御ロジック1
3では、パワーダウン時定数T2が経過した後パワーダ
ウン制御部16等に信号を出力する。
【0042】ここでは、負荷機器の起動時等に生ずる瞬
間的な大電流が2次電池A,Bの内部抵抗に流れること
によって電池電圧が下がり、このとき過放電検出されて
放電スイッチ22がオフになったり、或いはパワーダウ
ンとなることを防止できるように、上述の時定数T1,
T2の値が適宜設定されている。
【0043】上述のように、過電流がショート等によっ
て発生したときに、過放電検出が働きパワーダウンとな
っては困るので、時定数T1経過後に放電スイッチ22
をオフにしてからパワーダウンを検出するようになって
いる。但し、電池電圧の復帰は負荷電流がオフになって
からしばらく掛かる場合があるので、時定数T1,T2
はT1<T2に設定されている。
【0044】パワーダウン信号SAはパワーダウン制御
部16に入る。この時オアゲート57からの過充電検出
信号SI、すなわち、パワーダウン禁止信号SJがなけ
ればパワーダウンスイッチ17がオフになってパワーダ
ウン状態となる。また、2次電池A,Bの電圧バランス
が極端に崩れ、片方の例えば2次電池Aが過充電でもう
一方の2次電池Bが過放電となった時には、パワーダウ
ンすると過充電となっている2次電池Aのオーバーフロ
ー放電がオフとなり、過充電領域から脱出不能となり不
都合が生ずる。本例では、このようなことが起きないな
いようになっている。
【0045】続いて、過電流時の動作について説明す
る。負荷電流がショート等で過大に流れてこれが検出さ
れると、2次電池A,B及びスイッチ素子などを保護す
るため放電スイッチ22をオフにする。すなわち、放電
スイッチ22の内部抵抗によって生ずる電圧と基準電圧
E3とをコンパレーター55で比較し、過電流状態であ
ることが検出されるとここからハイレベル「H」の信号
が出力される。そして、放電系制御ロジック13から過
電流検出信号SIを出力することにより放電スイッチ2
2をオフにするのであるが、上述のように瞬間的な大電
流では動作しないように時定数T1が設定されている。
【0046】次に、パワーダウン状態及びパワーダウン
状態からの復帰について説明する。パワーダウン状態で
はパワーダウンスイッチ17A,17Bがオフになり、
これによってコンパレーター51〜54、基準電圧E
1,E2、ラダー抵抗群R3〜R7など電流が流れる部
分をオフにしている。また、充電スイッチ23及び放電
スイッチ22もオフになっている。パワーダウン状態に
なると回路の消費電流が減り、2次電池A,Bの電圧が
0Vになるまでの時間が大幅に長くなり、2次電池A,
Bの寿命が改善される。
【0047】次に、パワーダウン状態から充電をする場
合について説明する。充電用負端子Ec−に充電電圧が
印加されると、この充電用負端子Ec−の電位は電池負
電圧VSSより低くなる。そこで、充電用負端子Ec−
の電圧を充電検出起動回路18が検出して充電開始信号
SDを出力し、これを充電系制御ロジック15が受けて
充電スイッチ23をオフにする。これによって、2次電
池A,Bの充電が開始される。更に、充電開始信号SD
によりトータル電圧検出部56が動作し、2次電池A,
Bの電圧がコンパレーター51〜54などの検出動作可
能な電圧に達すると、パワーダウンスイッチ17A,1
7Bをオンにして強制的に過充電又は過放電検出を開始
する。更に電池電圧が上昇して過放電領域を脱すると、
正常動作になる。
【0048】次に、出力制御部2について説明する。本
例では、放電用負端子Eb−と正端子Eb+との間の電
圧が定電圧で、且つ、2次電池A,Bの電圧の最低電圧
より低い場合の構成例として示す。つまり、降圧型DC
チョッパー構成となっている。出力制御部2のスイッチ
素子は、保護回路部1の放電スイッチ22を共用してい
る。放電スイッチ22のオン/オフの比、すなわちデュ
ーティ比で出力電圧が制御できる。
【0049】放電用負端子Eb−に接続されている平滑
用チョークコイルL1はエネルギー蓄積用インダクタン
スである。DFはフライホイールダイオードであり、放
電スイッチ22がオン/オフしても負荷電流が断続する
のを防止する。C01は平滑用のコンデンサである。R
01,R02は出力電圧検出用の分圧抵抗である。71
は電圧検出用アンプもしくはコンパレーターである。こ
のコンパレーター71では基準電圧E01と正端子Eb
+を基準とし、これと出力電圧とを比較する。基準電圧
E01を外部から制御すれば可変出力となる。2入力ア
ンドゲート61では、保護回路部1の信号と出力制御部
2の信号をゲートする。
【0050】発振器72は可変周波数或いは可変デュー
ティを生成するもので、コンパレータ71の出力電圧
と、充電電流及び放電電流を検出する電流検出回路3の
出力とで制御される。この電流検出回路3は、2次電池
A,B側から負荷側に流れる電流及び負荷側から2次電
池A,B側に流れる電流を検出したとき、発振器72に
信号を出力する。これによってスイッチングのデューテ
ィを制御し、設定された電流やその電流値が最大電流と
なるように電流制限をする。電流及び電流値を外部から
設定すれば可変電流制御が可能となる。
【0051】この電流検出動作は、保護回路部1の過電
流検出動作とは基本的に異なる。保護回路部1の過電流
検出においては、上述のように異常な過大電流を検出し
たときに負荷を遮断して保護動作を行なう。又、電流検
出回路3で軽負荷や無負荷などを検知することもでき
る。
【0052】次に、出力制御部2の更に詳細な構成及び
動作について、図3以下を参照して説明する。図3は、
出力制御部2を降圧型チョッパーとした場合の構成図で
ある。同図に示すように、例えば2次電池A,Bの合計
である2次電池Cの正側は正端子Eb+につながってい
る。2次電池Cの負側は、放電スイッチ22のソース端
子及びドレイン端子を通り、コイルL1を経て負端子E
b−につながっている。
【0053】コイルL1の2次電池C寄りには、2次電
池Cの正側がカソード側となるようにフライホイルダイ
オードDFがつながっている。また、コイルL1の出力
端子側、すなわち正端子Eb+側には、平滑用コンデン
サC01がつながっている。さらに、出力端子Eb+,
Eb−間には分圧用抵抗R01,R02が直列につなが
っていて、直列抵抗R01,R02の分圧点が電圧検出
用のコンパレータ71の正入力端子につながり、基準電
圧E01がコンパレータ71の負入力端子につながって
いる。
【0054】基準電圧E01は正端子Eb+側が基準と
なるようにつながっている。これは、出力電圧の負端子
Eb−側に放電スイッチ22が入っているので、負端子
Eb−側を基準とできないからである。コンパレータ7
1の出力は発振器72につながっている。発振器72の
出力は2入力アンドゲート61を通り、放電スイッチ2
2のゲート端子につながっている。
【0055】次に、出力制御部2の動作を説明する。放
電スイッチ22がオンになると電流i1が流れる。電流
i1はコイルL1にエネルギーを蓄積しながら増大す
る。そして、放電スイッチ22がオフになると、電流i
1はフライホイールダイオードDFを通る電流i2とな
り、コイルL1に蓄積したエネルギーを使いながら減少
していく。このように放電スイッチ22のオン/オフに
伴い、電流i1,i2の発生が繰り返される。
【0056】抵抗R01,R02の分圧点の電圧が基準
電圧E01より下がったとき、すなわち、正端子Eb+
と負端子Eb−間の出力電圧Voが基準電圧E01より
高くなったときには、コンパレータ71の出力信号電圧
が下がり、放電スイッチ22のオン期間が短く(デュー
ティ比が小さく)なるように発振器72の発振波形が制
御される。また、これとは逆に出力電圧Voが下がる
と、コンパレータ71の出力信号電圧が上がり、放電ス
イッチ22のオン期間が長くなるように発振器72の発
振波形が制御される。これによって出力電圧Voが設定
電圧に合うようになる。出力電圧Voの設定値は、基準
電圧E01または、抵抗R01,R02の分圧比等で変
更することが可能である。この分圧比を外部から制御す
ると、可変電圧出力制御となる。
【0057】次に、発振器72について説明をする。こ
こでは、可変デューティの発振出力を得る場合について
説明する。発信器72では三角波(又は鋸歯状波)を発
生し、コンパレータ71に供給する。そして、コンパレ
ータ71の比較電圧を変化させることにより、デューテ
ィ可変の出力が得られる。可変範囲は、最小パルス幅と
周期により定まる。最小パルス幅は、コンパレータ71
の周波数特性や三角波などの頂点の鈍り等で制限があ
る。パルス幅0まで制御しようとすると、最小パルス幅
から0に、又は、0から最小パルス幅に飛びが生ずるの
で、周期と最小パルス幅の比が大きい方が好ましい。
【0058】一方、一定のパルス幅を発生させておき、
その発生周期を変化させて可変デューティを得る方法も
ある。パルス幅を小さく設定して周波数を下げ、デュー
ティ0への飛びを小さくすることも可能であるが、この
場合はデューティの大きい時の周波数が高くなってしま
う。また、発振周波数が高いほど許容電圧変化(リップ
ル)に対するコイルL1のインダクタンスが小さくても
よくなるので小型化が図れるが、周波数が高いほどスイ
ッチング損失が増加する。したがって、上述の2つの方
法を必要に応じて組み合わせて使用することが効果的で
ある。
【0059】なお、発振器72をヒステリシスをもつ比
較器構成とし、コンパレータ71の出力がハイレベル
「H」で放電スイッチ22がオンとなり、ローレベル
「L」でオフとなるようにすると、自励式チョッパーと
して働くので出力電圧Voを設定値に定電圧化すること
が可能になる。ヒステリシスの幅は、出力電圧Voの変
化(リップル)が許容できる幅に設定する。
【0060】自励式チョッパーの場合は、負荷電流など
でチョッパーの周波数が変化するが、負荷電流が小さく
なると周波数が極端に下がりスイッチング損失が減少す
る。負荷が無負荷になると時々スイッチングすることに
なり2次電池Cの消耗防止に効果がある。なお、コンデ
ンサC01は、スイッチングノイズや出力電圧変化など
を低減させるための平滑コンデンサである。
【0061】次に、放電にともない電池電圧が変化した
ときの出力電圧Voと、スイッチ波形の関係を図4を参
照して説明する。図4(A)は縦軸が電圧V、横軸が放
電時間Tであり、電池電圧Viを実線で、出力電圧Vo
を2点鎖線で示す。同図において、電池電圧Vi線上に
放電初期(電圧が高い)から放電末期(電圧が低い)に
かけ点A,B,Cを取り、各時点に於けるスイッチ波形
を同図(B)〜(D)に示す。なお、出力電圧Voは点
Cで示す放電末期電圧より低い。
【0062】同図から分かるように、A点からC点にか
けて放電スイッチ22の周期Tに対するオン期間T(O
N)と、オフ期間T(OFF)の関係が変化している。
周期T=T(ON)+T(OFF)であり、デューティ
比D=T(ON)/Tとすると、本例の降圧型チョッパ
ーでの入力電圧Viと出力電圧Voの関係は、Vo=V
i×T(ON)/T=Vi×Dとなる。
【0063】本例では入力電圧Viが電池電圧であるの
で、出力電圧Voを一定にするためデューティDを図示
のように変化させる。なお、出力電圧Voを求める式は
説明の為のものであるので、放電スイッチ22、フライ
ホイールダイオードDF、コイルL1等の電圧や電流或
いはスイッチング等にともなう損失は含まれていない。
後述の他の方式についても、出力電圧Voの式は損失を
無視して説明する。
【0064】さて、電流i1,i2の波形を図5に示
す。同図(A)は放電スイッチ22のオン/オフ波形で
ある。電流i1は同図(B)に示すように放電スイッチ
22がオンの期間に流れ、コイルL1にエネルギーを蓄
積する。放電スイッチ22がオフになると電流i1は0
になる。すなわち、放電スイッチ22がオンの期間だけ
2次電池Cから電流が流れる。
【0065】電流i2は、同図(C)に示すように放電
スイッチ22がオフの期間に流れ、フライホイールダイ
オードDFを通りコイルL1のエネルギーを放出しなが
ら流れる。そして、出力電流としては同図(D)に示す
ように電流i1と電流i2が連続した電流となり、これ
によって負荷に連続した電流が流れることになる。
【0066】図6は出力制御部2を昇降圧型チョッパー
として構成した例である。昇降圧型チョッパーとは、出
力電圧Voが入力電圧Viの最高値と最低値の間にある
もので(図7)、入力電圧Viが高いときは降圧型とし
て働き、入力電圧Viが低いときは昇圧型として働く。
本例では、図3に示した降圧型チョッパーに逆流防止用
のダイオード73と、スイッチ74と、スイッチ74の
ドライブ用極性反転ドライブ(インバータ)75とが追
加されている。ここでは、スイッチ74にPチャネルパ
ワーMOSを用いている。
【0067】次にこの出力制御部2の動作の説明をす
る。放電スイッチ22及びスイッチ74は同時にオン
し、これによって電流i3が流れてコイルL1にエネル
ギーが蓄積される。次に、両方のスイッチ22,74が
オフになるとコイルL1のエネルギーを放出し、各ダイ
オードDF,73を通る電流i2がコンデンサC01を
チャージしながら負荷に流れる。
【0068】本例の場合は上述の降圧型チョッパー(図
3)とは異なり、負荷側に電流が供給されるのは、両方
のスイッチ22,74がオフになっている期間のみとな
る。従って、負荷電流はコンデンサC01のディスチャ
ージにより連続性を保つことになる。
【0069】出力電圧Voは、Vo=Vi×T(ON)
/T(OFF)となる。すなわち、T(ON)とT(O
FF)の比率、すなわち、デューティを変えることで出
力電圧Voを制御することができる。T(ON)とT
(OFF)が等しいとき、すなわちデューティが0.5
のとき入力電圧Viと出力電圧Voが等しくなる。抵抗
R01,R02、基準電圧E01、コンパレータ71、
発振器72などの働きは、上述の降圧型チョッパーと同
様である。
【0070】なお、コイルL1に流れる電流i2の向き
が逆になるような場合、例えば設定された負荷電流に対
し実際の負荷電流が非常に小さい等の場合には、逆流防
止用のダイオード73があるため負荷側に供給された電
力を負荷側で消費しきれなくなり、出力電圧Voが高く
なってしまう。又、負荷側への電力の供給は断続的にな
るので、負荷電流に対し各スイッチ22,74やコイル
L1に流れる電流はかなり大きい値となるため損失に注
意する必要がある。
【0071】図7は電池電圧Viの変化に対する各スイ
ッチ22,74のデューティの変化を示す。図8は各ス
イッチ22,74のオン/オフと電流i3及び電流i2
の関係を示す。図9は図6の逆流防止用ダイオード73
をNチャネルパワーMOSのスイッチ76に置き換えた
ものである。図10はスイッチ76のオン/オフのタイ
ミングを示す。
【0072】図9の例では、スイッチ22,74がオフ
のときスイッチ76がオンとなるように制御する。この
場合、図6の構成では順方向電圧降下があり電圧損失が
発生する。ダイオード73がシリコンダイオードの場合
は約0.7Vの損失が生じ、ショットキーダイオードの
場合でも約0.5Vぐらいの損失を生ずる。しかし、図
9のようにダイオード73の代わりにオン抵抗の小さい
スイッチ76を用いることで、この損失を大幅に軽減す
ることが可能になる。
【0073】図9ではスイッチ76を充電スイッチとし
て兼用した例として、保護回路部1からの制御も行える
ようにアンドゲート77が設けられている。又、スイッ
チ76のグランドは充放電端子Eb−,Ec−側となる
ので、グランド制御用としてGNDシフト78を設けて
いる。スイッチ76を制御するアンドゲート77のグラ
ンドもシフトされたグランド、すなわち、充放電端子E
b−,Ec−をグランドとして動作する。
【0074】図6及び図9で示した昇降圧型チョッパー
は、入力電圧Viに対し出力電圧Voが高い場合と低い
場合との両方に適用することが可能である。しかし、入
力電圧Viと出力電圧Voが同一で、本来ならスイッチ
ング動作をしなくても良い場合でもスイッチングをし、
かつ、出力電流に対しかなり大きな電流がスイッチ22
やコイルL1やダイオード73等に流れるので損失が多
くなり、効率が悪いという面もある。
【0075】次に、出力電圧Voが入力電圧Viすなわ
ち電池電圧より低い場合は降圧型とし、高い場合は昇圧
型に切換ることで損失を減らした昇降圧型チョッパーの
実施例について、図11〜14を参照して説明する。こ
れは、基本的には上述の昇降圧型チョッパーと同一であ
り、スイッチ22,74のオン/オフの仕方が異なるも
のである。
【0076】図11は昇降圧切換チョッパー形式の出力
制御部2の構成を示す。図12はこの出力制御部2の降
圧動作部と昇圧動作部の関係を示す。同図に示すよう
に、電池電圧Viが放電するのに伴い電圧がA点からC
点に変化し、一定の出力電圧VoとB点で交差する。B
点よりA点寄りの範囲が降圧動作部で、C点寄りが昇圧
動作部である。
【0077】図13は放電スイッチ22及びスイッチ7
4のオン/オフの周期と、各電流i1〜i3の波形を示
す。降圧動作部では、同図(A),(B)に示すように
放電スイッチ22がオン/オフし、スイッチ74はオフ
のままとなっていて、降圧型チョッパーの構成となって
いる。従って、電流i1,i2及び出力電流(i1+i
2)は同図(C),(D),(F)のようになり、これ
は、上述した降圧型チョッパーと同様である。図12の
B点では、電池電圧Viと出力電圧Voが等しいので放
電スイッチ22はオンのままであり、スイッチ74はオ
フのままでオン/オフ動作をしない。昇圧動作部では放
電スイッチ22がオンのままとなり、スイッチ74がオ
ン/オフして昇圧動作をする。
【0078】ここで、昇圧動作について説明する。スイ
ッチ74がオンすると、2次電池Cから電流i3が流れ
コイルL1にエネルギーが蓄積される。次に、スイッチ
74がオフになるとコイルL1に蓄積されていたエネル
ギーで逆起電力が生じ、これによって電流i1が負荷側
に放出される。
【0079】昇圧型の場合も、負荷側に電流を供給する
のは放電スイッチ22及びスイッチ74がオフになった
期間のみであり、昇降圧型の場合と同様に断続的に供給
されることとなる。しかし、昇圧型の場合は、出力電圧
VoはコイルL1の蓄積エネルギーからだけでなく電池
電圧Viが加算されるので、コイルL1が蓄積したり放
出したりするエネルギーは昇降圧型に比べ小さくて良
い。つまり、コイルL1がエネルギーを蓄積する期間、
すなわち、スイッチ74がオンする期間は短くなり、負
荷側に電流を流す期間、すなわち、スイッチ74がオフ
になっている期間が長くなるので、負荷電流に対して各
素子に流れる電流は余り大きくなく損失が少ないことに
なる。
【0080】昇圧型の出力電圧VoはVo=Vi×T/
T(OFF)=Vi×T/(T−T(ON))となる。
すなわち、スイッチ74のオン期間が短いと出力電圧V
oは電池電圧Viに近づき、オン期間が長くなると出力
電圧Voは高くなる。
【0081】次に、降圧と昇圧の切換について説明す
る。図14において、電池電圧Viと出力電圧Voが近
似している状態では、降圧動作時の場合は放電スイッチ
22のオフ期間T(OFF)が連続的に0になることは
不可能であり、ある最小パルス幅T(OFF)minか
ら不連続的に0となる。同様に、昇圧動作時もスイッチ
74のオン期間T(ON)がある最小パルス幅T(O
N)minから不連続的に0となる。
【0082】これにより、出力電圧Voに切換点で影響
が出る。例えば、出力電圧Voを一定に制御しようとし
ても、図示のように変動が出てしまう。すなわち、降圧
動作時は、電池電圧Viが下がるにつれて放電スイッチ
22のオン期間が長くなり(当然オフ期間は短くな
る)、これによって出力電圧Voを一定に保っている
が、電池電圧Viが出力電圧Voに近くなると、オフ期
間がある最小値に達して急に0になり、放電スイッチ2
2がオンのままになって出力電圧Voが上昇する。
【0083】そして、電池電圧Viが更に下がってある
電圧に達すると、昇圧動作に切り替わる。この切り替わ
る電圧を最小パルス幅T(OFF)minでの昇圧分に
相当する電圧とすると、同図のように出力電圧Voは元
の電圧に戻りそれ以降は一定値となる。降圧、昇圧の切
換は図11の昇降切換部79で行なわれ、コンパレータ
71の検出電圧と発振器72の動作状況等に基づいて適
宜切り換えられる。
【0084】上述の説明では、切換点付近で出力電圧V
oが変動することになる。なお、電圧差が小さくなると
スイッチング周波数を低く(周期Tを長く)することで
最小オフ期間との比率を大きくすることや、降圧昇圧切
切り換え部のオーバーラップや、切換点選定等の電圧変
動を小さくするための工夫を必要に応じて組み合わせて
用いるのが好ましい。この件は本発明に直接関係ないの
で説明を省略する。
【0085】次に、図15及び図16を参照して、図1
1のフライホイルダイオードDFと逆流防止用のダイオ
ード73を、それぞれPチャネルパワーMOSを用いた
スイッチ80とNチャネルパワーMOSを用いたスイッ
チ76に置き換えた例を説明する。これにより、ダイオ
ードDF,73の順方向電圧降下による損失が減少する
と同時に、回生機能(後述)が付与される。
【0086】図15は図11のダイオードDF,73を
スイッチ80,76に置き換えたブロック図である。ス
イッチ80は、放電スイッチ22がオフの時のフライホ
イルダイオードDFに代わるものなので、放電スイッチ
22がオフのときオンするように制御される。放電スイ
ッチ22がNチャネルであり、スイッチ80がPチャネ
ルなので制御パルスは同相のものでよい。同様にスイッ
チ76とスイッチ74も制御パルスは同相でよい。
【0087】本例では、放電スイッチ22が保護回路部
1と兼用であり、スイッチ76は保護回路部1の充電ス
イッチ23を兼用しているので、それぞれアンドゲート
61,77が設けられている。GNDシフト78はスイ
ッチ76のグランドが2次電池C側のグランドと異なる
ために設けたものであり、当然スイッチ76の制御をす
るアンドゲート77のグランドもシフトされたグランド
である。
【0088】ダイオードDF,73をスイッチ80,7
6に置き換えたことにより、電流が両方向に流れること
が可能となるため、負荷電流が少ない時(無負荷を含
む)でも出力電圧Voが異常に高くなるという現象がな
くなる。さらに、起電力を持つ負荷がつながった場合、
負荷側から2次電池C側に電流を流すことも可能とな
り、いわゆる、回生機能が付与されることになる。例え
ば電動機などを運転しているときに、電動機を減速する
のに電動機の起電力で電池に逆電流(充電電流)を流し
てブレーキを掛ける回生制動等に回生機能が使用され
る。
【0089】図16は図15の回生時の動作を説明する
ために主要素子を抜き出したブロックを示す。図16の
ように2次電池C側と負荷側が対称になっているので、
各スイッチ22,80,74,76の制御の仕方で2次
電池C側から負荷側に電流が流れるように制御すること
はもちろん、逆に、起電力を有する負荷側から2次電池
C側に電流を流すこともできる。
【0090】ここで、降圧型チョッパーとして動作して
いるときの回生電流について説明する。降圧型の場合、
電池電圧Viは負荷の起電力より高い。放電スイッチ2
2がオンの時はスイッチ80がオフとなり、放電スイッ
チ22がオフのときはスイッチ80がオンとなる。又、
スイッチ76,74も同様の関係になっている。
【0091】そして今、スイッチ22,80の組がスイ
ッチング動作をしていて、スイッチ76,74の組はス
イッチ76がオンのままになっているとすると、スイッ
チング動作のデューティD1に見合った電圧が負荷側に
供給される。負荷側は、その電圧を起電力として持つ性
質のものであったとする。
【0092】ここで、出力電圧Voが下がるようなスイ
ッチング動作のデューティD2に変化させたとすると、
2次電池C側から負荷側には電流が供給されなくなる。
逆にスイッチ80がオンで放電スイッチ22がオフのと
き、スイッチ80、コイルL1、スイッチ76の経路で
負荷側から電流i4が流れ、コイル7L1にエネルギー
が蓄積される。そして、スイッチ80がオフになるとコ
イルL1のエネルギーによって、2次電池C、放電スイ
ッチ22、コイルL1、スイッチ76の経路で電流i6
が流れる。
【0093】この動作は負荷側からみると昇圧型チョッ
パーとなっている。この電流i6は、2次電池Cを充電
する方向に流れる。そして、負荷側の起電力がスイッチ
ングのデューティD2に見合った電圧まで下がって定常
状態になる。なお、定常状態では負荷電流が供給される
様な負荷が一般的であり、その場合は負荷の起電力はチ
ョッパーのデューティから決まる出力電圧Voより低
い。
【0094】しかし、負荷電流が0で起電力があるよう
な負荷状況もある。この場合は、コイルL1に流れる電
流は、放電スイッチ22のオン期間の前半に2次電池C
側から流れ、オン期間の後半に負荷側から流れる。放電
スイッチ22のオフ期間前半では負荷側から流れ、オフ
期間の後半では2次電池C側から流れてバランスが取
れ、これによって一定電圧の出力を保つ。これに対し、
上述のダイオードDF,73を使ったものでは、ダイオ
ードDF,73に逆電流が流れないので、無負荷や起電
力を有する負荷の場合、出力電圧Voが異常に高くなる
ことがある。
【0095】昇圧型として動作している場合の回生時の
電流の流れは、電流i6と電流i5となる。これは、昇
圧型の場合は電池電圧Viより出力電圧Voが高いの
で、負荷側から見て降圧型チョッパーとして動作してい
ることから容易に理解できる。各スイッチ22,74,
76,80の状況は、放電スイッチ22がオンでスイッ
チ80がオフのとき、スイッチ76がオン/オフとなる
と共に、スイッチ74がオフ/オンとなるチョッパー動
作となる。
【0096】以上降圧と昇圧の切換型で説明したが、昇
降圧型として動作させた場合でも切換型と同様に回生機
能を持つことはもちろんである。なお、本方式の場合、
発振器72を自励式にしても無負荷時のスイッチング損
失低減効果が期待できなくなるので、発振器72を発振
停止させるための負荷状態検出手段を設ける必要があ
る。負荷状態検出手段としては、図1に示した出力設定
入力端子21から負荷状態を入力したり、2次電池パッ
クが負荷装置に着装されたことでオン/オフするスイッ
チ(図示せず)を設けることが可能である。
【0097】今まで述べた実施例は、出力制御部2にチ
ョッパー形式を用いたもので説明したが、出力制御部2
にDC−DCコンバータ等の構成を使っても良い。DC
−DCコンバータにするとGNDが独立した多出力が得
られ、用途によっては好都合である。
【0098】更に、図17に示すように出力制御部2を
DC−ACインバータの構成としても良い。DC−AC
インバータの構成は、基本的にはDCチョッパー等を2
組用いて負荷に交流電流が流れるようにする。単相交流
の場合は1つの出力に対し2つのチョッパーが必要とな
るが、3相交流の出力とすると3組のチョッパーで良
く、素子の数が少なくなり実用的である。
【0099】図18は単相交流の場合のスイッチ素子の
配置例を示す。負荷81に交流電流が流れるように4つ
のスイッチ素子82のオン/オフを制御する。オン/オ
フの方法は容易に分かるので詳細説明を省略する。図1
9は3相交流の場合の例を示す。6つのスイッチ素子8
2のオン/オフにより、3つの負荷81に3相交流が流
れるように制御する。負荷81はY結線で示してあるが
Δ結線でも良い。スイッチ素子82のオン/オフの仕方
は省略する。
【0100】交流周波数の周期中をDC−DCチョッパ
ーで変調し、出力波形を正弦波に近づけることも一般的
に良く行われていることである。多出力や3相交流など
にすると素子の数が増加するが、1つずつの素子は電流
容量が小さいものを使うことが可能になるので、大電流
を扱うときには好都合となる。
【0101】以上、実施例ではスイッチ素子にパワーM
OSを用いた場合について説明したが、スイッチ素子に
はバイポーラトランジスタやSCRやその他のスイッチ
素子を使うことが可能であり、扱う電力(電圧や電流)
の大きさ、周波数、使用目的(環境等も含む)等から適
したものを選択することが可能である。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、2次電池
の電圧と基準電圧とを比較して2次電池の過充電又は過
放電状態を検知する手段と、2次電池の放電電流を遮断
する第1のスイッチ手段と、2次電池の充電電流を遮断
する第2のスイッチ手段と、第1のスイッチ手段及び第
2のスイッチ手段の導通又は非導通を制御する手段を備
えた保護部と、第1のスイッチ手段又は第2のスイッチ
手段のうち少なくも片方のスイッチ手段を共用し、その
導通又は非導通を制御することによって電圧や電流等の
制御をする出力制御部と、2次電池の過放電状態で保護
部及び出力制御部の回路消費電力を減少するためのパワ
ーダウン制御及びパワーダウン状態からの復帰制御が可
能なパワーダウン制御手段とを備えたものである。
【0103】したがって、本発明によれば、次のような
効果がある。(1)電池保護用の第1スイッチ手段及び
第2スイッチ手段を共用して2次電池出力の電圧や電流
を制御できるので、保護用のスイッチと制御用のスイッ
チを別々に持ったときに比べて電力損失が減少し且つ構
成が簡単になる。(2)出力電圧を一定にするように出
力制御をすることで、負荷機器内の定電圧装置が不要と
なる。(3)電池電圧より低い一定電圧を得ることが可
能になる。(4)電池電圧より高い一定電圧を得ること
が可能になる。(5)電池電圧の最高電圧と最低電圧の
間の一定電圧が得られる。(6)電池電圧の最高電圧と
最低電圧の間の一定電圧を得るとき、昇圧型と降圧型を
切り替えることでスイッチングに伴う損失を減少でき
る。(7)交流出力を得ることが可能になるので負荷機
器の汎用性が広がる。(8)負荷側から2次電池側に電
流を流せる様にすれば回生制動等が可能になる。(9)
色々な電圧の出力を得ることで、複数の異なる電圧が必
要な負荷に対応できる。(10)電流制限をすること
で、定電流源もしくは電流制限を上限とした電流を供給
できる。(11)I/Oインタフェースにより、電圧、
電流、周波数等を外部から可変することができる。(1
2)I/Oインタフェースにより、電池残量などの状態
を外部に出力することができる。(13)軽負荷、無負
荷検出により、出力制御部の損失を軽減できる。(1
4)出力制御部をDC−DCコンバータ形式とすること
で、電池のグランドと出力のグランドが独立した出力が
得られる。(15)出力制御付き保護回路が電池と一体
化しているので、取扱いが容易で取扱いミスが無くな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る2次電池保護装置及び2次電池パ
ックの構成図である。
【図2】保護回路部1及び出力制御部2の構成図であ
る。
【図3】降圧型チョッパー形式の出力制御部2の構成図
である。
【図4】図3の出力電圧Voとスイッチ波形の関係を説
明する図である。
【図5】放電スイッチ22のオン/オフと電流i1,i
2の波形の関係を説明する図である。
【図6】昇降圧型チョッパー形式の出力制御部2の構成
図である。
【図7】図6の出力電圧Voとスイッチ波形の関係を説
明する図である。
【図8】スイッチ22,74のオン/オフと電流i1,
i2の関係を説明する図である。
【図9】図6の変形例を示す構成図である。
【図10】図9の各スイッチ22,74,76のオン/
オフタイミングを説明する図である。
【図11】昇降圧切換型チョッパー形式の出力制御部2
の構成図である。
【図12】図11の降圧動作部と昇圧動作部を説明する
図である。
【図13】図11のスイッチ22,74のオン/オフと
電流i1,i2,i3の関係を説明する図である。
【図14】昇降圧切換型チョッパーの切換点の電圧を説
明する図である。
【図15】図11の変形例の構成図である。
【図16】図15の回生動作を説明する図である。
【図17】実施例の変形例の構成図である。
【図18】DC−ACインバータ2Aの出力を単相交流
としたときの回路図である。
【図19】DC−ACインバータ2Aの出力を3相交流
としたときの回路図である。
【符号の説明】
1 2次電池保護装置及び2次電池パック内の保護回路
部 2 2次電池保護装置及び2次電池パック内の出力制御
部 3 電流検出部 11 電池状態出力端子 12 電池電圧検出部 13 放電系制御ロジック 14 GNDレベルシフト 15 充電系制御ロジック 16 パワーダウン制御部 17,17A,17B パワーダウンスイッチ 18 充電検出起動回路 19 過電流検出部 21 出力設定入力端子 22 放電スイッチ 23 充電スイッチ 41 出力電圧検出部 42 放電検出部 43 制御パルス発生回路 51〜55,71 コンパレータ 56 トータル電圧検出部 57,60 2入力オアゲート 58,59,80 スイッチ 61,77 2入力アンドゲート 72 発振器 73 逆流防止用ダイオード 74,76 スイッチ 75 インバータ 78 グランドシフト 79 昇降切換え部 81 負荷 82 スイッチ素子 DF フライホイルダイオード L1 平滑用チョークコイル C01 平滑用コンデンサ E01 基準電圧 Eb+ 正端子 Eb− 負端子 Ec− 充電用負端子 VDD 電池正電圧 VSS 電池負電圧

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2次電池の電圧と基準電圧とを比較して
    上記2次電池の過充電又は過放電状態を検知する手段
    と、上記2次電池の放電電流を遮断する第1のスイッチ
    手段と、上記2次電池の充電電流を遮断する第2のスイ
    ッチ手段と、上記第1のスイッチ手段及び上記第2のス
    イッチ手段の導通又は非導通を制御する手段を備えた保
    護部と、 上記第1のスイッチ手段又は上記第2のスイッチ手段の
    うち少なくも片方のスイッチ手段を共用し、その導通又
    は非導通を制御することによって電圧や電流等の制御を
    する出力制御部と、 上記2次電池の過放電状態で上記保護部及び上記出力制
    御部の回路消費電力を減少するためのパワーダウン制御
    及び上記パワーダウン状態からの復帰制御が可能なパワ
    ーダウン制御手段とを備えたことを特徴とする2次電池
    保護装置。
  2. 【請求項2】 上記出力制御部で出力電圧を検出してこ
    れを基準電圧と比較し、上記出力電圧が上記2次電池の
    端子電圧における最低電圧より低く設定された一定電圧
    になるように、上記第1のスイッチ手段及び上記第2の
    スイッチ手段の導通又は非導通を繰り返し制御する降圧
    型DCチョッパーとなるように構成されていることを特
    徴とする請求項1記載の2次電池保護装置。
  3. 【請求項3】 上記出力制御部で出力電圧を検出してこ
    れを基準電圧と比較し、上記出力電圧が上記2次電池の
    端子電圧における最高電圧より高く設定された一定電圧
    になるように、上記第1のスイッチ手段及び上記第2の
    スイッチ手段の導通又は非導通を繰り返し制御する昇圧
    型DCチョッパーとなるように構成されていることを特
    徴とする請求項1記載の2次電池保護装置。
  4. 【請求項4】 上記出力制御部で出力電圧を検出してこ
    れを基準電圧と比較し、上記出力電圧が上記2次電池の
    端子電圧における最低電圧と最高電圧の間に設定された
    一定電圧になるように、上記第1のスイッチ手段及び上
    記第2のスイッチ手段の導通又は非導通を繰り返し制御
    する昇降圧型DCチョッパーとなるように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の2次電池保護装置。
  5. 【請求項5】 上記出力制御部で出力電圧を検出してこ
    れを基準電圧と比較し、上記出力電圧が上記2次電池の
    端子電圧における最低電圧と最高電圧の間に設定された
    一定電圧になるよう上記第1のスイッチ手段及び上記第
    2のスイッチ手段の導通又は非導通を繰り返し制御する
    昇降圧型DCチョッパーであり、上記出力電圧より上記
    2次電池の電圧が高いときは降圧型に切り換えられ、上
    記出力電圧より上記2次電池の電圧が低いときは昇圧型
    に切り換えられるように構成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の2次電池保護装置。
  6. 【請求項6】 上記出力制御部は出力が単相交流又は多
    相交流となるように構成されていることを特徴とする請
    求項1から請求項5記載の2次電池保護装置。
  7. 【請求項7】 起電力を持った負荷が接続された場合、
    設定された出力電圧より上記起電力が高いとき、上記出
    力制御部から上記2次電池に充電電流を流すようにした
    ことを特徴とする請求項1から請求項6記載の2次電池
    保護装置。
  8. 【請求項8】 複数の独立した出力端子を備え、上記出
    力端子から独立して出力することを可能にしたことを特
    徴とする請求項1から請求項7記載の2次電池保護装
    置。
  9. 【請求項9】 放電電流値検出手段又は充電電流値検出
    手段のうち少なくとも1つを備え、上記放電電流検出手
    段又は上記充電電流検出手段で検出された電流と比較基
    準電流とを比較し、上記検出された電流が予め設定され
    た一定電流もしくは最大電流となるように制御するよう
    にしたことを特徴とする請求項1から請求項8記載の2
    次電池保護装置。
  10. 【請求項10】 基準電圧、基準電流、周波数等の設定
    情報や上記2次電池の残存容量等の状態検知情報等を入
    出力するためのインタフェースを備えたことを特徴とす
    る請求項1から請求項9記載の2次電池保護装置。
  11. 【請求項11】 無負荷状態又は軽負荷状態の検知手段
    と、上記各状態が検知されたとき上記第1のスイッチ手
    段又は上記第2のスイッチ手段のスイッチング周期を変
    えるか、上記各スイッチ手段のスイッチング動作を停止
    して電力損失を軽減する手段を備えたことを特徴とする
    請求項1から請求項10記載の2次電池保護装置。
  12. 【請求項12】 上記出力制御部は電圧制御方式がDC
    −DCコンバータ形式であることを特徴とする請求項1
    又は請求項8から請求項11に記載の2次電池保護装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項1から請求項12に記載の2次
    電池保護装置が内蔵されていることを特徴とする2次電
    池パック。
  14. 【請求項14】 上記出力制御部の交流出力の周波数及
    び又は電圧を可変にするための外部からの制御信号の入
    力端子及び又は出力端子と、上記制御信号に対応して上
    記交流出力の周波数及び又は電圧を可変する出力可変手
    段を備え、上記交流出力の周波数及び又は電圧を外部か
    ら可変可能にしたことを特徴とする請求項6記載の2次
    電池保護装置。
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