JP2005135672A - 電池パック - Google Patents
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Abstract
【課題】 電池パックの保護回路および保護用のFETを省略する。
【解決手段】 AC−DCコンバータ3で生成された充電電圧が電池パック31の充電用DC−DCコンバータ32に供給される。DC−DCコンバータ32は、入力電圧が所定値より大の場合に所定の電圧を出力し、この電圧で二次電池5が充電される。二次電池5の出力電圧および放電用DC−DCコンバータ33の出力電圧が放電回路22に供給される。二次電池5の電圧が設定値より小となると、DC−DCコンバータ33自身の出力が遮断され、また、放電スイッチ33がオンからオフへ切り換えられる。これらの動作によって、放電回路22に対して供給されていた放電電流が遮断され、過放電が防止される。
【選択図】 図3
【解決手段】 AC−DCコンバータ3で生成された充電電圧が電池パック31の充電用DC−DCコンバータ32に供給される。DC−DCコンバータ32は、入力電圧が所定値より大の場合に所定の電圧を出力し、この電圧で二次電池5が充電される。二次電池5の出力電圧および放電用DC−DCコンバータ33の出力電圧が放電回路22に供給される。二次電池5の電圧が設定値より小となると、DC−DCコンバータ33自身の出力が遮断され、また、放電スイッチ33がオンからオフへ切り換えられる。これらの動作によって、放電回路22に対して供給されていた放電電流が遮断され、過放電が防止される。
【選択図】 図3
Description
この発明は、リチウムイオン電池等の二次電池の電池パックに関する。
電池パック内には、異常充電、異常放電が起こることがないように、保護回路が設けられている。保護回路では、セル(電池)電圧を監視し、充電、放電時に定められた範囲のセル電圧を超えると保護回路(IC)が異常電圧を検知し、過充放電制御FETをオフする。これにより、電池パックが過充電、過放電状態になることを防止していた。
二次電池と降圧型電圧変換器を組み合わせ、一定電圧を出力する電池パックが下記の特許文献1に記載されている。
図1を参照して従来の回路構成について説明する。図1において、参照符号1が電池パックを示し、参照符号2が電子機器本体を示し、参照符号3がAC−DCコンバータを示し、参照符号4がACプラグを示す。電池パック1は、二次電池5と、保護回路6と、放電制御FET7と、充電制御FET8とを有する。これらのFET7および8は、Pチャンネル型FETであり、寄生ダイオード9および10が存在している。FET7および8は、保護回路6からの放電制御信号17および充電制御信号18によって制御される。
保護回路6の機能は、過充電保護、過放電保護および過電流保護の3つの機能がある。簡単にこれらの保護機能について説明する。過充電保護機能について説明する。リチウムイオン電池を充電していくと、満充電を過ぎても電池電圧が上昇を続ける。この過充電状態になると危険な状態となる可能性が生じる。したがって、充電は、定電流定電圧で行い、充電制御電圧が電池の定格(例えば4.2V)以下が行う必要がある。しかしながら、充電器の故障や、異機種用充電器の使用によって、過充電の危険性がある。過充電され、電池電圧がある電圧値以上になった場合、保護回路6が充電制御FET8をオフし、充電電流を遮断する。
過放電保護機能について説明する。定格放電終止電圧以下まで放電し、電池電圧が例えば2V〜1.5V以下の過放電状態になった場合は、電池が故障する場合がある。放電され、電池電圧がある電圧値以下になった場合、保護回路6は、放電制御FET7をオフし、放電電流を遮断する。この機能が過放電機能である。
過電流保護機能について説明する。電池の+−端子間が短絡された場合には、大電流がながれてしまい、異常発熱する危険性がある。放電電流がある電流値以上流れた場合には、保護回路6は、放電制御FET7をオフし、放電電流を遮断する。この機能が過電流保護機能である。
電池パック1にプラス側の外部端子11およびマイナス側の外部端子12が設けられている。外部端子11,12から取り出された電池電圧が電子機器本体2内のDC−DCコンバータ21に供給される。DC−DCコンバータ21は、電池電圧を所定の直流電圧に変換する。DC−DCコンバータ21の出力電圧が放電回路22に供給される。
AC−DCコンバータ3は、ACプラグ4からの家庭用交流電源を整流し、さらに、所定の充電電圧に変換して、外部端子11および12に充電電圧が印加される。この充電電圧によって二次電池5が充電される。
図2は、図1の従来の回路構成をより具体的に示すものである。電池パック1は、充電端子t1、マイナス側端子t2およびプラス側端子t3を有する。電子機器本体2は、これらの端子と接続される端子t11,t12およびt13を有する。図2の例では、端子t13およびt12間に生じる電池電圧がそのまま供給される回路ブロック22aと、放電用DC−DCコンバータ21で変換された直流電圧が供給される回路ブロック22bとを電子機器本体2が有している。
AC−DCコンバータ3によって生成された直流電圧が端子t24、t25から電子機器本体2の端子t15、t14を介して充電用DC−DCコンバータ23に供給される。充電用DC−DCコンバータ23によって所定の電圧とされた充電電圧が充電端子t11およびマイナス側端子t12から電池パック1に供給される。
従来の電池パックは、保護回路6、放電制御FET7,充電制御FET8を必要としていた。これらの電子部品は、他の電子部品と比較すると、コストが高いため、電池パックのローコスト化が難しい。さらに、所望の直流電圧を得るために、電子機器本体2側にDC−DCコンバータ21を内蔵しているため、本体の小型・軽量化が難しい問題があった。
従って、この発明の目的は、コストが低いものとされ、また、電子機器本体の小型化・軽量化が容易な電池パックを提供することにある。
上述した課題を達成するために、この発明は、二次電池を内蔵するバッテリーパックにおいて、
充電電圧が入力され、充電電圧が設定値以上の場合に、二次電池を充電する充電用電圧変換器と、
二次電池と第1の出力端子を直接的に接続する放電スイッチと、
二次電池電圧が入力され、二次電池電圧が設定値以上の場合に、所定の出力電圧を第2の出力端子に出力し、二次電池電圧が設定値に比して小の場合に、第2の出力端子に対する出力を遮断すると共に、放電スイッチをオフとする放電用電圧変換器とを有する電池パックである。
充電電圧が入力され、充電電圧が設定値以上の場合に、二次電池を充電する充電用電圧変換器と、
二次電池と第1の出力端子を直接的に接続する放電スイッチと、
二次電池電圧が入力され、二次電池電圧が設定値以上の場合に、所定の出力電圧を第2の出力端子に出力し、二次電池電圧が設定値に比して小の場合に、第2の出力端子に対する出力を遮断すると共に、放電スイッチをオフとする放電用電圧変換器とを有する電池パックである。
この発明は、二次電池を内蔵するバッテリーパックにおいて、
充電電圧が入力され、充電電圧が設定値以上の場合に、二次電池を充電する充電用電圧変換器と、
二次電池電圧が入力され、二次電池電圧が設定値以上の場合に、所定の出力電圧を出力端子に出力し、二次電池電圧が設定値に比して小の場合に、第2の出力端子に対する出力を遮断する放電用電圧変換器とを有する電池パックである。
充電電圧が入力され、充電電圧が設定値以上の場合に、二次電池を充電する充電用電圧変換器と、
二次電池電圧が入力され、二次電池電圧が設定値以上の場合に、所定の出力電圧を出力端子に出力し、二次電池電圧が設定値に比して小の場合に、第2の出力端子に対する出力を遮断する放電用電圧変換器とを有する電池パックである。
この発明は、二次電池を内蔵するバッテリーパックにおいて、
充電電圧が入力され、充電電圧が設定値以上の場合に、二次電池を充電する充電制御器と、
二次電池と第1の出力端子を直接的に接続する放電スイッチと、
二次電池電圧が入力され、二次電池電圧が設定値以上の場合に、所定の出力電圧を第2の出力端子に出力し、二次電池電圧が設定値に比して小の場合に、第2の出力端子に対する出力を遮断すると共に、放電スイッチをオフとする放電用電圧変換器とを有する電池パックである。
充電電圧が入力され、充電電圧が設定値以上の場合に、二次電池を充電する充電制御器と、
二次電池と第1の出力端子を直接的に接続する放電スイッチと、
二次電池電圧が入力され、二次電池電圧が設定値以上の場合に、所定の出力電圧を第2の出力端子に出力し、二次電池電圧が設定値に比して小の場合に、第2の出力端子に対する出力を遮断すると共に、放電スイッチをオフとする放電用電圧変換器とを有する電池パックである。
二次電池を内蔵するバッテリーパックにおいて、
充電電圧が入力され、充電電圧が設定値以上の場合に、二次電池を充電する充電制御器と、
二次電池電圧が入力され、二次電池電圧が設定値以上の場合に、所定の出力電圧を出力端子に出力し、二次電池電圧が設定値に比して小の場合に、第2の出力端子に対する出力を遮断する放電用電圧変換器とを有する電池パックである。
充電電圧が入力され、充電電圧が設定値以上の場合に、二次電池を充電する充電制御器と、
二次電池電圧が入力され、二次電池電圧が設定値以上の場合に、所定の出力電圧を出力端子に出力し、二次電池電圧が設定値に比して小の場合に、第2の出力端子に対する出力を遮断する放電用電圧変換器とを有する電池パックである。
この発明では、充電制御用の電圧変換器または充電制御器が過充電保護機能を兼ね備えているので、過充電防止のための保護回路(IC)および充電制御FETを省略することができる。また、この発明では、放電制御用の電圧変換器が過放電保護機能を兼ね備えているので、過放電防止のための保護回路(IC)および放電制御FETを省略することができる。
したがって、電池パックのコストを低いものとすることができ、また、従来、電子機器本体側に内蔵されている充電制御器または充電用電圧変換器と放電用電圧変換器とを電池パック内に組み込むことができるため、電子機器本体の小型・軽量化を図ることができる。さらに、電子機器本体に必要としていたこれらの回路の設置スペースに他の回路を配置することも可能となる。
さらに、電圧変換器としてのDC−DCコンバータを使用する場合、10kHz〜2MHzの高周波数で、スイッチング制御することにより、輻射ノイズが発生する。電圧変換器としてのDC−DCコンバータを電池パック内部に設けることにより、電子機器内部回路とDC−DCコンバータとの距離を長くでき、電子機器の内部回路へのノイズの影響を抑制できる。また、電池パックに電圧変換器を内蔵することによって、角形電池における鉄の電池缶、またはリチウム・ポリマー電池におけるアルミニウムのラミネートフィルムによって高周波電磁波ノイズを低減することができる。
以下、この発明について図面を参照して説明する。図3は、この発明による電池パックの第1の実施形態の構成を示す。図3において、参照符号31が第1の実施形態の電池パックを示し、参照符号2が電子機器本体を示し、参照符号3がAC−DCコンバータを示し、参照符号4がACプラグを示す。
電池パック31は、二次電池5と、充電用電圧変換器としてのDC−DCコンバータ32および放電用電圧変換器としての放電用DC−DCコンバータ33と、放電出力を制御するための放電スイッチ34とを有する。スイッチ34のオン/オフは、DC−DCコンバータ33によって制御される。なお、図示を省略しているが、DC−DCコンバータ32および33は、それぞれ二次電池5の負極と接続される負側(接地側)の接続を有している。
二次電池5は、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケル水素電池、ニッカド電池、リチウム金属電池などである。リチウムイオン電池の場合、例えば角形電池の構成とされ、二次電池2が全体として鉄の電池缶で被覆されている。また、リチウムポリマー電池の場合には、アルミニウムのラミネートフィルムで封止された構成とされている。なお、二次電池は、今後、開発される種類の二次電池でもよい。
AC−DCコンバータ3は、ACプラグ4からの家庭用交流電源を整流する。AC−DCコンバータ3で生成された充電電圧が電池パック31の充電端子41およびマイナス側端子42を通じて、DC−DCコンバータ32に供給される。DC−DCコンバータ32は、所定の充電電圧を出力し、この電圧で二次電池5が充電される。
携帯電話等の電子機器本体2の放電回路22は、例えば2種類の電源電圧を必要とする回路が含まれている。一方の電源電圧がプラス側端子43および端子42を介して放電回路22に供給される。端子43は、二次電池5の正極とスイッチ34を介して接続されている。したがって、端子43および42からは、二次電池5の出力電圧が取り出される。例えば2.9V〜4.2Vの出力電圧が放電回路22の例えばアンテナ電波発生器用電源として使用される。
他方の電源電圧例えば3Vのマイクロコンピュータ用電源が他のプラス側端子44および端子42を通じて放電回路22に供給される。端子44は、DC−DCコンバータ33の出力端子と接続されている。DC−DCコンバータ33は、二次電池5の電圧を所定の出力電圧例えば3Vの出力電圧に変換して出力する。
DC−DCコンバータ33は、二次電池5の電圧が設定値例えば2.3Vより小となることを検出する機能を有している。設定値は、その電圧以下になると、二次電池5の過放電が生じるおそれがある電圧である。DC−DCコンバータ33は、二次電池5の電圧が設定値より小となったことを検出すると、二つの動作を行う。
その一つは、DC−DCコンバータ33自身の出力を遮断する動作である。他の一つは、スイッチ33をオンからオフへ切り換える制御信号Sを発生する動作である。これらの動作によって、放電回路22に対して供給されていた放電電流が遮断され、過放電が防止される。
図4は、図3に示す第1の実施形態の回路構成をより具体的に示すものである。電池パック31は、充電端子t31、マイナス側端子t32およびプラス側端子t43,t44を有する。電子機器本体2は、これらの端子と接続される端子t41,t42、t43およびt44を有する。端子t43およびt42間に生じる電池電圧がそのまま供給される回路ブロック22aと、放電用DC−DCコンバータ33で変換された直流電圧(端子t44およびt42間)が供給される回路ブロック22bとを電子機器本体2が有している。
AC−DCコンバータ3によって生成された直流電圧が端子t24、t25から電子機器本体2の端子t15、t14、t41、t42、並びに電池パック31の端子t31、t32を通じて充電用DC−DCコンバータ32に供給される。充電用DC−DCコンバータ32によって所定の電圧とされた充電電圧によって二次電池5が充電される。
図5は、この発明が適用された電池パック31の構成を示す。電池パック31には、配線基板35が設けられ、配線基板35上に充電用DC−DCコンバータ32、放電用DC−DCコンバータ33等の回路がマウントされる。円筒形二次電池5および電圧変換器32、33は、プラスチック等の材料からなる比較的固いケースに内蔵されている。
図6は、この発明が適用された電池パック31の構成を示す。二次電池5は、比較的薄い、矩形のポリマー電池である。このポリマー二次電池5のアルミラミネートフィルムの封止部の一部であるテラス部上に配線基板36が配置される。この基板36上にDC−DCコンバータ32、33等の回路がマウントされる。そして、二次電池5および回路部がケースに内蔵される。なお、図5または図6の構成と異なり、DC−DCコンバータ32、33を二次電池5の内部に配しても良い。
DC−DCコンバータ32、33としては、種々の構成のものを使用できる。すなわち、コンデンサとスイッチ素子を用いたチャージャーポンプ方式、ダイオードとインダクタとコンデンサとスイッチ素子を用いたステップアップコンバータ(ステップダウンコンバータ)、またはトランスとスイッチ素子を用いたスイッチングレギュレータを使用できる。チャージャーポンプ方式の電圧変換器、スイッチングレギュレータとして、4mm角程度の非常に小型のものが開発されており、電池パック31にDC−DCコンバータ32、33を内蔵するのは比較的容易である。
図7は、第1の実施形態における充電用DC−DCコンバータ32の入出力特性の一例を示す。この入出力特性は、出力側に二次電池が接続されている場合のものである。充電用DC−DCコンバータ32は、入力電圧が2.3V以上の場合、出力電圧(0V〜4.2V)を出力する。最大の出力電圧は、4.2Vである。出力電圧が4.2V以下とされているので、過充電を防止することができる。また、充電用のDC−DCコンバータ32は、その内部のスイッチング素子、チョークコイル、トランス等の都合によって、予め設定された電流値以下の出力電流が流れることになる。よって、二次電池5の定格充電電流を超える大きな充電電流が流れることはない。
充電用DC−DCコンバータ32の出力には、二次電池5が接続されているために、出力電圧は、二次電池5の電圧・充電率(残放電容量)と充電電流に依存する。例えば電圧が3.0V(残放電容量が約2%)の電池を、充電用DC−DCコンバータ32が約1Aで充電した場合、DC−DCコンバータ32の出力電圧が約3.4Vとなる。また、電圧が4.1V(残放電容量が約90%)の電池を、充電用DC−DCコンバータ32が約1Aで充電した場合、DC−DCコンバータ32の出力電圧が約4.2Vとなる。
図8は、出力側に静電容量の小さなコンデンサ例えば10μFのセラミックコンデンサが接続されている場合のDC−DCコンバータ32の入出力特性を示す。DC−DCコンバータ32は、入力電圧が2.3V以上の場合、出力電圧4.2Vを出力する。
図9は、第1の実施形態における放電用DC−DCコンバータ33の入出力特性の一例を示す。放電用DC−DCコンバータ33は、入力電圧が2.3V以上の場合、出力電圧3.0Vを出力する。入力電圧が2.3Vより小となると、出力電圧が遮断され、過放電を防止することができる。また、入力電圧が2.3Vより小となると、制御信号Sによって放電スイッチ34がオフとされ、出力が遮断され、過放電を防止することができる。放電スイッチ34は、例えばFETによって構成される。
次に、この発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、上述した第1の実施形態における放電スイッチ34を省略し、より構成の簡略化を図ったものである。図10は、第2の実施形態の充電時の構成を概略的に示す。AC−DCコンバータ3等に対応する直流電源51の電圧が電池パックの端子41および42に供給される。充電用DC−DCコンバータ32は、直流電源51の6.0Vの電圧を4.2Vの電圧に変換して二次電池5に供給する。
充電用DC−DCコンバータ32は、電圧・電流制御を行い、4.2V以下で、1A以下で二次電池5を充電する。充電時に放電用DC−DCコンバータ33は、4.2Vの充電電圧を3Vの出力電圧に変換する。出力端子44には、負荷が接続されていないので、放電動作がなされない。
図11は、通常の放電中の第2の実施形態の概略の構成を示す。放電用DC−DCコンバータ33は、二次電池電圧(2.3V〜4.2V)を3.0Vに変換して出力端子44および42に出力し、これらの端子に接続された放電回路22に対応する負荷52に対して出力電圧が供給される。充電端子41が0Vの場合、充電用のDC−DCコンバータ32は、機能を停止している。充電端子41が3V以上になると、DC−DCコンバータ32が機能を開始する。
図12は、第2の実施形態の過放電保護時の動作を説明するものである。二次電池5の電圧が2.3Vより小であると、DC−DCコンバータ33の出力が遮断され、0Vとなる。これによって二次電池5が放電し、電池電圧が1.0V以下となる過放電が防止される。充電端子41が0Vの場合、充電用のDC−DCコンバータ32は、機能を停止している。
次に、この発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、上述した第1および第2の実施形態における充電用DC−DCコンバータ32に代えて充電制御器としての充電回路ブロックを使用するものである。図13は、第3の実施形態の充電時の構成を概略的に示す。AC−DCコンバータ3等に対応する直流電源51の電圧が電池パックの端子41および42に供給される。充電回路ブロック53は、直流電源51の6.0Vの電圧を4.2Vの電圧に変換して二次電池5に供給する。
充電回路ブロック53は、電圧・電流制御を行い、4.2V以下で、1A以下で二次電池5を充電する。充電時に放電スイッチ34がオンし、出力端子43に4.2Vの出力電圧が発生し、放電用DC−DCコンバータ33が4.2Vの充電電圧を3Vの出力電圧に変換し、出力端子44に出力する。これらの出力端子43および44には、負荷が接続されていないので、放電動作がなされない。
充電回路ブロック53の機能は、下記に示すものである。
(a)二次電池側の出力電圧と電流を制御する
(b)予め設定された時間で、充電を終了する機能を有する
(c)予め設定された温度以上、または予め設定された温度以下の場合に、充電を停止する機能を有する
(d)充電電流が予め設定された電流以下の場合に、充電を終了する機能を有する。
(b)予め設定された時間で、充電を終了する機能を有する
(c)予め設定された温度以上、または予め設定された温度以下の場合に、充電を停止する機能を有する
(d)充電電流が予め設定された電流以下の場合に、充電を終了する機能を有する。
このように、充電回路ブロック53は、DC−DCコンバータに比較してより高機能のために、長期間(約1年間〜3年間)の二次電池の性能低下を防止することができる。例えば充電時間を最適化することによって、電池の劣化を防止することができる。
図14は、第3の実施形態における充電回路ブロック53の入出力特性の一例を示す。この入出力特性は、出力側に二次電池が接続されている場合のものである。充電回路ブロック53は、入力電圧が2.3V以上の場合、出力電圧(0V〜4.2V)を出力する。最大の出力電圧は、4.2Vである。出力電圧が4.2V以下とされているので、過充電を防止することができる。
充電回路ブロック53は、予め定められた充電終了条件が成立すると、電圧変換を停止し、出力端子を開放状態とする。例えば充電を開始してから5時間を経過すると、充電を終了し、充電電流をゼロに切り替える。
充電時の動作をより詳細に説明する。例えば定格充電電圧4.2Vに対して、充電端子41に6.0Vの電圧が印加された場合、充電回路ブロック53により、充電電圧を定格電圧である4.2Vに降圧させることで、定格充電電圧による充電がなされる。
充電回路ブロック53は、どのような電圧が電池パックの充電端子41に印加されても、充電電圧を定格充電電圧に昇圧または降圧させ、過充電状態とならないように制御する。例えば充電端子41に対して接続される直流電源51が6V、0.8Aのものである場合、充電回路ブロック53が二次電池側の電圧を4.2V以下に制限する。
ここで、充電回路ブロック53のエネルギー変換効率を90%と仮定する。このとき、充電回路ブロック53は、入力電流(0.8A)を1.03Aの出力電流に変換する。入力電圧÷出力電圧×変換効率=電流変換倍率と定義されるので、この例の電流変換倍率は、6V÷4.2V×0.9=1.28倍となる。入力電流×電流変換倍率=出力電流の関係から、0.8A×1.28=1.03Aとなる。
例えば充電端子41に対して接続される直流電源51が3V、1.8Aのものである場合は、充電回路ブロック53が電圧を4.2Vに昇圧する。充電回路ブロック53のエネルギー変換効率を80%と仮定する。このとき、充電回路ブロック53は、入力電流(1.8A)を1.03Aの出力電流に変換する。入力電圧÷出力電圧×変換効率=電流変換倍率と定義されるので、この例の電流変換倍率は、3V÷4.2V×0.8=1.571倍となる。入力電流×電流変換倍率=出力電流の関係から、1.8A×1.571=1.03Aとなる。
充電回路ブロック53は、電流を制限する機能も有している。ここで、二次電池5の定格充電電流を1Aと仮定する。例えば4.2V、10Aの直流電源51が充電端子41に対して接続された場合、充電回路ブロック53は、二次電池側に流れる電流を1Aに制限する。
図15は、通常の放電中の第3の実施形態の概略の構成を示す。放電用DC−DCコンバータ33は、二次電池電圧(2.3V〜4.2V)を3.0Vに変換して出力端子44および42に出力し、これらの端子に接続された放電回路22に対応する負荷52に対して出力電圧が供給される。また、DC−DCコンバータ33が制御信号Sによって放電スイッチ34をオンとし、出力端子43に接続された負荷52に二次電池電圧(2.3V〜4.2V)を供給する。充電端子41が0Vの場合、充電用のDC−DCコンバータ32は、機能を停止している。充電端子41が3V以上になると、DC−DCコンバータ32が機能を開始する。
図16は、第3の実施形態の過放電保護時の動作を説明するものである。二次電池5の電圧が2.3Vより小であると、DC−DCコンバータ33の出力が遮断され、0Vとなる。また、スイッチ制御信号Sによってスイッチ34をオフとし、電池電圧の出力を遮断する。これによって二次電池5が放電し、電池電圧が1.0V以下となる過放電が防止される。充電端子41が0Vの場合、充電用のDC−DCコンバータ32は、機能を停止している。
次に、この発明の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態では、上述した第3の実施形態と同様の機能を有する充電回路ブロック53を使用し、また、第3の実施形態における放電スイッチ34を省略し、より構成の簡略化を図ったものである。図17は、第4の実施形態の充電時の構成を概略的に示す。AC−DCコンバータ3等に対応する直流電源51の電圧が電池パックの端子41および42に供給される。充電回路ブロック53は、直流電源51の6.0Vの電圧を4.2Vの電圧に変換して二次電池5に供給する。
充電回路ブロック53は、電圧・電流制御を行い、4.2V以下で、1A以下で二次電池5を充電する。充電時に放電用DC−DCコンバータ33は、4.2Vの充電電圧を3Vの出力電圧に変換する。出力端子44には、負荷が接続されていないので、放電動作がなされない。
図18は、通常の放電中の第4の実施形態の概略の構成を示す。放電用DC−DCコンバータ33は、二次電池電圧(2.3V〜4.2V)を3.0Vに変換して出力端子44および42に出力し、これらの端子に接続された放電回路22に対応する負荷52に対して出力電圧が供給される。充電端子41が0Vの場合、充電回路ブロック53は、機能を停止している。充電端子41が3V以上になると、充電回路ブロック53が機能を開始する。
図19は、第4の実施形態の過放電保護時の動作を説明するものである。二次電池5の電圧が2.3Vより小であると、DC−DCコンバータ33の出力が遮断され、0Vとなる。これによって二次電池5が放電し、電池電圧が1.0V以下となる過放電が防止される。充電端子41が0Vの場合、充電用のDC−DCコンバータ32は、機能を停止している。
この発明は、上述したこの発明の実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば電池パックに内蔵する放電用電圧変換器の個数は、1個に限らず、2個以上であっても良い。また、1個の放電用電圧変換器であっても、複数の互いに相違する出力電圧を発生する構成の放電用電圧変換器を使用しても良い。
2 電子機器本体
3 AC−DCコンバータ
5 二次電池
22 放電回路
31 電池パック
32 充電用DC−DCコンバータ
33 放電用DC−DCコンバータ
34 放電スイッチ
51 直流電源
52 負荷
53 充電回路ブロック
3 AC−DCコンバータ
5 二次電池
22 放電回路
31 電池パック
32 充電用DC−DCコンバータ
33 放電用DC−DCコンバータ
34 放電スイッチ
51 直流電源
52 負荷
53 充電回路ブロック
Claims (11)
- 二次電池を内蔵するバッテリーパックにおいて、
充電電圧が入力され、上記充電電圧が設定値以上の場合に、上記二次電池を充電する充電用電圧変換器と、
二次電池と第1の出力端子を直接的に接続する放電スイッチと、
二次電池電圧が入力され、上記二次電池電圧が設定値以上の場合に、所定の出力電圧を第2の出力端子に出力し、上記二次電池電圧が設定値に比して小の場合に、上記第2の出力端子に対する出力を遮断すると共に、上記放電スイッチをオフとする放電用電圧変換器とを有する電池パック。 - 二次電池を内蔵するバッテリーパックにおいて、
充電電圧が入力され、上記充電電圧が設定値以上の場合に、上記二次電池を充電する充電用電圧変換器と、
二次電池電圧が入力され、上記二次電池電圧が設定値以上の場合に、所定の出力電圧を出力端子に出力し、上記二次電池電圧が設定値に比して小の場合に、上記第2の出力端子に対する出力を遮断する放電用電圧変換器とを有する電池パック。 - 請求項1または2において、
上記充電用電圧変換器および上記放電用電圧変換器が上記二次電池と共にケース内に収納された電池パック。 - 請求項1または2において、
上記充電用電圧変換器および上記放電用電圧変換器が上記二次電池内に収納された電池パック。 - 二次電池を内蔵するバッテリーパックにおいて、
充電電圧が入力され、上記充電電圧が設定値以上の場合に、上記二次電池を充電する充電制御器と、
二次電池と第1の出力端子を直接的に接続する放電スイッチと、
二次電池電圧が入力され、上記二次電池電圧が設定値以上の場合に、所定の出力電圧を第2の出力端子に出力し、上記二次電池電圧が設定値に比して小の場合に、上記第2の出力端子に対する出力を遮断すると共に、上記放電スイッチをオフとする放電用電圧変換器とを有する電池パック。 - 二次電池を内蔵するバッテリーパックにおいて、
充電電圧が入力され、上記充電電圧が設定値以上の場合に、上記二次電池を充電する充電制御器と、
二次電池電圧が入力され、上記二次電池電圧が設定値以上の場合に、所定の出力電圧を出力端子に出力し、上記二次電池電圧が設定値に比して小の場合に、上記第2の出力端子に対する出力を遮断する放電用電圧変換器とを有する電池パック。 - 請求項5または6において、上記充電制御器は、さらに、予め設定された時間で充電を終了させる機能を有する電池パック。
- 請求項5または6において、上記充電制御器は、さらに、予め設定された温度以上または予め設定された温度以下の場合に、充電を停止する機能を有する電池パック。
- 請求項5または6において、上記充電制御器は、さらに、充電電流が予め設定された電流以下の場合に、充電を停止する機能を有する電池パック。
- 請求項5または6において、
上記充電用制御器および上記放電用電圧変換器が上記二次電池と共にケース内に収納された電池パック。 - 請求項5または6において、
上記充電制御器および上記放電用電圧変換器が上記二次電池内に収納された電池パック。
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