JPH11261661A - ボータイミング同期方式 - Google Patents

ボータイミング同期方式

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JPH11261661A
JPH11261661A JP10057683A JP5768398A JPH11261661A JP H11261661 A JPH11261661 A JP H11261661A JP 10057683 A JP10057683 A JP 10057683A JP 5768398 A JP5768398 A JP 5768398A JP H11261661 A JPH11261661 A JP H11261661A
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JP10057683A
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Masaru Adachi
勝 安達
Tatsuya Ozaki
龍哉 尾崎
Shigeyuki Sudo
茂幸 須藤
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Hitachi Denshi KK
Original Assignee
Hitachi Denshi KK
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】非同期にオーバサンプリングされた受信信号か
ら、ボータイミングに同期した識別用のシンボル値を補
間によって得る復調回路において、補間位相の推定を高
速化する。 【解決手段】プリアンブル系列を受信した遅延検波部1
4′の出力と、正弦波生成ROM133a及び余弦波生成ROM133
bのそれぞれの出力系列との相関演算値を累積し、正弦
波成分(甲)及び余弦波成分(乙)を出力する。位相推
定手段133kは甲と乙の比から逆正接ROM133mをアクセス
し、補間式の構造を定める変数選択データと位相データ
を出力する。補間係数ROM134は位相データで指定される
係数データを補間部140′に出力する。補間部140′は前
記係数データと、変数選択データで指定されるサンプル
値を用いて時変係数フィルタを構成し、補間出力を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディジタル位相変調
信号の復調回路において、識別点の受信サンプルを得る
ために用いられるボータイミング同期方式に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル位相変調信号の復調回路に、
ディジタル信号処理技術を適用しLSI化を容易にした
り、汎用のプロセッサで構成することが行われている。
【0003】このとき受信信号は標本化され多値データ
の形式で扱われる。一方、受信信号の識別点の判定に
は、受信信号から再生したボータイミングが必要であ
る。このボータイミングに同期したサンプルを判定して
受信ビットを出力する。
【0004】このため、標本化クロックをボータイミン
グに同期させるか、あるいはボータイミングに同期した
サンプルを受信サンプル系列から補間によって求めるこ
とが行われる。
【0005】図10に、それぞれの様子を示す。図10
(a)は前者の同期サンプルの場合、図10(b)は後者の非
同期サンプルの場合の説明図である。位相変調の1シン
ボルあたり4倍のオーバサンプルとした。n番目のシン
ボルの4倍の各サンプルをXn(0)〜Xn(3)で示す。
【0006】同期サンプルの場合Xn(2)のサンプルを
受信シンボルとして判定すれば良いが、非同期サンプル
ではサンプル間の補間によってボータイミングに同期し
たサンプルを生成する。
【0007】補間を用いる方法は、ディジタル回路のみ
で実現可能であり、必要なオーバサンプル数を低く設定
できるため構成が容易であること、及び同期精度も柔軟
に設定できる利点とを備えている。図8の従来例の構成
を説明するブロック図を用いて、以下具体的に述べる。
【0008】図8において、1は入力端子、10aと10bは
ミクサ、10cは90度移相器、10dはローカル発振器、11a
と11bはロールオフ低域フィルタ、12aと12bはA/D変換器
であり、入力端子1から入力された位相変調信号を直交
検波し、標本化を行う回路を構成する。また130は補間
部、131はクロック抽出手段、132は位相推定手段、14は
遅延検波部、15は周波数補償部、2aと2bは受信シンボル
の出力端子、134は補間係数ROMであり、ディジタル信号
処理が行われる。ここで直交検波された信号は、A/D変
換器12a,12bとからその同相成分のI信号,直交相成分
のQ信号をそれぞれ出力し、補間部130とクロック抽出
手段131に送られる。ただし、A/D変換器12a,12bにおけ
る標本化クロックは、ボータイミングと非同期かつボー
速度の4倍のクロックが用いられるとする。前記補間部
130では、補間係数ROM134より与えられる時変係数によ
って、時変係数フィルタ演算による補間処理を実施す
る。
【0009】この補間を行うためには、標本化クロック
とボータイミングの位相差を求め、これを引数として前
記係数ROM134をアクセスする処理が必要である。
【0010】前記位相差は、前記クロック抽出手段131
においてボータイミングクロックを再生し、位相推定手
段132により、そのゼロクロス位相を計算することで求
まる。
【0011】前記クロック抽出手段131において131aと1
31bは乗算器、131cは加算器、131dはボー速度周波数を
中心周波数とする帯域通過フィルタである。 前記A/D
変換器12a,12bから出力した、位相変調信号が直交検波
された同相成分のI信号と直交相成分のQ信号は、それ
ぞれを乗算器131a,131bで2乗され、それらの出力が加
算器131cで合成される。前記乗算器131a,131bで2乗操
作されることにより、クロック周波数の線スペクトルが
強調される。そして加算器131cでI信号に含まれるクロ
ック成分とQ信号に含まれるクロック成分とを加算強調
する。 前記加算器131cの出力は帯域通過フィルタ131d
で不要周波数成分を除去され、ボータイミングクロック
として抽出される。前記帯域通過フィルタ131dのQを高
く設定することで、クロックの安定度を高くすることが
できる。
【0012】次に前記クロック抽出手段131から出力さ
れたボータイミングクロックは位相推定手段132に送ら
れ、該位相推定手段132は、送られてきた該ボータイミ
ングクロックをもとに、抽出クロックのゼロクロス位相
を計算する。前記位相推定手段132において、132aは2
段のシフトレジスタ、132bはゼロクロス検出器、132cは
位相計算部である。シフトレジスタ132aに格納される2
つの連続サンプルを用いて、前記ゼロクロス検出器132b
はサンプル間の符号の変化を検出する。この検出結果
を、前記ゼロクロス検出器132bは位相計算部132c及び補
間部130,遅延検波部14,周波数補償部15に出力する。
該補間部130,遅延検波部14,周波数補償部15で処理さ
れる信号は、このゼロクロス検出器132bの出力クロック
タイミングによって動作する。ゼロクロス位相は、ゼロ
クロスをまたぐ2つの連続サンプルを直線補間(1次近
似)して求めることができる。前記位相計算部132cは、
前記ゼロクロス検出器132bから送られてくる符号の変化
データと、前記シフトレジスタ132aから送られてくる連
続サンプルデータとから、この直線補間を行い、補間位
相を位相差データとして、前記補間係数ROM134に出力す
る。
【0013】補間位相を求める過程には、前記帯域通過
フィルタ131dを含むため、ここで群遅延が生じる。この
遅延は一般的にボー速度周波数と整数倍の関係にない。
そこで位相推定結果にフィルタ遅延を含めて正しい補間
位置になるように、前記補間係数ROM134のメモリ内での
配置や、あるいは前記補間部130において時変係数フィ
ルタ演算のサンプル配列を工夫する必要がある。
【0014】前記補間部130においては、例えばラグラ
ンジェの多項式構造の時変係数フィルタが用いられる。
ここでボータイミングに同期したサンプルをシンボル毎
に出力すれば良い。
【0015】以上のような従来例では、補間係数ROM134
の大きさによって、柔軟に補間精度が設定できること、
補間を用いているのでオーバサンプル数を低くでき、構
成が容易である。
【0016】同じくディジタル信号処理による方法とし
て、補間を用いず、オーバサンプル数を上げ、位相推定
によって求めた点に最も近いサンプルを選択することも
考えられるしかし、消費電力デバイス速度などの点で低
速通信のアプリケーションを除いて実用が困難である。
【0017】なお、図8に示す従来例では、その結果出
力された信号データを、さらに遅延検波器14においてベ
ースバンド遅延検波処理して識別データを得て、さらに
ローカル発振器10dのエラーを周波数補償部15で補償
し、受信シンボルの同相成分I信号を出力端子2aを介し
て出力し、直交分成分Q信号を出力端子2bを介して出力
している。
【0018】上述のような補間を用いる公知例として
は、特開平6-120991号公報がある。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記に述べたように従
来の補間方式では、ボータイミングクロックの安定度を
高めるため帯域通過フィルタを高Qにする必要があっ
た。このため群遅延が増加して、同期時間が長くなると
いった特性があった。したがって高速同期が必要なバー
スト通信には不向きであった。
【0020】例えば、図11に示す構造のフレームをバ
ースト的に通信する場合を考える。図11では110がタ
イミング同期確立のためのプリアンブル部、111,113が
データ部、112がフレーム同期のための同期語部であ
る。データ部111,113を正しく復調するためには、帯域
通過フィルタの遅延時間に対しプリアンブル部110の区
間を長くする必要がある。しかし、プリアンブル部110
は送信データとしては冗長な部分であり、伝送効率の観
点ではプリアンブル部の長さは出来るだけ短い方が望ま
しい。このプリアンブル部の部分がデータ部に比して、
長いほど、プリアンブル部に合わせてフィルタのQを調
整すると、ジッタが増大して誤り率特性が劣化する。
【0021】本発明の目的は、補間方式に適合し、かつ
高速同期が可能なボータイミング同期方式を提供するこ
とにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的のため本発明の
ボータイミング同期方式は、プリアンブル系列(イ)と
前記プリアンブル系列を90度移相した第2のプリアンブ
ル系列(ロ)を準備し、ベースバンド遅延検波出力のベ
クトル信号系列に対し、前記イ及びロとの相関を計算す
る相関演算手段と、前記イとの相関演算の結果値(甲)
と前記ロとの相関演算の結果値(乙)の比から、受信し
たプリアンブル系列の位相を推定し、必要な補間多項式
の変数を指定する変数選択データ、さらに補間係数を指
示する位相データを出力する位相推定手段と、前記位相
データでアドレスされる補間多項式の係数列を出力する
係数メモリと、前記変数選択データにしたがいオーバサ
ンプルデータから複数のサンプルを選択し、前記係数メ
モリの出力する係数列によって補間多項式構造の事変係
数フィルタを構成する補間手段を備える。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明実施の一例の構成を示すブ
ロック図を図1に示す。図1において、14′は遅延検波
部、130′は補間部、15′は周波数補償部、133zは相関
演算部、133kは位相推定手段、133mは与えたアドレスの
逆正接値を格納するメモリ(以下逆正接ROM)、133nは
データセレクタ、3はモード制御信号入力端子、501aは
X信号、501bはY信号、502aはX出力、502bはY出力、
503aは出力信号甲、503bは出力信号乙である。また従来
例の説明に用いた図8と同等の部分には同じ符号が付し
てある。
【0024】さらに前記相関演算133zを構成している部
分で、133aは正弦波を生成出力するメモリ回路(以下正
弦波生成ROM)、133bは余弦波を生成出力するメモリ回
路(以下余弦波生成ROM)、133c,133d,133e,133fは
乗算器、133g,133hは引き算回路、133i,133jは積算回
路である。
【0025】また信号条件として、図1の実施例での入
力する位相変調信号はπ/4シフトQPSK信号とし、直交検
波でのオーバサンプル数は1シンボルあたり4倍とす
る。また受信するフレームは図11で説明した構造を持
つとして、プリアンブル部110のビット配列は、「10
011001・・・」の交番符号とする。
【0026】以下に動作を説明する。入力端子1からA/D
変換器12a,12bまでの動作と直交変調信号が補間部13
0′を通って受信シンボル信号として出力端子2a,2bか
ら出力される流れの説明は、従来例で説明した内容と同
様なので省略する。
【0027】直交検波され標本化された4倍オーバサン
プルのI信号とQ信号は遅延検波部14′に入力される。
該遅延検波部14′では入力されたI信号とQ信号のサン
プルと1シンボル時刻前のサンプルを用いて、次に示す
遅延検波演算を行う。ただしnシンボル目の各4倍サン
プルを順に、In(k),Qn(k),k=0,1,2,3として表
す。このとき、次の式(1),式(2)のように遅延検波演算
の結果4倍サンプルのXn(k),Yn(k)のサンプル系列を
得る。
【0028】 Xn(k)=In(k)・In-1(k) + Qn(k)・Qn-1(k) ‥‥‥式(1) Yn(k)=In-1(k)・Qn(k) − In(k)・Qn-1(k) ‥‥‥式(2) 以後、このXn(k)をX信号、Yn(k)をY信号と称する。
【0029】X信号501aとY信号501bはそれぞれ相関演
算部133zと補間部130′に入力する。
【0030】ここで前提のプリアンブル系列の場合、遅
延検波部14′の出力は図9に示すようになる。π/4シフ
トQPSKは1シンボルで2ビットの情報を担う。プリアン
ブル系列では、図9の「10」シンボルと「01」シン
ボルで示す2つの状態間をシンボル周期で交互に遷移す
る。即ち、X信号501aには2シンボルで1周期となる正
弦波の4倍サンプル列が、Y信号501bにはX信号501aの
符号反転したサンプル列が現れる。
【0031】さて相関演算部133zの構成は以下の通りで
ある。
【0032】X信号501aは相関演算部133zに入力すると
分岐して2入力の乗算器133cと133dに入力する。Y信号5
01bは同様に乗算器133eと133fに入力する。前記乗算器1
33cと133fの他方の入力には正弦波ROM133aが接続してい
る。また乗算器133dと133eの他方の入力には余弦波ROM1
33bが接続している。そして前記正弦波生成ROM133aが接
続している前記乗算器133c,133fの出力は、前記乗算器
133cが引き算器133gの被減数入力に、前記乗算器133fが
同じく引き算器133gの減数入力に接続する。前記余弦波
生成ROM133bに接続している前記乗算器133d,133eにつ
いては、前記乗算器133dが前記引き算器133hの被減数入
力に、前記乗算器133eが同じく前記引き算器133hの減数
入力に接続する。この前記引き算器133g,133hの出力
は、それぞれ積算回路133i,133jに入力する。また前記
積算回路133iの出力を甲、同じく前記積算回路133jの出
力を乙と称する。
【0033】前述の相関演算部133zは働きは次のようで
ある。
【0034】図2に4倍サンプルと位相推定値の関係を
示す。図2には自走ボータイミングに同期して繰り返す
4倍オーバサンプルカウント値と前記正弦波生成ROM133
aと前記余弦波生成ROM133bの出力波形のイメージが示し
てある。各出力波形の1周期は2シンボルとしている。
即ち、プリアンブル系列とそれを90度移相した波形を自
走タイミングで順次出力している。
【0035】前記相関演算部133zは入力するX信号501
a,Y信号501bと、自走ボータイミングに同期する正弦
波との相関演算の累積値を計算し、出力信号甲503aとす
る。また同様に余弦波との相関演算の累積値を計算し、
出力信号乙503bとする。プリアンブル系列ではY信号501
bはX信号501aの符号反転となるので、X信号501aと生成
波形との乗算結果からY信号501bと生成波形の乗算結果
を減算することで、加算強調が行われる。これを積算回
路133i,133jで所定シンボル数積算する。例えば16シ
ンボルの期間積算する。当然、プリアンブル長は積算シ
ンボル数より長い必要がある。
【0036】さて、前記出力信号甲503a及び出力信号乙
503bは、プリアンブルの正弦波成分,余弦波成分である
から、前記出力信号甲503aと出力信号乙503bの結果を正
接値として、逆正接を求めれば受信したX信号502a,Y
信号501bの位相が求まる。
【0037】この位相は、図2に示すようにオーバサン
プルカウント値0を中心に±π/2[rad]の範囲となる。
いま2シンボルを1周期としているので、逆正接により
求まる位相は1シンボルの全区間を含み、補間位相が計
算できる。
【0038】この計算は、前記位相推定手段133kと前記
逆正接ROM133mによって行われる。この過程を次に示
す。図3は位相推定と補間式の選択処理の動作フローの
一例を示す図である。位相推定手段133kで実施される。
出力信号甲503aと出力信号乙503bの比を求めるとき、そ
の比が1以下になるように工夫する。必要な逆正接ROM1
33mの引数である正接値を1以下とすることで、メモリ
容量を圧縮できる。また結果が1以下になる場合の除算
処理は、汎用DSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)
で比較的容易に実行できる。
【0039】図3のフローにしたがって順次説明する。
【0040】入力した正弦波相関累積値(出力信号甲50
3a)と余弦波相関累積値(出力信号乙503b)の絶対値の
大小を比較する(ステップ300)。出力信号乙503bの絶
対値が出力信号甲503aの絶対値と等しいかより大きい場
合、正接値となる(甲÷乙)の絶対値を計算する(ステ
ップ302)。出力信号乙503bの絶対値が出力信号甲503a
の絶対値未満である場合、余弦値となる(乙÷甲)の絶
対値を計算する(ステップ303)。この除算結果は、逆
正接ROM133mをアクセスするためアドレスとして必要な
もので、本実施例では除算結果の上位7ビットを使用す
る。結果は非負数であるから、整数値として0〜127を得
る。
【0041】ステップ300〜303までの場合分けは、求め
る位相が0〜π/4の範囲とπ/4〜π/2の範囲で計算方法
を分ける意味がある。
【0042】図4に逆正接ROM引き操作を説明する図を
示す。縦軸が1以下となる正接値、あるいは余弦値、横
軸(上)が0〜π/2[rad]の位相、横軸(下)が0〜π/
2の範囲を64分割したときの整数値表現である。正弦値
と余弦値はπ/4を中心に折り返す曲線を描く。そこで、
図示したように0〜π/4の位相範囲の逆正接ROMを用意す
れば、計算を工夫することで0〜/2の範囲を特定するこ
とができる。また0〜π/4の範囲であれば正接値が1以下
となり、必要なアドレス数を圧縮できる。このように逆
正接ROM引き操作は、除算結果の上位ビットを整数値読
みしたアドレスで、整数値で格納した位相を読み出すこ
とを意味する。
【0043】補間精度は0〜π/2[rad]の分割数で決ま
る。そして分割数を全てアクセスするための必要な除算
結果のビット精度が求まる。0〜π/2[rad]を64分割、即
ち4倍オーバサンプル間を32分割する精度で補間を行う
場合、除算結果に求められるビット数は例えば7ビット
である。128ワードのROM格納値をプロットした図を図5
に示す。
【0044】図3のフローの説明に戻る。ステップ302
の次は位相推定値として、前記整数読み正接値でアクセ
スした逆正接ROM133mの格納値を読み出すステップ(ステ
ップ304)。そしてこの整数値位相で補間係数ROMをアド
レスするステップ(ステップ306)である。またステッ
プ303で余弦値を求めた場合、位相推定値はπ/2[rad]を
示す整数値64から、余弦値をアドレスとする逆正接ROM1
33mの格納値を引き算する(ステップ305)。この場合の
補間係数ROMのアドレス計算は、ステップ305で求めた位
相推定値から32を引き算した値とするステップ(ステッ
プ307)で行う。即ち、補間係数ROM134として0〜π/4[r
ad]のサンプル間の補間位置に対する係数のみ用意し、
π/4を超える位相差があった場合、補間式に代入するサ
ンプルをシフトさせる。よって、4倍サンプルのどのサ
ンプルを使用して補間を行うか、推定位相値によって処
理ステップの切替えが必要となる。図3のステップ308
〜ステップ314の処理が該当する。
【0045】まず、前記出力信号甲503a,出力信号乙50
3bの符号の関係を調べ(ステップ308)、位相の進み,
後れを判定する。次に位相推定値がπ/4[rad](整数値
32)以上か未満かで場合分けを行う(ステップ309及び3
10)。その結果、ステップ311〜314に示す4通りの補間
式を選択するための、変数選択コードが補間部130′に
出力される。
【0046】補間式としては連続する3つのサンプルを
使用するラグランジェ多項式を用いる。補間位相に対す
る、この多項式の係数値を図6に示す。位相推定部133k
から前記ステップ306の位相推定値あるいは前記ステッ
プ307の位相推定値からπ/4(整数値 32)を引いた値
が、位相データとして出力される。これによって補間係
数が決定される。
【0047】以上が位相推定部133kの構成と動作であ
る。次に補間部130′の動作を説明する。図7に補間部1
30′の構成の一例を示す。図7において130xはX信号デ
ータ501aに対する補間処理を行う補間処理ブロック、13
0yはY信号データ501bに対する補間処理を行う補間処理
ブロックである。補間処理130xと補間処理130yの構成は
全く同等である。
【0048】補間処理ブロック130xにおいて、130aは6
段のシフトレジスタ、130bは6入力3出力の選択回路、
130c,130d,130eは乗算器、130fは3入力の加算器であ
る。また130gは3段のシフトレジスタで、補間係数ROM1
34から読み出された3点補間の係数値が格納される。遅
延検波部14´から出力されたX信号データ501aは順次シ
フトレジスタ130aに入力され、この6サンプルのデータ
が選択回路130bに入力される。選択回路130bの選択制御
入力には、モード制御信号と位相推定手段133kの出力す
る変数選択データとが入力される。この2つの制御入力
にしたがって選択された3点のサンプルデータをそれぞ
れ、乗算器130c,130d,130eへ入力する。これら乗算器
130c,130d,130eへはシフトレジスタ130gの出力が入力
されており、3つの乗算器出力を加算器130fで加算して
X信号501aの補間出力(X出力)502aを得る。Y信号50
1bの場合も同様にしてY信号の補間出力(Y出力)502b
を得る。以上の補間計算はDSPによって実行することを
想定している。補間計算を行うタイミングは前記シフト
レジスタ130aに図7に図示した順番にデータが並んだ時
行えば良い。選択回路130bはこの順番に基づき選択する
ように設計する。上記の順番は4サンプルシフト毎に現
れるので、1シンボル周期に1回、補間出力が行われ
る。
【0049】ここで、入力端子3から補間部130エに入力
するモード制御信号について説明する。該モード制御信
号は、前記補間部130´の他、前記データセレクタ133n
の制御入力に接続する。前記データセレクタ133nは、モ
ード制御信号にしたがって、前記位相推定手段132から
出力する位相データと前記位相推定手段133kの出力する
位相データのどちらかを選択して前記補間係数ROM134の
アドレスとして出力する。また、前記補間部130´は、
前記モード制御信号にしたがって、2つの補間位相計算
の方法のどちらかに計算方法を切り替える。本実施例で
は前記相関演算部133zと前記位相推定手段133kによるプ
リアンブル系列を利用した補間位相の計算と、前記クロ
ック抽出手段131と前記位相推定手段132による高安定再
生クロックのゼロクロス位相を利用した補間位相の計算
の2つのモードを備える。
【0050】後者のモードは、バーストフレームが長期
に渡り連続して、前記帯域通過フィルタ131dの遅延時間
が問題とならなくなった場合などに、高安定なゼロクロ
ス利用に切り替えるためである。モード制御信号がゼロ
クロスを指示する場合、前記補間部130′は前記位相推
定手段132のゼロクロス検出時に補間を行うように動作
する。ただしこの切り替え動作は受信フレームの冗長部
分で行うものとする。
【0051】以上のような信号処理過程により、プリア
ンブル系列を受信することで補間すべき位相がプリアン
ブル期間内に高速に計算できる。この構成にはフィルタ
手段を用いていないので、遅延が発生せずバースト通信
に好適である。
【0052】実施例では特に位相計算に必要な逆正接RO
M133mの容量を低減する目的で、位相計算方法を工夫し
ている。求める位相の範囲を0〜π/4,π/4〜π/2に分
割し、前者は1以下の正接値から、後者はπ/2から1以
下の余弦値を減算した値を求める方法を用いた。
【0053】この結果必要な逆正接ROMは正接値が1以
下の位相範囲となっている。また、π/4[rad]を超え
る補間は4倍オーバサンプルを1サンプルシフトするこ
とで対応した。したがって補間に必要な係数ROMも0〜π
/4[rad]の範囲で済み、従来例のゼロクロス検出によ
る係数ROMを共用することができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明によればディ
ジタル処理に適し、低オーバサンプルで構成の容易な補
間型のボータイミング同期方式において、補間位相の推
定にフィルタ手段を用いていないので遅延が発生せず、
高速に推定が行える効果がある。
【0055】その結果、バースト通信に補間型のボータ
イミング同期方式が適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の構成を説明するブロック
図。
【図2】 4倍サンプルと推定位相の関係図。
【図3】 位相推定と補間式の選択処理の動作フローチ
ャート。
【図4】 逆正接ROMの引き操作を説明する図。
【図5】 逆正接ROMの格納値。
【図6】 補間係数ROMの係数値の一例。
【図7】 補間部130′の構成の一例を示す図。
【図8】 従来例の構成を説明するブロック図。
【図9】 プリアンブル部の遅延検波出力を説明する
図。
【図10】 シンボル補間動作を説明する図。
【図11】 フレーム構造の一例を示す図。
【符号の説明】
1:入力端子、 2a,2b:出力端子、 3:モード制御端
子、 10a,10b:ミクサ、 10c:90度移相器、 10d:
ローカル発振器、 11a,11b:ロールオフ低域フィル
タ、 12a,12b:A/D変換器、 130,130′:補間
部、 130a:シフトレジスタ、 130b:選択回路、 13
0c,130d,130e:乗算器、 130f:加算器、130g:シフ
トレジスタ、 130x,130y:補間処理ブロック、 14,
14′:遅延検波部、 15,15′:周波数補償部、 13
1:クロック抽出手段、 131:クロック抽出手段、 13
1a,131b:乗算器、 131c:加算器、 131d:帯域通過
フィルタ、 132,133k:移相推定手段、 132a:シフ
トレジスタ、 132b:ゼロクロス検出部、 132c:位相
計算部、 133a:正弦波生成ROM、 133b:余弦波生成R
OM、 133c,133d,133e,133f:乗算器、 133g,133
h:引き算器、 133i,133j:積算回路、 133m:逆正
接ROM、 133n:データセレクタ、 134:補間係数RO
M、 501a:X信号、501b:Y信号、 502a:X出力、
502b:Y出力、 503a:出力信号甲、 503b:出力信
号乙、

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位相変調信号の復調回路で使用され、 送信クロックと非同期にオーバサンプリングされたサン
    プルデータ系列から、ボータイミングの位相を推定し、
    受信シンボルを補間によって得るボータイミング同期方
    式であって、 相関演算部と第1の位相推定手段とにより、受信したプ
    リアンブル系列を利用した補間位相の計算をする第1の
    補間位相計算モードと、クロック抽出手段と第2の位相
    推定手段とによる高安定再生クロックのゼロクロス位相
    を利用した補間位相の計算をする第2の補間位相計算モ
    ードの2つの補間位相計算モードを備え、 通信状態によって前記第1の補間位相計算モードと前記
    第2の補間位相計算モードを切替えることを特徴とする
    ボータイミング同期方式。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明において、バースト
    通信時には第2の補間位相計算モードによって補間位相
    計算を行い、バースト通信以外の時は第1の補間位相計
    算モードによって補間位相計算を行うことを特徴とする
    ボータイミング同期方式。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の発明にお
    いて、前記第1の補間位相計算モードと前記第2の補間
    位相計算モードとの補間位相計算モードの切替えは、受
    信フレームの冗長部分で行うことを特徴とするボータイ
    ミング同期方式。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2または請求項3
    記載の発明において、前記第1の補間位相計算モード
    は、 受信したプリアンブル系列である第1のプリアンブル系
    列と、該第1のプリアンブル系列を90度移相した第2
    のプリアンブル系列とを有し、 受信した位相変調信号のベースバンド遅延検波出力のベ
    クトル信号系列と自走タイミングに同期する正弦波との
    相関演算を累積した第1の累積値と、前記ベクトル信号
    系列と自走タイミングに同期する余弦波との相関演算を
    累積した第2の累積値とを出力する相関演算部と、 前記第1の累積値と前記第2の累積値との比から、前記
    受信したプリアンブル系列の位相を推定し、必要な補間
    多項式の変数を推定する変数選択データ、さらに補間係
    数を指示する位相データを出力する第1の位相推定手段
    と、 前記位相データでアドレスされる補間多項式の係数列を
    出力する係数メモリと、 前記変数選択データに従いオーバサンプルデータから複
    数のサンプルを選択し、前記係数メモリの出力する係数
    列によって補間多項式構造の時変係数フィルタを構成す
    る補間手段と、 を備えたことを特徴とするボータイミング同期方式。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の発明において、前記第1
    の位相推定手段は、前記第1の累積値と前記第2の累積
    値の絶対値の大小から、推定するべき位相が0[rad]以
    上かつπ/4[rad]未満か、あるいはπ/4[rad]以上かつπ
    /2[rad]以下であるかを判定し、 前者の位相範囲では前記第1の累積値を前記第2の累積
    値で除算し、後者の範囲では前記第2の累積値を前記第
    1の累積値で除算することで位相に関する情報を抽出す
    ることを特徴とするボータイミング同期方式。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の発明において、前記第1
    の位相推定手段において抽出された前記位相に関する情
    報をアドレス情報とするメモリ回路を有し、 該メモリ回路の格納値は、前記アドレス情報の逆正接値
    を近似した位相情報を格納するメモリを備え、前記位相
    情報は逆正接値の絶対値が1以下の範囲であることを特
    徴とするボータイミング同期方式。
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