JPH1125890A - 蛍光表示管およびその駆動方法 - Google Patents

蛍光表示管およびその駆動方法

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JPH1125890A
JPH1125890A JP17603397A JP17603397A JPH1125890A JP H1125890 A JPH1125890 A JP H1125890A JP 17603397 A JP17603397 A JP 17603397A JP 17603397 A JP17603397 A JP 17603397A JP H1125890 A JPH1125890 A JP H1125890A
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JP
Japan
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grid electrode
auxiliary
grid
electrode
electrodes
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JP17603397A
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English (en)
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Jun Mori
順 毛利
Seiji Matsumoto
清児 松本
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KYUSHU NORITAKE KK
Noritake Co Ltd
Original Assignee
KYUSHU NORITAKE KK
Noritake Co Ltd
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Publication date
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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】グリッド電極を二重以上に取り囲む補助グリッ
ド電極を相互に隣接するグリッド電極に対して共通に設
けたリブグリッド型蛍光表示管において、パターン間隔
を小さくしながら消費電力の増大を抑制し得る構造およ
び駆動方法を提供する。 【解決手段】グリッド電極22を囲むようにその外周側
に設けられた補助グリッド電極24は、相互に隣接し且
つ相互に独立して駆動可能な一対のグリッド電極22、
22の間を通って設けられた長手状の電極部48、48
を二本備えてそれら一対のグリッド電極22、22の各
々に対して共通の補助グリッド電極として機能し且つ複
数のグリッド電極22から独立して駆動可能な補助グリ
ッド電極SG2,SG3と、それら補助グリッド電極S
G2,SG3とは電気的に絶縁されて独立して駆動可能
な補助グリッド電極SG1,SG4とを含んで構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リブグリッド型の蛍光
表示管(VFD:Vacuum Fluorescent Display) のグリ
ッド電極構造および駆動方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】基板の表示面に設けられた複数個の陽極
上に蛍光体層がそれぞれ固着され、真空空間内において
その表示面の上方に位置する陰極から発生する電子を、
それら蛍光体層と陰極との間に発光単位毎に備えられた
グリッド電極で制御することにより所定の蛍光体層を選
択的に発光させる形式の蛍光表示管の一種として、その
蛍光体層を囲む位置に蛍光体層よりも高くリブ状壁が突
設されてその頂部にそれぞれ上記のグリッド電極が備え
られた所謂リブグリッド型蛍光表示管が知られている。
例えば、本願出願人等が先に出願して公開された特開平
8−287853号公報等に記載された蛍光表示管がそ
れである。
【0003】このような蛍光表示管は、フィラメント状
の陰極から放出された熱電子が、グリッド電極に数十ボ
ルト程度の比較的低圧の正の加速電圧が印加されること
によって、陽極上に位置する蛍光体層に向かって加速さ
れ且つ衝突させられることから好適にダイナミック駆動
を行い得ると共に、その電子が衝突させられる蛍光体層
の表面が表示側に位置するために動作電圧が低く鮮明に
表示され、更に、発光色の異なる蛍光体層を用意するこ
とによりカラー表示も可能である等の特徴があるため、
音響機器や自動車のダッシュボードの表示部品として多
用されている。特に、リブグリッド型蛍光表示管によれ
ば、蛍光体層を覆うメッシュ状のグリッドを用いないの
で、蛍光体層の発光パターンが大型となるに伴って大き
くされた場合のグリッドの熱変形に起因する輝度むらや
短絡等の表示不良が解消されるとともに、メッシュ状の
グリッドの開口率に関連して蛍光表示管の明るさが低く
なることが解消される利点がある。
【0004】また、前記公報に記載された蛍光表示管で
は複数のグリッド電極の周囲に1乃至複数の補助グリッ
ド電極が設けられており、複数のグリッド電極に順次加
速電圧を印加して走査することによりダイナミック駆動
で表示するに際して、その周囲に位置する補助グリッド
電極にも正の補助加速電圧が印加される。この補助加速
電圧は例えば加速電圧と同様な電圧が用いられる。これ
により、隣接して位置する負の消去電圧(カット・オフ
・バイアス)が印加されたグリッド電極や、リブ状壁の
周囲の絶縁体層の表面に蓄積した負電荷の形成する負電
界が補助グリッド電極により打ち消されるため、加速電
圧が印加されたグリッド電極に囲まれた蛍光体層に向か
わせられる熱電子の軌道が、その負電界の影響で歪曲さ
せられることが防止され、それらの境界近傍や蛍光体層
の周縁部における発光ムラが抑制される。このような補
助グリッド電極を設ける効果は、小型化および表示の高
精細化のために発光パターン間隔延いてはグリッド電極
間隔が小さくなるほど顕著となる。しかも、上記の蛍光
表示管では、補助グリッド電極が相互に隣接する複数の
グリッド電極に共通に設けられてそれら複数のグリッド
電極とは独立して補助加速電圧を印加され、何れのグリ
ッド電極に加速電圧が印加されるときにも消去電圧が印
加された他方の形成する負電界を打ち消すように機能す
ることから、グリッド電極間に備えられる補助グリッド
電極の本数を負電界を打ち消すために必要な最低本数に
できて、一層グリッド電極間隔を小さくできるという利
点がある。因みに、グリッド電極個々の外周側にそのグ
リッド電極と電気的に接続された補助グリッド電極を設
けて、そのグリッド電極と同時に加速電圧を印加する構
成では、それぞれ上記最低本数の補助グリッド電極を備
える必要があることから、グリッド電極間に設けられる
補助グリッド電極の本数が駆動上必要な本数の2倍にな
るのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、陰極から発
生させられた電子のうち蛍光体層に衝突させられずグリ
ッド電極や補助グリッド電極に吸収されるものは、発光
に寄与しない無効電流を発生させるが、本発明者等が蛍
光表示管の構成について更に研究を進めたところ、前記
公報に記載された構造では無効電流が多大となって消費
電力が増大し得る問題を有していることが明らかとなっ
た。以下、その作用を説明する。先ず、グリッド電極は
順次加速電圧を印加して走査されることから、加速電圧
が印加されて電子を吸収する時間が比較的少ないため、
それに起因する無効電流は少なく消費電力を特に増大さ
せ得ない。これに対して、共通に備えられた補助グリッ
ド電極は表示面全体としては大面積を占めると共に定常
的に補助加速電圧を印加されていることから、電子の吸
収面積および吸収時間が長くなって多大な無効電流を発
生させ得ると考えられる。但し、補助グリッド電極の構
成部分のうちグリッド電極間に共通に備えられる電極部
が1本だけの場合には、定常的に補助加速電圧を印加さ
れているにも拘わらず無効電流は殆ど発生しない。これ
は、両側に位置するグリッド電極の形成する負電界によ
って補助グリッド電極の電極部に電子が向かわせられる
ことが妨げられるためと考えられる。
【0006】しかしながら、相互に隣接するグリッド電
極間に備えられる補助グリッド電極の電極部の本数は、
負電界の影響による発光ムラが十分に抑制されるよう
に、グリッド電極に印加される加速電圧や消去電圧の大
きさに応じて適宜設定されるものであって、加速電圧が
低く設定される場合や消去電圧が高く設定される場合等
には2本以上必要となることが多い。上記の問題は、こ
のように補助グリッド電極を二重以上に設ける場合に、
グリッド電極間隔を可及的に小さくするために補助グリ
ッド電極を構成する複数本の電極部をそれらの両側に位
置するグリッド電極に対して共通にする場合に生じる。
すなわち、このような構成では、図9に示されるよう
に、全てのグリッド電極22、22間に定常的に補助加
速電圧を印加された2本以上(図においては2本)の電
極部(補助グリッド電極の構成部分)82が存在するこ
ととなる。そのため、両側に位置するグリッド電極2
2、22に消去電圧が印加される瞬間においても補助グ
リッド電極の電極部82、82間に正電界が形成される
ことから、陰極32から発生させられた電子がその電極
部82、82に向かわせられる。したがって、補助グリ
ッド電極に定常的に多量の電子が吸収されることから、
蛍光表示管全体としては極めて大きな無効電流が流れる
ため、消費電力が増大して電源回路の負荷が増大させら
れるのである。なお、補助グリッド電極を二重以上とす
ることが必要となる場合でも、そのうちの1つだけを両
側のグリッド電極に共通にして、残りはグリッド電極毎
にその外周側に一体的に設ければ、定常的に補助加速電
圧を印加される電極部82が1本だけになることから、
両側に位置するグリッド電極に消去電圧が印加されてい
る瞬間では電極部82の形成する正電界が打ち消され
る。したがって、無効電流は殆ど流れない。しかしなが
ら、このような構成ではグリッド電極間に必要本数以上
の電極部82が設けられることとなるため、発光パター
ン間隔を拡大させるという問題が生じるのである。
【0007】本発明は以上の知見に基づいて為されたも
のであり、その目的とするところは、グリッド電極を二
重以上に取り囲む補助グリッド電極を相互に隣接するグ
リッド電極に対して共通に設けたリブグリッド型蛍光表
示管において、パターン間隔を小さくしながら消費電力
の増大を抑制し得る構造および駆動方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための第1の手段】斯かる目的を達成
するための第1発明の蛍光表示管の要旨とするところ
は、基板の表示面に設けられた複数の陽極と、それら陽
極上にそれぞれ固着された蛍光体層と、その蛍光体層を
それぞれ囲む位置にその蛍光体層よりも高く突設された
リブ状壁の頂部に発光単位毎に設けられた複数のグリッ
ド電極と、それらグリッド電極の少なくとも一部を囲む
ようにその外周側にそのリブ状壁と同様な高さに突設さ
れた補助リブ状壁の頂部に設けられた補助グリッド電極
とを備え、真空空間内においてその表示面の上方に位置
する陰極から発生する電子をそれらグリッド電極および
補助グリッド電極で制御することにより所定の蛍光体層
を発光させる形式の蛍光表示管であって、(a) 前記補助
グリッド電極は、相互に隣接し且つ相互に独立して駆動
可能な一対のグリッド電極の間を通って設けられた二本
以上の長手状の電極部を備えてそれら一対のグリッド電
極の各々に対して共通の補助グリッド電極として機能し
且つ前記複数のグリッド電極から独立して駆動可能な第
1補助グリッド電極と、その第1補助グリッド電極とは
電気的に絶縁された第2補助グリッド電極とを含むこと
にある。
【0009】
【第1発明の効果】このようにすれば、グリッド電極の
少なくとも一部を囲むようにその外周側に設けられた補
助グリッド電極は、相互に隣接し且つ相互に独立して駆
動可能な一対のグリッド電極の間を通って設けられた二
本以上の長手状の電極部を備えてそれら一対のグリッド
電極の各々に対して共通の補助グリッド電極として機能
し且つ前記複数のグリッド電極から独立して駆動可能な
第1補助グリッド電極と、その第1補助グリッド電極と
は電気的に絶縁された第2補助グリッド電極とを含んで
構成される。そのため、補助グリッド電極は第1補助グ
リッド電極および第2補助グリッド電極を含む複数から
構成されると共に、第1補助グリッド電極は、第2補助
グリッド電極および複数のグリッド電極とは独立して駆
動可能に設けられていることから、上記一対のグリッド
電極の何れか一方に加速電圧が印加される際には、同時
に補助加速電圧が印加されることでその一方のグリッド
電極の外周側に位置して前記電極部を含む部分が補助グ
リッド電極として有効に機能する一方、何れにも消去電
圧が印加されてその電極部が補助グリッド電極として機
能する必要がないときには、補助加速電圧を印加しなく
とも何ら支障は生じない。したがって、グリッド電極間
に位置する補助グリッド電極の電極部を負電界を打ち消
すために最低限必要な本数だけ設けてパターン間隔を小
さくしながら、補助グリッド電極として機能する必要が
ない期間においてグリッド電極間に共通に設けられた二
本以上の電極部が正電界を形成することを抑制できるた
め、第1補助グリッド電極延いては補助グリッド電極全
体に流れる無効電流を低減して消費電力の増大を抑制で
きる。
【0010】
【第1発明の他の態様】ここで、好適には、(b) 前記第
2補助グリッド電極は、前記グリッド電極のうちの1つ
の特定グリッド電極の外周側に位置してその特定グリッ
ド電極に電気的に接続されてその特定グリッド電極と共
通に駆動される一体型補助グリッド電極を含むものであ
る。このようにすれば、蛍光表示管の第2補助グリッド
電極は、1つの特定グリッド電極の外周側に位置してそ
の特定グリッド電極に電気的に接続されてその特定グリ
ッド電極と共通に駆動される一体型補助グリッド電極を
含んで構成される。そのため、その一体型補助グリッド
電極は、その特定グリッド電極の外周側に位置し且つそ
の特定グリッド電極に一体的に設けられていることか
ら、その特定グリッド電極に加速電圧が印加されて同時
に補助加速電圧の印加が必要となる際には、特定グリッ
ド電極を介して加速電圧が印加されて補助グリッド電極
として有効に機能する一方、他のグリッド電極に加速電
圧が印加されてその特定グリッド電極への加速電圧の印
加が停止される際には同時に補助加速電圧の印加が停止
されるが、このときには補助加速電圧の印加が不要とな
るため、同時に停止されても何ら支障はない。補助グリ
ッド電極に印加する補助加速電圧は、一般にグリッド電
極に印加する加速電圧と同様な値とされることから、上
記のように一体化してもよいのである。したがって、特
定グリッド電極と共通に加速電圧を印加できることか
ら、一体型補助グリッド電極への補助加速電圧の印加を
必要なタイミングだけに保ちながら、配線を簡単にする
ことができる。なお、上記の一体型補助グリッド電極
は、特定グリッド電極の外周側に位置するものであっ
て、他のグリッド電極との境界に位置するものではない
ことから、その他のグリッド電極の形成する負電界を打
ち消すように機能するものではないが、前述のように、
リブグリッド型蛍光表示管においては、リブ状壁の外周
側に位置する絶縁体層の表面に蓄積された負電荷の形成
する負電界の影響を排除することも要求されるのであ
る。
【0011】また、好適には、(b) 前記第2補助グリッ
ド電極は、前記グリッド電極のうちの1つの特定グリッ
ド電極の外周側に位置してその特定グリッド電極に電気
的に接続されてその特定グリッド電極と共通に駆動され
る一体型補助グリッド電極を含むものであり、(c) 前記
第1補助グリッド電極は、前記一対のグリッド電極の間
に位置する前記二本以上の電極部で全体が構成されるも
のである。このようにすれば、前記のように第2補助グ
リッド電極のうちの特定グリッド電極の外周側に位置す
るものがその特定グリッド電極に電気的に接続された一
体型補助グリッド電極として設けられる場合において、
第1補助グリッド電極は、一対のグリッド電極の境界に
位置する二本以上の電極部で構成される。そのため、補
助グリッド電極全体のうち、特定グリッド電極の外周側
に位置する一体型補助グリッド電極はその特定グリッド
電極に電気的に接続されて一体的に駆動される一方、一
対のグリッド電極の周囲のうちその境界以外の部分に位
置する部分を含まない第1補助グリッド電極は、グリッ
ド電極および一体型補助グリッド電極を含む第2補助グ
リッド電極等とは独立して駆動可能に設けられる。した
がって、グリッド電極およびそのグリッド電極と他のグ
リッド電極との境界に位置する第1補助グリッド電極に
それぞれ加速電圧および補助加速電圧を印加することに
より、加速電圧が印加されたそのグリッド電極の外周側
に位置する補助グリッド電極に好適に補助加速電圧或い
は加速電圧を印加できることから、負電界を打ち消すこ
とが不要な部分で補助グリッド電極が正電界を形成して
それに起因する多量の無効電流が流れることが一層抑制
される。
【0012】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記目的を
達成するための第2発明の蛍光表示管の駆動方法の要旨
とするところは、前記第1発明の何れかの蛍光表示管の
駆動方法であって、(a) 前記発光単位毎に設けられた前
記複数のグリッド電極に所定の加速電圧を順次印加して
走査する走査工程と、(b) 前記補助グリッド電極のう
ち、前記所定の加速電圧が印加されたグリッド電極の外
周側に位置するものに、前記走査のタイミングに同期し
て所定の補助加速電圧を印加する補助加速電圧印加工程
とを、含むことにある。
【0013】
【第2発明の効果】このようにすれば、走査工程におい
て、発光単位毎に設けられた複数のグリッド電極に所定
の加速電圧が順次印加されて走査される一方、補助加速
電圧印加工程において、補助グリッド電極のうち、その
所定の加速電圧が印加されたグリッド電極の外周側に位
置するものに、その走査のタイミングに同期して所定の
補助加速電圧が印加される。そのため、グリッド電極に
順次加速電圧を印加して走査することによりダイナミッ
ク駆動で表示するに際して、補助グリッド電極のうちそ
の加速電圧が印加されたグリッド電極の外周側に位置す
るものに補助加速電圧が印加されることから、消去電圧
を印加されたグリッド電極の形成する負電界が補助グリ
ッド電極で好適に打ち消される一方、消去電圧が印加さ
れたグリッド電極の外周側において補助グリッド電極に
補助加速電圧が印加されることが抑制されることから、
そのような位置に設けられた補助グリッド電極に電子が
吸収されて多大な無効電流が生じることが好適に抑制さ
れる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明において各
部の寸法比等は必ずしも正確に描かれていない。
【0015】図1は、本発明の一実施例である蛍光表示
管10の一部を切り欠いた斜視図である。図において、
蛍光表示管10は、所定の発光パターンに形成された後
述の蛍光体層20S 、20D 、20N を複数個所に備え
たガラス、セラミックス、琺瑯などの絶縁体材料製の基
板12と、枠状に形成されたガラス製のスペーサ14
と、透明なカバーガラス板16と、複数本の陽極端子1
P 、複数本のグリッド端子18G 、カソード端子18
K 、および補助グリッド端子18SGとを備えており、そ
れら基板12、スペーサ14、およびカバーガラス板1
6が相互にガラス封着されることにより、それらの部材
により囲まれた真空空間が形成されている。
【0016】上記基板12の真空空間により覆われた面
は、蛍光表示管10の表示面として機能するものであ
り、そこには、7セグメントで「8」文字形状を表す複
数個の蛍光体層20S 、ドット形状を表す1個の蛍光体
層20D 、「1」文字形状を表す1個の蛍光体層20N
が配置されて、それぞれ各文字等を表示するための発光
単位を構成している。それら各蛍光体層20S 、2
D 、20N は、発光単位毎に設けられたグリッド電極
22によりそれぞれ囲まれており、そのグリッド電極2
2は更に補助グリッド電極24によりそれぞれ二重に囲
まれている。この補助グリッド電極24は、グリッド電
極22とは電気的に絶縁されたものであって、複数箇所
において相互に電気的に接続された二本の長手状の電極
部48(後述の図2参照)から構成されており、各
「8」文字形状の上端部および下端部の中央位置におい
て電気的に分割して形成された複数の補助グリッド電極
24が表示面の長手方向に並んで設けられている。この
ように分割位置が各「8」文字形状の幅方向の中間位置
にあることから、発光単位毎に設けられたグリッド電極
22の各々は両側に配置された2つの補助グリッド電極
24によってその外周全体を取り囲まれている。換言す
れば、複数の補助グリッド電極24の各々は1つ或いは
2つのグリッド電極22の外周側に配設されている。そ
して、上記の各蛍光体層20S 、20D 、20N のうち
の各表示桁毎に予め定められた位置のものは、後述の陽
極用印刷配線34を介して各陽極端子18P にそれぞれ
接続され、上記各グリッド電極22はグリッド配線26
を介して各グリッド端子18G にそれぞれ接続され、各
補助グリッド電極24は補助グリッド配線28を介して
各補助グリッド端子18SGに接続されている。
【0017】また、上記基板12の両端部には、前記カ
ソード端子18K を備えた一対のフィラメント支持フレ
ーム30がそれぞれ固設されており、それらフィラメン
ト支持フレーム30の間には、直熱型カソード(陰極)
として機能する細線状のフィラメント32が基板12の
長手方向に平行であって基板12の表示面から離隔した
所定の高さ位置となるように張設されている。
【0018】このため、上記フィラメント32から放出
された熱電子は、その零Vのフィラメント32に対して
例えば20V程度の正電圧(加速電圧)が印加されたグリ
ッド電極22により加速されるので、そのグリッド電極
22により囲まれた蛍光体層20にも正電圧が印加され
ていると、熱電子がその蛍光体層20に衝突して蛍光体
層20が発光させられるが、蛍光体層20に正電圧が印
加されていても、それを囲むグリッド電極22にフィラ
メント32に対して数ボルト程度の負のバイアス電圧
(カットオフバイアス=負の消去電圧)が印加されてい
ると、熱電子が蛍光体層20に到達せず蛍光体層20は
発光しない。したがって、上記フィラメント32に電流
が流されることにより熱電子が放出された状態で、前記
グリッド電極22に正電圧が順次印加されることに同期
して、前記各蛍光体層20S 、20 D 、20N のうちの
所望のものにも正電圧が印加されると、所謂ダイナミッ
ク駆動によって、所望のパターンで発光表示が行われる
のである。
【0019】このとき、加速電圧が印加されないグリッ
ド電極22にはカットオフバイアスが印加されている
が、加速電圧が印加されたグリッド電極22を囲む補助
グリッド電極24には例えばグリッド電極22に印加さ
れる加速電圧と同様な正電圧(補助加速電圧)が印加さ
れているため、カットオフバイアスが印加されているグ
リッド電極22が形成する負電界が、補助グリッド電極
24で打ち消される。これにより、発光させられる所望
の蛍光体層20S 、20D 、20N に向かう電子流が負
電界により乱されることがなくなって、蛍光体層20の
発光ムラが好適に抑制される。この場合において、複数
の補助グリッド電極24は、前述のようにそれぞれ補助
グリッド端子18SGに接続されて相互に且つ複数のグリ
ッド電極22と独立して正電圧を印加されるようになっ
ていることから、加速電圧を印加されたグリッド電極2
2の周囲に位置するものに選択的に正電圧を印加でき
る。
【0020】以下、上記基板12のうち蛍光表示管10
の発光単位(表示パターン)の1つである「8」文字形
状の蛍光体層20S を示す部分を拡大して示す図2、お
よび図2の III−III 視断面図である図3を用いて、基
板12上の電極構造を詳細に説明する。基板12の表示
面上には、厚膜導体ペーストがスクリーン印刷法によっ
て 15(μm)程度の厚さに印刷され且つ焼成されることに
より陽極端子18P に接続されるように陽極用印刷配線
34が形成されており、その上には、所定厚みに形成さ
れ且つ厚み方向に貫通するスルーホール36を適宜備え
た絶縁体層38が固着されている。この絶縁体層38
は、低融点ガラスおよび着色顔料からなる厚膜絶縁ペー
ストがスクリーン印刷法によって30乃至 40(μm)程度の
厚みで塗布されかつ焼成されることにより構成される。
なお、上記配線34は、スクリーン印刷により設ける代
わりに、例えばアルミニウム薄膜をエッチング処理して
設けても良い。
【0021】上記絶縁体層38の上には、蛍光体層20
S と同様なパターン形状のグラファイト層40が上記ス
ルーホール36を介して陽極用印刷配線34と導通する
位置に形成されている。このグラファイト層40は、グ
ラファイトを主成分とする厚膜ペーストが所定のパター
ンで 40(μm)程度の厚みで印刷され且つ焼成されたもの
であり、表示管10の陽極として機能する。上記の蛍光
体層20S は、例えばこのグラファイト層40の上に厚
膜蛍光体ペーストが印刷されることによって形成されて
いる。
【0022】また、蛍光体層20S およびグライファイ
ト層40の周囲には、厚膜絶縁ペーストが印刷されるこ
とによりそれらの外周縁に接触し且つ取り囲んだ状態の
リブ状壁44が絶縁層38の上に立設されていると同時
に、そのリブ状壁44の外周側に所定の間隔を隔てて補
助リブ状壁46が同様に絶縁体層38の上に立設されて
いる。
【0023】上記リブ状壁44および補助リブ状壁46
は、厚膜印刷によって低融点ガラスや無機フィラーなど
の絶縁体材料から構成された厚膜ペーストが複数回印刷
されることにより、例えばW=120 〜150(μm)程度の幅
寸法であって蛍光体層20Sよりも 100〜120(μm)の高
さとなるように立設されており、それらリブ状壁44お
よび補助リブ状壁46相互の間隔は例えばD=120 〜15
0(μm)程度である。図2に示されるように、補助リブ状
壁46は各リブ状壁44の外周側すなわちそれぞれ発光
単位を構成する3つの「8」文字の境界および蛍光体層
20S 全体の周囲にそれぞれ2本設けられている。これ
ら2本の補助リブ状壁46、46は、数カ所において内
周側のものと外周側のものとが連続させられている一
方、リブ状壁44で各々囲まれた複数の「8」文字パタ
ーンの上端および下端のそれぞれ中央位置において図の
左右方向に分割されている。このため、補助リブ状壁4
6は、連続させられた単位毎に本数を数えると、「8」
文字パターンの境界の数だけ形成された「I」文字形状
のものと、「8」文字パターンの並びの両端部にそれぞ
れ形成された「[」および「]」形状のものとから成る
複数本(本実施例においては合計4本)が備えられてい
る。
【0024】そして、これらリブ状壁44、補助リブ状
壁46の頂部には、厚膜導体ペーストが印刷されること
によってそれぞれ前記グリッド電極22、補助グリッド
電極24が同時に形成されている。後者の補助グリッド
電極24は、2本の補助リブ状壁46上にそれぞれ印刷
形成された2本の長手状の電極部48から構成されてい
る。すなわち、グリッド電極22は、補助グリッド電極
24を構成する電極部48、48によって二重に取り囲
まれている。なお、前述のようにグリッド電極22の各
々は両側に位置する2つの補助グリッド電極24によっ
て全周を取り囲まれているが、それら2つの補助グリッ
ド電極24のうち少なくとも一方は隣接するグリッド電
極22に対しても共通に補助グリッド電極として機能す
る。このように共通に機能する補助グリッド電極24、
すなわち「I」文字形状を成す補助リブ状壁46上に形
成された補助グリッド電極24(SG2,SG3)は、
相互に隣接し且つ相互に独立して駆動可能な一対のグリ
ッド電極22、22の間を通ってそれらに共通に設けら
れたものであって、他の補助グリッド電極24(SG
1,SG4)および全てのグリッド電極22から独立し
て駆動可能であり、これら補助グリッド電極SG2,S
G3が第1補助グリッド電極に相当し、補助グリッド電
極SG1,SG4がその第1補助グリッド電極とは電気
的に絶縁された第2補助グリッド電極に相当する。した
がって、補助グリッド電極SG2に対しては、図2の左
端および中央のグリッド電極22、22が一対のグリッ
ド電極に相当し、補助グリッド電極SG3に対しては、
中央および右端のグリッド電極22、22が一対のグリ
ッド電極に相当する。これらのグリッド電極22、補助
グリッド電極24は、銀、パラジウム、銅、アルミニウ
ム、ニッケル、カーボンなどの粒子状導電性物質が10〜
50 (μm)の厚みで固着されている。また、それらグリッ
ド電極22、補助グリッド電極24は、厚膜印刷によっ
て絶縁体層38の上に形成された前記グリッド配線2
6、補助グリッド配線28を介して、それぞれ前記グリ
ッド端子18G 、補助グリッド端子18SGに接続されて
いる。
【0025】図4は、上記の蛍光表示管10の駆動方法
の要部を説明するタイミングチャートである。以下、駆
動方法の一例を図4および「8」文字形状の蛍光体層2
Sを表す前記図2を参照して説明する。時刻t0 にお
いては、何れの電極にも駆動電圧が印加されておらず、
蛍光表示管10は発光させられていない。時刻t1 か
ら、フィラメント32に所定の負の駆動電圧が連続的に
印加されると共に、発光単位毎に設けられた表示制御用
のグリッド電極22に順次加速電圧が印加されて走査さ
れ、その走査のタイミングに同期して発光させるべき何
れかの蛍光体層20S にグラファイト層40を介してそ
れぞれ所定の正電圧が印加されると、フィラメント32
から放出され且つグリッド電極22により加速された熱
電子が蛍光体層20に衝突してそれが発光させられる。
このとき、上記走査のタイミングに同期して、所定の補
助グリッド電極24にも正電圧が印加される。これによ
り、ダイナミック駆動によって所望の蛍光体層20S
順次発光させられる。
【0026】すなわち、複数のグリッド電極22のうち
のG1に加速電圧を印加する時刻t1 においては、他の
グリッド電極G2,G3にはカットオフバイアスが印加
されていることから、それらが加速電圧を印加されたグ
リッド電極G1の近傍に負電界を形成する。しかしなが
ら、グリッド電極G1に加速電圧が印加される際には、
同時に複数の補助グリッド電極24のうちのそのグリッ
ド電極G1を取り囲む位置に設けられたSG1,SG2
に加速電圧と同様な電位の正電圧すなわち補助加速電圧
が印加される。そのため、グリッド電極G1は、正電圧
が印加された補助グリッド電極SG1,SG2によって
二重に囲まれることとなるため、他のグリッド電極G
2,G3の形成する負電界が好適に打ち消されて発光ム
ラが抑制される。なお、左側に位置する補助グリッド電
極SG1は、相互に隣接するグリッド電極22、22の
境界に位置しないため、他のグリッド電極G2或いはG
3の形成する負電界を排除する機能はない。しかしなが
ら、図3に示されるようにリブ状壁44は絶縁体層38
上に立設されたものであることから、陰極32から発生
させられた電子の一部がその上に蓄積されると、その蓄
積電荷が負電界を形成する。したがって、補助グリッド
電極SG1のようにグリッド電極22の境界に位置しな
いものは、専ら蓄積電荷の形成する負電界の影響を排除
して発光ムラの発生を一層抑制するために設けられてい
るのである。
【0027】続く時刻t2 においては、グリッド電極G
2に加速電圧が印加される一方、他のグリッド電極G
1,G3にカットオフバイアスが印加されるが、それら
の形成する負電界は、グリッド電極G2を取り囲む位置
に設けられた補助グリッド電極SG2,SG3に正電圧
が印加されることによって好適に打ち消され、グリッド
電極G2に囲まれた発光パターンの発光ムラが抑制され
る。時刻t3 においても同様に、グリッド電極G3に加
速電圧が、他のグリッド電極G1,G2にカットオフバ
イアスがそれぞれ印加されるが、この場合にもグリッド
電極G3を取り囲む位置に設けられた補助グリッド電極
SG3,SG4に正電圧が印加されることによって負電
界の影響が好適に打ち消され、発光ムラが抑制される。
時刻t4 以降はt1 〜t3 と同様なグリッド走査が繰り
返される。なお、蛍光表示管10の実際の駆動では、蛍
光体層20D や蛍光体層20N を含めてダイナミック駆
動が行われるため、それらが発光させられる例えば時刻
t3 とt4 との間の時間は図に示される長さよりも長く
なる。このように、正電圧が印加された補助グリッド電
極24が、必ず加速電圧が印加されたグリッド電極22
を二重に取り囲むように存在するため、カットオフバイ
アスが印加された隣接するグリッド電極22の形成する
負電界の影響を何ら受けることなく、各グリッド電極2
2毎にムラのない発光が好適に得られる。すなわち、本
実施例においては、時刻t1 、t2 、t3 、・・・にお
いてグリッド電極22に順次加速電圧を印加する工程が
走査工程に対応し、その走査のタイミングに同期して所
定の補助グリッド電極24に正電圧を印加する工程が補
助加速電圧印加工程に対応する。
【0028】この場合において、本実施例によれば、複
数に分割して設けられた補助グリッド電極24への正電
圧の印加は何れも定常的なものではなく、グリッド電極
22への加速電圧の印加のタイミングに同期して、内側
に位置するグリッド電極22に加速電圧が印加されてい
る間だけ正電圧が印加される。そのため、全ての補助グ
リッド電極24に定常的に正電圧が印加されている場合
に比較して、個々の補助グリッド電極24に正電圧が印
加される時間が短くなっている。しかも、加速電圧が印
加されていないグリッド電極22のみの周囲に位置する
補助グリッド電極24には正電圧が印加されていないこ
とから、その補助グリッド電極24は正電界を形成しな
いため、フィラメント32から発生させられた電子がそ
の補助グリッド電極24に到達し、吸収されることに起
因する無効電流は殆ど発生しない。このため、蛍光表示
管10全体としての消費電力が、グリッド電極22個々
に補助グリッド電極24を設ける場合と同様な極めて低
い値に保たれている。例えば、20個のグリッド電極22
を備えた40×120 (mm)程度の蛍光表示管を、40(V)程度
の駆動電圧で駆動して消費電流を測定した結果によれ
ば、本実施例の補助グリッド電極構造による場合が5(m
A) 程度の消費電流であったのに対し、図2において補
助グリッド電極24を全て連続して設けた構造(前記の
特開平8−287853号公報の図10に示される構
造)で定常的に正電圧を印加した場合では500(mA) 程度
と極めて大きな電流を消費することが確かめられた。
【0029】また、本実施例の構成では、隣接するグリ
ッド電極22が形成する負電界の影響を確実に排除する
ためにグリッド電極22の外側に補助グリッド電極24
が二重に必要となるが、前記図4に示されるようにグリ
ッド電極22の走査のタイミングに同期して補助グリッ
ド電極24に正電圧を印加することにより、グリッド電
極22相互の境界に位置する補助グリッド電極24は、
何れに対しても有効に機能する。そのため、グリッド電
極22相互の間に設けられる補助グリッド電極24の本
数を、負電界の影響を確実に排除できる範囲で最小本数
に設定することができて、グリッド電極22相互の間隔
d(図2、図3参照)を例えば600(μm)程度と小さくで
きるという利点がある。
【0030】要するに、本実施例によれば、グリッド電
極22を囲むようにその外周側に設けられた補助グリッ
ド電極24は、相互に隣接し且つ相互に独立して駆動可
能な一対のグリッド電極22、22の間を通って設けら
れた長手状の電極部48、48を二本備えてそれら一対
のグリッド電極22、22の各々に対して共通の補助グ
リッド電極として機能し且つ複数のグリッド電極22か
ら独立して駆動可能な第1補助グリッド電極に相当する
補助グリッド電極SG2,SG3と、それら補助グリッ
ド電極SG2,SG3とは電気的に絶縁された第2補助
グリッド電極に相当する補助グリッド電極SG1,SG
4とを含んで構成される。そのため、補助グリッド電極
24は、補助グリッド電極SG1乃至SG4の複数から
構成されると共に、補助グリッド電極SG2,SG3
は、他の補助グリッド電極24すなわち補助グリッド電
極SG1,SG4および複数のグリッド電極22とは独
立して駆動可能に設けられていることから、一対のグリ
ッド電極22、22の何れか一方に加速電圧が印加され
る際には、同時に補助加速電圧が印加されることでその
一方のグリッド電極22の外周側に位置して電極部48
を含む部分が補助グリッド電極として有効に機能する一
方、何れにも消去電圧が印加されてその電極部48が補
助グリッド電極として機能する必要がないときには、補
助加速電圧を印加しなくとも何ら支障は生じない。した
がって、グリッド電極22、22間に位置する補助グリ
ッド電極24の電極部48を負電界を打ち消すために最
低限必要となる2本だけ設けてパターン間隔(発光単位
相互の間隔d)を小さくしながら、補助グリッド電極と
して機能する必要がない期間においてグリッド電極2
2、22間に共通に設けられた二本の電極部48、48
が正電界を形成することを抑制できるため、補助グリッ
ド電極SG2,SG3延いては複数の補助グリッド電極
24全体に流れる無効電流を低減して消費電力の増大を
抑制できる。
【0031】また、本実施例の蛍光表示管の駆動方法に
よれば、走査工程において、発光単位毎に設けられた複
数のグリッド電極22に所定の加速電圧が順次印加され
て走査される一方、補助加速電圧印加工程において、複
数の補助グリッド電極24のうち、その加速電圧が印加
されたグリッド電極22の外周側に位置するものに、そ
の走査のタイミングに同期して所定の正電圧が印加され
る。そのため、グリッド電極22に順次加速電圧を印加
して走査することによりダイナミック駆動で表示するに
際して、複数の補助グリッド電極24のうちその加速電
圧が印加されたグリッド電極22の外周側に位置するも
のに正電圧が印加されることから、消去電圧を印加され
たグリッド電極22の形成する負電界が補助グリッド電
極24で好適に打ち消される一方、消去電圧が印加され
たグリッド電極22の外周側においては補助グリッド電
極24に正電圧が印加されることが抑制されることか
ら、そのような位置に設けられた補助グリッド電極24
に電子が吸収されて多大な無効電流が生じることが好適
に抑制される。
【0032】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0033】図5は、他の実施例の補助グリッド電極構
造を説明する図であって、前記図2に対応する図であ
る。図において、3つの「8」文字形状の発光パターン
相互の間の位置には前記実施例と同様に「I」文字形状
の補助グリッド電極24が設けられているが、両端部に
設けられている補助グリッド電極50、50は、複数箇
所においてその内周側のグリッド電極22に連続させら
れている。すなわち、補助グリッド電極50は、一つの
特定のグリッド電極22(G1或いはG3)に電気的に
接続されてそのグリッド電極22と共通に駆動される一
体型補助グリッド電極として構成されている。図から明
らかな通り、補助グリッド電極50は、図2における補
助グリッド電極24のSG1或いはSG4がグリッド電
極22と一体化させられたものである。補助グリッド電
極SG1或いはSG4は、グリッド電極22のうちG1
或いはG3のみの外周側に位置するものであって、それ
らと他のグリッド電極22(G2)との境界部分に位置
するものではないため、前記図4に示されるように常に
グリッド電極G1或いはG3と同様なタイミングで駆動
される。そのため、図5に示されるように一体型補助グ
リッド電極として設けて、共通に駆動するように構成し
ても何ら支障はないのである。すなわち、必ずも全ての
補助グリッド電極がグリッド電極22と電気的に絶縁さ
れて独立して駆動可能とされていなくともよい。したが
って、この場合の駆動方法は、図4においてSG1およ
びSG4に対応する波形を除いたものに等しい。
【0034】すなわち、本実施例によれば、蛍光表示管
10の複数の補助グリッド電極のうち第2補助グリッド
電極に相当する補助グリッド電極50は、1つの特定グ
リッド電極22の外周側に位置してその特定グリッド電
極22に電気的に接続され、その特定グリッド電極22
と共通に駆動される一体型補助グリッド電極として構成
される。そのため、その補助グリッド電極50は、その
特定グリッド電極22の外周側に位置し且つその特定グ
リッド電極22に一体的に設けられていることから、そ
の特定グリッド電極22に加速電圧が印加されて同時に
補助加速電圧の印加が必要となる際には、特定グリッド
電極22を介して加速電圧が印加されて補助グリッド電
極として有効に機能する一方、他のグリッド電極22に
加速電圧が印加されてその特定グリッド電極22への加
速電圧の印加が停止される際には同時に補助加速電圧の
印加が停止されるが、このときには補助加速電圧の印加
が不要となるため、同時に停止されても何ら支障はな
い。補助グリッド電極50(24)に印加する補助加速
電圧は、一般にグリッド電極22に印加する加速電圧と
同様な値とされることから、上記のように一体化できる
のである。したがって、特定グリッド電極22と共通に
加速電圧を印加できることから、補助グリッド電極5
0、24への補助加速電圧の印加を必要なタイミングだ
けに保ちながら、補助グリッド配線28の必要本数が減
じられて全体の配線が簡単になる。なお、グリッド電極
22、22相互の間に設けられた電極部48、48を含
む補助グリッド電極24は前記図2の場合と同様に構成
されていることから、本実施例においてもグリッド電極
間隔dは前述の実施例同様最小寸法に設定されている。
【0035】図6は、更に他の実施例の補助グリッド電
極構造を説明する図であって、前記図2、図5に対応す
る図である。図において、グリッド電極22の外周側に
位置する補助グリッド電極は、前記2つの実施例と同様
に全てがグリッド電極22を二重に囲むように設けられ
ているが、相互に隣接するグリッド電極22との境界に
位置するものを除く他の部分が全てグリッド電極22と
一体的に形成されている。すなわち、左端に設けられた
グリッド電極22の外周側に設けられた補助グリッド電
極は、その上下端および左端に位置する部分がグリッド
電極22と電気的に接続された一体型補助グリッド電極
52(すなわち第2補助グリッド電極)として形成され
る一方、中央に設けられたグリッド電極22との境界に
位置する部分が何れのグリッド電極22および補助グリ
ッド電極からも独立させられてその中央のグリッド電極
22と共通の補助グリッド電極として機能する共通補助
グリッド電極54(すなわち第1補助グリッド電極)と
して形成されている。また、中央のグリッド電極22を
取り囲む補助グリッド電極は、そのグリッド電極22の
上下端に位置するものがグリッド電極22と電気的に接
続された一体型補助グリッド電極56、56(すなわち
第2補助グリッド電極)として形成される一方、両側の
グリッド電極22、22との境界となる左右に位置する
ものが何れの電極からも独立させられた共通補助グリッ
ド電極54、54(すなわち第1補助グリッド電極)と
して形成されている。また、右端のグリッド電極22を
取り囲む補助グリッド電極は、左右が反対となる他は左
端に設けられているものと同様に形成されている。した
がって、本実施例においては、特定の一つのグリッド電
極22の外周に位置するものが全て、すなわち第2補助
グリッド電極の全てが一体型補助グリッド電極として設
けられている一方、相互に隣接する一対のグリッド電極
22、22に共通に機能する第1補助グリッド電極に相
当する共通補助グリッド電極54がそれら一対のグリッ
ド電極22、22の境界に位置する二本の長手状の電極
部48、48から構成されている。
【0036】上記のように補助グリッド電極52、5
4、56が構成された蛍光表示管を駆動するに際して
も、前記図5に示される実施例と同様、前記図4におい
て補助グリッド電極SG1,SG4に対応する波形が削
除された駆動波形が用いられる。そのため、図6および
図4の駆動波形から明らかなように、本実施例によれ
ば、加速電圧を印加されたグリッド電極22の外周に位
置する補助グリッド電極54および52或いは56のみ
に正電圧(加速電圧)が印加されることから、図2や図
5に示される構成例に比較して補助グリッド電極54等
に吸収される電子の量すなわち無効電流が一層少なくな
る。因みに、図2等に示される構成では、第1補助グリ
ッド電極に相当する補助グリッド電極SG2,SG3の
上下端の略半分が、カットオフバイアスを印加されたグ
リッド電極22の外周に位置することとなるため、負電
界の消去に寄与せず、単に無効電流を発生させる部分が
補助グリッド電極24中に存在している。
【0037】要するに、本実施例においては、図5のよ
うに複数の補助グリッド電極のうちの第2補助グリッド
電極に相当するものが一つの特定グリッド電極22に電
気的に接続された一体型補助グリッド電極52或いは5
6として設けられる場合において、第1補助グリッド電
極に相当する共通補助グリッド電極54は、一対のグリ
ッド電極22の境界に位置する二本の電極部48で構成
される。そのため、補助グリッド電極52、54、56
全体のうち、特定グリッド電極22の外周側に位置する
一体型補助グリッド電極52、56はその特定グリッド
電極22に電気的に接続されて一体的に駆動される一
方、一対のグリッド電極22の周囲のうちその境界以外
の部分に位置する部分を含まない共通補助グリッド電極
54は、グリッド電極22および一体型補助グリッド電
極52、56とは独立して駆動可能に設けられる。した
がって、グリッド電極22およびそのグリッド電極22
と他のグリッド電極22との境界に位置する共通補助グ
リッド電極54にそれぞれ加速電圧および補助加速電圧
を印加することにより、加速電圧が印加されたそのグリ
ッド電極22の外周側に位置する補助グリッド電極に好
適に正電圧或いは加速電圧を印加できることから、負電
界を打ち消すことが不要な部分で補助グリッド電極5
2、56、54が正電界を形成してそれに起因する多量
の無効電流が流れることが一層抑制される。
【0038】図7は更に他の実施例を説明する図であ
る。図においては、表示面上に、横に並んだ13セグメ
ントでインディケータ状の発光パターンを表す蛍光体層
20I、7セグメントで小さな3つの「8」文字形状を
表す蛍光体層20SS、同様に7セグメントで大きな1つ
の「8」文字形状を表す蛍光体層20SLが配置されてお
り、それら蛍光体層20I 、20SS、、20SL個々の外
周縁には図3に示される実施例と同様に頂部にグリッド
電極22を備えたリブ状壁44が設けられている。ま
た、そのグリッド電極22の外周はそれぞれ補助リブ状
壁46上に備えられた補助グリッド電極によって二重に
囲まれているが、一つのグリッド電極22のみの外周に
位置する補助グリッド電極58、60、62、64、お
よび66は、それぞれそのグリッド電極22に電気的に
接続され、一方、2つのグリッド電極22、22の境界
にそれぞれ位置する補助グリッド電極68(SG1)、
70(SG2)、72(SG3)、74(SG4)、7
6(SG5)、78(SG6)、および80(SG7)
は、何れのグリッド電極22および他の補助グリッド電
極からも電気的に独立しても設けられている。このた
め、複数のグリッド電極22の各々は、一体的に設けら
れている補助グリッド電極58乃至66の何れかと、独
立して設けられている補助グリッド電極68乃至80の
うちの2乃至4本とによってその全周が囲まれている。
なお、グリッド電極22および各補助グリッド電極68
乃至76はそれぞれグリッド配線26或いは補助グリッ
ド配線28を介して各グリッド端子18G 或いは各補助
グリッド端子18SGに接続されているが、内側に独立し
て設けられている補助グリッド電極78、80は、図示
しないスルーホールおよび基板12上に配線34と同様
に形成された補助グリッド配線を介して補助グリッド端
子18SGに接続されている。
【0039】以上のように構成された補助グリッド電極
68等を備えた蛍光表示管を駆動するに際しては、例え
ば図8に示されるタイミングチャートに従ってグリッド
電極22のG1〜G5に順次加速電圧を印加して走査す
ると共に、その走査のタイミングに同期して補助グリッ
ド電極68〜80(SG1〜SG7)に正電圧を印加す
る。すなわち、時刻t1 においては、グリッド電極G1
に加速電圧を印加すると共に、補助グリッド電極SG
1,SG5,SG6,およびSG7に正電圧を印加す
る。これにより、インディケータ状の蛍光体層20I
取り囲んで設けられたグリッド電極22および補助グリ
ッド電極58、68、78、および80の全てに加速電
圧(正電圧)が印加されるため、隣接して設けられてい
る他のグリッド電極22の形成する負電界の影響が好適
に排除されて、複数の蛍光体層20Iのうちグラファイ
ト層40を介して正電圧を印加されたものがムラなく発
光させられる。しかも、蛍光体層20I を取り囲む位置
に位置しない補助グリッド電極70等には正電圧が印加
されていないことから、実質的に何らの機能も果たさな
い期間においてそれら補助グリッド電極70等に無効電
流が流れることが抑制されている。
【0040】時刻t2 においては、グリッド電極G2に
加速電圧が印加されると共に、補助グリッド電極SG
1,SG2に正電圧が印加される。これにより、左端に
位置する小さい「8」文字形状の蛍光体層20SSを取り
囲むグリッド電極22およびそれを二重に取り囲む補助
グリッド電極60、68、70に加速電圧(正電圧)が
印加されて、その蛍光体層20SSのうち選択されたもの
がムラなく発光させられる。続く時刻t3 においても、
グリッド電極G3に加速電圧が印加されると共に補助グ
リッド電極SG2,SG3,SG6に正電圧が印加さ
れ、時刻t4 においては、グリッド電極G4に加速電圧
が印加されると共に補助グリッド電極SG3,SG4,
SG7に正電圧が印加され、時刻t5 においては、グリ
ッド電極G5に加速電圧が印加されると共に補助グリッ
ド電極SG4,SG5に正電圧が印加される。したがっ
て、何れのグリッド電極22に加速電圧が印加される際
にも、それを二重に取り囲む補助グリッド電極62、7
0等に正電圧が印加されて、周囲に位置するグリッド電
極22の形成する負電界の影響が排除されることから、
選択された蛍光体層20SS、20SLがムラなく発光させ
られると共に、加速電圧が印加されていないグリッド電
極22の周囲に位置する補助グリッド電極には正電圧が
印加されていないことから、そのような位置に位置する
補助グリッド電極によって多大な無効電流が発生させら
れることが好適に抑制されるのである。時刻t6 以降に
おいては、時刻t1 〜t5 と同様な駆動が繰り返され、
連続的な表示が為される。
【0041】すなわち、本実施例に示されるように、グ
リッド電極22を取り囲むように設けられる補助グリッ
ド電極58等は、発光パターンの形状や配置に応じて分
割形態が適宜設定されるものである。したがって、一つ
のグリッド電極22の外周に位置して常に同時に加速電
圧を印加されるもの(例えば第2補助グリッド電極に相
当する補助グリッド電極58等)がそのグリッド電極2
2に一体的に設けられる一方、相互に隣接するグリッド
電極22、22の間に位置するもの(例えば第1補助グ
リッド電極に相当する補助グリッド電極68等)が何れ
の電極からも独立して設けられることが、パターン間隔
を可及的に小さくしつつ無効電流を可及的に低くするた
めに望ましいのであり、このようにすることによって、
独立して正電圧を印加する補助グリッド電極68等の本
数を少なくして配線を簡単にできる。
【0042】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0043】例えば、実施例においては、一対のグリッ
ド電極22、22相互の境界に位置する電極部48、4
8を含む補助グリッド電極24等の全てが他の全ての補
助グリッド電極24等から独立した第1補助グリッド電
極として設けられていたが、第1補助グリッド電極に
は、複数対のグリッド電極22、22間をそれぞれ通る
電極部48、48を備えて、3つ以上のグリッド電極2
2に対して共通の補助グリッド電極として機能するもの
が含まれていても差し支えない。すなわち、補助グリッ
ド電極の数が多くなるほど配線が複雑になって設計およ
び製造に困難を伴い、また、独立した電極として設ける
ことが実質的に不可能な構造も生じ得ると共に、少なく
とも補助グリッド電極の一部を独立して駆動可能とする
ことによって任意の駆動タイミングにおいて正電圧が印
加される電極面積が小さくできれば、無効電流を低くす
る効果が得られる。したがって、消費電流の点からは例
えば図6、図7等に示されるように共通な補助グリッド
電極68等の全てを独立して駆動可能とすることが望ま
しいが、消費電流量の許容範囲内において共通補助グリ
ッド電極68等の一部、例えば補助グリッド電極68、
78、80等を相互に接続して設けてもよいのである。
【0044】また、実施例においては、補助グリッド電
極24等にグリッド電極22と同様な正電圧を印加した
が、補助グリッド電極24等に印加される電圧は、グリ
ッド電極22に印加される加速電圧やカットオフバイア
スに応じて、発光ムラが生じないように適宜設定され、
例えばグリッド電極22に印加される電圧よりも低い正
電圧が印加されても良い。また、複数の補助グリッド電
極24等に必ずしも同様な電圧が印加されなくとも良
く、例えば、個々のグリッド電極22に印加される加速
電圧或いはカットオフバイアスに関連して変化させられ
ても良い。
【0045】また、実施例においては、グリッド電極2
2の全周囲を二重に取り囲むように補助グリッド電極2
4等が設けられていたが、補助グリッド電極24等の設
置位置は、隣接する発光パターンの一方のグリッド電極
22に加速電圧が印加されているときに、他方のグリッ
ド電極22に印加されているカットオフバイアスにより
発光ムラが生じず、また、絶縁体層38の表面に蓄積さ
れた負電荷による発光ムラが生じないように定められる
ものであり、必ずしも全周に設けられなくとも良い。例
えば、絶縁体層38の表面に蓄積される負電荷の影響が
小さい場合等には、隣接する発光パターン(グリッド電
極22)との境界部分にのみ部分的に補助グリッド電極
24等を設けることも可能である。すなわち、図6、図
7等に示される実施例において、グリッド電極22と一
体的に設けられている補助グリッド電極52等は必ずし
も設けられなくともよい。
【0046】また、実施例においては、補助グリッド電
極24等がグリッド電極22を二重に取り囲んで設けら
れていたが、二重以上の範囲でその数は加速電圧やカッ
トオフバイアスの大きさ等に応じて適宜変更される。な
お、グリッド電極22を三重以上に取り囲むように補助
グリッド電極が設けられる場合においても、その補助グ
リッド電極が相互に隣接するグリッド電極22、22の
境界に位置してそれらに共通に用いられる二本以上の電
極部48、48を備えていれば、本発明の効果を得るこ
とができ、その境界に位置する電極部48の一部がグリ
ッド電極22と電気的に接続された状態で一体的に設け
られていても差し支えない。
【0047】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である蛍光表示管の一部を切
り欠いた斜視図である。
【図2】図1の実施例の基板の表示面の要部を示す平面
図である。
【図3】図2の実施例の III−III 視断面図である。
【図4】図1の蛍光表示管の駆動方法の一例を示すタイ
ミングチャートである。
【図5】本発明の他の実施例における基板の表示面の要
部を示す図2に対応する図である。
【図6】本発明の更に他の実施例における基板の表示面
の要部を示す図2に対応する図である。
【図7】本発明の更に他の実施例における基板の表示面
の要部を示す図2に対応する図である。
【図8】図7の実施例に対応する駆動方法の一例を示す
タイミングチャートである。
【図9】従来の補助グリッド電極構造の不具合を説明す
る図である。
【符号の説明】
22:グリッド電極 24:補助グリッド電極 48:電極部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 清児 福岡県朝倉郡夜須町大字三並字八ツ並2160 番地九州ノリタケ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表示面に設けられた複数の陽極
    と、該陽極上にそれぞれ固着された蛍光体層と、該蛍光
    体層をそれぞれ囲む位置に該蛍光体層よりも高く突設さ
    れたリブ状壁の頂部に発光単位毎に設けられた複数のグ
    リッド電極と、該グリッド電極の少なくとも一部を囲む
    ようにその外周側に該リブ状壁と同様な高さに突設され
    た補助リブ状壁の頂部に設けられた補助グリッド電極と
    を備え、真空空間内において該表示面の上方に位置する
    陰極から発生する電子を該グリッド電極および該補助グ
    リッド電極で制御することにより所定の蛍光体層を発光
    させる形式の蛍光表示管であって、 前記補助グリッド電極は、相互に隣接し且つ相互に独立
    して駆動可能な一対のグリッド電極の間を通って設けら
    れた二本以上の長手状の電極部を備えて該一対のグリッ
    ド電極の各々に対して共通の補助グリッド電極として機
    能し且つ前記複数のグリッド電極から独立して駆動可能
    な第1補助グリッド電極と、該第1補助グリッド電極と
    は電気的に絶縁された第2補助グリッド電極とを含むこ
    とを特徴とする蛍光表示管。
  2. 【請求項2】 前記第2補助グリッド電極は、前記グリ
    ッド電極のうちの1つの特定グリッド電極の外周側に位
    置して該特定グリッド電極に電気的に接続されて該特定
    グリッド電極と共通に駆動される一体型補助グリッド電
    極を含むものである請求項1の蛍光表示管。
  3. 【請求項3】 前記第1補助グリッド電極は、前記一対
    のグリッド電極の間に位置する前記二本以上の電極部で
    全体が構成されるものである請求項2の蛍光表示管。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかの蛍光表示管の
    駆動方法であって、 前記発光単位毎に設けられた前記複数のグリッド電極に
    所定の加速電圧を順次印加して走査する走査工程と、 前記補助グリッド電極のうち、前記所定の加速電圧が印
    加されたグリッド電極の外周側に位置するものに、前記
    走査のタイミングに同期して所定の補助加速電圧を印加
    する補助加速電圧印加工程とを、含むことを特徴とする
    蛍光表示管の駆動方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100354230B1 (ko) * 2000-06-13 2002-09-27 삼성에스디아이 주식회사 형광표시관

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KR100354230B1 (ko) * 2000-06-13 2002-09-27 삼성에스디아이 주식회사 형광표시관

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