JP2939151B2 - 蛍光表示管 - Google Patents
蛍光表示管Info
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Description
Vacuum Fluorescent Display) に関し、特に、表示パタ
ーン密度を改善する技術に関する。
上に発光パターンに対応した蛍光体層をそれぞれ固着
し、真空空間内においてその表示面の上方に位置する陰
極から発生する電子を蛍光体層に衝突させることにより
その蛍光体層を選択的に発光させる形式の蛍光表示管が
知られている。このような蛍光表示管は、陰極から発生
した電子が衝突させられる蛍光体層の表面が表示側に位
置するために動作電圧が低く鮮明に表示されるととも
に、発光色の異なる蛍光体層を用意することによりカラ
ー表示も可能となるなどの特徴があるため、音響機器や
自動車のダッシュボードの表示部品として多用されてい
る。
表示面に設けられた複数個所の陽極上の蛍光体層の発光
を制御するためのメッシュ状のグリッドに替えて、蛍光
体層を囲むように基板の陽極の周囲から突設されたリブ
状壁とこのリブ状壁の頂部に設けられたグリッド電極と
を設け、蛍光体層よりも高く位置させられたグリッド電
極が蛍光体層の発光を制御する形式のものが提案されて
いる。たとえば、特開昭62−290050号公報に記
載された蛍光表示管がそれである。
能するフィラメントから放出された熱電子が、リブ状壁
の頂部に位置するグリッド電極に数十ボルト程度の比較
的低圧の正の加速電圧が印加されることによって、陽極
上に位置する蛍光体層に向かって加速され且つ衝突させ
られることから、グリッド電極により囲まれた蛍光体層
が発光させられるので、好適にダイナミック駆動が行わ
れる。このような形式の蛍光表示管によれば、メッシュ
状のグリッドを用いないので、蛍光体層の発光パターン
が大型となるに伴って大きくされた場合のグリッドの熱
変形に起因する輝度むらや短絡等の表示不良が解消され
るとともに、メッシュ状のグリッドの開口率に関連して
蛍光表示管の明るさが低くなることが解消される利点が
ある。
な従来の蛍光表示管でダイナミック駆動を行う場合に
は、複数のグリッド電極のうちの1つに正の加速電圧が
印加されているときには、他の全てのグリッド電極には
負の消去電圧(カットオフバイアス)が印加される。そ
のため、加速電圧が印加されたグリッド電極に囲まれて
いる蛍光体層に向かわせられる熱電子の軌道が、隣接す
るグリッド電極に印加されている消去電圧により形成さ
れる負電界の影響で歪曲させられ得ることとなり、他の
グリッド電極との境界付近に位置する蛍光体層の一部に
発光ムラが発生し得るという問題があった。
−164373号(未公開)等において、図4に示すよ
うに、各蛍光体層20S を囲むグリッド電極22の更に
外周側に、そのグリッド電極22を囲む1乃至複数の補
助グリッド電極50を設けた蛍光表示管を提案した。こ
の技術によれば、各蛍光体層20S を囲むグリッド電極
が複層構造とされているため、隣接するグリッド電極2
2に印加されている負の消去電圧による負電界が外周側
に位置する補助グリッド電極50により打ち消されるこ
ととなり、蛍光体層20S の発光ムラが好適に抑制され
る。この蛍光表示管の補助グリッド電極50は、グリッ
ド電極22の加速電圧や消去電圧によりその本数が定め
られるものであり、必要に応じて1本乃至複数本と(す
なわち、グリッド電極22を一重乃至幾重にも囲むよう
に)されるが、各蛍光体層20Sを囲むグリッド電極2
2とそれぞれ接続電極52によって接続されてそのグリ
ッド電極22に伴って駆動され、グリッド電極22に消
去電圧が印加される際には同様に消去電圧が印加され
る。
各グリッド電極毎に補助グリッド電極が設けられるた
め、隣接するグリッド電極の間にそれぞれを囲む補助グ
リッド電極が一対設けられることとなる。そのため、図
4のV−V視断面である図5に示されるように、所定の
発光パターン間において、それぞれのグリッド電極22
を囲むための補助グリッド電極50の本数をn本、幅を
W、電極相互の間隔をDとしたとき、各グリッド電極2
2,22の間隔dは[2nW+(2n+1)D](但
し、n≧1。図においてはn=1)と、比較的大きな値
になり、発光パターン間隔が比較的大きくなるという問
題があった。しかしながら、蛍光表示管のダイナミック
駆動を考えると、前述のように1つのグリッド電極22
に加速電圧が印加されているときには、他のグリッド電
極22には全て消去電圧が印加されており、一時に電圧
を印加される補助グリッド電極50は、隣接するグリッ
ド電極22,22間に設けられている2n本のうちの一
方のグリッド電極22を囲むもののみ(すなわちn本)
となる。すなわち、この一時に電圧を印加される補助グ
リッド電極50の本数が実際に発光ムラを抑制するため
に必要な本数であり、このことを考慮すると、補助グリ
ッド電極50は必要本数の2倍設けられていると考える
ことができるのである。
のであり、その目的とするところは、蛍光体層を囲むリ
ブ状壁の頂部にグリッド電極が設けられる形式の蛍光表
示管において、発光ムラを生じさせることなく、発光パ
ターン間隔を小さくすることにある。
めの、本発明の要旨とするところは、基板の表示面に設
けられた複数の陽極上に発光パターンに対応する形状の
蛍光体層をそれぞれ固着し、その蛍光体層を囲む位置に
その蛍光体層よりも高くリブ状壁を突設し、そのリブ状
壁の頂部にグリッド電極を設け、真空空間内においてそ
の表示面の上方に位置する陰極から発生する電子をその
グリッド電極により制御することにより所定の蛍光体層
を発光させる形式の蛍光表示管において、(a) 前記リブ
状壁の外周側にそのリブ状壁と同様な高さの補助リブ状
壁を突設し、その補助リブ状壁の頂部に所定の加速電圧
が前記グリッド電極とは独立に印加される補助グリッド
電極を設けたことにある。
蛍光体層を囲む位置にその蛍光体層よりも高く突設され
たリブ状壁の頂部にはグリッド電極が設けられ、そのグ
リッド電極によって蛍光体層の発光が制御される。この
とき、消去電圧が印加されたグリッド電極により生じる
負電界を打ち消して発光ムラを抑制するために、リブ状
壁の外周側に設けられた補助リブ状壁の頂部に備えられ
た補助グリッド電極には、所定の加速電圧がグリッド電
極とは独立に印加される。そのため、隣接するグリッド
電極の間に設けられた補助グリッド電極は、何れのグリ
ッド電極に加速電圧が印加されるときにも、消去電圧が
印加された他方のグリッド電極により生じる負電界を打
ち消すように作用する。
に設けられた補助グリッド電極は、それらグリッド電極
に共通の補助グリッド電極となるため、グリッド電極に
対して個々にそのグリッド電極に伴って駆動される補助
グリッド電極を設ける必要がなくなり、それらグリッド
電極の間に設けられる補助グリッド電極の本数を、消去
電圧が印加されたグリッド電極により生じる負電界を打
ち消すために必要な最低限の本数(すなわち従来の1/
2の本数)とすることができる。したがって、補助グリ
ッド電極を設けて発光ムラを抑制するために必要となる
隣接するグリッド電極の間隔は、[nW+(n+1)
D]と小さくなって、発光ムラを生じさせることなく、
発光パターン間隔を小さくすることが可能な蛍光表示管
を得ることができる。
ッド電極を備えた蛍光表示管においては、その補助グリ
ッド電極がグリッド電極に伴って駆動されるものであっ
たため、何れのグリッド電極に加速電圧が印加される場
合にも発光ムラを抑制するためには、各グリッド電極毎
に補助グリッド電極が設けられる必要があったが、上記
のようにすれば、補助グリッド電極は各蛍光体層を囲む
グリッド電極とは独立しているため、発光ムラを抑制す
るために必要とされる本数を減じることができるのであ
る。なお、例え、補助グリッド電極に所定の加速電圧が
印加されたとしても、発光させない蛍光体層を囲むグリ
ッド電極には消去電圧が印加されているため、その補助
グリッド電極に印加された加速電圧による蛍光体層の誤
発光は生じない。
は、前記リブ状壁をそれぞれ囲んで設けられ、(c) その
補助リブ状壁の頂部に設けられた前記補助グリッド電極
は、共通の補助グリッド配線に接続される。このように
すれば、従来の補助グリッド電極を備えた蛍光表示管に
比較しても独立した配線および電極の増加が最低限に止
まるため、配線や駆動回路が複雑になることが抑制され
る。
細に説明する。
管10の一部を切り欠いた斜視図である。図において、
蛍光表示管10は、所定の発光パターンに形成された後
述の蛍光体層20S 、20D 、20N を複数個所に備え
たガラス、セラミックス、琺瑯などの絶縁体材料製の基
板12と、枠状に形成されたガラス製のスペーサ14
と、透明なカバーガラス板16と、複数本の陽極端子1
8P 、複数本のグリッド端子18G 、カソード端子18
K 、および補助グリッド端子18SGとを備えており、そ
れら基板12、スペーサ14、およびカバーガラス板1
6が相互にガラス封着されることにより、それらの部材
により囲まれた真空空間が形成されている。
は、蛍光表示管10の表示面として機能するものであ
り、そこには、7セグメントで「8」文字形状を表す複
数個の蛍光体層20S 、ドット形状を表す1個の蛍光体
層20D 、「1」文字形状を表す1個の蛍光体層20N
が配置されている。それら各蛍光体層20S 、20D 、
20N は、グリッド電極22によりそれぞれ囲まれてお
り、そのグリッド電極22は、更に蛍光表示管10の全
面で共通の補助グリッド電極24により囲まれている。
そして、上記の各蛍光体層20S 、20D 、20N のう
ちの各表示桁毎に予め定められた位置のものは、後述の
陽極用印刷配線34を介して各陽極端子18P にそれぞ
れ接続され、上記各グリッド電極22はグリッド配線2
6を介して各グリッド端子18G にそれぞれ接続され、
補助グリッド電極24は補助グリッド配線28を介して
補助グリッド端子18SGに接続されている。
ソード端子18K を備えた一対のフィラメント支持フレ
ーム30がそれぞれ固設されており、それらフィラメン
ト支持フレーム30の間には、直熱型カソードとして機
能する細線状のフィラメント32が基板12の長手方向
に平行であって基板12の表示面から離隔した所定の高
さ位置となるように張設されている。
された熱電子は、その零Vのフィラメント32に対して
例えば20V程度の正電圧(加速電圧)が印加されたグリ
ッド電極22により加速されるので、そのグリッド電極
22により囲まれた蛍光体層20にも正電圧が印加され
ていると、熱電子がその蛍光体層20に衝突して蛍光体
層20が発光させられるが、蛍光体層20に正電圧が印
加されていても、それを囲むグリッド電極22にフィラ
メント32に対して数ボルト程度の負のバイアス電圧
(カットオフバイアス)が印加されていると、熱電子が
蛍光体層20に到達せず蛍光体層20は発光しない。し
たがって、上記フィラメント32に電流が流されること
により熱電子が放出された状態で、前記グリッド電極2
2に正電圧が順次印加されることに同期して、前記各蛍
光体層20S 、20D 、20N のうちの所望のものにも
正電圧が印加されると、所謂ダイナミック駆動によっ
て、所望のパターンで発光表示が行われるのである。
極22にはカットオフバイアス(負の消去電圧)が印加
されているが、一方、共通の補助グリッド電極24に
は、例えばグリッド電極22に印加される加速電圧と同
様な正電圧が常時印加されて定電位とされている。この
ため、カットオフバイアスが印加されているグリッド電
極22により生じる負電界は、補助グリッド電極24に
より打ち消されることとなり、発光させられる所望の蛍
光体層20S 、20D 、20N に向かう電子流が負電界
により乱されることがなくなって、蛍光体層20の発光
ムラが好適に抑制される。
の表示パターンの1つである「8」文字形状の蛍光体層
20S を示す部分を拡大して示す図2、および図2の I
II−III 視断面図である図3を用いて、基板12上の電
極構造を詳細に説明する。基板12の表示面上には、厚
膜導体ペーストがスクリーン印刷法によって15μm 程度
に印刷され且つ焼成されることにより陽極端子18P に
接続されるように陽極用印刷配線34が形成されてお
り、その上には、所定厚みに形成され且つ厚み方向に貫
通するスルーホール36を適宜備えた絶縁体層38が固
着されている。この絶縁体層38は、低融点ガラスおよ
び着色顔料からなる厚膜絶縁ペーストがスクリーン印刷
法によって30乃至40μm 程度の厚みで塗布されかつ焼成
されることにより構成される。なお、上記配線34は、
スクリーン印刷により設ける代わりに、例えばアルミニ
ウム薄膜をエッチング処理して設けても良い。
S と同様であるが若干大きいパターン形状のグラファイ
ト層40が上記スルーホール36を介して陽極用印刷配
線34と導通する位置に形成されている。このグラファ
イト層40は、グラファイトを主成分とする厚膜ペース
トが所定のパターンで40μm 程度の厚みで印刷され且つ
焼成されたものであり、表示管10の陽極として機能す
る。本実施例では、厳密には、グラファイト層40のう
ち上記「8」文字形状の蛍光体層20S の真下に位置す
る部分が陽極として機能し、その「8」文字形状の蛍光
体層20S から外周側へはみ出した部分42が外周電極
として機能する。
ことにより蛍光体層20S がグラファイト層40の上に
積層される。また、厚膜絶縁ペーストが印刷されること
により、蛍光体層20S の外周縁に接触し且つそれを取
り囲んだ状態のリブ状壁44がグラファイト層40の上
に立設されると同時に、上記グラファイト層40の外周
縁に接触し且つそれを取り囲み且つリブ状壁44の外周
側に所定の間隔を隔てて補助リブ状壁46が絶縁体層3
8の上に立設される。なお、上記リブ状壁44のうち、
隣接する各セグメントの境界に設けられているものは、
セグメント相互の短絡を防止するために、図3において
左端に示すように補助リブ状壁46と同様に絶縁体層3
8から立設されている。
は、厚膜印刷によって低融点ガラスや無機フィラーなど
の絶縁体材料から構成された厚膜ペーストが複数回印刷
されることにより、例えば 150μm 程度の幅寸法であっ
て蛍光体層20S よりも 100乃至 120μm の高さとなる
ように立設されており、それらリブ状壁44および補助
リブ状壁46相互の間隔は例えば 150μm 程度とされて
いる。そして、それらリブ状壁44、補助リブ状壁46
の頂部には、厚膜導体ペーストが印刷されることによっ
てそれぞれ前記グリッド電極22、補助グリッド電極2
4が同時に形成されている。これらのグリッド電極2
2、補助グリッド電極24は、銀、パラジウム、銅、ア
ルミニウム、ニッケル、カーボンなどの粒子状導電性物
質が10乃至50μm の厚みで固着されている。そして、そ
れらグリッド電極22、補助グリッド電極24は、厚膜
印刷によって絶縁体層38の上に形成された前記グリッ
ド配線26、補助グリッド配線28を介して、それぞれ
前記グリッド端子18G 、補助グリッド端子18SGに接
続されている。
よれば、表示制御用の各グリッド電極22に順次加速電
圧が印加され、且つそれに同期して複数の蛍光体層20
S 、20D 、20N のうちの発光させるべきいずれかの
ものに加速電圧がグラファイト層40を介して印加され
ると、フィラメント32から放出され且つグリッド電極
22により加速された熱電子がたとえば蛍光体層20S
に衝突してそれが発光させられる。このとき、カットオ
フバイアスが印加されたグリッド電極22により生じる
負電界を打ち消して発光ムラを抑制するために、リブ状
壁44の外周側に設けられた補助リブ状壁46の頂部に
備えられた補助グリッド電極24には、定電圧が常時印
加される。そのため、隣接するグリッド電極22の間に
設けられた補助グリッド電極24は、何れのグリッド電
極22に加速電圧が印加されるときにも、消去電圧が印
加された他方のグリッド電極22により生じる負電界を
打ち消すように作用する。
22の間に設けられた補助グリッド電極24は、それら
グリッド電極22,22に共通の補助グリッド電極24
となるため、グリッド電極22に対して個々にそのグリ
ッド電極22に伴って駆動される補助グリッド電極24
を設ける必要がなくなり、それらグリッド電極22,2
2の間に設けられる補助グリッド電極24の本数を、消
去電圧が印加されたグリッド電極22により生じる負電
界を打ち消すために必要な最低限の本数、本実施例にお
いては1本とすることができる。したがって、補助グリ
ッド電極24を設けて発光ムラを抑制するために必要と
なる隣接するグリッド電極22,22の間隔dは、補助
リブ状壁46の幅をW、補助リブ状壁46とリブ状壁4
4との間隔をD(本実施例においては、何れも 150μm
程度)としたとき、W+2D(すなわち 450μm 程度)
と小さくなって、発光ムラを生じさせることなく、発光
パターン間隔(例えば「8」文字形状相互の間隔)を小
さくすることが可能な蛍光表示管10を得ることができ
るのである。
蛍光表示管は、例えば図4に示すように、グリッド電極
22を頂部に設けられたリブ状壁44の外周を囲むよう
に、個々の発光パターン(例えば「8」文字形状等)毎
に独立した補助リブ状壁48が設けられて、その頂部に
補助グリッド電極50が設けられていた。そのため、図
5に示されるように、隣接する発光パターンのグリッド
電極22,22の間にはそれぞれの補助グリッド電極5
0が設けられることとなって、隣接したグリッド電極2
2,22の間隔dは2W+3D( すなわち 750μm 程
度)と比較的大きくなるという問題があった。
は、図4に示されるように、各発光パターンのグリッド
電極22と補助グリッド電極50とが複数箇所に設けら
れた接続電極52によって接続されて、各発光パターン
毎に一体として駆動されていた。このため、ダイナミッ
ク駆動により蛍光表示管を駆動するに際して、各発光パ
ターンの何れから発光させる場合にも、隣接する発光パ
ターンの間に位置する補助グリッド電極50に通電する
ことにより、他のカットオフバイアスが印加されている
グリッド電極22により生じる負電界を打ち消して発光
ムラを抑制するためには、各発光パターン毎に発光ムラ
を抑制するために十分な本数の補助グリッド電極50を
設けることが必要となって、隣接する発光パターンのグ
リッド電極22,22の間には、発光ムラを抑制するた
めに最低限必要とされる本数の2倍の補助グリッド電極
50が設けられていたのである。
によれば、前述のように、補助グリッド電極24は、グ
リッド電極22とは独立に駆動されて、常時定電圧が印
加されるものであるため、隣接する発光パターンの間に
は発光ムラを抑制するために最低限必要とされる本数の
み設ければ良いのである。なお、補助グリッド電極24
には加速電圧と略同様な定電圧が常に印加されることと
なるが、発光させない蛍光体層20を囲むグリッド電極
にはカットオフバイアスが印加されているため、その補
助グリッド電極24に印加された電圧によるその蛍光体
層20の誤発光は生じない。
6は、リブ状壁44をそれぞれ囲んで設けられ、その補
助リブ状壁46の頂部に設けられた補助グリッド電極2
4は、共通の補助グリッド配線28に接続されているた
め、図4,図5に示されるような補助グリッド電極50
を備えた従来の蛍光表示管に比較しても独立した配線お
よび電極の増加が最低限に止まること(本実施例の場合
には1つ増加するのみ)となって、配線や駆動回路が複
雑になることが抑制される。
は、リブ状壁44により囲まれたグラファイト層40上
においてそのリブ状壁44の内壁面と外周縁が接触する
ようにスクリーン印刷によりグラファイト層40の上に
形成されていることから、蛍光体層20S がリブ状壁4
4の内側において隙間なく形成されるので、各蛍光体層
により構成される表示パターン相互間隔が短縮され、表
示密度を一層高めることができる。
を囲むように設けられているリブ状壁44は、グラファ
イト層40上に設けられて、その外周に外周電極42が
設けられているので、リブ状壁44の外側の基板12
(正確には絶縁体層38)表面に負電化が帯電すること
が防止され、一層発光ムラが抑制される。
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
おいてリブ状壁44の内側のみにグラファイト層40を
設け、全てのリブ状壁44を絶縁体層38に直接設けた
ものであり、その他の構成は殆ど同じである。
も、補助リブ状壁46上に設けられた補助グリッド電極
24は蛍光表示管の全面で連続させられて共通の補助グ
リッド配線28に接続され、常時定電圧が印加されるも
のであり、隣接する発光パターンのグリッド電極22,
22の間には補助グリッド電極24が一本のみ設けられ
ているため、前述の実施例と同様にグリッド電極22,
22間の距離を小さくすることができる。
S を囲むリブ状壁44も絶縁体層38上に直接設けられ
ているため、全てのリブ状壁44が無機フリットが低融
点ガラス結合剤によって結合される厚膜によって構成さ
れる比較的強固な絶縁体層38から突設されることとな
って、リブ状壁44の固着強度が十分に得られ、衝撃が
加えられたときの脱落が好適に防止される。
の絶縁体層38上には、マトリックス状の発光パターン
に配列された複数の蛍光体層20M 、「REC」文字形
状の発光パターンを表す蛍光体層20C 、インディケー
タ状の発光パターンを表す蛍光体層20I が配置されて
おり、それら各蛍光体層20M 、20C 、20I 個々の
外周縁には前述の実施例と同様に頂部にグリッド電極2
2を備えたリブ状壁44が設けられている。そして、各
発光パターンの境界に補助グリッド電極24を頂部に備
えた補助リブ状壁46が設けられている。このようにし
ても、補助グリッド電極24が各発光パターンを囲むよ
うに設けられているため、ダイナミック駆動によって各
発光パターンから発光させる際に、それぞれに設けられ
ているグリッド電極22にカットオフバイアスが印加さ
れることにより生じる負電界は補助グリッド電極24に
より打ち消されることとなり、何れの発光パターンの発
光ムラも抑制されることとなる。
ナミック駆動される際に同時に加速電圧或いはカットオ
フバイアスが印加される発光パターンの単位毎に設けら
れていれば良いのであり、その形状は表示パターンに応
じて適宜設定されるのである。
の蛍光体層20S において、グリッド電極22と補助グ
リッド電極24との間に、各「8」文字毎に更に第2補
助グリッド電極54を設けたものであり、図4および図
5に示される従来の蛍光表示管に更に共通の補助グリッ
ド電極24を設けたものに相当する。すなわち、第2補
助グリッド電極54は、従来の補助グリッド電極50と
同様に、リブ状壁44の外周縁に沿って立設された第2
補助リブ状壁56の頂部にグリッド電極22の外周縁に
沿って設けられたものであり、そのグリッド電極22に
複数箇所に設けられた接続電極58によって接続されて
いることからグリッド電極22に伴って駆動される。し
たがって、本実施例においては、隣接する発光パターン
のグリッド電極22,22の間に合計3本の補助グリッ
ド電極24および第2補助グリッド電極54が備えられ
ており、ダイナミック駆動するに際しては、一時にその
3本のうちの2本が有効に働くこととなる。グリッド電
極22の加速電圧が低いとき、或いはカットオフバイア
スが高いとき等には、補助グリッド電極は複数本必要と
なることもあり、そのような場合に例えば本実施例のよ
うな構成が採られる。
ラを抑制するために最低限必要な本数以上に補助グリッ
ド電極が設けられて、グリッド電極22,22の間隔が
比較的大きくされていることとなるが、この場合におい
ても、補助グリッド電極24は隣接するグリッド電極2
2,22に対して共通に用いられることとなるため、各
発光パターン毎にそれぞれ必要本数の補助グリッド電極
を設けた場合、すなわち、補助グリッド電極がそれぞれ
2本づつ設けられてグリッド電極22,22間に4本設
けられる場合に比較すれば、グリッド電極22,22の
間隔が小さくされているのである。
に複数本(2本)の補助グリッド電極が必要とされる場
合の構成例を示すものであるが、本実施例においては、
補助グリッド電極24の内周側に設けられた第2補助グ
リッド電極56は複数箇所に設けられた接続電極58に
よってその補助グリッド電極24に接続されている。そ
のため、補助グリッド電極24,56が何れも隣接する
発光パターンに共通とされており、隣接する発光パター
ンのグリッド電極22,22の間の補助グリッド電極の
本数は、発光ムラを抑制するために必要となる最低限の
本数となっている。したがって、本実施例によれば、図
9に示される実施例に比較しても一層グリッド電極2
2,22の間隔を小さくすることができる。すなわち、
ダイナミック駆動をするために各発光パターン毎に蛍光
体層20S を囲むように設けられるグリッド電極22以
外の補助グリッド電極24,56は、全て共通電極とす
ることが可能であり、グリッド電極22,22の間隔を
可及的に小さくするためにはそうすることが望ましいの
である。
「8」文字形状の複数の蛍光体層20Sと「m」文字形
状の蛍光体層20C との間に補助グリッド電極60が設
けられているが、この補助グリッド電極60は、両発光
パターンの境界部近傍のみに設けられており、それら発
光パターンを囲うようには設けられていない。発光させ
る発光パターンに隣接するグリッド電極22にカットオ
フバイアスが印加されることにより発光ムラが生じ得る
のは、主に隣接する発光パターンの境界近傍のみである
ため、発光ムラが十分に抑制できるならば、部分的な補
助グリッド電極60を設けるだけでも差し支えないので
ある。
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
グリッド電極24を蛍光表示管10の全面で共通に設け
たが、複数本の補助グリッド電極が分割して設けられて
も良い。この場合に、補助グリッド電極への電圧の印加
は定常的に行われても良いが、グリッド電極22の走査
のタイミングに従って適宜オンオフされるように構成さ
れても良い。
極24等にグリッド電極22と同様な正電圧を印加した
が、補助グリッド電極24等に印加される電圧は、グリ
ッド電極22に印加される加速電圧やカットオフバイア
スに応じて、発光ムラが生じないように適宜設定され、
例えばグリッド電極22に印加される電圧よりも低い正
電圧が印加されても良い。また、必ずしも一定の電圧が
印加されなくとも良く、例えば、個々のグリッド電極2
2に印加される加速電圧或いはカットオフバイアスに関
連して変化させられても良い。
においては、グリッド電極22の全周囲に補助グリッド
電極24および第2補助グリッド電極54が設けられて
いたが、補助グリッド電極の設置位置は、隣接する発光
パターンの一方のグリッド電極22に加速電圧が印加さ
れているときに、他方のグリッド電極22に印加されて
いるカットオフバイアスにより発光ムラが生じないよう
に定められるものであり、必ずしも全周に設けられなく
とも良い。例えば、隣接する発光パターンの境界部分に
のみ部分的に第2補助グリッド電極54を設けることも
可能である。
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
り欠いた斜視図である。
図である。
図2に相当する図である。
部を示す図2に相当する図である。
の要部を示す図2に相当する図である。
の要部を示す図2に相当する図である。
面の要部を示す図2に相当する図である。
面の要部を示す図2に相当する図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 基板の表示面に設けられた複数の陽極上
に発光パターンに対応する形状の蛍光体層をそれぞれ固
着し、該蛍光体層を囲む位置に該蛍光体層よりも高くリ
ブ状壁を突設し、該リブ状壁の頂部にグリッド電極を設
け、真空空間内において該表示面の上方に位置する陰極
から発生する電子を該グリッド電極により制御すること
により所定の蛍光体層を発光させる形式の蛍光表示管に
おいて、 前記リブ状壁の外周側に該リブ状壁と同様な高さの補助
リブ状壁を突設し、該補助リブ状壁の頂部に所定の加速
電圧が前記グリッド電極とは独立して印加される補助グ
リッド電極を設けたことを特徴とする蛍光表示管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8835295A JP2939151B2 (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 蛍光表示管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8835295A JP2939151B2 (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 蛍光表示管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08287853A JPH08287853A (ja) | 1996-11-01 |
JP2939151B2 true JP2939151B2 (ja) | 1999-08-25 |
Family
ID=13940436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8835295A Expired - Fee Related JP2939151B2 (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 蛍光表示管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2939151B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100354230B1 (ko) * | 2000-06-13 | 2002-09-27 | 삼성에스디아이 주식회사 | 형광표시관 |
KR20020068931A (ko) * | 2001-02-23 | 2002-08-28 | 삼성에스디아이 주식회사 | 형광표시관 |
-
1995
- 1995-04-13 JP JP8835295A patent/JP2939151B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08287853A (ja) | 1996-11-01 |
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