JPH11256532A - チェーンゲート - Google Patents

チェーンゲート

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JPH11256532A
JPH11256532A JP7350598A JP7350598A JPH11256532A JP H11256532 A JPH11256532 A JP H11256532A JP 7350598 A JP7350598 A JP 7350598A JP 7350598 A JP7350598 A JP 7350598A JP H11256532 A JPH11256532 A JP H11256532A
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gate
chains
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vehicle
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Koichi Yamaguchi
耕一 山口
Kiyoji Kinoshita
喜代治 木下
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Shinsei Seiki Co Ltd
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Shinsei Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 停電時にチェーン類が上限位置から下限位置
にまで自動的に下降することにより、面倒な操作を要す
ることなく車両の通行を可能にし得るチェーンゲートを
提供する。 【解決手段】 チェーンゲートは、車両が通行可能な所
定距離を隔てて設置された2本の門柱1間にチェーン類
を車両の通行を阻止し得る高さ位置で掛け渡してなる。
2本の門柱の少なくとも一方に、電動機23により回転
駆動される上部スプロケット22と下部スプロケットと
この両スプロケットに巻き掛けられたエンドレスローラ
チェーン26とを設ける。ローラチェーンに、チェーン
類の一端に連結されたフック部材を連結して、電動機の
作動によりフック部材ないしチェーン類が上下移動す
る。電動機に励時作動式の電磁ブレーキ33を連結す
る。停電時には電磁ブレーキが非作動となり、チェーン
類がその自重等により電動機軸を回転させながら下降す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駐車場や広場等の
出入り口に設置されるチェーンゲートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のチェーンゲートとし
て、例えば実開平3−32613号公報に開示されるよ
うに、車両が通行可能な所定距離を隔てて2本の門柱を
設置し、この2本の門柱間にリンクチェーン等のチェー
ンあるいはワイヤやロープ等これに類するもの(以下チ
ェーン類という)を車両の通行を阻止し得る高さ位置で
掛け渡し、少なくとも一方の門柱においてチェーン類を
上下移動させることによって、契約車等特定の車両のみ
が通行できるようにしたものは知られている。
【0003】門柱においてチェーン類を上下移動させる
構造は、上記例示の公報に開示され、また図8にも示す
ようなものが実施されている。すなわち、門柱101の
内部に垂直方向に延びるスクリューシャフト102が回
転自在に配置され、このスクリューシャフト102の上
端には減速機付き電動機103が連結される。上記スク
リューシャフト102にはナット付きのスライドブロッ
ク104がそのナットにて噛み合って装着されており、
このスライドブロック104には門柱101の側面に形
成されたスリット105を通して外部に延出するフック
部材106が溶接で固定され、チェーン類はこのフック
部材106の先端にシャックル107を介して連結され
る。そして、電動機103が作動するとスクリューシャ
フト102が回転し、スライドブロック104がスクリ
ューシャフト102によって軸送りされることにより、
フック部材106ないしチェーン類が上下移動するよう
になっている。尚、図8中、110は電動機103に設
けられた手動ハンドル取付軸、111及び112は門柱
101内のスクリューシャフト102を挟んでフック部
材106と反対側にそれぞれ配置された制御盤及び結線
ボックス、113及び114はそれぞれこの制御盤11
1及び結線ボックス112に対応して門柱101の側面
に形成された点検口を閉鎖する上部裏蓋及び下部裏蓋、
115及び116は門柱101の上部内部にそれぞれ配
置されたコントロールボックス及びリモコン受信機、1
17は門柱101の上部に設けられた白熱電球からなる
警告灯であって、チェーン類の昇降時に赤色で点滅表示
して運転者にそのことを知らせる。
【0004】また、チェーン類を上下移動させる別の構
造として、例えば特開平7−82715号公報に開示さ
れるように、電動機により回転駆動されるプーリやスプ
ロケット等の回転体にベルトやチェーン等の吊下げ部材
を巻き掛け、この吊下げ部材の一端部に、チェーン類の
一端に連結されたフック部材を連結して吊下げ状態に支
持させ、電動機の作動によりチェーン類を上下移動させ
るようにしたものも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
チェーンゲートでは、チェーン類が上限位置つまり車両
の通行を阻止し得る高さ位置にあるときに停電が発生し
た場合、駐車場等の管理人又は車両の所有者は手動でチ
ェーン類を降下させて車両が通行できるようにする必要
がある。特に、スクリューシャフト102を用いてチェ
ーン類を上下移動させる構造のものの場合、スクリュー
シャフト102のネジ溝のピッチが通常小さいことか
ら、ハンドルを電動機103の取付軸110に取り付け
てかなり多くの回数回さないとチェーン類を車両が通行
可能な下限位置にまで降ろすことができず、その操作が
非常に面倒であるという問題がある。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その課題とするところは、停電時にチェーン類が
上限位置から下限位置にまで自動的に下降することによ
り、面倒な操作を要することなく車両の通行を可能にし
得るチェーンゲートを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1に係る発明は、車両が通行可能な所定距離
を隔てて設置された2本の門柱間にチェーン類を車両の
通行を阻止し得る高さ位置で掛け渡してなるチェーンゲ
ートにおいて、上記2本の門柱の少なくとも一方に、チ
ェーン類の一端に連結されたフック部材をチェーンやベ
ルト等の吊下げ部材により吊下げ状態で支持しかつ電動
機の作動により上下移動するように設けるとともに、上
記電動機の作動によりチェーン類が車両の通行を阻止し
得る高さ位置にまで上昇したときその状態を保持しかつ
停電時にはチェーン類がその自重により下降するように
保持状態を解除する保持手段を備える構成とする。これ
により、チェーン類が車両の通行を阻止し得る高さ位置
つまり上限位置にまで上昇して電動機の回転が停止する
ときには、保持手段によりチェーン類が上限位置に確実
に保持される。一方、停電時には上記保持手段による保
持状態が解除されるので、チェーン類の自重により電動
機軸を強制的に回転させながらチェーン類が下限位置つ
まり車両が通行可能な位置にまで下降する。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明のチェーンゲートにおいて、フック部材を上下移動さ
せる構造の好ましい形態を提供する。すなわち、上記吊
下げ部材を、門柱の上部及び下部にそれぞれ設けられた
一対のスプロケット間に巻き掛けられたエンドレスチェ
ーンで構成し、このエンドレスチェーンの一部にフック
部材を連結するとともに、門柱上部側のスプロケットに
電動機からの回転力が伝達されるように構成する。これ
により、電動機の動力(回転力)がチェーン及びスプロ
ケットを介してフック部材の上下移動に確実に変換され
ることになり、チェーン類が円滑に上下移動する。
【0009】請求項3に係る発明は、停電時の上記保持
手段による保持状態の解除に対する安全策の一つとし
て、停電時の保持手段による保持状態の解除によりチェ
ーン類が所定速度以上の速さで下降するのを阻止するた
めの調速機を備える構成とする。これにより、停電時の
保持手段による保持状態の解除に起因してチェーン類が
その自重により下降するときには、その下降速度が調速
機により制御され、チェーン類が地面に急速度で衝突す
ることが回避されることになり、チェーンゲートの破損
や騒音の発生等が防止される。
【0010】請求項4に係る発明は、同じく停電時の保
持手段による保持状態の解除に対する別の安全策とし
て、門柱の下部に、停電時の保持手段による保持状態の
解除により急速度で落下するチェーン類の地面との衝突
による衝撃を緩和するためのダンパーを設ける。これに
より、停電時の保持手段による保持状態の解除に起因し
てチェーン類がその自重により急速度で下降するとき、
ダンパーによりチェーン類の地面との衝突による衝撃が
低減緩和され、チェーンゲートの破損や騒音の発生等が
防止される。
【0011】請求項5に係る発明は、停電後の復電時に
チェーン類を車両の通行を阻止し得る高さ位置にまで自
動的に上昇させる制御部を備える構成とする。これによ
り、停電後の復電時にはチェーン類が自動的に停電前の
上限位置にまで上昇することになり、車両の通行を阻止
することができる。
【0012】請求項6に係る発明は、チェーンゲートの
安全対策の一つとして、上記チェーン類の一端とフック
部材との連結にシャックルを使用し、このシャックルの
ピンに、車両がチェーン類に衝突した時に破断する脆弱
部を形成する構成とする。これにより、車両が運転者の
不注意等によりチェーン類に衝突した時にはシャックル
ピンの脆弱部が早い段階で破断するため、門柱や車両に
甚大な損傷を与えることはない。
【0013】請求項7に係る発明は、チェーンゲートに
おけるフック部材と吊下げ部材との連結の好ましい形態
を提供する。すなわち、フック部材を吊下げ部材に対し
回転自在に連結して、チェーン類から張力を受けている
ときはフック部材が水平方向から比較的小さな角度で下
向きに傾斜し、チェーン類が地面に接してチェーン類か
ら張力を受けなくなったときはフック部材が自重により
比較的大きな角度で下向きに傾斜するように構成する。
これにより、フック部材が下限位置にありチェーン類が
地面に接して車両の通行が可能なときには、フック部材
が自重により比較的大きな角度で下向きに傾斜し、チェ
ーン類はフック部材と連結された端部も地面に接するよ
うになるので、その分車両の通行が容易になる。
【0014】請求項8に係る発明は、門柱に電気結線や
点検のために設けられる点検口の好ましい形態を提供す
る。すなわち、門柱の、フック部材が貫通するスリット
と同じ側に点検口を設ける。従来の如く門柱のスリット
と反対側に点検口を設けた場合には、車両の通路側であ
る門柱のスリット側だけでなくその反対側にもスペース
を確保する必要があったが、本発明では、このようなス
ペースを確保する必要がなく、門柱の設置場所に関する
制限が緩和される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0016】図1ないし図3は本発明の一実施形態に係
るチェーンゲートAを示し、このチェーンゲートAは、
車両が通行可能な所定距離を隔てて設置された2本(図
では1本のみ示す)の門柱1と、この2本の門柱1間に
車両の通行を阻止し得る高さ位置で掛け渡されたチェー
ン類としてのリンクチェーン2とからなる。2本の門柱
1は、基本的構成は同じであり、以下の説明では図示し
ている一方の門柱1について説明する。
【0017】すなわち、上記門柱1は、図4及び図5に
も示すように、設置場所の路面上にアンカーボルト3に
より固定された略矩形状の基板4と、この基板4上に垂
直に設けられた断面四角形の筒状の支持柱5と、この支
持柱5を覆って立設された断面形状が一側面に偏平部を
有する楕円形状のケーシング6とを備えている。上記支
持柱5の一側面には、その略全面に亘って点検口7が形
成されているとともに、この点検口7を塞ぐ点検蓋8が
ビス止めにより取り付けられており、点検蓋8には上記
リンクチェーン2の一端に連結されたフック部材9が貫
通するスリット10が上下方向略全長に亘って形成され
ている。上記ケーシング6は、支持柱5の点検口7側を
除く三方の側面を覆って支持柱5に上記点検蓋8と一緒
に共止めにより取り付けられた第1下部ケース12と、
支持柱5の点検口7側側面を覆いかつ下端部が基板4に
設けられたピン13に係合して支持柱5に取り付けられ
た第2下部ケース14と、上記両下部ケース12,14
の上端部にそれらの上方を覆うように接合された上部ケ
ース15とからなり、上記第2下部ケース14には、上
記フック部材9が点検蓋8のスリット10と連続して貫
通するスリット16が形成されている。
【0018】上記支持柱5内の上部にはモータハウジン
グ21が取り付けられ、このモータハウジング21には
上部スプロケット22が回転自在に支持されているとと
もに、モータハウジング21内には電動機23及び減速
ギヤ機構24が設けられている。また、支持柱5内の下
部には下部スプロケット25が設けられ、この下部スプ
ロケット25と上記上部スプロケット22との間には吊
下げ部材としてのエンドレスのローラチェーン26が巻
き掛けられており、このローラチェーン26の一部は昇
降プレート27に固定されている。この昇降プレート2
7には、上記フック部材9の一端が回転自在に連結され
ているとともに、その連結部とローラチェーン26を挟
んで反対側に上下一対のガイドローラ28,28が回転
自在に取り付けられ、この両ガイドローラ28,28
は、支持柱5の内面に形成された上下方向に延びるガイ
ドレール29内を回転しながら移動するようになってい
る。そして、電動機23の作動時にその正回転方向又は
逆回転方向の回転力が減速ギヤ機構24を介して上部ス
プロケット22に伝達してこのスプロケット22が回転
すると、昇降プレート27ないしフック部材9がローラ
チェーン26により吊下げ状態で支持されつつガイドロ
ーラ28とガイドレール29との案内の下で上昇又は下
降するように構成されている。
【0019】上記リンクチェーン2は、2本の門柱1間
に所定の張力で張られているとともに、各門柱1のフッ
ク部材9に対しシャックル31を用いて連結されてい
る。少なくとも一方の門柱1においては、図4に示すよ
うに上記シャックル31のピン31aに径が他の部分よ
りも小さい脆弱部31bが形成されていて、車両がリン
クチェーン2に衝突した時にこの脆弱部31bが逸早く
破断するようになっている。
【0020】上記モータハウジング21内には、図5に
示すように、電動機23及び減速ギヤ機構24の他に電
動機23の回転軸23aに連結された保持手段としての
電磁ブレーキ33が設けられ、この電磁ブレーキ33
は、通電時に励磁して電動機23の回転を制動する励磁
作動式のものである。また、モータハウジング21内の
電動機23と電磁ブレーキ33との間には停電時のブレ
ーキ解除によりフック部材9ないしリンクチェーン2が
所定速度以上の速さで下降するのを阻止するための調速
機40が組み込まれている。
【0021】上記調速機40は、図6に詳示するよう
に、モータハウジング21に一体成形されかつ電動機2
3の回転軸23aと同心状に位置するブレーキドラム4
1と、電動機23の回転軸23aにそれと回転一体に取
り付けられた回転プレート42と、この回転プレート4
2の側面に電動機23の回転軸23aを挟んで配置され
かつそれぞれ一端が支軸43を介して回動可能に支持さ
れた一対の三日月形状のウェイト部材44,44と、こ
の両ウェイト部材44,44の他端同士を連結するスプ
リング45とを備え、電動機23の回転軸23aが所定
の回転速度以上に高速回転をすると各ウェイト部材44
がそれに作用する遠心力によりスプリング45の付勢力
に抗して支軸43を支点として互いに離反方向に回動
し、その外側縁に装着されたライニング46がブレーキ
ドラム41の内周面に押し当てられることよりブレーキ
力が電動機23の回転軸23aに作用するように構成さ
れている。
【0022】上記上部ケース15には上下二つの警告灯
51a,51bと常夜灯52とが取り付けられている。
上記各警告灯51a,51bは、リンクチェーン2が上
昇又は下降するときに点滅して注意を促すようになって
いる。
【0023】尚、図2及び図3中、61は支持柱5の上
端に固定されたコントロールボックス、62は車両の通
過を検知する光センサとしての光電スイッチ、63及び
64はフック部材9の上限位置及び下限位置をそれぞれ
検知するリミットスイッチであり、これらスイッチ62
〜64の信号は、コントロールボックス61に入力され
てコントロールボックス61による電動機23や電磁ブ
レーキ33等の制御に供される。コントロールボックス
61は、図示していないが一方の門柱1に設けらたアン
テナ及び受信機を介してリモコン発信器からの操作信号
を受けるようになっている。
【0024】次に、上記チェーンゲートAの作動につい
て説明する。今、チェーンゲートAのリンクチェーン2
が車両の通行を阻止し得る高さ位置(上限位置)にあ
り、このチェーンゲートAを車両が通過するときを考え
る。このとき、各門柱1のフック部材9はリンクチェー
ン2から張力を受けているため、昇降プレート27との
連結点を通る水平線に対して比較的小さな角度で下向き
に傾斜している(図3に実線で示す状態)。
【0025】そして、運転者が車内からリモコン発信器
によりチェーンゲートAの開き操作をすると、その操作
信号がアンテナ及び受信機を介してコントロールボック
ス61に入力され、このコントロールボックス61の制
御の下に、各門柱1において、電磁ブレーキ33による
制動状態を解除した後電動機23が逆回転方向に回転
し、その回転力が減速ギヤ機構24を介して上部スプロ
ケット22に伝達されて上部スプロケット22が回転す
ることにより、ローラチェーン26に支持された昇降プ
レート27及びフック部材9が下降し、これに伴いリン
クチェーン2も下降する。このとき、昇降プレート27
及びフック部材9はガイドレール29とガイドローラ2
8との案内の下に略真っ直ぐにかつ円滑に下降するの
で、リンクチェーン2が波を打ったり一方の門柱1側に
傾斜したりすることはない。
【0026】そして、上記昇降プレート27及びフック
部材9が下限位置にまで下降し、リンクチェーン2が地
面に接してその上を車両が通行できるようになったと
き、下限用リミットスイッチ64がそのことを検知し、
その検知信号を受けるコントロールボックス61の制御
の下に、電動機23の作動が停止すると同時に、電磁ブ
レーキ33が作動して電動機23の回転軸23aひいて
は上部スプロケット22の回転が制動される。これによ
り、フック部材9ひいてはリンクチェーン2を下限位置
に確実に停止させることができる。また、リンクチェー
ン2が地面に接してリンクチェーン2からフック部材9
に張力が作用しなくなるとフック部材9は、その自重に
より昇降プレート27との連結点回りに回動し、図3に
仮想線で示すように比較的大きな角度で下向きに傾斜す
るので、リンクチェーン2はフック部材9と連結された
端部までもが地面に接するようになり、その分車両が門
柱1の近くでも通行することができ、安全性の向上に寄
与することができる。
【0027】その上、運転者が警告灯51a,51bを
見落とすことなどでリンクチェーン2が上限位置にある
ときあるいは下降動作中のときに車両が2本の門柱1間
を通過した場合、リンクチェーン2に大きな衝突荷重が
かかる以前にリンクチェーン2の端部とフック部材9と
を連結するシャックルピン31aの脆弱部31bが破断
するため、門柱1や車両に甚大な損傷を与えることはな
く、安全性をより高めることができる。
【0028】リンクチェーン2が下限位置にまで降りた
後車両が門柱1間を通過するときは光電スイッチ62が
そのことを検知し、車両の通過が終了した後コントロー
ルボックス61の制御の下に、電磁ブレーキ33の制動
が解除し、電動機23が正回転方向に回転し、その回転
力が減速ギヤ機構24を介して上部スプロケット22に
伝達されて上部スプロケット22が回転することによ
り、フック部材9ひいてはリンクチェーン2が上昇す
る。そして、上限位置にまで上昇したとき、上限用リミ
ットスイッチ63がそのことを検知し、電動機23の作
動が停止すると同時に、電磁ブレーキ33が作動して電
動機23の回転軸23aひいては上部スプロケット22
の回転が制動され、これにより、フック部材9ひいては
リンクチェーン2が上限位置に確実に停止することにな
る。以上によって、車両が2本の門柱1間を通過すると
きの一連の動作が終了する。
【0029】また、上記リンクチェーン2が上限位置つ
まり車両の通行を阻止し得る高さ位置にあるときに停電
事故が発生した場合、電磁ブレーキ33は励磁作動式の
ものであるため、その制動が解除する。そして、リンク
チェーン2等の自重により上部スプロケット22ないし
電動機23を回転させながらリンクチェーン2が車両の
通行可能な位置にまで下降する。このため、駐車場の管
理人や通行車両の運転者等の手を煩わせることなく、車
両の通行を確保することができ、停電対策に非常に有効
である。しかも、リンクチェーン2の下降時にその下降
速度が所定以上になると電動機23の回転軸23a上に
設けられた調速機40により下降速度が抑制されるの
で、リンクチェーン2は緩やかに下降することになり、
チェーンゲートA自体が破損したり、リンクチェーン2
が地面に激突して騒音を発生したりすることはない。
【0030】一方、停電後の復電時には、図8に示すフ
ローチャートに従って電動機23等の作動が制御され、
リンクチェーン2が停電前の上限位置に自動的に戻る。
【0031】すなわち、図8において、先ず、ステップ
S1で上限用リミットスイッチ63がONであるか否
か、つまりリンクチェーン2が上限位置にあるか否かを
判定する。この判定がNOの上限位置にないときには、
更にステップS2で起動スイッチがONであるか否かを
判定し、ステップS3で光電スイッチ62がONである
か否かを判定する。起動スイッチは、リモコン発信器の
操作スイッチやコントロールボックス61内の起動スイ
ッチ等がこれに該当し、この起動スイッチがONという
ことはリンクチェーン2の開閉操作が管理人等により行
われていることを意味する。また、光電スイッチ62が
ONということは2本の門柱1間に何らかの障害物があ
ることを意味する。そして、上記両判定が共にNOのと
きには、ステップS4で電動機23を正回転させると同
時に電磁ブレーキ33の出力をOFFにつまり制動を解
除してリンクチェーン2を上昇させる。続いて、ステッ
プS5でリンクチェーン2が上限位置にまで上昇して上
限用リミットスイッチ63がONになるのを待った後、
ステップS6で電動機23の正回転出力をOFFにする
と同時に電磁ブレーキ33の出力をONにしてリンクチ
ェーン2を上限位置で保持し、復電時の制御を終了す
る。上記ステップS1〜S3のいずれかの判定がYES
のときには直ちに復電時の制御を終了する。以上の制御
フローによって、停電後の復電時にリンクチェーン2を
上限位置にまで自動的に上昇させる制御部66が構成さ
れている。
【0032】従って、このような制御により、停電後の
復電時にはリンクチェーン2が自動的に停電前の上限位
置に戻るので、チェーンゲートAにおける停電時の復旧
作業に人手が全くかからず、チェーンゲートAの管理の
容易化を図ることができる。
【0033】さらに、チェーンゲートAの設置時や点検
時に門柱1(特に支持柱5)の内部を検査する場合に
は、リンクチェーン2をフック部材9から外した後、先
ず、上部ケース15を上側に若干持ち上げる。次に、フ
ック部材9が貫通するスリット16を有し車両の通路側
に面する第2下部ケース14を上方に若干持ち上げ、こ
の第2下部ケース14の下端部と基板4側のピン13と
の係合を外して第2下部ケース14を取り外す。続い
て、車両の通路側に面する点検蓋8を支持柱5から取り
外して点検口7を開ける。そして、この点検口7から支
持柱5の内部を検査することができる。この検査では、
車両の通路側以外に面した門柱1の第1下部ケース12
を取り外す必要はない。従って、門柱1の周囲のうち車
両の通路側以外に検査等のための空きスペースを設ける
必要がないので、門柱1の設置場所に関する制約を緩和
することができ、汎用性に優れる。
【0034】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、その他種々の実施形態を包含するものであ
る。例えば、上記実施形態では、門柱1の上部及び下部
にそれぞれ上部スプロケット22及び下部スプロケット
25を設けるとともに、この両スプロケット22,25
間にエンドレスのローラチェーン26を巻き掛け、この
ローラチェーン26の一部に昇降プレート27を介して
フック部材9を連結するように構成したが、本発明は、
門柱の上部にのみ、電動機により回転駆動されるスプロ
ケットやプーリ等の回転体を設け、この回転体にチェー
ンやベルト等の吊下げ部材を巻き掛け、この吊下げ部材
の一端部にフック部材を連結して吊下げ状態に支持する
ように構成してもよい。
【0035】また、上記実施形態では、電動機23に励
磁作動式のブレーキ33を連結して、停電時にリンクチ
ェーン2がその自重により下降するようにしたが、本発
明は、この励磁作動式のブレーキ33の代わりに、例え
ばリンクチェーン2が上限位置にまで上昇したとき突出
ピン等で昇降プレート27を支持してリンクチェーン2
を上限位置に保持する一方、停電時には消磁により突出
ピン等を待避位置に戻してリンクチェーン2の保持状態
を解除することによりリンクチェーン2がその自重によ
り下降するように構成してもよい。
【0036】さらに、上記実施形態では、停電時のブレ
ーキ解除に対する安全策として、電動機23の回転軸2
3a上にその回転速度ひいてはフック部材9の下降速度
を所定速度以下に抑えるための調速機40を設けたが、
本発明は、この調速機40の代わりにあるいはこれと共
に、図7に示すようなダンパー70を設けて、停電時の
ブレーキ解除により急速度で落下するリンクチェーン2
の地面との衝突による衝撃を吸収し緩和するようにして
もよい。
【0037】すなわち、上記ダンパー70は、門柱内の
基板4上に固定されたチャンネル形状のダンパーホルダ
71と、このダンパーホルダ71の左右の側壁71a,
71aに沿って上下移動可能に設けられたダンパープレ
ート72と、上記ダンパーホルダ71の固定水平部71
bとダンパープレート72との間に並列に配置された二
つのコイルスプリング73,73と、上記ダンパープレ
ート72を貫通して各コイルスプリング73の内側に挿
入されたボルトからなる二つのスプリングガイド74,
74とからなる。上記ダンパープレート71の各側壁7
1aには上下方向に細長いガイド孔75が設けられてい
るとともに、上記ダンパープレート72の側端にはこの
ガイド孔75に挿入される凸部76が形成されていて、
この凸部76とガイド孔75との案内の下にダンパープ
レート72が上下移動するようになっている。そして、
ダンパーホルダ71及びダンパープレート72の中心線
を昇降プレート27の昇降ライン上に位置させた状態で
ダンパーホルダ71が基板4上に固定されており、停電
時のブレーキ解除によりリンクチェーン2が急速度で落
下する際、昇降プレート27がダンパープレート72に
当接してコイルスプリング73が圧縮することによりリ
ンクチェ−ンの地面との衝突による衝撃を吸収し緩和す
るようになっている。
【0038】さらにまた、上記実施形態では、2本の門
柱1それぞれでリンクチェーン2と連結されるフック部
材9を上下移動させる場合について述べたが、本発明
は、2本の門柱のうち一方の門柱だけでフック部材を上
下移動させる場合、あるいはリンクチェーン2の代わり
にその他のチェーン又はワイヤやロープ等を用いた場合
にも同様に適用できるのは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明のチェーンゲート
によれば、通常は励磁作動式のブレーキ等の保持手段に
よりチェーン類を上限位置に確実に保持することができ
る上、停電時にはその上限位置での保持状態を解除する
ことにより、チェーン類がその自重により下限位置にま
で下降するので、駐車場の管理人等の手を煩わせること
なく、車両の通行を可能にすることができ、実用性に優
れた効果を有するものである。
【0040】特に、請求項2に係る発明では、電動機の
動力がチェーン及びスプロケットを介してフック部材の
上下移動に確実に変換されるので、チェーン類の上下移
動を円滑に行うことができる。
【0041】請求項3に係る発明では、停電時の保持手
段による保持状態の解除に起因してチェーン類がその自
重により下降するときには、その下降速度が調速機によ
り制御されるので、チェーンゲートの破損や騒音の発生
等を防止できるという効果をも奏する。
【0042】請求項4に係る発明では、停電時の保持手
段による保持状態の解除に起因してチェーン類がその自
重により急速度で下降するときには、ダンパーによりチ
ェーン類の地面との衝突による衝撃が緩和されるので、
請求項3に係る発明と同様にチェーンゲートの破損や騒
音の発生等を防止できるという効果を奏する。
【0043】請求項5に係る発明では、停電後の復電時
にチェーン類が自動的に停電前の上限位置にまで戻るの
で、停電時の復旧作業に人手が全くかからず、チェーン
ゲートの管理の容易化を一層図ることができる。
【0044】請求項6に係る発明では、車両がチェーン
類に衝突した時にはチェーン類の一端とフック部材とを
連結するシャックルピンの脆弱部が早い段階で破断する
ため、門柱や車両に甚大な損傷を与えることはなく、安
全性を実施上有効に高めることができる。
【0045】請求項7に係る発明では、チェーン類が地
面に接して車両の通行が可能なときには、フック部材が
自重により比較的大きな角度で下向きに傾斜し、チェー
ン類はフック部材と連結された端部も地面に接するよう
になるので、その分車両の通行が容易になり、安全性の
向上に寄与することができる。
【0046】請求項8に係る発明では、門柱の車両通路
側以外にスペースを確保する必要がないので、門柱の設
置場所に関する制限を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るチェーンゲートの斜視
図である。
【図2】上記チェーンゲートの門柱を、車両の通路側か
ら一部切開して見た正面図である。
【図3】図2のK−K線における断面図である。
【図4】図2のL−L線における拡大断面図である。
【図5】図2のM−M線における拡大断面図である。
【図6】図5のX−X線における拡大断面図である。
【図7】本発明の別の実施形態に係るダンパーを一部切
開して見た正面図である。
【図8】復電時の制御を示すフローチャート図である。
【図9】従来のチェーンゲート門柱の内部構成を示す透
視図である。
【符号の説明】
A チェーンゲート 1 門柱 2 リンクチェーン(チェ−ン類) 7 点検口 9 フック部材 10 点検蓋のスリット 16 第2下部ケースのスリット 22 上部スプロケット 23 電動機 25 下部スプロケット 26 エンドレスローラチェーン(吊下げ部材) 31 シャックル 31a ピン 31b 脆弱部 33 電磁ブレーキ(保持手段) 40 調速機 66 制御部 70 ダンパー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 チェーンゲート
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駐車場や広場等の
出入り口に設置されるチェーンゲートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のチェーンゲートとし
て、例えば実開平3−32613号公報に開示されるよ
うに、車両が通行可能な所定距離を隔てて2本の門柱を
設置し、この2本の門柱間にリンクチェーン等のチェー
ンあるいはワイヤやロープ等これに類するもの(以下チ
ェーン類という)を車両の通行を阻止し得る高さ位置で
掛け渡し、少なくとも一方の門柱においてチェーン類を
上下移動させることによって、契約車等特定の車両のみ
が通行できるようにしたものは知られている。
【0003】門柱においてチェーン類を上下移動させる
構造は、上記例示の公報に開示され、また図8にも示す
ようなものが実施されている。すなわち、門柱101の
内部に垂直方向に延びるスクリューシャフト102が回
転自在に配置され、このスクリューシャフト102の上
端には減速機付き電動機103が連結される。上記スク
リューシャフト102にはナット付きのスライドブロッ
ク104がそのナットにて噛み合って装着されており、
このスライドブロック104には門柱101の側面に形
成されたスリット105を通して外部に延出するフック
部材106が溶接で固定され、チェーン類はこのフック
部材106の先端にシャックル107を介して連結され
る。そして、電動機103が作動するとスクリューシャ
フト102が回転し、スライドブロック104がスクリ
ューシャフト102によって軸送りされることにより、
フック部材106ないしチェーン類が上下移動するよう
になっている。尚、図8中、110は電動機103に設
けられた手動ハンドル取付軸、111及び112は門柱
101内のスクリューシャフト102を挟んでフック部
材106と反対側にそれぞれ配置された制御盤及び結線
ボックス、113及び114はそれぞれこの制御盤11
1及び結線ボックス112に対応して門柱101の側面
に形成された点検口を閉鎖する上部裏蓋及び下部裏蓋、
115及び116は門柱101の上部内部にそれぞれ配
置されたコントロールボックス及びリモコン受信機、1
17は門柱101の上部に設けられた白熱電球からなる
警告灯であって、チェーン類の昇降時に赤色で点滅表示
して運転者にそのことを知らせる。
【0004】また、チェーン類を上下移動させる別の構
造として、例えば特開平7−82715号公報に開示さ
れるように、電動機により回転駆動されるプーリやスプ
ロケット等の回転体にベルトやチェーン等の吊下げ部材
を巻き掛け、この吊下げ部材の一端部に、チェーン類の
一端に連結されたフック部材を連結して吊下げ状態に支
持させ、電動機の作動によりチェーン類を上下移動させ
るようにしたものも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
チェーンゲートでは、チェーン類が上限位置つまり車両
の通行を阻止し得る高さ位置にあるときに停電が発生し
た場合、駐車場等の管理人又は車両の所有者は手動でチ
ェーン類を降下させて車両が通行できるようにする必要
がある。特に、スクリューシャフト102を用いてチェ
ーン類を上下移動させる構造のものの場合、スクリュー
シャフト102のネジ溝のピッチが通常小さいことか
ら、ハンドルを電動機103の取付軸110に取り付け
てかなり多くの回数回さないとチェーン類を車両が通行
可能な下限位置にまで降ろすことができず、その操作が
非常に面倒であるという問題がある。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その課題とするところは、停電時にチェーン類が
上限位置から下限位置にまで自動的に下降することによ
り、面倒な操作を要することなく車両の通行を可能に
、また停電後の復電時に車両の通行を阻止し得るチェ
ーンゲートを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1に係る発明は、車両が通行可能な所定距離
を隔てて設置された2本の門柱間にチェーン類を車両の
通行を阻止し得る高さ位置で掛け渡してなるチェーンゲ
ートにおいて、上記2本の門柱の少なくとも一方に、チ
ェーン類の一端に連結されたフック部材をチェーンやベ
ルト等の吊下げ部材により吊下げ状態で支持しかつ電動
機の作動により上下移動するように設けるとともに、上
記電動機の作動によりチェーン類が車両の通行を阻止し
得る高さ位置にまで上昇したときその状態を保持しかつ
停電時にはチェーン類がその自重により下降するように
保持状態を解除する保持手段を備える構成とする。これ
により、チェーン類が車両の通行を阻止し得る高さ位置
つまり上限位置にまで上昇して電動機の回転が停止する
ときには、保持手段によりチェーン類が上限位置に確実
に保持される。一方、停電時には上記保持手段による保
持状態が解除されるので、チェーン類の自重により電動
機軸を強制的に回転させながらチェーン類が下限位置つ
まり車両が通行可能な位置にまで下降する。
【0008】また、請求項1に係る発明は、停電後の復
電時にチェーン類を車両の通行を阻止し得る高さ位置に
まで自動的に上昇させる制御部をも備える構成とする。
これにより、停電後の復電時にはチェーン類が自動的に
停電前の上限位置にまで上昇することになり、車両の通
行を阻止することができる。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明のチェーンゲートにおいて、フック部材を上下移動さ
せる構造の好ましい形態を提供する。すなわち、上記吊
下げ部材を、門柱の上部及び下部にそれぞれ設けられた
一対のスプロケット間に巻き掛けられたエンドレスチェ
ーンで構成し、このエンドレスチェーンの一部にフック
部材を連結するとともに、門柱上部側のスプロケットに
電動機からの回転力が伝達されるように構成する。これ
により、電動機の動力(回転力)がチェーン及びスプロ
ケットを介してフック部材の上下移動に確実に変換され
ることになり、チェーン類が円滑に上下移動する。
【0010】請求項3に係る発明は、停電時の上記保持
手段による保持状態の解除に対する安全策の一つとし
て、停電時の保持手段による保持状態の解除によりチェ
ーン類が所定速度以上の速さで下降するのを阻止するた
めの調速機を備える構成とする。これにより、停電時の
保持手段による保持状態の解除に起因してチェーン類が
その自重により下降するときには、その下降速度が調速
機により制御され、チェーン類が地面に急速度で衝突す
ることが回避されることになり、チェーンゲートの破損
や騒音の発生等が防止される。
【0011】請求項4に係る発明は、同じく停電時の保
持手段による保持状態の解除に対する別の安全策とし
て、門柱の下部に、停電時の保持手段による保持状態の
解除により急速度で落下するチェーン類の地面との衝突
による衝撃を緩和するためのダンパーを設ける。これに
より、停電時の保持手段による保持状態の解除に起因し
てチェーン類がその自重により急速度で下降するとき、
ダンパーによりチェーン類の地面との衝突による衝撃が
低減緩和され、チェーンゲートの破損や騒音の発生等が
防止される。
【0012】請求項に係る発明は、チェーンゲートの
安全対策の一つとして、上記チェーン類の一端とフック
部材との連結にシャックルを使用し、このシャックルの
ピンに、車両がチェーン類に衝突した時に破断する脆弱
部を形成する構成とする。これにより、車両が運転者の
不注意等によりチェーン類に衝突した時にはシャックル
ピンの脆弱部が早い段階で破断するため、門柱や車両に
甚大な損傷を与えることはない。
【0013】請求項に係る発明は、チェーンゲートに
おけるフック部材と吊下げ部材との連結の好ましい形態
を提供する。すなわち、フック部材を吊下げ部材に対し
回転自在に連結して、チェーン類から張力を受けている
ときはフック部材が水平方向から比較的小さな角度で下
向きに傾斜し、チェーン類が地面に接してチェーン類か
ら張力を受けなくなったときはフック部材が自重により
比較的大きな角度で下向きに傾斜するように構成する。
これにより、フック部材が下限位置にありチェーン類が
地面に接して車両の通行が可能なときには、フック部材
が自重により比較的大きな角度で下向きに傾斜し、チェ
ーン類はフック部材と連結された端部も地面に接するよ
うになるので、その分車両の通行が容易になる。
【0014】請求項に係る発明は、門柱に電気結線や
点検のために設けられる点検口の好ましい形態を提供す
る。すなわち、門柱の、フック部材が貫通するスリット
と同じ側に点検口を設ける。従来の如く門柱のスリット
と反対側に点検口を設けた場合には、車両の通路側であ
る門柱のスリット側だけでなくその反対側にもスペース
を確保する必要があったが、本発明では、このようなス
ペースを確保する必要がなく、門柱の設置場所に関する
制限が緩和される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0016】図1ないし図3は本発明の一実施形態に係
るチェーンゲートAを示し、このチェーンゲートAは、
車両が通行可能な所定距離を隔てて設置された2本(図
では1本のみ示す)の門柱1と、この2本の門柱1間に
車両の通行を阻止し得る高さ位置で掛け渡されたチェー
ン類としてのリンクチェーン2とからなる。2本の門柱
1は、基本的構成は同じであり、以下の説明では図示し
ている一方の門柱1について説明する。
【0017】すなわち、上記門柱1は、図4及び図5に
も示すように、設置場所の路面上にアンカーボルト3に
より固定された略矩形状の基板4と、この基板4上に垂
直に設けられた断面四角形の筒状の支持柱5と、この支
持柱5を覆って立設された断面形状が一側面に偏平部を
有する楕円形状のケーシング6とを備えている。上記支
持柱5の一側面には、その略全面に亘って点検口7が形
成されているとともに、この点検口7を塞ぐ点検蓋8が
ビス止めにより取り付けられており、点検蓋8には上記
リンクチェーン2の一端に連結されたフック部材9が貫
通するスリット10が上下方向略全長に亘って形成され
ている。上記ケーシング6は、支持柱5の点検口7側を
除く三方の側面を覆って支持柱5に上記点検蓋8と一緒
に共止めにより取り付けられた第1下部ケース12と、
支持柱5の点検口7側側面を覆いかつ下端部が基板4に
設けられたピン13に係合して支持柱5に取り付けられ
た第2下部ケース14と、上記両下部ケース12,14
の上端部にそれらの上方を覆うように接合された上部ケ
ース15とからなり、上記第2下部ケース14には、上
記フック部材9が点検蓋8のスリット10と連続して貫
通するスリット16が形成されている。
【0018】上記支持柱5内の上部にはモータハウジン
グ21が取り付けられ、このモータハウジング21には
上部スプロケット22が回転自在に支持されているとと
もに、モータハウジング21内には電動機23及び減速
ギヤ機構24が設けられている。また、支持柱5内の下
部には下部スプロケット25が設けられ、この下部スプ
ロケット25と上記上部スプロケット22との間には吊
下げ部材としてのエンドレスのローラチェーン26が巻
き掛けられており、このローラチェーン26の一部は昇
降プレート27に固定されている。この昇降プレート2
7には、上記フック部材9の一端が回転自在に連結され
ているとともに、その連結部とローラチェーン26を挟
んで反対側に上下一対のガイドローラ28,28が回転
自在に取り付けられ、この両ガイドローラ28,28
は、支持柱5の内面に形成された上下方向に延びるガイ
ドレール29内を回転しながら移動するようになってい
る。そして、電動機23の作動時にその正回転方向又は
逆回転方向の回転力が減速ギヤ機構24を介して上部ス
プロケット22に伝達してこのスプロケット22が回転
すると、昇降プレート27ないしフック部材9がローラ
チェーン26により吊下げ状態で支持されつつガイドロ
ーラ28とガイドレール29との案内の下で上昇又は下
降するように構成されている。
【0019】上記リンクチェーン2は、2本の門柱1間
に所定の張力で張られているとともに、各門柱1のフッ
ク部材9に対しシャックル31を用いて連結されてい
る。少なくとも一方の門柱1においては、図4に示すよ
うに上記シャックル31のピン31aに径が他の部分よ
りも小さい脆弱部31bが形成されていて、車両がリン
クチェーン2に衝突した時にこの脆弱部31bが逸早く
破断するようになっている。
【0020】上記モータハウジング21内には、図5に
示すように、電動機23及び減速ギヤ機構24の他に電
動機23の回転軸23aに連結された保持手段としての
電磁ブレーキ33が設けられ、この電磁ブレーキ33
は、通電時に励磁して電動機23の回転を制動する励磁
作動式のものである。また、モータハウジング21内の
電動機23と電磁ブレーキ33との間には停電時のブレ
ーキ解除によりフック部材9ないしリンクチェーン2が
所定速度以上の速さで下降するのを阻止するための調速
機40が組み込まれている。
【0021】上記調速機40は、図6に詳示するよう
に、モータハウジング21に一体成形されかつ電動機2
3の回転軸23aと同心状に位置するブレーキドラム4
1と、電動機23の回転軸23aにそれと回転一体に取
り付けられた回転プレート42と、この回転プレート4
2の側面に電動機23の回転軸23aを挟んで配置され
かつそれぞれ一端が支軸43を介して回動可能に支持さ
れた一対の三日月形状のウェイト部材44,44と、こ
の両ウェイト部材44,44の他端同士を連結するスプ
リング45とを備え、電動機23の回転軸23aが所定
の回転速度以上に高速回転をすると各ウェイト部材44
がそれに作用する遠心力によりスプリング45の付勢力
に抗して支軸43を支点として互いに離反方向に回動
し、その外側縁に装着されたライニング46がブレーキ
ドラム41の内周面に押し当てられることよりブレーキ
力が電動機23の回転軸23aに作用するように構成さ
れている。
【0022】上記上部ケース15には上下二つの警告灯
51a,51bと常夜灯52とが取り付けられている。
上記各警告灯51a,51bは、リンクチェーン2が上
昇又は下降するときに点滅して注意を促すようになって
いる。
【0023】尚、図2及び図3中、61は支持柱5の上
端に固定されたコントロールボックス、62は車両の通
過を検知する光センサとしての光電スイッチ、63及び
64はフック部材9の上限位置及び下限位置をそれぞれ
検知するリミットスイッチであり、これらスイッチ62
〜64の信号は、コントロールボックス61に入力され
てコントロールボックス61による電動機23や電磁ブ
レーキ33等の制御に供される。コントロールボックス
61は、図示していないが一方の門柱1に設けらたアン
テナ及び受信機を介してリモコン発信器からの操作信号
を受けるようになっている。
【0024】次に、上記チェーンゲートAの作動につい
て説明する。今、チェーンゲートAのリンクチェーン2
が車両の通行を阻止し得る高さ位置(上限位置)にあ
り、このチェーンゲートAを車両が通過するときを考え
る。このとき、各門柱1のフック部材9はリンクチェー
ン2から張力を受けているため、昇降プレート27との
連結点を通る水平線に対して比較的小さな角度で下向き
に傾斜している(図3に実線で示す状態)。
【0025】そして、運転者が車内からリモコン発信器
によりチェーンゲートAの開き操作をすると、その操作
信号がアンテナ及び受信機を介してコントロールボック
ス61に入力され、このコントロールボックス61の制
御の下に、各門柱1において、電磁ブレーキ33による
制動状態を解除した後電動機23が逆回転方向に回転
し、その回転力が減速ギヤ機構24を介して上部スプロ
ケット22に伝達されて上部スプロケット22が回転す
ることにより、ローラチェーン26に支持された昇降プ
レート27及びフック部材9が下降し、これに伴いリン
クチェーン2も下降する。このとき、昇降プレート27
及びフック部材9はガイドレール29とガイドローラ2
8との案内の下に略真っ直ぐにかつ円滑に下降するの
で、リンクチェーン2が波を打ったり一方の門柱1側に
傾斜したりすることはない。
【0026】そして、上記昇降プレート27及びフック
部材9が下限位置にまで下降し、リンクチェーン2が地
面に接してその上を車両が通行できるようになったと
き、下限用リミットスイッチ64がそのことを検知し、
その検知信号を受けるコントロールボックス61の制御
の下に、電動機23の作動が停止すると同時に、電磁ブ
レーキ33が作動して電動機23の回転軸23aひいて
は上部スプロケット22の回転が制動される。これによ
り、フック部材9ひいてはリンクチェーン2を下限位置
に確実に停止させることができる。また、リンクチェー
ン2が地面に接してリンクチェーン2からフック部材9
に張力が作用しなくなるとフック部材9は、その自重に
より昇降プレート27との連結点回りに回動し、図3に
仮想線で示すように比較的大きな角度で下向きに傾斜す
るので、リンクチェーン2はフック部材9と連結された
端部までもが地面に接するようになり、その分車両が門
柱1の近くでも通行することができ、安全性の向上に寄
与することができる。
【0027】その上、運転者が警告灯51a,51bを
見落とすことなどでリンクチェーン2が上限位置にある
ときあるいは下降動作中のときに車両が2本の門柱1間
を通過した場合、リンクチェーン2に大きな衝突荷重が
かかる以前にリンクチェーン2の端部とフック部材9と
を連結するシャックルピン31aの脆弱部31bが破断
するため、門柱1や車両に甚大な損傷を与えることはな
く、安全性をより高めることができる。
【0028】リンクチェーン2が下限位置にまで降りた
後車両が門柱1間を通過するときは光電スイッチ62が
そのことを検知し、車両の通過が終了した後コントロー
ルボックス61の制御の下に、電磁ブレーキ33の制動
が解除し、電動機23が正回転方向に回転し、その回転
力が減速ギヤ機構24を介して上部スプロケット22に
伝達されて上部スプロケット22が回転することによ
り、フック部材9ひいてはリンクチェーン2が上昇す
る。そして、上限位置にまで上昇したとき、上限用リミ
ットスイッチ63がそのことを検知し、電動機23の作
動が停止すると同時に、電磁ブレーキ33が作動して電
動機23の回転軸23aひいては上部スプロケット22
の回転が制動され、これにより、フック部材9ひいては
リンクチェーン2が上限位置に確実に停止することにな
る。以上によって、車両が2本の門柱1間を通過すると
きの一連の動作が終了する。
【0029】また、上記リンクチェーン2が上限位置つ
まり車両の通行を阻止し得る高さ位置にあるときに停電
事故が発生した場合、電磁ブレーキ33は励磁作動式の
ものであるため、その制動が解除する。そして、リンク
チェーン2等の自重により上部スプロケット22ないし
電動機23を回転させながらリンクチェーン2が車両の
通行可能な位置にまで下降する。このため、駐車場の管
理人や通行車両の運転者等の手を煩わせることなく、車
両の通行を確保することができ、停電対策に非常に有効
である。しかも、リンクチェーン2の下降時にその下降
速度が所定以上になると電動機23の回転軸23a上に
設けられた調速機40により下降速度が抑制されるの
で、リンクチェーン2は緩やかに下降することになり、
チェーンゲートA自体が破損したり、リンクチェーン2
が地面に激突して騒音を発生したりすることはない。
【0030】一方、停電後の復電時には、図8に示すフ
ローチャートに従って電動機23等の作動が制御され、
リンクチェーン2が停電前の上限位置に自動的に戻る。
【0031】すなわち、図8において、先ず、ステップ
S1で上限用リミットスイッチ63がONであるか否
か、つまりリンクチェーン2が上限位置にあるか否かを
判定する。この判定がNOの上限位置にないときには、
更にステップS2で起動スイッチがONであるか否かを
判定し、ステップS3で光電スイッチ62がONである
か否かを判定する。起動スイッチは、リモコン発信器の
操作スイッチやコントロールボックス61内の起動スイ
ッチ等がこれに該当し、この起動スイッチがONという
ことはリンクチェーン2の開閉操作が管理人等により行
われていることを意味する。また、光電スイッチ62が
ONということは2本の門柱1間に何らかの障害物があ
ることを意味する。そして、上記両判定が共にNOのと
きには、ステップS4で電動機23を正回転させると同
時に電磁ブレーキ33の出力をOFFにつまり制動を解
除してリンクチェーン2を上昇させる。続いて、ステッ
プS5でリンクチェーン2が上限位置にまで上昇して上
限用リミットスイッチ63がONになるのを待った後、
ステップS6で電動機23の正回転出力をOFFにする
と同時に電磁ブレーキ33の出力をONにしてリンクチ
ェーン2を上限位置で保持し、復電時の制御を終了す
る。上記ステップS1〜S3のいずれかの判定がYES
のときには直ちに復電時の制御を終了する。以上の制御
フローによって、停電後の復電時にリンクチェーン2を
上限位置にまで自動的に上昇させる制御部66が構成さ
れている。
【0032】従って、このような制御により、停電後の
復電時にはリンクチェーン2が自動的に停電前の上限位
置に戻るので、チェーンゲートAにおける停電時の復旧
作業に人手が全くかからず、チェーンゲートAの管理の
容易化を図ることができる。
【0033】さらに、チェーンゲートAの設置時や点検
時に門柱1(特に支持柱5)の内部を検査する場合に
は、リンクチェーン2をフック部材9から外した後、先
ず、上部ケース15を上側に若干持ち上げる。次に、フ
ック部材9が貫通するスリット16を有し車両の通路側
に面する第2下部ケース14を上方に若干持ち上げ、こ
の第2下部ケース14の下端部と基板4側のピン13と
の係合を外して第2下部ケース14を取り外す。続い
て、車両の通路側に面する点検蓋8を支持柱5から取り
外して点検口7を開ける。そして、この点検口7から支
持柱5の内部を検査することができる。この検査では、
車両の通路側以外に面した門柱1の第1下部ケース12
を取り外す必要はない。従って、門柱1の周囲のうち車
両の通路側以外に検査等のための空きスペースを設ける
必要がないので、門柱1の設置場所に関する制約を緩和
することができ、汎用性に優れる。
【0034】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、その他種々の実施形態を包含するものであ
る。例えば、上記実施形態では、門柱1の上部及び下部
にそれぞれ上部スプロケット22及び下部スプロケット
25を設けるとともに、この両スプロケット22,25
間にエンドレスのローラチェーン26を巻き掛け、この
ローラチェーン26の一部に昇降プレート27を介して
フック部材9を連結するように構成したが、本発明は、
門柱の上部にのみ、電動機により回転駆動されるスプロ
ケットやプーリ等の回転体を設け、この回転体にチェー
ンやベルト等の吊下げ部材を巻き掛け、この吊下げ部材
の一端部にフック部材を連結して吊下げ状態に支持する
ように構成してもよい。
【0035】また、上記実施形態では、電動機23に励
磁作動式のブレーキ33を連結して、停電時にリンクチ
ェーン2がその自重により下降するようにしたが、本発
明は、この励磁作動式のブレーキ33の代わりに、例え
ばリンクチェーン2が上限位置にまで上昇したとき突出
ピン等で昇降プレート27を支持してリンクチェーン2
を上限位置に保持する一方、停電時には消磁により突出
ピン等を待避位置に戻してリンクチェーン2の保持状態
を解除することによりリンクチェーン2がその自重によ
り下降するように構成してもよい。
【0036】さらに、上記実施形態では、停電時のブレ
ーキ解除に対する安全策として、電動機23の回転軸2
3a上にその回転速度ひいてはフック部材9の下降速度
を所定速度以下に抑えるための調速機40を設けたが、
本発明は、この調速機40の代わりにあるいはこれと共
に、図7に示すようなダンパー70を設けて、停電時の
ブレーキ解除により急速度で落下するリンクチェーン2
の地面との衝突による衝撃を吸収し緩和するようにして
もよい。
【0037】すなわち、上記ダンパー70は、門柱内の
基板4上に固定されたチャンネル形状のダンパーホルダ
71と、このダンパーホルダ71の左右の側壁71a,
71aに沿って上下移動可能に設けられたダンパープレ
ート72と、上記ダンパーホルダ71の固定水平部71
bとダンパープレート72との間に並列に配置された二
つのコイルスプリング73,73と、上記ダンパープレ
ート72を貫通して各コイルスプリング73の内側に挿
入されたボルトからなる二つのスプリングガイド74,
74とからなる。上記ダンパープレート71の各側壁7
1aには上下方向に細長いガイド孔75が設けられてい
るとともに、上記ダンパープレート72の側端にはこの
ガイド孔75に挿入される凸部76が形成されていて、
この凸部76とガイド孔75との案内の下にダンパープ
レート72が上下移動するようになっている。そして、
ダンパーホルダ71及びダンパープレート72の中心線
を昇降プレート27の昇降ライン上に位置させた状態で
ダンパーホルダ71が基板4上に固定されており、停電
時のブレーキ解除によりリンクチェーン2が急速度で落
下する際、昇降プレート27がダンパープレート72に
当接してコイルスプリング73が圧縮することによりリ
ンクチェ−ンの地面との衝突による衝撃を吸収し緩和す
るようになっている。
【0038】さらにまた、上記実施形態では、2本の門
柱1それぞれでリンクチェーン2と連結されるフック部
材9を上下移動させる場合について述べたが、本発明
は、2本の門柱のうち一方の門柱だけでフック部材を上
下移動させる場合、あるいはリンクチェーン2の代わり
にその他のチェーン又はワイヤやロープ等を用いた場合
にも同様に適用できるのは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明のチェーンゲート
によれば、通常は励磁作動式のブレーキ等の保持手段に
よりチェーン類を上限位置に確実に保持することができ
る上、停電時にはその上限位置での保持状態を解除する
ことにより、チェーン類がその自重により下限位置にま
で下降するので、駐車場の管理人等の手を煩わせること
なく、車両の通行を可能にすることができ、実用性に優
れた効果を有するものである。また、停電後の復電時に
チェーン類が自動的に停電前の上限位置にまで戻るの
で、停電時の復旧作業に人手が全くかからず、チェーン
ゲートの管理の容易化を一層図ることができるという効
果をも有する。
【0040】特に、請求項2に係る発明では、電動機の
動力がチェーン及びスプロケットを介してフック部材の
上下移動に確実に変換されるので、チェーン類の上下移
動を円滑に行うことができる。
【0041】請求項3に係る発明では、停電時の保持手
段による保持状態の解除に起因してチェーン類がその自
重により下降するときには、その下降速度が調速機によ
り制御されるので、チェーンゲートの破損や騒音の発生
等を防止できるという効果をも奏する。
【0042】請求項4に係る発明では、停電時の保持手
段による保持状態の解除に起因してチェーン類がその自
重により急速度で下降するときには、ダンパーによりチ
ェーン類の地面との衝突による衝撃が緩和されるので、
請求項3に係る発明と同様にチェーンゲートの破損や騒
音の発生等を防止できるという効果を奏する。
【0043】請求項5に係る発明では、車両がチェーン
類に衝突した時にはチェーン類の一端とフック部材とを
連結するシャックルピンの脆弱部が早い段階で破断する
ため、門柱や車両に甚大な損傷を与えることはなく、安
全性を実施上有効に高めることができる。
【0044】請求項6に係る発明では、チェーン類が地
面に接して車両の通行が可能なときには、フック部材が
自重により比較的大きな角度で下向きに傾斜し、チェー
ン類はフック部材と連結された端部も地面に接するよう
になるので、その分車両の通行が容易になり、安全性の
向上に寄与することができる。
【0045】請求項7に係る発明では、門柱の車両通路
側以外にスペースを確保する必要がないので、門柱の設
置場所に関する制限を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るチェーンゲートの斜視
図である。
【図2】上記チェーンゲートの門柱を、車両の通路側か
ら一部切開して見た正面図である。
【図3】図2のK−K線における断面図である。
【図4】図2のL−L線における拡大断面図である。
【図5】図2のM−M線における拡大断面図である。
【図6】図5のX−X線における拡大断面図である。
【図7】本発明の別の実施形態に係るダンパーを一部切
開して見た正面図である。
【図8】復電時の制御を示すフローチャート図である。
【図9】従来のチェーンゲート門柱の内部構成を示す透
視図である。
【符号の説明】 A チェーンゲート 1 門柱 2 リンクチェーン(チェ−ン類) 7 点検口 9 フック部材 10 点検蓋のスリット 16 第2下部ケースのスリット 22 上部スプロケット 23 電動機 25 下部スプロケット 26 エンドレスローラチェーン(吊下げ部材) 31 シャックル 31a ピン 31b 脆弱部 33 電磁ブレーキ(保持手段) 40 調速機 66 制御部 70 ダンパー ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 チェーンゲート
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駐車場や広場等の
出入り口に設置されるチェーンゲートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のチェーンゲートとし
て、例えば実開平3−32613号公報に開示されるよ
うに、車両が通行可能な所定距離を隔てて2本の門柱を
設置し、この2本の門柱間にリンクチェーン等のチェー
ンあるいはワイヤやロープ等これに類するもの(以下チ
ェーン類という)を車両の通行を阻止し得る高さ位置で
掛け渡し、少なくとも一方の門柱においてチェーン類を
上下移動させることによって、契約車等特定の車両のみ
が通行できるようにしたものは知られている。
【0003】門柱においてチェーン類を上下移動させる
構造は、上記例示の公報に開示され、また図8にも示す
ようなものが実施されている。すなわち、門柱101の
内部に垂直方向に延びるスクリューシャフト102が回
転自在に配置され、このスクリューシャフト102の上
端には減速機付き電動機103が連結される。上記スク
リューシャフト102にはナット付きのスライドブロッ
ク104がそのナットにて噛み合って装着されており、
このスライドブロック104には門柱101の側面に形
成されたスリット105を通して外部に延出するフック
部材106が溶接で固定され、チェーン類はこのフック
部材106の先端にシャックル107を介して連結され
る。そして、電動機103が作動するとスクリューシャ
フト102が回転し、スライドブロック104がスクリ
ューシャフト102によって軸送りされることにより、
フック部材106ないしチェーン類が上下移動するよう
になっている。尚、図8中、110は電動機103に設
けられた手動ハンドル取付軸、111及び112は門柱
101内のスクリューシャフト102を挟んでフック部
材106と反対側にそれぞれ配置された制御盤及び結線
ボックス、113及び114はそれぞれこの制御盤11
1及び結線ボックス112に対応して門柱101の側面
に形成された点検口を閉鎖する上部裏蓋及び下部裏蓋、
115及び116は門柱101の上部内部にそれぞれ配
置されたコントロールボックス及びリモコン受信機、1
17は門柱101の上部に設けられた白熱電球からなる
警告灯であって、チェーン類の昇降時に赤色で点滅表示
して運転者にそのことを知らせる。
【0004】また、チェーン類を上下移動させる別の構
造として、例えば特開平7−82715号公報に開示さ
れるように、電動機により回転駆動されるプーリやスプ
ロケット等の回転体にベルトやチェーン等の吊下げ部材
を巻き掛け、この吊下げ部材の一端部に、チェーン類の
一端に連結されたフック部材を連結して吊下げ状態に支
持させ、電動機の作動によりチェーン類を上下移動させ
るようにしたものも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
チェーンゲートでは、チェーン類が上限位置つまり車両
の通行を阻止し得る高さ位置にあるときに停電が発生し
た場合、駐車場等の管理人又は車両の所有者は手動でチ
ェーン類を降下させて車両が通行できるようにする必要
がある。特に、スクリューシャフト102を用いてチェ
ーン類を上下移動させる構造のものの場合、スクリュー
シャフト102のネジ溝のピッチが通常小さいことか
ら、ハンドルを電動機103の取付軸110に取り付け
てかなり多くの回数回さないとチェーン類を車両が通行
可能な下限位置にまで降ろすことができず、その操作が
非常に面倒であるという問題がある。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その課題とするところは、停電時にチェーン類が
上限位置から下限位置にまで自動的に下降することによ
り、面倒な操作を要することなく車両の通行を可能に
し、また停電後の復電時に車両の通行を阻止し得るチェ
ーンゲートを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、基本的には、車両が通行可能な所定距離
を隔てて設置された2本の門柱間にチェーン類を車両の
通行を阻止し得る高さ位置で掛け渡してなるチェーンゲ
ートにおいて、上記2本の門柱の少なくとも一方に、チ
ェーン類の一端に連結されたフック部材をチェーンやベ
ルト等の吊下げ部材により吊下げ状態で支持しかつ電動
機の作動により上下移動するように設けるとともに、上
記電動機の作動によりチェーン類が車両の通行を阻止し
得る高さ位置にまで上昇したときその状態を保持しかつ
停電時にはチェーン類がその自重により下降するように
保持状態を解除する保持手段を備える構成とする。これ
により、チェーン類が車両の通行を阻止し得る高さ位置
つまり上限位置にまで上昇して電動機の回転が停止する
ときには、保持手段によりチェーン類が上限位置に確実
に保持される。一方、停電時には上記保持手段による保
持状態が解除されるので、チェーン類の自重により電動
機軸を強制的に回転させながらチェーン類が下限位置つ
まり車両が通行可能な位置にまで下降する。
【0008】また、本発明は、停電後の復電時にチェー
ン類を車両の通行を阻止し得る高さ位置にまで自動的に
上昇させる制御部をも備える構成とする。これにより、
停電後の復電時にはチェーン類が自動的に停電前の上限
位置にまで上昇することになり、車両の通行を阻止する
ことができる。
【0009】請求項に係る発明は、特に、上記フック
部材を上下移動させる構造の好ましい形態を提供する。
すなわち、上記吊下げ部材を、門柱の上部及び下部にそ
れぞれ設けられた一対のスプロケット間に巻き掛けられ
たエンドレスチェーンで構成し、このエンドレスチェー
ンの一部にフック部材を連結するとともに、門柱上部側
のスプロケットに電動機からの回転力が伝達されるよう
に構成する。これにより、電動機の動力(回転力)がチ
ェーン及びスプロケットを介してフック部材の上下移動
に確実に変換されることになり、チェーン類が円滑に上
下移動する。
【0010】請求項に係る発明は、停電時の上記保持
手段による保持状態の解除に対する安全策の一つとし
て、停電時の保持手段による保持状態の解除によりチェ
ーン類が所定速度以上の速さで下降するのを阻止するた
めの調速機を備える構成とする。これにより、停電時の
保持手段による保持状態の解除に起因してチェーン類が
その自重により下降するときには、その下降速度が調速
機により制御され、チェーン類が地面に急速度で衝突す
ることが回避されることになり、チェーンゲートの破損
や騒音の発生等が防止される。
【0011】請求項に係る発明は、同じく停電時の保
持手段による保持状態の解除に対する別の安全策とし
て、門柱の下部に、停電時の保持手段による保持状態の
解除により急速度で落下するチェーン類の地面との衝突
による衝撃を緩和するためのダンパーを設ける。これに
より、停電時の保持手段による保持状態の解除に起因し
てチェーン類がその自重により急速度で下降するとき、
ダンパーによりチェーン類の地面との衝突による衝撃が
低減緩和され、チェーンゲートの破損や騒音の発生等が
防止される。
【0012】請求項に係る発明は、チェーンゲートの
安全対策の一つとして、上記チェーン類の一端とフック
部材との連結にシャックルを使用し、このシャックルの
ピンに、車両がチェーン類に衝突した時に破断する脆弱
部を形成する構成とする。これにより、車両が運転者の
不注意等によりチェーン類に衝突した時にはシャックル
ピンの脆弱部が早い段階で破断するため、門柱や車両に
甚大な損傷を与えることはない。
【0013】請求項に係る発明は、チェーンゲートに
おけるフック部材と吊下げ部材との連結の好ましい形態
を提供する。すなわち、フック部材を吊下げ部材に対し
回転自在に連結して、チェーン類から張力を受けている
ときはフック部材が水平方向から比較的小さな角度で下
向きに傾斜し、チェーン類が地面に接してチェーン類か
ら張力を受けなくなったときはフック部材が自重により
比較的大きな角度で下向きに傾斜するように構成する。
これにより、フック部材が下限位置にありチェーン類が
地面に接して車両の通行が可能なときには、フック部材
が自重により比較的大きな角度で下向きに傾斜し、チェ
ーン類はフック部材と連結された端部も地面に接するよ
うになるので、その分車両の通行が容易になる。
【0014】請求項に係る発明は、門柱に電気結線や
点検のために設けられる点検口の好ましい形態を提供す
る。すなわち、門柱の、フック部材が貫通するスリット
と同じ側に点検口を設ける。従来の如く門柱のスリット
と反対側に点検口を設けた場合には、車両の通路側であ
る門柱のスリット側だけでなくその反対側にもスペース
を確保する必要があったが、本発明では、このようなス
ペースを確保する必要がなく、門柱の設置場所に関する
制限が緩和される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0016】図1ないし図3は本発明の一実施形態に係
るチェーンゲートAを示し、このチェーンゲートAは、
車両が通行可能な所定距離を隔てて設置された2本(図
では1本のみ示す)の門柱1と、この2本の門柱1間に
車両の通行を阻止し得る高さ位置で掛け渡されたチェー
ン類としてのリンクチェーン2とからなる。2本の門柱
1は、基本的構成は同じであり、以下の説明では図示し
ている一方の門柱1について説明する。
【0017】すなわち、上記門柱1は、図4及び図5に
も示すように、設置場所の路面上にアンカーボルト3に
より固定された略矩形状の基板4と、この基板4上に垂
直に設けられた断面四角形の筒状の支持柱5と、この支
持柱5を覆って立設された断面形状が一側面に偏平部を
有する楕円形状のケーシング6とを備えている。上記支
持柱5の一側面には、その略全面に亘って点検口7が形
成されているとともに、この点検口7を塞ぐ点検蓋8が
ビス止めにより取り付けられており、点検蓋8には上記
リンクチェーン2の一端に連結されたフック部材9が貫
通するスリット10が上下方向略全長に亘って形成され
ている。上記ケーシング6は、支持柱5の点検口7側を
除く三方の側面を覆って支持柱5に上記点検蓋8と一緒
に共止めにより取り付けられた第1下部ケース12と、
支持柱5の点検口7側側面を覆いかつ下端部が基板4に
設けられたピン13に係合して支持柱5に取り付けられ
た第2下部ケース14と、上記両下部ケース12,14
の上端部にそれらの上方を覆うように接合された上部ケ
ース15とからなり、上記第2下部ケース14には、上
記フック部材9が点検蓋8のスリット10と連続して貫
通するスリット16が形成されている。
【0018】上記支持柱5内の上部にはモータハウジン
グ21が取り付けられ、このモータハウジング21には
上部スプロケット22が回転自在に支持されているとと
もに、モータハウジング21内には電動機23及び減速
ギヤ機構24が設けられている。また、支持柱5内の下
部には下部スプロケット25が設けられ、この下部スプ
ロケット25と上記上部スプロケット22との間には吊
下げ部材としてのエンドレスのローラチェーン26が巻
き掛けられており、このローラチェーン26の一部は昇
降プレート27に固定されている。この昇降プレート2
7には、上記フック部材9の一端が回転自在に連結され
ているとともに、その連結部とローラチェーン26を挟
んで反対側に上下一対のガイドローラ28,28が回転
自在に取り付けられ、この両ガイドローラ28,28
は、支持柱5の内面に形成された上下方向に延びるガイ
ドレール29内を回転しながら移動するようになってい
る。そして、電動機23の作動時にその正回転方向又は
逆回転方向の回転力が減速ギヤ機構24を介して上部ス
プロケット22に伝達してこのスプロケット22が回転
すると、昇降プレート27ないしフック部材9がローラ
チェーン26により吊下げ状態で支持されつつガイドロ
ーラ28とガイドレール29との案内の下で上昇又は下
降するように構成されている。
【0019】上記リンクチェーン2は、2本の門柱1間
に所定の張力で張られているとともに、各門柱1のフッ
ク部材9に対しシャックル31を用いて連結されてい
る。少なくとも一方の門柱1においては、図4に示すよ
うに上記シャックル31のピン31aに径が他の部分よ
りも小さい脆弱部31bが形成されていて、車両がリン
クチェーン2に衝突した時にこの脆弱部31bが逸早く
破断するようになっている。
【0020】上記モータハウジング21内には、図5に
示すように、電動機23及び減速ギヤ機構24の他に電
動機23の回転軸23aに連結された保持手段としての
電磁ブレーキ33が設けられ、この電磁ブレーキ33
は、通電時に励磁して電動機23の回転を制動する励磁
作動式のものである。また、モータハウジング21内の
電動機23と電磁ブレーキ33との間には停電時のブレ
ーキ解除によりフック部材9ないしリンクチェーン2が
所定速度以上の速さで下降するのを阻止するための調速
機40が組み込まれている。
【0021】上記調速機40は、図6に詳示するよう
に、モータハウジング21に一体成形されかつ電動機2
3の回転軸23aと同心状に位置するブレーキドラム4
1と、電動機23の回転軸23aにそれと回転一体に取
り付けられた回転プレート42と、この回転プレート4
2の側面に電動機23の回転軸23aを挟んで配置され
かつそれぞれ一端が支軸43を介して回動可能に支持さ
れた一対の三日月形状のウェイト部材44,44と、こ
の両ウェイト部材44,44の他端同士を連結するスプ
リング45とを備え、電動機23の回転軸23aが所定
の回転速度以上に高速回転をすると各ウェイト部材44
がそれに作用する遠心力によりスプリング45の付勢力
に抗して支軸43を支点として互いに離反方向に回動
し、その外側縁に装着されたライニング46がブレーキ
ドラム41の内周面に押し当てられることよりブレーキ
力が電動機23の回転軸23aに作用するように構成さ
れている。
【0022】上記上部ケース15には上下二つの警告灯
51a,51bと常夜灯52とが取り付けられている。
上記各警告灯51a,51bは、リンクチェーン2が上
昇又は下降するときに点滅して注意を促すようになって
いる。
【0023】尚、図2及び図3中、61は支持柱5の上
端に固定されたコントロールボックス、62は車両の通
過を検知する光センサとしての光電スイッチ、63及び
64はフック部材9の上限位置及び下限位置をそれぞれ
検知するリミットスイッチであり、これらスイッチ62
〜64の信号は、コントロールボックス61に入力され
てコントロールボックス61による電動機23や電磁ブ
レーキ33等の制御に供される。コントロールボックス
61は、図示していないが一方の門柱1に設けらたアン
テナ及び受信機を介してリモコン発信器からの操作信号
を受けるようになっている。
【0024】次に、上記チェーンゲートAの作動につい
て説明する。今、チェーンゲートAのリンクチェーン2
が車両の通行を阻止し得る高さ位置(上限位置)にあ
り、このチェーンゲートAを車両が通過するときを考え
る。このとき、各門柱1のフック部材9はリンクチェー
ン2から張力を受けているため、昇降プレート27との
連結点を通る水平線に対して比較的小さな角度で下向き
に傾斜している(図3に実線で示す状態)。
【0025】そして、運転者が車内からリモコン発信器
によりチェーンゲートAの開き操作をすると、その操作
信号がアンテナ及び受信機を介してコントロールボック
ス61に入力され、このコントロールボックス61の制
御の下に、各門柱1において、電磁ブレーキ33による
制動状態を解除した後電動機23が逆回転方向に回転
し、その回転力が減速ギヤ機構24を介して上部スプロ
ケット22に伝達されて上部スプロケット22が回転す
ることにより、ローラチェーン26に支持された昇降プ
レート27及びフック部材9が下降し、これに伴いリン
クチェーン2も下降する。このとき、昇降プレート27
及びフック部材9はガイドレール29とガイドローラ2
8との案内の下に略真っ直ぐにかつ円滑に下降するの
で、リンクチェーン2が波を打ったり一方の門柱1側に
傾斜したりすることはない。
【0026】そして、上記昇降プレート27及びフック
部材9が下限位置にまで下降し、リンクチェーン2が地
面に接してその上を車両が通行できるようになったと
き、下限用リミットスイッチ64がそのことを検知し、
その検知信号を受けるコントロールボックス61の制御
の下に、電動機23の作動が停止すると同時に、電磁ブ
レーキ33が作動して電動機23の回転軸23aひいて
は上部スプロケット22の回転が制動される。これによ
り、フック部材9ひいてはリンクチェーン2を下限位置
に確実に停止させることができる。また、リンクチェー
ン2が地面に接してリンクチェーン2からフック部材9
に張力が作用しなくなるとフック部材9は、その自重に
より昇降プレート27との連結点回りに回動し、図3に
仮想線で示すように比較的大きな角度で下向きに傾斜す
るので、リンクチェーン2はフック部材9と連結された
端部までもが地面に接するようになり、その分車両が門
柱1の近くでも通行することができ、安全性の向上に寄
与することができる。
【0027】その上、運転者が警告灯51a,51bを
見落とすことなどでリンクチェーン2が上限位置にある
ときあるいは下降動作中のときに車両が2本の門柱1間
を通過した場合、リンクチェーン2に大きな衝突荷重が
かかる以前にリンクチェーン2の端部とフック部材9と
を連結するシャックルピン31aの脆弱部31bが破断
するため、門柱1や車両に甚大な損傷を与えることはな
く、安全性をより高めることができる。
【0028】リンクチェーン2が下限位置にまで降りた
後車両が門柱1間を通過するときは光電スイッチ62が
そのことを検知し、車両の通過が終了した後コントロー
ルボックス61の制御の下に、電磁ブレーキ33の制動
が解除し、電動機23が正回転方向に回転し、その回転
力が減速ギヤ機構24を介して上部スプロケット22に
伝達されて上部スプロケット22が回転することによ
り、フック部材9ひいてはリンクチェーン2が上昇す
る。そして、上限位置にまで上昇したとき、上限用リミ
ットスイッチ63がそのことを検知し、電動機23の作
動が停止すると同時に、電磁ブレーキ33が作動して電
動機23の回転軸23aひいては上部スプロケット22
の回転が制動され、これにより、フック部材9ひいては
リンクチェーン2が上限位置に確実に停止することにな
る。以上によって、車両が2本の門柱1間を通過すると
きの一連の動作が終了する。
【0029】また、上記リンクチェーン2が上限位置つ
まり車両の通行を阻止し得る高さ位置にあるときに停電
事故が発生した場合、電磁ブレーキ33は励磁作動式の
ものであるため、その制動が解除する。そして、リンク
チェーン2等の自重により上部スプロケット22ないし
電動機23を回転させながらリンクチェーン2が車両の
通行可能な位置にまで下降する。このため、駐車場の管
理人や通行車両の運転者等の手を煩わせることなく、車
両の通行を確保することができ、停電対策に非常に有効
である。しかも、リンクチェーン2の下降時にその下降
速度が所定以上になると電動機23の回転軸23a上に
設けられた調速機40により下降速度が抑制されるの
で、リンクチェーン2は緩やかに下降することになり、
チェーンゲートA自体が破損したり、リンクチェーン2
が地面に激突して騒音を発生したりすることはない。
【0030】一方、停電後の復電時には、図8に示すフ
ローチャートに従って電動機23等の作動が制御され、
リンクチェーン2が停電前の上限位置に自動的に戻る。
【0031】すなわち、図8において、先ず、ステップ
S1で上限用リミットスイッチ63がONであるか否
か、つまりリンクチェーン2が上限位置にあるか否かを
判定する。この判定がNOの上限位置にないときには、
更にステップS2で起動スイッチがONであるか否かを
判定し、ステップS3で光電スイッチ62がONである
か否かを判定する。起動スイッチは、リモコン発信器の
操作スイッチやコントロールボックス61内の起動スイ
ッチ等がこれに該当し、この起動スイッチがONという
ことはリンクチェーン2の開閉操作が管理人等により行
われていることを意味する。また、光電スイッチ62が
ONということは2本の門柱1間に何らかの障害物があ
ることを意味する。そして、上記両判定が共にNOのと
きには、ステップS4で電動機23を正回転させると同
時に電磁ブレーキ33の出力をOFFにつまり制動を解
除してリンクチェーン2を上昇させる。続いて、ステッ
プS5でリンクチェーン2が上限位置にまで上昇して上
限用リミットスイッチ63がONになるのを待った後、
ステップS6で電動機23の正回転出力をOFFにする
と同時に電磁ブレーキ33の出力をONにしてリンクチ
ェーン2を上限位置で保持し、復電時の制御を終了す
る。上記ステップS1〜S3のいずれかの判定がYES
のときには直ちに復電時の制御を終了する。以上の制御
フローによって、停電後の復電時にリンクチェーン2を
上限位置にまで自動的に上昇させる制御部66が構成さ
れている。
【0032】従って、このような制御により、停電後の
復電時にはリンクチェーン2が自動的に停電前の上限位
置に戻るので、チェーンゲートAにおける停電時の復旧
作業に人手が全くかからず、チェーンゲートAの管理の
容易化を図ることができる。
【0033】さらに、チェーンゲートAの設置時や点検
時に門柱1(特に支持柱5)の内部を検査する場合に
は、リンクチェーン2をフック部材9から外した後、先
ず、上部ケース15を上側に若干持ち上げる。次に、フ
ック部材9が貫通するスリット16を有し車両の通路側
に面する第2下部ケース14を上方に若干持ち上げ、こ
の第2下部ケース14の下端部と基板4側のピン13と
の係合を外して第2下部ケース14を取り外す。続い
て、車両の通路側に面する点検蓋8を支持柱5から取り
外して点検口7を開ける。そして、この点検口7から支
持柱5の内部を検査することができる。この検査では、
車両の通路側以外に面した門柱1の第1下部ケース12
を取り外す必要はない。従って、門柱1の周囲のうち車
両の通路側以外に検査等のための空きスペースを設ける
必要がないので、門柱1の設置場所に関する制約を緩和
することができ、汎用性に優れる。
【0034】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、その他種々の実施形態を包含するものであ
る。例えば、上記実施形態では、門柱1の上部及び下部
にそれぞれ上部スプロケット22及び下部スプロケット
25を設けるとともに、この両スプロケット22,25
間にエンドレスのローラチェーン26を巻き掛け、この
ローラチェーン26の一部に昇降プレート27を介して
フック部材9を連結するように構成したが、本発明は、
門柱の上部にのみ、電動機により回転駆動されるスプロ
ケットやプーリ等の回転体を設け、この回転体にチェー
ンやベルト等の吊下げ部材を巻き掛け、この吊下げ部材
の一端部にフック部材を連結して吊下げ状態に支持する
ように構成してもよい。
【0035】また、上記実施形態では、電動機23に励
磁作動式のブレーキ33を連結して、停電時にリンクチ
ェーン2がその自重により下降するようにしたが、本発
明は、この励磁作動式のブレーキ33の代わりに、例え
ばリンクチェーン2が上限位置にまで上昇したとき突出
ピン等で昇降プレート27を支持してリンクチェーン2
を上限位置に保持する一方、停電時には消磁により突出
ピン等を待避位置に戻してリンクチェーン2の保持状態
を解除することによりリンクチェーン2がその自重によ
り下降するように構成してもよい。
【0036】さらに、上記実施形態では、停電時のブレ
ーキ解除に対する安全策として、電動機23の回転軸2
3a上にその回転速度ひいてはフック部材9の下降速度
を所定速度以下に抑えるための調速機40を設けたが、
本発明は、この調速機40の代わりにあるいはこれと共
に、図7に示すようなダンパー70を設けて、停電時の
ブレーキ解除により急速度で落下するリンクチェーン2
の地面との衝突による衝撃を吸収し緩和するようにして
もよい。
【0037】すなわち、上記ダンパー70は、門柱内の
基板4上に固定されたチャンネル形状のダンパーホルダ
71と、このダンパーホルダ71の左右の側壁71a,
71aに沿って上下移動可能に設けられたダンパープレ
ート72と、上記ダンパーホルダ71の固定水平部71
bとダンパープレート72との間に並列に配置された二
つのコイルスプリング73,73と、上記ダンパープレ
ート72を貫通して各コイルスプリング73の内側に挿
入されたボルトからなる二つのスプリングガイド74,
74とからなる。上記ダンパープレート71の各側壁7
1aには上下方向に細長いガイド孔75が設けられてい
るとともに、上記ダンパープレート72の側端にはこの
ガイド孔75に挿入される凸部76が形成されていて、
この凸部76とガイド孔75との案内の下にダンパープ
レート72が上下移動するようになっている。そして、
ダンパーホルダ71及びダンパープレート72の中心線
を昇降プレート27の昇降ライン上に位置させた状態で
ダンパーホルダ71が基板4上に固定されており、停電
時のブレーキ解除によりリンクチェーン2が急速度で落
下する際、昇降プレート27がダンパープレート72に
当接してコイルスプリング73が圧縮することによりリ
ンクチェ−ンの地面との衝突による衝撃を吸収し緩和す
るようになっている。
【0038】さらにまた、上記実施形態では、2本の門
柱1それぞれでリンクチェーン2と連結されるフック部
材9を上下移動させる場合について述べたが、本発明
は、2本の門柱のうち一方の門柱だけでフック部材を上
下移動させる場合、あるいはリンクチェーン2の代わり
にその他のチェーン又はワイヤやロープ等を用いた場合
にも同様に適用できるのは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明のチェーンゲート
によれば、通常は励磁作動式のブレーキ等の保持手段に
よりチェーン類を上限位置に確実に保持することができ
る上、停電時にはその上限位置での保持状態を解除する
ことにより、チェーン類がその自重により下限位置にま
で下降するので、駐車場の管理人等の手を煩わせること
なく、車両の通行を可能にすることができ、実用性に優
れた効果を有するものである。また、停電後の復電時に
チェーン類が自動的に停電前の上限位置にまで戻るの
で、停電時の復旧作業に人手が全くかからず、チェーン
ゲートの管理の容易化を一層図ることができるという効
果をも有する。
【0040】特に、請求項に係る発明では、電動機の
動力がチェーン及びスプロケットを介してフック部材の
上下移動に確実に変換されるので、チェーン類の上下移
動を円滑に行うことができる。
【0041】請求項に係る発明では、停電時の保持手
段による保持状態の解除に起因してチェーン類がその自
重により下降するときには、その下降速度が調速機によ
り制御されるので、チェーンゲートの破損や騒音の発生
等を防止できるという効果をも奏する。
【0042】請求項に係る発明では、停電時の保持手
段による保持状態の解除に起因してチェーン類がその自
重により急速度で下降するときには、ダンパーによりチ
ェーン類の地面との衝突による衝撃が緩和されるので、
請求項に係る発明と同様にチェーンゲートの破損や騒
音の発生等を防止できるという効果を奏する。
【0043】請求項に係る発明では、車両がチェーン
類に衝突した時にはチェーン類の一端とフック部材とを
連結するシャックルピンの脆弱部が早い段階で破断する
ため、門柱や車両に甚大な損傷を与えることはなく、安
全性を実施上有効に高めることができる。
【0044】請求項に係る発明では、チェーン類が地
面に接して車両の通行が可能なときには、フック部材が
自重により比較的大きな角度で下向きに傾斜し、チェー
ン類はフック部材と連結された端部も地面に接するよう
になるので、その分車両の通行が容易になり、安全性の
向上に寄与することができる。
【0045】請求項に係る発明では、門柱の車両通路
側以外にスペースを確保する必要がないので、門柱の設
置場所に関する制限を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るチェーンゲートの斜視
図である。
【図2】上記チェーンゲートの門柱を、車両の通路側か
ら一部切開して見た正面図である。
【図3】図2のK−K線における断面図である。
【図4】図2のL−L線における拡大断面図である。
【図5】図2のM−M線における拡大断面図である。
【図6】図5のX−X線における拡大断面図である。
【図7】本発明の別の実施形態に係るダンパーを一部切
開して見た正面図である。
【図8】復電時の制御を示すフローチャート図である。
【図9】従来のチェーンゲート門柱の内部構成を示す透
視図である。
【符号の説明】 A チェーンゲート 1 門柱 2 リンクチェーン(チェ−ン類) 7 点検口 9 フック部材 10 点検蓋のスリット 16 第2下部ケースのスリット 22 上部スプロケット 23 電動機 25 下部スプロケット 26 エンドレスローラチェーン(吊下げ部材) 31 シャックル 31a ピン 31b 脆弱部 33 電磁ブレーキ(保持手段) 40 調速機 66 制御部 70 ダンパー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両が通行可能な所定距離を隔てて設置
    された2本の門柱間にチェーン類を車両の通行を阻止し
    得る高さ位置で掛け渡してなるチェーンゲートにおい
    て、 上記2本の門柱の少なくとも一方には、チェーン類の一
    端に連結されたフック部材がチェーンやベルト等の吊下
    げ部材により吊下げ状態で支持されかつ電動機の作動に
    より上下移動するように設けられており、 上記電動機の作動によりチェーン類が車両の通行を阻止
    し得る高さ位置にまで上昇したときその状態を保持しか
    つ停電時にはチェーン類がその自重により下降するよう
    に保持状態を解除する保持手段を備えたことを特徴とす
    るチェーンゲート。
  2. 【請求項2】 上記吊下げ部材は、門柱の上部及び下部
    にそれぞれ設けられた一対のスプロケット間に巻き掛け
    られたエンドレスチェーンからなり、このエンドレスチ
    ェーンの一部にフック部材が連結されているとともに、
    門柱上部側のスプロケットに電動機からの回転力が伝達
    されるように構成されている請求項1記載のチェーンゲ
    ート。
  3. 【請求項3】 停電時の上記保持手段による保持状態の
    解除によりチェーン類が所定速度以上の速さで下降する
    のを阻止するための調速機を備えている請求項1又は2
    記載のチェーンゲート。
  4. 【請求項4】 門柱の下部には、停電時の上記保持手段
    による保持状態の解除により急速度で落下するチェーン
    類の地面との衝突による衝撃を緩和するためのダンパー
    が設けられている請求項1〜3のうちのいずれか一つに
    記載のチェーンゲート。
  5. 【請求項5】 停電後の復電時にチェーン類を車両の通
    行を阻止し得る高さ位置にまで自動的に上昇させる制御
    部を備えている請求項1〜4のうちのいずれか一つに記
    載のチェーンゲート。
  6. 【請求項6】 上記チェーン類の一端とフック部材との
    連結にシャックルが使用され、このシャックルのピンに
    は、車両がチェーン類に衝突した時に破断する脆弱部が
    形成されている請求項1〜5のうちのいずれか一つに記
    載のチェーンゲート。
  7. 【請求項7】 上記フック部材は、吊下げ部材に対し回
    転自在に連結されて、チェーン類から張力を受けている
    ときは水平方向から比較的小さな角度で下向きに傾斜
    し、チェーン類が地面に接してチェーン類から張力を受
    けなくなったときは自重により比較的大きな角度で下向
    きに傾斜するように設けられている請求項1〜6のうち
    のいずれか一つに記載のチェーンゲート。
  8. 【請求項8】 上記門柱には、フック部材が貫通するス
    リットと同じ側に点検口が設けられている請求項1〜7
    のうちのいずれか一つに記載のチェーンゲート。
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