JPH11256457A - 刺繍レース用基布 - Google Patents
刺繍レース用基布Info
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- JPH11256457A JPH11256457A JP5678298A JP5678298A JPH11256457A JP H11256457 A JPH11256457 A JP H11256457A JP 5678298 A JP5678298 A JP 5678298A JP 5678298 A JP5678298 A JP 5678298A JP H11256457 A JPH11256457 A JP H11256457A
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Abstract
定性、刺繍加工から製品になる迄の生地の収縮による柄
の変形や、製品の洗濯時の収縮による刺繍柄の変形、耐
光黄変性の優れた刺繍レースが得られる刺繍レース用基
布の提供。 【解決手段】 ポリトリメチレンテレフタレート繊維か
ら成るチュール目を有する刺繍レース用基布。
Description
ース等に用いられるチュール目を有する刺繍レース用基
布に関する。より詳しくは刺繍工程時で地糸切れが無
く、刺繍工程から染色工程、さらに製品の洗濯時に基布
の収縮に伴う刺繍柄の変形が少い刺繍レース用基布に関
する。
ュール目を有する編地が用いられている。刺繍レース用
基布は、刺繍作業で、刺繍針(以下、単に針という)に
よって、構成する糸条に、例えば、下記に示すような伸
長応力が加わってしまうという問題がある。 (1)針がチュール目の閉じ目又は開き目から成る編目
に進入することによる伸長応力 (2)刺繍柄によっては6角チュール目の中に刺繍糸が
重複して絡み、その結果6角チュール目内の隙間が小さ
くなり、この小さくなった隙間にさらに針が進入するこ
とによる伸長応力 (3)針が直接編地を構成する糸条に当たることによる
伸長応力 このような伸長応力によって、編地を構成する糸条は、
糸切れ(地糸切れ)し易く、そのために従来の刺繍レー
ス用基布は、主として引張破断伸度の高いポリアミド繊
維から成る糸条によって編成されている。
性が悪く、刺繍加工から製品になる迄の生地の収縮によ
る柄の変形や、製品の洗濯時の収縮による刺繍柄の変
形、又ポリアミド繊維の耐光黄変性が悪いことに基づく
黄変等の問題点がある。そこで寸法安定性と耐光黄変性
の優れたポリエチレンテレフタレート繊維を用いること
が考えられるが、従来のポリエチレンテレフタレート繊
維で刺繍レース用基布を編成すると引張破断伸度が小さ
いので刺繍工程中に地糸切れが多発し、到底、工業生産
をすることができなかった。
繍レースの寸法安定性が良く、且つ黄変のない刺繍レー
ス用基布が望まれていたが、今まで、それら要件を充足
する刺繍レース用基布は得られていない。
れの問題を解決し、刺繍工程中に地糸切れの発生しない
刺繍レース用基布を提供することを目的とする。
リメチレンテレフタレート繊維から成る刺繍レーズ用基
布、である。以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において、ポリトリメチレンテレフタレート繊維と
は、ポリトリメチレンテレフタレート単位を主たる繰り
返し単位とするポリエステル繊維をいい、トリメチレン
テレフタレート単位を約50モル%以上好ましくは70
モル%以上、さらには80モル%以上、さらに好ましく
は90モル%以上のものをいう。従って、第三成分とし
て他の酸成分及び/又はグリコール成分の合計量が、約
50モル%以下好ましくは30モル%以下、さらには2
0モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下の範囲
で含有されたポリトリメチレンテレフタレートを包含す
る。
フタル酸又はその機能的誘導体と、トリメチレングリコ
ール又はその機能的誘導体とを、触媒の存在下で、適当
な反応条件下に結合せしめることにより合成される。こ
の合成過程において、適当な一種又は二種以上の第三成
分を添加して共重合ポリエステルとしてもよいし、又、
ポリエチレンテレフタレート等のポリトリメチレンテレ
フタレート以外のポリエステル、ナイロンとポリトリメ
チレンテレフタレートを別個に合成した後、ブレンドし
たり、複合紡糸(鞘芯、サイドバイサイド等)してもよ
い。
ボン酸(シュウ酸、アジピン酸等)、脂環族ジカルボン
酸(シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボ
ン酸(イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸
等)、脂肪族グリコール(エチレングリコール、1,2
−プロピレングリコール、テトラメチレングリコール
等)、脂環族グリコール(シクロヘキサンジオール
等)、芳香族ジオキシ化合物(ハイドロキノンビスフェ
ノールA等)、芳香族を含む脂肪族グリコール(1,4
−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等)、ポリ
エーテルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール等)、脂肪族オキシカルボン酸(ω
−オキシカプロン酸等)、芳香族オキシカルボン酸(P
−オキシ安息香酸等)等がある。又、1個又は3個以上
のエステル形成性官能基を有する化合物(安息香酸等又
はグリセリン等)も重合体が実質的に線状である範囲内
で使用出来る。
の安定剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外線
吸収剤、タルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易滑
剤、ヒンダードフェノール誘導体等の抗酸化剤、難燃
剤、制電剤、顔料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤
等が含有されていてもよい。本発明においてポリトリメ
チレンテレフタレート繊維の紡糸については、1500
m/分程度の巻取速度で未延伸糸を得た後、2〜3.5
倍程度で延撚する方法、紡糸と延撚工程とを直結した直
延法、巻取速度5000m/分以上の高速紡糸法(スピ
ンドロー又はスピンテイクアップ法)の何れを採用して
もよい。
よく、長さ方向に均一なものや太細のあるものでもよ
く、断面においても丸型、三角、L型、T型、Y型、W
型、八葉型、偏平、ドッグボーン型等の多角形型、多葉
型、中空型や不定形なものでもよい。さらに糸条の形態
としては、リング紡績糸、オープンエンド紡績糸等の紡
績糸、単糸デニールが0.1〜5デニール程度のマルチ
フィラメント原糸(極細糸を含む)、甘撚糸〜強撚糸、
混繊糸、仮撚糸(POYの延伸仮撚糸を含む)、いわゆ
るタスラン加工糸等の流体噴射加工糸等がある。
常30重量%以下の範囲内でウールに代表される天然繊
維等他の繊維を混紡(サイロスパンやサイロフィル
等)、交絡混繊(高収縮糸との異収縮混繊糸等)、交
撚、複合仮撚(伸度差仮撚等)、2フィードタンラン加
工等の手段で混用してもよい。本発明の刺繍レース用基
布は、ポリトリメチレンテレフタレート繊維がラッセル
編機により編成されたもので、例えば6角チュール組織
の編地である。
ニールや編地密度は商品の狙いにより適宜選択すればよ
い。例えば、繊維のデニールは20〜100デニールが
好ましい、20デニール未満では編成時の歪みを回復さ
せる力が十分得られず、また糸の直径が細すぎて編目被
覆性が劣る。100デニールを越えると粗硬感が増大
し、衣料用に使用するには好ましくない。更に好ましく
は30〜75デニールである。
も閉じ目でもよいが、閉じ目の方が好ましく、閉じ目の
鎖編目はしまりが良く、刺繍針の鎖編目部への進入を防
ぎ、地糸切れを少くすることができる。チュール目は6
角チュール目の組織が好ましい。ここにいう6角チュー
ル目の組織とは、例えぱ、フロント糸1は1枚筬で鎖編
のラッピングを与えながら3コース毎に1ウェールの振
りを行わせて編目を編成させ、バック糸2はフロント糸
で形成される鎖編に絡むように3コース毎に1ウェール
の振りを与えて挿入させ鎖編編部と結節点との両方を補
強した組織をいう。
も刺繍糸を絡ませる柄を形成させる時には、フロント糸
とバック糸共にポリメチレンテレフタレート繊維を用い
た、次の組織を用いることが好ましい。すなわち、3コ
ースの連続した鎖編目を有するラッセル編地の組織で、
3コース毎に1ウェールの振りを行なわせたフロント糸
と、3コース毎に3ウェール振って、前記フロント糸が
構成するチュ一ル目に絡むように挿入するバック糸によ
り形成される組織である。
節点への刺繍糸および針の進入時および柄を形成する刺
繍糸によって発生する応カ集中を分散させることがで
き、細かい刺繍柄で且つ何回も刺繍糸を絡ませる刺繍柄
であっても地糸切れを大幅に減少させることができる。
本発明の刺繍レース用基布は、通常の衣料用の染色仕上
加工工程、及び加工条件が適用できる。たとえば、編成
時や巻取時の張力による歪みを解消することを目的とし
た60℃〜95℃の熱水リラックスでは2〜30分、ま
た、160℃〜180℃で乾熱緊張セットすることがで
きる。
や風合い調整を目的とした樹脂加工が施されていてもよ
い。
する。物性の測定は下記の通り。 (1)10%伸長時の弾性回復率 試料に0.01g/dの初荷重をかけ、毎分20%の伸
びの一定割分の速度で伸ばし、伸度10%になったとこ
ろで今度は逆に同じ速度で収縮させて、応力−歪曲線を
画く。収縮中、応力が初荷重と等しい0.01g/dに
まで低下した時の残留伸度をLとし、下記式で算出し
た。
/10×100(%)
フタレート繊維を製造した。ηsp/c=0.8のポリ
トリメチレンテレフタレートを紡糸温度265℃、紡糸
速度1200m/分で未延伸糸を得、次いで、ホットロ
ール温度60℃、ホットプレート温度140℃、延伸倍
率3倍、延伸速度800m/分で延撚して、50d/3
6fの延伸糸を得た。延伸糸の強伸度、弾性率並びに1
0%伸長時の弾性回復率は、各々3.2g/d、46
%、30g/d並びに98%であった。
タレート繊維を28ゲージのラッセル編機を用い、組織
を第1筬10/10/10/12/12/12、第2筬
00/11/00/22/11/22、の振りで、機上
コースを66コース/inとして編立てた。次いで、シ
リコン系柔軟仕上剤を付与後、170℃で巾出セットを
行い、エンブロイダリーレース用基布とした。
成した。刺繍針はオルガン針(株)製のSM8541U
を用い、刺繍柄表糸にポリメチレンテレフタレート繊維
100デニール36フィラメント糸の双糸撚糸、柄裏糸
に綿コーマ糸72/2’sを用いた。巾44インチ、長
さ13.7mのものを1枚作成し、地糸切れ発生を調べ
たところ、地糸切れはほとんど無かった。
レフタレート繊維を紡糸温度290℃で紡糸口金より紡
出し、加熱筒を通週せしめた後22℃の糸条に直交する
一方向からの空気流で冷却後、仕上剤を付与、インタレ
ース5ケ/mを付与し、50d/36fの延伸糸を得
た。延伸糸の強伸度、弾性率並びに10%伸長時の弾性
回復率は、各々4.5g/d、32%、75g/d並び
に49%であった。
たのち、刺繍レースを作成した。地糸切れ発生は18箇
所であった。
程において、従来のポリエチレンテレフタレート繊維よ
りも、針の進入抵抗や刺繍糸による伸長応力を吸収する
能力が高く、その結果地糸切れが大幅に減少する。した
がって、本願発明の刺繍レース用基布を用いた刺繍レー
スは、従来のポリエチレンテレフタレート繊維では得ら
れなかった、地糸切れの殆ど無い刺繍レースが得られ
る。
リトリメチレンテレフタレート繊維から成る刺繍レース
用基布、である。以下、本発明について詳細に説明す
る。本発明において、ポリトリメチレンテレフタレート
繊維とは、ポリトリメチレンテレフタレート単位を主た
る繰り返し単位とするポリエステル繊維をいい、トリメ
チレンテレフタレート単位を約50モル%以上好ましく
は70モル%以上、さらには80モル%以上、さらに好
ましくは90モル%以上のものをいう。従って、第三成
分として他の酸成分及び/又はグリコール成分の合計量
が、約50モル%以下好ましくは30モル%以下、さら
には20モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下
の範囲で含有されたポリトリメチレンテレフタレートを
包含する。
も刺繍糸を絡ませる柄を形成させる時には、フロント糸
とバック糸共にポリトリメチレンテレフタレート繊維を
用いた、次の組織を用いることが好ましい。すなわち、
3コースの連続した鎖編目を有するラッセル編地の組織
で、3コース毎に1ウェールの振りを行なわせたフロン
ト糸と、3コース毎に3ウェール振って、前記フロント
糸が構成するチュ一ル目に絡むように挿入するバック糸
により形成される組織である。
レフタレート繊維を28ゲージのラッセル編機を用い、
組織を第1筬10/10/10/12/12/12、第
2筬00/11/00/22/11/22、の振りで、
機上コースを66コース/inとして編立てた。次い
で、シリコン系柔軟仕上剤を付与後、170℃で巾出セ
ットを行い、エンブロイダリーレース用基布とした。
成した。刺繍針はオルガン針(株)製のSM8541U
を用い、刺繍柄表糸にポリトリメチレンテレフタレート
繊維100デニール36フィラメント糸の双糸撚糸、柄
裏糸に綿コーマ糸72/2’sを用いた。巾44イン
チ、長さ13.7mのものを1枚作成し、地糸切れ発生
を調べたところ、地糸切れはほとんど無かった。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリメチレンテレフタレート繊維から成
るチュール目の刺繍レース用基布。 - 【請求項2】 チュール目が、3コース毎に1ウェール
の振りのフロント糸と、3コース毎に3ウェール振りで
かつ上記フロント糸により構成されるチュール目に挿入
されてなるパック糸とから形成されてなる6角チュール
目のラッセル編地であることを特徴とする請求項1記載
のチュール目の刺繍レース用基布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5678298A JPH11256457A (ja) | 1998-03-09 | 1998-03-09 | 刺繍レース用基布 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5678298A JPH11256457A (ja) | 1998-03-09 | 1998-03-09 | 刺繍レース用基布 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11256457A true JPH11256457A (ja) | 1999-09-21 |
Family
ID=13037007
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5678298A Withdrawn JPH11256457A (ja) | 1998-03-09 | 1998-03-09 | 刺繍レース用基布 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11256457A (ja) |
-
1998
- 1998-03-09 JP JP5678298A patent/JPH11256457A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20050308 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20060629 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060711 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20060906 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070612 |
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A521 | Written amendment |
Effective date: 20070806 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20071009 |