JP2000282342A - 刺繍柄表糸並びに刺繍製品 - Google Patents

刺繍柄表糸並びに刺繍製品

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JP2000282342A
JP2000282342A JP11090552A JP9055299A JP2000282342A JP 2000282342 A JP2000282342 A JP 2000282342A JP 11090552 A JP11090552 A JP 11090552A JP 9055299 A JP9055299 A JP 9055299A JP 2000282342 A JP2000282342 A JP 2000282342A
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JP
Japan
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yarn
embroidery
embroidery pattern
polytrimethylene terephthalate
pattern
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JP11090552A
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English (en)
Inventor
Mitsuyuki Yamamoto
満之 山本
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Automatic Embroidering For Embroidered Or Tufted Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソフト性及び刺繍柄のシャープ性に優れた刺
繍柄表糸並びに刺繍製品を提供する。 【解決手段】 ポリトリメチレンテレフタレート繊維か
ら成る刺繍柄表糸を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンブロイダリーレ
ース等に代表される刺繍製品に関する。より詳しくはソ
フト性に優れ、かつ刺繍柄のシャープ性に優れた刺繍柄
表糸並びに刺繍製品に関する。
【0002】
【従来の技術】刺繍柄表糸としては従来からビスコース
レーヨン糸又はポリエチレンテレフタレート糸が主に用
いられている。しかしながら、かかる糸からなる刺繍柄
表糸をエンブロイダリーレース等に適用した場合、いわ
ゆる刺繍柄が浮いた状態に成り易く、柄部分のシャープ
性に欠けた刺繍製品となるという問題点があった。そこ
でかかる問題点を解決する方法としては、刺繍時におけ
る刺繍柄裏糸のテンションを上げる方法があり、柄部分
のシャープ性はある程度改善されるものの、特に柄糸部
分の粗硬感が増したり、テンションアップによりチュー
ルの引っ張り応力が大きくなり、刺繍工程中の地糸切れ
を発生させる等の問題を生じる。特にインナー用途にお
いては、柄糸部分の粗硬感増大はゴワツキ感となり、時
には不快な痛み感を生じるものとなってしまう。これを
改善する方法としては単糸デニールを細くしたいわゆる
ファインデニール糸を用いることが考えられるが、充分
に改善されないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる欠点
を改善したソフト性、刺繍柄のシャープ性に優れた刺繍
柄表糸並びに刺繍製品を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するため、刺繍柄表糸の素材、単糸デニール等の構
成とソフト性、刺繍柄のシャープ性との関連について詳
細に検討した結果、特定の繊維を用いることにより前記
問題点が解決することを見出し、本発明をなすに至っ
た。即ち、本発明は、刺繍柄表糸において、該表糸がポ
リトリメチレンテレフタレート繊維で構成されてなるこ
とを特徴とする刺繍柄表糸並びにかかる刺繍柄表糸を用
いて刺繍柄が形成されてなることを特徴とする刺繍製品
にある。
【0005】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において、ポリトリメチレンテレフタレート繊維と
は、トリメチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し
単位とするポリエステル繊維をいい、トリメチレンテレ
フタレート単位を約50モル%以上、好ましくは70モ
ル%以上、さらには80モル%以上、さらに好ましくは
90モル%以上のものをいう。従って、第三成分として
他の酸成分及び/又はグリコール成分の合計量が、約5
0モル%以下、好ましくは30モル%以下、さらには2
0モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下の範囲
で含有されたポリトリメチレンテレフタレートを包含す
る。
【0006】ポリトリメチレンテレフタレートは、テレ
フタル酸又はその機能的誘導体と、トリメチレングリコ
ール又はその機能的誘導体とを、触媒の存在下で、適当
な反応条件下に縮重合せしめることにより製造される。
この縮重合過程において、適当な一種又は二種以上の第
三成分を添加して共重合ポリエステルとしてもよいし、
又、ポリエチレンテレフタレート等のポリトリメチレン
テレフタレート以外のポリエステル、ナイロンとポリト
リメチレンテレフタレートとを別個に製造した後、ブレ
ンドしたり、複合紡糸(鞘芯、サイドバイサイド等)し
てもよい。
【0007】添加する第三成分としては、脂肪族ジカル
ボン酸(シュウ酸、アジピン酸等)、脂環族ジカルボン
酸(シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボ
ン酸(イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸
等)、脂肪族グリコール(エチレングリコール、1,2
−プロピレングリコール、テトラメチレングリコール
等)、脂環族グリコール(シクロヘキサンジメタノール
等)、芳香族を含有する脂肪族グリコール(1,4−ビ
ス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等)、ポリエー
テルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール等)、脂肪族オキシカルボン酸(ω−オ
キシカプロン酸等)、芳香族オキシカルボン酸(P−オ
キシ安息香酸等)等が挙げられる。又、1個又は3個以
上のエステル形成性官能基を有する化合物(安息香酸等
又はグリセリン等)も重合体が実質的に線状である範囲
内で使用出来る。
【0008】さらに、二酸化チタン等の艶消剤、リン酸
等の安定剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外
線吸収剤、タルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易滑
剤、ヒンダードフェノール誘導体等の抗酸化剤、難燃
剤、制電剤、顔料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤
等を含有していてもよい。本発明においてポリトリメチ
レンテレフタレート繊維の紡糸については、1500m
/分程度の巻取り速度で未延伸糸を得た後、2〜3.5
倍程度で延撚する方法、紡糸−延撚工程を直結した直延
法(スピンドロー法)、巻取り速度5000m/分以上
の高速紡糸法(スピンテイクアップ法)の何れを採用し
ても良い。
【0009】又、繊維の形態は、長繊維でも短繊維でも
よく、長さ方向に均一なものや太細のあるものでもよ
く、断面形状においても、丸型、三角、L型、T型、Y
型、W型、八葉型、偏平、ドッグボーン型等の多角形
型、多葉型、中空型や不定形なものであってもよい。さ
らに糸条の形態としては、リング紡績糸、オープンエン
ド紡績糸等の紡績糸、単糸デニールが0.1〜5デニー
ル程度のマルチフィラメント原糸(極細糸を含む)、甘
撚糸〜強撚糸、混繊糸、仮撚糸(POYの延伸仮撚糸を
含む)、空気噴射加工糸等が挙げられる。
【0010】尚、本発明の目的を損なわない範囲内で通
常30重量%以下の範囲内でウールに代表される天然繊
維等他の繊維を混紡(サイロスパンやサイロフィル
等)、交絡混繊(高収縮糸との異収縮混繊糸等)、交
撚、複合仮撚(伸度差仮撚等)、2フィード空気噴射加
工等の手段で混用してもよい。本発明においては、10
%伸長時の弾性回復率(後記)が80%以上、好ましく
は90%以上、さらに好ましくは95%以上のポリトリ
メチレンテレフタレート繊維が本発明の目的達成上最適
である。
【0011】本発明においては、かかるポリトリメチレ
ンテレフタレート繊維を用いて刺繍柄表糸を作製するも
のであるが、通常、ポリトリメチレンテレフタレート繊
維を2本以上合糸例えば双糸撚糸として使用するもので
あり、好ましくは2本合わせの諸糸として使用する。本
発明においては、かかる刺繍柄表糸と刺繍柄裏糸を用い
て基布に刺繍を施して刺繍製品を作製するのであるが、
刺繍柄裏糸としては、従来から公知の綿コーマ糸、ポリ
エチレンテレフタレート繊維のスパン糸やエアー加工糸
等を用いてもよいが、ポリトリメチレンテレフタレート
繊維を用いることが本発明の目的達成上最適であり、
又、基布を構成する繊維としては、従来から公知のポリ
アミド繊維等を用いてもよいが、ポリトリメチレンテレ
フタレート繊維を用いることが本発明の目的達成上最適
である。
【0012】さらに刺繍用基布としては、従来から公知
の6角チュール目を有する編地が代表的であり、該編地
はトリコット編機、ラッセル編機により6角チュール組
織で編成されたものである。チュール目を形成する鎖編
目は開き目でも閉じ目でも良いが、閉じ目の方が鎖編目
のしまりが良く、刺繍針の鎖編目部への進入を防ぎ、地
糸切れを少くすることができ好ましい。ここでいう6角
チュールの組織とは例えぱ、フロント糸に対しては1枚
筬で鎖編のラッピングを与えながら3コース置きに1ウ
ェールの振りを行わせて編目を編成させ、バック糸に対
しては3コース置きに1ウェールの振りを与えてフロン
ト糸で形成される鎖編に絡むように挿入させ鎖編編部と
結節点の両方を補強した組織をいう。
【0013】ただし、刺繍柄が細かく6角チュール目に
何回も刺繍糸を絡ませる柄を形成させる場合には、3コ
ースの連続した鎖編目を有するラッセル編地の組織であ
り、該ラッセル編地が1ウェールの振りを行なわせたフ
ロント糸と、3コース置きに3ウェール振って、前記フ
ロント糸が構成するチュ一ル目に絡むように挿入するバ
ック糸より形成される組織を用いることが好ましい。刺
繍用基布の仕上げ加工は、通常の衣料用の染色仕上げ加
工工程及び加工条件が適用される。たとえば、編成時や
巻き取り時の張力による歪みを解消することを目的とし
た60℃〜95℃の熱水リラックスでは2〜30分の処
理が実施され、また、160℃〜180℃の乾熱緊張セ
ットが実施される。また、仕上げ工程で吸水性、撥水
性、制電性や風合い調整などを目的とした樹脂加工が施
されていても良い。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を詳述
する。 <ポリトリメチレンテレフタレート繊維の製法>ηsp
/c=0.8のポリトリメチレンテレフタレートを紡糸
温度265℃、紡糸速度1200m/分で紡糸して未延
伸糸を得、次いで、ホットロール温度60℃、ホットプ
レート温度140℃、延伸倍率3倍、延伸速度800m
/分で延撚して、50d/36f、100d/48fの
延伸糸を得た。延伸糸の強度、伸度、弾性率並びに10
%伸長時の弾性回復率は、前者が3.2g/d、46
%、30g/d並びに98%、後者が3.4g/d、4
0%、30g/d並びに98%であった。
【0015】尚、10%伸長時の弾性回復率は以下の方
法で求めた。繊維をチャック間距離10cmで引っ張り
試験機に取り付け、伸長率10%まで引っ張り速度20
cm/minで伸長し1分間放置した。その後、再び同
じ速度で収縮させ、応力−歪み曲線を描く。収縮中、応
力がゼロになった時の伸度を残留伸度(A)とする。弾
性回復率は次の式に従って求めた。 10%伸長時の弾性回復率=〔(10−A)/10〕×
100(%) 又、ηsp/cはポリマーを90℃でo−クロロフェノ
ールの溶媒に1g/デシリットルの濃度で溶解し、その
後、得られた溶液をオストワルド粘度管に移して35℃
で落下時間を測定し、下記式により算出した。 ηsp/c=〔(T/T0 )−1〕/C T:試料溶液の落下時間(秒) T0 :溶剤の落下時間(秒) C:溶液濃度(g/デシリットル)
【0016】<刺繍柄表糸の製法>上記により得られた
ポリトリメチレンテレフタレート繊維100d/48f
の延伸糸を用いて複合撚糸機<(株)カキノキ社製>に
より、下撚S360T/m、上撚Z280T/mを与え
て諸糸を得た。 <刺繍柄裏糸の製法>上記により得られたポリトリメチ
レンテレフタレート繊維50d/36fの延伸糸を村田
機械社製のエアジェットクリンパー:335−IIにて
2本合糸のエアー加工糸を作り、ダブルツイスターにて
Z300T/mの撚りを与えた。 <刺繍用基布の製法>上記により得られたポリメチレン
テレフタレート繊維50d/36fの延伸糸を用い、ラ
ッセル編機28ゲージで、組織を第1筬10/10/1
0/12/12/12、第2筬00/11/00/22
/11/22、で機上コースを66コース/inとして
編立て、シリコン系柔軟仕上剤を付与した後、170℃
で巾出しセットを行い、エンブロイダリーレース用基布
とした。
【0017】
【実施例1】上記の刺繍柄表糸、刺繍柄裏糸並びに刺繍
用基布を用いて刺繍柄を種々変化させて、刺繍製品(巾
44インチ×長さ13.7m1枚)を作製した。刺繍針
はオルガン針(株)製のSM8541Uを用いた。得ら
れた刺繍製品は、特に刺繍柄部分のソフト性に優れ、か
つ柄浮きのない刺繍柄のシャープ性に優れたものであ
り、特にインナー用として好適なものであった。又、得
られた刺繍製品は全体がポリトリメチレンテレフタレー
ト繊維で構成されており、製品染めが可能であった。
【0018】
【比較例1】刺繍柄表糸として、通常のポリエチレンテ
レフタレート繊維100d/48fの延伸糸(強伸度、
弾性率並びに10%伸長時の弾性回復率は、各々4.5
g/d、32%、75g/d並びに49%)を用いた以
外は実施例1同様に刺繍製品を作製した。得られた刺繍
製品は、特に刺繍柄部分のソフト性に劣り、又、刺繍柄
の柄浮き状態が多く認められ、得られた柄はシャープ性
に欠けるものであった。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、特にインナー用途に最
適であるソフト性に優れ、且つ刺繍柄のシャープ性に優
れた刺繍柄表糸並びに刺繍製品を提供できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刺繍柄表糸において、該表糸がポリトリ
    メチレンテレフタレート繊維で構成されてなることを特
    徴とする刺繍柄表糸。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の刺繍柄表糸を用いた刺繍
    柄が形成されてなることを特徴とする刺繍製品。
JP11090552A 1999-03-31 1999-03-31 刺繍柄表糸並びに刺繍製品 Pending JP2000282342A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005002485A (ja) * 2003-06-10 2005-01-06 Solotex Corp 経編地

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005002485A (ja) * 2003-06-10 2005-01-06 Solotex Corp 経編地

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