JPH11255975A - 架橋ポリエチレン管 - Google Patents
架橋ポリエチレン管Info
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- JPH11255975A JPH11255975A JP5493598A JP5493598A JPH11255975A JP H11255975 A JPH11255975 A JP H11255975A JP 5493598 A JP5493598 A JP 5493598A JP 5493598 A JP5493598 A JP 5493598A JP H11255975 A JPH11255975 A JP H11255975A
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- Japan
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- antioxidant
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- polyethylene
- hindered amine
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 長期間使用しても一定の酸化防止能力を
維持することができる架橋ポリエチレン管を提供する。 【解決手段】 ポリエチレン100重量部に対して、
(A)ポリメチルプロピル3−オキシ−[4(2,2,
6,6テトラメチル)ピペリジニル]シロキサン0.0
1〜1重量部と、(B)テトラキス[メチレン−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]メタンおよび(C)1,3,5−トリ
メチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンの少なくとも1種
0.1〜1重量部とを必須成分として含有する樹脂組成
物を架橋してなることを特徴とする架橋ポリエチレン
管。
維持することができる架橋ポリエチレン管を提供する。 【解決手段】 ポリエチレン100重量部に対して、
(A)ポリメチルプロピル3−オキシ−[4(2,2,
6,6テトラメチル)ピペリジニル]シロキサン0.0
1〜1重量部と、(B)テトラキス[メチレン−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]メタンおよび(C)1,3,5−トリ
メチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンの少なくとも1種
0.1〜1重量部とを必須成分として含有する樹脂組成
物を架橋してなることを特徴とする架橋ポリエチレン
管。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は暖房、給湯等の温水
配管として好適に使用しうる架橋ポリエチレン管に関す
る。
配管として好適に使用しうる架橋ポリエチレン管に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、耐腐食性に優れたプラスチック管
が送水配管に用いられている。中でも架橋ポリエチレン
は、立体網目構造を有するために未架橋のポリエチレン
と比較して、高温度域におけるクリープ特性が著しく優
れており、暖房、給湯等の温水配管材として用いられて
いる。
が送水配管に用いられている。中でも架橋ポリエチレン
は、立体網目構造を有するために未架橋のポリエチレン
と比較して、高温度域におけるクリープ特性が著しく優
れており、暖房、給湯等の温水配管材として用いられて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】温水配管用に用いられ
る架橋ポリエチレン管には、長期間の温水通水に耐える
ために酸化防止剤などを配合することが一般に知られて
いるが、使用中に酸化防止剤が次第に温水中に抽出され
ていき、架橋ポリエチレン管の劣化が早まるという問題
があった。
る架橋ポリエチレン管には、長期間の温水通水に耐える
ために酸化防止剤などを配合することが一般に知られて
いるが、使用中に酸化防止剤が次第に温水中に抽出され
ていき、架橋ポリエチレン管の劣化が早まるという問題
があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、種々の酸化防止剤や安定剤などの添加剤を組み合わ
せて配合した架橋ポリエチレンについて特性の評価を行
った結果、特定の酸化防止剤と、特定のヒンダードアミ
ン系化合物を組み合わせて用いると、それぞれを単独に
用いる場合に比べて、温水に抽出されにくくなるという
相乗効果を発揮することを見出した。
に、種々の酸化防止剤や安定剤などの添加剤を組み合わ
せて配合した架橋ポリエチレンについて特性の評価を行
った結果、特定の酸化防止剤と、特定のヒンダードアミ
ン系化合物を組み合わせて用いると、それぞれを単独に
用いる場合に比べて、温水に抽出されにくくなるという
相乗効果を発揮することを見出した。
【0005】本発明は、上記の知見を基になされたもの
で、長期間使用しても一定の酸化防止能力を維持するこ
とができる架橋ポリエチレン管を提供することを目的と
する。
で、長期間使用しても一定の酸化防止能力を維持するこ
とができる架橋ポリエチレン管を提供することを目的と
する。
【0006】すなわち、本発明においては、ポリエチレ
ン100重量部に対して、(A)ポリメチルプロピル3
−オキシ−[4(2,2,6,6テトラメチル)ピペリ
ジニル]シロキサン0.01〜1重量部と、(B)テト
ラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンおよび
(C)1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼンの少なくとも1種0.1〜1重量部とを必須成
分として含有する樹脂組成物を架橋してなる、架橋ポリ
エチレン管が提供される。
ン100重量部に対して、(A)ポリメチルプロピル3
−オキシ−[4(2,2,6,6テトラメチル)ピペリ
ジニル]シロキサン0.01〜1重量部と、(B)テト
ラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンおよび
(C)1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼンの少なくとも1種0.1〜1重量部とを必須成
分として含有する樹脂組成物を架橋してなる、架橋ポリ
エチレン管が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における樹脂組成物のベー
ス樹脂であるポリエチレンとしては、低密度、中密度お
よび高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチ
レンとブテン−1、ペンテン−1などの炭素数4以上の
α−オレフィン5mol以下との共重合体である直鎖状
低密度ポリエチレンなどが挙げられ、これらのポリエチ
レンを単独または2種以上をブレンドして用いることが
できる。
ス樹脂であるポリエチレンとしては、低密度、中密度お
よび高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチ
レンとブテン−1、ペンテン−1などの炭素数4以上の
α−オレフィン5mol以下との共重合体である直鎖状
低密度ポリエチレンなどが挙げられ、これらのポリエチ
レンを単独または2種以上をブレンドして用いることが
できる。
【0008】本発明の架橋ポリエチレン管は、上記ポリ
エチレンに、(A)ポリメチルプロピル3−オキシ−
[4(2,2,6,6テトラメチル)ピペリジニル]シ
ロキサン(以下、ヒンダードアミン系化合物(A)とす
る)と、(B)テトラキス[メチレン−3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート]メタン(以下、酸化防止剤(B)とする)および
(C)1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン(以下、酸化防止剤(C)とする)の少なくと
も1種を配合した樹脂組成物を管状に成形し、架橋して
なるものである。
エチレンに、(A)ポリメチルプロピル3−オキシ−
[4(2,2,6,6テトラメチル)ピペリジニル]シ
ロキサン(以下、ヒンダードアミン系化合物(A)とす
る)と、(B)テトラキス[メチレン−3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート]メタン(以下、酸化防止剤(B)とする)および
(C)1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン(以下、酸化防止剤(C)とする)の少なくと
も1種を配合した樹脂組成物を管状に成形し、架橋して
なるものである。
【0009】ヒンダードアミン系化合物(A)は化1に
示す構造の化合物で、ヒンダードアミン系化合物(A)
を主成分とする市販品としては、Great Lake
s社製 商品名:Uvasi1299等がある。
示す構造の化合物で、ヒンダードアミン系化合物(A)
を主成分とする市販品としては、Great Lake
s社製 商品名:Uvasi1299等がある。
【0010】
【化1】
【0011】ヒンダードアミン系化合物(A)の配合量
は、ポリエチレン100重量部に対して、0.01〜1
重量部、好ましくは0.05〜0.5重量部である。
0.01重量部未満では耐温水抽出性が不十分であり、
1重量部を超えるとパイプ押出成形時に外観不良を生じ
たり、メヤニの発生量が多くなり好ましくない。
は、ポリエチレン100重量部に対して、0.01〜1
重量部、好ましくは0.05〜0.5重量部である。
0.01重量部未満では耐温水抽出性が不十分であり、
1重量部を超えるとパイプ押出成形時に外観不良を生じ
たり、メヤニの発生量が多くなり好ましくない。
【0012】酸化防止剤(B)は化2に示す構造の化合
物で、酸化防止剤(B)を主成分とする市販品として
は、チバスペシャリティーケミカルズ社製 商品名:I
RGANOX1010、旭電化社製 商品名:アデカス
タブAO−60、吉富ファインケミカル社製 商品名:
トミノックスTT、住友化学社製 スミライザーBP−
101等がある。
物で、酸化防止剤(B)を主成分とする市販品として
は、チバスペシャリティーケミカルズ社製 商品名:I
RGANOX1010、旭電化社製 商品名:アデカス
タブAO−60、吉富ファインケミカル社製 商品名:
トミノックスTT、住友化学社製 スミライザーBP−
101等がある。
【0013】
【化2】
【0014】酸化防止剤(C)は化3に示す構造の化合
物で、酸化防止剤(C)を主成分とする市販品として
は、チバスペシャリティーケミカルズ社製 商品名:I
RGANOX1330、旭電化社製 商品名:アデカス
タブAO−330等がある。
物で、酸化防止剤(C)を主成分とする市販品として
は、チバスペシャリティーケミカルズ社製 商品名:I
RGANOX1330、旭電化社製 商品名:アデカス
タブAO−330等がある。
【0015】
【化3】
【0016】酸化防止剤(B)および酸化防止剤(C)
は、その少なくとも1種がポリエチレン100重量部に
対して0.1〜1重量部の範囲で配合される(酸化防止
剤(B)と酸化防止剤(C)の合計量は1重量部を超え
ない)。0.1重量部未満では、初期段階で酸化防止効
果が不十分であり、1重量部を超えるとパイプ押出成形
時に外観不良を生じたり、メヤニの発生量が多くなり好
ましくない。
は、その少なくとも1種がポリエチレン100重量部に
対して0.1〜1重量部の範囲で配合される(酸化防止
剤(B)と酸化防止剤(C)の合計量は1重量部を超え
ない)。0.1重量部未満では、初期段階で酸化防止効
果が不十分であり、1重量部を超えるとパイプ押出成形
時に外観不良を生じたり、メヤニの発生量が多くなり好
ましくない。
【0017】本発明においては、ヒンダードアミン系化
合物(A)と、酸化防止剤(B)および酸化防止剤
(C)の少なくとも1種が上記の配合割合で配合される
ことによって、長期にわたって良好な酸化防止効果を維
持することができる。
合物(A)と、酸化防止剤(B)および酸化防止剤
(C)の少なくとも1種が上記の配合割合で配合される
ことによって、長期にわたって良好な酸化防止効果を維
持することができる。
【0018】本発明における樹脂組成物には必要に応じ
て、その他の酸化防止剤、安定剤、難燃剤、着色剤、充
填剤、滑剤、増核剤、メヤニ防止剤などを適量配合して
もよい。
て、その他の酸化防止剤、安定剤、難燃剤、着色剤、充
填剤、滑剤、増核剤、メヤニ防止剤などを適量配合して
もよい。
【0019】本発明の架橋ポリエチレン管は、ポリエチ
レンにヒンダードアミン系化合物(A)と、酸化防止剤
(B)および酸化防止剤(C)の少なくとも1種を配合
した樹脂組成物を架橋してなるが、架橋方法としては、
シラン架橋法、有機化酸化物を配合して加熱架橋する方
法、あるいは放射線を照射して架橋する方法などが挙げ
られる。それぞれの架橋方法について簡単に説明する。
レンにヒンダードアミン系化合物(A)と、酸化防止剤
(B)および酸化防止剤(C)の少なくとも1種を配合
した樹脂組成物を架橋してなるが、架橋方法としては、
シラン架橋法、有機化酸化物を配合して加熱架橋する方
法、あるいは放射線を照射して架橋する方法などが挙げ
られる。それぞれの架橋方法について簡単に説明する。
【0020】シラン架橋法には一段法と二段法とがあ
る。一段法は、樹脂組成物を調整する際にシラン化合
物、ラジカル発生剤、シラノール縮合触媒を混合し、成
形した樹脂組成物を水分の存在下で架橋する方法であ
る。また、二段法は、あらかじめポリエチレンにシラン
化合物とラジカル発生剤を混練してシラングラフト化さ
せたシラングラフト化ポリエチレンを調整し、そのシラ
ングラフト化ポリエチレンにシラノール縮合触媒を配合
して調整した樹脂組成物を成形して水分の存在下で架橋
する方法である。
る。一段法は、樹脂組成物を調整する際にシラン化合
物、ラジカル発生剤、シラノール縮合触媒を混合し、成
形した樹脂組成物を水分の存在下で架橋する方法であ
る。また、二段法は、あらかじめポリエチレンにシラン
化合物とラジカル発生剤を混練してシラングラフト化さ
せたシラングラフト化ポリエチレンを調整し、そのシラ
ングラフト化ポリエチレンにシラノール縮合触媒を配合
して調整した樹脂組成物を成形して水分の存在下で架橋
する方法である。
【0021】シラン架橋法に用いられるシラン化合物
は、後述するラジカル発生剤の存在下で前記ポリエチレ
ンと反応し、一般式RR’SiY2 (式中、Rは例えば
ビニル基、アリル基などの不飽和炭化水素基、またはハ
イドロカーボンオキシ基、Yはメトキシ基、エトキシ
基、ブトキシ基に代表されるアルコキシル基などの加水
分解可能な有機基、R’はRまたはYと同様の置換基で
ある)で表される。より具体的には、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジ
メトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキ
シ)シランなどが挙げられる。
は、後述するラジカル発生剤の存在下で前記ポリエチレ
ンと反応し、一般式RR’SiY2 (式中、Rは例えば
ビニル基、アリル基などの不飽和炭化水素基、またはハ
イドロカーボンオキシ基、Yはメトキシ基、エトキシ
基、ブトキシ基に代表されるアルコキシル基などの加水
分解可能な有機基、R’はRまたはYと同様の置換基で
ある)で表される。より具体的には、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジ
メトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキ
シ)シランなどが挙げられる。
【0022】シラン化合物の配合量は、ポリエチレン1
00重量部に対して0.1〜4重量部、好ましくは0.
5〜2重量部である。ラジカル発生剤としては、シラン
架橋に用いられるものであれば特に限定されず、例えば
ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−
ジ−(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、α,
α’−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベ
ンゼン、t−ブチルパーオキシクメン、4,4’−ジ
(t−ブチルパーオキシ)バレリック酸n−ブチルエス
テル、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサンなどの有機過酸化物、ア
ゾビス−イソブチロニトリル、ジメチルアゾイソジブチ
レ−ト等のアゾ化合物が挙げられる。ラジカル発生剤の
配合割合は、シラン化合物100重量部に対して0.1
〜7重量部、ポリエチレン100重量部に対しては0.
001〜0.28重量部である。
00重量部に対して0.1〜4重量部、好ましくは0.
5〜2重量部である。ラジカル発生剤としては、シラン
架橋に用いられるものであれば特に限定されず、例えば
ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−
ジ−(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、α,
α’−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベ
ンゼン、t−ブチルパーオキシクメン、4,4’−ジ
(t−ブチルパーオキシ)バレリック酸n−ブチルエス
テル、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサンなどの有機過酸化物、ア
ゾビス−イソブチロニトリル、ジメチルアゾイソジブチ
レ−ト等のアゾ化合物が挙げられる。ラジカル発生剤の
配合割合は、シラン化合物100重量部に対して0.1
〜7重量部、ポリエチレン100重量部に対しては0.
001〜0.28重量部である。
【0023】また、シラノール縮合触媒としては、シラ
ン架橋に用いられるものであれば特に限定されず、例え
ば、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテ
ート、ジブチルスズジオクテート、ナフテン酸スズ、カ
プリル酸亜鉛、チタン酸テトラブチルエステル、チタン
酸テトラノニルエステル、ビス(アセチルアセトニトリ
ル)ジイソプロピルチタネート、ジオクチルスズジラウ
レート、スズ(II)オクテート等が挙げられる。シラノ
ール縮合触媒の配合割合は、ポリエチレン100重量部
に対して0.01〜0.5重量部、好ましくは0.01
〜0.1重量部である。
ン架橋に用いられるものであれば特に限定されず、例え
ば、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテ
ート、ジブチルスズジオクテート、ナフテン酸スズ、カ
プリル酸亜鉛、チタン酸テトラブチルエステル、チタン
酸テトラノニルエステル、ビス(アセチルアセトニトリ
ル)ジイソプロピルチタネート、ジオクチルスズジラウ
レート、スズ(II)オクテート等が挙げられる。シラノ
ール縮合触媒の配合割合は、ポリエチレン100重量部
に対して0.01〜0.5重量部、好ましくは0.01
〜0.1重量部である。
【0024】有機過酸化物を配合した樹脂組成物を加熱
して架橋する方法で使用される有機過酸化物は、シラン
架橋で用いられる有機過酸化物と同様の化合物を用いる
ことができ、その配合量は、ポリエチレン100重量部
に対し、0.01〜3重量部、好ましくは0.01〜1
重量部である。
して架橋する方法で使用される有機過酸化物は、シラン
架橋で用いられる有機過酸化物と同様の化合物を用いる
ことができ、その配合量は、ポリエチレン100重量部
に対し、0.01〜3重量部、好ましくは0.01〜1
重量部である。
【0025】放射線を照射して架橋する方法は、樹脂組
成物を成形した後、電子線照射装置、紫外線ランプ、メ
タルハイライドランプ等を用いて放射線(電子線や紫外
線)を照射して架橋する方法である。
成物を成形した後、電子線照射装置、紫外線ランプ、メ
タルハイライドランプ等を用いて放射線(電子線や紫外
線)を照射して架橋する方法である。
【0026】
【実施例】本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明す
る。 (実験例1〜15)ポリエチレンに表1に示す添加剤を
配合し、ニーダで混練してペレタイズして添加剤マスタ
ーバッチを調整した。シラングラフト化ポリエチレンと
添加剤マスターバッチを表1に示す配合割合となるよう
に混合して、押出機によりサイズ10Aのパイプを押出
成形した。得られたパイプを95℃の温水に8時間浸漬
して架橋し、架橋ポリエチレン管を得た。
る。 (実験例1〜15)ポリエチレンに表1に示す添加剤を
配合し、ニーダで混練してペレタイズして添加剤マスタ
ーバッチを調整した。シラングラフト化ポリエチレンと
添加剤マスターバッチを表1に示す配合割合となるよう
に混合して、押出機によりサイズ10Aのパイプを押出
成形した。得られたパイプを95℃の温水に8時間浸漬
して架橋し、架橋ポリエチレン管を得た。
【0027】本実施例で用いた材料は以下の通りであ
る。 (樹脂) (1)シラングラフト化ポリエチレン 密度0.930
g/cm3 (2)シラングラフト化ポリエチレン 密度0.947
g/cm3 (3)ポリエチレン 密度0.935g/cm3 (4)ポリエチレン 密度0.948g/cm3
る。 (樹脂) (1)シラングラフト化ポリエチレン 密度0.930
g/cm3 (2)シラングラフト化ポリエチレン 密度0.947
g/cm3 (3)ポリエチレン 密度0.935g/cm3 (4)ポリエチレン 密度0.948g/cm3
【0028】(添加剤) (A)ヒンダードアミン系化合物 ポリメチルプロピル
3−オキシ−[4(2,2,6,6テトラメチル)ピペ
リジニル]シロキサン (5)ヒンダードアミン系化合物 4−ヒドロキシ−
2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノ
ールとコハク酸とのポリエステル (6)ヒンダードアミン系化合物 ポリ[{6−(1,
1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5
−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレ
ン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ}]
3−オキシ−[4(2,2,6,6テトラメチル)ピペ
リジニル]シロキサン (5)ヒンダードアミン系化合物 4−ヒドロキシ−
2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノ
ールとコハク酸とのポリエステル (6)ヒンダードアミン系化合物 ポリ[{6−(1,
1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5
−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレ
ン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ}]
【0029】(B)酸化防止剤 テトラキス[メチレン
−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]メタン (C)酸化防止剤 1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼン (7)酸化防止剤 4,4’−チオビス(3−メチルー
6−t−ブチルフェノール) (8)金属不活性剤 N,N’−ビス[3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ル]ヒドラジン (9)シラノール縮合触媒 ジオクチルスズラウレート (10)シラノール縮合触媒 ジブチルスズジラウレー
ト
−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]メタン (C)酸化防止剤 1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼン (7)酸化防止剤 4,4’−チオビス(3−メチルー
6−t−ブチルフェノール) (8)金属不活性剤 N,N’−ビス[3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ル]ヒドラジン (9)シラノール縮合触媒 ジオクチルスズラウレート (10)シラノール縮合触媒 ジブチルスズジラウレー
ト
【0030】以下の項目で架橋ポリエチレン管の評価を
行った。結果を表1に示す。
行った。結果を表1に示す。
【0031】(外観)表面平滑なものを○、著しい肌荒
れを生じたものを×とした。
れを生じたものを×とした。
【0032】(初期劣化特性)外観評価が○であった架
橋ポリエチレン管について、酸化誘導時間の測定により
耐温水抽出性の評価を行った。酸化誘導時間は、酸化防
止効果に係わる酸化防止剤や安定剤の残量を示す代用値
となるもので、酸化誘導時間が大きいほど残量が多く、
耐温水抽出性が優れていることを示す。
橋ポリエチレン管について、酸化誘導時間の測定により
耐温水抽出性の評価を行った。酸化誘導時間は、酸化防
止効果に係わる酸化防止剤や安定剤の残量を示す代用値
となるもので、酸化誘導時間が大きいほど残量が多く、
耐温水抽出性が優れていることを示す。
【0033】架橋ポリエチレン管を1cmの長さに切り
取ったものをサンプル管とし、管の内面から外面に貫通
させて試験片を採取し、酸化誘導時間(OIT=Oxidat
ionInducement Time )を測定した(初期OIT)。次
いで、サンプル管を沸騰水に所定時間浸漬した後、同様
にして酸化誘導時間を測定した。結果を表1に示す。
取ったものをサンプル管とし、管の内面から外面に貫通
させて試験片を採取し、酸化誘導時間(OIT=Oxidat
ionInducement Time )を測定した(初期OIT)。次
いで、サンプル管を沸騰水に所定時間浸漬した後、同様
にして酸化誘導時間を測定した。結果を表1に示す。
【0034】なお、酸化誘導時間の測定は、熱流速示差
走査熱量計(島津製作所製、DSC−50)により行
い、窒素雰囲気中で220℃まで加熱し温度が安定した
後、流量50ml/分の酸素ガスに切り換えて測定し
た。
走査熱量計(島津製作所製、DSC−50)により行
い、窒素雰囲気中で220℃まで加熱し温度が安定した
後、流量50ml/分の酸素ガスに切り換えて測定し
た。
【0035】初期OITが25分以上のものを○とし、
25分未満を×とした。
25分未満を×とした。
【0036】(耐温水抽出性)初期劣化特性が○であっ
た実施例および比較例について、初期OIT(OIT/
(t0 ))に対するt時間経過後のOIT(OIT/
(t))の割合(%)を算出して縦軸とし、沸騰水浸漬
時間を横軸として、酸化防止剤または安定剤の残量の経
時変化を表すグラフを作成した。グラフを図1に示す。
た実施例および比較例について、初期OIT(OIT/
(t0 ))に対するt時間経過後のOIT(OIT/
(t))の割合(%)を算出して縦軸とし、沸騰水浸漬
時間を横軸として、酸化防止剤または安定剤の残量の経
時変化を表すグラフを作成した。グラフを図1に示す。
【0037】沸騰水に浸漬して480時間経過後のOI
Tが初期OITに対して80%以上のものを○とし、8
0%未満を×とした。
Tが初期OITに対して80%以上のものを○とし、8
0%未満を×とした。
【0038】
【表1】
【0039】表1および図1より明らかなように、実験
例1、8、9、11、13は、本発明で必須とするヒン
ダードアミン系化合物(A)、酸化防止剤(B)、酸化
防止剤(C)が適量配合されているために、外観、初期
劣化特性、耐温水抽出性ともに良好であった。
例1、8、9、11、13は、本発明で必須とするヒン
ダードアミン系化合物(A)、酸化防止剤(B)、酸化
防止剤(C)が適量配合されているために、外観、初期
劣化特性、耐温水抽出性ともに良好であった。
【0040】実験例2、3は、ヒンダードアミン系化合
物と酸化防止剤(B)が適量配合されているものの、ヒ
ンダードアミン系化合物が本発明で必須とする種類のも
のではないために耐温水抽出性に劣る。実験例4は、酸
化防止剤(B)、(C)が配合されているものの、ヒン
ダードアミン系化合物(A)が配合されていないため、
耐温水抽出性に劣る。実験例5は、ヒンダードアミン系
化合物(A)と酸化防止剤が適量配合されていいるもの
の、酸化防止剤が本発明で必須とする種類のものではな
いために耐温水抽出性に劣る。実験例6は、ヒンダード
アミン系化合物(A)が単独で配合され、酸化防止剤が
配合されていないために耐温水抽出性に劣る。実験例7
は、酸化防止剤が配合されておらず、ヒンダードアミン
系化合物は配合されているものの本発明で必須とする種
類のものではないために初期劣化特性に劣る。実験例1
0は、ヒンダードアミン系化合物(A)と酸化防止剤
(B)、(C)が配合されているものの、ヒンダードア
ミン系化合物(A)の配合量が少なすぎるために耐温水
抽出性に劣る。実験例12は、ヒンダードアミン系化合
物(A)と酸化防止剤(C)が配合されているものの、
酸化防止剤(C)の配合量が少なすぎるために初期劣化
特性に劣る。実験例14は、ヒンダードアミン系化合物
(A)と酸化防止剤(B)、(C)が配合されているも
のの、酸化防止剤(B)、(C)の配合量が多すぎるた
めに外観が不良であった。実験例15は、ヒンダードア
ミン系化合物(A)と酸化防止剤(B)、(C)が配合
されているものの、ヒンダードアミン系化合物(A)の
配合量が多すぎるために外観が不良であった。
物と酸化防止剤(B)が適量配合されているものの、ヒ
ンダードアミン系化合物が本発明で必須とする種類のも
のではないために耐温水抽出性に劣る。実験例4は、酸
化防止剤(B)、(C)が配合されているものの、ヒン
ダードアミン系化合物(A)が配合されていないため、
耐温水抽出性に劣る。実験例5は、ヒンダードアミン系
化合物(A)と酸化防止剤が適量配合されていいるもの
の、酸化防止剤が本発明で必須とする種類のものではな
いために耐温水抽出性に劣る。実験例6は、ヒンダード
アミン系化合物(A)が単独で配合され、酸化防止剤が
配合されていないために耐温水抽出性に劣る。実験例7
は、酸化防止剤が配合されておらず、ヒンダードアミン
系化合物は配合されているものの本発明で必須とする種
類のものではないために初期劣化特性に劣る。実験例1
0は、ヒンダードアミン系化合物(A)と酸化防止剤
(B)、(C)が配合されているものの、ヒンダードア
ミン系化合物(A)の配合量が少なすぎるために耐温水
抽出性に劣る。実験例12は、ヒンダードアミン系化合
物(A)と酸化防止剤(C)が配合されているものの、
酸化防止剤(C)の配合量が少なすぎるために初期劣化
特性に劣る。実験例14は、ヒンダードアミン系化合物
(A)と酸化防止剤(B)、(C)が配合されているも
のの、酸化防止剤(B)、(C)の配合量が多すぎるた
めに外観が不良であった。実験例15は、ヒンダードア
ミン系化合物(A)と酸化防止剤(B)、(C)が配合
されているものの、ヒンダードアミン系化合物(A)の
配合量が多すぎるために外観が不良であった。
【0041】
【発明の効果】本発明の架橋ポリエチレン管は、特定の
ヒンダードアミン系化合物と特定の酸化防止剤を必須成
分として含有するために、長期間使用しても一定の酸化
防止能力を維持することができる。
ヒンダードアミン系化合物と特定の酸化防止剤を必須成
分として含有するために、長期間使用しても一定の酸化
防止能力を維持することができる。
【図1】酸化防止剤または安定剤の残量の経時変化を表
すグラフ。
すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08J 5/00 CES C08J 5/00 CES B29K 23:00
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリエチレン100重量部に対して、
(A)ポリメチルプロピル3−オキシ−[4(2,2,
6,6テトラメチル)ピペリジニル]シロキサン0.0
1〜1重量部と、(B)テトラキス[メチレン−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]メタンおよび(C)1,3,5−トリ
メチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンの少なくとも1種
0.1〜1重量部とを必須成分として含有する樹脂組成
物を架橋してなることを特徴とする架橋ポリエチレン
管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5493598A JPH11255975A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 架橋ポリエチレン管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5493598A JPH11255975A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 架橋ポリエチレン管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11255975A true JPH11255975A (ja) | 1999-09-21 |
Family
ID=12984500
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5493598A Pending JPH11255975A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 架橋ポリエチレン管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11255975A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002257819A (ja) * | 2001-03-06 | 2002-09-11 | Nkk Corp | 樹脂管の劣化診断方法 |
JP2016516114A (ja) * | 2013-06-28 | 2016-06-02 | ボレアリス・アクチェンゲゼルシャフトBorealis Ag | 着色ポリエチレン管の製造のための押出加工助剤の使用 |
-
1998
- 1998-03-06 JP JP5493598A patent/JPH11255975A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002257819A (ja) * | 2001-03-06 | 2002-09-11 | Nkk Corp | 樹脂管の劣化診断方法 |
JP2016516114A (ja) * | 2013-06-28 | 2016-06-02 | ボレアリス・アクチェンゲゼルシャフトBorealis Ag | 着色ポリエチレン管の製造のための押出加工助剤の使用 |
KR20190065486A (ko) * | 2013-06-28 | 2019-06-11 | 보레알리스 아게 | 착색 폴리에틸렌 파이프용 압출성형 가공보조제의 용도 |
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