JPH11255570A - 多孔質セラミック複合部材及びその製造方法 - Google Patents

多孔質セラミック複合部材及びその製造方法

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JPH11255570A
JPH11255570A JP5784698A JP5784698A JPH11255570A JP H11255570 A JPH11255570 A JP H11255570A JP 5784698 A JP5784698 A JP 5784698A JP 5784698 A JP5784698 A JP 5784698A JP H11255570 A JPH11255570 A JP H11255570A
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silica
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Yoshihiro Yuu
喜裕 由宇
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各種混合流体から特定成分を分離する際、透過
率及び選択率に優れた細孔径分布を有し、特に大気中や
各種燃焼排気ガス、燃料用原料ガスや反応ガス等から、
2 、CH4 又はO2 を効率良く分離でき、耐熱性に優
れた気体分離用に好適なシリカ質の多孔質セラミック複
合部材及びその製造方法を提供する。 【解決手段】反応活性基が分子内に1個である有機官能
基を有するシリコンのアルコキシド又はクロライドを、
全Siに対して0.5倍モル量以下のZrを含むSiO
2 とZrO2 の複合基材に接触させ、他面との圧力差に
より細孔内に透過させ、細孔内のOH基と有機官能基を
有するシリコンのアルコキシド又はクロライドを置換反
応させ、更に酸化処理してシロキサン結合体を前記細孔
内壁に一体化して、細孔径が制御されたシリカ質の多孔
質セラミック複合部材を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種気体混合物の
混合流体から特定成分を分離するに際して、透過率及び
選択率の両方の特性に優れた狭い細孔径分布を有するよ
うに制御した多孔質セラミック複合部材及びその製造方
法に関するもので、とりわけ大気中や各種燃焼排気ガ
ス、燃料用原料ガスあるいは反応ガス中から水素
(H2 )、メタン(CH4 )又は酸素(O2 )を効率良
く分離することが可能で、かつ耐熱性に優れた気体分離
用として好適な細孔径分布に制御したシリカ質の多孔質
セラミック複合部材及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種気体混合物の混合流体か
ら特定成分を濾過分離する薄膜や、触媒等の機能性材料
用担体、更には、電解隔壁、各種充填材等には、有機材
料をはじめとする各種材料から成る多孔質体が用いられ
てきた。
【0003】しかしながら、前記多孔質体に対する耐熱
性や耐薬品性、耐衝撃性、耐摩耗性等の耐久性の要求が
更に高くなるにつれ、機械的及び熱的、化学的安定性に
より優れた各種無機多孔質体が特に注目されるようにな
り種々検討されている。
【0004】その結果、前記無機多孔質体を各種用途に
適用した場合、その性能は、無機多孔質体を形成するの
に用いた材料自体が有する細孔径や細孔容積、細孔径分
布、あるいは特定の物質との親和性、反応性等の特性に
大きく影響されることが明らかとなってきた。
【0005】そこで、前記無機多孔質体の要求性能を実
現する方法として、例えば、シリカ質の膜を多孔質体と
するものでは、ゾルゲル法やCVD法、水熱合成法等の
各種製造方法が採用できるが、なかでも金属アルコキシ
ドを原料とするゾルゲル法は、高価な製造装置を必要と
せず、比較的容易に無機多孔質体を製造できることから
多くの研究が成されている。
【0006】前記無機多孔質体は、例えば、多孔質膜を
用いた気体分離の分野では、安全かつ簡便なことからそ
の適用範囲が拡がり、特定のガス成分の分離濃縮技術
が、各種燃焼機関をはじめ、食品工業や医療用機器、更
には廃棄物処理等の分野でも注目されており、かかる特
定のガス成分の分離を目的に、種々の無機多孔質体が提
案されてはいるものの、安定した大きな分離効率が得ら
れず、前記産業分野の諸要求を完全には満足していない
状況にある。
【0007】そこで、かかる諸要求を満足するために、
分離特性改善方法の一つとして、多孔質体の細孔径の大
きさを制御したり、あるいはその細孔径分布を制御した
りすることが試みられており、例えば、シラン化剤を用
いた化学蒸着法によりシリカをゼオライトに担持させ、
ゼオライトの細孔入口径を制御したり、ジルコニア等か
ら成る微細な孔径を有する中間層を形成した多孔質基材
に、CVD法により2種類の原料ガスを反応させ、緻密
な薄膜を中間層の表面又は細孔内部に形成したりして分
離膜を製造する方法が提案されている(特公平6−51
566号公報、特開平4−180822号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記シ
ラン化剤を用いた化学蒸着法によりゼオライトの細孔入
口径を制御する方法では、ゼオライト細孔入口径を精密
に制御することを目的としており、シラン化剤の分子径
をゼオライトの細孔径より大きくしなければならず、細
孔内部にはシラン化剤が侵入できないことから、そのま
までは通常の細孔径制御には適応できず、仮に分子径の
小さなシラン化剤を用いたとしても、吸着原理から相対
的に小さな径の細孔内が優先的にシラン化剤と反応して
しまい、分離特性を劣化させている相対的に大きな径の
細孔内は、ほとんど反応せずにそのまま残存するため、
ガス分離用として最適な細孔径が得られないという課題
があった。
【0009】又、前記CVD法により分離膜を製造する
方法では、反応ガスの拡散速度を十分に高める必要があ
ることから、前記中間層の平均細孔径は、0.1μm程
度に制限され、そのためガス分離用としてより小さな細
孔径を制御する方法としては利用し難く、いずれもガス
分離用として最適な細孔径に制御し得るものではないと
いう課題があった。
【0010】
【発明の目的】本発明は前記課題に鑑み成されたもの
で、その目的は、各種気体混合物の混合流体から特定成
分を分離するに際して、透過率及び選択率の両方の特性
に優れた狭い細孔径分布を有し、とりわけ大気中や各種
燃焼排気ガス、燃料用原料ガスあるいは反応ガス中か
ら、水素(H2 )、メタン(CH4 )又は酸素(O2
を効率良く分離することが可能で、かつ耐熱性に優れた
気体分離用として好適な細孔径分布に制御したシリカ質
の多孔質セラミック複合部材及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題に
対して鋭意研究を重ねた結果、耐熱性が高く、微細な細
孔径を有するシリカ(SiO2 )とジルコニア(ZrO
2 )との複合基材の細孔内部に、有機官能基を有するシ
リコンのアルコキシド又はシリコンのクロライドを透過
させることにより、細孔内部で前記有機官能基を有する
シリコンのアルコキシド又はシリコンのクロライドが置
換反応してシロキサン結合し、更に細孔内壁に一体化さ
れた前記有機官能基を有するシロキサン結合体を酸化処
理することにより細孔径分布をより狭く制御することが
可能なことを見いだした。
【0012】そこで、前記複合基材と有機官能基を有す
るシロキサン結合体、及び該シロキサン結合体と細孔径
分布の関係を種々検討した結果、酸化性雰囲気下、酸化
加熱条件を制御することによりシリカ(SiO2 )とジ
ルコニア(ZrO2 )との複合基材の細孔内に有機官能
基を酸化したシロキサン結合体を一体的に形成すると共
に、その細孔径分布を気体分離用としてより狭い範囲に
制御できることが判明し、本発明に至った。
【0013】即ち、本発明の多孔質セラミック複合部材
は、一般式が
【0014】
【化1】
【0015】で表される有機官能基を有するシリコンの
アルコキシド又はシリコンのクロライドを、全シリコン
に対して0.5倍モル量以下のジルコニウム(Zr)を
含有するシリカ(SiO2 )とジルコニア(ZrO2
との複合基材の細孔内で置換反応させてシロキサン結合
させ、得られた有機官能基を有するシロキサン結合体を
酸化して前記細孔内壁に一体化して成ることを特徴とす
るものであり、特に前記シリカ(SiO2 )とジルコニ
ア(ZrO2 )との複合基材は膜状であることが最適な
ものである。
【0016】又、本発明の多孔質セラミック複合部材の
製造方法は、一般式が
【0017】
【化1】
【0018】で表される有機官能基を有するシリコンの
アルコキシド又はシリコンのクロライドを、全シリコン
に対して0.5倍モル量以下のジルコニウム(Zr)を
含有するシリカ(SiO2 )とジルコニア(ZrO2
との複合基材の一方の面に接触させ、他方の面と圧力差
を生じるようにして前記シリカ(SiO2 )とジルコニ
ア(ZrO2 )との複合基材の細孔内に、前記有機官能
基を有するシリコンのアルコキシド又はシリコンのクロ
ライドを透過させ、その際に、細孔内のOH基と有機官
能基を有するシリコンのアルコキシド又はシリコンのク
ロライドとを置換反応させてシロキサン結合させ、得ら
れた有機官能基を有するシロキサン結合体を、酸化性の
気体を透過しながら200℃以上、600℃以下の温度
で加熱処理して前記細孔内壁に一体化することを特徴と
するものである。
【0019】特に、本発明の多孔質セラミック複合部材
を製造する際、前記シリカ(SiO2 )とジルコニア
(ZrO2 )との複合基材としては、膜を用いることが
最適であり、又、前記複合基材は、前記有機官能基を有
するシリコンのアルコキシド又はシリコンのクロライド
を接触させる前に、予め、加熱した乾燥ガスに接触させ
るかあるいは該乾燥ガスを透過させておく、いわゆる前
処理を施しておくことが最も好適な製造方法である。
【0020】
【作用】本発明の多孔質セラミック複合部材及びその製
造方法によれば、耐熱性の高いシリカ(SiO2 )とジ
ルコニア(ZrO2 )との複合基材に、有機官能基を有
するシリコンのアルコキシド又はシリコンのクロライド
を透過させることにより、相対的に大きな細孔径を有す
る細孔内の反応活性点を、優先的に有機官能基を有する
シロキサン結合に換えた後、酸化性の気体を透過しなが
ら加熱して酸化させることにより、その部分の細孔径を
更に小さく制御することができ、その結果、全体の細孔
径分布を狭く制御した多孔質セラミック複合部材が得ら
れる。
【0021】そして有機官能基の分子径に応じて侵入で
きる細孔径が制限されることを利用し、その分子径を選
択することにより、細孔径がある任意の値より大きい細
孔のみを前記シロキサン結合体で制御することが可能と
なる。
【0022】更に、本発明で用いる有機官能基を有する
シリコンのアルコキシド又はシリコンのクロライドは、
その反応活性基であるアルコキシル基又は塩素基が分子
内に1個しか存在しないため、前記複合基材の表面ある
いは細孔内部では、それ自体で膜を形成できないことか
ら、該複合基材が有する微細な細孔を塞ぐことがなく、
仮に、前記細孔内の吸着水と反応したとしても最終的に
は除去されることから、細孔径制御材としては極めて有
効である。
【0023】又、予め、シリカ(SiO2 )とジルコニ
ア(ZrO2 )との複合基材に加熱した乾燥ガスを接触
させるか、あるいは透過させることにより、前記複合基
材の細孔内に吸着された水分やその他の雑多なガスの一
部あるいは大部分を除去することができ、その結果、シ
リコンのアルコキシド又はシリコンのクロライドの透過
率を向上させることから、反応をより確実に行なわせる
ことが可能となる。
【0024】その上、前記複合基材は、ジルコニア(Z
rO2 )を含むシリカ(SiO2 )系の多孔質体である
ことから、100℃以上の高温に曝されても特性が劣化
しない耐熱性の高い多孔質セラミック複合部材が得られ
ることになる。
【0025】そして、前記複合基材の平均細孔径と細孔
径分布、及びその細孔内にシロキサン結合体を一体化し
て細孔径を小さくするために添加するシリコンのアルコ
キシド又はシリコンのクロライドの有機官能基の大き
さ、及び該アルコキシド又はクロライドによる細孔内の
置換反応と酸化の繰り返し回数等の要因に応じて、前記
複合基材の細孔構造を制御できることから、大気中又は
各種燃焼排気ガス、燃料用原料ガスあるいは反応ガス中
から、水素(H2 )、メタン(CH4 )又は酸素
(O2 )等を分離するために最適な多孔質セラミック複
合部材とすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の多孔質セラミック
複合部材及びその製造方法について詳述する。
【0027】本発明は、一般式が
【0028】
【化1】
【0029】で表される有機官能基を有するシリコンの
アルコキシド又はシリコンのクロライドを、全シリコン
に対して0.5倍モル量以下のジルコニウム(Zr)を
含有するシリカ(SiO2 )とジルコニア(ZrO2
との複合基材の一方の面に接触させ、他方の面と圧力差
を生じるようにして前記複合基材が有する細孔内に、前
記有機官能基を有するシリコンのアルコキシド又はシリ
コンのクロライドを透過させ、その際に、細孔内のOH
基と有機官能基を有するシリコンのアルコキシド又はシ
リコンのクロライドとを置換反応させてシロキサン結合
させた後、酸化性の気体を透過しながら所定温度で加熱
して酸化させたシロキサン結合体を前記細孔内壁に一体
化することにより、細孔径が制御されたシリカ質の多孔
質セラミック複合部材が得られるというものである。
【0030】本発明におけるシリカ(SiO2 )とジル
コニア(ZrO2 )との複合基材は、気体分離用として
必要な0.5nm以下の細孔が得易く、有機官能基を有
するシロキサン結合体を熱処理する温度に対して十分な
耐熱性を有するものであるが、該複合基材を膜状に形成
する場合の成膜性のし易さや、欠陥のない気体分離用の
膜として製造のし易さを考慮すると、全シリコンに対し
て0.5倍モル量以下のジルコニウム(Zr)を含有す
ることが必要であり、特に分離特性の点からは、0.1
〜0.3倍モル量が好適である。
【0031】更に、本発明の前記複合基材は、その形状
形態を問わず、例えば、それ自体が平板状や円筒状を成
すものでも、あるいは各種形状の多孔質セラミック支持
体に被着したものでも、又は膜状や支持体に被着した中
間層を形成する膜状のいずれであっても適用可能である
が、分離特性、とりわけ透過性能の点からは、膜状を成
すものが最適である。
【0032】次に、本発明の有機官能基を有するシリコ
ンのアルコキシド又はシリコンのクロライドは、一般式
【0033】
【化1】
【0034】で表されるものであり、具体的には、有機
官能基を有するシリコンのアルコキシドとしては、ジメ
チルエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、t−
ブチルジメチルエトキシシラン、フェニルジメチルエト
キシシラン、ジフェニルメチルエトキシシラン、ビニル
ジメチルエトキシシラン、イソプロピルジメチルエトキ
シシラン、イソブチルジメチルエトキシシラン、n−オ
クタデシルジメチルメトキシシラン、n−ドデシルジメ
チルメトキシシラン等が挙げられる。
【0035】特にアルコキシドの蒸気圧及び反応性の観
点からは、ジメチルエトキシシラン、トリメチルエトキ
シシラン、t−ブチルジメチルエトキシシランが最も適
している。
【0036】又、有機官能基を有するシリコンのクロラ
イドとしては、ジメチルクロロシラン、トリメチルクロ
ロシラン、t−ブチルジメチルクロロシラン、フェニル
ジメチルクロロシラン、ジフェニルメチルクロロシラ
ン、ビニルジメチルクロロシラン、イソプロピルジメチ
ルクロロシラン、イソブチルジメチルクロロシラン等が
挙げられ、反応性の観点からは、ジメチルクロロシラ
ン、トリメチルクロロシラン、t−ブチルジメチルクロ
ロシランが最適なものである。
【0037】又、有機官能基を有するシリコンのクロラ
イドは、同じ有機官能基を有するシリコンのアルコキシ
ドに比べて、一般に沸点が低くかつ反応性が高くなるの
で、有機官能基によって適宜選択できる。
【0038】更に、前記有機官能基を有するシリコンの
アルコキシド又はシリコンのクロライドは、液体であれ
ばそのまま使用できるが、常圧又は減圧下で気化させて
使用しても良く、あるいはそれらと反応しない溶剤に溶
解して用いることも可能である。
【0039】従って、前記溶剤として適用できるもの
は、例えば、シリコンのアルコキシドの場合には、エタ
ノールやプロパノール、ブタノール、2−メトキシエタ
ノール、2−エトキシエタノール等の一価のアルコー
ル、もしくはエチレングリコール、プロピレングリコー
ル等の二価のアルコールが挙げられる。
【0040】又、シリコンのクロライドの場合には、ベ
ンゼンやトルエン、アセトニトリル、ヘキサン、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等を用いることができる。
【0041】本発明では、前記有機官能基を有するシリ
コンのアルコキシド又はシリコンのクロライドは、前記
複合基材表面のOH基と置換反応してシロキサン結合を
形成するが、一旦、シロキサン結合が形成されると反応
活性基がなくなるので、それ以上、置換反応が進まず細
孔入口を塞ぐことはない。
【0042】そして、前記アルコキシド又はクロライド
の一部は、それ自身の分子径以上の大きさの細孔に侵入
して、それを透過するため、前記複合基材表面と同様
に、細孔内のOH基と置換反応してシロキサン結合を形
成して、次第に細孔径が狭まることになる。
【0043】この置換反応は、細孔内のOH基が無くな
るまで、あるいは細孔径が狭くなって前記アルコキシド
又はクロライドが細孔内に侵入できなくなるまで続くこ
とになる。
【0044】一方、細孔内を透過する前記アルコキシド
又はクロライドの一部は、細孔内の吸着水と反応して加
水分解を起こし、この加水分解物は、分子内にシラノー
ル基を一個だけ有する化合物であり、細孔内を透過する
間に一部は前述のようにOH基と反応してシロキサン結
合を形成するが、大部分はそのまま細孔外に排出される
ため、かかる一連の反応によって、細孔が閉塞されるこ
とはない。
【0045】尚、前述以外の他の有機官能基を有するシ
リコンのアルコキシド又はシリコンのクロライド、例え
ば、メチルトリエトキシシランを用いると、細孔内で反
応すするよりむしろ細孔入口で縮合反応を起こし、メチ
ルトリエトキシシラン同士でシロキサン結合のネットワ
ークによる膜を形成して細孔入口を塞いでしまい、本願
発明のような狭い細孔径分布を有する細孔構造とは成り
得ない。
【0046】又、本発明において、前記有機官能基を有
するシリコンのアルコキシド又はシリコンのクロライド
を、前記複合基材の細孔内に透過させている間、もしく
は透過させた直後に、前記置換反応を確実に完了させる
ために100〜300℃の温度に加熱しても良い。
【0047】一方、前記有機官能基を有するシリコンの
アルコキシド又はシリコンのクロライドを前記複合基材
の細孔内に透過させるために、該複合基材の両面に差圧
を生ぜしめる方法としては、有機官能基を有するシリコ
ンのアルコキシド又はシリコンのクロライドを接触させ
た面側を加圧するか、あるいは接触させた面と反対側か
ら減圧するか、もしくは前記加圧と減圧する操作を併用
するか、いずれかを採用すれば良い。
【0048】次に、本発明における有機官能基を有する
シロキサン結合体は、実質的に反応活性基を含まないた
め、化学的には安定であり、通常、400℃の温度にま
で加熱しても構造変化を起こすことはないものである。
【0049】しかしながら、本発明では、前記酸化性の
気体として大気や酸素、又はオゾンを含有する酸素等が
適用でき、前記複合気体の細孔に透過しながら加熱する
場合には、とりわけ前記オゾンを含有する酸素では、最
も酸化力が強いことから400℃以下の低温でも前記有
機官能基を有するシロキサン結合体の酸化反応が見られ
るが、かかる酸化反応を速やかに行うためには、少なく
とも200℃以上の温度で加熱することが必要となる。
【0050】他方、前記酸化反応させるための加熱温度
については、例えば基材がSiO2系の場合、500℃
を越えると焼結してしまい、細孔構造が大きく変化する
のに対して、本発明のSiO2 −ZrO2 複合系では、
耐熱性が向上したため、より高温での熱処理が可能とな
る。
【0051】しかしながら、前記加熱温度が600℃を
越えると、シリカ(SiO2 )とジルコニア(Zr
2 )との複合基材の細孔構造が変化する恐れがあり、
細孔径の制御が困難となるため、600℃以下の温度で
加熱処理しなければならない。
【0052】更に、前記複合基材は、有機官能基を有す
るシリコンのアルコキシド又はシリコンのクロライドを
置換反応させる前に、予め、加熱した乾燥ガスに接触さ
せるかあるいは該乾燥ガスを透過させておくことによ
り、前記置換反応をより確実に行なわせることが可能と
なる。
【0053】その際に用いる乾燥ガスとしては、ヘリウ
ム(He)や窒素(N2 )、酸素(O2 )、アルゴン
(Ar)、あるいはそれらの混合ガス等があり、乾燥ガ
スの温度は、前記複合基材の表面あるいは細孔内に吸着
した水分やその他の気体を除去するのに、少なくとも1
00℃以上に加熱することが必要であるが、600℃以
上の温度に加熱すると、前述のように複合基材の細孔構
造が変化する恐れがあるため、前記加熱温度はその温度
までが望ましい。
【0054】以上、詳述したように、本発明の多孔質セ
ラミック複合部材は、細孔径分布を極めて狭く制御でき
るため、その平均細孔径の違いによって種々のガスの分
離、濃縮が可能となり、分離、濃縮する対象としては、
例えば、水素(H2 )や酸素(O2 )、メタン(C
4 )等の分離膜として適用可能であることは勿論、更
にはそれらと粉塵等の無機物質を含む混合物等の分離に
も適用可能であり、その上、本発明の多孔質セラミック
複合部材は、常温から100℃を越える広範囲の温度域
まで使用可能であるが、分離膜の耐熱性や耐久性の点を
考慮すると500℃までの温度範囲がより好適に用い得
るものである。
【0055】
【実施例】以下、本発明の多孔質セラミック複合部材及
びその製造方法を以下のようにして評価した。
【0056】(実施例1)γ−アルミナ層を担持した外
径3mmの多孔質アルミナ管の表面に、ゾルゲル法によ
りモル比で1対0.25から成るシリカ(SiO2 )と
ジルコニア(ZrO2 )との複合膜を作製し、該複合膜
を走査型電子顕微鏡で観察し、クラック等のない良好な
状態であることを確認した後、アルゴン吸着法により前
記複合膜の細孔径分布を測定した結果、平均細孔径は
0.9nmで、細孔径の95%以上が0.5〜2.1n
mの範囲にあった。
【0057】一方、前記複合膜を被着形成した多孔質ア
ルミナ管をガス透過率測定装置に取り付け、温度を20
0℃に調節した後、前記多孔質アルミナ管の外側にH2
/N2 (1/1)の混合ガスを、内側にHeガスを流し
てSiO2 −ZrO2 膜を透過する混合ガスの濃度をガ
スクロマトグラフで測定したところ、H2 の透過率は
2.3×10-7mol/m2 ・Pa・secであり、N
2 の透過率は5.8×10-9mol/m2 ・Pa・se
cとなり、選択率H2 /N2 は40であった。
【0058】次に、前記複合膜を被着形成した多孔質ア
ルミナ管の一端をシリコン樹脂で封止した後、他端より
管の内側を200toorに減圧しながら、乾燥した窒
素雰囲気下で200℃の温度に加熱して1時間、保持し
た。
【0059】その後、前記雰囲気のまま減圧しながら室
温まで冷却し、前処理した前記複合膜を被着形成した多
孔質アルミナ管を、トリメチルエトキシシラン液中に3
0分間浸漬して置換反応させ、次いで、トリメチルエト
キシシラン液から前記多孔質アルミナ管を引き上げ、次
いで400℃の温度に昇温して酸素(O2 )ガスを透過
させながら1時間、酸化処理して評価用の多孔質セラミ
ック複合部材を作製した。
【0060】かくして得られた評価用の多孔質セラミッ
ク複合部材を前記同様にして細孔径分布を測定した結
果、平均細孔径は0.7nmで、細孔径の95%以上が
0.5〜1.3nmの範囲となり、処理前に比べ狭い細
孔径分布に変化したことが分かった。
【0061】又、前記酸化処理後の評価用の多孔質セラ
ミック複合部材について、前記同一条件で透過率を測定
したところ、H2 の透過率は2.1×10-7mol/m
2 ・Pa・secであり、N2 の透過率は3.6×10
-10 mol/m2 ・Pa・secとなり、選択率H2
2 は580となり、処理前に比べてガス分離特性が大
幅に向上していることが確認できた。
【0062】(実施例2)シリカ(SiO2 )とジルコ
ニア(ZrO2 )のモル比を1対0.5とした以外は、
全て実施例1と同様にして評価用の試料を作製して細孔
径分布を測定した結果、かかる複合膜を被着形成した多
孔質アルミナ管では、平均細孔径が0.9nmで、細孔
径の95%以上が0.5〜2.5nmの範囲となり、実
施例1と同一条件による透過率の測定では、H2 の透過
率は3.4×10-7mol/m2 ・Pa・secであ
り、N2 の透過率は8.1×10-9mol/m2 ・Pa
・secとなり、選択率H2 /N2 は42であった。
【0063】次に、酸化処理後の評価用の多孔質セラミ
ック複合部材についても、同様にして細孔径分布を測定
した結果、平均細孔径が0.8nmで、細孔径の95%
以上が0.5〜1.8nmの範囲となり、実施例1と同
一条件による透過率の測定では、H2 の透過率は2.9
×10-7mol/m2 ・Pa・secであり、N2 の透
過率は7.4×10-10 mol/m2 ・Pa・secと
なり、選択率H2 /N2 は390と、処理前に比べ狭い
細孔径分布に変化していることが確認でき、処理前に比
べてガス分離特性が大幅に向上していることが確認でき
た。
【0064】(実施例3)実施例1のトリメチルエトキ
シシランの代わりにジメチルエトキシシランを用いる以
外は、全て実施例1と同様にして評価用の試料を作製し
て細孔径分布を測定した結果、平均細孔径が0.7nm
で、細孔径の95%以上が0.5〜1.3nmの範囲と
なり、実施例1と同一条件による透過率の測定では、H
2 の透過率は1.8×10-7mol/m2 ・Pa・se
cであり、N2 の透過率は3.6×10-10 mol/m
2 ・Pa・secとなり、選択率H2 /N2 は500
と、処理前に比べて狭い細孔径分布に変化していること
が確認でき、ガス分離特性も大幅に向上していることが
確認できた。
【0065】(実施例4)実施例1のトリメチルエトキ
シシランの代わりにt−ブチルジメチルクロロシランを
用いる以外は、全て実施例1と同様にして評価用の試料
を作製して細孔径分布を測定した結果、平均細孔径が
0.7nmで、細孔径の95%以上が0.5〜1.3n
mの範囲となり、実施例1と同一条件による透過率の測
定では、H2の透過率は2.7×10-7mol/m2
Pa・secであり、N2 の透過率は3.9×10-10
mol/m2 ・Pa・secとなり、選択率H2 /N2
は690と、処理前に比べて狭い細孔径分布に変化して
いることが確認でき、ガス分離特性も大幅に向上してい
ることが確認できた。
【0066】(実施例5)実施例1のトリメチルエトキ
シシランの代わりにt−ブチルジメチルエトキシシラン
を用いる以外は、全て実施例1と同様にして評価用の試
料を作製して細孔径分布を測定した結果、平均細孔径が
0.7nmで、細孔径の95%以上が0.5〜1.1n
mの範囲となり、実施例1と同一条件による透過率の測
定では、H2 の透過率は1.6×10-7mol/m2
Pa・secであり、N2 の透過率は5.2×10-10
mol/m2 ・Pa・secとなり、選択率H2 /N2
は310と、処理前に比べて狭い細孔径分布に変化して
いることが確認でき、ガス分離特性も大幅に向上してい
ることが確認できた。
【0067】(実施例6)実施例1のトリメチルエトキ
シシランの代わりにフェニルジメチルクロロシランの2
0重量%ベンゼン溶液を用いる以外は、全て実施例1と
同様にして評価用の試料を作製して細孔径分布を測定し
た結果、平均細孔径が0.9nmで、細孔径の95%以
上が0.5〜1.5nmの範囲となり、実施例1と同一
条件による透過率の測定では、H2 の透過率は1.2×
10-7mol/m2 ・Pa・secであり、N2 の透過
率は4.5×10-10 mol/m2 ・Pa・secとな
り、選択率H2 /N2 は270と、処理前に比べて狭い
細孔径分布に変化していることが確認でき、ガス分離特
性も大幅に向上していることが確認できた。
【0068】(比較例1)γ−アルミナ層を担持した外
径3mmの多孔質アルミナ管の表面に、ゾルゲル法によ
りモル比で1対0.6から成るシリカ(SiO2 )とジ
ルコニア(ZrO2 )との複合膜を作製し、該複合膜を
走査型電子顕微鏡で観察したところ、複合膜表面に微小
なクラックが認められ、気体分離用の基体としては不適
当であることが確認された。
【0069】(比較例2)実施例1のトリメチルエトキ
シシランに代えて、メチルトリエトキシシランを用いる
以外は、実施例1と同様にして評価用の試料を作製して
細孔径分布を測定した結果、平均細孔径が0.9nm
で、細孔径の95%以上が0.5〜2.0nmの範囲と
なり、細孔径の大小にかかわらず、細孔入口で成膜した
ためと考えられるが、細孔径分布はほとんど変化してい
ないことが確認された。
【0070】従って、実施例1と同一条件による透過率
の測定でも、細孔入口が塞がれたためと考えられるが、
2 の透過率は4.1×10-8mol/m2 ・Pa・s
ecであり、N2 の透過率は8.6×10-10 mol/
2 ・Pa・secとなり、選択率H2 /N2 は48と
なり、ガス透過率は低くなり、選択率も向上しなかっ
た。
【0071】尚、本発明の多孔質セラミック複合部材及
びその製造方法は、前記実施例に限定されるものではな
い。
【0072】
【発明の効果】叙上の如く、本発明の多孔質セラミック
複合部材及びその製造方法によれば、一般式が
【0073】
【化1】
【0074】で表される有機官能基を有するシリコンの
アルコキシド又はシリコンのクロライドを、全シリコン
に対して0.5倍モル量以下のジルコニウム(Zr)を
含有するシリカ(SiO2 )とジルコニア(ZrO2
との複合基材の一方の面に接触させ、他方の面と圧力差
を生じるようにして前記複合基材が有する細孔内に、前
記有機官能基を有するシリコンのアルコキシド又はシリ
コンのクロライドを透過させ、その際に、細孔内のOH
基と有機官能基を有するシリコンのアルコキシド又はシ
リコンのクロライドとを置換反応させてシロキサン結合
させ、更に酸化処理してシロキサン結合体を前記細孔内
壁に一体化することにより、細孔径が制御されたシリカ
質の多孔質セラミック複合部材を得ることから、細孔径
分布を極めて狭く制御できるため、その平均細孔径の違
いによって種々のガスの分離、濃縮が可能となり、とり
わけ大気中、又は各種燃焼排気ガス、燃料用原料ガスや
反応ガス中から、水素(H2 )、メタン(CH4 )又は
酸素(O2 )を選択的に分離する気体分離用に好適であ
ることは勿論、更にはそれらと粉塵等の無機物質を含む
混合物等の分離にも適用可能な耐熱性及び耐久性に優れ
た気体分離用として好適なシリカ質の多孔質セラミック
複合部材が得られる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全シリコンに対して0.5倍モル量以下の
    ジルコニウム(Zr)を含有するシリカ(SiO2 )と
    ジルコニア(ZrO2 )との複合基材の細孔内に、一般
    式が 【化1】 で表される有機官能基を有するシリコンのアルコキシド
    又はシリコンのクロライドを置換反応させ、該置換反応
    物を酸化して形成したシロキサン結合体を一体化したこ
    とを特徴とする多孔質セラミック複合部材。
  2. 【請求項2】前記複合基材が膜状を成すことを特徴とす
    る請求項1に記載の多孔質セラミック複合部材。
  3. 【請求項3】全シリコンに対して0.5倍モル量以下の
    ジルコニウム(Zr)を含有するシリカ(SiO2 )と
    ジルコニア(ZrO2 )との複合基材の一方の面に、一
    般式が 【化1】 で表される有機官能基を有するシリコンのアルコキシド
    又はシリコンのクロライドを接触させると共に、他方の
    面と差圧を生ぜしめて前記シリカ(SiO2 )とジルコ
    ニア(ZrO2 )との複合基材の細孔内に、有機官能基
    を有するシリコンのアルコキシド又はシリコンのクロラ
    イドを透過させ、透過時に、細孔内のOH基と有機官能
    基を有するシリコンのアルコキシド又はシリコンのクロ
    ライドを置換反応させて前記細孔内壁に有機官能基を有
    するシロキサン結合体を形成した後、酸化性の気体を透
    過しながら200℃以上、600℃以下の温度で加熱処
    理することを特徴とする多孔質セラミック複合部材の製
    造方法。
  4. 【請求項4】前記複合基材が膜状を成すことを特徴とす
    る請求項3に記載の多孔質セラミック複合部材の製造方
    法。
  5. 【請求項5】前記有機官能基を有するシリコンのアルコ
    キシド又はシリコンのクロライドを接触させる前に、シ
    リカ(SiO2 )とジルコニア(ZrO2 )との複合基
    材を、加熱した乾燥ガスに接触させるかあるいは該乾燥
    ガスを透過させておくことを特徴とする請求項3又は請
    求項4のいずれかに記載の多孔質セラミック複合部材の
    製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001149740A (ja) * 1999-11-26 2001-06-05 Daiwa Kogyo Kk 溶剤回収装置と溶剤回収方法
JP2007203241A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Tottori Univ 分離膜及びその製造方法並びに物質の分離方法
JP2009202096A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Noritake Co Ltd 水素ガス分離材の製造方法
JP2013128886A (ja) * 2011-12-21 2013-07-04 Ngk Insulators Ltd フィルタおよびその製造方法

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