JPH1125453A - 磁気媒体製造方法および磁気媒体 - Google Patents

磁気媒体製造方法および磁気媒体

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JPH1125453A
JPH1125453A JP17359597A JP17359597A JPH1125453A JP H1125453 A JPH1125453 A JP H1125453A JP 17359597 A JP17359597 A JP 17359597A JP 17359597 A JP17359597 A JP 17359597A JP H1125453 A JPH1125453 A JP H1125453A
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magnetic
magnetic layer
pattern
medium
magnetic medium
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JP17359597A
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Toru Takada
徹 高田
Hidehiko Maki
英彦 牧
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Dynic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録情報の安全性を高める。多様な構造化パ
ターンを形成する。 【解決手段】 巻出しリール20から、シート状の基体
の表面に高抗磁力の第1の磁性層を形成した構造のベー
スフィルムFを引き出す。磁気ヘッド22は、第1の磁
性層に磁化パターンを書き込む。塗布ローラ24は、第
1の磁性層の上面に低抗磁力の第2の磁性層を形成し、
磁気媒体1を作成する(磁化パターンの磁気力により第
2の磁性層の性状が変化し、構造化パターンが形成され
る)。磁気媒体1は、乾燥機26を通されて乾燥され、
消去ヘッド27により磁化パターンが消去され、巻取り
リール30に巻き取られる。 【効果】 複製や改竄が事実上不可能な構造化パターン
を形成でき、記録情報の安全性を向上できる。多様な構
造化パターンを容易に形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気媒体製造方法
および磁気媒体に関し、さらに詳しくは、記録情報の安
全性を高める多様な構造化パターンを容易に形成できる
磁気媒体製造方法およびクレジットカードやプリペイド
カードなどの磁気カードに有用な磁気媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】図16は、従来の磁気データ書込み装置
の一例を示す構成図である。この磁気データ書込み装置
500は、磁気媒体51を磁気ヘッド502の直下で走
行させながら、磁気データ出力回路501により磁気デ
ータに対応した電流を前記磁気ヘッド502に流すこと
で、前記磁気媒体51に磁気データを書き込む。図17
に、磁気データを書き込まれた磁気媒体51の残留磁化
を模式的に示す。(a)は幅方向の断面を示し、(b)
は厚さ方向の断面を示す。前記磁気ヘッド502から発
生した磁場により磁性層53が磁化される。すなわち、
図17の(a)に示すように、磁性粒子は、矢印で示す
向きに磁化され、残留磁化が残る。この結果、図17の
(b)に示すように、磁性層53は、磁気データに対応
した極性(N極性,S極性)に磁化される。図18は、
前記磁気データを磁気ヘッドにより検出したときの検出
信号S’の波形例を示す。前記磁性層53の磁極(N
極,S極)の近傍部分では残留磁化の強度が極大となる
ので検出信号S’の電圧も極大となり、他の部分では残
留磁化の強度が小さくなるから検出信号S’の電圧も小
さくなる。
【0003】他の従来技術として、実開昭56−149
670号公報には、2以上の磁気記録層に多層化した磁
気ストライプをもつ磁気媒体が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の磁気媒体5
1(図17)では、第三者による磁気情報の読取りや書
込みが容易であり、不正な複製や改竄を防止しにくい問
題点がある。また、実開昭56−149670号公報に
開示の磁気媒体でも、多層構造を知得されると、第三者
による磁気情報の読取りや書込みが可能であり、不正な
複製や改竄を十分に防止しにくい問題点がある。そこ
で、本発明の目的は、記録情報の安全性を高める多様な
構造化パターンを容易に形成できる磁気媒体製造方法お
よび磁気媒体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、本発明
は、基体の表面に高抗磁力の第1の磁性層を形成し、当
該第1の磁性層に磁化パターンを書き込み、その書き込
み後の第1の磁性層の上面に磁性粒子が流動可能な状態
で且つ低抗磁力の第2の磁性層を形成し、前記磁化パタ
ーンの磁気力により前記第2の磁性層の性状を変化させ
た状態で当該性状を固定化することで構造化パターンを
形成することを特徴とする磁気媒体製造方法を提供す
る。上記第1の観点による磁気媒体製造方法では、磁化
パターンが書き込まれた第1の磁性層の上面に、磁性粒
子が流動可能な状態となっている低抗磁力の第2の磁性
層を形成する。すると、第2の磁性層は、磁化パターン
の残留磁化の強度が極大となる位置(磁化パターンの磁
極の真上付近)に集まり、前記磁化パターンに合致した
性状に変化するから、これを固定化することによって構
造化パターンを形成できる。この結果、次の作用を奏す
る。 (1)構造化パターンを複製・改竄することは困難であ
るため、第三者による不正な複製・改竄を十分に防止す
ることが出来る。 (2)構造化パターンを物理的に破壊しない限り記録情
報が消失しないから、記録情報の安全性を向上できる。
また、記録情報を長期間に亘って安定に保持できる。 (3)構造化パターンの基となる磁化パターンは、磁気
ヘッドなどを用いて容易に書き換えできるので、磁気媒
体ごとに異なった構造化パターンを形成したい場合に対
応できる。つまり、多様な構造化パターンを容易に形成
できる。 (4)第1の磁性層や第2の磁性層の形成も、磁化パタ
ーンの書込みも、既存技術で容易に行えるので、実施が
容易であり、低コスト化できる。
【0006】第2の観点では、本発明は、基体の表面に
高抗磁力の第1の磁性層を形成し、当該第1の磁性層の
上面に磁性粒子が流動可能な状態で且つ低抗磁力の第2
の磁性層を形成し、前記第1の磁性層に磁化パターンを
書き込み、前記磁化パターンの磁気力により前記第2の
磁性層の性状を変化させた状態で当該性状を固定化する
ことで構造化パターンを形成することを特徴とする磁気
媒体製造方法を提供する。上記第2の観点による磁気媒
体製造方法では、前記第1の観点で述べた作用(1)〜
(4)に加えて、磁化されていない第1の磁性層の上面
に第2の磁性層を形成するので、第2の磁性層を一定の
厚さで均質に形成しやすくなり、製品の品質を高めるこ
とが出来る。
【0007】第3の観点では、本発明は、上記構成の磁
気媒体製造方法において、前記第2の磁性層の性状が固
定化した後に、前記第1の磁性層に書き込まれた磁化パ
ターンを消去することを特徴とする磁気媒体製造方法を
提供する。上記第3の観点による磁気媒体製造方法で
は、第1の磁性層に書き込まれた磁化パターンを消去す
るので、構造化パターンを形成するのに必要な磁化パタ
ーンが第三者に知得されることを防止でき、安全性をい
っそう向上することが出来る。
【0008】第4の観点では、本発明は、上記構成の磁
気媒体製造方法において、前記第1の磁性層の抗磁力は
300〜3000〔Oe〕であり、前記第2の磁性層の
抗磁力は0.3〜30〔Oe〕であることを特徴とする
磁気媒体製造方法を提供する。上記第4の観点による磁
気媒体製造方法では、第1の磁性層の抗磁力の下限を3
00〔Oe〕としたので、磁化パターンを安定に記録で
きる残留磁化を得られる。また、第1の磁性層の上限を
3000〔Oe〕としたので、通常の磁気ヘッドにより
発生しうる程度の磁場強度で、容易に磁化パターンを記
録できる。さらに、300〜3000〔Oe〕程度の高
抗磁力であれば、比較的に入手が容易な硬磁性材料(コ
バルトフェライト磁性粉,ガンマー酸化鉄,マグネタイ
ト,コバルト被着ガンマ酸化鉄,バリウムフェライト,
メタル磁性粉など)を主成分とする磁性塗料を利用でき
るから、経済的である。一方、第2の磁性層の抗磁力の
上限を30〔Oe〕としたので、残留磁化を十分に小さ
くでき、外部の磁界により着磁されることを十分に防止
できる。また、第2の磁性層の抗磁力の下限を0.3
〔Oe〕としたのは、これより小さな抗磁力で、磁性粒
子が流動可能な状態となっている強磁性材料を得るのが
事実上難しいためである。さらに、0.3〜30〔O
e〕程度の低抗磁力であれば、比較的に入手が容易な軟
磁性材料(センダスト粉,カーボニル鉄,モリブデンパ
ーマロイ圧粉など)を主成分とする磁性塗料を利用でき
るから、経済的である。
【0009】第5の観点では、本発明は、基体と、その
基体の表面に形成された高抗磁力の第1の磁性層と、そ
の第1の磁性層の上面に形成され且つ当該第1の磁性層
に書き込まれた磁化パターンの磁気力により性状が変化
した状態で固定化された構造化パターンを有する低抗磁
力の第2の磁性層とを具備したことを特徴とする磁気媒
体を提供する。上記第5の観点による磁気媒体は、多様
な構造化パターンを形成するのに好都合であり、記録情
報の安定性および安全性を高めることが出来る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。なお、これにより本発明が限定されるもの
ではない。
【0011】−第1の実施形態− 図1は、本発明の第1の実施形態にかかる磁気媒体製造
装置を示す構成図である。この磁気媒体製造装置100
は、ベースフィルムFが巻き回された巻出しリール20
を備えた巻出し部21と,磁気ヘッド(リング型磁気ヘ
ッド)22を備えた磁化パターン出力回路23と,塗布
ローラ24の下部が浸漬された磁性塗料浴25と,乾燥
機26と,消去ヘッド27を備えた磁化パターン消去回
路28と,厚み計29と,巻取りリール30を備えた巻
取り部31とを具備して構成されている。
【0012】次に、この磁気媒体製造装置100の動作
について説明する。まず、前記巻出しリール20からベ
ースフィルムFを引き出す。図2に示すように、前記ベ
ースフィルムFは、シート状の基体10の表面に、高抗
磁力の磁性塗料をコーティングして、第1の磁性層11
を形成した構成である。前記基体10は、例えば厚みτ
oが188μm程度のポリエステルフィルムである。な
お、ポリエステルフィルムの代りに、紙製フィルムを用
いてもよい。また、前記第1の磁性層11の層厚τ1
は、例えば10μm〜40μm程度である。
【0013】図3は、前記第1の磁性層11にかかる磁
性塗料の配合材料およびその配合割合の一例を示す図表
である。図表中、コバルトフェライト磁性粉の抗磁力
は、2750〔Oe〕であるが、前記配合の結果、第1
の磁性層11としての抗磁力は、例えば2700〔O
e〕程度となる。なお、コバルトフェライト磁性粉の代
りに、ガンマー酸化鉄や,マグネタイトや,コバルト被
着ガンマ酸化鉄や,バリウムフェライトや,メタル磁性
粉などの硬磁性材料を用いてもよい。
【0014】次に、前記ベースフィルムFを、前記磁気
ヘッド22の直下で走行させて、前記第1の磁性層11
に記録情報に対応した磁化パターンを書き込む。記録情
報は、例えば、プリペイドカードの場合、カード種別
や,カードごとの個別識別情報や,有効金額や,有効度
数などである。図4に、書き込み後のベースフィルムF
の状態を模式的に示す。磁化パターンの符号変調方式と
しては、NRZI方式やRZ方式などを用いる。
【0015】次に、塗布ローラ24と送りローラの間
に、前記ベースフィルムFを挟んだ状態で走行させ、第
1の磁性層11の上面に低抗磁力の磁性塗料をコーティ
ングする。これにより、図5に示すように、第2の磁性
層12が形成される。前記第2の磁性層12の層厚τ2
は、例えば、3μm程度である。
【0016】図6は、前記第2の磁性層12にかかる磁
性塗料の配合材料およびその配合割合の一例を示す図表
である。図表中、センダスト粉の抗磁力は20〔Oe〕
である。なお、センダスト粉の代りに、カーボニル鉄
や,モリブデンパーマロイ圧粉などの軟磁性材料を用い
てもよい。
【0017】図5に戻り、コーティングされた直後の前
記第2の磁性層12の磁性粒子は、流動可能な状態とな
っており、前記第1の磁性層11に書き込まれた磁化パ
ターンによる磁気力を受けて、性状が、当該磁化パター
ンに合致するように変化する。すなわち、磁化パターン
の磁極(N極,S極)の近傍部分では残留磁化の強度が
極大となるので塗膜の層厚が増大し、磁性粒子が高密度
になる。また、他の部分では、残留磁化の強度が小さく
なるから、塗膜の層厚が低下し、磁性粒子が低密度にな
る。すなわち、図7に示すように、前記第2の磁性層1
2には、磁化パターンの各磁極の真上付近に、隆起部α
1,α2,…が形成される。前記隆起部α1,α2,…
の高さhは、1μm程度である。
【0018】図1に戻り、前記磁気媒体1を、前記乾燥
機26内に導入して通過させ、前記第2の磁性層12を
十分に乾燥させる。これにより、前記第2の磁性層12
は、図7に示した状態で固定化し、構造化パターンが定
着する。このとき、磁性塗料に含まれる溶剤等から気化
したガス成分が外部へ排気される。
【0019】次に、前記磁気媒体1を、前記消去ヘッド
27の直下で走行させて、前記第1の磁性層11に書き
込まれた磁化パターンを消去する。図8に、消去後の磁
気媒体1の状態を模式的に示す。
【0020】次に、厚み計29により、前記磁気媒体1
の厚み(図8のτa)を計り、厚みが許容値を越えてい
れば、不良品と判定する。上記の数値例では、前記許容
値は、磁気媒体1の標準的な厚み232μm(各層の厚
みの合計=188+40+4)に余裕値を加算した値である。次
に、前記磁気媒体1を、巻取りリール30に巻き取る。
【0021】そして、磁気カードを作成する場合には、
前記磁気媒体1をカードの寸法にカットする。磁気カー
ドの種類としては、ID(IDentification)カードや,
クレジットカードや,デビットカードや,バリューカー
ドなどがある。前記IDカードは、個人を識別するため
に、名前や,身分や,資格や,会員番号などを記録した
カードである。前記クレジットカードは、クレジットカ
ード会社が会員に信用を保証,供与するために発行した
顧客カードである。カード保持者は加盟店等から掛けで
商品の購入やサービスの提供を受けることが出来る。ク
レジットカードと同種のカードとして、トランザクショ
ンカード,旅行・娯楽カードなどが知られている。前記
デビットカードは、カード保持者の口座に予め現金が振
り込まれていることを前提として、現金の引出し,商品
の購入やサービスの提供を受けられることが約束された
顧客カードである。デビットカードと同種のカードとし
て、口座カードや,キャッシュ(現金)カードや,小切
手カードなどが知られている。前記バリューカードは、
商品やサービスの対価としての支払い済みバリューが書
き込まれた顧客カードである。カード保持者は、支払い
済みバリューを、商品の購入やサービスの提供の分だけ
減少させることで、支払いに当てることが出来る。バリ
ューカードと同種のカードとして、ストアードバリュー
カード,プリペイドバリューカード,貨幣カード,減少
カードなどが知られている。
【0022】図9は、前記第2の磁性層12に形成され
た構造化パターンを検出する構造化パターン検出部を示
す構成図である。この構造化パターン検出部101で
は、バイアス磁石103によりバイアス磁界を加えた上
で、磁気ヘッド102から検出信号Sを取り出す。図1
0に、前記検出信号Sの波形例を示す。なお、比較例と
して、上記従来の磁気媒体51(図17参照)からの検
出信号S’の波形を点線で示す。前記磁気媒体1を前記
磁気ヘッド102に近接させて走行させると、前記磁気
ヘッド102の直下を構造化パターン(第2の磁性層1
2)の隆起部α1,α2,…が通過する度に、検出信号
Sがパルス状に変化する。これに対し、比較例の波形
S’は、磁気データが書き込まれた領域全体に亘って変
化し、その変化も前記検出信号Sよりも緩やかである。
すなわち、この磁気媒体1によれば、読取りエラーを低
減でき、読取り速度や記録密度を向上することが出来
る。
【0023】なお、以上の第1の実施形態では、記録情
報の安全性と読取りの確実性を高める見地から、前記第
1の磁性層11に書き込まれた磁化パターンを消去した
が、消去しなくてもよい。その場合には、消去ヘッド2
7および磁化パターン消去回路28(図1参照)が不要
となり、構成をさらに簡単化できる。
【0024】以上の第1の実施形態によれば、第2の磁
性層12に形成された構造化パターンの不正な複製や改
竄を十分に防止できるため、記録情報の安全性を向上す
ることが出来る。また、第1の磁性層11には、磁気ヘ
ッド22により任意の磁化パターンを書き込めるから、
多様な構造化パターンを容易に形成できる。
【0025】−第2の実施形態− 図11は、本発明の第2の実施形態にかかる磁気媒体製
造装置を示す構成図である。この磁気媒体製造装置20
0では、巻出しリール20から引き出したベースフィル
ムFを、塗布ローラ24と送りローラの間に挟んだ状態
で走行させ、図12に示すように、磁化パターンが書き
込まれていない第1の磁性層11の上面に、第2の磁性
層12を形成する。その後、磁気ヘッド22を用いて前
記第1の磁性層11に磁化パターンを書き込み(図5参
照)、構造化パターンを形成し(図6参照)、乾燥機2
6で構造化パターンを定着させ、消去ヘッド27により
前記磁化パターンを消去し(図8参照)、厚み計29に
より磁気媒体1の厚みを計り、巻取りリール30に巻き
取る。以上の第2の実施形態によれば、磁化されていな
い第1の磁性層11の上面に、第2の磁性層12にかか
る磁性塗料をコーティングするため、磁性塗料をムラな
く,均質に塗布しやすくなり、製品の品質を高めること
が出来る。
【0026】−第3の実施形態− 図13は、本発明の第3の実施形態にかかる磁気媒体の
説明図である。この磁気媒体300の上面は、構造化パ
ターン形成領域A1と,磁気データ記録領域A2とに区
分けされている。すなわち、高抗磁力の第1の磁性層3
11の一部領域のみの上面に低抗磁力の第2の磁性層3
12を形成し、当該磁性層312に構造化パターンを形
成する。また、前記第1の磁性層311の他部領域はそ
のまま外部に露出させ、その露出領域に磁気ヘッドを用
いて磁気データを書き込む。前記構造化パターン形成領
域A1には、磁気媒体300の使用過程で不変の固有情
報(例えば、プリペイドカードならば、カード種別や,
カードごとの個別識別情報や,有効金額や,有効度数な
ど)を記録する。前記磁気データ記録領域A2には、磁
気媒体300の使用過程で変化する可変情報(例えば、
残金額や残度数など)を記録し、必要に応じて書き換え
る。以上の第3の実施形態によれば、記録情報の特性や
種類(安全性の要求度や,書き換えの要否など)に応じ
て、複製や改竄が困難な構造化パターンによる記録と,
書き換えが容易な磁気データによる記録とを使い分ける
ことが可能となり、磁気媒体としての利便性を向上する
ことが出来る。
【0027】−第4の実施形態− 図14は、本発明の第4の実施形態にかかる磁気媒体の
説明図である。この磁気媒体400は、基体10の表面
に、磁気ヘッドによる磁気データ記録領域としても使用
され且つ高抗磁力の第1の磁性層11’を形成し、その
第1の磁性層11’の上面に低抗磁力の第2の磁性層1
2を形成した構造である。前記第2の磁性層12には、
構造化パターンが形成されている。前記構造化パターン
として記録する情報は、磁気媒体400の使用過程で不
変の固有情報である。前記磁気データとして記録する情
報は、磁気媒体400の使用過程で変化する可変情報で
ある。
【0028】図15は、上記磁気媒体400の構造化パ
ターンおよび磁気データを検出するの磁気データ検出部
410の説明図である。構造化パターンを検出するとき
には、比較的小さな直流バイアス電流Ibを磁気ヘッド
412に加えて検出信号Sdを取得する。すなわち、前
記第1の磁性層11’の磁気データの影響を受けない程
度の強度のバイアス磁界を加えながら、前記第2の磁性
層12の構造化パターンによる磁気の変化を検出する。
磁気データを検出するときには、比較的大きな直流バイ
アス電流Ibを磁気ヘッド412に加えて検出信号Sd
を取得する。すなわち、前記第2の磁性層12の影響を
取り除く比較的大きなバイアス磁界を加えながら、前記
第1の磁性層11’の磁気データによる磁気の変化を検
出する。
【0029】以上の第4の実施形態によれば、第1の磁
性層11’を磁気データの書込み領域としても利用する
ので、上記第3の実施形態にかかる効果に加えて、単位
面積当たりの記録密度をさらに向上することができる。
また、媒体のサイズを小さくできるから、携帯に便利と
なる。
【0030】
【発明の効果】本発明の磁気媒体製造方法および磁気媒
体によれば、第1の磁性層に書き込まれた磁化パターン
の磁気力により第2の磁性層の性状を変化させて、複製
や改竄が事実上不可能な構造化パターンを形成するの
で、記録情報の安全性を向上できると共に、多様な構造
化パターンを容易に形成できるようになる。また、構造
化パターンに磁界(バイアス磁界)を加えたときの磁気
分布がパルス状となるから、読取りエラーを低減でき、
記録情報を短時間で正確に取得することが出来る。ま
た、記録密度を向上できるから、媒体サイズを小さくす
ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる磁気媒体製造
装置を示す構成図である。
【図2】ベースフィルムの構造を示す断面図である。
【図3】第1の磁性層にかかる磁性塗料の配合材料およ
びその配合割合を示す図表である。
【図4】磁化パターン書込み後のベースフィルムを示す
断面図である。
【図5】第2の磁性層を形成後の磁気媒体を示す断面図
である。
【図6】第2の磁性層にかかる磁性塗料の配合材料およ
びその配合割合を示す図表である。
【図7】第2の磁性層に隆起部が形成された状態を示す
断面図である。
【図8】磁化パターンを消去後の磁気媒体を示す断面図
である。
【図9】構造化パターン検出部を示す構成図である。
【図10】図9の構造化パターン検出部から取り出され
た検出信号の波形図である。
【図11】本発明の第2の実施形態にかかる磁気媒体製
造装置を示す構成図である。
【図12】図11の磁気媒体製造装置にかかる磁気媒体
の断面図である。
【図13】本発明の第3の実施形態にかかる磁気媒体の
説明図である。
【図14】本発明の第4の実施形態にかかる磁気媒体の
説明図である
【図15】磁気データ検出部を示す構成図である。
【図16】従来の磁気データ書込み装置の一例を示す構
成図である。
【図17】磁気データを書き込まれた磁気媒体を示す模
式図である。
【図18】図17の磁気媒体の磁気データの検出信号を
示す波形図である。
【符号の説明】
1,300,400 磁気媒体 10 基体 11,11’,311 第1の磁性層 12,312 第2の磁性層 20 巻出しリール 21 巻出し部 22,412 磁気ヘッド 23 磁化パターン出力回路 24 塗布ローラ 25 磁気塗料浴 26 乾燥機 27 消去ヘッド 28 磁化パターン消去回路 29 厚み計 30 巻取りリール 31 巻取り部 100,200 磁気媒体製造装置 101 構造化パターン検出部 102 磁気ヘッド 103,411 バイアス磁石 α1,α2,α3,α4 隆起部 F ベースフィルム S 検出信号 Sd 磁気データ検出信号

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体の表面に高抗磁力の第1の磁性層を
    形成し、当該第1の磁性層に磁化パターンを書き込み、
    その書き込み後の第1の磁性層の上面に磁性粒子が流動
    可能な状態で且つ低抗磁力の第2の磁性層を形成し、前
    記磁化パターンの磁気力により前記第2の磁性層の性状
    を変化させた状態で当該性状を固定化することで構造化
    パターンを形成することを特徴とする磁気媒体製造方
    法。
  2. 【請求項2】 基体の表面に高抗磁力の第1の磁性層を
    形成し、当該第1の磁性層の上面に磁性粒子が流動可能
    な状態で且つ低抗磁力の第2の磁性層を形成し、前記第
    1の磁性層に磁化パターンを書き込み、前記磁化パター
    ンの磁気力により前記第2の磁性層の性状を変化させた
    状態で当該性状を固定化することで構造化パターンを形
    成することを特徴とする磁気媒体製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の磁気媒
    体製造方法において、前記第2の磁性層の性状が固定化
    した後に、前記第1の磁性層に書き込まれた磁化パター
    ンを消去することを特徴とする磁気媒体製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の磁気媒体製造方法において、前記第1の磁性層の抗磁
    力は300〜3000〔Oe〕であり、前記第2の磁性
    層の抗磁力は0.3〜30〔Oe〕であることを特徴と
    する磁気媒体製造方法。
  5. 【請求項5】 基体と、その基体の表面に形成された高
    抗磁力の第1の磁性層と、その第1の磁性層の上面に形
    成され且つ当該第1の磁性層に書き込まれた磁化パター
    ンの磁気力により性状が変化した状態で固定化された構
    造化パターンを有する低抗磁力の第2の磁性層とを具備
    したことを特徴とする磁気媒体。
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