JPH11250446A - 磁気記録媒体の非磁性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末及び磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体の非磁性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末及び磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH11250446A JPH11250446A JP6473998A JP6473998A JPH11250446A JP H11250446 A JPH11250446 A JP H11250446A JP 6473998 A JP6473998 A JP 6473998A JP 6473998 A JP6473998 A JP 6473998A JP H11250446 A JPH11250446 A JP H11250446A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- particle powder
- magnetic
- particles
- magnetic recording
- recording medium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Compounds Of Iron (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
く、且つ、耐久性に優れた磁気記録媒体の非磁性下地層
用非磁性粒子粉末として好適な針状ヘマタイト粒子粉末
及び該針状ヘマタイト粒子粉末を用いた非磁性下地層を
有する磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 平均長軸径0.005〜0.30μm、
BET比表面積35〜150m2 /gの針状ヘマタイト
粒子粉末の水性懸濁液を酸濃度1.0N以上,pH値
3.0以下,温度範囲20〜100℃の条件で酸による
溶解処理を行い、該水性懸濁液中に存在する針状ヘマタ
イト粒子粉末全体量の5〜50重量%を溶解させた後、
残存する針状ヘマタイト粒子粉末を濾過、水洗、乾燥し
て得られた平均長軸径0.004〜0.295μm、B
ET比表面積35.9〜212m2 /gの粒子粉末であ
って、粒子内部にAl換算で0.05〜50重量%のア
ルミニウムを含有している磁気記録媒体の非磁性下地層
用針状ヘマタイト粒子粉末。
Description
く、表面平滑で、強度が大きく、且つ、耐久性に優れた
磁気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末として好
適な針状ヘマタイト粒子粉末及び該針状ヘマタイト粒子
粉末を用いた非磁性下地層を有する磁気記録媒体を提供
する。
再生用機器の長時間記録化、小型軽量化が進むにつれ
て、磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体に対す
る高性能化、即ち、高密度記録化、高出力特性、殊に周
波数特性の向上、低ノイズ化の要求が益々強まってい
る。
ら諸特性を向上させるために、磁性粒子粉末の高性能化
及び磁性層の薄層化の両面から、種々の試みがなされて
いる。
る。
化に対する要求は益々強まっており、従来のビデオテー
プに比べ、記録されるキャリアー信号の周波数が益々高
くなっている。即ち、短波長領域に移行しており、その
結果、磁気テープの表面からの磁化深度が著しく浅くな
っている。
力特性、殊に、S/N比を向上させる為には、磁気記録
層の薄層化が強く要求されている。この事実は、例え
ば、株式会社総合技術センター発行「磁性材料の開発と
磁粉の高分散化技術」(1982年)第312頁の「‥
‥塗布型テープにおける高密度記録のための条件は、短
波長信号に対して、低ノイズで高出力特性を保持できる
ことであるが、その為には保磁力Hcと残留磁化Brが
‥‥共に大きいことと塗布膜の厚みがより薄いことが必
要である。‥‥」なる記載の通りである。
の問題が生じている。第一に、磁気記録層の平滑化と厚
みむらの問題であり、磁気記録層を平滑で厚みむらがな
いものとするためには、ベースフィルムの表面もまた平
滑でなければならない。この事実は、例えば、工学情報
センター出版部発行「磁気テープ−ヘッド走行系の摩擦
摩耗発生要因とトラブル対策−総合技術資料集(−以
下、総合技術資料集という−)」(昭和62年)第18
0及び181頁の「‥‥硬化後の磁性層表面粗さは、ベ
ースの表面粗さ(バック面粗さ)に強く依存し両者はほ
ぼ比例関係にあり、‥‥磁性層はベースの上に塗布され
ているからベースの表面を平滑にすればするほど均一で
大きなヘッド出力が得られS/Nが向上する。‥‥」な
る記載の通りである。
様に薄層化が進んでおり、その結果、ベースフィルムの
強度が問題となってきている。この事実は、例えば、前
出「磁性材料の開発と磁粉の高分散化技術」第77頁の
「‥‥高密度記録化が今の磁気テープに課せられた大き
なテーマであるが、このことは、テープの長さを短くし
てカセットを小型化していく上でも、また長時間記録に
対しても重要となってくる。このためにはフィルムベー
スの厚さを減らすことが必要な訳である。‥‥このよう
に薄くなるにつれてテープのスティフネスが急激に減少
してしまうためレコーダーでのスムーズな走行がむずか
しくなる。ビデオテープの薄型化にともない長手方向、
幅方向両方向に渡ってのこのスティフネスの向上が大い
に望まれている。‥‥」なる記載の通りである。
化の要求はとどまるところがなく、上述した磁気記録層
の薄層化や非磁性支持体の薄層化に伴って、磁気記録媒
体自体の耐久性が低下することとなるため、磁気記録媒
体自体の耐久性を向上させることが強く要求されてい
る。
報の「・・・近年、磁気記録の発展と共に高画質、高音
質の要求がますます高まっており、電磁変換特性の改
良、特に強磁性粉末の微粒子化、高密度化が進められ、
更に磁気テープの表面を平滑化することでノイズを下
げ、C/Nを上げることが要求されている。・・・しか
しながら、磁気テープの走行中において磁性層と装置系
との接触の摩擦係数が増大する結果、短時間の使用で磁
気記録媒体の磁性層が損傷を受け、あるいは磁性層が剥
離する傾向がある。特にビデオテープではビデオヘッド
と磁気記録媒体が高速で接触しながら走行するため、磁
性層から強磁性粉末が脱落しやすく、磁気ヘッドの目詰
まりの原因ともなる。従って、磁気記録媒体の磁性層の
走行耐久性の向上が望まれている。・・・」なる記載か
ら明らかである。
気記録媒体の磁気テープ終端の判定は、磁気記録媒体の
光透過率の大きい部分をビデオデッキによって検知する
ことにより行われている。磁気記録媒体の薄層化や磁気
記録層中に分散されている磁性粒子粉末の超微粒子化に
伴って磁気記録層全体の光透過率が大きくなるとビデオ
デッキによる検知が困難となる為、磁気記録層にカーボ
ンブラック等を添加して光透過率を小さくすることが行
われており、現行のビデオテープにおいては磁気記録層
へのカーボンブラック等の添加は必須となっている。
量に添加することは、高密度記録化を阻害するばかりで
なく、薄層化をも阻害する原因となる。磁気テープの表
面からの磁化深度を浅くして、磁気テープの薄層化をよ
り進めるためには、磁気記録層に添加するカーボンブラ
ック等の非磁性粒子粉末をできるだけ少なくすることが
強く要求されている。
ラック量を少なくしても光透過率が小さい磁気記録媒体
が強く要求されている。
層化に伴って、磁気記録層を形成するために、ベースフ
ィルム等の非磁性支持体上にヘマタイト粒子等の非磁性
粒子粉末を結合剤中に分散させてなる非磁性下地層を少
なくとも1層設けることが行われており、既に、実用化
されている(特公平6−93297号公報、特開昭62
−159338号公報、特開昭63−187418号公
報、特開平4−167225号公報、特開平4−325
915公報、特開平5−73882号公報、特開平5−
182177号公報、特開平5−347017号公報、
特開平6−60362号公報等)。
合剤樹脂中に分散させた非磁性下地層を形成し、その上
層に磁気記録層を設けた磁気記録媒体は、光透過性、表
面平滑性及び強度は改善されるが、耐久性が悪いという
問題があった。この事実は、特開平5−182177号
公報の「・・・支持体表面の非磁性の厚い下塗層を設け
てから磁性層を上層として設けるようにすれば前記の支
持体の表面粗さの影響は解消することができるが、ヘッ
ド摩耗や耐久性が改善されないという問題があった。こ
れは、従来、非磁性下層として熱硬化系樹脂を結合剤と
して用いるので、下層が硬化し、磁性層とヘッドとの摩
擦や他の部材との接触が無緩衝状態で行われることや、
このような下層を有する磁気記録媒体がやや可撓性に乏
しい等のことに起因していると考えられる。・・・」な
る記載の通りである。
持体の薄層化に伴って、表面平滑で、強度が大きく、且
つ、耐久性に優れた非磁性下地層用の非磁性粒子粉末と
しての針状ヘマタイト粒子粉末及び該針状ヘマタイト粒
子粉末を用いた非磁性下地層を有する光透過率が小さ
く、表面平滑で、強度が大きく、且つ、耐久性に優れた
磁気記録媒体は、現在最も要求されているところである
が、未だ得られていない。
透過率が小さく、表面平滑で、強度が大きく、且つ、耐
久性に優れた磁気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子
粉末として好適な針状ヘマタイト粒子粉末及び該針状ヘ
マタイト粒子粉末を用いた非磁性下地層を有する磁気記
録媒体を得ることを技術的課題とする。
通りの本発明によって達成できる。
0.30μm、BET比表面積35〜150m2 /gで
ある針状ヘマタイト粒子粉末の水性懸濁液を酸濃度1.
0N以上,pH値3.0以下,温度範囲20〜100℃
の条件で酸による溶解処理を行い、該水性懸濁液中に存
在する針状ヘマタイト粒子粉末全体量の5〜50重量%
を溶解させた後、残存する針状ヘマタイト粒子粉末を濾
過、水洗、乾燥して得られた平均長軸径0.004〜
0.295μm、BET比表面積35.9〜212m2
/gの粒子粉末であって、粒子内部にAl換算で0.0
5〜50重量%のアルミニウムを含有している磁気記録
媒体の非磁性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末である。
性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末を構成している粒子
の表面が、アルミニウムの水酸化物、アルミニウムの酸
化物、ケイ素の水酸化物又はケイ素の酸化物の少なくと
も一種で被覆されている磁気記録媒体の非磁性下地層用
針状ヘマタイト粒子粉末である。
支持体上に形成される非磁性粒子粉末と結合剤樹脂とか
らなる非磁性下地層及び該非磁性下地層の上に形成され
る磁性粒子粉末と結合剤樹脂とからなる磁気記録層から
なる磁気記録媒体において、前記非磁性粒子粉末が前記
各非磁性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末であることを
特徴とする磁気記録媒体である。
の通りである。
下地層用針状ヘマタイト粒子粉末について述べる。
用ヘマタイト粒子粉末を構成している粒子の粒子形状
は、被処理粒子の粒子形状とほぼ同じ針状である。ここ
で、針状とは、文字通りの針状はもちろん、紡錘状や米
粒状などを含む意味である。また、軸比(平均長軸径:
平均短軸径、以下、単に「軸比」という。)は2:1以
上、好ましくは3:1以上である。ビヒクル中での分散
性を考慮すれば、その上限値は、20:1以下、好まし
くは10:1以下である。軸比が2:1未満の場合に
は、所望の塗膜強度が得られ難くなる。
用針状ヘマタイト粒子粉末の平均長軸径は、0.004
〜0.295μm、好ましくは0.008〜0.275
μmである。0.295μmを越える場合には、粒子サ
イズが大きすぎる為、塗膜の表面平滑性を害するので好
ましくない。0.004μm未満の場合には、ビヒクル
中における分散が困難となる。ビヒクル中における分散
性及び塗膜の表面平滑性を考慮すれば、さらに好ましく
は0.016〜0.245μmである。
下地層用針状ヘマタイト粒子粉末の平均短軸径は、0.
0020〜0.147μmであることが望ましく、0.
0040〜0.123μmであることがより望ましい。
0.0020μm未満の場合には、ビヒクル中における
分散が困難となる傾向が見られる。0.147μmを越
える場合には、粒子サイズが大きすぎる為に、塗膜の表
面平滑性を害する傾向が見られる。ビヒクル中における
分散性及び塗膜の表面平滑性を考慮すれば、平均短軸径
0.0079〜0.098μmのものを選ぶべきであ
る。
用針状ヘマタイト粒子粉末は、BET比表面積値が3
5.9〜212m2 /g、好ましくは38.0〜14
1.4m2 /gである。35.9m2 /g未満の場合に
は、ヘマタイト粒子が粗大であったり、粒子及び粒子相
互間で焼結が生じた粒子となっており、塗膜の表面平滑
性に悪影響を与える。ビヒクル中における分散性を考慮
すると、より好ましくは41.0〜113.1m2 /g
である。
下地層用針状ヘマタイト粒子粉末は、長軸径の粒度分布
の幾何標準偏差値が1.50以下であることが望まし
く、1.48以下であることがより望ましい。1.50
を越える場合には、存在する粗大粒子が塗膜の表面平滑
性に悪影響を与える傾向が見られる。塗膜の表面平滑性
を考慮すれば、1.45以下のものを選ぶべきである。
工業的な生産性を考慮すれば、得られる針状ヘマタイト
粒子粉末の長軸径の粒度分布の幾何標準偏差値の下限値
は1.01である。
用針状ヘマタイト粒子粉末を構成している粒子は、密度
化の程度が高いものである。密度化の程度をBET法に
より測定した比表面積SBET 値と電子顕微鏡写真に示さ
れている粒子から計測された長軸径及び短軸径から算出
した表面積STEM 値との比SBET /STEM で示した場
合、0.5〜2.5を有している。
分散性を考慮するとSBET /STEMの値は0.7〜2.
0が好ましく、より好ましくは0.8〜1.6である。
用針状ヘマタイト粒子粉末を構成している粒子は、Al
換算で0.05〜50重量%のアルミニウムを粒子内部
にほぼ均一に含有している。0.05重量%未満の場合
には、得られる非磁性下地層を有する磁気記録媒体では
十分な耐久性が得られない。50重量%を越える場合に
は、得られる非磁性下地層を有する磁気記録媒体は十分
な耐久性を有しているが、効果が飽和するため必要以上
に含有させる意味がない。磁気記録媒体の耐久性を考慮
すると好ましくは0.1〜30重量%、より好ましくは
0.2〜20重量%である。
用針状ヘマタイト粒子粉末を構成している粒子は、必要
により、アルミニウムの水酸化物、アルミニウムの酸化
物、ケイ素の水酸化物又はケイ素の酸化物の少なくとも
1種で粒子表面が被覆されていてもよい。粒子表面が被
覆物で被覆されている針状ヘマタイト粒子からなる針状
ヘマタイト粒子粉末は、ビヒクル中に分散させる場合
に、結合剤樹脂とのなじみがよく、容易に所望の分散度
が得られる。
物やアルミニウムの酸化物の場合はAl換算で、ケイ素
の水酸化物やケイ素の酸化物の場合はSiO2 換算で粒
子の全重量に対し0.01〜50.0重量%が好まし
い。0.01重量%未満である場合には、被覆による分
散性向上効果が殆どなく、50.0重量%を越える場合
には、被覆効果が飽和するため、必要以上に添加する意
味がない。ビヒクル中の分散性向上効果と生産性を考慮
すれば、0.05〜20.0重量%がより好ましい。
用針状ヘマタイト粒子粉末は、樹脂吸着強度が65%以
上であり、好ましくは68%以上であり、より好ましく
は70%以上である。
下地層用針状ヘマタイト粒子粉末の製造法について述べ
る。
用針状ヘマタイト粒子粉末は、被処理粒子粉末である針
状ヘマタイト粒子粉末を、酸による溶解処理を特定条件
下において行なうことによって得ることができる。
タイト粒子粉末は、種々の方法によって得ることができ
る。例えば、湿式法により直接にヘマタイト粒子粉末を
生成させる方法、アカゲナイト(β−FeOOH)粒子
粉末を生成させた後、加熱脱水してヘマタイト粒子粉末
を得る方法等があるが、一般的な製造法としては、針状
ヘマタイト粒子粉末の前駆体である針状ゲータイト粒子
粉末を湿式法により生成し、得られた針状ゲータイト粒
子粉末を加熱脱水して、被処理粒子粉末である針状ヘマ
タイト粒子粉末を得る方法が工業的にも好ましい。
イト粒子粉末を構成する粒子は、粒子内部にAl換算で
0.05〜50重量%のアルミニウムを含有しているも
のであって、アルミニウムはあらかじめ針状ゲータイト
粒子粉末の生成反応においてアルミニウム化合物として
添加して針状ゲータイト粒子内部に含有させておくこと
が望ましい。
状ヘマタイト粒子粉末の前駆体である針状ゲータイト粒
子粉末の一般的な製造法について述べる。
り、第一鉄塩と、水酸化アルカリ又は炭酸アルカリ又は
水酸化アルカリと炭酸アルカリの混合アルカリのいずれ
かとを用いて反応して得られる鉄の水酸化物や炭酸鉄等
の第一鉄含有沈澱物を含む懸濁液に空気等の酸素含有ガ
スを通気して針状ゲータイト粒子を生成させて得ること
ができる。
は、周知の通り、第一鉄塩水溶液に当量以上の水酸化
アルカリ水溶液を加えて得られる水酸化第一鉄コロイド
を含む懸濁液をpH値11以上にて80℃以下の温度で
酸素含有ガスを通気して酸化反応を行うことにより針状
ゲータイト粒子を生成させる方法、第一鉄塩水溶液と
炭酸アルカリ水溶液とを反応させて得られるFeCO3
を含む懸濁液を、必要により熟成した後、酸素含有ガス
を通気して酸化反応を行うことにより紡錘状を呈したゲ
ータイト粒子を生成させる方法、第一鉄塩水溶液と炭
酸アルカリ水溶液及び水酸化アルカリとを反応させて得
られる鉄含有沈澱物を含む懸濁液を、必要により熟成し
た後、酸素含有ガスを通気して酸化反応を行うことによ
り紡錘状を呈したゲータイト粒子を生成させる方法、
第一鉄塩水溶液に当量未満の水酸化アルカリ水溶液又は
炭酸アルカリ水溶液を添加して得られる水酸化第一鉄コ
ロイドを含む第一鉄塩水溶液に酸素含有ガスを通気して
酸化反応を行うことにより針状ゲータイト核粒子を生成
させ、次いで、該針状ゲータイト核粒子を含む第一鉄塩
水溶液に、該第一鉄塩水溶液中のFe2+に対し当量以上
の水酸化アルカリ水溶液を添加した後、酸素含有ガスを
通気して前記針状ゲータイト核粒子を成長させる方法、
第一鉄塩水溶液に当量未満の水酸化アルカリ水溶液又
は炭酸アルカリ水溶液を添加して得られる水酸化第一鉄
コロイドを含む第一鉄塩水溶液に酸素含有ガスを通気し
て酸化反応を行うことにより針状ゲータイト核粒子を生
成させ、次いで、該針状ゲータイト核粒子を含む第一鉄
塩水溶液に、該第一鉄塩水溶液中のFe2+に対し当量以
上の炭酸アルカリ水溶液を添加した後、酸素含有ガスを
通気して前記針状ゲータイト核粒子を成長させる方法及
び第一鉄塩水溶液と当量未満の水酸化アルカリ又は炭
酸アルカリ水溶液を添加して得られる水酸化第一鉄コロ
イドを含む第一鉄塩水溶液に酸素含有ガスを通気して酸
化反応を行うことにより針状ゲータイト核粒子を生成さ
せ、次いで、酸性乃至中性領域で前記針状ゲータイト核
粒子を成長させる方法等がある。
子の長軸径、短軸径、軸比等の諸特性向上の為に通常添
加されているNi、Zn、P、Si等の異種元素が添加
されていても支障はない。
おいて、第一鉄塩、水酸化アルカリ又は炭酸アルカリ又
は水酸化アルカリと炭酸アルカリの混合アルカリ又は鉄
の水酸化物や炭酸鉄等の第一鉄含有沈澱物を含む懸濁液
から選択するいずれか一以上の溶液中にアルミニウム化
合物を添加することができる。
ルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝
酸アルミニウム等のアルミニウム塩や、アルミン酸ソー
ダ等のアルミン酸アルカリ塩、アルミナゾル、水酸化ア
ルミニウム等を用いることができる。前記アルミニウム
化合物の添加量は、Al換算で0.05〜50重量%で
ある。
常、平均長軸径が0.005〜0.4μm、平均短軸径
が0.0025〜0.20μmであって、BET比表面
積値が50〜250m2 /g程度であり、Al換算でア
ルミニウムを0.05〜50重量%含有している。
ト粒子粉末の製造法について述べる。
粒子粉末は、前駆体である前記針状ゲータイト粒子粉末
を加熱脱水して得ることができる。
粒子の密度化の程度を考慮すると550〜850℃が好
ましい。殊に、550℃以上の高温で加熱脱水する場合
には、周知の通り、針状ゲータイト粒子粉末の加熱脱水
に先立ってあらかじめ針状ゲータイト粒子の粒子表面を
焼結防止剤で被覆しておくことが好ましい。
ヘキサメタリン酸ナトリウム、ポリリン酸、オルトリン
酸等のリン化合物、3号水ガラス、オルトケイ酸ナトリ
ウム、メタケイ酸ナトリウム、コロイダルシリカ等のケ
イ素化合物、ホウ酸等のホウ素化合物、酢酸アルミニウ
ム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミ
ニウム等のアルミニウム塩や、アルミン酸ソーダ等のア
ルミン酸アルカリ塩、アルミナゾル、水酸化アルミニウ
ム等のアルミニウム化合物、オキシ硫酸チタン等のチタ
ン化合物を使用することができる。
防止剤の量は、焼結防止剤の種類や量、アルカリ水溶液
中におけるpH値や加熱処理温度等の諸条件により異な
るが、粒子の全重量に対し0.05〜10重量%程度で
ある。
記針状ゲータイト粒子粉末のBET比表面積値は50〜
250m2 /g程度である。焼結防止剤による被覆処理
は、針状ゲータイト粒子を含む水懸濁液中に焼結防止剤
を添加し、混合攪拌した後、濾別、水洗、乾燥すればよ
い。
イト粒子粉末としては、高密度化された針状ヘマタイト
粒子粉末であることが好ましい。低密度針状ヘマタイト
粒子粉末の場合には、粒子内部及び粒子表面に脱水孔が
多数存在しているために酸による溶解処理の際に脱水孔
から溶解が進行する等により粒子形状が維持されず得ら
れた粉末の分散性は劣ったものとなる。
ためには、あらかじめ、針状ゲータイト粒子粉末を25
0〜500℃で低温加熱処理して低密度針状ヘマタイト
粒子粉末を得、次いで、該低密度針状ヘマタイト粒子粉
末を550〜850℃で高温加熱処理することが好まし
い。
反応に長時間を要する。加熱温度が500℃を越える場
合には、脱水反応が急激に生起し、粒子の形状が崩れや
すくなったり、粒子相互間の焼結を引き起こしやすくな
る。低温加熱処理して得られる低密度針状ヘマタイト粒
子粉末は、ゲータイト粒子からH2 Oが脱水され、脱水
孔を多数有する低密度粒子からなり、BET比表面積値
が出発原料である針状ゲータイト粒子粉末の1.2〜2
倍程度となる。低密度ヘマタイト粒子粉末は、通常、平
均長軸径が0.005〜0.30μm、平均短軸径が
0.0025〜0.15μmであって、BET比表面積
値が70〜350m2 /g程度であり、Al換算で0.
05〜50重量%のアルミニウムを含有している。
0〜850℃で高温加熱して高密度化された針状ヘマタ
イト粒子とする。550℃未満の場合には、高密度化が
不十分であるためヘマタイト粒子の粒子内部及び粒子表
面に脱水孔が多数存在しており、その結果、ビヒクル中
における分散性が不十分であり、非磁性下地層を形成し
た時、表面平滑な塗膜が得られにくい。850℃を越え
る場合には、ヘマタイト粒子の高密度化は十分なされて
いるが、粒子及び粒子相互間の焼結が生じるため、粒子
径が増大し、同様に表面平滑な塗膜は得られにくい。高
密度化された針状ヘマタイト粒子粉末のBET比表面積
値は、通常、35〜150m2 /g程度であり、Al換
算で0.05〜50重量%のアルミニウムを含有してい
る。
粉末は、酸による溶解処理を行うにあたって、あらかじ
め乾式で粗粉砕をして粗粒をほぐした後、スラリー化
し、次いで、湿式粉砕することにより更に粗粒をほぐし
ておくことが好ましい。湿式粉砕は、少なくとも二次凝
集粒子の44μm以上の粗粒が無くなるようにボールミ
ル、サンドグラインダー、コロイドミル等を用いて行え
ばよい。湿式粉砕の程度は44μm以上の粗粒が10%
以下、好ましくは5%以下、より好ましくは0%であ
る。44μm以上の粗粒が10%を越えて残存している
と、次工程における酸による溶解処理の効果が得られ難
い。
下地層用針状ヘマタイト粒子粉末の製造法について述べ
る。
ヘマタイト粒子粉末は、被処理粒子粉末である針状ヘマ
タイト粒子粉末の水性懸濁液を、酸濃度1.0N以上,
pH値3.0以下,温度範囲20〜100℃の条件で溶
解処理を行い、該水性懸濁液中に存在する針状ヘマタイ
ト粒子粉末全体量の5〜50重量%を溶解させた後、残
存する針状ヘマタイト粒子粉末を濾過、水洗、乾燥して
得ることができる。
である針状ヘマタイト粒子粉末について述べる。
を構成している粒子の粒子形状は、針状である。ここ
で、針状とは、文字通りの針状はもちろん、紡錘状や米
粒状などを含む意味である。また、軸比は2:1〜2
0:1である。
粉末の平均長軸径は、0.005〜0.3μm、好まし
くは0.02〜0.25μmである。
粉末の平均短軸径は、好ましくは0.0025〜0.1
5μm、より好ましくは0.01〜0.10μmであ
る。
粉末のBET比表面積値は35〜150m2 /gであ
る。
粉末は、Al換算で0.05〜50重量%のアルミニウ
ムを含有する。
ト粒子粉末の酸による溶解処理について述べる。
の濃度は、1〜500g/lであることが望ましく、1
0〜250g/lであることがより望ましい。1g/l
未満の場合には処理単位の処理量が少なすぎるため工業
的でない。500g/lを越える場合には、均一な溶解
処理を行うことが困難となる。
酸、塩素酸、過塩素酸、シュウ酸のいずれをも用いるこ
とができる。高温での処理を行う場合や溶解処理を行う
容器の腐蝕、劣化及び経済性等を考慮すると、硫酸が好
ましい。
1.2N以上、より好ましくは1.5N以上である。
1.0N未満の場合には、針状ヘマタイト粒子を溶解さ
せるために非常に長時間を要するため工業的に不利とな
る。
値3.0以下、好ましくはpH値2.0以下、より好ま
しくはpH値1.0以下、溶解時間等を考慮すると工業
的にはpH値1.0以下が適している。pH値3.0を
越える場合には、ヘマタイト粒子を溶解させるために非
常に長時間を要するため工業的に不利となる。
℃、好ましくは50〜100℃、より好ましくは70〜
100℃である。20℃未満の場合にはヘマタイト粒子
を溶解させるために非常に長時間を要するため、工業的
に不利となる。100℃を越える場合には、粒子の溶解
が急速に進行するためその制御が困難となり、またオー
トクレーブ等の装置を必要とするため工業的に好ましく
ない。
ト粒子粉末の平均長軸径が比較的大きい領域である0.
05〜0.30μmの場合には、溶解処理の条件をハー
ドな条件、例えば、pH値1.0以下、温度範囲70〜
100℃で行うことが好ましく、平均長軸径が比較的小
さい領域である0.005〜0.05μmの場合には、
溶解処理の条件をソフトな条件、例えば、pH値1.0
〜3.0、温度範囲20〜70℃で行うことが好まし
い。
である針状ヘマタイト粒子粉末全体量の5〜50重量
%、好ましくは10〜45重量%、より好ましくは15
〜40重量%を溶解させるまで行う。5重量%未満の場
合には、微粒子成分が溶解によって十分に除去されず、
50重量%を越える場合には、粒子粉末全体が微粒子化
してしまい、また、溶解による損失が大きいため工業的
に好ましくない。
の水溶液は、濾過によってスラリーから分離して、資源
の再利用という観点から針状ゲータイト粒子粉末の製造
の第一鉄塩原料として使用することができる。
ている針状ヘマタイト粒子粉末の水性懸濁液を濾過、水
洗、乾燥することで本発明に係る磁気記録媒体の非磁性
下地層用針状ヘマタイト粒子粉末を得ることができる。
て洗浄する方法、フィルターシックナーを使用して希釈
法で洗浄する方法、フィルタープレスに通水して洗浄す
る方法等の工業的に通常使用されている方法を使用すれ
ばよい。
用針状ヘマタイト粒子粉末を構成している粒子は、必要
により、アルミニウムの水酸化物、アルミニウムの酸化
物、ケイ素の水酸化物及びケイ素の酸化物の少なくとも
1種により被覆しておくことが好ましい。
後、残存する針状ヘマタイト粒子粉末を含有する水性懸
濁液、該針状ヘマタイト粒子粉末の水性懸濁液を濾過、
水洗して得られるケーキ及び乾燥粉末のいずれかを水溶
液中に分散して得られる水性懸濁液に、アルミニウム化
合物、ケイ素化合物又は当該両化合物を添加して混合攪
拌することにより、又は、必要により、酸又はアルカリ
を用いてpH値を調整することにより、前記針状ヘマタ
イト粒子の粒子表面に、アルミニウムの水酸化物、アル
ミニウムの酸化物、ケイ素の水酸化物及びケイ素の酸化
物を被覆すればよく、次いで、濾別、水洗、乾燥、粉砕
する。なお、必要により、更に、脱気・圧密処理等を施
してもよい。
止剤と同じものが使用できる。アルミニウム化合物の添
加量は、針状ヘマタイト粒子粉末に対しAl換算で0.
01〜50.0重量%である。0.01重量%未満であ
る場合には、ビヒクル中における分散が不十分であり、
50.0重量%を越える場合には、被覆効果が飽和する
ため、必要以上に添加する意味がない。
同じものが使用できる。ケイ素化合物の添加量は、針状
ヘマタイト粒子粉末に対しSiO2 換算で0.01〜5
0.0重量%である。0.01重量%未満である場合に
は、ビヒクル中における分散が不十分であり、50.0
重量%を越える場合には、被覆効果が飽和するため、必
要以上に添加する意味がない。
せて使用する場合には、針状ヘマタイト粒子粉末に対
し、Al換算量とSiO2 換算量との総和で0.01〜
50.0重量%が好ましい。
述べる。
00〜3500Oe、好ましくは800〜3500O
e、角形比(残留磁束密度Br/飽和磁束密度Bm)が
0.86〜0.95、好ましくは0.87〜0.95、
塗膜の光沢度が193〜300%、好ましくは198〜
300%、塗膜表面粗度Raが8.5nm以下、好まし
くは0.5〜8.3nm、より好ましくは0.5〜8.
0nm、塗膜のヤング率(相対値)が120〜160、
好ましくは122〜160、塗膜の線吸収係数が1.1
0〜2.00μm-1、好ましくは1.20〜2.00μ
m-1であり、耐久性のうち走行耐久性は20分以上、好
ましくは22分以上、さらに好ましくは25分以上であ
り、すり傷特性はB以上、好ましくはAである。
について述べる。
体上に非磁性下地層を形成した後、該非磁性下地層上に
磁気記録層を形成することにより得られる。
形成について述べる。
本発明に係る針状ヘマタイト粒子粉末と結合剤樹脂と溶
剤とからなる塗料を塗布して塗膜を形成した後、乾燥す
ることにより形成される。
録媒体に汎用されているポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポ
リエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリアミドイミ
ド、ポリイミド等の合成樹脂フィルム、アルミニウム、
ステンレス等金属の箔や板および各種の紙を使用するこ
とができ、その厚みは、その材質により種々異なるが、
通常好ましくは1.0〜300μm、より好ましくは
2.0〜200μmである。磁気ディスクの場合、非磁
性支持体としてはポリエチレンテレフタレートが通常用
いられ、その厚みは、通常50〜300μm、好ましく
は60〜200μmである。磁気テープの場合は、ポリ
エチレンテレフタレートの場合、その厚みは、通常3〜
100μm、好ましくは4〜20μm、ポリエチレンナ
フタレートの場合、その厚みは、通常3〜50μm、好
ましくは4〜20μm、ポリアミドの場合、その厚み
は、通常2〜10μm、好ましくは3〜7μmである。
媒体の製造にあたって汎用されている塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−マレイン酸共重合体、ウレタンエラストマー、ブタ
ジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルブチラ
ール、ニトロセルロース等セルロース誘導体、ポリエス
テル樹脂、ポリブタジエン等の合成ゴム系樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイソシアネート、電子線
硬化型アクリルウレタン樹脂等とこれらの混合物を使用
することができる。また、各結合剤樹脂には−OH、−
COOH、−SO3 M、−OPO2 M2 、−NH2 等の
極性基(但し、MはH、Na、Kである。)が含まれて
いてもよい。粒子の分散性を考慮すれば、極性基として
−COOH、−SO3 Mが含まれている結合剤樹脂が好
ましい。
配合割合は、結合剤樹脂100重量部に対し、針状ヘマ
タイト粒子粉末が5〜2000重量部、好ましくは10
0〜1000重量部である。
製造にあたって汎用されているメチルエチルケトン、ト
ルエン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、
テトラヒドロフラン及びこれらの混合物等を使用するこ
とができる。
イト粒子粉末100重量部に対しその総量で50〜10
00重量部である。50重量部未満では非磁性塗料とし
た場合に粘度が高くなりすぎ塗布が困難となる。100
0重量部を越える場合には、塗膜を形成する際の溶剤の
揮散量が多くなりすぎ工業的に不利となる。
た非磁性下地層の塗膜厚さは、0.2〜10.0μmの
範囲である。0.2μm未満の場合には、非磁性支持体
の表面粗さを改善することが困難となり、強度も不十分
になりやすい。薄層の磁気記録媒体を得るためには上限
値は10.0μm程度が好ましく、より好ましくは0.
5〜5.0μmの範囲である。
体の製造に用いられる潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤等
を、必要により、添加してもよい。
い針状ヘマタイト粒子を含有する非磁性下地層は、塗膜
の光沢度が187〜300%、好ましくは193〜30
0%、より好ましくは195〜300%、塗膜表面粗度
Raが0.5〜8.5nm、好ましくは0.5〜8.0
nm、より好ましくは0.5〜7.5nm、塗膜のヤン
グ率(相対値)が120〜160、好ましくは122〜
160である。
されている針状ヘマタイト粒子を含有する非磁性下地層
は、塗膜の光沢度が192〜300%、好ましくは19
5〜300%、より好ましくは197〜300%、塗膜
表面粗度Raが0.5〜8.3nm、好ましくは0.5
〜7.8nm、より好ましくは0.5〜7.3nm、塗
膜のヤング率(相対値)が121〜160、好ましくは
123〜160である。
の形成について述べる。
体上に設けられた前記非磁性下地層上に、磁性粒子粉末
と結合剤樹脂と溶剤とを含む磁性塗料を塗布し塗膜を形
成した後、乾燥して磁気記録層を形成することにより得
られる。
粒子粉末やマグネタイト粒子粉末等の磁性酸化鉄粒子粉
末、前記磁性酸化鉄粒子粉末にFe以外のCo、Al、
Ni、P、Zn、Si、B等の異種元素を含有させた磁
性酸化鉄粒子粉末、これらの磁性酸化鉄粒子にCo被着
させた粒子からなるCo被着型磁性酸化鉄粒子粉末、鉄
を主成分とする金属磁性粒子粉末、鉄以外のCo、A
l、Ni、P、Zn、Si、B等を含有する鉄合金磁性
粒子粉末、Ba、Sr、Ba−Srを含有する板状フェ
ライト粒子粉末等のマグネトプランバイト型板状フェラ
イト粒子粉末並びにこれに保磁力低減剤である2価金属
(Co、Ni、Zn等)を含有させたマグネトプランバ
イト型板状複合フェライト粒子粉末等のいずれをも用い
ることができる。なお、近年の短波長記録、高密度記録
を考慮すれば鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末、鉄以
外のCo、Al、Ni、P、Zn、Si、B等を含有す
る鉄合金磁性粒子粉末等が好ましい。
1〜0.50μm、好ましくは0.03〜0.30μm
であって、平均短軸径が0.0007〜0.17μm、
好ましくは0.003〜0.10μmであって、軸比が
3:1以上、好ましくは5:1以上の粒子であり、ビヒ
クル中での分散性を考慮すれば、軸比の上限値は、1
5:1以下、好ましくは10:1以下である。粒子の形
状は、針状である。ここで、針状とは、文字通りの針状
はもちろん、紡錘状や米粒状などを含む意味である。
500〜3500Oe、好ましくは800〜3500O
e、飽和磁化が40〜170emu/g、好ましくは5
0〜170emu/gである。高密度記録化等を考慮す
れば、保磁力は、より好ましくは900〜3500O
e、さらに好ましくは1000〜3500Oeであり、
飽和磁化は、より好ましくは100〜170emu/
g、さらに好ましくは130〜170emu/gであ
る。
層の塗膜厚さは、0.01〜5.0μmの範囲である。
0.01μm未満の場合には、均一な塗布が困難で塗り
むら等の現象が出やすくなるため好ましくない。5.0
μmを越える場合には、反磁界の影響のため、所望の電
磁変換特性が得られにくくなる。好ましくは0.05〜
1.0μmの範囲である。
しては、前記非磁性下地層を形成するのに用いた結合剤
樹脂を使用することができる。
樹脂との配合割合は、結合剤樹脂100重量部に対し、
磁性粒子粉末が200〜2000重量部、好ましくは3
00〜1500重量部である。
は、前記非磁性下地層を形成するのに用いた溶剤を使用
することができる。
部に対しその総量で65〜1000重量部である。65
重量部未満では磁性塗料とした場合に粘度が高くなりす
ぎ塗布が困難となる。1000重量部を越える場合に
は、塗膜を形成する際の溶剤の揮散量が多くなりすぎ工
業的に不利となる。
製造に用いられる潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤等を添加
してもよい。
次の通りである。
を別途に求めておき、固形分100gに相当する量のス
ラリーを325メッシュ(目開き44μm)のフルイに
通し、フルイに残った固形分の量を定量することによっ
て求めた。
微鏡写真(×30000)を縦方向及び横方向にそれぞ
れ4倍に拡大した写真に示される粒子約350個につい
て長軸径、短軸径をそれぞれ測定し、その平均値で示し
た。軸比は、平均長軸径と平均短軸径との比である。
は、下記の方法により求めた値で示した。即ち、上記拡
大写真に示される粒子の長軸径を測定した値を、その測
定値から計算して求めた粒子の実際の長軸径と個数から
統計学的手法に従って対数正規確率紙上に横軸に粒子の
長軸径を、縦軸に所定の長軸径区間のそれぞれに属する
粒子の累積個数(積算フルイ下)を百分率でプロットす
る。そして、このグラフから粒子の個数が50%及び8
4.13%のそれぞれに相当する長軸径の値を読みと
り、幾何標準偏差値(σg)=積算フルイ下84.13
%における長軸径/積算フルイ下50%における長軸径
(幾何平均径)に従って算出した値で示した。幾何標準
偏差値が小さい程、粒子の長軸径の粒度分布が優れてい
ることを意味する。
した。
前述した通り、SBET /STEM で示した。ここで、S
BET は、上記BET法により測定した比表面積の値であ
る。STEM は、前記電子顕微鏡写真から測定した粒子の
平均長軸径lcm、平均短軸径wcmを用いて粒子を直
方体と仮定して下記式に従って算出した値である。
w2 )/(lw2 ・ρp )〕×10-4 (ただし、ρp はヘマタイトの真比重であり、5.2g
/cm3 を用いた。)
が全くなく表面が平滑な粒子の比表面積であるから、S
BET /STEM の値が1に近い程、ヘマタイト粒子の内部
及び表面に脱水孔が少なく表面が平滑な粒子、即ち、高
密度な粒子であることを意味する。
存在するAl、Si等のそれぞれの含有量は、「蛍光X
線分析装置3063M型」(理学電機工業株式会社製)
を使用し、JIS K0119の「けい光X線分析通
則」に従って測定した。
る塗料粘度を、E型粘度計EMD−R(株式会社東京計
器製)を用いて測定し、ずり速度D=1.92sec-1
における値で示した。
着強度を示すものであり、下記の方法により求めた値T
%が100に近い程、樹脂が粒子に強く吸着され、良好
であることを示す。
子粉末20gとスルホン酸ナトリウム基を有する塩化ビ
ニル樹脂2gを溶解させた混合溶剤(メチルエチルケト
ン27.0g、トルエン16.2g、シクロヘキサノン
10.8g)56gとを3mmφスチールビーズ120
gとともに100mlポリビンに入れ、60分間ペイン
トシェーカーで混合分散する。
0mlの沈降管に入れ回転数10000rpmで15分
間遠心分離を行い、固形部分と溶剤部分とを分離する。
そして、溶剤部分に含まれる樹脂固形分濃度を重量法に
よって定量し、仕込みの樹脂量との差し引きにより、固
形部分に存在する樹脂量を求め、これを粒子に対する樹
脂吸着量Wa(mg/g)とする。
mlトールビーカーに全量取り出し、これに混合溶剤
(メチルエチルケトン25.0g、トルエン15.0
g、シクロヘキサノン10.0g)50gを加え、15
分間超音波分散を行って懸濁状態とした後、50ml沈
降管に入れ回転数10000rpmで15分間遠心分離
を行い、固形部分と溶剤部分とを分離する。そして、溶
剤部分の樹脂固形分濃度を測定することによって、粒子
表面に吸着していた樹脂のうち溶剤相に抽出された樹脂
量を定量する。
ールビーカーへの全量取り出しから溶剤相に溶け出した
樹脂量の定量までの操作を2回繰り返し、合計3回の溶
剤相中における樹脂の抽出量の総和We(mg/g)を
求め、下記の式に従って求めた値を樹脂吸着強度T
(%)とした。
光沢度は、「グロスメーターUGV−5D」(スガ試験
機株式会社製)を用いて塗膜の45°光沢度を測定して
求めた。
5A」(東京精密株式会社製)を用いて塗布膜の中心線
平均粗さRaを測定した。
行耐久性とすり傷特性を評価した。
ility Tester MDT−3000」(St
einberg Associates社製)を用い
て、負荷200gw、ヘッドとテープとの相対速度16
m/sにおける実可動時間で評価した。実可動時間が長
い程走行耐久性が良いことを示す。
微鏡で観察し、すり傷の有無を目視で評価し、下記の4
段階の評価を行った。 A:すり傷なし B:すり傷若干有り C:すり傷有り D:ひどいすり傷有り
島津製作所製)を用いて塗膜のヤング率を測定して求め
た。ヤング率は市販ビデオテープ「AV T−120
(日本ビクター株式会社製)」との相対値で表した。相
対値が高いほど塗膜強度が良好であることを示す。
3S−15」(東英工業株式会社製)を使用し、外部磁
場10KOeまでかけて測定した。
2100」(株式会社島津製作所製)を用いて磁気記録
媒体について測定した光透過率の値を下記式に挿入して
算出した線吸収係数で示した。線吸収係数は、その値が
大きい程、光を透しにくいことを示す。光透過率の値を
測定するにあたっては、上記磁気記録媒体に用いた非磁
性支持体と同一の非磁性支持体をブランクとして用い
た。
膜厚と磁気記録層の膜厚との総和)の厚み(μm)
体、非磁性下地層及び磁気記録層の各層の厚みは、下記
の方法によって測定した。即ち、デジタル電子マイクロ
メーターK351C(安立電気株式会社製)を用いて、
先ず、非磁性支持体の膜厚(A)を測定する。次に、非
磁性支持体と該非磁性支持体上に形成された非磁性下地
層との厚み(B)(非磁性支持体の厚みと非磁性下地層
の厚みとの総和)を同様にして測定する。更に、非磁性
下地層上に磁気記録層を形成することにより得られた磁
気記録媒体の厚み(C)(非磁性支持体の厚みと非磁性
下地層の厚みと磁気記録層の厚みとの総和)を同様にし
て測定する。そして、非磁性下地層の厚みはB−Aで示
し、磁気記録層の厚みはC−Bで示した。
鉄水溶液と炭酸ナトリウム水溶液とを用いて、前記ゲー
タイト粒子の製造法により得られたAl換算で1.1
2重量%のアルミニウムを粒子内部に均一に含有してい
る紡錘状ゲータイト粒子粉末(平均長軸径0.167μ
m、平均短軸径0.0196μm、軸比8.5、長軸径
の幾何標準偏差値(σg)1.32、BET比表面積値
165.3m2 /g)1200gを水中に懸濁させてス
ラリーとし、固形分濃度を8g/lに調整した。このス
ラリー150lを加熱し、温度を60℃とし、0.1N
のNaOH水溶液を加えてスラリーのpH値を10.0
に調整した。
防止剤として3号水ガラス24gを徐々に加え、添加が
終わった後、60分間熟成を行った。次に、このスラリ
ーに0.1Nの酢酸溶液を加え、スラリーのpH値を
6.0に調整した。その後、常法により、濾別、水洗、
乾燥、粉砕を行い、ケイ素の酸化物が粒子表面に被覆さ
れている紡錘状ゲータイト粒子からなる紡錘状ゲータイ
ト粒子粉末を得た。含有するSiO2 量は0.52重量
%であった。
0gを、ステンレス製回転炉に投入し、回転駆動させな
がら空気中で340℃で30分間熱処理を行って加熱脱
水し、低密度紡錘状ヘマタイト粒子粉末を得た。得られ
た低密度紡錘状ヘマタイト粒子粉末は、平均長軸径0.
143μm、平均短軸径0.0191μm、軸比7.
5、長軸径の幾何標準偏差値(σg)1.32、BET
比表面積値(SBET )188.9m2 /g、密度化の程
度を示すSBET /STEM は4.40であった。
末850gをセラミック製の回転炉に投入し、回転駆動
させながら空気中650℃で30分間熱処理を行い、脱
水孔の封孔処理を行った。高密度化された紡錘状ヘマタ
イト粒子粉末は、平均長軸径が0.141μm、平均短
軸径が0.0192μm、軸比が7.3、長軸径の幾何
標準偏差値(σg)1.33、BET比表面積値(S
BET )が56.1m2 /g、密度化の程度を示す比S
BET /STEM が1.31、含有するSiO2 量は0.5
7重量%、さらにAl換算で1.23重量%のアルミニ
ウムを含有するものであった。
粒子粉末800gをあらかじめ奈良式粉砕機で粗粉砕し
た後、純水4.7lに投入し、ホモミキサー(特殊機化
工業株式会社製)を用いて60分間解膠した。
タイト粒子粉末のスラリーを横型SGM(ディスパマッ
トSL:エスシー・アディケム株式会社製)で循環しな
がら、軸回転数2000rpmのもとで3時間混合・分
散した。得られたスラリー中の針状ヘマタイト粒子粉末
の325mesh(目開き44μm)における篩残分は
0%であった。
解処理>得られた高密度化された紡錘状ヘマタイト粒子
粉末のスラリーに水を添加して該スラリーの濃度を10
0g/lとした後、当該スラリーを7l採取した。採取
したスラリーを攪拌しながら、70重量%の硫酸水溶液
を加えて硫酸濃度を1.3Nとし、スラリーのpH値を
0.58に調整した。次に、このスラリーを攪拌しなが
ら加熱して80℃まで昇温し、その温度で5時間保持し
て溶解処理を行い、液中に存在している紡錘状ヘマタイ
ト粒子粉末全体量の29.5重量%を溶解させた。
鉄の酸性水溶液)を分離した。スラリーから濾液を分離
後、デカンテーション法により水洗し、pH値が5.0
の水洗スラリーとした。この時点でのスラリー濃度を確
認したところ68g/lであった。
取してブフナーロートを用いて濾別し、純水を通水して
濾液の電導度が30μs以下になるまで水洗し、その
後、常法によって乾燥させた後、粉砕して、紡錘状ヘマ
タイト粒子粉末を得た。得られた紡錘状ヘマタイト粒子
粉末は、長軸径が0.133μm、短軸径が0.018
2μm、軸比が7.3、長軸径の幾何標準偏差値σgが
1.34、BET比表面積値(SBET )が60.3m2
/g、密度化の程度を示すSBET /STEM が1.34、
Al換算で1.23重量%のアルミニウムを含有し、樹
脂吸着強度は77.8%であった。
の非磁性下地層の形成>上記で得られた紡錘状ヘマタイ
ト粒子粉末12gと結合剤樹脂溶液(スルホン酸ナトリ
ウム基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂30
重量%とシクロヘキサノン70重量%)及びシクロヘキ
サノンとを混合して混合物(固形分率72%)を得、こ
の混合物を更にプラストミルで30分間混練して混練物
を得た。
mmφガラスビーズ95g、結合剤樹脂溶液(スルホン
酸ナトリウム基を有するポリウレタン樹脂30重量%、
溶剤(メチルエチルケトン:トルエン=1:1)70重
量%)、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン及びト
ルエンとともに添加し、ペイントシェーカーで6時間混
合・分散を行って塗料組成物を得た。
塗料の組成は、下記の通りであった。 紡錘状ヘマタイト粒子粉末 100重量部 スルホン酸ナトリウム基を有する 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 10重量部 スルホン酸ナトリウム基を有するポリウレタン樹脂 10重量部 シクロヘキサノン 44.6重量部 メチルエチルケトン 111.4重量部 トルエン 66.9重量部
厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上
にアプリケーターを用いて55μmの厚さに塗布し、次
いで、乾燥させることにより非磁性下地層を形成した。
非磁性下地層の厚みは3.5μmであった。
%、表面粗度Raが6.2nm、塗膜のヤング率(相対
値)は126であった。
>鉄を主成分とする針状金属磁性粒子粉末(平均長軸径
0.125μm、平均短軸径0.0160μm、軸比
7.8、保磁力1903Oe、飽和磁化値136.5e
mu/g)12g、研磨剤(商品名:AKP−30、住
友化学株式会社製)1.2g、カーボンブラック(商品
名:#3250B、三菱化学株式会社製)0.12g、
結合剤樹脂溶液(スルホン酸ナトリウム基を有する塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂30重量%とシクロヘキ
サノン70重量%)及びシクロヘキサノンとを混合して
混合物(固形分率78%)を得、この混合物を更にプラ
ストミルで30分間混練して混練物を得た。
mmφガラスビーズ95g、結合剤樹脂溶液(スルホン
酸ナトリウム基を有するポリウレタン樹脂30重量%、
溶剤(メチルエチルケトン:トルエン=1:1)70重
量%)、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン及びト
ルエンとともに添加し、ペイントシェーカーで6時間混
合・分散を行った後、潤滑剤及び硬化剤を加え、さら
に、ペイントシェーカーで15分間混合・分散して磁性
塗料を得た。
った。 鉄を主成分とする針状金属磁性粒子粉末 100重量部 スルホン酸ナトリウム基を有する 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 10重量部 スルホン酸ナトリウム基を有するポリウレタン樹脂 10重量部 研磨剤(AKP−30) 10重量部 カーボンブラック(#3250B) 3.0重量部 潤滑剤(ミリスチン酸:ステアリン酸ブチル=1:2) 3.0重量部 硬化剤(ポリイソシアネート) 5.0重量部 シクロヘキサノン 65.8重量部 メチルエチルケトン 164.5重量部 トルエン 98.7重量部
プリケーターを用いて15μmの厚さに塗布した後、磁
場中において配向・乾燥し、次いで、カレンダー処理を
行った後、60℃で24時間硬化反応を行い0.5イン
チ幅にスリットして磁気テープを得た。磁気記録層の厚
みは1.1μmであった。
e、角型比(Br/Bm)が0.87、光沢度が231
%、表面粗度Raが6.2nm、塗膜のヤング率(相対
値)が130、線吸収係数が1.24、走行耐久性が2
7.6分、すり傷特性がAであった。
磁気記録媒体の磁気記録層の薄層化にいっそう拍車がか
かっている。かかる磁気記録層の薄層化にあたっては、
非磁性支持体上に非磁性下地層を設け、該非磁性下地層
上に磁気記録層を塗布することが行われており、該非磁
性下地層表面は、より平滑であることが要求され、非磁
性下地層を構成している針状ヘマタイト粒子粉末にも結
合剤樹脂中への分散性が良好であることが求められてい
る。しかし、従来の針状ヘマタイト粒子粉末は、構成し
ている粒子の粒子表面への表面被覆等により、若干の分
散性の向上を図ることはできたものの未だ非磁性下地層
の十分な表面平滑性は得られていない。
通常、湿式法により針状ゲータイト粒子粉末を得、次い
で、加熱脱水して得られているが、常法によって得られ
る針状ヘマタイト粒子粉末は、粒径分布にかなりの幅を
有しており、特に微粒子成分の存在が結合剤樹脂中への
分散を困難にしていることを見出した。
粉末を強酸性の水溶液中で溶解処理を行って溶解しやす
い微粒子成分を除去することにより、分散性の向上、ひ
いては非磁性支持体上に当該酸による溶解処理を行って
得られた針状ヘマタイト粒子粉末と結合剤樹脂とからな
る非磁性下地層を形成した場合、該非磁性下地層の表面
平滑性を向上させることができることを見出し、本発明
を完成させたものである。
よる処理を行う試みとしては、pH値4以下の酸性水溶
液中における黄色含水酸化鉄粒子粉末の加熱処理を行う
ものがある(特開平9−165531号公報)が、粒子
そのものを溶解させるものではなく、粒子表面に吸着し
ている可溶性ナトリウム塩の除去を目的とするものであ
る。
下地層の強度を向上させることができた理由について、
本発明者は、後出実施例に示す通り、粒子内部にアルミ
ニウムが含有されている針状ヘマタイト粒子粉末の結合
剤樹脂との樹脂吸着強度が高まったことに起因して、非
磁性下地層における針状ヘマタイト粒子や非磁性下地層
自体の非磁性支持体への密着度が高まったことによるも
のと考えている。
の強度の向上及び表面平滑化を図ることができた非磁性
下地層を用いていることから表面平滑で、強度が大き
く、且つ、耐久性に優れるものである。
〜31; <針状ゲータイト粒子粉末の種類> 前駆体1〜7 針状ヘマタイト粒子粉末の前駆体である針状ゲータイト
粒子粉末を表1に示す製法に従って製造した。得られた
ゲータイト粒子粉末の諸特性を表1に示す。
剤の種類及び添加量、加熱脱水温度及び時間を種々変化
させた以外は、前記本発明の実施の形態と同様にして、
低密度針状ヘマタイト粒子粉末を得た。なお、比較例4
で得られた粒子粉末は、ゲータイト粒子粉末である。こ
の時の主要製造条件及び諸特性を表2及び表3に示す。
理の温度及び時間を種々変化させた以外は、前記本発明
の実施の形態と同様にして、高密度針状ヘマタイト粒子
粉末を得た。この時の主要製造条件及び諸特性を表4及
び表5に示す。
処理> 実施例15〜21、比較例12〜13 高密度針状ヘマタイト粒子粉末の種類、湿式粉砕の有
無、酸の種類、酸濃度、スラリーのpH値、加熱温度及
び加熱時間を種々変化させた以外は、前記本発明の実施
の形態と同様にして、針状ヘマタイト粒子粉末を得た。
この時の主要製造条件及び諸特性を表6及び表7に示
す。
> 実施例22 酸による溶解処理後にデカンテーション法により水洗し
て得られた実施例15のpH値が5.0の水洗スラリー
は、スラリー濃度が67g/lであった。この水洗スラ
リー5lを再度加熱して60℃とし、該スラリーに1.
0Nのアルミン酸ナトリウム水溶液248.1ml(針
状ヘマタイト粒子に対しAl換算で2.0wt%に相当
する。)を加え、30分間保持した後、酢酸水溶液を用
いてpH値を8.0に調整した。次いで、濾別、水洗、
乾燥、粉砕して粒子表面が被覆物により被覆されている
粒子からなる針状ヘマタイト粒子粉末を得た。この時の
主要製造条件及び諸特性を表8に示す。
類、表面処理物の種類及び量を種々変化させた以外は、
実施例22と同様にして、常法により粒子表面が被覆物
により被覆されている粒子からなる針状ヘマタイト粒子
粉末を得た。この時の主要製造条件及び諸特性を表8に
示す。
の非磁性下地層の形成> 実施例29〜42、比較例14〜22 実施例15〜28及び比較例1、3、7〜13で得られ
た針状ヘマタイト粒子粉末を用いて、前記本発明の実施
の形態と同様にして、非磁性下地層を形成した。この時
の主要製造条件及び諸特性を表9及び表10に示す。
>磁気記録層の形成に用いた磁性粒子粉末とその諸特性
を表11に示す。
性下地層の種類、磁性粒子粉末の種類を種々変化させた
以外は、前記本発明の実施の形態と同様にして、磁気記
録媒体を製造した。この時の主要製造条件及び諸特性を
表12及び表13に示す。
は、前出実施例に示した通り、非磁性下地層用非磁性粉
末として用いた場合、微粒子成分が少ないことによりビ
ヒクル中での分散性が優れているので強度と表面平滑性
に優れている非磁性下地層を得ることができ、また、粒
子内部にアルミニウムを含有しているため、より強度に
優れている非磁性下地層を得ることができ、該非磁性下
地層を用いて磁気記録媒体とした場合、光透過率が小さ
く、表面平滑性に優れ、強度が大きく、且つ、耐久性に
優れた磁気記録媒体とすることができるため、高密度磁
気記録媒体の非磁性下地層用の非磁性粒子粉末として好
適である。
述した通り、光透過率が小さく、表面平滑で、強度が大
きく、且つ、耐久性に優れているので高密度磁気記録媒
体として好適である。
Claims (3)
- 【請求項1】 平均長軸径0.005〜0.30μm、
BET比表面積35〜150m2 /gである針状ヘマタ
イト粒子粉末の水性懸濁液を酸濃度1.0N以上,pH
値3.0以下,温度範囲20〜100℃の条件で酸によ
る溶解処理を行い、該水性懸濁液中に存在する針状ヘマ
タイト粒子粉末全体量の5〜50重量%を溶解させた
後、残存する針状ヘマタイト粒子粉末を濾過、水洗、乾
燥して得られた平均長軸径0.004〜0.295μ
m、BET比表面積35.9〜212m2 /gの粒子粉
末であって、粒子内部にAl換算で0.05〜50重量
%のアルミニウムを含有している磁気記録媒体の非磁性
下地層用針状ヘマタイト粒子粉末。 - 【請求項2】 請求項1記載の磁気記録媒体の非磁性下
地層用針状ヘマタイト粒子粉末を構成している粒子の表
面が、アルミニウムの水酸化物、アルミニウムの酸化
物、ケイ素の水酸化物又はケイ素の酸化物の少なくとも
一種で被覆されている磁気記録媒体の非磁性下地層用針
状ヘマタイト粒子粉末。 - 【請求項3】 非磁性支持体、該非磁性支持体上に形成
される非磁性粒子粉末と結合剤樹脂とからなる非磁性下
地層及び該非磁性下地層の上に形成される磁性粒子粉末
と結合剤樹脂とからなる磁気記録層からなる磁気記録媒
体において、前記非磁性粒子粉末が請求項1又は2記載
の非磁性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末であることを
特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06473998A JP3763333B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 磁気記録媒体の非磁性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末及び磁気記録媒体 |
US09/199,817 US6124022A (en) | 1997-11-26 | 1998-11-25 | Acicular hematite particles for non-magnetic undercoat layer of magnetic recording medium, and magnetic recording medium using the same |
EP98309695A EP0919522B1 (en) | 1997-11-26 | 1998-11-26 | Acicular hematite particles for non-magnetic undercoat layer of magnetic recording medium |
DE69803649T DE69803649T2 (de) | 1997-11-26 | 1998-11-26 | Nadelförmige Hämatitteilchen für nichtmagnetische Unterschicht eines magnetischen Aufzeichnungsmediums |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06473998A JP3763333B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 磁気記録媒体の非磁性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末及び磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11250446A true JPH11250446A (ja) | 1999-09-17 |
JP3763333B2 JP3763333B2 (ja) | 2006-04-05 |
Family
ID=13266833
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06473998A Expired - Lifetime JP3763333B2 (ja) | 1997-11-26 | 1998-02-27 | 磁気記録媒体の非磁性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末及び磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3763333B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005340690A (ja) * | 2004-05-31 | 2005-12-08 | Asahi Techno Glass Corp | 六方晶フェライト磁性粉末およびその製造方法 |
-
1998
- 1998-02-27 JP JP06473998A patent/JP3763333B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005340690A (ja) * | 2004-05-31 | 2005-12-08 | Asahi Techno Glass Corp | 六方晶フェライト磁性粉末およびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3763333B2 (ja) | 2006-04-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3514068B2 (ja) | 磁気記録媒体の非磁性下地層用ヘマタイト粒子粉末及びその製造法、磁気記録媒体の非磁性下地層及び磁気記録媒体 | |
JP3509837B2 (ja) | 鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末を使用している磁気記録媒体の非磁性下地層用ヘマタイト粒子粉末、該ヘマタイト粒子粉末を用いた磁気記録媒体の非磁性下地層、該非磁性下地層を用いた磁気記録媒体並びに該ヘマタイト粒子粉末の製造法 | |
JP2000123354A (ja) | 磁気記録媒体の非磁性下地層用粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体 | |
JP4305589B2 (ja) | 磁気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体 | |
JP3427883B2 (ja) | 磁気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体 | |
JP3832539B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
JPH11353637A (ja) | 非磁性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末及び該針状ヘマタイト粒子粉末を用いた非磁性下地層を有する磁気記録媒体 | |
JP4870860B2 (ja) | 磁気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末及び磁気記録媒体 | |
JP4732556B2 (ja) | 磁気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体 | |
JP3512056B2 (ja) | 磁気記録媒体の非磁性下地層用ヘマタイト粒子粉末及び磁気記録媒体 | |
JP3763333B2 (ja) | 磁気記録媒体の非磁性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末及び磁気記録媒体 | |
JP3661734B2 (ja) | 鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末を使用している磁気記録媒体の非磁性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末、該針状ヘマタイト粒子粉末を用いた非磁性下地層を有する磁気記録媒体 | |
JP3690456B2 (ja) | 磁気記録媒体の非磁性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末及び磁気記録媒体 | |
JP3656700B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
JP3632727B2 (ja) | 磁気記録媒体の非磁性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末及び磁気記録媒体 | |
JP3763353B2 (ja) | 磁気記録媒体の非磁性下地層用ヘマタイト粉末及び該非磁性下地層用ヘマタイト粉末を用いた磁気記録媒体の非磁性下地層並びに磁気記録媒体 | |
JP3661735B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
JP3661738B2 (ja) | 非磁性下地層を有する磁気記録媒体用基体及び該基体を用いた磁気記録媒体 | |
JP4732555B2 (ja) | 磁気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体 | |
JP3965660B2 (ja) | 鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末を使用している磁気記録媒体の非磁性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末、該針状ヘマタイト粒子粉末を用いた非磁性下地層を有する磁気記録媒体 | |
JPH10241148A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JP3661733B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
JP4352270B2 (ja) | 磁気記録媒体の非磁性下地層用ヘマタイト粒子粉末及び磁気記録媒体 | |
JP3952171B2 (ja) | 磁気記録媒体の非磁性下地層用ヘマタイト粒子粉末及び磁気記録媒体 | |
JPH10269553A (ja) | 磁気記録媒体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040610 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050921 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20051228 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060110 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100127 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110127 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120127 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120127 Year of fee payment: 6 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120127 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120127 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130127 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130127 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |