JPH11250381A - 車両緊急通報システム及び車両緊急通報装置 - Google Patents

車両緊急通報システム及び車両緊急通報装置

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JPH11250381A
JPH11250381A JP6201098A JP6201098A JPH11250381A JP H11250381 A JPH11250381 A JP H11250381A JP 6201098 A JP6201098 A JP 6201098A JP 6201098 A JP6201098 A JP 6201098A JP H11250381 A JPH11250381 A JP H11250381A
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center
accident
emergency notification
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Yukio Ichikawa
幸雄 市川
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隆 川里
Kenji Matsumoto
謙二 松本
Aoshi Yoshida
青史 吉田
Hiroyuki Maeda
裕幸 前田
Takumi Yasujima
巧 安島
Masahiro Onuki
雅弘 大貫
Masakatsu Koujitani
昌克 柑谷
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Daimler Benz Inter Service Telematic Nippon KK
Panasonic Holdings Corp
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DAIMLER BENZ INTER SERVICE TELEMATIC NIPPON KK
Daimler Benz Inter Service Telematic Nippon KK
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 事故車両からセンターへの送信が途中で途絶
えた場合でも、センターで事故位置の特定が可能なよう
に位置情報を送信する車両緊急通報装置を提供する。 【解決手段】 車両に搭載され、事故発生時に無線回線
で自車位置データをセンターに自動送信する車両緊急通
報装置において、車両走行中に入力する車両位置に関す
るデータをサイクリックに記録するデータ記憶手段13
と、事故発生時にデータ記憶手段に記録されているデー
タを読み出して、記録時期の新しいデータから順に出力
するデータ読出手段16と、事故発生時にデータ読出手段
から出力されたデータをセンターに送信する送信手段17
とを設ける。事故発生時、最新のデータから順に送信さ
れるため、センターでは、データ送信が途絶えても、事
故位置を特定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、事故車両からセン
ターに無線を通じて車両位置を自動通報する車両緊急通
報システムと、この通報を実行する車両緊急通報装置に
関し、特に、通報時の送信が途中で途絶えても、センタ
ーでの事故車両位置の把握を可能にするものである。
【0002】
【従来の技術】近年、我が国では、多発する交通事故に
対処するため、車両緊急通報システムを標準化しようと
する動きがある。このシステムは、車両の衝突や事故発
生時、車両に搭載した緊急通報装置から自動で、センタ
ーへ車両緊急情報を通報し、緊急車両が事故現場に到着
するまでの時間を短縮して、怪我人をより迅速に救出、
救済できるようにするものであり、既にドイツでは、こ
のシステムが実施段階に入っている。
【0003】車両に搭載する緊急通報装置には、次のよ
うな機能が必要になる。 (1)通信機能(センターとの通信) 携帯電話機と同様の通信機能を持ち、9600bpsのデー
タ通信と音声通話との自動切換えを可能にする。 (2)位置検出機能(自車両の位置検出) 車両位置検出用のデータとして、GPSやジャイロなど
の自車位置データを記録する。 (3)緊急検出機能(自車両の緊急検出) 衝突センサーや横転センサーを持ち、どのような事故が
発生したかを検出する。 (4)車両緊急情報通報機能(センターへの緊急通報) 衝突センサーや横転センサーの検知によって緊急通報を
開始し、記録された自車位置データの自動送信を行な
う。車両緊急情報通報ボタンの押下による手動通報も可
能にする。 (5)パワーマネージメント機能(緊急通報装置の電源
を制御) 事故検出時、補助バッテリーへの自動切換を行ない、緊
急通報の間の電源を確保する。
【0004】そのため、車両が事故に遭遇すると、事故
車両の緊急通報装置に記録されている自車位置データが
センターに自動送信され、センターでは、このデータを
基に事故車両の位置を確認し、緊急車両の出動を要請す
る。
【0005】また、従来から、車両の走行位置を表示す
るナビゲーション装置に、この緊急通報装置と同様に、
事故発生時の位置通報機能を持たせることが提案されて
いる。例えば、特開平5−5626号公報には、この種
のナビゲーション装置として図5に示す装置が開示され
ている。この装置は、車両の自車位置を求めるロケーシ
ョン装置70と、事故発生検出手段としての加速度センサ
ー80と、ロケーション装置70が求めた自車位置データを
記憶して事故発生時に出力するコントロール装置76と、
データの送信手段である通信装置79とを備えており、ロ
ケーション装置70は、車両の走行方位を検出する方位セ
ンサー71と、車両の走行距離を検出する距離センサー72
と、GPSデータを受信する絶対位置確定センサー73
と、地図データや連絡先の電話番号が格納されたCDR
OM74と、各センサーの情報から自車位置を求めて表示
装置(不図示)に表示するCPU75とを具備している。
【0006】また、コントロール装置76は、ロケーショ
ン装置70から取り込まれた自車位置データを記憶するF
IFOメモリ78と、加速度センサー80の検出出力から事
故の発生を判断してFIFOメモリ78に記憶されたデー
タの送出を制御するメインCPU77とを備えている。
【0007】この装置では、ロケーション装置70のCP
U75が、方位センサー71、距離センサー72及び絶対位置
確定センサー73の信号とCDROM74内に格納されてい
る道路ネットワークデータとを照合して車両の自車位置
を推定し、表示装置に表示するとともに、所定時間毎ま
たは所定の走行距離毎に自車位置データと、その位置に
対応する緊急連絡先データ(例えば所轄警察の電話番
号)とをコントロール装置76に送出する。これらのデー
タはコントロール装置76のFIFOメモリ78に逐次格納
される。
【0008】一方、加速度センサー80は、車両の例えば
前後方向の加速度を検知し、コントロール装置76に送出
する。
【0009】コントロール装置76のメインCPU77は、
加速度センサー80の信号の変化から事故が起こったと判
断したときは、FIFOメモリ78の自車位置データ及び
緊急連絡先データの更新を禁止し、最新の緊急連絡先の
データを通信装置79に送って発信を指令し、緊急連絡先
にFIFOメモリ78に格納されている自車位置データを
転送する。
【0010】こうして、事故が発生すると、その車両の
事故地点までの軌跡を示すデータが緊急連絡先に転送さ
れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、車両緊急通報
システムでは、通報機能を有するナビゲーション装置と
は違って、地図データなどのデータベースがセンターの
側で保管・管理され、このデータベースを用いて、事故
車両から送られて来るデータを基にセンター側で事故車
両の位置などが検出される。
【0012】この場合、センターでの事故位置の検出
は、負傷者の救助を一刻も早く実行に移すため、迅速且
つ正確に行なわれなければならない。事故車両からセン
ターへのデータ伝送時間は、網接続に費やす時間を除け
ば実質的に30秒程度であり、この間に、事故位置の特
定を可能にするデータがセンターに送信されなければな
らない。
【0013】特に、事故発生直後の車両では、事故の衝
撃で送信機能が不安定になり、データ送信が途中でスト
ップする場合も想定される。こうしたときでもセンター
で、事故位置が特定できるようにすることが必要であ
る。
【0014】本発明は、こうした課題に応えるものであ
り、事故車両から送信されるデータに基づいてセンター
で事故位置を迅速且つ正確に求めることができる車両緊
急通報システムを提供し、また、この通報を実行する車
両緊急通報装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の車両緊
急通報システムでは、走行中の車両が、車両位置に関す
るデータを所定時間ごと、または、所定走行距離ごとに
サイクリックに記録し、事故が発生した時には、記録さ
れているデータを記録時期が新しいデータから順にセン
ターに送信するようにしている。
【0016】また、本発明の車両緊急通報装置には、車
両走行中に車両位置に関するデータをサイクリックに記
録するデータ記憶手段と、事故発生時にデータ記憶手段
に記録されているデータを読み出して、記録時期の新し
いデータから順に出力するデータ読出手段と、データ読
出手段から出力されたデータをセンターに送信する送信
手段とを設けている。
【0017】そのため、事故車両からセンターへのデー
タ送信が途中で途絶えた場合でも、センターでは、少な
くとも、事故位置とその近傍のデータとを入手すること
ができるから、これらのデータを用いて事故位置を正確
に特定することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、事故発生時に、事故車両からセンターに、無線回線
を介して、車両位置を特定するためのデータが自動送信
される車両緊急通報システムにおいて、車両が、走行中
に、車両位置に関するデータをサイクリックに記録し、
事故発生時に、記録されているデータの一部または全部
を記録時期の新しい順にセンターに送信し、センター
が、受信したデータに基づいて事故車両の位置を求める
ようにしたものであり、事故車両からセンターへのデー
タ送信が途中で途絶えた場合でも、センターでは、受信
済みのデータを用いて、事故位置を特定することが可能
となる。
【0019】請求項2に記載の発明は、送信するデータ
に、再生されたGPSデータと、車両の移動を表すベク
トルデータと、始めの位置及び最終の位置を示す位置デ
ータとを含めるようにしたものであり、センターでは、
始めの位置を用いてマップマッチングを実行し、事故位
置を迅速に特定することができる。また、緊急通報装置
との処理方式の違いでベクトルデータや位置データが解
読できないときでも、GPSデータを用いて事故位置を
求めることができる。
【0020】請求項3に記載の発明は、センターで、受
信したデータの中に始めの位置を示す位置データが含ま
れている場合に、この始めの位置からマップマッチング
を開始して最終位置を求めるようにしたものであり、迅
速に事故位置を求めることができる。
【0021】請求項4に記載の発明は、センターで、受
信したデータの中に始めの位置を示す位置データが含ま
れていない場合に、最終の位置からベクトルデータを逆
に辿って始めの位置を求め、この始めの位置からマップ
マッチングを開始して最終位置を求めるようにしたもの
であり、データ伝送が途中で停止したときでも、マップ
マッチングにより最終位置を求めることができる。
【0022】請求項5に記載の発明は、車両に搭載さ
れ、事故発生時に無線回線を介して車両位置を特定する
ためのデータをセンターに自動送信する車両緊急通報装
置において、車両走行中に車両位置に関するデータをサ
イクリックに記録するデータ記憶手段と、事故発生時に
データ記憶手段に記録されているデータの一部または全
部を読み出して、最新のデータから順に出力するデータ
読出手段と、データ読出手段から出力されたデータをセ
ンターに送信する送信手段とを設けたものであり、事故
発生時に、センターに対して、最新のデータから順にデ
ータを送信するため、送信が途中で途絶えても、センタ
ーで事故位置が特定できる。
【0023】請求項6に記載の発明は、データ記憶手段
に、再生されたGPSデータと、車両の移動を表すベク
トルデータと、GPSデータ及びベクトルデータから算
出した位置データとを記録し、データ読出手段が、デー
タ記憶手段に記録されているデータの中から、GPSデ
ータと、ベクトルデータと、始めの位置を示す位置デー
タと、最終の位置を示す位置データとを読み出すように
したものであり、センターでの迅速な事故位置の検出を
可能にする。
【0024】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。
【0025】本発明の車両緊急通報システムでは、図4
に示すように、各種のセンサや通信手段を具備する車両
緊急通報装置41が車両に搭載され、この緊急通報装置41
からセンター81に、無線回線89及び電話回線(ISD
N)88を介してデータが伝送される。
【0026】緊急通報装置41は、車両の走行方向を検知
するジャイロなどの角度センサ47と、GPSアンテナ65
で受信したGPSデータから自車位置を測位するGPS
受信機48と、車両の横転を検知する横転センサ49と、走
行中の自車位置データなどを記録するRAM50と、事故
原因の解明に必要なデータを恒久的に保存するフラッシ
ュロム51と、緊急通報装置41に接続するスピードセンサ
54、リバース55、クラッシュセンサ56、ブレーキ57など
からの情報や横転センサ49からの情報に基づいて事故の
発生を検出し、自動通報の動作を制御するCPU46と、
送受信するデータを変復調するモデム45と、データ伝送
または音声通信への切替えを制御する制御切替部44と、
送受信するデータまたは音声の入出力先を切替えるデー
タ/音声切替部43と、アンテナ64を通じて通信動作を行
なう携帯電話42と、緊急通報装置41の各部に平常時の電
力を供給する内蔵バッテリ52とを備え、さらに、事故発
生時に内蔵バッテリ52に替わって緊急通報装置41の必要
な箇所に電力を供給する外部バッテリ53や、ハンズフリ
ーでの音声通信を可能にするスピーカ62及びマイク63、
手動での緊急通報を可能にする緊急ボタン60、緊急通報
装置41の動作状態を表示するLED59などに接続してい
る。
【0027】一方、センター81は、通信動作を行なう電
話機82と、送受信するデータを変復調するモデム83と、
データベースに蓄積された地図データ85と、事故位置を
判断したり、各部の制御を行なうCPU84と、オペレー
タが操作する操作部87と、地図上の事故位置などが表示
される表示部86とを備えている。
【0028】このシステムでは、走行中の車両が、自車
位置データを順次緊急通報装置41のRAM50に記録し、
事故が発生すると、記録されている走行履歴を示す自車
位置データをセンター81に送信する。センター81では、
受信したデータを用いてマップマッチングを行ない、事
故位置を特定する。
【0029】この動作を行なう緊急通報装置41の機能ブ
ロックを図1に示している。この緊急通報装置は、GP
S衛星からの受信信号を処理してGPSデータ(G)を
再生するGPS処理部11と、方位を示すジャイロデータ
及び車速を示す車速パルスから車両の動きベクトル
(V)を算出するベクトル生成部12と、GPS処理部11
から出力されたGPSデータ(G)及びベクトル生成部
12から出力されたベクトルデータ(V)を用いて現在位
置(P)を求める位置算出手段19と、GPSデータ
(G)、ベクトルデータ(V)及び現在位置データ
(P)を記憶するリングバッファ13と、事故発生時にリ
ングバッファ13から送信すべきデータを読み出す送信デ
ータ読出部16と、読み出された送信データの一時記憶領
域として用いられる送信データ用領域20と、読み出され
たデータをアンテナ18を介してセンターに送信する送信
部17と、事故の発生を検知する事故検知部15と、GPS
処理部11、ベクトル生成部12、位置算出手段19及び送信
データ読出部16の動作を制御する制御部14とを備えてい
る。
【0030】この車両では、通常の走行時にGPS衛星
からの電波が受信され、緊急通報装置のGPS処理部11
は、この受信信号を処理し、GPS衛星から送られて来
る時刻や軌道要素などのGPSデータを一定時間ごとに
再生して、リングバッファ13及び位置算出手段19に出力
する。
【0031】また、緊急通報装置のベクトル生成部12
は、走行中、ジャイロ装置から入力する方位を示すデー
タと、車速パルスより求めた車速とから、車両の移動方
向及び速度を表すベクトルを一定時間ごとに演算し、リ
ングバッファ13及び位置算出手段19に出力する。
【0032】位置算出手段19は、GPS処理部11からG
PSデータが入力すると、それを用いて現在位置の緯度
・経度を演算し、また、ベクトル生成部12からベクトル
データが入力すると、ベクトルの先端に位置する現在位
置の緯度・経度を演算して、リングバッファ13に出力す
る。
【0033】リングバッファ13には、入力するデータ
が、順次、サイクリックに書き込まれ、データの書込み
が一周すると、新たに入力したデータは、一周前に記録
されたデータの上に上書きされる。そのため、リングバ
ッファ13には、常に、現在時点から一定期間溯る間のデ
ータだけが記憶されることになる。
【0034】図1では、リングバッファ13に記録されて
いるデータをGn、Vn、‥、G1、V1、G0、V0及びP
2n、P2n-1、‥、P0で表している。この内、G0、G
1、‥、Gn(G0が最も古く、Gnが最も新しい)はGP
S処理部11から出力されたGPSデータであり、V0、
V1、‥、Vn(V0が最も古く、Vnが最も新しい)はベ
クトル生成部12から出力されたベクトルデータであり、
また、P2n、P2n-1、‥、P0(P0が最も古く、P2nが
最も新しい)は位置算出手段19から出力された現在位置
データである。ここでは、GPS処理部11及びベクトル
生成部12からベクトルデータとGPSデータとが交互に
出力され、また、位置算出手段19から、ベクトルデータ
及びGPSデータのそれぞれの出力時期に、現在位置デ
ータが出力される場合を例示している。ベクトルデータ
とGPSデータとの測定時間間隔が異なる場合には、リ
ングバッファ13で保持されるVデータとGデータとの数
は違ってくる。
【0035】車両に事故が発生すると、衝突センサーや
横転センサーなどで構成される事故検知部15は、車両に
加わる衝撃や車体の傾きなどから事故を検知し、それを
制御部14に伝える。これを受けて、制御部14は、GPS
処理部11、ベクトル生成部12及び位置算出手段19に対
し、データのリングバッファ13への出力を停止させ、ま
た、送信データ読出部16に対して、リングバッファ13か
らのデータの読出しを指令する。
【0036】送信データ読出部16は、リングバッファ13
に保持されたデータの中から、最新の現在位置データ
(P2n)、最も古い現在位置データ(P0)、並びに、
全てのGPSデータ及びベクトルデータを送信データ用
領域20に読出し、これらのデータを次のような順序で送
信部17に出力する。
【0037】最初が、最新の現在位置データ、次いで、
GPSデータ及びベクトルデータを記録時期が新しいも
のから順に、最後に、最も古い現在位置データ。つま
り、P2n、Gn、Vn、‥、G1、V1、G0、V0、P0の
順になる。送信部17は、このデータを、その順にアンテ
ナ18を介して、センターに送信する。
【0038】こうした順番でデータを送信することによ
り、データ伝送の途中で送信が中断した場合でも、セン
ターには、最新の自車位置のデータ(つまり、事故位置
のデータ)と、その近くの走行履歴を示すデータとが届
くことになる。
【0039】図2(a)には、緊急通報装置からセンタ
ーに送信されるデータを模式的に示している。緊急通報
装置からセンターには、最終地点24の現在位置データP
2n、Gn、Vn、Gn-1、Vn-1、‥、Gk、Vk‥、G1、
V1、G0、V0、地点22の現在位置データP0の順にデー
タが送信される。この送信の途中で、Vkを送信した直
後に送信が停止した場合でも、図2(b)に示すよう
に、センターでは、地点24の現在位置データP2n、G
n、Vn、Gn-1、Vn-1、‥、Gk、Vkのデータを入手す
ることができる。
【0040】センターでは、緊急通報装置から走行軌跡
を表すデータを受信すると、それを用いて地図データと
のマップマッチングを行ない、最終地点24を確定する。
【0041】緊急通報装置からのデータ伝送が中断する
ことなく行なわれた場合には、センターでは、現在位置
データP0で表された図2(a)の地点22を始めの位置
としてマップマッチングを実行する。
【0042】マップマッチングには、幾つかの方法が知
られているが、要は、地図データと測定された自車位置
データとの対応を系列的に調べて、地図データ上で最終
位置を確定する処理である。
【0043】例えば、図3に示すように、地図データベ
ース上で位置データP0で表される地点22から一定の半
径の円内に入る道路(太線)を求め、その中から、動き
ベクトルV0とほぼ同じ方向に伸びる道路を選び、その
道路上の地点22からの近接位置33、34、35を特定し、そ
の位置33、34、35に対して、地点22からの距離(差分)
に応じた重みを付ける。
【0044】次いで、各位置33、34、35から動きベクト
ルV0の分だけ移動した位置とそこに近接する各道路上
の位置(第2の近接位置)との差分を求め、差分に応じ
た重みをそれぞれの道路ごとに累積加算する。次に、各
道路上の第2の近接位置から動きベクトルV1の分だけ
移動した位置とそこに近接する各道路上の位置(第3の
近接位置)との差分を求め、差分に応じた重みをそれぞ
れの道路ごとに累積加算する。こうした操作を繰り返
し、重みの累積値が最も高い道路上で、最終地点24に相
当する位置を特定する。
【0045】また、この操作の過程で、道路上の位置
が、GPSデータを用いて算出した測位位置の誤差範囲
から外れる場合に、その道路をマッチングの対象から除
外することによって、処理を効率化し、マッチング精度
を高めることができる。
【0046】また、緊急通報装置からのデータ伝送が途
中で停止した場合には、センターでは、現在位置データ
P2nで表される図2(b)の最終地点24からベクトルV
n、Vn-1、‥、Vkを逆に辿って地点23を求め、その地
点23を始めの位置としてマップマッチングを実行し、最
終地点24に相当する道路上の位置を特定する。
【0047】従って、緊急通報装置からのデータ伝送が
途中で停止した場合でも、センターでは、マップマッチ
ングで最終地点24を求めることができる。
【0048】このように、この車両緊急通報システムで
は、走行軌跡を示す自車位置データを新しいものから順
にセンターに送信しているため、送信が途中で停止した
ときでも、センターで事故位置を検出することができ
る。
【0049】また、緊急通報装置からセンターに送信さ
れるデータの中に、緊急通報装置が算出した最終地点と
始めの地点のデータとを含めているため、センターで
は、その始めの地点を用いて、直ちにマップマッチング
を開始することができる。また、送信が途中で停止した
場合でも、最終地点からベクトルを逆に辿ることによっ
て、マップマッチングの始めの地点を簡単に求めること
ができる。そのため、送られたGPSデータなどから始
めの地点を自ら求める場合に比べて、事故位置の検出を
迅速化することができる。
【0050】また、緊急通報装置からセンターに送信さ
れるデータの中に、再生されたGPSデータ(GPS衛
星から送られて来た時刻や軌道要素のデータ)をそのま
まの形で含めているため、緊急通報装置で処理されたベ
クトルや現在位置データなどが、方式の相違により、セ
ンターで解読できない場合でも、このGPSデータから
事故位置を求めることが可能である。
【0051】なお、この実施形態では、走行中の車両
が、ベクトルデータの生成やGPSデータの再生を一定
時間ごとに行なう場合について説明したが、それらを、
車両が一定距離走行するごとに実施したり、また、車両
速度の閾値を設定して、車両速度が閾値を超える場合に
は一定時間ごとに実施し、車両速度が閾値以下の場合に
は一定距離走行するごとに実施するようにしてもよい。
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の車両緊急通報システムでは、センターにおいて事故位
置を迅速且つ正確に特定することができる。また、事故
車両からセンターへのデータ送信が途中で中断した場合
でも、センターで事故位置を特定することができ、事故
現場の怪我人の救助や事故処理を迅速に行なうことがで
きる。
【0053】また、本発明の車両緊急通報装置は、送信
が途中で中断した場合でも、事故位置とその近傍のデー
タとをセンターに伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における車両緊急通報装置の
構成を示すブロック図、
【図2】実施形態の車両緊急通報システムでのデータ送
信順序を説明する図、
【図3】マップマッチングを説明する図、
【図4】実施形態の車両緊急通報システムの構成を示す
ブロック図、
【図5】従来の通報機能を備えたナビゲーション装置の
構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 GPS処理部 12 ベクトル生成部 13 リングバッファ 14 制御部 15 事故検知部 16 送信データ読出部 17 送信部 18 アンテナ 19 位置算出手段 22 始点 23 送信中断による始点 24 最終地点 32 自車位置データによるベクトル 33、34、35 道路上の位置 41 緊急通報装置 42 携帯電話 43 データ/音声切替部 44 制御切替部 45 モデム 46 CPU 47 角度センサ 48 GPS受信機 49 横転センサ 50 RAM 51 フラッシュロム 52 内蔵バッテリ 53 外部バッテリ 54 スピードセンサ 55 リバース 56 クラッシュセンサ 57 ブレーキ 59 LED 60 緊急ボタン 62 スピーカ 63 マイク 64 アンテナ 65 GPSアンテナ 70 ロケーション装置 71 方位センサー 72 距離センサー 73 絶対位置確定センサー 74 CDROM 75 CPU 76 コントロール装置 77 メインCPU 78 FIFOメモリ 79 通信装置 80 加速度センサー 81 センター 82 電話機 83 モデム 84 CPU 85 地図データ 86 表示部 88 電話回線(ISDN) 89 無線回線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川里 隆 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 (72)発明者 松本 謙二 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 (72)発明者 吉田 青史 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 (72)発明者 前田 裕幸 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 (72)発明者 安島 巧 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 (72)発明者 大貫 雅弘 東京都港区虎ノ門四丁目3番9号 ダイム ラー・ベンツ インターサービス テレマ ティック日本株式会社内 (72)発明者 柑谷 昌克 東京都港区虎ノ門四丁目3番9号 ダイム ラー・ベンツ インターサービス テレマ ティック日本株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 事故発生時に、事故車両からセンター
    に、無線回線を介して、車両位置を特定するためのデー
    タが自動送信される車両緊急通報システムにおいて、 車両が、走行中に、車両位置に関するデータをサイクリ
    ックに記録し、事故発生時に、記録されている前記デー
    タの一部または全部を記録時期の新しい順にセンターに
    送信し、センターが、受信した前記データに基づいて事
    故車両の位置を求めることを特徴とする緊急通報システ
    ム。
  2. 【請求項2】 送信する前記データに、再生されたGP
    Sデータと、車両の移動を表すベクトルデータと、始め
    の位置及び最終の位置を示す位置データとが含まれるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の車両緊急通報システ
    ム。
  3. 【請求項3】 センターで、受信した前記データの中に
    前記始めの位置を示す位置データが含まれている場合
    に、前記始めの位置からマップマッチングを開始して最
    終位置を求めることを特徴とする請求項2に記載の車両
    緊急通報システム。
  4. 【請求項4】 センターで、受信した前記データの中に
    前記始めの位置を示す位置データが含まれていない場合
    に、前記最終の位置からベクトルデータを逆に辿って始
    めの位置を求め、該始めの位置からマップマッチングを
    開始して最終位置を求めることを特徴とする請求項2に
    記載の車両緊急通報システム。
  5. 【請求項5】 車両に搭載され、事故発生時に無線回線
    を介して車両位置を特定するためのデータをセンターに
    自動送信する車両緊急通報装置において、 車両走行中に車両位置に関するデータをサイクリックに
    記録するデータ記憶手段と、 事故発生時に前記データ記憶手段に記録されているデー
    タの一部または全部を読み出して、最新のデータから順
    に出力するデータ読出手段と、 前記データ読出手段から出力されたデータをセンターに
    送信する送信手段とを備えることを特徴とする車両緊急
    通報装置。
  6. 【請求項6】 前記データ記憶手段に、再生されたGP
    Sデータと、車両の移動を表すベクトルデータと、前記
    GPSデータ及びベクトルデータから算出した位置デー
    タとが記録され、前記データ読出手段が、前記データ記
    憶手段に記録されているデータの中から、前記GPSデ
    ータと、前記ベクトルデータと、始めの位置を示す位置
    データと、最終の位置を示す位置データとを読み出すこ
    とを特徴とする請求項5に記載の車両緊急通報装置。
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