JPH11249533A

JPH11249533A - プロセスユニットの梱包装置

Info

Publication number: JPH11249533A
Application number: JP10067665A
Authority: JP
Inventors: Kazuhisa Sudo; 和久須藤
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1998-03-04
Filing date: 1998-03-04
Publication date: 1999-09-17

Abstract

(57)【要約】【課題】粉体状の磁性現像剤の入った現像容器を有す
るプロセスユニットを梱包する梱包装置であって、その
梱包部材にプロセスユニットを梱包して運搬するとき、
現像容器から磁性現像剤が飛散することを防止する。【解決手段】現像装置５の現像ローラ８に対向する梱
包部材の位置にシール用マグネット２２を設け、その磁
力によって現像容器６内の磁性現像剤Ｄが外部に飛散す
ることを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置本体
に装填されて使用されるプロセスユニットの梱包装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】電子複写機、プリンタ、ファクシミリ又
はその少なくとも２つの機能を備えた複合機などとして
構成される画像形成装置においては、その画像形成装置
本体に各種のプロセスユニットが着脱可能に装填されて
使用される。例えば、像担持体表面にトナー像を形成す
る現像装置より成るプロセスユニットや、像担持体表面
に形成されたトナー像を転写材に転写した後、その像担
持体表面に付着するトナーを回収するクリーニング装置
より成るプロセスユニット、或いは現像装置とクリーニ
ング装置と像担持体を一体的に組付けて成るプロセスユ
ニットなどがそのプロセスユニットの代表例である。

【０００３】上述の如きプロセスユニットは、ユーザや
販売店などに出荷されるとき、梱包装置によって梱包さ
れ、輸送中のプロセスユニットが保護される。また寿命
となったプロセスユニットは、画像形成装置本体から外
され、再び梱包装置によって梱包されて例えば廃棄業者
やリサイクル業者の下に運ばれ、ここで廃棄処分される
か又は新たなプロセスユニットとして再生される。再生
されたプロセスユニットは再度梱包装置によって梱包さ
れて販売店やユーザの下に出荷される。

【０００４】従来、上述の梱包装置として、例えばポリ
袋などが使用され、そのポリ袋に包まれたプロセスユニ
ットが発泡スチロールやパルプモールドなどの衝撃吸収
材を介して段ボール箱などに収められて輸送される。

【０００５】ところで、プロセスユニットは現像剤収容
部を有し、ここに粉体状の一成分系又は二成分系の現像
剤が収容され、その状態で輸送される。例えば、現像装
置とクリーニング装置と像担持体を組付けて成るプロセ
スユニットをユーザの下に運ぶとき、その現像装置には
多量の現像剤が収容されている。また使用済みのプロセ
スユニットを運ぶときは、そのクリーニング装置に多量
のトナーが収容され、現像装置にもわずかな現像剤が付
着しているのが普通である。このようなプロセスユニッ
トを運搬すると、その内部の現像剤が外部に多量に漏れ
出して飛散し、これが梱包装置に付着する。このため、
梱包装置を開いて内部のプロセスユニットを取り出すと
きの作業が容易でなく、周囲をトナーで汚してしまうお
それを免れない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の欠点を除去したプロセスユニットの梱包装置
を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、プロセスユニ
ットの内部に収容される粉体状の現像剤が磁性現像剤で
あれば、磁力を利用して、プロセスユニットの輸送中に
その内部の現像剤が外部に多量に漏れ出すことを阻止で
きる、とする点に着目してなされたものであり、粉体状
の磁性現像剤を収容する現像剤収容部を有するプロセス
ユニットの梱包装置において、プロセスユニットを収納
する梱包部材と、該プロセスユニットを梱包部材に収納
した状態で、該プロセスユニットの現像剤収容部の開口
部領域に、磁性現像剤を磁力によって拘束する磁界を形
成するシール用マグネットとを有することを特徴とする
プロセスユニットの梱包装置を提案する（請求項１）。

【０００８】また、本発明は、上記目的を達成するた
め、粉体状の磁性現像剤を収容する現像容器と、該現像
容器の開口部領域に位置する現像ローラと、該現像ロー
ラの内部に配置された現像用マグネットとを有するプロ
セスユニットの梱包装置において、プロセスユニットを
収納する梱包部材と、該プロセスユニットを梱包部材に
収納した状態で、前記現像ローラの近傍に位置して、前
記現像容器の開口部領域に、磁性現像剤を磁力によって
拘束する磁界を形成するシール用マグネットとを有する
ことを特徴とするプロセスユニットの梱包装置を提案す
る（請求項２）。

【０００９】その際、上記請求項２に記載のプロセスユ
ニットの梱包装置において、前記プロセスユニットを梱
包部材に収納した状態で、前記シール用マグネットの１
つの磁極がこれと異極性の現像用マグネットの磁極に対
向するように、当該シール用マグネットを梱包部材に対
して位置決めして取付けると有利である（請求項３）。

【００１０】また、上記請求項３に記載のプロセスユニ
ットの梱包装置において、前記プロセスユニットを梱包
部材に収納した状態で、前記シール用マグネットと現像
ローラとの間の領域よりもさらに現像容器開口側の開口
部領域に位置する補助マグネットを有し、前記プロセス
ユニットを梱包部材に収納した状態で、前記補助マグネ
ットの１つの磁極が、これと同極性の現像用マグネット
の磁極に対向するように、当該補助マグネットを梱包部
材に対して位置決めして取付けると有利である（請求項
４）。

【００１１】さらに、本発明は、前述の目的を達成する
ため、像担持体表面に付着した磁性トナーを回収するク
リーニング部材と、その回収された磁性トナーを収容す
るクリーニングケースとを有するプロセスユニットの梱
包装置において、プロセスユニットを収納する梱包部材
と、該梱包部材にプロセスユニットを収納した状態で、
前記クリーニングケースの開口部領域に、磁力によって
磁性トナーを拘束する磁界を形成するシール用マグネッ
トとを有することを特徴とするプロセスユニットの梱包
装置を提案する（請求項５）。

【００１２】その際、上記請求項５に記載のプロセスユ
ニットの梱包装置において、前記プロセスユニットを梱
包部材に収納した状態で、前記クリーニングケースの開
口部領域を挟んで前記シール用マグネットに対向して位
置する磁性体が前記プロセスユニットに設けられている
と有利である（請求項６）。

【００１３】同じく、上記請求項５に記載のプロセスユ
ニットの梱包装置において、前記プロセスユニットを梱
包部材に収納した状態で、前記クリーニングケースの開
口部領域を挟んで前記シール用マグネットに対向して位
置する磁性体を前記梱包部材に設けると有利である（請
求項７）。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って詳細に説明する。

【００１５】図１は、図示していない画像形成装置本体
に着脱可能に装填されたプロセスユニットの一例を示す
断面図である。ここに示したプロセスユニット１は、ユ
ニットケース２と、このユニットケース２に回転自在に
組付けられたドラム状の感光体３と、同じくユニットケ
ース２に回転自在に支持された帯電ローラ４とを有して
いる。感光体３は像担持体の一例を構成し、帯電ローラ
４は感光体３を帯電する帯電装置の一例を構成する。

【００１６】画像形成動作時に、感光体３は、画像形成
装置本体側に設けられた図示していない駆動装置によっ
て図１における反時計方向に回転駆動され、このとき所
定極性の電圧を印加された帯電ローラ４が感光体３の表
面に当接しながら従動回転し、これによって感光体表面
が所定の極性に一様に帯電される。この帯電面には、画
像形成装置本体に支持された図示していない露光光学系
ユニットから出射した光変調されたレーザ光Ｌが照射さ
れ、これによって感光体表面に静電潜像が形成される。
この例では、レーザ光Ｌの当てられた部分が画像部、す
なわち静電潜像となる。

【００１７】一方、プロセスユニット１は、前述の要素
のほかに現像装置５と、後に詳しく説明するクリーニン
グ装置１６とを有しており、この現像装置５は、ユニッ
トケース２の一部によって構成された現像容器６を有
し、かかる現像容器６には感光体３に対向した部分に開
口７が形成されている。この開口７とその近傍の領域を
開口部領域と称することにすると、その開口部領域に
は、非磁性体より成る現像ローラ８が配置され、この現
像ローラ８は現像容器６に対して回転自在に支持されて
いる。また現像ローラ８の内部には、現像容器６に対し
て不動に固定された現像用マグネット９が配置され、そ
のマグネット９は図１にＳ₁，Ｎ₁，Ｓ₂，Ｎ₂で示したよ
うに、その周方向に配列されたＳ極とＮ極の磁極を有し
ている。

【００１８】また現像容器６には、その少なくとも一部
が磁性体より成る粉体状の磁性現像剤Ｄが収容されてい
る。かかる磁性現像剤Ｄとしては、磁性トナーと磁性キ
ャリアを有する二成分系現像剤、或いはキャリアを含ま
ない一成分系磁性現像剤などの適宜な粉体状現像剤を用
いることができるが、図示した例では一成分系磁性現像
剤が用いられている。従って以下の説明においては、こ
の磁性現像剤Ｄを、必要に応じて、磁性トナーと称する
ことにする。かかる磁性トナーＤは、現像容器６内に設
けられたアジテータ１０，１１によって撹拌され、同じ
く現像容器６内に設けられた供給部材１２の回転によっ
て現像ローラ８の周面に供給される。

【００１９】現像ローラ８は、画像形成装置本体側に設
けられた図示していない駆動装置によって図１における
時計方向に回転駆動される。これによって、現像ローラ
８の周面に供給された磁性トナーは、現像用マグネット
９の磁力によって現像ローラ８の周面に担持されつつ、
現像ローラ８の回転方向に搬送される。このとき、現像
容器６に支持された規制ブレード１３によって現像ロー
ラ８上の磁性トナーの層厚が規制され、その規制後の磁
性トナーが現像ローラ８と感光体３との間の現像領域に
運ばれる。このとき、その磁性トナーは所定の極性、図
の例では感光体３の帯電極性と同極性に摩擦帯電され、
しかも現像ローラ８には磁性トナーの帯電極性と同極性
のバイアス電圧が印加され、これによって磁性トナーは
感光体３に形成された静電潜像に静電的に移行し、その
潜像がトナー像として可視像化される。

【００２０】また画像形成装置本体には、転写装置の一
例である転写ローラ１４が回転自在に支持されており、
この転写ローラ１４は時計方向に回転駆動される。図示
していない給紙部から給送された転写紙などから成る転
写材１５は、感光体３と転写ローラ１４の間に所定のタ
イミングで矢印Ａ方向に送り込まれる。このとき、転写
ローラ１４は転写材１５を介して感光体３に圧接し、転
写ローラ１４にはトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印
加され、これによって感光体表面に形成されたトナー像
が転写材１５に転写される。

【００２１】感光体３を離れた転写材１５は図示してい
ない定着装置を通り、このとき転写材１５上のトナー像
が転写材上に定着される。

【００２２】一方、トナー像転写後の感光体表面に付着
する磁性トナーはクリーニング装置１６によって除去さ
れ、感光体表面が清掃される。ここに示したクリーニン
グ装置１６は、ユニットケース２の一部によってクリー
ニングケース１７と、クリーニング部材の一例であるク
リーニングブレード１８を有している。クリーニングケ
ース１７には、感光体３に対向した部分に開口１９が形
成されている。ここでも開口１９とその近傍の領域を開
口部領域と称することにすると、クリーニングブレード
１８はその基端部が取付部材２５を介してクリーニング
ケース１７に固定され、その先端部がクリーニングケー
ス１７の開口部領域に位置し、感光体表面に圧接してい
る。

【００２３】感光体表面に残留付着した磁性トナー、す
なわち粉体状の磁性現像剤は上述のクリーニングブレー
ド１８によって掻き取られて回収され、その回収された
磁性トナーはクリーニングケース１７に収容される。ク
リーニングケース１７に収容された磁性トナーには、符
号Ｄ１を付して示してある。

【００２４】上述した画像形成動作が行われるうちに、
現像容器６内の磁性トナーはなくなり、その容器６が実
質的に空の状態となる。またクリーニングケース１７に
は粉体状の磁性トナーＤ１が多量に溜った状態となる。
プロセスユニット１がこのような状態となったとき、そ
のプロセスユニット１は画像形成装置本体から抜き出さ
れ、廃棄業者又はリサイクル業者に運ばれる。

【００２５】その際、このプロセスユニット１は図２に
例示した梱包装置によって梱包されて運搬される。図２
に示した梱包装置は、例えば発泡スチロールや段ボール
などから構成された上箱２０Ａと下箱２０Ｂとから成る
梱包部材２０を有している。図２に示すように上箱２０
Ａと下箱２０Ｂを分離し、下箱２０Ｂ内にプロセスユニ
ット１を入れ、その上部を上箱２０Ａによって覆い、図
３に示すように上箱２０Ａと下箱２０Ｂを合せることに
より、プロセスユニット１を梱包部材２０内に収納する
ことができる。この状態のままプロセスユニット１を運
搬することもできるが、プロセスユニット１を収納した
梱包部材２０を、図３に示した外装箱２１に収納して運
搬することもできる。

【００２６】このようにプロセスユニット１が廃棄業者
やリサイクル業者の下に運ばれ、ここで上箱２０Ａと下
箱２０Ｂを図２に示すように分離してプロセスユニット
１を取り出し、そのプロセスユニット１を廃棄するか、
又はその部品の再使用のためプロセスユニット１を分解
する。或いは、クリーニングケース１７から磁性トナー
Ｄ１を抜き出すと共に、新たな磁性トナーＤを現像容器
６に詰めた上、そのプロセスユニット１を再使用する。

【００２７】図４は、使用済みのプロセスユニット１を
運搬すべく、そのプロセスユニット１を前述のように梱
包部材２０内に収納したときの様子を示す断面図であ
る。この図から判るように、クリーニングケース１７内
には、感光体３から回収された多量の粉体状の磁性トナ
ーＤ１が収容され、また現像容器６内にも、わずかな磁
性トナーＤが残っているのが普通である。従って、この
プロセスユニット１を単に梱包部材に収納しただけで、
これを運搬したとすると、現像容器６の開口７や、クリ
ーニングケース１７の開口１９から磁性トナーＤ，Ｄ１
が漏れ出し、これが梱包部材に多量に付着する。従っ
て、運搬先でプロセスユニット１を梱包部材から取り出
すとき、これに付着した多量のトナーが飛散し、その作
業の能率が著しく低下する。

【００２８】このような不具合を阻止するため、図示し
た梱包装置は、次に説明するマグネットを有している。

【００２９】先ず、図２に示すように下箱２０Ｂには、
シール用マグネット２２と補助マグネット２３が固定さ
れ、これらのマグネットは、プロセスユニット１を梱包
部材２０に収納した状態で、プロセスユニット１に対し
て図４に示すように位置する。

【００３０】具体的に示すと、シール用マグネット２２
は、プロセスユニット１の現像ローラ８の近傍に位置
し、これによって、現像容器６の開口部領域、すなわち
このシール用マグネット２２と現像ローラ８との間に磁
界が形成される。このため、現像容器６内に残された磁
性トナーＤは、シール用マグネット２２による磁力の作
用によって、現像ローラ８と、これに対向する現像容器
６の部分との間の隙間において拘束され、ここから外部
に漏れ出ることが阻止される。現像容器６内に残った磁
性トナーＤが、プロセスユニット１の運搬中に加えられ
る振動によって、開口７から外部に出ようとしても、そ
の磁性トナーは、シール用マグネット２２による磁力の
作用で拘束され、これが外部に漏出することはない。こ
こに拘束された磁性トナーが現像容器６内の他の磁性ト
ナーをシールするシール機能を果し、その磁性トナーが
外部に飛散することを阻止するのである。このような作
用は、現像装置において、少なくとも一部が磁性体より
成る二成分系の磁性現像剤を用いた場合も全く同様に達
成される。なお、図４において、マグネットの磁極間に
引いた線は磁力線を表わしている。

【００３１】上述のように、本例のプロセスユニット１
は、粉体状の磁性現像剤Ｄを収容する現像容器６と、そ
の現像容器６の開口部領域に位置する現像ローラ８と、
その現像ローラ８の内部に配置された現像用マグネット
９とを有し、かかるプロセスユニット１の梱包装置が、
プロセスユニット１を収納する梱包部材２０と、プロセ
スユニット１を梱包部材２０に収納した状態で、現像ロ
ーラ８の近傍に位置して、現像容器６の開口部領域に、
磁性現像剤Ｄを磁力によって拘束する磁界を形成するシ
ール用マグネット２２とを有している。これにより、プ
ロセスユニット１の運搬中に、現像容器６内の磁性現像
剤Ｄ、本例では磁性トナーが外部に飛散する不具合を防
止できる。

【００３２】さらに本例の梱包装置においては、図４に
示すように、プロセスユニット１を梱包部材２０に収納
した状態で、シール用マグネット２２の１つの磁極（図
４ではＮ極）が、これと異極性の現像用マグネット９の
磁極Ｓ₁に対向するように、シール用マグネット２２が
梱包部材２０に対して位置決めして取付けられている。
このため、現像用マグネット９の磁極Ｓ₁とこれに対向
する現像容器部分との間の領域に強度の大なる磁界が形
成され、この領域に存する磁性トナーは穂立ちした状態
でこの領域をシールする。従って、運搬中のプロセスユ
ニット１に激しく振動が加えられても、その現像容器６
内に残存する磁性トナーＤが外部に飛散することを防止
することが可能である。

【００３３】また、先に簡単に示したように、梱包装置
は補助マグネット２３も有しているが、この補助マグネ
ット２３は、図４に示すように、プロセスユニット１を
梱包部材２０に収納した状態で、シール用マグネット２
２と現像ローラ８との間の領域よりもさらに現像容器開
口７の側の開口部領域に位置する。しかも、プロセスユ
ニット１を梱包部材２０に収納した状態で、補助マグネ
ット２３の１つの磁極（図４ではＮ極）が、これと同極
性の現像用マグネット９の磁極Ｎ₁に対向するように、
その補助マグネット２３が梱包部材２０に対して位置決
めして取付けられている。

【００３４】このように、現像用マグネット９の磁極Ｎ
₁と同極性の磁極を対向させた補助マグネット２３を設
けることにより、運搬中のプロセスユニットに激して振
動が加えられて、一部の磁性トナーが、シール用マグネ
ット２２と現像ローラ８の間の領域から開口７へ向けて
飛び出そうとしたとき、その磁性トナーに対して、これ
を、シール用マグネット２２と現像ローラ８との間の領
域に戻そうとする作用を及ぼすことができ、磁性トナー
が現像容器６外に飛散することをより確実に防止するこ
とができる。

【００３５】一方、本例の梱包装置は、その梱包部材２
０にプロセスユニット１を収納した状態で、クリーニン
グケース１７の開口部領域に、磁力によって、粉体状の
磁性トナーＤ１を拘束する磁界を形成するもう１つのシ
ール用マグネット２４を有している。このシール用マグ
ネット２４は、梱包部材２０の適所、図の例では図２に
示すように、その上箱２０Ａに取付けられている。この
ように、クリーニングケース１７の開口部領域の近傍に
シール用マグネット２４が位置することにより、この開
口部領域に磁性トナーＤ１が磁力によって拘束されて溜
り、これが開口１９を塞ぐシール機能を果し、クリーニ
ングケース１７内の磁性トナーＤ１が外部に漏れ出て飛
散することを防止することができる。

【００３６】このように、本例のプロセスユニット１
は、像担持体の一例である感光体３の表面に付着した磁
性トナーを回収するクリーニングブレード１８より成る
クリーニング部材と、その回収された磁性トナーを収容
するクリーニングケース１７とを有し、かかるプロセス
ユニット１の梱包装置が、プロセスユニット１を収納す
る梱包部材２０と、その梱包部材２０にプロセスユニッ
ト１を収納した状態で、クリーニングケース１７の開口
部領域に、磁力によって磁性トナーＤ１を拘束する磁界
を形成するシール用マグネット２４とを有している。こ
れにより、クリーニングケース１７から磁性トナーが飛
散することを効果的に抑制することができる。

【００３７】また、プロセスユニット１を梱包部材２０
に収納した状態で、クリーニングケース１７の開口部領
域を挟んで、前述のシール用マグネット２４に対向して
位置する磁性体がプロセスユニット１に設けられてお
り、図示した例では、クリーニングブレード１８をクリ
ーニングケース１７に取付ける取付部材２５が磁性材料
により構成されている。このように、シール用マグネッ
ト２４に対向して磁性体が設けられているので、クリー
ニングケース１７の開口部領域に強度の大なる磁界を形
成でき、ここに磁性トナーを拘束して、そのシール機能
を高めることができる。

【００３８】上記磁性体の代りに、マグネットを設け、
このマグネットとシール用マグネット２４との間に磁界
を形成してもよいが、このようにすると２つのマグネッ
トを必要とし、コストが上昇する。磁性体を設けること
によりかかる不具合を阻止できる。しかも本例では、ク
リーニングブレード１８をクリーニングケース１７に取
付ける取付部材を磁性体としたので、独立した磁性体部
材を設ける必要はなく、より一層のコストの低減を達成
できる。

【００３９】またプロセスユニット１に磁性体を設ける
代りに、梱包部材２０に磁性体を設けてもよい。すなわ
ち、プロセスユニット１を梱包部材２０に収納した状態
で、クリーニングケース１７の開口部領域を挟んでシー
ル用マグネット２４に対向して位置する磁性体を梱包部
材２０に設けるのである。

【００４０】上述した梱包装置は、新品のプロセスユニ
ット又はリサイクル業者によって再生されたプロセスユ
ニットを販売店やユーザの下に運搬するときにも用いる
ことができる。この場合には、クリーニングケース１７
にはトナーはなく、現像容器６内に磁性トナーが収容さ
れており、プロセスユニット１の運搬中に、その磁性ト
ナーが現像容器６から飛散することを防止できる。

【００４１】以上のように、プロセスユニット１を梱包
装置に収納して運搬すると、プロセスユニット内の磁性
トナーが外部に漏出してそのトナーが梱包部材２０に付
着することを防止できるので、梱包部材２０を開いてプ
ロセスユニット１を楽に取り出すことができ、その周辺
をトナーで汚す不具合を防止できる。しかも、梱包部材
２０がトナーで汚されないため、その梱包装置を何度も
使用することができる。従来はポリ袋にプロセスユニッ
トを包んでいたが、そのポリ袋がトナーで汚されてしま
うと、これを清掃するのに多大な手間がかかるため、そ
のポリ袋を廃棄することが多く、これが多量の廃棄物を
生み出す原因となっていた。本例の梱包装置ではこのよ
うな欠点も除去できるのである。

【００４２】図示したプロセスユニット１は、感光体３
と、現像装置５とクリーニング装置１６を一体的に組付
けたユニットとなっており、現像容器６とクリーニング
ケース１７が磁性現像剤を収容する現像収容部を構成し
ているが、本発明は、現像剤収容部を少なくとも１つ有
するプロセスユニットの梱包装置に適用できるものであ
る。例えば現像装置だけから成るプロセスユニット、ク
リーニング装置だけからなるプロセスユニット、或いは
トナーを収容するトナーカートリッジから成るプロセス
ユニットなどの各種プロセスユニット用の梱包装置に対
して広く適用できるものである。

【００４３】要は、粉体状の磁性現像剤を収容する現像
剤収容部を有するプロセスユニットの梱包装置に適用で
き、その梱包装置が、プロセスユニットを収納する梱包
部材と、該プロセスユニットを梱包部材に収納した状態
で、該プロセスユニットの現像剤収容部の開口部領域
に、磁性現像剤を磁力によって拘束する磁界を形成する
シール用マグネットとを有していれば、本発明の所期の
目的を達成できる。

【００４４】

【発明の効果】請求項１に記載のプロセスユニットの梱
包装置によれば、その梱包部材にプロセスユニットを収
納して運搬するとき、プロセスユニットの現像剤収容部
に収容された磁性現像剤が外部に漏出して飛散する不具
合を防止できる。

【００４５】請求項２に記載のプロセスユニットの梱包
装置によれば、その梱包部材にプロセスユニットを収納
して運搬するとき、現像容器内の磁性現像剤が外部に漏
出して飛散することを防止できる。

【００４６】請求項３に記載のプロセスユニットの梱包
装置によれば、その梱包部材にプロセスユニットを収納
して運搬するとき、シール用マグネットの１つの磁極
と、これと異極性の現像用マグネットの磁極が対向する
ので、より一層確実に、現像容器内の磁性現像剤が外部
に漏出して飛散することを防止できる。

【００４７】請求項４に記載のプロセスユニットの梱包
装置によれば、補助マグネットの１つの磁極が、これと
同極性の現像用マグネットの磁極と対向するので、より
一層確実に、現像容器内の磁性現像剤が外部に漏出して
飛散することを防止できる。

【００４８】請求項５に記載のプロセスユニットの梱包
装置によれば、その梱包部材にプロセスユニットを収納
して運搬するとき、クリーニングケースから磁性トナー
が漏出して飛散することを防止できる。

【００４９】請求項６及び７に記載のプロセスユニット
の梱包装置によれば、シール用マグネットに対向して磁
性体が位置するので、より一層確実に、しかも低コスト
で、クリーニングケースから磁性トナーが漏出して飛散
することを防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】プロセスユニットを画像形成装置本体に装填し
て使用しているときのプロセスユニットの断面図であ
る。

【図２】プロセスユニットを梱包部材に収納するときの
様子を示す斜視図である。

【図３】プロセスユニットを梱包部材に収納したときの
様子を示す斜視図である。

【図４】梱包部材に収納したときのプロセスユニットの
断面図である。

【符号の説明】

１プロセスユニット６現像容器８現像ローラ９現像用マグネット１７クリーニングケース２０梱包部材２２シール用マグネット２３補助マグネット２４シール用マグネットＤ磁性現像剤Ｄ１磁性トナー

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】粉体状の磁性現像剤を収容する現像剤収
容部を有するプロセスユニットの梱包装置において、プ
ロセスユニットを収納する梱包部材と、該プロセスユニ
ットを梱包部材に収納した状態で、該プロセスユニット
の現像剤収容部の開口部領域に、磁性現像剤を磁力によ
って拘束する磁界を形成するシール用マグネットとを有
することを特徴とするプロセスユニットの梱包装置。
【請求項２】粉体状の磁性現像剤を収容する現像容器
と、該現像容器の開口部領域に位置する現像ローラと、
該現像ローラの内部に配置された現像用マグネットとを
有するプロセスユニットの梱包装置において、プロセス
ユニットを収納する梱包部材と、該プロセスユニットを
梱包部材に収納した状態で、前記現像ローラの近傍に位
置して、前記現像容器の開口部領域に、磁性現像剤を磁
力によって拘束する磁界を形成するシール用マグネット
とを有することを特徴とするプロセスユニットの梱包装
置。
【請求項３】前記プロセスユニットを梱包部材に収納
した状態で、前記シール用マグネットの１つの磁極がこ
れと異極性の現像用マグネットの磁極に対向するよう
に、当該シール用マグネットを梱包部材に対して位置決
めして取付けた請求項２に記載のプロセスユニットの梱
包装置。
【請求項４】前記プロセスユニットを梱包部材に収納
した状態で、前記シール用マグネットと現像ローラとの
間の領域よりもさらに現像容器開口側の開口部領域に位
置する補助マグネットを有し、前記プロセスユニットを
梱包部材に収納した状態で、前記補助マグネットの１つ
の磁極が、これと同極性の現像用マグネットの磁極に対
向するように、当該補助マグネットを梱包部材に対して
位置決めして取付けた請求項３に記載のプロセスユニッ
トの梱包装置。
【請求項５】像担持体表面に付着した磁性トナーを回
収するクリーニング部材と、その回収された磁性トナー
を収容するクリーニングケースとを有するプロセスユニ
ットの梱包装置において、プロセスユニットを収納する
梱包部材と、該梱包部材にプロセスユニットを収納した
状態で、前記クリーニングケースの開口部領域に、磁力
によって磁性トナーを拘束する磁界を形成するシール用
マグネットとを有することを特徴とするプロセスユニッ
トの梱包装置。
【請求項６】前記プロセスユニットを梱包部材に収納
した状態で、前記クリーニングケースの開口部領域を挟
んで前記シール用マグネットに対向して位置する磁性体
が前記プロセスユニットに設けられている請求項５に記
載のプロセスユニットの梱包装置。
【請求項７】前記プロセスユニットを梱包部材に収納
した状態で、前記クリーニングケースの開口部領域を挟
んで前記シール用マグネットに対向して位置する磁性体
を前記梱包部材に設けた請求項５に記載のプロセスユニ
ットの梱包装置。