JPH11247927A - 梁の振動抑制構造 - Google Patents

梁の振動抑制構造

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JPH11247927A
JPH11247927A JP6422098A JP6422098A JPH11247927A JP H11247927 A JPH11247927 A JP H11247927A JP 6422098 A JP6422098 A JP 6422098A JP 6422098 A JP6422098 A JP 6422098A JP H11247927 A JPH11247927 A JP H11247927A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 梁の断面寸法を大きくせずに、しかも、梁の
周囲の他の構造材又は構造部分に構造的に依存させるこ
となく、振動を効果的に抑制できる梁の振動抑制構造の
提供。 【解決手段】 床梁2の振動動作部である長さ方向中央
部に、不動体としての添板4,4が、接着剤からなる減
衰材5,5を介して接着され、この添板4,4が、梁2
の振動不動作部である梁端部にケーブル6,7にて連結
されて、不動状態に保持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、建築物の
床などに用いられる鉄骨梁などの梁の振動抑制構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、住宅等の建築物に用いられる階
上の床梁51は、図7に示すように、その両端を柱5
2,52に支持させて備えられるが、梁51のスパンが
大きいような場合、床の自重や積載荷重により、梁51
の撓みが大きくなることから、設計規準では、梁51
を、その撓みがスパンの1/300以下となるように設
計することが定められている。
【0003】その一方、床梁51には、上記のような撓
みに関する問題のほか、振動に関する問題もあり、床梁
51の振動で居住者に不快感を起こさせない居住性に優
れた設計をしておく必要がある。そのため、設計者は、
振動抑制という配慮から、過去の経験的知識に基づき、
梁51の撓みが、上記のような設計規準値を大きく下回
る、スパンの1/400〜1/500の範囲となるよう
な設計を行っているというのが現状である。
【0004】そして、上記のような設計は、従来より、
梁51の断面寸法、例えばH型鋼による鉄骨床梁51で
はフランジ51b,51bやウェブ51aの肉厚寸法な
どを大きくすること、あるいはまた、梁と、梁の周囲に
存在する他の構造材や構造箇所との間にゴム体等による
減衰材を介在させることなどによって対応してきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、梁51の断面
寸法を大きくすることによる対応では、確かに撓みや振
動は抑制されるものの、その一方で、梁51の重量を大
きなものにしてしまい、コストの上昇を招くなどの問題
を派生する。
【0006】また、上記のような減衰材を用いた振動抑
制機構では、振動抑機構が、梁とは別の周囲の他の構造
材又は構造部分に依存して据え付けられるものであるた
め、振動抑機構の据付けには、周囲の他の構造材又は構
造部分との関係を考慮した設計と施工を行わなければな
らず、その設計と施工が非常に厄介であった。また、梁
の周囲に、振動抑制機構の据付けのための、梁とは別の
他の構造材又は構造部分が存在しないような場合は、上
記のような振動抑制機構を用いることができなかった。
【0007】本発明は、上記のような技術背景の中で、
梁の断面寸法を大きくせずに、しかも、梁の周囲の他の
構造材あるいは構造部分に構造的に依存させることな
く、効果的に振動を抑制することができる、梁の振動抑
制構造を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、梁の振動動
作部に直接又は間接的に不動体が減衰材を介して連結さ
れ、かつ、該不動体が、減衰材による減衰作用を梁の振
動動作部に及ぼす不動状態となるように、梁の振動不動
作部に直接又は間接に連結されてなることを特徴とする
梁の振動抑制構造によって解決される。
【0009】上記の減衰材は、不動体による不動拘束作
用と、梁の振動動作部の振動作用とを同時に受けた際
に、粘弾性や粘性あるいは弾力性等による変形抵抗作用
によって、梁の振動動作部の振動を減衰させていく性質
を有するものをいう。
【0010】即ち、この振動抑制構造では、梁の振動動
作部に直接又は間接的に不動体が減衰材を介して連結さ
れていることにより、梁の振動動作部が振動動作をする
と、その振動動作部が減衰材による減衰作用を受け、こ
の減衰作用によって、梁の振動動作部の振動動作が速や
かに減衰されて、梁の振動が抑制される。このような振
動抑制機構を採用することにより、梁そのものの断面寸
法を大きくしなくとも、振動を効果的に抑制することが
できる。
【0011】しかも、不動体は、梁の振動不動作部に直
接又は間接に連結されて不動状態となるようにされてい
る。即ち、梁には、振動の際に「腹」となる振動動作部
と、「節」となる振動不動作部とが存在する。この
「節」となる振動不動作部を利用して、不動体が、不動
状態に保持されたものである。従って、梁そのものに、
上記のような振動抑制機構のすべてを備えさせることが
できて、梁の周囲に存在する他の構造材や構造箇所に振
動抑制機構の取付け箇所を確保しなければならないとい
うような他への依存性が排除される。
【0012】従って、このような他への依存性排除の構
造によって、振動抑制機構を予め梁に組み込んでから、
梁の施工を行うというようなことも可能となる。また、
施工した梁あるいは既設の梁に対して振動抑制機構を後
付けするような場合においても、そのための設計と施工
を梁のみを考慮の対象として行えばよく、後付けのため
の設計・施工を容易に行うことができる。また、梁の周
囲の構造材や構造箇所に従来のような振動抑制機構を取
り付けることができるような部分を確保できないような
場合でも、本発明構造によれば対応が可能であり、その
ような梁の振動を断面寸法を大きくすることなく効果的
に抑制することが可能となる。
【0013】上記構成において、減衰材が接着剤からな
り、不動体がこの接着剤によって梁の振動動作部に直接
又は間接的に接着されている構造とすることにより、接
着機能によって減衰材の組込みを容易に行うことがで
き、減衰材を層状形態にてスペース的に有利に組み込む
ことが可能となり、更に、量的にわずかな減衰材にて振
動抑制を有効的に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。以下に挙げる実施形態は、住宅等の
建築物の床梁に適用した場合のものである。
【0015】図1に示す第1実施形態の構造において、
1,1は柱、2は階上用など床梁である。床梁2は、H
型鋼を用いた鉄骨梁によるものであり、その両端が柱
1,1にボルト等にて接合されて、両端支持状態に保持
されている。
【0016】本実施形態では、この床梁2の振動抑制の
ため機構が、次のような態様において組み込まれてい
る。即ち、床梁2の振動動作部である長手方向中央部に
おいて、上下のフランジ2b,2b間の、ウェブ2aを
挟む一方の空間部内に、鉄製のリブプレート3が、フラ
ンジ2b,2b及びウェブ2aと直交するように、溶接
等にて固着して一体的に取り付けられており、このリブ
プレート3の両面に、不動体としての鉄製等の添板4,
4が、減衰材5,5を介して連結されている。
【0017】本実施形態における減衰材5,5は、添板
4とリブプレート3とを接着し、かつ、接着後も振動減
衰に必要な粘弾性や高粘性、弾力性を維持しうる性質を
有する接着剤からなっており、そのような接着剤とし
て、例えば、ゴム系接着剤や、上記のような性質を有す
る各種樹脂系接着剤などが用いられる。
【0018】上記のような減衰材5,5を介して添板
4,4をリブプレート3に接着し、そして、添板4,4
を不動状態に保持することにより、床梁2は、その振動
時に、減衰材層5,5による振動減衰作用を受け、振動
を抑制される。
【0019】このように添板4,4を不動状態に保持す
るため、次のような不動体保持構造が採用されている。
即ち、リブプレート3には、その上部に第1の通孔3a
が明けられると共に、下部に第2の通孔3bが開けられ
ている。また、各添板4にも、リブプレート3の通孔3
a,3bと同芯状に、上下に第1、第2の通孔4a,4
bが明けられている。
【0020】そして、リブプレート3、添板4,4の上
側の第1通孔4a,3a,4aに、第1のケーブル6が
通され、その両端部が、床梁2の振動不動作部である梁
両端部、のウェブ2aの下部に連結されて、緊張状態に
張設されている。また、下側の第2通孔4b,3b,4
bには、第2のケーブル7が通され、その両端部が、床
梁2の同じく振動不動作部である梁両端部、のウェブ2
aの上部に連結されて、第1ケーブル6と交差し、緊張
状態に張設されている。
【0021】そして、添板4の通孔4a,4bの孔サイ
ズは、ケーブル6,7の断面サイズとほぼ同等に設計さ
れており、また、リブプレート3の通孔3a,3bは、
その上下方向におけるサイズが、ケーブル6,7の断面
サイズよりも大きい長円状のルーズ孔に形成され、この
ルーズ孔3a,3bの高さ方向中間部をケーブル6,7
が通るようになされている。これにより、添板4は、上
側の第1ケーブル6から下向きの力を受けると共に、下
側の第2ケーブル7から上向きの力を受け、これら力の
釣り合いによって、上下方向に不動状態に保持されると
共に、リブプレート3は、ケーブル6,7からの力学的
負荷を受けないようにされている。
【0022】上記の振動抑制機構は、図1(ハ)に示す
ように、床梁2のウェブ2aを挟むもう一方の側にも同
様の態様にて備えられている。
【0023】上記の構造では、図2(イ)(ロ)に示す
ように、振動時、添板4,4は、床梁2の振動不動作部
である梁両端部に連結されたケーブル6,7による拘束
力を受けて不動状態を維持される一方、床梁2の振動動
作部である長さ方向中央部に固着して取り付けられたリ
ブプレート3は、床梁2と一体となって上下方向に振動
するが、リブプレート3と添板4とは減衰材層5を介し
て接着されているため、リブプレート3は減衰材層5に
よる減衰作用を受け、従って、床梁2も減衰材層5によ
る減衰作用を受けて、床梁2の振動が速やかに減衰され
る。従って、居住者は、床梁2の振動による不快感から
開放され、快適に生活することができる。図2(ハ)
は、上記のような振動抑制機構を備えさせた床梁の振動
減衰の状況(実線)と、上記のような振動抑制機構を備
えさせない床梁の振動減衰の状況(点線)とを、比較し
て示したものである。
【0024】上記の構造によれば、床梁2の振動対策に
おいては、床梁2に上記のような振動抑制機構を組み込
めば振動抑制効果を得られるから、床梁そのものの断面
寸法を大きくしなくともよく、床梁2の重量増加を抑え
てコストを抑えることができる。
【0025】しかも、不動体である添板4は、床梁2と
一体のリブプレート3に接着して床梁2に保持させ、こ
の添板4を不動状態に保持するために、これをケーブル
6,7を介して床梁2の振動不動作部である梁両端部に
連結させたものであり、振動抑制機構のすべてを、床梁
2それ自体に備えさせたものであるから、床梁2の周囲
に存在する他の構造材や構造箇所に振動抑制機構の取付
け箇所を確保するというような、他への依存性を排除す
ることができる。従って、工場において床梁材に予め上
記のような振動抑制機構を組み込んでおき、そのような
床梁を建築現場にて施工するというような施工法を採る
ことも可能である。また、既設の床梁に対して上記のよ
うな振動抑制機構を後付けするように場合においても、
後付けのための設計と施工は、床梁のみを考慮の対象と
すればよく、床梁2の周囲に存在する他の構造材や構造
箇所を考慮する必要がなく、後付けのための設計・施工
を容易に行うことができる。
【0026】また、本実施形態では、H形鋼による梁2
を対象とし、そのフランジ2b,2b間の空きスペース
を利用して振動抑制機構を備えさせたものであるから、
振動抑制機構をスペース的に有利に組み込むことができ
る。
【0027】更に、不動体である添板4を、リブプレー
ト3を介して間接的に、床梁2に取り付ける構造となさ
れており、添板4は減衰材層5を介してリブプレート3
に接着する構造となされているから、予め添板4を減衰
材層5を介してリブプレート3に接着させ、このリブプ
レート3を床梁2に取り付ける、というような組み込み
方法を採ることもできて、特に、既設の床梁に振動抑制
機構を後付けするような場合には、その工事を容易なも
のにすることができる。
【0028】また、減衰材5が接着剤からなり、不動体
である添板4をこの接着剤にて梁2の振動動作部がわに
接着して構成されたものであるから、接着機能によって
減衰材5の組込みを容易に行うことができ、また、減衰
材5を層状形態にてスペース的に有利に組み込むことが
可能となり、更に、量的にわずかな減衰材5にて振動抑
制を有効的に行うことができる。
【0029】図3に示す第2実施形態の構造は、不動体
である添板4を、上記のようなリブプレート3を介さず
に直接に、床梁2に接着したものである。即ち、添板4
は、床梁2のウェブ2aと平行に向けられ、床梁2の振
動動作部である長さ方向中央部において、ウェブ2a
に、減衰材層5を介して直接に接着されている。そし
て、第1、第2のケーブル6,7は、その中央部を添板
4に掛止させて、上記と同様の緊張状態に張設され、添
板4を不動状態に保持している。本構造では、リブプレ
ート3を排除して構成部品点数を減少することができる
など、構造の簡素化に寄与することができる。また、減
衰材層5による減衰作用が床梁2の芯部のごく近傍に作
用することとなって、場合によっては、ウェブ2aを挟
むいずれか一方にのみ振動抑制機構を備えさせるという
ような構造を採用することも可能となる。
【0030】図4に示す第3実施形態の構造は、不動体
である添板4を、上記のようなリブプレート3を介さず
に直接に、床梁2に接着したものである点で、第2実施
形態と同様であるが、本実施形態では、床梁2のウェブ
2aの両面に添板4,4が接着されており、添板4,4
の上方への振動動作を規制するために、ウェブ2aを挟
む一方の側において、添板4の上部とウェブ2aの一端
の下部がケーブル6aにて連結されると共に、他方の側
において、添板4の上部とウェブ2aの他端の下部とが
ケーブル6bにて連結されている。また、添板4,4の
下方への振動動作を規制するために、ウェブ2aを挟む
上記一方の側において、添板4の下部とウェブ2aの上
記他端の上部とがケーブル7aにて連結されると共に、
上記他方の側において、添板4の下部とウェブ2aの上
記一端の上部とがケーブル7bにて連結されている。な
お、ケーブル6aとケーブル6bはこれらで一本のケー
ブルであり、ウェブ2aに設けられた上下方向にルーズ
な孔を通じて連絡されているものである。ケーブル7a
とケーブル7bについても同様にこれらで一本のケーブ
ルである。このような構造により、減衰材層5,5によ
る減衰作用を床梁2の芯部に作用させることができて床
梁2の振動をウェブ2aを挟んで左右対称状態に減衰さ
せることができ、しかも、ケーブルの使用長さも減少す
ることができる。
【0031】なお、図4において、符号6a,6b,7
a,7bをそれぞれ引張りのみならず圧縮力をも支える
互いに相独立した個別の部材とし、これら4本の部材を
それぞれ個別に連結する構成としてもよい。このような
部材として、例えば鋼管や各種型鋼材などが用いられ得
る。
【0032】図5に示す第4実施形態の構造は、添板4
をケーブルを介して間接的に床梁2に連結するという形
式のものではなく、添板4として、その両端部が床梁2
の振動不動作部である梁両端部近くにまで及びうる長尺
長さのものを用い、その両端部を直接に、床梁2の両端
の振動不動作部にボルト9,9などにて固着して連結さ
せたものである。本実施形態では、ケーブルを排除し得
て部品点数を更に減少するできるなど構造をより一層簡
素化しえ、しかも、床梁2への振動抑制機構の組付けも
手間を要すことなくて極めて容易に行うことができる。
【0033】図6に示す第5実施形態の構造は、添板4
が、ケーブルによらずに、軽量で高剛性のトラス材10
にて、不動状態に保持されたものである。
【0034】以上に、本発明の実施形態を示したが、本
発明は、これらに限定されるものではなく、発明思想を
逸脱しない範囲で、各種の変更が可能である。例えば、
上記実施形態では、床梁を振動抑制の対象としている
が、その他、各種構造物の梁に適用されてよい。また、
上記実施形態ではH形鋼を対象としているが、それ以外
のものであってもよい。また、本発明は、鉄骨梁を主た
る対象としているが、材質に特段の制限はない。また、
減衰材は、不動体による不動拘束作用と、梁の振動動作
部の振動作用とを同時に受けた際に、粘弾性や粘性ある
いは弾力性等による変形抵抗作用によって、梁の振動動
作部の振動を減衰させていく性質を有するものであれば
よく、上記のような接着剤によるものに限られず、その
他、シート状の減衰材を用い、その一方の面を梁の振動
動作部がわに、もう一方の面を不動体の側にそれぞれ各
種接着剤にて接着した構成となされていてもよいし、梁
の振動動作部と不動体とを塊状のゴム体を介して連結す
る形式に構成されていてもよい。また、上記実施形態で
は、両端支持梁において、その端部を振動不動作部と
し、中央部を振動動作部として取付けを行ったものであ
るが、梁における振動動作部と振動不動作部は、梁の支
持状態などに依存してその位置を異にするものであり、
従って、どこが振動動作部、振動不動作部であるかは、
梁の支持状態等の各種条件に依存して定まるものである
ことはいうまでもない。また、「振動動作部」、「振動
不動作部」の語の概念は、相対的なものにすぎず、「振
動動作部」とは「振動不動作部」よりもよく振動する部
分をいい、「振動不動作部」とは「振動動作部」よりも
相対的に振動しない部分をいうものであり、概念として
広く解釈すべきものである。また、上記実施形態では、
垂直方向の振動を抑制する構造としているが、そのほ
か、水平方向の振動など、抑制しようとする振動の方向
に応じた構造に構成することも可能である。また、上記
実施形態において、添板4をケーブルにて保持するタイ
プのものでは、ケーブルに代えて、鉄筋などのその他の
線材が用いられてもよく、また、不動体の不動保持構造
として、上記以外の各種構造が採用されてよい。
【0035】
【発明の効果】以上の次第で、本発明の梁の振動抑制構
造は、梁の振動動作部に不動体が直接又は間接的に減衰
材を介して連結されているものであるから、梁の振動動
作部の振動動作が減衰材による減衰作用を受けて速やか
に減衰され、従って、梁そのものの断面寸法を大きくし
なくとも、梁の振動を効果的に抑制することができる。
【0036】しかも、不動体は、梁の振動不動作部に直
接又は間接に連結されることによって不動状態を維持す
るようになされているから、梁そのものに、上記のよう
な振動抑制機構のすべてを備えさせることができて、他
への依存性を排除することができる。従って、振動抑制
機構を予め梁に組み込んでから梁の施工を行うというよ
うなことも可能となり、また、既設の梁に対して振動抑
制機構を後付けするような場合でも、そのための設計と
施工を梁のみを考慮の対象として容易に行うことがで
き、また、梁の周囲の構造材や構造箇所に従来のような
振動抑制機構を取り付けることができるような部分を確
保できないような場合でも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すもので、図(イ)
は全体側面図、図(ロ)は添板取付け部の拡大断面図、
図(ハ)は図(ロ)のI−I線矢視断面図である。
【図2】図(イ)及び図(ロ)は上下の振動動作状態を
示す断面図、図(ハ)は振動の減衰状態を示すグラフ図
である。
【図3】第2実施形態を示すもので、図(イ)は全体側
面図、図(ロ)は添板取付け部の拡大側面図、図(ハ)
は図(ロ)のII−II線矢視断面図である。
【図4】第3実施形態を示すもので、図(イ)は全体側
面図、図(ロ)は添板取付け部の拡大側面図、図(ハ)
は図(ロ)のIII−III線断面図である。
【図5】第4実施形態を示すもので、図(イ)は全体側
面図、図(ロ)は図(イ)のIV−IV線断面図であ
る。
【図6】第5実施形態を示すもので、図(イ)は全体側
面図、図(ロ)は図(イ)のV−V線断面図である。
【図7】従来例を示す床梁構造の側面図である。
【符号の説明】
2…床梁 4…添板(不動体) 5…減衰材層(接着剤)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梁の振動動作部に直接又は間接的に不動
    体が減衰材を介して連結され、かつ、該不動体が、減衰
    材による減衰作用を梁の振動動作部に及ぼす不動状態と
    なるように、梁の振動不動作部に直接又は間接に連結さ
    れてなることを特徴とする梁の振動抑制構造。
  2. 【請求項2】 前記減衰材が接着剤からなり、不動体が
    この接着剤によって梁の振動動作部に直接又は間接的に
    接着されている請求項1に記載の梁の振動抑制構造。
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