JPH11246837A - 接着剤用添加剤およびホットメルト接着剤組成物 - Google Patents

接着剤用添加剤およびホットメルト接着剤組成物

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JPH11246837A
JPH11246837A JP6410398A JP6410398A JPH11246837A JP H11246837 A JPH11246837 A JP H11246837A JP 6410398 A JP6410398 A JP 6410398A JP 6410398 A JP6410398 A JP 6410398A JP H11246837 A JPH11246837 A JP H11246837A
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哲也 島田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴム質重合体、粘着付与樹脂および可塑剤の
相溶性を向上させ、ポリオレフィン樹脂等の各種被着体
に対する接着力、凝集力、可塑剤保持性および加工性に
優れたホットメルト接着剤を与えることのできる接着剤
用添加剤を提供する。 【解決手段】 スチレン系モノマー(a1)と、アルキ
ル基の炭素数が4〜24のアルキル(メタ)アクリレー
ト(a2)および/または(メタ)アクリロニトリル
(a3)とを必須構成単量体とし、ガラス転移温度(T
g)が20℃以下である共重合体(A)からなる接着剤
用添加剤;およびそれを用いたホットメルト接着剤組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は接着剤用添加剤およ
びホットメルト接着剤組成物に関する。さらに詳しく
は、接着力、凝集力、保持力に優れ、液状可塑剤のブリ
ードが少なく、特にポリオレフィン系樹脂成形品の接着
に適したホットメルト接着剤を得ることのできる接着剤
用添加剤およびそれを用いたホットメルト接着剤組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン系のフィルム、不
織布、樹脂成形品等の接着に用いられるホットメルト接
着剤としては、スチレン−エチレン−プロピレン−スチ
レンブロック共重合ゴムあるいはスチレン−ブタジエン
−スチレンブロック共重合ゴムに、粘着付与樹脂成分お
よびプロセスオイル等の液状可塑剤を添加する方法等が
知られている(例えば、特開平3−160083号およ
び特開平8−60121号各公報)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら 上記の
ものはホットメルト接着剤として使用した場合、オープ
ンタイムを長くしたり、溶融粘度を低下させたりするこ
とができるが、凝集力や保持力が低下し、オレフィン系
樹脂成形品等の被着体に対する接着力が低下するなどの
問題が生じる。また、経時的に液状可塑剤が被着体に滲
み出すなどの問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題点を解決し、接着力および凝集力に優れ、可塑剤保
持性の良好な接着剤組成物を得るべく鋭意検討した結
果、本発明に到達した。すなわち本発明は、スチレン系
モノマー(a1)と、アルキル基の炭素数が4〜24の
アルキル(メタ)アクリレート(a2)および/または
(メタ)アクリロニトリル(a3)とを必須構成単量体
とし、ガラス転移温度(Tg)が20℃以下である共重
合体(A)からなる接着剤用添加剤;およびそれを含有
するホットメルト接着剤組成物;並びに、該接着剤組成
物で接着されてなるポリオレフィン系樹脂成形品であ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】共重合体(A)を構成するスチレ
ン系モノマー(a1)の具体例としては、スチレン、α
−メチルスチレン、スチレン誘導体[例えばアルキル基
の炭素数1〜4またはそれ以上のアルキルスチレン(ビ
ニルトルエン、エチルスチレン、t−ブチルスチレン
等)、ハロゲン化スチレン(例えばクロロスチレン、ブ
ロモスチレン、フルオロスチレン等)、アミノ基含有ス
チレン(例えばN,N−ジエチルアミノスチレン等)、
ジビニルベンゼン等]などが挙げられる。これらのうち
特に好ましいものはスチレンである。
【0006】アルキル基の炭素数が4〜24のアルキル
(メタ)アクリレート(a2)の具体例としては、ブチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ミリス
チル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリ
レートなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは
アルキル基の炭素数が12〜18のアルキル(メタ)ア
クリレートであり、特に好ましいものはステアリル(メ
タ)アクリレートである。
【0007】その他のモノマー(a4)の具体例として
は、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート[例えば
2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリアルキレ
ン(炭素数2〜4)グリコール(重合度2〜10または
それ以上)モノ(メタ)アクリレート等];アミノ基含
有(メタ)アクリレート[例えばジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート等];不飽和カルボン酸[例えば(メタ)
アクリル酸、クロトン酸、(無水)マレイン酸、フマー
ル酸、(無水)イタコン酸、これらのジカルボン酸のモ
ノアルキル(炭素数1〜20)エステル等];(メタ)
アクリル酸エステル[例えばアルキル基の炭素数が1〜
3のアルキル(メタ)アクリレート〔メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピ
ル(メタ)アクリレート等〕、炭素数6〜12の脂環式
アルキル(メタ)アクリレート〔シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、ジシクロヘキシル(メタ)アクリレ
ート等〕、炭素数7〜21のアラルキル(メタ)アクリ
レート〔ベンジル(メタ)アクリレート等〕、エポキシ
基含有(メタ)アクリレート〔グリシジル(メタ)アク
リレート等〕など];上記不飽和ジカルボン酸(マレイ
ン酸、フマル酸等)のジアルキル(炭素数1〜20)エ
ステル(ジエチルマレート、ジブチルフマレート等);
不飽和ジカルボン酸のイミド化物(マレイミド、N−メ
チルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニル
マレイミド等)等が挙げられる。これらのうち好ましい
ものは(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、アルキル
(メタ)アクリレートおよびマレイン酸ジアルキルエス
テルである。
【0008】共重合体(A)を構成する(a1)の含量
は通常30〜90重量%、好ましくは50〜80重量%
であり、(a2)および/または(a3)の含量は通常
10〜70重量%、好ましくは20〜50重量%であ
る。また、必要により10重量%を越えない範囲で(a
4)を共重合することができる。(a1)の含量が30
重量%未満では配合して得られる接着剤組成物の凝集力
および保持力が低下し、90重量%を超えると配合して
得られる接着剤組成物が硬くなり接着性が低下する。
(a2)および/または(a3)の含量が10重量%未
満では配合して得られる接着剤組成物が硬くなり接着性
が低下し、70重量%を超えると配合して得られる接着
剤組成物の十分な樹脂強度が得られない。該共重合体
(A)の中でも(a2)を10〜70重量%、好ましく
は20〜50重量%含有するものが、より良好な可塑剤
保持性を有する接着剤組成物を与える点でさらに好まし
い。
【0009】共重合体(A)は前述の構成モノマーを溶
液重合、バルク重合等の公知の方法で重合することによ
り得ることができる。該(A)の製造方法は特に限定さ
れないが、例えば下記の方法が例示できる。
【0010】(1)加熱した溶剤中に重合開始剤の存在
下でモノマーを連続的または断続的にに供給し、重合終
了後溶剤および必要により未反応モノマーを常圧または
減圧下で留去して(A)を得る方法(溶液重合法)。該
溶液重合に使用される溶剤としては、芳香族炭化水素系
溶剤(トルエン、キシレン、クメン等)、脂肪族炭化水
素系溶剤(n−ヘキサン、n−オクタン、n−デカン
等)、脂環式炭化水素系溶剤(シクロヘキサン、メチル
シクロヘキサン等)、ハロゲン系溶剤(クロロホルム、
四塩化炭素、ジクロロエタン等)、ケトン系溶剤(アセ
トン、メチルエチルルケトン等)、エーテル系溶剤(ジ
オキサン、ジベンジルエーテル)、エステル系溶剤(酢
酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル)等が挙げら
れる。上記溶液重合温度は通常80〜240℃の範囲で
あり、使用する重合開始剤の種類、その量および目的と
する分子量に応じて適宣選択することができる。溶剤お
よび必要により未反応モノマーを留去する温度は、留去
する溶剤またはモノマーの種類によって異なるが、通常
100〜200℃である。
【0011】(2)モノマー単独または予め重合して得
られた(A)をモノマーに溶解した溶液に重合開始剤を
加え、これを加熱して重合した後、必要により未反応モ
ノマーを常圧または減圧下で留去して(A)を得る方法
(バルク重合法)。上記バルク重合温度は通常80〜2
40℃の範囲であり、使用する開始剤の種類、その量お
よび目的とする分子量に応じて適宣選択することができ
る。未反応モノマーを留去する温度は、モノマーの種類
によって異なるが、通常100〜200℃である。
【0012】(3)後述するホットメルト接着剤の構成
成分である(B)、(C)及び(D)から選ばれる1種
以上の溶融物中に、重合開始剤の存在下で、モノマーを
連続的もしくは断続的に供給して重合させ、重合終了後
必要により未反応モノマーを常圧または減圧下で留去し
て(A)および他の成分からなる混合物を得る方法(共
存バルク重合法)。上記共存バルク重合の重合温度は通
常80〜240℃の範囲であり、使用する重合開始剤の
種類、その量および目的とする分子量に応じて適宣選択
することができる。未反応モノマーを留去する温度は、
モノマーの種類によって異なるが、通常100〜200
℃である。
【0013】共重合体(A)の製造に用いられる重合開
始剤としては、ラジカル重合に通常使用されるアゾ系重
合開始剤および有機パーオキサイド系重合開始剤が挙げ
られる。アゾ系重合開始剤としては、たとえば、2,
2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビ
ス(2,4ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビス(2−メチルブチロニトリル)等が挙げられる。有
機パーオキサイド系重合開始剤としては、たとえば、パ
ーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキ
ルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パ−オキ
シエステル等の有機過酸化物、たとえばベンゾイルパー
オキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパ
ーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソプロ
ピルカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ
クミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパー
オキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタ
レート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオ
キシシクロヘキシル)プロパン等が挙げられる。これら
のうち好ましいものは有機パーオキサイド系重合開始剤
であり、特に好ましいものはt−ブチルパーオキシベン
ゾエート、ジ−t−ブチルパーオキサイドおよびジクミ
ルパーオキサイドである。重合開始剤の使用量は、モノ
マーの重量に対して通常0.1〜20重量%、好ましく
は0.5〜15重量%である。
【0014】共重合体(A)の製造に際して、分子量を
調整するために必要により連鎖移動剤を用いることがで
きる。該連鎖移動剤の例としては、α−オレフィン(た
とえば1−ドデセン等)、メルカプタン(たとえばt−
ブチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等)、
ジスルフィド(たとえばビス−2−アミノ−フェニルジ
スルフィド、ジイソプロピルザントゲンジスルフィド
等)、ジアゾチオエーテル(たとえばp−メトキシフェ
ニルジアゾチオ−2−ナフチルエーテル等)、有機ハロ
ゲン化物(たとえば四塩化炭素、四臭化炭素、クロロホ
ルム等)等が挙げられ、連鎖移動恒数が0.01以上の
ものが好ましい。連鎖移動剤の使用量は、モノマーの重
量に対して通常10重量%以下、好ましくは0.1〜8
重量%である。
【0015】共重合体(A)のDSC法によるガラス転
移温度(Tg)は通常20℃以下、好ましくは0〜−3
0℃またはそれ以下である。Tgが20℃を超えると該
(A)を配合して得られる接着剤組成物が硬くなり低温
での接着力が低下する傾向となる。
【0016】共重合体(A)の数平均分子量(Mn)
は、通常500〜5,000、好ましくは1,000〜
3,000である。Mnが500以下では接着剤の凝集
力および保持力が弱くなり、5,000を超えるとゴム
質重合体(B)との相溶性が悪くなるため接着力が低下
する。また、該(A)の重量平均分子量(Mw)は、通
常1,000〜10,000、好ましくは1,500〜
5,000であり、Mw/Mnは通常1.3〜2.5、
好ましくは1.5〜2である。上記はMnおよびMwは
ポリスチレンを標準としてGPC法で求められる値であ
る。
【0017】共重合体(A)の溶解度パラメータ値(S
P値)は通常8〜11、好ましくは8.2〜10、特に
好ましくは8.4〜9.5である。SP値が8未満また
は11を超えると、ゴム質重合体(B)や可塑剤(D)
との相溶性が悪くなり接着力が低下したり可塑剤保持性
が悪くなる場合がある。なお、該SP値はFedors
法[Polym.Eng.Sci.14(2)152,
(1974)]によって算出される値である。
【0018】上記共重合体(A)からなる本発明の接着
剤用添加剤には、必要に応じて酸化防止剤{たとえばヒ
ンダードフェノール系化合物〔たとえばペンタエリスチ
ル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)ポロピオネート]、オクタデシル
−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート等〕、リン系化合物〔たとえばト
リス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイ
ト等〕、イオウ系化合物(たとえばペンタエリスチル−
テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジラ
ウリル−3,3’−チオジプロピオネート等〕等}、紫
外線吸収剤{たとえばベンゾトリアゾール系化合物〔た
とえば2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2
−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等〕}、光
安定剤{ヒンダードアミン系化合物〔たとえば(ビス−
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート等〕}、吸着剤(アルミナ、シリカゲル、モレキ
ュラーシーブ等)、有機もしくは無機充填剤、顔料、染
料、香料等を含有させることができる。これらの添加物
の配合量は該共重合体(A)の重量に対して通常10重
量%以下である。
【0019】本発明のホットメルト接着剤組成物を構成
するゴム質重合体(B)としては、たとえばジエン系
(共)重合体(スチレン−ジエン系共重合体およびその
水素化体、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴ
ム等)、エチレン−αオレフィン系共重合体等が挙げら
れる。上記スチレン−ジエン系共重合体およびその水素
化体の具体例としては、スチレン−ブタジエンブロック
共重合ゴム(SBS)、スチレン−イソプレンブロック
共重合ゴム(SIS)、スチレン−ブタジエンランダム
共重合ゴム(SBR)、これらのジエン系共重合ゴムの
ジエン部分の一部または全部が水素化された水素化体
[スチレン−(エチレン−プロピレン)ブロック共重合
ゴム(SEPS;SBSの水素化体)、スチレン−(エ
チレン−ブテン)ブロック共重合ゴム(SEBS;SI
Sの水素化体)、水素化SBR等]等が挙げられる。エ
チレン−αオレフィン系共重合体の具体例としては、エ
チレンとαオレフィン(例えばプロピレン、1−ブテ
ン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等)との
共重合ゴム、エチレンとαオレフィンと非共役ジエンと
の三元共重合ゴム等が挙げられる。これらのうち好まし
いものはスチレン−ジエン系共重合体およびその水素化
体であり、特に好ましいものはSBS、SIS、SEP
SおよびSEBSである。
【0020】該ゴム質重合体(B)のASTM D12
38−G法(200℃、5,000g)によるメルトイ
ンデックスは通常0.1〜300、好ましくは1〜10
0である。(B)のメルトインデックスを上記範囲内と
することで凝集力と接着加工性(溶融粘度)のバランス
の良好なホットメルト接着剤組成物が得られる。
【0021】本発明のホットメルト接着剤組成物を構成
する粘着付与樹脂(C)としては、ロジン/ロジン誘導
体樹脂、テルペン系樹脂、クマロン−インデン系樹脂、
石油樹脂[C5留分、C9留分、C5/C9留分、ジシ
クロペンタジエン等の(共)重合体]、スチレン系樹
脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂およびこれらの
樹脂の水素化体から選ばれる1種以上の樹脂が挙げられ
る。これらのうち好ましいものは、熱安定性、臭気およ
び色相の点でテルペン系樹脂の水素化体および石油樹脂
の水素化体であり、特に好ましいものはC9留分および
C5/C9留分の(共)重合系石油樹脂の水素化体であ
る。
【0022】必要により用いられる可塑剤(D)として
は、パラフィン系、ナフテン系もしくはアロマティック
系のプロセスオイル;液状ポリブテン、液状ポリブタジ
エン、液状ポリイソプレン等の液状樹脂;これらの液状
樹脂の水素化体;天然もしくは合成ワックス類(パラフ
ィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、低分子
量ポリオレフィンワックス等);およびこれらの2種以
上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいもの
は、熱安定性および耐候性に優れた組成物が得られる点
からパラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセス
オイルおよびこれらの併用である。
【0023】本発明のホットメルト接着剤組成物におけ
る該接着剤用添加剤中の共重合体(A)、(B)、
(C)および(D)の合計重量に対する(A)の含量
は、通常5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%
であり、(B)の含量は通常5〜40重量%、好ましく
は10〜30重量%であり、(C)の含量は通常10〜
70重量%、好ましくは20〜60重量%であり、
(D)の含量は通常30重量%以下、好ましくは25重
量%以下である。(A)の含量が5重量%未満では各成
分の相溶性が不十分となり、40重量%を超えると接着
剤の凝集力が低下する。(B)の含量が5重量%未満で
は接着剤の凝集力が著しく低下し、40重量%を超える
と接着剤の溶融粘度が高くなるため十分な加工性が得ら
れない。(C)の含量が10重量%未満では接着剤の接
着力が低下し、70重量%を超えると接着剤が硬くなる
ため十分な接着性が得られない。(D)の含量が30重
量%を超えると接着剤の凝集力および接着力が低下する
とともにブリードが発生しやすくなる。
【0024】本発明のホットメルト接着剤組成物には、
さらに必要に応じて前記接着剤用添加剤における任意成
分として例示したものと同様の酸化防止剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、吸着剤、充填剤、顔料、染料、香料等を
含有させることができる。
【0025】本発明のホットメルト接着剤組成物の製造
方法としては、本発明の接着剤用添加剤、(B)、
(C)および必要により(D)を加熱溶融混合する方
法;有機溶剤(トルエン、キシレン等)を加えて各成分
を加熱溶解させ、均一混合した後に溶剤を留去する方
法;等を用いることができる。また、混合装置としては
加熱溶融混練機を用いることができる。該加熱溶融混練
機としては、その様式形状等は特に限定されるものでは
ないが、例えば圧縮性の高い形状のスクリューまたはリ
ボン状攪拌機を有する混合機、ニーダー、一軸または多
軸押出機、ミキサー等を挙げることができる。混合温度
は通常80〜200℃であり、樹脂劣化を防ぐため窒素
ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
【0026】本発明のホットメルト接着剤組成物は、接
着力、凝集力、可塑剤保持性および加工性に優れるの
で、広範な被着体(たとえば各種プラスチック成形品、
ゴム、紙、布、金属、木材、ガラス、モルタルコンクリ
ートなど)に適用できるが、特に難接着性であるポリオ
レフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)系樹脂成
形品同士またはこれらと上記の他の被着体とを接着する
ためのホットメルト接着剤として好適である。
【0027】本発明のホットメルト接着剤を被着体に適
用する方法としては、たとえばスパイラル塗工、ビード
塗工、ロール塗工、スロットコートなどの方法が例示で
きるが、これらに限定されるものではない。また、被着
体に適用するときの溶融温度は通常100〜200℃、
溶融粘度は通常1〜500Pa・sである。
【0028】本発明の該接着剤組成物はホットメルト型
としてのみならず、有機溶剤溶液、エマルション、ディ
スパージョン、フィルム等の形態でも使用可能である。
また、本発明の接着剤用添加剤は各種配合物の相溶化剤
として有用であるほか、各種熱可塑性樹脂または熱硬化
性樹脂の成形性や樹脂物性の改質剤、アスファルトの流
動性改質剤等にも用いることができる。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。以下にお
いて、「部」および表1中の数値は重量部を示す。
【0030】製造例1 ステンレス製加圧反応器にキシレン600部を投入し、
容器内を窒素置換した後、密閉下で200℃まで昇温し
た。この温度でスチレン420部、ブチルアクリレート
180部およびジ−t−ブチルパーオキサイド18部の
混合液を3時間かけて滴下し、さらに200℃で1時間
保持し重合を完結させた。ついで生成したポリマー溶液
からキシレンを留去(150℃、2kPa)して共重合
体(A−1)を得た。該(A−1)のDSC法によるT
gは2℃、GPC法による数平均分子量は1,520、
SP値は9.0であった。
【0031】製造例2 製造例1において、モノマーとしてスチレン420部お
よびミリスチルメタクリレート180部を用いた以外は
製造例1と同様にして共重合体(A−2)を得た。該
(A−2)のDSC法によるTgは−25℃、GPC法
による数平均分子量は1,640、SP値は8.7であ
った。
【0032】製造例3 製造例1において、モノマーとしてスチレン420部お
よびステアリルメタクリレート180部を用いた以外は
製造例1と同様にして共重合体(A−3)を得た。該
(A−3)のDSC法によるTgは−32℃、GPC法
による数平均分子量は1,680、SP値は8.6であ
った。
【0033】実施例1〜5および比較例1〜2 ジャケットの熱媒温度を160℃に設定した直径1イン
チ、L/D=10の連続混合可能な加熱溶融混練機(栗
本鉄工製「KRC S1」)を用い、表1に示す比率で
分散した各成分の混合物を加熱溶融混練機の原料供給口
から供給し本発明の接着剤組成物および比較の接着剤組
成物を得た。
【0034】
【表1】 (記号等の説明) SBS :「クレイトンD−1155」[シェル化
学(株)製]スチレン含量40%; MI=14 SEPS :「セプトン2043」[(株)クラレ
製]スチレン含量13%; MI=5 C9 :部分水添石油樹脂(C9留分共重合体主
成分)「アルコンM−115」[荒川化学(株)製]軟
化点=115℃ C5/C9 :水添石油樹脂(C5/C9留分共重合体
主成分)「アイマーブP−130」[出光石油化学
(株)製]軟化点=130℃ OIL :パラフィン系オイル「ダイアナプロセス
オイルPW−90」[出光興産(株)製] 酸化防止剤1:ヒンダードフェノール系酸化防止剤「イ
ルガノックス1010」[チバガイギー社製] 酸化防止剤2:リン系酸化防止剤「アデカスタブ211
2」[旭電化工業(株)製] 紫外線吸収剤:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤「チ
ヌビン328」[チバガイギー社製]
【0035】性能試験例 実施例1〜5および比較例1,2で得られた各ホットメ
ルト接着剤組成物について、下記試験方法によりT型剥
離接着強度、保持力、オイル保持性および加工性を評価
した。その結果を表2に示す。表2の結果から明らかな
ように、本願発明のホットメルト接着剤は、比較例のも
のに比べてT型剥離接着強度、保持力、オイル保持性お
よび加工性のバランスが顕著に優れていることがわか
る。
【0036】試験方法 (T型剥離接着強度)各ホットメルト接着剤組成物を長
さ100mm×幅25mm×厚さ100μmのポリプロ
ピレン不織布に25mm幅でビード状に塗布(塗布温度
150℃、塗布量0.06g/m)し、同じ大きさのポ
リプロピレン不織布または長さ100mm×幅25mm
×厚さ20μmポリエチレンフィルムを張り合わせ、2
5℃雰囲気下で24時間放置した後、オートグラフを用
いて300mm/分の引張速度で剥離強度を測定しMA
X値をT型剥離接着強度とした(単位g/25mm)。 (保持力)厚さ50μmのPETフィルムの間に厚さ4
0μmのホットメルト接着剤組成物を塗布したフィルム
シ−トを長さ100mm×25mm幅にカットしたもの
を試験片とした。この試験片の一部をT型に剥離し、5
0℃雰囲気下で100gの重りを吊し、60分後に剥離
した位置を記録し、剥離した距離を測定した(単位m
m)。 (オイル保持性)各ホットメルト接着剤組成物を濾紙に
塗布し0.5kg/cm2の荷重をかけ、50℃で24
時間保持後、濾紙にオイルの滲みだしの有無を目視で判
定した。評価基準 ○:滲みだしなし、△:僅かに滲み
だしあり、×:滲みだしあり (加工性)BH型粘度計を用いて各ホットメルト接着剤
組成物の160℃における溶融粘度を測定した(単位P
a・s)
【0037】
【表2】 (記号等の説明) PE:ポリエチレンフィルム NW:ポリプロピレン不織布
【0038】
【発明の効果】本発明の接着剤用添加剤を用いたホット
メルト接着剤組成物は、従来のものに比べ下記の効果を
有する。 (1)ゴム質重合体と粘着付与樹脂および可塑剤との相
溶性が向上するため、凝集力および保持力が良好であ
り、広範囲の各種被着体に対して優れた接着力を示し、
特にポリオレフィン系材料等の難接着材料に対する接着
力が良好である。 (2)可塑剤の保持性が良好であり、被着体への滲みだ
しがほとんどない。上記の効果を奏することから本発明
のホットメルト接着剤組成物は、各種プラスチックス、
とくにポリオレフィン系樹脂成形品用のホットメルト接
着剤または粘着剤として極めて有用である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年12月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09J 145/02 C09J 145/02 153/00 153/00 157/02 157/02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系モノマー(a1)と、アルキ
    ル基の炭素数が4〜24のアルキル(メタ)アクリレー
    ト(a2)および/または(メタ)アクリロニトリル
    (a3)とを必須構成単量体とし、ガラス転移温度(T
    g)が20℃以下である共重合体(A)からなる接着剤
    用添加剤。
  2. 【請求項2】 (A)が、(a1)30〜90重量%、
    (a2)および/または(a3)10〜70重量%およ
    びその他のモノマー(a4)0〜10重量%からなり、
    かつ数平均分子量が500〜5,000の共重合体であ
    る請求項1記載の添加剤。
  3. 【請求項3】 (A)中の(a2)の含量が10〜70
    重量%である請求項1または2記載の添加剤。
  4. 【請求項4】 (A)の溶解度パラメーター値(SP
    値)が8〜11である請求項1〜3いずれか記載の添加
    剤。
  5. 【請求項5】 該1〜4いずれか記載の添加剤、ジエン
    系(共)重合体およびエチレン−αオレフィン系共重合
    体から選ばれる1種以上のゴム質重合体(B)、粘着付
    与樹脂(C)および必要により可塑剤(D)からなるホ
    ットメルト接着剤組成物。
  6. 【請求項6】 該添加剤中の(A)の含有量が5〜40
    重量%、(B)の含有量が5〜40重量%、(C)の含
    有量が10〜70重量%、(D)の含有量が0〜30重
    量%である請求項5記載のホットメルト接着剤組成物。
  7. 【請求項7】 ポリオレフィン系樹脂成形品同士または
    これと他の被着体とが請求項5または6記載のホットメ
    ルト接着剤組成物で接着されてなる接着体。
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