JPH11246242A - ガラス面の補修方法 - Google Patents

ガラス面の補修方法

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Publication number
JPH11246242A
JPH11246242A JP5100598A JP5100598A JPH11246242A JP H11246242 A JPH11246242 A JP H11246242A JP 5100598 A JP5100598 A JP 5100598A JP 5100598 A JP5100598 A JP 5100598A JP H11246242 A JPH11246242 A JP H11246242A
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JP
Japan
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viscosity
repairing
mpa
resin
photocurable
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Pending
Application number
JP5100598A
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English (en)
Inventor
Yoichi Kawaguchi
洋一 川口
Teruyoshi Takahashi
輝好 高橋
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP5100598A priority Critical patent/JPH11246242A/ja
Publication of JPH11246242A publication Critical patent/JPH11246242A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/28Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with organic material
    • C03C17/32Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with organic material with synthetic or natural resins
    • C03C17/322Polyurethanes or polyisocyanates

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ガラス面の補修方法に関し、特に自動車、鉄道
車両などの窓ガラスの欠損部の補修に有用なガラス面の
補修方法を提供する。 【解決手段】ガラス面の損傷部に、粘度50mPa・s
以下の光硬化性補修剤(A)を注入・浸透させた後、さ
らに粘度30〜1,000mPa・sの光硬化性補修剤
(B)を塗布し、光で硬化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス面の補修方
法に関し、特に自動車、鉄道車両などの窓ガラスの欠損
部の補修に有用なガラス面の補修方法に関する。
【0002】
【従来技術及びその課題】近年、自動車のフロントガラ
スには、安全性を向上させるために高価な合わせガラス
が使用されている。この合わせガラスは2枚の板ガラス
の間に透明の薄いポリマ−膜を挟んだもので割れにくい
ものであるが、路上の砂利や小石が衝突して表面のガラ
スに傷やヒビが入ることは防止できない。フロントガラ
スにヒビが入った場合には、フロントガラスを全面交換
しなければならず経済的負担が大きくなるという問題が
あった。
【0003】これに対し、フロントガラスの傷口からガ
ラス内に樹脂注入物を注入しこれを硬化させ修復箇所を
磨いて補修することが提案されており、かかる注入物と
しては、速硬化性、無溶剤型、一液型であるなどの理由
で、従来、紫外線硬化型の樹脂液が用いられてきた。
【0004】しかしながらヒビの形状が複雑であると、
上記樹脂液が細部まで浸透せず、ヒビを完全に補修する
ことができなかった。そのため細部まで浸透するように
該樹脂液の粘度を下げると、該補修部の耐久性、耐水性
等が十分に得られなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく鋭意検討した結果、2種類の光硬化型補修
剤を用いて2段階に塗布することにより、複雑な形状の
ヒビの細部まで十分に浸透し優れた仕上り性が得られ、
しかも耐久性、耐水性等が良好な補修部を形成できるこ
とを見出し本発明に到達した。
【0006】即ち本発明は、ガラス面の損傷部に、粘度
50mPa・s以下の光硬化性補修剤(A)を注入・浸
透させた後、さらに粘度30〜1,000mPa・sの
光硬化性補修剤(B)を塗布し、光で硬化させることを
特徴とするガラス面の補修方法を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明方法に用いられる光硬化性
補修剤(A)は、ガラスのヒビの細部にまで浸透させる
ための浸透充填剤として働くものであり、粘度50mP
a・s以下、好ましくは30mPa・s以下の樹脂液で
ある。該粘度が50mPa・sを越えると良好な浸透性
が得られないので好ましくない。
【0008】本発明方法に用いられる光硬化性補修剤
(B)は、ガラス面での平滑性、耐久性を確保する仕上
げ成形のためのトップコ−ト剤として働くものであり、
粘度30〜1,000mPa・s、好ましくは40〜3
00mPa・sの樹脂液である。該粘度が30mPa・
s未満では、タレ易く、一方1,000mPa・sを越
えると補修面の平滑性が得られにくいので好ましくな
い。
【0009】上記光硬化性補修剤(A)及び(B)は、
通常、ウレタンアクリレ−ト樹脂(a)、重合性不飽和
化合物(b)、及び光重合開始剤(c)を含有するもの
であり、夫々、上記各粘度範囲内となるように配合成分
を適宜選択することが望ましい。さらにこれら補修剤
は、硬化時の屈折率が補修するガラスの屈折率(1.5
2)と同じになるように配合成分を適宜選択することが
仕上り性の面から好適である。
【0010】上記光硬化性補修剤に使用しうるウレタン
アクリレ−ト樹脂(a)は、1分子中に少なくとも1個
以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン樹脂で
あり、例えば(i)ポリオ−ルとポリイソシアネ−ト化
合物とを反応させて得られるポリウレタンポリオ−ルに
イソシアネ−ト基含有(メタ)アクリレ−トモノマ−を
反応させる、(ii)ポリオ−ルとポリイソシアネ−ト化
合物とを反応させて得られるポリウレタンポリイソシア
ネ−トにヒドロキシル基含有(メタ)アクリレ−トモノ
マ−を反応させる、などの公知の方法により製造される
ものが挙げられる。
【0011】上記樹脂(a)の製造に使用されるポリオ
−ルとしては、例えばエチレングリコ−ル、プロピレン
グリコ−ル、ブチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ
−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、トリメチロ−ルプロ
パン、グリセリン、ペンタエリスリト−ル、ポリカプロ
ラクトンジオ−ル、ポリエステルポリオ−ル、ポリエ−
テルポリオ−ルなどが挙げられる。ポリイソシアネ−ト
化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネ−
ト、トリメチレンジイソシアネ−ト、1,4−テトラメ
チレンジイソシアネ−ト、ペンタメチレンジイソシアネ
−ト、リジンジイソシアネ−トなどの脂肪族ジイソシア
ネ−ト類、イソホロンジイソシアネ−ト、4,4´−メ
チレンビス(シクロヘキシルイソシアネ−ト)などの脂
環族ジイソシアネ−ト類、これらのジイソシアネ−トの
ビュレットタイプ付加物やイソシアヌレ−ト環タイプ付
加物などが挙げられる。
【0012】上記樹脂(a)の製造法(i)に使用され
るイソシアネ−ト基含有(メタ)アクリレ−トモノマ−
としては、例えばイソシアネ−トエチル(メタ)アクリ
レ−ト、イソシアネ−トプロピル(メタ)アクリレ−
ト、さらにヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト等の
活性水素含有重合性モノマ−にヘキサメチレンジイソシ
アネ−ト等のポリイソシアネ−ト化合物を付加してなる
不飽和化合物などが挙げられる。また上記樹脂(a)の
製造法(ii)に使用されるヒドロキシル基含有(メタ)
アクリレ−トモノマ−としては例えばヒドロキシエチル
(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレ−ト等の(メタ)アクリル酸のC2〜C8のヒド
ロキシアルキルエステル、ポリアルキレングリコ−ルモ
ノ(メタ)アクリレ−ト、及びこれらモノマ−とε−カ
プロラクトンとの付加物などが挙げられる。
【0013】上記ウレタンアクリレ−ト樹脂(a)の数
平均分子量は、300〜10,000、好ましくは50
0〜2,000であることが好適である。該数平均分子
量が300未満では、耐候性が低下する恐れがあり、一
方10,000を越えると高粘度となり補修作業性の面
から好ましくない。
【0014】上記光硬化性補修剤に使用しうる重合性不
飽和化合物(b)としては、エチレン性不飽和基を有す
るモノマ−もしくはオリゴマ−であり、例えばエチル
(メタ)アクリレ−ト、ブチル(メタ)アクリレ−ト、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、シクロヘキ
シル(メタ)アクリレ−ト、イソボルニル(メタ)アク
リレ−ト、ノルボルニル(メタ)アクリレ−ト、アダマ
ンチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリ(メ
タ)アクリレ−ト、テトラメチロ−ルメタンテトラ(メ
タ)アクリレ−ト、テトラメチロ−ルメタンテトラ(メ
タ)アクリレ−ト、ジペンタエリスリト−ル(メタ)ア
クリレ−ト、トリシクロデカンジメタノ−ルジ(メタ)
アクリレ−ト、2,2−ビス(4−(3−メタクリロキ
シ−2−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル)プロパ
ン、ジ(メタクリロキシエチル)トリメチルヘキサメチ
レンジウレタン、2,2−ビス(4−メタクリロキシポ
リエトキシフェニル)プロパンなどの1価又は多価アル
コ−ルの(メタ)アクリル酸エステル;フェノ−ルエチ
レンオキサイド変性(メタ)アクリレ−ト、ブトキシエ
チル(メタ)アクリレ−ト、フェノキシエチル(メタ)
アクリレ−ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピ
ル(メタ)アクリレ−ト;エチレングリコ−ルジマレ−
ト、プロピレングリコ−ルジイタコネ−トなど;4−
(メタ)アクリロイルオキシメトキシカルボニルフタル
酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシカルボニ
ルフタル酸などの4−(メタ)アクリロイルオキシル基
含有芳香族ポリカルボン酸及びその酸無水物;スチレ
ン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトル
エン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼンなどの芳
香族ビニル化合物;ジアリルフタレ−ト、ジアリルイソ
フタレ−ト、トリアリルフタレ−ト;アクリロイルモル
ホリン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラク
タム、ジアセトンアクリルアミド;エポキシアクリレ−
ト、ポリエステルアクリレ−ト、ポリジメチルシリコン
ジ(メタ)アクリレ−トなどが挙げられ、これらは1種
又は2種以上併用して使用できる。さらに化合物(b)
として、ガラスとの密着性向上の点から、アルコキシシ
リル基含有モノマ−が使用でき、該モノマ−としては、
例えばビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシ
シラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、γ
−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニ
ルメチルメトキシシラン、2−スチリルエチルトリメト
キシシラン、及びこれらにメチルトリメトキシシラン、
フェニルトリメトキシシランなどのアルコキシシラン化
合物を反応させてなるシロキサン系マクロモノマ−など
が挙げられる。
【0015】上記樹脂(a)と化合物(b)の重量固形
分比は、90/10〜3/97、好ましくは50/50
〜5/95が適当である。これよりも樹脂(a)の使用
比が小さいと硬化性が不十分となり、また大きいと高粘
度となり補修作業性の面から好ましくない。
【0016】上記光硬化性補修剤に使用される光重合開
始剤(c)は、紫外光〜近赤外光を吸収する従来公知の
光重合開始剤が挙げられるが、特に近赤外光重合開始剤
が、紫外線吸収剤を併用でき硬化性を損なわずに耐候性
を向上できる点から好適である。また近赤外光重合開始
剤は、紫外線遮断ガラスでの補修にも使用可能である。
【0017】該近赤外光重合開始剤としては、例えばシ
アニン系色素、フタロシアニン系色素、ピリリウム系色
素、スクアリリウム系色素、インドフェノ−ル系色素等
のカチオン色素類の錯体が使用でき、具体的には特開昭
62−143044号、特開平2−11607号、特開
平3−111402号、特開平4−77503号、特開
平5−194619号公報等に開示されている近赤外光
吸収性陽イオン染料−ボレ−ト陰イオン錯体などが挙げ
られる。
【0018】上記光重合開始剤(c)の配合量は、
(a)及び(b)の合計量に対して0.01〜10重量
%程度が適当である。
【0019】上記開始剤(c)には、必要に応じて、テ
トラメチルアンモニウムn−ブチルトリフェニルホウ
素、テトラn−ブチルアンモニウムn−ブチルトリフェ
ニルホウ素、テトラn−ブチルフォスフォニウムn−ブ
チルトリフェニルホウ素等のホウ素系増感剤、さらにフ
ォスフィン、フォスファイト、フォスフォネ−ト等の酸
素除去剤や3級アミン、N,N−ジアルキルアニリン、
N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリン等の連鎖移
動剤、有機過酸化物などを併用してもよい。
【0020】上記補修剤は上記(a)、(b)、及び
(c)成分を必須として含有するものであり、特に近赤
外光硬化タイプの場合には、さらに必要に応じて紫外線
吸収剤及び/又は光安定剤を配合することができる。該
紫外線吸収剤としては、従来から公知のものが使用で
き、例えばフェニルサリシレ−ト、p−オクチルフェニ
ルサリシレ−ト、4−tert−ブチルフェニルサリシ
レ−トなどのサリチル酸誘導体;2,4−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン、2,2´−ジヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2´−カ
ルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−5−スルホベンゾフェノントリヒドレ−ト、2,2
´−ジヒドロキシ−4,4´−ジメトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノ
ン、ナトリウム2,2´−ジヒドロキシ−4,4´−ジ
メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2,2´,4,
4´−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシロ
キシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、5−クロロ−2
−ヒドロキシベンゾフェノン、レゾルシノ−ルモノベン
ゾエ−ト、2,4−ジベンゾイルレゾルシノ−ル、4,
6−ジベンゾイルレゾルシノ−ル、ヒドロキシドデシル
ベンゾフェノン、2,2´−ジヒドロキシ−4(3−メ
タクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフ
ェノンなどのベンゾフェノン系;2−(2´−ヒドロキ
シ−5´−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ルなどの
ベンゾトリアゾ−ル系及びその他(シュウ酸アニリド、
シアノアクリレ−トなど)の化合物などが挙げられる。
【0021】光安定剤としては、従来から公知のものが
使用でき、主としてヒンダ−ドアミン誘導体であるが、
例えばビス−(2,2´,6,6´−テトラメチル−4
−ピペリジニル)セバテ−ト、4−ベンゾイルオキシ−
2,2´,6,6´−テトラメチルピペリジンなどが好
適である。
【0022】紫外線吸収剤と光安定剤の配合量は、適宜
に選択できるが、組成物中の樹脂固形分100重量部に
対して、紫外線吸収剤が0.1〜5重量部、好ましくは
0.3〜3重量部、光安定剤が0.1〜5重量部、好ま
しくは0.3〜3重量部が適当である。
【0023】上記補修剤は、さらに必要に応じて表面調
整剤等の添加剤を含有することができる。有機溶剤など
の揮発成分はできるだけ含有しないことが望ましい。
【0024】本発明方法では、上記の通り得られる補修
剤(A)及び(B)を用いてガラス面の補修を行なう。
具体的には、まず該補修剤(A)を、傷、ヒビの入った
ガラス内に塗布し浸み込ませる(注入・浸透)。該補修
剤の注入に先立っては、損傷部は汚れやガラス破片を取
り除き、該部を乾燥させておく。注入時、損傷部内の空
気を吸引し脱気・加圧注入したり、また超音波で振動さ
せながら損傷部内に補修剤を浸み込ませることができ
る。これをガラスの裏側より細かい亀裂が見えなくなる
まで繰り返す。次いで補修剤(B)を塗布(注入)す
る。その際も該部内の空気を吸引し脱気・加圧注入した
り、また超音波で振動させながら損傷部内に補修剤を浸
み込ませることができる。該補修剤の充填後、光を照射
して硬化せしめ、修復箇所を磨いて、もとの状態にガラ
スを補修するものである。
【0025】光の照射に使用する光源としては、300
〜1500nmの波長を出すものであれば特に制限なく
使用でき、例えばブラックライト、蛍光灯、太陽光、キ
セノンランプ、ハロゲンランプ、半導体レ−ザ−、発光
ダイオ−ドなどが挙げられる。照射条件は補修剤の組成
などにより適宜選択することができる。近赤外光の照射
時には、ガラスの温度が高くなってしまうので照射部以
外はアルミホイルなどでラッピングする等して断熱する
ことが望ましい。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。尚、「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」
及び「重量%」を示す。
【0027】光硬化性補修剤の作成 作成例1 ウレタンアクリレ−ト(「CN−984」、サ−トマ−
社製)10部、イソボルニルアクリレ−ト30部、アク
リロイルモルホリン50部、及びγ−アクリロイルオキ
シプロピルトリメトキシシラン10部を混合攪拌し、さ
らに近赤外光吸収性陽イオン染料(注1)2部、テトラ
−n−ブチルアンモニウム−n−ブチルトリフェニルホ
ウ素5部、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリン
1部、紫外線吸収剤(「チヌビン1130」、チバ・ガ
イギ−社製)1部、及び光安定剤(「HALS29
2」、チバ・ガイギ−社製)1部を添加・混合して光硬
化性補修剤(A−1)を得た。該補修剤の粘度は、15
mPa・sであり、その硬化物の屈折率は1.52であ
った。
【0028】(注1)近赤外光吸収性陽イオン染料(吸
収波長:822nm)
【0029】
【化1】
【0030】作成例2 ウレタンアクリレ−ト(「CN−984」、サ−トマ−
社製)10部、イソボルニルアクリレ−ト45部、2−
ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレ−ト35
部、及びγ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシ
シラン10部を混合攪拌し、さらに近赤外光吸収性陽イ
オン染料(注1)2部、テトラ−n−ブチルアンモニウ
ム−n−ブチルトリフェニルホウ素5部、N,N,2,
4,6−ペンタメチルアニリン1部、紫外線吸収剤
(「チヌビン1130」、チバ・ガイギ−社製)1部、
及び光安定剤(「HALS292」、チバ・ガイギ−社
製)1部を添加・混合して光硬化性補修剤(A−2)を
得た。該補修剤の粘度は、25mPa・sであり、その
硬化物の屈折率は1.52であった。
【0031】作成例3 ウレタンアクリレ−ト(「CN−984」、サ−トマ−
社製)10部、イソボルニルアクリレ−ト80部、及び
γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン1
0部を混合攪拌し、さらに近赤外光吸収性陽イオン染料
(注1)2部、テトラ−n−ブチルアンモニウム−n−
ブチルトリフェニルホウ素5部、N,N,2,4,6−
ペンタメチルアニリン1部、紫外線吸収剤(「チヌビン
1130」、チバ・ガイギ−社製)1部、及び光安定剤
(「HALS292」、チバ・ガイギ−社製)1部を添
加・混合して光硬化性補修剤(A−3)を得た。該補修
剤の粘度は、15mPa・sであり、その硬化物の屈折
率は1.49であった。
【0032】作成例4 ウレタンアクリレ−ト(「CN−984」、サ−トマ−
社製)30部、イソボルニルアクリレ−ト30部、芳香
族アクリレ−ト(「CN−131」、サ−トマ−社製)
30部、及びγ−アクリロイルオキシプロピルトリメト
キシシラン10部を混合攪拌し、さらに近赤外光吸収性
陽イオン染料(注1)2部、テトラ−n−ブチルアンモ
ニウム−n−ブチルトリフェニルホウ素5部、N,N,
2,4,6−ペンタメチルアニリン1部、紫外線吸収剤
(「チヌビン1130」、チバ・ガイギ−社製)1部、
及び光安定剤(「HALS292」、チバ・ガイギ−社
製)1部を添加・混合して光硬化性補修剤(B−1)を
得た。該補修剤の粘度は、100mPa・sであり、そ
の硬化物の屈折率は1.52であった。
【0033】実施例1 上記作成例で得られた光硬化性補修剤(A−1)を、5
0μm厚となるようにガラス板上に塗布し、透明PET
フィルムでカバ−をして、次いでこれに出力100Wの
ハロゲンランプにて照射距離10cmで10分間照射し
硬化させた。硬化後、PETフィルムを剥離して、その
上に光硬化性補修剤(B−1)を50μm厚となるよう
に塗布し、上記(A−1)の場合と同様の硬化条件で硬
化させて試験板を得た。
【0034】実施例2、3 実施例1において、光硬化性補修剤(A−1)の代わり
に光硬化性補修剤(A−2)、(A−3)を夫々使用す
る以外は実施例1と同様にして各試験板を得た。
【0035】比較例1、2 比較例1では光硬化性補修剤(A−1)を、比較例2で
は光硬化性補修剤(B−1)を、夫々50μm厚となる
ようにガラス板上に塗布し、透明PETフィルムでカバ
−をして、次いでこれに出力100Wのハロゲンランプ
にて照射距離10cmで10分間照射し硬化させて各試
験板とした。
【0036】上記実施例1〜3及び比較例1、2で得た
各試験板を下記性能試験に供した。結果を表1に示す。
【0037】密着性:各試験板を温度20℃・湿度75
%RHの恒温恒湿室内に1晩放置後、該試験板にクロス
カットを行い、これをセロハンテ−プで剥離した際の状
態を観察した。
【0038】○:異常なし △:一部に剥離あり ×:全面に剥離あり 耐水性:各試験板を温度20℃・湿度75%RHの恒温
恒湿室内に1晩放置後、該試験板を20℃の脱イオン水
に7日間浸漬後、塗面状態を観察した。
【0039】○:異常なし △:一部にブリスタ−発生 ×:全面にブリスタ−発生 促進耐候性:各試験板を温度20℃・湿度75%RHの
恒温恒湿室内に1晩放置後、該試験板をデュ−パネルに
て1000時間試験後、塗面状態を観察した。 ○:異常なし △:黄変著しい ×:全面にワレ発生 実施例4 合わせガラス板上に傷を作成し、その傷に、光硬化性補
修剤(A−1)を約0.5mlスポットし、室温にて3
0分間静置し浸透させた。その後、余分な補修剤液を拭
き取り、その上に光硬化性補修剤(B−1)を約0.5
mlスポットし、透明PETフィルムでカバ−をして、
次いでこれに出力100Wのハロゲンランプにて照射距
離10cmで10分間照射し硬化させた。硬化後、修復
箇所を研磨し、仕上り性を目視で評価した。
【0040】実施例5 合わせガラス板上に作成した傷に、光硬化性補修剤(A
−1)を約0.5mlスポットし、そこに超音波発生装
置(「SONAC−150」、本多電子社製)にて5秒
間の超音波照射を3回行ない、補修剤を浸透させた。そ
の後、余分な補修剤液を拭き取り、その上に光硬化性補
修剤(B−1)を約0.5mlスポットし、透明PET
フィルムでカバ−をして、次いでこれに出力100Wの
ハロゲンランプにて照射距離10cmで10分間照射し
硬化させた。硬化後、修復箇所を研磨し、仕上り性を目
視で評価した。
【0041】比較例4 合わせガラス板上に作成した傷に、光硬化性補修剤(A
−3)を約0.5mlスポットし、そこに超音波発生装
置にて5秒間の超音波照射を3回行ない、補修剤を浸透
させた。次いで透明PETフィルムでカバ−をして、こ
れに出力100Wのハロゲンランプにて照射距離10c
mで10分間照射し硬化させた。硬化後、修復箇所を研
磨し、仕上り性を目視で評価した。
【0042】比較例5 合わせガラス板上に作成した傷に、光硬化性補修剤(B
−1)を約0.5mlスポットし、そこに超音波発生装
置にて5秒間の超音波照射を3回行ない、補修剤を浸透
させた。その後、余分な補修剤液を拭き取り、その上に
もう一度光硬化性補修剤(B−1)を約0.5mlスポ
ットし、透明PETフィルムでカバ−をして、次いでこ
れに出力100Wのハロゲンランプにて照射距離10c
mで10分間照射し硬化させた。硬化後、修復箇所を研
磨し、仕上り性を目視で評価した。
【0043】比較例6 合わせガラス板上に作成した傷に、光硬化性補修剤(B
−1)を約0.5mlスポットし、室温にて30分間静
置し浸透させた。次いで透明PETフィルムでカバ−を
して、これに出力100Wのハロゲンランプにて照射距
離10cmで10分間照射し硬化させた。硬化後、修復
箇所を研磨し、仕上り性を目視で評価した。
【0044】上記実施例4、5及び比較例4〜6で得た
各試験板の仕上り性は、下記基準で評価した。
【0045】浸透性:光硬化性補修剤の傷への浸透性を
目視評価した。
【0046】○:十分に浸透している △:一部浸透していない ×:ほとんど浸透していない 透明性:修復箇所(光硬化性補修剤の浸透部のみ対象)
の透明性を目視評価した。
【0047】○:透明性が良好で、正常箇所と修復箇所
の見分けがつかない ×:正常箇所と修復箇所の見分けがはっきりできる
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、ヒビの深部まで補修剤
が十分に浸透し、優れた仕上り性が得られ、しかも耐候
性、耐水性が良好な補修部を形成できる。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス面の損傷部に、粘度50mPa・
    s以下の光硬化性補修剤(A)を注入・浸透させた後、
    さらに粘度30〜1,000mPa・sの光硬化性補修
    剤(B)を塗布し、光で硬化させることを特徴とするガ
    ラス面の補修方法。
  2. 【請求項2】 光硬化性補修剤(A)及び(B)が、ウ
    レタンアクリレ−ト樹脂(a)、重合性不飽和化合物
    (b)、及び光重合開始剤(c)を含有し、且つ該樹脂
    (a)と化合物(b)の重量固形分比が90/10〜3
    /97となるよう含有するものである請求項1記載のガ
    ラス面の補修方法。
  3. 【請求項3】 光硬化性補修剤(A)及び(B)の硬化
    時の屈折率が補修するガラスの屈折率と同じとする請求
    項1又は2記載のガラス面の補修方法。
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