JPH11245038A - スタッド溶接の不良原因除去方法 - Google Patents
スタッド溶接の不良原因除去方法Info
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- JPH11245038A JPH11245038A JP6449998A JP6449998A JPH11245038A JP H11245038 A JPH11245038 A JP H11245038A JP 6449998 A JP6449998 A JP 6449998A JP 6449998 A JP6449998 A JP 6449998A JP H11245038 A JPH11245038 A JP H11245038A
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Abstract
のいずれかの段階又は複数の段階で、作業者が過大な労
力を要しない方法で、早い段階で、溶接不良となる原因
を除去し、又は作業者が対処しやすいように溶接不良と
なる原因を表示する。 【解決手段】 スタッド溶接のスタッドSを引き上げて
アークを発生させ、所定時間後にスタッドを被溶接材W
に押しつけて短絡させて溶接するスタッド溶接の不良原
因表示方法において、スタッド溶接機器に、溶接不良と
なるおそれがある原因を除去する方法を実行させ、溶接
開始前の段階から溶接中及び溶接後までのいずれかの段
階又は複数の段階で、溶接不良となるおそれがある現象
を検出し、この検出値に対応した溶接不良となるおそれ
がある複数の原因を予め想定して、この想定した複数の
原因のうち、頻度が高いと予想される原因の順に不良原
因を表示する。
Description
タッドを引き上げてアークを発生させ、所定時間後にス
タッドを被溶接材に押しつけて短絡させて溶接するスタ
ッド溶接の溶接不良となるおそれがある発生原因を除去
し、さらに溶接不良が発生したときは、不良の原因を表
示するスタッド溶接の不良原因除去方法に関するもので
ある。
スタッドの種類と下向き姿勢、横向姿勢等の溶接姿勢と
被溶接材直接溶接、上板貫通溶接等の被溶接材状態(以
下、スタッド及び被溶接材の種類という)によって、溶
接電流値、溶接時間、切換溶接電流値、溶接ガンの移動
量(引き上げ距離、押し込み距離、押し込み速度切換)
等の設定(以下、溶接機器動作設定という)をしてか
ら、スタッド溶接のスタッドを引き上げてアークを発生
させ、所定時間後にスタッドを被溶接材に押しつけて短
絡させて溶接している。
後に行っていた。従来の溶接終了後の溶接継手の良否の
判定方法は、溶接終了後に、余盛り量及び余盛り均一性
の外観を目視によって全数良否判定する外観目視検査、
押し込み距離の適否を判別する仕上がり高さの測定、ハ
ンマーで打撃する曲げ試験等の物理的試験によって、溶
接継手の良否を判定してきた。
を正確に判定することができない、又はハンマーで溶接
したスタッドを打撃する曲げ試験は、過大な労力を要す
るだけでなく破壊試験であるためにスタッドが無駄にな
る。これらを改良する従来技術として、近年、入熱量
(正確に表現すると、溶接電流値と溶接電源装置の出力
端子電圧値と溶接時間との積の溶接電源装置の供給電力
量)の算出、引き上げ距離及び押し込み距離の電気測定
によって、溶接継手の良否を判定する方法が提案されて
いる。
の技術は、電磁オシログラフを使用して溶接電流及び溶
接電圧、特に溶接終了時の押込み中の短絡電流を測定記
録して、品質判定を行っている。 [従来技術2]特開平1−154877の技術は、スタ
ッドの移動量とガンコイルの電圧及び溶接電流の各波形
とを検出して、押込み開始点、ガンコイルの電圧の出力
停止点及び溶接電流短絡時のサージ電流のピーク点の3
点の内のいずれか2つの時間的位置関係から溶接結果の
合否を判定してきた。
術は、可動部に検出回路を取付けて、引き上げ距離を測
定してデジタル表示をし、正確にスタッドが引き上げら
れているかどうかをチェックしている。この従来技術で
は、引き上げ距離しか測定していないために、押し込み
距離と押し込み動作とが正常であるかどうかの品質判定
をするみとができない。 [従来技術4]特公平3−72388の技術は、スタッ
ドの移動量(押込量)を検出して、スタッド押し込み距
離を標準値と比較することによって品質判定を行ってい
る。
技術は、アーク電圧値とスタッドの移動状態とを検出し
てモニタリングし、押し込み開始前0.3秒以内のアー
ク電圧値を測定し、短絡が発生してアーク電圧値が低下
したときに、融合不良欠陥であると判定している。
法として、特許出願公表昭58−500279の技術
は、マイクロプロセッサを使用して溶接電流を制御し、
溶接電流平均値、溶接電圧平均値、溶接電流通電時間の
各々を計算し、これら3つの値を乗算して入熱量を計算
し、溶接電流平均値、溶接電圧平均値、溶接電流通電時
間、入熱量の記憶及び表示をしている。また、溶接時間
Taの終わりで、溶接電流の設定値と実際値とを比較し
て設定値に満たない場合は、溶接時間Taを延長して必
要な入熱量Qrを確保するように制御している。この方
法では、溶接サイクル終了時点でエネルギー量を算出し
ているために、終了時点でエネルギー量が過大であるこ
とが判明しても、エネルギー量を制御することができな
いので、必要な入熱量Qrを正確に供給することができ
ない。
うとする第1の課題は、従来技術では、溶接終了後に溶
接不良を判定しても、手直し、追加溶接等に労力を要
し、作業効率を低下させていた。 (2)発明が解決しようとする第2の課題は、従来技術
では、溶接継手の良否を判定して不良と判定したとき
は、その不良の原因について、溶接機器からガイドがな
かったので、作業者の経験に基づいてその不良の原因を
究明しなければならなかった。
因は、下記のとおりである。 [A1]接ガンの移動が円滑でない(以下、不良原因A
1という)。スタッド溶接は、0.5秒から1.5秒程度
の短時間の間に、機械的にスタッドを被溶接材から引き
上げて、大電流を通電して、先端がアーク熱によって溶
融したスタッドを被溶接材の溶融池に押し込む動作を完
了してしまう。したがって、スタッド溶接は、機構的
に、かなり高度の溶接であり、わずかの設定条件、周囲
条件等の違いが、溶接結果に大きく影響する。
引き上げ距離は、スタッドの直径、材質、溶接条件等に
応じて適当な値に調整する必要があり、実際に行われた
溶接条件、特に引き上げ距離が、設定値のとおりになら
なかった場合、良好な溶接結果を得ることができない。
また、スタッドの押し込み距離も、溶接結果に重要な影
響を与える。
いう)が溶接不良となる原因は、スタッドの押し込み距
離が適正でないか、又は押し込み時に引っかかりが生じ
て、押し込み距離が過小になると溶接強度が不足し、ま
た押し込み距離が過大になっても、溶融金属が飛散して
溶接強度が不足する。
き上げる動作と圧縮バネによって押し込む動作とに代わ
って、サ−ボモ−タを使用して正確に位置制御をするこ
とによって、設定値のとおりの引き上げ距離及び押し込
み距離を確保することができるようになった。
離L2を測定して測定結果を記録するための位置検出手
段GN3を備えた従来方式の溶接ガン(以下、従来技術
Aという)を示す図である。
GN1に、電磁石GN6を配設し、圧縮バネGN7によ
って被溶接材W側に付勢される可動鉄心GN5に、移動
軸GN8の端部に取り付けた保持具GN9にスタッドS
を保持している。また、Z1又はZ2方向に位置調整自
在なストッパ金具GN11を設けて、可動鉄心GN5の
Z1方向の移動量を制限している。さらに、Z1又はZ
2方向の設定長さが調整自在な当接部材GN2を溶接ガ
ン本体GN1に支持している。
ョメ−タGN3aであって溶接ガン本体GN1に取り付
けられている。このポテンショメ−タの軸GN3bは連
結板GN4を介して移動軸GN8に連結されている。ガ
ン移動量測定回路32は、位置検出手段GN3によって
測定した移動量を、波形モニタ−、デジタル表示器等の
ガン移動量表示器31に表示する。
1と当接部材GN2と位置検出手段GN3と連結板GN
4と可動鉄心GN5と電磁石GN6と圧縮バネGN7と
移動軸GN8と保持具GN9とストッパ金具GN11と
から構成される。この溶接ガンGNとガン移動量表示器
31とガン移動量測定回路32と図示していない溶接電
源装置と溶接制御装置とによってスタッド溶接機が構成
される。
有するポテンショメ−タGN3aが使用される。このポ
テンショメ−タの軸GN3bは、引き上げ動作及び押し
込み動作に応じてスライドする。しかし、1日に100
0本のスタッドを溶接するために、ポテンショメ−タの
軸GN3bが摩耗しやすく、また連結板GN4のゆるみ
等で正確に位置測定ができない場合もある。
接するごとに、溶接中の移動量を測定した移動量測定値
と適正な溶接を行うめの移動量標準値とを比較して、そ
の差が許容値内であるか否かによって、各溶接継手の良
否を判定している。しかし、この従来技術の判定方法
は、溶接した後の判定であるために、溶接不良と判定さ
れた溶接スタッドを切り取って溶接し直すか追加のスタ
ッドを溶接しなければならない。したがって、溶接ガン
の移動量が不足したり、円滑な移動がされなかったこと
が原因で、溶接不良を発生してしまうことがあった。そ
こで、溶接作業前に、溶接ガンが正常に動作するかどう
かをチェックする必要がある。
溶接ガン可動部を駆動させるサ−ボモ−タ等を使用した
場合、サ−ボモ−タ及びそのモ−タを駆動させる駆動回
路が異常動作したときも、溶接結果が不良になる。
熱が不足している(以下、不良原因B1という)。スタ
ッドを被溶接材から引き上げ、次に所定の押し込み距離
L2だけ押し込んで溶接して、その溶接継手が良好であ
るためには、前述したように、必要な入熱量Qrを得る
ことが重要である。入熱等の溶接条件が適正でなく、必
要な入熱量Qrを得ることができない場合は、引き上げ
期間中にスタッドの溶融面が被溶接材の溶融プールに接
触して短絡が発生する。この短絡が発生すると、適正な
ア−ク電圧値が十分に継続しないために入熱不足となっ
て、所要の押し込み距離L2だけ押し込むことができな
くなり溶接不良となる。このような従来技術を、以下、
従来技術Bという。
短絡が発生して適正なア−ク電圧値Vaが十分に継続し
ないために入熱不足となるときには、必要な入熱量Qr
を得るために、作業者が、主ア−ク電流値Ia又は溶接
時間Taを増加させなければならない。しかし、入熱が
過大になると、溶融金属が過大になって移動して不均一
になるために、押し込み後の余盛り形状が不均一になり
溶接強度が低下する。
不足とならないように、作業者が、主ア−ク電流値Ia
又は溶接時間Taを判断して、適正値を設定しなければ
ならない。
りによる短絡が発生している(以下、不良原因C1とい
う)。
融金属Wmの状態を示す図である。同図において、被溶
接材WとスタッドSとの間に図示されていないアークを
発生させて被溶接材Wを溶融させるが、この溶融した溶
融金属Wmが重力によってフェル−ルFの内面下部に溜
まるために、スタッドの上方に溶接後のフラッシュ(以
下、余盛りという)を必要量だけ形成することができな
い。
ク期間Taの後半で短絡が発生したときの波形を示す図
で、同図(A)は溶接電流Ioの波形を示す溶接電流波
形図であり、同図(B)は溶接電源装置の出力端子電圧
Vdの波形を示す出力端子電圧波形図であり、同図
(C)はスタッド先端の移動量Mを示すスタッド先端移
動図である。
合、溶接時間Taの後半において、図2に示したよう
に、スタッド先端部の溶融金属及び被溶接材表面の溶融
金属Wmが、重力によってフェルールFの内面下部に集
中してフェル−ル内の溶融金属Wmが片寄るために、図
3(B)に示すように、溶接時間Taの後半において、
ア−ク長が短くなり短絡が頻繁に発生する。このような
従来技術を、以下、従来技術Cという。
Qrを得るために、作業者が、溶融金属Wmの垂れ下が
りによって発生する短絡を少なくする主ア−ク電流値I
a又は溶接時間Ta(以下、主アーク期間Taという)
を判断して設定しなければならない。
み期間であり、符号Dd及びDd0はそれぞれ、後述する
上板貫通溶接の設定値どおりの押し込み距離及び押し込
み不足のときの実際の押し込み距離である。
足している(以下、不良原因D1という)。スタッド溶
接の用途として、建築工事、建設工事等において、H型
鋼、I型鋼等の鉄骨を組み立てた構築物に鋼板を配設
し、鉄骨上に鋼板(デッキプレート)をスタッド溶接に
よって固定する上板貫通溶接がある。
鋼板が波打ち、鉄骨と鋼板との間に隙間(クリアラン
ス)が生じている状態を示す鉄骨・鋼板位置関係図であ
る。同図において、鉄骨Wa上に鋼板Wbを配設したと
きに、鋼板の板厚Dpが例えば、1.2[mm]のような
薄板のときは、鋼板Wbが波打ち、鉄骨Waと鋼板Wb
との間に隙間(クリアランス)Dcが生じる。
きの鋼板とスタッド先端との位置関係を示す鋼板・スタ
ッド位置関係図である。同図(A)は、スタッド溶接開
始直後のスタッドSの先端が鋼板Wbに接触した状態を
示す溶接開始位置関係図であって、スタッドSの先端が
鋼板Wbに接触した位置を基準点Pとする。同図(B)
は、スタッド先端を引き上げてアークを発生させている
状態を示すアーク発生位置関係図であって、スタッド先
端は同図(A)の基準点Pから引き上げ距離Dupだけ引
き上げられた位置にある。
た時間が経過した後に、スタッドSを押し込む指令を出
して、スタッド先端を押し込んで短絡させた状態を示す
短絡位置関係図であって、スタッド先端は同図(A)の
基準点Pから押し込み距離Ddだけ押し込まれた位置に
ある。
までのスタッドSの先端位置の時間的経過を示す図であ
って、縦軸がスタッド先端の移動量Mを示し、符号は
同図(A)のスタッド先端のの位置を示し、符号は
同図(B)のスタッド先端のの位置を示し、符号は
同図(C)のスタッド先端のの位置を示し、符号Dd
は同図(A)の基準点Pからの押し込み距離を示す。
までの出力端子電圧Vdの時間的経過を示す図である。
同図(E)において、時刻ts0は、上板貫通溶接でない
通常の溶接(以下、直接溶接という)のときの押し込み
時短絡開始時点であり、時刻ts1は、上板貫通溶接のと
きの押し込み時短絡時点であり、同図(C)に示すよう
に、溶融したスタッド先端が鋼板の板厚Dp及び隙間
(クリアランス)Dcだけ移動する時間であって、時刻
ts0よりも遅れる。さらに、時刻ts2は、上板貫通溶接
のときに溶融したスタッド先端が鉄骨に接触した押し込
み開始時点であり、鉄骨Waと鋼板Wbとの間の隙間D
cが不定であるために時刻ts0から時刻ts2までの遅れ
時間がばらつく。この押し込み開始時点が遅れると、押
し込み短絡期間Ts中にアークによる入熱が含まれるた
めに押し込み短絡期間Ts中の入熱が過大となる。
(B)に示すように、アーク長Daは、Dup+(Dp+
Dc)となり、直接溶接のときよりも、(Dp+Dc)
だけ増加すると共に、このDcのばらつきによってアー
ク長Daが変動する。さらに、上板貫通溶接のときは、
同図(C)に示すように、スタッド先端が鉄骨Waに押
し込まれる鉄骨表面からの押し込み距離Deは、Dd−
(Dp+Dc)となり、直接溶接のときよりも、(Dp
+Dc)だけ減少するだけでなく、このDcのばらつき
によって鉄骨表面からの押し込み距離Deも変動する。
このような従来技術を、以下、従来技術Dという。
間Ta中の短絡発生時点tasにおいて短絡が発する状態
で、スタッドSを被溶接材Wに押し込むと、同図(C)
に示すように、実際の押し込み距離はDd0となり、設定
値どおりの押し込み距離Ddまで押し込むことができな
いために、押し込み不足となる。その結果、余盛りの片
寄りによる融合不良等の溶接欠陥が生じる。
生じないようにするために、作業者が、押し込み距離L
2及び溶接時間Taを判断して設定しなければならな
い。
の入熱を得ることが重要である。スタッド溶接の入熱
は、スタッドを被溶接材から引き上げてアーク発生中の
溶接電圧値と溶接電流値との時間積分値と、スタッドを
被溶接材に押し込んで短絡電流通電中の溶接電圧値と溶
接電流値との時間積分値との和である。
ることができない場合、例えば、溶接電流が適正値より
も大きい場合、引き上げ距離が短い場合又は溶接姿勢が
不良の場合は、スタッドの先端の溶融面が、アーク発生
中に、被溶接材の溶融プールに接触して短絡が発生す
る。この短絡が頻繁に発生すると、ア−クが十分に継続
しないために入熱不足となって、押し込み中に所要の押
し込み距離だけ押し込むことができなくなり溶接不良と
なる。
ク発生中の入熱が適切な場合であっても、上記のような
上板貫通溶接、溶接ガンの押し込み時の引っかかり等に
よって、スタッドを被溶接材に押し込む指令をしてから
予め定めた時刻(以下、短絡電圧検出開始時点という)
t91よりも遅れて短絡したときは、前述したように、押
し込み短絡期間Ts中の入熱が過大となり溶融金属Wm
が過大となって余盛り不足となり溶接強度が低下する。
(以下、不良原因E1という)現場作業では、通常、溶
接電源装置1が重量物であるために移動が困難であるの
で、溶接電源装置を頻繁に移動させないで、ある位置に
設置して「+」出力端子を溶接電源装置付近の被溶接材
Wに接続し、「−」出力端子を、溶接ケーブル17及び
後述する本体ケーブル17aとから成る2次ケーブルに
接続する。この2次ケーブルを電圧降下が許容する範囲
の溶接位置まで延長する。したがって、2次ケーブル、
被溶接材等の溶接回路の抵抗値が溶接場所によって変化
するために、2次ケーブル、被溶接材等の抵抗による電
圧降下も変化する。
出する場合、2次ケーブル長が短いときは、検出した出
力端子電圧値Vdとアーク電圧値Vaとの誤差は少ない
が、16φ、19φ等の太径のスタッド溶接のときは、
1000〜2000[A]程度の大電流を通電するの
で、検出した出力端子電圧値Vdとアーク電圧値Vaと
の誤差が大になる。このような従来技術を、以下、従来
技術Eという。
長100[m]延長して溶接することが可能である溶接
電源装置も市販されている。このような溶接電源装置往
復を使用して、2次ケーブル長を100[m]まで延長
して溶接すると、2次ケーブル、被溶接材等の電圧降下
(以下、溶接回路電圧降下という)V5は数十[V]に
なる。この溶接回路電圧降下V5は、溶接電源装置1か
ら溶接箇所までの距離に関係する2次ケーブルの長さ、
2次ケーブルの直径、被溶接材の抵抗値等の違いによっ
て大きく変化する。
回路電圧降下V5による電圧降下消費電力P5を補償し
て必要な入熱Qrを得るために、主ア−ク電流値Ia又
は溶接時間Taを判断して、適正値に設定しなければな
らない。
適切でない(以下、不良原因F1という)。従来、スタ
ッド溶接は、スタッドの直径と下向き姿勢、横向き姿勢
等の溶接姿勢と被溶接材直接溶接、上板貫通溶接等の被
溶接材配置とによって、溶接電流値と溶接時間、溶接ガ
ンの移動量(引き上げ距離と押し込み距離)、押し込み
速度切換等の設定(以下、溶接機器動作設定という)を
してから、溶接を開始してスタッドを引き上げてアーク
を発生させ、所定時間後にスタッドを被溶接材に押しつ
けて短絡させて溶接している。
書、ガイドブック等を手元に持参して参照し、スタッド
の直径、溶接姿勢及び被溶接材配置の組み合わせを見つ
けなければならない。組み合わせが見つからないとき
は、過去のデータが必要となり、過去のデータがないと
きは試し打ちをして最良の溶接結果を見つけなければな
らない。そのために、作業者は、労力を必要とし、作業
効率を低下させるだけでなく、適切な溶接機器設定値の
組み合わせを見つけることが困難なために、最良の溶接
結果をうることができない場合も生じる。このような従
来技術を、以下、従来技術Fという。
rを得るために、作業者が、主アーク期間Taに短絡が
発生して適正なア−ク電圧値Vaが十分に継続しないた
めに入熱不足となるときには、主ア−ク電流値Ia又は
溶接時間Taを増加させなければならない。しかし、入
熱が過大になると、溶融金属が過大になって流出するた
めに、押し込み後の余盛り形状が不均一になり、溶接強
度が低下する。
溶接姿勢及び被溶接材配置の組み合わせに応じて、適切
な溶接機器設定値を記載した取扱説明書、ガイドブック
等を参照して又は試し打ち、経験等も含めて、複数の適
切な溶接機器動作設定(主ア−ク電流値Ia又は溶接時
間Ta)をどの程度にしなければならないかを判断し
て、適正値を設定しなければならない。
が進行している(以下、不良原因G1という)。図6
は、通常のスタッド溶接をするときの2次ケ−ブルの接
続状態を示す図である。通常、溶接ガンGNの本体ケ−
ブル17aの一端は、スタッドSを保持する保持具GN
9を移動させる移動軸GN8に取り付けられた本体ケー
ブル接続金具GN12に接続されている。
ンGNの本体ケ−ブル17aの他端を溶接電源装置1の
一方の出力端子に接続し、溶接ケ−ブル17を被溶接材
Wと溶接電源装置1の他方の出力端子間に接続する。
7(以下、2次ケーブルという)は、通常の固定配線さ
れたケーブルに比べて、第1に、溶接箇所まで頻繁に引
き回され、屈曲と延伸との繰り返し回数(以下、屈曲回
数という)及び2次ケーブルの捻れが多いために、ケー
ブル素線が断線(以下、部分断線という)することが多
い。第2に、本体ケ−ブルは可撓性をよくするために、
通常のケーブルよりも細い素線を使用しているので素線
が断線しやすい。第3に、溶接箇所まで頻繁に移動さ
せ、大電流を通電するので、固定配線されたケーブルに
比べて、断面積の小さいケーブルを使用するために、電
圧降下による発熱が大となり、素線の一部が断線すると
残りの素線の断線が急速に進行する。したがつて、通常
の固定配線されたケーブルの劣化が、電圧降下による発
熱によって絶縁が低下して使用不能になるのに対して、
2次ケーブルの劣化は、素線の断線が進行して異常発熱
して使用不能になる。このような従来技術を、以下、従
来技術Gという。
あるときは、溶接箇所まで溶接ケーブルを本体ケ−ブル
に接続延長して、総延長が100[m]に及ぶ場合もあ
る。この2次ケ−ブルは、溶接箇所まで頻繁に引き回さ
れ、特に、本体ケ−ブルは、屈曲回数が多く、使用を繰
り返すと部分断線し、しかもその部分断線数の進行が速
い。
以上の大電流を通電するために、2次ケーブルが発熱す
る。特に、屈曲回数が多い部分では、溶接作業中に、急
速に部分断線数が進行して、部分断線した部分にア−ク
が発生することがあり危険である。この2次ケーブルの
屈曲回数が多い部分は、溶接作業者近傍の位置にあるた
めに、実際に火傷事故が発生したことがある。そこで、
定期的に又は溶接作業の開始前に、溶接ケーブル素線の
断線及びその部分断線数の進行をチェック(以下、断線
チェックという)する必要がある。
に発生した事故に対する対策(2次ケ−ブルの断線チェ
ック)として、2次ケ−ブル自体に定電流を通電して、
断線チェックしたい部分の温度上昇を確認する方法を検
討した。以下、この2次ケ−ブルの検討済断線チェック
方法を説明する。
接の2次ケ−ブルの劣化状態をチェックするときの2次
ケ−ブルの接続状態を示す図である。この断線チェック
方法は、2次ケーブル素線数の1/2が断線した場合
を、2次ケ−ブルの寿命と定める。同図において、通常
のスタッド用溶接電源装置1を使用して、2次ケ−ブル
17に定電流を通電する。本体ケ−ブル17aの劣化状
態をチェックするときは、図6の状態から、本体ケーブ
ル接続金具GN12に接続されている本体ケーブル17
aを取り外し、溶接電源装置1の一方の出力端子に接続
されている溶接ケーブル17に接続する。この断線チェ
ックしたい本体ケーブル17aの断線チェック部分17
bの温度上昇値を、熱電対34等を使用した温度上昇値
測定器33を使用して予め測定しておき、この初回の温
度上昇値を判定温度上昇値Trsとする。
る1秒間通電と5秒間休止とを1サイクルとする約15
00[A]の電流を通電する。20サイクル及び100
サイクル(以下、N回目という)の通電中に、温度上昇
値測定器33を使用して断線チェック部分17bの温度
上昇値を測定し、このN回目の測定温度上昇値Trnと判
定温度上昇値Trsとを比較して、寿命を推定する。
やすい屈曲部分、例えば、図7の断線チェック部分17
bを特定しておき、その特定した断線チェック部分17
bの温度上昇値を熱電対34等を用いて測定しなければ
ならないために、かなりの労力を必要とする。特に、建
築現場での作業では、断線の発生しやすい屈曲部分が多
数あるために、多数の屈曲部分の温度上昇値を熱電対3
4等を用いて測定することは実用的でない。さらに、特
定した箇所の温度測定時に、誤差及びバラツキが生じる
ために、この検討済断線チェック方法は、常に、2次ケ
−ブルの被覆外観チェックと併用する必要がある。
ガイドがなかった(以下、第2の課題H1という)。第
2の課題の「溶接機器から不良の原因についてガイドが
なかった」従来技術(以下、従来技術Hという)につい
て説明する。作業者が、仕上がり高さの測定の代わり
に、溶接電流値、溶接電源装置の出力端子電圧値、溶接
時間、引き上げ距離、押し込み距離等の電気測定値によ
って、溶接継手の良否を判定する方法では、溶接電流
値、溶接時間、溶接ガンの移動量(引き上げ距離及び押
し込み距離)等の実際の測定値が、溶接機器動作設定値
のとおりであったかどうかをチェックして、溶接継手の
良否を判定する。不良と判定したときは、その不良の原
因について、従来技術Hでは、溶接機器からガイドがな
かったので、作業者の経験に基づいてその不良の原因を
究明しなければならない。
るために、作業者が、不良が発生したことを表示、警報
等によって知っても、その原因の究明が容易でなく、そ
の原因の究明に多大な労力を要し、作業効率を低下させ
ていた。
は、溶接開始前の段階から溶接中及び溶接後までのいず
れかの段階又は複数の段階で、作業者が過大な労力を要
しない方法で、早い段階で、溶接不良となる原因を除去
し、又は作業者が対処しやすいように溶接不良となる原
因を表示することにある。
(不良原因A1乃至不良原因G1)を除去する方法及び
第2の課題H1の解決手段は、次のとおりである。 [A2]不良原因A1を除去する方法
タッドの引き上げ距離L1及び押し込み距離L2をプリ
セットし、溶接開始前に、溶接ガンGNに取り付けた移
動軸GN8を移動させて移動量を検出し、この移動量検
出値efと移動量設定値erとを比較して、その比較値
が予め設定した移動許容値の範囲を越えると、異常表示
又は警報し、また溶接開始動作を停止し、上記の移動許
容値の範囲を越えなかったときは、溶接開始動作をする
方法である。
記第1の方法の移動量検出値efと移動量設定値erと
の比較値が、後述する図9に示すように、移動量設定値
erの上限値ermから移動量設定値erの下限値er0ま
での設定移動量Δer=(erm−er0)と移動量検出値
efの上限値efmから移動量検出値efの下限値ef0ま
での検出移動量Δef=(efm−ef0)との差の移動量
設定検出値差(Δer−Δef)であり、予め設定した
移動許容値が、上記の移動量設定検出値差(Δer−Δ
ef)と比較する移動量許容値γである方法である。
記第1の方法の移動量検出値efと移動量設定値erと
の比較値が、移動量設定値erの上限値ermと移動量検
出値efの上限値efmとの差の上限移動量設定検出値差
(erm−efm)及び移動量設定値erの下限値er0と移
動量検出値の下限値ef0との差の下限移動量設定検出値
差(er0−ef0)であり、予め設定した移動許容値が、
上記の上限移動量設定検出値差(erm−efm)と比較す
る移動量上限許容値γ1及び下限移動量設定検出値差
(er0−ef0)と比較する移動量下限許容値γ2である
方法である。
記第1の方法の移動量検出値efと移動量設定値erと
の比較値が、後述する図10に示すように、移動中の任
意の時点tm1の移動量設定信号er1と移動中の任意の時
点tm1の移動量検出信号ef1との差の移動量比較値の絶
対値|er1−ef1|であり、予め設定した移動許容値
が、上記の移動量比較値の絶対値|er1−ef1|と比較
する移動量差許容値δである方法である。
記第1の方法の移動量検出値efと移動量設定値erと
の比較値が、移動量設定値erの上限値ermから移動量
設定値erの下限値er0までの設定移動量Δer=(e
rm−er0)と移動量検出値efの上限値から移動量検出
値efの下限値ef0までの検出移動量Δef=(efm−
ef0)との差の移動量設定検出値差(Δer−Δef)
であると共に、移動中の任意の時点tm1の移動量設定信
号er1と移動中の任意の時点tm1の移動量検出信号ef1
との差の移動量比較値の絶対値|er1−ef1|であり、
予め設定した移動許容値が、上記の移動量設定検出値差
(Δer−Δef)と比較する移動量許容値γであると
共に、上記の移動量比較値の絶対値|er1−ef1|と比
較する移動量差許容値δである方法である。
記第1の方法の移動量検出値efと移動量設定値erと
の比較値が、移動量設定値erの上限値ermと移動量検
出値efの上限値efmとの差の上限移動量設定検出値差
(erm−efm)及び移動量設定値erの下限値er0と移
動量検出値の下限値ef0との差の下限移動量設定検出値
差(er0−ef0)であると共に、移動中の任意の時点t
m1の移動量設定信号er1と移動中の任意の時点tm1の移
動量検出信号ef1との差の移動量比較値の絶対値|er1
−ef1|であり、予め設定した移動許容値が、上記の上
限移動量設定検出値差(erm−efm)と比較する移動量
上限許容値γ1及び下限移動量設定検出値差(er0−e
f0)と比較する移動量下限許容値γ2であると共に、上
記の移動量比較値の絶対値|er1−ef1|と比較する移
動量差許容値δである方法である。
下の説明で使用する短縮用語の意味は次のとおりであ
る。 ○主アーク期間標準入熱量Qst38とは、主アーク検出主
アーク期間標準入熱量Qst38をいう。 ○短絡期間標準入熱量Qst9sとは、押し込み短絡検出期
間全体の標準入熱量Qst9sをいう。 ○主アーク入熱量検出間隔平均値ΔQavとは、検出間隔
ごとの主ア−ク入熱量の平均値ΔQavをいう。 ○主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)とは、検出間
隔ごとの主ア−ク電圧の平均値Vav(Δt)をいう。
は、検出間隔ごとの算出平均アーク電圧V3をいう。 ○押し込み算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3pとは、
検出間隔ごとの主ア−ク電圧の平均値Vav(Δt)から、
押し込み短絡電圧平均値V2aに対応した溶接回路電圧降
下V5を減算した検出間隔ごとのアーク電圧の平均値V
3pをいう。 ○設定算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3sとは、検出
間隔ごとの主ア−ク電圧の平均値Vav(Δt)から、予め
設定した設定電圧降下V5sの溶接回路電圧降下V5を減
算した検出間隔ごとのアーク電圧の平均値V3sをいう。
端子電圧Vdから、溶接回路電圧降下V5を減算した実
際の入熱となる検出期間中の電圧平均値Vqaをいう。 ○主アーク期間入熱積算電圧値Vqt3nとは、上記押し込
み算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3p又は上記設定算
出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3sを主アーク期間の間
に積算した入熱電圧値Vqt3nをいう。 ○主アーク電圧標準値Vst38とは、主アーク検出期間全
体の主アーク電圧標準値Vst38をいう。
(Δt)とは、検出間隔ごとの押し込み短絡電流平均値I
s(Δt)をいう。 ○押し込み短絡電圧検出間隔平均値Vs(Δt)とは、検
出間隔ごとの押し込み短絡電圧の平均値Vs(Δt)をい
う。 ○短絡電圧標準値Vst9sとは、押し込み短絡検出期間全
体の短絡電圧の標準値Vst9sをいう。 ○検出期間短絡電圧平均値Vs9nとは、押し込み短絡検
出期間全体の短絡電圧の平均値Vs9nをいう。
出間隔平均値Vav(Δt)から算出した主アーク期間積算
入熱量Qta3nが、予め設定した主アーク期間標準入熱量
Qst38に達した時点tnで押し込みを開始する方法であ
る。
ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)を積算した主アー
ク期間積算電圧値Vta3nが、予め設定した主アーク期間
標準入熱量Qst38から算出した主アーク電圧標準値Vst
38に達した時点tnで押し込みを開始する方法である。
出期間主アーク電圧平均値Vav3nから算出した主アーク
期間積算入熱量Qta3nが、予め設定した主アーク期間標
準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込みを開始する
方法である。
良原因B1を除去する第1の方法において、溶接開始前
に、主アーク期間Ta中に短絡が発生しないで良好な溶
接結果が得られる(以下、「正常な溶接時の」という)
主アーク期間標準入熱量Qst38を予め設定しておき、主
アーク電流・電圧検出開始時点t3から、検出間隔Δt
ごとに、主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)を測定
し、この主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)と検出
期間中の溶接電流平均値Iavとの積の主アーク入熱量検
出間隔平均値ΔQavを積算して主アーク期間積算入熱量
Qta3nを算出し、この主アーク期間積算入熱量Qta3n
が、上記主アーク期間標準入熱量Qst38に達した時点t
nで押し込みを開始する方法である。
良原因B1を除去する第2の方法において、溶接開始前
に、正常な溶接時の主アーク期間標準入熱量Qst38を予
め設定して主アーク電流・電圧検出開始時点t3から、
検出間隔Δtごとに、主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav
(Δt)を測定し、この主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav
(Δt)を積算して主アーク期間積算電圧値Vta3nを算出
し、この主アーク期間積算電圧値Vta3nが、上記主アー
ク期間標準入熱量Qst38を検出期間中の溶接電流平均値
Iavで除算した主アーク電圧標準値Vst38に達した時点
tnで押し込みを開始する方法である。
良原因B1を除去する第3の方法において、溶接開始前
に、正常な溶接時の主アーク期間標準入熱量Qst38を予
め設定して主アーク電流・電圧検出開始時点t3から、
検出間隔Δtごとに、主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav
(Δt)を測定し、この主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav
(Δt)を積算して主アーク期間積算電圧値Vta3nを算出
し、この主アーク期間積算電圧値Vta3nを検出回数nで
除算して検出期間主アーク電圧平均値Vav3n=Vta3n/
nを算出し、この検出期間主アーク電圧平均値Vav3nと
検出期間中の溶接電流平均値Iavと主アーク積算値検出
期間T3nとの積の主アーク期間積算入熱量Qta3nを算出
し、この主アーク期間積算入熱量Qta3nが、上記主アー
ク期間標準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込みを
開始する方法である。
良原因B1を除去する第4の主ア−ク電圧検出間隔平均
値Vav(Δt)から算出した主アーク期間積算入熱量Qta3
nと補助アーク期間積算入熱量Qta12との和の引き上げ
期間(以下、補助・主ア−ク期間という)積算入熱量Q
ta1nが、予め設定した補助・主アーク検出期間全体の標
準入熱量Qst18に達した時点tnで押し込みを開始する
方法であって、溶接開始前に、正常な溶接時の補助ア−
ク期間Tp及び補助・主アーク検出期間全体の標準入熱
量Qst18を予め設定しておき、補助アーク電流・電圧検
出開始時点t1から、補助ア−ク電圧平均値Vav12を測
定して、この補助ア−ク電圧平均値Vav12と補助ア−ク
電流値Ipと補助ア−ク検出期間T12との積の補助ア−
ク期間積算入熱量Qta12を算出し、次に補助ア−ク電流
Ipから主ア−ク電流Iaに切り換えて、主アーク電流
・電圧検出開始時点t3から、検出間隔Δtごとに、主
ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)を測定し、この主
ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)と検出期間中の溶
接電流平均値Iavとの積の主アーク入熱量検出間隔平均
値ΔQavを、検出回数n回まで積算して主アーク期間積
算入熱量Qta3nを算出し、補助ア−ク期間積算入熱量Q
ta12と主アーク期間積算入熱量Qta3nとの和の補助・主
アーク期間の積算入熱量Qta1nが、上記補助・主アーク
検出期間全体の標準入熱量Qst18に達した時点tnで押
し込みを開始する方法である。
め設定した補助・主アーク検出期間全体の標準入熱量Q
st18から補助ア−ク期間積算入熱量Qta12を減算して主
アーク期間標準入熱量Qst38を算出し、不良原因B1を
除去する第5の主アーク期間積算電圧値Vta3nが、この
主アーク期間標準入熱量Qst38から算出した主アーク電
圧標準値Vst38に達した時点tnで押し込みを開始する
方法であって、溶接開始前に、正常な溶接時の補助ア−
ク期間Tp及び補助・主アーク検出期間全体の標準入熱
量Qst18を予め設定しておき、補助ア−ク電流・電圧検
出開始時点t1から、補助ア−ク電圧平均値Vav12を測
定して、この補助ア−ク電圧平均値Vav12と補助ア−ク
電流値Ipと補助ア−ク検出期間T12との積の補助ア−
ク期間積算入熱量Qta12を算出し、上記補助・主アーク
検出期間全体の標準入熱量Qst18から補助ア−ク期間積
算入熱量Qta12を減算して主ア−ク期間積算入熱量Qta
3nを算出しておき、次に補助ア−ク電流Ipから主ア−
ク電流Iaに切り換えて、主アーク電流・電圧検出開始
時点t3から、検出間隔Δtごとに、主ア−ク電圧検出
間隔平均値Vav(Δt)を測定し、この主ア−ク電圧検出
間隔平均値Vav(Δt)を積算して主アーク期間積算電圧
値Vta3nを算出し、この主アーク期間積算電圧値Vta3n
が、先に算出した主アーク期間積算入熱量Qta3nを検出
期間中の溶接電流平均値Iavで除算した主アーク電圧標
準値Vst38に達した時点tnで押し込みを開始する方法
である。
良原因B1を除去する第6の検出期間主アーク電圧平均
値Vav3nから算出した主アーク期間積算入熱量Qta3nと
補助ア−ク期間積算入熱量Qta12との和の補助・主アー
ク期間の積算入熱量Qta1nが、予め設定した補助・主ア
ーク検出期間全体の標準入熱量Qst18に達した時点tn
で押し込みを開始する方法であって、溶接開始前に、正
常な溶接時の補助ア−ク期間Tp及び補助・主アーク検
出期間全体の標準入熱量Qst18を予め設定しておき、補
助ア−ク電流・電圧検出開始時点t1から、補助ア−ク
電圧平均値Vav12を測定して、この補助ア−ク電圧平均
値Vav12と補助ア−ク電流値Ipと補助ア−ク検出期間
T12との積の補助ア−ク期間積算入熱量Qta12を算出
し、次に補助ア−ク電流Ipから主ア−ク電流Iaに切
り換えて、主アーク電流・電圧検出開始時点t3から、
検出間隔Δtごとに、主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav
(Δt)を測定し、この主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav
(Δt)を積算して主アーク期間積算電圧値Vta3nを算出
し、この主アーク期間積算電圧値Vta3nを検出回数nで
除算して検出期間主アーク電圧平均値Vav3n=Vta3n/
nを算出し、この検出期間主アーク電圧平均値Vav3nと
検出期間中の溶接電流平均値Iavと主アーク積算値検出
期間T3nとの積の主アーク期間積算入熱量Qta3nを算出
し、補助ア−ク期間積算入熱量Qta12と主アーク期間積
算入熱量Qta3nとの和の補助・主アーク期間の積算入熱
量Qta1nが、上記補助・主アーク検出期間全体の標準入
熱量Qst18に達した時点tnで押し込みを開始する方法
である。
不良原因B1を除去する第4又は第5又は第6又は第7
又は第8又は第9の方法において、溶接開始前に、溶接
部の欠陥になる可能性のある微小短絡の一回の発生時間
よりも短い数[mSec]の検出間隔Δt及び短絡が発生し
ないときの検出間隔Δtごとの入熱量標準値(以下、主
アーク入熱量検出間隔標準値という)ΔQar及び主アー
ク期間標準入熱量Qst38を確保する標準入熱許容短絡回
数Nstを予め設定しておき、主アーク電流・電圧検出開
始時点t3から、検出間隔Δtごとに、主ア−ク電圧検
出間隔平均値Vav(Δt)を測定して、主ア−ク電圧検出
間隔平均値Vav(Δt)と検出期間中の溶接電流平均値Ia
vとの積の主アーク入熱量検出間隔平均値ΔQavを算出
し、この主アーク入熱量検出間隔平均値ΔQavが主アー
ク入熱量検出間隔標準値ΔQarよりも低下した短絡回数
Nsを計数して、この短絡回数Nsが上記標準入熱許容
短絡回数Nst以上になると溶接不良を表示するか又は予
め設定した時間だけ主アーク電流Iaの通電時間を追加
するか又は溶接不良を表示すると共に上記通電時間を追
加する方法である。
不良原因B1を除去する第4又は第5又は第6又は第7
又は第8又は第9又は第10の検出期間中の溶接電流平
均値Iavが、定電流出力特性の溶接電源装置に設定した
主ア−ク電流設定値である方法である。
不良原因B1を除去する第4又は第5又は第6又は第7
又は第8又は第9又は第10の検出期間中の溶接電流平
均値Iavが、主アーク電流・電圧検出開始時点t3から
後で測定した定電流出力特性の溶接電源装置から出力す
る主ア−ク電流測定値である方法である。
不良原因B1を除去する第4又は第5又は第6又は第7
又は第8又は第9又は第10の検出期間中の溶接電流平
均値Iavが、主アーク電流・電圧検出開始時点t3か
ら、検出間隔Δtごとに算出した主ア−ク電流検出間隔
平均値Iav(Δt)を検出回数1回からn回まで積算して
算出した値である方法である。
不良原因B1を除去する第7又は第8又は第9の補助ア
−ク電流値Ipが、定電流出力特性の溶接電源装置に設
定した補助ア−ク電流設定値である方法である。
不良原因B1を除去する第7又は第8又は第9の補助ア
−ク電流値Ipが補助ア−ク電流・電圧検出開始時点t
1から測定した定電流出力特性の溶接電源装置から出力
する補助ア−ク電流測定値である方法である。
タッドを引き上げてアークを発生させ、引き上げ期間の
終了後に、被溶接材にスタッドを所定の押し込み距離だ
け押し込んで溶接するスタッド溶接の不良原因除去方法
において、引き上げ期間の後半に、主アーク電流を増加
させる方法である。
き上げ期間の後半に、主アーク電流を増加させてアーク
力を増大させ、溶接電源装置の過負荷時間を短くして、
被溶接材の溶融を確実にする方法である。
板貫通スタッド溶接の不良原因除去方法において、引き
上げ期間の後半に、主アーク電流を増加させてアーク力
を増大させ、鉄骨の溶融を確実にする方法である。
向きスタッド溶接の不良原因除去方法において、引き上
げ期間の後半に、短時間だけ主アーク電流を増加させて
アーク力を増大させ、被溶接材の溶融金属を溶融プール
に押しつけて、被溶接材の溶融金属とスタッド先端の溶
融金属とを離し短絡を防止する方法である。
圧検出間隔平均値Vs(Δt)から算出した短絡期間積算
入熱量Qta9nが、予め設定した短絡期間標準入熱量Qst
9sに達した時点t9nで押し込み短絡電流を遮断する方法
である。
絡期間積算電圧値Vta9nが、予め設定した短絡期間標準
入熱量Qst9sから算出した短絡電圧標準値Vst9sに達し
た時点t9nで押し込み短絡電流を遮断する方法である。
出期間短絡電圧平均値Vs9nから算出した短絡期間積算
入熱量Qta9nが、予め設定した短絡期間標準入熱量Qst
9sに達した時点t9nで押し込み短絡電流を遮断する方法
である。
良原因D1を除去する第1の方法において、図18に示
すように、溶接開始前に、短絡電圧検出開始時点t91ま
でに押し込み短絡が開始するときの短絡期間標準入熱量
Qst9sを予め設定しておき、短絡電圧検出開始時点t91
から、押し込み短絡電圧検出間隔平均値Vs(Δt)を測
定し、この押し込み短絡電圧検出間隔平均値Vs(Δt)
と検出期間中の押し込み短絡電流平均値Isとの積の押
し込み短絡入熱量検出間隔平均値ΔQstを積算して短絡
期間積算入熱量Qta9nを算出し、この短絡期間積算入熱
量Qta9nが、上記短絡期間標準入熱量Qst9sに達した時
点t9nで押し込み短絡電流を遮断する方法である。
良原因D1を除去する第2の方法において、溶接開始前
に、短絡電圧検出開始時点t91までに押し込み短絡が開
始するときの短絡期間標準入熱量Qst9sを予め設定して
おき、短絡電圧検出開始時点t91から、押し込み短絡電
圧検出間隔平均値Vs(Δt)を測定し、この押し込み短
絡電圧検出間隔平均値Vs(Δt)を積算して短絡期間積
算電圧値Vta9nを算出し、この短絡期間積算電圧値Vta
9nが、上記短絡期間標準入熱量Qst9sを検出期間中の押
し込み短絡電流平均値Isで除算した短絡電圧標準値V
st9sに達した時点t9nで押し込み短絡電流を遮断する方
法である。
良原因D1を除去する第3の方法において、溶接開始前
に、短絡電圧検出開始時点t91までに押し込み短絡が開
始するときの短絡期間標準入熱量Qst9sを予め設定して
おき、短絡電圧検出開始時点t91から、押し込み短絡電
圧検出間隔平均値Vs(Δt)を測定し、この押し込み短
絡電圧検出間隔平均値Vs(Δt)を積算して短絡期間積
算電圧値Vta9nを算出し、この短絡期間積算電圧値Vta
9nを検出回数nで除算して検出期間短絡電圧平均値Vs
9n=Vta9n/nを算出し、この検出期間短絡電圧平均値
Vs9nと検出期間中の押し込み短絡電流平均値Isと押
し込み短絡検出期間Tsdとの積の短絡期間積算入熱量Q
ta9nを算出し、この短絡期間積算入熱量Qta9nが、上記
短絡期間標準入熱量Qst9sに達した時点t9nで押し込み
短絡電流を遮断する方法である。
良原因D1を除去する第4又は第6の検出期間中の押し
込み短絡電流平均値Isが、定電流出力特性の溶接電源
装置に設定した短絡電流設定値である方法である。
良原因D1を除去する第4又は第6の検出期間中の押し
込み短絡電流平均値Isが、短絡電圧検出開始時点t91
から後で測定した定電流出力特性の溶接電源装置から出
力する短絡電流測定値である方法である。
良原因D1を除去する第4又は第6の検出期間中の押し
込み短絡電流平均値Isが、短絡電圧検出開始時点t91
から、検出間隔Δtごとに算出した短絡電流検出間隔平
均値Is(Δt)を検出回数1回からn回まで積算して算
出した値である方法である。
出間隔平均値Vav(Δt)から溶接回路電圧降下V5を減
算して算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3を算出し、
この算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3を基に算出し
た主アーク期間積算入熱量Qta3nが、予め設定した主ア
ーク期間標準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込み
を開始する方法である。上記の構成要件の1例を式で示
すと、次のとおりである。 V3=(Vav(Δt)−V5) Qta3n=Σ[V3・Iav(Δt)]・Δt=Σ[V3・Ia
v]・Δt ただし、Iav(Δt)は、主ア−ク電流検出間隔平均値、
Iavは検出期間中の溶接電流平均値
1の方法に記載の算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3
を積算した主アーク期間入熱積算電圧値Vqt3nが、予め
設定した主アーク期間標準入熱量Qst38に対応する主ア
ーク電圧標準値Vst38に達した時点tnで押し込みを開
始する方法である。上記の構成要件の1例を式で示す
と、次のとおりである。 V3=(Vav(Δt)−V5) Vqt3n=ΣV3・Δt Vst38=Qst38/Iav ただし、Iavは検出期間中の溶接電流平均値
1の方法に記載の算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3
を積算し、この積算した主アーク期間入熱積算電圧値V
qt3nを主アーク積算値検出期間T3nで除算した検出期間
入熱電圧平均値Vqaと主ア−ク電流検出間隔平均値Iav
(Δt)を積算した主アーク期間積算電流値Ita3nを主ア
ーク積算値検出期間T3nで除算した検出期間中の溶接電
流平均値Iavと主アーク積算値検出期間T3nとの積の主
アーク期間積算入熱量Qta3nが、予め設定した主アーク
期間標準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込みを開
始する方法である。上記の構成要件の1例を式で示す
と、次のとおりである。 V3=(Vav(Δt)−V5) Vqt3n=ΣV3・Δt Vqa=Vqt3n/T3n Ita3n=ΣIav(Δt)・Δt Iav=Ita3n/T3n Qta3n=Vqa・Iav・T3n ただし、T3nは主アーク積算値検出期間
回の溶接の主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)から
予め設定した溶接回路電圧降下V5を減算して設定算出
主ア−ク電圧検出間隔平均値V3sを算出し、この設定算
出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3sを積算した主アーク
期間積算入熱量Qta3nが、予め設定した主アーク期間標
準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込んで押し込み
短絡電圧平均値V2aを検出し、2回目以後の溶接の主ア
−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)から今回の溶接以前
に検出した押し込み短絡電圧平均値V2aに対応した溶接
回路電圧降下V5を減算して押し込み算出主ア−ク電圧
検出間隔平均値V3pを算出し、この押し込み算出主ア−
ク電圧検出間隔平均値V3pを積算した主アーク期間積算
入熱量Qta3nが、上記主アーク期間標準入熱量Qst38に
達した時点tnで押し込むか、又は押し込んで押し込み
短絡電圧平均値V2aを検出し、以後、上記2回目以後の
溶接の工程を繰り返す方法である。
回の溶接の主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)から
予め設定した溶接回路電圧降下V5を減算して設定算出
主ア−ク電圧検出間隔平均値V3sを算出し、この設定算
出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3sを積算した主アーク
期間入熱積算電圧値Vqt3nが、予め設定した主アーク期
間標準入熱量Qst38に対応する主アーク電圧標準値Vst
38に達した時点tnで押し込んで押し込み短絡電圧平均
値V2aを検出し、2回目以後の溶接の主ア−ク電圧検出
間隔平均値Vav(Δt)から今回の溶接以前に検出した押
し込み短絡電圧平均値V2aに対応した溶接回路電圧降下
V5を減算して押し込み算出主ア−ク電圧検出間隔平均
値V3pを算出し、この押し込み算出主ア−ク電圧検出間
隔平均値V3pを積算した主アーク期間入熱積算電圧値V
qt3nが、上記主アーク電圧標準値Vst38に達した時点t
nで押し込むか、又は押し込んで押し込み短絡電圧平均
値V2aを検出し、以後、上記2回目以後の溶接の工程を
繰り返す方法である。
回の溶接の主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)から
予め設定した溶接回路電圧降下V5を減算して設定算出
主ア−ク電圧検出間隔平均値V3sを算出し、この設定算
出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3sを積算した主アーク
期間入熱積算電圧値Vqt3nを主アーク積算値検出期間T
3nで除算した検出期間入熱電圧平均値Vqaを算出すると
共に、主ア−ク電流検出間隔平均値Iav(Δt)を積算し
た主アーク期間積算電流値Ita3nを主アーク積算値検出
期間T3nで除算した検出期間中の溶接電流平均値Iavを
算出し、上記検出期間入熱電圧平均値Vqaと上記検出期
間中の溶接電流平均値Iavと主アーク積算値検出期間T
3nとの積の主アーク期間積算入熱量Qta3nが、予め設定
した主アーク期間標準入熱量Qst38に達した時点tnで
押し込んで押し込み短絡電圧平均値V2aを検出し、2回
目以後の溶接の主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)
から今回の溶接以前に検出した押し込み短絡電圧平均値
V2aに対応した溶接回路電圧降下V5を減算して押し込
み算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3pを算出し、この
押し込み算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3pを積算し
た主アーク期間入熱積算電圧値Vqt3nを主アーク積算値
検出期間T3nで除算した検出期間入熱電圧平均値Vqaを
算出すると共に、主ア−ク電流検出間隔平均値Iav(Δ
t)を積算した主アーク期間積算電流値Ita3nを主アーク
積算値検出期間T3nで除算した検出期間中の溶接電流平
均値Iavを算出し、上記検出期間入熱電圧平均値Vqaと
上記検出期間中の溶接電流平均値Iavと主アーク積算値
検出期間T3nとの積の主アーク期間積算入熱量Qta3n
が、上記主アーク期間標準入熱量Qst38に達した時点t
nで押し込むか、又は押し込んで押し込み短絡電圧平均
値V2aを検出し、以後、上記2回目以後の溶接の工程を
繰り返す方法である。
良原因E1を除去する第4から第6までのいずれか1の
予め設定した溶接回路電圧降下V5が、予め入力した2
次ケーブルの断面積及び長さから算出した設定抵抗値R
sと主ア−ク電流値Iaとの積である方法である。
良原因E1を除去する第4から第6までのいずれか1の
予め設定した溶接回路電圧降下V5が、溶接回路の電圧
降下に相当する予め設定した設定電圧降下V5sである方
法である。
良原因E1を除去する第4から第6までのいずれか1の
押し込み短絡電圧平均値V2aに対応した溶接回路電圧降
下V5が、押し込み短絡電圧平均値V2aである方法であ
る。
不良原因E1を除去する第4から第6までのいずれか1
の押し込み短絡電圧平均値V2aに対応した溶接回路電圧
降下V5が、今回以前の溶接で記憶した押し込み短絡電
圧平均値V2aに、今回の溶接の主ア−ク電流検出間隔平
均値Iav(Δt)又は検出期間中の溶接電流平均値Iavと
今回以前の溶接で記憶した押し込み短絡電流平均値I2a
との比Iav(Δt)/I2a又はIav/I2aを乗算した電圧
値である方法である。
不良原因E1を除去する第4から第6までのいずれか1
の押し込み短絡電圧平均値V2aに対応した溶接回路電圧
降下V5が、今回以前の溶接で記憶した押し込み短絡電
圧平均値V2aを、今回以前の溶接で記憶した押し込み短
絡電流平均値I2aで除算して算出抵抗値Ra=V2a/I
2aを算出し、この算出抵抗値Raと今回の溶接の主ア−
ク電流検出間隔平均値Iav(Δt)又は検出期間中の溶接
電流平均値Iavとの積の電圧値である方法である。
溶接回路電圧降下V5又は今回以前の溶接で検出した押
し込み短絡電圧平均値V2a=V2mから、今回の溶接で検
出した押し込み短絡電圧平均値V2a=V2nを減算した絶
対値が、予め設定した電圧降下誤差許容値ΔV5を越え
たときに、今回の溶接で検出した押し込み短絡電圧平均
値V2nを、N回目の溶接の押し込み算出主ア−ク電圧検
出間隔平均値V3pを算出するときの押し込み短絡電圧平
均値V2aとする不良原因E1を除去する第9の方法であ
る。
溶接回路電圧降下V5又は今回以前の溶接で検出した押
し込み短絡電圧平均値V2a=V2mに今回以前の溶接の主
ア−ク電流検出間隔平均値Iav(Δt)と押し込み短絡電
流平均値I2aとの比Iav(Δt)/I2aを乗算した溶接回
路電圧降下V5=V5mから、今回の溶接で検出した押し
込み短絡電圧平均値V2a=V2nに今回の溶接の主ア−ク
電流検出間隔平均値Iav(Δt)と押し込み短絡電流平均
値I2aとの比Iav(Δt)/I2aを乗算した溶接回路電圧
降下V5=V5nを減算した絶対値が、予め設定した電圧
降下誤差許容値ΔV5を越えたときに、今回の溶接で検
出した押し込み短絡電圧平均値V2nを、N回目の溶接の
押し込み算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3pを算出す
るときの押し込み短絡電圧平均値V2aとする不良原因E
1を除去する第10の方法である。
溶接回路電圧降下V5又は今回以前の溶接で算出した算
出抵抗値Ra=Ramと主ア−ク電流検出間隔平均値Iav
(Δt)との積の溶接回路電圧降下V5=V5mから、今回
の溶接で算出した算出抵抗値Ra=Ranと主ア−ク電流
検出間隔平均値Iav(Δt)との積の溶接回路電圧降下V
5=V5nを減算した絶対値が、予め設定した電圧降下誤
差許容値ΔV5を越えたときに、今回の溶接で算出した
算出抵抗値Ranを、N回目の溶接の押し込み算出主ア−
ク電圧検出間隔平均値V3pを算出するときの算出抵抗値
Raとする不良原因E1を除去する第11の方法であ
る。
ドの種類と溶接姿勢と被溶接材配置とを入力すると、溶
接制御装置3が上記入力値に対応した所要の入熱Qrと
溶接ガンGNの移動量とを含む溶接機器設定値を算出又
は選定して、溶接電源装置1及び溶接ガンGNが上記溶
接機器設定値に従って動作する方法である。
業者がスタッドの直径と溶接姿勢と被溶接材配置とを入
力すると、溶接制御装置3が上記入力値に対応した所要
の入熱Qrを供給する溶接電流値Iaと溶接時間Taと
溶接ガンGNの移動量とを含む溶接機器設定値を算出又
は選定して、溶接電源装置1及び溶接ガンGNが上記溶
接機器設定値に従って動作する方法である。
業者がスタッドの種類と溶接姿勢と被溶接材配置とを入
力すると、溶接制御装置3が上記入力値に対応した所要
の入熱Qrと溶接ガンGNの移動量とを含む第1の溶接
機器設定値を算出又は選定し、さらに作業者が追加入力
した溶接条件と上記第1の溶接機器設定値とから第2の
溶接機器設定値を算出し、溶接電源装置1及び溶接ガン
GNが上記第1及び第2の溶接機器設定値に従って動作
する方法である。
業者がスタッドの直径と溶接姿勢と被溶接材配置とを入
力すると、溶接制御装置3が上記入力値に対応した所要
の入熱Qrを供給する溶接電流値Iaと溶接時間Taと
溶接ガンGNの移動量とからなる第1の溶接機器設定値
を算出又は選定し、さらに作業者が追加入力した溶接条
件と上記第1の溶接機器設定値とから第2の溶接機器設
定値を算出し、溶接電源装置1及び溶接ガンGNが上記
第1及び第2の溶接機器設定値に従って動作する方法で
ある。
業者がスタッドの直径及び横向き姿勢を入力し、さらに
横向き姿勢を選択したことによって入力指示される切換
後の主ア−ク電流値Ibと(切換前の)主ア−ク電流値
Iaとの比の切換溶接電流値比率α=Ib/Ia及び切
換後通電期間Tbnと溶接時間Taとの比の切換通電期間
比率τ=Tbn/Taを追加入力すると、溶接制御装置3
が上記入力値に対応した所要の入熱Qrを供給する切換
前の主ア−ク電流値Iaと溶接時間Taと溶接ガンGN
の移動量とからなる第1の溶接機器設定値を算出又は選
定し、さらに第1の溶接機器設定値の主ア−ク電流値I
aと溶接時間Taとから第2の溶接機器設定値の切換後
の主ア−ク電流値Ibと切換前通電期間T3b及び切換後
通電期間Tbnとを算出し、溶接電源装置1及び溶接ガン
GNが上記第1及び第2の溶接機器設定値に従って動作
して、主アーク期間Taの後半に主アーク電流値Iaを
増加させる方法である。
業者がスタッドの直径及び上板貫通溶接を入力し、さら
に上板貫通溶接を選択したことによって入力指示される
切換後の主ア−ク電流値Ibと(切換前の)主ア−ク電
流値Iaとの比の切換溶接電流値比率α=Ib/Ia及
び切換後通電期間Tbnと溶接時間Taとの比の切換通電
期間比率τ=Tbn/Taを追加入力すると、溶接制御装
置3が上記入力値に対応した所要の入熱Qrを供給する
切換前の主ア−ク電流値Iaと溶接時間Taと溶接ガン
GNの移動量とからなる第1の溶接機器設定値を算出又
は選定し、さらに第1の溶接機器設定値の主ア−ク電流
値Ia及び溶接時間Taと上記追加入力値とから第2の
溶接機器設定値の切換後の主ア−ク電流値Ibと切換前
通電期間T3b及び切換後通電期間Tbnとを算出し、溶接
電源装置1及び溶接ガンGNが上記第1及び第2の溶接
機器設定値に従って動作して、主アーク期間Taの後半
に主アーク電流値Iaを増加させる方法である。
業者がスタッドの直径及び上板貫通溶接を入力すると、
溶接制御装置3が上記入力値に対応した所要の入熱Qr
を供給する溶接電流値Iaと溶接時間Taと溶接ガンG
Nの移動量とを含む溶接機器設定値を算出又は選定し
て、溶接電源装置1及び溶接ガンGNが上記溶接機器設
定値に従って動作し、主アーク期間Taの後半に主アー
ク電流値Iaを増加させると共に、スタッドの押し込み
が開始したとき、スタッドが溶融プ−ルに接触する(突
っ込む)までは、比較的速い速度でスタッドを移動し、
スタッドが溶融プ−ルに接触した後は、比較的遅い速度
でスタッドを移動する方法である。
業者がスタッドの直径及び溶接電源装置1から溶接箇所
までの距離に関係する2次ケーブルの長さ及び直径、被
溶接材の抵抗値等の違いによって変化する「溶接回路電
圧降下を補償する」を選択して溶接回路電圧降下V5を
入力すると、溶接制御装置3が、出力端子電圧値Vdか
ら溶接回路電圧降下V5を減算した算出主ア−ク電圧検
出間隔平均値V3を算出して、算出主ア−ク電圧検出間
隔平均値V3と主ア−ク電流値Iaと溶接時間Taとの
積の(溶接回路電圧降下による消費電力P5を含まな
い)上記入力値に対応した所要の入熱Qr供給する溶接
電流値Ia及び溶接時間Taと溶接ガンGNの移動量と
を含む溶接機器設定値を算出又は選定し、溶接電源装置
1及び溶接ガンGNが上記溶接機器設定値に従って動作
する方法である。
タッド・被溶接材条件及び周囲設置条件と溶接機器設定
値との関係を、図26に示すブロック図の溶接制御装置
3の記憶回路11に記憶するスタッド溶接条件・機器設
定値記憶動作と、作業者が溶接制御装置3の表示に従っ
て、スタッド・被溶接材条件及び周囲設置条件を入力す
るスタッド溶接条件選定動作と、作業者が溶接を開始す
ると、溶接制御装置3が上記作業者の入力した値に応じ
た上記溶接機器設定値を選定し、溶接電源装置1及び溶
接ガンGNが上記溶接機器設定値に従って動作する溶接
機器自動動作とからなる方法である。
作業者がスタッドの直径と溶接姿勢と被溶接材配置とを
入力すると、溶接制御装置3が上記入力値に対応したア
ーク期間全体の標準入熱量Qstと溶接ガンGNの移動量
とを含む溶接機器設定値を算出又は選定して、溶接電源
装置1及び溶接ガンGNが上記溶接機器設定値に従って
動作し、主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)から算
出したアーク期間積算入熱量Qtaが、上記主アーク期間
全体の標準入熱量Qstに達した時点tnで押し込み動作
を開始する方法である。
作業者がスタッドの直径及び横向き姿勢又は上板貫通溶
接を入力し、さらに上記横向き姿勢又は上板貫通溶接を
選択したことによって入力指示される切換後の主ア−ク
電流値Ibと(切換前の)主ア−ク電流値Iaとの比の
切換溶接電流値比率α=Ib/Ia及び切換後標準入熱
量Qstb8と主アーク期間標準入熱量Qst38との比の切換
標準入熱量比率β=Qstb8/Qst38を追加入力すると、
溶接制御装置3が上記入力値に対応した主アーク期間全
体の標準入熱量Qstと溶接ガンGNの移動量とを含む第
1の溶接機器設定値を算出又は選定し、さらに、第1の
溶接機器設定値の主ア−ク電流値Ia及び主アーク期間
標準入熱量Qst38と上記追加入力値とから第2の溶接機
器設定値の切換後の主ア−ク電流値Ibと切換前標準入
熱量Qst3b及び切換後標準入熱量Qstb8とを算出し、溶
接電源装置1及び溶接ガンGNが上記第1及び第2の溶
接機器設定値に従って動作し、主ア−ク電圧検出間隔平
均値Vav(Δt)から算出した主アーク期間の積算入熱量
Qtaが、上記算出した切換前標準入熱量Qst3bに達した
主アーク電流値切換時点tbで、主アーク電流値Iaか
ら切換後の主ア−ク電流値Ibに切換えて通電を続け、
上記主アーク期間の積算入熱量Qtaが、上記主アーク期
間全体の標準入熱量Qstに達した時点tnで押し込み動
作を開始する方法である。
作業者がスタッドの直径及び溶接電源装置1から溶接箇
所までの距離に関係する2次ケーブルの長さ及び直径、
被溶接材の抵抗値等の違いによって変化する「溶接回路
電圧降下を補償する」を選択して溶接回路電圧降下V5
を入力すると、溶接制御装置3が上記入力値に対応した
主アーク期間全体の標準入熱量Qstと溶接ガンGNの移
動量とを含む溶接機器設定値を算出又は選定すると共
に、溶接電源装置1及び溶接ガンGNが上記溶接機器設
定値に従って動作し、主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav
(Δt)から溶接回路電圧降下V5を減算した算出主ア−
ク電圧検出間隔平均値V3を基に算出した主アーク期間
積算入熱量Qta3nが、上記主アーク期間標準入熱量Qst
38に達した時点tnで押し込みを開始する方法である。
不良原因F1を除去する第8又は第12の溶接回路電圧
降下V5が、作業者が入力した2次ケーブルの断面積及
び長さから算出した設定抵抗値Rsと主ア−ク電流値I
aとの積である方法である。
不良原因F1を除去する第8又は第12の溶接回路電圧
降下V5が、作業者が入力した設定電圧降下V5sである
方法である。
不良原因F1を除去する第8又は第12の溶接回路電圧
降下V5が、押し込み短絡期間Tsに測定した押し込み
短絡電圧平均値V2aである方法である。
溶接開始前に、下向き姿勢及び横向き姿勢で、被溶接材
直接溶接及び上板貫通溶接をする場合の各スタッドの呼
び径に対応させた「主ア−ク電流値Ia、引き上げ距離
L1、押し込み距離L2」の適正値を、溶接条件・機器
設定値対応表に書き込むと共に、図12に示すように、
後述する数1乃至数3によって算出した正常な溶接時の
主アーク期間全体の標準入熱量Qstを、溶接条件・機器
設定値対応表に書き込むスタッド溶接条件・機器設定値
記憶動作と、作業者が、スタッドの呼び径、溶接姿勢
(下向き姿勢、横向き姿勢)及び被溶接材配置(被溶接
材直接溶接、上板貫通溶接)を選択すると共に、上記溶
接条件・機器設定値対応表の中から読み出された溶接機
器設定値を選定してCPU内部の主記憶領域に書き込む
スタッド溶接条件選定動作と、溶接を開始すると、CP
U内部の主記憶領域に書き込まれた溶接機器設定値に従
って、スタッドSを被溶接材Wから引き上げて溶接を開
始し、後述する図13に示すように、主アーク電流・電
圧検出開始時点t3から測定した主ア−ク電圧検出間隔
平均値Vav(Δt)と検出期間中の溶接電流平均値Iav又
は主ア−ク電流検出間隔平均値Iav(Δt)との積の主ア
ーク入熱量検出間隔平均値ΔQavを、後述する数4乃至
数7によって算出した主アーク期間積算入熱量Qta3n
が、上記主アーク期間標準入熱量Qst38に達した時点t
nで押し込みを開始する溶接機器自動動作とを実行する
方法である。
溶接開始前に、下向き姿勢及び横向き姿勢で、被溶接材
直接溶接及び上板貫通溶接をする場合の各スタッドの呼
び径に対応させた「主ア−ク電流値Ia、引き上げ距離
L1、押し込み距離L2」の適正値を、後述する溶接条
件・機器設定値対応表に書き込むステップと、数1乃至
数3によって算出した主アーク期間全体の標準入熱量Q
stを、後述する溶接条件・機器設定値対応表に書き込む
ステップとからなるスタッド溶接条件・機器設定値記憶
動作と、作業者がスタッドの呼び径、溶接姿勢(下向き
姿勢、横向き姿勢)及び被溶接材配置(被溶接材直接溶
接、上板貫通溶接)を選択するステップと、上記溶接機
器設定値(主ア−ク電流値Ia、引き上げ距離L1、押
し込み距離L2及び標準入熱量Qst)を、上記溶接条件
・機器設定値対応表の中から読み出すステップと、読み
出された溶接機器設定値を作業者が選定して、CPU内
部の主記憶領域に書き込むステップとからなるスタッド
溶接条件選定動作と、溶接を開始すると、CPU内部の
主記憶領域に書き込まれた溶接機器設定値に従って、ス
タッドSを被溶接材Wから引き上げて補助ア−クを発生
させ、補助ア−ク期間Tpが経過した主ア−ク電流通電
開始時点t2で、補助ア−ク電流Ipから主ア−ク電流
Iaに切り換えて、数4乃至数7によって算出した主ア
ーク期間積算入熱量Qtaを算出するステップと、上記主
アーク期間積算入熱量Qtaが、上記主アーク期間標準入
熱量Qst38に達した時点tnで押し込みを開始するステ
ップとからなる溶接機器自動動作とを実行する方法であ
る。
劣化をチェックして交換するスタッド溶接の不良原因除
去方法において、作業開始前に接続している2次ケ−ブ
ルの断面及び長さにおける抵抗値から過熱焼損の危険を
生ずる抵抗値までの抵抗増加電圧降下許容値ΔVrを予
め定めておき、作業開始時の初回の溶接時に、スタッド
を被溶接材に押し込んだ後の短絡電流通電中に、初回の
押し込み短絡電圧平均値V2a=V21を測定し、次に、溶
接毎、例えばN回目にスタッドを被溶接材に押し込んだ
後の短絡電流通電中に、N回目の押し込み短絡電圧平均
値V2a=V2nを測定して、このN回目の押し込み短絡電
圧平均値V2a=V2nと上記初回の押し込み短絡電圧平均
値V2a=V21との差のN回目の押し込み短絡電圧増加分
ΔV2n=V2n−V21を算出し、このN回目の押し込み短
絡電圧増加分ΔV2nと上記抵抗増加電圧降下許容値ΔV
rとを比較して、上記N回目の押し込み短絡電圧増加分
ΔV2nが上記抵抗増加電圧降下許容値ΔVrを越えた時
点を、2次ケーブルの交換時期とする方法である。
次ケーブルの劣化をチェックして交換するスタッド溶接
の不良原因除去方法において、作業開始前に接続してい
る2次ケ−ブルの断面及び長さにおける抵抗値から過熱
焼損の危険を生ずる抵抗値までの抵抗増加許容値ΔRr
を予め定めておき、作業開始時の初回の溶接時に、スタ
ッドを被溶接材に押し込んだ後の短絡電流通電中に、押
し込み短絡電圧平均値V2a=V21と押し込み短絡電流平
均値I2a=I21とを検出して初期抵抗値R1=V21/I
21を算出し、次に、溶接毎、例えばN回目にスタッドを
被溶接材に押し込んだ後の短絡電流通電中に、押し込み
短絡電圧平均値V2a=V2nと押し込み短絡電流平均値I
2a=I2nとを検出してN回目抵抗値Rn=V2n/I2nを
算出して、このN回目抵抗値Rnと上記初期抵抗値R1
との差のN回目抵抗値増加分ΔRn=Rn−R1を算出
し、このN回目抵抗値増加分ΔRnと上記抵抗増加許容
値ΔRrとを比較して、上記N回目抵抗値増加分ΔRn
が上記抵抗増加許容値ΔRrを越えた時点を、2次ケー
ブルの交換時期とする方法である。
次ケーブルの劣化をチェックして交換するスタッド溶接
の不良原因除去方法において、作業開始前に接続してい
る2次ケ−ブルの断面及び長さにおける抵抗値から過熱
焼損の危険を生ずる抵抗値までの抵抗増加許容値ΔRr
を予め定めておき、作業開始時の初回の溶接時に、スタ
ッドを被溶接材に押し込んだ後の短絡電流の通電中の押
し込み短絡検出期間Tsdの間、時刻tの押し込み短絡電
圧瞬時値V(t)及び押し込み短絡電流瞬時値I(t)
を検出して、押し込み短絡電圧瞬時値V(t)を押し込
み短絡電流瞬時値I(t)で除算して瞬時抵抗値R
(t)= V(t)/I(t)を算出して、この瞬時抵
抗値R(t)を累積して、初回の押し込み短絡検出期間
Tsdの初期抵抗値R1を算出し、次に、溶接毎、例えば
N回目にスタッドを被溶接材に押し込んだ後の短絡電流
の通電中の押し込み短絡検出期間Tsdの間、時刻tの押
し込み短絡電圧瞬時値V(t)及び押し込み短絡電流瞬
時値I(t)を検出して、押し込み短絡電圧瞬時値V
(t)を押し込み短絡電流瞬時値I(t)で除算して瞬
時抵抗値R(t)= V(t)/I(t)を算出して、
この瞬時抵抗値R(t)を累積して、N回目の押し込み
短絡検出期間Tsd内の累積抵抗値Rntを算出し、上記押
し込み短絡電圧瞬時値V(t)及び押し込み短絡電流瞬
時値I(t)の検出ごとに、上記累積抵抗値Rntと上記
初期抵抗値R1との差のN回目溶接時の累積抵抗値増加
分ΔRnt=Rnt−R1を算出し、この累積抵抗値増加分
ΔRntと上記抵抗増加許容値ΔRrとを比較して、上記
累積抵抗値Rntが上記抵抗増加許容値ΔRrを越えたと
きに、溶接電流を遮断するか、又は2次ケーブルの交換
時期である表示をする方法である。
次ケーブルの劣化をチェックして交換するスタッド溶接
の不良原因除去方法において、2次ケーブルの劣化チェ
ックの保守点検時又は任意の溶接作業開始時に、新品の
2次ケ−ブルの判定基準抵抗値Rhを予め測定又は算出
すると共に、新品の2次ケ−ブルの断面及び長さにおけ
る抵抗値から過熱焼損の危険を生ずる抵抗値までの抵抗
値変化許容値δRを予め定めておき、新品でない2次ケ
−ブルを使用して、スタッドを被溶接材に押し込んだ後
の短絡電流通電中に、押し込み短絡電圧平均値V2a=V
21と押し込み短絡電流平均値I2a=I21とを検出して初
期抵抗値R1=V21/I21を算出し、上記判定基準抵抗
値Rhと比較し、この差の絶対値|R1−Rh|が上記
抵抗値変化許容値δRを越えた時点を、2次ケーブルの
交換時期とする方法である。
次ケーブルの劣化をチェックして交換するスタッド溶接
の不良原因除去方法において、2次ケーブルの劣化チェ
ックの保守点検時又は任意の溶接作業開始時に、新品の
2次ケ−ブルの判定基準抵抗値Rhを予め測定又は算出
すると共に、新品の2次ケ−ブルの断面及び長さにおけ
る抵抗値から過熱焼損の危険を生ずる抵抗値までの抵抗
値変化許容値δRを予め定めておき、新品でない2次ケ
−ブルを使用して、スタッドを被溶接材に押し込んだ溶
接毎、例えばN回目の短絡電流通電中に、N回目の押し
込み短絡電圧平均値V2a=V2nと押し込み短絡電流平均
値I2a=I2nとを検出してN回目抵抗値Rn=V2n/I
2nを算出し、上記判定基準抵抗値Rhと比較し、この差
の絶対値|Rn−Rh|が上記抵抗値変化許容値δRを
越えた時点を、2次ケーブルの交換時期とする方法であ
る。
次ケーブルの劣化をチェックして交換するスタッド溶接
の不良原因除去方法において、溶接開始後に算出した2
次ケーブルの算出抵抗値Raのばらつきを検出して、こ
の算出抵抗値Raのばらつきが予め定めた算出抵抗変動
許容値ΔRmを超えた時点を、2次ケーブルの交換時期
とする方法である。
次ケーブルの劣化をチェックして交換するスタッド溶接
の不良原因除去方法において、作業開始前に接続してい
る2次ケ−ブルの断面及び長さにおける抵抗値から過熱
焼損の危険を生ずる抵抗値までの算出抵抗変動許容値Δ
Rmを予め定めておき、溶接開始後の算出抵抗最大値R
maと算出抵抗最小値Rmiとの差の算出抵抗最大変動値
(Rma−Rmi)が、算出抵抗変動許容値ΔRmを超えた
時点を、2次ケーブルの交換時期とする方法である。
次ケーブルの劣化をチェックして交換するスタッド溶接
の不良原因除去方法において、作業開始前に接続してい
る2次ケ−ブルの断面及び長さにおける抵抗値から過熱
焼損の危険を生ずる抵抗値までの算出抵抗変動許容値Δ
Rmを予め定めておき、溶接毎、例えばN回目の溶接時
に短絡電流を通電してN回目短絡電圧平均値V2a=V2n
と短絡電流平均値I2a=I2nとを検出してN回目抵抗値
Rn=V2n/I2nを算出して、N回目抵抗値Rnが(N
−1)回目までの算出抵抗最大値Rma又は算出抵抗最小
値Rmiをこえたときは、このN回目抵抗値Rnを(N−
1)回目までの算出抵抗最大値Rma又は算出抵抗最小値
Rmiとし、溶接開始後のN回目算出抵抗最大値Rmaと算
出抵抗最小値Rmiとの差の算出抵抗最大変動値(Rma−
Rmi)が、算出抵抗変動許容値ΔRmを超えた時点を、
2次ケーブルの交換時期とする方法である。
それがある現象を検出し、この検出値に対応した溶接不
良となるおそれがある複数の原因を予め想定して、この
想定した複数の原因を表示する方法である。
開始前の段階から溶接中及び溶接後までのいずれかの段
階又は複数の段階で溶接不良となるおそれがある現象を
検出し、この検出値に対応した溶接不良となるおそれが
ある複数の原因を予め想定して、この想定した複数の原
因のうち、頻度が高いと予想される原因の順に不良原因
を表示する方法である。
ッド溶接機器に、溶接不良となるおそれがある原因を除
去する方法を実行させ、溶接開始前の段階から溶接中及
び溶接後までのいずれかの段階又は複数の段階で、溶接
不良となるおそれがある現象を検出し、この検出値に対
応した溶接不良となるおそれがある複数の原因を予め想
定して、この想定した複数の原因のうち、頻度が高いと
予想される原因の順に不良原因を表示する方法である。
ッド溶接機器に、溶接不良となるおそれがある原因を除
去する方法を実行させ、溶接開始前の段階から溶接中及
び溶接後までのいずれかの段階又は複数の段階で、溶接
不良となるおそれがある現象を検出し、この検出した時
点で、スタッド溶接機器の次の動作を停止すると共に、
この検出値に対応した溶接不良となるおそれがある複数
の原因を予め想定して、この想定した複数の原因のう
ち、頻度が高いと予想される原因の順に不良原因を表示
する方法である。
ッド溶接機器に、溶接不良となるおそれがある頻度の高
い発生原因を除去する方法を実行させ、溶接開始前の段
階から溶接中及び溶接後までのいずれかの段階又は複数
の段階で、溶接不良となるおそれがある現象を検出し、
この検出した時点で、スタッド溶接機器の次の動作を停
止すると共に、この検出値に対応した溶接不良となるお
それがある複数の原因を予め想定して、この想定した複
数の原因のうち、頻度が高いと予想される原因の順に不
良原因を表示する方法である。
の課題解決手段の第5の方法の溶接不良となるおそれが
ある頻度の高い発生原因を除去する方法が、入熱不足が
発生しないように、主ア−ク電圧検出間隔平均値から算
出した主アーク期間積算入熱量が、予め設定した主アー
ク期間標準入熱量に達した時点で押し込み動作を開始す
る方法である。
の課題解決手段の第5の方法の溶接不良となるおそれが
ある頻度の高い発生原因を除去する方法が、スタッドの
引き上げ距離L1及び押し込み距離L2をプリセット
し、溶接開始前に、溶接ガンGNに取り付けた移動軸G
N8を移動させて移動量を検出し、この移動量検出値e
fと移動量設定値erとを比較して、予め設定した移動
許容値の範囲を越えると、異常表示又は警報し、また溶
接開始動作を停止し、上記の移動許容値の範囲を越えな
かったときは、溶接開始の動作をする方法である。
の課題解決手段の第5の方法の溶接不良となるおそれが
ある頻度の高い発生原因を除去する方法が、作業者がス
タッドの種類と溶接姿勢と被溶接材配置とを入力する
と、溶接制御装置3が上記入力値に対応した必要な入熱
Qrと溶接ガンGNの移動量とを含む溶接機器設定値を
算出又は選定して、溶接電源装置1及び溶接ガンGNが
上記溶接機器設定値に従って動作する方法である。
の課題解決手段の第5の方法の溶接不良となるおそれが
ある第1の発生原因を除去する方法及び第2の発生原因
を除去する方法を実行し、溶接開始前の段階から溶接中
及び溶接後までのいずれかの段階又は複数の段階で、第
1及び第2以外の残りの溶接不良となるおそれがある現
象を検出し、この検出値に対応した溶接不良となるおそ
れがある複数の原因を予め想定して、この想定した複数
の原因のうち、頻度が高いと予想される原因の順に不良
原因を表示する方法である。
2の課題解決手段の第4の方法の溶接不良となるおそれ
がある複数の発生原因を除去する方法を実行し、溶接開
始前の段階から溶接中及び溶接後までのいずれかの段階
又は複数の段階で、実行した複数の発生原因を除去する
方法以外の残りの溶接不良となるおそれがある現象を検
出し、この検出値に対応した溶接不良となるおそれがあ
る複数の原因を予め想定して、この想定した複数の原因
のうち、頻度が高いと予想される原因の順に不良原因を
表示する方法である。
接開始前の段階から溶接中及び溶接後までのいずれかの
段階又は複数の段階で、溶接不良となる原因を除去する
と共に、第2の課題を解決するために、溶接不良が発生
するおそれがあるときは、下記のとおり、「不良原因表
示」をする。
とおり、溶接不良が発生しないようにし、溶接不良が発
生するおそれがあるときは「不良原因表示」をする。 保守点検時又は溶接開始前に、不良原因G1を除去す
る方法に記載した2次ケーブル素線の断線による抵抗値
増加分が設定値を越えたときは、「2次ケーブル素線の
断線が進行している」不良原因表示をする。
方法に記載した「作業者がスタッドの種類と溶接姿勢と
被溶接材配置とを入力すると、溶接制御装置3が溶接機
器設定値を算出又は選定して、溶接電源装置1及び溶接
ガンGNが溶接機器設定値に従って動作する溶接機器動
作の自動設定」をし、「不良原因表示」の代わりに、作
業者がスタッドの種類と溶接姿勢と被溶接材配置とを入
力するための表示に従って、選択するための「設定手順
表示」をする。
に、次のとおり、溶接不良が発生するおそれがないかど
うかの確認をして、溶接不良が発生するおそれがあると
きは「不良原因表示」をする。 アーク発生前に、不良原因A1を除去する方法に記載
した移動量検出値efと移動量設定値erとを比較し
て、予め設定した移動許容値の範囲を越えると、「溶接
ガン円滑移動異常表示」又は警報し、また溶接開始動作
を停止する。
ら押し込み動作までに、次のとおり、溶接不良が発生す
る原因を除去する。 初回溶接直後に、不良原因G1を除去する方法に記載
した2次ケーブル素線の断線による抵抗値増加分が設定
値を越えたときは、「2次ケーブル素線の断線が進行し
ている」不良原因表示をする。
ーク期間標準入熱量Qst38になるまで通電させることに
よって、アークを発生してから押し込み動作までの入熱
過不足による溶接不良の発生を除去することができる。 溶接中に、不良原因E1を除去する方法に記載した
「スタッド溶接のケーブル電圧降下補償方法」を実施す
ると、アークを発生してから押し込み動作までの溶接回
路電圧降下による溶接不良の発生を除去することができ
る。
に記載した2次ケーブル素線の断線が設定値を越えたと
きは、「2次ケーブル素線の断線が進行している」不良
原因表示をする。
が生じたときは、溶接電流を遮断し押し込み動作を中止
して、次のとおり、「不良発生表示」をする。不良原
因G1を除去する方法において、累積抵抗値増加分ΔR
ntが、抵抗増加許容値ΔRrを越えたときに、溶接電流
を遮断し押し込み動作を中止して「不良発生表示」をす
る。
後に、溶接ガンの押し込み距離が設定値の範囲を超えて
いたときは、溶接不良の発生の有無を判別して、溶接不
良が発生したと考えられる「不良発生原因」を表示す
る。
不良が発生しないようにするために、溶接開始前の段階
から溶接中及び溶接後までのいずれかの段階又は複数の
段階で、溶接不良となる原因を除去する方法は、次のと
おりである。
接ガン円滑移動確認」の実施例 不良原因A1を除去する方法は、前述したように、スタ
ッド溶接のアーク発生前に、溶接ガンが設定値のとおり
に、円滑かつ正確に動作することを、作業性を損なわず
に自動的にチェックする方法であって、スタッドの引き
上げ距離L1及び押し込み距離L2をプリセットし、溶
接開始前に、溶接ガンGNに取り付けた移動軸GN8を
移動させて移動量を検出し、この移動量検出値efと移
動量設定値erとを比較して、予め設定した移動許容値
の範囲を越えると、異常表示又は警報し、また溶接開始
動作を停止し、上記の移動許容値の範囲を越えなかった
ときは、溶接開始動作をする方法である。
するガン移動確認制御装置4は、溶接ガンGNに取り付
けて移動軸GN8の移動量を検出する移動量検出回路M
Cと、スタッドの引き上げ距離L1及び押し込み距離L
2をプリセットする引き上げ距離及び押し込み距離設定
回路(以下、移動量設定回路という)10と、溶接開始
前に上記の移動軸GN8を確認移動させる移動量設定値
erを設定する確認移動設定回路37と、溶接開始前に
上記の移動軸GN8を移動させて移動量検出回路MCに
よって検出した移動量検出値efと移動量設定値erと
を比較して、予め設定した移動許容値の範囲を越える
と、異常表示又は警報し、または溶接開始動作を停止す
る回路とを備え、上記の移動許容値の範囲を越えなかっ
たときは、溶接開始動作をする装置である。
するガン移動確認制御装置4は、予め設定した移動許容
値として移動量許容値γを設定する確認移動設定回路3
7と、移動量検出値efと移動量設定値erとを比較し
て比較信号を出力する比較回路44と、移動量設定値e
rの上限値ermと移動量設定値erの下限値er0との設
定移動量Δer=(erm−er0)と移動量検出値efの
上限値efmと移動量検出値efの下限値ef0との検出移
動量Δef=(efm−ef0)との差の移動量設定検出値
差(Δer−Δef)を算出して、この移動量設定検出
値差(Δer−Δef)が移動量許容値γを越えると、
異常信号を出力する移動上下限異常判定回路45とを備
え、この異常信号の出力によって異常表示又は警報し、
または溶接開始動作を停止し、異常信号の出力がなかっ
たときは、溶接開始動作をする装置である。
するガン移動確認制御装置4は、移動量設定値erの上
限値ermと移動量設定値erの下限値er0と予め設定し
た移動許容値として移動量上限許容値γ1と移動量下限
許容値γ2とを設定する確認移動設定回路37と、移動
量検出値efと移動量設定値erとを比較して比較信号
を出力する比較回路44と、移動量設定値erの上限値
ermと移動量検出値efの上限値efmとの差の上限移動
量設定検出値差(erm−efm)を算出して、この上限移
動量設定検出値差(erm−efm)が上記の移動量上限許
容値γ1を越えると異常信号を出力し、移動量設定値e
rの下限値er0と移動量検出値efの下限値ef0との差
の下限移動量設定検出値差(er0−ef0)を算出して、
この下限移動量設定検出値差(er0−ef0)が上記の移
動量下限許容値γ2を越えると異常信号を出力する移動
上下限異常判定回路45とを備え、この異常信号の出力
によって異常表示又は警報し、または溶接開始動作を停
止し、この異常信号の出力がなかったときは、溶接開始
動作をする装置である。
するガン移動確認制御装置4は、移動量差許容値δを設
定する確認移動設定回路37と、移動量検出値efと移
動量設定値erとを比較して比較信号を出力する比較回
路44と、移動中の任意の時点tm1の移動量設定信号e
r1と移動中の任意の時点tm1の移動量検出信号ef1との
差の移動量比較値の絶対値|er1−ef1|を算出して、
この移動量比較値の絶対値|er1−ef1|が上記の移動
量差許容値δを越えると異常信号を出力する移動量比較
異常判定回路46とを備え、この異常信号の出力によっ
て異常表示又は警報し、または溶接開始動作を停止し、
この異常信号の出力がなかったときは、溶接開始動作を
する装置である。
するガン移動確認制御装置4は、予め設定した移動許容
値として移動量許容値γ及び移動量差許容値δを設定す
る確認移動設定回路37と、移動量検出値efと移動量
設定値erとを比較して比較信号を出力する比較回路4
4と、移動量設定値erの上限値ermと移動量設定値e
rの下限値er0との設定移動量Δer=(erm−er0)
と移動量検出値efの上限値efmと移動量検出値efの
下限値ef0との検出移動量Δef=(efm−ef0)との
差の移動量設定検出値差(Δer−Δef)を算出し
て、この移動量設定検出値差(Δer−Δef)が移動
量許容値γを越えると、異常信号を出力する移動上下限
異常判定回路45と、移動中の任意の時点tm1の移動量
設定信号er1と移動中の任意の時点tm1の移動量検出信
号ef1との差の移動量比較値の絶対値|er1−ef1|を
算出して、この移動量比較値の絶対値|er1−ef1|が
上記の移動量差許容値δを越えると異常信号を出力する
移動量比較異常判定回路46とを備え、これらいずれか
の異常信号の出力によって異常表示又は警報し、または
溶接開始動作を停止し、異常信号の出力がなかったとき
は、溶接開始動作をする装置である。
するガン移動確認制御装置4は、移動量設定値erの上
限値ermと移動量設定値erの下限値er0及び予め設定
した移動許容値として移動量上限許容値γ1と移動量下
限許容値γ2及び移動量差許容値δを設定する確認移動
設定回路37と、移動量検出値efと移動量設定値er
とを比較して比較信号を出力する比較回路44と、移動
量設定値erの上限値ermと移動量検出値efの上限値
efmとの差の上限移動量設定検出値差(erm−efm)を
算出して、この上限移動量設定検出値差(erm−efm)
が上記の移動量上限許容値γ1を越えると異常信号を出
力し、移動量設定値erの下限値er0と移動量検出値e
fの下限値ef0との差の下限移動量設定検出値差(er0
−ef0)を算出して、この下限移動量設定検出値差(e
r0−ef0)が上記の移動量下限許容値γ2を越えると異
常信号を出力する移動上下限異常判定回路45と、移動
中の任意の時点tm1の移動量設定信号er1と移動中の任
意の時点tm1の移動量検出信号ef1との差の移動量比較
値の絶対値|er1−ef1|を算出して、この移動量比較
値の絶対値|er1−ef1|が上記の移動量差許容値δを
越えると異常信号を出力する移動量比較異常判定回路4
6とを備え、これらいずれかの異常信号の出力によって
異常表示又は警報し、または溶接開始動作を停止し、こ
の異常信号の出力がなかったときは、溶接開始動作をす
る装置である。
定値erと移動量検出値efとを比較するスタッド溶接
ガン移動装置を示す図である。以下、不良原因A1を除
去する方法の実施例を図8を参照して説明する。この図
8に、溶接電源装置1と溶接制御装置3と不良原因A1
を除去する方法の確認移動設定回路37及びガン移動確
認制御装置4を含むスタッド溶接ガン移動装置とが記載
されている。
すように、溶接電源装置1と溶接制御装置3と不良原因
A1を除去する方法を実施するスタッド溶接ガン移動装
置とによって実施する。不良原因A1を除去する方法を
実施する制御回路は、通常の溶接制御装置3及びガン移
動確認制御装置4から成る。このガン移動確認制御装置
4は、通常の溶接中の溶接ガンの移動量を設定する移動
量設定回路10及び不良原因A1を除去する方法の溶接
作業開始前に溶接ガンの正常移動を確認する値を設定す
る確認移動設定回路37等及び不良原因A1を除去する
方法の溶接作業開始前に溶接ガンの正常・異常移動を判
定する後述する回路37及び回路43乃至48から成
る。
る移動量設定回路10は、スタッドの引き上げ距離L1
及び押し込み距離L2をプリセットして、溶接中の溶接
ガンの移動量を移動指令回路43に記憶する。
定回路37は、全移動範囲又は全移動範囲から正常移動
を確認したい範囲(以下、確認移動範囲という)及び移
動量許容値γ及び移動量上下限許容値γ12及び移動量差
許容値δの少なくとも1つの移動許容値を設定して、移
動指令回路43に記憶する。
認制御装置4は、スタッドSを保持する移動軸GN8の
移動量を検出する移動量検出回路MCを溶接ガンGNに
設けると共に、この移動量検出回路MCによって検出し
た確認移動範囲の移動量検出値efと確認移動範囲の移
動量設定値erとから、上記の設定した移動量許容値γ
及び移動量上下限許容値γ12及び移動量差許容値δの範
囲内にあるかどうかを判定する。
を越えると、移動上下限異常判定回路45又は移動量比
較異常判定回路46によって、溶接ガンGN及び制御装
置が正常動作をしていないこと検出して、表示回又は警
報回路(以下、表示回路という)12が異常表示又は警
報し、また溶接動作禁止回路18が溶接開始動作を停止
する。
ない異常表示又は警報がなかったときは、溶接開始動作
が停止にならないので、通常の溶接作業の制御回路によ
ってスタッド溶接をする。通常の溶接作業は、溶接作業
を開始するために、溶接ガンに保持したスタッドSの端
部及びフェル−ルFを被溶接材Wに当接させ、溶接開始
終了スイッチ13を押して、通電開始信号を出力してサ
−ボモ−タ24を動作させるためのモ−タ駆動回路26
を起動すると共に、溶接電源装置1を起動させて、スタ
ッドSと被溶接材Wとに所定の時間、溶接出力を供給す
る。
定回路、不良原因A1を除去する方法のガン移動確認制
御装置4及び通常の溶接作業の制御回路について、順次
に説明する。
溶接ガンの移動量を設定する移動量設定回路10は、ス
タッドの引き上げ距離L1及び押し込み距離L2をプリ
セットして、溶接中の溶接ガンの移動量を移動指令回路
43に記憶する。したがって、移動量は、プリセットし
た引き上げ距離L1及び押し込み距離L2から定まる。
設定回路]不良原因A1を除去する方法の確認移動設定
回路37は、全移動範囲又は確認移動範囲と、移動量許
容値γ及び移動量上下限許容値γ12及び移動量差許容値
δの少なくとも1つの移動許容値と、確認する頻度とを
プリセットして、移動指令回路43に記憶する。
移動量の範囲内で、溶接ガンの移動量が不足したり、円
滑な移動がされなかったことが原因で、溶接不良を発生
してしまうことはない。しかし、設定した移動量の範囲
内で、正常に移動することを確認した場合、潜在してい
る異常状態を前もって、発見して未然に不良の溶接スタ
ッドの発生を阻止する可能性が低くなる。そこで、設定
した移動量よりも大の正常移動を確認したい範囲(確認
移動範囲)について、正常に移動することを確認する
と、それだけ潜在している異常状態を、前もって発見し
て未然に不良の溶接スタッドの発生を阻止する可能性が
高くなる。
であるが、全移動範囲について正常移動する確認をする
までもないとき、又は移動させることができないとき
は、確認移動範囲を、確認移動設定回路37に設定す
る。全移動範囲を正常移動しないことが分かっている
が、確認移動範囲又は設定した移動量の正常動作だけ
を、高頻度で慎重に確認してもよい。最小限必要な確認
移動範囲は、設定した移動量の範囲である。
rの上限値ermと移動量設定値erの下限値er0との設
定移動量をΔer=(erm−er0)として、例えば、全
移動範囲15[mm]を設定したときに、後述する移動量
検出値efの上限値efmと移動量検出値efの下限値e
f0との検出移動量Δef=(efm−ef0)を検出したと
き、移動量設定検出値差(Δer−Δef)と比較する
移動量許容値γ、例えば2[mm]を設定する。また、例
えば、8[mm]の確認移動範囲の移動を確認するとき
に、移動量許容値γ、例えば1[mm]を確認移動設定回
路37に設定する。
移動範囲、設定した移動量よりも大の正常移動を確認し
たい範囲又は設定した移動量のいずれか1つを固定した
り、作業者が選択しないときは、いずれか1つをデフォ
ルトにしたりすることもできる。
差許容値δの移動許容値の設定について説明する。
限値ermと移動量設定値erの下限値er0との設定移動
量をΔer=(erm−er0)として、例えば、全移動範
囲15[mm]を設定したときに、後述する移動量検出値
efの上限値efmと移動量検出値efの下限値ef0との
検出移動量Δef=(efm−ef0)を検出したとき、移
動量設定検出値差(Δer−Δef)と比較する移動量
許容値γ、例えば2[mm]を設定する。このとき、検出
移動量Δefが13[mm]であれば、移動量設定検出値
差(Δer−Δef)=2[mm]となる。
に、移動量設定値erの上限値ermとして15[mm]
を、確認移動設定回路37に設定し、移動量設定値er
の下限値er0として0[mm]を設定する。次に、後述す
る移動量検出値efの上限値がefmであり、移動量検出
値efの下限値がef0であったとき、上限移動量設定検
出値差(erm−efm)と比較する移動量上限許容値γ1
として、例えば2[mm]を設定し、また下限移動量設定
検出値差(er0−ef0)と比較する移動量下限許容値γ
2として、例えば1[mm]を設定する。このとき、測定
した移動量検出値efのefmが14[mm]であり、移動
量検出値efの下限値ef0が1[mm]であったとき、上
限移動量設定検出値差(erm−efm)は1[mm]とな
り、下限移動量設定検出値差(er0−ef0)は1[mm]
となる。
限値ermと移動量設定値erの下限値er0との設定移動
量をΔer=(erm−er0)として、例えば、全移動範
囲15[mm]を設定したときに、後述する移動中の任意
の時点tm1において、移動中の任意の時点tm1の移動量
設定信号er1と移動中の任意の時点tm1の移動量検出信
号ef1との差の移動量比較値の絶対値|er1−ef1|と
して、移動量差許容値δ、例えば、0.5[mm]を設定
する。このとき、検出間隔Δtごとに測定しているとき
の移動中の任意の時点tm1の移動量設定信号er1と移動
中の任意の時点tm1の移動量検出信号ef1との差の移動
量比較値の絶対値|er1−ef1|が、0.5[mm]を越
えないかどうかを判定する。
とに行う必要はなく、予め設定した回数ごと又は作業休
止後の最初の溶接開始直前又はこれら両者で行えばよ
い。この確認移動の実施は、移動指令回路43等から、
「確認移動の実施」をするように、表示回路12等に信
号を出力させてもよい。作業者は、この表示又は警報が
あったときに、移動範囲確認スイッチ19を押して正常
移動をするかどうかの確認動作を実行する。
確認制御装置4]移動範囲確認スイッチ19を押すと、
サ−ボモ−タ24によって、モ−タ可動部25がZ1方
向に、確認移動範囲の設定値だけ移動する。
を示す図であり、同図(B)は移動量検出値efが移動
量設定値erに追従している移動量検出信号efの時間
経過を示す図である。同図を参照して、移動範囲確認ス
イッチ19を押して正常移動をするかどうかの確認動作
について説明する。
した場合 設定移動量Δer=(erm−er0)、例えば、全移動範
囲15[mm]を、確認移動設定回路37に設定して、検
出移動量Δef=(efm−ef0)を検出したときに、こ
の移動量設定検出値差(Δer−Δef)と移動量許容
値γ、例えば2[mm]と比較する。このとき、検出移動
量Δefが13[mm]であれば、移動量設定検出値差
(Δer−Δef)=2[mm]となり、移動量許容値γ
=2[mm]となる。
正常に動作すれば、移動量設定値erと移動量検出値e
fとの差の移動量設定検出値差(Δer−Δef)=2
[mm]は、移動量許容値γ=2[mm]を越えていないの
で、正常移動と判定する。この範囲を越えると、溶接動
作禁止回路18によって溶接開始動作を停止して、表示
回路12によって作業者に知らせる。
ついて詳細に説明する。移動範囲確認スイッチ19を押
して、設定移動量Δer=(erm−er0)を移動指令回
路43から呼び出して、この呼び出した移動量設定信号
erを出力する。この移動量設定信号erによって、確
認移動中の溶接ガンは移動して、移動量検出回路MCが
出力する移動量検出信号Mc=efを出力する。
出値efの下限値ef0との検出移動量Δef=(efm−
ef0)を検出する。この検出した検出移動量Δefと設
定移動量をΔerとを比較回路44によって比較して、
その差の移動量設定検出値差(Δer−Δef)を移動
上下限異常判定回路45に出力する。
予め設定した移動量許容値γを越えたとき、移動上下限
異常判定回路45は移動上下限異常信号S45を出力す
る。OR回路47は、移動上下限異常信号S45が入力さ
れたときに、異常信号S47を出力する。
して異常を作業者に知らせる。また、この異常信号S47
を、NOT回路48を通じて溶接動作禁止回路18に出
力して、次の溶接動作の開始を停止させる。
が、移動量許容値γを越えていないときは、後述するよ
うに、作業者が溶接開始終了スイッチ13を押すことに
よって、記憶した移動指令回路43から、所定の溶接作
業を行うための引き上げ距離L1及び押し込み距離L2
の設定値を呼び出し、通常のスタッド溶接を開始するこ
とができる。
た場合には、ポテンショメ−タ自体又は取り付けの不
良、フィードバック系回路の不良、溶接ガンの機械的な
引っかかり、制御ケーブルの接続不良等を発見すること
ができる。
た場合は、設定が簡単であるが、異常移動が発生したと
き、移動量検出値の上限値efm側に原因があるのか、移
動量検出値の下限値ef0側に原因があるのか、移動量設
定値の上限値erm側に原因があるのか、移動量設定値e
rの下限値er0側に原因があるのかが不明であって、別
の方法で調べなければならない。次に、異常移動が発生
したとき、上記4つのいずれの側のどこに原因があるの
かも同時に判定する方法について説明する。
値の下限値及び移動量上下限許容値を設定した場合 例えば、全移動範囲15[mm]の移動を確認するとき
に、移動量設定値erの上限値ermとして15[mm]
を、確認移動設定回路37に設定し、移動量設定値er
の下限値er0として0[mm]を設定する。次に、移動量
検出値efの上限値がefであり、移動量検出値efの
下限値がef0であったとき、上限移動量設定検出値差
(erm−efm)と比較する移動量上限許容値γ1とし
て、例えば2[mm]を設定し、また下限移動量設定検出
値差(er0−ef0)と比較する移動量下限許容値γ2と
して、例えば1[mm]を設定する。このときに、測定し
た移動量検出値efのefmが14[mm]であり、移動量
検出値efの下限値ef0が1[mm]であったとき、上限
移動量設定検出値差(erm−efm)は1[mm]となり、
下限移動量設定検出値差(er0−ef0)は1[mm]とな
る。
移動量上限許容値γ1を越えるか、下限移動量設定検出
値差(er0−efO)が移動量下限許容値γ2を越えたと
き、移動上下限異常判定回路45は移動上下限異常信号
S45を出力する。OR回路47は移動上下限異常信号S
45が入力されたときに、異常信号S47を出力する。
合として、ポテンショメ−タGN3aの設置位置がずれ
たり、ポテンショメ−タGN3aから溶接制御装置3ま
での信号線の断線等が生じると、移動量検出値の下限値
ef0から移動量検出値の上限値efmまでの範囲を越え
る。移動上下限異常判定回路45は、例えばウインドコ
ンパレ−タ等で構成され、ポテンショメ−タGN3aに
よって測定した移動量検出値efが、ef0≦ef≦efm
のとき正常である。この範囲を越えると溶接動作禁止回
路18によって溶接開始動作が停止して、表示回路12
によって作業者に知らせる。
た場合には、ポテンショメ−タ自体又は取り付けの不
良、フィードバック系回路の不良、溶接ガンの機械的な
引っかかり、制御ケーブルの接続不良等を発見すること
ができる。
定移動量及び移動量許容値を設定した場合」及び「移動
量設定値の上限値と移動量設定値の下限値及び移動量上
下限許容値を設定した場合」は、いずれも、前述した
(1)及び(2)に記載した効果を有しているが、溶接
ガンの移動が円滑に行われなく、部分的に機械的な引っ
かかりがあっても、確認範囲の最終位置において、移動
量許容値又は移動量上下限許容値を越えていなければ正
常移動と判別される。しかし、溶接ガンの移動中に部分
的に機械的な引っかかりがあって、円滑に移動しないと
きは、スタッドが短絡したり、傾斜して片溶けを生じた
りして、溶接スタッドが不良になることがある。次に、
そのような部分的に機械的な引っかかりがあったときで
も、異常移動であると判定する方法について説明する。
定した場合 溶接ガン可動部が、移動量検出値の下限値ef0から移動
量検出値の上限値efmまでの確認移動範囲を円滑に移動
し、その全移動範囲の移動量設定値erと移動量検出値
efとが、移動量差許容値δの範囲内にあるかどうかを
マニュアル操作又は自動操作で確認しなければならな
い。
出信号efとの差の移動量比較値(er−ef)の絶対
値が、移動量差許容値δよりも大のときの移動量設定信
号er及び移動量検出信号efの時間経過を示す図であ
る。
定値erの下限値er0との設定移動量をΔer=(erm
−er0)として、例えば、全移動範囲15[mm]を、確
認移動設定回路37に設定したときに、図10に示すよ
うに、移動中の任意の時点tm1において、移動中の任意
の時点tm1の移動量設定信号er1と移動中の任意の時点
tm1の移動量検出信号ef1との差の移動量比較値の絶対
値|er1−ef1|として移動量差許容値δ、例えば、
0.5[mm]を設定する。このとき、検出間隔Δtごと
に測定しているときの移動中の任意の時点tm1の移動量
設定信号er1と移動中の任意の時点tm1の移動量検出信
号ef1との差の移動量比較値の絶対値|er1−ef1|
が、0.5[mm]を越えないかどうかを判定する。
ときの移動中の任意の時点tm1の移動量設定信号er1と
移動中の任意の時点tm1の移動量検出信号ef1との差の
移動量比較値の絶対値|er1−ef1|が、移動量差許容
値δの範囲を越えると、図8に示す移動量比較異常判定
回路46は、移動量比較異常信号S46を出力する。OR
回路47は、移動量比較異常信号S46が入力されたとき
に、異常信号S47を出力する。この異常状態を検出した
場合は、サ−ボモ−タ24、サ−ボドライバ、移動量検
出回路MC等の異常である。この異常を検出したとき、
溶接動作禁止回路18は、溶接動作禁止信号S18を出力
して、溶接開始動作を停止し、同時に作業者に異常を知
らせるための表示回路12に出力する。
比較異常判定回路46から移動量比較異常信号S46が入
力されるか、又は移動上下限異常判定回路45から移動
量上下限異常信号S45が入力されるかのいずれか一方に
ついて説明したが、前述した(1)の設定移動量及び移
動量許容値を設定した場合及び(2)の移動量設定値の
上限値と移動量設定値の下限値及び移動量上下限許容値
を設定した場合及び(3)の設定移動量及び移動量差許
容値を設定した場合及び(1)乃至(3)の2つ又は3
つを同時に採用したときには、移動上下限異常信号S45
又は移動量比較異常信号S46のいずれか一方又は両方が
OR回路47に入力されたときに、異常信号S47を出力
する。
て、溶接電源装置1は、3相交流電源Aから交流電力を
入力して整流し、スタッド溶接に適した特性の直流電力
に変換して出力する。溶接制御装置3は、溶接電源装置
1を制御して、スタッドS及び被溶接材Wに溶接に適し
た出力電流及び出力電圧を供給する。
了スイッチ13を押して、通電開始信号を出力してサ−
ボモ−タ24を動作させるためのモ−タ駆動回路26を
起動すると共に、溶接電源装置1を起動させて、スタッ
ドSと被溶接材Wとに所定の時間、溶接出力を供給す
る。
−ボモ−タ24によって、モ−タ可動部25がZ1方向
に予め設定した引き上げ距離L1だけ移動して、スタッ
ドSが、Z1軸方向に引き上げ距離L1だけ引き上げら
れ、この引き上げ直前に、溶接電流を通電してア−クを
発生させる。
方向に移動させて、スタッドSを押し込み距離L2だけ
押し込んでスタッド溶接を終了する。このとき、スタッ
ドSを設定値のとおりに正常な押し込み距離L2だけ押
し込むことができないときは、適正な溶接結果を得るこ
とはできない。
ジタル信号によって移動量設定値erと移動量検出値e
fとを比較する溶接ガン移動装置を示す図である。前述
した図8は、アナログ信号によって移動量設定値erと
移動量検出値efとを比較する溶接ガン移動装置であっ
たが、図11は、マイクロプロセッサを用いてデジタル
信号で比較する溶接ガン移動装置である。
とおりである。図11の溶接ガン移動装置は、図8の移
動指令回路43、比較回路44、移動上下限異常判定回
路45、移動量比較異常判定回路46、OR回路47及
びNOT回路48の機能も備えたマイクロプロセッサ5
0を使用すると共に、A/D変換回路51及びD/A変
換回路52を使用している。このマイクロプロセッサ5
0を使用した図11の溶接ガン移動装置の動作は、図8
の移動指令回路43乃至NOT回路48の機能と同一で
あるので説明を省略する。
出回路MCの入力信号として、ポテンショメ−タ等のア
ナログ出力信号の代わりに、ロ−タリエンコ−ダ等のデ
ジタル出力信号を用いてもよい。図11の場合は、A/
D変換回路51は不要になり、図8の場合は、D/A変
換回路52が必要になる。
入熱不足の補償 不良原因B1を除去する方法は、主ア−ク電圧検出間隔
平均値Vav(Δt)を基に算出した主アーク期間積算入熱
量Qta3nが、予め設定した主アーク期間標準入熱量Qst
38に達した時点tnで押し込みを開始する方法である。
溶接時の検出期間中の溶接電流平均値Iavを算出する説
明図であり、同図(B)は、正常な溶接時の検出間隔Δ
tごとに主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)を算出
する説明図であり、同図(C)は正常な溶接時のスタッ
ド先端の移動量Mを示す図である。
通電開始時点t0において、溶接開始終了スイッチ13
を押して補助ア−ク電流Ipの通電を開始すると共に、
スタッドSを被溶接材Wから引き上げて補助ア−クを発
生させる。(以下、溶接開始終了スイッチ13を押して
補助ア−クを発生させる。という) 次に、主ア−ク電流通電開始時点t2において、補助ア
−ク電流Ipから主ア−ク電流Iaに切り換える。前述
した主ア−ク電流通電開始時点t2直後の主ア−ク電流
・電圧検出開始時点t3から主ア−ク電流・電圧検出終
了時点t8までの主アーク入熱標準値設定期間T38に、
各時刻tの溶接電圧値V(t)を検出して、短絡が発生
しないときの主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)
を算出する。同様に、各時刻tの溶接電流値I(t)を
検出して、短絡が発生しないときの主ア−ク電流検出間
隔平均値Iav(Δt)を算出する。
て、主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3から主ア−ク
電流・電圧検出終了時点t8までの間、検出間隔Δtご
とに、主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)及び主
ア−ク電流検出間隔平均値Iav(Δt)を算出して、主ア
ーク入熱量検出間隔平均値ΔQavを数1によって算出す
る。
ア−ク電流・電圧検出開始時点t3から主ア−ク電流・
電圧検出終了時点t8までの正常な溶接時の検出期間全
体の標準入熱量Qstを算出する式について説明する。数
2の右辺の1番目の式によって、主アーク入熱量検出間
隔平均値ΔQavを主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3
から主ア−ク電流・電圧検出終了時点t8まで積算して
検出期間全体の標準入熱量Qstを算出する。
記の主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3の検出間隔Δ
tの検出開始時点はt01であり、主ア−ク電流・電圧検
出終了時点t8の検出間隔Δtの検出開始時点はt0nで
ある。したがって、1回目の検出間隔Δtの検出開始時
点t01から検出回数n回目の検出間隔Δtの検出開始時
点t0nまでの検出期間全体の標準入熱量Qstを、数2の
右辺の2番目の式によって算出してもよい。
記の数2によって算出する代わりに、主ア−ク電流・電
圧検出開始時点t3の1回目の検出間隔Δtから主ア−
ク電流・電圧検出終了時点t8の検出回数n回目の検出
間隔Δtまでの検出期間全体の標準入熱量Qstを、数3
によって算出してもよい。この標準入熱量Qstが前述し
た「数1乃至数3算出の標準入熱量」である。
中の検出期間中の溶接電流平均値Iav又は主ア−ク電流
検出間隔平均値Iav(Δt)を算出する説明図であり、同
図(B)は、各溶接中の主ア−ク電圧検出間隔平均値V
av(Δt)を算出する説明図である。
体スイッチング素子を用いた略定電流制御方式の電源装
置を使用た場合、主アーク電流通電開始時点t2から短
絡電流通電終了時点t10までの間、溶接電流値Ioが略
一定に制御された定電流が流れる。
時点t9で、押し込み動作を開始して短絡させると、図
13(A)に示すように、正常に短絡した瞬間に急峻な
電流が流れる。この急峻な電流の増加分は、主アーク電
流Iaの平均値と比較して無視することができる範囲で
ある。そこで、主アーク期間Taの溶接電流値Ioは、
アーク発生時も瞬時的な短絡時も略一定値であるので、
下記の数6及び数7に示すように、主ア−ク電流検出間
隔平均値Iav(Δt)を測定しないで、数4及び数5に示
すように検出期間中の溶接電流平均値Iavを測定しても
よい。
て、主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3から、検出期
間全体の標準入熱量Qstに達した主ア−ク電流・電圧検
出終了時点tnまでの積算入熱量Qtaを算出する式につ
いて説明する。
中の溶接電流平均値Iavを測定して、数1と同様に、主
アーク入熱量検出間隔平均値ΔQavを算出する。 数4の右辺の1番目の式によって、主ア−ク電流・電
圧検出開始時点t3から主ア−ク電流・電圧検出終了時
点tnまで、主アーク入熱量検出間隔平均値ΔQavを積
算して、積算入熱量Qtaを算出する。
3の検出間隔Δtの検出開始時点はt01であり、主ア−
ク電流・電圧検出終了時点tnの検出間隔Δtの検出開
始時点はt0nである。したがって、1回目の検出間隔Δ
tの検出開始時点t01から検出回数n回目の検出間隔Δ
tの検出開始時点t0nまでの積算入熱量Qtaを、数4の
右辺の2番目の式によって算出してもよい。
て算出する代わりに、主ア−ク電流・電圧検出開始時点
t3の1回目の検出間隔Δtから主ア−ク電流・電圧検
出終了時点tnの検出回数n回目の検出間隔Δtまでの
積算入熱量Qtaを、数5によって算出してもよい。
及び主ア−ク電流検出間隔平均値Iav(Δt)を測定し
て、数1と同様に、主アーク入熱量検出間隔平均値ΔQ
avを算出する。 積算入熱量Qtaは、主アーク入熱量検出間隔平均値Δ
Qavを、主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3から主ア
−ク電流・電圧検出終了時点tnまで、数6の右辺の1
番目の式によって算出する。
3の検出間隔Δtの検出開始時点はt01であり、主ア−
ク電流・電圧検出終了時点tnの検出間隔Δtの検出開
始時点はt0nである。したがって、1回目の検出間隔Δ
tの検出開始時点t01から検出回数n回目の検出間隔Δ
tの検出開始時点t0nまでの積算入熱量Qtaを、数6の
右辺の2番目の式によって算出してもよい。
て算出する代わりに、主ア−ク電流・電圧検出開始時点
t3の1回目の検出間隔Δtから主ア−ク電流・電圧検
出終了時点tnの検出回数n回目の検出間隔Δtまでの
積算入熱量Qtaを数7によって算出してもよい。
び(B)において下記のように、検出期間中の溶接電流
平均値Iav及び検出期間中の溶接電圧平均値Vavを算出
し、主アーク積算値検出期間T3nを乗算して積算入熱量
Qtaを算出してもよい。
を、検出回数1回からn回まで積算して、主アーク期間
積算電圧値Vta3nを、数8によって算出する。
を、検出回数1回からn回まで積算して、主アーク期間
積算電流値Ita3nを、数9によって算出する。
圧値Vta3nを検出回数nで除算して検出期間中の溶接電
圧平均値Vavを、数10によて算出する。
流値Ita3nを検出回数nで除算して検出期間中の溶接電
流の平均値Iavを、数11によって算出する。
溶接電圧平均値Vavと数11によって算出した検出期間
中の溶接電流の平均値Iavと主アーク積算値検出期間T
3nとを乗算してから、数12によって、積算入熱量Qta
を算出する。
図13に示した補助ア−ク期間Tpは0.1〜0.2
[秒]であり、主アーク期間Taは0.4〜1.5[秒]
であり、短絡期間Tsは0.2[秒]位であって、補助
ア−ク期間Tpは主アーク期間Taに比べて1/10程
度の通電時間であり、しかも補助ア−ク電流値Ipは主
ア−ク電流値Iaよりも小であるので、制御回路を簡単
にするために、補助アーク入熱標準値設定期間T12の補
助ア−ク期間積算入熱量Qta12の算出を省略している。
間積算入熱量Qta12を主アーク期間の積算入熱量Qta3n
に対して無視することができない場合は、補助ア−ク電
流平均値Ipと補助ア−ク電圧平均値と補助ア−ク期間
Tpとから補助ア−ク期間積算入熱量Qta12を算出す
る。補助ア−ク期間Tpは前述したとおり、主アーク期
間Taに比べて短時間であるので、補助ア−ク電流平均
値Ipと補助ア−ク電圧平均値とは、主ア−ク電流検出
間隔平均値Iav(Δt)及び主ア−ク電圧検出間隔平均値
Vav(Δt)のように、検出間隔Δtごとに算出する必要
はなく、補助ア−ク電流・電圧検出開始時点t1から、
補助ア−ク電圧平均値Vav12を測定して、この補助ア−
ク電圧平均値Vav12と補助ア−ク電流値Ipとから、補
助ア−ク期間積算入熱量Qta12を算出すればよい。
の式に示すとおり、補助ア−ク電流・電圧検出開始時点
t1から、補助ア−ク電圧平均値Vav12を測定して、こ
の補助ア−ク電圧平均値Vav12と補助ア−ク電流値Ip
と補助ア−ク検出期間T12との積から算出する。補助・
主アーク期間の積算入熱量Qta1nは、下記の式に示すと
おり、主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)から算出
した主アーク期間積算入熱量Qta3nと補助ア−ク期間積
算入熱量Qta12との和となる。 Qta12=Vav12・Ip・T12 Qta1n=Qta12+Qta3n
Ta中に、引き上げ不良、異常アーク現象による片溶け
等によって、スタッドSが、一時的に、溶融プールに短
絡した場合の溶接電圧波形及び溶接電流波形を示す図で
ある。
常アーク現象、例えば磁気吹きによる片溶け等によって
スタッドSが、一時的に、溶融プールに短絡した場合、
検出間隔ごとの短絡発生時の入熱量平均値ΔQasが低く
なるために、主アーク期間Ta中に短絡が多く発生して
積算入熱量Qtaは減少する。
の出力端子電圧Vdは、検出間隔ごとの短絡発生時の出
力端子電圧平均値Vas(Δt)となるので、検出期間中の
溶接電圧平均値Vavは減少する。また、このときの出力
電流Ioは、検出間隔ごとの短絡発生時の出力電流平均
値Ias(Δt)となるが、溶接電源装置の出力特性が定電
流特性の場合は、検出期間中の溶接電流平均値Iavはほ
とんど変化することがなく、また溶接電源装置の出力特
性が垂下特性のような定電流特性でない場合は、検出期
間中の溶接電流平均値Iavは多少増加する。
ク期間Ta中に微小短絡が発生した場合の出力電流Io
の波形を示す溶接電流波形図であり、同図(B)は、主
アーク期間Ta中に短絡が発生した場合の出力端子電圧
Vdの波形を示す図である。
例では、太径スタッド溶接のように溶接時間が長くなっ
たとき、上板貫通溶接のとき、横向き溶接のとき等で微
小短絡が頻繁に発生しても、積算入熱量Qtaはほとんど
減少しない。しかし、これらの微少短絡が頻繁に発生す
ると、溶接部の欠陥になる可能性が大きい。
値ΔQavを算出する検出間隔Δtを、溶接部の欠陥にな
る可能性のある微小短絡の一回の発生時間よりも小さい
数[mSec]程度に定める。次に、正常な溶接動作が行わ
れた場合の主アーク入熱量検出間隔平均値ΔQavの適正
値を、溶接スタッドの直径及び被溶接材の条件及び溶接
姿勢(下向き、横向き等)に応じて主アーク入熱量検出
間隔標準値ΔQarとして定める。この予め設定した主ア
ーク入熱量検出間隔平均値ΔQavを、検出間隔Δtごと
に、主アーク入熱量検出間隔標準値ΔQarと比較する。
この主アーク入熱量検出間隔平均値ΔQavが主アーク入
熱量検出間隔標準値ΔQarよりも低下した短絡回数Ns
を計数して、この短絡回数Nsが上記標準入熱許容短絡
回数Nst以上になると溶接不良と判定する。
2によって算出する方法の積算入熱量Qtaで溶接したス
タッド溶接終了時に、微小短絡回数が許容範囲を越えた
ことを表示したり、さらに入熱を加算したりする。
りによる短絡の発生防止 不良原因C1を除去する方法は、主アーク期間Taの後
半に、主アーク電流値Iaを増加させる方法である。し
かし、この不良原因C1を除去する方法であっても、作
業者が、主アーク期間Taの後半のどの時点で、どれだ
けの主アーク電流値Iaを増加させるかを判断して設定
しなければならない。
接の不良原因除去方法を実施するスタッド溶接装置の出
力波形図であり、同図(A)は出力電流Ioの波形を示
す溶接電流波形図であり、同図(B)は溶接電源装置の
出力端子電圧Vdの波形を示す出力端子電圧波形図であ
り、同図(C)はスタッド先端の移動量Mを示すスタッ
ド先端移動図である。図16において、下記のように、
切換前の主ア−ク電流値Iaを通電して切換前標準入熱
量Qst3bに達した主アーク電流値切換時点tbで、切換
後の主ア−ク電流値Ibに切り換えて通電して、切換後
標準入熱量Qstb8に達した時点tnで押し込みを開始す
る。
3をONにして補助アークを発生させ、補助アーク期間
Tp経過後、補助アークから主アークに移行させる。そ
の後、切換前通電期間T3bの経過後に、切換後の主ア−
ク電流Ibを出力電流指令回路5に出力する。
定した主アーク期間標準入熱量Qst38、切換溶接電流値
比率α及び切換標準入熱量比率βから、下記の順序で、
切換前標準入熱量Qst3b及び切換後標準入熱量Qstb8を
算出して、主アーク期間積算入熱量Qta3nが、切換前標
準入熱量Qst3bに達した主ア−ク電流値切換時点tb
で、(切換前の)主ア−ク電流値Iaから切換後の主ア
−ク電流Ibに切り換え、さらに切換後標準入熱量Qst
b8に達した時点tnで押し込みを開始する。
前通電期間T3bが定まると、式4から切換前標準入熱量
Qst3bが定まる。この切換前標準入熱量Qst3bが定ま
ると、式3から切換後標準入熱量Qstb8が定まる。
換前の主ア−ク電流値Iaよりも約10%増加させた電
流であり、また切換後通電期間Tbnは、切換前通電期間
T3bの約10%のときに、適正な溶接結果が得られるこ
とが実験の結果から確認されている。
は切換後標準入熱量Qstb8を算出する切換後通電期間で
あり、Tbnは切換後主ア−ク期間積算入熱量Qtab8を算
出する切換後通電期間であり、Vaは切換前の主ア−ク
電流値Iaのときの切換前の主アーク電圧値であり、V
a2は切換後の主ア−ク電流値Ibのときの切換後の主ア
ーク電圧値である。また、図16(C)において、Tm
は押し込み期間である。なお、符号Dup及びDdは、そ
れぞれ、前述した上板貫通溶接時の引き上げ距離及び設
定値どおりの押し込み距離である。
した押し込みパタ−ンによって、スタッドSを被溶接材
Wの溶融プール内に押し込む。ここで予め設定した押し
込みパタ−ンとは、溶接ガンGNで調整又は後述する図
26の溶接条件設定回路27で設定するスタッドSの引
き上げ距離、押し込み距離、押し込み速度、押し込み速
度切換等である。
によって、第1に、主アークの広がりを拡大させると共
に、アーク圧力も増大させて、フェルールFの下部に溜
まっている溶融金属Wmを被溶接材W側に押しつけて短
絡を防止する。第2に、押し込みパタ−ン、被溶接材W
の溶接条件の違いによって、短絡電流Isに切り換わる
押し込み時短絡開始時点ts0がばらついても、この押し
込み時短絡開始時点ts0でア−クが継続し、余盛りを均
一に仕上げることができる。
示す図であって、同図の符号(A)は従来の溶接方法で
溶接した余盛りが適切に形成されていないために溶接強
度が不足する例を示す図であり、同図の符号(B)は本
発明の溶接方法で溶接した余盛りが適切に形成されてい
るので溶接強度が確保される例を示す図である。
なるので、被溶接材が薄板であってさらに溶接姿勢が横
向きである場合は、余盛りが溶接後のスタッド周囲の上
部に残りにくく溶接不良となりやすい。
込む前に、主アーク電流値を連続的又は断続的に増加さ
せてアーク圧力を増大させ、短絡を引き起こす溶融金属
を被溶接部側へ押しつけて短絡を防止すると共に、特
に、横向き溶接において、増加させた主アーク電流によ
って溶融金属を追加形成した後、スタッドを被溶接材へ
押し込むことによって、スタッド上部に溶融金属を残し
て溶接後のスタッド周囲の上部に余盛りを形成する。
の防止 不良原因D1を除去する方法は、上記の横向き溶接の溶
融金属の垂れ下がりによる短絡の発生を解決した不良原
因C1を除去する方法と同じ方法の他に、次の方法も採
用すると、不良原因D1を除去する効果が相乗される。
溶接材に押し込む指令をしてから短絡電圧検出開始時点
t91までに短絡したときの押し込み短絡入熱標準値設定
期間Tssの押し込み短絡電流平均値Isを算出する説明
図であり、同図(B)は、そのときの押し込み短絡入熱
標準値設定期間Tssの押し込み短絡電圧検出間隔平均値
Vs(Δt)を算出する説明図である。
了時点又は押し込み短絡期間開始時点t9において、押
し込み指令信号を出力して押し込みを開始する。押し込
み指令信号を出力してからスタッドSの溶融先端が被溶
接材Wの溶融金属Wmに接触するまでの正常時の短絡開
始時間遅れはΔT91である。
C及び溶接電圧検出回路VCによって、短絡電圧検出開
始時点t91から短絡電圧検出終了時点t9sまでの押し込
み短絡入熱標準値設定期間Tssに、各時刻tの押し込み
短絡電圧瞬時値V(t)を検出して、短絡が発生しない
ときの押し込み短絡電圧検出間隔平均値Vs(Δt)を算
出する。同様に、各時刻tの押し込み短絡電流瞬時値I
(t)を検出して、短絡電圧検出開始時点t91までに押
し込み短絡が開始するときの押し込み短絡電流検出間隔
平均値Is(Δt)を算出する。
て、押し込み短絡入熱標準値設定期間Tssの間、検出期
間全体の押し込み短絡電流平均値Is又は押し込み短絡
電流検出間隔平均値Is(Δt)と押し込み短絡電圧検出
間隔平均値Vs(Δt)とを算出して、押し込み短絡入熱
量検出間隔平均値ΔQstを数13によって算出する。
間隔平均値ΔQstを短絡電圧検出開始時点t91から短絡
電圧検出終了時点t9sまで積算して検出期間全体の標準
入熱量Qstを算出する。
時点t91の1番目の検出間隔Δtから短絡電圧検出終了
時点t9sの検出回数s番目の検出間隔Δtまでの検出期
間全体の標準入熱量Qstを、算出してもよい。
たいスタッドを被溶接材に押し込む指令をしてから短絡
電圧検出開始時点t91よりも遅れて短絡したときの押し
込み短絡検出期間Tsdの押し込み短絡電流平均値Isを
算出する説明図であり、同図(B)は、そのときの押し
込み短絡検出期間Tsdの押し込み短絡電圧検出間隔平均
値Vs(Δt)を算出する説明図である。同図のΔT93
は、押し込み指令信号を出力してからスタッドSの溶融
先端が被溶接材Wの溶融金属Wmに接触するまでの異常
時の短絡開始時間遅れである。
サイリスタ等の半導体スイッチング素子を用いた略定電
流制御方式の電源装置を使用した場合、押し込み短絡期
間開始時点t9から押し込み短絡電流通電終了時点t10
までの間、溶接電流値Ioが略一定に制御された定電流
が流れる。
し、主アーク期間終了時点t9で、押し込み指令信号を
出力して押し込みを開始し、スタッドSの溶融先端が被
溶接材Wの溶融金属Wmに接触した瞬間に、図19
(A)に示すように、急峻な電流が流れる。この急峻な
電流の増加分は、押し込み短絡電流Isの平均値と比較
して無視することができる範囲である。そこで、押し込
み短絡期間Tsの溶接電流値Ioは略一定値であるの
で、数16及び数17に示すように、検出期間中の押し
込み短絡電流平均値Isを測定して積算入熱量Qtaを算
出してもよい。
絡電圧検出間隔平均値Vs(Δt)及び検出期間中の押し
込み短絡電流平均値Isを測定して、数16によって、
短絡電圧検出開始時点t91から短絡電圧検出終了時点t
9nまでの積算入熱量Qtaを算出する。
t)及び検出期間中の押し込み短絡電流平均値Isを測定
して、短絡電圧検出開始時点t91の1番目の検出間隔Δ
tから短絡電圧検出終了時点t9nの検出回数n番目の検
出間隔Δtまでの積算入熱量Qtaを、数17によって算
出してもよい。
t)及び押し込み短絡電流検出間隔平均値Is(Δt)を測
定して、積算入熱量Qtaを、短絡電圧検出開始時点t91
の検出間隔Δtから短絡電圧検出終了時点t9nの検出間
隔Δtまでの積算入熱量Qtaを、数18によって算出し
てもよい。
t)及び押し込み短絡電流検出間隔平均値Is(Δt)を測
定して、短絡電圧検出開始時点t91の1番目の検出間隔
Δtから短絡電圧検出終了時点t9nの検出回数n番目の
検出間隔Δtまでの積算入熱量Qtaを、数19によって
算出してもよい。
が略定電流特性であるときは、各溶接中の溶接電流値I
oが一定値であるので、押し込み短絡電圧検出間隔平均
値Vs(Δt)だけを、検出回数1回からn回まで積算し
て、短絡期間積算電圧値Vta9nを、数20によって算出
する。
期間積算電圧値Vta9nを上記の数20によって算出し、
短絡期間積算電圧値Vta9nが、図19の押し込み短絡入
熱標準値設定期間Tssの短絡電圧標準値Vst9sになった
時点で押し込み短絡電流を遮断する。
始時点t91までに押し込み短絡が開始するときの押し込
み短絡入熱標準値設定期間Tssの短絡電圧標準値Vst9s
は、同図において、符号G1,G2,G3及びG4で囲
まれた積算値となる。同様に、前述した図19におい
て、短絡電圧検出開始時点t91よりも遅れて押し込み短
絡が開始したときの押し込み短絡検出期間Tsdの短絡期
間積算電圧値Vta9nは、同図において、符号H1,H
2,H3,H4,H5及びH6で囲まれた積算値とな
る。
絡期間積算入熱量Qta9n又は短絡期間積算電圧値Vta9n
が、予め設定した短絡期間標準入熱量又は短絡電圧標準
値Vst9sに達した時点で押し込み短絡電流を遮断する方
法は、「課題を解決するための手段」の項で説明したの
で省略する。
taが検出期間全体の標準入熱量Qstに達した時点tnで
押し込みを開始させて、短絡が発生しても、必要な入熱
量Qrを確保することであり、第2が、2次ケーブルに
よる電圧降下が変動したときでも、溶接電源装置の出力
端子電圧Vdからスタッド近傍のアーク負荷電圧値を算
出して溶接回路の電圧降下の変動を補償することであ
る。この溶接回路の電圧降下の変動は、下記の周囲条件
によって異なる。
の断面積及び長さの比較的正確な値を入力するときと、
入力しないときとで、溶接電源装置の出力端子から溶接
位置までの電圧降下の修正が必要か必要でないかが異な
る。
置までの電圧降下は、「−」出力端子から溶接位置の溶
接ガンまでを接続した2次ケーブルの電圧降下の他に、
「+」出力端子から溶接位置付近の被溶接材までを接続
した2次ケーブルの電圧降下又は「+」出力端子を溶接
電源装置付近の被溶接物に接続したときの溶接電源装置
付近から溶接位置までの被溶接材の電圧降下及び各接続
部分の接触抵抗電圧降下(以下、溶接回路電圧降下(符
号V5で示す)という)も含まれる。
位置の溶接ガンまで及び「+」出力端子から溶接位置付
近の被溶接材までを2次ケーブルで接続して、2次ケー
ブルの断面積及び長さの比較的正確な値を入力するとき
は、2次ケーブルの電圧降下を修正する必要がないが、
溶接位置が被溶接物上で移動していくときは、被溶接物
の抵抗値が変化していくので、2次ケーブルの電圧降下
を修正する必要がある。また、比較的正確な値を入力
しないときは、2次ケーブルの長さを変更しないで継続
して溶接する場合でも、2次ケーブルの電圧降下を正確
な値に修正する必要がある。
電流特性でないと場合とで、溶接回路電圧降下V5の算
出方法が異なる。 定電流特性でない場合は、押し込み短絡電圧平均値V
2aを検出したときの押し込み短絡電流値I2aと溶接回路
電圧降下V5を補償するときの主アーク電流値Iaとが
異なるので、検出した押し込み短絡電圧平均値V2aと検
出した押し込み短絡電流値I2aとから算出抵抗値Ra算
出して、溶接回路電圧降下V5を補償しなければならな
い。
タッドの直径が同じで溶接電流値を変更しないで、溶接
位置が被溶接物上で移動しない場合は、必ずしも、上記
の算出抵抗値を算出する必要がなく、検出した押し込み
短絡電圧平均値V2aをそのまま溶接回路電圧降下V5の
補償に使用することができる。
おりである。 主アーク期間積算供給電力量Ptaから溶接回路電圧降
下V5による電圧降下消費電力量P5を減算した積算入
熱量Qtaと予め設定した検出期間全体の標準入熱量Qst
とを比較する方法。Qta−Qst=(Pta−P5)−Qst 積算電力量Ptaと予め設定した検出期間全体の標準入
熱量Qstに溶接回路電圧降下V5による電圧降下消費電
力量P5を加算した標準供給電力量Pstとを比較する方
法。Pta−Pst=Pta−(Qst+P5)
出方法として、 主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)を基に算出す
る方法と、 定電流特性であって、溶接するスタッドの直径が同じ
で溶接電流値を変更しないで、溶接位置が被溶接物上で
移動しない場合は、主アーク電流値が一定であるので、
主アーク期間積算供給電力量Ptaの代わりに、主ア−ク
電圧検出間隔平均値Vav(Δt)から算出した主アーク期
間積算供給電圧値Vpt3nを基に算出する方法と、 検出期間主アーク電圧平均値Vav3nを基に算出する方
法とがある。
算出方法等を組み合わせた溶接回路の電圧降下補償方法
を[課題を解決するための手段]の項で列挙した。以
下、列挙した溶接回路の電圧降下補償方法について説明
する。
項で列挙した溶接回路の電圧降下補償方法の第4の方法
において、溶接位置が被溶接物上で移動しない場合は、
2回目以後の溶接の溶接回路電圧降下V5を、初回の溶
接で検出した押し込み短絡電圧平均値V2aに対応した溶
接回路電圧降下V5にすればよい。従って、この第4の
方法の「今回の溶接以前に検出した押し込み短絡電圧平
均値V2a」は、「初回の溶接で検出した押し込み短絡電
圧平均値V2a」となると共に、この第4の方法の「主ア
ーク期間積算入熱量Qta3nが、上記主アーク期間標準入
熱量Qst38に達した時点tnで押し込むか、又は押し込
んで押し込み短絡電圧平均値V2aを検出し、」は、「主
アーク期間積算入熱量Qta3nが、上記主アーク期間標準
入熱量Qst38に達した時点tnで押し込み、」となる。
上記第4の方法を、以下、第4のAの方法という。
が被溶接物上で移動する場合は、2回目以後の溶接の溶
接回路電圧降下V5は、初回の溶接で検出した押し込み
短絡電圧平均値V2aに対応した溶接回路電圧降下V5は
一定値ではなく溶接位置の移動に伴って変化する。従っ
て、この第4の方法の「今回の溶接以前に検出した押し
込み短絡電圧平均値V2a」は、そのままの「今回の溶接
以前に検出した押し込み短絡電圧平均値V2a」となると
共に、この第4の方法の「主アーク期間積算入熱量Qta
3nが、上記主アーク期間標準入熱量Qst38に達した時点
tnで押し込むか、又は押し込んで押し込み短絡電圧平
均値V2aを検出し、」は、「主アーク期間積算入熱量Q
ta3nが、上記主アーク期間標準入熱量Qst38に達した時
点tnで押し込んで押し込み短絡電圧平均値V2aを検出
し、」となる。上記第4の方法を、以下、第4のBの方
法という。
同様に、溶接位置が被溶接物上で移動しない場合は、こ
の第5の方法の「今回の溶接以前に検出した押し込み短
絡電圧平均値V2a」は、「初回の溶接で検出した押し込
み短絡電圧平均値V2a」となると共に、この第5の方法
の「主アーク期間入熱積算電圧値Vqt3nが、上記主アー
ク電圧標準値Vst38に達した時点tnで押し込むか、又
は押し込んで押し込み短絡電圧平均値V2aを検出し、」
は、「主アーク期間入熱積算電圧値Vqt3nが、上記主ア
ーク期間標準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込
み、」となる。上記第5の方法を、以下、第5のAの方
法という。
法と同様に、溶接位置が被溶接物上で移動する場合は、
この第5の方法の「今回の溶接以前に検出した押し込み
短絡電圧平均値V2a」は、そのままの「今回の溶接以前
に検出した押し込み短絡電圧平均値V2a」となると共
に、この第4の方法の「主アーク期間入熱積算電圧値V
qt3nが、上記主アーク電圧標準値Vst38に達した時点t
nで押し込むか、又は押し込んで押し込み短絡電圧平均
値V2aを検出し、」は、「主アーク期間入熱積算電圧値
Vqt3nが、上記主アーク電圧標準値Vst38に達した時点
tnで押し込んで押し込み短絡電圧平均値V2aを検出
し、」となる。上記第5の方法を、以下、第5のBの方
法という。
様に、溶接位置が被溶接物上で移動しない場合は、この
第6の方法の「今回の溶接以前に検出した押し込み短絡
電圧平均値V2a」は、「初回の溶接で検出した押し込み
短絡電圧平均値V2a」となると共に、この第5の方法の
「主アーク期間積算入熱量Qta3nが、上記主アーク期間
標準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込むか、又は
押し込んで押し込み短絡電圧平均値V2aを検出し、」
は、「主アーク期間積算入熱量Qta3nが、上記主アーク
期間標準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込み、」
となる。上記第6の方法を、以下、第6のAの方法とい
う。
法と同様に、溶接位置が被溶接物上で移動する場合は、
この第6の方法の「今回の溶接以前に検出した押し込み
短絡電圧平均値V2a」は、そのままの「今回の溶接以前
に検出した押し込み短絡電圧平均値V2a」となると共
に、この第4の方法の「主アーク期間積算入熱量Qta3n
が、上記主アーク期間標準入熱量Qst38に達した時点t
nで押し込むか、又は押し込んで押し込み短絡電圧平均
値V2aを検出し、」は、「主アーク期間積算入熱量Qta
3nが、上記主アーク期間標準入熱量Qst38に達した時点
tnで押し込んで押し込み短絡電圧平均値V2aを検出
し、」となる。上記第6の方法を、以下、第6のBの方
法という。
に、上記の第9の方法を組み合わせると、第4のAの方
法の「押し込み短絡電圧平均値V2aに対応した溶接回路
電圧降下V5」が、「押し込み短絡電圧平均値V2aの溶
接回路電圧降下V5」となる。上記第4のAの方法を、
以下、第4のAのの方法という。以下同様に、第4の
Bのの方法、第5のAのの方法、第5のBのの方
法、第6のAのの方法及び第6のBのの方法とな
る。
に、上記の第10の方法を組み合わせると、第4のAの
方法の「押し込み短絡電圧平均値V2aに対応した溶接回
路電圧降下V5」が、「今回以前の溶接で記憶した押し
込み短絡電圧平均値V2aに、今回の溶接の主ア−ク電流
検出間隔平均値Iav(Δt)又は検出期間中の溶接電流平
均値Iavと今回以前の溶接で記憶した押し込み短絡電流
平均値I2aとの比Iav(Δt)/I2a又はIav/I2aを乗
算した溶接回路電圧降下V5」となる。上記第4のAの
方法を、以下、第4のAのの方法という。以下同様
に、第4のBのの方法、第5のAのの方法、第5の
Bのの方法、第6のAのの方法及び第6のBのの
方法となる。
に、上記の第11の方法を組み合わせると、第4のAの
方法の「押し込み短絡電圧平均値V2aに対応した溶接回
路電圧降下V5」が、「今回以前の溶接で記憶した押し
込み短絡電圧平均値V2aを、今回以前の溶接で記憶した
押し込み短絡電流平均値I2aで除算して算出抵抗値Ra
=V2a/I2aを算出し、この算出抵抗値Raと今回の溶
接の主ア−ク電流検出間隔平均値Iav(Δt)又は検出期
間中の溶接電流平均値Iavとの積の溶接回路電圧降下V
5」となる。上記第4のAの方法を、以下、第4のAの
の方法という。以下同様に、第4のBのの方法、第
5のAのの方法、第5のBのの方法、第6のAの
の方法及び第6のBのの方法となる。
の方法を含み、さらに、各A及びBの方法は乃至の
3つの方法になるので、第4の方法は6つの方法にな
る。同様に、第5の方法及び第6の方法も、それぞれ6
つの方法になる。
いて、2次ケーブル長を変更するときは、溶接電源装置
の電力供給用のスイッチを遮断するので、再度、電力供
給用のスイッチを投入して溶接電源装置に電力を供給し
た後の最初の溶接を、初回の溶接であると自動的に判別
するので、溶接作業者は制御装置の「初回の溶接操作」
をしなくてもよい。
て、2次ケーブル長を変更するときの通電休止時間は、
通常の前回のスタッド溶接と今回のスタッド溶接との間
の通電休止時間よりもかなり大になるので、前回のスタ
ッド溶接と今回のスタッド溶接との間の通電休止時間が
予め設定した時間を経過した後の最初の溶接を、初回の
溶接であると自動的に判別するので、溶接作業者は制御
装置の「初回の溶接操作」をしなくてもよい。
いて、スタッドの直径を変更するときは溶接電流の設定
値を変更するので、溶接電流設定値等の予め定めた溶接
条件設定値を変更した最初の溶接を、初回の溶接である
と自動的に判別するので、溶接作業者は制御装置の「初
回の溶接操作」をしなくてもよい。
14の方法に記載した溶接回路の電圧降下補償方法につ
いて詳述する。この第14の方法は第11の方法を引用
し、さらに第11の方法は第4から第6の方法を引用し
ている。ここで、第4から第6の方法として、上記第4
のBのの方法について説明する。この第4のBのの
方法に記載した溶接回路の電圧降下補償方法の概要は、
主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)から溶接回路電
圧降下V5を減算した算出主ア−ク電圧検出間隔平均値
V3を積算した主アーク期間積算入熱量Qta3nが、主ア
ーク期間標準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込み
を開始する方法であって、下記の手順のとおりである。
算出した正常な溶接時の主アーク期間標準入熱量Qst38
を予め設定しておく。 (B)溶接回路電圧降下設定ステップST2 溶接回路の電圧降下に相当する予め設定した設定電圧降
下V5sと電圧降下誤差許容値ΔV5とを、予め設定して
おく。 (C)初回主ア−ク電圧検出ステップST3 初回の溶接でスタッドを被溶接材から引き上げて主ア−
ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)及び主ア−ク電流検出
間隔平均値Iav(Δt)を検出する。
T4 初回の溶接の主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)か
ら溶接回路の電圧降下に相当する予め設定した設定電圧
降下V5sを減算した設定算出主ア−ク電圧検出間隔平均
値V3sを算出する。 (E)初回主アーク期間積算入熱量算出ステップST5 この設定算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3sと検出期
間中の溶接電流平均値Iav又は主ア−ク電流検出間隔平
均値Iav(Δt)との積の主アーク入熱量検出間隔平均値
ΔQav=V3s×Iav(tΔ)×Δtを積算して主アーク期
間の積算入熱量Qta3nを算出する。 (F)初回押し込みステップST6 積算した主アーク期間積算入熱量Qta3nが主アーク期間
標準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込みを開始す
る。
ST7 押し込み短絡検出期間Tsd中の押し込み短絡電圧平均値
V2aと押し込み短絡電流平均値I2aとを検出する。 (H)初回抵抗値算出ステップST8 上記の押し込み短絡電圧平均値V2aを押し込み短絡電流
平均値I2aで除算して2次ケ−ブルの算出抵抗値Ra=
V2a/I2aを算出して記憶する。 (I)初回算出抵抗値修正ステップST9 初回の溶接で算出した算出抵抗値Ra=Ramと主ア−ク
電流検出間隔平均値Iav(Δt)との積の溶接回路電圧降
下V5=V5mから、今回の溶接で算出した算出抵抗値R
a=Ranと主ア−ク電流検出間隔平均値Iav(Δt)との
積の溶接回路電圧降下V5=V5nを減算した絶対値が、
予め設定した電圧降下誤差許容値ΔV5を越えたとき
に、今回の溶接で算出した算出抵抗値Ranを、N回目の
溶接の押し込み算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3pを
算出するときの算出抵抗値Raとする。
13 後述する図20に示すように、数21から数24のいず
れかによって、その後のN回目の継続溶接の主アーク電
流・電圧検出開始時点t3から、検出間隔ごとに、主ア
−ク電流検出間隔平均値Iav(Δt)及び主ア−ク電圧検
出間隔平均値Vav(Δt)を測定する。 (K)継続平均アーク電圧算出ステップST14 継続溶接の主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)から
今回の溶接の主ア−ク電流検出間隔平均値Iav(Δt)と
算出抵抗値修正ステップで算出した算出抵抗値Raとの
積の溶接回路電圧降下V5を減算した押し込み算出主ア
−ク電圧検出間隔平均値V3pを算出する。 (L)継続主アーク期間積算入熱量算出ステップST1
5 この押し込み算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3pと検
出期間中の溶接電流平均値Iav又は主ア−ク電流検出間
隔平均値Iav(Δt)との積の主アーク入熱量検出間隔平
均値ΔQav=V3p×Iav(tΔ)×Δt又はΔQav=V3p
×Iav×Δtを積算して主アーク期間積算入熱量Qta3n
を算出する。
た主アーク期間標準入熱量Qst38に達した時点tnで押
し込みを開始する。 (N)継続押し込み溶接電圧検出ステップST17 押し込み短絡検出期間Tsd中の押し込み短絡電圧平均値
V2aと押し込み短絡電流平均値I2aとを検出する。 (O)継続抵抗値算出ステップST18 上記の押し込み短絡電圧平均値V2aを押し込み短絡電流
平均値I2aで除算して算出抵抗値Ra=V2a/I2aを算
出して記憶する。
9 今回以前の溶接で算出した算出抵抗値Ra=Ramと主ア
−ク電流検出間隔平均値Iav(Δt)との積の溶接回路電
圧降下V5=V5mから、今回の溶接で算出した算出抵抗
値Ra=Ranと主ア−ク電流検出間隔平均値Iav(Δt)
との積の溶接回路電圧降下V5=V5nを減算した絶対値
が、予め設定した電圧降下誤差許容値ΔV5を越えたと
きに、今回の溶接で算出した算出抵抗値Ranを、N回目
の溶接の押し込み算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3p
を算出するときの算出抵抗値Raとする。 (Q)以後、溶接終了まで継続主ア−ク電圧検出ステッ
プST13から継続算出抵抗値修正ステップST19ま
でを繰り返す方法である。
中の溶接電流値Ioから検出期間中の溶接電流平均値I
av又は主ア−ク電流検出間隔平均値Iav(Δt)を検出す
る説明図であり、同図(B)は、各溶接中の出力端子電
圧Vdから、主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)を
検出する説明図である。
の1番目の式によって、主ア−ク電流・電圧検出開始時
点t3から主ア−ク電流・電圧検出終了時点tnまで、
次の順序で、主アーク入熱量検出間隔平均値ΔQavを積
算して、積算入熱量Qtaを算出する。
及び検出期間中の溶接電流平均値Iavを測定する。 主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)から溶接回路
電圧降下V5を減算した算出主ア−ク電圧検出間隔平均
値V3を算出する。 V3=Vav(Δt)−V5 上記の溶接回路電圧降下V5は、初回の溶接ではV5=
V5sとなり、2回目以後の溶接ではV5=Ra×Iavと
なるので、算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3は、初
回の溶接ではV3=V3sとなり、2回目以後の溶接では
V3=V3pとなる。ただし、V5sは設定電圧降下であ
り、Raは算出抵抗値であり、Iavは検出期間中の溶接
電流平均値であり、V3sは設定算出主ア−ク電圧検出間
隔平均値であり、V3pは押し込み算出主ア−ク電圧検出
間隔平均値である。
検出期間中の溶接電流平均値Iavとの積の主アーク入熱
量検出間隔平均値ΔQavを算出する。 ΔQav=V3×Iav×Δt 主アーク入熱量検出間隔平均値ΔQavを、数21によ
って積算して、積算入熱量Qtaを算出する。
3の検出間隔Δtの検出開始時点はt01であり、主ア−
ク電流・電圧検出終了時点tnの検出間隔Δtの検出開
始時点はt0nである。したがって、1回目の検出間隔Δ
tの検出開始時点t01から検出回数n回目の検出間隔Δ
tの検出開始時点t0nまでの積算入熱量Qtaを、数21
の右辺の2番目の式によって算出してもよい。
って算出する代わりに、主ア−ク電流・電圧検出開始時
点t3の1回目の検出間隔Δtから主ア−ク電流・電圧
検出終了時点tnの検出回数n回目の検出間隔Δtまで
の積算入熱量Qtaを、数22によって算出してもよい。
よって算出する代わりに、数23の右辺の1番目の式に
よって、主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3から主ア
−ク電流・電圧検出終了時点tnまで、次の順序で、主
アーク入熱量検出間隔平均値ΔQavを積算して、積算入
熱量Qtaを算出してもよい。 主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)及び主ア−ク
電流検出間隔平均値Iav(Δt)を測定する。 主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)から溶接回路
電圧降下V5を減算した算出主ア−ク電圧検出間隔平均
値V3を算出する。 V3=Vav(Δt)−V5
接ではV5=V5sとなり、2回目以後の溶接ではV5=
Ra×Iav(Δt)となるので、算出主ア−ク電圧検出間
隔平均値V3は、初回の溶接ではV3=V3sとなり、2
回目以後の溶接ではV3=V3pとなる。ただし、V5sは
設定電圧降下であり、Raは算出抵抗値であり、Iav
(Δt)は主ア−ク電圧検出間隔平均値であり、V3sは設
定算出主ア−ク電圧検出間隔平均値であり、V3pは押し
込み算出主ア−ク電圧検出間隔平均値である。
主ア−ク電流検出間隔平均値Iav(Δt)との積の主アー
ク入熱量検出間隔平均値ΔQavを算出する。 ΔQav=V3×Iav(Δt)×Δt 主アーク入熱量検出間隔平均値ΔQavを、数23によ
って積算して、積算入熱量Qtaを算出する。
3の検出間隔Δtの検出開始時点はt01であり、主ア−
ク電流・電圧検出終了時点tnの検出間隔Δtの検出開
始時点はt0nである。したがって、1回目の検出間隔Δ
tの検出開始時点t01から検出回数n回目の検出間隔Δ
tの検出開始時点t0nまでの積算入熱量Qtaを、数23
の右辺の2番目の式によって算出してもよい。
って算出する代わりに、主ア−ク電流・電圧検出開始時
点t3の1回目の検出間隔Δtから主ア−ク電流・電圧
検出終了時点tnの検出回数n回目の検出間隔Δtまで
の積算入熱量Qtaを、数24によって算出してもよい。
積算供給電力量Ptaの「主アーク期間積算供給電圧値
Vpt3nを基に算出する方法」について説明する。この方
法は、溶接電源装置の出力特性が定電流特性であって、
溶接するスタッドの直径が同じで溶接電流値を変更しな
いで、溶接位置が被溶接物上で移動しない場合は、主ア
ーク電流値が一定であるので、主アーク期間積算供給電
力量Ptaの代わりに、主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav
(Δt)を基に算出した主アーク期間積算供給電圧値Vpt3
nから算出する方法である。
が、定電流特性であって一定値Iavであることを示す図
であり、同図(B)は、主ア−ク電圧検出間隔平均値V
av(Δt)から溶接回路電圧降下V5を減算した算出主ア
−ク電圧検出間隔平均値V3を積算した主アーク期間入
熱積算電圧値Vqt3nを算出する説明図である。
圧値Vqt3nは、下記の手順で、主ア−ク電流・電圧検出
開始時点t3から、予め設定した主アーク期間標準入熱
量Qst38に対応する主アーク電圧標準値Vst38に達する
主ア−ク電流・電圧検出終了時点tnまで、主ア−ク電
圧検出間隔平均値Vav(Δt)に相当する電圧を積算して
算出する。
主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)から溶接回路電
圧降下V5を減算した算出主ア−ク電圧検出間隔平均値
V3を算出する。 V3=Vav(Δt)−V5 上記の算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3を、検出
回数1回からn回まで積算して、主アーク期間入熱積算
電圧値Vqt3nを、数25によって算出する。
接では、溶接回路の電圧降下に相当する予め設定した設
定電圧降下V5sであり、2回目以後の溶接では、溶接電
源装置が定電流特性であるので、溶接回路の電圧降下に
相当する押し込み短絡電圧平均値V2aを適用することが
できる。したがって、算出主ア−ク電圧検出間隔平均値
V3は、初回の溶接では、主ア−ク電圧検出間隔平均値
Vav(Δt)から、溶接回路の電圧降下に相当する予め設
定した設定電圧降下V5sを減算した設定算出主ア−ク電
圧検出間隔平均値V3sとなり、2回目以後の溶接では、
主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)から溶接回路の
電圧降下に相当する押し込み短絡電圧平均値V2aを減算
した押し込み算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3pとな
る。上記の設定算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3s及
び押し込み算出主ア−ク電圧検出間隔平均値V3pを、検
出回数1回からn回まで積算して、主アーク期間入熱積
算電圧値Vqt3nを、前述した数25によって算出する。
間入熱積算電圧値Vqt3nを算出する式は、初回の溶接で
は、Vqt3n=ΣV3s・Δt=Σ[Vav(Δt)−V5s]・Δ
tとなり、2回目以後の溶接では、Vqt3n=ΣV3p・Δt
=Σ[Vav(Δt)−V2a]・Δtとなる。
qt3nを、次式のように、主アーク期間積算供給電圧値V
pt3nから主アーク期間積算溶接回路電圧降下V5(tn
−t3)を減算することによって算出することもでき
る。 Vqt3n=Vpt3n−V5(tn−t3)
期間積算供給電力量Ptaを「検出期間主アーク電圧平均
値Vav3nを基に算出する方法」について説明する。図2
2(A)は、各溶接中の出力電流Ioから検出期間中の
溶接電流平均値Iavを算出する説明図であり、同図
(B)は、主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)から
溶接回路電圧降下V5を減算した算出主ア−ク電圧検出
間隔平均値V3を積算した主アーク期間入熱積算電圧値
Vqt3nを算出する説明図である。
びVqaに示すように、検出期間中の溶接電流平均値Iav
及び検出期間中の供給電圧平均値Vpa(主ア−ク電圧検
出間隔平均値Vav(Δt))から溶接回路電圧降下V5を
減算した検出期間入熱電圧平均値Vqa(算出主ア−ク電
圧検出間隔平均値V3)を積算した主アーク期間入熱積
算電圧値Vqt3nを算出し、主アーク積算値検出期間T3n
を乗算して積算入熱量Qtaを算出してもよい。
検出間隔平均値Iav(Δt)を、検出回数1回からn回ま
で積算して、主アーク期間積算電流値Ita3nを、数26
によって算出する。
積算電圧値Vqt3nを検出回数nで除算して、検出期間入
熱電圧平均値Vqaを、数27によって算出する。
電流値Ita3nを検出回数nで除算して、検出期間中の溶
接電流の平均値Iavを、数28によって算出する。
入熱電圧平均値Vqaと数28によって算出した検出期間
中の溶接電流の平均値Iavと主アーク積算値検出期間T
3nとを乗算してから、数29によって、積算入熱量Qta
を算出する。
げ不良、異常アーク現象による片溶け等によって、スタ
ッドSが、一時的に、溶融プールに短絡した場合の溶接
電圧波形及び溶接電流波形を示す図である。
常アーク現象、例えば磁気吹きによる片溶け等によって
スタッドが、一時的に、溶融プールに短絡した場合、検
出間隔ごとの短絡発生時の入熱が略ゼロになるために、
主アーク期間Ta中に短絡が多く発生して積算入熱量Q
taは減少する。このような場合も、前述した数21乃至
数29によって算出した積算入熱量Qtaが標準入熱量Q
stに達した時点tnで押し込みを開始する。
類と溶接姿勢と被溶接材配置とを入力すると、溶接制御
装置3が上記入力値に対応した必要な入熱Qrと溶接ガ
ンGNの移動量とを含む溶接機器設定値を算出又は選定
して、溶接電源装置1及び溶接ガンGNが上記溶接機器
設定値に従って動作する。
件] スタッド・被溶接材条件及び周囲設置条件は、下記のと
おりである。 A.スタッド・被溶接材条件 (1)スタッドの種類(材質、直径、形状等) (2)溶接姿勢(下向き姿勢、横向き姿勢) (3)被溶接材配置(被溶接材直接溶接、上板貫通溶
接) (4)被溶接材の種類(材質、板厚、形状等)
さ) (2)溶接位置の移動の有無 (3)溶接電源装置の外部特性(定電流特性、それ以
外)
が、上記のスタッド・被溶接材条件及び周囲設置条件
を、溶接制御装置に入力するか選択する(以下、入力す
るという)ことによって、自動的に、下記の溶接電源装
置1の出力及び溶接ガンGNの移動量(溶接機器設定
値)の動作を開始し、スタッドを引き上げてアークを発
生させて所要の入熱Qr又は標準入熱量Qstを供給した
後に、スタッドを被溶接材に押しつけて短絡させて溶接
する。なお、上記の所要の入熱Qrとは溶接時間Taを
設定する従来技術の入熱をいい、標準入熱量Qstとは本
出願人が発明したスタッド溶接機器設定値を使用した実
施例において、溶接時間Taを設定しないで、検出間隔
ごとに積算した主アーク期間積算入熱量Qta3nと比較す
る入熱をいう。
接材条件及び周囲設置条件を、溶接制御装置に入力した
条件によって、溶接条件・機器設定値対応表から読み出
された下記に例示する溶接機器設定値をいう。 (1)主ア−ク電流値Ia (2)引き上げ距離L1 (3)押し込み距離L2 (4)押し込み速度切換 (5)溶接時間Ta又は標準入熱量Qst 従来技術では、溶接時間Taを設定し、本出願人が発明
したスタッド溶接機器設定値を使用した実施例において
は、溶接時間Taを設定しないで標準入熱量Qstを設定
する。
入力した溶接条件に従って、溶接制御装置が作業者の追
加入力した溶接条件と上記の第1の溶接機器設定値とを
使用して、自動的に算出する下記に例示する溶接機器設
定値をいう。 (1)切換後の主ア−ク電流値Ib 作業者が、追加入力した切換溶接電流値比率α=Ib/
Iaに従って、溶接制御装置が(切換前の)主ア−ク電
流値Iaを使用して、切換後の主ア−ク電流値Ibを自
動的に算出する。 (2)切換前通電期間T3b及び切換後通電期間Tbn 作業者が、追加入力した切換通電期間比率τ=Tbn/T
aに従って、溶接制御装置が(切換前の)溶接時間(主
アーク期間)Taを使用して、切換後通電期間Tbn及び
切換前通電期間T3bを自動的に算出する。 (3)切換前標準入熱量Qst3b及び切換後標準入熱量Q
stb8 作業者が、追加入力した切換標準入熱量比率β=Qstb8
/Qst38に従って、溶接制御装置が標準入熱量Qst38を
使用して、切換後標準入熱量Qstb8及び切換前標準入熱
量Qst3bを自動的に算出する。
動作を自動設定するスタッド溶接の不良原因除去方法
は、(A)スタッド・被溶接材条件及び周囲設置条件と
溶接機器設定値との関係を、後述する図26に示すブロ
ック図の溶接制御装置3の記憶回路11に記憶するスタ
ッド溶接条件・機器設定値記憶動作と、(B)溶接装置
に商用電源を供給すると、表示回路12にスタッド・被
溶接材条件が表示され、作業者がその表示に従って、条
件設定回路27によってスタッド・被溶接材条件及び周
囲設置条件の選択をするスタッド溶接条件選定動作と、
(C)作業者が溶接開始終了スイッチ13を押して溶接
を開始し、選定した溶接機器設定値に従って溶接電源装
置1及び溶接ガンGNが動作する溶接機器自動動作とか
らなる。
動作は次のステップを実行する。 (1)溶接開始前に、下向き姿勢及び横向き姿勢で、被
溶接材直接溶接及び上板貫通溶接をする場合の各スタッ
ドの呼び径に対応させた「主ア−ク電流値Ia、引き上
げ距離L1、押し込み距離L2」の適正値を、後述する
溶接条件・機器設定値対応表に書き込む。 (2)前述した数1乃至数3算出の標準入熱量Qstを、
後述する溶接条件・機器設定値対応表に書き込む。
ステップを実行する。溶接装置に商用電源を供給する
と、図26の表示回路12にスタッド・被溶接材条件が
表示されるので、作業者がその表示に従って、条件設定
回路27によって下記の選択をする。 (1)スタッドの呼び径、溶接姿勢(下向き姿勢、横向
き姿勢)及び被溶接材配置(被溶接材直接溶接、上板貫
通溶接)が順次に表示されるので、その中から1つを選
択する。
呼び径、溶接姿勢及び被溶接材配置に該当する溶接機器
設定値(主ア−ク電流値Ia、引き上げ距離L1、押し
込み距離L2及び標準入熱量Qst)を、記憶回路11に
予め記憶しておいた溶接条件・機器設定値対応表(例え
ば、後述する図25に示す「下向き姿勢・被溶接材直接
溶接」の溶接条件・機器設定値対応表)の中から読み出
して、表示回路12に表示する。
接溶接の溶接条件・機器設定値対応表である。
を選定すると、その選定した溶接機器設定値が、CPU
内部の主記憶領域に書き込まれる。
開始すると、CPU内部の主記憶領域から読み出した溶
接機器設定値に従って溶接機器は自動動作をする。この
溶接機器自動動作は、前述した[B3]主アーク期間中
の短絡発生による入熱不足の補償の実施例の説明と同じ
であるので省略する。
原因A1からH1を除去する方法を実施するスタッド溶
接装置のブロック図である。図26において、3相交流
電源Aの商用電力を入力として出力端子電圧値Vdで溶
接電流値Ioの溶接電力を出力する溶接電源装置1と溶
接ガンGNと溶接制御装置3とからなる。溶接ガンGN
は、スタッドSを移動させるためのサ−ボモ−タ24、
スタッドSの移動量を検出するポテンショメ−タ等の移
動量検出回路MC、当接部材GN2等から形成される。
れる溶接電流値Ioを検出して溶接電流検出信号Icを
出力する溶接電流検出回路ICと、溶接電源装置1の出
力端子電圧値Vdを検出して溶接電圧検出信号Vcを出
力する溶接電圧検出回路VCと、予め設定された出力電
流指令信号に応じて溶接電流値Ioを制御するためのサ
イリスタ等の半導体スイッチング素子からなる溶接電流
調整回路15とから形成される。
と、演算処理回路CPUから出力された予め設定された
「溶接電流値Ioに対応するディジタル信号」をアナロ
グ信号の予め設定された出力電流指令信号に変換するD
/A変換回路6と、上記の変換された出力電流指令信号
を上記の溶接電流調整回路15に出力する出力電流指令
回路5と、検出した溶接電流検出信号Icを演算処理回
路CPUに供給するA/D変換回路7と、検出した溶接
電圧検出信号Vcを演算処理回路CPUに供給するA/
D変換回路8と、演算処理回路CPUから出力された所
定のスタッドの移動量Mに対応するディジタル信号をア
ナログ信号に変換するD/A変換回路21と、変換され
たスタッドの移動量Mに対応するアナログ信号に応じて
サ−ボモ−タ24を駆動するモ−タ駆動回路26と、検
出した移動量検出信号Mcを演算処理回路CPUに供給
するA/D変換回路20と、主ア−ク電流値Ia、引き
上げ距離L1、押し込み距離L2等のプリセット条件を
設定及び作業者がスタッド・被溶接材条件の表示に従っ
て、スタッド・被溶接材条件及び周囲設置条件の選択を
する条件設定回路27と、上記プリセット条件、溶接結
果デ−タ等を記憶する記憶回路11と、プリセット条件
及び溶接結果を表示するディジタルパネル等の表示回路
又は作業者に異常を知らせる警報回路からなる表示回路
12とから形成される。
の動作について説明する。溶接ガンGNに保持させたス
タッド先端を被溶接材Wに当接する位置まで押し当て、
溶接ガンGNに配設されている溶接開始終了スイッチ1
3を押すと、当接位置にあったスタッドSは、予め設定
された引き上げ距離L1だけ引き上げられると同時に、
補助アーク電流Ipを通電する。
予め定めた直径のスタッドを下向き姿勢で被溶接材直接
溶接をする最も簡単な場合の本発明の溶接方法について
説明する。
おいて「(A)スタッド・被溶接材条件及び周囲設置条
件と溶接機器設定値との関係を溶接制御装置の記憶回路
11に記憶するスタッド溶接条件・機器設定値記憶動
作」について説明する。上記のスタッド溶接条件・機器
設定値記憶動作は次のステップを実行する。 (1)下向き姿勢で、被溶接材直接溶接をする場合、溶
接開始前に、各スタッドの呼び径に対応させた「主ア−
ク電流値Ia、引き上げ距離L1及び押し込み距離L
2」を予め設定して、図25に示す「下向き姿勢・被溶
接材直接溶接」の溶接条件・機器設定値対応表に書き込
む。 (2)数1乃至数3の主アーク期間標準入熱量Qst38を
CPU内部の主記憶領域の図25に示す溶接条件・機器
設定値対応表に書き込む。
電源を供給すると、ブロック図の表示回路12にスタッ
ド・被溶接材条件が表示され、作業者がその表示に従っ
て、条件設定回路27によってスタッド・被溶接材条件
及び周囲設置条件の選択をするスタッド溶接条件選定動
作」について説明する。
供給すると、同図の表示回路12にスタッド・被溶接材
条件が表示されるので、作業者はその表示に従って、条
件設定回路27によって下記の選択をする。 (1)スタッドの直径の呼び径(M4,M5,M6,M
8,M10,M12,M16,M18,M20,M2
2,φ13,φ16,φ19,φ22)が表示されるの
で、例えば、M20を選択する。 (2)溶接姿勢(下向き姿勢、横向き姿勢)が表示され
るので、下向き姿勢を選択する。 (3)被溶接材配置(被溶接材直接溶接、上板貫通溶
接)が表示されるので、被溶接材直接溶接を選択する。
11に予め記憶しておいた図25に示す下向き姿勢・被
溶接材直接溶接の溶接条件・機器設定値対応表から、主
ア−ク電流値Ia=1350[A]、主アーク期間標準入熱
量Qst38=40.50[KJ]、引き上げ距離L1=2.5[mm]
及び押し込み距離L2=5.0[mm]を読み出して、表示
回路12に表示する。
・被溶接材条件で溶接して適正値が記憶されているとき
は、各溶接機器設定値の最小値、平均値、最大値等も同
時に表示される。作業者は、これらの表示されたいずれ
かの値を選択するか、これらの表示されたいずれかの値
を参考にして微調整又は作業者が希望する値を入力する
と、CPU内部の主記憶領域に書き込まれる。最も簡単
な選択は、作業者が実行キーを押せば上記の図25に示
す標準値(デフォルト)がそのまま、CPU内部の主記
憶領域に書き込まれる。
始終了スイッチ13を押して溶接を開始し、選定した値
に従って溶接電源装置1及び溶接ガンGNが動作する溶
接機器自動動作」は、前述した[B3]主アーク期間中
の短絡発生による入熱不足の補償の実施例の説明と同じ
であるので省略する。
板上に予め定めた直径のスタッドを横向き姿勢で溶接す
る場合の不良原因F1を除去する方法について説明す
る。
憶動作について説明する。上記のスタッド溶接条件・機
器設定値記憶動作は次のステップを実行する。 (1)横向き姿勢で、被溶接材直接溶接をする場合、溶
接開始前に、各スタッドの呼び径に対応させた「主ア−
ク電流値Ia、引き上げ距離L1及び押し込み距離L
2」を、条件設定回路27によって予め設定して、記憶
回路11の横向き姿勢・被溶接材直接溶接(以下、横向
き溶接という)の溶接条件・機器設定値対応表に書き込
む。 (2)数1乃至数3算出の主アーク期間標準入熱量Qst
38を記憶回路11の横向き溶接の溶接条件・機器設定値
対応表に書き込む。
(例えば、α=1.1)及び切換標準入熱量比率β=Qs
tb8/Qst38(例えば、β=0.1)を、条件設定回路2
7によって予め設定して、記憶回路11の横向き溶接の
溶接条件・機器設定値対応表に書き込む。ただし、Ib
は切換後の主ア−ク電流値であり、Qstb8は切換後標準
入熱量であり、Qst38は標準入熱量である。
作について説明する。作業者は表示に従って、条件設定
回路27によって、例えば、M20を選択する。 (2)溶接姿勢(下向き姿勢、横向き姿勢)が表示され
るので、横向き姿勢を選択する。 (3)被溶接材配置(被溶接材直接溶接、上板貫通溶
接)が表示されるので、被溶接材直接溶接を選択する。
路11に予め記憶しておいた横向き溶接の溶接条件・機
器設定値対応表から、主ア−ク電流値Ia、主アーク期
間全体の標準入熱量Qst、引き上げ距離L1及び押し込
み距離L2を読み出して、表示回路12に表示する。
したので、切換溶接電流値比率α=Ib/Ia=1.
1,1.15,1.2等が表示される。このとき、作業者
は、例えば、1.1を選択する。続いて、切換標準入熱
量比率β=Qstb8/Qst38=0.1,0.15,0.2等
が表示されるので、作業者は、例えば、0.1を選択す
る。
[B3]主アーク期間中の短絡発生による入熱不足の補
償の実施例の説明と同じであるので省略する。
い特性の溶接電源装置を使用して、2次ケーブルを溶接
位置まで延長して、溶接位置を被溶接物上で移動して、
厚板の鋼板上に予め定めた直径のスタッドを下向き姿勢
で被溶接材直接溶接をするときに、溶接回路の電圧降下
補償をする場合の本発明の溶接方法について説明する。
て、下向き姿勢で、被溶接材直接溶接をする場合、溶接
開始前に、各スタッドの呼び径に対応させた「主ア−ク
電流値Ia、引き上げ距離L1及び押し込み距離L2」
を予め設定して、「下向き姿勢・被溶接材直接溶接・定
電流特性以外の特性・電圧降下補償(以下、電圧降下補
償という)」の溶接条件・機器設定値対応表に書き込
む。 (2)数1乃至数3算出の主アーク期間標準入熱量Qst
38をCPU内部の主記憶領域の電圧降下補償の溶接条件
・機器設定値対応表に書き込む。
て、CPU内部の主記憶領域の電圧降下補償の溶接条件
・機器設定値対応表に書き込む。
て説明する。作業者は表示に従って、条件設定回路27
によって下記の選択をする。ステップ(1)乃至(3)
は、実施例F1と同様になるので説明を省略する。
(4)溶接回路電圧降下(補償する、補償しない)が表
示されるので、補償するを選択する。補償するを選択す
ると、溶接回路電圧降下の補償方法(2次ケーブルの断
面積及び長さ、設定電圧降下)が表示されるので、設定
電圧降下V5sを選択する。
か、それ以外か)が表示されるので、それ以外の特性を
選択する。 (6)溶接位置が被溶接物上で(移動する、移動しな
い)が表示されるので、移動するを選択する。
圧降下補償の溶接条件・機器設定値対応表から、主ア−
ク電流値Ia、主アーク期間全体の標準入熱量Qst、引
き上げ距離L1及び押し込み距離L2を読み出して、表
示回路12に表示する。
始終了スイッチ13を押して溶接を開始し、選定した値
に従って溶接電源装置1及び溶接ガンGNが動作する溶
接機器自動動作」は、前述した[B3]主アーク期間中
の短絡発生による入熱不足の補償の実施例の説明と同じ
であるので省略する。
進行予測 不良原因G1を除去する方法について説明する。前述し
た図26において、スタッドが引き上げられてアークが
発生すると、予め設定した時間後にパイロット電流Ip
を主ア−ク電流Iaに切り換える。パイロット電流Ip
又は主ア−ク電流Iaの通電開始から所要の溶接電流値
に達した後に、予め設定された主ア−ク期間Taが経過
すると、スタッドSを被溶接材Wに向かって押し込む。
その途中で、スタッドSが被溶接材Wに対して短絡し、
押し込み短絡期間Tsだけ短絡電流Isが流れる。この
一連の溶接動作のうちで、後述する押し込み短絡期間T
sのサンプリング時間(押し込み短絡検出期間)Tsdの
間、演算処理回路CPUによって、押し込み短絡電流平
均値I2a及び押し込み短絡電圧平均値V2aを検出する。
これらの手順を下記の図27に示す。
す溶接電流波形図であり、同図(B)は溶接電源装置の
出力端子で検出した出力端子電圧Vdの波形を示す図で
あり、同図(C)はスタッド先端の移動量Mを示す図で
ある。押し込み短絡電圧検出開始時点t91から押し込み
短絡電圧検出終了時点t9nまでの押し込み短絡検出期間
Tsdに、押し込み短絡電圧瞬時値V(t)を累積して、
数30によって押し込み短絡検出期間Tsdで除算して押
し込み短絡電圧平均値V2aを算出する。
し込み短絡電流瞬時値I(t)を累積して、数31によ
って押し込み短絡検出期間Tsdで除算して押し込み短絡
電流平均値I2aを算出する。
電圧平均値V2aは、溶接電源装置から溶接箇所までの距
離に関係する2次ケーブルの長さ及び直径、被溶接材の
抵抗値等の違いによって変化する溶接回路電圧降下であ
る。なお、本発明の目的を達成するためには、被溶接材
の電圧降下が2次ケーブルの電圧降下よりも小であるほ
ど、断線チェック精度が高くなる。
値V2aを押し込み短絡電流平均値I2aで除算して、押し
込み短絡検出期間Tsdの2次ケ−ブルの抵抗値Raを算
出する。 Ra=V2a/I2a …(式6)
み短絡電圧平均値V2aをV21とし、押し込み短絡電流平
均値I2aをI21とし、式6によって算出した作業開始時
の初回の算出抵抗値Raを初期抵抗値R1とすると、初
期抵抗値R1は式7のとおりとなる。 R1=V21/I21 …(式7) この初期抵抗値R1を、2次ケ−ブルの抵抗値の基準値
とする。
ルを使用しているとき、N回目溶接時の算出抵抗値Ra
をN回目抵抗値Rnとすると、N回目抵抗値Rnは式8
のとおりとなる。 Rn=V2n/I2n …(式8) このとき、Rnは、溶接電流通電による温度上昇のため
抵抗値が増加し、R1よりも大になる。
をN回目抵抗値増加分ΔRnとすると、N回目抵抗値増
加分ΔRnは式9のとおりとなる。 ΔRn=Rn−R1 …(式9)
ルの抵抗値が異なり、2次ケ−ブルの温度上昇値が異な
る。頭付きスタッド溶接(φ16〜22)において使用
する2次ケ−ブルの直径は、80[mm2]又は100[m
m2]であり、現場作業では、2次ケ−ブルの温度上昇値
が150℃に達する場合もある。そこで、ケ−ブル長さ
及び直径に応じて、抵抗増加許容値をΔRrと定めてお
く。例えば100[m]の2次ケ−ブル長であれば、R
r100とし予め設定しておく。このΔRr=Rr100と上記
N回目抵抗値増加分ΔRnとを比較する。
容値ΔRrよりも小のときは、通常の使用範囲における
発熱が発生していると考えられる。しかし、N回目抵抗
値増加分ΔRnが抵抗増加許容値ΔRrよりも大のとき
は異常発熱していると考えられる。この異常発熱は、通
常の直径よりも細径の2次ケ−ブルを使用しているか、
又は前述した屈曲部分が部分断線しているか、コネクタ
等の接続不良が生じている場合である。このときは、溶
接動作を停止し、作業者に2次ケ−ブル異常を知らせ
る。
後述する図28のフロチャ−トに示す機能を、ディジタ
ル信号によって実行する演算処理回路であって、基準に
する押し込み短絡検出期間Tsdに検出したディジタル溶
接電圧検出信号Vddとディジタル溶接電流検出信号Idd
とを入力して、押し込み短絡検出期間Tsdのスタッドを
被溶接材に押し込んで短絡させる。押し込み短絡検出期
間Tsdのディジタル溶接電圧検出信号Vddとディジタル
溶接電流検出信号Iddとを入力して、押し込み短絡検出
期間Tsdの押し込み短絡電圧平均値V2aと押し込み短絡
電流平均値I2aとを検出した後で、押し込み短絡電圧平
均値V2aを押し込み短絡電流平均値I2aで除算して算出
抵抗値Raを算出し、記憶回路11に記憶する。また、
この算出抵抗値Raと予め定めておいた抵抗増加許容値
ΔRrとを比較する。
線進行を予測するための溶接毎の2次ケ−ブルの抵抗増
加分をチェックする手順を示すフローチャートである。 (1)ステップST1は、接続している2次ケ−ブル
(以下、判定基準2次ケ−ブルという)の断面及び長さ
における抵抗値から過熱焼損して全部断線にまで及ぶ危
険を生ずる抵抗値までの抵抗増加許容値ΔRrを設定す
る抵抗増加許容値設定ステップである。 (2)ステップST2は、判定基準2次ケ−ブルを使用
して、スタッドを被溶接材に押し込んで短絡させ、短絡
通電中に、押し込み短絡電圧平均値V21と押し込み短絡
電流平均値I21とを検出する初期短絡電圧電流検出ステ
ップである。 (3)ステップST3は、短絡電流通電中に検出した初
回の押し込み短絡電圧平均値V21を初回の押し込み短絡
電流平均値I21で除算して初期抵抗値R1を算出する初
期抵抗値算出ステップである。 (4)ステップST4は、判定するスタッド溶接時の2
次ケ−ブルにおいて、スタッドを被溶接材に押し込んで
短絡させ、短絡電流通電中に、N回目の押し込み短絡電
圧平均値V2nとN回目の押し込み短絡電流平均値I2nと
を検出するN回目短絡電圧電流検出ステップである。
絡電圧平均値V2nを押し込み短絡電流平均値I2nで除算
して判定したいN回目抵抗値Rnを算出するN回目抵抗
値算出ステップである。 (6)ステップST6は、N回目抵抗値Rnから、初期
抵抗値R1を減算して判定したいN回目抵抗値増加分Δ
Rn=Rn−R1を算出する抵抗値増加算出ステップで
ある。 (7)ステップST7は、N回目抵抗値増加分ΔRnと
抵抗増加許容値ΔRrとを比較して、2次ケーブル素線
の断線進行を予測する判定抵抗値比較ステップである。
この判定するN回目抵抗値増加分ΔRnと抵抗増加許容
値ΔRrとを比較した信号によって、表示、警報等を行
うことができる。
刻tの押し込み短絡電圧瞬時値V(t)及び押し込み短
絡電流瞬時値I(t)を検出して、累積抵抗値Rntを算
出し、この算出した累積抵抗値Rntと初期抵抗値R1と
の差のN回目溶接時の累積抵抗値増加分ΔRnt=Rnt−
R1を算出し、この累積抵抗値増加分ΔRntが抵抗増加
許容値ΔRrを越えたときに、溶接電流を遮断する方法
について説明する。
の断面及び長さにおける抵抗値から過熱焼損の危険を生
ずる抵抗値までの抵抗増加許容値ΔRrを予め定めてお
く。 (2)次に、作業開始時の初回の溶接時に短絡電流を通
電して、初回の押し込み短絡検出期間Tsdの間、時刻t
の押し込み短絡電圧瞬時値V(t)及び押し込み短絡電
流瞬時値I(t)を検出する。 (3)上記押し込み短絡電圧瞬時値V(t)を押し込み
短絡電流瞬時値I(t)で除算した瞬時抵抗値R(t)
を式10によって算出する。 R(t)= V(t)/I(t) …(式10)
て、初回の押し込み短絡検出期間Tsdの初期抵抗値R1
を算出する。 (5)次に、溶接毎、例えばN回目の溶接時に短絡電流
を通電してN回目の押し込み短絡検出期間Tsdの間、時
刻tの押し込み短絡電圧瞬時値V(t)及び押し込み短
絡電流瞬時値I(t)を検出する。 (6)押し込み短絡電圧瞬時値V(t)を押し込み短絡
電流瞬時値I(t)で除算して瞬時抵抗値R(t)=
V(t)/I(t)を算出する。 (7)この瞬時抵抗値R(t)を累積して、短絡電圧検
出開始時点t91から短絡電圧検出終了時点t9nまでのN
回目の押し込み短絡検出期間Tsd内の累積抵抗値Rntを
算出する。この押し込み短絡検出期間Tsdの累積抵抗値
Rntは、演算処理回路CPUが、数32によって算出す
る。
(t)及び押し込み短絡電流瞬時値I(t)の検出ごと
に、累積抵抗値Rntと初期抵抗値R1との差のN回目溶
接時の累積抵抗値増加分ΔRnt=Rnt−R1を算出す
る。 (9)この累積抵抗値増加分ΔRntと抵抗増加許容値Δ
Rrとを比較して、累積抵抗値増加分ΔRntが抵抗増加
許容値ΔRrを越えたときに、溶接電流を遮断するか、
又は2次ケーブルの交換時期である表示をする。
進行予測方法では、溶接作業前に、条件設定回路27
に、初回の溶接時に算出する初期抵抗値R1又は新品の
2次ケ−ブルの判定基準抵抗値Rhが、2回目以後の各
溶接毎、例えばN回目の溶接時に短絡電流を通電して算
出するN回目抵抗値Rnと比較するための基準値とする
ための設定をする。また2次ケ−ブル長さに変更があれ
ば、条件設定回路27によって、プリセットされた値
(2次ケ−ブル長さ、抵抗増加許容値ΔRr等)を選択
して、抵抗増加許容値ΔRrを設定している。これらの
両者とも、最初に新品の2次ケ−ブルを使用して、経年
変化等でその抵抗値が増加する場合を想定しているが、
経年変化等で抵抗値が減少する場合は適用できない。
準抵抗値Rhを適用する方法を説明する。第1の方法
は、新品でない2次ケ−ブルの初期抵抗値R1を新品の
2次ケ−ブルの判定基準抵抗値Rhに修正変更してお
き、2次ケ−ブルが新品でないときの任意の溶接作業開
始時の初期抵抗値R1を算出した後、新品の2次ケ−ブ
ルの判定基準抵抗値Rhと比較し、その差の絶対値が、
式11に示す予め定めた抵抗値変化許容値δRを越えた
場合、抵抗値が大きく変化していることを表している。 δR<|R1−Rh| …(式11) その差の絶対値|R1−Rh|が、抵抗値変化許容値δ
Rを越えて変化したときに、表示回路12で作業者に知
らせる方法である。
ケーブルの劣化チェックの定期点検時又は任意の溶接作
業開始時の短絡電流通電中に、短絡電圧平均値V2a=V
21と短絡電流平均値I2a=I21とを検出して初期抵抗値
R1=V21/I21を算出する方法である。
毎、例えばN回目抵抗値Rnを算出して上記判定基準抵
抗値Rhと比較し、この差の絶対値|Rn−Rh|が予
め定めた抵抗値変化許容値δRを越えた時点を、作業者
に知らせる方法である。
抗値Rhは、2次ケ−ブルの直径Dsと2次ケ−ブルの
合計長さLsとから算出した抵抗値又は2次ケ−ブルの
直径Ds及び2次ケ−ブルの合計長さLsから算出した
合計ケーブル抵抗値と1接続箇所の接触抵抗値と接続箇
所数との積の合計接触抵抗値との和である。
線進行を予測するための溶接毎の2次ケ−ブルの抵抗増
加分をチェックする手順を示すフローチャートである。
2次ケ−ブルで部分断線が生じた場合、素線断線部が図
29(A)のように接触している場合の抵抗値は、正常
時と変わらないために、2次ケ−ブルの異常を判定でき
ない。そこで、引き回し等の状態によっては図29
(B)のような状態になり、このとき算出抵抗値Raが
ばらつくために、このばらつきを検出して断線進行予測
をしてもよい。
次ケ−ブルの断面及び長さにおける抵抗値から過熱焼損
の危険を生ずる抵抗値までの算出抵抗変動許容値ΔRm
を予め定めておき、溶接開始後の算出抵抗最大値Rmaと
算出抵抗最小値Rmiとの差の算出抵抗最大変動値(Rma
−Rmi)が、算出抵抗変動許容値ΔRmを超えた時点
を、作業者に知らせる方法である。
許容値ΔRmを予め定めておき、溶接毎、例えばN回目
の溶接時に短絡電流を通電してN回目短絡電圧平均値V
2a=V2nと短絡電流平均値I2a=I2nとを検出してN回
目抵抗値Rn=V2n/I2nを算出して、N回目抵抗値R
nが(N−1)回目までの算出抵抗最大値Rma又は算出
抵抗最小値Rmiをこえたときは、このN回目抵抗値Rn
を(N−1)回目までの算出抵抗最大値Rma又は算出抵
抗最小値Rmiとし、溶接開始後のN回目算出抵抗最大値
Rmaと算出抵抗最小値Rmiとの差の算出抵抗最大変動値
(Rma−Rmi)が、算出抵抗変動許容値ΔRmを超えた
時点を、作業者に知らせる方法である。
2の課題の解決手段について説明する。溶接開始前の段
階から溶接中及び溶接後までのいずれかの段階又は複数
の段階で、溶接不良となる原因を除去する方法は、下記
のとおりである。 (1)保守点検時又は溶接開始前に、次のとおり、溶接
不良が発生するおそれがないようにする。なお、溶接不
良が発生するおそれがあるときは「不良原因表示」もす
る。 保守点検時又は溶接開始前に、不良原因G1を除去す
る方法に記載した2次ケーブル素線の断線による抵抗値
増加分が設定値を越えたときは、「2次ケーブル素線の
断線が進行している」不良原因表示をする。
方法に記載した「作業者がスタッドの種類と溶接姿勢と
被溶接材配置とを入力すると、溶接制御装置3が溶接機
器設定値を算出又は選定して、溶接電源装置1及び溶接
ガンGNが溶接機器設定値に従って動作する溶接機器動
作の自動設定」をする。主アーク期間標準入熱量Qst38
を自動設定してその値になるまで通電させることによっ
て、アークを発生してから押し込み動作までの溶接不良
の発生を除去することができる。この場合の表示は、
「不良原因表示」の代わりに、作業者がスタッドの種類
と溶接姿勢と被溶接材配置とを入力するための表示に従
って、選択するための「設定手順表示」をする。
(以下、アーク発生前という)に、次のとおり、溶接不
良が発生するおそれがないかどうかの確認をして、溶接
不良が発生するおそれがあるときは「不良原因表示」を
する。 アーク発生前に、不良原因A1を除去する方法に記載
した「スタッドの引き上げ距離L1及び押し込み距離L
2をプリセットし、空間で、溶接ガンGNに取り付けた
移動軸GN8を移動させて移動量を検出し、この移動量
検出値efと移動量設定値erとを比較して、予め設定
した移動許容値の範囲を越える」と、「溶接ガン円滑移
動異常表示」又は警報し、また溶接開始動作を停止す
る。なお、上記の移動許容値の範囲を越えなかったとき
は、溶接を開始することができる。
ら押し込み動作まで(以下、アーク発生中という)に、
次のとおり、溶接不良が発生する原因を除去する。 初回溶接直後に、不良原因G1を除去する方法に記載
した2次ケーブル素線の断線による抵抗値増加分が設定
値を越えたときは、「2次ケーブル素線の断線が進行し
ている」不良原因表示をする。 前述した溶接開始前に自動設定した主アーク期間標準
入熱量Qst38になるまで通電させることによって、アー
クを発生してから押し込み動作までの溶接不良の発生を
除去することができる。
に記載した「スタッド溶接のケーブル電圧降下補償方
法」を実施すると、アークを発生してから押し込み動作
までの溶接不良の発生を除去することができる。 溶接中に、不良原因G1を除去する方法に記載した2
次ケーブル素線の断線が設定値を越えたときは、「2次
ケーブル素線の断線が進行している」不良原因表示をす
る。
が生じたときは、溶接電流を遮断し押し込み動作を中止
して、次のとおり、「不良発生表示」をする。不良原
因G1を除去する方法において、累積抵抗値増加分ΔR
ntが、抵抗増加許容値ΔRrを越えたときに、溶接電流
を遮断し押し込み動作を中止して「不良発生表示」をす
る。
後(以下、溶接終了後という)に、溶接ガンの押し込み
距離が設定値の範囲を超えていたときは、溶接不良の発
生の有無を判別して、溶接不良が発生したと考えられる
「不良発生原因」を表示する。
が不良が発生したことを表示、警報等によって知って
も、その原因の究明が容易でない。本発明において、頻
度の高い不良の第1の発生原因を予め除去しておき、残
りの原因によって不良が発生したときは、作業者が不良
の発生原因を容易に究明することができるようにガイド
する不良発生原因を表示する方法を実施すると、効果が
大である。
不足であるので、入熱不足が発生しないように、主ア−
ク電圧検出間隔平均値から算出した主アーク期間積算入
熱量が、予め設定した主アーク期間標準入熱量に達した
時点で押し込み動作を開始する方法を実施すると、効果
が大である。
第2の発生原因を予め除去しておき、第1及び第2以外
の残りの原因によって不良が発生したときは、作業者が
不良の発生原因を容易に究明することができるようにガ
イドする不良発生原因を表示する。
原因によって不良が発生したときは、作業者が不良の発
生原因を容易に究明することができるようにガイドする
不良発生原因を表示する。
去する方法を実施したときは、それらに関するガイドす
る不良発生原因の表示をスキッブすると、作業者が不良
の発生原因を究明する労力を軽減することができる。
去したときのスタッド溶接の不良原因除去方法の具体例
について説明する。 [実施例H1]実施例H1は、不良原因B1を除去する
方法を実施したときの不良原因表示を示す。厚板の鋼板
上に予め定めた直径のスタッドを下向き姿勢で被溶接材
直接溶接(以下、下向き直接溶接という)をする最も簡
単な場合に、この不良原因B1を除去する方法を実施し
たときは、短絡が発生しても、適切な入熱量を確保する
ことができ、良好な溶接継手を得ることができる。
方法を実施した下向き直接溶接においては、短絡が発生
しても、適切な入熱量を確保することができるので、入
熱量の過不足で不良が発生することはない。この下向き
直接溶接において、溶接終了後に、溶接不良の発生の有
無、例えば、押し込み距離L2の過不足を判別して、溶
接不良が発生したときは、溶接不良発生原因は、入熱量
の過不足ではなく、それ以外の残りの原因であるので、
「不良発生原因表示」は、入熱量の過不足を除いた残り
の原因の内、発生頻度が高いと考えられる「不良発生原
因」を下記の順序で表示する。
どうかを確認してください」。確認結果、異常がなけれ
ば、次の「不良発生原因」を表示させる。 (2)「溶接回路の電圧降下が、(例えば、30[V]
を越えていないかどうかを確認してください」。確認結
果、異常がなければ、次の「不良発生原因」を表示させ
る。
が進行していないかどうかを確認してください」。確認
結果、異常がなければ、次の「不良発生原因」を表示さ
せる。 (4)「溶接機器設定値の組み合わせが適切かどうかを
確認してください」。確認結果、異常がなければ、次の
「不良発生原因」を表示させる。
かを確認してください」。確認結果、異常がなければ、
次の「不良発生原因」を表示させる。 (6)「スタッド・被溶接材の表面の付着物、変形等が
発生していないかどうかを確認してください」。確認結
果、異常がなければ、「上記の他の原因を確認してくだ
さい」。
る最も簡単な場合であるので、熟練者でなくても、適切
なスタッドの直径によって、溶接電流値、溶接ガンの引
き上げ距離及び押し込み距離を設定することができる。
スタッドを横向き溶接する場合又は厚板の鋼板上に予め
定めた直径のスタッドを上板貫通溶接(以下、上板貫通
溶接という)する場合には、前述した不良原因D1の理
由によって、主アーク期間標準入熱量Qst38だけを適正
値に設定しても、溶接終了後の押し込み距離が設定値の
範囲を超えていたときは、溶接不良と判定して「不良発
生原因」を表示する。
38だけを適正値に設定しても、不良原因B1を除去する
方法だけでは溶接不良の発生を防ぐことができない場合
が生じる。以下、このような場合に、溶接不良の発生を
防ぐことができる方法を実施したときの不良原因表示に
ついて説明する。
ては、不良原因B1を除去する方法に加えて、横向き溶
接の溶融金属の垂れ下がりによる短絡の発生防止のため
に、不良原因B1を除去する方法をも実施して、主アー
ク期間Taの後半に、主アーク電流値Iaを増加させる
と、溶接不良の発生を防ぐことができる。
又は上板貫通溶接においては、不良原因B1を除去する
方法に加えて、不良原因C1を除去する方法を実施した
ときの不良原因表示を示す。
原因C1を除去する方法を実施した横向き溶接又は上板
貫通溶接においては、短絡が発生しても、適切な入熱量
を確保することができるので、入熱量の過不足で不良が
発生することはない。この横向き溶接又は上板貫通溶接
において、溶接終了後に、溶接不良の発生の有無を判別
して、溶接不良が発生したときは、溶接不良発生原因
は、入熱量の過不足ではなく、それ以外の残りの原因で
あるので、「不良発生原因表示」は、入熱量の過不足を
除いた残りの原因の内、発生頻度が高いと考えられる
「不良発生原因」を下記の順序で表示する。
どうかを確認してください」。確認結果、異常がなけれ
ば、次の「不良発生原因」を表示させる。 (2)「溶接機器設定値の組み合わせが適切かどうかを
確認してください」。確認結果、異常がなければ、次の
「不良発生原因」を表示させる。 (3)「溶接回路の電圧降下が、(例えば、30[V]
を越えていないかどうかを確認してください」。確認結
果、異常がなければ、次の「不良発生原因」を表示させ
る。
が進行していないかどうかを確認してください」。確認
結果、異常がなければ、次の「不良発生原因」を表示さ
せる。以下、実施例H1の(5)乃至(7)と同じなの
で省略する。
1を除去する方法に加えて、不良原因F1を除去する方
法を実施したときの不良原因表示を示す。
原因F1を除去する方法を実施した溶接においては、溶
接機器設定値の組み合わせの不適切によって又は短絡が
発生しても、適切な入熱量を確保することができるの
で、入熱量の過不足によって不良が発生することはな
い。この溶接において、溶接終了後に、溶接不良の発生
の有無を判別して、溶接不良が発生したときは、溶接不
良発生原因は、入熱量の過不足及び溶接機器設定値の組
み合わせの不適切ではなく、それ以外の残りの原因であ
るので、「不良発生原因表示」は、入熱量の過不足及び
溶接機器設定値の組み合わせの不適切を除いた残りの原
因の内、発生頻度が高いと考えられる「不良発生原因」
を下記の順序で表示する。
どうかを確認してください」。確認結果、異常がなけれ
ば、次の「不良発生原因」を表示させる。 (2)「溶接回路の電圧降下が、(例えば、30[V]
を越えていないかどうかを確認してください」。確認結
果、異常がなければ、次の「不良発生原因」を表示させ
る。
が進行していないかどうかを確認してください」。確認
結果、異常がなければ、次の「不良発生原因」を表示さ
せる。以下、実施例H1の(5)乃至(7)と同じなの
で省略する。
の不良原因B1を除去する方法及び不良原因F1を
除去する方法に加えて、不良原因A1を除去する方法
を実施したときの不良原因表示を示す。
た溶接においては、短絡が発生しても、適切な入熱量を
確保することができるので、入熱量の過不足で不良が発
生することはない。この実施例H4の溶接不良発生原因
は、入熱量の過不足、溶接機器設定値の組み合わせ
の不適切及び溶接ガンの移動の異常ではなく、それ以
外の残りの原因であるので、「不良発生原因表示」は、
入熱量の過不足及び溶接機器設定値の組み合わせの不適
切及び溶接ガンの移動の異常を除いた残りの原因の内、
発生頻度が高いと考えられる「不良発生原因」を下記の
順序で表示する。
30[V]を越えていないかどうかを確認してくださ
い」。確認結果、異常がなければ、次の「不良発生原
因」を表示させる。 (2)「溶接用の2次ケーブル素線の断線が進行してい
ないかどうかを確認してください」。確認結果、異常が
なければ、次の「不良発生原因」を表示させる。以下、
実施例H1の(5)乃至(7)と同じなので省略する。
の不良原因B1を除去する方法、不良原因F1を除
去する方法及び不良原因A1を除去する方法に加え
て、不良原因E1を除去する方法を実施したときの不
良原因表示を示す。
入熱量の過不足、溶接機器設定値の組み合わせの不適
切、溶接ガンの移動の異常及び溶接回路電圧降下の
過大ではなく、それ以外の残りの原因であるので、「不
良発生原因表示」は、上記乃至を除いた残りの原因
の内、発生頻度が高いと考えられる「不良発生原因」を
下記の順序で表示する。
が進行していないかどうかを確認してください」。確認
結果、異常がなければ、次の「不良発生原因」を表示さ
せる。以下、実施例H1の(5)乃至(7)と同じなの
で省略する。
の不良原因B1を除去する方法、不良原因F1を除
去する方法、不良原因A1を除去する方法及び不良
原因E1を除去する方法に加えて、不良原因G1を除
去する方法を実施したときの不良原因表示を示す。
入熱量の過不足、溶接機器設定値の組み合わせの不適
切、溶接ガンの移動の異常、溶接回路電圧降下の過
大及び溶接用の2次ケーブル素線の断線進行による電
圧降下ではなく、それ以外の残りの原因であるので、
「不良発生原因表示」は、上記乃至を除いた残りの
原因の内、発生頻度が高いと考えられる「不良発生原
因」を下記の順序で表示する。以下、実施例H1の
(5)乃至(7)と同じなので省略する。
たように、溶接機器が、溶接不良となるおそれがある現
象を検出して、溶接不良となるおそれがある原因を除去
する構成を増加させるにしたがって、溶接不良と判定さ
れる比率を減少させ、手直し溶接、追加溶接の無駄を排
除することができると共に、溶接不良と判定されたとき
も、溶接不良となるおそれがある原因が少なくなり、し
かも、表示されるガイドに従って作業者が容易に対処す
ることができる。
現象を検出して、溶接不良となるおそれがある原因を除
去する方法は、前述した実施例に限定されることなく、
スタッド・被溶接材条件及び周囲設置条件等に対応させ
て、任意に組み合わせ又は追加することができる。
判定しているために、溶接不良が既に発生してしまって
いるので、手直し、追加溶接等に労力を要し、作業効率
を低下させていた。本発明の共通の効果は、溶接開始前
の段階から溶接中及び溶接後までのいずれかの段階又は
複数の段階で、溶接不良となる原因を新規な方法で除去
することによって溶接不良の発生を最小限にし、また溶
接不良の発生のおそれが生じたときは、溶接機器が溶接
動作を中止又は作業者に表示して、手直し又は追加溶接
の労力を軽減して作業効率の向上を図ることができる。
溶接ガンGNに取り付けた移動軸GN8を移動させて移
動量を検出し、この移動量検出値efと移動量設定値e
rとを比較して、予め設定した移動許容値の範囲を越え
ると、異常表示又は警報し、また溶接開始動作を停止
し、移動許容値の範囲を越えなかったときは、溶接開始
動作をする。したがって、不良原因A1を除去する方法
は、従来方式のように、各スタッドを溶接するごとに、
溶接中の移動量を測定した検出値と適正な溶接を行うめ
の標準値とを比較して、その差が許容値内であるか否か
によって、その各溶接スタッドの品質の合否判定する方
法のように、溶接不良と判定された溶接スタッドは切り
取って溶接し直すか追加のスタッドを溶接しなければな
らない労力を削減して、作業能率の向上を図ることがで
きる。
テンショメ−タ自体又は取り付けの不良、フィードバッ
ク系回路の不良、溶接ガンの機械的な引っかかり、制御
ケーブルの接続不良等を発見することができる。 (3)不良原因A1を除去する方法は、溶接電流通電前
の簡単な動作チェックなので、現場作業において作業性
を損なうことはない。
は、確認移動設定回路37に、移動量設定値erの上限
値ermと移動量設定値erの下限値er0との設定移動量
をΔer=(erm−er0)の1つだけ設定又はデフォル
ト値の使用だけすればよいので、設定及び正常移動の確
認が簡単である。
方法は、異常移動が発生したとき、移動量検出値の上限
値efm側、移動量検出値の下限値ef0側、移動量設定値
の上限値erm側又は移動量設定値erの下限値er0側の
どこに不良原因があるのかが不明であって、別の方法で
調べなければならない。それに対して、不良原因A1を
除去する第3の方法は、異常移動が発生したとき、移動
量検出値の上限値efm側、移動量検出値の下限値ef0
側、移動量設定値の上限値erm側又は移動量設定値er
の下限値er0側のどこに原因があるのかも同時に判定す
ることができる。
は、溶接ガンの移動が円滑に行われなく、部分的に機械
的な引っかかりがあっても、確認範囲の最終位置におい
て、移動量許容値又は移動量上下限許容値を越えていな
ければ正常移動と判別される。しかし、溶接ガンの移動
中に部分的に機械的な引っかかりがあり、円滑に移動し
ないときは、スタッドが短絡したり、傾斜して片溶けを
生じたりして、溶接スタッドが不良になることがある。
それに対して、不良原因A1を除去する第4の方法は、
そのような部分的に機械的な引っかかりがあったときで
も、異常移動であると判定することができる。
は、不良原因A1を除去する第2の方法の効果と不良原
因A1を除去する第4の方法の効果との両方の効果を有
している。
は、不良原因A1を除去する第3の方法の効果と、不良
原因A1を除去する第4の方法の効果との両方の効果を
有している。
良原因B1を除去する方法の共通の効果は、積算入熱量
Qtaと標準入熱量Qstとを検出するごとに比較し、積算
入熱量Qtaが標準入熱量Qstに達した時点tnで押し込
みを開始するので、短絡が発生しても、適切な入熱量を
確保することができ、良好な溶接品質を得ることができ
る。また、不良原因B1を除去する方法は、良好な溶接
品質を得ると共に、各スタッドの溶接ごとに得られたデ
ータは各スタッドの溶接ごとに記憶させておき、このデ
ータを演算処理装置CPU又は外部記憶装置(例えばメ
モリカード、フロッピーディスク等)又は直接にパソコ
ン等に出力することによって、パソコン等で各スタッド
の溶接作業の溶接品質を容易に確認することができる。
また、この各スタッドの溶接ごとに得られたデ−タを集
計して統計処理等を行って溶接品質の管理を行うことが
できる。
法は、主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)又は検
出期間主アーク電圧平均値Vav3nから算出した主アーク
期間積算入熱量Qta3nが、主アーク期間標準入熱量Qst
38に達した時点tn又は主ア−ク電圧検出間隔平均値
Vav(Δt)を積算した主アーク電圧積算値Vst38が、主
アーク電圧標準値Vst38に達した時点tnで押し込みを
開始するので、短絡が発生しても、適切な入熱量を確保
することができ、良好な溶接品質を得ることができる。
法は、不良原因B1を除去する第4乃至第6のそれぞれ
の方法の効果に加えて、補助ア−ク期間Tpの補助ア−
ク電流・電圧検出開始時点t1から補助ア−ク電流値I
pを測定すると共に、補助ア−ク電圧平均値Vav12を測
定して補助ア−ク期間積算入熱量Qta12を算出するの
で、入熱の測定精度が向上する。
不良原因B1を除去する第4乃至第9のそれぞれの方法
の効果に加えて、溶接部の欠陥になる可能性のある微小
短絡の一回の発生時間よりも短い数[mSec]の検出間隔
Δtごとに算出した主アーク入熱量検出間隔平均値ΔQ
avが、主アーク入熱量検出間隔標準値ΔQarよりも低下
する短絡回数Nsを計数して、この短絡回数Nsが予め
設定した標準入熱許容短絡回数Nst以上になると、溶接
不良を表示するか又は予め設定した時間だけ主アーク電
流Iaの通電時間を追加するか又は溶接不良を表示する
と共に上記通電時間を追加することによって、溶接不良
を防止する効果を有している。
信号検出用のリード線を接続して主ア−ク電圧検出間隔
平均値Vav(Δt)だけを測定すればよいので、大電流の
検出期間中の溶接電流平均値Iavを測定する溶接電流検
出器が不要である。溶接電源装置に故障が発生したとき
は、主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)に異常が発
生するので、この異常を表示させるか又は溶接電源装置
の動作を停止させることもできる。
検出間隔Δtごとに、主ア−ク電流検出間隔平均値Iav
(Δt)を測定する必要がなく、主アーク安定後に検出期
間中の溶接電流平均値Iavを少なくとも1回測定すれば
よいので、回路が簡単になる。
溶接電源装置の出力特性が定電流特性でない場合であっ
ても、検出間隔Δtごとに、主ア−ク電流検出間隔平均
値Iav(Δt)及び主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)
を測定して主アーク期間積算入熱量Qta3nを算出するこ
とによって、小容量のエンジン発電機等の溶接電源装置
に供給する容量が小さい電源装置を用いて、大電流を必
要とする太径のスタッドを溶接する場合等で、溶接電源
の入力電力の不足によって溶接電源の出力電圧及び出力
電流が低下する場合でも、良好な溶接結果を得ることが
できる。
不良原因B1を除去する第7又は第8又は第9の方法に
おいて、不良原因B1を除去する第11の方法と同様
に、信号検出用のリード線を接続して補助ア−ク電圧平
均値Vav12だけを測定すればよいので、補助ア−ク電流
値Ipを測定する溶接電流検出器が不要である。溶接電
源装置に故障が発生したときは、主ア−ク電圧検出間隔
平均値Vav(Δt)に異常が発生するので、この異常を表
示させるか又は溶接電源装置の動作を停止させることも
できる。
不良原因B1を除去する第7又は第8又は第9の方法に
おいて不良原因B1を除去する第12の方法と同様に、
検出間隔Δtごとに、補助ア−ク電流平均値Iav(Δt)
を測定する必要がなく、補助ア−ク安定後に補助ア−ク
電流値Ipを少なくとも1回測定すればよいので、回路
が簡単になる。
良原因C1を除去する方法は、下記の効果がある (1)アーク電流を増加させてアーク力を増大させ、被
溶接材の溶け込み深さを大きくする。 (2)アーク電流を増加させてアークの広がりを拡大さ
せて、被溶接材の溶け込み範囲を大きくする。 (3)アーク電流を増加させてアーク力を増大させ、被
溶接材の溶融金属を被溶接材側に押しつけて短絡の発生
を防止する。 (4)溶け込みに大きく影響する入熱は、引き上げ期間
中の後半に必要とするので、この必要とする大きい入熱
を引き上げ期間中の後半にだけ供給して、全入熱量を少
なくして電力量を節減する。
間中の後半にだけ供給して、溶接電源装置の過負荷時間
を短くすることによって、溶接電源装置の出力容量に余
裕がないときであっも、引き上げ期間よりも十分に短い
短時間であれば、エンジン発電機又はスタッド溶接電源
装置が過負荷に耐えて、増加させたアーク電流を通電す
ることができる。 (6)必要とする大きい入熱を引き上げ期間中の後半に
だけ供給して、溶接電源装置の過負荷時間を短くするこ
とによって、溶接電源装置の出力容量に余裕がなく、溶
接ケーブルを延長して溶接ケーブルの電圧降下によって
主アーク電流値が制限を受けるときに、引き上げ期間よ
りも十分に短い短時間であれば、エンジン発電機又はス
タッド溶接電源装置が過負荷に耐えて、増加させたアー
ク電流を通電することができる。
向きスタッド溶接において、引き上げ期間の後半に、短
時間だけアーク電流を増加させてアーク力を増大させ、
溶融金属を被溶接材側に押しつけてスタッド先端の溶融
金属から離して短絡を防止する効果がある。
き上げ期間の後半に、短時間だけアーク電流を増加させ
る第1の不良原因D1を除去する方法は、上記不良原因
C1を除去する方法の効果(1)乃至(6)の他に、引
き上げ期間中の後半に引き上げ距離を増加させる方法に
比べて、アーク長が過大にならないので、アークが安定
しており、アンダーカット等の溶接不良が発生しにくい
効果がある。
板貫通スタッド溶接において、引き上げ期間の後半に、
アーク電流を増加させてアーク力を増大させ、鉄骨の溶
け込み深さ及び範囲を大きくする効果がある。この上板
貫通溶接では、直接溶接よりも多くの入熱量を必要とす
るので、主アーク電流通電時間を長く設定する必要があ
る。したがって、この上板貫通溶接では、引き上げ期間
の後半に短絡が頻繁に発生するために、押し込む前に、
主アーク電流を増加することによって短絡を防止するこ
とができる。
ク発生中の入熱が適切な場合であっても、スタッドを被
溶接材に押し込む指令をしてから予め定めた時刻t91よ
りも遅れて短絡したときは、入熱が過大となるが、短絡
期間積算入熱量Qta9nが、予め設定した短絡期間標準入
熱量Qst9sに達した時点t9nで押し込み短絡電流Isを
遮断する第2の不良原因D1を除去する方法は、入熱が
過大となって溶接不良を発生することがない。
良原因E1を除去する方法の共通の効果は、2次ケーブ
ルによる電圧降下が変動したときでも、溶接電源装置の
出力端子電圧値Vdからスタッド近傍のアーク負荷電圧
値を算出して溶接回路の電圧降下の変動を補償すると共
に、溶接回路の電圧降下の変動を補償した正確な積算入
熱量Qtaが検出期間全体の標準入熱量Qstに達した時点
tnで押し込みを開始させて、短絡が発生しても、必要
な入熱量Qrを確保することである。
接方法の効果は、初回の溶接で正確な値の溶接回路電圧
降下V5を設定し、2回目以後の溶接電流値が変化しな
い場合は、2回目以後の溶接においても、溶接回路電圧
降下V5を修正する必要がない。
法の効果は、周囲条件によって下記のとおりである。 (1)初回の溶接で正確な値の溶接回路電圧降下V5を
設定しないで、2回目以後の溶接において溶接電流値が
変化しない場合は、2回目の溶接において溶接回路電圧
降下V5を修正すればよい。 (2)2回目以後の溶接において溶接電流値が変化する
場合であっても、2回目以後の溶接において、溶接回路
電圧降下V5を修正することができる。
圧降下V5を設定しない場合であっても、初回の溶接又
は今回以前の溶接で記憶した押し込み短絡電圧平均値V
2aを検出して自動的に正確な値の溶接回路電圧降下V5
に修正することができる。
は、溶接電源装置が定電流特性である場合、初回の溶接
又は今回以前の溶接で記憶した押し込み短絡電圧平均値
V2aを、正確な値の溶接回路電圧降下V5とすることが
でき、制御回路が単純なる。
果は、溶接電源装置が定電流特性でない場合でも、初回
の溶接又は今回以前の溶接で記憶した押し込み短絡電圧
平均値V2aに、今回の溶接の主ア−ク電流検出間隔平均
値Iav(Δt)と今回以前の押し込み短絡電流平均値I2a
との比Iav(Δt)/I2aを乗算した値を、溶接回路電圧
降下V5とすることができる。
果は、溶接電源装置が定電流特性でない場合で、しかも
溶接位置が被溶接物上で移動する等によって2回目以後
の溶接において溶接電流値が変化する場合でも、今回の
溶接の主ア−ク電流検出間隔平均値Iav(Δt)と初回の
溶接で算出した算出抵抗値Raとの積を、溶接回路電圧
降下V5とすることができる。
効果は、不良原因E1を除去する第1から不良原因E1
を除去する第6までの溶接回路電圧降下V5を、溶接作
業者が、2次ケーブルの断面積と接続長さとだけを認識
して、溶接制御装置に入力すれば、溶接制御装置が設定
抵抗値Rsを算出するので、初回の溶接から比較的正確
な値の溶接回路電圧降下V5を設定することができる。
また、この方法の効果は、溶接電源装置が定電流特性で
あって、溶接するスタッドの直径が同じで溶接電流値を
変更しないで、溶接位置が被溶接物上で移動しない等の
2回目以後の溶接において溶接電流値が変化しない場合
は、2回目以後の溶接においても、2次ケーブルの電圧
降下を修正する必要がない。さらに、この方法の効果
は、溶接電源装置が定電流特性でないか、溶接するスタ
ッドの直径を変更して溶接電流値を変更するか、溶接位
置が被溶接物上で移動する等の2回目以後の溶接におい
て溶接電流値が変化する場合であっても、初回の溶接か
ら比較的正確な値の溶接回路電圧降下V5を設定するこ
とができると共に、2回目以後の溶接においても、溶接
回路電圧降下V5を修正することができる。
果は、前述した第12の方法によって算出した絶対値
が、予め設定した電圧降下誤差許容値ΔV5を越えたと
き、今回の溶接で検出した押し込み短絡電圧平均値V2a
=V2nを、N回目の溶接の押し込み算出主ア−ク電圧検
出間隔平均値V3pを算出するときの押し込み短絡電圧平
均値V2aとする方法で、押し込み短絡電圧平均値V2aの
頻繁な微小変動の攪乱を回避することができる。
果は、前述した第13の方法によって算出した絶対値
が、予め設定した電圧降下誤差許容値ΔV5を越えたと
き、今回の溶接で検出した押し込み短絡電圧平均値V2a
=V2nを、N回目の溶接の押し込み算出主ア−ク電圧検
出間隔平均値V3pを算出するときの押し込み短絡電圧平
均値V2aとする方法で、押し込み短絡電圧平均値V2aの
頻繁な微小変動の攪乱を回避することができる。
果は、前述した第14の方法によって算出した絶対値
が、予め設定した電圧降下誤差許容値ΔV5を越えたと
きに、今回の溶接で算出した算出抵抗値Ranを、N回目
の溶接の溶接回路電圧降下V5を算出するときの算出抵
抗値Raとする方法で、押し込み短絡電圧平均値V2aの
頻繁な微小変動の攪乱を回避することができる。
良原因E1を除去する方法の共通の効果は、スタッドの
種類、溶接姿勢及び被溶接材配置の組み合わせに応じた
適切な溶接機器設定値を記載した取扱説明書、ガイドブ
ック等を手元に持参して参照する必要がないので、作業
効率を低下させることがない。
イドブック等にスタッド及び被溶接材の種類の組み合わ
せの溶接機器設定値を見つけることがてきないような場
合であっても、試し打ちを繰り返して、最良の溶接結果
を見つけ出す労力を軽減し作業効率を向上させることが
できる。
置の組み合わせに応じて複数の適切な溶接機器動作設定
をしなければならないときでも、豊富な経験熟練者でな
くても、短時間に、適切な溶接機器動作設定をすること
ができる。また、豊富な経験及び試し打ちの繰り返しに
よる労力を必要としないで、短時間に、適切な溶接機器
設定値の組み合わせを設定することができ、最良の溶接
結果をうることができる。
第11の方法は、本発明の共通の効果に加えて、作業者
が、スタッド・被溶接材条件及び周囲設置条件を溶接制
御装置に入力すると、溶接制御装置が、その入力した条
件によって、第1の溶接機器設定値を溶接条件・機器設
定値対応表から読み出し、さらに、作業者が、上記以外
の追加入力した溶接条件を溶接制御装置に入力すると、
溶接制御装置が、この上記以外の追加入力した溶接条件
と上記の第1の溶接機器設定値とを使用して第2の溶接
機器設定値を自動的に算出して設定するので、作業者
は、第1の溶接機器設定値を設定してその設定値に応じ
て第2の溶接機器設定値を設定する必要がなく、短時間
に、適正値に溶接機器設定値を設定することができる。
及び第16及び第17の方法は、本発明の共通の効果に
加えて、作業者がスタッドの直径、溶接姿勢及び被溶接
材配置の組み合わせを選定するだけで、溶接電源装置1
及び溶接ガンGNが動作して、主ア−ク電圧検出間隔平
均値Vav(Δt)から算出したアーク期間積算入熱量Qta
が、算出又は選定した主アーク期間全体の標準入熱量Q
stに達した時点tnで押し込み動作を開始するので、引
き上げ期間中にスタッドの溶融面が被溶接材の溶融プー
ルに接触して短絡が発生しても、入熱不足となって押し
込み距離L2が不足して溶接不良となることがない。
方法は、本発明の共通の効果に加えて、作業者がスタッ
ドの直径及び横向き姿勢の組み合わせを選定するだけ
で、溶接電源装置1及び溶接ガンGNが動作して、主ア
ーク期間Taの後半に、主アーク電流値Iaを増加させ
るので、主アーク期間Taの後半において、スタッド先
端部の溶融金属及び被溶接材表面の溶融金属が、重力に
よってフェルール内の下部に集中するために、短絡が頻
繁に発生して入熱不足になったり、この被溶接材の溶融
金属はフェル−ルF内の下部に溜まって、この重力によ
ってスタッド上部の余盛り不足になることを防止するこ
とができる。
との間に隙間Dcが不定であるために、直接溶接のとき
の短絡時点ts0から上板貫通溶接のときのスタッド先端
が鉄骨に押しまれる短絡時点ts2までの遅れ時間がばら
つき、直接溶接よりも多くの入熱量を必要とするので、
主アーク期間Taを長く設定するために、引き上げ期間
の後半に短絡が頻繁に発生して入熱不足となって押し込
み距離L2が不足して溶接不良となる。不良原因F1を
除去する第6及び第7及び第11の方法は、作業者がス
タッドの直径及び上板貫通溶接の組み合わせを選定する
だけで、溶接電源装置1及び溶接ガンGNが動作して、
主アーク期間Taの後半に、主アーク電流値Iaを増加
させると共に、スタッドが溶融プ−ルに接触する(突っ
込む)までは、比較的速い速度でスタッドを移動(クイ
ックダウン)し、スタッドが溶融プ−ルに接触した後
は、比較的遅い速度でスタッドを移動(スロ−ダウン)
するので、従来の方法のような上記溶接不良となること
がない。
方法は、本発明の共通の効果に加えて、作業者がスタッ
ドの直径及び溶接回路電圧降下を「補償する」を選定し
て2次ケーブルの断面積及び長さ又は設定電圧降下を入
力するだけで、溶接電源装置1及び溶接ガンGNが動作
して、溶接電源装置から溶接箇所までの距離に関係する
2次ケーブルの長さ、2次ケーブルの直径、被溶接材の
抵抗値等の違いによって大きく変化する溶接回路電圧降
下による消費電力P5を補償して必要な入熱Qrを得る
ことができる。
良原因G1を除去する方法の共通の効果は、以下のとお
りである。 (1)2次ケーブルは、通常の固定配線されたケーブル
に比べて、部分断線することが多く、また、本体ケ−ブ
ルの可撓性をよくするために通常のケーブルよりも細い
素線を使用しているので素線が断線しやすく、さらに、
溶接箇所まで頻繁に移動させ、大電流を通電するので、
固定配線されたケーブルに比べて、断面積の小さいケー
ブルを使用するために、発熱が大となり、素線の一部が
断線すると残りの素線の断線が急速に進行し、異常発熱
して危険である。特に、建築物等の大形構造物の溶接作
業は、溶接箇所まで延長して頻繁に移動させ、特に、本
体ケ−ブルは、屈曲回数が多く、使用を繰り返すと部分
断線が急速に進行する。それに対して、不良原因G1を
除去する方法は、許容値を超えた時点で、2次ケーブル
を交換することによって、上記の課題を解決することが
できる。
ては、N回目抵抗値増加分ΔRnが予め定められた抵抗
増加許容値ΔRrを越える時点で表示、警報等が出力さ
れるので、2次ケーブル又はコネクタが劣化しているか
どうかを確認することができ、早期の交換等の対策が可
能になる。また、使用可能なケーブル長を越えたときで
も認識することができる。
ては、初期抵抗値R1が予め定められた抵抗値、例えば
判定基準抵抗値Rhを越えると表示されるので、使用可
能なケーブル長を越えていることを知ることができる。
は、溶接電源装置の外部出力特性が定電流特性であると
きは、前述した不良原因G1を除去する方法の共通の効
果に加えて、短絡電圧平均値を算出して、この短絡電圧
平均値の変化を自動的に監視するので、簡単な装置で、
溶接用の2次ケーブル素線の断線の進行を予測すること
ができる。
法は、溶接回路電圧降下を測定する目的で短絡電流Is
を通電する必要がなく、通常のスタッド溶接中に、溶接
回路電圧降下を測定することができるので、溶接ガンと
被溶接材の溶接すべき箇所付近との間を短絡して溶接回
路電圧降下を測定する労力を省くことができる。
は、不良原因G1を除去する方法の共通の効果の他に、
溶接電源装置の外部出力特性が定電流特性でないときで
あっても、精度よく、適用することができる。
は、押し込み短絡電圧瞬時値V(t)及び押し込み短絡
電流瞬時値I(t)の検出ごとに、累積抵抗値Rntと初
期抵抗値R1との差のN回目溶接時の累積抵抗値増加分
ΔRnt=Rnt−R1を算出し、この累積抵抗値増加分Δ
Rntが抵抗増加許容値ΔRrを越えたときに、溶接電流
を遮断することによって、2次ケーブルの過熱焼損を余
裕をもって防止することができる。
は、新品でない2次ケ−ブルの初期抵抗値R1を算出し
て新品の2次ケ−ブルの判定基準抵抗値Rhと比較し、
この差の絶対値|R1−Rh|が、新品の2次ケ−ブル
の断面及び長さにおける抵抗値から過熱焼損の危険を生
ずる抵抗値までの抵抗値変化許容値δRを越えた時点
で、2次ケーブルを交換することによって、第1に、新
品でない2次ケ−ブルの初期抵抗値R1を、新品の2次
ケ−ブルの判定基準抵抗値Rhと比較するので、常に一
定した判定基準に基づく結果(2次ケーブルの交換時
期)を予測することができ、第2に、2次ケーブルの劣
化チェックの保守点検時又は任意の溶接作業開始時に
も、2次ケーブルの交換時期の予測をすることができ
る。
は、新品でない2次ケ−ブルを使用して、N回目抵抗値
Rnを算出して、溶接作業開始時に、新品の2次ケ−ブ
ルの判定基準抵抗値Rhと比較し、この差の絶対値|R
n−Rh|が、新品の2次ケ−ブルの断面及び長さにお
ける抵抗値から過熱焼損の危険を生ずる抵抗値までの抵
抗値変化許容値δRを越えた時点で、2次ケーブルを交
換することによって、2次ケーブルの劣化チェックの保
守点検時又は任意の溶接作業開始時だけでなく、新品で
ない2次ケ−ブルのN回目溶接時のN回目抵抗値Rn
を、新品の2次ケ−ブルの判定基準抵抗値Rhと比較す
るので、常に一定した判定基準に基づく結果(2次ケー
ブルの交換時期)を予測することができる。
第8の方法は、2次ケ−ブルで部分断線が生じた場合、
素線断線部が図29(A)のように接触している場合
は、正常時の抵抗値となるために、2次ケ−ブルの部分
断線の進行を判定することができない。そこで、引き回
し等の状態によっては図6(B)のような状態になり、
このとき算出抵抗値Raがばらつくので、このばらつき
を算出して、溶接用の2次ケーブル素線の断線の進行を
予測することができる。
手段の共通の効果は、溶接機器が自動で溶接不良となる
おそれがある現象を検出し、この検出値に対応した溶接
不良となるおそれがある複数の原因を予め想定して、こ
の想定した複数の原因を表示するので、作業者がこの溶
接機器が表示するガイドに従って、不良の発生原因を容
易に究明することができる。
は、第2の課題解決手段の共通の効果に加えて、溶接開
始前の段階から溶接中及び溶接後までのいずれかの段階
又は複数の段階で、作業者が過大な労力を要しない方法
で、早い段階で、溶接不良となる原因を除去し、又は作
業者が対処することができる。スタッド溶接機器に、溶
接不良となるおそれがある原因を除去する方法を実行す
ることによって、この実行した不良原因除去方法に対応
する「溶接不良となるおそれがある現象」は発生しなく
なる。
は、第2の課題解決手段の第2の方法の効果に加えて、
スタッド溶接機器に、溶接不良となるおそれがある原因
を除去する方法を実行させ、この実行した不良原因除去
方法以外の「溶接不良となるおそれがある現象」を検出
し、この検出値に対応した溶接不良となるおそれがある
複数の原因を予め想定し、この想定した複数の原因のう
ち、頻度が高いと予想される原因の順に不良原因を表示
することによって、溶接不良を少なくすると共に、残り
の原因によって不良が発生したときは、溶接不良となる
原因の項目が少なくなり、作業者が不良の発生原因を究
明して対処する労力を少なくすることができる。
は、第2の課題解決手段の第3の方法の効果に加えて、
溶接開始前の段階から溶接中及び溶接後までのいずれか
の段階又は複数の段階で、溶接不良となるおそれがある
現象を検出した時点で、スタッド溶接機器の次の動作を
停止するので、手直しを少なくして作業効率を向上させ
ることができる。
2を測定して測定結果を記録するための位置検出手段G
N3を備えた従来方式の溶接ガンを示す図である。
属の状態を示す図である。
間Taの後半で短絡が発生したときの波形を示す図で、
同図(A)は溶接電流Ioの波形を示す溶接電流波形図
であり、同図(B)は溶接電源装置の出力端子電圧Vd
の波形を示す出力端子電圧波形図であり、同図(C)は
スタッド先端の移動量Mを示すスタッド先端移動図であ
る。
が波打ち、鉄骨と鋼板との間に隙間(クリアランス)が
生じている状態を示す鉄骨・鋼板位置関係図である。
鋼板とスタッド先端との位置関係を示す鋼板・スタッド
位置関係図である。
ケ−ブルの接続状態を示す図である。
2次ケ−ブルの劣化状態をチェックするときの2次ケ−
ブルの接続状態を示す図である。
erと移動量検出値efとを比較する溶接ガン移動装置
を示す図である。
す図であり、同図(B)は移動量検出値efが移動量設
定値erに追従している移動量検出信号efの時間経過
を示す図である。
信号efとの差の移動量比較値の絶対値が、移動量差許
容値δよりも大のときの移動量設定信号er及び移動量
検出信号efの時間経過を示す図である。
タル信号によって移動量設定値erと移動量検出値ef
とを比較する溶接ガン移動装置を示す図である。
の溶接電流平均値Iavを算出する説明図であり、同図
(B)は、正常な溶接時の検出間隔Δtごとに主ア−ク
電圧検出間隔平均値Vav(Δt)を算出する説明図であ
り、同図(C)は正常な溶接時のスタッド先端の移動量
Mを示す図である。
接電流平均値Iav又は主ア−ク電流検出間隔平均値Iav
(Δt)を算出する説明図であり、同図(B)は、各溶接
中の検出間隔Δtごとに主ア−ク電圧検出間隔平均値V
av(Δt)を算出する説明図である。
不良、異常アーク現象による片溶け等によって、スタッ
ドSが、一時的に、溶融プールに短絡した場合の溶接電
圧波形及び溶接電流波形を示す図である。
短絡が発生した場合の出力電流Ioの波形を示す溶接電
流波形図であり、同図(B)は、主アーク期間Ta中に
短絡が発生した場合の出力端子電圧Vdの波形を示す図
である。
の不良原因除去方法を実施するスタッド溶接装置の出力
波形図であり、同図(A)は出力電流Ioの波形を示す
溶接電流波形図であり、同図(B)は溶接電源装置の出
力端子電圧Vdの波形を示す出力端子電圧波形図であ
り、同図(C)はスタッド先端の移動量Mを示すスタッ
ド先端移動図である。
す図であって、同図の符号(A)は従来の溶接方法で溶
接した余盛りが適切に形成されていないために溶接強度
が不足する例を示す図であり、同図の符号(B)は本発
明の溶接方法で溶接した余盛りが適切に形成されている
ので溶接強度が確保される例を示す図である。
接材に押し込む指令をしてから短絡電圧検出開始時点t
91までに短絡したときの押し込み短絡入熱標準値設定期
間Tssの押し込み短絡電流平均値Isを算出する説明図
であり、同図(B)は、そのときの押し込み短絡入熱標
準値設定期間Tssの押し込み短絡電圧検出間隔平均値V
s(Δt)を算出する説明図であり、同図(C)はそのと
きのスタッド先端の移動量Mを示す図である。
接材に押し込む指令をしてから短絡電圧検出開始時点t
91よりも遅れて短絡したときの押し込み短絡検出期間T
sdの押し込み短絡電流平均値Isを算出する説明図であ
り、同図(B)は、そのときの押し込み短絡検出期間T
sdの押し込み短絡電圧検出間隔平均値Vs(Δt)を算出
する説明図である。
から検出期間中の溶接電流平均値Iav又は主ア−ク電流
検出間隔平均値Iav(Δt)を検出する説明図であり、同
図(B)は、各溶接中の出力端子電圧Vdから、主ア−
ク電圧検出間隔平均値Vav(Δt)を検出する説明図であ
る。
が、定電流特性であって一定値Iavであることを示す図
であり、同図(B)は、主ア−ク電圧検出間隔平均値V
av(Δt)から溶接回路電圧降下V5を減算した算出主ア
−ク電圧検出間隔平均値V3を積算した主アーク期間入
熱積算電圧値Vqt3nを算出する説明図である。
ら検出期間中の溶接電流平均値Iavを算出する説明図で
あり、同図(B)は、主ア−ク電圧検出間隔平均値Vav
(Δt)から溶接回路電圧降下V5を減算した算出主ア−
ク電圧検出間隔平均値V3を積算した主アーク期間入熱
積算電圧値Vqt3nを算出する説明図である。
不良、異常アーク現象による片溶け等によって、スタッ
ドSが、一時的に、溶融プールに短絡した場合の溶接電
圧波形及び溶接電流波形を示す図である。
短絡が発生した場合の出力電流Ioの波形を示す溶接電
流波形図であり、同図(B)は、主アーク期間Ta中に
短絡が発生した場合の出力端子電圧Vdの波形を示す図
である。
溶接条件・機器設定値対応表である。
除去方法を実施するスタッド溶接装置のブロック図であ
る。
溶接電流波形図であり、同図(B)は溶接電源装置の出
力端子で検出した出力端子電圧Vdの波形を示す図であ
り、同図(C)はスタッド先端の移動量Mを示す図であ
る。
進行を予測するための溶接毎の2次ケ−ブルの抵抗増加
分をチェックする手順を示すフローチャートである。
接触している場合の状態を示す図であり、同図(B)
は、断線部の素線が離れている状態を示す図である。
ル 17b…断線チェック部分 18…溶接動作禁止回路 19…移動範囲確認スイッチ 23…当接部材 24…サ−ボモ−タ 25…モ−タ可動部 26…モ−タ駆動回路 27…条件設定回路 31…ガン移動量表示器 32…ガン移動量測定回路 33…温度上昇値測定器 34…熱電対 37…確認移動設定回路 43…移動指令回路 44…比較回路 45…移動上下限異常判定回路 46…移動量比較異常判定回路 47…OR回路 48…NOT回路 50…マイクロプロセッサ 51…A/D変換回路 52…D/A変換回路 A …3相交流電源 CPU…演算処理回路 Da…アーク長 Dc…隙間(クリアランス) Dd…基準点Pからの押し込み距離/設定値どおりの押
し込み距離 Dd0…(押し込み不足のときの)実際の押し込み距離 De…鉄骨表面からの押し込み距離 Dp…板厚 Dup…引き上げ距離 ef…移動量検出信号/移動量検出値 ef0…移動量検出値の下限値 ef1…移動中の任意の時点tm1の移動量検出信号/移動
量検出値 efm…移動量検出値の上限値 er…移動量設定信号/移動量設定値 erm…移動量設定値の上限値 er1…移動中の任意の時点tm1の移動量設定信号 (er−ef)…移動量比較値 (erm−efm)…上限移動量設定検出値差 (er0−ef0)…下限移動量設定検出値差 Δer=(erm−er0)…設定移動量 Δef=(efm−ef0)…検出移動量 (Δer−Δef)…移動量設定検出値差 |er1−ef1|…移動量比較値の絶対値 F …フェル−ル GN…溶接ガン GN1…溶接ガン本体 GN2…当接部材 GN3…位置検出手段 GN3a…ポテンショメ−タ GN3b…ポテンショメ−タの軸 GN4…連結板 GN5…可動鉄心 GN6…電磁石 GN7…圧縮バネ GN8…移動軸 GN9…保持具 GN11…ストッパ金具 GN12…本体ケーブル接続金具 I(t)…各時刻tの溶接電流値 I21…初回溶接時の短絡電流平均値/初回の押し込み短
絡電流平均値 I2a…押し込み短絡電流平均値/短絡電流平均値 I2n…N回目溶接時の短絡電流平均値/N回目の押し込
み短絡電流平均値 Ia…主ア−ク電流/(切換前の)主ア−ク電流値 Iav…検出期間中の溶接電流平均値 Iav(Δt)…主ア−ク電流検出間隔平均値 Ib…切換後の主ア−ク電流/切換後の主ア−ク電流値 IC…溶接電流検出回路 Ic…溶接電流検出信号 Io…溶接電流/溶接電流値 Ip…補助ア−ク電流 Is…押し込み短絡電流/(検出期間全体又は検出期間
中の)押し込み短絡電流平均値 Is(Δt)…押し込み短絡電流検出間隔平均値 Ita3n…主アーク期間積算電流値 I(t)…押し込み短絡電流瞬時値 L1…引き上げ距離 L2…押し込み距離 M …スタッド先端の移動量 MC…移動量検出回路 Mc…移動量検出信号 n …(検出間隔Δtの)検出回数 Ns…短絡回数 Nst…標準入熱許容短絡回数 P …基準点 P5…電圧降下消費電力 Pst…標準供給電力量 Pta…主アーク期間積算供給電力量 Qr…必要な入熱量 Qst…標準入熱量 Qst18…(予め設定した)補助・主アーク検出期間全体
の標準入熱量 Qst38…主アーク期間標準入熱量 Qst3b…切換前標準入熱量 Qstb8…切換後標準入熱量 Qst9s…短絡期間標準入熱量 Qta …(主アーク期間)積算入熱量/(短絡期間)標
準入熱量 Qta12…補助ア−ク期間積算入熱量 Qta1n…補助・主アーク期間積算入熱量 Qta3n…主アーク期間積算入熱量 Qtab8…切換後主ア−ク期間積算入熱量 Qta9n…短絡期間積算入熱量 ΔQar…主アーク入熱量検出間隔標準値 ΔQas…検出間隔ごとの短絡発生時の入熱量平均値 ΔQav…主アーク入熱量検出間隔平均値 ΔQst…押し込み短絡入熱量検出間隔標準値 R1 …初期抵抗値[V21/I21] Ra …算出抵抗値[V2a/I2a] Rh …(新品の2次ケ−ブルの)判定基準抵抗値 Rma …算出抵抗最大値 Rmi …算出抵抗最小値 (Rma−Rmi)…算出抵抗最大変動値 |R1−Rh|…初期抵抗値と判定基準抵抗値との差の
絶対値 |Rn−Rh|…N回目抵抗値と判定基準抵抗値との差
の絶対値 Rn…N回目抵抗値[V2n/I2n] Rnt…累積抵抗値 Rs…設定抵抗値 R(t)…瞬時抵抗値 ΔRm…算出抵抗変動許容値 ΔRn…N回目抵抗値増加分[Rn−R1] ΔRnt…(N回目溶接時の)累積抵抗値増加分[Rnt−
R1] ΔRr…抵抗増加許容値 S …スタッド S18…溶接動作禁止信号 S45…移動上下限異常信号 S46…移動量比較異常信号 S47…異常信号 t0…補助ア−ク電流通電開始時点 t01乃至t0n…各検出間隔Δtの検出開始時点 t1…補助ア−ク電流・電圧検出開始時点 T12…補助アーク入熱標準値設定期間/補助アーク検出
期間 t2…主ア−ク電流通電開始時点 t3…主アーク電流・電圧検出開始時点 T38…主アーク入熱標準値設定期間 T3b…切換前通電期間 T3n…主アーク積算値検出期間 t8…主ア−ク電流・電圧検出終了時点 t9…主ア−ク期間終了時点/短絡期間開始時点/(押
し込み)短絡開始時点 t91…(押し込み)短絡電圧検出開始時点 t91乃至t9n…各検出間隔Δtの検出開始時点 t93…短絡電圧検出開始時点t91よりも遅れて短絡した
時点 t9s…短絡電圧検出終了時点 t9n…短絡期間標準入熱量Qst9sに達した時点/短絡電
圧標準値Vst9sに達した時点/(押し込み)短絡電圧検
出終了時点 t10…出力電流通電終了時点/短絡電流通電終了時点/
(押し込み)短絡電流通電終了時点 Ta…溶接時間/主アーク期間 tas…主アーク期間Ta中の短絡発生時点 tb…主ア−ク電流値切換時点 Tb8…切換後通電期間 Tbn…切換後通電期間 Tp…補助ア−ク期間 Tm…押し込み期間 tm1…移動中の任意の時点 tn…主アーク期間標準入熱量Qst38に達した時点/切
換後標準入熱量Qstb8に達した時点 Trn…N回目の測定温度上昇値 Trs…判定温度上昇値 Ts…押し込み短絡期間 ts0…直接溶接のときの押し込み時短絡開始時点 ts1…上板貫通溶接のときの押し込み時短絡開始時点 ts2…押し込み開始時点 Tsd…押し込み短絡検出期間 Tss…押し込み短絡入熱標準値設定期間 ΔT91…正常時の短絡開始時間遅れ ΔT93…異常時の短絡開始時間遅れ Δt…検出間隔 V(t)…各時刻tの溶接電圧値 V21…初回の押し込み短絡電圧平均値 V2n…N回目の押し込み短絡電圧平均値 V2a…押し込み短絡電圧平均値/短絡電圧平均値 V3…算出主ア−ク電圧検出間隔平均値 V3p…押し込み算出主ア−ク電圧検出間隔平均値 V3s…設定算出主ア−ク電圧検出間隔平均値 V5…溶接回路電圧降下 V5s…設定電圧降下 Va…ア−ク電圧値/切換前の主アーク電圧値 Va1…切換前の主アーク電圧値 Va2…切換後の主アーク電圧値 Vas(Δt)…検出間隔ごとの短絡発生時の出力端子電圧
平均値 Vav12…補助ア−ク電圧平均値 Vav3n…検出期間主アーク電圧平均値 Vav(Δt)…主ア−ク電圧検出間隔平均値 VC…溶接電圧検出回路 Vc…溶接電圧検出信号 Vd…出力端子電圧/出力端子電圧値 Vpt3n…主アーク期間積算供給電圧値 Vqa…検出期間入熱電圧平均値 Vqt3n…主アーク期間入熱積算電圧値 Vs(Δt)…押し込み短絡電圧検出間隔平均値 Vs9n…検出期間短絡電圧平均値 Vst38…主アーク電圧標準値 Vst9s…短絡電圧標準値 Vta3n…主アーク期間積算電圧値 Vta9n…短絡期間積算電圧値 V(t)…押し込み短絡電圧瞬時値 ΔV2n…N回目短絡電圧増加分[V2n−V21] ΔV5…電圧降下誤差許容値 ΔVr…抵抗増加電圧降下許容値 W …被溶接材 Wa…鉄骨 Wb…鋼板 Wm…溶融金属 Wr…余盛り α …切換溶接電流値比率[Ib/Ia] β …切換標準入熱量比率[Qstb8/Qst38] γ …移動量許容値 γ1…移動量上限許容値 γ12…移動量上下限許容値 γ2…移動量下限許容値 δ …移動量差許容値 δR…2次ケ−ブルの過熱焼損の危険を生ずる抵抗値変
化許容値 τ …切換通電期間比率
Claims (45)
- 【請求項1】 スタッドを引き上げ及び押し込む移動軸
の端部に取り付けた保持具にスタッドを保持して溶接す
るスタッド溶接の不良原因除去方法において、スタッド
の引き上げ距離及び押し込み距離をプリセットし、溶接
開始前に、溶接ガンに取り付けた移動軸を移動させて移
動量を検出し、前記移動量検出値と移動量設定値とを比
較して、前記比較値が予め設定した移動許容値の範囲を
越えると、異常表示又は警報し、または溶接開始動作を
停止し、前記移動許容値の範囲を越えなかったときは、
溶接開始動作をするスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項2】 請求項1の移動量検出値と移動量設定値
との比較値が、移動量設定値の上限値から移動量設定値
の下限値までの設定移動量と移動量検出値の上限値から
移動量検出値の下限値までの検出移動量との差の移動量
設定検出値差であり、請求項1の移動許容値が、前記移
動量設定検出値差と比較する移動量許容値であるスタッ
ド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項3】 請求項1の移動量検出値と移動量設定値
との比較値が、移動量設定値の上限値と移動量検出値の
上限値との差の上限移動量設定検出値差及び移動量設定
値の下限値と移動量検出値の下限値との差の下限移動量
設定検出値差であり、請求項1の移動許容値が、前記上
限移動量設定検出値差と比較する移動量上限許容値及び
下限移動量設定検出値差と比較する移動量下限許容値で
あるスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項4】 請求項1の移動量検出値と移動量設定値
との比較値が、移動中の任意の時点の移動量設定信号と
移動中の任意の時点の移動量検出信号との差の移動量比
較値の絶対値であり、請求項1の移動許容値が、前記移
動量比較値の絶対値と比較する移動量差許容値であるス
タッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項5】 請求項1の移動量検出値と移動量設定値
との比較値が、移動量設定値の上限値から移動量設定値
の下限値までの設定移動量と移動量検出値の上限値から
移動量検出値の下限値までの検出移動量との差の移動量
設定検出値差であると共に、移動中の任意の時点の移動
量設定信号と移動中の任意の時点の移動量検出信号との
差の移動量比較値の絶対値であり、請求項1の移動許容
値が、前記移動量設定検出値差と比較する移動量許容値
であると共に、前記移動量比較値の絶対値と比較する移
動量差許容値であるスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項6】 請求項1の移動量検出値と移動量設定値
との比較値が、移動量設定値の上限値と移動量検出値の
上限値との差の上限移動量設定検出値差及び移動量設定
値の下限値と移動量検出値の下限値との差の下限移動量
設定検出値差であると共に、移動中の任意の時点の移動
量設定信号と移動中の任意の時点の移動量検出信号との
差の移動量比較値の絶対値であり、請求項1の移動許容
値が、前記上限移動量設定検出値差と比較する移動量上
限許容値及び下限移動量設定検出値差と比較する移動量
下限許容値であると共に、前記移動量比較値の絶対値と
比較する移動量差許容値であるスタッド溶接の不良原因
除去方法。 - 【請求項7】 スタッドを被溶接材から引き上げてアー
クを発生させた後に、スタッドを被溶接材に所定の押し
込み距離だけ押し込んで溶接するスタッド溶接におい
て、主ア−ク電圧検出間隔平均値から算出した主アーク
期間積算入熱量が、予め設定した主アーク期間標準入熱
量に達した時点で押し込みを開始するスタッド溶接の不
良原因除去方法。 - 【請求項8】 スタッドを被溶接材から引き上げてアー
クを発生させた後に、スタッドを被溶接材に所定の押し
込み距離だけ押し込んで溶接するスタッド溶接におい
て、主ア−ク電圧検出間隔平均値を積算した主アーク期
間積算電圧値が、予め設定した主アーク期間標準入熱量
から算出した主アーク電圧標準値に達した時点で押し込
みを開始するスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項9】 スタッドを被溶接材から引き上げてアー
クを発生させた後にスタッドを被溶接材に所定の押し込
み距離だけ押し込んで溶接するスタッド溶接において、
検出期間主アーク電圧平均値から算出した主アーク期間
積算入熱量が、予め設定した主アーク期間標準入熱量に
達した時点で押し込みを開始するスタッド溶接の不良原
因除去方法。 - 【請求項10】 スタッドを被溶接材から引き上げてア
ークを発生させた後に、スタッドを被溶接材に所定の押
し込み距離だけ押し込んで溶接するスタッド溶接におい
て、溶接開始前に、正常な溶接時の主アーク期間標準入
熱量を予め設定しておき、主アーク電流・電圧検出開始
時点から、主ア−ク電圧検出間隔平均値を測定し、前記
主ア−ク電圧検出間隔平均値と検出期間中の溶接電流平
均値との積の主アーク入熱量検出間隔平均値を積算して
主アーク期間積算入熱量を算出し、前記主アーク期間積
算入熱量が、前記主アーク期間標準入熱量に達した時点
で押し込みを開始するスタッド溶接の不良原因除去方
法。 - 【請求項11】 スタッドを被溶接材から引き上げてア
ークを発生させた後に、スタッドを被溶接材に所定の押
し込み距離だけ押し込んで溶接するスタッド溶接におい
て、溶接開始前に、正常な溶接時の主アーク期間標準入
熱量を予め設定しておき、主アーク電流・電圧検出開始
時点から、主ア−ク電圧検出間隔平均値を測定し、前記
主ア−ク電圧検出間隔平均値を積算して主アーク期間積
算電圧値を算出し、前記主アーク期間積算電圧値が、前
記主アーク期間標準入熱量を検出期間中の溶接電流平均
値で除算した主アーク電圧標準値に達した時点で押し込
みを開始するスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項12】 スタッドを被溶接材から引き上げてア
ークを発生させた後に、スタッドを被溶接材に所定の押
し込み距離だけ押し込んで溶接するスタッド溶接におい
て、溶接開始前に、正常な溶接時の主アーク期間標準入
熱量を予め設定しておき、主アーク電流・電圧検出開始
時点から、主ア−ク電圧検出間隔平均値を測定し、前記
主ア−ク電圧検出間隔平均値を積算して主アーク期間積
算電圧値を算出し、前記主アーク期間積算電圧値を検出
回数で除算して検出期間主アーク電圧平均値を算出し、
前記検出期間主アーク電圧平均値と検出期間中の溶接電
流平均値と主アーク積算値検出期間との積の主アーク期
間積算入熱量を算出し、前記主アーク期間積算入熱量
が、前記主アーク期間標準入熱量に達した時点で押し込
みを開始するスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項13】 請求項10又は請求項11又は請求項
12の方法において、溶接開始前に、溶接部の欠陥にな
る可能性のある微小短絡の一回の発生時間よりも短い検
出間隔及び短絡が発生しないときのアーク入熱量検出間
隔標準値及び主アーク期間標準入熱量を確保する標準入
熱許容短絡回数を予め設定しておき、主アーク電流・電
圧検出開始時点から、主ア−ク電圧検出間隔平均値を測
定して、主ア−ク電圧検出間隔平均値と検出期間中の溶
接電流平均値との積の主アーク入熱量検出間隔平均値を
算出し、前記主アーク入熱量検出間隔平均値が前記アー
ク入熱量検出間隔標準値よりも低下した短絡回数を計数
して、前記短絡回数が前記標準入熱許容短絡回数以上に
なると溶接不良を表示するか又はさらに予め設定した時
間だけ主アーク電流の通電時間を追加するか又は前記溶
接不良を表示すると共に通電時間を追加するスタッド溶
接の不良原因除去方法。 - 【請求項14】 被溶接材からスタッドを引き上げてア
ークを発生させ、引き上げ期間の終了後に、被溶接材に
スタッドを所定の押し込み距離だけ押し込んで溶接する
スタッド溶接の不良原因除去方法において、引き上げ期
間の後半に、主アーク電流を増加させる主電流切換スタ
ッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項15】 被溶接材からスタッドを引き上げてア
ークを発生させ、引き上げ期間の終了後に、被溶接材に
スタッドを所定の押し込み距離だけ押し込んで溶接する
スタッド溶接の不良原因除去方法において、押し込み短
絡電圧検出間隔平均値から算出した短絡期間積算入熱量
が、予め設定した短絡期間標準入熱量に達した時点で押
し込み短絡電流を遮断するスタッド溶接の不良原因除去
方法。 - 【請求項16】 被溶接材からスタッドを引き上げてア
ークを発生させ、引き上げ期間の終了後に、被溶接材に
スタッドを所定の押し込み距離だけ押し込んで溶接する
スタッド溶接の不良原因除去方法において、短絡期間積
算電圧値が、予め設定した短絡期間標準入熱量から算出
した短絡電圧標準値に達した時点で押し込み短絡電流を
遮断するスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項17】 被溶接材からスタッドを引き上げてア
ークを発生させ、引き上げ期間の終了後に、被溶接材に
スタッドを所定の押し込み距離だけ押し込んで溶接する
スタッド溶接の不良原因除去方法において、検出期間短
絡電圧平均値から算出した短絡期間積算入熱量が、予め
設定した短絡期間標準入熱量に達した時点で押し込み短
絡電流を遮断するスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項18】 被溶接材からスタッドを引き上げてア
ークを発生させ、引き上げ期間の終了後に、被溶接材に
スタッドを所定の押し込み距離だけ押し込んで溶接する
スタッド溶接の不良原因除去方法において、溶接開始前
に、短絡電圧検出開始時点までに押し込み短絡が開始す
るときの短絡期間標準入熱量を予め設定しておき、短絡
電圧検出開始時点から、押し込み短絡電圧検出間隔平均
値を測定し、前記押し込み短絡電圧検出間隔平均値と検
出期間中の押し込み短絡電流平均値との積の押し込み短
絡入熱量検出間隔平均値を積算して短絡期間積算入熱量
を算出し、前記短絡期間積算入熱量が、前記短絡期間標
準入熱量に達した時点で押し込み短絡電流を遮断するス
タッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項19】 被溶接材からスタッドを引き上げてア
ークを発生させ、引き上げ期間の終了後に、被溶接材に
スタッドを所定の押し込み距離だけ押し込んで溶接する
スタッド溶接の不良原因除去方法において、溶接開始前
に、短絡電圧検出開始時点までに押し込み短絡が開始す
るときの短絡期間標準入熱量を予め設定しておき、短絡
電圧検出開始時点から、押し込み短絡電圧検出間隔平均
値を測定し、前記押し込み短絡電圧検出間隔平均値を積
算して短絡期間積算電圧値を算出し、前記短絡期間積算
電圧値が、前記短絡期間標準入熱量を検出期間中の押し
込み短絡電流平均値で除算した短絡電圧標準値に達した
時点で押し込み短絡電流を遮断するスタッド溶接の不良
原因除去方法。 - 【請求項20】被溶接材からスタッドを引き上げてアー
クを発生させ、引き上げ期間の終了後に、被溶接材にス
タッドを所定の押し込み距離だけ押し込んで溶接するス
タッド溶接の不良原因除去方法において、溶接開始前
に、短絡電圧検出開始時点までに押し込み短絡が開始す
るときの短絡期間標準入熱量を予め設定しておき、短絡
電圧検出開始時点から、押し込み短絡電圧検出間隔平均
値を測定し、前記押し込み短絡電圧検出間隔平均値を積
算して短絡期間積算電圧値を算出し、前記短絡期間積算
電圧値を検出回数で除算して検出期間短絡電圧平均値を
算出し、前記検出期間短絡電圧平均値と検出期間中の押
し込み短絡電流平均値と押し込み短絡検出期間との積の
短絡期間積算入熱量を算出し、前記短絡期間積算入熱量
が、前記短絡期間標準入熱量に達した時点で押し込み短
絡電流を遮断するスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項21】 スタッドを被溶接材から引き上げてア
ークを発生させた後にスタッドを被溶接材に所定の押し
込み距離だけ押し込んで溶接するスタッド溶接におい
て、主ア−ク電圧検出間隔平均値から溶接回路電圧降下
を減算して算出主ア−ク電圧検出間隔平均値を算出し、
前記算出主ア−ク電圧検出間隔平均値を基に積算した主
アーク期間積算入熱量が、予め設定した主アーク期間標
準入熱量に達した時点で押し込みを開始するスタッド溶
接の不良原因除去方法。 - 【請求項22】 スタッドを被溶接材から引き上げてア
ークを発生させた後にスタッドを被溶接材に所定の押し
込み距離だけ押し込んで溶接するスタッド溶接におい
て、主ア−ク電圧検出間隔平均値から溶接回路電圧降下
を減算して算出主ア−ク電圧検出間隔平均値を算出し、
前記算出主ア−ク電圧検出間隔平均値を積算した主アー
ク期間入熱積算電圧値が、予め設定した主アーク期間標
準入熱量に対応する主アーク電圧標準値に達した時点で
押し込みを開始するスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項23】 スタッドを被溶接材から引き上げてア
ークを発生させた後にスタッドを被溶接材に所定の押し
込み距離だけ押し込んで溶接するスタッド溶接におい
て、主ア−ク電圧検出間隔平均値から溶接回路電圧降下
を減算して算出主ア−ク電圧検出間隔平均値を算出し、
前記算出主ア−ク電圧検出間隔平均値を積算した主アー
ク期間入熱積算電圧値を主アーク積算値検出期間で除算
した検出期間入熱電圧平均値を算出すると共に、主ア−
ク電流検出間隔平均値を積算した主アーク期間積算電流
値を主アーク積算値検出期間で除算した検出期間中の溶
接電流平均値を算出し、前記検出期間入熱電圧平均値と
前記検出期間中の溶接電流平均値と主アーク積算値検出
期間との積の主アーク期間積算入熱量が、予め設定した
主アーク期間標準入熱量に達した時点で押し込みを開始
するスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項24】 スタッドを被溶接材から引き上げてア
ークを発生させた後にスタッドを被溶接材に所定の押し
込み距離だけ押し込んで溶接するスタッド溶接におい
て、初回の溶接の主ア−ク電圧検出間隔平均値から予め
設定した溶接回路電圧降下を減算して設定算出主ア−ク
電圧検出間隔平均値を算出し、前記設定算出主ア−ク電
圧検出間隔平均値を積算した主アーク期間積算入熱量
が、予め設定した主アーク期間標準入熱量に達した時点
で押し込んで押し込み短絡電圧平均値を検出し、2回目
以後の溶接の主ア−ク電圧検出間隔平均値から今回の溶
接以前に検出した押し込み短絡電圧平均値に対応した溶
接回路電圧降下を減算して押し込み算出主ア−ク電圧検
出間隔平均値を算出し、前記押し込み算出主ア−ク電圧
検出間隔平均値を積算した主アーク期間積算入熱量が、
前記主アーク期間標準入熱量に達した時点で押し込む
か、又は押し込んで押し込み短絡電圧平均値を検出し、
以後、前記2回目以後の溶接の工程を繰り返すスタッド
溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項25】 スタッドを被溶接材から引き上げてア
ークを発生させた後にスタッドを被溶接材に所定の押し
込み距離だけ押し込んで溶接するスタッド溶接におい
て、初回の溶接の主ア−ク電圧検出間隔平均値から予め
設定した溶接回路電圧降下を減算して設定算出主ア−ク
電圧検出間隔平均値を算出し、前記設定算出主ア−ク電
圧検出間隔平均値を積算した主アーク期間入熱積算電圧
値が、予め設定した主アーク期間標準入熱量に対応する
主アーク電圧標準値に達した時点で押し込んで押し込み
短絡電圧平均値を検出し、2回目以後の溶接の主ア−ク
電圧検出間隔平均値から今回の溶接以前に検出した押し
込み短絡電圧平均値に対応した溶接回路電圧降下を減算
して押し込み算出主ア−ク電圧検出間隔平均値を算出
し、前記押し込み算出主ア−ク電圧検出間隔平均値を積
算した主アーク期間入熱積算電圧値が、前記主アーク電
圧標準値に達した時点で押し込むか、又は押し込んで押
し込み短絡電圧平均値を検出し、以後、前記2回目以後
の溶接の工程を繰り返すスタッド溶接の不良原因除去方
法。 - 【請求項26】 スタッドを被溶接材から引き上げてア
ークを発生させた後にスタッドを被溶接材に所定の押し
込み距離だけ押し込んで溶接するスタッド溶接におい
て、初回の溶接の主ア−ク電圧検出間隔平均値から予め
設定した溶接回路電圧降下を減算して設定算出主ア−ク
電圧検出間隔平均値を算出し、前記設定算出主ア−ク電
圧検出間隔平均値を積算した主アーク期間入熱積算電圧
値を主アーク積算値検出期間で除算した検出期間入熱電
圧平均値を算出すると共に、主ア−ク電流検出間隔平均
値を積算した主アーク期間積算電流値を主アーク積算値
検出期間で除算した検出期間中の溶接電流平均値を算出
し、前記検出期間入熱電圧平均値と前記検出期間中の溶
接電流平均値と主アーク積算値検出期間との積の主アー
ク期間積算入熱量が、予め設定した主アーク期間標準入
熱量に達した時点で押し込んで押し込み短絡電圧平均値
を検出し、2回目以後の溶接の主ア−ク電圧検出間隔平
均値から今回の溶接以前に検出した押し込み短絡電圧平
均値に対応した溶接回路電圧降下を減算して押し込み算
出主ア−ク電圧検出間隔平均値を算出し、前記押し込み
算出主ア−ク電圧検出間隔平均値を積算した主アーク期
間入熱積算電圧値を主アーク積算値検出期間で除算した
検出期間入熱電圧平均値を算出すると共に、主ア−ク電
流検出間隔平均値を積算した主アーク期間積算電流値を
主アーク積算値検出期間で除算した検出期間中の溶接電
流平均値を算出し、前記検出期間入熱電圧平均値と前記
検出期間中の溶接電流平均値と主アーク積算値検出期間
との積の主アーク期間積算入熱量が、前記主アーク期間
標準入熱量に達した時点で押し込むか、又は押し込んで
押し込み短絡電圧平均値を検出し、以後、前記2回目以
後の溶接の工程を繰り返すスタッド溶接の不良原因除去
方法。 - 【請求項27】 請求項24又は請求項25又は請求項
26の予め設定した溶接回路電圧降下が、予め入力した
2次ケーブルの断面積及び長さから算出した設定抵抗値
と主ア−ク電流値との積であるスタッド溶接の不良原因
除去方法。 - 【請求項28】 請求項24又は請求項25又は請求項
26の予め設定した溶接回路電圧降下が、溶接回路の電
圧降下に相当する予め設定した設定電圧降下V5sである
スタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項29】 請求項24又は請求項25又は請求項
26の押し込み短絡電圧平均値に対応した溶接回路電圧
降下が、押し込み短絡電圧平均値であるスタッド溶接の
不良原因除去方法。 - 【請求項30】 請求項24又は請求項25又は請求項
26の押し込み短絡電圧平均値に対応した溶接回路電圧
降下が、今回以前の溶接で記憶した押し込み短絡電圧平
均値に、今回の溶接の主ア−ク電流検出間隔平均値又は
検出期間中の溶接電流平均値と今回以前の溶接で記憶し
た押し込み短絡電流平均値との比を乗算した電圧値であ
るスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項31】 請求項24又は請求項25又は請求項
26の押し込み短絡電圧平均値に対応した溶接回路電圧
降下が、今回以前の溶接で記憶した押し込み短絡電圧平
均値を、今回以前の溶接で記憶した押し込み短絡電流平
均値で除算して算出抵抗値を算出し、この算出抵抗値と
今回の溶接の主ア−ク電流検出間隔平均値又は検出期間
中の溶接電流平均値との積の電圧値であるスタッド溶接
の不良原因除去方法。 - 【請求項32】 スタッドを被溶接材から引き上げてア
ークを発生させ、スタッド及び被溶接材が溶融した後
に、スタッドを被溶接材に所定の押し込み距離だけ押し
込んで溶接するスタッド溶接の不良原因除去方法におい
て、作業者がスタッドの種類と溶接姿勢と被溶接材配置
とを入力すると、溶接制御装置が前記入力値に対応した
所要の入熱と溶接ガンの移動量とを算出又は選定して、
溶接電源装置及び溶接ガンが前記溶接機器設定値に従っ
て動作するスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項33】 スタッドを被溶接材から引き上げてア
ークを発生させ、スタッド及び被溶接材が溶融した後
に、スタッドを被溶接材に所定の押し込み距離だけ押し
込んで溶接するスタッド溶接の不良原因除去方法におい
て、作業者がスタッドの直径と溶接姿勢と被溶接材配置
とを入力すると、溶接制御装置が前記入力値に対応した
所要の入熱を供給する溶接電流値と溶接時間と溶接ガン
の移動量とを算出又は選定して、溶接電源装置及び溶接
ガンが前記溶接機器設定値に従って動作するスタッド溶
接の不良原因除去方法。 - 【請求項34】 スタッドを被溶接材から引き上げてア
ークを発生させ、スタッド及び被溶接材が溶融した後
に、スタッドを被溶接材に所定の押し込み距離だけ押し
込んで溶接するスタッド溶接の不良原因除去方法におい
て、作業者がスタッドの種類と溶接姿勢と被溶接材配置
とを入力すると、溶接制御装置が前記入力値に対応した
所要の入熱と溶接ガンの移動量とを含む第1の溶接機器
設定値を算出又は選定し、さらに作業者が追加入力した
溶接条件と前記第1の溶接機器設定値とから第2の溶接
機器設定値を算出し、溶接電源装置及び溶接ガンが前記
第1及び第2の溶接機器設定値に従って動作するスタッ
ド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項35】 スタッドを被溶接材から引き上げてア
ークを発生させ、スタッド及び被溶接材が溶融した後
に、スタッドを被溶接材に所定の押し込み距離だけ押し
込んで溶接するスタッド溶接の不良原因除去方法におい
て、スタッド・被溶接材条件及び周囲設置条件と溶接機
器設定値との関係を、溶接制御装置の記憶回路に記憶す
るスタッド溶接条件・機器設定値記憶動作と、作業者が
スタッド・被溶接材条件及び周囲設置条件を入力するス
タッド溶接条件選定動作と、作業者が溶接を開始する
と、溶接制御装置が前記作業者の入力した値に応じた前
記溶接機器設定値を選定し、溶接電源装置及び溶接ガン
が前記選定した溶接機器設定値に従って動作する溶接機
器自動動作とからなるスタッド溶接の不良原因除去方
法。 - 【請求項36】 次ケーブルの劣化をチェックして交換
するスタッド溶接の不良原因除去方法において、作業開
始前に接続している2次ケ−ブルの断面及び長さにおけ
る抵抗値から過熱焼損の危険を生ずる抵抗値までの抵抗
増加電圧降下許容値を予め定めておき、作業開始時の初
回の溶接時に、スタッドを被溶接材に押し込んだ後の短
絡電流通電中に、初回の押し込み短絡電圧平均値を測定
し、次に、N回目にスタッドを被溶接材に押し込んだ後
の短絡電流通電中に、N回目の押し込み短絡電圧平均値
を測定して、前記N回目の押し込み短絡電圧平均値と前
記初回の押し込み短絡電圧平均値との差のN回目の押し
込み短絡電圧増加分を算出し、前記N回目の押し込み短
絡電圧増加分と前記抵抗増加電圧降下許容値とを比較し
て、前記N回目の押し込み短絡電圧増加分が前記抵抗増
加電圧降下許容値を越えた時点を、2次ケーブルの交換
時期とするスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項37】 2次ケーブルの劣化をチェックして交
換するスタッド溶接の不良原因除去方法において、作業
開始前に接続している2次ケ−ブルの断面及び長さにお
ける抵抗値から過熱焼損の危険を生ずる抵抗値までの抵
抗増加許容値を予め定めておき、作業開始時の初回の溶
接時に、スタッドを被溶接材に押し込んだ後の短絡電流
通電中に、押し込み短絡電圧平均値と押し込み短絡電流
平均値とを検出して初期抵抗値を算出し、次に、N回目
にスタッドを被溶接材に押し込んだ後の短絡電流通電中
に、押し込み短絡電圧平均値と押し込み短絡電流平均値
とを検出してN回目抵抗値を算出して、前記N回目抵抗
値と前記初期抵抗値との差のN回目抵抗値増加分を算出
し、前記N回目抵抗値増加分と前記抵抗増加許容値とを
比較して、前記N回目抵抗値増加分が前記抵抗増加許容
値を越えた時点を、2次ケーブルの交換時期とするスタ
ッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項38】 2次ケーブルの劣化をチェックして交
換するスタッド溶接の不良原因除去方法において、作業
開始前に接続している2次ケ−ブルの断面及び長さにお
ける抵抗値から過熱焼損の危険を生ずる抵抗値までの抵
抗増加許容値を予め定めておき、作業開始時の初回の溶
接時に短絡電流を通電して、初回の押し込み短絡検出期
間の間、押し込み短絡電圧瞬時値及び押し込み短絡電流
瞬時値を検出し、押し込み短絡電圧瞬時値を押し込み短
絡電流瞬時値で除算して瞬時抵抗値を算出して前記瞬時
抵抗値を累積して、初回の押し込み短絡検出期間の初期
抵抗値を算出し、次に、N回目の溶接時に短絡電流を通
電してN回目の押し込み短絡検出期間の間、押し込み短
絡電圧瞬時値及び押し込み短絡電流瞬時値を検出し、押
し込み短絡電圧瞬時値を押し込み短絡電流瞬時値で除算
して瞬時抵抗値を算出して、前記瞬時抵抗値を累積し
て、N回目の押し込み短絡検出期間内の累積抵抗値を算
出し、前記押し込み短絡電圧瞬時値及び押し込み短絡電
流瞬時値の検出ごとに、前記累積抵抗値と前記初期抵抗
値との差のN回目溶接時の累積抵抗値増加分を算出し、
前記累積抵抗値増加分と前記抵抗増加許容値とを比較し
て、前記累積抵抗値増加分が前記抵抗増加許容値を越え
たときに、溶接電流を遮断するか、又は2次ケーブルの
交換時期である表示をするスタッド溶接の不良原因除去
方法。 - 【請求項39】 2次ケーブルの劣化をチェックして交
換するスタッド溶接の不良原因除去方法において、2次
ケーブルの劣化チェックの保守点検時又は任意の溶接作
業開始時に、新品の2次ケ−ブルの判定基準抵抗値を予
め測定又は算出すると共に、新品の2次ケ−ブルの断面
及び長さにおける抵抗値から過熱焼損の危険を生ずる抵
抗値までの抵抗値変化許容値を予め定めておき、新品で
ない2次ケ−ブルの初期抵抗値を算出して前記判定基準
抵抗値と比較し、前記差の絶対値が予め定めた抵抗値変
化許容値を越えた時点を、2次ケーブルの交換時期とす
るスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項40】 2次ケーブルの劣化をチェックして交
換するスタッド溶接の不良原因除去方法において、溶接
開始後に算出した2次ケーブルの算出抵抗値のばらつき
を検出して、前記算出抵抗値のばらつきが予め定めた算
出抵抗変動許容値を超えた時点を、2次ケーブルの交換
時期とするスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項41】 スタッド溶接のスタッドを引き上げて
アークを発生させ、所定時間後にスタッドを被溶接材に
押しつけて短絡させて溶接するスタッド溶接の不良原因
表示方法において、溶接不良となるおそれがある現象を
検出し、前記検出値に対応した溶接不良となるおそれが
ある複数の原因を予め想定して、前記想定した複数の原
因を表示するスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項42】 スタッド溶接のスタッドを引き上げて
アークを発生させ、所定時間後にスタッドを被溶接材に
押しつけて短絡させて溶接するスタッド溶接の不良原因
表示方法において、溶接開始前の段階から溶接中及び溶
接後までのいずれかの段階又は複数の段階で溶接不良と
なるおそれがある現象を検出し、前記検出値に対応した
溶接不良となるおそれがある複数の原因を予め想定し
て、前記想定した複数の原因のうち、頻度が高いと予想
される原因の順に不良原因を表示するスタッド溶接の不
良原因除去方法。 - 【請求項43】 スタッド溶接のスタッドを引き上げて
アークを発生させ、所定時間後にスタッドを被溶接材に
押しつけて短絡させて溶接するスタッド溶接の不良原因
表示方法において、スタッド溶接機器に、溶接不良とな
るおそれがある原因を除去する方法を実行させ、溶接開
始前の段階から溶接中及び溶接後までのいずれかの段階
又は複数の段階で、溶接不良となるおそれがある現象を
検出し、前記検出値に対応した溶接不良となるおそれが
ある複数の原因を予め想定して、前記想定した複数の原
因のうち、頻度が高いと予想される原因の順に不良原因
を表示するスタッド溶接の不良原因除去方法。 - 【請求項44】 スタッド溶接のスタッドを引き上げて
アークを発生させ、所定時間後にスタッドを被溶接材に
押しつけて短絡させて溶接するスタッド溶接の不良原因
表示方法において、スタッド溶接機器に、溶接不良とな
るおそれがある原因を除去する方法を実行させ、溶接開
始前の段階から溶接中及び溶接後までのいずれかの段階
又は複数の段階で、溶接不良となるおそれがある現象を
検出し、前記検出した時点で、スタッド溶接機器の次の
動作を停止すると共に、前記検出値に対応した溶接不良
となるおそれがある複数の原因を予め想定して、前記想
定した複数の原因のうち、頻度が高いと予想される原因
の順に不良原因を表示するスタッド溶接の不良原因除去
方法。 - 【請求項45】 スタッド溶接のスタッドを引き上げて
アークを発生させ、所定時間後にスタッドを被溶接材に
押しつけて短絡させて溶接するスタッド溶接の不良原因
表示方法において、スタッド溶接機器に、溶接不良とな
るおそれがある頻度の高い発生原因を除去する方法を実
行させ、溶接開始前の段階から溶接中及び溶接後までの
いずれかの段階又は複数の段階で、溶接不良となるおそ
れがある現象を検出し、前記検出した時点で、スタッド
溶接機器の次の動作を停止すると共に、前記検出値に対
応した溶接不良となるおそれがある複数の原因を予め想
定して、前記想定した複数の原因のうち、頻度が高いと
予想される原因の順に不良原因を表示するスタッド溶接
の不良原因除去方法。
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---|---|---|---|
JP06449998A JP4112665B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | スタッド溶接の不良原因除去方法 |
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JPH11245038A true JPH11245038A (ja) | 1999-09-14 |
JP4112665B2 JP4112665B2 (ja) | 2008-07-02 |
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ID=13259966
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JP06449998A Expired - Lifetime JP4112665B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | スタッド溶接の不良原因除去方法 |
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-
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- 1998-02-27 JP JP06449998A patent/JP4112665B2/ja not_active Expired - Lifetime
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